JP2021167027A - 歯科用トルクレンチ - Google Patents

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    • B25B13/48Spanners; Wrenches for special purposes

Abstract

【課題】ラチェット機構の反転が可能であり、かつ、加工容易性及び清掃性を向上できる歯科用トルクレンチを提供する。
【解決手段】歯科用トルクレンチ1では、ピン33に軸方向と直交する径方向に突出する回転止め突起19が設けられ、本体10の接続部14の孔14Dの内周面に回転止め突起19が嵌合可能な回転止め溝18が設けられる。回転止め溝18は、爪部34が工具50に所定方向に回転力を伝達する位置と、所定方向とは反対方向に回転力を伝達する位置とに回転止め突起19を嵌合可能に形成される。
【選択図】図3

Description

本開示は、歯科用トルクレンチに関する。
現在、所定のトルクでねじを締め付けることができる歯科用トルクレンチが知られている。例えばインプラント治療では、一般的に、顎骨に埋め込まれた歯根部に支持台がねじによって固定され、この支持台に人工歯が取り付けられる。支持台をねじによって歯根部に取り付ける際のねじを締め付けるトルクが小さいと人工歯にがたつきが生じる虞があり、このトルクが大きいと顎骨等に損傷が生じてしまう虞がある。このため、所定のトルクでねじを締め付けることができる歯科用トルクレンチが用いられている。
このような歯科用トルクレンチでは、一般にレンチの頭部の孔にねじ込み工具を装着して、ねじ締結が行われる。そして、頭部の孔には爪部が突出しており、この爪部はレンチを一方の回転方向に回転させたときにねじ込み工具と係合してねじ込み工具を回転させる。一方、レンチを逆の回転方向に回転させたときには、爪部はねじ込み工具と係合しないでレンチを空転させる。すなわち歯科用トルクレンチは、爪部の動作による所謂ラチェット機構(送り機能)を有する。
このラチェット機能の方向を180°反転させることによって、ねじを締め付ける動作と、ねじを緩める動作とを切り替えて行うことができる構成が知られている。例えば特許文献1には、制御ノブを引っ張って爪部を含むラチェット機構をレンチ頭部から本体側に引き抜き、制御ノブを操作してラチェット機構を180°回転させて、再びラチェット機構を頭部に嵌め込むことによって、レンチの回転方向を反転させることが開示されている。
特許第2966772号公報
特許文献1に記載されるようなラチェット機構を反転する構成では、例えばラチェット機構に回転止め用の面を設け、レンチ本体の内部にその面と当接するピン等の回転規制部材を設ける必要があった。この構成では、ラチェット機構の要素に回転規制部材が入り込むため、レンチ本体の頭部側先端に配置する必要があった。このため、トルクレンチの先端部(本体内部の孔の最奥部分)に回転規制に関する構成が配置されることになり、加工が煩雑だったり、清掃がしにくいなどの問題があった。
本開示は、ラチェット機構の反転が可能であり、かつ、加工容易性及び清掃性を向上できる歯科用トルクレンチを提供することを目的とする。
本発明の実施形態の一観点に係る歯科用トルクレンチは、工具が連結される頭部及び前記頭部から延在する胴部を有する本体と、弾性を有し前記胴部に挿入されて前記胴部に保持される主軸と、前記主軸の前記頭部の側の端部に固定され、前記主軸の軸方向に延在するピンと、前記ピンの先端に設けられ、前記頭部に露出して前記工具に一方向に回転力を伝達する爪部と、前記本体の内部に前記主軸の軸方向に沿って設けられ、前記ピンが嵌合する孔と、を備え、前記ピンに前記軸方向と直交する径方向に突出する凸部が設けられ、前記孔の内周面に前記凸部が嵌合可能な凹部が設けられ、前記凹部は、前記爪部が前記工具に所定方向に回転力を伝達する位置と、前記所定方向とは反対方向に回転力を伝達する位置とに前記凸部を嵌合可能に形成される。
本開示によれば、ラチェット機構の反転が可能であり、かつ、加工容易性及び清掃性を向上できる歯科用トルクレンチを提供することができる。
