JP4853418B2 - 光学シート及び該光学シートを備える表示装置 - Google Patents

光学シート及び該光学シートを備える表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、プラズマテレビ等の表示装置に用いられ、光源より観察者側に配置されて映像光や外光を適切に制御することができる光学シート、及び該光学シートを備える表示装置に関する。
映像光源であるプラズマディスプレイパネル(以下、「PDP」と記載することがある。)を有するテレビ等の表示装置では、PDPより観察者側に光学シートが配置されている。この光学シートは、映像光を透過して観察者側に映像を提供するプリズム部と、映像光の一部や外光を遮断又は反射してコントラスト向上等の映像光の質を高める役割を有する光吸収部とを備えている。
かかる光学シートの1つに例えば特許文献1に開示されているようなものがある。特許文献1等によれば、光学シートは上記のようにプリズム部、及び光吸収部を複数有し、これらが垂直方向に交互に並べられている。具体的には、光学シートの厚さ方向垂直断面において、プリズム部は光源側を短い上底、観察者側を長い下底とした台形を有して並べられ、その間に光吸収部が具備される。従って、光吸収部は上記断面において幅広の底面を光源側に向けて並べられている。
特許文献1では、このような光学シートの透過率、及びコントラスト向上をはかる各構成が開示されている。
特開2006−189867号公報
しかし、特許文献1等に記載された従来の光学シートが備えられた表示装置では、画面の黒輝度、及び/又は白輝度が、画面中で均一でない場合があった。ここで「黒輝度」とは、画面の非点灯時等(画面が点灯されていない場合や、暗い映像が投射されている場合)における画面の黒さを意味する。そして「黒輝度が均一でない」とは、当該非点灯時等に所定の角度から外光が画面に照射されたとき、所定の位置から該画面を観察すると画面の位置により該画面の黒輝度が異なって見えることを意味する。一方、「白輝度」とは、全体的に明るい(白を基調とした)映像が提供されている場合における画面の白みをいう。そして「白輝度が均一でない」とは、画面を所定の角度(特に上方、又は下方)から見たときに、画面の位置により白輝度が異なって見えることを意味する。
従来の光学シートでは、画面が暗いとき、又は明るいときに、該画面の位置により、上記白輝度、及び黒輝度にムラを生じる場合があり、改善が求められていた。
そこで本発明は、画面全体に亘って黒輝度、及び/又は白輝度の均一性を向上させることを可能とする光学シート、及び該光学シートを備える表示装置を提供することを課題とする。また、これにより明るい室内において表示装置の点灯時、非点灯時における画面のコントラストの均一性を向上させることも課題とする。
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
請求項1に記載の発明は、入射した光を制御して出射する層を備える光学シート(10)であって、光を透過可能に形成され、所定の断面を有してシート面の一方向に沿って延在するとともに、シート面の一方向に直交する方向に沿って並列されるプリズム部(12、12、…、22、22、…)と、プリズム部間に光を吸収可能に設けられ、所定の断面を有してシート面の一方向に沿って延在するとともに、シート面の一方向に直交する方向に沿って並列される光吸収部(13、13、…、23、23、…)とを備え、光吸収部が並列される方向のシート一端側(A)に配置される光吸収部の幅が、他端側(B)の幅よりも大きいことを特徴とする光学シートを提供することにより前記課題を解決する。
ここで、「光吸収部の幅」とは、該光吸収部が並列される方向における光吸収部の大きさを意味する。そして、その値は、シート厚さ方向でかつ光吸収部が並列される方向である断面における光吸収部の断面積を、該光吸収部のシート厚さで除することにより求められる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の光学シート(10)の光吸収部(13、13、…、23、23、…)の幅が、他端側(B)から一端側(A)へ向けて段階的及び/又は連続的に大きくされることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の光学シート(10)の光吸収部(13、13、…、23、23、…)の所定の断面が、光の入射側を下底とし、光の出射側を上底側とする略台形であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の光学シート(10)の光吸収部(13、13、…、23、23、…)の上底の長さを変えることにより光吸収部の幅を変えることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項3又は4に記載の光学シート(10)の光吸収部(13、13、…、23、23、…)の略台形断面におけるシート厚方向に延在する斜面部分と、シート面の法線と、の成す角が、シート厚方向の一方と他方とで異なるように斜面部分が曲線又は折れ線状であることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の光学シート(10)の曲線又は折れ線状である斜面部分とシート面の法線との成す角がいずれの部分でも0度より大きく10度以下であることを特徴とする。
