JP2021154577A - ゴムコーティング方法及びゴムコーティング装置 - Google Patents

ゴムコーティング方法及びゴムコーティング装置 Download PDF

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亮佑 岩谷
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Abstract

【課題】コードの本数を変更した場合でも、ゴム付け不良を抑制する。【解決手段】複数のコード体TにゴムGをコーティングするゴムコーティング方法である。ゴムGをスクリュー軸9で押出ヘッド3内に押し出して押出ヘッド3内に加圧された状態のゴムGを充填する工程、押出ヘッド3内にコード体Tを通過させて各コード体TにゴムGをコーティングする工程、及び、スクリュー軸9の回転数を操作量として、押出ヘッド3内の圧力をPID制御する制御工程を含む。PID制御は、コード体T毎に予め定められた異なる比例ゲインを用いた目標を含む。【選択図】図4

Description

本発明は、ゴムコーティング方法及びゴムコーティング装置に関する。
下記特許文献1には、複数本のビードワイヤーにゴムを被覆してゴム付きワイヤーを形成する押出装置と、前記ゴム付きワイヤーの外径を均一にするための制御手段とが記載されている。前記押出装置は、前記ビードワイヤーが引張り通される押出ヘッドと、前記押出ヘッドへ前記ゴムを押出すスクリュウとを具備している。前記制御手段は、前記押出ヘッドのヘッド圧を一定とするように、前記ヘッド圧の情報に基づいて、前記スクリュウの回転を制御している。
特開平8−47984号公報
しかしながら、例えば、前記押出ヘッドへ通す前記ビードワイヤーの本数を変更すると、前記押出ヘッド内で消費される前記ゴム量が変化し、前記押出ヘッドの急激なヘッド圧変動が生じるので、制御が不安定になり、ゴム付け不良が生じるという問題があった。
本発明は、以上のような実情に鑑みなされたもので、コードの本数を変更した場合でも、ゴム付け不良を抑制することができるゴムコーティング方法及びゴムコーティング装置を提供することを主たる目的としている。
本発明は、1本又は複数本のコードからなる第1コード体と、前記第1コード体とは異なる本数の前記コードからなる第2コード体とを少なくとも含む複数のコード体に、未加硫のゴムをコーティングするゴムコーティング方法であって、前記ゴムをスクリュー軸で押出ヘッド内に押し出して前記押出ヘッド内に加圧された状態の前記ゴムを充填する工程、前記押出ヘッド内に前記コード体を通過させて前記各コード体に前記ゴムをコーティングする工程、及び、前記スクリュー軸の回転数を操作量として、前記押出ヘッド内の圧力をPID制御する制御工程を含み、前記PID制御は、前記コード体毎に予め定められた異なる比例ゲインを用いた目標を含む。
本発明に係るゴムコーティング方法は、前記PID制御が、前記コード体毎に予め定められた異なる積分ゲインを用いた目標を含むのが望ましい。
本発明に係るゴムコーティング方法は、前記PID制御が、前記コード体毎に予め定められた異なる微分ゲインを用いた目標を含むのが望ましい。
本発明に係るゴムコーティング方法は、前記押出ヘッド内を通過した前記コード体をプルロールで引っ張って搬送する工程を含み、前記制御工程では、前記コード体を変更したときに、変更前後の前記コードの本数の差に基づいて定められた前記プルロールの速度ゲインを用いたフィードフォワード制御がなされるのが望ましい。
本発明に係るゴムコーティング方法は、前記PID制御は、前記プルロールの最大速度に基づいた係数を用いた目標を含むのが望ましい。
本発明に係るゴムコーティング方法は、前記スクリュー軸の回転数が、下記式(1)〜(3)から定められるのが望ましい。
Figure 2021154577
但し、u(t)は、前記スクリュー軸の回転数(rpm)、
w(t)は、前記プルロールの速度(m/s)、
e(t)は、前記押出ヘッド内の目標圧力と前記押出ヘッド内の測定圧力との差(MPa)、
