JP2008096918A - 光学シート - Google Patents

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Abstract

【課題】層間の密着性に優れた光学シートを提供する。
【解決手段】入射した光を制御して出射する層を備える光学シート10、20、30であって、ポリエステル系樹脂を主成分とする基材層12と、基材層の一方の面に積層され、入光面に対して直交する断面において、光が透過可能なプリズム部14、14、…、及び光を吸収可能な光吸収部15、15、…がシート面に沿って交互に配置される光学機能シート層13とを備え、光学機能シート層のプリズム部が200MPa以下のヤング率を有する樹脂からなることを特徴とする。
【選択図】図9

Description

本発明は、プラズマテレビ、液晶表示装置、及びプロジェクションスクリーン等に用いられる光学シートに関し、詳しくは、光学機能シート層とこれに隣接する層との密着力が向上された光学シートに関する。
プラズマテレビ、液晶表示装置、及びプロジェクションスクリーン等に用いられる光学シートは、光源からの光(映像光)が観察者にとって適切で見易いものとなるように、コントラスト、視野角、光路等を調整することのできるシートである。かかる光学シートは、各機能を有する複数の層から形成される積層構造とされており、各層がいずれかの手段で接着されている。この層間における接着が適切でないと、接着力不足による剥離が起こり、不具合が生じる。
積層された層間に強い接着力を得るための1つの手段としてプライマー処理が行われている。これは、プライマーを接着面に塗布し、該プライマーを介して層間を接着する方法である。光学シートは、上記積層構造のうちの少なくとも1層に光を透過して観察者に適切な映像光を提供するプリズムが配列されたプリズム部を有する光学機能シート層を具備する。従来においては、光学機能シート層と、該光学機能シート層の一方の面に積層されるポリエチレンテレフタレート(以下「PET」と記載することがある。)フィルム層との接着力を確保するため、上記プライマー処理が行われていた。
かかるプライマー処理については、多くの分野で用いられ、例えば特許文献1には、ミラーシートにおいてプライマー処理層を備えることの効果が記載されている。
特開2006−35575号公報
しかし、例えばプラズマテレビにおいては光源部であるプラズマディスプレイパネル(以下、「PDP」と記載することがある。)と光学シートとが近く、又は密着して配置されるため、光学シートがPDPからの熱により高温に達する場合がある。またプラズマテレビに限らず、近年における各種映像提供機器の薄型化の傾向により、その使用時において光学シートが他からの熱を受けて高温に達するという傾向にある。このような状況では、光学シートにおける層間の接着強度を向上させた上記プライマー処理であっても十分な接着力を得ることができない場合があり、剥離を防止する手段が必要とされていた。
そこで本発明では、層間の密着性に優れた光学シートを提供することを課題とする。
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
請求項1に記載の発明は、入射した光を制御して出射する層を備える光学シート(10、20、30)であって、ポリエステル系樹脂を主成分とする基材層(12)と、基材層の一方の面に積層され、入光面に対して直交する断面において、光が透過可能なプリズム部(14、14、…)、及び光を吸収可能な光吸収部(15、15、…)がシート面に沿って交互に配置される光学機能シート層(13)とを備え、光学機能シート層のプリズム部が200MPa以下のヤング率を有する樹脂からなることを特徴とする光学シートを提供することにより前記課題を解決する。
ここで、「ポリエステル系樹脂」とは、広く当該系統の樹脂を意味する。これには例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)、又はポリトリメチレンテレフタレート(PTT)樹脂等を挙げることができる。また、「主成分」とは、基材層を形成する材料全体に対して上記ポリエステル系樹脂が50質量%以上含有されていることを意味する(以下、同様とする。)。
