JP2021171766A - 長尺形状部品のプレス成形法、及び同成形法により成形した車両用ピラー部材 - Google Patents

長尺形状部品のプレス成形法、及び同成形法により成形した車両用ピラー部材 Download PDF

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Abstract

【課題】長尺形状部材を精度良く成形すると共に、プレス型にプレス基準ピンを使用した場合において、プレス成形時に成形素材に形成するプレス基準孔に生じるプレス基準ピンによる孔まくれを防止ないし抑制する。【解決手段】プレス成形法は、横断面形状がハット型形状の長尺形状部品を、二種類以上のプレス成形工程の冷間プレス成形により成形する、そして、そのうち、一種類の第2プレス成形工程14のプレス型は、上型40にパッド50が配設され、下型44にブランクホルダ48が配設される。パッド50は、長尺形状部品の長尺方向に分割して複数配設される。プレス型にはプレス成形品に対するプレス基準ピンが設定される。当該プレス基準ピンは分割して配設されるパッド50毎に設定される。【選択図】図6

Description

本発明は、長尺形状部品のプレス成形法、及び同成形法により成形した車両用ピラー部材に関する。特に、車両用ピラー部材を複数のプレス成形工程(プレス成形装置)により成形するプレス成形法に関する。
自動車等車両には、プレス成形により製作される長尺形状部品を用いて車体の建付けが行われる。その長尺形状部品として自動車の車体の側部に配設される車両用ピラー部材がある。代表的な車両用ピラー部材として車両用センターピラー部材がある。車両用センターピラー部材は、自動車の前方から2番目の位置に配設されるピラー部材であることから車両用Bピラー部材とも称される。なお、車両用センターピラー部材は、センターピラーリンフォースメントとも称される。
車両用センターピラー部材は、車高方向で見て、上下方向に長尺形態で配設されるものであり、高張力鋼板のプレス成形品であり、冷間のプレス成形により所定の形状に成形される。そして、車両用センターピラー部材のプレス成形品の形状は、長尺形状で長尺方向に直交する横断面形状がハット型形状で、中央部に天板部、両端部にフランジ部、天板部とフランジ部を連結する側板部とから構成される。
前述のハット型形状における側板部を形成する天板部とフランジ部との間のハット深さHは、車両用センターピラー部材の長尺方向の位置によって異なる。車両用センターピラー部材は、通常、側突等の対応のため、車幅方向の外方に向けて僅か突出した湾曲形状に形成される。そして、この湾曲形状の長手方向の位置において前述のハット深さHは異なっている。なお、このハット深さは、ハット型形状における天板部の横幅の広さの違いによっても異なっている。
上述した車両用センターピラー部材の成形は、通常、冷間のプレス成形によって行われる。プレス成形は、成形品の横断面形状が比較的深いハット型形状であることから、いわゆる絞り成形加工と曲げ成形加工が行われる。
従来の一般的なプレス成形加工は、高張力鋼板(1180MPa材)の平板の素材から深絞り加工を行い、1回のプレス成形で、プレス成形品の製品深さ(ハット深さH)を出している。このプレス成形加工によるときには、高張力鋼板のため、1回のプレス成形で製品深さ(ハット深さH)をだすと、プレス成形品に割れやしわが発生しやすい。
また、前述の1回のプレス成形による時には、プレス成形時における成形素材の動きが大きい。このため、プレス型にプレス基準ピンを使用し、成形素材にプレス基準ピン孔を設けて、両者を嵌め合わせることにより成形素材の動きを抑制してプレス成形する方策がとられる。しかし、この方策による時には、プレス成形時に、素材のプレス基準ピン孔がプレス基準ピンにより孔まくれが生じることがある。
また、上記の点に鑑みて、プレス基準ピンを使用しないで外形展開抜きのプレス成形をするときには、外形精度ばらつきが大きくなってしまう別の問題がある。
したがって、長尺形状部材を精度良く成形する方策として、各種の提案がなされている。例えば、プレス成形を2回に分けて行う方策(下記特許文献1参照)や、プレス型に設定するパッドを分割して配置する方策がある(下記特許文献1及び特許文献2参照)。
国際公開第2014/050973号 特開2015−110237号公報
上述した特許文献のように、従来から、自動車等車両のセンターピラー部材のような長尺形状部材を精度良く成形する各種方策の提案はなされている。しかし、まだ、プレス型にプレス基準ピンを使用した場合において、プレス成形時に成形素材に形成するプレス基準ピン孔に生じる孔まくれを防止ないし抑制する方策の提案がなく、同提案が望まれている。なお、孔まくれとは、プレス型に設定されるプレス基準ピンと、成形素材に形成されるプレス基準ピン孔との間に、面方向の相対的外力が働いて、プレス基準ピンによりプレス基準ピン孔が拡張変形することを指す。そして、孔まくれが生じた場合には、プレス成形品の成形精度に影響を与える。
