JP2021159643A - 義肢装具取付用のソケット装置 - Google Patents

義肢装具取付用のソケット装置 Download PDF

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浩史 横井
Hiroshi Yokoi
正博 石原
Masahiro Ishihara
佑介 山野井
yusuke Yamanoi
佳子 矢吹
Yoshiko Yabuki
岳彦 高木
Takehiko Takagi
祐真 小野
Yuma Ono
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Abstract

【課題】装着容易性と快適性を両立させるとともに、装着者の変化にも対応できる義肢装具取付用のソケット装置を提供する。【解決手段】義肢装具取付用のソケット装置10は、人体に巻かれる伸縮自在な第1のベルト部材30と、前記第1のベルト部材30に保持されて、人体に接触可能な電極31と、義手PRを取付可能な基部21と、前記基部21から延在し、人体に装着された状態で前記第1のベルト部材30と接する複数の支柱22と、前記支柱22を束ねるように巻き付けられ、前記第1のベルト部材30に向かって前記支柱22を押圧する第2のベルト部材40と、を有し、前記第1のベルト部材30はエラストマー素材から形成され、少なくとも前記支柱22の表面が、エラストマー素材から形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、義肢装具取付用のソケット装置に関する。
先天的事由または事故等の後天的事由によって前腕部や上腕部の一部または全部を失った上肢欠損者に対し、前腕部や上腕部の形態及び機能を復元するために義手を装着することが行われる。このような義手として、上肢の外観の形態を復元するための「装飾用義手(エピテーゼ)」、肩関節や肩甲骨の動きを利用して肘や手先に相当する部分を可動させ、物品の把持等の各種動作を可能とする上肢の機能を復元するための「能動義手(能動式義手)」、フック等の複数のアタッチメントが交換可能に取付けられた特定作業を行うための「作業用義手」等が知られている。
さらに、筋肉が収縮する際に発生する微弱な電流(表面筋電位)の変化を検出し、検出した電流に基づいて内蔵されたアクチュエータを駆動して、指に類する把持部材を動かすることにより把持動作等を行える「筋電義手」も知られている。なお、筋電義手は、能動義手の一種として分類されることもある。
筋電義手は、表面筋電位を検出するセンサを備えており、かかるセンサによって検出した表面筋電位の変化量に応じて、把持部材の動作を電気的に制御する。筋電義手を装着することにより、上肢欠損者は自らの活動意思に基づいて把持部材を制御することが可能となり、日常生活における基本的な動作を介護者の助けを借りることなく一人で行うことができ、生活の質向上を図ることができる。
ところで、一般的な義手は、腕の断端部にソケットを介して取り付けられる。かかるソケットは、断端部に対して確実に装着できるよう、熟練の義肢装具士などにより、断端部の形状を石こう型取り法などにより精密に転写して制作されるため、製作に比較的手間がかかり、それにより価格も高くなる。
また、上肢欠損者は、断端部の使用の有無により筋肉量や脂肪量が変化しやすく、使用している間に断端部がソケット形状に合わなくなるという問題がある。特に、上肢欠損者が幼児や小児などである場合には、成長に応じて顕著な骨格変化が生じるため、せっかくソケットを製作しても、すぐに断端部がソケット形状に合わなくなることが多い。しかしながら、断端部の変化に応じてソケットを作り替えるということは、上肢欠損者に大きな経済的な負担を強いることとなる。
これに対し特許文献1には、義手や義足(以下、義手等という)を取り付け可能な義肢ソケットが開示されている。かかる義肢ソケットは、義手等の義肢装具を取り付け可能なカップと、カップから延在する複数の支柱と、包囲バンドとを有している。断端部にカップを対向させつつ、それから支柱を腕に沿って延在させ、さらに包囲バンドを支柱の周囲に巻き付けることで、義肢ソケットを断端部に装着することができる。
特表2015−502200号公報
特許文献1の義肢ソケットによれば、カップに対する支柱の開き角度を変更することができる。したがって、例えば上肢欠損者の成長に合わせて義肢ソケットの形状を変更して装着することができるため、同じ義肢ソケットを長期間にわたって使用でき、経済的負担が少ないという効果がある。