また、ヤング率が200MPa以下である樹脂の種類は特に限定されるものではないが、ウレタンアクリレートを主成分とする樹脂を挙げることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の光学シートの入光側及び/又は出光側にさらに粘着剤層(36)を備えることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の光学シートの粘着剤層が赤外線を遮断する機能、ネオン線を遮断する機能、色調補正をする機能、紫外線を遮断する機能、又は電磁波を遮断する機能から選ばれる1又は複数の機能を有することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光学シートの光学機能シート層(13)の基材層(12)が配置される面とは反対側の面にも、ポリエステル系樹脂を主成分とする他の基材層(26)が備えられることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の光学シートの光吸収部(15、15、15、…)に平均粒径が1μm以上の光吸収粒子を含有することを特徴とする。
ここで、「平均粒径が1μm以上」であることにおける「1μm」とは、重量分布法による粒度測定により得られる値である。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の光学シートのプリズム部(14、14、…)が屈折率Npである材料により形成され、光吸収部(15、15、…)が屈折率Nbである材料により形成されるとともに、屈折率Npの大きさが、屈折率Nbの大きさ以上であることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか一項に記載の光学シートが出光面側に備えられることを特徴とするプラズマディスプレイパネルを提供することにより前記課題を解決する。
本発明によれば、従来のようにプライマー処理をした場合、又はプライマー処理をしない場合でも光学シートを構成する光学機能シート層の他層への密着性を従来よりも向上させることができる。そして、高温及び/又高湿度環境下においても剥離を生じることのない光学シートを提供することができる。
本発明のこのような作用及び利得は、次に説明する発明を実施するための最良の形態から明らかにされる。
以下本発明を図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1は、第一実施形態に係る光学シート10の断面を示し、その層構成を模式的に表した図である。光学シート10は、粘着剤層11と、基材層としてのPETフィルム層12と、光学機能シート層13と、を備えている。以下に各層について説明する。
粘着剤層11は、後述するように例えばプラズマテレビ1の強度や平坦度等を確保するために配置されるガラス層53(図5参照)に光学シート10を接着させるための粘着剤が配置された層である。粘着剤層11に用いられる粘着剤は光を透過するとともに、適切に光学シート10を他に接着させることができればその材質は特に限定されるものではない。これには例えばアクリル系の共重合体等を挙げることができ、その粘着力は例えば数N/25mm〜20N/25mm程度である。
粘着剤層11は、上記のような粘着性を備えると共に、他の機能を有するものとしてもよい。これには例えば、IR(赤外線)カット、NIRカット、ネオン線カット、紫外線カット、色調補正(着色)、電磁波カット(EMI)等を挙げることができる。ここで、ネオン線カットの方法としては例えばフタロシアニン等を粘着剤に分散させることを挙げることができる。
PETフィルム層12は、後述する光学機能シート層13を形成するためのベースとなるフィルムの層で、PETを主成分として形成されている。当該PETフィルム層12はPETを主成分として含有していれば良く、他の樹脂が含まれてもよい。また、各種添加剤を適宜な量添加してもよい。一般的な添加剤としては、フェノール系等の酸化防止剤、ラクトン系等の安定剤等を挙げることができる。
本実施形態で用いたPETのヤング率は、その種類及び添加剤等によって詳細は異なるが、概ね4500〜4800MPaである。また、同時にPETフィルム層12は映像光を適切に観察者側に透過させる必要があるので光を透過するように構成される。
当該PET層12に関しても、他の機能を備えてもよい。これには、IR(赤外線)カット、NIRカット、ネオン線カット、紫外線カット、色調補正(着色)、電磁波カット(EMI)等を挙げることができる。ここでも、ネオン線カットの方法としては例えばフタロシアニン等をPETに分散させることを挙げることができる。
光学機能シート層13は、光学シート10のシート面に直交する断面において断面が略台形であるプリズム部14、14、…と、該プリズム部14、14、…の間に配置された三角形断面である光吸収部15、15、…とを備えている。
