JP2021169893A - 液冷媒散布装置及び流下液膜式蒸発器 - Google Patents

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Abstract

【課題】流下液膜式蒸発器に用いられる液冷媒散布装置を小型化する。【解決手段】液冷媒散布装置(30)は、流下液膜式蒸発器(1)に用いられる。液冷媒散布装置(30)は、気液二相冷媒をガス冷媒と液冷媒とに分離する第1冷媒トレイ(31)と、第1冷媒トレイ(31)から流下した液冷媒に含まれるガス冷媒をさらに分離する第2冷媒トレイ(32)と、第2冷媒トレイ(32)から流下した液冷媒を伝熱管群(20)に散布する第3冷媒トレイ(33)と、第1冷媒トレイ(31)の内部に配置され且つ気液二相冷媒を放出する気液二相配管(34)とを備える。第1冷媒トレイ(31)は、ガス冷媒に含まれる液滴を捕集する液滴捕集部(35)を有する。【選択図】図2

Description

本開示は、液冷媒散布装置及び流下液膜式蒸発器に関する。
従来から、ターボ冷凍機等の冷凍装置において、流下液膜式蒸発器が使用されている。流下液膜式蒸発器においては、タンク内の伝熱管群と、タンクの上方から延び出している蒸気出口管との間に液冷媒散布装置が設けられている。この液冷媒散布装置によって液冷媒を伝熱管群に流下させ、流下してきた液冷媒を伝熱管群によって蒸発させることで、熱交換が行われる。伝熱管群によって蒸発したガス冷媒は、蒸気出口管を通じてタンク外に流出し、圧縮機に送られる。
特許文献1に開示された従来の液冷媒散布装置は、主として、気液二相配管と、3段構成のトレイとから構成される。当該散布装置では、気液二相配管から1段目のトレイに水平方向に気液二相冷媒(液ガス)を吹き出し、1段目のトレイで液ガスをある程度気液分離して2段目のトレイへ液ガスを流下させ、2段目のトレイで液ガスを完全に気液分離して3段目のトレイへ液冷媒のみを流下させ、3段目のトレイから伝熱管群へ液冷媒を散布する。
US10,132,537 B1
しかしながら、従来の液冷媒散布装置では、能力(冷媒流量)に応じて1段目のトレイで分離されたガス冷媒の流速が大きくなると、当該トレイに貯留された液冷媒の液面から液滴が飛散し、当該液滴がガス冷媒に伴われて装置外部に放出されるキャリーオーバーが発生してしまう。このため、1段目のトレイにおいて液冷媒の液面とガス冷媒の流路とを十分に離間させる必要があるので、装置を小型化することができない。
本開示の目的は、流下液膜式蒸発器に用いられる液冷媒散布装置を小型化できるようにすることにある。
本開示の第1の態様は、流下液膜式蒸発器(1)に用いられる液冷媒散布装置(30)であって、気液二相冷媒が流入し、且つ、当該気液二相冷媒をガス冷媒と液冷媒とに分離する第1冷媒トレイ(31)及び第2冷媒トレイ(32)を備え、前記第2冷媒トレイ(32)は、前記第1冷媒トレイ(31)の下側に配置され、前記第2冷媒トレイ(32)から流下した液冷媒を前記流下液膜式蒸発器(1)の伝熱管群(20)に散布する第3冷媒トレイ(33)と、前記第1冷媒トレイ(31)の内部に配置され、且つ、前記第1冷媒トレイ(31)の内部に前記気液二相冷媒を放出する気液二相配管(34)とをさらに備え、前記第1冷媒トレイ(31)は、前記ガス冷媒に含まれる液滴を捕集する液滴捕集部(35)を有することを特徴とする液冷媒散布装置である。
第1の態様では、液滴捕集部(35)によって、液冷媒がガス冷媒に伴われて第1冷媒トレイ(31)の外部へ持ち去られるキャリーオーバーを抑制できる。従って、第1冷媒トレイ(31)において液冷媒の液面とガス冷媒の流路との間隔を小さくし、装置を小型化できる。
本開示の第2の態様は、第1の態様において、前記第1冷媒トレイ(31)は、前記ガス冷媒を通過させるガス通過部(36)と、当該ガス通過部(36)を通過した前記ガス冷媒を前記第1冷媒トレイ(31)から排出するガス排出口(37)とを有し、前記液滴捕集部(35)は、前記ガス通過部(36)の下側に設けられることを特徴とする液冷媒散布装置である。
