JP2021167020A - ダイカストマシンのためのプランジャシステム及び鋳造方法 - Google Patents

ダイカストマシンのためのプランジャシステム及び鋳造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ダイカストマシンのためのプランジャシステム及び鋳造方法を提供する。
【解決手段】本発明は、ダイカストマシンのための鋳造プランジャシステムであって、静止システム部品(1)と、溶融材料を鋳造型へ導入するための各鋳造サイクルにおいて静止システム部品に対して移動し、鋳造プランジャ(3)、鋳造プランジャロッド(4)及びロッド駆動ユニット(5)を有するシステム部品(2)であって、溶融材料への圧力の影響下での鋳造サイクルの鋳型充填段階の最後において減速するように構成されたシステム部品(2)と、を備える鋳造プランジャシステムと、このようなプランジャシステムを有するダイカストマシンのための鋳造方法と、に関する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ダイカストマシンのための鋳造プランジャシステムであって、静止システム部品と、溶融材料を鋳造型へ導入するための各鋳造サイクルにおいて静止システム部品に対して移動し、鋳造プランジャ、鋳造プランジャロッド及びロッド駆動ユニットを有するシステム部品であって、溶融材料への圧力の影響下での鋳造サイクルの鋳型充填段階の最後において減速するように構成されたシステム部品と、を備える鋳造プランジャシステムと、このようなプランジャシステムを有するダイカストマシンのための鋳造方法と、に関する。
このタイプのプランジャシステム及び関連する鋳造方法は、ダイカストマシン、特に金属部品のダイカストにおいて使用することが一般的に知られている。各鋳造サイクルは、通常、溶融材料が鋳造金型の入口まで移動又は前進する事前充填段階、溶融材料が鋳造型に押し込まれる鋳型充填段階、及び、プランジャを介して鋳型内の溶融材料に保持圧力が加えられる圧力保持段階で構成される。プランジャシステムの静止システム部品に対する移動されるシステム部品の対応する溶融物搬送運動によって、溶融材料は鋳造型の中まで運ばれる。この場合の静止システム部品とは、例えば、ダイカストマシンの関連する機械構造に静止して保持されたプランジャシステムの一部とされており、移動されるシステム部品は、この溶融物輸送のために静止システム部品に対して移動するプランジャシステムの一部、すなわち、鋳型充填段階の最後において移動され、かつ、減速される、プランジャシステムの全ての構成要素とされている。鋳型充填段階の最後におけるこの減速処理の間に、移動されるシステム部品の前方移動が完全に又は少なくとも大きく制動され、溶融物を鋳造型に圧縮する。残りの前方移動又はある程度のスプリングバック又は振動運動は、遅くとも次のいわゆる圧力保持段階で消散する。この間、移動されるシステム部品は、鋳型充填段階の最後において未だ完全に停止していなければ、完全に停止する。
移動されるシステム部品は、通常、プランジャ、プランジャが前端に連結されたプランジャロッド、及び、プランジャによる溶融材料の輸送のためのプランジャロッドを駆動するロッド駆動ユニットを含み、典型的には、駆動ピストンとプランジャ継手とを備え、これを介して、プランジャの反対側の端部において、プランジャロッドが駆動ピストンに連結される。駆動ピストンは、通常、プランジャシステムの駆動部分を指定する、いわゆる射出ユニットの一部とされている。プランジャとプランジャロッドは、通常、いわゆる鋳造器具の一部とされており、プランジャシステムの被駆動部分を指す。噴射ユニットのさらなる部分として、任意には、いわゆるマルチプライヤユニット又は圧力変換ユニットが駆動ピストンに連結されてもよく、圧力保持段階において保持圧力を提供する働きをする。プランジャシステムの静止システム部品は、特に、移動されるシステム部品の構成要素の動きを案内する役割を果たす構成要素、例えば、駆動ピストンが案内される鋳造シリンダと、例えば、溶融物が最初に存在し、プランジャが移動する円筒形の鋳造チャンバを画定する鋳造チャンバ本体と、を含む。
鋳型充填段階の最後において、移動されるシステム部品は、鋳造型に充填された溶融材料によって、前方への移動が比較的急激に、完全に、又は、大部分停止するまで制動され、鋳造型内における溶融材料のための、いわゆる最初の圧力ピークが形成される。この最初の圧力ピークは、鋳造型内部の溶融材料の最初の圧縮、特に、溶融材料が鋳造型に入る挿入領域から比較的離れた鋳造型又は結果として生じる鋳造の領域において重要である。圧力保持段階における圧力増倍は、技術的に引き起こされる時間遅れ及び初期の溶融凝固のために、たびたび単独では十分な効果を発揮できない。したがって、例えば、小型及び中型の冷却室タイプのダイカストマシンでは、典型的な金型充填時間、すなわち、鋳型充填段階の持続時間は、10ミリ秒から15ミリ秒の範囲とされており、場合によっては、設計上、圧力増倍効果は、保圧段階では、鋳型充填段階の最後と比べて15ミリ秒から35ミリ秒遅れる。
鋳造型における最初の圧力ピークに関して、従来の相反するプロセス目標が考慮されている。一方で、最初の圧力ピークは、鋳造型内の溶融材料の適切な最初の圧縮を達成するために十分に高くなければならない。一方、鋳造型内の最初の圧力ピークが高すぎると、いわゆる過剰射出を引き起こし、このことは、溶融物が、鋳型分割面、すなわち、可動する型の半体と静止する型の半体とを分離する面における型の縁を越えて逃げることを意味し、望ましくないバリの形成とその後のさらなる機械的処理の必要性を引き起こす。従来、最初の圧力ピークに関するこれらのプロセス目標の観測は、鋳造サイクル全体、特に鋳型充填段階の時間において、プランジャの速度、ひいては、プランジャシステムの移動されるシステム部品の他の構成要素の速度の発達のために、特化した速度プロファイルが事前に定義されていることが考慮されている。しかしながら、特に鋳型充填段階において、最適なプランジャ速度を選択するためには、鋳造型の形状、溶融材料の流動抵抗及びプランジャシステムの駆動に関連する部分としての射出ユニットの性能と同様に、鋳造チャンバ内の溶融材料の流動挙動、鋳型充填段階の持続時間の最適化、空気の攪乱と鋳造型の摩耗の最小化といった、追加のプロセスパラメタを考慮する必要がある。
特許文献1によれば、ロッド駆動ユニット用の油圧式ダンピング装置を統合したプランジャ継手を備えた鋳造プランジャシステムを定義しており、ダンピングチャンバとその中で変位可能なダンピングピストン、及び、プランジャの減速後の鋳造充填段階の最終時において慣性力によってさらに移動し得る、ばね荷重負荷の制御ピストンを備えているが、このダンピングの場合では、ダンピングチャンバとストレージチャンバの間を移動する開口が開き、そうでない場合はこれらを遮断する。
特許文献2には、プランジャシステムが開示されており、このプランジャシステムでは、鋳型充填段階の実行のためにロッド駆動ユニットに対するプランジャロッド及びプランジャの前進を加速するために、プランジャ継手が、予備充填段階から鋳型充填段階への移行時に爆発させることができる爆発性媒体を含む圧力チャンバを有する。
特許文献3には、一方の圧力ピストンと他方の万能ピストンのための油圧式2サイクル鋳造駆動装置を備え、かつ、それぞれのピストンに作用するのに必要とされる油圧媒体量を互いに調整する方法で調整するための高速制御可能なサーボ比例弁を用いた関連弁制御を備えた鋳造プランジャシステムが開示されている。
特許文献4は、中空に形成された鋳造ピストンと、ピストンロッドと鋳造ピストンとの間の鋳造ピストン減衰配置とを有する鋳造プランジャシステムを開示しており、これにより、ピストンロッドは、鋳型充填段階の最終時において鋳造ピストンと同時に減速されたときに、中空の鋳造ピストンの中にある程度延出して内側ピストンと共に移動することができる。
