JP2021161602A - ワイヤ式レギュレータ - Google Patents
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Abstract
Description
レギュレータとしては、窓ガラスの昇降方向に沿ったガイドレールと、窓ガラスが取り付けられ、ガイドレールに移動可能に係合したスライダと、一端がスライダのワイヤエンド収納部に係止されると共に、ワイヤを張る方向に付勢され、スライダの上方に延出する上昇用ワイヤと、一端がスライダのワイヤエンド収納部に係止されると共に、ワイヤを張る方向に付勢され、スライダの下方に延出する下降用ワイヤと、上昇用ワイヤと下降用ワイヤとが巻回されるドラムを駆動する駆動部とからなり、駆動部がドラムに巻回された下降用ワイヤと上昇用ワイヤとをドラムから繰り出したり、巻き取ったりしてスライダをガイドレールに沿って昇降させるワイヤ式レギュレータがある。
これを防止するために、スライダにドア内部に浸入した雨水等を下降用ワイヤに伝わらない位置まで案内する庇(雨樋)を設けたものがある(特許文献1参照)。
干渉を回避するために、庇を二分割し、二分割した庇の間を上昇用ワイヤを通すことがある。この場合、二分割した庇の間から雨水等が、ワイヤエンド収納部に侵入したり、ワイヤに付着したりすると、低温時ワイヤエンド収納部内が凍結し、ワイヤ式レギュレータの作動が不良となったり、ワイヤが錆びたりする問題点がある。
窓ガラスの昇降方向に沿ったガイドレールと、前記窓ガラスが取り付けられ、前記ガイドレールに移動可能に係合したスライダと、一端が前記スライダの上昇用ワイヤエンド収納部に係止され、前記スライダの上方に延出する上昇用ワイヤと、一端が前記スライダの下降用ワイヤエンド収納部に係止され、前記スライダの下方に延出する下降用ワイヤと、前記上昇用ワイヤ、前記下降用ワイヤを前記ガイドレールに沿って移動させることにより、前記スライダを前記ガイドレールに沿って昇降させるワイヤ式レギュレータにおいて、
前記スライダは前記ガイドレールの表面側に設けられ、
前記スライダの前記ガイドレールの表面と対抗する面と反対側の面に、1または複数の庇を有し、
前記庇には、前記スライダに流れた雨水等を前記ガイドレールの裏面に当てるように案内する雨水ガイドレール案内部を設けた
ことを特徴とする。
前記スライダは前記ガイドレールの表面側に設けられ、
前記スライダの前記ガイドレールの表面と対抗する面と反対側の面に、1または複数の庇を有し、
前記庇には、前記スライダに流れた雨水等を前記ガイドレールの裏面に当てるように案内する雨水ガイドレール案内部を設けた
ことにより、
前記庇に落ちた雨水等は、ガイドレールの裏面に当てるように案内されるので、上昇用ワイヤエンド収納部が凍結したり、ワイヤが錆びたりせず、ワイヤ式レギュレータの作動不良が発生しない。
先ず、図6−図8を用いて、第1実施形態のワイヤ式レギュレータを説明する。図6は本実施形態のワイヤ式レギュレータの要部の正面図、図7は図6の左側面図、図8は図6の右側面図である。
スライダ3には、スライダ3の上方に延出する上昇用ワイヤ31の一端部と、スライダ3の下方に延出する下降用ワイヤ35の一端部とが係止されている。
本実施形態のスライダ3は、樹脂部材と金属部材とのインサート成形品であり、板状の金属部11と、金属部11の表面F.S.(図2、図3参照)と裏面B.S.(図2、図3参照)の一部を覆う樹脂部51とに大別される。
金属部11の上部には、ブラケットを介して窓ガラス5が配置される。金属部11にはこのブラケットが取り付けられる2つの孔13、15が形成されている。
さらに、樹脂部51の第1樹脂部53には、スライダ3の下方に延出する下降用ワイヤ35のワイヤエンド37が設けられる下降用ワイヤエンド収納部(ケーブル組付け部)63が形成されている。そして、ワイヤエンド37を付勢する図示しない付勢手段により、下降用ワイヤ35は張る方向に付勢されている。さらに、スライダ3には、下降用ワイヤ35を下降用ワイヤエンド収納部63へ案内する溝67(下降用ワイヤ溝)が形成されている。そして、下降用ワイヤ35をスライダ3の下部へ案内する溝67の延出方向は、矢印Rで示す雨水等の落下方向と交差する方向となっている。
雨水案内部70を説明する。上昇用ワイヤ31を案内する溝61の一方の側には、窓ガラス5から落ちてきた雨水等を受け、上昇用ワイヤ31から離れる方向で、下方に向かって傾斜する第1庇71が形成されている。
