JP2021163566A - 高分子固体電解質用組成物、高分子固体電解質およびその製造方法、リチウムイオン二次電池 - Google Patents

高分子固体電解質用組成物、高分子固体電解質およびその製造方法、リチウムイオン二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】−10℃以下の温度で、リチウムイオン二次電池として十分な導電性が得られる高分子固体電解質用組成物、高分子固体電解質およびその製造方法、高分子固体電解質を備えたリチウムイオン二次電池を提供する。【解決手段】ポリプロピレングリコールジアクリレートの重合体を主成分とするポリマーと、スクシノニトリルと、リチウム塩と、を含み、前記リチウム塩の濃度が1.12mol/kg以上1.56mol/kg以下、前記ポリマーと前記スクシノニトリルとの合計含有量を100質量%とした場合、前記スクシノニトリルの含有量が40質量%以上60質量%以下である、高分子固体電解質。【選択図】なし

Description

本発明は、高分子固体電解質用組成物、高分子固体電解質およびその製造方法、高分子固体電解質を備えたリチウムイオン二次電池に関する。
一般に、リチウムイオン二次電池は、正極、負極および電解質を備える。その発明以来、電解質として使用する有機溶媒の可燃性から安全性が課題となっており、近年においてもその対策の1つとして電解質を固体化した固体電解質の開発が続けられている。
固体電解質としては、例えば、ポリマーと、可塑剤と、リチウム塩とを含む高分子固体電解質が挙げられる。高分子固体電解質としては、例えば、特許文献1に記載されているものが知られている。特許文献1では、導電率を改善するために、ポリマー、可塑剤およびリチウム塩の配合比を検討している。その結果、特許文献1では、室温(25℃)における導電率が1×10−3Scm−1以上となる高分子固体電解質の組成を見出している。
米国特許第9548514号明細書
しかしながら、特許文献1では、−10℃以下の温度における高分子固体電解質の導電率を評価していない。従って、特許文献1に記載の高分子固体電解質は、−10℃以下の温度で、リチウムイオン二次電池として十分な導電性が得られないと考えられる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、−10℃以下の温度で、リチウムイオン二次電池として十分な導電性が得られる高分子固体電解質用組成物、高分子固体電解質およびその製造方法、高分子固体電解質を備えたリチウムイオン二次電池を提供することを目的とする。
本発明は、以下の態様を有する。
[1]ポリプロピレングリコールジアクリレートを主成分とするモノマーと、スクシノニトリルと、リチウム塩と、を含み、前記リチウム塩の濃度が1.12mol/kg以上1.56mol/kg以下、前記モノマーと前記スクシノニトリルとの合計含有量を100質量%とした場合、前記スクシノニトリルの含有量が40質量%以上60質量%以下である、高分子固体電解質用組成物。
[2]ポリプロピレングリコールジアクリレートの重合体を主成分とするポリマーと、スクシノニトリルと、リチウム塩と、を含み、前記リチウム塩の濃度が1.12mol/kg以上1.56mol/kg以下、前記ポリマーと前記スクシノニトリルとの合計含有量を100質量%とした場合、前記スクシノニトリルの含有量が40質量%以上60質量%以下である、高分子固体電解質。
[3][1]に記載の高分子固体電解質用組成物にラジカル重合開始剤を添加し、紫外線照射、電子線照射または加熱をすることにより、前記高分子固体電解質用組成物に含まれるモノマーを重合反応させる、高分子固体電解質の製造方法。
[4]正極活物質および高分子固体電解質を含む正極と、負極活物質および高分子固体電解質を含む負極と、前記正極と前記負極に間に配される高分子固体電解質と、を備え、前記高分子固体電解質は、[2]に記載の高分子固体電解質である、リチウムイオン二次電池。
本発明によれば、−10℃以下の温度で、リチウムイオン二次電池として十分な導電性が得られる高分子固体電解質およびその製造方法、高分子固体電解質を備えたリチウムイオン二次電池を提供することができる。
実施例および比較例において、高分子固体電解質におけるLiFSIの濃度と高分子固体電解質におけるSN比率との関係を示す図である。 実施例および比較例において、高分子固体電解質の交流インピーダンスの測定によって得られたナイキストプロットの一例を示す図である。 実施例および比較例において、高分子固体電解質の導電率と温度の関係から作成したアレニウスプロットの一例を示す図である。
本発明の高分子固体電解質用組成物、高分子固体電解質およびこれを備えたリチウムイオン二次電池の実施の形態について説明する。