独国特許発明第3433121号明細書 特開平08−300134号公報 独国特許出願公開第4218556号明細書 独国特許発明第2833063号明細書
本発明は、製造された鋳物の高品質を達成することに関して、鋳造プロセスの実行において上述の先行技術と比較して利点を提供する冒頭に引用したタイプの鋳造プランジャシステム、及び、このようなプランジャシステムを備えたダイカストマシンの鋳造方法を提供するという技術的課題に基づく。
本発明は、請求項1の特徴を有するプランジャシステムと、請求項10の特徴を有する鋳造方法を提供することによって、この課題を達成する。本発明の有利な改良点は、従属項に示されている。
本発明の一態様によれば、移動されるシステム部品は、異なる鋳造サイクル間で可変的に調整され得る質量を有する。ここで、可変的に調整し得る質量とは、移動されるシステム部品のいわゆる固体の質量、すなわち、剛体の質量を意味すると理解すべきである。このことは、おそらく存在する移動されたガス及び流体(油圧流体等)の質量は、移動されるシステム部品のこの可変的に調整し得る質量の一部とは見なされないことを意味する。従って、この質量の変更は、固体の質量の変更を必要とするが、流体又は気体の質量の最終的な変更は、このことのためには考慮されない。ほとんどの場合、移動されるシステム部品の質量は、鋳造ピストン、鋳造ピストンロッド、及び駆動ロッドユニットの質量の合計に実質的に対応する。本発明の上述した態様の代替として、又は、本発明の上述した態様に加えて提供し得る本発明のさらなる態様によれば、移動されるシステム部品は、移動されるメインシステム部品と、メインシステム部品に対して移動可能なように配置され、鋳造サイクルの鋳型充填段階の最終時において、メインシステム部品よりも事前に定義可能な遅延時間だけ遅れて減速する、すなわち、その前方移動が完全に又は大部分停止するように構成された付加質量ユニットと、からなる。ここでも、付加質量ユニットは、1つ又は複数の固体の質量、すなわち剛体の質量体又は固体の質量体を意味し、一方で、あらゆる流体又は気体の質量はこのためには考慮されないと理解すべきである。便宜上、以下では固体質量も質量と略記する。
両方の発明の態様に共通する特徴は、プランジャの速度又は移動されるシステム部品の速度とは無関係に、鋳型充填段階の終了時に移動されるシステム部品が減速することにより、鋳造型内の溶融材料に作用する、鋳型充填段階の終了前に移動されるシステム部品に固有の運動量の変化を許容することである。運動量は、既知の方法で質量と速度の積として定義され、移動されるシステム部品の固体質量は、異なる鋳造サイクルの間で可変的に調整することができるので、それゆえ、上述の第1の発明の態様では、各鋳造サイクルの鋳型充填段階の最終時に、移動されるシステム部品が減速することによって、鋳造型内の溶融材料に作用する移動されるシステム部品の運動量を、様々な鋳造サイクルに応じて鋳型充填段階の間の移動されるシステム部品の速度プロファイルを変更することなく、可変的に調整することが可能である。他の発明の態様によれば、鋳型充填段階の最終時に、移動されるシステム部品の運動量が鋳造型内の溶融材料に与える影響は、各鋳造サイクルについて、その時間的発達を修正することができ、それは、付加質量ユニットがメインシステム部品よりも遅く制動され、これに応じて、付加質量ユニットによって鋳造型内の溶融材料に与えられる運動量効果が、移動されるメインシステム部品の減速による運動量効果に対して対応する時間遅れで効果を及ぼすということである。
各鋳造サイクルの鋳型充填段階の終了時に移動されるシステム部品が減速することによって生じる移動されるシステム部品の運動量が、特に鋳造型内に存在する溶融材料に及ぼす効果は、鋳造型内の溶融材料の最初の圧力ピーク、従って鋳造型内の溶融材料の硬化に起因する鋳造物の最初の圧縮を決定し、これに応じた鋳造物の特性又は品質を決定し、又はいずれの場合も実質的に影響を及ぼすことが分かった。プランジャの速度は、この可変的な変更のために変更される必要はなく、従って、鋳造型内の溶融材料に対する移動されるシステム部品の運動量効果の最適化のために変更される必要はなく、従って、他の基準、特に、鋳造型への及び鋳造型内への輸送における溶融材料の流動挙動、並びに、最小の空気攪乱、最小の金型摩耗及び短い鋳型充填時間に関して、従来の方法で最適化することができる。
本発明によるプランジャシステムは、このように、鋳型充填段階の間のプランジャ速度の発達とは無関係に、鋳型充填段階の最終時に鋳造型内の溶融材料に対する移動されるシステム部品の運動量効果を可変的に調整することによって、特に鋳造品質及び/又は経済性に関して、各製造された鋳物の鋳造プロセスを最適化することを許容する。言い換えれば、本発明による鋳造方法では、鋳造サイクルの間のプランジャの速度プロファイルを最適化することによって、又は、これとは独立して、鋳型充填段階の最終時に鋳造型内の溶融材料に対するプランジャシステムの移動されるシステム部品の運動量効果を最適化することによって、鋳造プロセス、ひいては、製造される鋳物の品質の両方を最適化することができる。
同じことが、本発明による鋳造方法にも当てはまり、この方法は、本発明による鋳造プランジャシステムを備えたダイカストマシンに適しており、本方法によれば、各鋳造サイクルの少なくとも1つの鋳造パラメタが検出され、好ましくは、製造される鋳物の品質を実質的に決定するか、共同決定するか、かつ/又は、指示する。そして、検出された少なくとも1つの鋳造パラメタに応じて、移動されるシステム部品の質量及び/又は相対的に移動可能に配置された付加質量ユニットの遅延時間を、1つ又は複数の将来の鋳造サイクルに対して可変的に調整することができる。
有利な実施形態では、プランジャシステムは、差し迫った1つ又は複数の鋳造サイクルのために設定される移動されるシステム部品の最適な質量、及び/又は、メインシステム部品に対して移動可能に配置された付加質量ユニットの最適な遅延時間を決定するように構成された制御ユニットを備える。好ましくは、1つ又は複数の先行する鋳造サイクルの間にセンサ等によって検出された1つ又は複数の鋳造パラメタの実際の値、特に、製造される鋳物の品質及び/又は鋳造プロセスの有効性に影響を与える又は代表することを当業者が知っている鋳造パラメタの評価によって、差し迫った1つ又は複数の鋳造サイクルに対して設定される。このようにして、制御ユニットは、適切に反復的に、及び/又は、以前に実行されたコンピュータシミュレーションを使用して、鋳造プロセス又は鋳造サイクルを自動的に最適化することができる。
本発明の改良において、プランジャシステムは、それぞれが移動されるシステム部品に解除可能に取り付けられるように構成され、取り付けられた状態で移動されるシステム部品の構成要素を形成する1つ又は複数の付加質量体を備える。従って、鋳型充填段階の最終時に鋳造型内の溶融材料に作用する移動されるシステム部品の質量及びその結果生じる運動量は、これらの事前に定義された付加質量体の内の1つ又は複数を選択することによって、及び、各鋳造サイクルのために選択された1つ又は複数の付加質量体を移動されるシステム部品に解除可能に取り付けることによって、可変的に選択されてもよい。付加質量体は、メインシステム部品に対して移動可能であるように配置された場合、上述の付加質量ユニットを形成してもよい。代替として、付加質量体は、これ以外の移動されるシステム部品上に解除可能かつ不動に配置された付加質量体とされてもよい。
