JP2021153499A - 冷菓の製造装置及び製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】押出方向の端面の平滑性に優れる複層冷菓を製造できる製造装置の提供。【解決手段】冷菓材料の未硬化物を排出する押出部10と、押出部10から排出された未硬化物を押出方向に対して交差する方向に切断する切断部を備え、押出部10は、円筒状の主筒部11bを備える第1のノズル11と、第1のノズル11の内部に設けられた、第2のノズル12を有し、第2のノズル12は、主筒部11bの中心軸Pを回転軸として回転する幹管部12bと、幹管部12bから突出する枝管部12dを有し、枝管部12dは、前記幹管部から遠ざかるにしたがって開口面積が大きくなる吐出孔12eを有する、冷菓の製造装置。【選択図】図3

Description

本発明は冷菓の製造装置及び製造方法に関する。
冷菓の製造方法として、モールド(成形型)を使用する方法(例えば、特許文献1)と、モールドを使用せず、押出成形により冷菓を製造する方法(例えば、特許文献2)が知られている。
特許文献1には、異なる材料で形成された2層以上の連続層を有する複層冷菓を製造する方法として、まずモールドを用いて凹部を有する冷菓外層を形成し、その凹部にソースを充填し、冷却して硬化させる方法が記載されている。
一方、押出成形法では、概略、冷菓材料の未硬化物を、所望の形状の開口部を有するノズルから下方に向けて押出し、押出方向に対して略垂直に切断する方法で、所望の形状および大きさに成形する。切断された成形物はベルトコンベアやトレイ等の上に自然落下し、これを冷却し硬化させて冷菓を製造する。
特開2014−198019号公報 特開2013−162758号公報
押出成形法にあっては、ノズルから未硬化物を押出する工程や、切断してベルトコンベア等の上に落下させる工程を経るため、設計通りの形状が得られない場合がある。
本発明は、押出成形法で複層冷菓を製造する際の形状安定性に優れる製造装置及び製造方法を提供することを目的とする。
本発明は以下の構成を有する。
[1] 冷菓材料の未硬化物を排出する押出部と、前記押出部から排出された未硬化物を押出方向に対して交差する方向に切断する切断部を備え、
前記押出部は、円筒状の主筒部を備える第1のノズルと、前記第1のノズルの内部に設けられた、第2のノズルを有し、
前記第2のノズルは、前記主筒部の中心軸を回転軸として回転する幹管部と、前記幹管部から突出する枝管部を有し、
前記枝管部は、前記幹管部から遠ざかるにしたがって開口面積が大きくなる吐出孔を有する、冷菓の製造装置。
[2] 前記回転軸から前記主筒部の径方向外方へ向かう方向において、前記回転軸から前記主筒部の内壁までの距離の20〜90%の領域に前記吐出孔が存在する、[1]の製造装置。
[3] 前記枝管部が、前記幹管部の回転方向に間隔をおいて2〜4個設けられている、[1]又は[2]の製造装置。
[4] さらに、前記第1のノズルの外面に気体を吹き付けるエアノズルを備える、[1]〜[3]のいずれかの製造装置。
[5] 前記[1]〜[4]のいずれかの製造装置を用いて冷菓を製造する方法であって、前記第1のノズルから第1の冷菓材料の未硬化物を押出しつつ、前記第2のノズルを、前記第1のノズルの中心軸を回転軸として回転させながら、前記吐出孔から第2の冷菓材料の未硬化物を押出して、前記第1の冷菓材料の未硬化物と前記第2の冷菓材料の未硬化物とが合一した複合未硬化物を排出し、
排出された前記複合未硬化物を前記切断部で切断して成形物を得て、前記成形物を硬化させて冷菓を得る、冷菓の製造方法。
[6] 前記製造装置が、前記第1のノズルの外面に気体を吹き付けるエアノズルを備え、前記複合未硬化物における前記第1の冷菓材料の未硬化物よりも温度が高い気体を前記第1のノズルの外面に吹き付けつつ、前記第1のノズルから前記第1の冷菓材料の未硬化物を押出す、[5]の製造方法。
[7] 前記第1の冷菓材料の凍結点が−8.0〜−1.5℃であり、前記第1の冷菓材料の未硬化物を凍結点より低い温度で前記第1のノズルに供給し、
前記第2の冷菓材料の凍結点が−5℃以下であり、前記第2の冷菓材料の未硬化物を凍結点より高い温度で前記第2のノズルに供給する、[5]又は[6]の製造方法。
[8] 単位時間当たりに、前記第1のノズルから押出される前記第1の冷菓材料の未硬化物の体積V1と、前記吐出孔から押出される前記第2の冷菓材料の未硬化物の総体積V2との比を表す、V1:V2が100:8〜100:30である、[7]の製造方法。
[9] 前記第1の冷菓材料及び前記第2の冷菓材料の凍結点が、それぞれ−8.0〜−1.5℃であり、前記第1の冷菓材料の未硬化物を凍結点より低い温度で前記第1のノズルに供給し、前記第2の冷菓材料の未硬化物を凍結点より低い温度で前記第2のノズルに供給する、[5]又は[6]の製造方法。
[10] 単位時間当たりに、前記第1のノズルから押出される前記第1の冷菓材料の未硬化物の体積V1と、前記吐出孔から押出される前記第2の冷菓材料の未硬化物の総体積V2との比を表す、V1:V2が100:20〜100:100である、[9]の製造方法。
本発明の製造装置及び製造方法によれば、押出成形法で複層冷菓を製造する際の形状安定性に優れる。
本発明の製造装置を用いて製造される冷菓の一実施形態を示す斜視図である。 図1の冷菓の平面図である。 本発明の冷菓の製造装置の一実施形態を示す正面図である。 成形工程を説明するための側面図である。 第2のノズルの一例を示す正面図である。 第2のノズルの他の例を示す正面図である。 第2のノズルの他の例を示す正面図である。 連続式フリーザーの例を示す概略構成図であり、(a)は縦断面図、(b)は(a)中のB−B線に沿う横断面図である。 第2のノズルの変形例を下方から見た一部断面平面図である。 表側端面の平滑性の評価方法を説明するための側面図である。 スティックの平行性の評価方法を説明するための側面図である。 形状安定性の評価方法を説明するための平面図である。 形状安定性の評価方法を説明するための断面図である。 形状安定性の評価方法を説明するための断面図である。
以下の用語の定義は、本明細書および特許請求の範囲にわたって適用される。
