JP2021173256A - ターボ圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転軸の周囲の流路における冷媒の圧力分布を周方向について均一にするのに適した技術を提供する。【解決手段】回転軸1は、軸受4によって支持される。供給流路7は、回転軸1の内部に設けられている。供給流路7は、液相状態にある冷媒を潤滑剤として軸受4に供給する。供給流路7は、軸方向流路71と、少なくとも1つの遠心加圧流路72と、を含んでいる。軸方向流路71は、回転軸1の軸方向51に延びている。遠心加圧流路72は、軸方向流路から軸受4に向かって延びている。環状溝42は、軸受4及び回転軸1の少なくとも一方に設けられている。環状溝42に、遠心加圧流路72の開口部72оが面している。【選択図】図2A

Description

本開示は、ターボ圧縮機に関する。
特許文献1は、ターボ圧縮機を開示している。特許文献1のターボ圧縮機は、滑り軸受と、回転軸と、を備えている。滑り軸受は、回転軸を取り囲む軸受面を有している。回転軸は、互いに接続された軸方向流路及び遠心加圧流路を有している。軸方向流路は、開口端を有し、回転軸の中心軸に沿って延びている。遠心加圧流路は、径方向に延びている。潤滑剤は、開口端から軸方向流路に流入し、軸方向流路を流れ、遠心加圧流路を流れ、遠心加圧流路から軸受面へと供給される。
米国特許第3163999号明細書
本開示は、回転軸の周囲の流路における冷媒の圧力分布を周方向について均一にするのに適した技術を提供する。
本開示は、
冷媒を圧縮するターボ圧縮機であって、
軸受と、
前記軸受によって支持される回転軸と、
液相状態にある前記冷媒を潤滑剤として前記軸受に供給するように前記回転軸の内部に設けられ、前記回転軸の軸方向に延びる軸方向流路と、前記軸方向流路から前記軸受に向かって延びる少なくとも1つの遠心加圧流路と、を含む供給流路と、
前記軸受及び前記回転軸の少なくとも一方に設けられ、前記遠心加圧流路の開口部が面している環状溝と、
を備えた、ターボ圧縮機を提供する。
本開示に係る技術は、回転軸の周囲の流路における冷媒の圧力分布を周方向について均一にするのに適している。
図1は、ターボ圧縮機の断面図である。 図2Aは、軸受の周辺の拡大断面図である。 図2Bは、環状溝の周辺の拡大断面図である。 図2Cは、環状溝の周辺の拡大断面図である。 図2Dは、環状溝の周辺の拡大断面図である。 図2Eは、環状溝の周辺の拡大断面図である。 図2Fは、遠心加圧流路を径方向に沿って観察した拡大図である。 図2Gは、回転軸と軸受の間の隙間に設けられた流路の断面図である。 図3Aは、環状溝内部の流れ場を示す概念図である。 図3Bは、環状溝内部の圧力分布を示す概念図である。
(本開示の基礎となった知見)
発明者らが本開示に想到するに至った当時、ターボ圧縮機に関する種々の検討がなされていた。例えば、特許文献1のターボ圧縮機は、滑り軸受と、回転軸と、を備えている。滑り軸受は、回転軸を取り囲む軸受面を有している。回転軸は、互いに接続された軸方向流路及び遠心加圧流路を有している。軸方向流路は、開口端を有し、回転軸の中心軸に沿って延びている。遠心加圧流路は、径方向に延びている。
特許文献1のターボ圧縮機では、潤滑剤は、軸方向流路を流れ、次に、遠心加圧流路を流れ、次に、軸受面に供給される。外部から回転軸に潤滑剤を低圧で供給した場合であっても、潤滑剤が遠心作用により加圧され、軸受面における液膜圧力が増加する。これにより、キャビテーションが軽減される。
しかしながら、特許文献1のターボ圧縮機には、回転軸の周囲の流路における流体の圧力分布を周方向について均一にする観点から、改善の余地がある。
(本開示に係る一態様の概要)
本開示の第1態様に係るターボ圧縮機は、
冷媒を圧縮するターボ圧縮機であって、
軸受と、
前記軸受によって支持される回転軸と、
液相状態にある前記冷媒を潤滑剤として前記軸受に供給するように前記回転軸の内部に設けられ、前記回転軸の軸方向に延びる軸方向流路と、前記軸方向流路から前記軸受に向かって延びる少なくとも1つの遠心加圧流路と、を含む供給流路と、
前記軸受及び前記回転軸の少なくとも一方に設けられ、前記遠心加圧流路の開口部が面している環状溝と、
を備える。
第1態様に係る技術は、回転軸の周囲の流路における冷媒の圧力分布を周方向について均一にするのに適している。
本開示の第2態様において、例えば、第1態様に係るターボ圧縮機は、
前記軸受と前記回転軸との間に設けられた軸受隙間と、
前記回転軸の径方向に関して前記軸受隙間の寸法よりも大きい寸法を有し、前記環状溝を含む環状隙間と、をさらに備えていてもよく、
前記遠心加圧流路は、前記環状隙間に開口していてもよく、
前記環状隙間は、前記軸受隙間と連通していてもよい。