プリズム部14、14、…は上底、下底を光源側又は観察者側に面するように配置された台形断面を有する要素である。また、プリズム部14、14、…は、所定の屈折率(Np)を有する光透過性樹脂で構成されている。その材質は特に限定されるものではないが、例えば電離放射線等で硬化するウレタンアクリレートを主成分としたものを用いることができる。そして本発明の光学シート10のプリズム部14、14、…を構成する材料のヤング率は、硬化された後、プリズム部14、14、…として形成されたときに、200MPa以下である。さらに好ましいヤング率は150MPa以下である。
このように、本発明の光学シート10に備えられるプリズム部14、14、…を構成する材料は、従来におけるプリズム部を構成する材料に比べ、低いヤング率を有するものである。かかる低いヤング率を得るための方法は特に限定されるものではないが、例えば、樹脂の架橋密度を減少させるなどを挙げることができる。
光吸収部15、15、…は、上述のようにプリズム部14、14、…の間に配置される三角形断面を有する要素である。また、光吸収部15、15、…は、プリズム部14、14、…と異なる屈折率(Nb)を有する所定の材料により構成されている。ここで、プリズム部14、14、…の屈折率Npは、光吸収部15、15、…の屈折率Nb以上であることが好ましい。また光吸収部15、15、…の材料のヤング率は必ずしも200MPa以下である必要はないが、200MPa以下、又はプリズム部14、14、…と同じであることが好ましい。
このように、プリズム部14、14、…の屈折率Npと、光吸収部15、15、…の屈折率NbとをNp≧Nbとすることにより、所定の条件で入射した光源からの映像光を光吸収部15、15、…とプリズム部14、14、…との界面で適切に反射させ、観察者に制御された映像光を提供することができる。
また、光吸収部15、15、…には光吸収性を有する粒子が含有されたり、光吸収部15、15、…が顔料や染料により着色されたりしても良い。これにより観察者側からの外光を適切に吸収することができる。光吸収性を有する粒子が含有された場合には、該粒子の粒径は1μm以上であることが好ましい。当該粒子は光吸収性を有していれば特に限定されるものではないが、黒色であることが好ましく、これには市販の粒子を用いることもできる。
光学シート10は、上述したように光源からの熱により高温に達する。そして高温に達すると、PETフィルム層12と光学機能シート層13との線膨張係数の差により層の境界に応力が発生する。ここで、PET、及びプリズム部を形成する材料の線膨張係数は温度によって必ずしも一定ではないが、本発明の光学シート10が高温に達する典型的な例である60℃におけるPETの線膨張係数は0.2×10−4(1/℃)、プリズム部を形成する材料の60℃における線膨張係数は5.2×10−4(1/℃)である。
そして、このような線膨張係数の差があるにもかかわらず、本発明の光学シート10では、上記構成を有することにより、層の境界に発生した応力が層境界に留まらず、光学機能シート層13の全体に分散する。従って層境界に応力が集中することがないので剥離が抑制される。
光学シート10の光学機能シート層13は、例えば次のようにPETフィルム層12上に形成される。すなわち、まず、PETフィルムの一面側に、液状のプリズム部となる材料を塗布する。次に、プリズム部形状を形成するロール金型とPETフィルムとの間に、上記プリズム部となる材料を挟んだ状態で紫外線を照射することにより硬化させ、プリズム部14、14、…を形成する。
そして、上記形成されたプリズム部14、14、…の間に、屈折率がNbである透明樹脂中に黒色の光吸収粒子が分散された材料をスキージする等し、その後該光吸収粒子が分散された透明樹脂を硬化させて光吸収部15、15、…を形成する。
このようにして得られた本発明の光学シート10は、従来のプライマー処理により得られた光学シートよりも、過酷な環境でもPETフィルム層12と、光学機能シート層13との間で剥離が生じることを防ぐことができる。従って本発明は上述のように、過酷な使用条件下でも剥離を起こさない密着性の高い光学シート10を提供することができる。
本発明の光学シート10では、プライマー処理の有無について特に限定されるものではない。本発明の光学シート10では、プライマー処理をしなくても従来のプライマー処理をした光学シートよりも密着性が向上する。また、さらに過酷な環境条件下で使用される場合には、本発明の光学シートにプライマー処理を施すとともに上記光学機能シート層を形成してもよい。これによりさらに密着性を向上させることが可能となる。
