JP2021178882A - 繊維強化複合材及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の繊維強化複合材に比べて、引張強度、引張弾性率ならびに曲げ強度、曲げ弾性率に優れる繊維強化複合材、及びその製造法を提供する。【解決手段】プルトルージョン法により液晶ポリマーを強化繊維に含浸させ繊維強化複合材を製造する際に、強化繊維の束とフィルム状や繊維状等の液晶ポリマーを引き抜き用金型に導入し、液晶ポリマーを溶融しながら、強化繊維の直進性を損なうことなく引き抜くことで、液晶ポリマーを強化繊維の引き抜き方向に効果的に配向させるとともに、強化繊維の表面に欠陥が発生するのを抑制する。【選択図】図1

Description

本発明は、液晶ポリマーが含浸された繊維強化複合材及びその製造方法に関する。
炭素繊維等の強化繊維にポリマーを含浸した繊維強化複合材は、成形材料として種々の用途に用いられており、なかでも熱硬化性樹脂をマトリックス樹脂とする繊維強化複合材(以後、熱硬化性繊維強化複合材)は、航空機や自動車の部品、建築材料あるいはスポーツ用途等の成形材料として幅広く使用されている。熱硬化性繊維強化複合材の製造方法としては、炭素繊維等の強化繊維束を引き揃えて、未硬化状態の熱硬化性樹脂浴中に導通して熱硬化性樹脂を含侵させながら引き抜く、いわゆるプルトルージョン法が知られている。プルトルージョン法では強化繊維束は引き抜かれる方向に配向するため、繊維強化複合材の引張り強さや曲げ強さ等の機械的強度を向上させることができる。
しかしながら、熱硬化性繊維強化複合材を用いて目的の材料を成形する際には、複合材中の熱硬化性樹脂を硬化させる必要があり成形サイクルが長くなるという課題がある。また、一旦硬化するとその後成形体の形状の変更や修復が困難であることや自動積層ができないといった加工性にも課題がある。
そこで、成形サイクルを短くでき、成形後の修復や自動積層が容易で加工性に優れた繊維強化複合材を得る方法として、マトリックス樹脂として熱可塑性ポリマーを用いることが提案されている。しかしながら、プルトルージョン法で熱可塑性ポリマーを強化繊維に含浸させる場合、熱溶融した熱可塑性ポリマー浴に強化繊維を導通しようとすると、熱可塑性ポリマーの溶融液は通常高粘度であるため、強化繊維を効率的に引き抜くことが困難で製造効率を上げられないという問題がある。また、熱可塑性ポリマーが強化繊維束に均一に浸透せず、目的とする機械的強度を有する繊維強化複合材を得ることができず、当該繊維強化複合体から製造する成形体の機械特性も不満足なものになる場合がある。溶融液の温度を高くすることで粘度を下げることはできるが、温度を高くした場合には熱可塑性ポリマーの熱劣化が生じ、やはり目的とする機械的強度の繊維強化複合材を製造することが難しくなる。
こうした熱可塑性ポリマーを用いるプルトルージョン法の問題点を改良する方法として、例えば、特許文献1には、熱可塑性ポリマーに可塑剤を添加し、溶融粘度を低下させる方法が開示されている。しかしながら、この方法の場合には、添加した可塑剤を回収する装置や工程を付加する必要があり、また繊維強化複合材中に可塑剤が混入することで、機械的強度が低下する虞がある。
特許文献2には、強化繊維を引き抜く時の引き取りテンションを特定の条件に設定することで、溶融粘度が100〜1,000Pa・sの熱可塑性ポリマーを用いてプルトルージョン法により繊維強化複合体を製造する方法が開示されている。しかし、実施例に開示されているように引き取りテンションとして、180〜380Nと大きなテンションを必要とすること、さらに熱可塑性ポリマー浴中に複数のローラーを設置しローラー間を蛇行させながら強化繊維を引き抜くため、強化繊維は直進できずひずみが掛かることになる。そのため、強化繊維として炭素繊維を用いた場合には、炭素繊維の表面に欠陥が生じ、炭素繊維の引張特性が十分に反映されず、繊維強化複合材ならびに当該繊維複合材から得られる成形体の機械的物性が低下する懸念がある。
熱可塑性ポリマーとして液晶ポリマーが知られており、液晶ポリマーは一般に溶融粘度が小さいのみならず、特定の方向に配向するため溶融流動性に優れるという特徴を有している。こうした利点を生かして、強化繊維複合材の製造に液晶ポリマーを用いることが提案されており、例えば、特許文献3あるいは特許文献4には、押し出し機を取り付けたクロスヘッドダイを用いて、強化繊維をクロスヘッドダイに導入すると同時に、溶融したポリマーを押出機でクロスヘッドダイへ押し込み、強化繊維に液晶ポリマー等の熱可塑性樹脂を含侵させる方法が開示されている。
