JP2021160438A - ガス発生器 - Google Patents

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Katsunobu Hayashi
慎也 籔内
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Abstract

【課題】製造が容易で低コスト化が可能であり、かつ、小型に構成することができるガス発生器を提供する。【解決手段】ガス発生器1Aは、ガス発生剤50が収容されるとともに、軸方向の一端が開放端41aとして構成されてなる有底略円筒状のカップ40と、点火部22がガス発生剤50に面するように点火器20を保持するとともに、開放端41aが閉塞されるようにカップ40が同軸上に組付けられてなる略円柱状のホルダ10とを備える。ホルダ10のカップ40に面する側の軸方向端部の周縁には、環状穴部16が設けられ、環状穴部16に接着剤60が塗布され、開放端41aが嵌め込まれるとともに、カップ40が、ホルダ10に対して固定される。【選択図】図1

Description

本発明は、ガス発生器に関し、特に、シートベルトプリテンショナ装置に組み込まれる小型のガス発生器に関する。
従来、自動車等の乗員の保護の観点から、乗員保護装置であるシートベルト装置が普及している。シートベルト装置は、車両等衝突時に生じる衝撃から乗員を保護する目的で装備されるものであり、乗員の身体にベルトを巻き付けることで乗員を座席に拘束するものである。これにより、車両等衝突時に乗員が車内や車外に投げ出されることが防止される。
シートベルト装置のうち、いわゆるプリテンショナを備えたものには、マイクロガスジェネレータと称される小型のガス発生器が組み込まれる。プリテンショナは、衣服の厚み等によって生じるシートベルトの弛みを、車両等の衝突が検知された場合に瞬時に巻き上げる装置であり、このような機能は、ガス発生器から出力されるガスの圧力によってシートベルトの一端が強く引き込まれることで実現される。
なお、この小型のガス発生器は、エアバッグ装置に好適に組み込まれるインフレータと称される大型のガス発生器と比較した場合に、作動時において発生するガスの総量が極めて少ないものであり、これに伴ってその構造も大きく相違している。
この種のガス発生器の具体的な構造が開示された文献としては、たとえば特開2012−91110号公報(特許文献1)が挙げられる。当該特許文献1に開示のガス発生器は、ガス発生剤が収容されてなるカップと、点火器を保持するとともに上述したカップが組付けられてなるホルダとを備えており、ホルダに対するカップの組付けが、いわゆるかしめ固定によって行われている。
具体的には、上記特許文献1に開示のガス発生器においては、カップの開放端に外側に向けて延びるフランジ部が設けられるとともに、ホルダのカップ側の軸方向端部にかしめ鍔が設けられており、当該かしめ鍔が内側に向けて折り曲げられてフランジ部を係止することにより、カップをホルダに対して固定されるように構成されている。
なお、上述したカップおよびホルダは、かしめ作業の容易化やガス発生器全体としての軽量化の観点等から、いずれもアルミニウム系材料にて構成されることが一般的である。
特開2012−91110号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示される如くのかしめ固定によって、カップをホルダに固定することとした場合には、カップとホルダとの境界部においてシール性を確保するために、これらカップとホルダとの接触部の一方に予め液状のシール剤を塗布してこれを硬化させること等が必要になり、製造工程が煩雑化するため製造コストが圧迫されてしまう問題がある。
また、上述のかしめ鍔を折り曲げるに際していわゆるバリが発生する場合もあり、これを除去する作業は容易ではなく、この点も製造コストが増加してしまう要因となる。加えて、かしめ鍔を折り曲げるに際してホルダに座屈が発生するおそれもあり、この座屈が発生した場合には、歩留まりが悪化してしまうことにもなる。
さらには、上記特許文献1のようなカップの開放端にフランジ部を設けるとともに、これを係止するようにホルダにかしめ鍔を設ける構成はカップ側にフランジ部を設ける加工を施すことが必要であり、製造コストが増加してしまう要因となる。さらに、これにホルダを固定するようにカップにフランジ部を設ける構成では、自ずとホルダの径方向における最大外形寸法が大きくなってしまい、ガス発生器の小型化を図る上で大きな障害となる。
