JP2021165777A - 凹面鏡保持構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】薄い凹面鏡であっても、薄さに起因した変形を抑制することができる凹面鏡保持構造を提供する。【解決手段】凹面鏡保持構造100では、凹面鏡22bはカバー101に部分的に接触して支持される。さらにプレート102は、凹面鏡22bの裏面の一部に面接触して固定される。プレート102は、凹面鏡22bを同じ自由曲面を有するので、凹面鏡22bを面で支持して補強することができる。また凹面鏡22bを挟んで固定するのは、カバー101とホルダ104であるが、プレート102とホルダ104との間には弾性部材103が設けられ、弾性部材103が弾性変形した状態でカバー101にホルダ104が固定される。【選択図】図3

Description

この明細書における開示は、凹面鏡を保持する凹面鏡保持構造に関する。
従来、車両のヘッドアップディスプレイは、車両のインストルメントパネルの内部に設けられ、表示光を車両のフロントガラスに投影し、車両の運転者に対して虚像を表示する。このようなヘッドマウントディスプレイは、光源および反射ミラーを有し、光源からの光を反射ミラーによってフロントガラスに導いている。
車両に搭載されるヘッドアップディスプレイは、車外の温度環境の変化だけでなく太陽光の照射による高温化など温度変化が大きい。このため、反射ミラーと反射ミラーを保持するホルダとの温度変化による膨張率の差異によって、接着状態が解除されたり、反射ミラーに応力が加わり歪んでしまうという課題があった。
このような課題に対して、特許文献1に記載の技術では、反射ミラーは複数の凸部を有し、凸部をホルダに押さえつけて固定している。さらに凸部を弾性部材で囲うようにして、ホルダと反射ミラーとに弾性力を付与している。凸部によってホルダと反射ミラーとの接触面積を小さくしているので、熱膨張率の差によって凸部とホルダとの接触位置が変わっても保持状態を維持している。また凸部を弾性部材で囲んでいるので、凸部の摩耗などによる異物が外に出ることを弾性部材によって防いでいる。
特開2017−102230号公報
前述の特許文献1に記載の技術では、反射ミラーなどの凹面鏡を薄くした場合には凹面鏡の剛性が低下するので、単に複数の凸部を接触させた固定方法では凹面鏡が変形するおそれがある。
そこで、開示される目的は前述の問題点を鑑みてなされたものであり、薄い凹面鏡であっても、薄さに起因した変形を抑制することができる凹面鏡保持構造を提供することを目的とする。
本開示は前述の目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。
ここに開示された凹面鏡保持構造は、凹面鏡(22b)を保持する凹面鏡保持構造であって、凹面鏡と、凹面鏡の反射面(33)を正面側から視認可能な開口(31)を有する枠状であって、反射面の外周に部分的に接触して凹面鏡を支持するカバー(101)と、凹面鏡の裏面の一部に面接触して、凹面鏡を固定するプレート(102)と、プレートの裏面の少なくとも一部に設けられ、弾性を有する弾性部材(103)と、プレートの裏側に設けられ、弾性部材を弾性変形させて、カバーと間に凹面鏡およびプレートを挟んだ状態でカバーに固定されるホルダ(104)と、を含み、プレートは、凹面鏡と同じ自由曲面を有し、凹面鏡よりも剛性を有する凹面鏡保持構造である。
このような凹面鏡保持構造に従えば、凹面鏡は開口を有するカバーに部分的に接触して支持される。部分的に接触するので、部材の寸法精度の影響を抑えて、所定の位置に位置決めすることができる。また部分的に接触するので、熱膨張係数の差などの影響を抑制することができる。さらにプレートは、凹面鏡の裏面の一部に面接触して固定される。プレートは、凹面鏡と同じ自由曲面を有するので、凹面鏡を面で支持して補強することができる。また凹面鏡を挟んで固定するのは、カバーとホルダであるが、プレートとホルダとの間には弾性部材が設けられ、弾性部材が弾性変形した状態でカバーにホルダが固定される。したがってホルダからプレートに加わる押圧力が弾性部材によって分散されているので、プレートから凹面鏡に加わる押圧力も分散することができる。したがって凹面鏡が固定時の押圧力で変形するのを抑制することができる。これによって薄い凹面鏡であっても薄さに起因した変形をプレートによって抑制することができ、凹面鏡を適切に保持することができる。
