JP2021157845A - 免税処理装置、免税処理方法及び免税処理プログラム - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1には、商品を購入した外国人旅行者に対して、店舗のPOS端末に免税情報(免税販売が可能か否かの判定結果と、免税販売が可能な場合には免税金額、免税販売が不可能な場合には過不足金額)を表示する技術が開示されており、これにより外国人旅行者は、消費税の免税販売を受けるために必要な情報(過不足金額等)を得ることができる。
上記の構成であれば、訪日外国人旅行者が非免税店で販売されていた商品を購入する際に消費税、酒税及びたばこ税の免税販売を受けることが可能となり、広範な種類の免税販売を受けることができるため、商品販売の機会が失われてしまうことを防止することができる。
以上の構成であれば、外国人旅行者は、購入商品を、出国時に出国地(例えば国際空港など)で、又は出国後の滞在地(例えば外国の帰宅先)で受け取ることが可能となるため、日本滞在期間中に購入商品を持ち歩く必要がなくなり、快適な旅行を楽しむことができる。
(I)実施形態の概要
まず、免税販売一括管理システム1の概要を説明する。
本実施形態に係る免税販売一括管理システム1は、非免税店を訪れた商品購入希望者(訪日外国人旅行者など)に対して、免税販売の一括管理を行うことで、消費税の免税販売を可能とするために用いられる。
免税販売一括管理システム1は、税務署から免税販売の認可を受けた事業体(以下、免税店と呼ぶ)が提供する免税販売一括管理サーバ2と、購入希望者であるユーザが使用するユーザ端末3と、非免税店の店員等が使用する店舗端末4と、から構成され、免税販売一括管理サーバ2、ユーザ端末3及び店舗端末4は、インターネット等の電気通信回線を介して相互に通信可能に接続されている。なお、複数のユーザ端末3と複数の非免税店の店舗端末4とが電気通信回線に接続されていてもよい。
ユーザ端末3は、購入希望者が使用する携帯端末である。具体的には、スマートフォン、タブレット端末、PDAやノートパソコンとすることができる。
ここで非免税店とは、税務署から消費税の免税販売の許可を受けていない小売店や量販店等であって、免税店との間であらかじめ免税販売に関して必要な各種契約や取決めを締結していることとする。また、非免税店の店舗名や店舗所在地に関する情報は、免税販売一括管理サーバ2の記憶部27に予め記録されているものとする。
(1)購入希望者は、非免税店を訪れる前に免税販売一括管理サーバ2にユーザ端末3からアクセスしてユーザ情報の登録を行い、(2)ユーザIDの発行を受ける。ここで登録するユーザ情報には、ユーザの氏名、国籍、旅券番号、入国日、出国日時、及び決済方法(クレジットカード情報等)等が含まれる。
(5)続いて、購入希望商品及びユーザIDの提示を受けた非免税店の店員は提示された情報を店舗端末4に入力して、ユーザIDと商品情報とからなる販売情報を免税販売一括管理サーバ2に送信する。(6)そして免税販売一括管理サーバ2が、購入希望者に対する購入希望商品の免税販売の可否を判定する。免税販売の可否の判定方法については後述する。
以上が、購入者が非免税店において商品を購入する際に消費税の免税を受ける流れである。
それに対して本システム1においては、免税店が提供する免税販売一括管理サーバ2において、非免税店から購入希望商品の買取処理を行い、免税店と購入希望者との間で決済を行う。すなわち、免税店が非免税店から買い取った商品の販売を行うことにより、購入希望商品の税抜価格による販売(免税販売)を行うことができる。
そして非免税店では、商品を購入希望者に「販売」するのではなく、免税店によって買い取られた商品の「引き渡し」を行う。
以下では、本実施形態に係る免税販売一括管理システム1について2つの実施形態(第一実施形態及び第二実施形態)を挙げ、各実施形態に係る免税販売一括管理システム1の構成例や動作例について説明することとする。
第一実施形態では、免税販売一括管理サーバ2は、購入希望者が一の非免税店で商品購入を希望した場合における販売情報に基づいて免税販売の可否を判定し、免税販売が可能な場合には購入希望商品の買取処理を実行するように構成されている。