しかしながら、これらの方法では、液晶ポリマーは加圧下で押し込まれるので、クロスヘッドダイ内の強化繊維は溶融ポリマー流に押されて配向が乱された状態で引き抜かれるため、やはり強化繊維は直進できずにひずみが掛かりながら引き抜かれることになる。そのため、強化繊維として炭素繊維を用いた場合には、炭素繊維の表面に欠陥が生じる虞がある。特に特許文献4では、強化繊維はクロスヘッドダイ中に波状に設置された接触面に衝突しながら溶融ポリマーが含侵される構造となっており、強化繊維はクロスヘッドダイ中を上下に蛇行して進むことになる。そのため、炭素繊維の表面に欠陥が更に大きくなり、炭素繊維の特性の反映が不十分となり、繊維強化複合材の引張り強さや曲げ強さ等の機械的強度が低下し、当該繊維強化複合材から得られる成形体の機械的強度も低下する虞がある。
特開平3−115327号公報 特開2011−245754号公報 特公平3−72099号公報 特表2013−533137号公報
本発明は、上記問題点に鑑み、従来の繊維強化複合材に比べて、引張強度、引張弾性率ならびに曲げ強度、曲げ弾性率に優れる繊維強化複合材、及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明者等は鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成するに至ったものである、
すなわち、本発明は以下の通りである。
(1)所定方向に引き揃えられた連続した強化繊維の束に、液晶ポリマーからなるマトリックス材料が、プルトルージョン法により含浸されてなり、前記強化繊維と液晶ポリマーが同じ方向に配向していることを特徴とする繊維強化複合材。
(2)配向状態が、引き抜き方向に対してホモジニアス配向状態である上記(1)に記載の繊維強化複合材。
(3)厚さが0.1mm以上である上記(1)又は(2)に記載の繊維強化複合材。
(4)液晶ポリマーが主鎖型サーモトロピックポリマーである上記(1)〜(3)いずれかに記載の繊維強化複合材。
(5)液晶ポリマーの結晶融解温度が315℃以下である上記(1)〜(4)いずれかに記載の繊維強化複合材。
(6)液晶ポリマーの結晶融解温度+40℃における溶融粘度が400Pa・s以下である上記(1)〜(5)いずれかに記載の繊維強化複合材。
(7)強化繊維が炭素繊維である上記(1)〜(5)いずれかに記載の繊維強化複合材。
(8)上記(1)〜(7)いずれかに記載の繊維強化複合材が、略同じ方向に、複数積層され、加熱加圧成形されてなる繊維強化複合材。
(9)液晶ポリマーと、連続した一方向の強化繊維の束を、装置内に導入し、該強化繊維の引き抜き張力を調整することにより、直進性を損なうことなく、プルトルージョン法により複合化させることを特徴とする繊維強化複合材の製造方法。
(10)前記装置の出口面積及び/又は出口形状を調整することにより、得られる繊維強化複合材の体積繊維含有率(Vf)をコントロールする上記(9)に記載の繊維強化複合材の製造方法。
(11)前記プルトルージョン法をワンパスで行う上記(9)又は(10)に記載の繊維強化複合材の製造方法。
(12)マトリックスとなる液晶ポリマーをフィルム、繊維、ペレットもしくは粉末として装置内に導入し、
連続した一方向の強化繊維の束を、ストランド、ヤーン、組紐もしくは織物として装置内に導入し、
マトリックスと強化繊維とを複合化させる上記(9)〜(11)いずれかに記載の繊維強化複合材の製造方法。
(13)繊維強化複合材が、テープ状、板材状、ロッド状又はシリンダ状である前記(9)〜(12)いずれかに記載の繊維強化複合材の製造方法。
(14)繊維強化複合材が、自動積層用あるいはプレス成形用として用いられる、薄層プリプレグ又は薄層テープである前記(9)〜(13)いずれかに記載の繊維強化複合材の製造方法。
本発明によれば、プルトルージョン法により液晶ポリマーを強化繊維に含浸させ繊維強化繊維複合材を製造する際に、強化繊維とフィルム状あるいは繊維状等の液晶ポリマーを引き抜き用金型に導入し、液晶ポリマーを溶融して強化繊維に含浸させながら、強化繊維の直進性を損なうことなく引き抜くことで、液晶ポリマーを強化繊維の引き抜き方向に効果的に配向させるとともに、強化繊維の表面に欠陥が発生するのを抑制することができる。そのため、引張強度、引張弾性率ならびに曲げ強度、曲げ弾性率に優れる繊維強化複合材を得ることが可能となる。
