JP2021165720A - メータカプラ構造 - Google Patents
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Abstract
Description
ユニオン式管継手は、ガス管端部の管外周部位から管径方向で外側へ延設されるユニオン鍔部にて抜け止めされるユニオンナットと、メータ通流端部に設けられユニオンナットが螺合接続可能なユニオンネジとから構成されている。
ガスメータの検定満期時等には、ユニオンナットとユニオンネジとの螺合を解除する形でガス管系統からガスメータを取り外し、新たなガスメータのメータ通流端部に設けられるユニオンネジとユニオンナットとを螺合する形で、メータ交換を行う。
前記ガス管端部に接続可能であると共に前記ガス管端部の内部に形成されるガス通流路に連通するアダプタ通流路を有する筒形状であり、且つ筒外周方向に沿って形成される第1環状凹欠部を有するアダプタ部材と、
前記アダプタ部材に前記メータ通流端部を対向させた状態において、前記メータ通流端部が前記アダプタ部材に接近する方向へ移動したときに、前記アダプタ部材の筒径方向で移動して前記第1環状凹欠部に掛止するロック部材により前記アダプタ部材と前記メータ通流端部とをロック状態とするロック機構とを有する点にある。
更に、アダプタ部材のガス管端部への接続形態は、ロック機構の構造等により制約を受けないため、ガス管端部を従来構造のまま維持することもできる。即ち、ガス管としては従来構造を維持したままでガスメータ側を新規構造にするような過渡的な状況においても、ガスメータとガス管とを良好に接続して、ガスメータを有効に機能させることができる。この場合には、ガス管端部の構成を変更する場合に比べ、経済性の向上を見込むことができる。
以上より、施工者の施工技量が低い場合であっても、メータ交換・設置時の増し締め不足が発生する虞がなく、安全性を向上できるメータカプラ構造を実現できる。
前記メータ通流端部に設けられる筒状のロック部材基部と、
前記アダプタ部材を前記メータ通流端部に対向させた状態において、第1付勢部材により前記メータ通流端部から前記アダプタ部材へ向けて付勢され、前記ロック部材としてのロック用ボールの前記筒径方向での内側への移動を規制する規制姿勢と、前記メータ通流端部が前記アダプタ部材に接近する方向へ移動したときに当該移動に伴って前記第1付勢部材による付勢方向と逆方向へ移動して前記ロック用ボールの前記筒径方向での内側への移動を許容して前記ロック状態を実現する許容姿勢との間で姿勢変更自在な作動部材と、
前記アダプタ部材を前記メータ通流端部に対向させた状態において、第2付勢部材により前記メータ通流端部から前記アダプタ部材へ向けて付勢され、前記作動部材が前記規制姿勢にあるときに前記メータ通流端部のメータ本体の側であるメータ基端側へ引退している引退姿勢と、前記作動部材が前記許容姿勢にあるときに前記メータ基端側と逆側であるメータ先端側へ突出して前記ロック用ボールを前記筒径方向で内側へ移動させて外側への移動を規制する突出姿勢との間で姿勢変更自在なスリーブ部材とを有する点にある。
前記作動部材は、前記許容姿勢において前記アダプタ部材の筒外周面に対向する内周面を有し、
前記アダプタ部材を前記メータ通流端部に対向させた状態において、前記メータ通流端部が前記アダプタ部材に接近する方向へ移動したときに前記メータ通流端部と前記アダプタ部材との間をシールする第1シール部材が、前記作動部材の前記内周面に設けられている点にある。
上記特徴構成によれば、第1シール部材は、ガスメータのメータ通流端部に設けられるロック機構としての作動部材の内周面に対して設置されているから、従来のようなシール部材の設置忘れを防ぐことができ、それに伴うガス漏洩のリスクを零にできる。
前記ガス管端部は、管外周方向に沿って形成される管端係止部を有するものであり、