而して、本発明は上述した点に鑑みて創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、長尺形状部材を精度良く成形すると共に、プレス型にプレス基準ピンを使用した場合において、プレス成形時に成形素材に形成するプレス基準ピン孔に生じる孔まくれを防止ないし抑制することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係る長尺形状部品のプレス成形法、及び同成形法により成形した車両用ピラー部材は、次の手段をとる。
本発明の第1の発明は、プレス成形品は長尺形状で長尺方向に直交する横断面形状がハット型形状で中央部に天板部、両端部にフランジ部を有する長尺形状部品であり、この長尺形状部品のプレス成形品を冷間プレス成形により成形する、長尺形状部品のプレス成形法であって、使用するプレス型の組み合わせが異なる少なくとも二種類のプレス成形工程を有し、少なくとも一種類のプレス成形工程におけるプレス型は、その上型と下型の一方には前記ハット型形状の天板部に対応する位置にパッドが配設され、他方には前記ハット型形状のフランジ部に対応する位置にブランクホルダが配設されており、前記の少なくとも一種類のプレス成形工程のプレス型として配設されるパッドは、前記プレス成形品としての長尺形状部品の長尺方向に分割して複数配設されており、前記プレス型には前記プレス成形品に対するプレス基準ピンが設定されており、当該プレス基準ピンは前記分割して配設されるパッド毎に設定されている、長尺形状部品のプレス成形法である。
本発明の第2の発明は、上述した第1の発明の長尺形状部品のプレス成形法であって、前記長尺方向に分割して配設される複数のパッドは、隣接して配設されるパッドが長尺方向に離間して配設されている、長尺形状部品のプレス成形法である。
本発明の第3の発明は、上述した第1の発明または第2の発明の長尺形状部品のプレス成形法であって、前記パッド1個に対して前記プレス基準ピンが1個づつ設定されている、長尺形状部品のプレス成形法である。
本発明の第4の発明は、上述した第1の発明または第2の発明の長尺形状部品のプレス成形法であって、前記パッド1個に対して前記プレス基準ピンが2個以上設定されている、長尺形状部品のプレス成形法である。
本発明の第5の発明は、上述した第1の発明〜第4の発明の何れかの発明の長尺形状部品のプレス成形法により製作した長尺形状部品である。
本発明の第6の発明は、上述した第5の発明の長尺形状部品であって、当該長尺形状部品は車両用ピラー部材である。
上述した本発明の手段によれば、長尺形状部材を精度良く成形すると共に、プレス型にプレス基準ピンを使用した場合において、プレス成形時に成形素材に形成するプレス基準ピン孔に生じる孔まくれを防止ないし抑制することができる。
本実施形態の車両用センターピラー部材を車外方向から見た斜視図である。 同車両用センターピラー部材を車外方向から見た正面図である。 同車両用センターピラー部材の側面図である。 図1及び図2におけるIV-IV線断面を模式的に示す断面図である。 第1プレス成形工程の成形状態を順を追って示す図である。 第2プレス成形工程の成形状態を順を追って示す図である。 車両用センターピラー部材の成形素材を示す斜視図である。 車両用センターピラー部材の中間成形品を示す斜視図である。 車両用センターピラー部材の最終成形品を示す斜視図である。 一個のパッドに複数個のプレス基準ピンを配設した変形例を示す図である。 図9のXI−XI線断面におけるプレス型による成形状態を模式的に示す図である。 図9のXII−XII線断面におけるプレス型による成形状態を模式的に示す図である。 図9のXIII−XIII線断面におけるプレス型による成形状態を模式的に示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
先ず、本実施形態のプレス成形工程で成形するプレス成形品の長尺形状部品について説明する。本実施形態のプレス成形工程で成形する長尺形状部品は、車両用センターピラー部材10である。なお、車両用センターピラー部材10の説明において、各図に適宜示す方向表示は、自動車等車両の通常の姿勢状態における方向を示す。矢印FRは車両前方方向、矢印UPは車両上方向、矢印INは車幅方向の内側方向を示す。以下の説明において、方向に関する記述は、この方向を基準として示す。また、図示上、構成部品が左右に存在する場合に、左右の部品を個別に指称する場合は、当該構成部品を示す符号の後尾に、当該図示における左側の構成部品にはLを付し、右側の構成部品にはRを付して示す。
<車両用センターピラー部材10>
図1は車両用センターピラー部材10を車外方向から見た斜視図を示し、図2は正面図を示し、図3は側面図を示す。なお、図1の車両用センターピラー部材10は自動車等車両の進行方向左側に設置された構成を示している。上掲の背景技術でも説明したように、自動車等車両の側部には、車体の建付け構造としてピラー部材が配設される。ピラー部材には、自動車の前方から通称Aピラーと称されるフロントピラー部材、通称Bピラーと称されるセンターピラ―部材、通称Cピラーと称されるリヤピラー部材がある。本実施形態のピラー部材は、そのうちBピラーと称される車両用センターピラー部材10である。