g、hは、係数、
Wは、前記プルロールの最大速度(m/s)、
Kpnは、前記コード体毎に予め定められた比例ゲイン、
Kinは、前記コード体毎に予め定められた積分ゲイン、
Kdnは、前記コード体毎に予め定められた微分ゲイン、及び、
Kppは、前記速度ゲインであるである。
本発明は、1本又は複数本のコードからなる第1コード体と、前記第1コード体とは異なる本数の前記コードからなる第2コード体とを少なくとも含む複数のコード体に、未加硫のゴムをコーティングするゴムコーティング装置であって、前記ゴムを押し出すスクリュー軸、前記スクリュー軸に押し出され加圧された状態の前記ゴムが充填され、かつ、前記コード体が通過して前記ゴムが前記各コード体にコーティングされる押出ヘッド、及び、前記スクリュー軸の回転数を操作量として、前記押出ヘッド内の圧力を制御する制御手段を含み、前記制御手段は、前記コード体毎に予め定められた異なる比例ゲインを用いたPID制御が実行可能である。
本発明に係るゴムコーティング装置は、前記制御手段が、前記コード体毎に予め定められた異なる積分ゲインを用いたPID制御が実行可能であるのが望ましい。
本発明に係るゴムコーティング装置は、前記制御手段が、前記コード体毎に予め定められた異なる微分ゲインを用いたPID制御が実行可能であるのが望ましい。
本発明に係るゴムコーティング装置は、前記押出ヘッド内を通過した前記コード体を引っ張って搬送するプルロールを含み、前記制御手段は、前記押出ヘッドを通過する前記コード体を変更したときに、変更前後の前記コードの本数の差に基づいて定められた前記プルロールの速度ゲインを用いたフィードフォワード制御が実行可能であるのが望ましい。
本発明のゴムコーティング方法は、加圧する工程、コーティングする工程及び制御工程を含んでいる。前記加圧する工程は、ゴムをスクリュー軸で前記押出ヘッドに押し出して前記押出ヘッド内を加圧する。前記コーティングする工程は、前記押出ヘッド内に前記コード体を通過させて前記コード体に前記ゴムをコーティングする。前記制御工程は、前記スクリュー軸の回転数を操作量として、前記押出ヘッド内の圧力をPID制御する。前記PID制御は、前記コード体毎に予め定められた異なる比例ゲインを用いた目標を含んでいる。
これにより、例えば、第1コード体から第2コード体に変更した場合でも、前記押出ヘッド内の目標圧力と測定圧力との差をより早く小さくすることができる。このため、本発明のゴムコーティング方法では、制御の不安定さが解消され、前記コード体へのゴム付け不良を抑制することができる。
本発明の一実施形態のゴムコーティング装置を模式的に示す正面図である。 ゴム押出機及び押出ヘッドの横断面図である。 (a)は、第1コード体が通過するコード案内部材の部分斜視図、(b)は、第2コード体が通過するコード案内部材の部分斜視図である。 本実施形態の制御ブロック図である。 他の実施形態のゴムコーティング装置の斜視図である。
以下、本発明の実施の一形態が、図面に基づき説明される。
図1は、本実施形態のゴムコーティング装置(以下、単に「装置」と記載される場合がある。)1を模式的に示す正面図である。本実施形態の装置1は、1本又は複数本のコードCからなるコード体Tに、未加硫のゴムG(以下、単に「ゴムG」という場合がある。)をコーティングするためのものである。本実施形態のコードCとしては、タイヤ用のビードワイヤーである場合が例示される。なお、コードCは、ゴムGがコーティングされるものであれば、特に限定されない。
図1に示されるように、本実施形態の装置1は、ゴム押出機2と押出ヘッド3とコード供給手段4とプルロール5と制御手段6とを含んでいる。
図2は、ゴム押出機2及び押出ヘッド3の横断面図である。図2に示されるように、本実施形態のゴム押出機2は、周知構造のものであり、例えば、シリンダー8とスクリュー軸9と第1駆動具10とを含んでいる。
シリンダー8は、本実施形態では、スクリュー軸9を収納するためのチャンバー8aと、チャンバー8a内にゴムGを投入するための投入口8bと、チャンバー8aからゴムGが押し出されるゴム押出口8cとを含んでいる。