前記アダプタ部材の前記アダプタ通流路の内径が、前記管端係止部の外径よりも大きく形成され、
前記アダプタ通流路の内周方向に沿って形成される環状溝に対して嵌合すると共に、自然状態において前記管端係止部の外径よりも内径が小さく且つ拡径及び縮径自在なストップリングを有し、
当該ストップリングが、ガス通流軸心方向視で前記管端係止部と重畳する状態で、前記アダプタ部材を前記ガス管端部に接近する方向へ移動するときに、前記管端係止部の外径よりも拡径する拡径姿勢を経過して、ガス通流軸心方向で前記管端係止部よりも前記ガス管端部の基端側へ移動して前記管端係止部の外径よりも縮径する縮径姿勢へ移行することで、前記ガス管端部と前記アダプタ部材とを接続する接続機構として働く点にある。
即ち、ガス管端部としては従来構造を維持したままでガスメータ側を新規構造にするような過渡的な状況においても、ガスメータとガス管とを良好に接続して、ガスメータを有効に機能させることができる。
前記接続機構は、前記ガス管端部と前記アダプタ部材とを接続している接続状態において、前記管端係止部を前記縮径姿勢にある前記ストップリングへ近接するよう付勢する付勢手段を前記アダプタ部材に備える点にある。
上記特徴構成によれば、付勢手段が、ガス管端係止部を縮径姿勢にあるストップリングへ近接するよう付勢するから、ストップリングとガス管端係止部との当接が良好に維持される接続状態を実現でき、接続状態におけるアダプタ部材とガス管端部とのガス通流軸心方向でのガタツキを抑制できる。
前記アダプタ部材の前記アダプタ通流路には、当該アダプタ通流路の内面と前記ガス管端部の外面との間を、前記付勢手段による付勢方向と交差する方向においてシールする第2シール部材が設けられている点にある。
上記特徴構成によれば、第2シール部材が、当該アダプタ通流路の内面とガス管端部の外面との間を、付勢手段による付勢方向と交差する方向においてシールするから、本発明に係る接続構成を採用する場合であっても、シール機能をより良好に発揮できる。
前記アダプタ部材は、前記ガス管端部に対向した状態において、前記第1環状凹欠部よりも前記ガス管端部の側に、筒外周方向に沿って形成される第2環状凹欠部を有するものであり、
前記ガス管端部と前記アダプタ部材とを接続する接続機構は、前記アダプタ部材に前記ガス管端部を対向させた状態において、前記アダプタ部材が前記ガス管端部に接近する方向へ移動したときに、前記アダプタ部材の筒径方向で移動して前記第2環状凹欠部に掛止する接続部材により前記アダプタ部材と前記ガス管端部とを接続状態とする構成を採用しても構わない。
この場合、前記接続機構が、前記ガス管端部から着脱自在に設けられていることが好ましい。
これにより、例えば、ガス管端部とアダプタ部材との接続に関するシール部材を、アダプタ部材に対して設ける構成を採用していれば、従来から懸念されていたシール部材の取付忘れが発生することを防止できる。
当該メータカプラ構造100は、例えば、検定満期で交換となったガスメータ10の交換の際に使用することを想定しているため、以下、まずは、ガスメータ10及びそれに対するガス管系統について説明し、その後、メータカプラ構造100について説明する。
ガス供給元としてガス供給業者が運用する一次側から都市ガス等のガスを供給するためのガス管系統には、需要家側に供給されたガスの流量を計測するガスメータ10が取り付けられる。当該ガス管系統としてのガス管は、一対の立管1、7が地面等から上方に延出する形態で設置されている。当該実施形態では、立管1が一次側ガス管に相当し、立管7が二次側ガス管に相当する。
上記一対の配管側接続部2a、6aは、夫々のエルボ2、6の立管1、7に接続される端部とは反対側の端部において、下方向に向けて開口する一対の開口部として形成されている。
