JP2021161057A - 水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子、化粧料用組成物及び毛髪洗浄料 - Google Patents
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Abstract
【課題】洗浄後の水溶性抗フケ剤の頭皮や毛髪への残留性を高め、当該水溶性抗フケ剤本来のフケ防止効果を有効に発揮させて、水溶性抗フケ剤の少量配合でもフケ防止効果に優れた化粧料用組成物及び毛髪洗浄料を提供する。【解決手段】ポリマー粒子に水溶性抗フケ剤が内包された水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子。水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子中の水溶性抗フケ剤の含有量は0.5〜50重量%で、ポリマー粒子はコア・シェル型ポリマー粒子であることが好ましい。この水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子が水系溶媒に分散された水系樹脂エマルジョン。この水系樹脂エマルジョンを配合してなる化粧料用組成物及び毛髪洗浄料。【選択図】なし
Description
本発明は、水溶性抗フケ剤を内包したポリマー粒子、それを用いた化粧料用組成物及び毛髪洗浄料に関する。
ピロクトンオラミンやクリンバゾールなどの水溶性抗フケ剤は、薬剤そのもののフケ防止効果は高いものの、界面活性剤などを多く含む洗浄料への溶解性が高いために、洗浄後の頭皮や毛髪に残留しにくく、この結果、本来のフケ防止効果を発揮できないという問題があった。
この問題を解決する方法として、毛髪洗浄料にピロクトンオラミン等の水溶性抗フケ剤を多量に配合することも考えられるが、シャンプーなどの毛髪洗浄料には配合上限があり、また、毛髪洗浄料の使用後に多量の水溶性抗フケ剤を含む廃液が出ることとなるため、環境汚染の懸念もある。
特許文献1には、特定のカチオン性共重合体を配合することにより、抗フケ剤の残留性を高めたシャンプー組成物が報告されているが、その水溶性抗フケ剤の残留性は十分ではなく、従来技術では、水溶性抗フケ剤を効果的に頭皮もしくは毛髪に残留させることは極めて困難であった。
本発明の課題は、洗浄後の水溶性抗フケ剤の頭皮や毛髪への残留性を高め、水溶性抗フケ剤を少量使用するだけで十分なフケ防止効果を発揮することが可能な水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子、水系樹脂エマルジョン、化粧料用組成物及び毛髪洗浄料を提供することにある。
本発明者等は上記課題に鑑み鋭意検討した結果、化粧料用組成物及び毛髪洗浄料に水溶性抗フケ剤を内包したポリマー粒子(以下、本発明において「水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子」と称す。)を含有させることにより、水溶性抗フケ剤の高い残留効果を示すことを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明の要旨は、下記[1]〜[10]に存する。
[1] ポリマー粒子に水溶性抗フケ剤が内包された水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子。
[2] 前記水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子中の水溶性抗フケ剤の含有量が0.5〜50重量%である[1]に記載の水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子。
[3] 前記ポリマー粒子がコア・シェル型ポリマー粒子である[1]又は[2]に記載の水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子。
[4] 前記ポリマー粒子がポリ(メタ)アクリル酸エステルを含む[1]から[3]のいずれかに記載の水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子
[5] 前記コア・シェル型ポリマー粒子におけるシェル部が架橋構造を有する[3]又は[4]に記載の水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子。
[6] 前記水溶性抗フケ剤がピロクトンオラミンである[1]から[5]のいずれかに記載の水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子。
[7] [1]から[6]のいずれかに記載の水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子が水系溶媒に分散された水系樹脂エマルジョン。
[8] [7]に記載の水系樹脂エマルジョンを配合してなる化粧料用組成物。
[9] カチオン性重合体を含む[8]に記載の化粧料用組成物。
[10] [8]又は[9]に記載の化粧料用組成物よりなる毛髪洗浄料。
本発明によれば、洗浄後の水溶性抗フケ剤の頭皮や毛髪への残留性を高め、当該水溶性抗フケ剤本来のフケ防止効果を有効に発揮させて、水溶性抗フケ剤の少量配合でもフケ防止効果に優れた化粧料用組成物及び毛髪洗浄料を提供することができる。
以下に、本発明の実施の形態について詳細に説明するが、以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の代表例であり、これらの内容に本発明は限定されるものではない。
本明細書において「ポリマー」とは、合成ポリマーのみならず、天然物由来のポリマーをも含むものとする。
また、「(メタ)アクリル」とは「アクリル」と「メタクリル」の一方又は双方を表す。「(メタ)アクリレート」、「(メタ)アクリロキシ」についても同様である。
本明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
また、「(メタ)アクリル」とは「アクリル」と「メタクリル」の一方又は双方を表す。「(メタ)アクリレート」、「(メタ)アクリロキシ」についても同様である。
本明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
[水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子]
水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子は、外殻がポリマー材料からなり、内部の空隙部分に水溶性抗フケ剤を内包するマイクロカプセル構造を備えるものである。内包とは、前述の水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子が、水溶性抗フケ剤を溶解する溶媒に分散している状態においても、水溶性抗フケ剤が分散媒中に溶出すること無くマイクロカプセル化されている状態を意味する。
水溶性抗フケ剤を配合した毛髪洗浄料等を使用した場合、水溶性抗フケ剤を頭髪に残留させて効果を発揮させるが、より多く残留させることができれば、より高いフケ防止効果が得られる。本発明によれば、水溶性抗フケ剤をポリマー粒子に内包して不溶化することにより、これを用いた化粧料用組成物及び毛髪洗浄料を使用後の毛髪や皮膚などに対する優れた水溶性抗フケ剤の残留性を実現させて、高いフケ防止効果を得ることができる。
水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子は、外殻がポリマー材料からなり、内部の空隙部分に水溶性抗フケ剤を内包するマイクロカプセル構造を備えるものである。内包とは、前述の水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子が、水溶性抗フケ剤を溶解する溶媒に分散している状態においても、水溶性抗フケ剤が分散媒中に溶出すること無くマイクロカプセル化されている状態を意味する。
水溶性抗フケ剤を配合した毛髪洗浄料等を使用した場合、水溶性抗フケ剤を頭髪に残留させて効果を発揮させるが、より多く残留させることができれば、より高いフケ防止効果が得られる。本発明によれば、水溶性抗フケ剤をポリマー粒子に内包して不溶化することにより、これを用いた化粧料用組成物及び毛髪洗浄料を使用後の毛髪や皮膚などに対する優れた水溶性抗フケ剤の残留性を実現させて、高いフケ防止効果を得ることができる。
<平均粒径>
本発明の水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子の平均粒径は、実施例の項で後述する方法で測定できる。水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子を水系溶媒に分散させた水系樹脂エマルジョンの安定性、及び形成される皮膜の平滑性及び透明性の観点から、水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子の平均粒径は5nm〜10μmが好ましく、10nm〜500nmがより好ましく、20nm〜300nmが更に好ましく、50〜200nmが特に好ましい。
本発明の水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子の平均粒径は、実施例の項で後述する方法で測定できる。水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子を水系溶媒に分散させた水系樹脂エマルジョンの安定性、及び形成される皮膜の平滑性及び透明性の観点から、水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子の平均粒径は5nm〜10μmが好ましく、10nm〜500nmがより好ましく、20nm〜300nmが更に好ましく、50〜200nmが特に好ましい。
<水溶性抗フケ剤>
水溶性抗フケ剤は、抗菌活性効果を有しており、化粧料用組成物に配合した場合には、フケ防止効果を示す。水溶性とは、アルコールや水、界面活性剤水溶液などの水系溶剤に0.5重量%以上溶解するものであれば特に限定されない。
水溶性抗フケ剤は、抗菌活性効果を有しており、化粧料用組成物に配合した場合には、フケ防止効果を示す。水溶性とは、アルコールや水、界面活性剤水溶液などの水系溶剤に0.5重量%以上溶解するものであれば特に限定されない。
水溶性抗フケ剤としては、例えば、ピロクトンオラミン、シクロピロックスオラミン、クリンバゾール、サリチル酸、ミコナゾール塩、ケトコナゾール塩などが挙げられる。化粧料組成物としての水溶性抗フケ剤としては、ピロクトンオラミンやクリンバゾールが好ましく、抗フケ性能の観点からピロクトンオラミンが最も好ましい。
本発明の水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子には、これらの水溶性抗フケ剤の1種のみが含まれていてもよく、2種以上が含まれていてもよい。
<水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子中の水溶性抗フケ剤の含有量>
本発明の水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子中の水溶性抗フケ剤の含有量は特に限定されないが、0.5重量%以上が好ましく、1.0重量%以上がより好ましく、3.0重量%以上が更に好ましく、5.0重量%以上が特に好ましい。また、50重量%以下が好ましく、40重量%以下がより好ましく、30重量%以下が更に好ましく、20重量%以下が特に好ましく、15重量%以下が最も好ましい。水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子中の水溶性抗フケ剤の含有量が上記下限以上であれば水溶性抗フケ剤によるフケ防止効果を有効に得ることができ、上記上限以下であればポリマー粒子に効果的に水溶性抗フケ剤を内包させることができ、且つ皮膚などへの刺激性が低い。尚、水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子中の水溶性抗フケ剤の含有量は、実施例の項で後述する方法で求めることができる。
本発明の水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子中の水溶性抗フケ剤の含有量は特に限定されないが、0.5重量%以上が好ましく、1.0重量%以上がより好ましく、3.0重量%以上が更に好ましく、5.0重量%以上が特に好ましい。また、50重量%以下が好ましく、40重量%以下がより好ましく、30重量%以下が更に好ましく、20重量%以下が特に好ましく、15重量%以下が最も好ましい。水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子中の水溶性抗フケ剤の含有量が上記下限以上であれば水溶性抗フケ剤によるフケ防止効果を有効に得ることができ、上記上限以下であればポリマー粒子に効果的に水溶性抗フケ剤を内包させることができ、且つ皮膚などへの刺激性が低い。尚、水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子中の水溶性抗フケ剤の含有量は、実施例の項で後述する方法で求めることができる。
<ポリマー粒子>
水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子を構成するポリマー粒子は、水溶性抗フケ剤を内包できれば特に限定されず、乳化重合、ソープフリー重合、分散重合、懸濁重合等により得ることができる。その中でも、水溶性抗フケ剤をポリマー粒子に効果的に内包できる点で乳化重合、懸濁重合により得られるポリマー粒子が好ましく、乳化重合により得られるコア・シェル型ポリマー粒子が、コア部、シェル部のそれぞれに異なる特性が付与できる点から更に好ましい。
水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子を構成するポリマー粒子は、水溶性抗フケ剤を内包できれば特に限定されず、乳化重合、ソープフリー重合、分散重合、懸濁重合等により得ることができる。その中でも、水溶性抗フケ剤をポリマー粒子に効果的に内包できる点で乳化重合、懸濁重合により得られるポリマー粒子が好ましく、乳化重合により得られるコア・シェル型ポリマー粒子が、コア部、シェル部のそれぞれに異なる特性が付与できる点から更に好ましい。
<コア・シェル型ポリマー粒子>
コア・シェル型ポリマー粒子は、コア部とシェル部とを有するものである。これにより、水溶性抗フケ剤を効果的に内包し、且つ化粧料用組成物及び毛髪化粧料中での内包安定性を備えることができる。また、毛髪化粧料、とくに整髪剤に必要な硬さを実現しつつ、手触りの柔らかさを兼ね備えることができる。この場合、水溶性抗フケ剤はコア部に内包されていることが好ましい。
コア・シェル型ポリマー粒子は、コア部とシェル部とを有するものである。これにより、水溶性抗フケ剤を効果的に内包し、且つ化粧料用組成物及び毛髪化粧料中での内包安定性を備えることができる。また、毛髪化粧料、とくに整髪剤に必要な硬さを実現しつつ、手触りの柔らかさを兼ね備えることができる。この場合、水溶性抗フケ剤はコア部に内包されていることが好ましい。
コア・シェル型ポリマー粒子のコア・シェル構造の分析手法としては、例えば、カーボン支持膜上に水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子を含む水系樹脂エマルジョンを塗布し、乾燥させた後、TEM(透過型電子顕微鏡)を使用して観察する方法が挙げられる。この場合、コア・シェル型ポリマー粒子を四酸化オスミウム、四酸化ルテニウム、クロロスルホン酸/酢酸ウラニル、硫化銀等を用いて染色することが好ましく、染色によりコントラストを大きくして観察し易くすることできる。