スクリュー軸9は、本実施形態では、第1駆動具10によって回転駆動される。第1駆動具10がスクリュー軸9を回転駆動させることで、投入口8bに投入されたゴムGは、スクリュー軸9で混練されてゴム押出口8cに向かって押し出される。
第1駆動具10は、例えば、スクリュー軸9の回転数を調節可能なモータとして構成されている。このようなゴム押出機2は、ゴムGの押出速度を調節することができる。
本実施形態の押出ヘッド3は、ゴム押出機2の先端部に取り付けられるヘッド本体11と、ヘッド本体11に取り付けられるコード案内部材12とダイプレート13とを含んでいる。
ヘッド本体11は、例えば、内部にゴム押出口8cからゴムGが流入されるコーティング室11aを有する。ヘッド本体11は、本実施形態では、コーティング室11a内をコード体Tが通過しうるように、通過方向Fの前後に開口部11b、11cを具える。通過方向Fは、本実施形態では、ゴム押出機2からのゴムGの流入方向と直交する向きである。なお、通過方向Fは、このような向きに限定されるものではない。
コード案内部材12は、本実施形態では、後の開口部11cに気密に取り付けられる。コード案内部材12は、例えば、コード体TのコードCのそれぞれを、コーティング室11a内に案内する1個又は複数個のコード案内孔12aを有する。
図3(a)は、第1コード体T1が通過するコード案内部材12Aの部分斜視図、図3(b)は、第2コード体T2が通過するコード案内部材12Bの部分斜視図である。第1コード体T1と第2コード体T2とは、コードCの本数が異なる。本実施形態の装置1は、第1コード体T1と第2コード体T2とを少なくとも含む、複数種類のコード体T毎にゴムGをコーティングし得る。コード体TのコードCの本数としては、例えば、1〜10本程度が好適である。
図2及び図3に示されるように、各コード案内部材12には、例えば、コーティング室11aを通過するコード体TのコードCの本数と同じ個数のコード案内孔12aが設けられている。コード案内部材12は、例えば、コード体Tの種類と同じ個数が用意され、コード体T毎にコード案内部材12が取り替えられる。各コード体Tは、例えば、各コードCを互いに並列させたコード並列体として成形される。これにより、本実施形態のコード案内孔12aは、それぞれ並列されている。なお、コード体Tは、このような並列されたものに限定されるものではない。
ダイプレート13は、本実施形態では、ヘッド本体11の前の開口部11bに気密に取り付けられる。ダイプレート13は、コード体TにゴムGがコーティングされたゴム付コード体Txを形成する成形口13Aを有している。
成形口13Aは、例えば、1個又は複数の貫通孔13aを含んで形成されている。各貫通孔13aには、ゴムGと1本のコードCが通過する。貫通孔13aは、例えば、コーティング室11aを通過したコード体TのコードCの本数と同じ個数が設けられる。これにより、コード体TのコードCの本数分のゴム付コードCaが形成される。ダイプレート13は、例えば、コード体Tの種類と同じ個数が用意され、コード体T毎にダイプレート13が取り替えられる。
図1に示されるように、コード供給手段4は、押出ヘッド3のコード案内部材12(図2に示す)に、コードCを連続して供給するためのものである。本実施形態のコード供給手段4は、周知構造で構成されており、例えば、回転可能に支持されたリール具15(巻き枠)を含んでいる。コード供給手段4から供給されるコードCは、例えば、ガイドローラ16を介して、コード体Tに形成されてコード案内部材12に案内される。コード体Tの搬送方向が符号Dで示される。
リール具15には、ゴムGが被覆される前のコード(ビードワイヤー)Cが、予め巻き付けられている。リール具15の個数は、例えば、コード体TのコードCの本数に応じて設定される。リール具15の個数は、本実施形態では、コード体TのコードCの本数と同じである。コード供給手段4は、このような態様に限定されるものではなく、種々の構成を採用しうる。