本発明の一実施形態では、複数の付加質量体が設けられており、このうち少なくとも2つの付加質量体が異なる質量を有する。このことは、移動されるシステム部品の質量をある事前に定義可能な値の範囲内で可変的に設定できるようにするために、提供されるべきそのような付加質量体の数を最小化するための良好な条件を提供する。例えば、このための付加質量体は、各質量が2進法、すなわち、数字の2の累乗で異なっていてもよく、代わりに、異なる段階的な分布とされてもよい。代替として、付加質量体は、例えば、それぞれ同じ質量を有していてもよく、すなわち、例えば、同一の部品として製造されてもよい。対応する実施形態では、プランジャシステムは、移動されるシステム部品に取り付けられる各付加質量体を自動的に選択するように構成された制御ユニットを備える。この選択のために、制御ユニットは、好ましくは、差し迫った鋳造サイクル及び/又は1つ又は複数の先行する鋳造サイクルのための鋳造プロセスに関連する鋳造パラメタの情報を使用する。
本発明の一実施形態では、静止したシステム部品は、1つ又は複数の付加質量体を格納して提供するための付加質量保管ユニットを有する。このようにして、付加質量体は、移動されるシステム部品で使用するために非常に容易に提供することができる。この使用のために選択された付加質量体は、静止したシステム部品の保管ユニットから取り出され、移動されるシステム部品に連結される。代替として、1つ又は複数の付加質量体は、プランジャシステムの外部に、又は、プランジャシステムとは別に、例えば、プランジャシステムが設けられているダイカストマシンの機械構造の別の位置に設けられてもよい。
本発明の一実施形態では、プランジャシステムは、移動されるシステム部品に対して付加質量体を自動的に着脱するように構成されている付加質量体処理ユニットを有する。この処理ユニットは、例えば、完全に自動化されたハンドリングロボットによって実装されてもよく、代わりに、半自動で部分的にユーザが操作するハンドリングデバイスによって実装されてもよい。
本発明の改良において、プランジャシステムは、事前に定義された異なる質量を有する一組の複数の鋳造プランジャを備え、これらのプランジャは、移動されるシステム部品のプランジャとして交換可能に使用するように構成されており、このようにして、異なる鋳造サイクルの間で移動されるシステム部品の質量を可変的に設定することができ、ピストンは、事前に定義された質量増分だけその質量が異なる。鋳型充填段階の最終時にプランジャシステムの最適な運動量を達成するために、この場合、事前に定義された異なる質量を有する一組の複数のプランジャから最も適したプランジャが選択され、移動されるシステム部品のプランジャとして使用されてもよい。質量の増分は、例えば、全て同じサイズであったり、少なくとも一部が異なるサイズであったりと、任意の所望の方法で事前に定義されてもよい。
鋳造チャンバを変更せずに保持できるようにするために、本発明のこの実施形態の変形例におけるプランジャが同じ外径を有することが好ましい。プランジャに適した材料の選択も、強度及び直接の溶融物の接触に関して課された要件のために比較的制限されており、この場合、プランジャの一般的に達成可能な質量変化はこれに応じて制限され、従って、本発明のこの実施態様は、より小さな質量変化に好適とされる。
本発明の改良において、プランジャシステムは、移動されるシステム部品のプランジャロッドとして交換可能に使用するように構成された、事前に定義された異なる質量を有する一組の複数の鋳造プランジャロッドを備え、プランジャロッドは、事前に定義された質量増分だけその質量が異なる。鋳型充填段階の最終時にプランジャシステムの最適な運動量を達成するために、この場合、事前に定義された異なる質量を有する複数のプランジャロッドのセットから、最も適したプランジャロッドが選択され、移動されるシステム部品のプランジャロッドとして使用される。質量増分は、例えば、全て同じサイズであったり、又は、少なくとも一部が異なるサイズであったりと、任意の所望の方法で事前に定義されてよい。
有利な実施態様では、事前に定義された異なる質量を有する鋳造プランジャロッドは、同じ鋳造プランジャ、又は、いずれの場合も同じ外径の鋳造プランジャと一緒に使用するように構成され、好ましくは同じ鋳造チャンバと一緒に使用するようにも構成されているため、鋳造プランジャロッドの交換によって、異なる鋳造チャンバ又は異なる外径の鋳造プランジャを必要とすることなく、移動されるシステム部品の質量を所望の方法で変更することができる。異なる重量のプランジャロッドの場合、この場合、好ましくは、鋳造チャンバ内の挿入深さにわたって同じ外径が選択される。異なる質量は、例えば、異なる重量の材料を使用することによって、及び/又は、鋳造チャンバ内の浸漬深さの外側の軸方向領域において、特にその外径に関して、プランジャロッドの異なる設計によって提供され得る。ここでいう挿入深さとは、プランジャロッドが鋳造チャンバ内に最大限に浸されることができるプランジャロッドの軸方向の領域を意味し、すなわち、圧力保持段階の最終時にプランジャが最大限に前進したときを意味する。プランジャロッドは、通常、比較的容易に交換できるプランジャシステムの部品を構成しているが、移動されるシステム部品の総質量にかなりの割合を寄与するので、本発明のこの実施態様は、多数の用途において特に有利とされ得る。
本発明の改良では、プランジャシステムは、事前に定義された異なる質量を有する一組の複数の鋳造プランジャ継手を備え、これらの継手は、移動されるシステム部品のロッド駆動ユニットの鋳造プランジャ継手として交換可能に使用するように構成されており、プランジャ継手は、事前に定義された質量増分だけその質量が異なる。鋳型充填段階の最終時にプランジャシステムの最適な運動量を達成するために、この場合、事前に定義された異なる質量を有する一組の複数のプランジャ継手から最も適したプランジャ継手が選択され、移動されるシステム部品のプランジャ継手として使用されてもよい。質量の増分は、例えば、全て同じサイズであったり、少なくとも一部が異なるサイズであったりと、任意の所望の方法で事前に定義されてもよい。異なる質量のプランジャ継手を使用することは、鋳造チャンバの変更を必要としない。
本発明の改良において、プランジャシステムは、事前に定義された異なる質量を有する一組の複数の鋳造プランジャ駆動ピストンを備え、これらの鋳造プランジャ駆動ピストンは、移動されるシステム部品のロッド駆動ユニットの鋳造プランジャ駆動ピストンとして交換可能に使用するように構成されており、プランジャ駆動ピストンは、事前に定義された質量増分だけその質量が異なる。鋳型充填段階の最終時にプランジャシステムの最適な運動量を達成するために、この場合、事前に定義された異なる質量を有する一組の複数のプランジャ駆動ピストンから最も適したプランジャ駆動ピストンが選択され、移動されるシステム部品のプランジャ駆動ピストンとして使用されてもよい。質量の増分は、例えば、すべて同じ大きさであったり、少なくとも一部が異なる大きさであったりと、任意の方法で事前に定義されてもよい。異なる質量のプランジャ駆動ピストンを使用することは、鋳造チャンバの変更を必要としない。
本発明の改良において、メインシステム部品に対して移動可能に配置されている移動されるシステム部品の付加質量体は、開始位置と終了位置との間で移動されるメインシステム部品上でスライドして移動可能とされた付加質量体を含み、開始位置は、移動されるメインシステム部品上の初期エンドストップによって定義され、及び/又は、終了位置は、移動されるメインシステム部品上の衝撃エンドストップによって定義されている。この場合の付加質量ユニットは、鋳型充填段階の最終時に移動されるメインシステム部品を減速した後、その質量慣性のために、最初は実質的に変わらない速度で開始位置から移動し、その後、衝突エンドストップに到達すると、メインシステム部品に、及び、これを介して鋳造型内の溶融材料に、対応する遅延を伴ってその運動量効果を展開するために減速する。