実施形態に係る歯科用トルクレンチの斜視図である。 図1に示す歯科用トルクレンチのII−II断面図である。 図2中の回転止め機構の概略構成を示すIII−III断面図である。 図1に示す歯科用トルクレンチに係止される工具の一例を示す正面図である。 図1の歯科用トルクレンチに工具が係止された状態を図2と同じ視点で示す図である。 本実施形態の歯科用トルクレンチにおけるラチェット機構の反転手順の第1段階を示す図である。 本実施形態の歯科用トルクレンチにおけるラチェット機構の反転手順の第2段階を示す図である。 本実施形態の歯科用トルクレンチにおけるラチェット機構の反転手順の第3段階を示す図である。 回転止め機構の変形例を示す図である。 回転止め機構の変形例を示す図である。 回転止め機構の変形例を示す図である。
以下、添付図面を参照しながら実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
なお、以下の説明において、x方向、y方向、z方向は互いに垂直な方向である。x方向は主軸30の延在方向であり、頭部11側が正方向、摘み部31側が負方向である。z方向は目盛り部40の延在方向である。
図1〜図3を参照して実施形態に係る歯科用トルクレンチ1の構成を説明する。図1は、実施形態に係る歯科用トルクレンチ1の斜視図である。図2は、図1に示す歯科用トルクレンチ1のII−II断面図である。
図1に示すように、本実施形態の歯科用トルクレンチ1は、本体10と、主軸30と、目盛り部40と、を主な構成として備える。図2に示すように、本実施形態の本体10は、頭部11と、胴部12と、コイルばね23と、を主な構成として備える。
頭部11は、y方向が軸方向となる円筒状の係止部13と、x方向が軸方向となる円筒状の接続部14とを備える。接続部14は、係止部13から当該係止部13の径方向へ延在している。接続部14は、係止部13側と反対側の端から順に、外径が最小の挿入部14Aと、挿入部14Aに接続し外径が挿入部14Aよりも大きい当接部14Bとを有する。挿入部14Aと当接部14Bとの境界としての当接部14Bの挿入部14A側の端面は、接続部14の延在方向(x方向)と概ね垂直な平面とされている。
筒状の係止部13によって囲われる空間が収容部15とされ、この収容部15と接続部14の内部空間とを連通させる円形の開口16が係止部13に形成されている。
図2に示すように、本実施形態の胴部12は円筒状の部材とされ、胴部12の延在方向のx正方向側の一端部には、頭部11の接続部14が固定されている。具体的には、胴部12には、一端から延在方向に沿って所定の位置まで当該胴部12の外径が他の部位の外径よりも大きくされた嵌合部12Aを有する。胴部12の一端である嵌合部12Aの接続部14側の端面は、胴部12の延在方向(x方向)と概ね垂直な平面とされている。胴部12の嵌合部12Aには、接続部14の挿入部14Aが挿入される。
挿入部14Aの外周面には周方向に亘って溝14Cが設けられている。また、挿入部14Aが嵌合部12Aに挿入された状態のときの溝14Cと対向する嵌合部12Aの内周面にも周方向に亘って溝12Bが設けられている。これらの溝14C、12Bによる空間にはCリング17が配置され、このCリング17によって挿入部14Aと嵌合部12Aとが連結されている。
Cリング17が挿入部14Aの溝14Cに嵌め込まれた状態で、挿入部14Aが嵌合部12Aに挿入されると、Cリング17は嵌合部12Aの内周面に押圧されて弾性変形し、外径が縮小された状態となる。そして、挿入部14Aが溝14Cと溝12Bとが対向する位置まで挿入されると、Cリング17が弾性復帰して胴部12の内周面に押し付けられ、Cリング17と胴部12との摩擦力によって、胴部12が接続部14に固定される。
なお、胴部12を接続部14に固定させる構成は特に限定されるものではない。図2に示す構成以外にも、接続部14と胴部12とをねじ締結する構成や、胴部12の内周面が接続部14の外周面に圧着によって固定される構成でもよい。
胴部12は、頭部11の接続部14に固定される一端部から他端の側へ所定の間隔をあけて、胴部12の内径が最小とされる小径部21を有する。この小径部21の内径は、主軸30の直径と概ね同じとされる。胴部12には、頭部11と反対側の端から小径部21まで延在方向に沿って切り欠き22が形成される。この切り欠き22は、係止部13の筒軸方向(y方向)からみて胴部12の延在方向と垂直な方向における一方の側に位置している。なお、切り欠き22は、頭部11と反対側の端から所定の部位まで形成されていれば良く、切り欠き22は小径部21まで延びていなくても良い。