第2の態様では、液滴捕集部(35)によって液滴が除去されたガス冷媒をガス通過部(36)に送出することができる。
本開示の第3の態様は、第1又は2の態様において、前記気液二相配管(34)は、前記第1冷媒トレイ(31)の底面における幅方向の中央に配置され、前記液滴捕集部(35)は、前記気液二相配管(34)の側壁上部と隣接して設けられることを特徴とする液冷媒散布装置である。
第3の態様では、液滴捕集部(35)の設置に伴う第1冷媒トレイ(31)の高背化を回避することができる。
本開示の第4の態様は、第1〜3のいずれか1つの態様において、前記液滴捕集部(35)は、ミストエリミネータであることを特徴とする液冷媒散布装置である。
第4の態様では、第1冷媒トレイ(31)で分離されたガス冷媒に含まれる液滴を効率良く除去できる。
本開示の第5の態様は、第1〜4のいずれか1つの態様において、前記第1冷媒トレイ(31)と前記第2冷媒トレイ(32)との間にはクリアランスが設けられ、前記第3冷媒トレイ(33)の側壁は、前記クリアランスを覆うように、前記第1冷媒トレイ(31)の側壁の少なくとも下部まで延伸することを特徴とする液冷媒散布装置である。
第5の態様では、第2冷媒トレイ(32)に貯留された液冷媒(50)の液面から飛散した液滴が、第1冷媒トレイ(31)と第2冷媒トレイ(32)との間のクリアランスを通じてシェル空間(SS)へ排出されることを抑制できる。
本開示の第6の態様は、第1〜5のいずれか1つの態様に記載の液冷媒散布装置(30)を備える流下液膜式蒸発器である。
第6の態様では、液冷媒散布装置(30)を小型化できるため、流下液膜式蒸発器のシェル内において、伝熱管群(20)の配置空間を拡張できるので、キャリーオーバー現象をより一層抑制することができる。
図1は、実施形態に係る流下液膜式蒸発器の外観図である。 図2は、図1に示す流下液膜式蒸発器をタンク長手方向から見た断面図である。 図3は、実施形態に係る液冷媒散布装置をタンク長手方向から見た断面図である。 図4は、実施形態に係る液冷媒散布装置をタンク長手方向に直交する水平方向から見た断面図である。
以下、本開示の実施形態について図面を参照しながら説明する。尚、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、或いはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
《実施形態》
〈流下液膜式蒸発器の構成〉
図1は、本実施形態の流下液膜式蒸発器(1)の外観図であり、図2は、図1に示す流下液膜式蒸発器(1)をタンク長手方向から見た断面図である。
流下液膜式蒸発器(1)は、例えばターボ冷凍機等の冷凍装置の蒸発器として使用される。冷凍装置においては、流下液膜式蒸発器(1)と共に、圧縮機、放熱器、膨張機構等(図示省略)が設けられ、これらの機器によって蒸気圧縮式の冷媒回路が構成される。蒸気圧縮式の冷媒回路においては、圧縮機から吐出されたガス冷媒は、放熱器で放熱し、放熱器で放熱した冷媒は、膨張機構で減圧されることによって気液二相状態の冷媒になる。気液二相状態の冷媒は、流下液膜式蒸発器(1)内に流入し、水やブライン等の熱媒体との熱交換によって蒸発してガス冷媒となって、流下液膜式蒸発器(1)から流出する。流下液膜式蒸発器(1)から流出したガス冷媒は、再び、圧縮機に吸入される。一方、水やプライン等の熱媒体との熱交換によって蒸発しきれなかった液冷媒は、液冷媒戻し管等(図示省略)を通じて、流下液膜式蒸発器(1)内に流入する気液二相状態の冷媒と合流し、再び、流下液膜式蒸発器(1)内に流入する。
流下液膜式蒸発器(1)は、図1及び図2に示すように、主として、タンク(10)と、伝熱管群(20)と、液冷媒散布装置(30)とを備える。本実施形態では、流下液膜式蒸発器(1)として、例えば、横置きのシェルアンドチュ一プ型熱交換器を用いてもよい。尚、以下の説明において使用している「上」、「下」、「左」、「右」、「水平」等の方向を示す文言は、図1に示す流下液膜式蒸発器(1)の使用時の設置状態における方向を意味する。