第2態様によれば、冷媒を、遠心加圧流路と、環状隙間と、軸受隙間と、の順に流すことができる。
本開示の第3態様において、例えば、第2態様に係るターボ圧縮機では、
前記少なくとも1つの遠心加圧流路は、特定遠心加圧流路を含んでいてもよく、
前記特定遠心加圧流路の流路断面積をS1と定義し、前記軸方向に平行かつ前記回転軸の中心軸を含む断面における前記環状隙間の断面積をS2と定義したとき、
S2<S1の関係が満たされていてもよい。
第3態様は、エロージョンを抑制するのに適している。
本開示の第4態様において、例えば、第2又は第3態様に係るターボ圧縮機では、
前記少なくとも1つの遠心加圧流路は、複数の遠心加圧流路を含んでいてもよく、
前記複数の遠心加圧流路のそれぞれの流路断面積の合計値を前記複数の遠心加圧流路の数で割ることによって得られる値をSAVEと定義し、前記軸方向に平行かつ前記回転軸の中心軸を含む断面における前記環状隙間の断面積をS2と定義したとき、
S2<SAVEの関係が満たされていてもよい。
第4態様は、エロージョンを抑制するのに適している。
本開示の第5態様において、例えば、第2から第4態様のいずれか1つに係るターボ圧縮機では、
前記軸方向に平行かつ前記回転軸の中心軸を含む断面における前記環状隙間の断面積をS2と定義し、前記軸受隙間の流路断面積を前記少なくとも1つの遠心加圧流路の数で割ることによって得られる値をS3と定義したとき、
S3<S2の関係が満たされていてもよい。
第5態様は、エロージョンを抑制するのに適している。
本開示の第6態様において、例えば、第1から第5態様のいずれか1つに係るターボ圧縮機では、
前記少なくとも1つの遠心加圧流路は、特定遠心加圧流路を含んでいてもよく、
前記環状溝の開口部の前記軸方向に関する寸法をHGと定義し、前記特定遠心加圧流路の開口部の前記軸方向に関する寸法をHPと定義したとき、
HG>HPの関係が満たされていてもよい。
第6態様は、回転軸の周囲の流路における冷媒の圧力分布を周方向について均一にするのに適している。
本開示の第7態様において、例えば、第1から第6態様のいずれか1つに係るターボ圧縮機では、
前記少なくとも1つの遠心加圧流路は、特定遠心加圧流路を含んでいてもよく、
前記環状溝の開口部の前記軸方向に関する寸法をHGと定義し、前記特定遠心加圧流路の開口部の前記軸方向に関する寸法をHPと定義したとき、
HG/HP≦2の関係が満たされていてもよい。
第7態様は、エロージョンを抑制するのに適している。
本開示の第8態様において、例えば、第1から第7態様のいずれか1つに係るターボ圧縮機では、
前記環状溝は、溝面によって規定されていてもよく、
前記溝面は、前記回転軸の周方向に沿って延びる底面と、前記底面から前記回転軸の径方向に沿って延び互いに向かい合う一対の側面と、を含んでいてもよい。
第8態様は、ターボ圧縮機の信頼性を確保するのに適している。
本開示の第9態様において、例えば、第1から第8態様のいずれか1つに係るターボ圧縮機では、
前記軸受に、前記環状溝が設けられていてもよい。
第9態様によれば、回転軸に環状溝を設けることによる回転軸の曲げ固有値の低下を回避できる。
本開示の第10態様に係る冷凍サイクル装置は、
前記冷媒を蒸発させる蒸発器と、
前記蒸発器で蒸発した前記冷媒を圧縮する、第1から第9態様のいずれか1つに係るターボ圧縮機と、
前記ターボ圧縮機で圧縮された前記冷媒を凝縮させる凝縮器と、
を備える。
第10態様によれば、第1態様等の利点を有する冷凍サイクル装置を構成できる。
以下、図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明、又は、実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が必要以上に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、添付図面及び以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図していない。
以下では、液相状態にある冷媒を、液相冷媒と称することがある。冷媒は、作動流体とも称されうる。
(実施の形態1)
以下、図1から図3Bを用いて、実施の形態1を説明する。
[1−1.構成]
[1−1−1.ターボ圧縮機の構成]
図1は、実施の形態1におけるターボ圧縮機100の断面図である。ターボ圧縮機100は、回転軸1と、翼車2と、モータ回転子3と、を備えている。回転軸1に、翼車2と、モータ回転子3と、が固定されている。回転軸1と、翼車2と、モータ回転子3とにより、一体となって回転する回転体が構成されている。
翼車2は、例えば、遠心型、斜流型又は軸流型等の速度型の流体機械を構成する翼車である。