なお、本実施の形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
[高分子固体電解質用組成物]
本実施形態の高分子固体電解質用組成物は、ポリプロピレングリコールジアクリレートを主成分とするモノマーと、スクシノニトリルと、リチウム塩と、を含み、リチウム塩の濃度が1.12mol/kg以上1.56mol/kg以下、モノマーとスクシノニトリルとの合計含有量を100質量%とした場合、スクシノニトリルの含有量が40質量%以上60質量%以下である。
本実施形態の高分子固体電解質用組成物は、本実施形態の高分子固体電解質を製造するために用いられる。すなわち、本実施形態の高分子固体電解質用組成物は、本実施形態の高分子固体電解質の前駆体である。
本実施形態の高分子固体電解質用組成物は、リチウム塩の濃度が1.12mol/kg以上1.56mol/kg以下であり、なおかつモノマーとスクシノニトリルとの合計含有量を100質量%とした場合、スクシノニトリルの含有量が40質量%以上60質量%以下であり、40質量%以上56.7質量%以下であることが好ましく、43.3質量%以上56.7質量%以下であることがより好ましい。
本実施形態の高分子固体電解質用組成物では、モノマーがポリプロピレングリコールジアクリレート(以下、「PPGDA」と略すこともある。)を主成分とする。プロピレングリコールジアクリレートはスクシノニトリルと相溶性がある一方で、Li塩をほとんど溶解しない特性があるために、スクシノニトリルとLi塩との相互作用を阻害せず、硬化した固体電解質が良好なLi伝導性を発現することができる。
モノマーにおけるPPGDAの含有量は、50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましい。PPGDAの含有量が前記の下限値以上であれば、スクシノニトリルが溶解できるために相分離が起こり難くなる。
PPGDAの分子量は、特に限定されないが、例えば、数平均分子量(Mn)が350以上10000以下であることが好ましく、540以上3000以下であることがより好ましい。PPGDAの数平均分子量(Mn)が前記の下限値以上であれば、硬化した固体電解質の架橋密度が高すぎることがなく、可撓性を有する固体電解質となる。一方、PPGDAの数平均分子量(Mn)が前記の上限値以下であれば、硬化した固体電解質の架橋密度が低すぎることがなく、十分な機械強度を有することができる。
前記のモノマーは、PPGDA以外のモノマーを含んでいてもよい。PPGDA以外のモノマーとしては、例えば、プロピレンオキサイド変性ビスフェノールAやジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート等の疎水性分子構造を有するモノマーや、トリアクリレートトルエンジイソシアネートウレタンプレポリマー等のウレタンアクリレートが挙げられる。Li塩との相互作用がPPGDAよりも弱いことから、疎水性分子構造を有するモノマーをより好ましく用いることができる。一方、スクシノニトリルとLi塩との相互作用を阻害する観点から、Li塩を溶解するエチレンオキサイドを含む分子構造を含むモノマーは比較的好ましくない。本実施形態の高分子固体電解質用組成物が、PPGDA以外のモノマーを含むことにより、本実施形態の高分子固体電解質用組成物の粘度、架橋密度、および親水性を調整することができる。これらを調整することにより、本実施形態の高分子固体電解質用組成物を集電箔やセパレータ等の対象物に塗布・含侵し易くなる。
前記のモノマーがPPGDA以外のモノマーを含む場合、モノマーにおけるPPGDA以外のモノマーの含有量は、50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましい。
リチウム塩としては、スクシノニトリル中におけるリチウム解離度に優れた材料であれば、特に限定されないが、例えば、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)、四フッ化ホウ素リチウム(LiBF)、リチウムビスオキサレートボラート(LiCBO)、ビス(フルオロスルホニル)イミドリチウム(LiFSI、LiN(FSO)、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドリチウム(LiTFSI、LiN(SOCF)等が挙げられる。これらの中でも、スクシノニトリルへの溶解度の観点から、ビス(フルオロスルホニル)イミドリチウム(LiFSI、LiN(FSO)、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドリチウム(LiTFSI、LiN(SOCF)が特に好ましい。