したがって、本発明は、上述した問題を解決すべくなされたものであり、カップとホルダをかしめ固定する工程が不要であるため、製造が容易で低コスト化が可能であり、かつ、小型に構成することができるガス発生器を提供することを目的とする。
本発明に基づくガス発生器は、ガス発生剤と、点火器と、カップと、ホルダとを備えている。上記ガス発生剤は、燃焼することでガスを発生するものであり、上記点火器は、点火薬が装填された点火部と、上記点火部に接続された端子ピンとを有している。上記カップは、軸方向の一端が開放端として構成されるとともに、上記ガス発生剤が収容されてなる有底略円筒状の部材からなる。上記ホルダは、上記点火部が上記ガス発生剤に面するように上記点火器を保持するとともに、上記開放端が閉塞されるように上記カップが同軸上に組付けられてなる略円柱状の部材からなる。上記ホルダの上記カップに面する側の軸方向端部には、環状穴部が設けられており、その外周にはかしめ鍔はない。上記本発明に基づくガス発生器にあっては、上記環状穴部に上記カップを接着する接着剤が塗布されている。上記環状穴部に上記開放端が嵌め込まれるとともに、上記カップが、上記ホルダに対して接着剤で固定されている。
上記本発明に基づくガス発生器にあっては、上記ホルダの上記環状穴部の径方向における最大内径寸法が、上記カップの径方向における最大内径寸法と同じかそれよりも小さいことが好ましい。
上記本発明に基づくガス発生器にあっては、上記ホルダの上記環状穴部の径方向における最大外形寸法が、上記カップの径方向における最大外形寸法と同じかそれよりも大きいことが好ましい。
上記本発明に基づくガス発生器にあっては、上記接着剤がアクリル樹脂嫌気性接着剤にて接着されていることが好ましい。
上記本発明に基づくガス発生器にあっては、上記点火器と上記ホルダが、エポキシ樹脂系接着剤にて接着されていることが好ましい。
本発明によれば、製造が容易で低コスト化が可能であり、かつ、小型に構成することができるガス発生器を提供することが可能になる。
実施の形態1に係るガス発生器の模式断面図である。 実施の形態1に係るホルダの模式断面図である。 実施の形態2に係るガス発生器の模式断面図である。 実施の形態2に係るホルダの模式断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。以下に示す実施の形態は、プリテンショナを備えたシートベルト装置に好適に組み込まれるガス発生器(いわゆるマイクロガスジェネレータ)に本発明を適用した場合を例示するものである。なお、以下に示す実施の形態においては、同一のまたは共通する部分について図中同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係るガス発生器の模式断面図である。まず、この図1を参照して、本実施の形態に係るガス発生器1Aの構成について説明する。
図1に示すように、本実施の形態におけるガス発生器1Aは、主として、ホルダ10と、点火器20と、シール部材30と、カップ40と、ガス発生剤50と、接着剤60を備えている。
ホルダ10およびカップ40は、これらが同軸上に組み合わされることでガス発生器1Aの外殻となるハウジングを構成している。点火器20は、ホルダ10によって保持されており、カップ40は、当該点火器20を覆うようにホルダ10に組付けられている。また、ガス発生剤50は、ホルダ10、点火器20およびカップ40によって規定される空間に収容されている。接着剤60はホルダ10とカップ40を接着して、固定している。
点火器20は、火炎を発生させるためのものであり、スクイブとも称される。点火器20は、基部21と、点火部22と、一対の端子ピン23とを有している。基部21は、点火部22および一対の端子ピン23を保持する部位であり、ホルダ10に対して固定される部位でもある。基部21は、一対の端子ピン23が挿通されることでこれを保持している。なお、図1において、一対の端子ピン23は紙面と直交する方向に重なって位置しているため、その一方のみが現れている。
点火部22は、その内部に、作動時において着火して燃焼することで火炎を発生する点火薬と、この点火薬を着火させるための抵抗体(ブリッジワイヤ)とを含んでいる。一対の端子ピン23は、点火薬を着火させるために点火部22に接続されている。