ここで、曲線状である場合におけるシート面の法線との成す角は、次のように求める。上記曲線をシート厚方向に10等分し、得られる各曲線の端点を結び、直線を得る。そして得られた各直線とシート面の法線との成す角がいずれも0度より大きく10度以下である。
請求項7に記載の発明は、請求項3〜6のいずれか一項に記載の光学シート(10)の光吸収部(13、13、…、23、23、…)の上底の長さが小さいことにより、該光吸収部が略三角形となることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか一項に記載の光学シート(10)のプリズム部(12、12、…、22、22、…)が屈折率Npである樹脂により形成され、光吸収部(13、13、…、23、23、…)が屈折率Nbである樹脂により形成されるとともに、屈折率Npの大きさが屈折率Nbの大きさ以上であることを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8のいずれか一項に記載の光学シート(10)を備えることを特徴とする表示装置(1)を備えることにより前記課題を解決する。
ここで、表示装置は特に限定されるものではないが、例えばプラズマテレビ、液晶テレビ、プロジェクションテレビ等を挙げることができる。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の表示装置(1)の光学シート(10)の一端側(A)が上、他端側(B)が下となるように立てられて備えられることを特徴とする。
本発明によれば、画面全体に亘る黒輝度、及び/又は白輝度の均一性を向上させることができる。これにより観察者の印象に優れた画面を提供することが可能となる。そして点灯時、非点灯時等によらず観察者にコントラストの均一な映像を提供することができる。
本発明のこのような作用及び利得は、次に説明する発明を実施するための最良の形態から明らかにされる。
以下本発明を図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1は1つの実施形態にかかる本発明の光学シート10の層構成を模式的に表した図である。図1では、見易さのため繰り返しとなる符号は一部省略している(以降に示す各図において同じ。)。さらに図1において、Aで示した部位は、光学シート10の一端側半分の層構成を、Bで示した部位は光学シート10の他端側半分の層構成をそれぞれ示している。
光学シート10は、光学機能シート層11と、基材層としてのPETフィルム層17と、粘着剤層18とが積層されている。上記各層は図1で示した断面を維持して紙面奥/手前方向、すなわち水平方向に延在するように形成されている。以下に各層について説明する。
光学機能シート層11は、Aで示した一端側半分、及びBで示した他端側半分のいずれも光学シート10のシート面に直交する断面において断面が略台形であるプリズム部12、12、…、22、22、…と、該プリズム部12、12、…、22、22、…の間に配置された光吸収部13、13、…、23、23、…とを備えている。本実施形態では、光学シート10の全面に亘り、プリズム部12、12、…、22、22、のピッチは一定である。
図2には、図1にAで示した一端側半分に配置された光吸収部13、13、…の1つ及びこれに隣接するプリズム部12、12に着目した拡大図を示した。また、図3には、図1にBで示した他端側半分に配置された光吸収部23、23、…の1つ及びこれに隣接するプリズム部22、22に着目した拡大図を示した。図1〜図3、及び適宜示した図を参照しつつ光学機能シート層11について説明する。
プリズム部12、12、…、22、22、…は図1に示した断面において短い上底を入射側(紙面左側、図6参照)に、長い下底を出射側(紙面右側、図6参照)に面するように配置された略台形断面を有する要素である。また、プリズム部12、12、…、22、22、…は、屈折率Npを有する光透過性樹脂で構成されている。これは通常、電離放射線、紫外線等により硬化する特徴を有する例えばエポキシアクリレート等により形成されている。
Aで示した一端側半分のプリズム部12、12、…の下底はBで示した他端側半分のプリズム部22、22、…の下底よりも短く形成されている。これは、後述するように、光吸収部13、13、…、及び光吸収部23、23、…の上底(出射側底辺)の長さの違いに起因するものである。これについては後述する光吸収部13、13、…、23、23、…において説明する。