本発明における冷菓は、一般的な「冷菓」に分類されるもの、及びフローズンヨーグルトを含む。「冷菓」は、具体的には、アイスクリーム類(アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス)、氷菓を挙げることができる。
アイスクリーム類とは、乳又はこれらを原料として製造した食品を加工し、又は主要原料としたものを凍結させたものであって乳固形分3.0%以上を含むもの(はっ酵乳を除く)をいう。アイスクリーム類は、含まれる乳固形分と乳脂肪分の量によって、アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイスの3つに分類される。
一方、乳固形分3.0%未満のものは、前記アイスクリーム類ではなく、食品衛生法に基づく厚生省告示「食品、添加物等の規格基準」により、氷菓として規定されている。
また、フローズンヨーグルトは、乳及び乳製品の成分規格等に関する省令により、種類別「発酵乳」に分類される。発酵乳は「乳又はこれと同等以上の無脂乳固形分を含む乳等を乳酸菌又は酵母で発酵させ、糊状または液状にしたもの又はこれらを凍結したものをいう」と定められ、成分規格は、「無脂乳固形分8.0%以上、乳酸菌数又は酵母数1000万/ml以上」と規定されている。フローズンヨーグルトは、凍結した発酵乳に該当する。
本発明における冷菓は、氷菓、アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス、フローズンヨーグルトのいずれであってもよい。
凍結点は、液状にした冷菓材料を雰囲気温度−25℃で冷却しながら、品温を経時的に測定し、液体が固体になる際の発熱反応により温度が下降しないポイント(凝固点)における温度である。
Brixは、屈折計(例えばATAGO社製品名RX−5000)を用い、測定温度20℃で測定した値である。3回測定した平均値をBrixの測定値とする。
密度は、試料を5℃に温度調節し、100cmの容器に入れて、重量(単位:g)を測定し、重量g/100cmで算出される値(単位:g/cm)である。
成分等の含有量の測定方法は以下の方法を用いる。
(1)水分
常圧加熱乾燥法(乾燥助剤添加法)により測定する。
(2)固形分
固形分(質量%)=100−水分(質量%)で算出する。
(3)脂肪分・乳脂肪
「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」に記載の、アイスクリーム類の乳脂肪分の定量法に準拠する方法で測定する。
具体的には、試料4gを小型ビーカーに採り、水3mLを加えてよく混ぜ合わせ、レーリッヒ管に移す。前記ビーカーは、水3mLでよく洗い、その洗液を前記レーリッヒ管に加え、振り混ぜる。次に、アンモニア水(アンモニアの25〜30%水溶液、無色透明なもの)2mLを加え、静かに混合する。次に、前記レーリッヒ管を60℃の水浴中につけ、時々振り混ぜながら20分間加温する。さらに2mLエタノール(95〜96%水溶液)10mLを加えてよく混ぜ合わせる。
次いで、前記レーリッヒ管にエーテル25mLを加え静かに回転し、均一の色調となったときエーテルガスを抜き、管を水平にして30秒間激しく振り混ぜる。次に石油エーテル(沸点60℃以下)25mLを加え、同様に30秒間振り混ぜて栓を緩め、上澄液が透明になるまで直立して2時間以上静置する。上澄液を、予め恒量を求めたビーカーに入れる。
前記レーリッヒ管に、上記と同様の手順で、エーテル25mL及び石油エーテル25mLを加えて混ぜ、上澄液を前記ビーカーに入れる。側管の先端を、エーテルと石油エーテルの等量混合液で洗浄して前記ビーカーに加える。
前記ビーカーを、約75℃に加熱して溶剤を揮発させ、雰囲気温度100〜105℃の乾燥器中で1時間乾燥した後、秤量する。ビーカーの恒量からの増加分を脂肪分とする。
試料が乳脂肪以外の他の脂肪分を含まない場合は、上記で求めた脂肪分を乳脂肪の含有量とする。
試料が乳脂肪以外の他の脂肪分を含む場合は、上記で求めた脂肪分から他の脂肪分を差し引いた値を乳脂肪の含有量とする。
(4)無脂乳固形分
「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」に記載の、発酵乳及び乳酸菌飲料の無脂乳固形分の定量法に準拠する方法で測定する。
具体的には、試料(凍結状のものにあっては、40℃以下の温度でなるべく短時間に全部融解させたもの)約50gを精密に量り、フェノールフタレイン溶液数滴を加える。これをかき混ぜながら10%水酸化ナトリウム溶液を徐々に加えて微アルカリ性とし、メスフラスコに採る。水を加えて100mLとし、その5mLを正確に150mLのケルダール分解フラスコに採る。これに硫酸カリウム9gと硫酸銅1gの混合粉末0.2gを加え、更にフラスコの内壁を伝わらせて硫酸10mLを加える。次に、このフラスコを徐々に加熱し、亜硫酸ガスの白煙が生じたとき少し加熱を強める。泡末の大部分が消失した後、強熱し、中の液が透明な淡青色を呈し、かつ、フラスコの内壁に炭化物を認めなくなったとき加熱を止める。放冷後、注意しながら水30mLを加え、再び冷却した後フラスコを蒸留装置に連結する。この場合、200mLの吸収フラスコ中には0.05mol/L硫酸30mL及びメチルレッド溶液数滴を入れ、冷却器の下端が液中につかるようにする。
次に、ケルダール蒸留装置の漏斗から30%水酸化ナトリウム溶液40mLを入れ、水10mLで洗い込み、ピンチコックを閉じ、直ちに蒸留をはじめる。留出液が80mL〜100mLの量に達したとき冷却器の下端を液面から離し、更に留出液の数mLを採る。蒸留終了後、冷却器の液に浸った部分を少量の水で洗い、その洗液を吸収フラスコ中の液に合し、これを0.1mol/L水酸化ナトリウム溶液で滴定する。
無脂乳固形分(単位:質量%)は、次式によって計算する。
無脂乳固形分={0.0014×(A−B)}/試料の採取量(単位:g)×6.38×2.82×100
A:0.05mol/Lの硫酸30mLを中和するのに要する0.1mol/L水酸化ナトリウム溶液の量(単位:mL)
B:滴定に要した0.1mol/L水酸化ナトリウム溶液の量(単位:mL)
標示薬:メチルレッド溶液(メチルレッド1gをエタノール50mLに溶かし、これに水を加えて100mLとし、必要があればろ過する。
(5)乳固形分
前記(3)の方法で求めた乳脂肪分と、前記(4)の方法で求めた無脂乳固形分との合計を乳固形分とする。
<冷菓>