より詳細には、点火部22は、カップ状に形成されたスクイブカップを含んでおり、スクイブカップ内に挿入された一対の端子ピン23の先端を連結するように上述した抵抗体が取付けられ、この抵抗体を取り囲むようにまたはこの抵抗体に近接するようにスクイブカップ内に点火薬が装填された構成を有している。
ここで、抵抗体としては一般にニクロム線等が利用され、点火薬としては一般にZPP(ジルコニウム・過塩素酸カリウム)、ZWPP(ジルコニウム・タングステン・過塩素酸カリウム)、鉛トリシネート等が利用される。なお、上述したスクイブカップおよび塞栓は、一般に金属製またはプラスチック製である。
衝突を検知した際には、端子ピン23を介して抵抗体に所定量の電流が流れる。抵抗体に所定量の電流が流れることにより、抵抗体においてジュール熱が発生し、点火薬が燃焼を開始する。燃焼により生じた高温の火炎は、点火薬を収納しているスクイブカップを破裂させる。抵抗体に電流が流れてから点火器20が作動するまでの時間は、抵抗体にニクロム線を利用した場合に一般に2[ms]以下である。
カップ40は、軸方向の一端が開放端41aとして構成された有底略円筒状の部材からなり、側壁部41と底壁部42とを有している。開放端41aは、側壁部41の一対の軸方向端部のうちの底壁部42が位置する側とは反対側の端部にて構成されている。これら側壁部41および底壁部42によって規定される収容空間43には、ガス発生剤50が収容されている。
カップ40の底壁部42には、その表面に溝状の切れ込みが形成されることでスコア42aが設けられている。このスコア42aは、底壁部42の所定位置に他の位置に比べて脆弱な脆弱部を形成するために設けられたものであり、当該スコア42aを設けることにより、ガス発生器1Aの作動時において当該部分を起点にカップ40が開口するように構成することができる。
カップ40は、ハウジングの一部を構成する部材でもあり、たとえばアルミニウムやアルミニウム合金、ステンレス鋼を含む鉄系材料等の金属材料からなる成形品にて構成される。なお、カップ40の成形には、一般に金型を用いたプレス加工等が利用される。
ガス発生剤50は、点火器20によって着火されて燃焼することで多量のガスを発生するものである。ガス発生剤50としては、無煙火薬(ニトロセルロース)の成形体や、有機窒素化合物と酸化剤とからなる非アジ化系組成物の成形体等が利用される。なお、近年においては、ガス発生剤50として、一酸化炭素等の有害物質の生成量が極めて少ない非ニトロセルロース系ガス発生剤を利用することが注目されている。
ガス発生剤50の成形体としては、顆粒状、ペレット状、円柱状、ディスク状等、種々の形状のものが利用できる。また、貫通孔を有する有孔状(たとえばマカロニ状や蓮根状等)のものもガス発生剤50の成形体として利用できる。これらの形状は、ガス発生器1Aが組付けられるプリテンショナの仕様に応じて最適のものが選択される。また、形状の他にも、線燃焼速度、圧力指数等を考慮に入れてガス発生剤50の成形体のサイズ等が選択される。なお、ガス発生剤50の充填量は、組付けられるプリテンショナの仕様に応じて適宜変更され得るが、無煙火薬を使用した場合には、概ね0.1g〜2.0g程度とされることが一般的である。
ホルダ10は、点火器20およびカップ40を保持するための部材であり、略円柱状の形状を有している。ここで、本実施の形態においては、ホルダ10に後述する第1凹部12、第2凹部13および開口部14aが設けられているため、ホルダ10は、実質的には略円筒状の形状を有している。
ホルダ10は、上述したようにハウジングの一部を構成する部材でもあり、たとえばアルミニウムやアルミニウム合金、ステンレス鋼に代表されるような鉄系材料等の金属材料からなる成形品にて構成される。ホルダ10は、たとえば鍛造加工や打抜き加工、切削加工等が所定の順番でそれぞれ一回または複数回実施されることで図示する如くの形状に成形される。
ホルダ10は、略円周面からなる外周面10aを規定する胴部11を有しており、当該胴部11には、第1凹部12および第2凹部13が設けられている。第1凹部12および第2凹部13の間に位置する部分の胴部11には、これら第1凹部12および第2凹部13を仕切るように仕切り部14が形成されており、当該仕切り部14よりも上述したカップ40の底壁部42側に位置する部分の胴部11には、かしめ鍔15が形成されている。
第1凹部12は、点火器20の基部21を受け入れ保持するための部位であり、胴部11のカップ40に面する側の軸方向端部に設けられている。第1凹部12の周面は、かしめ鍔15によって主として規定されており、第1凹部12の底面は、仕切り部14によって規定されている。