タンク(10)は、主として、シェル(11)と、ヘッド(12a)、(12b)とを有する。本実施形態では、シェル(11)は、長手方向の両端部が開口した横置き円筒形状の部材であってもよい。また、へッド(12a)、(12b)は、シェル(11)の長手方向の両端部の開口を閉じる椀形状の部材であってもよい。
ヘッド(12a)には、熱媒体入口管(14)と、熱媒体出口管(15)とが設けられる。熱媒体入口管(14)は、熱媒体をタンク(10)内の伝熱管群(20)に流入させるための管部材であり、例えば、ヘッド(12a)の下部に設けられる。熱媒体出口管(15)は、熱媒体を伝熱管群(20)からタンク(10)の外部に流出させるための管部材であり、例えば、ヘッド(12a)の上部に設けられる。
シェル(11)には、冷媒流入管(17)と、ガス出口管(18)と、液出口管(19)とが設けられる。冷媒流入管(17)は、気液二相状態の冷媒をタンク(10)のシェル空間(SS)内に流入させるための管部材であり、例えば、シェル(11)の上部で且つシェル(11)の長手方向の左寄りの部分に設けられる。冷媒流入管(17)のシェル(11)内の先端は、タンク(10)に対して冷媒を流入させる冷媒流入口となる。ガス出口管(18)は、伝熱管群(20)で蒸発することによって生成したガス冷媒をシェル空間(SS)の外部に流出させるための管部材である。ガス出口管(18)は、例えば、シェル(11)の上部であって鉛直方向に対して傾斜した位置から延び出すように設けられる。液出口管(19)は、伝熱管群(20)で蒸発しきれなかった液冷媒をシェル空間(SS)の外部に流出させるための管部材であり、例えば、シェル(11)の下部に設けられる。
冷媒流入管(17)を通じてタンク(10)のシェル空間(SS)内に供給される気液二相状態の冷媒のうち液冷媒は、液冷媒散布装置(30)によって、伝熱管群(20)の上方から散布される。伝熱管群(20)に散布された液冷媒は、伝熱管群(20)を構成する伝熱管(21)内を流れる熱媒体との熱交換によって蒸発してガス冷媒となる。伝熱管群(20)で蒸発することによって生成したガス冷媒は、ガス出口管(18)に向かって上方に流れて、ガス出口管(18)を通じてシェル空間(SS)の外部に流出する。シェル空間(SS)の外部に流出したガス冷媒は、再び、圧縮機(図示省略)に吸入される。一方、伝熱管群(20)で蒸発しきれなかった液冷媒は、シェル(11)の下部に設けられた液出口管(19)を通じてシェル空間(SS)の外部に流出する。シェル空間(SS)の外部に流出した液冷媒は、液冷媒戻し管等(図示省略)を通じて、シェル空間(SS)内に流入する気液二相状態の冷媒と合流し、再び、冷媒流入管(17)を通じてシェル空間(SS)内に流入する。
伝熱管群(20)は、タンク(10)の長手方向に沿って延びる複数の伝熱管(21)を有する。伝熱管群(20)は、タンク(10)の長手方向から見た際に、例えば、シェル空間(SS)内の水平方向の略中央で且つ上下方向の下寄りの部分に配置される。複数の伝熱管(21)は、タンク(10)の長手方向から見た際に、多段多列、例えば9段11列の千鳥配列に配置される。
尚、伝熱管群(20)を構成する伝熱管(21)の本数や配列は、特に限定されるものではなく、種々の本数や配列が採用可能である。また、流下液膜式蒸発器(1)において、シェルの長手方向の一端部だけにヘッドを設けたタンクを採用する場合には、例えばU字管状の伝熱管を採用してもよい。
〈液冷媒散布装置の構成〉
図3は、液冷媒散布装置(30)をタンク長手方向から見た断面図であり、図4は、液冷媒散布装置(30)をタンク長手方向に直交する水平方向(以下、タンク短手方向という)から見た断面図である。尚、図3及び図4に示す液冷媒散布装置(30)は、図1及び図2に示す流下液膜式蒸発器(1)に用いられている液冷媒散布装置(30)と同じものであって、タンク(10)のシェル空間(SS)内における伝熱管群(20)とガス出口管(18)との上下方向間に配置される。また、図3及び図4において、実線矢印は、液冷媒の流れを示し、破線矢印は、ガス冷媒の流れを示す。
