JP2021161685A - 下地部材の仮固定構造 - Google Patents

下地部材の仮固定構造 Download PDF

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Abstract

【課題】下地部材の本固定を正確且つ簡易に行うことが可能となる、下地部材の仮固定構造を提供すること。【解決手段】下地部材の仮固定構造は、建物の躯体2の開口部3に設けられた屋外側開閉装置と躯体2との相互間に配置される長尺な下地部材を躯体2に対して仮固定するための仮固定構造であって、固定具を介することなく躯体2に取り付け可能な仮固定用係止部100と、中間下地部材83に設けられた仮固定用切欠部110であって、仮固定用係止部100に係止されることが可能な仮固定用切欠部110と、を備える。【選択図】図8

Description

本発明は、下地部材の仮固定構造に関する。
従来、既設のサッシを有する建物の外壁にシャッターを後付けで取り付ける技術の一つとして、シャッターを構成するシャッターボックス及びシャッター枠の各々と外壁との間に設けられた下地部材であって、外壁に対して複数の固定具で本固定(具体的には、外壁から取り外れないように強固に固定)された下地部材に対してシャッターボックス及びシャッター枠を固定具で固定する技術が提案されている。
特開2002−364272号公報
ここで、上記従来の技術においては、上述したように、下地部材が外壁に対して複数の固定具で本固定されるものに過ぎないので、例えば、複数の固定具のうちの一部の固定具の取付位置が本来の取付位置からずれた位置となった場合に、当該固定具を取り外して再度取り付ける作業が必要になることから、下地部材の本固定を正確且つ簡易に行う観点からは改善の余地があった。
本発明は、上記従来技術における課題を解決するためのものであって、下地部材の本固定を正確且つ簡易に行うことが可能となる、下地部材の仮固定構造を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の下地部材の仮固定構造は、建物の躯体の開口部に設けられた開閉装置と前記躯体との相互間に配置される長尺な下地部材を前記躯体に対して仮固定するための仮固定構造であって、固定具を介することなく前記躯体に取り付け可能な仮固定用係止手段と、前記下地部材に設けられた仮固定用切欠部であって、前記仮固定用係止手段に係止されることが可能な仮固定用切欠部と、を備える。
請求項2に記載の下地部材の仮固定構造は、請求項1に記載の下地部材の仮固定構造において、前記仮固定用係止手段が前記仮固定用切欠部に対して挿通可能となるように、前記仮固定用係止手段を構成した。
請求項3に記載の下地部材の仮固定構造は、請求項1又は2に記載の下地部材の仮固定構造において、前記仮固定用切欠部における前記下地部材の長手方向又は短手方向のいずれか一方に沿った方向の長さを、前記仮固定用切欠部における前記下地部材の長手方向又は短手方向のいずれか他方に沿った方向の長さよりも長くした。
請求項4に記載の下地部材の仮固定構造は、請求項3に記載の下地部材の仮固定構造において、前記仮固定用切欠部の縁端部のうち前記仮固定用係止手段が係止される側の縁端部を、前記下地部材の長手方向又は短手方向のいずれか一方に略沿った直線状に形成した。
請求項5に記載の下地部材の仮固定構造は、請求項1から4のいずれか一項に記載の下地部材の仮固定構造において、前記仮固定用切欠部を、前記下地部材の長手方向の両端部の各々又はその近傍にそれぞれ設け、前記仮固定用係止手段を、前記躯体における前記仮固定用切欠部に対して係止可能な部分にそれぞれ取り付けた。
請求項6に記載の下地部材の仮固定構造は、請求項1から5のいずれか一項に記載の下地部材の仮固定構造において、前記仮固定用係止手段を、前記躯体の梁部又は柱部に対して取り付けた。
請求項7に記載の下地部材の仮固定構造は、請求項1から6のいずれか一項に記載の下地部材の仮固定構造において、前記仮固定用係止手段は、ヘッド付きのビス、又はヘッド付きのネジである。
請求項8に記載の下地部材の仮固定構造は、請求項1から7のいずれか一項に記載の下地部材の仮固定構造において、前記下地部材を、中空状体に形成し、前記仮固定用切欠部を、前記下地部材における前記躯体との当接部分に配置した。
請求項1に記載の下地部材の仮固定構造によれば、固定具を介することなく躯体に取り付け可能な仮固定用係止手段と、下地部材に設けられた仮固定用切欠部であって、仮固定用係止手段に係止されることが可能な仮固定用切欠部と、を備えるので、下地部材を仮固定することができ、下地部材の本固定を正確且つ簡易に行うことができる。また、仮固定用係止手段を比較的簡易且つ安価に構成でき、仮固定構造の設置コストを抑制できる。
請求項2に記載の下地部材の仮固定構造によれば、仮固定用係止手段が仮固定用切欠部に対して挿通可能となるように、仮固定用係止手段を構成したので、仮固定用係止手段が仮固定用切欠部に挿通されていない状態で係止する場合に比べて、仮固定用係止手段が仮固定用切欠部から脱落することを抑制でき、下地部材を安定して仮固定できる。
請求項3に記載の下地部材の仮固定構造によれば、仮固定用切欠部における下地部材の長手方向又は短手方向のいずれか一方に沿った方向の長さを、仮固定用切欠部における下地部材の長手方向又は短手方向のいずれか他方に沿った方向の長さよりも長くしたので、下地部材を仮固定する際に、下地部材の長手方向又は短手方向のいずれか一方の位置調整を行うことができ、状況に応じた下地部材の仮固定を行うことが可能となる。
請求項4に記載の下地部材の仮固定構造によれば、仮固定用切欠部の縁端部のうち仮固定用係止手段が係止される側の縁端部を、下地部材の長手方向又は短手方向のいずれか一方に略沿った直線状に形成したので、下地部材における長手方向に沿った方向の位置調整を正確に行うことができ、仮固定構造の使用性を高めやすくなる。
請求項5に記載の下地部材の仮固定構造によれば、仮固定用切欠部を、下地部材の長手方向の両端部の各々又はその近傍にそれぞれ設け、仮固定用係止手段を、躯体における仮固定用切欠部に対して係止可能な部分にそれぞれ取り付けたので、仮固定用切欠部を下地部材における長手方向の中央付近に複数設ける場合に比べて、下地部材を長手方向に略沿うように設けることができ、下地部材の仮固定を正確に行うことが可能となる。特に、仮に製造誤差等によって複数の仮固定用切欠部の位置が本来の位置よりもズレていたとしても、仮固定用切欠部を下地部材における長手方向の中央付近に複数設ける場合に比べて、そのズレの影響を小さくすることができる。また、例えば、本固定用固定具を下地部材における仮固定用切欠部よりも内側部分において一定間隔で複数取り付けやすくなるため、本固定用固定具の取付性を維持しやすくなる。
請求項6に記載の下地部材の仮固定構造によれば、仮固定用係止手段を、躯体の梁部又は柱部に対して取り付けたので、仮固定用係止手段を躯体に対して強固に取り付けることができ、仮固定用係止手段の取付性を高めることができる。
請求項7に記載の下地部材の仮固定構造によれば、仮固定用係止手段は、ヘッド付きのビス、又はヘッド付きのネジであるので、仮固定用係止手段自体を躯体に突き刺し又はねじ込むことで容易に取り付けることができると共に、ビス又はネジのヘッドによって下地部材が仮固定用係止手段から脱落することを抑制でき、仮固定用係止手段の取付作業を効率的に行うことができる。また、仮固定用係止手段を安価に構成でき、仮固定用係止手段の製造性を高めることができる。
請求項8に記載の下地部材の仮固定構造によれば、下地部材を、中空状体に形成し、仮固定用切欠部を、下地部材における躯体との当接部分に配置したので、仮固定用切欠部を下地部材における当接部分以外の部分に配置する場合に比べて、仮固定用係止手段を仮固定用切欠部に安定して係止でき、下地部材を安定して仮固定しやすくなる。
本発明の実施の形態に係る屋外側開閉装置及び屋内側開閉装置を示す正面図である。 図1のA−A矢視断面図である(一部図示省略)。 図1のB−B矢視断面図である。 下地枠を示す図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は左側面図である。 下地枠を示す図であり、(a)は背面図、(b)は右側面図である。 図5の非入隅側下地部材の上端部周辺を示す拡大図であり、(a)は背面図、(b)は平面図、(c)は右側面図である。 接続部を示す図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は左側面図である。 下地枠を仮固定した状態を示す図であり、(a)は正面図、(b)は(a)のC−C矢視断面図である。 下地枠を本固定した状態を示す図であり、(a)は正面図、(b)は(a)のD−D矢視断面図である。 非入隅上側カバー部を示す図であり、(a)は平面図、(b)は背面図、(c)は右側面図である。 入隅上側カバー部を示す図であり、(a)は平面図、(b)は背面図、(c)は左側面図である。 下地枠の各種の止水部材の配置状況を示す図である。 屋外側開閉装置の変形例を示す図であって、図2に対応する領域を示す図である。 図11の下地枠を示す図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は左側面図である。 図11の下地枠を示す図であり、(a)は背面図、(b)は右側面図である。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る下地部材の仮固定構造の実施の形態を詳細に説明する。まず、〔I〕実施の形態の基本的概念を説明した後、〔II〕実施の形態の具体的内容について説明し、最後に、〔III〕実施の形態に対する変形例について説明する。ただし、実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
〔I〕実施の形態の基本的概念
まず、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、概略的に、建物の躯体の開口部に設けられた開閉装置と躯体との相互間に配置される長尺な下地部材を躯体に対して仮固定するための仮固定構造に関するものである。
ここで、「建物」の具体的な構造や種類は任意であるが、例えば、戸建て住宅、アパートやマンションの如き集合住宅、オフィスビル、商業施設、及び公共施設等を含む概念である。また、「建物の躯体の開口部」とは、建物の躯体の一部分(例えば、壁、床、天井等)において出入口や窓を設置するために形成された開口部である。また、「開閉装置」とは、防犯や防火のために、開口部に取り付けられる装置であり、例えば、窓シャッター等の開閉体を電動又は手動で駆動可能な全ての形式のシャッター、扉装置(一例として、開閉扉)、及び窓サッシ等を含む概念である。