本実施形態の高分子固体電解質用組成物は、希釈溶媒を含んでいてもよい。希釈溶媒とは、主に正極合材や負極合材の塗工工程において活物質と高分子固体電解質用組成物を同時に塗工する際に固形分率を下げる目的で使用し、塗工工程後の乾燥工程において除去されるものである。希釈溶媒としては、その沸点がスクシノニトリルの沸点265℃以下のものであればよく、その沸点が165℃以下であることがより好ましく、その沸点が80℃以下であることがさらに好ましい。例えば、テトラヒドロフラン、アセトン、トルエン、酢酸エチル、n−ヘキサン、アセトニトリル等が挙げられる。これらの溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
本実施形態の高分子固体電解質用組成物によれば、ポリプロピレングリコールジアクリレートを主成分とするモノマーと、スクシノニトリルと、リチウム塩と、を含み、リチウム塩の濃度が1.12mol/kg以上1.56mol/kg以下、モノマーとスクシノニトリルとの合計含有量を100質量%とした場合、スクシノニトリルの含有量が40質量%以上60質量%以下であるため、ポリプロピレングリコールジアクリレートを主成分とするモノマーと、スクシノニトリルとの相分離を抑制できる。また、本実施形態の高分子固体電解質用組成物によって形成された高分子固体電解質は、−10℃以下の温度で、リチウムイオン二次電池として十分な導電性が得られる。
[高分子固体電解質用組成物の製造方法]
本実施形態の高分子固体電解質用組成物の製造方法は、少なくともPPGDAを含むモノマー、スクシノニトリル、リチウム塩を混合して、混合溶液を調製する工程を有する。
混合溶液を調製する工程では、少なくともPPGDAを含むモノマー、スクシノニトリルおよびリチウム塩を所定の割合で配合し、これらを撹拌子や撹拌翼で混合し、高分子固体電解質用組成物を得る。
[高分子固体電解質]
本実施形態の高分子固体電解質は、ポリプロピレングリコールジアクリレートの重合体を主成分とするポリマーと、スクシノニトリルと、ビス(フルオロスルホニル)イミドリチウムと、を含み、リチウム塩の濃度が1.12mol/kg以上1.56mol/kg以下、ポリマーとスクシノニトリルとの合計含有量を100質量%とした場合、スクシノニトリルの含有量が40質量%以上60質量%以下である。
本実施形態の高分子固体電解質は、上述の実施形態の高分子固体電解質用組成物を硬化してなるものである。
本実施形態の高分子固体電解質では、リチウム塩の濃度が1.12mol/kg以上1.56mol/kg以下である。リチウム塩は、スクシノニトリルおよびモノマーと比較して原価が高価であるためにリチウム塩濃度は低いことが好ましい。
本実施形態の高分子固体電解質では、ポリマーとスクシノニトリルとの合計含有量を100質量%とした場合、スクシノニトリルの含有量が40質量%以上60質量%以下であり、40質量%以上56.7質量%以下であることが好ましく、43.4質量%以上56.7質量%以下であることがより好ましい。スクシノニトリルの含有量が40質量%以上60質量%以下であれば、高分子固体電解質は相転移することがなく、室温(25℃)における高分子固体電解質の導電率が10−4Scm−1以上、−10℃における高分子固体電解質の導電率が10−5Scm−1以上、−30℃〜10℃における高分子固体電解質の活性化エネルギーが80kJmol−1未満となる。また、スクシノニトリルの含有量が40質量%以上56.7質量%以下あれば、高分子固体電解質は相転移することがなく、室温(25℃)における高分子固体電解質の導電率が10−4Scm−1以上、−10℃における高分子固体電解質の導電率が10−5Scm−1以上、−30℃〜10℃における高分子固体電解質の活性化エネルギーが70kJmol−1未満となる。さらに、スクシノニトリルの含有量が43.4質量%以上56.7質量%以下あれば、高分子固体電解質は相転移することがなく、室温(25℃)における高分子固体電解質の導電率が10−4Scm−1以上、−10℃における高分子固体電解質の導電率が10−5Scm−1以上、−30℃における高分子固体電解質の導電率が10−6Scm−1以上、−30℃〜10℃における高分子固体電解質の活性化エネルギーが70kJmol−1未満となる。ここでの高分子固体電解質の導電率の測定は、実施例に示す方法で行うことができる。
また、高分子固体電解質におけるリチウム塩の濃度が前記の下限値未満では、相分離の発生が起きるために導電率が不十分となる。一方、高分子固体電解質におけるリチウム塩の濃度が前記の上限値を超えると、相分離の発生が起きる。さらに、リチウム塩の濃度が高くなると高分子固体電解質用組成物の粘度が増大し、セパレータや電極への塗布・含侵に適さなくなるため好ましくない。