図1、2は本発明の製造装置を用いて製造される冷菓の一実施形態である。図1は斜視図、図2は平面図である。
本実施形態の冷菓1は、平板状の冷菓本体2にスティック3が挿入されたアイスバー状の製品である。冷菓本体2は、第1の冷菓材料からなる海部4と、第2の冷菓材料からなる3個の島部5a、5b、5cとからなる。海部4及び島部5a、5b、5cは、それぞれZ方向に連続して存在する連続層であり、島部5a、5b、5cは海部4中に存在する。
以下、冷菓本体2の厚さ方向をZ方向、Z方向に垂直かつスティック3の挿入方向に平行な方向をX方向、X方向及びZ方向に垂直な方向をY方向とする。冷菓本体2は押出成形法で成形されたものであり、Z方向は押出方向に平行である。
本実施形態において、後述のトレイ上に押出成形した際に、トレイに接していた端面を他方の端面2bとする。以下、一方の端面2aを表側端面(トレイに接していた端面とは反対側の端面)、他方の端面2bを裏側端面ということもある。
冷菓本体2の、Z方向の端面2a、2bを平面視したとき、島部5a、5b、5cはそれぞれ内方から外方へ延びつつ、回転軸Pを中心とする一回転方向(以下、Q1方向ともいう)に曲がる曲線をなしている。
本明細書において「一回転方向」とは、所定の回転軸を中心として回転する2つの回転方向(時計回り方向と反時計回り方向)のうちの一方の回転方向を意味する。
図1において、Q1方向は上から見て反時計回り方向を示す。回転軸Pの位置は特に限定されないが、冷菓本体2のX−Y平面における中央部を通ることが好ましい。3個の島部5a、5b、5cの形状は互いに同じでもよく、異なってもよい。冷菓本体2の平面形状(設計値)及び回転軸Pの位置は、後述の排出部11dの内面形状及び幹管部12bの回転軸の位置によって調整できる。
Z方向の一方の端面2aと他方の端面2bとで、島部5a、5b、5cはそれぞれQ1方向にずれている。すなわち、島部5a、5b、5cはZ方向に対して斜めに延在する。
本明細書において、「Z方向の一方の端面と他方の端面とで島部(例えば島部5a)が特定の方向(例えばQ1方向)にずれている」とは、一方の端面における島部5aと、他方の端面における島部5aを、Z方向に垂直な1つの投影面に、Z方向から平行投影したときに、投影面における両者の位置がQ1方向にずれていることを意味する。
冷菓本体2において、海部4中の島部5a、5b、5cがZ方向に対して斜めに延在すると良好な形状安定性が得られやすい。例えば、トレイ上に押出成形する際の、海部4の流動性と島部5a、5b、5cの流動性とに差があっても、流下速度の不均一が緩和され、表側端面2aの平滑性が得られやすい。
また、第2の冷菓材料からなる連続層である島部5a、5b、5cが、Z方向に対して斜めに延在すると、第2の冷菓材料を広範囲に存在させやすい。第2の冷菓材料が広範囲に存在すると、冷菓1を喫食する際に、第2の冷菓材料の風味を広範囲で味わうことができる。また、第2の冷菓材料が広範囲に存在すると、冷菓全体に対する第2の冷菓材料の含有量を増大しやすい。
Q1方向において、一方の端面2aから他方の端面2bに至るまでに、島部5a、5b、5cが移動した軌跡の中心角αは30〜200°が好ましく、50〜160°がより好ましい。上記範囲の下限値以上であると、島部5a、5b、5cがZ方向に対して斜めに延在することにより効果が充分に得られやすい。上限値以下であると、多数個の冷菓1を連続製造する際の、島部5a、5b、5cの形状安定性に優れる。
冷菓本体2において、海部4の体積V1と島部5a、5b、5cの総体積V2との比をV1:V2とする。本実施形態においてV2は3個の島部5a、5b、5cの各体積の合計である。
後述の第1の態様の場合、V1:V2は100:8〜100:30が好ましく、100:10〜100:25がより好ましい。V2の比率が上記範囲の下限値以上であると第2の冷菓材料の風味を充分に味わうことができる。上限値以下であると良好な形状安定性が得られやすい。V2の比率が多いほど、表側端面2aの平滑性が不充分になりやすく、本発明を適用することによる効果が大きい。
後述の第2の態様の場合、V1:V2は100:20〜100:100が好ましく、100:30〜100:100がより好ましい。V2の比率が上記範囲の下限値以上であると第2の冷菓材料の風味を充分に味わうことができる。上限値以下であると良好な形状安定性が得られやすい。
冷菓本体2の、Z方向の厚さは10〜30mmが好ましい。厚さが小さい方が、表側端面2aの平滑性が不充分になりやすく、本発明を適用することによる効果が大きい。この観点から、Z方向の厚さは10〜25mmがより好ましい。
海部4と島部5a、5b、5cの体積の合計、すなわち冷菓本体2の体積は特に限定されないが、例えば30〜120mLが好ましい。
<製造装置>
図3、4は、本発明の冷菓の製造装置の一実施形態であり、図3は正面図、図4は側面図である。本実施形態の装置は、押出成形法で図1、2に示す冷菓を製造する押出し成形装置である。
本実施形態の装置は、概略、冷菓材料の未硬化物を下方に向けて排出する押出部10と、押出部10から排出された未硬化物を押出方向(Z方向)に対して垂直に切断する切断部20を備える。切断部20では、例えばワイヤ等で未硬化物を切断して、平板状に成形する。切断する直前の未硬化物にスティック3を刺すスティック挿入装置(図示略)が設けられており、アイスバー状の成形物22がトレイ30上に自然落下する。
押出部10は、第1のノズル11と、第1のノズル11の内部に設けられた第2のノズル12を有する。
第1のノズル11は、上側から順に、第1の供給部11aと、円筒状の主筒部11bと、縮径部11cと、排出部11dを有する。第1のノズル11の外側にエアノズル11eが設けられている。
第1の供給部11aは、第1のノズル11と第2のノズル12との間の空間に第1の冷菓材料を供給する。排出部11dは筒状であり、その内面形状は、得ようとする成形物22の平面形状に、落下による変形を加味した形状に設計される。
以下において、径方向は特に断りが無い限り、主筒部11bの半径方向である。
第2のノズル12は、上側から順に、第2の供給部12aと、幹管部12bを有する。
第2の供給部12aは、第2のノズル12内に第2の冷菓材料を供給する。
幹管部12bは、主筒部11bと同軸であり、主筒部11bの中心軸を回転軸Pとして回転する。幹管部12bは、径方向外方に突出する枝管部12dを有し、枝管部12dより下側に先端部12cを有する。先端部12cは、下方に向かって縮径する円錐状である。
