JP2021162632A - 光学フィルタ - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は上記の点に鑑みなされたものであり、従って、本発明の目的は、イメージセンサ又はイメージセンサの支持フレームに、紫外線硬化型接着剤によって光学フィルタを接着する際に、紫外線硬化型接着剤に紫外線を良好に照射できる新規な構造を有した光学フィルタを提供することにある。
前記イメージセンサの光線有効範囲である画素領域に対応する平面的な大きさを有し、第1の主面に紫外線カットコートがされた又は自身が紫外線吸収性を有した第1基板と、
平面的な大きさが前記第1基板より大きい第2基板であって、紫外線透過性を有し、かつ、第1の主面は前記第1基板の第2の主面に接着剤によって接着されていて、当該第2基板の第2の主面の、前記第1基板より外側に当たる領域は、前記紫外線硬化型接着剤による接着領域とされる第2基板と、
前記第1基板及び前記第2基板を接着している当該接着剤層と、
を備えたことを特徴とする光学フィルタ。
また、第2基板自体は、第1基板に比べ、大きさや厚みの変更を行い易いため、イメージセンサの光線有効範囲は変更ないがイメージセンサの外形やイメージセンサの支持フレームの外形が変わった場合でも、第2基板の大きさ等の変更のみで、紫外線硬化型接着剤の接着領域を確保できる。
これらのことから、イメージセンサ又はイメージセンサの支持フレームに、紫外線硬化型接着剤によって光学フィルタを接着する際に、紫外線硬化型接着剤に紫外線を良好に照射できる新規な構造を有した光学フィルタを提供できる。
(光学フィルタの全体構成)
先ず、図1、図2を参照して、第1の実施形態の光学フィルタ10について説明する。この光学フィルタ10は、図1(A)に示したように、例えばデジタルカメラ30に内蔵されているイメージセンサ20又はイメージセンサの支持フレーム20等に、紫外線硬化型接着剤40(図1(C)参照)によって接着されるものであって、以下の構造を有したものである。
第1基板11は、平面的な大きさが、イメージセンサの光線有効範囲の大きさすなわち図2(A)中に示したようにw1×h1で、厚みが、図2(B)に示したようにt1のものであって、第1の主面11aに紫外線カットコートがされている基板か、又は、第1の基板11自身が紫外線吸収性を有した基板で構成してある。
第1基板11が、第1の主面11aに紫外線カットコートがされているものである場合、当該第1の基板11は、例えば、ホウ酸塩ガラス、ソーダガラス又は水晶で構成でき、紫外線カットコートは、例えば、誘電体多層膜からなる積層膜で構成できる。
また、第1基板11が、紫外線吸収性を有した基板である場合は、当該第1基板11は、例えば、酸化チタンと酸化セリウムをガラス素材に添加したガラスで構成できる。
なお、図1、図2の場合の第1基板11は、紫外線吸収性を有した基板であり紫外線カットコートを設けていない例である。
なお、接着剤15は、この例の場合、紫外線硬化型接着剤としてある。
これら第1基板11及び第2基板13の具体的な寸法例を、寸法比の表示形式によって、表1に示した。表1には、実施例1、実施例2及び実施例3の例を示してある。
少なくとも、表1に示した実施例1〜実施例3の基板の寸法であると、デジタルカメラの特に上位機種用として好ましく、しかも、領域13cにおける紫外線の透過も良好であり、かつ、紫外線硬化型接着剤の接着強度も確保でき、また、光学フィルタ自体の反りや歪等も実用上問題ないことが、確認できている。すなわち、第1基板及び第2基板の幅の寸法比w1/w2は0.86〜0.9が好ましく、高さの寸法比h1/h2は0.8〜0.85が好ましく、厚み比t1/t2は0.39〜0.72が好ましい。
次に、第1の実施形態の光学フィルタ10の製法例を、図3を参照して説明する。
先ず、第2基板13を用意し、その第1の主面13aに紫外線硬化型接着剤40を塗布する。紫外線硬化型接着剤40は、第2基板13の第1の主面13aの全面に塗布してもかまわないが、好ましくは、第1基板11と対向する領域に塗布し縁近傍には塗布しない方が良い。
紫外線硬化型接着剤40を塗布した後、第2基板13に第1基板11を重ね(図3(A))、第2基板13の裏面から紫外線50を照射して(図3(B))、第1基板11と第2基板13とを接着する。これにより第1の実施形態の光学フィルタ10を得ることができる。
この第1の実施形態の光学フィルタ10を、イメージセンサ又はイメージセンサの支持フレーム20等に接着する場合は、図4に示したように、イメージセンサ又はイメージセンサの支持フレーム20に、紫外線硬化型接着剤40を塗布し、その上に第2基板13を、重ねる。そして、第1基板11の上方から紫外線50を照射する。紫外線50は、第1基板11は透過しないか減衰されるが、第2基板13の第1基板11より外側の領域は透過して紫外線硬化型接着剤40を硬化させる。従って、イメージセンサ又はイメージセンサの支持フレーム20等に光学フィルタ10を、紫外線硬化型接着剤40によって接着できる。
次に、他の実施形態の光学フィルタについて説明する。
図5は、第2の実施形態の光学フィルタ10xの説明図であり、図1(B)と同様の断面図で示したものである。
第2の実施形態の光学フィルタ10xは、第1基板11が紫外線カットコート17を備えるものの例である。第1基板11に赤外線カットコート17を設ける場合、第1基板11の少なくとも第1の主面11aに設ける。ただし、図5の例の場合、第1基板11の第1の主面11a及び側面11に、紫外線カットコート17を設けた例を示してある。第1基板11の側面11にも紫外線カットコート17を設けると、主面及び側面双方からの紫外線の影響を軽減できる。
第3の実施形態の光学フィルタ10yは、第2基板13の第2の主面13bに、反射防止コート19を設けたものである。光学フィルタにおけるイメージセンサ側での不要な反射を軽減又は防止できる。
10y:第3の実施形態の光学フィルタ 11:第1基板
11a:第1基板の第1の面 11b:第1基板の第2の面
13:第2基板 13a:第2基板の第1の面
13b:第2基板の第2の面 13c:接着領域
15:接着剤(第1基板と第2基板を接着している接着剤)
17:紫外線カットコート 19:反射防止コート
20:イメージセンサ又はイメージセンサの支持フレーム
30:デジタルカメラ 40:紫外線硬化型接着剤
50:紫外線
Claims (4)
- イメージセンサ又はイメージセンサの支持フレームに紫外線硬化型接着剤によって接着される光学フィルタにおいて、
前記イメージセンサの光線有効範囲に対応する平面的な大きさを有し、第1の主面に紫外線カットコートがされた又は自身が紫外線吸収性を有した第1基板と、
平面的な大きさが前記第1基板より大きい第2基板であって、紫外線透過性を有し、かつ、第1の主面は前記第1基板の第2の主面に接着剤によって接着されていて、当該第2基板の第2の主面の、前記第1基板より外側に当たる領域は、前記紫外線硬化型接着剤による接着領域とされる第2基板と、
前記第1基板及び前記第2基板を接着している当該接着剤層と、
を備えたことを特徴とする光学フィルタ。 - 前記第1基板が前記第1の主面に紫外線カットコートがされたものである場合、前記第1基板の側面にも紫外線カットコートを備えることを特徴とする請求項1に記載の光学フィルタ。
- 前記第1基板が紫外線吸収性を有した基板である場合、前記第1基板の第1の主面に反射防止コートを備えることを特徴とする請求項1に記載の光学フィルタ。
- 前記第2基板の前記第2主面に反射防止コートを備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学フィルタ。
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