また、高分子固体電解質におけるポリマーとスクシノニトリルとの質量比において、スクシノニトリルの比率が前記の下限値未満では、Li伝導を担うスクシノニトリルの量が不十分となるため、導電率が不十分となり好ましくない。一方、高分子固体電解質におけるポリマーとスクシノニトリルとの質量比において、スクシノニトリルの比率が前記の上限値を超えると、相分離が起きる他、ポリマー比率の低下により機械強度が低下するため好ましくない。
本実施形態の高分子固体電解質は、単独でも正極および負極の間の短絡等を効果的に防止等することができるが、さらに機械強度を改善すること等を目的として、セパレータに上述の実施形態の高分子固体電解質用組成物を染み込ませて、その組成物を硬化させて、セパレータとポリマーを一体化したものであってもよい。
セパレータとしては、例えば、多孔性のポリオレフィン膜、不織布、ガラスファイバー等が挙げられる。
本実施形態の高分子固体電解質では、リチウム塩としては、上述の実施形態の高分子固体電解質用組成物と同じものが用いられる。
本実施形態の高分子固体電解質によれば、ポリプロピレングリコールジアクリレートの重合体を主成分とするポリマーと、スクシノニトリルと、リチウム塩と、を含み、リチウム塩の濃度が1.12mol/kg以上1.56mol/kg以下、ポリマーとスクシノニトリルとの合計含有量を100質量%とした場合、スクシノニトリルの含有量が40質量%以上60質量%以下であるため、−10℃以下の温度で、リチウムイオン二次電池として十分な導電性が得られる。
[高分子固体電解質の製造方法]
本実施形態の高分子固体電解質の製造方法は、上述の実施形態の高分子固体電解質用組成物を調製する工程と、次いで、ラジカル重合開始剤を添加して、撹拌子や撹拌翼で混合する工程、前記の高分子固体電解質用組成物に紫外線または電子線を照射または加熱して、高分子固体電解質用組成物に含まれるモノマーを硬化する工程とを有する。電子線を照射する場合にはラジカル重合開始剤は加えなくてもよい。
モノマーを硬化する工程では、まず、所定の内面形状を有する固体電解質成形用の型に、前記のラジカル重合開始剤を添加した高分子固体電解質用組成物を入れる。次いで、型に入れた高分子固体電解質用組成物に紫外線または電子線を照射または加熱して、前記のモノマーを硬化する。これにより、所定の厚さの高分子固体電解質を得る。
セパレータとの複合化をする場合には、セパレータにラジカル重合開始剤を添加した高分子固体電解質用組成物を含侵させ、その後に上述の通り硬化させ、セパレータと高分子固体電解質の複合体を得る。
ラジカル重合開始剤としては、p−アシニル、アニソイン、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、フェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド等の光重合開始剤および2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]、2,2’−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル等のアゾ重合開始剤を用いることができる。
[リチウムイオン二次電池]
本実施形態のリチウムイオン二次電池は、正極活物質および高分子固体電解質を含む正極と、負極活物質および高分子固体電解質を含む負極と、正極と負極に間に配される高分子固体電解質と、を備える。本実施形態のリチウムイオン二次電池では、高分子固体電解質が上述の実施形態の高分子固体電解質である。
「正極」
正極は、正極集電箔と、正極集電箔の少なくとも一主面に形成された正極合材層とを有する。
正極合材層は、少なくとも正極活物質および高分子固体電解質を含む。
正極活物質としては、リチウムイオンの可逆的な進入および脱離を可能とする材料であれば、特に限定されないが、例えば、層状岩塩型酸化物、オリビン型構造のリン酸塩、ポリアニオン系化合物等が挙げられる。
層状岩塩型酸化物としては、例えば、LiCoO、LiNiO、LiNiMnCo(但し、x+y+z=1、x≧0.1、y≧0.1、z≧0.1)等が挙げられる。
オリビン型構造のリン酸塩としては、例えば、LiMePO(但し、Me=Co、Fe、Mn、Ni等)等が挙げられる。
ポリアニオン系化合物としては、例えば、LiMn(MeO)(但し、Me=P、S、As、Mo、W、Si等)等が挙げられる。
正極活物質は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