なお、前述の各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
第1実施形態のHUD装置の車両への設置状態を示す図。 HUD装置の光学系を示す図。 凹面鏡支持構造の分解斜視図。 凹面鏡の取付過程を示す斜視図。 カバーと凹面鏡を示す斜視図。 カバーと凹面鏡の一部を拡大して示す斜視図。 カバーと凹面鏡の他の部を拡大して示す斜視図。 カバーと凹面鏡のさらに他の部を拡大して示す斜視図。 プレートの取付過程を示す斜視図。 カバーと凹面鏡とプレートを示す背面図。 プレートの取付状態を拡大して示す図。 プレートを示す正面図。 ホルダを示す正面図。 ホルダを示す斜視図。 ホルダの取付過程を示す斜視図。 プレートの取付位置を説明する斜視図。 実施例の実験結果を示す図。 比較例の実験結果を示す図。
(第1実施形態)
本開示の第1実施形態に関して、図1〜図18を用いて説明する。図1に示すように、第1実施形態のHUD装置10は、移動体の一種である車両11に搭載され、車両11のインストルメントパネル12における収容部13に収容されている。収容部13は、インストルメントパネル12においてHUD装置10を収容するスペースであり、ウインドシールド14側に開口を有している。HUD装置10は、収容部13の開口13aを通して、車両11の表示部材であるウインドシールド14に画像を投影する。
ここで車両11において、ウインドシールド14の室内側の面は、画像が投影される投影面14aを、湾曲する凹面状または平坦な平面状等に形成している。また、車両11においてウインドシールド14は、室内側の面と室外側の面とで、各面を反射してできる虚像17を重ねるための角度差を有するものであってもよい。あるいはウインドシールド14は、室外側の面での反射による虚像17の輝度を抑制するために蒸着膜またはフィルム等を室内側の面に設けたものであってもよい。さらに、ウインドシールド14の代わりに、車両11と別体となっているコンバイナを車両11内に設置して、コンバイナの投影面14aに画像を投影するものであってもよい。
HUD装置10は、画像が投影面14aに投影される車両11において、座席16に着席する車両11の乗員に、かかる画像を虚像17として車両11の室内から視認可能に表示させる。すなわち、投影面14aに反射される光が乗員のアイポイント15に到達し、乗員がアイポイント15に到達する光を知覚する。これによって、乗員は、車速および燃料残量等の車両状態値、または道路情報および視界補助情報等の車両情報を認識することができる。
このような機能を実現するHUD装置10の具体的構成を説明する。HUD装置10は、ディスプレイ部21、導光部22、ハウジング23および防塵シート24を主として構成されている。ディスプレイ部21は、導光部22に対して、画像を形成するための光を出射する。導光部22は、ディスプレイ部21から出射された光をウインドシールド14に導く。ハウジング23は、ディスプレイ部21および導光部22を内部に収容している。
導光部22は、図2に示すように、平面鏡22aおよび凹面鏡22b等により構成される。平面鏡22aは、合成樹脂またはガラス等からなる基材の表面に、反射面としてアルミニウムを蒸着させること等により形成されている。反射面は、滑らかな平面状に形成されている。そして、平面鏡22aは、ディスプレイ部21の液晶パネル26からの光源光を、凹面鏡22bに向けて反射する。