本発明の繊維強化複合材の製造装置の一例を示す概略図である。
[繊維強化複合材]
本発明の繊維強化複合材は、所定方向に引き揃えられた連続した強化繊維の束に、液晶ポリマーからなるマトリックス材料が、プルトルージョン法により含浸されてなり、前記強化繊維と液晶ポリマーが同じ方向に配向していることを特徴とする。
詳細には、本発明の繊維強化複合材は、プルトルージョン法により、所定の方向に引き揃えられた連続した強化繊維の束を、マトリックス材料として液晶ポリマーを含浸させながら、直進性を損なうことなく引き抜くことで得ることができる。
液晶ポリマーは特定の方向に配向する性質を有しているので、プルトルージョン法で強化繊維を一定の方向に引き抜くことで、強化繊維が引き抜かれる方向に液晶ポリマーが配向し、強化繊維とマトリックス樹脂である液晶ポリマーが、引き抜き方向に対してホモジニアスな配向状態となる。そのため、引張特性及び曲げ特性に優れた繊維強化複合材を得ることが可能となる。
本発明の繊維強化複合材の製造方法では、強化繊維を、直進性を保って引き抜くので、強化繊維の引き抜き時の損傷が抑えられ、特に引張特性に優れた繊維強化複合材を得ることが可能となる。強化繊維を、液晶ポリマーを含浸しながら引き抜くワンパス工程のみ実施することで、機械特性に優れた繊維強化複合材が得られるので、該繊維強化複合材をそのままで、あるいは、積層して成形体に加工することが可能となる。
本発明で得られる繊維強化複合材の厚みは0.1mm以上であるのが良い。0.1mm未満であると、引抜時にスプリッティング等による破壊が生じ工程通過性が悪くなる。一方、厚みが大きくなりすぎると、強化繊維の束に液晶ポリマーを均一に含浸させることが困難になるため、繊維強化複合材の厚みは、0.1〜2.0mmであることがより好ましく、特に好ましくは0.2〜1.0mmである。
[液晶ポリマー]
本発明で用いる液晶ポリマーは、異方性溶融相を形成し得る樹脂であり、サーモトロピック液晶ポリマーと称される溶融時に異方性を示す液晶ポリマーであれば、特に限定されない。液晶ポリマーの異方性溶融相の性質は、直交偏光子を利用した通常の偏光検査法により確認できる。液晶ポリマーは、ポリマー鎖中に脂肪族基を有する半芳香族液晶ポリマー、あるいは、ポリマー鎖が全て芳香族基で構成される全芳香族液晶ポリマーのいずれであっても良いが、成形性と経済性の観点より、主鎖型サーモトロピック液晶ポリマーが好ましい。
サーモトロピック液晶ポリマーとしては、例えば、構造単位として、芳香族オキシカルボニル単位、芳香族オキシジカルボニル単位、芳香族及び/又は脂肪族ジカルボニル単位を有する液晶ポリエステル樹脂や、前記構造単位と芳香族イミノカルボニル単位、芳香族ジイミノ単位、芳香族イミノオキシ単位等から選ばれた構造単位からなる液晶ポリエステルアミド樹脂等が挙げられ、なかでも、機能性と経済性の観点より、全芳香族液晶ポリエステル樹脂が特に好ましい。
上記の全芳香族液晶ポリエステル樹脂としては、例えば、
構造単位が、p−ヒドロキシ安息香酸と6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸からなる液晶ポリエステル、
構造単位が、p−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、テレフタル酸及びハイドロキノンからなる液晶ポリエステル、
構造単位が、p−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、テレフタル酸、ハイドロキノン及び4,4’−ジヒドロキシビフェニルからなる液晶ポリエステル、
構造単位が、p−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2-ナフトエ酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸及びハイドロキノンからなる液晶ポリエステル、
構造単位が、p−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、テレフタル酸及び4,4’−ジヒドロキシビフェニルからなる液晶ポリエステル、
等が挙げられる。
これらのなかでも、p−ヒドロキシ安息香酸及び6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸は、得られる液晶ポリマーの特性及び結晶融解温度を調整しやすい点で好ましい。