コア・シェル型ポリマー粒子におけるコア部(A)とシェル部(B)との質量比[(A)/(B)]は、水溶性抗フケ剤を効果的に内包し、且つ化粧料用組成物及び毛髪化粧料中での内包安定性を備える観点から、1/99〜99/1が好ましく、2/98〜80/20がより好ましく、5/95〜60/40が更に好ましく、8/92〜40/60が特に好ましい。この場合には、コア部に内包されている水溶性抗フケ剤量が多くなり、シェル部により効果的に化粧料用組成物及び毛髪化粧料中での内包安定性を備えることができる。
<コア・シェル型ポリマー粒子におけるコア部>
コア・シェル型ポリマー粒子におけるコア部には、水溶性抗フケ剤を多く内包する機能が求められる。そのため、粒子安定化の観点で、コア部は疎水性モノマー由来の構造単位を50重量%以上含むことが好ましく、75重量%以上含むことがより好ましく、90重量%以上含むことが更に好ましく、95重量%以上含むことが特に好ましい。この場合、乳化重合時の乳化性が良好となり、水溶性抗フケ剤を多く内包することができる。
コア・シェル型ポリマー粒子におけるコア部には、水溶性抗フケ剤を多く内包する機能が求められる。そのため、粒子安定化の観点で、コア部は疎水性モノマー由来の構造単位を50重量%以上含むことが好ましく、75重量%以上含むことがより好ましく、90重量%以上含むことが更に好ましく、95重量%以上含むことが特に好ましい。この場合、乳化重合時の乳化性が良好となり、水溶性抗フケ剤を多く内包することができる。
コア部を構成するポリマーは、特に限定されず、ポリ酢酸ビニル系、ポリ(メタ)アクリル酸エステル系、アクリル−スチレン共重合体系、エチレン−酢酸ビニル共重合体系、酢酸ビニル−アクリル共重合体系、エチレン−塩化ビニル共重合体系、酢酸ビニル−ベオバ共重合体、エポキシ系、ウレタン系等が挙げられる。これらは、1種のみを用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、水に対する溶解度とガラス転移温度(以下、Tgと称することがある。)の調整が容易なポリ(メタ)アクリル酸エステル系が好ましい。
疎水性モノマーは、1気圧、20℃における100gの水に対する溶解度が2以下であることが好ましく、1以下であることがより好ましく、0.5以下であることが更に好ましい。
疎水性モノマーとしては、具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、3−メトキシエチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、2−フェニルエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)メタクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、及びジイソプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
疎水性モノマーとしては、炭素数1〜45の炭化水素鎖を有するアルキル(メタ)アクリレートが好ましい。この炭素数の範囲内において、重合後のポリマーのTgが低い場合には、柔らかい皮膜を形成することができ、Tgが高いモノマーを用いた場合には、硬い皮膜を形成することができる。
また、前記疎水性モノマーには、官能基含有モノマーを共重合させてもよい。官能基含有モノマーとしては、例えば、非イオン性モノマーに分類されるグリシジル基含有モノマー、アリル基含有モノマー、加水分解性シリル基含有モノマー、アセトアセチル基含有モノマー、ヒドロキシル基含有モノマー、及びアニオン性モノマーに分類されるカルボキシ基含有モノマー、スルホン酸基含有モノマー、リン酸エステル基含有モノマー、カチオン性モノマーに分類されるアミノ基含有モノマー等が挙げられる。
前記グリシジル基含有モノマーとしては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アリルエーテル及び3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
前記アリル基含有モノマーとしては、例えば、トリアリルオキシエチレン、マレイン酸ジアリル、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、テトラアリルオキシエタントリメチロールプロパンジアリルエーテル及びペンタエリスリトールトリアリルエーテル等のアリル基を2個以上有するモノマー、アリルグリシジルエーテル並びに酢酸アリル等が挙げられる。
前記アリル基含有モノマーとしては、例えば、トリアリルオキシエチレン、マレイン酸ジアリル、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、テトラアリルオキシエタントリメチロールプロパンジアリルエーテル及びペンタエリスリトールトリアリルエーテル等のアリル基を2個以上有するモノマー、アリルグリシジルエーテル並びに酢酸アリル等が挙げられる。
前記加水分解性シリル基含有モノマーとしては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン及びビニルメチルジメトキシシラン等のビニル系シリル基含有モノマー;γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン及びγ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン等の(メタ)アクリロキシ系シリル基含有モノマーが挙げられる。これらの中でも、(メタ)アクリロキシ系シリル基含有モノマーが、前述の疎水性モノマーとの共重合性に優れる点で好ましい。
前記アセトアセチル基含有モノマーとしては、例えば、アセト酢酸ビニルエステル、アセト酢酸アリルエステル、ジアセト酢酸アリルエステル、アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート、アセトアセトキシエチルクロトナート、アセトアセトキシプロピル(メタ)アクリレート、アセトアセトキシプロピルクロトナート及び2−シアノアセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
前記ヒドロキシル基含有モノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート及び4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート等が挙げられる。乳化重合時における保護コロイド的作用および水洗性の観点から、2−ヒドロキシエチルアクリレート又は2−ヒドロキシエチルメタクリレートが好ましい。
前記カルボキシ基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸ダイマー、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、グルタコン酸、イタコン酸、アクリルアミドN−グリコール酸及びケイ皮酸等が挙げられる。これらの中でも、乳化重合時における保護コロイド的作用及び水洗性の観点から、アクリル酸又はメタクリル酸が好ましい。
前記スルホン酸基含有モノマーとしては、例えば、炭素数2〜6のアルケンスルホン酸:ビニルスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、炭素数6〜12の芳香族ビニル基含有スルホン酸:α−メチルスチレンスルホン酸、スルホン酸基含有(メタ)アクリルエステル系モノマー:スルホプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエタンスルホン酸、スルホン酸基含有(メタ)アクリルアミド系モノマー:2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スルホン酸基と水酸基を含有するビニルモノマー:3−(メタ)アクリルアミド−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、3−アリロキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、3−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、アルキル(炭素数3〜18)アリルスルホコハク酸エステル:ドデシルアリルスルホコハク酸エステル等が挙げられる。
前記リン酸エステル基含有モノマーとしては、例えば、リン酸モノアルケニルエステル(アルケニル基の炭素数2〜12)、具体的にはリン酸ビニル、リン酸アリル、リン酸プロペニル、リン酸イソプロペニル、リン酸ブテニル、リン酸ペンテニル、リン酸オクテニル、リン酸デセニル、リン酸ドデセニル;(メタ)アクリロイロキシアルキル(アルキル基の炭素数1〜12)リン酸エステル、具体的には(メタ)アクリロイロキシエチルホスフェート、(メタ)アクリロイロキシイソプロピルホスフェート;ポリ(n=2〜20)オキシエチレンモノ(メタ)アクリレートエステルのリン酸エステル(nは繰り返し数);等が挙げられる。
前記アニオン性モノマーは、塩構造になっていても良く、塩としては、例えば、アルカリ金属(カリウム、ナトリウム等)塩、アンモニウム塩、アミン(アルキル基の炭素数が1〜4のアルキルアミン等:トリメチルアミン、トリエタノールアミン、モノブチルアミン)塩、第4級アンモニウム塩(アルキル基の炭素数が1〜4のテトラアルキルアンモニウム塩:テトラメチルアンモニウム塩、トリメチルエチルアンモニウム塩)等が挙げられる。
前記アミノ基含有モノマーとしては、例えば、1級もしくは2級アミノ基含有モノマー:アミノアルキル(アルキル基の炭素数1〜8)(メタ)アクリレートおよび(メタ)アクリルアミド[アミノエチル(メタ)アクリレート、アミノプロピル(メタ)アクリレート、N−アミノエチル(メタ)アクリルアミドなど]およびこれらのモノアルキル(アルキル基の炭素数1〜6)置換体[モノメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、モノエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチルメタクリレートなど]およびモノ(メタ)アリルアミン、3級アミノ基含有モノマー:ジアルキル(アルキル基の炭素数1〜4)アミノアルキル(アルキル基の炭素数1〜8)(メタ)アクリレートおよび(メタ)アクリルアミド[ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレートなど]、並びにモルホリノエチル(メタ)アクリレート、第4級アンモニウム塩基含有モノマー:上記の第4級アンモニウム塩化物、例えば塩化トリメチルアミノエチル(メタ)アクリレートおよび塩化ジメチルジアリル等が挙げられる。
コア部を構成するポリマー中の前記官能基含有モノマーの含有割合は、単量体成分全体に対して、好ましくは5重量%以下、より好ましくは3重量%以下、更に好ましくは2重量%以下である。この範囲に含有量を調整することにより、乳化重合時の乳化性を損なわずに良好な粒子を得ることができる。また、水洗性の向上効果を十分に得るという観点からは、単量体成分全体に対する官能基含有モノマーの含有割合は、好ましくは0.01重量%以上、より好ましくは0.05重量%以上、更に好ましくは0.1重量%以上である。
また、コア部のポリマーには、その他本発明の効果を損なわない範囲において、少量のスチレン若しくはα−メチルスチレン等のスチレン系モノマー、又はギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、バーサチック酸ビニル若しくは2−エチルヘキサン酸ビニル等のビニルエステル系モノマーを使用しても良い。
コア部のポリマー構造は、水溶性抗フケ剤を効果的に内包する、皮膜の強度を向上させるという観点からは、架橋構造を有していてもよい。架橋構造を有するには、前記疎水性モノマーに、分子構造中に不飽和基を2個以上有するモノマーを共重合させてもよく、分子構造中に不飽和基を2個以上有するモノマーとしては、例えば、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,2−プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート及びアリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらの中でも、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,2−プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート又はトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートが、疎水性モノマーである(メタ)アクリレート系モノマーとの共重合性のよい点で好ましい。
これらの中でも、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,2−プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート又はトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートが、疎水性モノマーである(メタ)アクリレート系モノマーとの共重合性のよい点で好ましい。
コア部に架橋構造を導入する場合、上記の分子構造中に不飽和基を2個以上有するモノマーの含有量は、コア部を構成する単量体成分全体に対して0.01〜5重量%であることが好ましく、0.05〜3重量%あることがより好ましく、0.1〜1重量%であることが更に好ましい。この範囲であれば、乳化重合時の良好な乳化性を得ながら、水溶性抗フケ剤の内包安定性及び皮膜強度を向上させることができる。
<コア・シェル型ポリマー粒子におけるシェル部>
コア・シェル型ポリマー粒子におけるシェル部には、水溶性抗フケ剤の毛髪化粧料中での内包安定性、及びポリマー粒子の分散安定性を向上させる機能が求められる。そのため、ポリマー粒子の耐水性向上の観点で、シェル部は前記疎水性モノマー由来の構造単位を40重量%以上含むことが好ましく、60重量%以上含むことがより好ましく、80重量%以上含むことが更に好ましく、90重量%以上含むことが特に好ましい。
コア・シェル型ポリマー粒子におけるシェル部には、水溶性抗フケ剤の毛髪化粧料中での内包安定性、及びポリマー粒子の分散安定性を向上させる機能が求められる。そのため、ポリマー粒子の耐水性向上の観点で、シェル部は前記疎水性モノマー由来の構造単位を40重量%以上含むことが好ましく、60重量%以上含むことがより好ましく、80重量%以上含むことが更に好ましく、90重量%以上含むことが特に好ましい。
また、コア・シェル型ポリマー粒子におけるシェル部のTgは、粒子の耐熱性向上の観点で、0℃以上が好ましく、20℃以上がより好ましく、40℃以上が更に好ましく、60℃以上が特に好ましい。この場合には、水溶性抗フケ剤の毛髪化粧料中での内包安定性が、特に夏場等の高温下において良好となる。
シェル部ポリマーのTgは次の式(I)に示すFOX式により求められる理論計算値である。
1/Tg=W1/Tg1+W2/Tg2+・・・+Wn/Tgn ・・・(I)