相対的に移動可能な付加質量体は、要件及び用途に応じて、それぞれが関連する、好ましくは、可変のスライドストロークを有する、そのような複数の個別の付加質量体を備えてもよいことが理解される。対応するシステムの実施形態では、スライドして移動可能とされた付加質量体のスライドストロークが異なっていてもよく、それによって、これらは、鋳型充填段階の最終時の異なる時間に、鋳造型内の溶融材料に対して、その運動量効果を及ぼし、これによって、鋳造型内の溶融材料に対する移動されるシステム部品の運動量効果の時間的発達に大きな変動性を持たせることを許容する。
本発明の一実施形態では、初期エンドストップは、移動されるメインシステム部品上で調整可能とされている。代替的又は追加的に、衝撃エンドストップは、移動されるメインシステム部品上で調整可能とされている。これらの2つの手段は、それぞれ移動されるメインシステム部品上の付加質量ユニットのスライドストロークの調整を許容し、従って、付加質量ユニットが鋳型充填段階の最終時にメインシステム部品よりも遅く減速される遅延時間の調整を許容する。
有利な実施形態の変形例では、さらに、付加質量ユニットのスライドストロークが、鋳型充填段階で減速する前に移動されるシステム部品が移動する鋳造速度に応じて、手動又は自動で可変的に調整され得ることが提供されてもよい。従って、例えば、必要に応じて、異なる鋳造型及び/又は異なる鋳造用溶融材料の使用などの他の状況に適応するために鋳造速度が変更された場合に、付加質量ユニットの遅延時間が実質的に一定に保たれてもよい。
本発明の一実施形態では、プランジャシステムは、開始位置若しくは終了位置、又は開始位置と終了位置との間の事前に定義したロック位置において、付加質量体を解除可能にロックするためのロックユニットを備える。ロックユニットを作動させると、付加質量体がそれぞれの位置においてロックされ、これによって、移動されるメインシステム部品に不動に連結された付加質量体となり、鋳型充填段階の最終時において、他の移動されるシステム部品と同時に、鋳造型内の溶融材料にその運動量効果を展開する。このロックが解除された後、付加質量体は、他の移動されるシステム部品に対して遅れて、鋳造型内の溶融材料に作用する付加質量体として再び機能してもよい。
本発明の有利な実施形態は、図面に描写されている。本発明のこれら及びさらなる実施形態は、以下においてより詳細に説明される。
図1は、ダイカストマシンのための、プランジャ駆動ピストンに固定された付加質量体を有する本発明に係るプランジャシステム並びに関連する鋳造チャンバ及び鋳造型の概略側面図を示す。 図2は、プランジャ継手に固定された付加質量体を有する本発明に係るプランジャシステムの実施形態の変形例において、鋳造チャンバ及び鋳造型の無い図1に対応する図を示す。 図3は、プランジャロッドに固定された付加質量体を有する本発明に係るプランジャシステムの実施形態の変形例における図2に対応する図を示す。 図4は、付加的に連結することができるオプションの付加質量体を有する本発明に係るプランジャシステムの実施形態の変形例について図2に対応する図を示す。 図5は、スライドして移動可能に配置された付加質量体を有する本発明に係るプランジャシステムの実施形態の変形例について図2に対応する図を示す。 図6は、事前に定義された異なる質量の一組の複数のプランジャ及び/又はプランジャロッド及び/又はプランジャ継手及び/又はプランジャ駆動ピストンを有する、本発明に係るプランジャシステムの実施形態の変形例についての図2に対応する図を示す。 図7は、本発明に係る鋳造方法の実施例において関心のあるステップを説明するための概略フロー図を示す。 図8は、本発明に係る鋳造方法及び本発明によるものではない鋳造方法の異なる性能の変化について、鋳造工程の間の鋳造型内の時間的な溶融圧力の発達を説明するための特性曲線図である。
図1は、ダイカストマシンのための本発明による鋳造プランジャシステムを概略的に示しており、プランジャシステムは、静止システム部品1と、移動されるシステム部品2と、を含む。静止システム部品1は、例えば、図示されているように、鋳造チャンバ12と、鋳造プランジャ駆動シリンダ13と、を備え、後者は、しばしば鋳造シリンダとして簡潔に知られている。鋳造チャンバ12は、通常は、ダイカストマシンの固定鋳造型半体と可動鋳造型半体とによって形成される鋳造型14内において開口している。移動されるシステム部品2は、各鋳造サイクルにおいて溶融材料を鋳造型14に導入するために、静止システム部品1に対して移動可能とされ、そのために、鋳造プランジャ3、鋳造プランジャロッド4及びロッド駆動装置5を備え、溶融材料に対する圧力の影響下で、鋳造サイクルの鋳型充填段階の最終時に減速するように構成されている。
プランジャ3は、例えば円筒形の鋳造チャンバ12内に流体密かつ軸方向に移動可能に配置されている。図示された例では、プランジャロッド4は、その前端面領域においてプランジャ3を支持し、その後端面領域において、ロッド駆動ユニット5に、特にロッド駆動ユニット5のプランジャ継手9に連結されている。図示された例では、プランジャ継手9は、プランジャロッド4を、プランジャ駆動シリンダ13内で軸方向に移動可能に案内されているロッド駆動ユニット5のプランジャ駆動ピストン10の前端面領域と連結する。任意に、プランジャ駆動ピストン10は、圧力増倍ユニット(図示省略)に連結されている。
本発明によれば、移動されるシステム部品2は、異なる鋳造サイクルの間で可変的に調整可能な固体質量を有し、かつ/又は、図5の例示的な実施形態のように、移動されるメインシステム部品2aと、これに対して移動可能に配置され、鋳造サイクルの鋳型充填段階の最終時に、メインシステム部品2aよりも所定の遅延時間だけ遅れて減速するように構成された付加固体質量ユニットZと、からなる。
対応する実施形態では、本発明によるプランジャシステムは、それぞれが移動されるシステム部品2に解除可能に取り付けられるように構成され、取り付けられた状態では移動されるシステム部品2の不動に連結された構成要素を形成する1つ又は複数の付加固体質量体を備える。図1は、この点に関する実施形態の変形例を示しており、この場合、このような付加質量体ZKは、特に移動されるシステム部品2のプランジャ駆動ピストン10に解除可能に取り付けられている。図2は、この点において、このような付加質量体ZKが、特に移動されるシステム部品2のプランジャ継手9に解除可能に取り付けられている実施形態の変形例を示す。図3は、この点において、このような付加質量体ZKが、特に移動されるシステム部品2のプランジャロッド4に解除可能に取り付けられている実施形態の変形例を示す。この場合、付加質量体ZKは、プランジャ3を前進させるために、プランジャロッド4の前部ロッド部分が鋳造チャンバ12内に最大まで浸漬されることによって、浸漬深さの外側又は背後にあるプランジャロッド4の軸方向部分に配置され、付加質量体ZKがプランジャロッド4の前部浸漬深さ部分の鋳造チャンバ12への前進移動を妨げないようにすることが理解される。図4は、この点において、複数のこのような付加質量体ZK、ZK、ZKが、移動されるシステム部品2、例えば、プランジャ継手9又はプランジャ駆動ピストン10に任意に解除可能に取り付けられてもよい実施形態の変形例を示しており、図4は、第1の付加質量体ZKのみが、移動されるシステム部品2、ここでは特にプランジャ継手9に解除可能に取り付けられている状況を示す。好ましくは、1つ又は複数の付加質量体ZK又はZK,ZK,...の組み立て及び分解が、工具なしで、かつ/又は、高速交換システム又は高速クランプシステムを使用して達成され得ることが提供される。
移動されるシステム部品2に解除可能に取り付けられ得る複数の付加質量体ZK,ZK,...を有するそのような実施形態の変形例では、複数の付加質量体ZK,ZK,...のうちの少なくとも2つが異なる質量を有している場合は、有利になり得る。例えば、これらの付加質量体ZK,ZK,...は、数字の2の累乗で質量が異なっていてもよく、すなわち、次に重い付加質量体は、次に軽い付加質量体の2倍の質量を有してもよい。このような付加質量体ZK,ZK,...の質量の2倍の段階付けに関し、最も軽い付加質量体の最小質量の任意の整数倍を設定して、全ての付加質量体ZK,ZK,...の合計質量に比べて設けるべき付加質量体の数が少なくされてもよい。