第2樹脂部55には、第3庇75が形成されている。第3庇75は、上昇用ワイヤエンド収納部(ケーブル組付け部)57から離れる方向で、下方に向かって傾斜し、雨水等をスライダ3の縁部(ガイドレール1の側部よりも外側)まで案内する傾斜部75aと、傾斜部75aの下端に連設され、傾斜部75aの上面から上方に突出し、裏面B.S.まで延出し、雨水等をガイドレール1の裏面に当たらないように案内する立壁部(終端部)75bとからなっている。
次に、雨水ガイドレール案内部80を説明する。上昇用ワイヤ31を案内する溝61の他方の側には、窓ガラス5から落ちてきた雨水等を受け、上昇用ワイヤ31から離れる方向で、下方に向かって傾斜する第11庇81が形成されている。第11庇81は、上部側の第1傾斜部81aと、第1傾斜部81aの下端部から連設され、第1傾斜部81aの傾斜角より緩やかな傾斜角の第2傾斜部81bとからなっている。さらに、第11庇81は、雨水等の落下方向Rにおいて、第1庇71より上方に形成されている。
次に、雨水案内部70、雨水ガイドレール案内部80に落ちてきた雨水の流れを説明する。
雨水ガイドレール案内部80側に落ちる雨水は、第11庇81、第12庇83、第13庇85の上面上に落ちる。そして、各庇に落ちた雨水等は、下方に移動し、最終的には、第13庇85の傾、立壁部(終端部)85bより、雨水等をガイドレール1の裏面に当たるように案内される。
(1)雨水ガイドレール案内部80に案内される雨水等は、ガイドレール1の裏面に当たるようにように案内されるので、下降用ワイヤ35の錆びを防止し、低温時ワイヤエンド収納部内が凍結し、ワイヤ式レギュレータの作動が不良となる不具合を防止できる。
(2)雨水案内部70に案内される雨水等は、ガイドレール1の裏面に当たらないように案内されるので、下降用ワイヤ35の錆びを防止し、低温時ワイヤエンド収納部内が凍結し、ワイヤ式レギュレータの作動が不良となる不具合を防止できる。
<第2実施形態>
図12−図15を用いて、本実施形態のワイヤ式レギュレータを説明する。図12は実施形態のワイヤ式レギュレータの主要部の正面図、図13は図12のガラス、ブラケットを除いた状態の拡大図、図14は図13の右側面図、図15は図13のXV方向から見た矢視図である。
上昇用ワイヤ131の他端部、下降用ワイヤ135の他端部は図示しないドラムに巻回されている。そして、ドラムを回転駆動することにより、ドラムに巻回された下降用ワイヤ135と上昇用ワイヤ131とをドラムから繰り出したり、巻き取ったりすると、スライダ103はガイドレール101に沿って昇降する。
本実施形態のスライダ103は、樹脂部材と金属部材とのインサート成形品であり、板状の金属部111と、金属部111の表面F.S.(図9−図11に現れている金属部111の面)と裏面B.S.(図9−図11に現れていない金属部111の面)の一部を覆う樹脂部151とに大別される。
金属部111にはブラケット102、ブラケット104が取り付けられる2つの孔113、孔115が形成されている。
さらに、樹脂部151の第1樹脂部153には、スライダ3の下方に延出する下降用ワイヤ135のワイヤエンド137が設けられる下降用ワイヤエンド収納部(ケーブル組付け部)163が形成されている。そして、ワイヤエンド137を付勢する図示しない付勢手段により、下降用ワイヤ135は張る方向に付勢されている。さらに、スライダ103には、下降用ワイヤ135を下降用ワイヤエンド収納部163へ案内する溝167(下降用ワイヤ溝)が形成されている。そして、下降用ワイヤ135をスライダ103の下部へ案内する溝167の延出方向は、矢印Rで示す雨水等の落下方向と交差する方向となっている。
最初に、第1庇171と、第2庇173と、第1孔75とからなる雨水案内部170を説明する。第1雨水案内部70は、窓ガラス5から落ちてきた雨水等を受ける第1庇171を有している。第1庇171は、上昇用ワイヤ131から離れる方向で、下方に向かって傾斜する本体部171aと、本体部171aの下端からは、上方に向かって延出する終端部171bとからなっている。第1庇171の下方には、第2庇173が形成されている。この第2庇173は、第1庇171と重なる重複部173aと、重複部173aの下端部に連設され、下方に向かって延出する下方延出部173bと、下方延出部173bの下端部に連設され、上昇用ワイヤエンド収納部(ケーブル組付け部)157から離れる方向で、下方に向かって傾斜する傾斜部173cと、傾斜部173cの下端に連設され、金属部111の縁部から外部に突出し、傾斜部173cより傾斜が急な終端部173dとからなっている。又、第1庇171の本体部171aと終端部171bとに囲まれた部分には、樹脂部151(第1樹脂部153)と金属部111とを貫通する第1孔175が形成されている。