光吸収部13、13、…、23、23、…は、上述したようにプリズム部12、12、…、22、22、…の間に配置される部位である。光吸収部13、13、…、23、23、…は、図1に示した断面において、短い上底を出射側(紙面右側、図6参照)、長い下底を入射側(紙面左側、図6参照)に向けて形成された略台形の部位である。
ここで、Aで示した一端側半分に配置される光吸収部13、13、…の上底(図2にCで示した長さ)は、Bで示した他端側半分の光吸収部23、23、…の上底(図3にDで示した長さ)よりも長く形成されている。光吸収部のかかる構成により、画面全体に亘る黒輝度、及び/又は白輝度の均一性を向上させることができる。理由については後で説明する。
Cで示した光吸収部13、13、…の上底長さと、Dで示した光吸収部23、23、…の上底長さとの比は1.5〜4.0である。さらに好ましい範囲は2.0〜3.0である。
また、光吸収部13、13、…、23、23、…は、屈折率Nbを有する物質(バインダー材)が充填されたバインダー部14、14、…、24、24、…と、バインダー部14、14、…、24、24、…に混入された光吸収粒子16、16、…26、26、…とを備えている。
バインダー部14、14、…、24、24、…に充填されるバインダー材は、プリズム部12、12、…、22、22、…の屈折率Npと同じ又はこれよりも低い屈折率であるNbである材料により構成される。NpとNbとの屈折率の差は特に限定されないが、0〜0.06であることが好ましい。そして該バインダー材として用いられる材料も特に限定されることはないが、これには例えば、電離放射線、紫外線等により硬化する特徴を有するウレタンアクリレート等を挙げることができる。
光学機能シート層11の形状は、図1〜図3に示したように、プリズム部12、12、…、22、22、…が略台形断面を有し、これらに挟まれて形成される光吸収部13、13、…、23、23、…も台形断面を有している。しかし、適切に光を制御することができればこれら形状は特に限定されることなく適宜適切な形状が採用される。図4に変形例を示した。図4は図2に対応する図で、1つの光吸収部13’と、その両側に配置されるプリズム部12’、12’に注目して示した図である。図4からわかるように、変形例における光吸収部13’の斜面(プリズム部12’、12’の斜面)は、1つの平面からではなく、2つの傾斜角の異なる平面から構成されている。すなわち断面において折れ線状となる斜面を有している。詳しくは、光源側(紙面左側)に配置される斜面は光学シート10のシート面の法線に対して角度θを有している。一方、PETフィルム層17側(紙面右側、観察者側)に配置される斜面は光学シートのシート面の法線に対して角度θを有している。この角度は、θ>θの関係であるとともにいずれも0度より大きく10度以下の範囲である。好ましい角度は0度より大きく6度以下である。また、2つの斜面は、光学機能シート層11の厚さ方向にTとTに分ける位置で交差する。TとTとは1:1であることが好ましい。ここでは、一端側半分に配置されるプリズム部12’、12’…、及び光吸収部13’、13’、…についてのみ変形例を説明したが、他端側半分に配置されるプリズム部、及び光吸収部についても同様の変形例を適用することが可能である。
当該変形例は、2つの平面により構成されている例であるが、さらに多くの平面で構成されることにより、断面における折れ線状が形成されても良い。さらにはこれが曲面であっても良い。
本実施例では、光吸収部13、13、…、23、23、…において該光吸収部13、13、…の上底長さと、光吸収部23、23、…の下底長さと、を変える態様を示した。しかし、光学シート10の一端側(A)と他端側(B)との光吸収部の形状を変える態様はこれに限定されるものではない。具体的には、図5に示した光吸収部13において、光吸収部13の断面積を図5にhで示した光吸収部の高さで除した値を幅として、光学シート一端側(A)の幅の方が他端側(B)の幅よりも大きく形成されていればよい。本実施形態においても当該関係が成立する。本実施形態では、製造上の観点から最も好ましい態様を説明した。
図1に戻り、光学シート10の他の構成について説明する。PETフィルム層17は、該PETフィルム層17上に上記光学機能シート層11を形成するためのベースとなるフィルム層で、PETを主成分として形成されている。当該PETフィルム層17はPETを主成分として含有していれば良く、他の樹脂が含まれてもよい。ここで主成分とはPETフィルム層全体に対して50質量%以上を意味する。また、各種添加剤を適宜な量添加してもよい。一般的な添加剤としては、フェノール系等の酸化防止剤、ラクトン系等の安定剤等を挙げることができる。
粘着剤層18は、後述するように例えばプラズマテレビ1の強度や平坦度等を確保するために配置されるガラス層等に光学シート10を接着させるための粘着剤が具備された層である。粘着剤層18に用いられる粘着剤は光を透過するとともに、適切に光学シート10を他に接着させることができればその材質は特に限定されるものではない。これには例えばアクリル系の共重合体等を挙げることができ、その粘着力は例えば数N/25mm〜20N/25mm程度である。