しかしながら、上肢欠損者が比較的低年齢である場合など、その運動量が大きくなりがちであり、激しい運動中に義肢ソケットがずれやすく、場合によっては脱落するという問題がある。特に発汗により肌と支柱との間に汗が進入すると、より滑りやすくなる傾向がある。これに対し包囲バンドの締め付け力を強めれば、義肢ソケットの脱落を防止することはできるが、装着者の不快感を招くため、過度な締め付けは好ましくない。また、特許文献1の義肢ソケットは、筋電義手等を用いることを想定しておらず、したがって表面筋電位を検出する手段について開示がない。同様な問題は、義手のみならず義足においても生じる。
本発明は,かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、装着容易性と快適性を両立させるとともに、装着者の変化にも対応できる義肢装具取付用のソケット装置を提供することを目的とする。
本発明の義肢装具取付用のソケット装置は、
人体に巻かれる伸縮自在な第1のベルト部材と、
前記第1のベルト部材に保持されて、人体に接触可能な電極と、
義肢装具を取付可能な基部と、
前記基部から延在し、人体に装着された状態で前記第1のベルト部材と接する複数の支柱と、
前記支柱を束ねるように巻き付けられ、前記第1のベルト部材に向かって前記支柱を押圧する第2のベルト部材と、を有し、
前記第1のベルト部材はエラストマー素材から形成され、
少なくとも前記支柱の表面が、エラストマー素材から形成されている、ことを特徴とする。
本発明によれば、装着容易性と快適性を両立させるとともに、装着者の変化にも対応できる義肢装具取付用のソケット装置を提供することができる。
図1は、第1の実施形態にかかる義肢装具取付用のソケット装置の分解斜視図である。 図2は、第1の実施形態にかかる義肢装具取付用のソケット装置を腕に装着した状態で示す斜視図である。 図3は、第2の実施形態にかかるソケット装置の分解斜視図である。 図4は、第2の本実施形態にかかるソケット装置を腕に装着する途中の状態で示す斜視図である。 図5は、第3の実施形態にかかるソケット装置に用いられるを展開した状態で示す図である。 図6は、本実施形態のソケットの支柱に取り付け可能な補助支柱を示す図である。 図7は、支柱に補助支柱を取り付けた状態で側面視した図である。 図8は、図7の構成をVIII-VIII線で切断して矢印方向に見た断面図である。 図9は、本実施形態の変形例を示す図である。
本明細書において、「義肢装具」とは義手または義足のことをいう。
(第1の実施形態)
以下、本発明にかかる第1の実施形態を、具体的に説明する。
図1は、第1の実施形態にかかるソケット装置10の分解斜視図である。図2は、本実施形態にかかるソケット装置10を腕AMに装着した状態で示す斜視図である。以下の実施形態では、ソケット装置10を義手取付用として説明するが、義足取付用としてもよいことは明らかである。
図1において、ソケット装置10は、ソケット20と、第1のベルト部材30と、第2のベルト部材40とを有する。
ソケット20は、図1に点線で示すように十字形状に切り出された熱可塑性の樹脂板から形成され、正方形状の基部21と、基部21の各辺から片持ち梁状に延在する4つの支柱22とを有する。本実施形態では支柱22の長さを共通としているが、腕AMの形状に合わせて長さを異ならせてもよい。また、基部21に対して各支柱22は、例えば型による成形等を経て、図1に実線で示すように約90度の角度で折り曲げられた状態に強制されていると好ましい。強制された状態でも、その素材の有する弾性力により、基部21に対して各支柱22は枢動可能である。さらに、基部21の形状は正方形に限らず、例えば後述する第3の実施形態のように円形またはその他の形状であってもよい。
各支柱22の表面にはシリコーンの塗膜が形成されている。シリコーンの塗膜の形成は、液状のシリコーンを、各支柱22の表面に刷毛塗り、スプレー、浸漬などで塗布した後に、乾燥させることで行える。ただし、支柱22の内側面に、シリコーン薄板を張り付けるなどしてもよい。