一次側の立管1には、メータガス栓2bが設けられている。よって、このメータガス栓2bを操作することにより、一次側からガスメータ10を通じて二次側へのガスの供給を断続することができる。
当該管体3、4の他端(下端)には、ガス管端部3a、4aとしてのガス管流出部3a及びガス管流入部4aが設けられ、当該ガス管端部3a、4aに対して後述するメータカプラ構造100としての接続機構30が接続可能に設けられている。
尚、当該実施形態においては、当該ユニオン式管継手ではなく後述するメータカプラ構造100を用いて、ガス管端部3a、4aとメータ通流端部11、12とが接続される。因みに、当該実施形態では、メータカプラ構造100は、ガス管流出部3a及びメータ流入部11との接続、及びガス管流入部4a及びメータ流出部12との接続の双方に用いるが、両者に用いるメータカプラ構造100は、同一の構成を有するため、以下の説明では、ガス管流出部3a及びメータ流入部11との接続に用いられるメータカプラ構造100を例にとって説明する。
メータカプラ構造100は、図2に示すように、ガス管流出部3aに接続可能であると共にガス管流出部3aの内部に形成されるガス通流路11aに連通するアダプタ通流路20aを有する筒形状であり、且つ筒外周方向に沿って形成される第1環状凹欠部22を有するアダプタ部材20と、アダプタ部材20にメータ流入部11を対向させた状態(図2(a)(b))において、メータ流入部11がアダプタ部材20に接近する方向へ移動(図2(b)から図2(c)への移動)したときに、アダプタ部材20の筒径方向で移動して第1環状凹欠部22に掛止する第1ロック用ボール41(ロック部材、ロック用ボールの一例)によりアダプタ部材20とメータ流入部11とをロック状態(図2(c)に示す状態)とするロック機構40とを有する。
尚、第3コイルバネSP3は、一端がロック部材基部11cに設けられた段部11dに当接すると共に他端が第1作動部材42の当接鍔部42aに当接する形態で設けられている。
更に、ロック機構40は、アダプタ部材20をメータ流入部11に対向させた状態において、第4コイルバネSP4(第2付勢部材の一例)によりメータ流入部11からアダプタ部材20へ向けて付勢され、第1作動部材42が規制姿勢にあるときにメータ流入部11の基端側(換言すれば、メータ本体の側)であるメータ基端側(図2で矢印Yの基端側)へ引退している引退姿勢(図2(a)(b)に示す姿勢)と、第1作動部材42が許容姿勢にあるときにメータ基端側と逆側であるメータ先端側(図2で矢印Yの先端側)へ突出して第1ロック用ボール41を筒径方向で内側へ移動させて外側への移動を規制する突出姿勢(図2(c)に示す姿勢)との間で姿勢変更自在な第1スリーブ部材43とを有する。
当該第1スリーブ部材43は、ロック部材基部11cの外周面に沿う円筒形状を有していると共に、その内周面には、ロック機構40のメータ先端側(図2で矢印Yの先端側)において内周方向に沿って環形状で且つ筒径方向で外側へ凹欠した第1凹欠部位43aが形成されると共に、第1凹欠部位43aのメータ基端側において内周方向に沿って環形状で且つ筒径方向で内側へ膨出する第1膨出部位43bが形成されている。当該第1スリーブ部材43は、上述した引退姿勢において第1凹欠部位43aに第1ロック用ボール41を収納し、上述した突出姿勢において第1膨出部位43bにて第1ロック用ボール41を筒径方向で内径側へ押し出す。
尚、当該第1スリーブ部材43の突出姿勢におけるガス通流軸心P方向での位置は、第1作動部材42のメータ先端側の外周部位に設けられる第1ストップリング44にて規定される。即ち、突出姿勢にある第1スリーブ部材43の先端部位(突出先端側の部位)は、第1ストップリング44に当接する。
また、ロック部材基部11cの内周面と第1作動部材42の外周面との間には、両者の間を気密にシールする第5シール部材S5が、第1作動部材42の外周に接着される形態で設けられている。