図1の例では、ターボ圧縮機100を用いた冷凍サイクル装置101が構成されている。冷凍サイクル装置101は、蒸発器80と、吸入空間9と、ターボ圧縮機100と、凝縮器90と、を備えている。冷凍サイクル装置101では、冷媒が流れる。
以下、軸方向51、径方向52及び周方向53という用語を用いることがある。軸方向51は、回転軸1の中心軸Oが延びる方向である。径方向52は、軸方向51に垂直な方向である。周方向53は、中心軸Oを中心に回転する方向である。
ターボ圧縮機100は、軸受4と、軸受4bと、を備えている。軸方向51に沿って、翼車2と、軸受4と、モータ回転子3と、軸受4bとが、この順に配置されている。
軸受4及び4bは、回転軸1を支持する。本実施の形態では、軸受4及び4bは、滑り軸受である。
回転軸1の外周面43は、回転軸1の軸滑り面として機能する。外周面43を、軸滑り面43と称することができる。
軸受4及び4bは、冷媒が介在した状態で回転軸1の外周面43と向かい合う軸受面を有する。そして、軸受4及び4bは、自身の軸受面と回転軸1の外周面43との間に液相冷媒が存在した状態で、回転軸1を支持する。
冷媒は、例えば水である。軸受4の端面に、排出空間5が隣接している。排出空間5の内部に、液相冷媒が貯留される。排出空間5に貯留される冷媒の温度は、例えば、15℃である。排出空間5に貯留された液相冷媒は、排出経路12を通って凝縮器90に導かれる。
冷凍サイクル装置101は、ポンプ70を備えている。ポンプ70は、例えば給水ポンプである。
図2Aは、本実施の形態における軸受4の周辺の拡大断面図である。図2Bでは、図2Aの一部がさらに拡大されている。回転軸1は、その内部に供給流路7を有している。供給流路7は、軸方向流路71と、少なくとも1つの遠心加圧流路72と、を含んでいる。軸方向流路71は、軸方向51に沿って延びている。具体的には、軸方向流路71は、中心軸Oに沿って延びている。遠心加圧流路72は、回転軸1の径方向52の内側から外側に向かって延びている。遠心加圧流路72は、軸方向流路71と、回転軸1と軸受4の間の隙間と、を連通させている。
遠心加圧流路72の出口すなわち開口部72оは、軸受4の軸受面41に面している。軸受面41は、環状溝42を規定する溝面42fと、基準面47と、を含んでいる。遠心加圧流路72の開口部72оは、環状溝42に面している。基準面47は、溝面42fに接続されている。基準面47は、軸受4の軸受滑り面として機能する。基準面47を、軸受滑り面47と称することができる。
基準面47と外周面43との間には、軸受隙間15が設けられている。換言すると、軸受隙間15は、軸受滑り面47と軸滑り面43との間に設けられている。
本実施の形態では、環状溝42は、途切れることなく周方向53に延びることによって、回転軸1をぐるりと取り囲んでいる。本実施の形態では、周方向53のいずれの部分においても、環状溝42の軸方向の寸法HGは一定である。また、周方向53のいずれの部分においても、周方向53に垂直な断面における環状溝42の断面形状は一定である。
本実施の形態では、複数の遠心加圧流路72が、軸方向流路71から放射状に延びている。そして、それらの遠心加圧流路72の各々が、1つの環状溝42に向かって開口している。
以下では、環状隙間49という用語を用いることがある。環状隙間49に、遠心加圧流路72の開口部72оが開口している。遠心加圧流路72と、環状隙間49と、軸受隙間15とは、この順に連通している。
本実施の形態では、環状隙間49は、環状溝42と、基準領域48と、を含んでいる。図示の例では、環状隙間49は、環状溝42と、基準領域48と、の組み合わせである。
基準領域48の径方向52の寸法は、軸受隙間15の径方向52の寸法と同じである。環状隙間49の径方向52の寸法は、軸受隙間15の径方向52の寸法よりも大きい。具体的には、環状隙間49の径方向52の寸法は、軸受隙間15の径方向52の寸法よりも環状溝42の分だけ大きい。
[1−2.動作]
以上のように構成された冷凍サイクル装置101について、以下、その動作を説明する。
図1に示すように、冷媒は、蒸発器80において、貯留され、蒸発する。次に、冷媒は、吸入空間9に移動する。次に、冷媒は、翼車2に吸い込まれ、圧縮される。次に、冷媒は、凝縮器90へ吐出され、凝縮する。次に、凝縮して液相となった冷媒は、蒸発器80に戻る。冷凍サイクル装置101では、このように冷媒が循環する。
ポンプ70は、凝縮器90の液相から吸入した液相冷媒を、例えば1気圧まで加圧する。加圧された冷媒は、ターボ圧縮機100に供給される。ターボ圧縮機100では、加圧された冷媒は、回転軸1の内部に位置する供給流路7を通じて軸受4及び軸受4aに供給される。
具体的には、ターボ圧縮機100では、図2Aに示すように、ポンプ70からの液相冷媒は、軸方向流路71を流れる。次に、冷媒は、遠心加圧流路72へ入る。遠心加圧流路72において、冷媒は、回転軸1の回転による遠心作用により加速及び加圧される。このように加速及び加圧された冷媒は、軸受4に、具体的には環状溝42に供給される。環状溝42における液相冷媒は、基準面47と外周面43との間の軸受隙間15を通って排出される。