本発明で用いる液晶ポリマーは、示差走査熱量計により測定される結晶融解温度が、315℃以下であるのが好ましい。より好ましくは160〜310℃であり、さらに好ましくは170〜305℃であり、特に好ましくは180〜300℃である。液晶ポリマーの結晶融解温度が160℃以上であれば、得られる繊維強化複合材の耐熱性に問題が生じる虞がない。また、液晶ポリマーの結晶融解温度が315℃以下であれば、強化繊維束への含浸性に優れており、また、繊維強化複合材の製造時に高温による液晶ポリマーの熱劣化を抑えることができるため、機械特性に優れた繊維強化複合材を得ることができる。
本発明で用いる液晶ポリマーは、溶融粘度が、400Pa・s以下であることが好ましく、より好ましくは100〜400Pa・s、さらに好ましくは150〜400Pa・sの範囲である。なお、溶融粘度は、後述する液晶ポリマーの溶融温度−溶融粘度の関係を間接的に推定する方法(丸八法)から、実用的な成形温度である結晶融解温度+40℃の点を読み取った値である。
溶融粘度が400Pa・s以下であれば、液晶ポリマーを含浸させた強化繊維束が引き抜き困難になることを回避することができる。また、溶融粘度が100Pa・s未満であると、プルトルージョン法により液晶ポリマーを含浸させた強化繊維束を引き抜いた際に液晶ポリマーが垂れ落ち、良好な機械特性を有する繊維強化複合材が得られなくなる虞がある。
本発明で用いる液晶ポリマーの重量平均分子量は、100,000〜300,000の範囲にあるものが好ましく、120,000〜280,000の範囲にあるものがより好ましく、140,000〜270,000の範囲にあるものがさらに好ましい。重量平均分子量が100,000未満であると、得られる繊維強化複合材の機械特性が十分に発現されない傾向がある。なお、重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって測定された値である。測定条件は、溶媒:ペンタフルオロフェノール/クロロホルムの混合溶媒、測定温度:23℃、検出器:示差屈折計、標準物質:ポリスチレン、とした。
[強化繊維]
本発明で用いる強化繊維としては、炭素繊維、ガラス繊維等の無機繊維、有機繊維が挙げられるが、引張特性に優れた繊維強化複合材が得られる点から、炭素繊維が好ましい。炭素繊維としては、PAN系、ピッチ系、レーヨン系、セルロース繊維系、黒鉛化繊維等が挙げられるが、強度と弾性率のバランスに優れることからPAN系炭素繊維が好ましい。また、炭素繊維は、サイジング剤の付着量が少ないもの、あるいは、サイジング剤が付着していないものが好ましい。サイジング剤が付着している炭素繊維から、公知の方法によりサイジング剤を除去したものでも良い。
炭素繊維の束は、単繊維の本数が1,000〜60,000であることが好ましく、より好ましくは3,000〜40,000、さらに好ましくは10,000〜30,000である。単繊維の本数が1,000未満であると、繊維束間の樹脂溜まり(ギャップ)を生じ易く直進性の損失や幅方向の品質斑を誘引し、60,000を超えると、液晶ポリマーの含浸が不十分となり、得られる繊維強化複合材の機械特性が低下する傾向がある。
炭素繊維束を構成する単繊維の平均繊維径は5〜20μmが好ましく、より好ましくは6〜15μm、さらに好ましくは7〜10μmである。
炭素繊維束としては、連続した強化繊維の束の形態を採り得る形態であれば良く、例えば、一方向性のフィラメント(トウ)、ストランド、ヤーン、組紐もしくは織物等の形態で、プルトルージョン装置内に供給される。これらの形態のなかでも、開繊性あるいは取扱性あるいは経済性の点より、ストランドが好ましい。供給されたストランドは、直ちに収束剤を有機溶剤等で除去しフィラメント形態とする方がより好ましい。
炭素繊維束は、液晶ポリマーを単繊維間に含浸させ易くするため、あらかじめ開繊装置により開繊して装置内に供給するのが良い。開繊方法としては、凹凸ロールを交互に通過させる方法、太鼓型ロールを使用する方法、軸方向振動に張力変動を加える方法、垂直に往復運動する複数の摩擦体による強化繊維束の張力を変動させる方法、強化繊維束にエアーを吹き付ける方法、強化繊維束をエアー吸引する方法、バネ開繊要素を用いる方法、エキスパンダロールを用いる方法等の公知の方法、及びこれら2つ以上の方法等が挙げられるが、本発明では工程通過性と経済性の点で強化繊維の種類によりエアー吸引法、振動法、摩擦法を使い分けることが好ましい。