上述したアダプタ部材20と、ガス管流出部3aとは、以下の接続機構30により接続されている。
アダプタ部材20は、ガス管流出部3aに対向した状態において、第1環状凹欠部22よりもガス管流出部3aの側に、筒外周方向に沿って形成される第2環状凹欠部21を有するものである。
説明を加えると、接続機構30は、ガス管流出部3aに接続する筒状の接続機構基部30aを有し、アダプタ部材20をガス管流出部3aに対向させた状態において、第1コイルバネSP1によりガス管流出部3aからアダプタ部材20へ向けて付勢され、第2ロック用ボール31(接続部材の一例)の筒径方向での内側への移動を規制する規制姿勢(図2(a)(b)に示す姿勢)と、アダプタ部材20がガス管流出部3aに接近する方向へ移動したときに当該移動に伴って第1コイルバネSP1による付勢方向と逆方向へ移動して第2ロック用ボール31の筒径方向での内側への移動を許容してロック状態を実現する許容姿勢(図2(c)の姿勢)との間で姿勢変更自在な第2作動部材32とを有する。尚、当該第2作動部材32は、接続機構基部30aの内周面に沿う環形状に設けられている。更に、当該第2作動部材32は、許容姿勢となって接続状態を実現しているときに、アダプタ部材20が当接する当接鍔部32aを内径側に延設して有すると共に、ガス通流軸心Pに沿う方向で当該当接鍔部32aよりもアダプタ部材20の側の内径部位に、第2作動部材32の内周面とアダプタ部材20の外周面との間をシールする第1シール部材S1を備えている。
尚、第1コイルバネSP1は、一端がガス管流出部3aの先端部位に設けられた段部3bに当接すると共に他端が第2作動部材32の当接鍔部32aに当接する形態で設けられている。
当該第2スリーブ部材33は、接続機構基部30aの外周面に沿う円筒形状を有していると共に、その内周面には、接続機構30のガス管先端側において内周方向に沿って環形状で且つ筒径方向で外側へ凹欠した第2凹欠部位33aが形成されると共に、第2凹欠部位33aのガス管基端側において内周方向に沿って環形状で且つ筒径方向で内側へ膨出する第2膨出部位33bが形成されている。当該第2スリーブ部材33は、上述した引退姿勢において第2凹欠部位33aに第2ロック用ボール31を収納し、上述した突出姿勢において第2膨出部位33bにて第2ロック用ボール31を筒径方向で内径側へ押し出し、当該第2ロック用ボール31を第2環状凹欠部21に嵌入させて接続状態とする。
尚、当該第2スリーブ部材33の突出姿勢におけるガス通流軸心P方向での位置は、第2作動部材32のガス管先端側の外周部位に設けられる第2ストップリング34にて規定される。即ち、突出姿勢にある第2スリーブ部材33の先端部位は、第2ストップリング34に当接する。
また、当該接続機構基部30aの内周面と第2作動部材32の外周面との間には、両者の間を気密にシールする第3シール部材S3が、第2作動部材32の外周に接着される形態で設けられている。
尚、当該接続機構基部30aは、ガス管流出部3aに対して螺合で接続するのではなく、一体的に設けられる構成を採用しても構わない。
以下、検定満期時にガスメータ10を交換する流れについて説明する。
メータカプラ構造100を用いて、ガス配管系統のガス管端部3a、4aに対して古いガスメータ10を接続している状態(図2(c)に示す状態)において、ガス管端部3a、4aからガスメータ10を脱離させる場合、まずもって、作業前の漏洩調整及びガス不使用確認を行った後、メータガス栓2bを閉止する。
その後、ガスメータ10の鉛直方向(図2で矢印Yに沿う方向)での位置を維持した状態で、ロック機構40の第1スリーブ部材43の外径部位を把持して、第1スリーブ部材43を突出姿勢から引退姿勢へ移行させる。これにより、第1ロック用ボール41の管径方向での内側への規制が解除されるため、ガスメータ10をガス管端部3a、4aから脱離させることができる(図2(c)から図2(b)への移動)。当該脱離した状態において、ガス管端部3a、4aには、図2(b)に示されるように、接続機構30及びアダプタ部材20が接続(装着)されている。