図3及び図4に示すように、液冷媒散布装置(30)は、タンク長手方向に沿ってそれぞれ延びる第1冷媒トレイ(31)、第2冷媒トレイ(32)、第3冷媒トレイ(33)及び気液二相配管(34)を主に備える。第1冷媒トレイ(31)は、液冷媒散布装置(30)の上部を構成するトレイ状部材である。第1冷媒トレイ(31)は、天井部を有していてもよいし、当該天井部を別体のカバーとして構成してもよい。第2冷媒トレイ(32)は、第1冷媒トレイ(31)の下側に配置されるトレイ状部材である。第3冷媒トレイ(33)は、第2冷媒トレイ(32)の下側に配置されるトレイ状部材である。気液二相配管(34)は、第1冷媒トレイ(31)の底面におけるタンク短手方向(幅方向)の中央に配置される管部材である。尚、図4において、第3冷媒トレイ(33)及び気液二相配管(34)の図示を省略している。
気液二相配管(34)には、冷媒回路の膨張機構(図示省略)から冷媒流入管(17)を通じて気液二相冷媒が供給される。冷媒流入管(17)は、気液二相配管(34)の一端部に設けられた導入口に接続される。気液二相配管(34)は、タンク長手方向から見た断面が、例えば矩形状であってもよい。気液二相配管(34)の少なくとも側壁下部には複数の貫通孔(34a)が設けられる。気液二相配管(34)から貫通孔(34a)を通じて第1冷媒トレイ(31)の内部に気液二相冷媒が水平方向に放出される。気液二相配管(34)により、第1冷媒トレイ(31)内のタンク長手方向に気液二相冷媒が供給される。
気液二相配管(34)と共に第1冷媒トレイ(31)は、冷媒流入管(17)によってタンク(10)内に保持されてもよい。また、第2冷媒トレイ(32)及び第3冷媒トレイ(33)は、図示しない部材によって第1冷媒トレイ(31)に保持されてもよい。また、第3冷媒トレイ(33)の底部は、図示しない部材によって伝熱管群(20)に保持されてもよい。
尚、気液二相配管(34)における貫通孔(34a)の面積占有率(単位面積当たりに占める貫通孔(34a)の面積の割合)を、気液二相冷媒の導入口(冷媒流入管(17)の接続箇所)から離れるに従って増大させてもよい。このようにすると、気液二相冷媒の導入口から気液二相配管(34)の奥にいくほど、気液二相冷媒を第1冷媒トレイ(31)に分配する際の抵抗が小さくなるため、気液二相配管(34)の長手方向における偏流を抑制できる。
第1冷媒トレイ(31)では、流入した気液二相冷媒がガス冷媒と液冷媒とに分離される。分離された液冷媒(50)は、第1冷媒トレイ(31)における気液二相配管(34)の両側に貯留される。
ところで、分離されたガス冷媒の流速が大きくなると、第1冷媒トレイ(31)に貯留された液冷媒(50)の液面から液滴が飛散し、当該液滴がガス冷媒に伴われて移動してしまう。
そこで、本実施形態では、第1冷媒トレイ(31)に貯留された液冷媒(50)の液面の上方に、ガス冷媒に含まれる液滴を捕集する液滴捕集部(35)が設けられる。液滴捕集部(35)に捕捉された液滴は、さらに大きな液滴となって重力により下方へ落下する。
液滴捕集部(35)の構造は、ガス冷媒に含まれる液滴を捕集できれば、特に限定されるものではないが、例えばミストエリミネータ等のような多層メッシュ構造であってもよい。ミストエリミネータは、例えば金属製のメッシュを積層することによって厚板状に形成され、その厚さ方向にガス冷媒が通過可能である。液滴捕集部(35)の配置場所は、液冷媒(50)の液面の上方であれば、特に限定されるものではない。例えば、気液二相配管(34)におけるタンク短手方向の両側壁の上部と隣接するように液滴捕集部(35)を配置してもよい。この場合、第1冷媒トレイ(31)におけるタンク短手方向の一側壁と気液二相配管(34)におけるタンク短手方向の一側壁との間に液滴捕集部(35)の第1の部分が配置され、第1冷媒トレイ(31)におけるタンク短手方向の他側壁と気液二相配管(34)におけるタンク短手方向の他側壁との間に液滴捕集部(35)の第2の部分が配置される。