以下では、第一実施形態に係る免税販売一括管理システム1について、図1〜図12を参照して説明する。
図2は、免税販売一括管理サーバ2のハードウェア構成を示している。免税販売一括管理サーバ2は、同図に示すように、CPU21と、ROM22と、RAM23と、入力部24と、表示部25と、通信インターフェース26と、記憶部27とを備えており、これらはデータバス等のバスラインを介して相互に接続されている。
RAM23は、プログラム格納領域とデータ格納領域とを有し、CPU21が処理を実行する上で必要なデータを一時的に記憶するための作業領域を形成する揮発性メモリである。本実施形態では、免税販売が可能か否かを判定する際に用いられる免税条件、購入希望商品に関する情報、購入希望者のユーザ情報等が一時記憶される。
表示部25は、LCD(液晶ディスプレイ)からなる表示デバイスであり、免税販売一括管理サーバ2の保守・管理を行う際に利用することができる。
具体的には、通信インターフェース26は、ユーザ情報の登録を希望するユーザ端末3からユーザ情報を受信するとともに、ユーザ端末3に対してユーザを識別するためのユーザIDを送信する。また、店舗端末4からユーザIDや購入希望商品の情報を受信するとともに、店舗端末4に対して買取契約が成立した旨を送信する。
購入者情報としてのユーザIDは、購入希望者であるユーザを識別するための識別番号であって、免税販売一括管理サーバ2によって発行される。パスワードは、ユーザが免税販売一括管理サーバ2に対してログインする際にユーザ認証するための情報であり、所定の暗号化処理が施された状態で記憶されている。氏名、性別及び生年月日は、それぞれユーザの氏名、性別及び生年月日である。国籍及びパスポート番号は、購入希望者であるユーザのパスポートに記載された国籍及びパスポート番号である。
出国地及び出国日時は、ユーザが日本から出国する際の出国地及び出国日時(出国便の出国予定時刻)である。滞在地は、ユーザが日本から出国した後に滞在を予定している場所であって、例えば日本から出国後の外国の旅行先又は帰宅先である。
なお、入国情報及び出国情報として、航空会社、日時、及び便名等からなる入国便情報又は出国便情報を含んでいてもよい。
このようなユーザ情報データベース271は、後述するユーザ情報登録処理においてユーザ情報が記録される。すなわちユーザ情報データベース271は、ユーザ情報記憶手段として機能する。
ユーザIDは、購入希望者を識別するために予め免税販売一括管理サーバ2によって発行された識別情報である。購入日時及び小売店IDは、購入希望者が非免税店で商品を購入した日時及びその非免税店を特定する情報である。具体的には、後述するように非免税店の店舗端末4がユーザIDと商品情報とを免税販売一括管理サーバ2に送信した日時及び非免税店を識別するための識別情報である。
税率は、非免税店で商品を販売する際に課税される消費税率であり、免税金額は、免税販売が行われた場合に非課税とされた消費税額である。本実施形態において、免税販売不可と判定されて免税販売が行われなかった場合(消費税込みの価格で販売された場合)には、免税金額を「0円」として記録することとするが、何らの値も記録しないこととしてもよい。
このような購入履歴データベース272は、後述する購入処理の中で免税販売一括管理サーバ2が買取処理を実行する際に購入履歴情報が記録される。すなわち購入履歴データベース272は、販売履歴記憶手段として機能する。
小売店ID、購入日時、ユーザID、商品コード、商品名、及び数量は、購入履歴データベース272の場合と同一であるため、説明を省略する。単価は、免税店が非免税店から商品を買い取った場合の仕入れ単価(税抜価格)である。税率は、免税店が非免税店から商品を買い取る際に商品毎に適用される消費税率であり、税額は、その消費税額である。
このような仕入履歴データベース273は、上述した購入履歴データベース272と同様に、後述する購入処理の中で免税販売一括管理サーバ2が買取処理を実行する際に仕入履歴情報が記録される。