プルロール5は、ゴム付コードCa(ゴム付コード体Tx)を回収するためのものである。プルロール5は、本実施形態では、ゴム付コードCaを巻き取るための複数のロール具18と、ロール具18を回転駆動させる第2駆動具19とを含んでいる。プルロール5は、例えば、押出ヘッド3とロール具18との間に配されるガイドローラ20を含んでも良い。ガイドローラ20は、例えば、ロール具18毎に設けられている。
ロール具18には、リール具15に巻き付けられたコードCの先端側がそれぞれ固定される。そして、第2駆動具19がロール具18を回転させることで、リール具15を回転させて、各コードCが引っ張られて搬送される。ロール具18の個数は、例えば、コード体TのコードCの本数に応じて設定される。ロール具18の個数は、本実施形態では、コード体TのコードCの本数と同じである。
本実施形態の第2駆動具19は、ロール具18の回転数を調節可能な周知構造のモータとして構成されている。これにより、ロール具18の回転によるゴム付コードCaの巻き取り速度を調節することができる。なお、プルロール5は、このような態様に限定されるものではなく、種々の構成を採用しうる。
制御手段6は、制御デバイス6aと、押出ヘッド3内の圧力を測定する圧力センサ6bと、ゴム付コード体Txの搬送速度を測定する速度センサ6cとを含んでいる。
本実施形態の制御デバイス6aは、例えば、CPU(中央演算装置)からなる演算部と、制御手順やプログラムが予め記憶されている記憶部と、記憶部から制御手順が読み込まれる作業用メモリとを含んでいる(図示省略)。制御デバイス6aは、処理結果等を表示するための表示部や、作業者が操作するための操作部が設けられてもよい。このような制御デバイス6aとしては、例えば、周知のプログラマブルシーケンサ、マイコン、パーソナルコンピュータ等が望ましい。
圧力センサ6bは、例えば、コーティング室11a内に充填されたゴムGによる圧力を測定し、この測定圧力P2に対応する電気信号を制御デバイス6aに出力する。このような圧力センサ6bとしては、例えば、周知の接触式センサが採用される。
速度センサ6cは、例えば、プルロール5の速度を計測し、速度に対応する電気信号を制御デバイス6aに出力する。速度センサ6cは、本実施形態では、ガイドローラ20の回転速度を計測する。ガイドローラ20は、ロール具18の回転速度及びゴム付コードCa(ゴム付コード体Tx)の搬送速度に対応する角速度で回転する。このため、速度センサ6cは、ゴム付コードCaの搬送速度を測定することができる。このような速度センサ6cとしては、例えば、周知の回転速度計が採用される。速度センサ6cは、例えば、ガイドローラ20毎、即ち、コード体TのコードCの本数と同数、設けられている。
制御デバイス6aは、例えば、圧力センサ6bからの電気信号に基づいて、ゴム押出機2のスクリュー軸9の回転数を制御するように形成されている。また、制御デバイス6aは、例えば、コード体T毎に、スクリュー軸9の回転数を制御するように形成されていても良い。
コード体TのコードCの本数が大きいほど、押出ヘッド3(コーティング室11a)内でのゴムGの消費量が大きくなるため、押出ヘッド3内のゴムGの圧力が短時間に低下する。また、コード体TのコードCの本数が小さいほど、押出ヘッド3内でのゴムGの消費量が小さくなるため、押出ヘッド3内のゴムGの圧力の変化が小さくなる。このように、押出ヘッド3内の圧力をコード体TのコードCの本数に適するように制御する必要がある。このため、本実施形態の制御手段6は、ゴムGの押出速度、即ち、スクリュー軸9の回転数を用いて、押出ヘッド3内のゴムGの圧力を制御している。
制御手段6は、具体的には、スクリュー軸9の回転数を操作量として、押出ヘッド3内の圧力をPID制御している。PID制御は、フィードバック制御の一つであって、自動制御系において比例積分動作の残留偏差を0にする性質と、比例微分動作の応答を速くする性質を併せ持った特性を有する。