図1から理解されるように、軸方向流路71を流れる液相冷媒は、遠心加圧流路72bにも入る。遠心加圧流路72bにおいて、冷媒は、回転軸1の回転による遠心作用により加速及び加圧される。このように加速及び加圧された冷媒は、軸受4bに供給される。
[1−3.効果等]
以上のように、本実施の形態において、ターボ圧縮機100は、冷媒を圧縮する。ターボ圧縮機100は、軸受4と、回転軸1と、供給流路7と、環状溝42と、を備えている。回転軸1は、軸受4によって支持される。供給流路7は、回転軸1の内部に設けられている。供給流路7は、液相状態にある冷媒を潤滑剤として軸受4に供給する。供給流路7は、軸方向流路71と、少なくとも1つの遠心加圧流路72と、を含んでいる。軸方向流路71は、回転軸1の軸方向51に延びている。遠心加圧流路72は、軸方向流路71から軸受4に向かって延びている。環状溝42は、軸受4及び回転軸1の少なくとも一方に設けられている。
上記の構成によれば、軸受4と回転軸1との間に液相冷媒が存在しうるため、回転軸1が回転可能である。また、回転軸1の回転による遠心作用により、遠心加圧流路72を流れる液相冷媒は、加速及び加圧されながら環状溝42に供給される。環状溝42に供給された後、液相冷媒は、軸受隙間15を通って排出される。
遠心作用による加速及び加圧によれば、軸受液膜圧力が増加し、キャビテーションが軽減される。この効果は、軸方向流路71への冷媒の供給圧力が低い場合に、特に好適に現れうる。
上記の構成によれば、環状溝42の作用により、遠心加圧流路72の開口部72о周辺のみに高圧領域が限られる事態を回避し易い。このことは、回転軸1の周囲の流路における液相冷媒の圧力分布を周方向53について均一にする観点から有利である。
本実施の形態において、少なくとも1つの遠心加圧流路72は、特定遠心加圧流路72を含んでいる。ここで、環状溝42の開口部42оの軸方向51に関する寸法をHGと定義し、特定遠心加圧流路72の開口部72оの軸方向51に関する寸法をHPと定義する。このとき、寸法HGは、寸法HPよりも大きい。HG>HPであることは、回転軸1の周囲の流路における液相冷媒の圧力分布を周方向53について均一にするのに適している。
上述の特定遠心加圧流路72は、任意の1つの遠心加圧流路72を指す。上述の通り、冷媒は、例えば水である。
本実施の形態では、少なくとも1つの遠心加圧流路72は、複数の遠心加圧流路72を含む。ここで、環状溝42の開口部42оの軸方向51に関する寸法を、HGと定義する。複数の遠心加圧流路72のそれぞれの開口部72оの軸方向51に関する寸法の合計値を複数の遠心加圧流路72の数で割ることによって得られる値を、HAVEと定義する。このとき、寸法HGは、寸法HAVEよりも大きい。HG>HAVEであることは、回転軸1の周囲の流路における液相冷媒の圧力分布を周方向53について均一にするのに適している。
本実施の形態では、ターボ圧縮機100は、軸受隙間15と、環状隙間49と、を備えている。軸受隙間15は、軸受4と回転軸1との間に設けられている。環状隙間49の径方向52に関する寸法は、軸受隙間15の径方向52に関する寸法よりも大きい。環状隙間49は、環状溝42を含んでいる。遠心加圧流路72は、環状隙間49に開口している。環状隙間49は、軸受隙間15と連通している。このような構成によれば、冷媒を、遠心加圧流路72と、環状隙間49と、軸受隙間15と、の順に流すことができる。
本実施の形態では、遠心加圧流路72から流出した液相冷媒は、環状溝42を周方向53に流れながら、軸受隙間15へと流出する。環状溝42内部及びその周辺を液相冷媒が流れる様子と圧力分布を、図3A及び図3Bにおいて模式的に示す。具体的には、図3Aは、本実施の形態における環状溝42内部の流れ場を示す概念図である。図3Bは、本実施の形態における環状溝42内部の圧力分布を示す概念図である。図3A及び図3Bにおいて、図中の縦長の長方形は、軸方向51に関して寸法HGを有する環状溝42を外部より見た展開図である。
図3A及び図3Bは、回転軸1が図示上方向から下方向へ回転している状況を表している。回転軸1を基準とすると、周方向53における図示下方向から上方向に回転する向きに、液相冷媒が流れることになる。
図3Aでは、液相冷媒の流れが矢印61により表されている。図3Aから理解されるように、回転軸1を基準とすると、遠心加圧流路72から流出した液相冷媒は、環状溝42において上方に向かう方向から左右に逸れるように放射状に流れ、その後、軸受隙間15へ吸い込まれる。
環状溝42では、図3Bに示すような圧力分布が生じ得る。