炭素繊維を強化繊維として用いた場合、引張強度が1,500MPa以上、引張弾性率が110GPa以上、曲げ強度(3点曲げ)が1,300MPa以上、曲げ弾性率が100GPa以上の繊維強化複合材が得られる。該繊維強化複合材は、炭素繊維の直進性とポリマー構造の配向性が互いに強く一致しているため、力学的異方性の強い材料となっており、一次元の設計に向いている。また、軽量化効率も高い。
[繊維強化複合材の製造方法]
本発明の繊維強化複合材の製造方法は、液晶ポリマーと、連続した一方向の強化繊維の束を、装置内に導入し、該強化繊維の引き抜き張力を調整することにより、直進性を損なうことなく、プルトルージョン法により複合化させることを特徴とする。
上記繊維強化複合材の製造方法では、前記装置の出口面積及び/又は出口形状を調整することにより、得られる繊維強化複合材の体積繊維含有率(Vf)をコントロールすることが、性能をコントロールし設計を有利にする点でより好ましい。前記プルトルージョン法をワンパスで行うことがより好ましく、ワンパスで行うことにより、ポリマーに繰返し熱処理が行われることで生じる熱劣化による繊維強化複合材の性能低下や、複雑な機械装置レイアウト、及び複数工程に跨がることで生じる成形コスト高といった不都合を回避することができる。
マトリックスとなる液晶ポリマーは、フィルム、繊維もしくは粉末として装置内に導入する。連続した一方向の強化繊維の束は、ストランド、ヤーン、組紐もしくは織物として装置内に導入し、液晶ポリマーと強化繊維を複合化させる。
強化繊維束の直進性を維持しつつ液晶ポリマーを強化繊維束に含浸して引き抜くので、溶融した液晶ポリマーに強化繊維束を浸漬するのではなく、液晶ポリマーを固体状態で強化繊維束に付着させてから溶融する。そのため、マトリックスとなる液晶ポリマーを、フィルム、繊維、ペレットあるいは粉体の形態で装置内に導入することが好ましい。なかでも、強化繊維束と均一に密着させることが容易であることから、フィルムまたは繊維の形態が好ましく、フィルムの形態が特に好ましい。
液晶ポリマーを、フィルム形態で用いる場合のフィルム厚としては、目的とする繊維強化複合材の機械特性や形状(厚み)に応じて適宜選定されるが、好ましくは25〜200μm、より好ましくは25〜100μmである。
なお、本発明で用いる液晶ポリマーは、本発明の目的を損なわない範囲で、各種添加剤及び/又は樹脂成分が添加されていても良い。
添加剤としては、高級脂肪酸やその金属塩、高級脂肪酸エステル等の滑剤、シリコン化合物やフッ素樹脂等の離型剤、タルク、マイカ、シリカ、アルミナ等の無機粒子、染料や顔料、難燃剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。樹脂成分としては、ポリアミド、ポリエステル、ポリフェニレンエーテル、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド等の熱可塑性樹脂が挙げられる。
本発明の繊維強化複合材に含まれる強化繊維の割合である体積繊維含有率(Vf)は、30〜65%が好ましく、40〜55%がより好ましい。Vfが30%以上であれば引張特性に優れた強化繊維複合材を得ることができる。また、Vfが65%以下であれば、強化繊維間に液晶ポリマーが均一に含浸されなくなることによる層間剥離の発生を抑制することができる。
本発明の繊維強化複合材は、一方向に引き揃えられた強化繊維束に液晶ポリマーを含浸させて引き抜くプルトルージョン法で製造され、本発明の繊維強化複合材の製造法は、引き揃えから引き抜き、そして冷却されて強化繊維複合材が形成されるまで、強化繊維の直進性を保った状態で操作することを特徴としている。
本発明の繊維強化複合材を製造する装置の一例を図1に示す。図1の装置は、強化繊維束を開繊して一方向に揃える開繊装置(3)、開繊された強化繊維に液晶ポリマーを供給する樹脂調製装置(2)、液晶ポリマーを溶融して強化繊維に含浸しながら強化繊維を引き抜く引き抜き用金型(1)、引き抜き用金型から導出された強化繊維を冷却するニップ式冷却装置(5a、5b)を基本的装置として具備している。
図1の装置を用いて、強化繊維の束として炭素繊維束、液晶ポリマーとしてフィルム形態の液晶ポリマーを用いる場合を例として、本発明の繊維強化複合材の製造方法を説明する。