また、開閉体の開閉方向については、例えば上下方向、左右方向等が該当する。また、「開閉装置の開閉状態」とは、例えば、「全閉状態」、「全開状態」、及び「半開状態」を含む概念である。このうち、「全閉状態」とは、開閉体によって開口部を全閉した状態であり、実施の形態では、全閉状態における開閉体の位置を「全閉位置」と称する。また、「全開状態」とは、開閉体によって開口部を全開した状態であり、実施の形態では、全開状態における開閉体の位置を「全開位置」と称する。また、「半開状態」とは、開閉体が全閉位置と全開位置との間に位置している状態である。
また、「下地部材を躯体に対して仮固定する」とは、下地部材を躯体から容易に取り外すことができるものの、振動等の外力によっては躯体から脱落しない程度に固定することを意味する。一方、「下地部材を躯体に対して本固定する」とは、下地部材を躯体から取り外れないように強固に固定することを意味する。
以下、実施の形態では、開閉装置が、戸建て住宅の如き建物の壁に設けられた上下開閉式且つ電動式の窓シャッターである場合について説明する。
〔II〕実施の形態の具体的内容
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
(構成)
最初に、実施の形態に係る屋外側開閉装置10(開閉装置、第2開閉装置)の構成と、屋外側開閉装置10と併設される屋内側開閉装置1(第1開閉装置)の構成と、屋外側開閉装置10が取り付けられる下地枠80の構成とについて説明する。
(構成−屋内側開閉装置)
まず、屋内側開閉装置1の構成について説明する。以下の説明では、図1のX方向を屋内側開閉装置1の左右方向又は見付方向(−X方向を屋内側開閉装置1の左方向、+X方向を屋内側開閉装置1の右方向)、図2のY方向を屋内側開閉装置1の前後方向又は見込方向(+Y方向を屋内側開閉装置1の前方向(建物の屋外側の方向)、−Y方向を屋内側開閉装置1の後方向(建物の屋内側の方向))、図1のZ方向を屋内側開閉装置1の上下方向又は見付け方向(+Z方向を屋内側開閉装置1の上方向、−Z方向を屋内側開閉装置1の下方向)と称する。
屋内側開閉装置1は、例えば公知の窓サッシ(一例として、左右開閉式且つ手動式の窓サッシ)を用いて構成されており、図1に示すように、建物の躯体2(具体的には、壁部2c)に形成された開口部3に設けられている。
なお、屋内側開閉装置1を構成する各種部材同士の取付方法(又は接続方法)については任意であるが、例えば、取付側の部材又は取付相手側の部材に形成された取付孔(例えば、リベット孔、ネジ孔、ビス孔等)を介して、取付側の部材を取付相手側の部材に対して固定具(例えば、リベット、取付ネジ、ビス等)、溶接、接着剤、両面テープ等によって取り付ける(又は接続する)方法が採用されている(なお、屋外側開閉装置10及び下地枠80を構成する各種部材同士の取付方法についても略同様とする)。
(構成−屋外側開閉装置)
次に、屋外側開閉装置10の構成について説明する。
屋外側開閉装置10は、例えば公知の窓シャッターを用いて構成されており、図1から図3に示すように、屋内側開閉装置1よりも見込方向の外側(図2では、建物の屋外側)に設けられ、屋外側枠体20、収納部40、屋外側開閉体50、巻取軸60、開閉機70、及び制御ユニット(図示省略)を備えている。
(構成−屋外側開閉装置−屋外側枠体)
屋外側枠体20は、開口部3の周縁と対応する位置に設けられる枠体である。この屋外側枠体20は、複数のアルミニウム製(又は鋼製(一例として、スチール製、ステンレス製等))の枠材を固定具等によって相互に組み合わせることによって構成されており、具体的には、図2、図3に示すように、内まぐさ21、屋外側水切板22、入隅側枠材23、及び非入隅側枠材24を含んで構成されている。
(構成−屋外側開閉装置−屋外側枠体−内まぐさ)
内まぐさ21は、開口部3の上方側に位置する枠材であり、図2に示すように、屋内側開閉装置1よりも上方側であって、屋外側開閉体50よりも建物の屋内側に設けられており、下地枠80(具体的には、後述する中間下地部材83、入隅側下地部材84、又は非入隅側下地部材85)、入隅側枠材23、及び非入隅側枠材24に対して固定具等によって固定されている。
(構成−屋外側開閉装置−屋外側枠体−屋外側水切板)
屋外側水切板22は、開口部3の下方側に位置する枠材であり、図2に示すように、屋内側開閉装置1よりも下方側に設けられており、下地枠80(具体的には、後述する下側下地部材82、入隅側下地部材84、又は非入隅側下地部材85)、入隅側枠材23、及び非入隅側枠材24に対して固定具等によって固定されている。
(構成−屋外側開閉装置−屋外側枠体−入隅側枠材)
入隅側枠材23は、開口部3の入隅側(図2では、左方側)に位置する枠材であり、見込方向から見て屋内側開閉装置1の一部と重複するように配置されており、下地枠80(具体的には、後述する入隅側下地部材84)、内まぐさ21、及び屋外側水切板22に対して固定具等によって固定されている。ここで、「開口部3の入隅側に位置する」とは、実施の形態では、図3に示すように、躯体2の一部が建物の屋外側に突出している部分2d(いわゆる入隅部分2d)における開口部3側の側面(図3では、右側面)の近傍に位置することが該当する。
(構成−屋外側開閉装置−屋外側枠体−非入隅側枠材)
非入隅側枠材24は、開口部3の入隅側とは反対側(図3では、右方側)に位置する枠材であり、屋内側開閉装置1よりも右方側に設けられており、下地枠80(具体的には、後述する非入隅側下地部材85)、内まぐさ21、及び屋外側水切板22に対して固定具等によって固定されている。
(構成−屋外側開閉装置−屋外側枠体−ガイドレール)
また、図2、図3に示すように、入隅側枠材23及び非入隅側枠材24の各々には、ガイドレール30が設けられている。
ガイドレール30は、屋外側開閉体50を開口部3の開閉方向(すなわち、上下方向)に沿って移動するように案内するものである。このガイドレール30は、例えば、アルミニウム製(又は鋼製)の長尺状体であり、入隅側枠材23又は非入隅側枠材24の上下方向の略全長にわたって形成されている。そして、このガイドレール30は、入隅側枠材23又は非入隅側枠材24の前面において、当該ガイドレール30の上下方向(長手方向)が入隅側枠材23又は非入隅側枠材24の上下方向(長手方向)に略沿う方向で配置され、入隅側枠材23又は非入隅側枠材24に対して固定具等によって固定されている。また、図2に示すように、ガイドレール30の下端部には、当該下端部を保護するためのレールキャップ30cが設けられている。
(構成−屋外側開閉装置−収納部)
収納部40は、屋外側開閉装置10の各部を収納するための収納手段である。この収納部40は、鋼製の中空状体であり、図2に示すように、開口部3の上端部よりも上方に設置されており、下地枠80(具体的には、後述する上側下地部材81、中間下地部材83、入隅側下地部材84、又は非入隅側下地部材85)に対して固定具等によって固定されている。また、この収納部40の内部には、巻取軸60、開閉機70、及び制御ユニットが収容されていると共に、巻取軸60にて屋外側開閉体50が巻上げられた状態では、屋外側開閉体50の少なくとも一部も、収納部40の内部に収容される。
また、図2に示すように、収納部40を構成するケース板41における下面の建物の屋内側端部と内まぐさ21との相互間には、まぐさ開口25が開口部3の左右方向全長にわたって形成されており、このまぐさ開口25を介して屋外側開閉体50の出し入れが行われる。
(構成−屋外側開閉装置−屋外側開閉体)
屋外側開閉体50は、開口部3の開閉を垂直方向に移動することにより行う開閉体であり、具体的には、巻取軸60によって開閉移動されることで、全開状態、全閉状態、又は半開状態にすることが可能となる。この屋外側開閉体50は、例えば公知のシャッターカーテンを用いて構成されており、具体的には、図2に示すように、複数のスラット51を備えており、各スラット51の上下の両端部に形成された嵌合部52を介して複数のスラット51が相互に嵌合接続されている。
また、この屋外側開閉体50の左右方向の両端部の各々は、ガイドレール30のコ字状の開放端部を介してガイドレール30の内部に挿入されており、上下方向においてはガイドレール30の内部をスライド移動可能であり、かつ、前後方向においてはガイドレール30の外部に脱落しないように規制されている。
また、図2に示すように、この屋外側開閉体50の下端部には、座板53が接続されており、この座板53は、全閉状態において屋外側水切板22と近接し、又は接触するように配置されている。
(構成−屋外側開閉装置−巻取軸)
巻取軸60は、屋外側開閉体50を開閉移動させるためのものである。この巻取軸60は、例えば公知の巻取軸等を用いて構成され、左右方向に沿って設置されている。また、この巻取軸60には屋外側開閉体50の上端に連結された連結スラット(図示省略)が接続されており、この巻取軸60を回転させることで、連結スラットを介して屋外側開閉体50を開閉移動させることができる。
(構成−屋外側開閉装置−開閉機)
開閉機70は、屋外側開閉体50を開閉移動させるために、巻取軸60を回転駆動させるものであり、操作スイッチやリモコン(いずれも図示せず)を介して操作される。
(構成−屋外側開閉装置−制御ユニット)
制御ユニットは、屋外側開閉装置10の各部を相互に連動させるものである。この制御ユニットは、開閉機70と配線(図示省略)を介して電気的に接続されており、通信部、電源部、制御部、及び記憶部を備えている(いずれも図示省略)。
このうち、通信部は、操作スイッチやリモコン、又は外部装置との間で通信するための通信手段である。電源部は、図示しない商用電源又は電池(例えば、バッテリ等)から供給された電力を、制御ユニットの各部に供給する電源手段である。制御部は、制御ユニットの各部を制御する制御手段である。記憶部は、制御ユニットの動作に必要なプログラム及び各種のデータを記憶する記憶手段である。
(構成−下地枠)
図2に戻り、次いで、下地枠80の構成について説明する。
下地枠80は、屋内側開閉装置1及び屋外側開閉装置10の開閉動作を阻害しないように、屋外側開閉装置10における躯体2に対する取り付けを補助するための枠である。この下地枠80は、図2、図3に示すように、屋外側開閉装置10と躯体2との相互間に設けられており、複数のアルミニウム製(又は鋼製)の長尺な下地部材を下地用固定具86(例えば、ネジ等)によって相互に組み合わせることによって構成されている。具体的には、図2から図5に示すように、上側下地部材81、下側下地部材82、中間下地部材83、入隅側下地部材84、及び非入隅側下地部材85を含んで構成されている。なお、実施の形態では、下地用固定具86が挿通される貫通孔(図示省略)を塞ぐためのキャップ(図示省略)を設けることにより、貫通孔又は下地用固定具86が外部に露出することを回避している。