凹面鏡22bは、樹脂からなる基材の表面に、反射面33としてアルミニウムを蒸着させること等により形成されている。凹面鏡22bは、薄肉の方がコストの面で好ましく、たとえば厚みは5〜6mmであり、好ましくは1.8〜4.0mmであり、より好ましくは2.0〜3.0mmである。反射面33は、正面から見たら横長の長方形状である。反射面33は、凹面鏡22bの中心が凹む凹面として、滑らかな曲面状に形成されている。したがって凹面鏡22bは、上下方向および左右方向の両方に湾曲している。そして、凹面鏡22bは、平面鏡22aからの光源光を、開口13aを通して投影面14aに向けて反射する。このようにして、導光部22は、開口13aを通して投影面14aへ向けて光源光を導光する。
ハウジング23は、ディスプレイ部21および導光部22をユニット状にして固定し、車両11の収容部13へと収容するためのケースである。また、ハウジング23は、収容部13の開口13aに対応する箇所に、収容状態で開口13aを塞ぐ防塵シート24を保持している。防塵シート24は、透光性を有し、収容部13の開口13aを塞ぐシートである。
次に、凹面鏡22bの保持する凹面鏡保持構造100に関して説明する。凹面鏡22bには剛性、光学性能および少吸湿性が求められる。光学性能および少吸湿性を満たす樹脂材は高価であり、かつ剛性の確保に厚みが必要であることから、低コストでの提供は難しいという課題がある。また凹面鏡保持構造100は、車載環境にて耐振動性、表示品位をクリアすることが求められる。
そこで本実施形態の凹面鏡保持構造100は、図3に示すように、カバー101、凹面鏡22b、プレート102、弾性部材103およびホルダ104を含んで構成される。したがって本実施形態の凹面鏡保持構造100は、剛性と光学性能を保持構造と凹面鏡22bに分離する別体型の保持構造である。別体にすることで、凹面鏡22bの樹脂厚みを薄くして、低コストにすることができる。
以下、凹面鏡保持構造100において、凹面鏡22bの厚み方向を前後方向Z、凹面鏡22bを正面から見た場合の短辺が延びる方向を上下方向Y、長辺が延びる方向を左右方向Xと言うことがある。カバー101、プレート102およびホルダ104は、互いに等しい材料からなり、本実施形態では充分な剛性を有する樹脂からなる。樹脂材料としては、たとえばPP(ポリプロピレン)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)およびPSS(ポリフェニレンサルファイド)などが用いられる。
カバー101は、凹面鏡22bを正面側から見たときに、反射面33を視認可能な開口31を有する枠状である。正面側とは、前後方向Zの一方側に対応する。カバー101は、具体的には、4つの壁部32に囲まれた長方形枠状である。カバー101は、凹面鏡22bの反射面33の外周に部分的に接触して凹面鏡22bを支持する。
カバー101は、図5および図6に示すように、反射面33の外周と接触する複数の凸部34、本実施形態では4つの凸部34を有する。凸部34は、カバー101の内壁面から対向する壁部32の内壁面に向けて突出するように形成される。凸部34は、円柱状であり、その軸が内壁面の法線方向に延びている。内壁面の法線方向は、上下方向Yと同じ方向である。複数の凸部34のうち少なくとも2つの凸部34は、開口31を挟んで対向する位置にある。本実施形態では、上下方向Yの一方側である上側に2つの凸部34と、他方側である下側の2つの凸部34とがそれぞれ対向している。
またカバー101は、図5、図7および図8に示すように、凹面鏡22bの側面と部分的に接触する複数のガイド35、本実施形態では4つのガイド35を有する。ガイド35は、カバー101の交差する2つの壁部32に設けられる。本実施形態では、図5に示すように、下側の内壁面と右側の内壁面に設けられる。ガイド35は、カバー101の内壁面から対向する壁部32の内壁面に向けて突出するように形成される。ガイド35は、裏面側から見た断面形状が台形状である。ガイド35は、断面が台形状で前後方向Zに延びている。ガイド35の頂部は、平坦状であり、図7および図8に示すように、頂部が凹面鏡22bの側面が接触する部分となる。