PID制御は、本実施形態では、コード体T毎に予め定められた異なる比例ゲインを用いた目標を含んでいる。これにより、各コード体Tに最適な比例ゲインを採用できるので、押出ヘッド3内を目標圧力P1に近づけることができる。また、例えば、第1コード体T1から第2コード体T2に変更した場合でも、押出ヘッド3内の目標圧力P1と圧力センサ6bによる測定圧力P2との差ΔPに基づく修正動作を加えることができるので、差ΔPをより早く小さくすることができる。したがって、本実施形態の装置1は、早期に目標圧力P1とすることができるので、コード体Tの変更(コードCの本数変更)に伴うコード体Tへのゴム付け不良を抑制することができる。また、このような装置1は、例えば、コードCの減少に伴うゴムGの圧力の増大によるゴム焼けやスピューによる無駄な廃棄等を効果的に防ぐことができる。前記スピューとは、押出ヘッド3内の異常な高圧を抑制するために押出ヘッド3内から排出されたゴムGのことである。目標圧力P1は、ゴムGをコードCに適正に付けることができる押出ヘッド3内の圧力であって、例えば、コード体T毎及びコード体Tの搬送速度毎に予め定められた圧力である。目標圧力P1は、例えば、制御デバイス6aに予め入力されている。
PID制御は、例えば、コード体T毎に予め定められた異なる積分ゲインを用いた目標を含んでいる。これにより、例えば、各コード体Tに最適な積分ゲインを採用できるので、押出ヘッド3内を目標圧力P1に、一層早く近づけることができる。また、例えば、第1コード体T1から第2コード体T2に変更した場合でも、押出ヘッド3内の目標圧力P1と測定圧力P2との定常状態での差をなくすことができる。
PID制御は、例えば、コード体T毎に予め定められた異なる微分ゲインを用いた目標を含んでいる。これにより、例えば、各コード体Tに最適な微分ゲインを採用できるので、押出ヘッド3内を目標圧力P1に、さらに速く近づけることができる。また、例えば、第1コード体T1から第2コード体T2に変更した場合でも、押出ヘッド3内の目標圧力P1と測定圧力P2との差ΔPの変化の度合いに応じた修正動作を加えることができるので、前記差ΔPをさらに早く小さくすることができる。
上述のようなPID制御によるスクリュー軸9の回転数(u1(t)・(rpm))は、下記式(a)で定められる。
Figure 2021154577

但し、e(t)は、押出ヘッド3内の目標圧力P1と押出ヘッド3内の測定圧力P2との差(MPa)、
Kpnは、コード体T毎に予め定められた比例ゲイン、
Kinは、コード体T毎に予め定められた積分ゲイン、及び、
Kdnは、コード体T毎に予め定められた微分ゲインである。
nは、コード体Tの種類数を示す。
なお、積分ゲイン及び微分ゲインには、それぞれ、いずれのコード体Tにおいても同じゲインKi、Kdが採用されても良い。また、各ゲインKpn、Kin及びKdnは、種々の実験やシミュレーションによって得られる最適値が採用される。
また、PID制御は、プルロール5の最大速度に基づいた係数を用いた目標を含んでも良い。このPID制御によるスクリュー軸9の回転数(u2(t)・(rpm))は、下記式(b)で定められる。このようなPID制御によれば、この装置1で使用する範囲内で効率よく制御することができる。なお、w(t)/Wが1を超えれば異常であるといえる。
Figure 2021154577

但し、w(t)は、プルロール5の速度(m/s)、具体的には、コード体Tの各コードCの搬送速度の合計値、より具体的には、コード体Tの各コードCの搬送速度の測定値の合計値である。
gは、係数、
Wは、プルロール5の最大速度(m/s)、具体的には、w(t)の内、この装置1で使用する範囲の最大値である。
なお、係数gは、種々の実験やシミュレーションによって得られる最適値が採用される。
また、コード体Tを変更(押出ヘッド3内を通過するコードCの本数が変更)するとき、例えば、第2駆動具19は一旦停止されて、コード案内部材12及びダイプレート13が取り替えられる。これにより、コーティング室11aが開放されるので、押出ヘッド3内の圧力が小さくなる。そうすると、コード体Tの変更後、第2駆動具19を再度駆動するときには、押出ヘッド3内の圧力が大きく変動していることがある。このようなコード体Tの変更に伴う外乱による測定圧力P2を早期に目標圧力P1にするため、制御手段6は、上述のPID制御に加えて、フィードフォワード制御を含んでも良い。フィードフォワード制御は、例えば、コード体Tの変更によるコードCの本数の差に基づいて予め定められたプルロール5の速度ゲインKppを含む補正値v(t)が用いられる。