(構成−下地枠−上側下地部材)
上側下地部材81は、屋外側開閉装置10の上方側に位置する下地部材であり、図2に示すように、屋外側開閉装置10の収納部40の上端部と躯体2との相互間において、当該上側下地部材81の長手方向が左右方向に沿うように設けられていると共に、入隅側下地部材84と交差するように設けられている。
また、上側下地部材81の具体的な形状及び大きさについては任意であるが、実施の形態では以下の通りに設定している(なお、下側下地部材82及び中間下地部材83の形状及び大きさについても略同様とする)。
すなわち、図4、図5に示すように、上側下地部材81の形状については、Y−Z平面に沿った断面形状が略矩形環状である中空状体(筒状体)にて形成されている。また、上側下地部材81の左右方向の長さについては、開口部3の左右方向の長さよりも長く設定している。また、上側下地部材81の前後方向の長さについては、収納部40と躯体2との相互間の長さと略同一に設定しており、具体的には、屋内側開閉装置1における躯体2から建物の屋外側に向けて突出している部分の前後方向の長さよりも長く設定している。また、上側下地部材81の上下方向の長さについては、開口部3の上下方向の長さよりも短く設定している。
(構成−下地枠−下側下地部材)
下側下地部材82は、屋外側開閉装置10の下方側に位置する下地部材(交差側下地部材)であり、図2に示すように、屋外側開閉装置10の屋外側水切板22と躯体2との相互間において、当該下側下地部材82の長手方向が左右方向に沿うように設けられていると共に、入隅側下地部材84と交差するように設けられている。
(構成−下地枠−中間下地部材)
中間下地部材83は、上側下地部材81と下側下地部材82との相互間に位置する下地部材(交差側下地部材)であり、図2に示すように、屋外側開閉装置10の収納部40の下端部と躯体2との相互間において、当該中間下地部材83の長手方向が左右方向に沿うように設けられていると共に、入隅側下地部材84と交差するように設けられている。
(構成−下地枠−入隅側下地部材)
入隅側下地部材84は、屋外側開閉装置10の入隅側(図3では、左方側)に位置する下地部材(対象下地部材)であり、図3に示すように、屋外側開閉装置10の入隅側枠材23と屋内側開閉装置1との相互間(屋外側開閉装置10と屋内側開閉装置1との相互間)において、当該入隅側下地部材84の長手方向が上下方向に沿うように設けられていると共に、入隅側下地部材84と交差するように設けられている。
また、入隅側下地部材84の具体的な構成については、屋内側開閉装置1及び屋外側開閉装置10の各々の開閉動作を阻害しないように構成されている限り任意に構成できるが、実施の形態では以下の通りに構成されている。
すなわち、図4、図5に示すように、入隅側下地部材84の形状については、X−Y平面に沿った断面形状が略矩形環状である中空状体(筒状体)にて形成されている。
また、入隅側下地部材84の左右方向の長さについては、開口部3の左右方向の長さよりも短く設定している。また、入隅側下地部材84の前後方向の長さについては、入隅側枠材23と屋内側開閉装置1との相互間の長さよりも短く設定しており、例えば、非入隅側下地部材85の前後方向の長さの半分程度に設定している。また、入隅側下地部材84の上下方向の長さについては、開口部3の上下方向の長さよりも長く設定している。
また、入隅側下地部材84と上側下地部材81、下側下地部材82、及び中間下地部材83の各々との接続方法については任意であるが、実施の形態では、上側下地部材81、下側下地部材82、及び中間下地部材83の各々における上側面部及び下側面部の各々の前側部分に形成された切欠部(図示省略)に入隅側下地部材84を嵌め込んだ状態(図4では、見込方向から見て上側下地部材81、下側下地部材82、及び中間下地部材83の各々と入隅側下地部材84とが重なった状態)で、上記入隅側面部に形成された取付孔(図示省略)に挿通された下地用固定具86によって、上側下地部材81、下側下地部材82、及び中間下地部材83の各々に設けられた下地用取付部87に対して接続している。なお、「面部」とは、各種の構成要素の部分のうち、平坦な面又は非平坦な面を有する部分を意味する。
このような構成により、入隅側下地部材84が屋内側開閉装置1と当接することを回避できると共に、屋外側開閉装置10の屋外側開閉体50と当接することを回避でき、屋内側開閉装置1及び屋外側開閉装置10の各々の開閉動作を阻害することを確実に防止できる。
また、入隅側下地部材84のその他の構成については任意であるが、実施の形態では、図3、図4(b)に示すように、入隅側下地部材84の内部に入隅側補強材84aが設けられている。この入隅側補強材84aは、入隅側下地部材84を補強するための部材であり、例えばX−Y平面に沿った断面形状が略U字状である鋼製の板状体にて形成され、入隅側下地部材84の上下方向の全長にわたって設けられていると共に、入隅側下地部材84の見付側面部と入隅側下地部材84の屋外側面部とに当接するように配置されている。
(構成−下地枠−非入隅側下地部材)
非入隅側下地部材85は、屋外側開閉装置10の入隅側とは反対側(図3では、右方側)に位置する下地部材であり、図3に示すように、屋外側開閉装置10の非入隅側枠材24と躯体2との相互間において、当該非入隅側下地部材85の長手方向が上下方向に沿うように設けられている。
また、非入隅側下地部材85の具体的な形状及び大きさについては任意であるが、実施の形態では、入隅側下地部材84の具体的な形状及び大きさと略同一に設定している。ただし、非入隅側下地部材85の前後方向の長さについては、非入隅側枠材24と躯体2との相互間の長さと略同一に設定しており、具体的には、屋内側開閉装置1における躯体2から建物の屋外側に向けて突出している部分の前後方向の長さよりも長く設定している。
また、非入隅側下地部材85と上側下地部材81、下側下地部材82、及び中間下地部材83の各々との接続方法については任意であるが、実施の形態では、図4に示すように、非入隅側下地部材85の入隅側面部と上側下地部材81、下側下地部材82、及び中間下地部材83の各々の非入隅側端部とを当接した状態で、上記入隅側面部に形成された取付孔(図示省略)に挿通された下地用固定具86によって、上側下地部材81、下側下地部材82、及び中間下地部材83の各々の下地用取付部87に対して接続している。
(構成−中間下地部材の仮固定構造)
図4に戻り、次に、中間下地部材83の仮固定構造について説明する。
下地枠80は、中間下地部材83を躯体2に対して仮固定するための仮固定構造を備えており、この仮固定構造の特徴については、実施の形態では以下に示す通りとなる。
(構成−中間下地部材の仮固定構造−第1の特徴)
まず、中間下地部材83の仮固定構造の第1の特徴については、図4、図5、図8に示すように、この仮固定構造は、仮固定用係止部100及び仮固定用切欠部110を備えている。
(構成−中間下地部材の仮固定構造−第1の特徴−仮固定用係止部)
仮固定用係止部100は、仮固定構造の基本構造体の一部であり、仮固定用切欠部110を係止する仮固定用係止手段である。この仮固定用係止部100は、躯体2に少なくとも1つ以上設けられており、具体的には、図8に示すように、躯体2における開口部3の上端部の近傍部分において、相互に間隔を隔てて左右方向に沿って複数並設されている(図8では、2つ並設されている)。なお、以下では、必要に応じて、2つの仮固定用係止部100のうち、入隅側の仮固定用係止部101を「入隅側仮固定用係止部101」と称し、非入隅側の仮固定用係止部102を「非入隅側仮固定用係止部102」と称する。
また、仮固定用係止部100の具体的な構成については任意であるが、実施の形態では、固定具を介することなく躯体2に取り付け可能となるように構成されており、具体的には、ヘッド付きのビス、又はヘッド付きのネジで構成されている。これにより、仮固定用係止部100自体を躯体2に突き刺し又はねじ込むことで容易に取り付けることができると共に、ビス又はネジのヘッドによって中間下地部材83が仮固定用係止部100から脱落することを抑制でき、仮固定用係止部100の取付作業を効率的に行うことができる。また、仮固定用係止部100を安価に構成でき、仮固定用係止部100の製造性を高めることができる。
(構成−中間下地部材の仮固定構造−第1の特徴−仮固定用切欠部)
仮固定用切欠部110は、仮固定構造の基本構造体の他の一部であり、仮固定用係止部100によって係止される切欠部である。この仮固定用切欠部110は、中間下地部材83に少なくとも1つ以上設けられており、図4、図5、図8に示すように、中間下地部材83の後側面部において、相互に間隔を隔てて左右方向に沿って複数並設されている(図4、図5、図8では、2つ並設されている)。なお、以下では、必要に応じて、2つの仮固定用切欠部110のうち、入隅側の仮固定用切欠部111を「入隅側仮固定用切欠部111」と称し、非入隅側の仮固定用切欠部112を「非入隅側仮固定用切欠部112」と称する。
また、仮固定用切欠部110の具体的な構成については、仮固定用係止部100に係止されることが可能である限り任意に構成できるが、実施の形態では以下の通りに構成されている。
すなわち、図4に示すように、仮固定用切欠部110の形状については、中間下地部材83の後側面部において完全に閉鎖された長孔状(具体的には、当該後側面部の端部(上下左右の端部)と重ならない長孔状)に設定している。ただし、これに限らず、例えば、上記後側面部において完全に閉鎖された略矩形状、又は略楕円状に設定してもよい。あるいは、上記後側面部において一部開放された長孔状(具体的には、当該後側面部の端部(上下左右の端部)のいずれかと重なる長孔状)に設定してもよい。また、仮固定用切欠部110の左右方向及び上下方向の長さについては、仮固定用係止部100の外径よりも長くそれぞれ設定している。
また、仮固定用切欠部110の設置方法については、中間下地部材83の長手方向の両端部の各々又はその近傍にそれぞれ設けていると共に、中間下地部材83における躯体2との当接部分に配置している。具体的には、図4、図5、図8に示すように、中間下地部材83の後側面部における躯体2との当接部分のうち、左端部の近傍部分と右端部の近傍部分とにそれぞれ1つずつ設けている。
この場合において、仮固定用係止部100の設置方法については任意であるが、実施の形態では、躯体2における各仮固定用切欠部110に対して係止可能な部分にそれぞれ設けている(取り付けている)。具体的には、図8に示すように、入隅側仮固定用係止部101については、躯体2における入隅側仮固定用切欠部111に係止可能な部分に設けており、非入隅側仮固定用係止部102については、躯体2における非入隅側仮固定用切欠部112に係止可能な部分に設けている。