またカバー101は、図9〜図11に示すように、プレート102と係合する2つの段差部36を有する。段差部36は、カバー101の下側の内壁面が他の部分よりも厚いことによって、厚みの違いよって形成されている。したがってカバー101の下側の壁部32は、中央部分が両端部よりも厚く形成されている。
またカバー101は、図3に示すように、ホルダ104に係合する4つの係合爪37を有する。係合爪37は、上側の壁部32と下側の壁部32にそれぞれ2ずつ設けられる。係合爪37は、後側に突出するように形成される。
プレート102は、図3に示すように、凹面鏡22bの裏側に設けられる。プレート102は、凹面鏡22bを補強する部材であり、凹面鏡22bよりも剛性を有する。プレート102は、凹面鏡22bよりも小さい部材であり、凹面鏡22bの裏面の一部に面接触して凹面鏡22bに固定される。プレート102は、図10に示すように、凹面鏡22bの左右方向Xの中心を含み、プレート102の幅寸法は、凹面鏡22bの幅寸法よりも小さい。またプレート102の高さ寸法は、凹面鏡22bの高さ寸法と等しく、凹面鏡22bの上下方向Yの全域を覆っている。
プレート102は、長方形板状であって、図12に示すように表側は平坦状であり、裏側には複数のリブ38が設けられる。リブ38は、プレート102を補強する部分である。複数のリブ38は、図10に示すように、格子状に設けられ、上下方向Yに間隔をあけて左右方向Xに延びるリブ38の方が、左右方向Xに間隔をあけて上下方向Yに延びるリブ38よりも多い。リブ38は、凹面鏡22bが変形しやすい方向に延びる。本実施形態では、凹面鏡22bは横長であり、左右方向Xおよび上下方向Yに湾曲しているので、凹面鏡22bは上下方向Yよりも左右方向Xに変形しやすい。そこでプレート102は、左右方向Xに延びるリブ38を上下方向Yに延びるリブ38よりも多く有している。
プレート102の表面は、凹面鏡22bの裏面においてプレート102が支持する部分と同じ自由曲面を有する。プレート102の表面には、周辺部に両面テープ39が設けられる。そしてプレート102の表面と凹面鏡22bの裏面とは、両面テープ39の粘着力によって固定される。プレート102の表面と凹面鏡22bの裏面が同じ自由曲面を有するので、密に面接触させることができ、凹面鏡22bの変形をプレート102の剛性で抑制する。凹面鏡22bは薄肉であるので、そのままであれば変形しやすく表示に影響がでるおそれがあるが、プレート102によってその変形を抑制している。
プレート102の下方の縁部には、図10および図11に示すように、上下方向Yの下側に突出する脚部40が設けられる。脚部40は、プレート102の両端部に設けられる。脚部40の先端部は、図11に示すように、カバー101の段差部36に係合する係合部分を有する。プレート102の脚部40とカバー101の段差部36が係合することで、プレート102がカバー101に位置決めされる。
弾性部材103は、弾性を有する材料、たとえばウレタンからなる。弾性部材103は、直方体状であり、複数、本実施形態では2つの弾性部材103が用いられる。弾性部材103は、長手方向が上下方向Yに平行であり、左右方向Xに間隔をあけて配置される。なた弾性部材103は、図3に示すように、プレート102とホルダ104とに挟まれるように配置される。プレート102の裏面は、図10に示すように、弾性部材103が配置される配置空間が形成されている。
ホルダ104は、図13および図14に示すように、プレート102の裏側に設けられる。またホルダ104の表側には、2つの弾性部材103が固定されている。ホルダ104は、横長の長方形状であって、カバー101に固定される。ホルダ104は、カバー101の係合爪37が嵌合する係合孔41が4つ形成されている。係合孔41は、ホルダ104の上端部と下端部に左右方向Xに間隔をあけてそれぞれ2つ設けられる。この係合孔41にプレート102の係合爪37が挿入されることで、ホルダ104がプレート102にスナップフィットによって固定される。ホルダ104は、図15に示すように、弾性部材103を弾性変形させて凹面鏡22bおよびプレート102を挟んだ状態でカバー101に固定される。