主軸30は、円柱状の部材とされ、主軸30の径方向への所定の範囲内のトルクに対して弾性を有する。主軸30は、当該主軸30の軸が胴部12の筒軸と概ね一致するように胴部12に挿入され、当該主軸30の軸方向に移動及び当該主軸30の軸を中心として回転できるように、胴部12に保持される。具体的には、主軸30の直径は胴部12の小径部21の内径と概ね同じとされ、この主軸30はこの小径部21に挿入されて当該小径部21によって支持される。この主軸30の直径は、胴部12の切り欠き22の幅、つまり胴部12の延在方向と概ね垂直な方向の幅よりも小とされる。言い換えると、上記の胴部12の切り欠き22の幅は、主軸30の直径よりも大とされる。
主軸30の頭部11と反対側の端部は、胴部12における頭部11と反対側の端から外部に突出し、この端部には摘み部31が固定される。摘み部31の表面のうち、係止部13の筒軸方向における両側の表面には、矢印32が形成されている。この矢印32は、後述するピンにおける爪部の向きを示し、図1に示される状態では、切り欠き22が位置する側を示している。矢印32は印刷によって形成されも良く、刻印によって形成されても良い。
一方、主軸30の頭部11の側の端部は小径部21を越えて接続部14の内部に位置し、この端部には主軸30の軸方向に延在する概ね円柱状のピン33が固定される。ピン33は接続部14の孔14Dに挿入される。ピン33は、先端部に爪部34を有する。
ピン33の爪部34は、頭部11に露出してねじ60に一方向に回転力を伝達する。爪部34は、係止部13の筒軸方向から視て先細りとなるように軸方向に対して傾いた傾斜面35と、軸方向と概ね平行な係合面36と有する。この係合面36は、図2に示す状態において、係止部13の筒軸方向からみて傾斜面35よりも切り欠き22が位置する側に位置している。このような傾斜面35と係合面36とを有する爪部34の先端部は、係止部13の開口16から収容部15に突出している。上記の摘み部31における矢印32は、傾斜面35に対して係合面36が位置する側を示し、図1、図2に示す状態では、係合面36が位置する側である切り欠き22が位置する側を示している。歯科用トルクレンチ1は、傾斜面35に対して係合面36が位置する側の方向に、係止部13や工具50(図4、図5参照)を介してねじ60に回転力を伝達することができる。
コイルばね23は、螺旋状に巻回された線材からなる弾性体であり、胴部12の内部空間であって、胴部12の小径部21と主軸30のピン33との間の空間に収縮可能に配置される。コイルばね23には主軸30が挿通され、コイルばね23の一端は小径部21に当接し、他端はピン33に当接する。なお、コイルばね23のばね定数やサイズは適宜設定できる。
頭部11の接続部14の内径は、基本的にはピン33の外径と概ね同一であるが、係止部13とは反対側のx負方向側端部では、接続部14の他の部分より内径が大きく形成されている。この内径が大きい部分は回転止め溝18(凹部)である。一方、ピン33も、爪部34とは反対側のx負方向端部に、ピン33の他の部分より外径が大きい回転止め突起19(凸部)を有する。
回転止め突起19は、ピン33の外周面から、ピン33の軸方向と直交する径方向外側に突出する。回転止め溝18は、本体10の接続部14の孔14Dの内周面から、孔14Dの軸方向と直交する径方向外側に掘り下げられる。回転止め溝18は、爪部34が工具50を介してねじ60に所定方向に回転力を伝達する位置と、この所定方向とは反対方向に回転力を伝達する位置とにおいて、回転止め突起19を嵌合可能に形成される。回転止め溝18と回転止め突起19によって、爪部34の不要な回転を規制する回転止め機構20が構成される。
図3は、図2中の回転止め機構20の概略構成を示すIII−III断面図である。図3では、回転止め溝18と回転止め突起19の形状の一例を模式的に示している。図3の(a)は、爪部34が所定方向を向いているとき(図1、図2参照)の回転止め溝18と回転止め突起19との嵌合状態を示し、(b)はピン33が回転している途中の状態を示し、(c)は、爪部34が所定方向とは反対方向を向いているとき(図8参照)の回転止め溝18と回転止め突起19との嵌合状態を示す。
図3(a)に示すように、回転止め溝18は接続部14の内径より径方向外側に広がって形成される内周面18Aと、この溝のz正方向側端部に設けられz負方向側に向く平面18Bとを有する。すなわち回転止め溝18は、断面円形状の一部に直線状の辺18Bを含む断面D形状である。