このような設置により、仮固定用切欠部110を中間下地部材83における長手方向の中央付近に複数設ける場合に比べて、中間下地部材83を長手方向に略沿うように設けることができ、中間下地部材83の仮固定を正確に行うことが可能となる。特に、仮に製造誤差等によって複数の仮固定用切欠部110の位置が本来の位置よりもズレていたとしても、仮固定用切欠部110を中間下地部材83における長手方向の中央付近に複数設ける場合に比べて、そのズレの影響(具体的には、上下方向のズレの影響)を小さくすることができる。また、例えば、後述する本固定用固定具200(例えば、ネジ等)を中間下地部材83における仮固定用切欠部110よりも内側部分において一定間隔で複数取り付けやすくなるため、後述する本固定用固定具200の取付性を維持しやすくなる。さらに、仮固定用切欠部110を中間下地部材83における当接部分以外の部分に配置する場合に比べて、仮固定用係止部100を仮固定用切欠部110に安定して係止でき、中間下地部材83を安定して仮固定しやすくなる。
また、仮固定用係止部100の具体的な構成については任意であるが、実施の形態では、仮固定用係止部100が仮固定用切欠部110に対して挿通可能となるように構成されている。
具体的には、図8に示すように、仮固定用係止部100の前後方向の長さについては、仮固定用係止部100によって仮固定用切欠部110が係止されている状態において、仮固定用係止部100のヘッド部が中間下地部材83の後側面部よりも前方に突出する長さに設定しており、例えば、躯体2における仮固定用係止部100が取り付けられる部分の前後方向の長さの半分程度に設定してもよい。
これにより、仮固定用係止部100が仮固定用切欠部110に挿通されていない状態で係止する場合に比べて、仮固定用係止部100が仮固定用切欠部110から脱落することを抑制でき、中間下地部材83を安定して仮固定できる。
このような第1の特徴により、中間下地部材83を仮固定することができ、中間下地部材83の本固定を正確且つ簡易に行うことができる。また、仮固定用係止部100を比較的簡易且つ安価に構成でき、仮固定構造の設置コストを抑制できる。
(構成−中間下地部材の仮固定構造−第2の特徴)
図4に戻り、次に、中間下地部材83の仮固定構造の第2の特徴については、仮固定用切欠部110における中間下地部材83の長手方向(図4の左右方向)又は短手方向(図4の上下方向)のいずれか一方に沿った方向の長さが、仮固定用切欠部110における中間下地部材83の長手方向又は短手方向のいずれか他方に沿った方向の長さよりも長く設定されている。
具体的には、図4(a)に示すように、仮固定用切欠部110の左右方向の長さが、仮固定用切欠部110の上下方向の長さよりも長く設定されており、例えば、仮固定用切欠部110の左右方向の長さが、仮固定用切欠部110の上下方向の長さの2倍から5倍程度に設定されてもよい。
この場合において、仮固定用切欠部110の縁端部の形状については任意であるが、実施の形態では、仮固定用切欠部110の縁端部のうち仮固定用係止部100が係止される側の縁端部が、中間下地部材83の長手方向又は短手方向のいずれか一方に略沿った直線状に形成されている。具体的には、図4(a)に示すように、仮固定用切欠部110の上側縁端部が、中間下地部材83の長手方向に沿った直線状に形成されている。これにより、中間下地部材83における長手方向に沿った方向の位置調整を正確に行うことができ、仮固定構造の使用性を高めやすくなる。ただし、これに限らず、例えば、仮固定用切欠部110の上側縁端部が、非直線状(一例として、湾曲状の如き曲線状等)に形成されてもよい。
このような第2の特徴により、中間下地部材83を仮固定する際に、中間下地部材83の長手方向又は短手方向のいずれか一方の位置調整を行うことができ、状況に応じた中間下地部材83の仮固定を行うことが可能となる。
(構成−中間下地部材の仮固定構造−第3の特徴)
次いで、中間下地部材83の仮固定構造の第3の特徴については、仮固定用係止部100は、躯体2の梁部2a又は柱部2bに対して取り付けられている。
具体的には、図8(b)に示すように、仮固定用係止部100は、躯体2の梁部2aのうち開口部3の上端部の近傍に位置する梁部2aに対して取り付けられている。
このような第3の特徴により、仮固定用係止部100を躯体2に対して強固に取り付けることができ、仮固定用係止部100の取付性を高めることができる。
(構成−下地枠の本固定構造)
図3に戻り、次に、下地枠80の本固定構造について説明する。
下地枠80は、当該下地枠80を躯体2に対して本固定するための本固定構造を備えており、この本固定構造の特徴については、実施の形態では以下に示す通りとなる。
(構成−下地枠の本固定構造−第1の特徴)
まず、下地枠80の本固定構造の第1の特徴については、下地枠80の入隅側下地部材84は、躯体2の部分のうち見込方向に略直交し、且つ屋内側開閉装置1側に位置する部分4(以下、「固定対象部分4」と称する)に対して固定具200(例えば、ネジ等。以下、「本固定用固定具200」と称する。)によって固定(本固定)されている。なお、「固定対象部分4」は、実施の形態では、本固定用固定具200を強固に取り付ける観点から、躯体2の梁部2a又は柱部2bであるとして説明するが、これに限らず、例えば、躯体2の壁部2cであってもよい。
具体的には、図3、図9に示すように、入隅側下地部材84は、複数の本固定用固定具200及び接続部210を用いて固定対象部分4に対して固定されている。
(構成−下地枠の本固定構造−第1の特徴−接続部)
ここで、接続部210は、本固定用固定具200と入隅側下地部材84とを接続すると共に、入隅側下地部材84と交差するように設けられた下側下地部材82(又は中間下地部材83)と入隅側下地部材84とを接続することが可能な接続手段である。この接続部210は、例えば鋼製の板状体にて形成されており、図9に示すように、入隅側下地部材84と下側下地部材82との交差部分と、入隅側下地部材84と中間下地部材83との交差部分とにそれぞれ設けられている。なお、以下では、必要に応じて、接続部210のうち、下側下地部材82側に位置する接続部210aを「下側接続部210a」と称し、中間下地部材83側に位置する接続部210bを「中間接続部210b」と称する。
また、接続部210の具体的な構成については、本固定用固定具200と入隅側下地部材84とを接続でき、且つ下側下地部材82又は中間下地部材83と入隅側下地部材84とを接続できる限り任意に構成できるが、実施の形態では以下の通りに構成されている。
すなわち、接続部210の側面形状については、略Z字状に設定している。この場合において、接続部210は、図3、図7、図9に示すように、入隅側下地部材84に接続される第1接続片211と、本固定用固定具200及び下側下地部材82又は中間下地部材83に接続される第2接続片212と、第1接続片211及び第2接続片212とを接続する第3接続片213とを備えて構成される。
また、接続部210の左右方向の長さについては、入隅側下地部材84の左右方向の長さよりも短く又は略同一に設定している。また、接続部210の前後方向の長さについては、入隅側下地部材84の前後方向の長さよりも長く、且つ下側下地部材82(又は中間下地部材83)の前後方向の長さよりも短く設定している。また、接続部210の上下方向の長さについては、下側下地部材82(又は中間下地部材83)の上下方向の長さよりも短く設定している。
また、接続部210の形成方法については、入隅側下地部材84及び下側下地部材82(又は中間下地部材83)とは別体に形成している。これにより、入隅側下地部材84、下側下地部材82、及び中間下地部材83を簡易に形成でき、入隅側下地部材84、下側下地部材82、及び中間下地部材83の製造性を高めることができる。ただし、これに限らず、例えば、接続部210を入隅側下地部材84、下側下地部材82、又は中間下地部材83と一体に形成してもよい。
また、下側接続部210aに設置方法については、見込方向から見て本固定用固定具200及び下側接続部210aが外部から露出することを抑制可能となるように、本固定用固定具200及び下側接続部210aを入隅側下地部材84及び下側下地部材82に設けている。
具体的には、図9に示すように、第2接続片212の全体、及び第3接続片213の全体が下側下地部材82内に収容され、且つ第1接続片211が入隅側下地部材84内に収容されるように、配置している。また、入隅側下地部材84の後側面部に形成された接続用切欠部216を介して挿通された第1接続片211と入隅側下地部材84の後側面部とが当接し、且つ第2接続片212と下側下地部材82の後側面部とが当接するように、配置している。そして、入隅側下地部材84の後側面部及び第1接続片211に形成された接続用取付孔214に挿通された接続用固定具215(例えば、ビス等)によって、第1接続片211を当該後側面部に対して接続していると共に、入隅側下地部材84、入隅側補強材84a、及び下側下地部材82の各々の前側面部及び後側面部、並びに第2接続片212に形成された図4、図5に示す本固定用取付孔201に挿通された本固定用固定具200によって、第2接続片212を下側下地部材82の後側面部を介して躯体2に対して接続している。この場合において、実施の形態では、入隅側下地部材84及び入隅側補強材84aの前側面部と、入隅側下地部材84の後側面部とに形成された本固定用取付孔201の径については、本固定用固定具200のヘッド部の径よりも大きく設定している。また、第2接続片212及び下側下地部材82の後側面部に形成された本固定用取付孔201の径については、本固定用固定具200のヘッド部の径よりも小さく設定している。
このような設置方法により、見込方向から見て本固定用固定具200及び下側接続部210aが外部から露出することを抑制でき、下地枠80の意匠性を維持できる。また、図9に示すように、下側下地部材82に接続されている複数の本固定用固定具200が左右方向に沿って並設されているので、下地枠80が見込方向からの外力を受けた場合でも、入隅側下地部材84と下側下地部材82との接続部分を回転軸として、入隅側下地部材84が見込方向側に向けて回転することを抑制できる。
また、中間接続部210bに設置方法については、見込方向から見て本固定用固定具200及び中間接続部210bが外部から露出することを抑制可能となるように、本固定用固定具200及び中間接続部210bを入隅側下地部材84及び中間下地部材83に設けている。