高分子固体電解質としては、上述の実施形態の高分子固体電解質が用いられ、正極と負極との間に配される固体高分子電解質と同じ組成ものが用いられる。
正極合材層は、バインダー樹脂や導電助剤を含んでいてもよい。
バインダー樹脂としては、正極集電箔と正極合材層を接着することができる樹脂であれば、特に限定されないが、例えば、フッ素樹脂、エストラマー、セルロース誘導体、ポリエーテル、ポリビニルアルコール、アセタール樹脂等が挙げられる。
フッ素樹脂としては、例えば、ポリフッ化ビニリデンやポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体等が挙げられる。
エストラマーとしては、例えば、ブタジエンゴム、スチレンゴム、ニトリルゴム等が挙げられる。
セルロース誘導体としては、例えば、カルボキシメチルセルロース等が挙げられる。
ポリエーテルとしては、例えば、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
アセタール樹脂としては、例えば、ポリビニルアセタール等が挙げられる。
バインダー樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
導電助剤としては、例えば、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等のカーボンブラックや、グラフェン、カーボンナノチューブ等が挙げられる。導電助剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
正極集電箔としては、正極電位(2VvsLi/Li〜5VvsLi/Li)で安定な金属箔であれば、特に限定されないが、例えば、アルミニウム、チタン、ニッケル、ステンレス鋼等からなる金属箔が挙げられる。
「負極」
負極は、負極集電箔と、負極集電箔の少なくとも一主面に形成された負極合材層とを有する。
負極合材層は、少なくとも負極活物質および高分子固体電解質を含む。
負極活物質としては、リチウムイオンの可逆的な進入および脱離を可能とする材料であれば、特に限定されないが、例えば、炭素材料、金属負極、金属酸化物、スピネル型酸化物、金属リチウム等が挙げられる。
炭素材料としては、例えば、天然黒鉛、アモルファスカーボン、グラファイト、ハードカーボン等が挙げられる。
金属負極としては、例えば、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)等が挙げられる。
金属酸化物としては、例えば、酸化チタン(TiO)、酸化ケイ素(SiO)等が挙げられる。
スピネル型酸化物としては、例えば、チタン酸リチウム(LiTi12)等が挙げられる。
金属リチウムには、充電過程において負極集電箔上にリチウムイオンが還元されることで金属リチウムがメッキされることによって形成されるものも含まれる。
負極活物質は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
高分子固体電解質としては、上述の実施形態の高分子固体電解質が用いられ、正極と負極との間に配される固体高分子電解質と同じ組成ものが用いられる。
負極合材層は、バインダー樹脂や導電助剤を含んでいてもよい。
バインダー樹脂としては、正極と同様のものを用いることができる。
導電助剤としては、正極と同様のものを用いることができる。
負極集電箔としては、負極電位(0VvsLi/Li〜2VvsLi/Li)でリチウムと合金化しない金属箔であれば、特に限定されないが、例えば、銅、ステンレス鋼等からなる金属箔が挙げられる。
本実施形態のリチウムイオン二次電池によれば、正極活物質および高分子固体電解質を含む正極と、負極活物質および高分子固体電解質を含む負極と、正極と負極に間に配される高分子固体電解質と、を備え、高分子固体電解質が上述の実施形態の高分子固体電解質であるため、−10℃以下の温度で十分な導電性が得られる。
[正極の製造方法]
まず、上記の正極活物質と、上記の高分子固体電解質用組成物と、必要に応じてバインダー樹脂や導電助剤と、溶媒とを混合してなる正極材料ペーストを調製する。
正極材料ペーストに用いられる溶媒としては、その沸点がスクシノニトリルの沸点265℃以下のものであればよく、その沸点が165℃以下であることがより好ましく、その沸点が80℃以下であることがさらに好ましい。例えば、テトラヒドロフラン、アセトン、トルエン、酢酸エチル、n−ヘキサン、アセトニトリル等が挙げられる。これらの溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