環状溝42における遠心加圧流路72の周りから図示上方向に拡がる領域R1では、液相冷媒の圧力が高い。上述の液相冷媒の放射状の流れにより、液相冷媒は、軸受隙間15に吸い込まれていく。この吸い込みに際して、液相冷媒の圧力は低下する。そのため、高圧領域R1の左右の幅は、図示上方向に進むにつれて狭くなる。その狭くなった高圧領域R1の左右に、液相冷媒の圧力が低い領域R2が生じる。領域R2において、キャビテーションが発生しうる。
キャビテーションに由来する気泡は、キャビテーション領域R2から図示上方向に進行し、高圧領域R1とキャビテーション領域R2の間の境界領域R3に到達しうる。境界領域R3では、液相冷媒の圧力が高い。このため、キャビテーション領域R2から境界領域R3にかけて、液相冷媒の圧力は急増する。圧力の急増により、キャビテーションは急激に消滅する。別の言い方をすると、キャビテーションに由来する気泡が圧壊する。キャビテーションの急激な消滅あるいは気泡の圧壊により、衝撃力が生じうる。このため、境界領域R3において、エロージョンが発生しうる。
上述のように、環状溝42は、回転軸1の周囲の流路における液相冷媒の圧力分布を周方向53について均一にするというメリットをもたらしうる。この均一化作用を得る観点からは、環状溝42の軸方向51の寸法HGを大きくすればよいあるいは環状溝42の断面積を大きくすればよいようにも思われる。しかし、上述のように、環状溝42には、エロージョンを引き起こしうるというデメリットもある。本発明者らによる検討によれば、寸法HGが大きい場合あるいは環状溝42の断面積が大きい場合に、回転軸1の外周面43及び/又は軸受4の軸受面41にエロージョンが発生し易い。
詳細については今後のさらなる検討を待つ必要があるが、環状溝42の軸方向51の寸法HGが大きい場合あるいは環状溝42の断面積が大きい場合に、環状溝42の内部にキャビテーション領域R2と高圧領域R1が交互に分布し易いと考えられる。そして、この分布が生じると、キャビテーション領域R2から高圧領域R1に向かって流れるキャビテーションの気泡が圧力上昇に伴い境界領域R3で圧壊し、圧壊による衝撃力が発生すると考えられる。このようなメカニズムで境界領域R3においてエロージョンが発生するという仮定は、本発明者らによる後述の検証実験の結果に整合する。
ターボ圧縮機100を冷凍サイクル装置101に組み込んだ場合、蒸発器80から、冷媒としての冷媒が、蒸気の状態で蒸気ターボ圧縮機100に供給されうる。これに由来する蒸気キャビテーションが生じる状況にあっては、上記圧壊及びエロージョンが発生し易いと考えられる。
この点、本実施の形態では、エロージョンを抑制するのに適した構成が採用されている。
具体的には、本実施の形態では、少なくとも1つの遠心加圧流路72は、特定遠心加圧流路72を含んでいる。ここで、環状溝42の開口部42оの軸方向51に関する寸法を、HGと定義する。特定遠心加圧流路72の開口部72оの軸方向51に関する寸法を、HPと定義する。このとき、寸法HPに対する寸法HGの比率HG/HPは、2以下である。この程度に比率HG/HPが小さいことは、エロージョンを抑制するのに適している。
本実施の形態では、少なくとも1つの遠心加圧流路72は、複数の遠心加圧流路72を含んでいる。ここで、環状溝42の開口部42оの軸方向51に関する寸法を、HGと定義する。複数の遠心加圧流路72のそれぞれの開口部72оの軸方向51に関する寸法の合計値を複数の遠心加圧流路72の数で割ることによって得られる値を、HAVEと定義する。このとき、寸法HAVEに対する寸法HGの比率HG/HAVEは、2以下である。この程度に比率HG/HAVEが小さいことは、エロージョンを抑制するのに適している。
本実施の形態では、少なくとも1つの遠心加圧流路72は、特定遠心加圧流路72を含んでいる。ここで、特定遠心加圧流路72の流路断面積を、S1と定義する。軸方向51に平行かつ回転軸1の中心軸Oを含む断面における環状隙間49の断面積を、S2と定義する。このとき、面積S2は、面積S1よりも小さい。S2<S1であることは、エロージョンを抑制するのに適している。
具体的には、S2<S1である場合、液相冷媒が遠心加圧流路72から溝42へと供給されるに際して、流路拡大による液相冷媒の圧力低下が発生し難い。これにより、環状溝42におけるキャビテーションが抑制され、キャビテーション気泡の圧壊に伴う外周面43及び/又は軸受面41のエロージョンが抑制されうると考えられる。
ここで、本実施の形態における、流路断面積S1について、具体的に説明する。流路断面積S1は、遠心加圧流路72の、当該遠心加圧流路72が延びる方向に垂直な断面の面積である。
図2Fは、本実施の形態における遠心加圧流路72を径方向52に沿って観察した拡大図である。図2Fに示す例では、径方向52に沿って観察したとき、遠心加圧流路72は、直径HPの円形状である。そのため、遠心加圧流路72の流路断面積S1は、S1=π×HP2/4により与えられる。