ここでは1つの実施形態としての光学シート10を示したが、その形態はこれに限定されるものではない。例えば、光学機能シート層に関しては、プリズム部や光吸収部の形状が変更されても本発明の光学シートとすることができる。これには、図2(a)、(b)に示した変形例のように光吸収部15’、15’、…、15’’、15’’、…が矩形や多角形であるものを挙げることができる。
また、基材層の材料は必ずしもPETであることは必要なく、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)、又はポリトリメチレンテレフタレート(PTT)樹脂等の「ポリエステル系樹脂」を用いることができる。本実施形態では、性能に加え、量産性、価格、入手可能性等の観点からPETを主成分とする樹脂が好ましい材料であるとして説明した。
本実施形態では光学シート10が映像提供機器に取り付けられた場合の構成により説明したが、当該映像提供機器に取り付けられる前においては、図1に示した層構成に加えて一方の面にはセパレータ、他方の面には保護フィルム等が備えられることもある。
図3は第二実施形態に係る光学シート20の層構成を模式的に示した図である。光学シート20は、第一実施形態の光学シート10の光学機能シート層13のPETフィルム層12とは反対側面にさらにPETフィルム層26を有するものである。PETフィルム層26については上記のPETフィルム層12の説明が該当するのでここでは省略する。
かかる構成の場合は、光学機能シート層13と、いずれの側のPETフィルム層12、26との密着性も向上され、密着性に優れた光学シート20を提供することができる。
図4は第三実施形態に係る光学シート30の層構成を模式的に示した図である。光学シート30は、第一実施形態の光学シート10の光学機能シート層13のPETフィルム層12とは反対側面に粘着剤層36を有するものである。粘着剤層36については上述した粘着剤層11の説明が該当するのでここでは省略する。
かかる構成の場合は、例えば光源等に直接光学シート30を接着することができる。本発明の光学シート30は上述の通り、過酷な環境条件においても層間の密着性が高いので、たとえ光源に直接接着し、光学シート30の温度が上昇しても適切な状態を保持することができる。
その他にも層構成については特に限定されるものではない。これには、例えば、上記第二実施形態のPETフィルム層26のさらに外側面に粘着層を設けることもできる。これによれば、光学シート20及び光学シート30の効果を享受することができる。
次に上記光学シート10、20、30が用いられる各場面について説明する。図5は光学シート10が、プラズマテレビ1に配設された場面において、該光学シート10が備えられた部分の縦断面を一部拡大して模式的に示した図である。図5では、紙面右が観察者側である。
プラズマテレビ1は、図5に示したように、観察者側とは反対側からプラズマディスプレイパネル(以下、「PDP」と記載することがある。)51と、空気層52と、光学シート10と、ガラス層53と、赤外線カットフィルム層54と、電磁波シールド層55と、反射を防止するフィルム層56とを備えている。PDP51からの映像光が各層を透過することにより適切な映像光を観察者に提供することができる。
具体的には、プラズマテレビ1では、PDP51からの光(映像光)が、例えば図1に矢印A、B及びCに示したような光路により観察者に映像等を提供する。このとき光学シート10は、上記構成により、PDP51からの光(映像光)が観察者にとって適切で見易いものとなるように、映像光を制御することができる。また、外光の一部を吸収してコントラストを調整することも可能とされている。従って、この場合は光学シート10によりコントラストを向上させることができる。
このようなプラズマテレビ1において、PDP51は通常、発光時に発熱する。従って、該発熱によりその熱が光学シート10に伝わり、光学シート10も高温に達する。本発明はかかる過酷な状況においても後述するようなプリズム部14、14、…(図1参照)を有する光学機能シート層13(図1参照)により、該光学機能シート層13が隣接する層から剥離し難くなる。
ここでは、光学シート10が適用される場合を示したが、光学シート10の代わりに光学シート20、30が用いられてもよい。光学シート30が用いられたときには、粘着剤層36により光学シート30がPDP51に直接接着される。かかる高温高湿となる場合でも本発明の光学シートは剥離せずに密着状態を維持することができる。