なお、式(I)中、Tgは、シェル部を形成するポリマー(例えばアクリル系樹脂)のTgであり、W1、W2、・・・、Wnは、ポリマーを構成する各モノマーの重量分率であり、Tg1、Tg2、・・・、Tgnは、各モノマーのホモポリマーのTgである。
1/Tg=W1/Tg1+W2/Tg2+・・・+Wn/Tgn ・・・(I)
なお、式(I)中、Tgは、シェル部を形成するポリマー(例えばアクリル系樹脂)のTgであり、W1、W2、・・・、Wnは、ポリマーを構成する各モノマーの重量分率であり、Tg1、Tg2、・・・、Tgnは、各モノマーのホモポリマーのTgである。
ホモポリマーのガラス転移温度は、公知の文献値を採用することができる。具体的には
、これらのガラス転移温度は、例えば三菱レイヨン(株)のアクリルエステルカタログ(1
997年度版)や、北岡協三著、「親高分子文庫7 塗料用合成樹脂入門」、高分子刊行
会、p168〜p169等に記載されている。
、これらのガラス転移温度は、例えば三菱レイヨン(株)のアクリルエステルカタログ(1
997年度版)や、北岡協三著、「親高分子文庫7 塗料用合成樹脂入門」、高分子刊行
会、p168〜p169等に記載されている。
尚、ポリマーが架橋構造を有する際には、架橋数の増加に伴ってTgが直線的に増加することが、Loshaek著「Crosslinked polymers. II. Glass temperatures of copolymers of methyl methacrylate and glycol dimethacrylates」(Journal of Polymer Science(1955年 P391〜404))等に記載されているが、Tgが高い方が望ましいと推定される本ケースでは架橋構造有無を考慮せずにTgを算出することとする。
また、前記疎水性モノマーには、前記官能基含有モノマーを共重合させてもよい。これらのモノマーの中でも、電気二重層を形成してポリマー粒子間に静電反発力を強く働かせることで、界面を保護し分散系のポリマー粒子を安定化させる観点から、イオン性モノマーを共重合させることが好ましい。
シェル部を構成するポリマー中の前記官能基含有モノマーの含有割合は、単量体成分全体に対して、好ましくは10重量%以下、より好ましくは5重量%以下、更に好ましくは3重量%以下である。この範囲に含有量を調整することにより、乳化重合時の乳化性を損なわずに良好な粒子を得ることができる。また、電気二重層を形成してポリマー粒子間に静電反発力を強く働かせることで、界面を保護し分散系のポリマー粒子を安定化させる観点からは、単量体成分全体に対する官能基含有モノマーの含有割合は、好ましくは0.05重量%以上、より好ましくは0.1重量%以上、更に好ましくは0.3重量%以上である。
シェル部のポリマー構造は、水溶性抗フケ剤を効果的に内包する、皮膜の強度を向上させるという観点からは、架橋構造を有していることが好ましい。架橋構造を有するには、前記疎水性モノマーに、前記分子構造中に不飽和基を2個以上有するモノマーを共重合させてもよい。
シェル部を構成するポリマー中の構造分子構造中に不飽和基を2個以上有するモノマーの含有量は、単量体成分全体に対して0.01〜10重量%であることが好ましく、0.05〜7重量%あることがより好ましく、0.1〜5重量%であることが更に好ましい。この範囲とすることで、乳化重合時の良好な乳化性を得ながら、水溶性抗フケ剤の内包安定性及び皮膜強度を向上させることができる。
シェル部を構成するポリマー中の構造分子構造中に不飽和基を2個以上有するモノマーの含有量は、単量体成分全体に対して0.01〜10重量%であることが好ましく、0.05〜7重量%あることがより好ましく、0.1〜5重量%であることが更に好ましい。この範囲とすることで、乳化重合時の良好な乳化性を得ながら、水溶性抗フケ剤の内包安定性及び皮膜強度を向上させることができる。
また、シェル部を構成するポリマーには、その他本発明の効果を損なわない範囲において、少量のスチレン若しくはα−メチルスチレン等のスチレン系モノマー、又はギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、バーサチック酸ビニル若しくは2−エチルヘキサン酸ビニル等のビニルエステル系モノマーを使用しても良い。
コア・シェル型ポリマー粒子におけるシェル部には、事前に生成された親水部分を有するポリマーを用いることもできる。前記ポリマーには、アクリル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ウレタン系樹脂等から選ばれる、少なくとも1つの樹脂を用いても良い。
また、前記ポリマーは、ポリマー内にカチオンとアニオンとの双方を有する両イオン性ポリマーからなることが好ましい。ポリマー内にアニオンを有することによりセット力やキープ力を発現することができる。また、ポリマー内にカチオンを有することにより毛髪に対する親和性を向上させることができる。つまり、ポリマー内にカチオンとアニオンとの双方を有することにより、セット力やキープ力を十分に有しながらも、毛髪に対する親和性を良好なものとすることができる。やわらかさや固さを自在にコントロールすることが可能になるという観点から、両イオン性ポリマーはアクリル系樹脂からなることが良い。
コア・シェル型ポリマー粒子は、両イオン性ポリマーをシェル部とすることにより、毛髪に対し直接的に当該両イオン性ポリマーの特性を付与することができる。
両イオン性ポリマーとしては、例えば、カルボキシベタイン基、スルホベタイン基又はフォスホベタイン基等のベタイン構造基を含有する不飽和モノマーを必須成分とするポリマー;アミンオキサイド基を有する不飽和モノマーを必須成分とするポリマー;カルボキシ基、スルホン酸基又はリン酸基等のアニオン基を有する不飽和モノマーと、第四級アンモニウム塩を有する基(以下、第四級アンモニウム基とも呼称する。)を有する不飽和モノマー及び第三級アミノ基を有する不飽和モノマーの少なくとも一方とを必須成分とするポリマー等が挙げられる。
好ましくは、両イオン性ポリマーは、アミンオキサイド基又はベタイン構造基を有する不飽和モノマーに由来の繰り返し構造単位を含有することがよい。この場合には、相反する性質である持続性と洗髪性との双方が良好になる。
(両イオン性のアクリル系樹脂)
ベタイン構造基を有する不飽和モノマーを必須成分とする両イオン性のアクリル系樹脂の具体例としては、ユカフォーマー205S、ユカフォーマーSM、ユカフォーマーAMPHOSET、ユカフォーマー301、ユカフォーマー104D、ユカフォーマー202、ユカフォーマー510、ユカフォーマーFH、ユカフォーマー204WL及びユカフォーマー204WL−2(以上、三菱ケミカル社製)等のジメチルアミノエチルメタクリレート/メタクリル酸アルキルエステル共重合体のモノハロ酢酸塩変性物であるメタクリル系カルボキシベタイン重合体等が挙げられる。これらのポリマーに関しては、例えば特開昭51−9732号公報、特開昭55−104209号公報、特開昭61−258804号公報、特開平7−285832号公報、特開2016−108567号公報等に開示されている。
ベタイン構造基を有する不飽和モノマーを必須成分とする両イオン性のアクリル系樹脂の具体例としては、ユカフォーマー205S、ユカフォーマーSM、ユカフォーマーAMPHOSET、ユカフォーマー301、ユカフォーマー104D、ユカフォーマー202、ユカフォーマー510、ユカフォーマーFH、ユカフォーマー204WL及びユカフォーマー204WL−2(以上、三菱ケミカル社製)等のジメチルアミノエチルメタクリレート/メタクリル酸アルキルエステル共重合体のモノハロ酢酸塩変性物であるメタクリル系カルボキシベタイン重合体等が挙げられる。これらのポリマーに関しては、例えば特開昭51−9732号公報、特開昭55−104209号公報、特開昭61−258804号公報、特開平7−285832号公報、特開2016−108567号公報等に開示されている。
アミンオキサイド基を有する不飽和モノマーを必須成分とする両イオン性のアクリル系樹脂(アミンオキサイド基含有アクリル系樹脂)は、炭素数1〜24の脂肪酸アクリルエステルと、メタクリル酸エチルアミンオキサイドと、アクリル酸及びメタクリル酸の少なくとも一方とを構成成分に有する重合体であり、構造単位としてアミンオキサイド基を含有する。その具体例としては、ダイヤフォーマーZ−711、ダイヤフォーマーZ−712、ダイヤフォーマーZ−631、ダイヤフォーマーZ−632、ダイヤフォーマーZ−732、ダイヤフォーマーZ−651、ダイヤフォーマーZ−731及びダイヤフォーマーZ−772(以上、三菱ケミカル社製)等が挙げられる。
カルボキシ基、スルホン酸基又はリン酸基等のアニオン基を有する不飽和モノマーと、第四級アンモニウム基を有する不飽和モノマー及び第三級アミノ基を有する不飽和モノマーの少なくとも一方とを必須成分とする樹脂の具体例としては、アンフォーマー28−4910、アンフォーマーLV−71及びアンフォーマーLV−47(以上、アクゾノーベル社製)等のアクリル酸ヒドロキシプロピル/メタクリル酸ブチルアミノエチル/アクリル酸オクチルアミド共重合体であるカルボキシ基を有する不飽和モノマーと、第三級アミノ基を有する不飽和モノマーとを必須成分とする重合体;マーコート 295(ルーブリゾール社製)等の塩化ジアリルジメチルアンモニウム/アクリル酸共重合体、マーコートプラス 3330(ルーブリゾール社製)等の塩化ジアリルジメチルアンモニウム/アクリル酸/アクリルアミド共重合体である、カルボキシ基を有する不飽和モノマーと、第四級アンモニウム基を有する不飽和モノマーとを必須成分とする重合体等が挙げられる。
毛髪に対する親和性を向上させ、特に高温多湿下における整髪効果を向上させることができるという観点からは、両イオン性ポリマーは、ベタイン構造基を有する不飽和モノマーに由来する繰り返し単位を含有することが好ましい。
また、毛髪に対する親和性を向上させると共に、皮膚への刺激性をより低下させることができるという観点からは、両イオン性ポリマーは、アミンオキサイド基を有する不飽和モノマーに由来する繰り返し単位を含有することが好ましい。
また、べたつきがなく自然な仕上がりにでき、保湿性を向上できるという観点からは、両イオン性ポリマーは、カルボキシ基、スルホン酸基及びリン酸基よりなる群から選ばれた少なくとも1種のアニオン基を有する不飽和モノマーに由来する繰り返し単位と、第四級アンモニウム基を有する不飽和モノマーに由来する繰り返し単位及び第三級アミノ基を有する不飽和モノマーに由来する繰り返し単位の少なくとも一方、とを含有することが好ましい。
<水溶性抗フケ剤内包コア・シェル型ポリマー粒子の製造方法>
水溶性抗フケ剤内包コア・シェル型ポリマー粒子は、例えば、次の方法で製造し得る。
まず、例えば、還流冷却器、滴下ポンプ、温度計、窒素ガス導入管、及び撹拌装置を備えた反応器(以下、「反応器I」と称す。)内に、水溶性抗フケ剤と界面活性剤、水系溶媒とを加えて水相を調製し、この水相を窒素雰囲気下で加熱する。
水溶性抗フケ剤内包コア・シェル型ポリマー粒子は、例えば、次の方法で製造し得る。
まず、例えば、還流冷却器、滴下ポンプ、温度計、窒素ガス導入管、及び撹拌装置を備えた反応器(以下、「反応器I」と称す。)内に、水溶性抗フケ剤と界面活性剤、水系溶媒とを加えて水相を調製し、この水相を窒素雰囲気下で加熱する。
また、別容器にコア部構成ポリマー用の原料モノマーと界面活性剤、水系溶媒とを混合し、例えばホモミキサーにより撹拌し、コア部用プレエマルジョンを得る。撹拌時の回転速度、撹拌時間は、適宜調整することができる。なお、界面活性剤の例示については後述する。
次に、水相が入った反応器Iにコア部用プレエマルジョンの一部を添加、撹拌混合した後、重合開始剤を加えて十分に撹拌することで、重合進行によりシード粒子を生成させる。重合開始剤としては、通常の乳化重合に使用できるものが使用できる。重合開始剤の例示については後述する。
次に、水相が入った反応器Iにコア部用プレエマルジョンを滴下する。滴下時間は、適宜調整可能であるが、例えば30分〜200分かけて行うことができる。その後、反応器内で熟成することで、ポリマー粒子のコア部を得ることができる。
更に、別容器にシェル部構成ポリマー用の原料モノマーと界面活性剤、水系溶媒とを混合し、例えばホモミキサーにより撹拌し、シェル部用プレエマルジョンを得る。撹拌時の回転速度、撹拌時間は、適宜調整することができる。
次に、コア部のシード粒子を生成させた反応器Iにシェル部用プレエマルジョンを滴下する。滴下時間は、適宜調整可能であるが、例えば30分〜200分かけて行うことができる。その後、反応器内で熟成し、適宜中和剤を添加することで、水溶性抗フケ剤内包コア・シェル型ポリマー粒子が水系溶媒に分散された水系樹脂エマルジョンを得ることができる。
[水系樹脂エマルジョン]
本発明の水系樹脂エマルジョンは、本発明の水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子が水系溶媒に分散したものである。本発明の水系樹脂エマルジョンは、必要に応じて他の成分をさらに用いることができる。この様な他の成分としては、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、重合開始剤、界面活性剤、中和剤及び可塑剤等が挙げられる。なお、重合開始剤や界面活性剤、中和剤は、上記水溶性抗フケ剤内包コア・シェル型ポリマー粒子の製造時に用いられたものが、そのまま水系樹脂エマルジョンに残留して含まれるものであってもよい。
本発明の水系樹脂エマルジョンは、本発明の水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子が水系溶媒に分散したものである。本発明の水系樹脂エマルジョンは、必要に応じて他の成分をさらに用いることができる。この様な他の成分としては、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、重合開始剤、界面活性剤、中和剤及び可塑剤等が挙げられる。なお、重合開始剤や界面活性剤、中和剤は、上記水溶性抗フケ剤内包コア・シェル型ポリマー粒子の製造時に用いられたものが、そのまま水系樹脂エマルジョンに残留して含まれるものであってもよい。
水系樹脂エマルジョン中の水溶性抗フケ剤含有量は、実施例の項で後述する方法で測定できる。水系樹脂エマルジョン中の水溶性抗フケ剤含有量は、0.5重量%以上が好ましく、1.0重量%以上がより好ましく、1.5重量%以上が更に好ましく、2.0重量%以上が特に好ましい。また、50重量%以下が好ましく、40重量%以下がより好ましく、30重量%以下が更に好ましく、25重量%以下が特に好ましい。水溶性抗フケ剤の含有量が前記下限以上であると、有効成分である水溶性抗フケ剤の含有比率が高くなり、前記上限以下であると、水溶性抗フケ剤に乳化を阻害されること無く、安定性が良好となる。
水系樹脂エマルジョン中の、水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子、界面活性剤等を含む固形分の含有比率は、後述の実施例の項に記載の方法で蒸発残分として測定することができる。この蒸発残分は、5重量%以上が好ましく、10重量%以上がより好ましく、20重量%以上が更に好ましい。また、90重量%以下が好ましく、80重量%以下がより好ましく、70重量%以下が更に好ましく、60重量%以下が特に好ましい。蒸発残分が前記下限以上であると、有効成分である水溶性抗フケ剤の含有比率が高くなり、前記上限以下であると、水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子間の静電反発力が強く働くことによる高粘度化、低流動化が生じにくくなる。