第1冷媒トレイ(31)は、分離されたガス冷媒を通過させるガス通過部(36)と、ガス通過部(36)を通過したガス冷媒を第1冷媒トレイ(31)つまり液冷媒散布装置(30)から排出するガス排出口(37)(図4参照)とを有する。ガス通過部(36)は、例えば、第1冷媒トレイ(31)の上部にタンク長手方向に沿って設けられる。液滴捕集部(35)は、ガス通過部(36)の下側に位置する。これにより、液滴捕集部(35)により液滴が除去されたガス冷媒をガス通過部(36)に送出することができる。ガス排出口(37)は、例えば、冷媒流入管(17)近傍の第1冷媒トレイ(31)の側壁上部(タンク短手方向の一方又は両方の側壁上部)に設けられる。ガス排出口(37)から液冷媒散布装置(30)の外部のシェル空間(SS)へ排出されたガス冷媒は、流下液膜式蒸発器(1)のガス出口管(18)を通じてシェル空間(SS)の外部に流出する。
尚、タンク長手方向から見たガス通過部(36)の断面積は、ガス排出口(37)に近づくに従って増大してもよい。このようにすると、第1冷媒トレイ(31)内でのガス冷媒の移動速度を均一化できるので、第1冷媒トレイ(31)に貯留された液冷媒(50)の液面高さも均一化される。従って、ガス冷媒によって液冷媒(50)がガス排出口(37)から第1冷媒トレイ(31)の外部へ持ち去られることを抑制できる。また、この場合、タンク長手方向から見たガス通過部(36)の断面積を、流下液膜式蒸発器(1)のガス出口管(18)(図1参照)の配置領域で相対的に小さくしてもよい。このようにすると、流下液膜式蒸発器(1)のガス出口管(18)の断面積(つまり、圧縮機に向かう配管の断面積)を大きく設定できるので、冷凍装置の性能を向上させることができる。
〈液冷媒の流れ〉
第1冷媒トレイ(31)に貯留された液冷媒(50)は、第1冷媒トレイ(31)の底部に形成された複数の連通孔(31a)を通じて、第2冷媒トレイ(32)に流下する。
第2冷媒トレイ(32)では、第1冷媒トレイ(31)から流下した液冷媒(50)に含まれるガス冷媒がさらに分離される。これにより、実質的に気液分離が完了する。第2冷媒トレイ(32)で分離されたガス冷媒は、第1冷媒トレイ(31)と第2冷媒トレイ(32)との間のクリアランス(隙間)から液冷媒散布装置(30)の外部のシェル空間(SS)へ排出され、流下液膜式蒸発器(1)のガス出口管(18)を通じてシェル空間(SS)の外部に流出する。
ガス冷媒がさらに分離された液冷媒(50)は、第2冷媒トレイ(32)に貯留される。第2冷媒トレイ(32)に貯留された液冷媒(50)は、第2冷媒トレイ(32)の底部に形成された複数の連通孔(32a)を通じて、第3冷媒トレイ(33)に流下する。第2冷媒トレイ(32)に貯留された液冷媒(50)の液面の高さがタンク長手方向に均一になるように、例えば40mmの液面の高さを確保することによって、第3冷媒トレイ(33)への液冷媒(50)の均等分配が可能となる。これにより、第2冷媒トレイ(32)から第3冷媒トレイ(33)へ流下した液冷媒(50)は、第3冷媒トレイ(33)において均一な液面高さを持つように貯留される。
第3冷媒トレイ(33)に貯留された液冷媒(50)は、第3冷媒トレイ(33)の底部に形成された複数の連通孔(33a)を通じて、伝熱管群(20)に滴下される。第3冷媒トレイ(33)に貯留された液冷媒(50)が均一な液面高さを持つため、液冷媒(50)は伝熱管群(20)に均一に散布される。
尚、図3に示すように、第1冷媒トレイ(31)と第2冷媒トレイ(32)との間のクリアランスを覆うように、第3冷媒トレイ(33)の側壁を第1冷媒トレイ(31)の側壁の少なくとも下部まで延伸させてもよい。これにより、第2冷媒トレイ(32)に貯留された液冷媒(50)の液面から飛散した液滴が、前述のクリアランスを通じてシェル空間(SS)へ排出されることを抑制できる。