脱離後、ガス管流入部4aに接続機構30を介して接続されるアダプタ部材20に対し、に対して閉止キャップ(図示せず)を取り付ける。
具体的には、アダプタ部材20とガス管流出部3aとのガス通流軸心Pを一致させ対向させた状態で、ガスメータ10と共にアダプタ部材20をガス管流出部3aへ接近させて、アダプタ部材20のガス管側の先端部位を、第1作動部材42の当接鍔部42aに当接させて、第1作動部材42を規制姿勢(図2(a)(b)に示す姿勢)から許容姿勢(図2(c)に示す姿勢)へ移行させ、第1ロック用ボール41を第1環状凹欠部22へ嵌入させ、第1スリーブ部材43がガス管基端側の引退姿勢からガス管先端側の突出姿勢へ姿勢変更することでロック状態となる。
その後、メータ流出部12にガスバッグ(図示せず)を装着し、メータガス栓2bを開状態へ切り替えてガスメータ10を復帰させ、14L程度のガスをガスバッグへ導いてガスメータ10内をエアパージする。
エアパージの後、例えば60秒以内に、メータガス栓2bを閉状態へ切り替え、上述の手順でメータカプラ構造100のロック状態を解除してガス管流出部3aとメータ流入部11との接続を解除する。
その後、メータ流出部12からガスバッグを取り外し、ガス管流入部4aから閉止キャップを脱離後、メータカプラ構造100を介してガス管流出部3aへメータ流入部11を連通接続すると共に、メータカプラ構造100を介してガス管流入部4aへメータ流出部12を連通接続して、両方のメータカプラ構造100をロック状態へ移行させる。
当該第2実施形態に係るメータカプラ構造100では、ガス管端部3a、4aとアダプタ部材20とを接続する接続機構30に係る構成が、上記第1実施形態と異なる。
以下の第2実施形態に係るメータカプラ構造100の説明では、第1実施形態と異なる接続機構30に関する構成について主に説明し、上記第1実施形態に係るメータカプラ構造100と同一の構成については同一の符号を付すと共にその説明を割愛することがある。
即ち、当該第2実施形態では、従来のユニオン式管継手を用いて接続していたガス管端部3a、4aの構成と同一の構成を採用する。
アダプタ部材20のガス管流出部3aの側の部位(図3で矢印Yの先端側の部位)では、アダプタ通流路として、管端係止部8bの外径よりも大径の内径を有するアダプタ通流路大径部位20bと、管端係止部8bの外径よりも小径で且つガス管流出部3aの先端部位の外径と略同一の内径を有するアダプタ通流路中径部位20cと、当該アダプタ通流路中径部位20cよりも小径のアダプタ通流路小径部位20aとがガス管流出部3aの側から記載の順に、設けられており、アダプタ通流路中径部位20cとアダプタ通流路小径部位20aとの間には、ガス通流軸心Pの軸径方向に段面を有する段部20dが設けられている。
アダプタ通流路大径部位20bの内径には、内周方向に沿って形成される環状溝23aに対して嵌合すると共に、自然状態において管端係止部8bの外径よりも内径が小さく且つ拡径及び縮径が自在な第3ストップリング23(ストップリングの一例)が設けられている。
アダプタ通流路中径部位20cには、その内周面に沿うと共に、一端がアダプタ通流路中径部位20cとアダプタ通流路小径部位20aとの間の段部20dに当接する第5コイルバネSP5(付勢手段の一例)が設けられている。
以上の構成より、アダプタ部材20とガス管流出部3aとが同一軸心にある場合において、ガス通流軸心Pに沿う方向視では、自然状態にある第3ストップリング23は管端係止部8bと一部が重畳する状態にある。この状態において、アダプタ部材20がガス管流出部3aに接近する方向へ移動すると、第3ストップリング23が管端係止部8bの前面8c(図3で矢印Yの基端側の面で、アダプタ部材20側の面)に当接しながらその内径が管端係止部8bの外径よりも拡径する拡径姿勢を経過して、第3ストップリング23が管端係止部8bの後面8d(図3で矢印Yの先端側の面で、ガス管流出部3a側の面)側へ移動して、その内径が管端係止部8bの外径よりも縮径する縮径姿勢へ姿勢変更することで、アダプタ部材20とガス管流出部3aとが接続状態となる。