なお、上述した購入履歴情報及び仕入履歴情報に基づいて、免税販売に係る仕入れ金額及び売り上げ金額を集計し、経営状態の把握に利用することが可能となる。
次に、免税販売一括管理サーバ2の機能について説明する。
図6は免税販売一括管理サーバ2の機能構成を示している。免税販売一括管理サーバ2は、ユーザ情報登録部201と、販売情報取得部202と、免税販売可否判定部203と、商品買取部204と、配送指示部205と、購入記録情報作成部206と、を有する。
ユーザ情報データベース271にユーザ情報を記憶した後に、ユーザ情報登録部201は、ユーザ端末3に対してユーザIDを送信する。
まず、購入金額が免税対象か否かの判定では、購入希望商品の税抜価格の合計金額が「免税範囲の金額」であるか否かの判定を行う。ここで「免税範囲の金額」とは、商品の税抜価格に基づいてその商品の免税販売が認められ得る所定範囲の金額をいう。本実施形態において、購入希望商品のうち消耗品については、免税範囲の金額は5千円以上、かつ50万円までである。ここで消耗品には、食品、飲料、化粧品又は医薬品等が含まれる。
一方、購入希望商品のうち一般物品については、免税範囲の金額は5千円以上である。ここで一般物品には、家電製品、生活用品、衣類品(洋服や着物)、宝飾品、又は民芸品等が含まれる。
このように、予め定められた購入商品の種別に基づいて購入商品が消耗品か、あるいは一般物品かを判定し、その税抜価格の合計金額が免税範囲の金額であれば、免税販売可として次の非居住者の判定を行う。ただし、購入金額が免税対象か否かの判定方法は、上記の方法に限定されない。例えば、消耗品と一般物品とを合算した税抜価格が5千円以上、かつ50万円までの範囲内であるか否かを判定し、範囲内であれば、免税販売可として次の非居住者の判定を行うこととしてもよい。
本実施形態においては、店舗端末4の表示部に注意事項を表示させて、購入希望者が店舗端末4の確認ボタンを操作することによって免税販売一括管理サーバ2が店舗端末4から確認信号(購入希望者が注意事項を確認した旨の信号)を受信した場合に、購入希望商品の免税販売可と判定する。ただし、ユーザ端末3の表示部に注意事項を表示させて、購入希望者がユーザ端末3の確認ボタンを操作することによって免税販売一括管理サーバ2がユーザ端末3から確認信号を受信することとしてもよい。
なお、本実施形態において、免税販売可否の判定を、まず購入金額が免税対象か否かの判定、次に非居住者判定、最後に注意事項の確認判定の順に実行することとしたが、任意の順番に変更してもよい。
本実施形態における買取処理では、以下の処理を実行する。まず、非免税店と免税店との間で、購入希望商品の買取契約の成立を決定し、買取契約の内容を購入履歴データベース272及び仕入履歴データベース273に格納する。具体的には、商品買取部204は、購入希望商品の販売単価に対して、仕入係数(予め設定された1以下の係数)を乗じることで仕入単価を算出し、店舗端末4から受信した小売店ID,購入日時(買取日時)、購入者のユーザID、及び商品情報(商品コード、商品名、数量、税額)とともに仕入履歴データベース273に記録する。同様に、店舗端末4から受信した購入者のユーザID、購入日時、小売店ID、及び商品情報(商品コード、商品名、販売単価、数量、税率、免税金額)を購入履歴データベース272に記録する。なお仕入係数とは、非免税店が提示している販売価格と、免税店が非免税店から仕入れる仕入価格と、の間の価格差に基づく差益を確保するために免税店と非免税店とによって設定される係数である。
次に商品買取部204は、買取商品の税込み価格を含む支払情報を生成し、非免税店との間の決済を行う。ここで税込み価格は、商品情報における商品単価と、数量と、税率とに基づいて算出される。決済は、非免税店と免税店との間で予め締結された決済方法によって行う。また、商品買取部204は、買取商品の税抜価格を含む請求情報を生成し、購入希望者との間の決済を行う。購入希望者に対する決済は、購入希望者が予め指定した決済方法によって行う。