ここで上記した本発明の光学シート10において、基材層については、その材料は必ずしもPETであることは必要なく、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)、又はポリトリメチレンテレフタレート(PTT)樹脂等の「ポリエステル系樹脂」を用いることができる。本実施形態では、性能に加え、量産性、価格、入手可能性等の観点からPETを主成分とする樹脂が好ましい材料であるとして説明した。
さらに光学シート10には、その一方の面に、赤外線カットフィルム層、電磁波シールド層、反射を防止するフィルム層等の機能フィルム層が備えられていてもよい。
また、本実施形態では、光学シート10が一端側半分と他端側半分とで、2段階で光吸収部(13、13、…、23、23、…)の形態が異なるものを説明したが、必ずしも2段階に限定されない。これには例えば、3段階としても良い。このとき一端側と他端側の間に配置される部位における光吸収部の上底長さは、一端側の光吸収部における上底の長さと、他端側の光吸収部における上底の長さとの間であることが好ましい。また、光学シートの一端側から他端側へ連続的に光吸収部の上底の長さが短くなるように形成してもよい。
このような場合も、光学シートの一端側と他端側との光吸収部の形状を変える態様はこれに限定されるものではない。具体的には、上記したように、図5に示した光吸収部において、光吸収部の断面積を図5にhで示した光吸収部の高さで除した値が、光学シート一端側(A)の方が他端側(B)よりも大きく形成されていればよい。
本発明の光学シートの光学機能シート層11は、例えば次のようにPETフィルム層17上に形成される。すなわち、まず、PETフィルムの一面側に、プリズム部となる液状の材料を塗布する。次に、プリズム部形状を形成するロール金型とPETフィルムとの間に、上記プリズム部となる材料を挟んだ状態で紫外線を照射することにより硬化させ、プリズム部を形成する。そして、上記形成されたプリズム部の間に、透明樹脂中に黒色の光吸収粒子が添加された材料をスキージする等し、透明樹脂を硬化させてバインダー部を形成する。
次に、以上のような本発明の光学シート10がプラズマテレビ1に取り付けられた時の構成及び光路等について説明する。図6は光学シート10がPDP2の投射側に配置され、当該PDP2及び光学シート10がプラズマテレビ1に備えられたときの該PDP2及び光学シート10の部分に注目して示した断面図である。図6では紙面右が観察者側である。
図6に示したように、本発明の光学シート10はAで示した一端側を上、Bで示した他端側を下として立てられて配置される。そして映像源であるPDP2に対してEで示した間隙を有して観察者側に配置される。また粘着剤層18の観察者側には、ガラス板やAR、AS、AGの機能を有する各種層が設けられている。ここで、「AR」とは「アンチリフレクション」の略で光の反射率を抑える機能をいい、「AS」とは「アンチスタティック」の略で帯電防止機能を意味する。また「AG」は「アンチグレア」の略でプリズム部表面のぎらつきを防止することができる機能である。ここでは、間隙Eが設けられた場合を示したが該間隙は必ずしも設けられる必要はなく、光学シート10がPDP2の投射側に直接接して積層されても良い。かかる場合でも本発明の効果を有する表示装置とすることができる。
次に光路について説明する。図7、図8は外光光源F、F’からプラズマテレビ1、101に光が照射されたときにおける光学シート10、110に入射する光の光路の例を示した図である。図7の光学シート10は上記で説明した本発明の光学シート、図8の光学シート110は、いずれの部分でも光吸収部113、113、…の断面形状が同一である光学シートを示している。光学シート10と、光学シート110とは、光吸収部13、23、113、及びプリズム部12、22、112以外の構成は同じである。
図7からわかるように、本発明の光学シート10の上部である一端側に入射する光L1は、1つの光吸収部13の観察者側下端に近接した部位からプリズム部12に入射する。そして光L1は、当該プリズム部12の下方に配置された光吸収部13に吸収される。一方、光学シート10の下部である他端側に入射する光L2は、1つの光吸収部23の観察者側下端に近接した部位からプリズム部22に入射する。そして光L2は、当該プリズム部22の下方に配置された光吸収部23に吸収される。ここで、光L1と、光L2とは1つの共通の光源Fから投射されているので、光学シート10へ入射するときの角度は該光学シート10の上下方向位置により異なる。本発明の光学シート10では、かかる場合であっても、いずれの光L1、L2も光吸収部13、23に吸収される。これにより光学シート10の黒輝度の均一性が向上する。これは、上部に配置された光吸収部13の上底が、下部に配置された光吸収部23の上底よりも長く形成され、上部の光吸収作用の方が、下部よりも高くされていることによるものである。