水系樹脂エマルジョンの粘度は後述の実施例の項に記載の方法で測定できる。この粘度は、0.5mPa・s以上が好ましく、1.0mPa・s以上がより好ましい。また、500mPa・s以下が好ましく、100mPa・s以下がより好ましく、50mPa・s以下が更に好ましく、20mPa・s以下が特に好ましい。水系樹脂エマルジョンの粘度が前記下限以上であると、水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子同士が凝集しにくくなり、前記上限以下であると、水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子が沈降しにくくなる。
水系樹脂エマルジョンのpHは、実施例の項で後述する方法で測定することができ、3〜10が好ましい。pHが前記範囲内であると、他成分との配合時に悪影響を及ぼすことなく、良好な性状となる傾向がある。
<水系溶媒>
水系溶媒とは、水を含む溶媒をいい、水単独であってもよいし、水と水混和性有機溶媒との混合溶媒であってもよい。ここでいう水の種類は特に制限されず、蒸留水、純水、超純水、水道水等のいずれも用いることができる。水と水混和性有機溶媒との混合溶媒を用いる場合には、当該混合溶媒における水の割合は50容量%以上が好ましく、60容量%以上がより好ましく、70容量%以上が更に好ましく、80容量%以上が特に好ましい。より好適には、水のみを水系溶媒として用いる。
水系溶媒とは、水を含む溶媒をいい、水単独であってもよいし、水と水混和性有機溶媒との混合溶媒であってもよい。ここでいう水の種類は特に制限されず、蒸留水、純水、超純水、水道水等のいずれも用いることができる。水と水混和性有機溶媒との混合溶媒を用いる場合には、当該混合溶媒における水の割合は50容量%以上が好ましく、60容量%以上がより好ましく、70容量%以上が更に好ましく、80容量%以上が特に好ましい。より好適には、水のみを水系溶媒として用いる。
水と混合して用いる水混和性有機溶媒としては、メタノールやエタノールなどのアルコール;テトラヒドロフランなどのエーテル;アセトンなどのケトン;ジメチルホルムアミドやジメチルアセトアミドなどのアミドを挙げることができるが、常温で水に混和できるものであれば特に制限されない。
<重合開始剤>
重合開始剤としては、通常の乳化重合に使用できるものが使用でき、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム及び過硫酸アンモニウム等の無機過酸化物、有機過酸化物、アゾ系開始剤、過酸化水素及びブチルパーオキサイド等の過酸化物並びにこれらと酸性亜硫酸ナトリウム及びL−アスコルビン酸等の還元剤とを組み合わせたレドックス重合開始剤等が挙げられる。これらは、単独で又は2種以上併せて用いることができる。これらの中でも、温度による重合制御が容易な点で、アゾ系開始剤が好ましい。
重合開始剤としては、通常の乳化重合に使用できるものが使用でき、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム及び過硫酸アンモニウム等の無機過酸化物、有機過酸化物、アゾ系開始剤、過酸化水素及びブチルパーオキサイド等の過酸化物並びにこれらと酸性亜硫酸ナトリウム及びL−アスコルビン酸等の還元剤とを組み合わせたレドックス重合開始剤等が挙げられる。これらは、単独で又は2種以上併せて用いることができる。これらの中でも、温度による重合制御が容易な点で、アゾ系開始剤が好ましい。
<界面活性剤>
界面活性剤は、乳化重合をスムーズに進行させ、コントロールし易くしたり(乳化剤としての効果)、重合中に発生する粗粒子やブロック状物の発生を抑制したりする効果がある。乳化重合用の界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、及びカチオン性界面活性剤、両性界面活性剤が挙げられ、その中でもアニオン性界面活性剤が、乳化性の観点で好ましい。また、構造中にラジカル重合性不飽和結合を有する反応性界面活性剤を使用することもできる。これらの界面活性剤は1種のみを用いても良く、2種以上を用いても良い。
界面活性剤は、乳化重合をスムーズに進行させ、コントロールし易くしたり(乳化剤としての効果)、重合中に発生する粗粒子やブロック状物の発生を抑制したりする効果がある。乳化重合用の界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、及びカチオン性界面活性剤、両性界面活性剤が挙げられ、その中でもアニオン性界面活性剤が、乳化性の観点で好ましい。また、構造中にラジカル重合性不飽和結合を有する反応性界面活性剤を使用することもできる。これらの界面活性剤は1種のみを用いても良く、2種以上を用いても良い。
アニオン性界面活性剤としては、洗浄用化粧料に洗浄剤として配合されるものを用いることができ、具体的には、脂肪酸塩、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、N−アシルアミノ酸塩、N−アシルタウリン塩等が挙げられる。脂肪酸塩の脂肪酸は、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、イソステアリン酸等から選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。アルキル硫酸塩及びポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩のアルキル基としては、例えば、ラウリル基、ミリスチル基、パルミチル基、ステアリル基、オレイル基、リノリル基、イソステアリル基等が挙げられる。N−アシルアミノ酸塩及びN−アシルタウリン塩におけるN−アシル基としては、例えば、N−ラウロイル基、N−ミリストイル基、N−パルミトイル基、N−ステアロイル基、N−オレオイル基及びN−ココイル基等が挙げられる。N−アシル基におけるNにメチル基等が付加されていてもよい。N−アシルアミノ酸塩におけるアミノ酸としては、グルタミン酸、アスパラギン酸、アラニン、サルコシン、グリシン等が挙げられる。
アニオン性界面活性剤の脂肪酸塩、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、N−アシルアミノ酸塩、N−アシルタウリン塩は、例えば、アルカリ金属塩とすることができる。アルカリ金属としては、例えば、カリウム又はナトリウムが好ましい。
このようなアニオン性界面活性剤の具体例としては、ヤシ油脂肪酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸サルコシン、N−ラウロイルサルコシンナトリウム、N−ラウロイルメチル−β−アラニンナトリウム、N−アシルメチルタウリンナトリウム、脂肪酸アリルグルタミン酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸トリエタノールアミン、ラウロイルグルタミン酸等が挙げられ、その中でもラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウムが市場入手性、コストの観点から好ましい。
カチオン性界面活性剤としては、アルキルトリメチルアンモニウム塩(例えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム等)、アルキルピリジニウム塩(例えば、塩化セチルピリジニウム等)、塩化ジステアリルジメチルアンモニウムジアルキルジメチルアンモニウム塩、塩化ポリ(N,N′−ジメチル−3,5−メチレンピペリジニウム)、アルキル四級アンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、ジアルキルモリホニウム塩、POEアルキルアミン、アルキルアミン塩、ポリアミン脂肪酸誘導体、アミルアルコール脂肪酸誘導体、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、アミノ酸型両性界面活性剤としてグリシン型両性界面活性剤、アミノプロピオン酸型両性界面活性剤や、ベタイン型両性界面活性剤としてアミノ酢酸ベタイン型両性界面活性剤、スルフォベタイン型両性界面活性剤などがある。具体的には、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドリキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ウンデシルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインナトリウム、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、N−ヤシ油脂肪酸アシル−N’−カルボキシエチル−N’−ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム、N−ヤシ油脂肪酸アシル−N’−カルボキシエトキシエチル−N’−カルボキシエチルエチレンジアミン二ナトリウム、N−ヤシ油脂肪酸アシル−N’−カルボキシメトキシエチル−N’−カルボキシメチルエチレンジアミン二ナトリウム、パーム油脂肪酸アシル−N−カルボキシエチル−N−ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム、ラウリルアミノジプロピオン酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸トリエタノールアミン、ヤシ油アルキルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルベタインナトリウム、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン(コカミドプロピルベタイン)、パーム油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリン酸アミドプロピル酢酸ベタイン、リシノレイン酸アミドプロピルベタイン、ステアリルジヒドロキシエチルベタイン、ラウロイルサルコシンナトリウム、ラウリルヒドロキシスルホベタイン等が挙げられる。
水系樹脂エマルジョン中の界面活性剤の含有量は特に限定されず、その用途に応じて好適な量を配合することができるが、水系樹脂エマルジョン中の含有量が1.0〜10重量%となる様に配合することが好ましく、2.0〜8.0重量%がより好ましく、2.5〜6.0重量%が更に好ましい。界面活性剤の含有量が上記下限以上であれば十分な乳化性が得られ、上記上限以下であれば水溶性抗フケ剤が水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子内に効果的に内包される。
<中和剤>
中和剤は、水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子の分散安定性を向上させる為に用いられ、水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子がアニオン性の場合には塩基性化合物が選ばれ、カチオン性の場合には酸性化合物が選ばれる。
中和剤は、水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子の分散安定性を向上させる為に用いられ、水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子がアニオン性の場合には塩基性化合物が選ばれ、カチオン性の場合には酸性化合物が選ばれる。
塩基性化合物としては、アルカリ金属水酸化物;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、アルキル基の炭素数が1〜4のアルキルアミン等;トリメチルアミン、トリエタノールアミン、モノブチルアミン等が挙げられる。
酸性化合物としては、グリコール酸、乳酸、タルトロン酸、グリセリン酸、ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ酪酸、γ−ヒドロキシ酪酸、リンゴ酸、酒石酸、シトラマル酸、クエン酸、イソクエン酸、ロイシン酸、メバロン酸、サリチル酸、クレオソート酸、バニリン酸、シリング酸、ピロカテク酸、レソルシル酸、プロトカテク酸、ゲンチジン酸、オルセリン酸、没食子酸、ギ酸、酢酸、グルコン酸、マレイン酸、フタル酸、アルギン酸、アクリル酸等のアニオン性モノマーを含む共重合体等が挙げられる。
水系樹脂エマルジョン中の中和剤の含有量は特に限定されず、その用途に応じて好適な量を配合することができるが、水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子中のイオン性モノマーに対して、0.5〜3.0当量倍であることが好ましく、1.0〜2.0当量倍であることがより好ましい。中和剤の含有量が上記下限以上であれば十分な分散安定性が得られ、上記上限以下であればイオンバランスの急激な変化が無く、化粧料用組成物への配合安定性が得られる。
[化粧料用組成物]
本発明の化粧料用組成物は、毛髪及び皮膚に使用する任意の化粧料を意味し、例えば、シャンプー、リンス、コンディショナー、トリートメント、染毛剤、パーマ剤、アウトバス用トリートメント、ヘアパック、ヘアスプレー、ヘアフォーム、スタイリング剤、ボディーシャンプー、メイククレンジング、ハンドソープ、乳液、化粧水、ローション、クリーム、美容液、日焼け止め、ファンデーション、口紅、マスカラ、アイシャドー、脱毛剤等のいわゆる化粧料を広く含むものである。また、その使用形態も、肌や毛髪等に塗布し全体によくなじませた後に洗い流す(すすぐ)ものや、洗い流さないもの等、いずれも含み得る。
本発明の化粧料用組成物は、毛髪及び皮膚に使用する任意の化粧料を意味し、例えば、シャンプー、リンス、コンディショナー、トリートメント、染毛剤、パーマ剤、アウトバス用トリートメント、ヘアパック、ヘアスプレー、ヘアフォーム、スタイリング剤、ボディーシャンプー、メイククレンジング、ハンドソープ、乳液、化粧水、ローション、クリーム、美容液、日焼け止め、ファンデーション、口紅、マスカラ、アイシャドー、脱毛剤等のいわゆる化粧料を広く含むものである。また、その使用形態も、肌や毛髪等に塗布し全体によくなじませた後に洗い流す(すすぐ)ものや、洗い流さないもの等、いずれも含み得る。
本発明の化粧料用組成物は特に毛髪用に用いることが好ましく、本発明の化粧料用組成物からなる毛髪洗浄料は、フケ防止効果に優れ好ましい。ここで、毛髪洗浄料とは毛髪もしくは頭皮につけて洗い流すものを指し、例えば、シャンプー、リンス、コンディショナー、トリートメントなどが挙げられる。本発明により、フケ防止効果が向上するのは、フケ防止効果を発揮する抗フケ剤の毛髪もしくは頭皮への吸着量が向上するためである。
一般的に、毛髪からシャンプーを洗い流す際の感触をなめらかにする目的で、シャンプーを水で希釈する時、カチオン性重合体と界面活性剤から構成される水に不溶な析出物(以下、コンプレックスと称することがある。)が生成するように、重合体及び毛髪化粧料の組成を工夫する必要がある。
ジンクピリチオン塩等の難溶性抗フケ剤の場合、毛髪に多く吸着させる方法としては、以下の2通りの方法が考えられる。
(1)上記コンプレックスにジンクピリチオン塩を取り込ませる。
具体的には、ジンクピリチオン塩の構成成分である亜鉛イオンに対する重合体の相互作用性を高めることが有効であり、例えば、キレート効果のあるヒドロキシル基などをカチオン性重合体の構成単位として多く含むことが好ましいと考えられる。
(2)すすぎ時に上記コンプレックスを毛髪に多く吸着させる。