基部21の中央には、取付開口21aが形成され、ここに取付金具FTが設置されている。取付金具FTは、義手PRの取付部ATに係合可能となっている。義手PRにおける取付部ATと取付金具FTとを共通化することで、種々のタイプの義手を、取付金具FTを介して基部21に取り付けることができる。これにより同じソケット装置10を装着したまま、用途に応じた義手に容易に交換することができる。
本実施形態で用いる義手PRは、いわゆる筋電義手であり、可動部材である指FNを駆動可能なアクチュエータ(不図示)を内蔵している。アクチュエータの駆動制御は、取付部ATを通過して外部に延在するハーネスHNを介して、不図示の制御装置により行われる。ハーネスHNは、アクチュエータに電力を供給する機能も有する。
各支柱22は、複数の孔22aを有している。孔22aが多いほど、支柱22の腕へのフィッティング性が高まる。また、各支柱22の表面にシリコーン塗膜を形成する際に、孔22aの内周にもシリコーンが付与されるので、各支柱22の表面に形成したシリコーンの塗膜が、孔22aの内周に付与されたシリコーンと連続する。これにより、該シリコーンの塗膜が支柱22の表面に対してずれたり剥離することが防止される。孔22aの代わりに、溝や凹凸形状を各支柱22の表面に設けてもよい。
また、孔22aは、ソケット装置10を装着する際に、後述する第3の実施形態のように、装着者の上腕部に補助的に固定される補助支柱を連結するために用いることもできる。
第2のベルト部材40は、シリコーンの弾性素材から形成されて伸縮自在であり、その一端を支柱22の端部に固定している。
また、シリコーンの弾性素材から形成された第1のベルト部材30は、伸縮自在な環状の板状をなしており、複数の電極31を内周側に露出させる態様で保持している。電極31は導電性シリコーン製であるため、肌との密着性に優れる。したがって、第1のベルト部材30を装着者の腕AMに装着した状態で、各電極31は肌に密着し、これにより電極31間の電位差を測定することができる。電極31からの電気信号は、不図示の端子を介して外部の制御装置へと伝達される。電極31の数は任意であるが、数が多ければノイズを排除しやすくなるというメリットがある。このような電極としては、例えば特開2017−38931号公報に開示されたものを用いることができる。
(ソケット装置の装着)
次に、ソケット装置10の装着手順について説明する。ソケット装置10の装着は片手のみで行えると、介助が不要になることが多いので好ましい。以下の動作は、装着者の片手で行うものとする。まず、使用を所望する義手PRのハーネスHNを、ソケット20の取付開口21aを通過させつつ、取付部ATを取付金具FTに嵌着させる。これにより義手PRとソケット20が一体化する。
次いで、装着者の腕AMの断端部を第1のベルト部材30内に挿通し、第1のベルト部材30を肘の近傍まで進めて嵌める。素材が伸縮自在であるため、第1のベルト部材30は腕AMの太さに限らず所望の位置に装着でき、その位置に巻かれた状態で留まる。
さらにソケット20を把持して、4つの支柱22で断端部を囲い込みながら、その先端側から装着者の腕AMの表面に沿って滑らせてゆき、基部21が腕AMの断端部に当接し、また支柱22が第1のベルト部材30と交差する位置まで移動させる。このとき、4つの支柱22の端部内接円径が腕AMの外径とほぼ等しくなるように、支柱22の開き角度(基部21の法線に対する支柱22の傾き角度)が強制されているので、ソケット20の装着時に支柱22が腕AMから離間することを抑制できる。また腕AMを略水平に維持している限り、手を放してもソケット20が脱落することがない。さらに、腕AMの形状に沿って支柱22の開き角度は各々自在に変化するため、断端部の形状や位置に限らず、ソケット装置10を取り付けることができる。
その後、支柱22を束ねるようにして、第2のベルト部材40を腕AMの外側全体に巻き付けると、支柱22の先端側内接円径が縮まり、適度なベルト張力で支柱22の内側面を、第1のベルト部材30と腕AMの肌面に押圧することができ、それにより支柱22の相対変位を抑制することができる。このとき、支柱22の内側面が電極31以外の第1のベルト部材30に当接するようにすると、相対変位がより抑制されるので好ましい。また、第1のベルト部材30の一部に対して、第2のベルト部材40が接するように巻き付けることで、支柱22の保持力が増大する。
かかる状態を維持しつつ、第2のベルト部材40の端部を粘着テープやフック等により支柱22に固定する。これにより、図2に示すように、義手PRを取り付けたソケット装置10を、腕AMにしっかりと装着することができる。第2のベルト部材40は、腕AMの周囲を一周以上巻かれることが好ましい。このとき、基部21が腕AMの断端部に当接しているため、ソケット20を安定して保持できる。