Z方向において、枝管部12dは主筒部11bと縮径部11cとの境界近傍に位置し、幹管部12bの先端は、縮径部11cと排出部11dとの境界近傍に位置する。
枝管部12dは、幹管部12bの回転方向(以下、Q2方向ともいう)において等間隔に3個設けられている。図3において、Q2方向は上から見て時計回り方向を示す。3個の枝管部12dは同一のX−Y平面上に存在する。
各枝管部12dの周面のうち、幹管部12bがQ2方向に回転したときに進行方向となる側とは反対側の面に吐出孔12eが設けられている。
吐出孔12eの形状は、幹管部12bから遠ざかるにしたがって、開口面積が大きくなる形状である。
後述の第1の態様の場合、例えば、図5に示すようなスリット状、又は図6に示すような開口径が異なる複数の孔が好ましい。
後述の第2の態様の場合、例えば、図7に示すような幅広の台形状が好ましい。
図5に例示するように、吐出孔12eがスリット状である場合、Z方向におけるスリット幅wは、幹管部12bから遠ざかるにしたがって漸次拡大する。1個の吐出孔12eにおけるスリット幅wの最大値と最小値との差は0.5〜8mmが好ましく、1〜5mmがより好ましい。上記範囲内であると、主筒部11bの径方向における吐出量の均一性に優れる。
例えば、スリット幅wの最大値は1〜9mmが好ましく、2〜6mmがより好ましい。スリットの形状は特に限定されない。例えば、三角形、台形、扇形等が挙げられる。これらの形状の角が丸みを帯びていてもよい。
図6に例示するように、吐出孔12eが複数の孔である場合、最も大きい孔の開口面積と、最も小さい開口面積との差は5〜80mmが好ましく、10〜60mmがより好ましい。上記範囲内であると、主筒部11bの径方向における吐出量の均一性に優れる。
例えば、最も大きい孔の開口面積10〜80mmが好ましく、20〜70mmがより好ましい。孔の形状は特に限定されない。例えば円形、楕円形、又は卵形等が挙げられる。
図7に例示するように、吐出孔12eが幅広の台形状である場合、Z方向における幅は、幹管部12bから遠ざかるにしたがって漸次拡大する。1個の吐出孔12eにおける幅の最大値(W2)と最小値(W1)との差は2〜14mmが好ましく、4〜12mmがより好ましい。上記範囲内であると、主筒部11bの径方向における吐出量の均一性に優れる。
例えば、前記最大値(W2)は6〜16mmが好ましく、8〜14mmがより好ましい。
回転軸Pから径方向外方へ向かう方向において、吐出孔12eが存在する位置は、回転軸Pから主筒部11bの内壁までの距離Dの20〜90%の領域内が好ましい。距離Dの0%は回転軸Pの位置、100%は主筒部11bの内壁の位置である。より好ましくは22〜88%の領域内であり、さらに好ましくは25〜85%の領域内である。吐出孔12eが前記領域内に存在すると、主筒部11bの径方向における吐出量の均一性に優れる。
本実施形態において、3個の枝管部12dにそれぞれ存在する吐出孔12eの、位置及び形状は互いに同じである。
エアノズル11eは、必要に応じて、第1のノズル11の外面に気体を吹き付ける。本実施形態において、エアノズル11eは、排出部11dの下端(排出口)の近傍と、主筒部11bの外側の2箇所に設けられている。
エアノズル11eは、管状のエアノズル本体に、孔状の吹出口11fが複数形成されている。エアノズル本体は第1のノズル11の周方向に沿って、第1のノズル11から離間して設けられている。吹出口11fは、第1のノズル11と向かい合う面に形成されている。エアノズル本体の中心軸はX−Y平面上に存在し、複数の吹出口11fは、X−Y平面に沿って設けられている。
排出口近傍のエアノズル11eは、排出部11dの全周のうち、未硬化物21にスティック3を刺すための部位を除く領域に設けられている。
主筒部11bの外側のエアノズル11eは、主筒部11bの全周に気体が接触するように、設けられている。
<製造方法>
本実施形態の装置を用いて冷菓1を製造するには、第1のノズル11に第1の冷菓材料の未硬化物(以下、第1の未硬化物ともいう)を連続的に供給し、第2のノズル12に第2の冷菓材料の未硬化物(以下、第2の未硬化物ともいう)を連続的に供給する。第1のノズル11から第1の未硬化物を押出しつつ、第2のノズル12をQ2方向に回転させながら、吐出孔12eから第2の未硬化物を押出す。トレイ30はY方向に所定の速度で移動させる。
第1のノズル11内では、第1の未硬化物が、主筒部11bから縮径部11cを経て排出部11dから押出される途中で、第1の未硬化物の内部に、第2のノズル12の吐出孔12eから押出された第2の未硬化物が注入される。排出部11dからは、第1の未硬化物と第2の未硬化物とが合一した複合未硬化物がZ方向に排出される。
所定量の複合未硬化物が流下した時点で、切断部20で切断すると、平板状の成形物22がトレイ30上に自然落下する。切断直前の複合未硬化物に対してX方向にスティック3を刺す。これら操作を繰り返して、多数個の成形物22を連続製造する。
得られた成形物22を冷却し硬化させて冷菓1を得る。硬化は常法で行うことができる。例えば、成形物22を、−45〜−30℃で20分間〜1時間保持する方法で硬化させる。
第1の冷菓材料及び第2の冷菓材料は特に限定されず、アイスクリーム類及び氷菓において公知の材料を使用できる。
冷菓の製造方法として、下記第1の態様又は第2の態様が好ましい。
第1の態様:第1の冷菓材料の凍結点が−8.0〜−1.5℃であり、第1の冷菓材料の未硬化物を凍結点より低い温度で第1のノズル11に供給し、第2の冷菓材料の凍結点が−5℃以下であり、第2の冷菓材料の未硬化物を凍結点より高い温度で第2のノズル12に供給する態様。
第2の態様:第1の冷菓材料及び第2の冷菓材料の凍結点が、それぞれ−8.0〜−1.5℃であり、第1の冷菓材料の未硬化物を凍結点より低い温度で第1のノズル11に供給し、第2の冷菓材料の未硬化物を凍結点より低い温度で第2のノズル12に供給する態様。
[第1の態様]
本態様において、第1の冷菓材料の凍結点は−8.0〜−1.5℃であり、前記第2の冷菓材料の凍結点は−5℃以下である。