具体的には、図9に示すように、第2接続片212の全体、及び第3接続片213の全体が中間下地部材83内に収容され、且つ第1接続片211が入隅側下地部材84内に収容されるように、配置している。また、入隅側下地部材84の後側面部に形成された接続用切欠部216を介して挿通された第1接続片211と入隅側下地部材84の後側面部とが当接し、且つ第2接続片212と中間下地部材83の後側面部とが当接するように、配置している。さらに、入隅側下地部材84の後側面部及び第1接続片211に形成された接続用取付孔214に挿通された接続用固定具215によって、第1接続片211を当該後側面部に対して接続していると共に、入隅側下地部材84、入隅側補強材84a、及び中間下地部材83の各々の前側面部及び後側面部、並びに第2接続片212に形成された複数の本固定用取付孔201に挿通された本固定用固定具200によって、第2接続片212を中間下地部材83の後側面部を介して躯体2に対して接続している。この場合において、実施の形態では、入隅側下地部材84及び入隅側補強材84aの前側面部と、入隅側下地部材84の後側面部とに形成された本固定用取付孔201の径については、本固定用固定具200のヘッド部の径よりも大きく設定している。また、第2接続片212及び中間下地部材83の後側面部に形成された本固定用取付孔201の径については、本固定用固定具200のヘッド部の径よりも小さく設定している。
このような設置方法により、見込方向から見て本固定用固定具200及び中間接続部210bが外部から露出することを抑制でき、下地枠80の意匠性を維持できる。また、図9に示すように、中間下地部材83に接続されている複数の本固定用固定具200が左右方向に沿って並設されているので、下地枠80が見込方向からの外力を受けた場合でも、入隅側下地部材84と中間下地部材83との接続部分を回転軸として、入隅側下地部材84が見込方向側に向けて回転することを抑制できる。
以上のような第1の特徴により、入隅側下地部材84によって屋内側開閉装置1及び屋外側開閉装置10の各々の開閉動作が阻害されないため、屋内側開閉装置1及び屋外側開閉装置10の使用性を維持できる。また、入隅側下地部材84を固定対象部分4に対して固定する本固定用固定具200を見込方向から取り付けることができ、入隅側下地部材84を見付方向側の躯体2に固定する場合に比べて、本固定用固定具200の取付作業を効率的に行うことができる。さらに、1つの接続部210を介して本固定用固定具200、入隅側下地部材84、及び下側下地部材82(又は中間下地部材83)を接続でき、本固定用固定具200、入隅側下地部材84、及び下側下地部材82(又は中間下地部材83)の接続性を高めることができる。
(構成−下地枠の本固定構造−第2の特徴)
次に、下地枠80の本固定構造の第2の特徴については、下地枠80の上側下地部材81、下側下地部材82、中間下地部材83、及び非入隅側下地部材85は、固定対象部分4に対して本固定用固定具200によって固定(本固定)されている。
具体的には、図9に示すように、上側下地部材81は、接続部210を用いることなく、複数の本固定用固定具200のみを用いて固定対象部分4に対して固定されている。より具体的には、上側下地部材81の前側面部及び後側面部に形成された本固定用取付孔201に挿通された本固定用固定具200によって上側下地部材81の後側面部と固定対象部分4とが接続されることにより、固定されている。
また、下側下地部材82、中間下地部材83、及び非入隅側下地部材85は、上側下地部材81と略同様に、接続部210を用いることなく、複数の本固定用固定具200のみを用いて固定対象部分4に対して固定されている。
このような第2の特徴により、上側下地部材81、下側下地部材82、中間下地部材83、及び非入隅側下地部材85を固定対象部分4に対して固定する本固定用固定具200を見込方向から取り付けることができ、本固定用固定具200の取付作業を効率的に行うことができる。
(構成−下地枠の浸水防止構造)
図4に戻り、次いで、下地枠80の浸水防止構造について説明する。
下地枠80は、下地枠80と躯体2との隙間から水が浸入することを防止するための浸水防止構造を備えており、この浸水防止構造の特徴については、実施の形態では以下に示す通りとなる。
(構成−下地枠の浸水防止構造−第1の特徴)
まず、下地枠80の浸水防止構造の第1の特徴については、図4から図6に示すように、浸水防止構造は、非入隅上側カバー部300、非入隅下側カバー部301、入隅上側カバー部302、入隅下側カバー部303、及びカバー側隙間形成部310を備えている。
(構成−下地枠の浸水防止構造−第1の特徴−非入隅上側カバー部)
非入隅上側カバー部300は、非入隅側下地部材85とは別体に形成されたものであって、非入隅側下地部材85の長手方向の端部(図4では、非入隅側下地部材85の上端部)をカバーするためのカバー手段である。この非入隅上側カバー部300は、例えば鋼製の略矩形状の板状体にて形成されており、図4から図6に示すように、非入隅側下地部材85の上端部において、当該上端部全体を略覆うように配置され、非入隅上側カバー部300に形成されたカバー用取付孔300aに挿通されたカバー用固定具300b(例えば、ビス等)によって、非入隅側下地部材85(又は上側下地部材81)に設けられたカバー用取付部300cに対して接続されている。
(構成−下地枠の浸水防止構造−第1の特徴−非入隅下側カバー部)
非入隅下側カバー部301は、非入隅側下地部材85とは別体に形成されたものであって、非入隅側下地部材85の長手方向の端部(図4では、非入隅側下地部材85の下端部)をカバーするためのカバー手段である。この非入隅下側カバー部301は、例えば鋼製の略矩形状の板状体(平板状体)にて形成されており、図4、図5に示すように、非入隅側下地部材85の下端部において、当該下端部全体を略覆うように配置され、非入隅上側カバー部300に形成されたカバー用取付孔300aに挿通されたカバー用固定具300bによって、非入隅側下地部材85(又は下側下地部材82)に設けられたカバー用取付部300cに対して接続されている。
(構成−下地枠の浸水防止構造−第1の特徴−入隅上側カバー部)
入隅上側カバー部302は、入隅側下地部材84とは別体に形成されたものであって、入隅側下地部材84の長手方向の端部(図4では、入隅側下地部材84の上端部)をカバーするためのカバー手段である。この入隅上側カバー部302は、例えばX−Z平面に沿った断面形状が略逆L字状である鋼製の板状体(平板状体)にて形成されており、図4、図5に示すように、入隅側下地部材84の上端部において、当該上端部全体及び上側下地部材81の左端部全体を略覆うように配置され、入隅上側カバー部302に形成されたカバー用取付孔300aに挿通されたカバー用固定具300bによって、上側下地部材81に設けられたカバー用取付部300cに対して接続されている。
また、図4、図5、図11に示すように、入隅上側カバー部302の左側面部の外面には、第1カバー側止水部材320が設けられている。この第1カバー側止水部材320は、入隅上側カバー部302と躯体2(具体的には、入隅部分2d)との隙間から水が浸入することを防止するための止水部材であり、例えば公知の止水部材(一例として、コーキング材又は水密材等)を用いて構成されており(なお、他の止水部材の構成についても略同様とする)、入隅上側カバー部302の左側面部のうち、前側部分における下端から上端の近傍に至る部分と、上側部分における前端から後端に至る部分とに取り付けられている。
(構成−下地枠の浸水防止構造−第1の特徴−入隅下側カバー部)
入隅下側カバー部303は、入隅側下地部材84とは別体に形成されたものであって、入隅側下地部材84の長手方向の端部(図4では、入隅側下地部材84の下端部)をカバーするためのカバー手段である。この入隅下側カバー部303は、入隅上側カバー部302と略同一に構成されており、図4、図5に示すように、入隅側下地部材84の下端部において、当該下端部全体及び下側下地部材82の左端部全体を略覆うように配置され、入隅下側カバー部303に形成されたカバー用取付孔300aに挿通されたカバー用固定具300bによって、下側下地部材82に設けられたカバー用取付部300cに対して接続されている。
また、図4、図5に示すように、入隅下側カバー部303の左側面部の外面には、第2カバー側止水部材321が設けられている。この第2カバー側止水部材321は、入隅下側カバー部303と躯体2(具体的には、入隅部分2d)との隙間から水が浸入することを防止するための止水部材であり、入隅下側カバー部303の左側面部のうち、前側部分における上端から下端の近傍に至る部分と、下側部分における前端から後端に至る部分とに取り付けられている。
(構成−下地枠の浸水防止構造−第1の特徴−カバー側隙間形成部)
カバー側隙間形成部310は、非入隅上側カバー部300と躯体2との相互間に後述する第3カバー側止水部材322を設けるための止水用隙間330(以下、「カバー側止水用隙間330」と称する)を、見込方向から見て外部に露出しないように形成するための隙間形成手段(第1隙間形成手段)であり、例えば鋼製の板状体にて形成されており、図6、図10に示すように、非入隅上側カバー部300に設けられている。
このカバー側隙間形成部310の具体的な構成については、カバー側止水用隙間330が見込方向から見て外部に露出しない限り任意に構成できるが、実施の形態では以下の通りに構成されている。
すなわち、図10に示すように、カバー側隙間形成部310の側面形状については、側面形状が建物の屋内側に向けて下方に傾斜している傾斜状に設定している。
また、カバー側隙間形成部310の左右方向の長さについては、非入隅上側カバー部300の左右方向の長さよりも短く設定している。また、カバー側隙間形成部310の上下方向の長さについては、カバー側止水用隙間330に基準量以上の後述する第3カバー側止水部材322が収容可能に設定しており、例えば、非入隅上側カバー部300の上下方向の長さよりも長く設定している。
また、カバー側隙間形成部310の前後方向の長さについては、カバー側隙間形成部310の先端部が非入隅側下地部材85の内面(図6(c)では、非入隅側下地部材85の後側面部)と当接又は近接するように設定しており、具体的には、非入隅上側カバー部300の前後方向の長さよりも短い長さに設定している。ここで、「カバー側隙間形成部310の先端部が非入隅側下地部材85の内面と近接する」とは、カバー側隙間形成部310の先端部と非入隅側下地部材85の内面との隙間が後述する第3カバー側止水部材322の漏れが生じない程度の長さになるように、近接することを意味し、例えば、当該隙間が非入隅側下地部材85の各種の面部の厚さ未満に設定することが望ましい。これにより、後述する第3カバー側止水部材322をカバー側止水用隙間330に保持しやすくなるため、下地枠80の止水性を維持しやすくなる。