図1に示すように、車両用センターピラー部材10は車両上下方向に延びる長尺状の形態として配設される。すなわち、長尺形状部材として配設される。そして、車両用センターピラー部材10は車両の側面衝突(側突)時に強度部材として機能する構造部材であるため、強度が高く構成される。そのため、通常、側突荷重が作用する長尺方向の一部の範囲において、側突荷重が作用する方向に対して凸形状の曲率形状として形成され、強度向上が図られる。
本実施形態では、図1で示す長尺形態の約上半分の範囲が、車外方向に凸形状の曲率形状の形態に構成される。すなわち、図1に示すAの範囲がかかる形状に形成された範囲であり、車外方向に突出した湾曲形状に形成されている。この湾曲形状は図3の側面図に良く示される。
なお、車両用センターピラー部材10の長尺形態の約下半分の範囲は、図3の側面図で示すように、直線状の形態構成となっている。この範囲が、図1及び図3においてBで示されている。
また、車両用センターピラー部材10は、通常、車幅方向で見て内側位置に配設されるピラーインナ部材と、外側位置に配設されるピラーアウタ部材とから構成されている。そして、ピラーインナ部材とピラーアウタ部材とが重ね合わされて一体の組立部材として構成される。図1〜図3では、図示上、ピラーアウタ部材のみが図示されている。そのため、本実施形態では、ピラーアウタ部材を車両用センターピラー部材10として説明する。車両用センターピラー部材10はセンターピラーリンフォースメントと称されることもある。なお、図1において黒い点で示す個所は、ピラーインナ部材とピラーアウタ部材を溶接Wにより一体化した箇所を示す。
車両用センターピラー部材10は、その車両側面から見た配置構成は、図2に良く示されるように、下端位置より上端位置が車両後方となる傾斜形状として配設されている。そして、車両用センターピラー部材10は、上端に形成された略T字状の取付部16を介してルーフサイドレール18に接合される。また、下端に形成された略T字状の取付部20を介してサイドシル22に接合される。
<ハット型形状>
次に、図4に基づいて、車両用センターピラー部材10の横断面形状を説明する。図4は図1及び図2におけるIV-IV線断面の形状を模式的に示したものである。車両用センターピラー部材10の横断面形状は、図4に示すように、基本形態がハット型形状として形成される。
図4で見て、ハット型形状は、中央部位置に天板部24、両端部位置にフランジ部28、天板部24とフランジ部28とを連結する側板部26とから形成される。側板部26は天板部24の両端部から下垂して形成されており、図4で見て、左側の側板部26Lと右側の側板部26Rとからなる。左側と右側の両側板部26L、26Rは下方に向けて拡がる形態として形成されている。すなわち、図4で見て、山形状の傾斜形状に形成されている。
フランジ部28は側板部26の下端部から左右方向に延伸して形成されており、左側のフランジ部28Lと右側のフランジ部28Rとからなる。左側のフランジ部28Lは左側の側板部26Lの下端に接続して形成され、右側のフランジ部28Rは右側の側板部26Rに接続して形成される。
本実施形態のセンターピラ―部材10は、その強度を高めるために、高張力鋼板が用いられている。本実施形態では引張強度が1180MPa材が用いられている。なお、天板部24には、形状的に強度を高めるために、凹ビードが形成されることがある。図4では凹ビードの図示は省略されている。
<ハット深さH>
図4に示すように、センターピラー部材10は横断面形状がハット型形状であることから、天板部24とフランジ部28との間は、側板部26で形成されるプレス成形品として深さを有する形状となっている。本明細書では、この深さを「ハット深さ」と称し、Hで表した。このハット深さHの深さは、センターピラー部材10の長尺方向の位置によって異なっている。図3の図示例のセンターピラー部材10の場合は、高さ方向の中央部位置のハット深さHが最も深く、中央部位置から上端部位置又は下端部位置に向けて徐々にハット深さHが浅くなっている。
また、ハット深さHは、天板部24の幅の広さの違いによっても異なっている。図2に示すように、天板部24の幅は高さ方向の中央部位置が最も広く形成されており、この位置のハット深さHが図3に示すように最も深い形成とされている。そして、中央部位置から上端部位置又は下端部位置に向けて徐々に天板部の幅は狭くなっており、それに伴ってハット深さHも浅くなっている。
<プレス成形工程>
次に、センターピラー部材10をプレス成形するプレス成形工程について説明する。本発明におけるプレス成形工程は冷間プレス成形であり、少なくとも二種類のプレス成形工程行われる。本実施形態は、第1プレス成形工程12と第2プレス成形工程14とで行われる。図5に第1プレス成形工程12を示し、図6に第2プレス成形工程14を示す。
図5に示す第1プレス成形工程12で中間成形品S2を成形し、図6に示す第2プレス成形工程14で最終成形品S3を成形する。なお、図5及び図6共、理解を容易とするために、各プレス成形工程12、14に用いられるプレス型を模式的に示し、成形加工の進行順に、上段に成形前(上死点)状態、中段に成形途中状態、下段に成形後(下死点)状態を示した。なお、上段の成形前(上死点)状態の図示は、上型30、40を二点鎖線で示した状態が上死点状態であり、上型30、40の実線位置状態は上型30、40が下降して成形素材S1に接触した瞬間状態を示している。