最後に商品買取部204は、店舗端末4に対して買取通知を送信する。つまり、店舗端末4に対して買取契約が成立した旨の情報を送信する。
また、配送指示部205は、配送指示情報の生成に先立って、商品を出国日時(又はユーザによって指定された配送希望日時)までに配送先に配送可能か否かを判定(配送可否情報を取得)し、配送が可能な場合には配送指示情報を生成することとしてもよい。具体的には、以下のように配送可能か否かを判定する。まず配送指示部205は、配送先と配送元(非免税店の所在地)との位置関係から、配送のリードタイム(配送所要時間、すなわち商品の配送に必要な日数及び時間)を推定する。ここで配送先は、後述するように予めユーザによって指定された地点であって、例えばユーザ情報データベース271に登録された出国地又は滞在地である。また、配送のリードタイムは、過去の実績等に基づいて予め定められた配送所要時間を、複数の配送拠点間の組み合わせについて格納した配送所要時間テーブルを参照することによって推定される。そして配送指示部205は、現在時刻にリードタイムを加算することによって得られる配送予想日時が出国日時(又は配送希望日時)よりも前であれば、配送可と判定し、配送予想日時が出国日時以後である場合には配送不可と判定する。なお、時刻、曜日、商品種別等の条件に対して複数の配送所要時間テーブルを予め用意し、条件に応じて一の配送所要時間テーブルを選択することとしてもよい。
なお、購入記録情報を生成することに替えて、従前の購入記録票に対応する電子データを生成して、非免税店の店舗端末4に送信することとしてもよい。この場合、購入記録票の電子データを受信した店舗端末4は、購入記録票を店舗端末4に接続されたプリンタから印刷出力すればよい。これにより、非免税店の店員は、プリンタから印刷出力された購入記録票を購入者のパスポートに貼付することができる。
次に、ユーザ端末3の機能について説明する。
図7はユーザ端末3の機能構成を示している。ユーザ端末3は、ユーザ情報入力部301と、ユーザID記録部302と、決済方法選択部303と、配送先入力部304と、QRコード生成部305と、を有する。
次に、店舗端末4の機能について説明する。
図8は、店舗端末4の機能構成を示している。店舗端末4は、商品情報取得部401と、QRコード読取部402と、買取通知表示部403と、を有する。
次に、免税販売一括管理サーバ2とユーザ端末3との動作例として、ユーザ情報登録処理について説明する。
図9は、ユーザ情報登録処理のシーケンスを示している。
まずユーザ端末3のCPUは、表示部にユーザ情報登録画面を表示させて、ユーザ情報が入力されたか否かを監視する(ステップS11)。
図10(a)は、ユーザ情報のうち個人属性に関する入力画面を、図10(b)は、ユーザ情報のうち入出国情報に関する入力画面を、図10(c)は、ユーザ情報のうち決済情報に関する入力画面を示しており、それぞれ「個人属性」、「入出国情報」、「決済情報」のタブを選択することによってユーザ端末3の表示部に表示される入力画面である。
ここで、ユーザ情報登録画面は、訪日を予定している外国人による入力・操作を容易とするために、その外国人の母国語による表示が行われるが、図10では説明の便宜上、日本語で表示している。
図10(b)の入出国情報に関する入力画面では、入国地、入国日、出国地、出国日時及び滞在地の入力が可能である。
図10(c)の決済情報に関する入力画面では、決済方法及びその有効期限の入力が可能である。ここで決済方法とその有効期限は、1つのみ登録してもよいが、複数の決済方法とその有効期限を登録することもできる。これにより、非免税店で商品を購入する際に、予め登録された決済方法の中から希望する決済方法を選択するだけで決済方法を指定することができるとともに、例えば、複数の決済方法を用途に応じて容易に使い分けることが可能となる。
免税販売一括管理サーバ2のCPU21は、受信したユーザ情報が登録済みであるか否かを、ユーザ情報データベース271に記憶されたレコードと照合することにより判定する。未登録であった場合、CPU21は、新規ユーザ登録であると判定して新たなユーザIDを発行する(ステップS13)。そしてCPU21は、ユーザIDとユーザ情報とを紐づけて記憶部27のユーザ情報データベース271として格納する(ステップS14)。