炭素繊維束を巻き取ったクリール(4a、4b)から炭素繊維束を引き出し、開繊装置(3)に導入して、炭素繊維束を開繊するとともに一方向に引き揃える。引き揃えられた炭素繊維は樹脂調製装置(2)に導入されるが、同時に炭素繊維の下面側及び上面側に所定の枚数の液晶ポリマーフィルムが供給される(液晶ポリマーフィルムの供給装置は図示していない)。樹脂調製装置は200〜250℃に加熱されており、積層された炭素繊維と液晶ポリマーフィルムは予備加熱された状態で引き抜き用金型(1)に導入される。
引き抜き用金型(1)の加熱温度は、液晶ポリマーの結晶融解温度より5〜40℃高い温度、好ましくは10〜30℃高い温度に設定される。結晶融解温度より5℃高い温度であれば液晶ポリマーが融解して炭素繊維中に含浸される。一方、結晶融解温度より高い温度が40℃以下であれば液晶ポリマーの熱劣化による繊維強化複合材の機械特性の低下を防ぐことができる。
引き抜き用金型(1)には、製造する繊維強化複合材の形状に対応して所定の形状の開孔(図示せず)が設けられており、開孔を通して液晶ポリマーが含浸された炭素繊維が引き抜かれる。開孔の形状は目的とする繊維強化複合材の形状に応じて選択され、テープ状や板状の繊維強化複合材を得る場合には矩形の開孔、ロッド状あるいはシリンダ状の繊維強化複合材を得る場合には円形の開孔が選ばれる。
引き抜き時の張力は、100〜1000gf、好ましくは150〜600gf、より好ましくは200〜400gfである。引き抜き時の張力が100gf以上であれば、液晶ポリマーが炭素繊維に均一に含浸しないという状態を防げるので繊維強化複合材の機械特性が低下することがない。一方、引き抜き時の張力が1000gf以下であれば、開繊された強化繊維の幅方向の収縮が小さくストランドが細くなりにくいので引き抜き時の炭素繊維束の直進性が失われることがなく繊維強化複合材の機械特性、特に引張特性を向上させることができる。
引き抜き時の張力は、液晶ポリマーの溶融粘度や炭素繊維束と液晶ポリマーの比率の他、引き抜き加工速度によっても影響される。引き抜き張力を前記の範囲内に制御するための引き抜き加工速度は0.1〜10m/分、好ましくは0.2〜5m/分、より好ましくは0.3〜3m/分である。
液晶ポリマーが含浸され引き抜かれた炭素繊維は、ニップ式冷却ロールに引き取られて液晶ポリマーが冷却固化し繊維強化複合材が形成される。図1では、2台のニップ式冷却ロール(5a、5b)を用いる例を示しているが、冷却ロールの台数は特に限定されず、引き抜き用金型の温度が高い場合や製造する繊維強化複合材が厚い場合には、3台以上設置して冷却することができる。
ニップ式冷却ロールは所定の温度に制御するが、その温度は引き抜き用金型の温度や繊維強化材の厚み等によって適宜設定され、複数のニップ式冷却ロールを用いる場合、最初のニップ式冷却ロールの設定温度が最も高く、後続のニップ式冷却ロールでは低く設定される。本発明では、結晶融解温度が270〜315℃の液晶ポリマーを用い、引き抜き用金型(1)の加熱温度は液晶ポリマーの結晶融解温度より5〜35℃高い温度に設定されるので、図1の装置では、例えば、最初のニップ式冷却ロール(5a)の温度は120〜160℃に設定する。そして、後続のニップ式冷却ロール(5b)の温度は、最初のニップ式冷却ロール(5a)より10〜30℃低く設定する。
かくして得られる繊維強化複合材は、そのまま成形体として用いられる他、薄層プリプレグまたは薄層テープの形態として、自動積層用あるいはプレス成形用として好適に用いられる。
本発明で得られる繊維強化複合材の厚みよりも厚い成形体を得る場合には、例えば、本発明の繊維強化複合材をプリプレグとして用い、該プリプレグを複数積層し加熱加圧成形することにより、成形体(繊維強化複合材)を得ることができる。
この場合、繊維強化複合材を、液晶ポリマーの結晶融解温度で保持し、0.1〜20MPa、好ましくは0.3〜10MPaで圧縮するのが良い。加熱加圧プロセスは、ベルトプレス等を用い、連続式又は半連続式で行うことができる。
本発明の繊維強化複合材は、航空宇宙用、鉄道車両用、自動車用、スポーツ用、一般産業用等の各部材として、使用することができる。
次に、本発明を、実施例を用いてより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
液晶ポリマーの結晶融解温度及び溶融粘度、繊維強化複合材の引張強度、引張弾性率、曲げ強度、曲げ弾性率及び繊維強化複合材の強化繊維の体積含有率(Vf)は、以下に記載の方法で測定した。
(結晶融解温度)