次に光学シート10が用いられる他の場面について説明する。図6は、光学シート10が用いられた液晶表示装置2の層構成を模式的に示した図である。構成例としては透過型液晶表示装置を示す。液晶表示装置2は、面状光源61と、透過型液晶パネル62とを備えており、その間に光学シート10が設けられている。
面状光源61は、液晶パネル62の裏面側に配置されており、この面状光源61は、液晶パネル62に対するバックライトとしての役割を果たす。面状光源61からの面状の光は光学シート10を介して液晶パネル62の裏面に向けて出射される。このとき例えば矢印D、E及びFのような光路をとる。すなわち、このとき、光学シート10は、当該面状光が大きく広がらないように光の角度を制御して液晶パネル62の裏面に入射させる。これにより、この液晶パネル62に画像を表示する。
以上より、液晶表示装置2においては、光学シート10は視野角を制御することができる。かかる視野角制御機能を有する光学シートにも本発明の光学シートを適用することができる。また、図6では光学シート10を液晶パネル62の面状光源61側に配置したが、この位置に限られることはなく例えば最も観察者側に貼り付けられても良い。これにより使用者の意思により視野角制御機能を有するシートを後から任意に設けることも可能となる。
ここでは、光学シート10が適用される場合を示したが、光学シート10の代わりに光学シート20、30が用いられてもよい。また、光学シート10、20、30には、その一方の面に、上述した赤外線カットフィルム層、電磁波シールド層、反射を防止するフィルム層等が備えられていてもよい。
さらに、光学シート10が用いられる他の場面について説明する。図7は、光学シート10が用いられたプロジェクションスクリーン3の層構成を模式的に示した図である。プロジェクションスクリーン3では、光学シート10のプリズム部14、14、…における台形断面のうち下底が光源側となるように配置される。プロジェクションスクリーン3は、光源側からフレネルレンズ層71と、光学シート10と、拡散シート層72とを備えている。ここで拡散シートとは光を拡散させる機能を有するシートである。
光源からの光はフレネルレンズ層71により所定の光路でこれを透過し、光学シート10を介して拡散シート層72をさらに透過し観察者へ至る。このとき例えば矢印G、H及びIのような光路をとる。すなわち、光学シート10は、入射光の角度を制御して拡散させるように観察者側に出光させる。
以上より、プロジェクションスクリーン3においては、光学シート10は光を拡散させることができる。かかる光拡散機能を有する光学シートにも本発明の光学シートを適用することができる。
ここでは、光学シート10が適用される場合を示したが、光学シート10の代わりに光学シート20、30が用いられてもよい。また、光学シート10、20、30には、その一方の面に、上述した赤外線カットフィルム層54、電磁波シールド層55、反射を防止するフィルム層56等が備えられていてもよい。
以上のような構成を備える光学シートに関して、以下に実施例を示し、さらに詳しく説明する。ただし、本発明は実施例の範囲に限定されるものではない。
実施例として、本発明の光学シート及び従来の光学シートについて、JIS−C6471に準拠したピール試験(90°)を行った。その概要は、図8に示したように、PETフィルム層81から光学機能シート層82を90°の方向(図8に矢印Jで示した方向)に剥がし、そのときに要する力を測定するものである。以下に条件等を示す。
<試験条件>
・雰囲気温度:60〜85℃
・湿度:90〜95%
・時間:600時間
・引き剥がし速度:200mm/分
<試験片>
試験片の製作は次の手順、及び条件でおこなった。
(1)成膜液、フラット型を所定の温度(30±1℃)に調温した。
(2)UV照射装置 FUSION D (フュージョンUVシステムズ製 ランプバルブ:Dバルブ)を使用し、240W/cm、65%、2.5m/分にて照射し成膜。このとき測定樹脂をPETと金型との間に挟み硬化させ、膜厚を200±20μmとした。
(3)測定する膜を温度23.5℃、湿度55%にて1夜間静置した。
(4)JIS K7113 1号試験片(1/2)形状にカットし、ダンベル形状とした。
上記条件により製作した試験片を島津製作所製AGS‐1KNG(ロードセル、SBL‐1KN)により、速度10mm/分で測定し、弾性率を計算した。表1に本実施例に供された試験片のプリズム部のヤング率を示した。