次に、免税販売一括管理サーバ2とユーザ端末3と店舗端末4との動作例として、非免税店における商品購入処理について説明する。商品購入処理は、購入希望者が購入希望商品を非免税店のレジ(販売エリア)に持ち込んだ時に行われる処理である。
図11A及び図11Bは、商品購入処理のシーケンスを示している。
図11Aに示すように、店舗端末4のCPUは、店舗端末4の表示部に商品情報入力画面を表示させて、購入希望商品の商品情報が、店員によって入力されたか否かを監視する(ステップS21)。商品情報は、店舗端末4に対して店員が直接入力することとしてもよいし、店員が操作するPOS端末から通信回線を介して取得することとしてもよい。
店舗端末4のCPUは、商品情報が入力されると(ステップS21;Yes)、商品情報入力画面を表示させた状態で待機する(ステップS25)。
商品情報入力画面には、店員によって入力された商品情報がリスト表示されるとともに、リスト表示の下部には「決済」ボタンと「キャンセル」ボタンが表示されている。
店員が「決済」ボタンを押下すると、QRコードの読み取り画面に遷移し、QRコードの読み取りが可能な状態となる。
ユーザ端末3のCPUは、生成されたQRコードをユーザ端末3の表示部に表示させて、店舗端末4のQRコードリーダによって読み取られるまで待機する(ステップS24)。
次にCPU21は、免税販売の可否を判定する(ステップS28)(免税販売可否判定ステップ)。上述したように、ここでは購入金額が免税対象か否かの判定と、非居住者判定と、注意事項の確認判定の3つの判定を行い、全ての判定で免税販売が可能と判定された場合に、免税販売が可能となる。
CPU21は、まず購入希望商品の税抜価格の合計金額が免税範囲の金額であるか否かの判定を行う。すなわち、購入商品の税抜価格の合計金額を算出するとともに、算出された合計金額とあらかじめRAM23に記憶された免税範囲とを比較する。そして合計金額が免税範囲内にあると判定した場合には、次の非居住者判定を行う。
続いて図11Bに示すように、CPU21は、非免税店からの購入希望商品の買取価格(仕入れ価格)に基づいて消費税額を算出し、小売店ID、購入日時、ユーザID、商品情報とともに仕入履歴データベース273に記録する(ステップS31)。次にCPU21は、購入希望者に対する商品の販売価格に基づいて消費税額(免税金額)を算出し、ユーザID、購入日時、小売店ID、商品情報とともに購入履歴データベース272に記録する(ステップS32)。
続いてCPU21は支払情報と請求情報を生成する(ステップS33)。すなわち、非免税店から購入希望商品の買い取り(仕入れ)に対する支払情報(税込み価格)と、購入希望者への商品の販売に対する請求情報(税抜価格)を生成し、これらの情報に基づいて決済を行う。非免税店に対する決済は、振込口座(非免税店の口座)と振込金額(税込み価格)からなる振込情報を外部の金融機関のサーバに送信することとしてもよいが、免税店と非免税店との間で予め締結された方法であれば任意の決済方法を利用することができる。また、購入希望者に対する決済は、上述したステップS23で選択入力された決済方法によって行うこととする。
一方、免税販売が可能ではないと判定された場合(ステップS29;No)、ステップS34に進む。
店舗端末4のCPUは、買取通知を受信して(ステップS36)、店舗端末4の表示部に買取通知表示画面を表示させる(ステップS38)。
例えば本実施形態では、非免税店の店頭で商品を購入する際にはユーザIDのみを提示し、パスポートの提示は不要として説明した。
これに対して、非免税店で初めて商品を購入する際(例えば、一日のうちの最初の購入時)に、店頭でユーザIDとパスポートの両方を提示しなければならないこととしてもよい。この場合、免税販売一括管理サーバ2は、ユーザIDに基づいてユーザ情報データベース271からユーザ情報を抽出し、抽出したユーザ情報と店頭で提示されたパスポートの情報とを照合する照合処理を実行する。照合に成功した場合、2回目以降の商品購入時においてパスポートの提示を不要とし、ユーザIDのみを提示することで商品購入が可能となる。