<第1プレス成形工程12>
先ず、図5に示される第1プレス成形工程12を説明する。本実施形態では、第1プレス成形工程12で、センターピラー部材10におけるハット型形状のハット深さHを半分程度までプレス成形する。すなわち、ハット深さHの浅い中間成形品S2を成形する。この第1プレス成形工程12による成形は絞り成形であるため、第1プレス成形工程による成形を、本発明者らは「浅絞り成形」と称している。
第1プレス成形工程12のプレス型としては、上型30としてダイ32が配設され、下型34としてポンチ36とブランクホルダ38が配設される。上型30と下型34との間のダイ32とポンチ36の成形面間に平板状の成形素材S1が配置されて、ポンチ36とダイ32とが相対移動(上型30が下降移動)することによりプレス成形が行われる。以下、第1プレス成形工程12を順を追って説明する。
<第1プレス成形工程12の成形前状態>
図5の上段の図示状態は、第1プレス成形工程12の成形前(上死点)状態を示す。この成形前状態では、平板状の成形素材S1が上型30のダイ32とブランクホルダ38との間に保持されて、下型34のポンチ36の上面に位置する。なお、この状態では、ブランクホルダ38は不図示の加圧手段により上方への付勢力が付与されており、成形素材S1はブランクホルダ38への付勢力により保持される。ブランクホルダ38への加圧手段としては、ばね手段、ゴム、ガスシリンダ、油圧シリンダ、等がある。このため、ブランクホルダ38はクッションと称されることもある。
<第1プレス成形工程12の成形途中状態>
図5の中段の図示状態は、第1プレス成形工程12の成形途中状態を示す。この成形途中状態は、上型30のダイ32が成形素材S1をブランクホルダ38に保持した状態で下降移動する状態である。この状態では、成形素材S1は下型34のポンチ36の上面(成形面)に当たって、順次、ポンチ36によりプレス加工がなされる。なお、この状態では、上型30のダイ32の下面(成形面)は成形素材S1には当たっていない。したがって、この状態では、車両用センターピラー部材10の側板部26についての絞り成形の中間成形が行われる。
<第1プレス成形工程12の成形後状態>
図5の下段の図示状態は、第1プレス成形工程12の成形後(下死点)状態を示す。この成形後状態は、前述の成形途中状態が進み、上型30のダイ32が当該第1プレス成形工程12における下死点まで移動した状態を示す。この状態では、中段に示す成形途中の成形素材S1は、上型30のダイ32と下型34のポンチ36とに挟まれて中間成形が完了した状態となり、中間成形品S2の成形が完了する。
なお、図5における中段及び下段に示す図示状態において、上型30のダイ32の位置に仮想線で示される直線状の位置は、上段に示す成形前状態における成形素材S1の位置を示す。したがって、中段及び下段に示される成形素材S1及び中間成形品S2の図示状態は、上型30(ダイ32)の下降移動に伴う仮想線状態からの絞り成形の変化状態を示している。
<第2プレス成形工程14>
次に、図6に示される第2プレス成形工程14を説明する。この第2プレス成形工程14は、前述の第1プレス成形工程12で成形した中間成形品S2を車両用センターピラー部材10の最終成形品S3に成形する工程である。すなわち、この第2プレス成形工程14においては、センターピラー部材10におけるハット型形状のハット深さHは最終製品形状の所定の深さに成形される。
第2プレス成形工程14のプレス型としては、下型44として、上記における第1プレス成形工程12と同じようにポンチ46とブランクホルダ48が配設される。上型40として、この第2プレス成形工程14では、ダイ42の他に、パッド50も配設される。なお、パッド50は、センターピラー部材10の天板部24が成形される際の位置に対応して配設される。そして、パッド50は分割して複数配設される。このパッド50の配設構成は本実施形態が特徴とする構成であるので、後述で詳述する。
第2プレス成形工程14におけるプレス型の成形面の形状、特に、ハット深さHを形成する形状は、上記の中間成形品S2を成形する第1プレス成形工程12におけるプレス型の成形面の形状とでは異なっている。この第1プレス成形工程12と第2プレス成形工程14に配設される型の種類の違いや成形面の形状の違いを含めて、本発明では“使用するプレス型の組み合わせが異なる・・プレス成形工程”と称した。
第2プレス成形工程14では、上型40のダイ42及びパッド50と、下型44のポンチ46との間の成形面間に、前述の第1プレス成形工程12で成形した中間成形品S2を配置して、上型40と下型44の相対移動(上型40の下降移動)によりプレス成形を行う。なお、この第2プレス成形工程14では、上型40のパッド50による中間成形品S2の成形加工は、後述において詳述するプレス型に設定されるプレス基準ピン52を用いて行われるようになっている。但し、図6に示す第2プレス成形工程14の説明では、プレス基準ピン52は省略して説明する。以下、第2プレス成形工程14を順を追って説明する。