具体的には、重合体が適当なカチオン性基の量を有すること、構造の柔軟さを有すること、重合体が毛髪表面への高い親和性を有する構造とすること等が挙げられる。これらの条件を析出物が満たすためには、例えばカチオン性基の量を重合体の構成単位量によって制御すること、構造に柔軟性を持たせるために重合体の主鎖にアクリル系樹脂を用いること、毛髪への親和性を高めるためアミド基などの水素結合性を有する構造を取り入れることなどが考えられる。
(1)上記コンプレックスにジンクピリチオン塩を取り込ませる。
具体的には、ジンクピリチオン塩の構成成分である亜鉛イオンに対する重合体の相互作用性を高めることが有効であり、例えば、キレート効果のあるヒドロキシル基などをカチオン性重合体の構成単位として多く含むことが好ましいと考えられる。
(2)すすぎ時に上記コンプレックスを毛髪に多く吸着させる。
具体的には、重合体が適当なカチオン性基の量を有すること、構造の柔軟さを有すること、重合体が毛髪表面への高い親和性を有する構造とすること等が挙げられる。これらの条件を析出物が満たすためには、例えばカチオン性基の量を重合体の構成単位量によって制御すること、構造に柔軟性を持たせるために重合体の主鎖にアクリル系樹脂を用いること、毛髪への親和性を高めるためアミド基などの水素結合性を有する構造を取り入れることなどが考えられる。
しかし、本発明では洗浄時に流されてしまう水溶性抗フケ剤を用いるため、上記(1)、(2)の方法では十分に有効成分を頭皮や毛髪に残留させることができない。以上を鑑みて本発明者は検討を重ね、水溶性抗フケ剤を内包したポリマー粒子を含有させることで、化粧料用組成物及び毛髪洗浄料中で水溶性抗フケ剤を不溶化させることができ、毛髪や頭皮への水溶性抗フケ剤の残留性を効果的に高めることができた。
本発明の化粧料用組成物中の水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子の含有量は、5重量%以上、特に10重量%以上、とりわけ15重量%以上であることが好ましい。また、化粧料用組成物中の水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子の含有量は60重量%以下、特に50重量%以下、とりわけ40重量%以下であることが好ましい。
また、本発明の化粧料用組成物中の水溶性抗フケ剤の含有量は、0.05重量%以上、特に0.1重量%以上であることが好ましい。また、化粧料用組成物中の水溶性抗フケ剤の含有量は5.0重量%以下、特に3.0重量%以下、とりわけ1.0重量%以下であることが好ましい。
本発明の化粧料用組成物中の水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子及び水溶性抗フケ剤の含有量が上記下限以上であれば、優れたフケ防止効果を得ることができる。一方、本発明の化粧料用組成物中の水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子及び水溶性抗フケ剤の含有量が上記上限以下であればフケ防止効果とコストとのバランスが適切となる。
また、本発明の化粧料用組成物中の水溶性抗フケ剤の含有量は、0.05重量%以上、特に0.1重量%以上であることが好ましい。また、化粧料用組成物中の水溶性抗フケ剤の含有量は5.0重量%以下、特に3.0重量%以下、とりわけ1.0重量%以下であることが好ましい。
本発明の化粧料用組成物中の水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子及び水溶性抗フケ剤の含有量が上記下限以上であれば、優れたフケ防止効果を得ることができる。一方、本発明の化粧料用組成物中の水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子及び水溶性抗フケ剤の含有量が上記上限以下であればフケ防止効果とコストとのバランスが適切となる。
なお、本発明の化粧料用組成物には、本発明の水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子の1種のみが含まれていてもよく、粒子や成分組成の異なる2種以上が含まれていてもよい。
<カチオン性重合体>
本発明の化粧料用組成物は、本発明の水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子と共にカチオン性重合体を含むことが好ましい。
本発明の化粧料用組成物は、本発明の水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子と共にカチオン性重合体を含むことが好ましい。
カチオン性重合体は、カチオン性基を有するものであり、カチオン性基の量の上限は、通常10.0meq/g、好ましくは5.0meq/gであり、下限は通常0.1meq/g、好ましくは0.4meq/gである。カチオン性基の量が、10.0meq/g以下であればシャンプーに配合したときに、凝集物が生成するなどの配合性の低下を抑制することができ、0.1meq/g以上であれば、毛髪洗浄料として用いたときに毛髪への吸着性が良好となる傾向にある。
カチオン性重合体としては、洗浄用化粧料にコンディショニング付与材として通常配合されるものを用いることができる。カチオン性重合体としては、シャンプーを水で希釈する際に、カチオン性重合体と界面活性剤とで、水に不溶な析出物(コンプレックス)が生成するようなカチオンポリマーがよく、例えば、カチオン化グアー、ポリクオタニウム−10、ポリクオタニウム−73、(プロピルトリモニウムクロライドアクリルアミド/ジメチルアクリルアミド)コポリマー、(メタクリル酸エチルトリモニウムクロリド/ヒドロキシエチルアクリルアミド)コポリマー等を用いることができる。
カチオン性重合体の重量平均分子量は、5000〜5000000、特に10000〜2000000であることが好ましい。重量平均分子量が上記下限以上であれば皮膚などへの刺激性が低減され、上記上限以下であれば毛髪もしくは頭皮に残存した場合に不快感を与えにくい点で、好ましい。ここでカチオン性重合体の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(例えば、展開溶媒として、水/メタノール/酢酸/酢酸ナトリウムを用いる)により測定し、標準物質としてポリエチレングリコールを使用することにより決定することができる。
カチオン性重合体としては市販品を用いることができ、例えば、カチオン化グアーとしては三晶株式会社製Jaguar C13S、C13Cが挙げられ、ポリクオタニウム−10としてはダウ・ケミカル株式会社社製JR400等が挙げられる。また、ポリクオタニウム−73としては、三菱ケミカル株式会社製DIASLEEK C−802やTOMICIDE C−871が挙げられる。(プロピルトリモニウムクロライドアクリルアミド/ジメチルアクリルアミド)コポリマーとしては、三菱ケミカル株式会社製DIASLEEK C−822等が挙げられる。
これらのカチオン性重合体は1種のみを用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
本発明の化粧料用組成物におけるカチオン性重合体の含有量は特に限定されず、その用途に応じて好適な量を配合することができるが、特に毛髪洗浄料とする場合には、組成物中のカチオン性重合体の含有量が0.05〜2重量%とすることが好ましく、より好ましくは0.1重量%以上、更に好ましくは0.2重量%以上である。カチオン性重合体の含有量が0.05重量%以上であれば前述のコンプレックスを生成させて、頭皮や毛髪への水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子の効果的な残留性、良好なコンディショニング効果を発揮することができる。一方、2重量%以下であれば、このコンプレックスが過剰に生成して、皮膚への不快感や毛髪のごわつきなどの感触悪化を生じることを防ぐことができる。
<任意成分>
本発明の化粧料用組成物には、その効果を損なわない限り、上記水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子、及びカチオン性重合体に加えて、通常化粧料に配合することのできる成分を任意に添加することができる。化粧料用組成物に含有される他の成分は特に限定されず、本発明の目的、効果を阻害しない範囲で配合することが可能である。係る成分としては下記のようなものが挙げられ、通常、以下の溶媒や分散媒に、水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子、及びカチオン性重合体に加え、下記成分を適宜配合して本発明の化粧料用組成物を製造することができる。
本発明の化粧料用組成物には、その効果を損なわない限り、上記水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子、及びカチオン性重合体に加えて、通常化粧料に配合することのできる成分を任意に添加することができる。化粧料用組成物に含有される他の成分は特に限定されず、本発明の目的、効果を阻害しない範囲で配合することが可能である。係る成分としては下記のようなものが挙げられ、通常、以下の溶媒や分散媒に、水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子、及びカチオン性重合体に加え、下記成分を適宜配合して本発明の化粧料用組成物を製造することができる。
(界面活性剤)
界面活性剤としては、前記アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤が、毛髪及び頭皮の洗浄にも有効であり、好適に用いることができる。また、以下の親水性非イオン界面活性剤や親油性非イオン界面活性剤を用いることもできる。化粧料用組成物中の界面活性剤の含有量は特に限定されず、その用途に応じて好適な量を配合することができるが、特に毛髪洗浄料とする場合には、組成物中の含有量が5.0〜30重量%、特に10〜20重量%となるように配合することが好ましい。界面活性剤の含有量が上記下限以上であれば十分な洗浄性が得られ、上記上限以下であれば毛髪や頭皮洗浄時の使用感に優れる。
界面活性剤としては、前記アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤が、毛髪及び頭皮の洗浄にも有効であり、好適に用いることができる。また、以下の親水性非イオン界面活性剤や親油性非イオン界面活性剤を用いることもできる。化粧料用組成物中の界面活性剤の含有量は特に限定されず、その用途に応じて好適な量を配合することができるが、特に毛髪洗浄料とする場合には、組成物中の含有量が5.0〜30重量%、特に10〜20重量%となるように配合することが好ましい。界面活性剤の含有量が上記下限以上であれば十分な洗浄性が得られ、上記上限以下であれば毛髪や頭皮洗浄時の使用感に優れる。
<親水性非イオン界面活性剤>
親水性非イオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレン(以下、POEと略することがある)ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、POEソルビタンモノオレエート、POEソルビタンモノステアレート、POEソルビタンモノオレエート、POEソルビタンテトラオレエート等);POEソルビット脂肪酸エステル類(例えば、POEソルビットモノラウレート、POEソルビットモノオレエート、POEソルビットペンタオレエート、POEソルビットモノステアレート等);POEグリセリン脂肪酸エステル類(例えば、POEグリセリンモノステアレート、POEグリセリンモノイソステアレート、POEグリセリントリイソステアレート等のPOEモノオレエート等);POE脂肪酸エステル類(例えば、POEジステアレート、POEモノジオレエート、ジステアリン酸エチレングリコール等);POEアルキルエーテル類(例えば、POEラウリルエーテル、POEオレイルエーテル、POEステアリルエーテル、POE−ベヘニルエーテル、POE−2−オクチルドデシルエーテル、POEコレスタノールエーテル等);プルロニック型類(例えば、プルロニック等);POE/ポリオキシプロピレン(以下、POPと略することがある)アルキルエーテル類(例えば、POE/POPセチルエーテル、POE/POP−2−デシルテトラデシルエーテル、POE/POPモノブチルエーテル、POE/POP水添ラノリン、POE/POPグリセリンエーテル等);テトラ POE/テトラPOPエチレンジアミン縮合物類(例えば、テトロニック等);POEヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体(例えば、POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油、POE硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE硬化ヒマシ油トリイソステアレート、POE硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、POE硬化ヒマシ油マレイン酸等);POEミツロウ/ラノリン誘導体(例えば、POEソルビットミツロウ等);アルカノールアミド(例えば、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド、コカミドメチルモノエタノールアミン等);POEプロピレングリコール脂肪酸エステル;POEアルキルアミン;POE脂肪酸アミド;ショ糖脂肪酸エステル;アルキルエトキシジメチルアミンオキシド;トリオレイルリン酸等が挙げられる。
親水性非イオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレン(以下、POEと略することがある)ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、POEソルビタンモノオレエート、POEソルビタンモノステアレート、POEソルビタンモノオレエート、POEソルビタンテトラオレエート等);POEソルビット脂肪酸エステル類(例えば、POEソルビットモノラウレート、POEソルビットモノオレエート、POEソルビットペンタオレエート、POEソルビットモノステアレート等);POEグリセリン脂肪酸エステル類(例えば、POEグリセリンモノステアレート、POEグリセリンモノイソステアレート、POEグリセリントリイソステアレート等のPOEモノオレエート等);POE脂肪酸エステル類(例えば、POEジステアレート、POEモノジオレエート、ジステアリン酸エチレングリコール等);POEアルキルエーテル類(例えば、POEラウリルエーテル、POEオレイルエーテル、POEステアリルエーテル、POE−ベヘニルエーテル、POE−2−オクチルドデシルエーテル、POEコレスタノールエーテル等);プルロニック型類(例えば、プルロニック等);POE/ポリオキシプロピレン(以下、POPと略することがある)アルキルエーテル類(例えば、POE/POPセチルエーテル、POE/POP−2−デシルテトラデシルエーテル、POE/POPモノブチルエーテル、POE/POP水添ラノリン、POE/POPグリセリンエーテル等);テトラ POE/テトラPOPエチレンジアミン縮合物類(例えば、テトロニック等);POEヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体(例えば、POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油、POE硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE硬化ヒマシ油トリイソステアレート、POE硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、POE硬化ヒマシ油マレイン酸等);POEミツロウ/ラノリン誘導体(例えば、POEソルビットミツロウ等);アルカノールアミド(例えば、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド、コカミドメチルモノエタノールアミン等);POEプロピレングリコール脂肪酸エステル;POEアルキルアミン;POE脂肪酸アミド;ショ糖脂肪酸エステル;アルキルエトキシジメチルアミンオキシド;トリオレイルリン酸等が挙げられる。