次に、正極材料ペーストを、正極集電箔の少なくとも一主面に塗布して塗膜とし、その後、この塗膜を乾燥し、上記の正極材料ペーストからなる塗膜が少なくとも一主面に形成された正極集電箔を得る。その後、必要に応じて塗膜を加圧圧着してもよい。その後、高分子固体電解質用組成物中のモノマーを硬化させる。
以上の工程により、正極集電箔と、正極集電箔の少なくとも一主面に形成された正極合材層とを有する正極を得る。
正極は、正極活物質およびバインダー樹脂、導電助剤に溶媒を添加したスラリーを集電箔上に塗工し乾燥したものに、高分子固体電解質用組成物を含侵・硬化させて作製してもよい。この際に用いられる溶媒は、高分子固体電解質用組成物を加える前に乾燥することから、沸点について特に制限はなく、エタノールや水、N−メチルピロリドン(NMP)等の溶媒も用いることができる。
[負極の製造方法]
まず、上記の負極活物質と、上記の高分子固体電解質用組成物と、必要に応じてバインダー樹脂や導電助剤と、溶媒とを混合してなる負極材料ペーストを調製する。負極材料ペーストに用いられる溶媒としては、正極材料に用いられる溶媒と同様のものが用いられる。
次に、負極材料ペーストを、負極集電箔の少なくとも一主面に塗布して塗膜とし、その後、この塗膜を乾燥し、上記の負極材料ペーストからなる塗膜が少なくとも一主面に形成された負極集電箔を得る。その後、必要に応じて塗膜を加圧圧着してもよい。その後、高分子固体電解質用組成物中のモノマーを硬化させる。
以上の工程により、負極集電箔と、負極集電箔の少なくとも一主面に形成された負極合材層とを有する負極を得る。
[リチウムイオン二次電池の製造方法]
本実施形態のリチウムイオン二次電池の製造方法は、上述のようにして得られた正極と、上述のようにして得られた負極とを、上述のようにして得られた高分子固体電解質を介して貼り合わせて電池用部材を形成する工程と、前記の電池用部材を封止する工程と、を有する。
以上の工程により、本実施形態のリチウムイオン二次電池を得る。
以下、実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
「高分子固体電解質の作製」
混合溶液を以下のように調製した。
グローブボックス中で、ビーカー内に、モノマーとしてポリプロピレングリコールジアクリレート(PPGDA、東亞合成社製)、ビス(フルオロスルホニル)イミドリチウム(LiFSI、日本触媒社製)およびスクシノニトリル(SN、東京化成社製)を、表1に示す比率(質量比)で加えて、撹拌子を入れスターラー上で2時間以上攪拌し、混合溶液を調製した。
次に、得られた混合溶液をドライルームへ移し、その混合液に、光重合開始剤フェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド(商品名:Omnirad819、東京化成社製)を、モノマーの質量100質量部に対して1質量部となるように添加し、5分間攪拌した。
次に、ドライルーム内で、直径8.5mm、厚さ1mmであり、厚さ方向の一方の端部に底面をなす円筒状のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製の型に、光重合開始剤を添加した混合溶液を入れた。
次に、UV硬化装置(ハンディタイプ、OLM international社製)を用いて、型の中の混合溶液に1分間、紫外線を照射し、混合溶液を硬化させて、実施例1の高分子固体電解質を得た。紫外線光源としては、Gaメタルハライドを用い、光源の出力を120Wcm−1とした。
なお、表1において、SN比率とは、ポリマーとスクシノニトリルとの質量比において、スクシノニトリルの比率のみを示した値である。
また、実施例および比較例において、高分子固体電解質におけるLiFSIの濃度と高分子固体電解質におけるSN比率との関係を図1に示す。
「高分子固体電解質の導電率の測定」
高分子固体電解質の導電率を以下の手順で測定した。
露点が−30℃以下のドライルーム内で、高分子電解質の両側に銅箔を張り付けた。
その後、ステンレス製のHSセル(宝泉社製)の中に、銅箔を張り付けた高分子電解質を収容した。
その後、恒温槽内にHSセルを配置し、電気化学測定装置(商品名:SP−300、Biologic社製)を用いて、60℃から−30℃まで高分子固体電解質の交流インピーダンスを測定した。
交流インピーダンスを測定した結果、例えば、図2に示すナイキストプロットを得た。図2に示す矢印はインピーダンスZ”(Ωcm)が最も0に近い点を示しており、このときのインピーダンスZ’(Ωcm)を高分子固体電解質の抵抗(R)とした。
高分子固体電解質の導電率(σ)を、下記の式(1)により算出した。
σ=t/(R×S) (1)
上記の式(1)において、tは高分子固体電解質の厚さ、Sは高分子固体電解質の断面積を表す。
結果を表1に示す。