第2凹部13は、点火器20の一対の端子ピン23が配置されるとともに、当該一対の端子ピン23を介した点火器20の外部接続のためのコネクタ(不図示)を受け入れ保持するための部位であり、胴部11のカップ40に面しない側の軸方向端部に設けられている。第2凹部13の周面は、胴部11の筒状の部位によって規定されており、第2凹部13の底面は、仕切り部14によって規定されている。
仕切り部14には、第1凹部12と第2凹部13とに通ずるように開口部14aが設けられている。当該開口部14aは、点火器20の基部21の下端部が嵌め込まれる部分である。
かしめ鍔15は、点火器20の基部21をかしめ固定するための部位であり、環状の形状を有している。かしめ鍔15は、その先端が内側に向けて折り曲げられており、これにより第1凹部12に収容された点火器20が移動不能にホルダ10に固定されている。
ここで、点火器20をホルダ10に組付けるに際しては、一対の端子ピン23が仕切り部14に設けられた開口部14aに挿通するように、点火器20が、ホルダ10の第1凹部12が設けられた側の軸方向端部から当該第1凹部12内に挿入される。これにより、基部21が第1凹部12内および開口部14a内に収容されるとともに、一対の端子ピン23が第2凹部13内に配置される。この状態において、かしめ鍔15の先端が基部21側に向けて折り曲げられることにより、基部21が仕切り部14とかしめ鍔15とによって挟持され、これによって点火器20がホルダ10にかしめ固定される。
ホルダ10の第1凹部12内には、予めOリング等からなるシール部材30が収容されており、このシール部材30によってホルダ10と点火器20との間に生じる隙間が封止されている。より詳細には、シール部材30は、ホルダ10の仕切り部14およびかしめ鍔15と点火器20の基部21との間に介在するように位置しており、これらホルダ10および点火器20によってシール部材30が圧縮されることにより、当該シール部材30によってこれらの間のシール性が確保されることになる。
なお、シール部材30としては、十分な耐熱性および耐久性を有する部材を使用することが好ましく、たとえばエチレンプロピレンゴムの一種であるEPDM製のOリング等が好適に利用できる。
ここで、本実施の形態に係るガス発生器1Aにおいては、ホルダ10のカップ40に面する側の軸方向端部に環状穴部16が設けられるとともに、この環状穴部16にカップ40の開放端41aが嵌め込まれており、これら環状穴部16と開放端41aとが嵌まり合う部分において接着剤60が施されることにより、カップ40が、ホルダ10に対して固定されている。
このようなホルダ10に対するカップ40の組付構造を採用することにより、種々の効果が得られることになるが、当該組付構造の詳細ならびにそれによって得られる効果については、後において詳述することとする。
次に、図1を参照して、本実施の形態におけるガス発生器1Aの作動時の動作について説明する。
図1を参照して、本実施の形態におけるガス発生器1Aが搭載された車両が衝突した場合には、車両に別途設けられた衝突検知手段によって衝突が検知され、これに基づいて点火器20が作動する。点火器20が作動することにより、点火部22に収容された点火薬が着火されて燃焼し、これによってスクイブカップが破裂する。
点火薬が燃焼することで生じた火炎は、スクイブカップが破裂することによってガス発生剤50が収容された収容空間43に向けて噴出する。この火炎により、ガス発生剤50が着火されて燃焼し、収容空間43において多量のガスが発生する。このガス発生剤50の燃焼により、収容空間43の内圧が急速に上昇し、これによりカップ40の底壁部42がスコア42aを起点に開口し、発生した多量のガスがガス発生器1Aの外部へと導出される。
その後、ガス発生器1Aから導出された多量のガスは、当該ガス発生器1Aが組み込まれたプリテンショナの作動空間へと導かれ、これによってプリテンショナが駆動されることでシートベルト装置に設けられたシートベルトが強く引き込まれることになる。
図2は、実施の形態1に係るホルダの模式断面図である。次に、この図2と前述の図1とを参照して、本実施の形態に係るガス発生器1Aにおけるホルダ10に対するカップ40の組付構造について詳説する。
本実施の形態に係るガス発生器1Aにおいては、ホルダ10のカップ40に面する側の軸方向端部に環状穴部16が設けられているとともに、この環状穴部16にカップ40の開放端41aが嵌め込まれ、接着剤60でホルダ10とカップ40を固定している。