<親油性非イオン界面活性剤>
親油性非イオン界面活性剤としては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等);グリセリンポリグリセリン脂肪酸類(例えば、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、α,α’−オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸等);プロピレングリコール脂肪酸エステル類(例えば、モノステアリン酸プロピレングリコール等);硬化ヒマシ油誘導体;グリセリンアルキルエーテル等が挙げられる。
親油性非イオン界面活性剤としては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等);グリセリンポリグリセリン脂肪酸類(例えば、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、α,α’−オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸等);プロピレングリコール脂肪酸エステル類(例えば、モノステアリン酸プロピレングリコール等);硬化ヒマシ油誘導体;グリセリンアルキルエーテル等が挙げられる。
(水溶性高分子)
水溶性高分子としては、例えば、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース等が挙げられる。また、アニオン性高分子としては、アクリル酸誘導体(ポリアクリル酸及びその塩、アクリル酸/アクリルアミド/アクリル酸エチル共重合体及びその塩等)、メタクリル酸誘導体、クロトン酸誘導体等が挙げられる。ノニオン性高分子としては、アクリル酸誘導体(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリル酸メトキシエチル共重合体、ポリアクリルアミド等)、ビニルピロリドン誘導体(ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体等)等が挙げられる。両性高分子としては、塩化ジメチルジアリルアンモニウム誘導体(アクリルアミド/アクリル酸/塩化ジメチルジアリルアンモニウム共重合体、アクリル酸/塩化ジメチルジアリルアンモニウム共重合体等)等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
これらの水溶性高分子は化粧料用組成物中に0.1〜1重量%含有させることが好ましい。
水溶性高分子としては、例えば、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース等が挙げられる。また、アニオン性高分子としては、アクリル酸誘導体(ポリアクリル酸及びその塩、アクリル酸/アクリルアミド/アクリル酸エチル共重合体及びその塩等)、メタクリル酸誘導体、クロトン酸誘導体等が挙げられる。ノニオン性高分子としては、アクリル酸誘導体(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリル酸メトキシエチル共重合体、ポリアクリルアミド等)、ビニルピロリドン誘導体(ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体等)等が挙げられる。両性高分子としては、塩化ジメチルジアリルアンモニウム誘導体(アクリルアミド/アクリル酸/塩化ジメチルジアリルアンモニウム共重合体、アクリル酸/塩化ジメチルジアリルアンモニウム共重合体等)等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
これらの水溶性高分子は化粧料用組成物中に0.1〜1重量%含有させることが好ましい。
(油分)
油分としては、鎖状ポリシロキサン(ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等)、環状ポリシロキサン(オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等)、三次元網目構造を形成しているシリコーン樹脂、シリコーンゴム、各種変性シリコーン(アルキル変性シリコーン、フェニル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、フッ素変性シリコーン等)、直鎖アルコール(ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール等)、分岐鎖アルコール(モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、2−デシルテトラデシノール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等)、オリーブ油、ホホバ油、流動パラフィン、脂肪酸アルキルエステル油等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
油分は、化粧料用組成物中に0.1〜3重量%含有させることが好ましい。
油分としては、鎖状ポリシロキサン(ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等)、環状ポリシロキサン(オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等)、三次元網目構造を形成しているシリコーン樹脂、シリコーンゴム、各種変性シリコーン(アルキル変性シリコーン、フェニル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、フッ素変性シリコーン等)、直鎖アルコール(ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール等)、分岐鎖アルコール(モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、2−デシルテトラデシノール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等)、オリーブ油、ホホバ油、流動パラフィン、脂肪酸アルキルエステル油等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
油分は、化粧料用組成物中に0.1〜3重量%含有させることが好ましい。
(水溶性抗フケ剤以外の抗菌活性物質)
水溶性抗フケ剤以外の抗菌活性物質としては、フケ防止効果を有するものとして、ジンクピリチオン、硫化セレン、粒子状イオウ、コールタール、イオウ、ウィットフィールド(whitfield)の軟膏、カステラーニ(castellani)塗布剤、塩化アルミニウム、ゲンチアナバイオレット、ウンデシレン酸及びその金属塩、過マンガン酸カリウム、チオ硫酸ナトリウム、プロピレングリコール、ビターオレンジオイル、尿素調製物、グリセオフルビン、8−ヒドロキシキノリンシロキノール、チオベンダゾール、チオカルバメート、ハロプロジン、ポリエン、ヒドロキシピリドン、モルホリン、ベンジルアミン、アリルアミン(例えば、テルビナフィン)、ティーツリー油、クローブリーフ油、コリアンダー、パルマロッサ、ベルベリン、タイムレッド、シナモン油、シンナミックアルデヒド、シトロネル酸、ヒノキトール(hinokitol)、イヒチオールペール、センシバ(Sensiva)SC−50、エレスタブ(Elestab)HP−100、アゼライン酸、リチカーゼ(lyticase)、ヨードプロピニルブチルカルバメート(IPBC)、オクチルイソチアザリノンのようなイソチアザリノン及びアゾール、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
水溶性抗フケ剤以外の抗菌活性物質としては、フケ防止効果を有するものとして、ジンクピリチオン、硫化セレン、粒子状イオウ、コールタール、イオウ、ウィットフィールド(whitfield)の軟膏、カステラーニ(castellani)塗布剤、塩化アルミニウム、ゲンチアナバイオレット、ウンデシレン酸及びその金属塩、過マンガン酸カリウム、チオ硫酸ナトリウム、プロピレングリコール、ビターオレンジオイル、尿素調製物、グリセオフルビン、8−ヒドロキシキノリンシロキノール、チオベンダゾール、チオカルバメート、ハロプロジン、ポリエン、ヒドロキシピリドン、モルホリン、ベンジルアミン、アリルアミン(例えば、テルビナフィン)、ティーツリー油、クローブリーフ油、コリアンダー、パルマロッサ、ベルベリン、タイムレッド、シナモン油、シンナミックアルデヒド、シトロネル酸、ヒノキトール(hinokitol)、イヒチオールペール、センシバ(Sensiva)SC−50、エレスタブ(Elestab)HP−100、アゼライン酸、リチカーゼ(lyticase)、ヨードプロピニルブチルカルバメート(IPBC)、オクチルイソチアザリノンのようなイソチアザリノン及びアゾール、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
(pH調整剤)
pH調整剤としては、中和剤として前述した塩基性化合物、及び酸性化合物の1種又は2種以上が挙げられる。
pH調整剤としては、中和剤として前述した塩基性化合物、及び酸性化合物の1種又は2種以上が挙げられる。
(その他の成分)
上記以外のその他の成分として、動植物の天然エキス及びその誘導体、塩化ナトリウム等の無機塩、アミノ酸類(グルタミン酸又はその塩、アルギニン又はその塩、グリシンなど)、可溶化剤(エタノール、イソプロパノール、ブタノール等)、多価アルコール類(エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、イソプレングリコール等)、糖類(ソルビトール、マルチトール、キシリトール、グルコース、フルクトース、マンニトール、イノシトール等)、ヒアルロン酸等の高分子類、酸化防止剤、紫外線吸収剤、殺菌剤、防腐剤、キレート剤、香料、色剤、高級脂肪酸、増粘剤、金属封鎖剤(エデト酸塩等)、起泡増進剤、パール化剤等を本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合できる。
上記以外のその他の成分として、動植物の天然エキス及びその誘導体、塩化ナトリウム等の無機塩、アミノ酸類(グルタミン酸又はその塩、アルギニン又はその塩、グリシンなど)、可溶化剤(エタノール、イソプロパノール、ブタノール等)、多価アルコール類(エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、イソプレングリコール等)、糖類(ソルビトール、マルチトール、キシリトール、グルコース、フルクトース、マンニトール、イノシトール等)、ヒアルロン酸等の高分子類、酸化防止剤、紫外線吸収剤、殺菌剤、防腐剤、キレート剤、香料、色剤、高級脂肪酸、増粘剤、金属封鎖剤(エデト酸塩等)、起泡増進剤、パール化剤等を本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合できる。
(溶媒又は分散媒)
本発明の化粧料用組成物は、上述の各成分を溶媒に溶解ないしは分散媒に分散させて、特に毛髪用化粧料用組成物、特に毛髪洗浄料として好適に用いられる。
本発明の化粧料用組成物は、上述の各成分を溶媒に溶解ないしは分散媒に分散させて、特に毛髪用化粧料用組成物、特に毛髪洗浄料として好適に用いられる。
本発明の化粧料用組成物に用いる溶媒又は分散媒としては、例えば、上記その他の成分の可溶化剤として挙げたエタノール、イソプロパノール、ブタノール等の低級アルコールや、水が挙げられる。これらの溶媒、分散媒は1種又は2種以上を併用することができる。これらのうち、特に本発明の化粧料用組成物は、水を含有することが好ましい。
化粧料用組成物が毛髪洗浄料として、浴室内等の洗い流す(すすぐ)ことが好ましい使用形態で用いられる場合、すなわち、インバス系用途の場合には、化粧料用組成物中の水の含有量は55〜99.6重量%であることが好ましい。この場合には、粘度が高くなりすぎるのを抑え、取り扱い性や塗布時の使用感を向上させることができる。一方、化粧料用組成物が毛髪洗浄料としてアウトバストリートメント等の浴室外、即ち、洗い流す(すすぐ)ことが好ましくない使用形態で用いられる場合には、化粧料用組成物中の水の含有量は0.1〜99重量%であることが好ましい。
シャンプーについての処方例を下記表1に示す。
(注)植物エキスとして、ショウガ根エキスを使用したが、その他ユーカリエキス、カミツレ花エキス、サトウキビエキス、レモン果皮エキス、グレープフルーツ果実エキス、アボカドエキス、アロエベラ葉エキス、オリーブ葉エキス、大豆種子エキス、チャ葉エキス、トウキンセンカ花エキス、ノイバラ果実エキス、ハチミツエキス、プラセンタエキス、ラベンダー花エキス、ローズマリー葉エキス、ローヤルゼリーエキス等を使用することができる。
(注)植物オイルとしてオリーブ油を使用したが、その他、オリーブ果実油、ツバキ油、ツバキ種子油、ヒマワリ種子油、ラベンダー油、ホホバ油等を使用することができ、同様の効果(ツヤ、しっとり感付与)が得られる。
(注)オイル可溶化剤としてポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルを使用した。その他、汎用的な可溶化剤である、例えばポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンオレート、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等を使用することができる。
(注)植物オイルとしてオリーブ油を使用したが、その他、オリーブ果実油、ツバキ油、ツバキ種子油、ヒマワリ種子油、ラベンダー油、ホホバ油等を使用することができ、同様の効果(ツヤ、しっとり感付与)が得られる。
(注)オイル可溶化剤としてポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルを使用した。その他、汎用的な可溶化剤である、例えばポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンオレート、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等を使用することができる。
以下に、合成例、実施例及び比較例を挙げて本発明の具体的態様を更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、これらの実施例によって限定されるものではない。
以下において、水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子の製造、化粧料用組成物の調製に用いた界面活性剤及びカチオン性重合体の詳細は以下の通りである。
エマールE−27C:ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウムの27重量%水溶液(株式会社花王製)