対応する実施形態では、図4の例示的な実施形態のように、静止システム部品1は、付加質量体ZK又はZK,ZK,...を格納して提供するための付加質量保管ユニット6を備える。例えば、図4は、付加質量体ZK,ZK,...が、付加質量保管ユニット6として機能する付加質量ホルダ6aに取り外し可能に懸架されている実施形態を示しており、この質量ホルダは、次に、静止システム部品1、例えば、プランジャ駆動シリンダ13、又は、代替的に各ダイカストマシンの別の静止固定部品に配置されている。このようにして格納された付加質量体ZK,ZK,...は、次に、必要に応じて、付加質量保管ユニット6から個別に又は任意の組み合わせで取り出され、移動されるシステム部品2の所望の総質量で鋳造サイクルを実行するために、移動されるシステム部品2に解除可能に取り付けられる。
対応する実施態様では、プランジャシステムは、移動されるシステム部品2に各付加質量体ZK又はZK,ZK,...を自動的に取り付け、移動されるシステム部品2から各付加質量体ZK又はZK,ZK,...を自動的に取り外すように構成された付加質量処理ユニット7を備える。このような付加質量処理ユニット7は、そこに示されている例示的な実施形態において、図4にブロック図として示されている。これは、例えば、必要なハンドリング手段を実行するように特別に構成された従来のハンドリングロボットを備えてもよい。代替として、付加質量体ZK又はZK,ZK,...は、対応する操作者によって、移動されるシステム部品2に取り付けられ、移動されるシステム部品2から取り外されてもよい。
対応する実施形態では、本発明によるプランジャシステムは、図6に示されているように、事前に定義された異なる質量を有し、これらの質量は、事前に定義された質量増分だけ異なり、かつ、移動されるシステム部品2のプランジャ3として交換可能に使用するように構成されている、図6にブロック図として示されている、一組の複数の鋳造プランジャ3−3n1を備え、かつ/又は、
事前に定義された異なる質量を有し、これらの質量は、事前に定義された質量増分だけ異なり、かつ、移動されるシステム部品2のプランジャロッド4として交換可能に使用するように構成されている、図6にブロック図として示されている、一組の複数の鋳造プランジャロッド4−4n2を備え、かつ/又は、
事前に定義された異なる質量を有し、これらの質量は、事前に定義された質量増分だけ異なり、かつ、移動されるシステム部品2のロッド駆動ユニット5のプランジャ継手9として交換可能に使用するように構成されている、図6にブロック図として示されている、一組の複数の鋳造プランジャ継手9−9n3を備え、かつ/又は、
事前に定義された異なる質量を有し、これらの質量は、事前に定義された質量増分だけ異なり、かつ、移動されるシステム部品2のロッド駆動ユニット5のプランジャ駆動ピストン10として交換可能に使用するように構成されている、図6にブロック図として示されている、一組の複数の鋳造プランジャ駆動ピストン10−10n4を備える。
用途や移動されるシステム部品2の所望の総質量に応じて、実際に使用されるプランジャ3は、異なる質量の現在のプランジャ3−3n1の個数n1から選択されてもよく、かつ/又は、実際に使用されるプランジャロッド4は、異なる質量のプランジャロッド4−4n2の個数n2から選択されてもよく、かつ/又は、実際に使用されるプランジャ継手9は、質量の異なるプランジャ継手9−9n3の数n3から選択されてもよく、かつ/又は、実際に使用されるプランジャ駆動ピストン10は、質量の異なるプランジャ駆動ピストン10−10n4の数n4から選択されてもよい。システム設計によっては、プランジャ3−3n1、プランジャロッド4−4n2、プランジャ継手9−9n3、及び、プランジャ駆動ピストン10−10n4の4つのセットのうち、所定のプランジャシステムに対して4つのセット全てが存在してもよいし、4つのセットのうち1つだけが存在してもよいし、4つのセットのうち任意の2つ又は3つが提供されてもよい。
本発明のこの種の実施形態では、移動されるシステム部品2の質量は、異なるプランジャ及び/又は異なるプランジャロッド及び/又は異なるプランジャ継手及び/又は異なるプランジャ駆動ピストンを選択することによって、異なる鋳造サイクル間で可変的に調整されてもよい。必要に応じて、さらに、図6に示す例ではプランジャロッド4に解除可能に取り付けられた付加質量体ZKによって示されるように、1つ又は複数の付加質量体の移動されるシステム部品2への解除可能な取り付けが提供されてもよい。また、この種の実施形態は、必要に応じて、移動されるメインシステム部品2aに対して移動可能に配置された上述の付加質量体Zによって補完されてもよい。
各プランジャ3−3n1、プランジャロッド4−4n2、プランジャ継手9−9n3、及び、プランジャ駆動ピストン10−10n4が、その質量を異にする質量増分は、状況や要求に応じて好適に事前に定義されてもよい。ここで、通常は、連続した質量を有する2つの構成要素の間の質量増分、及び/又は、各セットの最も軽い構成要素と最も重い構成要素との間の総質量差を、事前に定義された限界値内に維持することが便利である。このことは、例えば、各構成要素のセットの質量増分が最大で異なるような、かつ/又は、各セットの最も重い構成要素の質量が、セットの最も軽い構成要素の質量よりも最大で大きくなるような、適切な閾値を、例えば、パーセンテージとして与えられるように、事前に定義することによって達成することができる。
対応する実施形態では、メインシステム部品2aに対して移動可能に配置された付加質量体Zは、開始位置と終了位置との間でスライドして移動可能なように移動されるメインシステム部品2a上に配置された付加質量体ZMを含み、開始位置は、移動されるメインシステム部品2a上の初期エンドストップIAによって定義され、かつ/又は、終了位置は、移動されるメインシステム部品2a上の衝撃エンドストップAAによって定義される。図5は、初期エンドストップIAと衝撃エンドストップAAの両方を、移動されるメインシステム部品2a上に有する対応する例示的な実施形態を示す。
有利な実施形態では、少なくとも初期エンドストップIA又は衝撃エンドストップAAが、移動されるメインシステム部品2a上で調整可能とされており、両方のエンドストップIA、AAの調整機能も提供されてもよい。エンドストップは、必要に応じて、例えば、手動で作動するねじスピンドルによって手動で調整されてもよく、又は、対応するアクチュエータ機構によって自動的に調整されてもよい。図5の例示的な実施形態では、衝撃エンドストップAAは、プランジャ継手9に設けられており、一方、初期エンドストップIAは、プランジャ駆動ピストン10に軸方向に調整可能に設けられている。
付加質量体ZMは、開始位置と終了位置との軸方向の間隔に対応するスライドストローク又はストロークHによって、移動されるシステム部品の残りの部分に対して、すなわち、移動されるメインシステム部品2aに対して、スライドして移動してもよい。付加質量体ZMと移動されるメインシステム部品2aとが共に、鋳型充填段階の間に事前に定義された前進速度で移動し、鋳型充填段階の終了時において、移動されるメインシステム部品2aが減速する場合、スライドして移動可能な付加質量体ZMは、開始位置から終了位置までのストロークHを進むまでは、最初は、この前進速度を維持し、その後、衝撃エンドストップAAにおいて減速する。このようにして、付加質量体ZMは、鋳造サイクルの鋳型充填段階の最終時に、メインシステム部品2aよりも事前に定義された遅延時間だけ遅れて減速し、この時間は、ストロークHを、移動されるメインシステム部品2aが減速する直前の鋳型充填段階の最終時における移動されるシステム部品2の前進速度で割ったものとなる。