これにより偽りのユーザ情報を登録して消費税の免税販売を受ける不正行為や、他人のユーザIDを利用して消費税の免税販売を受ける、いわゆる「なりすまし」による不正行為を防止するとともに、2回目以降の購入時にはパスポートの提示が不要となるため、店頭における商品購入をスムーズに行うことができる。
これに対して、ユーザIDの発行を受けていないユーザであっても、非免税店の店頭でパスポートを提示することによって免税販売を受けることができるようにしてもよい。この場合、ユーザIDの発行を受けていないユーザが非免税店でパスポート等を提示すると、非免税店の店舗端末4は、パスポートに表示された個人情報や入出国情報を含む購入者情報と商品情報とを免税販売一括管理サーバ2に送信する。そして免税販売一括管理サーバ2は、店舗端末4から受信した購入者情報と商品情報に基づいて免税販売の可否を判定し、免税販売が可能と判定されれば買取処理を実行する。
これにより、ユーザ情報が未登録の状態で非免税店を訪れた外国人旅行者であっても、非免税店で消費税の免税販売を受けることが可能となる。
これに対して、酒税やたばこ税を免税対象とした免税処理を行うこととしてもよい。この場合、上述した免税販売可否判定部203は、購入金額が免税対象か否かの判定に代えて、購入数量が免税対象か否かの判定を行う。例えば酒類であれば、1本760mlの酒類が3本以下である場合に免税販売可と判定してもよい。
これに対して、商品の配送を希望するか否かを購入者が選択することができるようにすることが好ましい。
これにより大きな荷物とはならない商品を購入した場合においてまで配送業者による配送コストが発生してしまうことを抑制することが可能となる。
これに対して、配送元と、配送先と、配送商品と、出国日時(又は配送希望日時)とを含む配送情報を外部の物流センタが運用・管理する情報端末に送信し、物流センタの情報端末が判定した配送可否の判定結果(配送可否情報)を免税販売一括管理サーバ2が受信することとしてもよい。
これにより、免税販売一括管理サーバ2の処理負担を軽減することができる。
これに対して、免税販売が可能であることと、決済が可能であることと、配送が可能であることと、の全てを満足すると判定された場合に商品の買取処理を行うこととしてもよい。ここで決済が可能か否かの判定は、購入希望者が選択した決済方法によって決済が可能か否かを、外部の決済機関等のセンター端末に照会する(信用照会する)ことによって行うことができる。
これにより、商取引の信頼性を向上することができる。
これに対して、外部の承認送信事業者と免税店との間で、購入記録情報を作成するために必要な所定の情報を共有し、承認送信事業者に購入記録情報の作成と国税庁に対する送信を依頼することとしてもよい。
これにより、購入記録情報に係る業務コストを低減することが可能となる。
次に、本発明の第二実施形態に係る免税販売一括管理サーバ2aについて、図13〜図16を参照して説明する。
上記で説明した第一実施形態では、免税販売一括管理サーバ2は、購入希望者が一の非免税店で商品購入を希望した場合における販売情報に基づいて免税販売の可否を判定し、免税販売が可能な場合には購入希望商品の買取処理を実行するものとして説明した。
これに対して、以下で説明する第二実施形態の免税販売一括管理サーバ2aは、購入希望者が所定の期間内に複数の非免税店で商品購入を希望した場合における商品価格(税抜)の集計結果に基づいて免税販売の可否を判定し、免税販売が可能な場合には商品の買取処理を実行し、必要に応じて消費税納付額の精算処理を行うように構成されている。
ここで所定の期間とは、その期間内の購入商品の税抜価格の集計結果に基づいて免税販売が認められ得る期間であって、本実施形態では1日、すなわち午前0時に開始して翌日の午前0時前に終了する期間である。以下、集計期間ともいう。