第1の冷菓材料の凍結点と、第2の冷菓材料の凍結点は同じであってもよい。第1の冷菓材料の凍結点と、第2の冷菓材料の凍結点に差があると、表側端面2aの平滑性が不充分になりやすく、本発明を適用することによる効果が大きい。この観点からは、第1の冷菓材料の凍結点が、第2の冷菓材料の凍結点よりも高く、その差の絶対値が0.5℃以上であることが好ましく、1.0℃以上がより好ましい。
例えば、第1の冷菓材料が、水及び甘味料を含む組成物(アイス原料ミックス)の凍結物であり、第2の冷菓材料がソース組成物である。ソース組成物の凍結点は−20.0〜−5.5℃が好ましく、−17.0〜−6.0℃がより好ましく、−15.0〜−6.5℃がさらに好ましい。
第1の冷菓材料の凍結点とソース組成物の凍結点との差の絶対値は14℃以下が好ましく、10℃以下がより好ましく、7℃以下がさらに好ましい。
第1の冷菓材料の凍結点が上記範囲の下限値以上であると、多数個の冷菓1を連続製造する際の形状安定性に優れる。上限値以下であると、後述の連続式フリーザーでフリージングする際にシリンダーが凍りつき難く、製造安定性に優れる。
ソース組成物の凍結点が上記範囲の上限値以下であると、ソース組成物特有の柔らかい組織となり、とろりとした食感を味わうことができる。上記範囲の下限値以上であると、製造時の硬化工程でソース組成物の硬化不良を防止しやすい。また保存時にソース組成物だけが融解するという現象が生じ難い。ソース組成物の硬化不良や、ソース組成物だけの融解が生じるとソース組成物の染み出しが生じるなど、製品の形状や外観を損なう。
第1の冷菓材料の凍結物のオーバーラン値(容量基準)は特に限定されない。第1の冷菓材料のオーバーラン値が低いと、表側端面2aの平滑性が不充分になりやすく、本発明を適用することによる効果が大きい。この観点から、第1の冷菓材料のオーバーラン値は120%以下が好ましく、80%以下がより好ましく、50%以下がさらに好ましい。オーバーラン値の下限はゼロでもよい。
第1の冷菓材料がアイス原料ミックスの凍結物であり、第2の冷菓材料がソース組成物である場合、ソース組成物との食感の差が充分に得られやすい点からは、アイス原料ミックスのオーバーラン値は5%以上が好ましく、20%以上がより好ましい。
アイス原料ミックスの凍結物のオーバーラン値は、空気を含有させる前のアイス原料ミックスの容量に対する、アイス原料ミックスの凍結物の含有空気容量の百分率で表される。例えばオーバーラン値が100%の場合、アイス原料ミックスの凍結物は、アイス原料ミックスと同容量の空気を含むことを意味する。
アイス原料ミックスに含まれる甘味料としては、砂糖(上白糖、グラニュー糖、三温糖、黒砂糖)、水あめ、粉飴、砂糖混合異性化糖、異性化糖、乳糖、ぶどう糖、麦芽糖、果糖、転化糖、還元麦芽水あめ、蜂蜜、トレハロース、パラチノース、D−キシロース等の糖類;キシリトール、ソルビトール、マルチロール、エリスリトール等の糖アルコール類;サッカリンナトリウム、サイクラメート及びその塩、アセスルファムカリウム、ソーマチン、アスパルテーム、スクラロース、アリテーム、ネオテーム、ステビア抽出物に含まれるステビオサイドなどの高甘味度甘味料;等が挙げられる。甘味料は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
さらに乳成分を含んでもよい。乳成分の例としては生乳、牛乳、クリーム、バター、脱脂粉乳、脱脂濃縮乳、練乳、チーズ、ホエイ、ホエイ蛋白濃縮物等の乳製品が挙げられる。乳成分は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、卵成分、植物油脂、食物繊維、安定剤、乳化剤、果汁、食塩、酸味料、香料、着色料、酒類、種実類、抹茶、コーヒー、紅茶、チョコ類、その他の食品添加剤を含んでもよい。
アイス原料ミックスとして、例えば、アイス原料ミックスの総質量に対して、甘味料の含有量が1〜40質量%、乳脂肪の含有量が0〜17質量%、無脂乳固形分が0〜13質量%、乳固形分が0〜30質量%、固形分が5〜55質量%である組成物が挙げられる。
ソース組成物の例としては、フルーツソース、フルーツプレザーブ、カラメルソース、コーヒーソース、ヨーグルトソース、練乳、チョコレート類、蜂蜜類等が挙げられる。
ソース組成物の20℃におけるBrixは10〜70が好ましく、20〜65がより好ましい。上記範囲の下限値以上であるとソース組成物特有の柔らかい組織となり、とろりとした食感を味わうことができる。一方、Brixが高いほど凍結点が低く融解しやすい傾向がある。Brixが上記範囲の上限値以下であると、製造時の硬化工程でソース組成物の硬化不良を防止しやすい。また保存時にソース組成物だけが融解するという現象が生じ難い。ソース組成物の硬化不良や、ソース組成物だけの融解が生じるとソース組成物の染み出しが生じるなど、製品の形状や外観を損なう。
また、脂肪分を多く含む(例えば、脂肪分1質量%以上)ソース組成物など、Brixの測定値が安定しない材料は、Brixに代えて固形分を指標とすることができる。固形分の含有量が高いほど凍結点が低く融解しやすい傾向がある。上記Brixと同様の理由で、固形分は10〜70質量%が好ましく、20〜65質量%がより好ましく、25〜60質量%がさらに好ましい。
ソース組成物の密度は0.4〜1.4g/cmが好ましく、0.6〜1.3g/cmがより好ましい。ソース組成物に空気を含有させる(オーバーラン値をゼロ超とする)と、食感を軽くしたり、粘度を高めたりできる。密度が上記範囲の下限値以上であるとソース組成物の風味が充分に得られやすい。一方、密度が高いほど凍結点が低く融解しやすい傾向がある。密度が上限値以下であると、保存時にソース組成物だけが融解するという現象が生じ難い。
本態様において、第1の未硬化物を、第1のノズル11に供給する際の供給温度は、第1の冷菓材料の凍結点より低い温度とする。第1の冷菓材料の凍結点と第1の未硬化物の供給温度との温度差の絶対値は1℃以上が好ましく、2℃以上がより好ましく、3℃以上がさらに好ましい。この温度差の絶対値が前記下限値以上であると、排出部11dから排出される複合未硬化物の保形性を高めて、表側端面2aの平滑性を高めやすい。一方、この温度差の絶対値は、10℃以下が好ましく、8℃以下がより好ましく、6℃以下がさらに好ましい。前記上限値以下であると、第1の未硬化物中に脂肪球が形成され難く、成形物22の形状安定性に優れる。第1の未硬化物中に脂肪球が形成されると、排出部11dから排出された複合未硬化物を切断する際に、切断治具(ワイヤ等)が脂肪球に当たり、成形物22の形状が不安定になりやすい。