また、カバー側隙間形成部310の形成方法については、非入隅上側カバー部300の躯体2側の部分(図10では、非入隅上側カバー部300の後側部分)を非入隅側下地部材85の内部に位置するように折り曲げることにより形成している。これにより、カバー側隙間形成部310を簡易に構成でき、カバー側隙間形成部310の製造性を高めることができる。また、非入隅上側カバー部300を非入隅側下地部材85に取り付ける際に、カバー側隙間形成部310を非入隅側下地部材85の内部に位置させることができ、非入隅上側カバー部300の位置合わせを容易に行うことができる。さらに、非入隅上側カバー部300をカバー用固定具300bで下地部材に固定する際に、カバー側隙間形成部310によって非入隅上側カバー部300が回転することを抑制でき、非入隅上側カバー部300の取付性を高めることができる。
このような第1の特徴により、非入隅上側カバー部300、非入隅下側カバー部301、入隅上側カバー部302、及び入隅下側カバー部303と、カバー側止水用隙間330に設けられる後述する第3カバー側止水部材322とによって下地枠80と躯体2との隙間又は下地枠80から水が浸入することを抑制でき、下地枠80の止水性を高めることができる。また、後述する第3カバー側止水部材322が見込方向から見て外部に露出することを回避でき、下地枠80の意匠性を維持できる。
(構成−下地枠の浸水防止構造−第2の特徴)
図4に戻り、次に、下地枠80の浸水防止構造の第2の特徴については、図4から図6、図12に示すように、浸水防止構造は、非入隅側隙間形成部311、上側隙間形成部312、第3カバー側止水部材322、入隅側止水部材323、非入隅側止水部材324、及び上側止水部材325を備えている。
(構成−下地枠の浸水防止構造−第2の特徴−非入隅側隙間形成部)
非入隅側隙間形成部311は、非入隅側下地部材85と躯体2との相互間に非入隅側止水部材324を設けるための止水用隙間331(以下、「非入隅側止水用隙間331」と称する)を見込方向から見て外部に露出しないように形成するための隙間形成手段(第2隙間形成手段)であり、図4から図6に示すように、非入隅側下地部材85に設けられている。
また、非入隅側隙間形成部311の形成方法については任意であるが、実施の形態では、非入隅側下地部材85の後側面部における右端部及びその近傍部分を窪ませることにより、非入隅側下地部材85の上下方向の全長にわたって形成していると共に(以下、この部分を「第1非入隅側隙間形成部311a」と称する)、上記後側面部における上端部及びその近傍部分を窪ませることにより、非入隅側下地部材85の左右方向の全長にわたって形成している(以下、この部分を「第2非入隅側隙間形成部311b」と称する)。
(構成−下地枠の浸水防止構造−第2の特徴−上側隙間形成部)
上側隙間形成部312は、上側下地部材81と躯体2との相互間に上側止水部材325を設けるための止水用隙間332(以下、「上側止水用隙間332」と称する)を見込方向から見て外部に露出しないように形成するための隙間形成手段(第3隙間形成手段)であり、図4から図6に示すように、上側下地部材81に設けられている。
また、上側隙間形成部312の形成方法については任意であるが、実施の形態では、上側下地部材81の後側面部における上端部及びその近傍部分を窪ませることにより、上側下地部材81の左右方向の全長にわたって形成している。
(構成−下地枠の浸水防止構造−第2の特徴−第3カバー側止水部材、入隅側止水部材、非入隅側止水部材、上側止水部材)
第3カバー側止水部材322は、非入隅上側カバー部300と躯体2から水が浸入することを防止するための止水部材であり、図12に示すように、カバー側止水用隙間330に設けられている。
入隅側止水部材323は、入隅側下地部材84と躯体2(具体的には、入隅部分2d)との隙間334(以下、「入隅側隙間334」と称する)から水が浸入することを防止するための止水部材であり、図12に示すように、上記隙間の部分のうち、第1カバー側止水部材320と第2カバー側止水部材321との間の部分(より具体的には、第1カバー側止水部材320の前端部と第2カバー側止水部材321の前端部との間の部分)にわたって設けられている。
非入隅側止水部材324は、非入隅側下地部材85と躯体2との隙間から水が浸入することを防止するための止水部材であり、図12に示すように、非入隅側止水用隙間331に設けられている。
上側止水部材325は、上側下地部材81と躯体2との隙間から水が浸入することを防止するための止水部材であり、図12に示すように、上側止水用隙間332に設けられている。
(構成−下地枠の浸水防止構造−第2の特徴−その他の構成)
また、カバー側隙間形成部310、非入隅側隙間形成部311、及び上側隙間形成部312の具体的な構成については任意であるが、実施の形態では、これらカバー側隙間形成部310、非入隅側隙間形成部311、及び上側隙間形成部312が連続状に構成されている。
具体的には、図6に示すように、第1非入隅側隙間形成部311a、第2非入隅側隙間形成部311bの非入隅側部分、カバー側隙間形成部310、第2非入隅側隙間形成部311bの入隅側部分、及び上側隙間形成部312の順に連続状となるように、カバー側隙間形成部310、非入隅側隙間形成部311、及び上側隙間形成部312が配置されている。
これにより、カバー側隙間形成部310、非入隅側隙間形成部311、及び上側隙間形成部312にて形成された各種の止水用隙間(カバー側止水用隙間330、非入隅側止水用隙間331、上側止水用隙間332)に止水部材を連続的に設けることができ、当該止水部材を設ける作業を効率的に行うことが可能となる。
このような第2の特徴により、第3カバー側止水部材322、入隅側止水部材323、非入隅側止水部材324、及び上側止水部材325によって下地枠80と躯体2との隙間から水が浸入することを抑制でき、下地枠80の止水性を一層高めることができる。また、非入隅側止水用隙間331及び上側止水用隙間332が見込方向から見て外部に露出することを回避でき、下地枠80の意匠性を維持しやすくなる。
(下地枠の設置方法)
図8に戻り、続いて、下地枠80の設置方法について説明する。
この設置方法は、下地枠80を躯体2に設置するための方法であり、実施の形態では、仮固定工程、本固定工程、及び浸水防止工程を含んでいる。なお、この設置方法の前提としては、屋内側開閉装置1が開口部3に既設されているものとして説明する。
(下地枠の設置方法−仮固定工程)
最初に、仮固定工程について説明する。仮固定工程は、下地枠80を躯体2に対して仮固定するための工程である。
具体的には、まず、屋外側開閉装置10が設置される現場(又は工場等)において、公知の方法を用いて、上側下地部材81、下側下地部材82、中間下地部材83(入隅側仮固定用切欠部111及び非入隅側仮固定用切欠部112を有する中間下地部材83)、入隅側下地部材84、及び非入隅側下地部材85を組み合わせることにより、下地枠80を組み立てる。(なお、既に下地枠80が組み立てられている場合には、当該作業を省略できる)。
次に、入隅側仮固定用係止部101及び非入隅側仮固定用係止部102を、躯体2(具体的には、開口部3の上端部の近傍に位置する梁部2a)における上記所望の部分にそれぞれ取り付ける。
次いで、図8に示すように、中間下地部材83の入隅側仮固定用切欠部111を入隅側仮固定用係止部101に係止すると共に、中間下地部材83の非入隅側仮固定用切欠部112を非入隅側仮固定用係止部102に係止することにより、下地枠80を躯体2に対して仮固定する。この場合において、例えば、下地枠80を躯体2に対して仮固定した状態を維持しながら、下地枠80を左右方向に沿ってスライド移動させることにより、下地枠80の左右方向の位置調整を容易に行うことが可能となる。
このような仮固定工程により、仮固定工程を省略する場合に比べて、下地枠80の本固定を正確且つ簡易に行うことができ、下地枠80の設置性を高めることができる。
(下地枠の設置方法−本固定工程)
次に、本固定工程について説明する。本固定工程は、仮固定工程の後に、下地枠80を躯体2に対して本固定するための工程である。
具体的には、図9に示すように、入隅側下地部材84を、複数の本固定用固定具200及び接続部210を用いて固定対象部分4に対して固定する。より具体的には、開口部3よりも建物の屋外側から、複数の本固定用固定具200を入隅側下地部材84及び接続部210に形成された本固定用取付孔201に挿通して固定対象部分4にそれぞれ取り付けることにより、固定する。
また、上側下地部材81、下側下地部材82、中間下地部材83、及び非入隅側下地部材85を複数の本固定用固定具200を用いて固定対象部分4に対してそれぞれ固定する。より具体的には、開口部3よりも建物の屋外側から、複数の本固定用固定具200を上側下地部材81(あるいは、下側下地部材82、中間下地部材83、又は非入隅側下地部材85)に形成された本固定用取付孔201に挿通して固定対象部分4にそれぞれ取り付けることにより、固定する。
ここで、各種の下地部材を固定する順序については任意であるが、例えば、下側に位置する下地部材から上側に位置する下地部材の順(具体的には、下側下地部材82、入隅側下地部材84、非入隅側下地部材85、中間下地部材83、上側下地部材81)に固定してもよく、又は、その逆の順に固定してもよい。あるいは、入隅側に位置する下地部材から非入隅側に位置する下地部材の順(具体的には、入隅側下地部材84、下側下地部材82、中間下地部材83、上側下地部材81、非入隅側下地部材85)に固定してもよく、又は、その逆の順に固定してもよい。あるいは、各下地部材の一部だけそれぞれ固定した後に、各下地部材の他の一部をそれぞれ固定してもよい。
このような本固定工程により、各種の下地部材を固定対象部分4に対して固定する本固定用固定具200を見込方向から取り付けることができ、下地部材を見付方向側の躯体2に固定する場合に比べて、本固定用固定具200の取付作業を効率的に行うことができる。
(下地枠の設置方法−浸水防止工程)
次いで、浸水防止工程について説明する。浸水防止工程は、本固定工程の後又は仮固定工程(若しくは本固定工程)の途中において、下地枠80と躯体2との隙間から水が浸入することを防止するための工程である。
具体的には、図8に示すように、仮固定工程の途中(例えば、下地枠80を組み立てるタイミング等)において、非入隅上側カバー部300、非入隅下側カバー部301、入隅上側カバー部302、入隅下側カバー部303、及び入隅側止水部材323を取り付ける(ただし、これに限らず、例えば、仮固定工程の終了後、又は本固定工程の終了後に取り付けてもよい)。
また、図12に示すように、本固定工程の後(例えば、本固定工程の終了直後、又は屋外側開閉装置10の設置終了直後)に、公知の方法を用いて、カバー側止水用隙間330、非入隅側止水用隙間331、上側止水用隙間332、及び入隅側隙間334に、第3カバー側止水部材322、非入隅側止水部材324、及び上側止水部材325を充填することにより、設ける。これにて、下地枠80の設置が終了する。
このような浸水防止工程により、下地枠80と躯体2との隙間から水が浸入することを抑制でき、下地枠80の止水性を高めることができる。