一方、回転止め突起19は、ピン33の外径より径方向外側に広がって形成される外周面19Cと、対向する一対の平面19A,19Bとを有する。回転止め突起19は、外周面19Cが回転止め溝18の内周面18Aと嵌合可能に形成され、一対の平面19A,19Bが回転止め溝18の平面18Bの部分と嵌合可能に形成される。すなわち、回転止め突起19は、断面円形状の一部が対向する2辺19A、19Bであり、これらの2辺19A、19Bの一方が回転止め溝18の平面18Bに嵌合される。
一対の平面19A,19Bは、図3(a)に示す断面視において、点線で示されるピン33の外径の接線となるように形成されるか、または、ピン33の外径より径方向外側の位置に形成される。なお、図3の例では、一対の平面19A,19Bは、ピン33の径方向に対向するよう形成されるが、一対の平面19A,19Bの対向方向はこれに限られない。例えばピン33の径方向に対して傾斜する(図3(a)では面の断面が上下方向から傾斜する)形状としてもよい。この場合、回転止め溝18の内周面18Aの向きも平面19A,19Bの対向方向に合せて傾斜する。
図2に示すように、コイルばね23の弾性力によって、胴部12に保持される主軸30は頭部11の側に付勢されている。このため、図2に示す状態(回転止め突起19が回転止め溝18に嵌合している状態)では、ピン33の回転止め突起19のx正方向側の端が、接続部14の回転止め溝18のx正方向側の端に当接している。
コイルばね23が配置される胴部12の小径部21と主軸30のピン33との間の空間は、爪部34の先端が係止部13の収容部15から円形開口16の内部に収容できる位置、かつ、回転止め突起19を回転止め溝18から外せる位置まで、主軸30及びピン33をx負方向側に移動できるように形成されている。そして、回転止め突起19が回転止め溝18から外れる位置まで主軸30が移動された際には、主軸30を当該主軸30の軸を中心として回転させ得る。
胴部12のうちコイルばね23が配置されるあたりの位置には、内部空間へ貫通する窓部24が設けられている。窓部24は、例えば図2に示すようにz方向に沿って胴部12を貫通して形成されており、胴部12の外周側からみると一対の窓部24が対向配置されている。このような窓部24を胴部12に設けることにより、トルクレンチの本体10の内部空間の清掃性や通気性を向上できる。
目盛り部40は、基部41と、目盛り42とを有する。基部41は、胴部12の頭部11と反対側の端に固定され、胴部12から切り欠き22が位置する側へ胴部12を越えて延在する。係止部13の筒軸方向からみた基部41の形状は直線状とされる。なお、基部41の形状は、頭部11と反対側へ凸状に湾曲する概ね円弧形状であっても良い。基部41には主軸30が挿通される。基部41の表面のうち、係止部13の筒軸方向における両側の表面には、目盛り42が形成されている。目盛り42は印刷によって形成されも良く、刻印によって形成されても良い。
図4は、図1に示す歯科用トルクレンチ1に係止される工具50の一例を示す正面図である。図4に示すように、本実施形態の歯科用トルクレンチ1に係止される工具50は、概ね円柱状の部材であり、工具50の径が最小とされている工具胴部51と工具胴部51に接続し径が工具胴部51の径よりも大とされる工具頭部52とを有する。この工具頭部52の直径は、係止部13の内径と概ね同じとされる。工具胴部51の工具頭部52と反対側の端には、工具胴部51の軸方向に窪んだ凹部53を有し、この凹部53にねじ60の頭部が嵌合してねじ60が工具50に連結される。また、工具頭部52の工具胴部51の側の端部には、外周面から径方向に突出する環状のフランジ54と、フランジ54から工具胴部51と反対側へ所定の間隔をあけて外周面から径方向に突出する環状の突起55とを有する。また、突起55よりも工具胴部51と反対側の外周面には、工具頭部52の軸方向に延びる複数の溝56が周方向に概ね等間隔で形成されている。
なお、歯科用トルクレンチ1の各部材を構成する材料は、特に限定されない。生産性や耐久性等の観点から、頭部11、胴部12、主軸30、摘み部31、ピン33等を構成する材料として、例えばチタン、チタン合金、ステンレス鋼、アルミニウム、炭素鋼等の金属を挙げることができる。