本態様において、第2の未硬化物を、第2のノズル12に供給する際の供給温度は、第2の冷菓材料の凍結点より高い温度とする。第2の冷菓材料の凍結点と第2の未硬化物の供給温度との温度差の絶対値は2℃以上が好ましく、4℃以上がより好ましく、6℃以上がさらに好ましい。この温度差の絶対値が前記下限値以上であると、枝管部12dから押出された第2の未硬化物が、第1の未硬化物中に広がりやすい。
一方、第2の未硬化物の供給温度の上限は、表側端面2aの良好な平滑性が得られやすい点で、10℃以下が好ましく、8℃以下がより好ましく、5℃以下がさらに好ましく、0℃以下が特に好ましい。
第1の冷菓材料がアイス原料ミックスの凍結物である場合、第1の未硬化物として、アイス原料ミックスの部分凍結品を第1のノズル11に供給することが好ましい。
アイス原料ミックスの部分凍結品は、例えば図8に示す連続式フリーザーを用いて調製できる。図8は連続式フリーザーの概略構成図であり(a)は縦断面図、(b)は(a)中のB−B線に沿う横断面図である。
シリンダー51は、内部を流れるアイス原料ミックス中の水分を凍結させる。ダッシャー52は、シリンダー51の内壁上の付着物を掻き取りながらシリンダー51内を撹拌する。ダッシャー52の内部には同軸のビーター53が設けられている。ダッシャー52の外面上に設けられたブレード52aは、シリンダー51の内壁上の付着物を掻き取る。シリンダー51の外側の冷媒ジャケット54は、シリンダー51の内容物を冷却する。
シリンダー51の一端部から、シリンダー51内に、アイス原料ミックスと空気の混合物を供給すると、該混合物が他端部に向かって流れる。ダッシャー52は略円筒形で貫通穴が設けられており、ダッシャー52の内側と外側とは連通している。
シリンダー51の外側は冷媒が循環しており、該冷媒がシリンダー51内のアイス原料ミックスと熱交換することにより、アイス原料ミックスに凍結が生じ、シリンダー51の内壁上に凍結物(付着物)の層が形成される。該凍結物(付着物)はブレード52aによって掻き取られて細片となり、ダッシャー52およびビーター53によって、未凍結のアイス原料ミックスおよび空気とともに均一に撹拌され、これらの均一な混合物である部分凍結品となる。
[第2の態様]
本態様において、第1の冷菓材料及び第2の冷菓材料の凍結点は−8.0〜−1.5℃である。
第1の冷菓材料の凍結点と、第2の冷菓材料の凍結点は同じであってもよい。両者の凍結点の差の絶対値は0〜3℃が好ましく、0〜2℃がより好ましい。
例えば、第1の冷菓材料及び第2の冷菓材料は、前記アイス原料ミックスの凍結物である。
第1の冷菓材料及び第2の冷菓材料のオーバーラン値(容量基準)は特に限定されない。それぞれ120%以下が好ましく、80%以下がより好ましく、50%以下がさらに好ましい。ゼロでもよい。
本態様において、第1の未硬化物を第1のノズル11に供給する際の供給温度は、第1の冷菓材料の凍結点より低い温度とし、第2の未硬化物を、第2のノズル12に供給する際の供給温度は、第2の冷菓材料の凍結点より低い温度とする。第2の未硬化物の供給温度を凍結点より低い温度とすると保形性を高めて、表側端面2aの平滑性を高めやすい。
第1の未硬化物の供給温度と、第2の未硬化物の供給温度との差の絶対値は3℃以下が好ましく、2℃以下がより好ましく、1℃以下がさらに好ましい。
第1の冷菓材料がアイス原料ミックスの凍結物である場合、第1の未硬化物として、アイス原料ミックスの部分凍結品を第1のノズル11に供給することが好ましい。
第2の冷菓材料がアイス原料ミックスの凍結物である場合、第2の未硬化物として、アイス原料ミックスの部分凍結品を第2のノズル12に供給することが好ましい。
[第1の態様及び第2の態様]
以下は、第1の態様及び第2の態様において同様である。
冷菓における海部4の体積V1と島部5a、5b、5cの総体積V2の比(V1:V2)は、単位時間当たりに、第1のノズル11から押出される第1の未硬化物の体積V1と、第2のノズル12の吐出孔12eから押出される第2の未硬化物の総体積V2との比(V1:V2)と同じになる。本実施形態において、V2は3個の吐出孔12eから押出される第2の未硬化物の合計である。
冷菓本体2の一方の端面2aから他方の端面2bに至るまでに、島部5a、5b、5cがQ1方向に移動した軌跡の中心角αは、第2のノズル12の回転数によって調整できる。表側端面2aにおいて、島部5a、5b、5cが内方から外方へ延びながら曲がる方向Q1は、第2のノズル12の回転方向Q2と逆向きである。
成形物22のZ方向の厚さは、排出部11dから排出される複合未硬化物21の流下速度と、切断部20のカットスピードによって調整できる。
例えば、冷菓本体2の厚さが10〜30mmである冷菓1を連続製造する場合、良好な製造安定性が得られやすい点で、1分間に得られる成形物22の数で表される成形速度は、100〜200個/分が好ましく、120〜200個/分がより好ましい。成形速度が前記範囲の下限値以上であると、トレイ30上に落下した成形物22の形状が安定しやすい。例えば、第2の冷菓材料がソース組成物の場合、排出部11dから排出された複合未硬化物21が切断されるまでの間の、第2の未硬化物と第1の未硬化物との流下量の差が大きくなり難く、成形物22の形状が安定しやすい。
一方、成形速度が前記範囲の上限値以下であると、複合未硬化物21を切断する速さが速すぎず、切断された成形物22が直下に落ちやすいため、トレイ30上に落下した成形物22の形状が安定しやすい。
成形物22の形状安定性が不充分である場合は、エアノズル11eから、第1のノズル11の外面へ気体を吹き付けて外面温度を局所的に上昇させる。
例えば、第1のノズル11の外面へ気体を吹き付けることによって、トレイ30上に落下した成形物22のゆがみを改善又は防止できる。また、排出部11dから排出される複合未硬化物21において、第1の未硬化物の流下速度より、第2の未硬化物の流下速度が高い場合は、エアノズル11eから、第1のノズル11の外面へ気体を吹き付けることによって、表側端面2aの平滑性を向上できる。
気体は、複合未硬化物21における第1の未硬化物の温度tより高い温度の気体を用いる。例えば空気を使用できる。複合未硬化物21における第1の未硬化物の温度tとして、トレイ30上に落下した直後の成形物22における第1の未硬化物の温度を使用できる。