当該接続状態において、一端が段部20dに当接する第5コイルバネSP5は、その他端がガス管流出部3aの先端に当接する形態で、アダプタ部材20とガス管流出部3aとが離間する方向へ付勢する。これにより、第3ストップリング23が管端係止部8bの後面8dに当接する方向へ付勢力が働くため、接続状態におけるアダプタ部材20とガス管流出部3aとのガス通流軸心Pに沿う方向でのガタツキを抑制できる。尚、この場合、第3ストップリング23は、環状溝23aの内面のうちガス管流出部3aの基端側の端面に当接することになる。
更に、アダプタ通流路大径部位20bの内周面に第6シール部材S6(第2シール部材の一例)が設けられると共に、アダプタ通流路中径部位20cの内周面に第7シール部材S7が設けられ、上記接続状態において、当該第6シール部材S6及び第7シール部材Sが、第5コイルバネSP5の付勢方向に交差する方向(当該第2実施形態では付勢方向に直交する方向)でアダプタ通流路の内周面とガス管流出部3aの外周面との間をシールする。
当該第3実施形態に係るメータカプラ構造100では、アダプタ部材20とガス管端部3a、4aとを接続する接続機構30が、上記第1実施形態と異なる。
以下の第3実施形態に係るメータカプラ構造100の説明では、第1実施形態と異なる接続機構30の構成を主に説明し、上記第1実施形態に係るメータカプラ構造100と同一の構成については同一の符号を付すと共にその説明を割愛することがある。
アダプタメータ側本体20eは、メータ流入部11に接続可能であると共に当該メータ流入部11の内部に形成されるガス通流路11aに連通するアダプタ通流路20aを有する筒形状であり、且つ筒外周方向に沿って形成される第1環状凹欠部22を有すると共に、そのガス管側端部(図4で矢印Yの先端側の端部)には、その外周方向に沿って雄螺子部20fが形成されている。
一方、アダプタガス管側本体50aには、上記アダプタメータ側本体20eの雄螺子部20fに螺合可能な雌螺子部56aが、そのメータ側端部(図4で矢印Yの基端側の端部)に設けられている。
アダプタメータ側本体20eの雄螺子部20fとアダプタガス管側本体50aの雌螺子部56aとが螺合している状態において、アダプタガス管側本体50aとアダプタメータ側本体20eとの間には、両者の間を気密にシールする第9シール部材S9が設けられている。
当該第3スリーブ部材53は、アダプタガス管側本体50aの外周面に沿う円筒形状を有していると共に、その内周面には、そのメータ側において内周方向に沿って環形状で且つ筒径方向で外側へ凹欠した第3凹欠部位53aが形成されると共に、第3凹欠部位53aのメータ側において内周方向に沿って環形状で且つ筒径方向で内側へ膨出する第3膨出部位53bが形成されている。当該第3スリーブ部材53は、上述した引退姿勢において第3凹欠部位53aに第3ロック用ボール51を収納し、上述した突出姿勢において第3膨出部位53bにて第3ロック用ボール51を筒径方向で内径側へ押し出す。
尚、当該第3スリーブ部材53の突出姿勢におけるガス通流軸心P方向での位置は、第3作動部材52のメータ側の外周部位に設けられる第3ストップリング54にて規定される。即ち、突出姿勢にある第3スリーブ部材53の先端部位は、第3ストップリング54に当接する。
また、当該第3スリーブ部材53の内周面と第3作動部材52の内周面との間には、両者の間を気密にシールする第9シール部材S9が、第3作動部材52の外周に位置決めされる形態で設けられている。