(義手の使用)
義手PRを取り付けたソケット装置10を腕AMに装着した状態で、装着者が腕AMの筋肉を動かすと、電極31間に電位差が生じる。この電位差に基づき、制御装置はハーネスHNを介して、義手PRに内蔵されたアクチュエータを駆動する。アクチュエータが駆動することで、義手PRの指FNが開閉動作を行うため、装着者の意図に応じて物を摘まむなどの動作を行うことができる。
本実施形態によれば、表面にシリコーンの塗膜が形成された支柱22と、シリコーン製の第1のベルト部材30とが交差して接しているため、シリコーン同士の表面粘着性(摩擦力)により両者の相対変位を抑制できる。このため、第2のベルト部材40の張力を過度に高める必要がなく、また装着者が激しい運動を行った場合でも、ソケット20が腕AMから脱落することを抑制できるから、ソケット装置10の装着容易性と快適性とを両立できる。
加えて、支柱22の表面にシリコーンの塗膜が形成されているため、腕AMの肌面との密着性も高まり、ソケット20が腕AMから脱落することをさらに抑制できる。
また、支柱22の表面にシリコーンの塗膜が形成されているため、シリコーンの有する撥水性により、たとえ発汗が生じた場合でも、支柱22の表面と腕AMの肌面との間から外部へと速やかに汗を排出することができ、ソケット20が腕AMから脱落することをさらに抑制できる。
さらに、シリコーン製の第1のベルト部材30は腕AMの肌面と密着性が高いため、腕AMに対してずれにくい。これに加え、第2のベルト部材40の張力により、支柱22が腕AMの肌面に向かって第1のベルト部材30を押圧するので、腕AMの肌面と第1のベルト部材30とのずれをさらに抑制できるとともに、電極31の肌面への密着度をさらに高めることができる。これにより精度よく位置決めされた電極31からノイズを排除した適切な信号を出力できるから、義手PRの高精度な動作制御を実現できる。
ソケット装置10の脱着時には、上述とは逆の手順にて、第2のベルト部材40を巻きほどき、義手PRを取り付けたソケット20を腕AMから抜き出して、第1のベルト部材30を抜き外すことができる。
装着者の成長などにより腕AMの形状が変化した場合にも、第1のベルト部材30は伸縮するので、同じ位置に取り付け可能である。また、第2のベルト部材40を巻き直す際に、腕AMの形状が変化していれば、それに応じて支柱22の先端側内接円径を増大させた状態で、再度第2のベルト部材40を巻き付けることができる。このため、腕AMの形状が変化にかかわらず、ソケット装置10を確実に腕AMに固定できる。
なお、支柱22は4つに限られず、2つ以上であれば、断端部に安定して取り付けることが可能である。支柱22の数が多いほど周方向に対する安定性が高まるが、それにより腕AMの肌面と第2のベルト部材40との接触面積が少なくなり、また第1のベルト部材30と第2のベルト部材40との接触面積も少なくなるので、適切な支柱22の数を選定することが好ましい。
また、ソケット20は、一枚の樹脂板を折り曲げて比較的安価に形成できるが、2枚の細長い樹脂板を十字形状に組み合わせ、基部となる中央を貼り合わせることによっても形成できる。あるいは、ソケットにおける基部と支柱とを別体とし、相互に接合して用いてもよい。第1のベルト部材30の素材、第2のベルト部材40の素材、および支柱22に塗布する素材はシリコーンに限られず、その他のエラストマー素材であってよい。また、ソケット20には、筋電義手以外の義肢装具も、用途に応じて付け替えを行うことができる。
(第2の実施形態)
以下、本発明にかかる第2の実施形態を、具体的に説明する。
図3は、第2の実施形態にかかるソケット装置10’の分解斜視図である。図4は、本実施形態にかかるソケット装置10’を腕AMに装着する途中の状態で示す斜視図である。本実施形態では、第1のベルト部材と第2のベルト部材が一体であり、これを統合ベルト部材50とする。それ以外の構成は、第1の実施形態と同様であるため、同じ符号を付して重複する説明を省略する。