ここで、本実施の形態に係るガス発生器1Aにおいては、ホルダ10の環状穴部16とカップ40の開放端41aとが嵌まり合う部分において接着加工が施されることにより、カップ40の開放端41aに当該カップ40の周方向に沿って環状穴部16に接着する接着部が設けられている。より詳細には、接着部は、開放端41aの内外周面と環状穴部16の外周面とが対向する部分においてこれらを接着するように設けられており、これによってカップ40がホルダ10に対して固定されている。
上述した接着加工としては、好ましくはアクリル樹脂嫌気性接着剤が利用される。このアクリル樹脂嫌気性接着剤を利用した場合には、開放端41aを環状穴部16に嵌め込まれ、接着剤60にて接着した接着部にて構成されることになる。ここで、アクリル樹脂嫌気性接着剤は、金属同士の接合の際に、金属イオンを利用して、酸素を遮断することにより硬化する。
本実施形態ではアクリル樹脂嫌気性接着剤を用いたが、接着剤60としては、シリコーン系接着剤、変成シリコーン系接着剤、アクリル樹脂系接着剤、アクリル樹脂嫌気性接着剤、アクリル樹脂エマルジョン接着剤、α−オレフィン系接着剤、ウレタン樹脂系接着剤、ウレタン樹脂溶剤系接着剤、ウレタン樹脂エマルジョン接着剤、エーテル系セルロース接着剤、エチレン−酢酸ビニル樹脂エマルジョン接着剤、エチレン−酢酸ビニル樹脂ホットメルト接着剤、エポキシ樹脂系接着剤、エポキシ樹脂エマルジョン接着剤、塩化ビニル樹脂溶剤系接着剤、クロロプレンゴム系接着剤、酢酸ビニル樹脂エマルジョン接着剤、シアノアクリレート系接着剤、水性高分子−イソシアネート系接着剤、スチレン−ブタジエンゴム溶液系接着剤、スチレン−ブタジエンゴム系ラテックス接着剤、ニトリルゴム系接着剤、ニトロセルロース接着剤、反応性ホットメルト接着剤、フェノール樹脂系接着剤、ポリアミド樹脂ホットメルト接着剤、ポリイミド系接着剤、ポリウレタン樹脂ホットメルト接着剤、ポリオレフィン樹脂ホットメルト接着剤、ポリ酢酸ビニル樹脂溶液系接着剤、ポリスチレン樹脂溶剤系接着剤、ポリビニルアルコール系接着剤、ポリビニルピロリドン樹脂系接着剤、ポリビニルブチラール樹脂系接着剤、ポリベンズイミダソール接着剤、ポリメタクリレート樹脂溶液系接着剤、メラミン樹脂系接着剤、ユリア樹脂系接着剤、レゾルシノール系接着剤およびこれらの組み合わせを用いることもできる。
このように構成した接着部を設けることによってカップ40がホルダ10に対して固定されるばかりでなく、これらホルダ10とカップ40との間に生じ得る隙間が当該接着剤によって封止されることになる。そのため、カップ40をホルダ10に嵌め込んで接着加工を施すという簡便な処理により、ホルダ10とカップ40との間のシール性が確保できることになる。
これにより、別途Oリング等のシール部材を介装したり、液状のシール剤を塗布してこれを硬化させることでシール処理を行なったりする必要がないため、部品点数が削減できるとともに、製造工程の簡略化を図ることができる。
また、上記構成を採用することにより、カップ40をホルダ10に対してかしめ固定する必要がなく、かしめ固定する場合に生じ得るバリの発生やホルダの座屈等が発生することも当然にないため、製造が容易化するとともに歩留まりの向上を図ることもできる。
さらには、上記構成を採用することにより、カップ40をホルダ10に対してかしめ固定する場合に比べ、カップの開放端41aにかしめ固定のためのフランジ部を設ける必要もないため、ホルダの径方向における最大外形寸法を小さくすることが可能になり、この点においてガス発生器を小型化することもできる。
したがって、本実施の形態に係るガス発生器1Aとすることにより、製造が容易で低コスト化が可能であり、かつ、小型に構成することができるガス発生器とすることができる。
本実施の形態に係るガス発生器1Aにおいては、図1および図2に示すように、カップ40の径方向における最大内径寸法が、ホルダ10の径方向における最大内径寸法よりも大きく構成されている。すなわち、接着部には、接着加工の際に開放端41aを環状穴部16へ挿入するための隙間が必要であり、カップ40の径方向における最大内径寸法が、ホルダ10の径方向における最大内径寸法よりも大きく構成されている。