2つのエンドストップIA、AAの内の少なくとも1つが調整可能である場合、このことは、ストロークHの対応する調整を意味し、ストロークHとの上述の機能的な関連性に従って、付加質量体ZMが移動されるメインシステム部品2aよりも遅れて減速する遅延時間は、移動されるシステム部品2の前進速度を変更する必要なく、所望の方法で可変的に事前に定義することができる。
図5の例示的な実施形態では、相対的に移動可能な付加質量ユニットZは、付加質量体ZMのみからなるが、代替的な実施形態では、相対的に移動可能な付加質量ユニットZは、移動されるメインシステム部品2aに対して所望の方法で移動できるように配置された1つ又は複数の付加質量体を備える。さらなる代替的な実施形態では、付加質量ユニットZと同様に、図1から図3の付加質量体Zの態様、又は、図4の付加質量体ZK,ZK,...の態様の1つ又は複数の付加質量体が提供され、これらの付加質量体は、移動されるシステム部品2に解除可能に取り付けられるように構成され、取り付けられた状態では、移動されるシステム部品の残りの部分に不動に連結された移動されるシステム部品2の構成要素を形成する。
図1から図3の1つの付加質量体ZKや、図4の例示的な実施形態における複数の付加質量体ZK,ZK,...等の付加質量体の不動に連結された取り付けは、移動されるシステム部品2又は移動されるメインシステム部品2aの減速からの一次運動量伝達の時において、正確に、鋳型充填段階の最終時に溶融材料への対応する付加運動量伝達をもたらす一方で、移動されるシステム部品の残りの部分、すなわち、メインシステム部品2aへの付加質量体Zの相対的に移動可能な連結は、鋳型充填段階の最終時に溶融材料への付加運動量伝達をもたらし、これは、鋳型充填段階の最終時に、移動されるメインシステム部品2aの減速による一次運動量の伝達よりも事前に定義可能な遅延時間だけ遅れて発生する、溶融材料への付加的な運動量の伝達につながる。
図を用いた例でこのことを明らかにするために、例えば、鋳型充填段階の最終時へ向けた移動されるシステム部品2の前進速度が5m/sであり、移動されるメインシステム部品2aの固定質量が100kgであり、付加質量ユニットZの質量が20kgであり、付加質量ユニットZのスライドストロークHが50mmであると仮定すると、以下のようになる。それから、付加質量ユニットZは、移動されるメインシステム部品2aの固定質量の運動量に対して20%の付加運動量を溶融物に与え、この運動量の伝達は、移動されるメインシステム部品2aの減速による運動量の伝達から10ms後に開始される。遅延運動量伝達効果は、プロセスにとって有利に、鋳型充填の最終時に移動されるメインシステム部品の固定質量の運動量伝達の2秒後に外れる第1圧力ピークと、典型的には鋳型充填終了の約20msから35ms後にのみ開始される任意の圧力増倍装置の作用との間の時間を橋渡しすることができ、ここでは第1圧力ピークが過度に上昇することなく、鋳型への過剰注入を回避することができる。
付加質量ユニットZによって課される溶融材料への付加運動量伝達の遅延タイミングは、状況又は鋳造パラメタに応じて、特にプランジャ速度及び構造的な鋳造配置に応じて、対象となる方法で影響を受け得る。必要に応じてエンドストップを調整することにより、すなわちスライドストロークHを調整することにより、連続する鋳造サイクルのプロセスを最適化するために、遅延運動量伝達効果を可変的に調整されてもよい。ここで、所望であれば、付加質量ユニットZの質量も、例えば、付加質量ユニットZを交換することによって、又は、移動されるメインシステム部品2aに任意に相対的に移動可能に連結することができる可変数の付加質量体から付加質量ユニットZを構成することによって、変化させてもよい。このようにして、鋳型充填段階の最終時に溶融材料に伝達されるこの付加運動量の強さ及び/又はタイミングを、例えば経験的に又はコンピュータシミュレーションによって決定することができる所望の最適な鋳造品質を達成するように調整することができる。
本発明の対応する実施態様では、移動されるシステム部品2は、メインシステム部品2aに対して移動可能とされ、鋳造サイクルの鋳型充填段階の最終時に、メインシステム部品2aよりも個別に事前に定義可能な遅延時間だけ遅く減速するように配置された複数の付加質量ユニットZを備える。各付加質量ユニットZについて、この場合、これらの質量、従って、溶融材料に適用される付加運動量の伝達の強さは、これらの減速によって溶融材料に付加運動量を伝達する時間と同様に、個別に確立されてもよい。必要に応じて、この実施形態の変形例では、溶融材料への時間的にずらした連続した付加運動量の伝達を、連続して減速した複数の付加質量ユニットZによって提供することができる。
有利な実施態様では、プランジャシステムは、図5の例示的な実施態様に示されているように、開始位置若しくは終了位置、又は、開始位置と終了位置との間の所定のロック位置において付加質量体Zを解除可能にロックするためのロックユニット11を備える。例えば、図5の実施態様では、ロックユニット11は、プランジャ継手9に回動可能に保持され、付加質量体Zが、その終了位置、すなわち。この場合はプランジャ継手9の衝撃エンドストップAAに到達したときに、付加質量体Zの対応する棒受けに係合するロック棒を備えたロック棒装置によって形成されている。
ロックユニット11は、付加質量体Zが、その衝撃エンドストップAAに到達した後、その位置でしっかりと保持されることを保証する。鋳造プロセスの完了後、付加質量体Zが、その開始位置に戻ることができるように、ロックが解除されることを保証する。付加質量体Zの戻り動作は、任意に、図5の例のように、この例では、一方では付加質量体Zに保持され、他方ではプランジャ継手9の受け取り部に保持されている戻りばね配列15によって支持されてもよい。
図7は、本発明によるプランジャシステムを備えたダイカストマシン、すなわち、図1から図6の1つに示されたタイプの実施形態における、ここで関心のある方法ステップさけを備えた本発明による鋳造方法を、概略フロー図で示す。それ自体既知のように、各鋳造サイクルを実行するために、1つ又は複数の先行する鋳造サイクルに由来する、かつ/又は、差し迫った鋳造サイクルに対して事前に定義された1つ又は複数の鋳造パラメタが検出される。これらの鋳造パラメタは、通常、ダイカストマシンに取り付けられ、かつ、プランジャシステムの制御ユニットを形成又は構成する機械制御システムによって検出される。プランジャシステム用の制御ユニットは、それ自体が既知であり、各鋳造プロセスを制御又は調整するように構成されている。
特徴的には、本発明によるプランジャシステムにおいて、制御ユニットは、メインシステム部品2aに対して移動可能に配置されている付加質量ユニットZに対して、差し迫った1つ又は複数の鋳造サイクル又はサイクルに対して最適に設定される移動されるシステム部品2の質量、及び/又は、差し迫った1つ又は複数の鋳造サイクル又はサイクルに対して最適に設定される遅延時間を決定する。好ましくは、このために、制御ユニットは、センサ等によって検出され、1つ又は複数の先行する鋳造サイクルに属する1つ又は複数の鋳造パラメタ、特に、製造される鋳物の品質及び/又は鋳造プロセスの有効性に影響を与える又は代表する鋳造パラメタの実際の値を評価する。これによって、制御ユニットは、制御システムの設計に応じて、純粋な制御及び/又は反復的な制御及び/又は事前に実行されたコンピュータシミュレーションを使用した制御及び/又は各鋳造プロセス中のリアルタイム制御介入によって、鋳造サイクルを自動的に最適化することができる。
従って、本方法によれば、図7に示すように、将来の1つ又は複数の鋳造サイクルのために、移動されるシステム部品2の質量及び/又は相対的に移動可能に配置された付加質量ユニットZの遅延時間が、検出された少なくとも1つの鋳造パラメタに応じて可変的に調整される。そして、対応して最適化された鋳造プロセス管理を用いて、鋳造プロセスが実施される。