シリコーン製の統合ベルト部材50は、支柱22とは分離されており、複数の電極31を一端近傍の一面側に露出させる態様で保持している。ソケット装置10’の装着手順としては、電極31が腕AMの表面に密着するようにして、図4に示すように、統合ベルト部材50の一端側から腕AMに巻き付けてゆくが、腕AMに一周と少々(巻き付いた統合ベルト部材50がその端部の上に重なるまで)巻き付けることで、電極31が腕AMの肌面に接触するので、この時点で巻き付けを一旦中断する。このとき、腕AMに巻き付いた統合ベルト部材50の部分を巻き始め部(第1のベルト部材)51とし、残りの部分を巻き残り部(第2のベルト部材)52とする。
その後、第1の実施形態と同様に、義手PRを取り付けたソケット20を腕AMに装着する。このとき、統合ベルト部材50の巻き残り部52が、隣接する支柱22の間を通して外部に引き出されるようにすると、統合ベルト部材50の巻き始め部51が、支柱22の内側面と接することとなる。
その後、支柱22を束ねるようにして、巻き残り部52を腕AMの外側全体に巻き付けると、適度なベルト張力で支柱22の内側面を腕AMの肌面に押圧することができる。かかる状態を維持しつつ、巻き残り部52の端部を粘着テープやフック等により支柱22に固定する。これにより、図2に示すように、義手PRを取り付けたソケット装置10’を、腕AMにしっかりと装着することができる。
本実施形態においても、ソケット装置10’を片手で装着することができるため、装着容易性を確保できる。また、それ以外の効果については、第1の実施形態と同様である。
(第3の実施形態)
図5は、第3の実施形態にかかるソケット装置に用いられるソケット20’を展開した状態で示す図である。ソケット20’以外の構成部品については、上述した実施の形態と同様である。熱可塑性の樹脂板から形成されるソケット20’は、円形の基部21’と、基部21’から対向して径方向に延在する2つの支柱22’とを有する。
基部21’は、中央に取付開口21aを有する。また、各支柱22’は、基部21’から遠ざかるに従って幅狭となるテーパ部22eと、同径円板を一列に連ねた形状の保持部22fとを連設してなる。保持部22fは、第1円孔22gを等しいピッチPで各同径円板の中央に形成している。なお、一方の支柱22’のテーパ部22eは、基部21’の近傍に矩形開口22hを有しているが、矩形開口22hは必ずしも設ける必要はない。
本実施形態のソケット20’を使用に供する場合、図5に示す点線の位置で基部21’に対して支柱22’を折り曲げて、支柱22’同士を略平行に延在させ且つ第1円孔22g同士を相対させるようにする。その後、上述した実施形態と同様にして、使用を所望する義手を、取付開口21aを介して取り付け、次いで、ベルト部材を巻き付けた装着者の腕の断端部に対しソケット20’の基部21’が対向し、且つ2つの支柱22’が腕の両側面に位置するように装着する。
支柱22’の保持部22fをベルト部材に交差する位置に配置したのち、支柱22’を束ねるようにして、ベルト部材を腕の外側全体に巻き付けることで、適度なベルト張力で支柱22’の内側面をベルト部材と腕の肌面に押圧することができ、それにより支柱22’の相対変位を抑制することができる。本実施の形態によれば、第1円孔22gの数を増やすことで、腕に対するフィッティング性が向上する。ソケット20’の取り外しは、以上とは逆の手順で行えばよい。
図6は、本実施形態のソケット20’の支柱22’に取り付け可能な補助支柱25を示す図である。図7は、支柱22’に補助支柱25を取り付けた状態で側面視した図である。図8は、図7の構成をVIII-VIII線で切断して矢印方向に見た断面図である。
図6において、樹脂素材から形成される補助支柱25は、ソケット20’の保持部22fと同様に、同径円板を一列に連ねた形状を有しており、第2円孔25aを等しいピッチPで各同径円板の中央に形成している。
本実施形態においては、図8に示すように、支柱22’の端部の第1円孔22gに対し、補助支柱25の端部の第2円孔25aを同軸に合わせ、さらに円孔22g、25aに挿通したボルト26をナット27に螺合させることで、支柱22’と補助支柱25とを連結している。ボルト26の軸回りに、第1円孔22gと第2円孔25aとが相対回動可能であるため、支柱22’に対して補助支柱25を所望の角度で枢動させることができる。ここでは、第1円孔22gと、第2円孔25aと、ボルト26と、ナット27が連結手段を構成する。ボルト26とナット27の代わりに、カシメピンを用いてもよい。