本実施の形態では、遠心加圧流路72は、軸方向流路71から径方向52に直線状に延びている。ただし、遠心加圧流路72は、非直線状に延びていてもよい。一変形例に係る遠心加圧流路72は、軸方向流路71からスパイラル状に延びるという態様で、軸方向流路71から離れていく。この変形例において、「遠心加圧流路72の、当該遠心加圧流路72が延びる方向に垂直な断面の面積」という表現における断面は、軸方向流路71から離れていくにつれて向きが変わっていく。ただし、この変形例においても、「遠心加圧流路72の、当該遠心加圧流路72が延びる方向に垂直な断面の面積」を観念できる。
本実施の形態における、面積S2について、図2A及び図2Bを参照しながら説明する。軸方向51に平行かつ中心軸Oを含む断面における環状溝42の断面積を、SGと定義する。環状溝42の開口部42оの軸方向51に関する寸法を、HGと定義する。軸受4と回転軸1との間の軸受隙間15の径方向52に関する寸法をWCと定義する。このとき、面積S2は、S2=SG+HG×WCにより与えられる。
なお、図2Bに示す例では、HGは、環状隙間49の軸方向51に関する寸法でもあり、また、基準領域48の軸方向51に関する寸法でもある。HG×WCは、軸方向51に平行かつ中心軸Oを含む断面における基準領域48の断面積である。
回転軸1の外径を、φ1とする。具体的には、径φ1は、外周面43の直径である。軸受4の内径を、φ2とする。具体的には、径φ2は、基準面47の直径である。環状溝42の開口部42оは、直径φ2の円筒面に含まれていると言える。環状溝42は、開口部42оから径方向52外側に後退した溝面42fによって規定される。断面積SGは、軸方向51に平行かつ中心軸Oを含む断面における、開口部42оと溝面42fの間の面積である。寸法HGは、上記断面における、開口部42оの長さである。寸法WCは、上記断面における、外周面43と基準面47の間の径方向52の距離である。具体的には、寸法WCは、WC=(φ2−φ1)/2により与えられる。
図2Bに示す例では、環状溝42は、溝面42fによって規定されている。溝面42fは、底面42bと、一対の側面42sと、を含んでいる。底面42bは、回転軸1の周方向53に沿って延びている。一対の側面42sは、底面42bから、回転軸1の径方向52に沿って延びている。一対の側面42sは、互いに向かい合っている。このような形状の環状溝42は、形成し易い。環状溝42を形成し易いことは、ターボ圧縮機100を量産するに際して品質バラツキを抑え易いというメリットをもたらしうる。このことは、ターボ圧縮機100の信頼性を確保する観点から有利である。
図2Bに示す例では、環状溝42が、上記のような底面42b及び側面42sによって規定されている。このため、環状溝42の径方向52の寸法(すなわち深さ)をWGとしたとき、面積SGは、SG=HG×WGにより与えられる。よって、面積S2は、S2=SG+HG×WC=HG×(WG+WC)により与えられる。
ただし、環状溝42の形状は特に限定されない。例えば、回転軸1の中心軸Oを含む断面において、溝面42fは、図2Cに示すようにV字形状を有していてもよく、湾曲形状を有していてもよい。図2Cに示すように上記断面において溝面42fがV字形状を有している場合は、面積SGは、SG=HG×WG/2により与えられる。よって、面積S2は、S2=SG+HG×WC=HG×(WG/2+WC)により与えられる。上述の通り、WGは、環状溝42の径方向52の寸法すなわち環状溝42の深さである。
本実施の形態では、少なくとも1つの遠心加圧流路72は、複数の遠心加圧流路72を含んでいる。ここで、複数の遠心加圧流路72のそれぞれの流路断面積の合計値を複数の遠心加圧流路72の数で割ることによって得られる値をSAVEと定義する。軸方向51に平行かつ回転軸1の中心軸Oを含む断面における環状隙間49の断面積をS2と定義する。このとき、面積S2は、値SAVEよりも小さい。S2<SAVEであることは、エロージョンを抑制するのに適している。
軸方向51に平行かつ回転軸1の中心軸Oを含む断面における環状隙間49の断面積を、S2と定義する。軸受隙間15の流路断面積を少なくとも1つの遠心加圧流路72の数で割ることによって得られる値を、S3と定義する。このとき、本実施の形態では、値S3は、面積S2よりも小さい。S3<S2であることは、エロージョンを抑制するのに適している。
軸受隙間15の流路断面積は、具体的には、軸方向51に垂直な断面における、軸受隙間15が構成する流路の面積である。本実施の形態では、軸受隙間15の流路断面積は、軸方向51に垂直な断面における基準面47と外周面43の間の面積である。この流路断面積は、基準面47とこの断面の交線によって囲まれた面積から、外周面43とこの断面の交線によって囲まれた面積を差し引いた差分であるとも言える。値S3は、この流路断面積を遠心加圧流路72の数で割った値である。