次に、歯科用トルクレンチ1によるねじ60の締め付けについて説明する。図5は図1の歯科用トルクレンチ1に工具50が係止された状態を図2と同じ視点で示す図である。なお、図5は頭部11付近が拡大された図である。歯科用トルクレンチ1の使用者は、図5に示すように、本体10の頭部11にねじ60の締結用の工具50を連結させる。具体的には、使用者は、係止部13によって囲われる空間である収容部15に工具50における工具頭部52を挿入し、工具頭部52の突起55を撓ませてこの突起55を係止部13の内周面に形成される環状の溝25(図1参照)に係合させる。これにより、工具50は係止部13の筒軸を中心とした回転ができるように係止部13に係止される。
ところで、上記のように主軸30の爪部34の先端部は、係止部13の開口16から係止部13の収容部15に突出している。この爪部34の先端部が工具頭部52に形成される複数の溝56のうちの1つに係合することで、係止部13に係止された工具50の係止部13の筒軸を中心とした回転が抑制され、頭部11に工具50が連結される。
次に、爪部34の先端部が溝56に押し込まれた状態で、使用者は、切り欠き22が位置する側に主軸30が曲がるように、主軸30の摘み部31に力を加える。つまり使用者は図5において工具50を中心とした時計回りの方向のトルクを主軸30に加える。上記のように、主軸30は胴部12に保持されているため、主軸30にトルクが加えられるとこのトルクは本体10に伝達される。具体的には、このトルクは、主軸30を支持している胴部12の小径部21に伝達される。この際、爪部34の係合面36が工具頭部52のこの溝56の内面に当接し、爪部34が溝56に係合され、工具50が頭部11に連結され、工具50に連結されるねじ60も頭部11に連結される。このため、頭部11に連結された工具50を介してねじ60にトルクが加えられ、このトルクによってねじ60を締め付け得る。
このとき、主軸30は図2に点線で示すように切欠き22から胴部12の外部に出て湾曲している。また、このときの目盛り部40の目盛り42が、主軸30の曲がり度合いに基づくねじ60に加わるトルクを示すものとされている。従って、目盛り42における所望のトルクを示す位置と曲がった主軸30とが重なるように主軸30にトルクを加えることで、所望のトルクをねじ60に加えることができ、所望のトルクでねじ60を締結し得る。
ところで、爪部34の先端部は、先細りとなるように主軸30の軸方向に対して傾いた傾斜面35を有する。上記のように爪部34の傾斜面35に加わる力は、主軸30の径方向と軸方向とに作用するため、この軸方向の力によって主軸30は軸方向に移動し得る。このため、歯科用トルクレンチ1にトルクを加えた際にこの傾斜面35に工具頭部52の溝56の縁部が当接して傾斜面35に力が加わる場合には、つまり図5において工具50を中心とした反時計回りの方向のトルクを歯科用トルクレンチ1に加える場合には、主軸30が軸方向に移動して爪部34が溝56から抜かれ、爪部34と溝56との係合が解かれ、ねじ60にトルクが加わらない。
このようにして、本実施形態では、歯科用トルクレンチ1へのトルクの加え方に応じてねじ60にトルクが加わらないようにし得る。すなわち、爪部34の係合面36がある方向にトルクが加わると、爪部34と工具50とが係合して工具50を回転させ、工具50を介してねじ60にトルクが加えられる。一方、爪部34の傾斜面35がある方向にトルクが加わると、爪部34と工具50とが非係合となって歯科用トルクレンチ1が空転し、ねじ60にトルクが加えられない。すなわち歯科用トルクレンチ1は、爪部34の動作による所謂ラチェット機構(送り機能)を有する。
図6〜図8を参照して本実施形態の歯科用トルクレンチ1におけるラチェット機構の反転手順を説明する。この説明では、初期状態は、爪部34の向きが図2に示す方向であり、回転止め機構20が図3(a)に示す嵌合状態である。この状態では、歯科用トルクレンチ1は工具50を図面の時計回り方向に回動可能となっている。
まず図6に示すように、使用者は、主軸30の摘み部31を摘まんで主軸30の軸方向であって頭部11と反対側(x負方向側)に主軸30を引っ張り、爪部34の先端部が収容部15に突出しない状態とする。このとき、ピン33の回転止め突起19は、頭部11の回転止め溝18から外れてx負方向側の空間に移動されている。コイルばね23は、摘み部31の引張力によって収縮されている。
次に、使用者は、摘み部31を操作して主軸30x軸まわりに回動する。このとき図3(b)に示すようにピン33の回転止め突起19はx軸まわりに回転し、頭部11の回転止め溝18に対する相対位置が変化し、最終的に図3(c)に示す位置まで回動する。図7はこのときの状態を示している。