(1)上記実施形態において、メータカプラ構造100は、ガス管流出部3a及びメータ流入部11との接続、及びガス管流入部4a及びメータ流出部12との接続の双方に用いる構成例を示したが、何れか一方に設ける構成を採用しても構わない。
この場合、何れか他方の構成例としては、ユニオン式管継手を好適に採用できる。
即ち、本発明に係るメータカプラ構造100を用いれば、従来のユニオン式管継手により接続されていたガス管端部の構成をそのまま維持しつつ、メータ通流端部のみを新規に開発したガスメータ10を接続することができる。
そこで、例えば、図5に示すように、スリーブ部材の突出姿勢と引退姿勢との間の姿勢変更を禁止す回転位置切替機構を設けることが好ましい。
以下、第1実施形態に係るメータカプラ構造100を例として回転位置切替機構について説明する。
尚、図5において、(a―1)、(b―1)、(c―1)は、接続機構30を含む回転位置切替機構の側面図であり、(a―2)、(b―2)、(c―2)は、接続機構30の断面図であり、(a―2)は(a―1)に対応し、(b―2)は(b―1)に対応し、(c―2)は(c―1)に対応するものである。
説明を追加すると、回転位置切替機構は、第1スリーブ部材33の筒内周面に対してガス通流軸心Pに沿う方向に沿って切り欠かれた第1切欠溝131と第1スリーブ部材33の筒内周面に対してガス通流軸心P周りの周方向に沿って切り欠かれた第2切欠溝132とが連続して成る溝部130と、第1スリーブ部材33の内周面に対向する部位(図5ではロック部材基部11c)から第1スリーブ部材33の内周面に対して突出して溝部130に嵌入する突起部134とから構成され、突起部134が第1切欠溝131に嵌入している場合が姿勢変更許容回転位置となり、突起部134が第2切欠溝132に嵌入している場合が姿勢変更禁止回転位置となる。
尚、第2切欠溝132の第1切欠溝131と連通する部位と逆側の端部には、第2切欠溝132の切欠方向と交差する方向に凹欠した凹欠部133が設けられており、姿勢変更禁止回転位置における突起部134は、第2切欠溝132の凹欠部133に位置することになる。
4a :ガス管流入部(ガス管端部)
8b :管端係止部
10 :ガスメータ
11 :メータ流入部(メータ通流端部)
11a :ガス通流路
11c :ロック部材基部
12 :メータ流出部(メータ通流端部)
20 :アダプタ部材
20a :アダプタ通流路
23 :第3ストップリング
30 :接続機構
40 :ロック機構
41 :第1ロック用ボール(ロック部材)
42 :第1作動部材
43 :第1スリーブ部材
100 :メータカプラ構造
P :ガス通流軸心
S2 :第2シール部材
S6 :第6シール部材
S7 :第7シール部材
SP3 :第3コイルバネ
SP4 :第4コイルバネ
SP5 :第5コイルバネ
Claims (8)
- ガス管を通流するガス流量を計測するガスメータへガスが流入出するメータ通流端部のうちガスが流入するメータ流入部と、一次側ガス管のガス管端部であるガス管流出部との連結、又は前記メータ通流端部のうちガスが流出するメータ流出部と、二次側ガス管の前記ガス管端部であるガス管流入部との連結の少なくとも何れか一方を担うメータカプラ構造であって、
前記ガス管端部に接続可能であると共に前記ガス管端部の内部に形成されるガス通流路に連通するアダプタ通流路を有する筒形状であり、且つ筒外周方向に沿って形成される第1環状凹欠部を有するアダプタ部材と、
前記アダプタ部材に前記メータ通流端部を対向させた状態において、前記メータ通流端部が前記アダプタ部材に接近する方向へ移動したときに、前記アダプタ部材の筒径方向で移動して前記第1環状凹欠部に掛止するロック部材により前記アダプタ部材と前記メータ通流端部とをロック状態とするロック機構とを有するメータカプラ構造。 - 前記ロック機構は、