示差走査熱量計として日立ハイテクサイエンス社製 型式DSC7020を用いた。示差熱量の測定において、室温から20℃/分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm1)の観測後、Tm1より20℃高い温度で10分間保持する。次いで20℃/分の降温条件で室温まで冷却した後、再度20℃/分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度を結晶融解温度とした。
(溶融粘度)
耐熱ポリマーでもある液晶ポリマーの溶融粘度の測定は、一般的には溶融粘度のせん断速度依存性を任意の溶融温度にて求める方法がポリマーの性状を知る上で正しいが、高温対応のキャピラリレオメーターが必要となるなど直接測定の障壁が高い。今回は、平板プレス機を用いた熱板圧着による一定量のポリマーの拡がり直径から間接的に求める方法(丸八法)に従った。リファレンスのポリマーを用いてあらかじめ測定された溶融粘度と拡がり直径の関係から換算則を求めておき、この換算則を使って任意の温度における溶融粘度を簡易的に求めた。以下に詳述する。
(イ)メルトフローインデクサを用いてリファレンスポリマー(結晶性ポリマーであればよい)の融点より高い任意温度での溶融粘度を数点測定する。(温度と溶融粘度の関係が得られる)
(ロ)リファレンスポリマー2.3gを、圧力0.4MPa、(イ)の各温度にて熱板圧着により熱溶融させ、冷却後のポリマーの拡がり直径を4箇所計測する。(温度と直径の関係が得られる)
(ハ)上記(イ)と(ロ)から、直径から溶融粘度への換算則を得る。
(ニ)液晶ポリマーの溶融挙動について、(ロ)に従い結晶融解温度より高い任意の温度にて同様の方法で測定する。
(ホ)換算則を用いて、液晶ポリマーの溶融温度と溶融粘度の関係を得る。
(ヘ)実用的な成形温度である結晶融解温度+40℃の溶融粘度を(ホ)のグラフから読み取る。
(引張強度、引張弾性率)
ASTM D3039に準拠し、繊維強化複合体及び成形体とも長さ250mmに裁断して試験片とした。試験速度2mm/分。5枚の試験片について測定し平均値を求めた。
(曲げ強度、曲げ弾性率)
ASTM D790に準拠し、3点曲げ試験及び4点曲げ試験を行った。繊維強化複合体及び成形体とも長さ100mmに裁断して試験片とした。3点曲げ試験の支点間距離は81mm、4点曲げ試験の支点間距離は81mm、荷重間距離は27mmで試験を行った。試験速度はいずれも1mm/分。3枚の試験片について測定し平均値を求めた。
(強化繊維の体積含有率Vf)
繊維強化複合体について、JIS K7075の燃焼法に準じて測定した。
(実施例1)
図1に示す装置を用い、以下のようにして繊維強化複合材を作製した。
液晶ポリマーとして、結晶融解温度が280℃、溶融粘度が360Pa・sの全芳香族液晶ポリエステル樹脂から製造された液晶ポリマーフィルム(厚さ50μm)を用いた。液晶ポリマーフィルムは、公知の押出成形法(Tダイ法)により製造された。
炭素繊維束として、PAN系炭素繊維束(帝人株式会社製、HTS40、単繊維本数12000本)を用いた。
炭素繊維束をクリール(4a及び4b)から操出し、開繊装置(3)に導入して開繊しながら引き揃えた後、液晶フィルムとともに樹脂調製装置(2)に導入した。樹脂調製装置(2)では、液晶ポリマーフィルムと開繊した炭素繊維束とを密着させ、引き抜き用高温金型(1)に導通させた。引き抜き用高温金型(1)は320℃に加熱されており、炭素繊維束に付着した液晶ポリマーが溶融し炭素繊維束に含浸する。引き抜き用高温金型(1)の出口部には幅10mm、高さ1mmの矩形の口金が取り付けられており、溶融した液晶ポリマーが含浸した炭素繊維束は幅10mmに引き揃えられ、ニップ式冷却ロール(5a及び5b)に引き取られることで、引き抜き用高温金型(1)から引き抜かれる。二段階に設置されたニップ式冷却ロールにより炭素繊維束に含浸した液晶ポリマーが冷却固化され、繊維強化複合材が形成される。ニップ式冷却ロールの温度は前段のロール(5a)では120℃、後段のロール(5b)では100℃に制御した。また、炭素繊維束の引き抜き張力が200gfになるように2つのニップ式冷却ロールの回転速度を制御した。引き抜き加工速度は0.3m/分であった。