「高分子固体電解質の活性化エネルギーの測定」
高分子固体電解質の活性化エネルギーを以下の手順で測定した。
上述のようにして測定した高分子固体電解質の導電率と温度(高分子固体電解質が配されている環境の温度)の関係から、例えば、図3に示すアレニウスプロットを作成し、−30℃〜10℃の範囲の傾きから、高分子固体電解質の活性化エネルギー(Ea)を算出した。なお、−30℃〜10℃における高分子固体電解質の活性化エネルギーが80kJmol−1未満である場合、温度の低下による導電率低下が十分に緩やかであると言える。結果を表1に示す。
「高分子固体電解質のDSC測定」
示差走査熱量測定装置(商品名:DSC7020、日立ハイテクサイエンス社製)を用いて、高分子固体電解質の示差走査熱量測定(DSC測定)を行った。温度範囲を−30℃〜60℃、昇降温速度を10℃min−1とした。得られたDSC曲線から、この温度範囲におけるDSCピークの有無を判定した。なお、DSCピークがない場合、高分子固体電解質は相転移しないと判定した。結果を表1に示す。
「高分子固体電解質の判定」
高分子固体電解質の−10℃における導電率が10−5S/cmであり、かつ活性化エネルギーが80kJmol−1未満の場合に「○」、高分子固体電解質の−10℃における導電率が10−5S/cm未満または活性化エネルギーが80kJmol−1以上の場合に「×」と判定した。結果を表1に示す。
[実施例2〜実施例8]
ポリプロピレングリコールジアクリレート、ビス(フルオロスルホニル)イミドリチウムおよびスクシノニトリルを、表1に示す比率で混合したこと以外は実施例1と同様にして、実施例2〜実施例8の高分子固体電解質を得た。
得られた実施例2〜実施例8の高分子固体電解質について、実施例1と同様にして、導電率の測定、活性化エネルギーの測定、DSC測定および判定を行った。結果を表1に示す。
[実施例9、実施例10]
モノマーとして、ポリプロピレングリコールジアクリレートと、プロピレンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレート(PO変性ビスフェノール、共栄社化学製)とを用い、ポリプロピレングリコールジアクリレート、PO変性ビスフェノール、ビス(フルオロスルホニル)イミドリチウムおよびスクシノニトリルを、表1に示す比率で混合したこと以外は実施例1と同様にして、実施例9および実施例10の高分子固体電解質を得た。
得られた実施例9および実施例10の高分子固体電解質について、実施例1と同様にして、導電率の測定、活性化エネルギーの測定、DSC測定および判定を行った。結果を表1に示す。
[実施例11]
モノマーとして、ポリプロピレングリコールジアクリレートと、ペンタエリスリトールトリアクリレートトルエンジイソシアネートウレタンプレポリマー(ウレタンアクリレート、共栄社化学製)とを用い、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ウレタンアクリレート、ビス(フルオロスルホニル)イミドリチウムおよびスクシノニトリルを、表1に示す比率で混合したこと以外は実施例1と同様にして、実施例11の高分子固体電解質を得た。
得られた実施例11の高分子固体電解質について、実施例1と同様にして、導電率の測定、活性化エネルギーの測定、DSC測定および判定を行った。結果を表1に示す。
[実施例12]
Li塩としてビス(フルオロスルホニル)イミドリチウムの代わりにビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドリチウムを用い、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドリチウムおよびスクシノニトリルを、表1に示す比率で混合したこと以外は実施例1と同様にして、実施例12の高分子固体電解質を得た。
得られた高分子固体電解質について、実施例1と同様にして、導電率の測定、活性化エネルギーの測定、DSC測定および判定を行った。結果を表1に示す。
[比較例1]
ポリプロピレングリコールジアクリレートの代わりにポリエチレングリコールジアクリレート(PEGDA、ダイセル・オルネクス社製)を用い、ポリエチレングリコールジアクリレート、ビス(フルオロスルホニル)イミドリチウムおよびスクシノニトリルを、表1に示す比率で混合したこと以外は実施例1と同様にして、比較例1の高分子固体電解質を得た。
得られた比較例1の高分子固体電解質について、実施例1と同様にして、導電率の測定、活性化エネルギーの測定、DSC測定および判定を行った。結果を表1に示す。
[比較例2〜比較例5]