弾性部材103は、図16に示すように、正面側から見て、対向するカバー101の凸部34を結ぶ仮想線42の少なくとも一部と重複するように設けられる。本実施形態では、カバー101の対向する凸部34は2組である。したがって2つの弾性部材103は、2つの仮想線42に沿ってそれぞれ配置される。カバー101の凸部34は凹面鏡22bと点接触する部分であり、プレート102からカバー101に直接負荷が加わる部分に弾性部材103が配置される。
またカバー101は、図4および図5に示すように、四隅に緩衝材43が設けられている。図4では、緩衝材43の図示は省略している。緩衝材43は、柔軟性を有し、カバー101に凹面鏡22bを固定したときに凹面鏡22bの反射面33に接触、すなわちゼロタッチの状態で保持する。緩衝材43は、たとえば弾性部材103と同じ材質からなる。緩衝材43は、振動時に表示揺れを抑える効果を有する。
このような凹面鏡保持構造100において、まず、図4に示すように、カバー101のガイド35に沿わせて凹面鏡22bを配置する。具体的には、凹面鏡22bを裏側から見て下側と右側に寄せて4つのガイド35に接触するように配置する。次に、図9に示すように、プレート102の脚部40をカバー101の段差部36に沿わせて両面テープ39を介して接着する。そして、図15に示すように、ホルダ104の2カ所の所定位置に弾性部材103を貼り付けて固定しておき、ホルダ104をカバー101にスナップフィットで組付けて凹面鏡保持構造100が完成する。
次に、本実施形態の凹面鏡保持構造100の効果に関して、図17および図18の実験結果を用いて説明する。図17が本実施形態の凹面鏡保持構造100の実験結果であり、図18は比較例の凹面鏡保持構造100の実験結果である。比較例では、本実施形態のプレート102および弾性部材103の代わりに3つの弾性部材103を凹面鏡22bとホルダ104との間に配置している。比較例の弾性部材103は、図13に示すように仮想線50に囲まれた3カ所に配置している。また比較例では、弾性部材103の配置箇所に対応する位置にカバー101の凸部34を配置している。したがって比較例では、弾性部材103から凹面鏡22bに直接荷重をかける構造である。
実験では、凹面鏡保持構造100を有する凹面鏡22bの表示品位と耐振動性を以下の要領で確認した。ここで凹面鏡22bの表示品位は、たとえば表示サイズおよび歪みが±10%以下のことである。また耐振動性は、たとえば異音の有無、表示揺れである。
第1実験…部品の公差ズレによる最低荷重想定が8Nとなるように弾性部材103の荷重を設定し、耐振動性(異音、表示揺れ)を評価。
第2実験…部品の公差ズレによる最大荷重想定が16Nとなるように弾性部材103の荷重を設定し、表示品位(表示サイズ、歪みが±10%以下)を評価。
第1実験の結果では、弾性部材103の荷重を8Nとして凹面鏡保持構造100を固定したHUD装置10を実車搭載を模擬したベンチに載せ、実車振動相当の揺れを与えた際の異音、表示揺れを評価した。その結果、実施例では異音無し、表示揺れ無しであった。これに対して比較例では、異音あり、表示揺れありであった。
第2実験の結果では、弾性部材103の荷重を16Nとしてウインドシールド越しの表示をセンター9視点から撮影(実線)し、設計値(点線)との比較で評価した。9視点の移動はロボットを用いて実施したので、実施例と比較例にて視点の違いによる誤差はない。
その結果、図17に示すように、実施例では、実線と点線とがほぼ重なっており、実際の表示がほぼ設計値どおりである。したがって表示品位における表示サイズおよび表示歪みがともに±10%以下という設計仕様を満たしている。
これに対して、図18に示すように、比較例では、設計値と比較すると実際の表示が左上がりとなっていた。このため比較例は、表示品位における前述の設計仕様を満たさなかった。したがって実施例は、比較例よりも耐振動性および表示品位が優れていることは明らかである。