一方、図8に示したように、光吸収部113、113、…がいずれの部分でも同じ断面形状である光学シート110では、外光光源F’からの光L1’、L2’を同じように吸収することができない場合ある。具体的に上記例では、上部では、光L1’を透過させてしまうので、下部に対してやや白く見え、黒輝度の均一性が低下する。
次に映像光について説明する。発明者らは、鋭意検討の結果、映像投射光に関し、光吸収部の配置等により視野角が制限された場合、出射角度と明るさ(透過率)との間に独特の関係があることを見い出した。具体的には次の通りである。図9に、視野角が制限された方向における、出射角度と透過率との関係を模式的なグラフで示した。図9では横軸に出射角(度)、縦軸に透過率(%)を表している。ここで出射角とは、図10にφで示したように、シートの法線と観察者の視点Iとの成す角を意味する。図9にGで示した線は視野角が広くされている場合、Hで示した線は視野角がGで示した場合よりも狭く視野角が狭く制限された場合、Jで示した線はさらにHで示した場合よりも視野角が狭くなるように制限された場合をそれぞれ表している。このグラフからわかるように、視野角を狭く制限すると、該視野角が狭くされた方向において出射角が大きい場所程透過率、すなわち明るさが急激に低下する特徴を有する。そして、この傾向は視野角が狭くなるように制限される程顕著である。
かかる関係に基づいて、プラズマテレビの映像投射光と、所定の位置における観察者が感じる画面の明るさについて説明する。図11は、プラズマテレビ1、201の映像光の光路例を示した図である。図11では、見易さのため備えられる光学シート10、210のうち光学機能シート層11、211のみを表した。ここで図11(a)の光学シート10は上記で説明した本発明の光学シート10、図11(b)の光学シート210は、いずれの部分でも光吸収部213、213、…の断面形状が同一である光学シートを示している。光学シート10と、光学シート210とは、光吸収部13、23、213、及びプリズム部12、22、212以外の構成は同じである。
図11に示したように観察者が視点P、P’から観察している場合を考えてみる。すると、光学シート10、210いずれの場合でも、シート上部の光L11、L11’の出射角はφ1、シート下部の光L12、L12’の出射角はφ2である。このように、観察者は、画面の上部、下部で出射角が異なる光を受光していることがわかる。具体的には画面下部の方が上部に比べて出射角が大きい光である。
本発明の光学シート10では、下部に配置される他端側の光吸収部23、23、…の上底が、上部に配置される一端側の光吸収部13、13、…の上底よりも短く形成され、下部の視野角が、上部の視野角よりも広くされている。従って、上部は図9にJで示した特性を有し、下部は図9にHで示した特性を有する。そこで、φ1、φ2を図9に当てはめてみると、点K、Mで表される。該点K、Mは、透過率が概ね同じなので、観察者は画面の上下で同じ明るさを感じることができ、画面全体として白輝度の均一性が高い。
一方、光学シート210では、いずれの場所でも図9にJで示した特徴を有するシートなので、光L11’、L12’は、点K、Lに該当する。該点K、Lは、図9にNで示した透過率の差を有するので、観察者は画面の上下で異なる明るさを感じ、画面全体として白輝度の均一性が低い。
このように、本発明の光学シート10では、上記構成とすることにより、その上下における視野角が異なり、画面全体の白輝度の均一性を向上させることができる。
以下に実施例を示し、さらに詳しく説明する。ただし本発明は当該実施例に限定されるものではない。
実施例として、プラズマテレビに光学シートを配置し、上部、中央、下部で光吸収部の上底長さ、光吸収性能(コントラストで表現)、及び視野角を変化させた場合における黒輝度、白輝度の均一性を示す。条件を表1に示した。また、表1には、従来における光学シートについても記載した。ここで、光吸収部のピッチは70μmとし、このうちPDP側における光吸収部の下底側長さは20μm、プリズム部の上底側長さは50μmで一定とした。また、光吸収部の高さは100μmである。
Figure 0004853418
表1において、光吸収部の幅は、
((上底長さ+下底長さ)×光吸収部の高さ/2)/光吸収部の高さ
により算出した。ここで、従来例においても画面上部から画面下部への向けて幅が狭くなる傾向にはあるがわずかであり、誤差範囲とみなすことができる。従って、従来例では画面上部から画面下部に亘り光吸収部の幅は同じであると考えることができる。
また、黒輝度の均一性評価は、50インチのプラズマテレビ(画面高さ650mm)について、画面中心から該画面の法線方向に2mの距離を有する水平方向位置で、画面の上端と同じ高さ位置から画面を観察することによりおこなった。そして定量的には、光吸収部を備えない光学シートの場合に対する透過率の比により評価した。これによれば観察位置から画面中央を見下ろす角度は約9度、画面下部では約18度となる。