<第2プレス成形工程14の成形前状態>
図6の上段の図示状態は、第2プレス成形工程14の成形前(上死点)状態を示す。この成形前状態では、上型40のダイ42及びパッド50と、下型44のポンチ46とは空間部を有した離間した配置状態にある。そして、この両者40、44間に、前述の第1プレス成形工程12で成形された中間成形品S2が載置される。詳細には、中間成形品S2における天板部24の位置が、ポンチ46の上面(成形面)上に位置決めされて載置される。
なお、この成形前(上死点)状態における上型40のパッド50と、下型44のブランクホルダ48には、ともに不図示の加圧手段により付勢力が付与されている。パッド50には下方向の付勢力が付与されて、パッド50をダイ42との相対的位置関係で見て最下端位置としている。ブランクホルダ48には上方向の付勢力が付与されて、その位置を最上端位置としている。そして、この最上端位置が中間成形品S2を載置する際のブランクホルダ48の位置としている。なお、加圧手段としては、前述もしたように、ばね手段、ゴム、ガスシリンダ、油圧シリンダ、等がある。
<第2プレス成形工程14の成形途中状態>
図6の中段の図示状態は、第2プレス成形工程14の成形途中状態を示す。この成形途中状態は、上型40のダイ42及びパッド50が下降移動して、パッド50が中間成形品S2の天板部24に対応する位置に当たって、下型44のポンチ46とにより中間成形品S2の天板部24の位置を挟持した状態にある。同時に、ダイ42が中間成形品S2のフランジ部28の位置に当たって、下型44のブランクホルダ48とにより中間成形品S2のフランジ部28の位置を挟持した状態にある。すなわち、中間成形品S2は上型40のダイ42と下型44のブランクホルダ48とにより掴まれた状態にある。なお、この状態では、上型40のダイ42と下型44のポンチ46との間には、まだ成形空間がある。
なお、上記状態では、上型40のパッド50とダイ42との配置関係は、上段の図示状態の成形前の状態に対して、パッド50のプレス作動方向(図で見て上下方向)の位置がダイ42の位置より相対的にわずか後退した位置となっている。換言すれば、その分だけ、ダイ42による中間成形品S2に対するプレス成形がなされた状態となっている。詳細には、それだけ側板部26の曲げ成形が行われている。
<第2プレス成形工程14の成形後状態>
図6の下段の図示状態は、第2プレス成形工程14の成形後(下死点)状態を示す。この成形後状態は、前述の成形途中状態が進み、上型40のダイ42と下型44のポンチ46との間の成形空間が無くなるまで成形され、最終成形品S3に成形された状態を示す。これにより、車両用センターピラ―部材10のプレス成形が終了する。
なお、上記の成形後状態では、上型40のダイ42は下型44のポンチ46に対して、プレス成形方向(図6で見て下方向)に最も下降した下死点位置まで移動する。そして、それに伴って、下型44のブランクホルダ48も加圧手段に抗して、ポンチ46に対して相対的に下降移動し、最終成形品S3におけるフランジ部28のダイ42との掴み状態を位置する。
そして、上記の下死点位置の状態で、上型40のダイ42と下型44のポンチ46による、車両用センターピラー部材10の側板部26の最終形状の成形が完了する。
また、上型40のパッド50も、ダイ42の下降移動に伴って、ダイ42に対して相対的に上昇移動する。この上昇移動は、上型40のダイ42と下型44のポンチ46との間の成形空間が無くなるまで行われる。これにより、車両用センターピラー部材10の天板部24の最終形状の成形が行われる。
<パッド50とプレス基準ピン52>
次に、本実施形態が特徴とする、第2プレス成形工程14の上型40にパッド50を複数個配設し、プレス型にプレス基準ピン52を用いてプレス成形を行うプレス成形法について説明する。
図7〜図9は、上述した各プレス成形工程12、14により成形される際の成形素材S1から最終成形品S3までの成形形状の変化を示す。すなわち、車両用センターピラー部材10の成形形状の変化過程を示す。図7は前述した図5に示す第1プレス成形工程12における成形前(上死点)状態に載置する成形素材S1を示す。図8は第1プレス成形工程12において成形した中間成形品S2を示す。図9は第2プレス成形工程14で成形した最終成形品S3を示す。なお、これらの各図には、プレス基準ピン52、プレス基準ピン孔54、及び複数のパッド50の配置関係が示されて図示されている。以下、順を追って説明する。
図7は、前述した図5に示す第1プレス成形工程12に提供される成形素材S1を示す。すなわち、図1〜図2に示される車両用センターピラー部材10の成形素材S1である。成形素材S1は高張力鋼板の平板であり、予め、所定の長尺形状のブランク形状に形成されている。そして、成形素材S1には、後述するプレス基準ピン52(図8、図9参照)のためのプレス基準ピン孔54が穿設されている。本実施形態では、プレス基準ピン孔54は長尺方向に間隔を置いて3個穿設されている。説明の都合上、このプレス基準ピン孔54を、図7で見て、右側から順に、第1基準ピン孔54a、第2基準ピン孔54b、第3基準ピン孔54cとした。