以上説明したように本実施形態の凹面鏡保持構造100では、凹面鏡22bはカバー101に部分的に接触して支持される。部分的に接触するので、部材の寸法精度の影響を抑えて、所定の位置に位置決めすることができる。また部分的に接触するので、熱膨張係数の差などの影響を抑制することができる。さらにプレート102は、凹面鏡22bの裏面の一部に面接触して固定される。プレート102は、凹面鏡22bを同じ自由曲面を有するので、凹面鏡22bを面で支持して補強することができる。また凹面鏡22bを挟んで固定するのは、カバー101とホルダ104であるが、プレート102とホルダ104との間には弾性部材103が設けられ、弾性部材103が弾性変形した状態でカバー101にホルダ104が固定される。したがってホルダ104からプレート102に加わる押圧力が弾性部材103によって分散されているので、プレート102から凹面鏡22bに加わる押圧力も分散することができる。これによって耐振動性を確保することができる。また凹面鏡22bが固定時の押圧力で変形するのを抑制することができる。これによって薄い凹面鏡22bであっても薄さに起因した変形をプレート102によって抑制することができ、凹面鏡22bを適切に保持することができる。したがって凹面鏡22bの表示品位を確保することができる。
また本実施形態では、プレート102は裏面側に複数のリブ38を有する。これによってリブ38を補強することができる。したがって凹面鏡22bの変形をリブ38で補強したプレート102によってさらに抑制することができる。
さらに本実施形態では、凹面鏡22bは、上下方向Yおよび左右方向Xに湾曲している。したがって上下方向Yおよび左右方向Xが湾曲方向となる。そしてプレート102のリブ38は、湾曲方向である上下方向Yおよび左右方向Xに延びている。湾曲方向は、他の方向よりも変形しやすい。そこでリブ38を湾曲方向に延ばすことによって湾曲方向の変位を抑制することができる。
また本実施形態では、カバー101、プレート102およびホルダ104は、互いに等しい材料からなる。これによって熱膨張係数の差が生じないので、熱膨張係数の差に起因した不具合を防ぐことができる。
さらに本実施形態では、 カバー101は、凹面鏡22bの反射面33の外周と接触する複数の凸部34を有する。凹面鏡22bは、カバー101の凸部34に接触することで点接触させることができる。さらに凹面鏡22bの曲率半径に製造誤差などで差異があったても凸部34に接触させることは容易である。したがって凹面鏡22bを凸部34に確実に接触させることができる。
また本実施形態では、複数の凸部34のうち少なくとも2つの凸部34は、開口31を挟んで対向する位置にある。そして弾性部材103は、正面側から見て、対向する凸部34を結ぶ仮想線42の少なくとも一部と重複するように設けられる。これによって凸部34に対してホルダ104から直接押圧力が作用することなく、弾性部材103によってホルダ104からの押圧力が分散される。したがって押圧力を確実に分散した状態で、ホルダ104とカバー101に固定することができる。またホルダ104によって凹面鏡22bを適切に分散した荷重でカバー101の凸部34に押しつけることができる。
さらに本実施形態では、カバー101は複数のガイド35を内壁面に有し、ガイド35は、カバー101の交差する2つの壁部32に設けられる。2つの撃部のガイド35に凹面鏡22bの側面を接触させることで、カバー101に対して凹面鏡22bを適切に位置決めすることができる。
また本実施形態では、カバー101と凹面鏡22bの反射面33との間には、部分的に緩衝材43が設けられている。緩衝材43によってカバー101と凹面鏡22bとの間の隙間を部分的に埋めることができるので、凹面鏡22bの振動を抑制することができる。また凹面鏡22bは、定常状態では、緩衝材43が変形していない状態でカバー101と接触、いわゆるゼロタッチしている。これによって凹面鏡22bの振動時の表示揺れを抑制することができる。
(その他の実施形態)
以上、本開示の好ましい実施形態について説明したが、本開示は前述した実施形態に何ら制限されることなく、本開示の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。