対応する実施形態では、本方法による鋳造プロセスの実行の一部として、適切に格納されたアルゴリズムによって、制御ユニットは、プランジャ位置から、プランジャ速度、すなわち、移動されるシステム部品2の前進速度と、移動されるシステム部品2の質量又は移動されるメインシステム部品2aの質量と、スライドして移動可能な付加質量ユニットZの質量と、を確立するように構成され、関連する運動量又は溶融材料への運動量の伝達に関連する同等の運動量、及びこれをさらなる処理に提供するように構成される。このことは、例えば、視覚的又はその他の方法で、決定された運動量伝達効果を、鋳型充填段階の最終時に溶融物に生じる第1の圧力ピークの圧縮効果の尺度として示す又は描写するためにも使用できる。
さらに、対応する実施形態では、制御ユニットは、所与のダイカストマシン又は所与のプランジャシステムに存在する影響因子に応じて、第1圧力ピークの所望の高さのために、移動されるシステム部品2又は移動されるメインシステム部品2a及び相対的に移動可能な付加質量ユニットZのための必要な質量を決定するか、又は、製造される鋳物に属する特定のマップを用いて経験的に又はコンピュータシミュレーションによってこれを確立するように構成される。加えて、又は、代わりに、制御ユニットは、実際の圧力ピークを知らなくても、この場合、例えば、評価された鋳造品質から経験的に、最適な付加質量を決定するように構成されていてもよく、この場合、プランジャ速度は、運動量効果を変えることなく変得られる。
特に影響因子は、以下の因子のうちの1つ又は複数とされる
鋳型充填段階における事前に選択された又は実際のプランジャ速度、
相対的に移動可能な付加質量ユニットZ及び解除可能に取り付けられた付加質量体ZK,ZK,...のない移動されるシステム部品2の質量、
ダイカストマシンの型閉鎖ユニットの閉鎖力、
鋳造物及び/又は湯口の衝突面積、鋳造物及び/又は湯口の重量、
鋳造物の特性、特に壁の厚さ、
溶融材料の組成、
鋳造チャンバ12内で有効なプランジャの直径、プランジャ駆動部の寸法、特に直径及び油圧有効面積、プランジャドライブの油圧駆動圧、
オプションの増圧装置のパラメタ、特に増圧ユニットの寸法及び油圧有効面積、事前に定義された圧力プロファイル及び増圧システムの圧力、及び、
相対的に移動可能な付加質量ユニットZが存在する場合のスライドストロークHの実際の値及び/又は最大可能値。
また、制御ユニットは、現在の相対的に移動可能な付加質量ユニットZの既知の質量による第1圧力ピークの所望の高さに対して、影響因子に応じてスライドストロークHの関連する値を決定するように構成されていてもよく、又は、製造される鋳造物に対して経験的に又は具体的にコンピュータシミュレーションによって作成されたマップからこれを確立するように構成されていてもよい。この場合も、実際の圧力ピークは分からないが、運動量伝達効果は経験的に良好と評価されており、かつ、運動量伝達効果を変化させずにプランジャ速度のみを変化させる場合には、プロセスは類似し得る。ここでの追加の影響因子は、ロックユニット11が存在する場合、そのロック状態、すなわち、相対的に移動可能な付加質量ユニットZ又は相対的に移動可能な付加質量体Zがロックユニット11によってロックされているか否かであってもよい。
移動されるシステム部品2の選択された質量変化は、プランジャシステムの全体的な制御のために制御ユニットによって適切に考慮され得ることが理解される。従って、移動されるシステム部品2の質量の変化は、移動されるシステム部品2を加速させるために、対応して変化した駆動力を必要とする。
鋳造パラメタの検出は、センサのタスクを知れば当業者には容易に理解できるような適切なセンサによってサポートされる。ここでのセンサは、特に、以下のセンサの内の1つ又は複数を含むことができる。
不動に連結された付加質量体ZK,ZK,...及び/又は相対的に移動可能な付加質量ユニットZの存在を検出するための1つ又は複数のリミットスイッチ、
プランジャシステムの個別の付加質量体及び/又は組立部品、特にその移動されるシステム部品2を識別するためのハードワイヤ及び/又はワイヤレスの識別センサ、
移動されるシステム部品2の総質量を決定するために、特に位置、圧力等に関する鋳造駆動システムからのセンサデータと共に分析される加速度センサ、
相対的に移動可能な付加質量ユニットZが存在するときの実際のスライドストロークHを測定するセンサと、
相対的に移動可能な付加質量ユニットZ又は付加質量体Zが開始位置にあるかどうかを検出するセンサと、
ロックユニット11が存在する場合に、相対的に移動可能な付加質量ユニットZ又は相対的に移動可能な付加質量体Zロック状態にあるかどうかを検出するセンサ。
例示的な実施形態のための特性曲線図において、図8は、鋳型充填段階の最終部分とそれに続く圧力保持段階の時間tの関数として、内部鋳型圧力、すなわち鋳造型内の溶融材料の圧力pSの典型的な発達を示す。ここで、第1の曲線K1(点線で示す)は、圧力増倍装置のない従来のプランジャシステムの内部鋳型圧力pSの典型的な時間的発達を示す。プランジャは、当初は、例えば、ほぼ一定の前進速度、すなわち充填速度で移動し、時間tEにおいて鋳型充填段階の最終時に到達するとすぐに、鋳造型内に圧力が蓄積して、鋳造チャンバ内の圧力上昇を引き起こし、これによってプランジャは、停止するように制動され、すなわちプランジャ又はプランジャシステムの移動されるシステム部品の運動量は、内部鋳型圧力の対応する増加とともにゼロまで散逸する。鋳型内の液体溶融材料は、ある程度、圧縮可能な、すなわち油圧バネのように作用する。時刻tSにおいて、プランジャシステムの移動されるシステム部品が初めて停止し、鋳型内で最大圧力値が優勢になる、すなわち第1の圧力ピークとなる。その後、曲線K1の経過から明らかなように、一方の圧縮性溶融材料と他方の駆動鋳造装置内の圧縮性油圧流体との間で、プランジャシステムの移動されるシステム部品の対応する減衰振動運動のために、内部鋳型圧力pSの減衰後振動が起きる。
第2の曲線K2は、本発明によるプランジャシステムが、移動されるシステム部品2に不動に連結された付加質量体、例えば、図1から図3による付加質量体Zや、図4による付加質量体ZK,ZK,...と、圧力増倍装置と、を備えて使用される場合の典型的な鋳造プロセスを示す。初期の強い圧力上昇を伴う鋳型充填段階の最終時の時刻tEまで、鋳造プロセスの経過は、曲線K1による従来例のものに対応し、ここでも、圧力保持段階への移行時に減衰された後振動が発生する。しかしながら、ここでは、第1の圧力ピークの時刻tSにおいて、従来の場合と比較して、内部鋳型圧力pSが高く、すなわち、曲線K2が曲線K1の上に位置する。また、時刻tMにおいて、圧力増倍装置の効果が始まり、これによって、内部鋳型圧力pSは、圧力増倍装置の無い第1の曲線K1の従来例の最終値pKを大幅に上回る所望の高い最終値pFとなる。第1の圧力ピークtSの時点での内部鋳型圧力pSの上昇は、プランジャシステムの移動されるシステム部品2に不動に連結され、1つ又は複数の付加質量体ZK,ZK,ZK,...によって提供される付加質量から鋳造型内の溶融材料に伝達される付加運動量に起因するものであり、及び/又は、図6で説明したように、移動されるシステム部品2の対応する構成要素を異なる質量を有する機能的に等価な構成要素と交換することによってもたらされるものである。