ニッコールAM3130N:ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタインの32重量%水溶液(日光ケミカルズ株式会社製)
アミノーンC−11S:コカミドメチルモノエタノールアミン(株式会社花王製)
TOMICIDE C−871:カチオン性重合体(ポリクオタニウム−73)の20重量%水溶液(三菱ケミカル株式会社製)
ニッコールAM3130N:ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタインの32重量%水溶液(日光ケミカルズ株式会社製)
アミノーンC−11S:コカミドメチルモノエタノールアミン(株式会社花王製)
TOMICIDE C−871:カチオン性重合体(ポリクオタニウム−73)の20重量%水溶液(三菱ケミカル株式会社製)
<合成例1:水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子(A−1)の製造>
還流冷却器、滴下ポンプ、温度計、窒素ガス導入管、及び撹拌装置を備えた反応器内に、ピロクトンオラミン:30g、エマールE−27C:27g、エタノール:4g、及び蒸留水:87gを仕込み、反応器を窒素置換した後80℃まで加熱した、その後、蒸留水:148gを5分かけて滴下した。
還流冷却器、滴下ポンプ、温度計、窒素ガス導入管、及び撹拌装置を備えた反応器内に、ピロクトンオラミン:30g、エマールE−27C:27g、エタノール:4g、及び蒸留水:87gを仕込み、反応器を窒素置換した後80℃まで加熱した、その後、蒸留水:148gを5分かけて滴下した。
また、別容器にメタクリル酸メチル(MMA):156g、エマールE−27C:12g、及び蒸留水:55gを混合し、ホモミキサーにより回転速度5000rpmで5分間撹拌し、コア部用プレエマルジョンを得た。
次に、反応器内の温度80℃の水相にコア部用プレエマルジョン:30gを添加、撹拌混合した後、2,2’−アゾビス(2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−プロピオンアミド):2.1gを加えて40分熟成することで、シード粒子を生成させた。その後、滴下ポンプによりコア部用プレエマルジョン:193gを2時間かけて滴下し、80℃で1時間熟成することで、ポリマー粒子のコア部を得た。
次に、反応器内の温度80℃の水相にコア部用プレエマルジョン:30gを添加、撹拌混合した後、2,2’−アゾビス(2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−プロピオンアミド):2.1gを加えて40分熟成することで、シード粒子を生成させた。その後、滴下ポンプによりコア部用プレエマルジョン:193gを2時間かけて滴下し、80℃で1時間熟成することで、ポリマー粒子のコア部を得た。
また、別容器にメタクリル酸メチル(MMA):49g、アクリル酸:1.5g、エチレングリコールジメタクリレート:1.9g、エマールE−27C:4g、及び蒸留水:18gを混合し、ホモミキサーにより回転速度5000rpmで5分間撹拌し、シェル部用プレエマルジョンを得た。
次に、温度80℃の反応器内に、滴下ポンプによりシェル部用プレエマルジョン:74gを1時間かけて滴下した後、80℃で1時間熟成した。40℃まで冷却後にアンモニアの25重量%水溶液:2.1g、蒸留水:402gを添加し、200メッシュ濾布で濾過しながら抜き出すことで、水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子(A−1)が水系溶媒に分散した水系樹脂エマルジョン(E−1)を得た。
次に、温度80℃の反応器内に、滴下ポンプによりシェル部用プレエマルジョン:74gを1時間かけて滴下した後、80℃で1時間熟成した。40℃まで冷却後にアンモニアの25重量%水溶液:2.1g、蒸留水:402gを添加し、200メッシュ濾布で濾過しながら抜き出すことで、水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子(A−1)が水系溶媒に分散した水系樹脂エマルジョン(E−1)を得た。
<合成例2:水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子(A−2)の製造>
還流冷却器、滴下ポンプ、温度計、窒素ガス導入管、及び撹拌装置を備えた反応器内に、ピロクトンオラミン:40g、エマールE−27C:95g、エタノール:6g、蒸留水:116gを仕込み、反応器を窒素置換した後、80℃まで加熱し、その後、蒸留水:257gを5分かけて滴下した。
還流冷却器、滴下ポンプ、温度計、窒素ガス導入管、及び撹拌装置を備えた反応器内に、ピロクトンオラミン:40g、エマールE−27C:95g、エタノール:6g、蒸留水:116gを仕込み、反応器を窒素置換した後、80℃まで加熱し、その後、蒸留水:257gを5分かけて滴下した。
また、別容器にメタクリル酸メチル(MMA):208g、エマールE−27C:15g、及び蒸留水:74gを混合し、ホモミキサーにより回転速度5000rpmで5分間撹拌し、コア部用プレエマルジョンを得た。
次に、反応器内の温度80℃の水相にコア部用プレエマルジョン:40gを添加、撹拌混合した後、2,2’−アゾビス(2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−プロピオンアミド):2.8gを加えて40分熟成することで、シード粒子を生成させた。その後、滴下ポンプによりコア部用プレエマルジョン:258gを2時間かけて滴下し、80℃で1時間熟成することで、ポリマー粒子のコア部を得た。
次に、反応器内の温度80℃の水相にコア部用プレエマルジョン:40gを添加、撹拌混合した後、2,2’−アゾビス(2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−プロピオンアミド):2.8gを加えて40分熟成することで、シード粒子を生成させた。その後、滴下ポンプによりコア部用プレエマルジョン:258gを2時間かけて滴下し、80℃で1時間熟成することで、ポリマー粒子のコア部を得た。
また、別容器にメタクリル酸メチル(MMA):65g、アクリル酸:2.0g、エチレングリコールジメタクリレート:2.5g、エマールE−27C:5g、及び蒸留水:25gを混合し、ホモミキサーにより回転速度5000rpmで5分間撹拌し、シェル部用プレエマルジョンを得た。
次に、温度80℃の反応器内に、滴下ポンプによりシェル部用プレエマルジョン:99gを1時間かけて滴下した後、80℃で1時間熟成した。40℃まで冷却後にアンモニアの25重量%水溶液:2.8g、蒸留水:84gを添加し、200メッシュ濾布で濾過しながら抜き出すことで、水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子(A−2)が水系溶媒に分散した水系樹脂エマルジョン(E−2)を得た。
次に、温度80℃の反応器内に、滴下ポンプによりシェル部用プレエマルジョン:99gを1時間かけて滴下した後、80℃で1時間熟成した。40℃まで冷却後にアンモニアの25重量%水溶液:2.8g、蒸留水:84gを添加し、200メッシュ濾布で濾過しながら抜き出すことで、水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子(A−2)が水系溶媒に分散した水系樹脂エマルジョン(E−2)を得た。
<合成例3:水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子(A−3)の製造>
還流冷却器、滴下ポンプ、温度計、窒素ガス導入管、及び撹拌装置を備えた反応器内に、メタクリル酸メチル(MMA):28g、ピロクトンオラミン:40g、エマールE−27C:97g、エタノール:6g、及び蒸留水:403gを仕込み、反応器を窒素置換したのち80℃まで加熱した。その後、2,2’−アゾビス(2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−プロピオンアミド):2.8gを加えて40分熟成することで、シード粒子を生成させた。
還流冷却器、滴下ポンプ、温度計、窒素ガス導入管、及び撹拌装置を備えた反応器内に、メタクリル酸メチル(MMA):28g、ピロクトンオラミン:40g、エマールE−27C:97g、エタノール:6g、及び蒸留水:403gを仕込み、反応器を窒素置換したのち80℃まで加熱した。その後、2,2’−アゾビス(2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−プロピオンアミド):2.8gを加えて40分熟成することで、シード粒子を生成させた。
また、別容器にメタクリル酸メチル(MMA):181g、エマールE−27C:13g、及び蒸留水:64gを混合し、ホモミキサーにより回転速度5000rpmで5分間撹拌し、コア部用プレエマルジョンを得た。
次に、温度80℃の反応器内に、滴下ポンプによりコア部用プレエマルジョン:258gを2時間かけて滴下し、80℃で1時間熟成することで、ポリマー粒子のコア部を得た。
次に、温度80℃の反応器内に、滴下ポンプによりコア部用プレエマルジョン:258gを2時間かけて滴下し、80℃で1時間熟成することで、ポリマー粒子のコア部を得た。
また、別容器にメタクリル酸メチル(MMA):65g、アクリル酸:2.0g、エチレングリコールジメタクリレート:2.5g、エマールE−27C:5g、及び蒸留水:25gを混合し、ホモミキサーにより回転速度5000rpmで5分間撹拌し、シェル部用プレエマルジョンを得た。
次に、温度80℃の反応器内に、滴下ポンプによりシェル部用プレエマルジョン:99gを1時間かけて滴下した後、80℃で1時間熟成した。40℃まで冷却後にアンモニアの25重量%水溶液:2.8g、蒸留水:64gを添加し、200メッシュ濾布で濾過しながら抜き出すことで、水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子(A−3)が水系溶媒に分散した水系樹脂エマルジョン(E−3)を得た。
次に、温度80℃の反応器内に、滴下ポンプによりシェル部用プレエマルジョン:99gを1時間かけて滴下した後、80℃で1時間熟成した。40℃まで冷却後にアンモニアの25重量%水溶液:2.8g、蒸留水:64gを添加し、200メッシュ濾布で濾過しながら抜き出すことで、水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子(A−3)が水系溶媒に分散した水系樹脂エマルジョン(E−3)を得た。
<合成例4:ポリマー粒子(a−1)の製造>
還流冷却器、滴下ポンプ、温度計、窒素ガス導入管、及び撹拌装置を備えた反応器内に、エマールE−27C:38g、及び蒸留水:452gを仕込み、反応器を窒素置換したのち80℃まで加熱した。その後、2,2’−アゾビス(2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−プロピオンアミド):2.8gを加えて40分間撹拌した。
還流冷却器、滴下ポンプ、温度計、窒素ガス導入管、及び撹拌装置を備えた反応器内に、エマールE−27C:38g、及び蒸留水:452gを仕込み、反応器を窒素置換したのち80℃まで加熱した。その後、2,2’−アゾビス(2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−プロピオンアミド):2.8gを加えて40分間撹拌した。
また、別容器にメタクリル酸メチル(MMA):215g、ブチルアクリレート(BA):52g、アクリル酸:8.6g、ジメタクリル酸エチレングリコール:8.6g、エマールE−27C:48g、蒸留水:98gとを混合し、ホモミキサーにより回転速度5000rpmで5分間撹拌し、プレエマルジョンを得た。
次に、温度80℃の反応器内に、滴下ポンプによりプレエマルジョン:430gを2時間かけて滴下した後、80℃で2時間熟成した。40℃まで冷却後にトリエタノールアミン:21g、蒸留水:57gを添加し、200メッシュ濾布で濾過しながら抜き出すことで、ポリマー粒子(a−1)が水系溶媒に分散した水系樹脂エマルジョン(e−1)を得た。
次に、温度80℃の反応器内に、滴下ポンプによりプレエマルジョン:430gを2時間かけて滴下した後、80℃で2時間熟成した。40℃まで冷却後にトリエタノールアミン:21g、蒸留水:57gを添加し、200メッシュ濾布で濾過しながら抜き出すことで、ポリマー粒子(a−1)が水系溶媒に分散した水系樹脂エマルジョン(e−1)を得た。
<水系樹脂エマルジョン中のピロクトンオラミン含有量の測定>
下記高速クロマトグラフィー装置を用い、ピロクトンオラミンを用いた絶対検量線法にて定量を行った。水系樹脂エマルジョンの測定には、テトラヒドロフランで10倍に希釈して1時間放置することで、ポリマー粒子中のピロクトンオラミンを抽出し、更にメタノールで100倍に希釈したものを用いた。
装置:島津製作所製SLC−10A/LC−10AT/DGU−14A/SPD−10A/CTO−10AC
カラム:GL Science inertSustain C18 3μ×4.6×150mm
展開溶媒:メタノール/下記水溶液1=80/20(容積比)
水溶液1:0.1%トリフルオロ酢酸・0.025%エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム水溶液
流量:0.7mL/min
検出波長:300nm
カラム温度:40℃
注入量:20μL
下記高速クロマトグラフィー装置を用い、ピロクトンオラミンを用いた絶対検量線法にて定量を行った。水系樹脂エマルジョンの測定には、テトラヒドロフランで10倍に希釈して1時間放置することで、ポリマー粒子中のピロクトンオラミンを抽出し、更にメタノールで100倍に希釈したものを用いた。
装置:島津製作所製SLC−10A/LC−10AT/DGU−14A/SPD−10A/CTO−10AC
カラム:GL Science inertSustain C18 3μ×4.6×150mm
展開溶媒:メタノール/下記水溶液1=80/20(容積比)
水溶液1:0.1%トリフルオロ酢酸・0.025%エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム水溶液
流量:0.7mL/min
検出波長:300nm
カラム温度:40℃
注入量:20μL
<水系樹脂エマルジョンの蒸発残分の測定・算出>
アルミカップに水系樹脂エマルジョン:1〜2gを精秤して、熱風乾燥機に入れて60℃で3時間乾燥させた。乾燥後にデシケーター内で冷却した樹脂入りアルミカップを精秤し、蒸発残分(重量%)を算出した。
蒸発残分(重量%)={(乾燥後の樹脂入りアルミカップ重量−アルミカップ重量)÷水系樹脂エマルジョン重量}×100
アルミカップに水系樹脂エマルジョン:1〜2gを精秤して、熱風乾燥機に入れて60℃で3時間乾燥させた。乾燥後にデシケーター内で冷却した樹脂入りアルミカップを精秤し、蒸発残分(重量%)を算出した。
蒸発残分(重量%)={(乾燥後の樹脂入りアルミカップ重量−アルミカップ重量)÷水系樹脂エマルジョン重量}×100
<水系樹脂エマルジョン中のピロクトンオラミンのポリマー粒子内包率の測定・算出>