前述の実施形態の構造は、あくまで例示であって、本開示の範囲はこれらの記載の範囲に限定されるものではない。本開示の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものである。
前述の第1実施形態では、プレート102はリブ38を有する構成であるが、このような構成に限るものではない。リブ38の剛性を確保するために厚くしてもよく、金属などを用いてもよい。またプレート102の両面テープ39は、全面であってもよい。また両面テープ39ではく、接着剤によって凹面鏡22bに接着してもよい。
前述の第1実施形態では、カバー101に凸部34を設けたが、カバー101ではなく凹面鏡22bに凸部34を設けてもよい。凹面鏡22bに凸部34を設ける場合、一体型であってもよく、別部材で凸部34を設けてもよい。
前述の第1実施形態では、凹面鏡保持構造100はHUD装置10に適用されているが、HUD装置10に限るものではない。他の光学系の装置に凹面鏡保持構造100を適用してもよい。またHUD装置10は車両11に搭載されているが車両11に限るものではない。たとえば車両11以外の船舶または飛行機等の各種移動体および輸送機器に搭載してもよい。
10…HUD装置 11…車両 22…導光部 22a…平面鏡 22b…凹面鏡
31…開口 32…壁部 33…反射面 34…凸部 35…ガイド 36…段差部
37…係合爪 38…リブ 39…両面テープ 40…脚部 41…係合孔
42…仮想線 43…緩衝材 100…凹面鏡保持構造 101…カバー
102…プレート 103…弾性部材 104…ホルダ X…左右方向
Y…上下方向 Z…前後方向

Claims (8)

  1. 凹面鏡(22b)を保持する凹面鏡保持構造であって、
    前記凹面鏡と、
    前記凹面鏡の反射面(33)を正面側から視認可能な開口(31)を有する枠状であって、前記反射面の外周に部分的に接触して前記凹面鏡を支持するカバー(101)と、
    前記凹面鏡の裏面の一部に面接触して、前記凹面鏡を固定するプレート(102)と、
    前記プレートの裏面の少なくとも一部に設けられ、弾性を有する弾性部材(103)と、
    前記プレートの裏側に設けられ、前記弾性部材を弾性変形させて、前記カバーと間に前記凹面鏡および前記プレートを挟んだ状態で前記カバーに固定されるホルダ(104)と、を含み、
    前記プレートは、前記凹面鏡と同じ自由曲面を有し、前記凹面鏡よりも剛性を有する凹面鏡保持構造。
  2. 前記プレートは、裏面側に複数のリブ(38)を有する請求項1に記載の凹面鏡保持構造。
  3. 前記凹面鏡は、所定の湾曲方向に湾曲しており、
    前記リブは、前記湾曲方向に延びている請求項2に記載の凹面鏡保持構造。
  4. 前記カバー、前記プレートおよび前記ホルダは、互いに等しい材料からなる請求項1〜3のいずれか1つに記載の凹面鏡保持構造。
  5. 前記カバーは、前記反射面の外周と接触する複数の凸部(34)を有する請求項1〜4のいずれか1つに記載の凹面鏡保持構造。
  6. 複数の前記凸部のうち少なくとも2つの前記凸部は、前記開口を挟んで対向する位置にあり、
    前記弾性部材は、正面側から見て、対向する前記凸部を結ぶ仮想線(42)の少なくとも一部と重複するように設けられる請求項5に記載の凹面鏡保持構造。
  7. 前記カバーは、4つの壁部(32)に囲まれた長方形枠状であり、前記凹面鏡の側面と部分的に接触する複数のガイド(35)を内壁面に有し、
    前記ガイドは、前記カバーの交差する2つの前記壁部に設けられる請求項1〜6のいずれか1つに記載の凹面鏡保持構造。
  8. 前記カバーと前記凹面鏡の前記反射面との間には、部分的に緩衝材(43)が設けられている請求項1〜7のいずれか1つに記載の凹面鏡保持構造。
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