得られた繊維強化複合材は、幅10mm、厚さ1mmの板状であり、炭素繊維束の体積含有率は50%であった。当該繊維強化複合材から長さ250mmの試験片を5枚切り出して引張試験を行った。また、当該繊維強化複合材2枚を熱融着させ厚さ2mmとし、長さ100mmの試験片を6枚切り出して曲げ試験を行った。結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1と同じ液晶ポリマーフィルム及び炭素繊維を使用した。一方向に引き揃えた炭素繊維束の両側に液晶ポリマーフィルムを実施例1と同じ重量比になるように重ね合わせ、加熱ローラーで280℃、0.1MPaで加熱加圧して、厚さ160μmのシートを作製した。得られたシートから幅500mm、長さ500mmのシート片を裁断し、一方向に7枚重ねて載置し、プレス機にて340℃で加熱、2MPaで加圧し、厚さ1mmの繊維強化複合材(成形体)を作製した。得られた繊維強化複合材は、幅500mm、長さ500mm、厚さ1mmの板状であり、炭素繊維束の体積含有率は50%であった。当該繊維強化複合材から幅12mm、長さ250mmの試験片を5枚切り出して引張試験を行った。同様にして上記シートを14枚重ねて載置し、プレス機にて360℃で加熱、2MPaで加圧し、厚さ2mmの繊維強化複合材(成形体)を作製した。得られた繊維強化複合材は、幅500mm、長さ500mm、厚さ2mmの板状であり、炭素繊維束の体積含有率は50%であった。当該繊維強化複合材から幅15mm、長さ150mmの試験片を6枚切り出して曲げ試験を行った。結果を実施例1と合わせて表1に示す。
Figure 2021178882
得られた成形体は、炭素繊維の直進性とポリマー構造の配向性が互いに強く一致したもので、力学的異方性の強い材料となっており、一次元の設計に向いている。また、軽量化効率も高い。この特性を利用して、例えば、コンクリート用FRP筋材、トラス構造のコンポーネント、航空機用モーフィング翼、ドローン用超軽量構造、電動垂直離着陸機(空飛ぶ車)用超軽量構造等、構造体をさらに軽量化する際の材料技術として有望である。また、汎用用途としては、炭素繊維複合材料3Dプリンタ用のフィラメント等もある。
1 引き抜き用高温金型
2 樹脂調製装置
3 開繊装置
4a、4b クリール
5a、5b ニップ式冷却ロール
6 引き取りロール
11 強化繊維
12 繊維強化複合材

Claims (14)

  1. 所定方向に引き揃えられた連続した強化繊維の束に、液晶ポリマーからなるマトリックス材料が、プルトルージョン法により含浸されてなり、前記強化繊維と液晶ポリマーが同じ方向に配向していることを特徴とする繊維強化複合材。
  2. 配向状態が、引き抜き方向に対してホモジニアス配向状態である請求項1に記載の繊維強化複合材。
  3. 厚さが0.1mm以上である請求項1又は2に記載の繊維強化複合材。
  4. 液晶ポリマーが主鎖型サーモトロピックポリマーである請求項1〜3いずれかに記載の繊維強化複合材。
  5. 液晶ポリマーの結晶融解温度が315℃以下である請求項1〜4いずれかに記載の繊維強化複合材。
  6. 液晶ポリマーの結晶融解温度+40℃における溶融粘度が400Pa・s以下である請求項1〜5いずれかに記載の繊維強化複合材。
  7. 強化繊維が炭素繊維である請求項1〜5いずれかに記載の繊維強化複合材。
  8. 請求項1〜7いずれかに記載の繊維強化複合材が、略同じ方向に、複数積層され、加熱加圧成形されてなる繊維強化複合材。
  9. 液晶ポリマーと、連続した一方向の強化繊維の束を、装置内に導入し、該強化繊維の引き抜き張力を調整することにより、直進性を損なうことなく、プルトルージョン法により複合化させることを特徴とする繊維強化複合材の製造方法。
  10. 前記装置の出口面積及び/又は出口形状を調整することにより、得られる繊維強化複合材の体積繊維含有率(Vf)をコントロールする請求項9に記載の繊維強化複合材の製造方法。
  11. 前記プルトルージョン法をワンパスで行う請求項9又は10に記載の繊維強化複合材の製造方法。
  12. マトリックスとなる液晶ポリマーをフィルム、繊維、ペレットもしくは粉末として装置内に導入し、
    連続した一方向の強化繊維の束を、ストランド、ヤーン、組紐もしくは織物として装置内に導入し、
    マトリックスと強化繊維とを複合化させる請求項9〜11いずれかに記載の繊維強化複合材の製造方法。
  13. 繊維強化複合材が、テープ状、板材状、ロッド状又はシリンダ状である請求項9〜12いずれかに記載の繊維強化複合材の製造方法。
  14. 繊維強化複合材が、自動積層用あるいはプレス成形用として用いられる、薄層プリプレグ又は薄層テープである請求項9〜13いずれかに記載の繊維強化複合材の製造方法。
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