第3の曲線K3は、第2の曲線K2に関して上述したものに対応する実施形態において、本発明によるプランジャシステムを使用した例示的な鋳造プロセスを示しているが、相対的に移動可能に配置された付加質量ユニットZが付加的に存在する。この付加質量ユニットZは、移動されるメインシステム部品2aよりも事前に定義された遅延時間だけ遅れて、その運動量伝達効果を溶融材料に展開するので、曲線K3に従う例示的な実施形態における内部鋳型圧力pSの時間的発達は、この遅延時間が経過し、付加質量ユニットZが減速してその運動量を溶融材料に付加的に伝達する時間tVまでは、曲線K2のものに対応する。これによって、この時刻tVにおいて内部鋳型圧力pSが上昇し、圧力保持段階で終了圧力pFに到達するまでの鋳造プロセスのさらなる経過において、関連する曲線K3は、対応する追加圧力によって第2の曲線K2の上側に位置する。曲線K2及びK3の比較から明らかなように、付加質量ユニットZが比較的移動可能に配置されているため、第1圧力ピークの時刻tSと圧力増倍効果の開始時刻tMとの間の時間において、内部鋳型圧力pSに対して望ましい量の圧力増加を提供することが可能である。
上述した例示的な実施形態から明らかなように、本発明は、ダイカストマシンで使用するための有利なプランジャシステムを提供し、これによって、鋳造プロセスを従来の鋳造プロセスと比較して、特に、鋳型充填段階の最終時及び圧力保持段階への移行時の時間において、大幅に最適化又は改善することができ、ひいては、製造される鋳物の品質を向上させることを許容する。特に、移動されるシステム部品の前進速度を必ずしも変更することなく、移動されるシステム部品の質量変化によって溶融材料への運動量の伝達を変化させることができるため、鋳物の圧縮、強度、気孔率及び/又は構造形成に好ましい影響を与えることができる。
本発明は、互いに独立して、移動されるシステム部品2の前進速度によって課される鋳型充填時間、すなわち鋳型充填段階の持続時間、及び、第1の圧力ピーク時の内部鋳型圧力の圧力値に目標とする影響を与えることができる、なぜなら、本発明によれば、この圧力値は、前進速度を変えることなく、移動されるシステム部品の質量変化によって変更することができるからである。本発明により、例えば、プランジャシステムを、移動されるシステム部品の質量を最小限にして使用することを許容する。このことは、原則的に、事前に定義可能な前進速度が高いため、短い鋳型充填時間を達成するのに有利である。また、第1圧力ピークの所望の圧力レベルを達成するため、かつ/又は、相対的に移動可能な付加質量ユニットの遅延動作による第1圧力ピークの後の時間における圧力上昇を達成するため、特に、圧力増倍効果が始まるまでの橋渡し手段として使用するために、移動されるシステム部品の質量は、必要に応じて上述の手段で増加させることができる。

Claims (10)

  1. ダイカストマシンのための鋳造プランジャシステムであって、
    − 静止システム部品(1)と、
    − 溶融材料を鋳造型へ導入するための各鋳造サイクルにおいて前記静止システム部品に対して移動し、鋳造プランジャ(3)、鋳造プランジャロッド(4)及びロッド駆動ユニット(5)を有するシステム部品(2)であって、前記溶融材料への圧力の影響下での鋳造サイクルの鋳型充填段階の最後において減速するように構成されたシステム部品(2)と、を備えており、
    − 移動される前記システム部品は、異なる鋳造サイクル間で可変的に調整し得る質量を有し、かつ/又は、
    − 移動される前記システム部品は、移動されるメインシステム部品(2a)と、前記メインシステム部品に対して移動し得るように配置され、鋳造サイクルの前記鋳型充填段階の最後において、前記メインシステム部品よりも事前に定義可能な遅延時間だけ遅れて減速するように構成されている付加質量ユニット(Z)と、からなることを特徴とする、鋳造プランジャシステム。
  2. 移動される前記システム部品に解除可能に取り付けられるように構成され、取り付けられた状態において、移動される前記システム部品の構成要素を形成する1つ又は複数の付加質量体(ZK,ZK,ZK,...)によってさらに特徴付けられる、請求項1に記載の鋳造プランジャシステム。
  3. 複数の付加質量体が設けられており、その内の少なくとも2つの付加質量体は、異なる質量を有することを特徴とする、請求項2に記載の鋳造プランジャシステム。
  4. 前記静止システム部品は、1つ又は複数の前記付加質量体を格納して提供するための付加質量保管ユニット(6)を備えることをさらに特徴とする、請求項2又は請求項3に記載の鋳造プランジャシステム。
  5. 移動される前記システム部品に付加質量体を自動的に着脱するように構成された付加質量処理ユニット(7)によってさらに特徴付けられる、請求項2から請求項4の何れか1項に記載の鋳造プランジャシステム。
  6. さらに、
    − 事前に定義された異なる質量を有する一組の複数の鋳造プランジャ(3,3,...)であって、これらの質量は、事前に定義された質量増分だけ異なり、移動される前記システム部品の鋳造プランジャとして置き換え可能に使用するように構成されている、一組の複数の鋳造プランジャ(3,3,...)、及び/又は、
    − 事前に定義された異なる質量を有する一組の複数の鋳造プランジャロッド(4,4,...)であって、これらの質量は、事前に定義された質量増分だけ異なり、移動される前記システム部品の鋳造プランジャロッドとして置き換え可能に使用するように構成されている一組の複数の鋳造プランジャロッド(4,4,...)、及び/又は、
    − 事前に定義された異なる質量を有する一組の複数の鋳造プランジャ継手(9,9,...)であって、これらの質量は、事前に定義された質量増分だけ異なり、移動される前記システム部品の前記ロッド駆動ユニットの鋳造プランジャ継手(9)として置き換え可能に使用するように構成されている一組の複数の鋳造プランジャ継手(9,9,...)、及び/又は、
    − 事前に定義された異なる質量を有する一組の複数の鋳造プランジャ駆動ピストン(10,10,...)であって、これらの質量は、事前に定義された質量増分だけ異なり、移動される前記システム部品の前記ロッド駆動ユニットの鋳造プランジャ駆動ピストン(10)として置き換え可能に使用するように構成されている一組の複数の鋳造プランジャ駆動ピストン(10,10,...)、によってさらに特徴付けられる、請求項1から請求項5の何れか1項に記載の鋳造プランジャシステム。
  7. 相対的に移動可能に配置された前記付加質量ユニットは、開始位置と終了位置との間でスライドして移動可能とされた移動される前記メインシステム部品上に配置された付加質量体(Z)を備え、
    前記開始位置は、移動される前記メインシステム部品上の初期エンドストップ(IA)によって定義され、かつ/又は、前記終了位置は、移動される前記メインシステム部品上の衝撃エンドストップ(AA)によって定義されることをさらに特徴とする、請求項1から請求項6の何れか1項に記載の鋳造プランジャシステム。
  8. − 前記初期エンドストップ(IA)は、移動される前記メインシステム部品上で調整可能とされ、かつ/又は、
    − 前記衝撃エンドストップ(AA)は、移動される前記メインシステム部品上で調整可能とされることを特徴とする、請求項7に記載の鋳造プランジャシステム。
  9. 前記開始位置、又は、前記終了位置、又は、前記開始位置と前記終了位置との間の事前に定義可能なロック位置において、前記付加質量体を解除可能にロックするためのロックユニット(11)によってさらに特徴付けられる、請求項7又は請求項8に記載の鋳造プランジャシステム。
  10. 請求項1から請求項9の何れか1項に記載の鋳造プランジャシステムを有するダイカストマシンのための鋳造方法であって、
    − 各鋳造サイクルの少なくとも1つの鋳造パラメタが検出され、かつ、
    − 少なくとも1つの検出された鋳造パラメタに応じて、1つ又は複数の将来の鋳造サイクルのために、移動される前記システム部品の質量、及び/又は、相対的に移動可能に配置された付加質量ユニットの前記遅延時間が可変的に調整される、鋳造方法。
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