ポリプロピレングリコールジアクリレート、ビス(フルオロスルホニル)イミドリチウムおよびスクシノニトリルを、表1に示す比率で混合したこと以外は実施例1と同様にして、比較例2〜比較例5の高分子固体電解質を得た。
得られた比較例2〜比較例5の高分子固体電解質について、実施例1と同様にして、導電率の測定、活性化エネルギーの測定、DSC測定および判定を行った。結果を表1に示す。
Figure 2021163566
表1の結果から、実施例1〜実施例12の高分子固体電解質は、ポリプロピレングリコールジアクリレートの重合体を主成分とするポリマーと、スクシノニトリルと、ビス(フルオロスルホニル)イミドリチウムまたはビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドリチウムおよびスクシノニトリルと、を含み、ビス(フルオロスルホニル)イミドリチウムまたはビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドリチウムおよびスクシノニトリルの濃度が1.12mol/kg以上1.56mol/kg以下、ポリマーとスクシノニトリルとの合計含有量を100質量%とした場合、スクシノニトリルの含有量が40質量%以上60質量%以下であるため、−10℃以下の温度で、リチウムイオン二次電池として十分な導電性が得られることが確認された。
一方、比較例1の高分子固体電解質は、ポリマーとしてポリプロピレングリコールジアクリレートの重合体を含まないため、−10℃以下の温度における導電率は十分であるものの、相転移がみられるために相分離が容易に起こりうる上に、活性化エネルギーが88kJmol−1と高すぎるために、リチウムイオン二次電池として温度低下に伴う性能低下が急激であることが確認された。比較例2の高分子固体電解質は、スクシノニトリルの含有量が33.3質量%であるため、−10℃以下の温度において、リチウムイオン二次電池として十分な導電性が得られないことが確認された。
比較例3の高分子固体電解質は、イミドリチウムの濃度が1.64mol/kgであるため、−10℃以下の温度で、リチウムイオン二次電池として十分な導電性が得られないことが確認された。
比較例4の高分子固体電解質は、スクシノニトリルの含有量が63.3質量%であるため、−10℃以下の温度において、リチウムイオン二次電池として十分な導電性が得られるものの、活性化エネルギーが106.8kJmol−1と高すぎるために、リチウムイオン二次電池として温度低下に伴う性能低下が急激であることが確認された。
比較例5の高分子固体電解質は、イミドリチウムの濃度が1.02mol/kgであるため、−10℃以下の温度において、リチウムイオン二次電池として十分な導電性が得られないことが確認された。
本発明に係る高分子固体電解質は、−10℃以下の温度において、十分な導電性が得られることから、特に、リチウムイオン二次電池の分野において広く適用可能である。

Claims (4)

  1. ポリプロピレングリコールジアクリレートを主成分とするモノマーと、スクシノニトリルと、リチウム塩と、を含み、
    前記リチウム塩の濃度が1.12mol/kg以上1.56mol/kg以下、
    前記モノマーと前記スクシノニトリルとの合計含有量を100質量%とした場合、前記スクシノニトリルの含有量が40質量%以上60質量%以下である、高分子固体電解質用組成物。
  2. ポリプロピレングリコールジアクリレートの重合体を主成分とするポリマーと、スクシノニトリルと、リチウム塩と、を含み、
    前記リチウム塩の濃度が1.12mol/kg以上1.56mol/kg以下、
    前記ポリマーと前記スクシノニトリルとの合計含有量を100質量%とした場合、前記スクシノニトリルの含有量が40質量%以上60質量%以下である、高分子固体電解質。
  3. 請求項1に記載の高分子固体電解質用組成物にラジカル重合開始剤を添加し、紫外線照射、電子線照射または加熱をすることにより、前記高分子固体電解質用組成物に含まれるモノマーを重合反応させる、高分子固体電解質の製造方法。
  4. 正極活物質および高分子固体電解質を含む正極と、負極活物質および高分子固体電解質を含む負極と、前記正極と前記負極に間に配される高分子固体電解質と、を備え、
    前記高分子固体電解質は、請求項2に記載の高分子固体電解質である、リチウムイオン二次電池。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114069041A (zh) * 2021-11-15 2022-02-18 惠州亿纬锂能股份有限公司 一种粘弹性电解质修饰层及其制备方法和应用

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