図2Gは、本実施の形態における回転軸1と軸受4の間の隙間に設けられた流路の断面図である。具体的に、図2Gの左図は、図2Aの位置Xで切った、軸方向51に垂直な断面図である。図2Gの右図は、図2Aの位置Yで切った、軸方向51に垂直な断面図である。図2Gに示す例では、軸方向51に垂直な断面において、軸受隙間15は円環形状を有する。円環形状の内周円の直径は、φ1である。円環形状の外周円の直径は、φ2である。そのため、軸受隙間15の流路断面積は、π×φ22/4−π×φ12/4により与えられる。遠心加圧流路72の数をnとしたとき、値S3は、S3=π×(φ22−φ12)/(4×n)により与えられる。
図2Gに示す例では、n=4である。ただし、遠心加圧流路72の数nは特に限定されない。
本実施の形態では、軸受4に、環状溝42が設けられている。この構成によれば、回転軸1に環状溝を設けることによる回転軸1の曲げ固有値の低下を回避できる。
実際に、本実施の形態では、回転軸1における遠心加圧流路72の開口部72оが面する部分には、環状溝は設けられていない。具体的には、当該部分は、その周囲の部分と協働して、中心軸Oからの距離が等しい円筒面を構成している。
ただし、図2Dに示すように、回転軸1に環状溝42が設けられていてもよい。また、図2Eに示すように、軸受4及び回転軸1の両方に環状溝42が設けられていてもよい。
本実施の形態では、S3<S2<S1である。このことは、エロージョンを抑制するのに適している。
本実施の形態では、流路断面積S1は、遠心加圧流路72の開口部72оの面積と同じである。そのため、S2<S1、S3<S2、S3<S2<S1等の文脈において、「流路断面積S1」を「開口部72оの面積」に置き換えた説明も成立する。
本実施の形態では、冷凍サイクル装置101は、蒸発器80と、ターボ圧縮機100と、凝縮器90と、を備える。蒸発器80は、冷媒を蒸発させる。ターボ圧縮機100は、蒸発器80で蒸発した冷媒を圧縮する。凝縮器90は、ターボ圧縮機100で圧縮された冷媒を凝縮させる。このような構成では、飽和状態に近い冷媒がターボ圧縮機100に供給され易く、エロージョンが発生し易い。別の言い方をすると、このような構成では、エロージョンを抑制できるという効果が好適に発揮され易い。
上記の「ターボ圧縮機100は、蒸発器80で蒸発した冷媒を圧縮する」及び「凝縮器90は、ターボ圧縮機100で圧縮された冷媒を凝縮させる。」という表現について、説明する。これらの表現は、冷凍サイクル装置101において圧縮機としてターボ圧縮機100のみが存在する形態を包含することを意図したものである。さらに、これらの表現は、冷凍サイクル装置101において蒸発器80、複数の圧縮機及び凝縮器90をこの順に冷媒が循環し、上記複数の圧縮機がターボ圧縮機100を含む形態も包含することを意図した表現である。
供給ポンプ70は、他の機器と共有されうる。そのような共有がなされる場合等においては、供給ポンプ70から軸方向流路71への冷媒の供給圧力を高くとれないことがある。しかしながら、冷媒の供給圧力を高くとれない場合であっても、本実施の形態によれば、回転軸1における外周面43及び/又は軸受4における軸受面41におけるエロージョンが抑制されうる。
[1−4.検証実験]
本発明者らは、S3<S1<S2となるように面積S1、面積S2及び値S3を設定したこと以外は図1から図2Bと同様の構成を有する、参考形態に係るターボ圧縮機を作製した。参考形態に係るターボ圧縮機を運転すると、視認できるエロージョンが、回転軸の外周面における環状溝と向かい合う部分辺りに生じた。
本発明者らは、S3<S2<S1となるように面積S1、面積S2及び値S3を設定することにより、図1から図2Bと同様の構成を有する本実施の形態に係るターボ圧縮機100を作製した。本実施の形態に係るターボ圧縮機100を運転しても、視認できるエロージョンは生じなかった。
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態1を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、変更、置き換え、付加、省略等を行った実施の形態にも適用できる。また、上記実施の形態1で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