図8は、プレス型に設定されるプレス基準ピン52が、第1プレス成形工程12により成形された中間成形品S2に形成されているプレス基準ピン孔54と嵌め合わされた状態を示す。プレス基準ピン52もプレス型に3個設定されており、説明の都合上、図8で見て、右側から順に、第1基準ピン52a、第2基準ピン52b、第3基準ピン52cとした。第1基準ピン52aは第1基準ピン孔54aに嵌合し、第2基準ピン52bは第2基準ピン孔54bに嵌合し、第3基準ピン52cは第3基準ピン孔54cに嵌合する。
なお、プレス型へのプレス基準ピン52の設定は、このプレス基準ピン52を位置基準としてプレス成形を行うものとして設定される。本実施形態では、前述した第1プレス成形工程12(図5参照)におけるポンチ36、及び第2プレス成形工程14(図6参照)におけるポンチ46に、それぞれ設定される。なお、浅絞り成形の第1プレス成形工程12へのプレス基準ピン52の設定は、省略されることがある。
図9は、第2プレス成形工程14における中間成形品S2及び最終成形品S3に対する
パッド50の配設状態を示す。なお、図9においては、パッド50の配置位置を模式的に斜線範囲で示すものであり、パッド50の構造形態を示すものではない。しかるところ、パッド50は、図9に示すように、長尺方向に分割して複数個所配設されており、本実施形態では、3個所に分割して配設されている。説明の都合上、この3個のパッド50を、図9で見て、右側から順に、第1パッド50a、第2パッド50b、第3パッド50cとした。
本実施形態では、複数個所のパッド50は、隣接して配設されるパッド50同士は長尺方向に離間して配設されている。すなわち、第1パッド50aと第2パッド50bは長尺方向に間隔をおいて配設され、第2パッド50bと第3パッド50cも長尺方向に間隔をおいて配設されている。間隔を置いた配設とすることにより、分割したパッド50同士を確実に干渉することなく配設することができる。
そして、本実施形態では、3箇所のパッド50と、3本のプレス基準ピン52とは対として配設されている。すなわち、分割して配設されるパッド50毎にプレス基準ピン52が設定された関係にある。本実施形態では、第1パッド50aと第1基準ピン52a、第2パッド50bと第2基準ピン52b、第3パッド50cと第3基準ピン52cとが対として配設されている。そして、各パッド50a、50b、50cには各ピン52a、52b、52cが嵌合する嵌合穴56が設けられている。第1パッド50aには第1嵌合穴56a、第2パッド50bには第2嵌合穴56b、第3パッド50cには第3嵌合穴56cがそれぞれ形成されている。
上述したように、本実施形態の基本形態は、一つのパッド50に対して1本のプレス基準ピン52を配設する形態をとっている。しかし、変形形態として一つのパッド50に対して複数本のプレス基準ピン52を配設する形態としてもよい。図10に示す変形形態は、第3パッド50cに対して第3基準ピン52cの他に第4の別ピン52dを配設し、2本のプレス基準ピン52を配設した例である。このような配置形態とすることにより、パッド50を2点で確実に位置決めして配置することができて、プレス型構造をシンプルなものとすることができる。
<プレス基準ピン52とパッド50が設定されたプレス型によるプレス成形>
次に、図11〜図13によりプレス型によるプレス成形状態を説明する。プレス基準ピン52は、通常、プレス型における下型34、44に設定される。図11〜図13のプレス型はパッド50が配設された場合であるので、図9に示すようにパッド50が配設された状態で、中間成形品S2が最終成形品S3に成形される場合である。したがって、必要に応じて、図9を参照しつつ説明する。
図11は図9のXI−XI線断面におけるプレス型による成形状態を示す。図12は、同じく、図9のXII−XII線断面におけるプレス型による成形状態を示す。図13は、同じく、図9のXIII−XIII線断面におけるプレス型による成形状態を示す。これら各図に示すプレス成形状態は、図6に示す第2プレス成形工程14における成形途中状態の段階を図示したものである。
図11は、図9のXI−XI線断面であり、第1基準ピン52aと第1パッド50aが用いられてプレス成形される状態を示す。図11に示すように、第1基準ピン52aはポンチ46の上面に立設状態で一体的に設けられている。そして、この第1基準ピン52aに、中間成形品S2に形成されている第1基準ピン孔54aが嵌って位置し、これにより、ポンチ46に対する中間成形品S2の位置決めが行われる。
第1パッド50aの下面部には、第1基準ピン52aが嵌合する第1嵌合穴56aが形成されている。この第1嵌合穴56aに第1基準ピン52aが嵌合することにより、ポンチ46、中間成形品S2、パッド50の3者が、面方向に位置決めされる。すなわち、プレス成形方向に直交する方向(図11で見て左右方向)の相対的位置が位置決めされる。したがって、第1基準ピン52aと中間成形品S2に形成される第1基準ピン孔54a及び第1パッド50aの第1嵌合穴56aとの嵌合をタイトな嵌合状態とすることにより、精度良くプレス成形することができる。