また精算処理とは、集計期間中に購入した商品に関して、納付した消費税額が不足する場合に、その不足分を事後的に納付する処理である。
第二実施形態の免税販売一括管理サーバ2aは、図2に示す免税販売一括管理サーバ2の免税販売可否判定部203を免税販売可否判定部203aに変更し、精算処理部207aと免税情報出力部208aを追加したものである。その他の構成は第一実施形態の免税販売一括管理サーバ2と同様であるので、同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明を行う。
これに対して、第二実施形態における免税販売可否判定部203aは、非免税店における商品購入時に実行する一次判定と、集計期間が経過した後に実行する二次判定とを行う。ここで一次判定としては、非居住者判定と注意事項の確認判定の2つの判定のみを行う。すなわち、非免税店における商品購入時には、購入希望商品の税抜価格が免税範囲の金額であるか否かの判定を行うことなく、免税販売の可否を判定する。免税販売が可能と一次判定された場合、購入希望者は消費税を納付することなく購入商品の引き渡しを受けることができる。そして、集計期間が経過した後に、その集計期間中に購入した複数の非免税店における購入商品の税抜き価格を集計し、免税範囲の金額と比較することによって免税販売の可否を判定する。これが二次判定である。一次判定で免税販売が可と判定された後に、二次判定で免税販売が不可と判定された場合には、後述する精算処理部207aが未納状態となっている消費税額の精算を行う。
上述したように、一次判定で免税販売が可と判定された後に二次判定で免税判定が不可と判定された場合には、税抜価格で購入した商品が免税販売の対象外となるため、消費税の未納金が発生する。
したがって精算処理部207aは、購入履歴データベース272を参照し、消費税が未納付となっている購入商品の単価、数量及び税率の情報をもとに消費税額を算出し、購入者に対して消費税の請求情報を生成するとともに、国税庁に対する消費税の納付情報を生成してそれぞれの決済を行う。
このような免税情報をユーザ端末3に出力することにより、ユーザは自己の免税情報を確認し、免税販売による免税額、あるいは消費税の免税を受けるために必要な過不足金額を認識することが可能となり、日本において買い物をする訪日外国人旅行者の利便性が高まる。
次に、免税販売一括管理サーバ2の精算処理について説明する。
図14は、精算処理の動作を表したフローチャートである。精算処理は、集計期間(本実施形態では1日)の購入金額が確定した後に免税販売一括管理サーバ2のCPU21によって実行される処理である。
CPU21は、上述した二次判定によって消費税納付額の精算が必要か否かを判定する(ステップS41)。すなわち、購入履歴データベース272から購入履歴情報を取得し、ユーザごとに集計期間内の購入商品の税抜価格の合計値を算出することによって1又は複数の店舗で購入した商品の税抜価格の集計結果を求める。そして、RAM23に予め格納された免税範囲の金額と集計結果とを比較することにより、免税販売の可否を判定し、未納状態となっている消費税があるか否かを判定する。
続いて購入者に対する請求情報を生成する(ステップS43)。ここで請求情報とは、未納状態となっていた消費税額を含む情報であり、この請求情報に基づいて、購入希望者が予め指定した決済方法による決済を行う。
また、訪日外国人旅行者が非免税店で商品を購入する場合に、店頭では税抜価格で購入し、一日の購入金額が確定した後で、その日に購入した商品価格の集計結果が免税範囲の金額に満たなかった場合に、未納となっていた消費税を精算することが可能となる。これにより、複数の非免税店で購入した商品の消費税の納付が一括して行われるため、納税手続きを簡素化することができる。
次に、ユーザ端末3と免税販売一括管理サーバ2との動作例として、免税情報出力処理について説明する。
図15は、免税情報出力処理のシーケンスを示している。まず、ユーザ端末3のCPUは、表示部にログイン画面を表示させて、ユーザIDとパスワードが入力されたか否かを監視する(ステップS51)。ユーザIDとパスワードが入力されたと判定した場合(ステップS51;Yes)、ユーザ端末3のCPUは、免税販売一括管理サーバ2に対して、ユーザIDとパスワード情報を送信する(ステップS52)。