例えば、図1の例では、回転軸1と軸受42bとの間に、隙間が設けられている。回転軸1は、軸方向流路71からこの隙間に冷媒を導くための遠心加圧流路72bを有している。遠心加圧流路72bは、軸受42bの軸受面に開口している。図1の例では、この軸受面は、環状溝を有していない。ただし、この軸受面が環状溝42と同様の環状溝を有し、その環状溝に向かって遠心加圧流路72bが開口する形態も採用されうる。また、回転軸1における遠心加圧流路72bの開口部付近に、図2Dの環状溝42と同様の環状溝を設けてもよい。
本開示は、環状溝を有する軸受を備えた冷凍機用ターボ圧縮機に適用可能である。具体的には、水冷媒ターボ冷凍機、HFO−134aターボ冷凍機、HFO1233zdターボ冷凍機等に、本開示は適用可能である。
1 回転軸
2 翼車
3 モータ回転子
4、4b 軸受
5 排出空間
7 供給流路
9 吸入空間
12 排出経路
15 軸受隙間
41 軸受面
42 環状溝
42f 溝面
42b 底面
42s 側面
42о 開口部
43 外周面(軸滑り面)
47 基準面
48 基準領域
49 環状隙間
51 軸方向
52 径方向
53 周方向
70 ポンプ
71 軸方向流路
72、72b 遠心加圧流路
72о 開口部
80 蒸発器
90 凝縮器
100 ターボ圧縮機
101 冷凍サイクル装置
m 開口中心
C,O 中心軸
R1、R2、R3 領域

Claims (10)

  1. 冷媒を圧縮するターボ圧縮機であって、
    軸受と、
    前記軸受によって支持される回転軸と、
    液相状態にある前記冷媒を潤滑剤として前記軸受に供給するように前記回転軸の内部に設けられ、前記回転軸の軸方向に延びる軸方向流路と、前記軸方向流路から前記軸受に向かって延びる少なくとも1つの遠心加圧流路と、を含む供給流路と、
    前記軸受及び前記回転軸の少なくとも一方に設けられ、前記遠心加圧流路の開口部が面している環状溝と、
    を備えた、ターボ圧縮機。
  2. 前記軸受と前記回転軸との間に設けられた軸受隙間と、
    前記回転軸の径方向に関して前記軸受隙間の寸法よりも大きい寸法を有し、前記環状溝を含む環状隙間と、をさらに備え、
    前記遠心加圧流路は、前記環状隙間に開口し、
    前記環状隙間は、前記軸受隙間と連通している、
    請求項1に記載のターボ圧縮機。
  3. 前記少なくとも1つの遠心加圧流路は、特定遠心加圧流路を含み、
    前記特定遠心加圧流路の流路断面積をS1と定義し、前記軸方向に平行かつ前記回転軸の中心軸を含む断面における前記環状隙間の断面積をS2と定義したとき、
    S2<S1の関係が満たされる、
    請求項2に記載のターボ圧縮機。
  4. 前記少なくとも1つの遠心加圧流路は、複数の遠心加圧流路を含み、
    前記複数の遠心加圧流路のそれぞれの流路断面積の合計値を前記複数の遠心加圧流路の数で割ることによって得られる値をSAVEと定義し、前記軸方向に平行かつ前記回転軸の中心軸を含む断面における前記環状隙間の断面積をS2と定義したとき、
    S2<SAVEの関係が満たされる、
    請求項2又は3に記載のターボ圧縮機。
  5. 前記軸方向に平行かつ前記回転軸の中心軸を含む断面における前記環状隙間の断面積をS2と定義し、前記軸受隙間の流路断面積を前記少なくとも1つの遠心加圧流路の数で割ることによって得られる値をS3と定義したとき、
    S3<S2の関係が満たされる、
    請求項2から4のいずれか一項に記載のターボ圧縮機。
  6. 前記少なくとも1つの遠心加圧流路は、特定遠心加圧流路を含み、
    前記環状溝の開口部の前記軸方向に関する寸法をHGと定義し、前記特定遠心加圧流路の開口部の前記軸方向に関する寸法をHPと定義したとき、
    HG>HPの関係が満たされる、
    請求項1から5のいずれか一項に記載のターボ圧縮機。
  7. 前記少なくとも1つの遠心加圧流路は、特定遠心加圧流路を含み、
    前記環状溝の開口部の前記軸方向に関する寸法をHGと定義し、前記特定遠心加圧流路の開口部の前記軸方向に関する寸法をHPと定義したとき、
    HG/HP≦2の関係が満たされる、
    請求項1から6のいずれか一項に記載のターボ圧縮機。
  8. 前記環状溝は、溝面によって規定され、
    前記溝面は、前記回転軸の周方向に沿って延びる底面と、前記底面から前記回転軸の径方向に沿って延び互いに向かい合う一対の側面と、を含む、
    請求項1から7のいずれか一項に記載のターボ圧縮機。
  9. 前記軸受に、前記環状溝が設けられている、
    請求項1から8のいずれか一項に記載のターボ圧縮機。
  10. 前記冷媒を蒸発させる蒸発器と、
    前記蒸発器で蒸発した前記冷媒を圧縮する、請求項1から9のいずれか1項に記載のターボ圧縮機と、
    前記ターボ圧縮機で圧縮された前記冷媒を凝縮させる凝縮器と、
    を備える、
    冷凍サイクル装置。
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