−実施形態の効果−
以上に説明した本実施形態の液冷媒散布装置(30)によると、第1冷媒トレイ(31)に貯留された液冷媒(50)の液面からガス冷媒によって巻き上げられた液滴を液滴捕集部(35)が捕集する。このため、液冷媒(50)がガス冷媒に伴われて第1冷媒トレイ(31)の外部へ持ち去られること、つまり、キャリーオーバーを抑制できる。従って、飛散する液滴を液滴捕集部(35)が捕集できるガス冷媒速度の範囲内であれば、第1冷媒トレイ(31)において液冷媒(50)の液面とガス冷媒の流路(ガス通過部(36))との間隔を小さくすることができるので、液冷媒散布装置(30)を小型化することができる。
また、本実施形態の液冷媒散布装置(30)において、液滴捕集部(35)がガス通過部(36)の下側に設けられると、液滴捕集部(35)によって液滴が除去されたガス冷媒をガス通過部(36)に送出することができる。
また、本実施形態の液冷媒散布装置(30)において、液滴捕集部(35)が気液二相配管(34)の側壁上部と隣接して設けられると、液滴捕集部(35)の設置に伴う第1冷媒トレイ(31)の高背化を回避することができる。
また、本実施形態の液冷媒散布装置(30)において、液滴捕集部(35)がミストエリミネータであると、第1冷媒トレイ(31)で分離されたガス冷媒に含まれる液滴を効率良く除去できる。
また、本実施形態の液冷媒散布装置(30)において、第1冷媒トレイ(31)と第2冷媒トレイ(32)との間のクリアランスを覆うように、第3冷媒トレイ(33)の側壁を第1冷媒トレイ(31)の側壁の少なくとも下部まで延伸させると、第2冷媒トレイ(32)に貯留された液冷媒(50)の液面から飛散した液滴が、当該クリアランスを通じてシェル空間(SS)へ排出されることを抑制できる。
本実施形態の液冷媒散布装置(30)を備える流下液膜式蒸発器(1)によると、液冷媒散布装置(30)を小型化できるため、流下液膜式蒸発器(1)のシェル(11)内において、液冷媒散布装置(30)の配置位置を上げて、伝熱管群(20)の配置空間を拡張できるので、キャリーオーバー現象を抑制することができる。
《その他の実施形態》
前記実施形態では、気液二相配管(34)を第1冷媒トレイ(31)の底面上に配置した。しかし、これに代えて、気液二相配管(34)を第1冷媒トレイ(31)の底面から離間させて配置してもよい。この場合、気液二相配管(34)の底部にも他の貫通孔を設け、当該貫通孔から下方に気液二相冷媒を第1冷媒トレイ(31)に放出してもよい。
また、前記実施形態では、気液二相配管(34)の側壁上部の両側に液滴捕集部(35)を設けた。しかし、液滴捕集部(35)の配置場所は、液冷媒(50)の液面の上方であれば、特に限定されるものではない。例えば、気液二相配管(34)よりも上側でガス通過部(36)の下側に液滴捕集部(35)を設けてもよい。或いは、ガス通過部(36)内においてガス排出口(37)を塞ぐように液滴捕集部(35)を設けてもよい。
また、前記実施形態では、冷媒流入管(17)を気液二相配管(34)の一端部に接続したが、これに代えて、冷媒流入管(17)を気液二相配管(34)の中央部に接続してもよい。このようにすると、冷媒流入管(17)を通じて気液二相配管(34)の中央部に供給された気液二相冷媒は、当該供給箇所から気液二相配管(34)のタンク長手方向の両側に送出される。この場合、ガス排出口(37)を、冷媒流入管(17)近傍、つまり、気液二相配管(34)の中央部近傍の第1冷媒トレイ(31)の側壁上部(タンク短手方向の一方又は両方の側壁上部)に設けてもよい。
また、前記実施形態では、第2冷媒トレイ(32)で分離されたガス冷媒を排出するために、第1冷媒トレイ(31)と第2冷媒トレイ(32)との間にクリアランスを設けたが、これに代えて、第2冷媒トレイ(32)の側壁上部にガス排出口を設けてもよい。この場合、当該ガス排出口を覆うように、第3冷媒トレイ(33)の側壁を、少なくとも第2冷媒トレイ(32)の側壁頂部まで延伸させてもよい。