(効果)
このように実施の形態によれば、固定具を介することなく躯体2に取り付け可能な仮固定用係止部100と、下地部材に設けられた仮固定用切欠部110であって、仮固定用係止部100に係止されることが可能な仮固定用切欠部110と、を備えるので、下地部材を仮固定することができ、下地部材の本固定を正確且つ簡易に行うことができる。また、仮固定用係止部100を比較的簡易且つ安価に構成でき、仮固定構造の設置コストを抑制できる。
また、仮固定用係止部100が仮固定用切欠部110に対して挿通可能となるように、仮固定用係止部100を構成したので、仮固定用係止部100が仮固定用切欠部110に挿通されていない状態で係止する場合に比べて、仮固定用係止部100が仮固定用切欠部110から脱落することを抑制でき、下地部材を安定して仮固定できる。
また、仮固定用切欠部110における下地部材の長手方向又は短手方向のいずれか一方に沿った方向の長さを、仮固定用切欠部110における下地部材の長手方向又は短手方向のいずれか他方に沿った方向の長さよりも長くしたので、下地部材を仮固定する際に、下地部材の長手方向又は短手方向のいずれか一方の位置調整を行うことができ、状況に応じた下地部材の仮固定を行うことが可能となる。
また、仮固定用切欠部110の縁端部のうち仮固定用係止部100が係止される側の縁端部を、下地部材の長手方向又は短手方向のいずれか一方に略沿った直線状に形成したので、下地部材における長手方向に沿った方向の位置調整を正確に行うことができ、仮固定構造の使用性を高めやすくなる。
また、仮固定用切欠部110を、下地部材の長手方向の両端部の各々又はその近傍にそれぞれ設け、仮固定用係止部100を、躯体2における仮固定用切欠部110に対して係止可能な部分にそれぞれ取り付けたので、仮固定用切欠部110を下地部材における長手方向の中央付近に複数設ける場合に比べて、下地部材を長手方向に略沿うように設けることができ、下地部材の仮固定を正確に行うことが可能となる。特に、仮に製造誤差等によって複数の仮固定用切欠部110の位置が本来の位置よりもズレていたとしても、仮固定用切欠部110を下地部材における長手方向の中央付近に複数設ける場合に比べて、そのズレの影響を小さくすることができる。また、例えば、後述する本固定用固定具200を下地部材における仮固定用切欠部110よりも内側部分において一定間隔で複数取り付けやすくなるため、本固定用固定具200の取付性を維持しやすくなる。
また、仮固定用係止部100を、躯体2の梁部2a又は柱部2bに対して取り付けたので、仮固定用係止部100を躯体2に対して強固に取り付けることができ、仮固定用係止部100の取付性を高めることができる。
また、仮固定用係止部100は、ヘッド付きのビス、又はヘッド付きのネジであるので、仮固定用係止部100自体を躯体2に突き刺し又はねじ込むことで容易に取り付けることができると共に、ビス又はネジのヘッドによって下地部材が仮固定用係止部100から脱落することを抑制でき、仮固定用係止部100の取付作業を効率的に行うことができる。また、仮固定用係止部100を安価に構成でき、仮固定用係止部100の製造性を高めることができる。
また、下地部材を、中空状体に形成し、仮固定用切欠部110を、下地部材における躯体2との当接部分に配置したので、仮固定用切欠部110を下地部材における当接部分以外の部分に配置する場合に比べて、仮固定用係止部100を仮固定用切欠部110に安定して係止でき、下地部材を安定して仮固定しやすくなる。
〔III〕実施の形態に対する変形例
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
(形状、数値、構造、時系列について)
実施の形態や図面において例示した構成要素に関して、形状、数値、又は複数の構成要素の構造若しくは時系列の相互関係については、本発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。
(屋外側開閉装置について)
上記実施の形態では、屋外側開閉装置10が、躯体2の入隅部分2dの近傍に配置されていると説明したが、これに限らず、例えば、躯体2の入隅部分2d以外の他の部分に配置されてもよい。
また、上記実施の形態では、屋外側開閉装置10の収納部40の下端部が開口部3の上端部よりも上方に位置するように、当該収納部40が配置されていると説明したが、これに限らず、例えば、図13に示すように、収納部40の下端部が開口部3の上端部よりも下方に位置するように、当該収納部40が配置されてもよい。この場合において、下地枠80の具体的な構成については任意であるが、例えば、図14、図15に示すように、上側下地部材81、下側下地部材82、入隅側下地部材84、及び非入隅側下地部材85を備えてもよい(すなわち、屋外側開閉装置10の種類や配置状況に応じて、下地枠80の下地部材の設置数を増減させてもよい)。さらに、上側下地部材81に対して実施の形態に係る仮固定構造及び本固定構造が適用されてもよい。
(下地枠について)
上記実施の形態では、下地枠80が、上側下地部材81、下側下地部材82、中間下地部材83、入隅側下地部材84、及び非入隅側下地部材85を備えていると説明したが、これに限らず、例えば、屋外側開閉装置10を支持できる限り、上側下地部材81、下側下地部材82、中間下地部材83、入隅側下地部材84、及び非入隅側下地部材85のうちの一部の下地部材を省略してもよい。この場合には、残りの下地部材の少なくともいずれか1つ以上に仮固定構造、本固定構造、及び浸水防止構造が適用される(特に、仮固定構造については、下地部材の仮固定構造として適用される)。
(仮固定構造について)
上記実施の形態では、仮固定用係止部100の設置数が2つであると説明したが、これに限らず、例えば、3つ以上でもよく、又は1つのみであってもよい。この場合には、仮固定用切欠部110の設置数は、仮固定用係止部100の設置数に応じた数に設定されてもよい。
また、上記実施の形態では、仮固定用係止部100が、仮固定用切欠部110に対して挿通可能となるように構成されていると説明したが、これに限らず、例えば、仮固定用切欠部110に対して挿通不能となるように構成されてもよい。具体的には、仮固定用係止部100によって仮固定用切欠部110が係止されている状態において、仮固定用係止部100のヘッド部が中間下地部材83の後側面部よりも前方に突出しない長さに設定してもよい。
また、上記実施の形態では、仮固定構造が、中間下地部材83に適用されていると説明したが、これに限らず、例えば、下地枠80の中間下地部材83以外の下地部材(例えば、上側下地部材81、下側下地部材82、入隅側下地部材84、又は非入隅側下地部材85)に適用されてもよい。ここで、入隅側下地部材84(又は非入隅側下地部材85)に仮固定構造が適用される場合には、仮固定用切欠部110における中間下地部材83の短手方向に沿った方向の長さが、仮固定用切欠部110における中間下地部材83の長手方向に沿った方向の長さよりも長く設定されてもよい。さらに、仮固定用切欠部110の上側縁端部が、中間下地部材83の短手方向に沿った直線状に形成されてもよい。
また、上記実施の形態では、仮固定用切欠部110が、中間下地部材83の後側面部のみに設けられていると説明したが、これに限らず、例えば、中間下地部材83の後側面部及び下側面部にわたって連続状に設けられてもよい。
また、上記実施の形態では、仮固定用切欠部110が、中間下地部材83の長手方向の両端部の各々又はその近傍にそれぞれ設けられていると共に、中間下地部材83における躯体2との当接部分に配置されていると説明したが、これに限らない。例えば、中間下地部材83の長手方向の中央部に設けられてもよく、又は中間下地部材83における躯体2と当接しない部分に配置されてもよい。
(本固定構造について)
上記実施の形態では、入隅側下地部材84が、本固定用固定具200及び接続部210を用いて固定対象部分4に対して固定されていると説明したが、これに限らない。例えば、接続部210を用いることなく、本固定用固定具200のみを用いて固定対象部分4に対して固定されてもよい。具体的には、入隅側下地部材84は、当該入隅側下地部材84、入隅側補強材84a、及び下側下地部材82(又は中間下地部材83)の各々の前側面部及び後側面部に形成された本固定用取付孔201に挿通された本固定用固定具200によって、当該後側面部を固定対象部分4に対して接続することで、固定されてもよい。あるいは、非入隅側下地部材85が屋内側開閉装置1と屋外側開閉装置10との相互間に位置する場合には、非入隅側下地部材85は、入隅側下地部材84の構成と略同一に構成され、且つ本固定用固定具200及び接続部210を用いて固定対象部分4に対して固定されてもよい。
また、上記実施の形態では、本固定構造が、下側接続部210a及び中間接続部210bを備えていると説明したが、これに限らず、例えば、下地枠80を安定して固定できる場合には、下側接続部210a又は中間接続部210のいずれか一方を省略すると共に、当該いずれか一方に対応する本固定用固定具200を省略してもよい。
また、上記実施の形態では、見込方向から見て本固定用固定具200及び下側接続部210aが外部から露出することを抑制可能となるように、本固定用固定具200及び下側接続部210aが入隅側下地部材84及び下側下地部材82に設けられていると説明したが、これに限らない。例えば、見込方向から見て本固定用固定具200及び下側接続部210aが外部から露出するように、本固定用固定具200及び下側接続部210aが入隅側下地部材84及び下側下地部材82に設けられてもよい(なお、本固定用固定具200及び中間接続部210bの設置についても略同様とする)。
(浸水防止構造について)
上記実施の形態では、隙間形成手段が、非入隅上側カバー部300に設けられていると説明したが、これに限らず、例えば、非入隅上側カバー部300以外のカバー手段(一例として、非入隅下側カバー部301、入隅上側カバー部302、入隅下側カバー部303)に設けられてもよい。
また、上記実施の形態では、隙間形成手段が、非入隅側下地部材85及び上側下地部材81に設けられていると説明したが、これに限らず、例えば、下側下地部材82、又は中間下地部材83に設けられてもよい。この場合には、これら隙間形成手段によって形成された止水用隙間に止水部材が設けられる。
また、上記実施の形態では、カバー側隙間形成部310が、非入隅上側カバー部300の躯体2側の部分を非入隅側下地部材85の内部に位置するように折り曲げることにより形成されていると説明したが、これに限らず、例えば、非入隅上側カバー部300とは別体に形成されてもよい。この場合には、カバー側隙間形成部310は、非入隅上側カバー部300に対して、固定具又は溶接等によって固定されてもよい。