なお、例えば、コードCに付けられるゴムGの質量を変更することで、ゴム付コードCaの質量も変化し、プルロール5の第2駆動具19に作用する負荷が変動するので、ロール具18の速度(測定値)が異なる。このような変更に伴う外乱による測定圧力P2を早期に目標圧力P1にするため、制御手段6は、上述のフィードフォワード制御を含んでも良い。また、フィードフォワード制御は、上述のような外乱に対応するものだけではなく、種々の外乱に対応し得る。
PID制御とフィードフォワード制御とを含んだ制御によるスクリュー軸9の回転数(u3(t)・(rpm))は、下記式(1)〜(3)で定められる。このようなPID制御とフィードフォワード制御とを含む制御ブロック図が図4に示される。
Figure 2021154577
但し、hは、係数、
Kppは、速度ゲインであって、ゴム付コード体Txの各コードCの平均の搬送速度(m/s)毎に定められる。
なお、h、Kppは、種々の実験によって得られる最適値が採用される。
なお、制御手段6は、例えば、速度センサ6cからの電気信号に基づいて、ゴム押出機2のスクリュー軸9の回転数を制御するように形成されても良い。
図5は、他の実施形態の成形口13Aを有する装置1の斜視図である。本実施形態の装置1と同じ構成には同じ符号が付されて、その説明が省略される。図5に示されるように、この実施形態の成形口13Aは、1個の貫通孔13bで形成されている。貫通孔13bには、例えば、コード体TとゴムGとが通過して、複数本のゴム付コードCaからなる1本のゴム付コード体Txが形成される。プルロール5は、この実施形態では、1個のロール具18と1個の第2駆動具19と複数のガイドローラ20とを含んで構成される。このように、本発明の装置1では、1本又は複数本のゴム付コードCaがそれぞれ形成されても良いし、複数本のゴム付コードCaからなる1本のゴム付コード体Txが形成されても良い。なお、成形口13Aは、これらの態様に限定されるものではなく、種々の態様が採用される。
次に、このような装置1を用いたゴムコーティング方法が説明される。
本実施形態のゴムコーティング方法は、押出ヘッド3内に加圧された状態のゴムGを充填する充填工程、コード体TにゴムGをコーティングするコーティング工程、及び、押出ヘッド3内の圧力をPID制御する制御工程を含んでいる。前記充填工程及びコーティング工程は、周知の方法が採用されるので、これらの工程については、その説明が省略される。
本実施形態の制御工程では、先ず、押出ヘッド3(コーティング室11a)内の圧力が、圧力センサ6bによって測定される。そして、圧力センサ6bで測定された測定圧力P2に対応した電気信号が制御デバイス6aに出力される。制御デバイス6aは、上述のPID制御にて、測定圧力P2を押出ヘッド3内の目標圧力P1とするように、スクリュー軸9の回転数を決定して、その回転数に対応した電気信号を第1駆動具10に出力して、スクリュー軸9を前記回転数で駆動する。なお、コード体TのコードCの本数を変更した場合には、例えば、第2駆動具19の再度の駆動による外乱の影響を早期に取り除くことが望ましい。このため、制御デバイス6aは、PID制御に、上述の速度ゲインKppを含む補正値v(t)を用いたフィードフォワード制御を加えて、スクリュー軸9の回転数を決定するよう制御するのが望ましい。これにより、本実施形態のゴムコーティング方法では、コード体Tへのゴム付け不良が抑制される。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明はこれらの実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
3 押出ヘッド