前記メータ通流端部に設けられる筒状のロック部材基部と、
前記アダプタ部材を前記メータ通流端部に対向させた状態において、第1付勢部材により前記メータ通流端部から前記アダプタ部材へ向けて付勢され、前記ロック部材としてのロック用ボールの前記筒径方向での内側への移動を規制する規制姿勢と、前記メータ通流端部が前記アダプタ部材に接近する方向へ移動したときに当該移動に伴って前記第1付勢部材による付勢方向と逆方向へ移動して前記ロック用ボールの前記筒径方向での内側への移動を許容して前記ロック状態を実現する許容姿勢との間で姿勢変更自在な作動部材と、
前記アダプタ部材を前記メータ通流端部に対向させた状態において、第2付勢部材により前記メータ通流端部から前記アダプタ部材へ向けて付勢され、前記作動部材が前記規制姿勢にあるときに前記メータ通流端部のメータ本体の側であるメータ基端側へ引退している引退姿勢と、前記作動部材が前記許容姿勢にあるときに前記メータ基端側と逆側であるメータ先端側へ突出して前記ロック用ボールを前記筒径方向で内側へ移動させて外側への移動を規制する突出姿勢との間で姿勢変更自在なスリーブ部材とを有する請求項1に記載のメータカプラ構造。 - 前記作動部材は、前記許容姿勢において前記アダプタ部材の筒外周面に対向する内周面を有し、
前記アダプタ部材を前記メータ通流端部に対向させた状態において、前記メータ通流端部が前記アダプタ部材に接近する方向へ移動したときに前記メータ通流端部と前記アダプタ部材との間をシールする第1シール部材が、前記作動部材の前記内周面に設けられている請求項2に記載のメータカプラ構造。 - 前記ガス管端部は、管外周方向に沿って形成される管端係止部を有するものであり、
前記アダプタ部材の前記アダプタ通流路の内径が、前記管端係止部の外径よりも大きく形成され、
前記アダプタ通流路の内周方向に沿って形成される環状溝に対して嵌合すると共に、自然状態において前記管端係止部の外径よりも内径が小さく且つ拡径及び縮径自在なストップリングを有し、
当該ストップリングが、ガス通流軸心方向視で前記管端係止部と重畳する状態で、前記アダプタ部材を前記ガス管端部に接近する方向へ移動するときに、前記管端係止部の外径よりも拡径する拡径姿勢を経過して、ガス通流軸心方向で前記管端係止部よりも前記ガス管端部の基端側へ移動して前記管端係止部の外径よりも縮径する縮径姿勢へ移行することで、前記ガス管端部と前記アダプタ部材とを接続する接続機構として働く請求項1〜3の何れか一項に記載のメータカプラ構造。 - 前記接続機構は、前記ガス管端部と前記アダプタ部材とを接続している接続状態において、前記管端係止部を前記縮径姿勢にある前記ストップリングへ近接するよう付勢する付勢手段を前記アダプタ部材に備える請求項4に記載のメータカプラ構造。
- 前記アダプタ部材の前記アダプタ通流路には、当該アダプタ通流路の内面と前記ガス管端部の外面との間を、前記付勢手段による付勢方向と交差する方向においてシールする第2シール部材が設けられている請求項5に記載のメータカプラ構造。
- 前記アダプタ部材は、前記ガス管端部に対向した状態において、前記第1環状凹欠部よりも前記ガス管端部の側に、筒外周方向に沿って形成される第2環状凹欠部を有するものであり、
前記ガス管端部と前記アダプタ部材とを接続する接続機構は、前記アダプタ部材に前記ガス管端部を対向させた状態において、前記アダプタ部材が前記ガス管端部に接近する方向へ移動したときに、前記アダプタ部材の筒径方向で移動して前記第2環状凹欠部に掛止する接続部材により前記アダプタ部材と前記ガス管端部とを接続状態とする請求項1〜3の何れか一項に記載のメータカプラ構造。 - 前記接続機構が、前記ガス管端部から着脱自在に設けられている請求項4〜7の何れか一項に記載のメータカプラ構造。
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