また、上記実施の形態では、カバー側隙間形成部310、非入隅側隙間形成部311、及び上側隙間形成部312が連続状に構成されていると説明したが、これに限らず、例えば、カバー側隙間形成部310、非入隅側隙間形成部311、及び上側隙間形成部312が非連続状に構成されてもよい。
また、上記実施の形態では、下地枠80に、非入隅下側カバー部301、入隅上側カバー部302、入隅下側カバー部303、非入隅側隙間形成部311、上側隙間形成部312、入隅側止水部材323、非入隅側止水部材324、及び上側止水部材325が設けられていると説明したが、これに限らない。例えば、下地枠80の止水性が確保できる場合には、非入隅下側カバー部301、入隅上側カバー部302、入隅下側カバー部303、非入隅側隙間形成部311、上側隙間形成部312、入隅側止水部材323、非入隅側止水部材324、又は上側止水部材325を省略してもよい。
(付記)
付記1の下地部材の仮固定構造は、建物の躯体の開口部に設けられた開閉装置と前記躯体との相互間に配置される長尺な下地部材を前記躯体に対して仮固定するための仮固定構造であって、固定具を介することなく前記躯体に取り付け可能な仮固定用係止手段と、前記下地部材に設けられた仮固定用切欠部であって、前記仮固定用係止手段に係止されることが可能な仮固定用切欠部と、を備える。
付記2の下地部材の仮固定構造は、付記1に記載の下地部材の仮固定構造において、前記仮固定用係止手段が前記仮固定用切欠部に対して挿通可能となるように、前記仮固定用係止手段を構成した。
付記3の下地部材の仮固定構造は、付記1又は2に記載の下地部材の仮固定構造において、前記仮固定用切欠部における前記下地部材の長手方向又は短手方向のいずれか一方に沿った方向の長さを、前記仮固定用切欠部における前記下地部材の長手方向又は短手方向のいずれか他方に沿った方向の長さよりも長くした。
付記4の下地部材の仮固定構造は、付記3に記載の下地部材の仮固定構造において、前記仮固定用切欠部の縁端部のうち前記仮固定用係止手段が係止される側の縁端部を、前記下地部材の長手方向又は短手方向のいずれか一方に略沿った直線状に形成した。
付記5の下地部材の仮固定構造は、付記1から4のいずれか一項に記載の下地部材の仮固定構造において、前記仮固定用切欠部を、前記下地部材の長手方向の両端部の各々又はその近傍にそれぞれ設け、前記仮固定用係止手段を、前記躯体における前記仮固定用切欠部に対して係止可能な部分にそれぞれ取り付けた。
付記6の下地部材の仮固定構造は、付記1から5のいずれか一項に記載の下地部材の仮固定構造において、前記仮固定用係止手段を、前記躯体の梁部又は柱部に対して取り付けた。
付記7の下地部材の仮固定構造は、付記1から6のいずれか一項に記載の下地部材の仮固定構造において、前記仮固定用係止手段は、ヘッド付きのビス、又はヘッド付きのネジである。
付記8載の下地部材の仮固定構造は、付記1から7のいずれか一項に記載の下地部材の仮固定構造において、前記下地部材を、中空状体に形成し、前記仮固定用切欠部を、前記下地部材における前記躯体との当接部分に配置した。
(付記の効果)
付記1に記載の下地部材の仮固定構造によれば、固定具を介することなく躯体に取り付け可能な仮固定用係止手段と、下地部材に設けられた仮固定用切欠部であって、仮固定用係止手段に係止されることが可能な仮固定用切欠部と、を備えるので、下地部材を仮固定することができ、下地部材の本固定を正確且つ簡易に行うことができる。また、仮固定用係止手段を比較的簡易且つ安価に構成でき、仮固定構造の設置コストを抑制できる。
付記2に記載の下地部材の仮固定構造によれば、仮固定用係止手段が仮固定用切欠部に対して挿通可能となるように、仮固定用係止手段を構成したので、仮固定用係止手段が仮固定用切欠部に挿通されていない状態で係止する場合に比べて、仮固定用係止手段が仮固定用切欠部から脱落することを抑制でき、下地部材を安定して仮固定できる。
付記3に記載の下地部材の仮固定構造によれば、仮固定用切欠部における下地部材の長手方向又は短手方向のいずれか一方に沿った方向の長さを、仮固定用切欠部における下地部材の長手方向又は短手方向のいずれか他方に沿った方向の長さよりも長くしたので、下地部材を仮固定する際に、下地部材の長手方向又は短手方向のいずれか一方の位置調整を行うことができ、状況に応じた下地部材の仮固定を行うことが可能となる。
付記4に記載の下地部材の仮固定構造によれば、仮固定用切欠部の縁端部のうち仮固定用係止手段が係止される側の縁端部を、下地部材の長手方向又は短手方向のいずれか一方に略沿った直線状に形成したので、下地部材における長手方向に沿った方向の位置調整を正確に行うことができ、仮固定構造の使用性を高めやすくなる。
付記5に記載の下地部材の仮固定構造によれば、仮固定用切欠部を、下地部材の長手方向の両端部の各々又はその近傍にそれぞれ設け、仮固定用係止手段を、躯体における仮固定用切欠部に対して係止可能な部分にそれぞれ取り付けたので、仮固定用切欠部を下地部材における長手方向の中央付近に複数設ける場合に比べて、下地部材を長手方向に略沿うように設けることができ、下地部材の仮固定を正確に行うことが可能となる。特に、仮に製造誤差等によって複数の仮固定用切欠部の位置が本来の位置よりもズレていたとしても、仮固定用切欠部を下地部材における長手方向の中央付近に複数設ける場合に比べて、そのズレの影響を小さくすることができる。また、例えば、本固定用固定具を下地部材における仮固定用切欠部よりも内側部分において一定間隔で複数取り付けやすくなるため、本固定用固定具の取付性を維持しやすくなる。
付記6に記載の下地部材の仮固定構造によれば、仮固定用係止手段を、躯体の梁部又は柱部に対して取り付けたので、仮固定用係止手段を躯体に対して強固に取り付けることができ、仮固定用係止手段の取付性を高めることができる。
付記7に記載の下地部材の仮固定構造によれば、仮固定用係止手段は、ヘッド付きのビス、又はヘッド付きのネジであるので、仮固定用係止手段自体を躯体に突き刺し又はねじ込むことで容易に取り付けることができると共に、ビス又はネジのヘッドによって下地部材が仮固定用係止手段から脱落することを抑制でき、仮固定用係止手段の取付作業を効率的に行うことができる。また、仮固定用係止手段を安価に構成でき、仮固定用係止手段の製造性を高めることができる。
付記8に記載の下地部材の仮固定構造によれば、下地部材を、中空状体に形成し、仮固定用切欠部を、下地部材における躯体との当接部分に配置したので、仮固定用切欠部を下地部材における当接部分以外の部分に配置する場合に比べて、仮固定用係止手段を仮固定用切欠部に安定して係止でき、下地部材を安定して仮固定しやすくなる。
1 屋内側開閉装置
2 躯体
2a 梁部
2b 柱部
2c 壁部
2d 入隅部分
3 開口部
4 固定対象部分
10 屋外側開閉装置
20 屋外側枠体
21 内まぐさ
22 屋外側水切板
23 入隅側枠材
24 非入隅側枠材
25 まぐさ開口
30 ガイドレール
30c レールキャップ
40 収納部
41 ケース板
50 屋外側開閉体
51 スラット
52 嵌合部
53 座板
60 巻取軸
70 開閉機
80 下地枠
81 上側下地部材
82 下側下地部材
83 中間下地部材
84 入隅側下地部材
84a 入隅側補強材
85 非入隅側下地部材
86 下地用固定具
87 下地用取付部
100 仮固定用係止部
101 入隅側仮固定用係止部
102 非入隅側仮固定用係止部
110 仮固定用切欠部
111 入隅側仮固定用切欠部
112 非入隅側仮固定用切欠部
200 本固定用固定具
201 本固定用取付孔
210 接続部
210a 下側接続部
210b 中間接続部
211 第1接続片
212 第2接続片
213 第3接続片
214 接続用取付孔
215 接続用固定具
216 接続用切欠部
300 非入隅上側カバー部
300a カバー用取付孔
300b カバー用固定具
300c カバー用取付部
301 非入隅下側カバー部
302 入隅上側カバー部
303 入隅下側カバー部
310 カバー側隙間形成部
311 非入隅側隙間形成部
311a 第1非入隅側隙間形成部
311b 第2非入隅側隙間形成部
312 上側隙間形成部
320 第1カバー側止水部材
321 第2カバー側止水部材
322 第3カバー側止水部材
323 入隅側止水部材
324 非入隅側止水部材
325 上側止水部材
330 カバー側止水用隙間
331 非入隅側止水用隙間
332 上側止水用隙間
334 入隅側隙間

Claims (8)

  1. 建物の躯体の開口部に設けられた開閉装置と前記躯体との相互間に配置される長尺な下地部材を前記躯体に対して仮固定するための仮固定構造であって、
    固定具を介することなく前記躯体に取り付け可能な仮固定用係止手段と、
    前記下地部材に設けられた仮固定用切欠部であって、前記仮固定用係止手段に係止されることが可能な仮固定用切欠部と、
    を備える下地部材の仮固定構造。
  2. 前記仮固定用係止手段が前記仮固定用切欠部に対して挿通可能となるように、前記仮固定用係止手段を構成した、
    請求項1に記載の下地部材の仮固定構造。
  3. 前記仮固定用切欠部における前記下地部材の長手方向又は短手方向のいずれか一方に沿った方向の長さを、前記仮固定用切欠部における前記下地部材の長手方向又は短手方向のいずれか他方に沿った方向の長さよりも長くした、
    請求項1又は2に記載の下地部材の仮固定構造。
  4. 前記仮固定用切欠部の縁端部のうち前記仮固定用係止手段が係止される側の縁端部を、前記下地部材の長手方向又は短手方向のいずれか一方に略沿った直線状に形成した、
    請求項3に記載の下地部材の仮固定構造。
  5. 前記仮固定用切欠部を、前記下地部材の長手方向の両端部の各々又はその近傍にそれぞれ設け、
    前記仮固定用係止手段を、前記躯体における前記仮固定用切欠部に対して係止可能な部分にそれぞれ取り付けた、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の下地部材の仮固定構造。
  6. 前記仮固定用係止手段を、前記躯体の梁部又は柱部に対して取り付けた、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の下地部材の仮固定構造。
  7. 前記仮固定用係止手段は、ヘッド付きのビス、又はヘッド付きのネジである、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の下地部材の仮固定構造。
  8. 前記下地部材を、中空状体に形成し、
    前記仮固定用切欠部を、前記下地部材における前記躯体との当接部分に配置した、
    請求項1から7のいずれか一項に記載の下地部材の仮固定構造。
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