容器に、表2に示す実施例2、4、5の組成で調製した評価用毛髪洗浄料:3.0g、蒸留水:12.0gを添加して、十分に撹拌混合することで、ピロクトンオラミン溶解用のカチオン性界面活性剤としてエマールE−27Cが含まれる水溶液中に、内包されていないピロクトンオラミンを溶解させた。その後、10000rpmで30分間遠心分離を行って粒子を沈降させ、その上澄み液を0.2μmフィルターで濾過し、更にメタノールで20倍に希釈した。その上澄み希釈液のピロクトンオラミン含有量を、前述の水系樹脂エマルジョン中のピロクトンオラミン含有量の測定で用いたと同様の下記高速クロマトグラフィー装置でのピロクトンオラミンを用いた絶対検量線法にて定量し、前述の水系樹脂エマルジョン中のピロクトンオラミン含有量から、下記式により水系樹脂エマルジョン中のピロクトンオラミンのポリマー粒子内包率を算出した。
水系樹脂エマルジョン中のピロクトンオラミンのポリマー粒子内包率(重量%)=〔1−[上澄み希釈液のピロクトンオラミン含有量[ppm]÷{毛髪洗浄料中のピロクトンオラミン含有量(5000ppm)×3.0÷(3.0+12.0)}]〕×100
容器に、表2に示す実施例2、4、5の組成で調製した評価用毛髪洗浄料:3.0g、蒸留水:12.0gを添加して、十分に撹拌混合することで、ピロクトンオラミン溶解用のカチオン性界面活性剤としてエマールE−27Cが含まれる水溶液中に、内包されていないピロクトンオラミンを溶解させた。その後、10000rpmで30分間遠心分離を行って粒子を沈降させ、その上澄み液を0.2μmフィルターで濾過し、更にメタノールで20倍に希釈した。その上澄み希釈液のピロクトンオラミン含有量を、前述の水系樹脂エマルジョン中のピロクトンオラミン含有量の測定で用いたと同様の下記高速クロマトグラフィー装置でのピロクトンオラミンを用いた絶対検量線法にて定量し、前述の水系樹脂エマルジョン中のピロクトンオラミン含有量から、下記式により水系樹脂エマルジョン中のピロクトンオラミンのポリマー粒子内包率を算出した。
水系樹脂エマルジョン中のピロクトンオラミンのポリマー粒子内包率(重量%)=〔1−[上澄み希釈液のピロクトンオラミン含有量[ppm]÷{毛髪洗浄料中のピロクトンオラミン含有量(5000ppm)×3.0÷(3.0+12.0)}]〕×100
<水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子中のピロクトンオラミン含有率の算出>
前記で得られた水系樹脂エマルジョン中のピロクトンオラミン含有量と蒸発残分、水系樹脂エマルジョン中のピロクトンオラミンのポリマー粒子内包率から、下記式により水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子中のピロクトンオラミン含有率を算出した。
水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子中のピロクトンオラミン含有率(重量%)=(水系樹脂エマルジョン中のピロクトンオラミン含有量×水系樹脂エマルジョン中のピロクトンオラミンのポリマー粒子内包率÷蒸発残分)×100
前記で得られた水系樹脂エマルジョン中のピロクトンオラミン含有量と蒸発残分、水系樹脂エマルジョン中のピロクトンオラミンのポリマー粒子内包率から、下記式により水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子中のピロクトンオラミン含有率を算出した。
水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子中のピロクトンオラミン含有率(重量%)=(水系樹脂エマルジョン中のピロクトンオラミン含有量×水系樹脂エマルジョン中のピロクトンオラミンのポリマー粒子内包率÷蒸発残分)×100
<水系樹脂エマルジョンの粘度の測定>
水系樹脂エマルジョン:1.2gを用いて、E型粘度計(トキメック社製「TVE−20H」)で回転数100rpm、ローター1°34’×R24に設定し、25℃で粘度を測定した。
水系樹脂エマルジョン:1.2gを用いて、E型粘度計(トキメック社製「TVE−20H」)で回転数100rpm、ローター1°34’×R24に設定し、25℃で粘度を測定した。
<水系樹脂エマルジョンのポリマー粒子シェル部のTg算出>
水系樹脂エマルジョンのポリマー粒子シェル部のTgを前述のFOX式により算出した。MMA、アクリル酸のホモポリマーのTgは、それぞれ105℃、106℃を用いた。
水系樹脂エマルジョンのポリマー粒子シェル部のTgを前述のFOX式により算出した。MMA、アクリル酸のホモポリマーのTgは、それぞれ105℃、106℃を用いた。
<水系樹脂エマルジョンのpHの測定>
水系樹脂エマルジョンとpH標準液(pH=4、7、9)を恒温槽で25℃に調温し、pHメーター(HORIBA製「F−22」)を用いて、pH標準液で校正後に、水系樹脂エマルジョンのpHを測定した。
水系樹脂エマルジョンとpH標準液(pH=4、7、9)を恒温槽で25℃に調温し、pHメーター(HORIBA製「F−22」)を用いて、pH標準液で校正後に、水系樹脂エマルジョンのpHを測定した。
<水系樹脂エマルジョン中のポリマー粒子の平均粒径の測定>
平均粒径は、レーザ回折・散乱法によって求めた粒度分布における体積積算値50%での粒径であり、レーザ回折粒度分布測定装置(日機装社製「Nanotrac150」)を用いて測定した。
平均粒径は、レーザ回折・散乱法によって求めた粒度分布における体積積算値50%での粒径であり、レーザ回折粒度分布測定装置(日機装社製「Nanotrac150」)を用いて測定した。
<評価結果>
水系樹脂エマルジョン(E−1)〜(E−3)、(e−1)の評価結果を表2に示す。
水系樹脂エマルジョン(E−1)〜(E−3)、(e−1)の評価結果を表2に示す。
<ベースシャンプーの調製>
容器に、カチオン性界面活性剤としてエマールE−27C:37g、両性界面活性剤としてニッコールAN3130N:13g、親水性非イオン界面活性剤としてアミノーンC−11S:2g、増粘剤として塩化ナトリウムの10重量%水溶液:10g、pH調整剤としてクエン酸の10重量%水溶液:1g、防腐剤として安息香酸ナトリウムの10重量%水溶液:2g、蒸留水:5gを添加して、十分に撹拌混合し、ベースシャンプーを調製した。
容器に、カチオン性界面活性剤としてエマールE−27C:37g、両性界面活性剤としてニッコールAN3130N:13g、親水性非イオン界面活性剤としてアミノーンC−11S:2g、増粘剤として塩化ナトリウムの10重量%水溶液:10g、pH調整剤としてクエン酸の10重量%水溶液:1g、防腐剤として安息香酸ナトリウムの10重量%水溶液:2g、蒸留水:5gを添加して、十分に撹拌混合し、ベースシャンプーを調製した。
[実施例1〜4,比較例1〜4]
<評価用毛髪洗浄料の調製>
上記ベースシャンプーを用い、表3に示す組成で各成分を配合し、評価用毛髪洗浄料を調製した。
<評価用毛髪洗浄料の調製>
上記ベースシャンプーを用い、表3に示す組成で各成分を配合し、評価用毛髪洗浄料を調製した。
<毛髪へのピロクトンオラミン吸着量の評価>
毛髪洗浄料を、以下の方法で用意した毛束に適用した後、毛髪へのピロクトンオラミン吸着量を定量した。
毛髪洗浄料を、以下の方法で用意した毛束に適用した後、毛髪へのピロクトンオラミン吸着量を定量した。
(評価毛束)
未処理毛:人毛黒髪(100%)根本揃え(未処理毛:10g×30cm)(ビューラックス社製)
未処理毛:人毛黒髪(100%)根本揃え(未処理毛:10g×30cm)(ビューラックス社製)
(毛髪へのピロクトンオラミンの吸着)
約2gの毛束を40℃の流水で30秒間濡らした後、水滴が落下しなくなるまで水を切った。この毛束に毛髪洗浄料0.2gを塗布して、櫛で1分間に100回とかして泡立てた。これを40℃の温水に浸し、櫛で15秒間に10回とかした。再度、毛髪洗浄料0.2gを塗布して、櫛で1分間に100回とかして泡立てて、40℃の温水に浸しながら櫛で15秒間に10回とかした。その後、温度23℃、湿度60%にて一晩乾燥させ、メタノールに毛束を30分間浸漬して、毛髪に吸着したピロクトンオラミンを抽出した。
約2gの毛束を40℃の流水で30秒間濡らした後、水滴が落下しなくなるまで水を切った。この毛束に毛髪洗浄料0.2gを塗布して、櫛で1分間に100回とかして泡立てた。これを40℃の温水に浸し、櫛で15秒間に10回とかした。再度、毛髪洗浄料0.2gを塗布して、櫛で1分間に100回とかして泡立てて、40℃の温水に浸しながら櫛で15秒間に10回とかした。その後、温度23℃、湿度60%にて一晩乾燥させ、メタノールに毛束を30分間浸漬して、毛髪に吸着したピロクトンオラミンを抽出した。
(HPLCでのピロクトンオラミンの定量)
前述の水系樹脂エマルジョン中のピロクトンオラミン含有量の測定で用いたと同様の高速クロマトグラフィー装置を用い、ピロクトンオラミンを用いた絶対検量線法にて定量を行った。ピロクトンオラミン吸着量は、毛束全体に吸着したピロクトンオラミンの吸着量(μg)として表した。
前述の水系樹脂エマルジョン中のピロクトンオラミン含有量の測定で用いたと同様の高速クロマトグラフィー装置を用い、ピロクトンオラミンを用いた絶対検量線法にて定量を行った。ピロクトンオラミン吸着量は、毛束全体に吸着したピロクトンオラミンの吸着量(μg)として表した。
(評価結果)
各例における毛髪へのピロクトンオラミン吸着量を表3に示す。また、比較例1のピロクトンオラミン吸着量に対する各例のピロクトンオラミン吸着量の比を算出し、吸着促進率として表3に併記した。
各例における毛髪へのピロクトンオラミン吸着量を表3に示す。また、比較例1のピロクトンオラミン吸着量に対する各例のピロクトンオラミン吸着量の比を算出し、吸着促進率として表3に併記した。
<考察>
比較例1は水溶性抗フケ剤(ピロクトンオラミン)、カチオン性重合体(C−871)を含むものであり、比較例2、3は水溶性抗フケ剤の配合量を2倍、4倍と増やしたものである。いずれの場合もピロクトンオラミン吸着量は低く、比較例2、3の吸着促進率は1.4倍、1.9倍と配合量増加分の効果も得られなかった。
比較例4はピロクトンオラミン、C−871に加えて、ポリマー粒子を含んでいたが、吸着促進率は大きく向上せず、水溶性抗フケ剤を内包しないポリマー粒子では吸着促進効果が得られないことが示された。
比較例1は水溶性抗フケ剤(ピロクトンオラミン)、カチオン性重合体(C−871)を含むものであり、比較例2、3は水溶性抗フケ剤の配合量を2倍、4倍と増やしたものである。いずれの場合もピロクトンオラミン吸着量は低く、比較例2、3の吸着促進率は1.4倍、1.9倍と配合量増加分の効果も得られなかった。
比較例4はピロクトンオラミン、C−871に加えて、ポリマー粒子を含んでいたが、吸着促進率は大きく向上せず、水溶性抗フケ剤を内包しないポリマー粒子では吸着促進効果が得られないことが示された。
実施例2は、比較例1と同量の水溶性抗フケ剤を内包したポリマー粒子、C−871を配合したものである。実施例2の吸着促進率は7.2倍となり、水溶性抗フケ剤をポリマー粒子に内包させたことによる不溶化が、毛髪への効果的な吸着に寄与することが示された。
実施例1は、実施例2と同じ水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子が、比較例1の0.25倍の水溶性抗フケ剤となる様にしか配合されていないが、吸着促進率は2.2倍となった。
実施例3、4は、実施例2と異なる水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子を、比較例1と同量の水溶性抗フケ剤となる様に配合しているが、その吸着促進率はそれぞれ9.5倍、7.0倍となり、実施例2と同様に良好な吸着促進効果が見られた。
実施例1は、実施例2と同じ水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子が、比較例1の0.25倍の水溶性抗フケ剤となる様にしか配合されていないが、吸着促進率は2.2倍となった。
実施例3、4は、実施例2と異なる水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子を、比較例1と同量の水溶性抗フケ剤となる様に配合しているが、その吸着促進率はそれぞれ9.5倍、7.0倍となり、実施例2と同様に良好な吸着促進効果が見られた。
Claims (10)
- ポリマー粒子に水溶性抗フケ剤が内包された水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子。
- 前記水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子中の水溶性抗フケ剤の含有量が0.5〜50重量%である請求項1に記載の水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子。
- 前記ポリマー粒子がコア・シェル型ポリマー粒子である請求項1又は2に記載の水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子。
- 前記ポリマー粒子がポリ(メタ)アクリル酸エステルを含む請求項1から3のいずれかに記載の水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子
- 前記コア・シェル型ポリマー粒子におけるシェル部が架橋構造を有する請求項3又は4に記載の水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子。
- 前記水溶性抗フケ剤がピロクトンオラミンである請求項1から5のいずれかに記載の水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子。
- 請求項1から6のいずれかに記載の水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子が水系溶媒に分散された水系樹脂エマルジョン。
- 請求項7に記載の水系樹脂エマルジョンを配合してなる化粧料用組成物。
- カチオン性重合体を含む請求項8に記載の化粧料用組成物。
- 請求項8又は9に記載の化粧料用組成物よりなる毛髪洗浄料。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020063060A JP2021161057A (ja) | 2020-03-31 | 2020-03-31 | 水溶性抗フケ剤内包ポリマー粒子、化粧料用組成物及び毛髪洗浄料 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7104392B1 (ja) | 2022-06-20 | 2022-07-21 | 株式会社コンフェスタ | 人工爪組成物 |
CN117462451A (zh) * | 2023-12-28 | 2024-01-30 | 拉芳家化股份有限公司 | 一种含抗真菌剂的组合物以及制备与应用 |
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2020
- 2020-03-31 JP JP2020063060A patent/JP2021161057A/ja active Pending
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JP2024000277A (ja) * | 2022-06-20 | 2024-01-05 | 株式会社コンフェスタ | 人工爪組成物 |
CN117462451A (zh) * | 2023-12-28 | 2024-01-30 | 拉芳家化股份有限公司 | 一种含抗真菌剂的组合物以及制备与应用 |
CN117462451B (zh) * | 2023-12-28 | 2024-04-02 | 拉芳家化股份有限公司 | 一种含抗真菌剂的组合物以及制备与应用 |
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