本実施形態によれば、支柱22’を装着者の前腕にベルト部材で固定し、補助支柱25を上腕に別のベルト部材で固定することができ、これにより安定したソケット装置の取付が可能となる。支柱22’に対して補助支柱25が枢動可能であることから、ソケット装置を装着した状態で、装着者が上腕と前腕とを曲げたり伸ばしたりする動作を妨げることがない。なお、補助支柱25が長すぎる場合、例えば図7の切断線CLにより示す任意の位置(隣接する同径円板の間)で切断することができる。
図9は、本実施形態の変形例を示す断面図である。例えば装着者の成長に応じて腕が長くなった場合など、補助支柱25の長さが不足することもある。そのような場合、2本の補助支柱25同士を連結して用いることができる。より具体的には、図9に示すように、少なくとも2組の第2円孔25a同士が同軸となるように、2本の補助支柱25同士を対面させ、同軸となった第2円孔25aにそれぞれ挿通したボルト26をナット27に螺合させることで、補助支柱25同士を連結できる。少なくとも2組の第2円孔25a同士を連結固定することで、2本の補助支柱25の相対枢動を抑制でき、これにより単一の補助支柱として機能させることができる。
また、補助支柱25同士を長手方向にずらして連結することで、第2円孔25aのピッチごとに補助支柱25全体の長さを調整でき、長さ調整後の補助支柱25を支柱22’に取り付けることができる。したがって、装着者により腕の長さが異なる場合、あるいは同じ装着者でも成長により腕の長さが変化した場合でも、同じソケット20’および補助支柱25を使用することができるから、ソケット装置の汎用性が高まり、装着者の経済的負担を低減することができる。
10,10’ ソケット装置
20,20’ ソケット
25 補助支柱
26 ボルト
27 ナット
30 第1のベルト部材
40 第2のベルト部材
50 統合ベルト部材
PR 義手
FN 指

Claims (9)

  1. 人体に巻かれる伸縮自在な第1のベルト部材と、
    前記第1のベルト部材に保持されて、人体に接触可能な電極と、
    義肢装具を取付可能な基部と、
    前記基部から延在し、人体に装着された状態で前記第1のベルト部材と接する複数の支柱と、
    前記支柱を束ねるように巻き付けられ、前記第1のベルト部材に向かって前記支柱を押圧する第2のベルト部材と、を有し、
    前記第1のベルト部材はエラストマー素材から形成され、
    少なくとも前記支柱の表面が、エラストマー素材から形成されている、
    ことを特徴とする義肢装具取付用のソケット装置。
  2. 前記第1のベルト部材は環状であり、前記第2のベルト部材とは別体である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の義肢装具取付用のソケット装置。
  3. 前記第1のベルト部材と前記第2のベルト部材とは一体である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の義肢装具取付用のソケット装置。
  4. 前記エラストマー素材はシリコーンである、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の義肢装具取付用のソケット装置。
  5. 前記支柱に孔もしくは凹凸形状が形成されている、
    ことを特徴とする請求項4に記載の義肢装具取付用のソケット装置。
  6. 熱可塑性樹脂から形成された板材の一部を前記基部とし、その残りを前記支柱とした、
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の義肢装具取付用のソケット装置。
  7. 前記義肢装具は、前記電極からの信号に応じて駆動される可動部材を有する、
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の義肢装具取付用のソケット装置。
  8. 補助支柱と、前記支柱と前記補助支柱とを連結する連結手段と、を有する、
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の義肢装具取付用のソケット装置。
  9. 前記連結手段は、前記支柱と前記補助支柱とを枢動可能に連結する、
    ことを特徴とする請求項8に記載の義肢装具取付用のソケット装置。
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