また、第1パッド50aには前述した不図示の加圧手段により下方向の付勢力が付与されており、この付勢力により中間成形品S2は第1パッド50aとポンチ46との間に確実に挟まれて下降移動する状態となっている。
図12は図9のXII−XII線断面であり、第2基準ピン52bと第2パッド50bが用いられてプレス成形される状態を示す。その内容は、図11と基本的内容は同じであるので、対応する符号を付すことにより詳細説明は省略する。
なお、図13は図9のXIII−XIII線断面であり、プレス基準ピン52が設定されていない位置であるが、第3パッド50cを用いてプレス成形する方法は同じある。したがって、その内容は、上述の図11及び図12と同じであるので、対応する符号を付すことにより詳細説明は省略する。
なお、図11〜図13に示されるパッド50のプレスストロークt1〜t3は、各図に対応する図9に示す断面位置における中間成形品S2から最終成形品S3に成形するためのプレスストロークt1〜t3を示す。このプレスストロークt1〜t3はその位置の違いにより異なっている。このプレスストロークは、いわゆるハット深さHに対応するものである。
本実施形態では、図11〜図13の各図に示されるように、パッド50のプレスストロークt1〜t3すなわちハット深さHが異なっていても、中間成形品S2における天板部24に対応する位置をパッド50により掴み、フランジ部28に対応する位置をブランクホルダ48により同時に掴むことができる。これは、パッド50を複数個に分割して配設していることによるのと、分割したパッド50のダイ42からの飛び出し量を各々違う長さで設定することができることによる。パッド50が一体の場合には、成形時に天板部24とフランジ部28を同時に掴むことはできない。
なお、本実施形態においては、分割したパッド50に対する付勢力は、ハット深さHの違いや、プレスストロークt1〜t3の違いにより異なって設定することもできる。そして、これにより孔まくれの防止を適切に行うことができる。
<本実施形態の作用効果>
次に、上述した本実施形態の作用効果を説明する。
先ず、本実施形態では、車両用センターピラー部材のプレス成形を、冷間のプレス成形で、高張力鋼板を用いて成形する。これを1回の成形工程で行い、車両用センターピラー部材10のように製品深さ(ハット深さH)が比較的深い深絞り加工を行う時には、割れや、しわが発生する問題がある。本実施形態では、第1プレス成形工程12と第2プレス成形工程14との2工程に分けて行うようにしたので、割れや、しわの発生が可及的に防止される。
特に、本実施形態では、第1プレス成形工程12で浅絞り成形を行い、成形素材S1を浅く絞るので、プレス成形時における材料の動きが小さく、精度良く成形することができる。また、浅絞り成形でプレス基準ピンを用いて成形する場合でも、成形素材にいわゆる孔まくれを生じることがない。
そして、第2プレス成形工程14では、分割したパッド50を用いてプレス成形加工を行う。これにより、掴み曲げ加工深さ(ハット深さH)が一定でなくても、第2プレス成形工程14の加工開始時から、中間成形品S2の天板部24とフランジ部28を同時に掴んで曲げのプレス成形をすることができる。これにより、プレス基準ピン52を使用してプレス成形する場合でも、最終成形品S3にプレス基準ピン52により孔まくれが生じるのを防止ないし抑制することができる。
<その他の実施形態>
以上、本発明の特定の実施形態について説明したが、本発明は、その他各種の形態でも実施できる。
例えば、上記実施形態は車両用センターピラー部材10の場合であった。しかし、それ以外の車両用ピラー部材、例えば、自動車等車両における前方から1番目のAピラー部材や、3番目のCピラー部材にも適用可能である。更には、横断面形状がハット型形状の長尺部材には広く適用可能なものである。例えば、自動車等車両の車体の前部又は後部に装備されるバンパー装置のバンパーリンフォースメントにも適用可能である。
また、上記実施形態におけるプレス成形工程は二種類であったが、二種類以上のプレス成形工程であってもよい。
また、上記実施形態においては、パッド50の配置個数は長尺方向の3個の配設であったが、2個または4個以上であってもよい。
また、上記実施形態においては、長尺方向に隣接して配設される複数のパッドは、離間して配置される配置形態であったが、一体的接続されない形態であれば、端面同士が接触する配置形態であってもよい。
また、上記実施形態においては、車両用センターピラー部材10は高張力鋼板を用いていたが、通常の一般的な鋼板であってもよい。
<「課題を解決するための手段」に記載した各発明の作用効果>
なお、最後に上述の「課題を解決するための手段」における各発明に対応する上記実施形態の作用効果を付記しておく。
先ず、第1の発明によれば、長尺形状部品のプレス成形は使用するプレス型の組み合わせが異なる少なくとも二種類のプレス成形工程により行われる。これにより、製品深さ(ハット深さH)が深いハット型形状の長尺形状部品を成形する場合でも、精度良く成形することができる。すなわち、一種類のプレス成形工程によりプレス成形する場合に比べ、プレス成形品に割れやシワの発生を防止ないし抑制することができる。