白輝度の均一性評価も、50インチのプラズマテレビ(画面高さ650mm)について、画面中心から該画面の法線方向に2mの距離を有する水平方向位置で、画面の上端と同じ高さ位置から画面を観察することによりおこなった。そして定量的には、光吸収部を備えない光学シートの場合に対する透過率の比により評価した。これによれば観察位置から画面中央を見下ろす角度は約9度、画面下部では約18度となる。
以下に結果を説明する。表2は黒輝度の評価結果、表3は白輝度の評価結果をそれぞれ示している。
Figure 0004853418
Figure 0004853418
表2、及び表3からわかるように、本実施例の光学シートは従来の光学シートに比べ画面上部、画面中部、画面下部において黒輝度、及び白輝度が均一化した。このように本発明の上記構成により黒輝度、及び白輝度の均一をはかることが可能となった。
以上、現時点において最も実践的であり、かつ好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う光学シート及び表示装置も本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
1つの実施形態にかかる本発明の光学シートの断面を示し、その層構成を模式的に表した図である。 図1に示した光学シートの一部を拡大して示した図である。 図1に示した光学シートの他の一部を拡大して示した図である。 変形例にかかる本発明の光学シートの一部を拡大して示した図である。 光吸収部の幅を説明するための図である。 本発明の光学シートがプラズマテレビに取り付けられた場面においてPDP及び光学シート部分に着目して示した図である。 本発明の光学シートにおける外光の光路例を模式的に示した図である。 従来の光学シートにおける外光の光路例を模式的に示した図である。 出射角と透過率との関係を模式的に表すグラフである。 出射角を説明するための図である。 映像光の光路例を示した図である。
符号の説明
1 プラズマテレビ(表示装置)
2 プラズマディスプレイパネル
10 光学シート
11 光学機能シート層
12、22 プリズム部
13、23 光吸収部
14 バインダー部
16 光吸収粒子
17 PETフィルム層

Claims (10)

  1. 入射した光を制御して出射する層を備える光学シートであって、
    光を透過可能に形成され、所定の断面を有してシート面の一方向に沿って延在するとともに、前記シート面の前記一方向に直交する方向に並列されるプリズム部と、
    前記プリズム部間に光を吸収可能に設けられ、所定の断面を有して前記シート面の前記一方向に沿って延在するとともに、前記シート面の前記一方向に直交する方向に沿って並列される光吸収部と、を備え、
    前記光吸収部が並列される方向のシート一端側に配置される前記光吸収部の幅が、他端側の幅よりも大きいことを特徴とする光学シート。
  2. 前記光吸収部の前記幅が、前記他端側から前記一端側へ向けて段階的及び/又は連続的に大きくされることを特徴とする請求項1に記載の光学シート。
  3. 前記光吸収部の前記所定の断面が、前記光の入射側を下底とし、前記光の出射側を上底側とする略台形であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学シート。
  4. 前記光吸収部の前記上底の長さを変えることにより前記光吸収部の前記幅を変えることを特徴とする請求項3に記載の光学シート。
  5. 前記光吸収部の前記略台形断面におけるシート厚方向に延在する斜面部分と、前記シート面の法線と、の成す角が、前記シート厚方向の一方と他方とで異なるように前記斜面部分が曲線又は折れ線状であることを特徴とする請求項3又は4に記載の光学シート。
  6. 前記曲線又は折れ線状である前記斜面部分と前記シート面の法線との成す角がいずれの部分でも0度より大きく10度以下であることを特徴とする請求項5に記載の光学シート。
  7. 前記光吸収部の前記上底の長さが小さいことにより、該光吸収部が略三角形となることを特徴とする請求項3〜6のいずれか一項に記載の光学シート。
  8. 前記プリズム部が屈折率Npである樹脂により形成され、前記光吸収部が屈折率Nbである樹脂により形成されるとともに、前記屈折率Npの大きさが前記屈折率Nbの大きさ以上であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の光学シート。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の光学シートを備えることを特徴とする表示装置。
  10. 前記光学シートの前記一端側が上、前記他端側が下となるように立てられて備えられることを特徴とする請求項9に記載の表示装置。
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