ここで、免税情報出力画面は、訪日外国人旅行者等による入力・操作を容易とするために、その外国人の母国語による表示が行われるが、図16では説明の便宜上、日本語で表示している。
図16に示すように、免税情報出力画面には、購入日と、その購入日における購入履歴情報と、購入商品の税抜価格の集計結果である合計金額とが表示される。そして集計結果が免税範囲内の金額である場合には、免税金額も併せて表示する。一方、集計結果が免税範囲の金額とならない場合には、過不足金額を併せて表示する。図15では、集計結果が免税範囲の金額に対して400円不足した場合の例を示している。このように免税範囲に対する過不足金額を表示することに替えて、「購入商品の合計金額が、免税範囲に対して400円不足しています」などのメッセージを表示することとしてもよい。
以上でユーザ端末3と免税販売一括管理サーバ2とは、免税情報出力処理を終了する。
2 免税販売一括管理サーバ(免税処理装置)
3 ユーザ端末
4 店舗端末
21 CPU
22 ROM
23 RAM
24 入力部
25 表示部
26 通信インターフェース
27 記憶部
201 ユーザ情報登録部
202 販売情報取得部(販売情報取得手段)
203 免税販売可否判定部
204 商品買取部(商品買取手段)
205 配送指示部(配送指示手段)
206 購入記録情報作成部(購入記録情報作成手段)
271 ユーザ情報データベース
272 購入履歴データベース
273 仕入履歴データベース
274 免税販売一括管理プログラム
301 ユーザ情報入力部
302 ユーザID記録部
303 決済方法選択部
304 配送先入力部
305 QRコード生成部
401 商品情報取得部
402 QRコード読取部
403 買取通知表示部
Claims (6)
- 非免税店の店舗端末から、購入者に関する購入者情報と、購入希望商品に関する商品情報とを含む販売情報を、電気通信回線を介して取得する販売情報取得手段と、
前記非免税店から前記購入希望商品の買取処理を実行する商品買取手段と、
前記購入希望商品の免税販売の事実を証明する購入記録情報を生成する購入記録情報作成手段と、
を備えることを特徴とする免税処理装置。 - 前記商品買取手段は、前記購入希望商品の買い取り契約の成否を通知する買取通知を出力することを特徴とする請求項1に記載の免税処理装置。
- 前記購入記録情報作成手段は、消費税、酒税又はたばこ税の免税販売の事実を証明する購入記録情報を生成することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の免税処理装置。
- 前記購入希望商品の配送所要時間に基づく配送可否情報を取得し、前記配送可否情報に基づいて前記購入希望商品の配送を指示する配送指示手段を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の免税処理装置。
- コンピュータが、
非免税店の店舗端末から、購入希望者に関する購入者情報と購入希望商品に関する商品情報とを含む販売情報を、電気通信回線を介して取得する販売情報取得ステップと、
前記非免税店から前記購入希望商品の買取処理を実行する商品買取ステップと、
前記購入希望商品の免税販売の事実を証明する購入記録情報を生成する購入記録情報作成ステップと、
を実行することを特徴とする免税処理方法。 - 非免税店の店舗端末から、購入希望者に関する購入者情報と購入希望商品に関する商品情報とを含む販売情報を、電気通信回線を介して取得する販売情報取得手段、
前記非免税店から前記購入希望商品の買取処理を実行する商品買取手段、
前記購入希望商品の免税販売の事実を証明する購入記録情報を生成する購入記録情報作成手段、
として免税処理装置のコンピュータを機能させることを特徴とする免税処理プログラム。
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