そして図8に示すように、使用者が摘み部31を離して主軸30の引張を解くと、主軸30にはコイルばね23によって当該主軸30を頭部11の側(x正方向側)に付勢する付勢力が作用しているため、ピン33の回転止め突起19は、頭部11の回転止め溝18に嵌合する。主軸30の爪部34の先端部は、図6の状態から180°回転した向きで開口16から収容部15に押し出され、工具頭部52の外周面に押し付けられる。この状態で、歯科用トルクレンチ1を工具50に対して回動し、爪部34の先端部を工具頭部52の溝56上に位置させる。溝56上に位置した爪部34の先端部は、コイルばね23の付勢力によってこの溝56に押し込まれる。この状態では、歯科用トルクレンチ1は工具50を図面の反時計回り方向に回動可能に切り替わり、ラチェット機構が反転される。
このように、本実施形態の歯科用トルクレンチ1では、ピン33に軸方向と直交する径方向に突出する回転止め突起19が設けられ、本体10の接続部14の孔14Dの内周面に回転止め突起19が嵌合可能な回転止め溝18が設けられる。回転止め溝18は、爪部34が工具50に所定方向に回転力を伝達する位置(図5参照)と、所定方向とは反対方向に回転力を伝達する位置(図8参照)とに回転止め突起19を嵌合可能に形成される。
この構成により、回転止め突起19を回転止め溝18に嵌合させるだけで、180°回転した位置に爪部34の向きを容易かつ確実に切り替えることが可能となり、ラチェット機構の反転が容易にできる。
また、従来のトルクレンチにおける回転止め機構では、爪部34を有するピン33に回転止め用の面を設け、レンチ本体10の内部にその面と当接するピン等の回転規制部材を設ける必要があった。つまりピン側が凹で、孔側が凸の関係だった。この従来構成では、ピンの一部分に回転規制部材が嵌合することによってピン33の回転を規制してラチェット機構の位置決めを行う仕組みなので、回転規制部材をピンに嵌合する都合上、回転規制部材や面などの要素はピンの頭部側最先端部分に配置する必要があった。従来のトルクレンチでは本体10の頭部11と胴部12とが一体形成される構造が多いが、この構造では回転規制部材等の設置位置は本体10の孔14Dの最奥になる。このように孔の奥に回転規制部材のような複雑な形状の要素があると、加工が困難だったり、清掃がしにくいなどの問題があった。清掃性を考えると、孔の奥側はできる限り単純な構造にしておくのが好ましい。
これに対して本実施形態では、従来構成とは逆に、回転止め機構20はピン33側が凸で、孔14D側が凹の関係となる。つまり、孔14D側の回転止め溝18は孔14Dより大径であるので、回転止め機構20を軸方向の先端部以外の任意の位置に配置しても、切替動作が可能となる。回転止め機構20のために軸心側に複雑な構造が集約することがなくなり、また、回転止め機構20の配置に制約が無くなると、回転止め機構20を加工しやすい任意の位置に配置できるので、設計自由度が増え、加工容易性を向上できる。加工が容易になるので製造コストも下げられる。同様に、回転止め機構20のために軸心側に複雑な構造が集約することがなくなると、孔14Dの奥側を清掃し難くならないので、清掃性も向上できる。
また、本実施形態の歯科用トルクレンチ1では、回転止め突起19はピン33の爪部34と反対側の端部に設けられ、回転止め溝18は、頭部11の胴部12の側の端部に設けられる。図2などに示すように、ピン33は頭部11の孔14Dに挿入されて、ピン33の外周面と孔14Dの内周面とが対向配置されるので、ピン33と頭部11の孔14Dに回転止め突起19及び回転止め溝18を設ければ、他部品を特に配置変更することなく、回転止め機構20を配置できる。また、回転止め突起19及び回転止め溝18を共にx負方向側の端部に配置することで、ピン33と頭部11の孔14Dがともに基端側が太い形状となるので、組み立てや分解が容易となり、メンテナンス性を向上できる。
図9〜図11を参照して変形例を説明する。回転止め機構20は、上記の形状に限られない。回転止め機構20は、少なくとも、ピン33に軸方向と直交する径方向に突出する凸部が設けられ、本体10の接続部14の孔14Dの内周面に凸部が嵌合可能な凹部が設けられればよい。