本実施の形態に係るガス発生器1Aにおいては、図1および図2に示すように、カップ40の径方向における最大外形寸法が、ホルダ10の径方向における最大外形寸法よりも小さく構成されている。すなわち、接着部には、接着加工の際に開放端41aを環状穴部16へ挿入するための隙間が必要であり、カップ40の径方向における最大外形寸法が、ホルダ10の径方向における最大外形寸法よりも小さく構成されている。
一方で、カップ40やホルダ10の寸法ばらつきを考慮した場合、カップ40のホルダ10に対する挿入時において、カップ40の開放端41aの先端面を環状穴部16に当接させないこととしてもよく、その場合には、挿入後において、これら開放端41aの先端面と環状穴部16との間に隙間が生じることになる。このように構成すれば、上述した寸法ばらつきを当該隙間によって吸収することができるばかりでなく、上述した挿入量をより短く設定することもできる。なお、その場合においては、開放端41aの外周面と環状穴部16とが対向する部分のうちの一部または全部においてこれらを接着するように接着部を設けることとすればよい。
(実施の形態2)
図3は、実施の形態2に係るガス発生器の模式断面図である。図4は実施の形態2に係るホルダの模式断面図である。以下、この図3と図4を参照して、本実施の形態に係るガス発生器1Bについて説明する。
図3と図4に示すように、本実施の形態に係るガス発生器1Bは、上述した実施の形態1に係るガス発生器1Aと比較した場合に、ホルダ10の形状においてのみその構成が相違している。具体的には、ガス発生器1Bのホルダ10の第1凹部12は、当該ホルダ10の中心側の下端面と点火器20の上端面が接着剤24によって接着された構成であり、かしめ鍔15及びシール部材30が不要である。
接着剤24としては、上記接着剤60で挙げた材料を使用することができ、好ましくはエポキシ樹脂系接着剤が使用される。
上記構成を採用することにより、点火器20をホルダ10に対してかしめ固定する場合に生じ得るバリの発生やホルダの座屈等が発生することも当然にないため、製造が容易化するとともに歩留まりの向上を図ることもできる。
したがって、本実施の形態に係るガス発生器1Bとした場合には、上述した実施の形態1において説明した効果に加え、ホルダ10の加工を容易にしつつ、製造が容易化したガス発生器とすることができる。
このように、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって画定され、また特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
1A〜1B ガス発生器、10 ホルダ、10a 外周面、11 胴部、12 第1凹部、13 第2凹部、14 仕切り部、14a 開口部、15 かしめ鍔、16 環状穴部、20 点火器、21 基部、22 点火部、23 端子ピン、24 接着剤、30 シール部材、40 カップ、41 側壁部、41a 開放端、41b 平面部、42 底壁部、42a スコア、43 収容空間、50 ガス発生剤、60 接着剤、


Claims (5)

  1. 燃焼することでガスを発生するガス発生剤と、
    点火薬が装填された点火部および前記点火部に接続された端子ピンを有する点火器と、
    軸方向の一端が開放端として構成されるとともに、前記ガス発生剤が収容されてなる有底略円筒状のカップと、
    前記点火部が前記ガス発生剤に面するように保持されるとともに、前記開放端が閉塞されるように前記カップが同軸上に組付けられてなる略円柱状のホルダとを備え、
    前記ホルダの前記カップに面する側の軸方向端部の周縁には、環状穴部が設けられ、
    前記穴部の外周にはカシメ鍔はなく、
    前記開放端が前記環状穴部に挿入されて嵌め込まれた状態で接着剤によって固定されている、ガス発生器。
  2. 前記ホルダの前記環状穴部の径方向における最大内径寸法が、前記カップの径方向における最大内径寸法と同じかそれよりも小さい、請求項1に記載のガス発生器。
  3. 前記ホルダの前記環状穴部の径方向における最大外形寸法が、前記カップの径方向における最大外形寸法と同じかそれよりも大きい、請求項1または2に記載のガス発生器。
  4. 前記カップと前記ホルダが、アクリル樹脂嫌気性接着剤にて接着されている、請求項1から4のいずれかに記載のガス発生器。
  5. 前記点火器と前記ホルダが、エポキシ樹脂系接着剤にて接着されている、請求項1から5のいずれかに記載のガス発生器。






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