Figure 2008096918
<評価方法>
上記湿熱条件後、試験片を取り出し、1時間放置した後にピール試験において、剥離するために要する力(N)を測定した。
<結果>
表2に結果を示し、さらに該表2に基づいて図9にグラフを作成した。グラフ中には結果に基づく近似線を同時に示した。
Figure 2008096918
ここで、発明者らのこれまでの知見により当該ピール試験において引き剥がし力を4N以上とすることができれば、プラズマテレビにおいて光学シートが達する温度が高温になっても剥離を生じることがないことがわかっている。
かかる知見、及び実施例1〜3、比較例、従来例から本実施例の結果をみると、プリズム部のヤング率が200MPa以下で、ピール引き剥がし力が4N以上を得ることができた。そして、これによってPETフィルム層と光学機能シート層との密着性を向上させた光学シートを得ることができる。ここで従来例では、プライマー処理により接着性が強化されている例であり、従来の光学シートに比べて本発明の上記効果が顕著に現れている。
以上、現時点において、最も、実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う光学シートも本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
第一実施形態に係る本発明の光学シートの断面を示し、その層構成を模式的に表した図である。 本発明の光学シートの変形例の層構成を模式的に表した図である。 第二実施形態に係る本発明の光学シートの断面を示し、その層構成を模式的に表した図である。 第三実施形態に係る本発明の光学シートの断面を示し、その層構成を模式的に表した図である。 本発明の光学シート及び光学フィルムがプラズマテレビに用いられた例を示す図である。 本発明の光学シートが液晶表示装置に用いられた例を示す図である。 本発明の光学シートがプロジェクションスクリーンに用いられた例を示す図である。 ピール試験の概要を示す模式図である。 実施例の結果を、横軸にプリズム部のヤング率、縦軸にピール試験引き剥がし力をとって示したグラフである。
符号の説明
1 プラズマテレビ
2 液晶表示装置
3 プロジェクションスクリーン
10 光学シート
11 粘着剤層
12 PETフィルム層(基材層)
13 光学機能シート層
14 プリズム部
15 光吸収部
20 光学シート
30 光学シート

Claims (7)

  1. 入射した光を制御して出射する層を備える光学シートであって、
    ポリエステル系樹脂を主成分とする基材層と、
    前記基材層の一方の面に積層され、入光面に対して直交する断面において、光が透過可能なプリズム部、及び光を吸収可能な光吸収部がシート面に沿って交互に配置される光学機能シート層と、を備え、
    前記光学機能シート層の前記プリズム部が200MPa以下のヤング率を有する樹脂からなることを特徴とする光学シート。
  2. 請求項1に記載の光学シートの入光側及び/又は出光側にさらに粘着剤層を備えることを特徴とする光学シート。
  3. 前記粘着剤層が赤外線を遮断する機能、ネオン線を遮断する機能、色調補正をする機能、紫外線を遮断する機能、又は電磁波を遮断する機能から選ばれる1又は複数の機能を有することを特徴とする請求項2に記載の光学シート。
  4. 前記光学機能シート層の前記基材層が配置される面とは反対側の面にも、ポリエステル系樹脂を主成分とする他の基材層が備えられることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の光学シート。
  5. 前記光吸収部に平均粒径が1μm以上の光吸収粒子を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の光学シート。
  6. 前記プリズム部が屈折率Npである材料により形成され、前記光吸収部が屈折率Nbである材料により形成されるとともに、前記屈折率Npの大きさが、前記屈折率Nbの大きさ以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の光学シート。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の光学シートが出光面側に備えられることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
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