例えば図9に示す回転止め機構120のように、凸部119、凹部118の形状が共に多角形(図9では正六角形)でもよい。この場合、多角形は内接円の直径がピン33の外径や孔14Dの内径以上であればよい。また、図10に示す回転止め機構220のように、凸部219としてピン33の外周面上に1か所径方向に伸びる突起219Aを設け、凹部218として、この突起219Aが嵌合可能な溝218A、218Bを対向する2カ所に設ける構成でもよい。または、図11に示す回転止め機構320のように、凸部319、凹部318の形状が共に楕円または長円でもよい。この場合、楕円形上の短径がピン33の外径や孔14Dの内径以上であればよい。
以上、具体例を参照しつつ本実施形態について説明した。しかし、本開示はこれらの具体例に限定されるものではない。これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本開示の特徴を備えている限り、本開示の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素およびその配置、条件、形状などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。前述した各具体例が備える各要素は、技術的な矛盾が生じない限り、適宜組み合わせを変えることができる。
上記実施形態では、頭部11と胴部12とに分解可能な本体10を例に説明したが、本体10は頭部11と胴部12とに分解できなくても良い。しかし、本体を洗浄し易くする観点から、本体は頭部と胴部とに分解できることが好ましい。
上記実施形態では、回転止め突起19はピン33の爪部34と反対側の端部に設けられ、回転止め溝18は頭部11の胴部12の側の端部に設けられる構成を例示したが、回転止め突起19及び回転止め溝18の設置位置はこれに限られず、本体10内部の孔であれば任意の位置でよい。
上記実施形態では、胴部12が円筒状の部材である構成を例示したが、胴部12は主軸30を内蔵できれば円筒状以外でもよい。例えば胴部12は断面が多角形状の筒体でもよい。また、胴部12は完全な筒状ではなく、軸方向(x方向)に沿って隙間が形成される構成でもよい。この場合、隙間は主軸30が収容される内部空間と外部とを連通し、胴部12の断面は略C形状となる。
上記実施形態では、胴部12の嵌合部12Aの外径が他の部位の外径よりも大きい構成を例示したが、これに限られず他部位と同一径でもよい。
上記実施形態では、主軸30が円柱状の部材である構成を例示したが、例えば断面が多角形状など円柱状以外でもよい。
1 歯科用トルクレンチ
10 本体
11 頭部
12 胴部
14D 頭部の孔
18 回転止め溝(凹部)
19 回転止め突起(凸部)
30 主軸
33 ピン
34 爪部
50 工具
60 ねじ

Claims (5)

  1. 工具が連結される頭部及び前記頭部から延在する胴部を有する本体と、
    弾性を有し前記胴部に挿入されて前記胴部に保持される主軸と、
    前記主軸の前記頭部の側の端部に固定され、前記主軸の軸方向に延在するピンと、
    前記ピンの先端に設けられ、前記頭部に露出して前記工具に一方向に回転力を伝達する爪部と、
    前記本体の内部に前記主軸の軸方向に沿って設けられ、前記ピンが嵌合する孔と、
    を備え、
    前記ピンに前記軸方向と直交する径方向に突出する凸部が設けられ、
    前記孔の内周面に前記凸部が嵌合可能な凹部が設けられ、
    前記凹部は、前記爪部が前記工具に所定方向に回転力を伝達する位置と、前記所定方向とは反対方向に回転力を伝達する位置とに前記凸部を嵌合可能に形成される、
    歯科用トルクレンチ。
  2. 前記凸部は前記ピンの前記爪部と反対側の端部に設けられる、
    請求項1に記載の歯科用トルクレンチ。
  3. 前記本体は、前記頭部と前記胴部に分解可能である、
    請求項1または2に記載の歯科用トルクレンチ。
  4. 前記凹部は、前記頭部の前記胴部の側の端部に設けられる、
    請求項3に記載の歯科用トルクレンチ。
  5. 前記凹部は、断面円形状の一部が直線状の辺である断面D形状であり、
    前記凸部は、断面円形状の一部が対向する2辺であり、前記2辺の一方に前記凹部の辺が嵌合される、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の歯科用トルクレンチ。
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