雨水ガイドレール案内部190は、窓ガラス105から落ちてきた雨水等を受ける第11庇191を有している。第11庇191は、上昇用ワイヤ131から離れる方向で、下方に向かって傾斜する第1本体部191aと、第1本体部191aの下端から略垂直に下方に向かって延出する段部191bと、段部191bの下端から上昇用ワイヤ31から離れる方向で、下方に向かって傾斜する第2本体部191cと、第2本体部191cの下端に連設され、金属部111の縁部から外部に突出する終端部191dとからなっている。第11庇91の下方には、第12庇193が形成されている。この第12庇193は、第11庇191の第1本体部191aと重なる第1重複部193aと、第1重複部193aの下端部に連設され、第1重複部193aの下端から略垂直に下方に向かって延出する段部193bと、段部193bの下端に連設され、第11庇191の第2本体部191cと重なる第2重複部193cと、第2重複部193cの下端から上方に向かって延び、第11庇191の第2本体部191cの下面に接続する接続部193dとからなっている。又、第11庇191の第2本体部191cと、第12庇193の第2重複部193c、接続部193dとの囲まれた部分には、樹脂部151(第1樹脂部53)と金属部111とを貫通する第11孔195が形成されている。
雨水案内部170側に落ちる雨水の一部は第1庇171の本体部171aの上面上に落ちる。そして、第1庇171の本体部171aの上面に案内され下方に移動し、本体部171aと終端部171bとに囲まれた部分に溜まり、溜まった雨水等は第1孔175を通って、ガイドレール101の裏面に当たらないように案内される。
又、第1庇171の本体部171aの上面上に落ちた雨水等で、本体部171aの下面に回った雨水等は、第2庇173の重複部173a、下方延出部173bまたは傾斜部173cの上面に落ち、落ちた雨水等は下方に移動し、終端部173dから、ガイドレール101の裏面に当たらないように案内される。
(1)雨水ガイドレール案内部190に案内される雨水等は、ガイドレール101の裏面に当たるので、下降用ワイヤ135の錆びを防止し、低温時ワイヤエンド収納部内が凍結し、ワイヤ式レギュレータの作動が不良となる不具合を防止できる。
(2)雨水案内部170に案内される雨水等は、ガイドレール101の裏面に当たらないように案内される。よって、下降用ワイヤ135の錆びを防止し、低温時ワイヤエンド収納部内が凍結し、ワイヤ式レギュレータの作動が不良となる不具合を防止できる。
3 スライダ
5 窓ガラス
31 上昇用ワイヤ
35 下降用ワイヤ
57 上昇用ワイヤエンド収納部
63 下降用ワイヤエンド収納部
70 第1雨水案内部
71 第1庇(第A庇)
73 第2庇
80 第2雨水案内部
81 第11庇
83 第12庇(第B庇)
103 スライダ
111 金属部
151 樹脂部
153 第1樹脂部
155 第2樹脂部
170 雨水案内部
171 第1庇
173 第2庇
175 第1孔
190 雨水ガイドレール案内部
191 第11庇
193 第12庇
195 第11孔
Claims (3)
- 窓ガラスの昇降方向に沿ったガイドレールと、前記窓ガラスが取り付けられ、前記ガイドレールに移動可能に係合したスライダと、一端が前記スライダの上昇用ワイヤエンド収納部に係止され、前記スライダの上方に延出する上昇用ワイヤと、一端が前記スライダの下降用ワイヤエンド収納部に係止され、前記スライダの下方に延出する下降用ワイヤと、前記上昇用ワイヤ、前記下降用ワイヤを前記ガイドレールに沿って移動させることにより、前記スライダを前記ガイドレールに沿って昇降させるワイヤ式レギュレータにおいて、
前記スライダは前記ガイドレールの表面側に設けられ、
前記スライダの前記ガイドレールの表面と対抗する面と反対側の面に、1または複数の庇を有し、
前記庇には、前記スライダに流れた雨水等を前記ガイドレールの裏面に当てるように案内する雨水ガイドレール案内部を設けた
ことを特徴とするワイヤ式レギュレータ。」 - 前記スライダは、前記上昇用ワイヤを介して、
どちらか一方の側に、前記雨水ガイドレール案内部を設け、
他方の側に、1または複数の庇を有し、前記庇には、前記スライダへ流れた雨水が前記ガイドレールの裏面へ当たらないように案内する雨水案内部を設けた
ことを特徴とする請求項1に記載のワイヤ式レギュレータ。 - 前記雨水ガイドレール案内部、前記雨水案内部は、
前記庇の前記スライダの縁部から外部に延出した部分に、延出方向とは交差する方向に突出している
ことを特徴とする請求項1または2記載のワイヤ式レギュレータ。
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