また、第1の発明によれば、一種類のプレス成形工程においては、プレス型にプレス基準ピンを設定し、プレス成形品にプレス基準ピン孔を形成し、両者を嵌合させた状態でプレス成形が行われる。そして、この成形においては、プレス型にはパッドが長尺形状部品の長尺方向に分割して配設され、更に、この分割配設されたパッド毎にプレス基準ピンが設定されてプレス成形が行われる。これにより、分割配設されたパッドによりプレス基準ピンによるプレス基準ピン孔の孔まくれが防止ないしは抑制されて、長尺形状部品のプレス成形品を精度よく成形することができる。
次に、第2の発明によれば、複数のパッドは、長尺方向に離間して配設される。これにより、より確実にパッドによるプレス基準ピン孔の孔まくれが防止ないしは抑制されて、長尺形状部品のプレス成形品を、より精度よく成形することができる。
次に、第3の発明によれば、複数のパッド1個に対して、それぞれプレス基準ピンが1個づつ設定される。これにより、複数のパッドごとに適切なパッド加圧力に調整して設定することができる。例えば、孔まくれが生じやすい程、加圧力を強く設定することができる。
次に、第4の発明によれば、パッド1個に対してプレス基準ピンが2個以上設定される。これにより、プレス型構造をシンプルにすることができる。
次に、第5の発明によれば、長尺形状部品は前述した第1の発明〜第4の発明の何れかのプレス成形法により制作される。これにより、精度の良い長尺形状部品が提供される。
次に、第6の発明によれば、車両用ピラー部材が前述した第1の発明〜第4の発明の何れかのプレス成形法により制作される。これにより、精度の良い車両用ピラー部材が提供される。
10 車両用センターピラー部材(長尺形状部品)
12 第1プレス成形工程
14 第2プレス成形工程
16 取付部
18 ルーフサイドレール
20 取付部
22 サイドシル
24 天板部
26 側板部
26L 左側の側板部
26R 右側の側板部
28 フランジ部
28L 左側のフランジ部
28R 右側のフランジ部
30 上型(第1プレス成形工程用)
32 ダイ(第1プレス成形工程用)
34 下型(第1プレス成形工程用)
36 ポンチ(第1プレス成形工程用)
38 ブランクホルダ(第1プレス成形工程用)
40 上型(第2プレス成形工程用)
42 ダイ(第2プレス成形工程用)
44 下型(第2プレス成形工程用)
46 ポンチ(第2プレス成形工程用)
48 ブランクホルダ(第2プレス成形工程用)
50 パッド
50a 第1パッド
50b 第2パッド
50c 第3パッド
52 プレス基準ピン
52a 第1基準ピン
52b 第2基準ピン
52c 第3基準ピン
54 プレス基準ピン孔
54a 第1基準ピン孔
54b 第2基準ピン孔
54c 第3基準ピン孔
56 嵌合穴
56a 第1嵌合穴
56b 第2嵌合穴
56c 第3嵌合穴
H ハット深さ
S1 成形素材
S2 中間成形品
S3 最終成形品

Claims (6)

  1. プレス成形品は長尺形状で長尺方向に直交する横断面形状がハット型形状で中央部に天板部、両端部にフランジ部を有する長尺形状部品であり、この長尺形状部品のプレス成形品を冷間プレス成形により成形する、長尺形状部品のプレス成形法であって、
    使用するプレス型の組み合わせが異なる少なくとも二種類のプレス成形工程を有し、
    少なくとも一種類のプレス成形工程におけるプレス型は、その上型と下型の一方には前記ハット型形状の天板部に対応する位置にパッドが配設され、他方には前記ハット型形状のフランジ部に対応する位置にブランクホルダが配設されており、
    前記の少なくとも一種類のプレス成形工程のプレス型として配設されるパッドは、前記プレス成形品としての長尺形状部品の長尺方向に分割して複数配設されており、
    前記プレス型には前記プレス成形品に対するプレス基準ピンが設定されており、当該プレス基準ピンは前記分割して配設されるパッド毎に設定されている、長尺形状部品のプレス成形法。
  2. 請求項1に記載の長尺形状部品のプレス成形法であって、
    前記長尺方向に分割して配設される複数のパッドは、隣接して配設されるパッドが長尺方向に離間して配設されている、長尺形状部品のプレス成形法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の長尺形状部品のプレス成形法であって、
    前記パッド1個に対して前記プレス基準ピンが1個づつ設定されている、長尺形状部品のプレス成形法。
  4. 請求項1または請求項2に記載の長尺形状部品のプレス成形法であって、
    前記パッド1個に対して前記プレス基準ピンが2個以上設定されている、長尺形状部品のプレス成形法。
  5. 請求項1〜請求項4の何れかの請求項に記載の長尺形状部品のプレス成形法により製作した長尺形状部品。
  6. 請求項5に記載の長尺形状部品であって、
    当該長尺形状部品は車両用ピラー部材である長尺形状部品。
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