また、前記実施形態において、第1冷媒トレイ(31)における液冷媒(50)の貯留スペースに、気液二相冷媒の気液分離を促進する分離促進部(例えばミストエリミネータ等)を配置してもよい。
以上、実施形態及び変形例を説明したが、特許請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。また、以上の実施形態及び変形例は、本開示の対象の機能を損なわない限り、適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。さらに、以上に述べた「第1」、「第2」、…という記載は、これらの記載が付与された語句を区別するために用いられており、その語句の数や順序までも限定するものではない。
以上に説明したように、本開示は、液冷媒散布装置及び流下液膜式蒸発器について有用である。
1 流下液膜式蒸発器
10 タンク
11 シェル
12a ヘッド
12b ヘッド
14 熱媒体入口管
15 熱媒体出口管
17 冷媒流入管
18 ガス出口管
19 液出口管
20 伝熱管群
21 伝熱管
30 液冷媒散布装置
31 第1冷媒トレイ
32 第2冷媒トレイ
33 第3冷媒トレイ
34 気液二相配管
35 液滴捕集部
36 ガス通過部
37 ガス排出口
50 液冷媒
SS シェル空間

Claims (6)

  1. 流下液膜式蒸発器(1)に用いられる液冷媒散布装置(30)であって、
    気液二相冷媒が流入し、且つ、当該気液二相冷媒をガス冷媒と液冷媒とに分離する第1冷媒トレイ(31)及び第2冷媒トレイ(32)を備え、
    前記第2冷媒トレイ(32)は、前記第1冷媒トレイ(31)の下側に配置され、
    前記第2冷媒トレイ(32)から流下した液冷媒を前記流下液膜式蒸発器(1)の伝熱管群(20)に散布する第3冷媒トレイ(33)と、
    前記第1冷媒トレイ(31)の内部に配置され、且つ、前記第1冷媒トレイ(31)の内部に前記気液二相冷媒を放出する気液二相配管(34)とをさらに備え、
    前記第1冷媒トレイ(31)は、前記ガス冷媒に含まれる液滴を捕集する液滴捕集部(35)を有する
    ことを特徴とする液冷媒散布装置。
  2. 請求項1において、
    前記第1冷媒トレイ(31)は、前記ガス冷媒を通過させるガス通過部(36)と、当該ガス通過部(36)を通過した前記ガス冷媒を前記第1冷媒トレイ(31)から排出するガス排出口(37)とを有し、
    前記液滴捕集部(35)は、前記ガス通過部(36)の下側に設けられる
    ことを特徴とする液冷媒散布装置。
  3. 請求項1又は2において、
    前記気液二相配管(34)は、前記第1冷媒トレイ(31)の底面における幅方向の中央に配置され、
    前記液滴捕集部(35)は、前記気液二相配管(34)の側壁上部と隣接して設けられる
    ことを特徴とする液冷媒散布装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項において、
    前記液滴捕集部(35)は、ミストエリミネータである
    ことを特徴とする液冷媒散布装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項において、
    前記第1冷媒トレイ(31)と前記第2冷媒トレイ(32)との間にはクリアランスが設けられ、
    前記第3冷媒トレイ(33)の側壁は、前記クリアランスを覆うように、前記第1冷媒トレイ(31)の側壁の少なくとも下部まで延伸する
    ことを特徴とする液冷媒散布装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の液冷媒散布装置(30)を備える流下液膜式蒸発器。
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