9 スクリュー軸
G ゴム
T コード体

Claims (10)

  1. 1本又は複数本のコードからなる第1コード体と、前記第1コード体とは異なる本数の前記コードからなる第2コード体とを少なくとも含む複数のコード体に、未加硫のゴムをコーティングするゴムコーティング方法であって、
    前記ゴムをスクリュー軸で押出ヘッド内に押し出して前記押出ヘッド内に加圧された状態の前記ゴムを充填する工程、
    前記押出ヘッド内に前記コード体を通過させて前記各コード体に前記ゴムをコーティングする工程、及び、
    前記スクリュー軸の回転数を操作量として、前記押出ヘッド内の圧力をPID制御する制御工程を含み、
    前記PID制御は、前記コード体毎に予め定められた異なる比例ゲインを用いた目標を含む、
    ゴムコーティング方法。
  2. 前記PID制御は、前記コード体毎に予め定められた異なる積分ゲインを用いた目標を含む、請求項1に記載のゴムコーティング方法。
  3. 前記PID制御は、前記コード体毎に予め定められた異なる微分ゲインを用いた目標を含む、請求項1又は2に記載のゴムコーティング方法。
  4. 前記押出ヘッド内を通過した前記コード体をプルロールで引っ張って搬送する工程を含み、
    前記制御工程では、前記コード体を変更したときに、変更前後の前記コードの本数の差に基づいて定められた前記プルロールの速度ゲインを用いたフィードフォワード制御がなされる、請求項1ないし3のいずれかに記載のゴムコーティング方法。
  5. 前記PID制御は、前記プルロールの最大速度に基づいた係数を用いた目標を含む、請求項4に記載のゴムコーティング方法。
  6. 前記スクリュー軸の回転数は、下記式(1)〜(3)から定められる、請求項4又は5に記載のゴムコーティング方法。
    Figure 2021154577

    但し、u(t)は、前記スクリュー軸の回転数(rpm)、
    w(t)は、前記プルロールの速度(m/s)、
    e(t)は、前記押出ヘッド内の目標圧力と前記押出ヘッド内の測定圧力との差(MPa)、
    g、hは、係数、
    Wは、前記プルロールの最大速度(m/s)、
    Kpnは、前記コード体毎に予め定められた比例ゲイン、
    Kinは、前記コード体毎に予め定められた積分ゲイン、
    Kdnは、前記コード体毎に予め定められた微分ゲイン、及び、
    Kppは、前記速度ゲインである。
  7. 1本又は複数本のコードからなる第1コード体と、前記第1コード体とは異なる本数の前記コードからなる第2コード体とを少なくとも含む複数のコード体に、未加硫のゴムをコーティングするゴムコーティング装置であって、
    前記ゴムを押し出すスクリュー軸、前記スクリュー軸に押し出され加圧された状態の前記ゴムが充填され、かつ、前記コード体が通過して前記ゴムが前記各コード体にコーティングされる押出ヘッド、及び、前記スクリュー軸の回転数を操作量として、前記押出ヘッド内の圧力を制御する制御手段を含み、
    前記制御手段は、前記コード体毎に予め定められた異なる比例ゲインを用いたPID制御が実行可能である、
    ゴムコーティング装置。
  8. 前記制御手段は、前記コード体毎に予め定められた異なる積分ゲインを用いたPID制御が実行可能である、請求項7に記載のゴムコーティング装置。
  9. 前記制御手段は、前記コード体毎に予め定められた異なる微分ゲインを用いたPID制御が実行可能である、請求項7又は8に記載のゴムコーティング装置。
  10. 前記押出ヘッド内を通過した前記コード体を引っ張って搬送するプルロールを含み、
    前記制御手段は、前記押出ヘッドを通過する前記コード体を変更したときに、変更前後の前記コードの本数の差に基づいて定められた前記プルロールの速度ゲインを用いたフィードフォワード制御が実行可能である、請求項7ないし9のいずれかに記載のゴムコーティング装置。
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