第1のノズル11の外面に前記気体を吹き付けると、第1のノズル11の外面温度が上昇する。これによって、第1のノズル11内の第1の未硬化物は、第1のノズル11の内面と接触している部分が融解して流下速度が高まる。こうして第1の未硬化物の流下速度を調整することにより、成形物22の形状安定性を向上できる。例えば、第1の未硬化物の流下速度と第2の未硬化物の流下速度との差を低減して、表側端面2aの平滑性を向上できる。
エアノズル11eから吹き出す気体の温度と、複合未硬化物21における第1の未硬化物の温度tとの温度差の絶対値は5℃以上が好ましく、10℃以上がより好ましく、15℃以上がさらに好ましい。この温度差の絶対値が前記下限値以上であると、表側端面2aの平滑性の向上効果に優れる。
前記気体の温度が高すぎると、第1の未硬化物の氷結晶が融解して再結晶することによって、氷結晶が大きくなり食感のなめらかさが低下したり、第1の未硬化物が過度に融解して表側端面2aの平滑性が失われたりするため、これらの不都合が生じない範囲が好ましい。例えば、前記気体の温度は70℃以下が好ましく、50℃以下がより好ましく、30℃以下がさらに好ましい。
複数のエアノズル11eを使用する場合、それぞれのエアノズル11eから吹き出す気体の温度は同じであってもよく、異なってもよい。
第1のノズル11の外面温度を局所的に上昇させると、外面温度が連続的に変化する領域ができる。本実施形態では、第1のノズル11の外面において、気体を吹き付けた部位の外面温度が最高温度Tとなり、そこから気体を吹き付けていない領域に向かって、外面温度が連続的に低下する。
第1のノズル11の外面温度の最も低い温度(最低温度)は0℃以下とする。したがって、第1のノズル11の外面には、押出ノズルの外面温度が少なくとも0〜T℃の範囲内で連続的に変化している領域が存在し、この状態で、第1のノズル11から複合未硬化物21を排出する。
前記最高温度Tは18℃以下が好ましく、14℃以下がより好ましく、10℃以下がさらに好ましい。前記最高温度Tは0℃超であり、1℃以上が好ましく、3℃以上がより好ましく、6℃以上がさらに好ましい。
前記外面温度の最低温度は、前記第1の未硬化物の温度t以上であることが好ましい。前記最低温度とtとの差の絶対値は0〜25℃が好ましく、0〜20℃がより好ましく、0〜15℃がさらに好ましい。
前記外面温度の最低温度と前記最高温度Tとの差の絶対値は1〜30℃が好ましく、5〜25℃がより好ましく、8〜20℃がさらに好ましい。
第1のノズル11の外面の2箇所以上の部位において、外面温度を局所的に上昇させた場合、各部位の最高温度が互いに異なっていてもよい。最も高い最高温度が上記Tの条件を満たせばよい。各部位の最高温度がそれぞれ上記Tの条件を満たすことが好ましい。
第1のノズル11の外面において、気体を吹き付ける領域の位置及び大きさは特に限定されず、所望の形状安定性が得られるように設定できる。例えば、冷菓本体2の表側端面2aにおいて所望の平滑性が得られるように設定できる。
第1のノズル11の外面の少なくとも一部に、外面温度が0〜18℃である領域が存在するように気体を吹き付けることが好ましい。第1のノズル11の外面温度が0〜18℃である領域のZ方向の長さをhとする。
例えば、Z方向における主筒部11bの長さの1/2の位置から、排出部11dの下端までの領域を温度制御領域とする。第1のノズル11の外面温度が0〜18℃である領域が前記温度制御領域内であることが好ましい。排出部11dの下端から温度制御領域の上端までの高さをh1とする。前記h1に対する前記hの割合(単位:%)をH(H=h/h1×100)とするとき、Hは10〜90%が好ましく、30〜90%がより好ましく、50〜90%がさらに好ましい。
温度制御領域(高さh1)内に、外面温度が0〜18℃である領域が2箇所以上存在する場合、前記hは各領域のZ方向の長さの合計とする。
第1のノズル11の周方向において、外面温度は均一でなくてもよい。前記hは、回転軸Pを含みX方向に垂直な面と第1のノズル11の外面とが交わる2つの交線上における、外面温度が0〜18℃である領域のZ方向の長さの平均値とする。
第1のノズル11の外面への気体の吹き付けは、連続的でもよく、断続的でもよい。第1のノズル11の周方向の一部に気体を吹き付けてもよく、前記周方向の全部に気体を吹き付けてもよい。気体を吹き付ける位置を経時的に変化させてもよい。
例えば、冷菓1を連続製造する際、経時的に成形物22のゆがみが大きくなる場合には、連続製造の途中で、気体を吹き付ける位置を変えることによって形状不良を改善してもよい。
本実施形態の製造装置によれば、押出成形法で複層冷菓を製造できる。本実施形態の製造装置は、回転する幹管部12bと、幹管部12bから突出する枝管部12dを備えるため、海部4中に島部5a、5b、5cをZ方向に対して斜めに延在させることができる。また、枝管部12dの吐出孔12eは、幹管部12bから遠ざかるにしたがって開口面積が大きくなる形状であるため、第2の冷菓材料の未硬化物の吐出量が径方向において均一になりやすい。したがって、成形物22の形状安定性が良好になりやすい。
また、後述の試験例に示されるように、第1のノズル11の外面に気体を吹き付けなくても、形状安定性が良好な冷菓を製造できる。本実施形態の製造装置はエアノズル11eから気体を吹き付ける方法で形状安定性を向上できるため、使用可能な製造条件(冷菓材料の未硬化物の組成、凍結点、オーバーラン、供給温度など)の範囲をより広くすることができる。
<変形例>
本実施形態は、3個の枝管部12dの長さが互いに同じであり、各枝管部12dに設けた吐出孔12eの形状が互いに同じであるが、これに限らない。
また本実施形態は、枝管部12dの、幹管部12bの回転方向(進行方向)とは反対側の面に、吐出孔12eを設けたが、枝管部12dの先端に開口を設けてもよい。
例えば、図9に示すように、3個の枝管部12dの先端をそれぞれ開口して吐出孔12eとし、径方向外方に向かうにしたがって吐出孔12eの開口面積が大きくなるように、3個の枝管部12dの長さ及び吐出孔12eの大きさを設定してもよい。
本実施形態において、枝管部12dは径方向外方に突出しているが、枝管部12dの基端から先端に向かう方向(突出方向)はこれに限らない。例えば、枝管部12dの長さ方向が、径方向に対して斜め上方向又は斜め下方向であってもよい。枝管部12dの長さ方向と径方向とのなす角度の絶対値は0〜45°が好ましい。
本実施形態において、幹管部12bの先端部12cの形状は下方に向かって縮径する円錐状であるが、これに限らない。例えば下方に向かって縮径する三角錐状又は四角錐状でもよい。また枝管部12dより下側の先端部12cは設けなくてもよい。枝管部12dの下端が平坦面でもよい。
本実施形態は、第2のノズル12の枝管部12dの数及び冷菓本体2における島部5a、5b、5cの数が3個であるが、これに限らない。第2の冷菓材料(島部)を広範囲にバランス良く存在させやすい点で2〜4個が好ましく、3個がより好ましい。
本実施形態は、第1のノズル11が縮径部11cを有するが、縮径部11cは必要に応じて設ければよく、縮径部11cを有しない形態でもよい。縮径部11cを設けると、第1のノズル11に第1の未硬化物を供給する速度より、排出部11dから第1の未硬化物が排出される速度の方が高くなる。
本実施形態では、切断部20において、複合未硬化物21をZ方向(押出方向)に対して垂直に切断したが、押出方向に対して交差する方向に切断して成形物22を落下させることができればよく、必ずしも垂直でなくてよい。例えば、Y方向に垂直な面(X−Z平面)と切断面とがなす角度が90±30°、好ましくは90±20°、より好ましくは90±10°、さらに好ましくは90±5°の範囲内であってもよい。
本実施形態において、成形物22を硬化させて冷菓本体2を形成した後、さらに冷菓本体2の外面上に、公知の方法でコーティング層を設けてもよい。
本実施形態では、スティック3を有するアイスバー状の冷菓を製造したが、平板状の冷菓本体を有する冷菓であれば同様に製造できる。例えば、平板状の冷菓本体をモナカ等の可食容器に収容した形態の冷菓、平板状の冷菓本体をビスケット等の板状の食品で挟んだ形態の冷菓等が挙げられる。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。以下において、含有量の単位である「%」は特に断りのない限り「質量%」である。
<測定方法・評価方法>
[第1のノズルの外面温度の測定方法、及びHの算出方法]
第1のノズル11の外面温度を、放射温度計(HORIBA社製 機種名IT−545S)を用いて測定した。
排出部11dの下端から、Z方向における主筒部11bの長さの1/2の位置までの領域(温度制御領域)の高さをh1(h1=h3+(主筒部の長さ/2))とした。
温度制御領域において、第1のノズル11の回転軸Pを含みX方向に垂直な面と第1のノズル11の外面とが交わる2つの交線(交線a、交線bとする)上の外面温度を、それぞれ測定した。
交線a上の外面温度が、0〜18℃である領域のZ方向の長さの合計をhaとし、交線b上の外面温度が、0〜18℃である領域のZ方向の長さの合計をhbとし、下式により、外面温度が0〜18℃である領域の割合H(単位:%)を求めた。
H={(ha+hb)/2}/h1×100
[複合未硬化物における第1の未硬化物の温度tの測定方法]
トレイ上に落下した直後の成形物について、接触式温度計で、海部の温度を任意の2箇所で測定し、その平均値を、複合未硬化物における第1の未硬化物の温度tとした。
[表側端面の平滑性の評価方法]
(高低差Gの測定方法)
図10に例示するように、冷菓本体2の表側端面2aが上側となるように、X−Y平面上に冷菓1を置き、Z方向における高さが最も高い位置と最も低い位置における高低差Gを測定した。同じ条件で製造した5個の冷菓1について高低差Gを測定し、その平均値を測定結果とした。
(断面形状の判定方法)
高低差Gを測定した5個の冷菓本体2について、後述の形状安定性の評価方法と同様にして、切断面におけるZ1、Z3(図13に示す)、上底Y1、下底Y3(図14に示す)を測定した。長さの単位はいずれもmmである。(上底Y1の長さの平均値)/(下底の長さY3の平均値)の値が、0.7超である場合に冷菓断面が四角形であると判定し、0.7以下である場合に冷菓断面が台形であると判定した。
(評価基準)
下記の基準で表側端面の平滑性を評価した。
A:冷菓断面が四角形であり、高低差Gが2.0mm未満。
B:冷菓断面が四角形であり、高低差Gが2.0mm以上、3.0mm未満。
C:冷菓断面が四角形であり、高低差Gが3.0mm以上、4.0mm未満。
D:冷菓断面が四角形であり、高低差Gが4.0mm以上。
E:冷菓断面が台形である。
[スティックの平行性の評価方法]
硬化工程の後、トレイ上の冷菓を、スティックを把持して持ち上げる装置によってトレイから引き剥がした際、図11に例示するように、スティック3が冷菓本体2のX−Y平面に対して斜めに挿入されていると、スティック3を把持することができず、冷菓1を持ち上げることができない。
トレイ上の320個の冷菓を持ち上げる操作を連続的に行ったとき、持ち上げられずにトレイ上に残った冷菓の個数を、製造不良数とした。
下記の基準でスティックの平行性を評価した。
A:製造不良数が2個以下。
B:製造不良数が3個以上7個以下。
C:製造不良数が8個以上。
[形状安定性の評価方法]
図12(島部は図示略)に例示するように、冷菓本体2を、X方向(スティック3の挿入方向)の長さが1/2となるようにX方向に対して垂直な断面で切断し、スティック3を含む部位と、含まない部位に分けた。図13、14に示すように、スティック3を含まない部位を、表側端面2aが上側となるように、X−Y平面に平行な基準面S上に置いた。図13に示すように、切断面におけるZ方向の長さ(下記Z1、Z2、Z3)を測定した。また図14に示すように、切断面におけるY方向の長さ(下記Y1、Y2、Y3)を測定した。長さの単位はいずれもmmである。
Z1:表側端面2aの左端から基準面Sに下した垂線Z1の長さ。
Z2:垂線Z1から垂線Z3までの距離の1/2の位置における、表側端面2aから基準面Sまでの距離。
Z3:表側端面2aの右端から基準面Sに下した垂線Z3の長さ。
Y1:垂線Z1またはZ3のいずれか短い方の上端(表側端面2aの左端又は右端の一方)から冷菓本体2の他方の側面までの距離(上底Y1の長さ)。
Y2:上底Y1から下底Y3までの距離の1/2の位置における、冷菓本体2の一方の側面から他方の側面までの距離。
Y3:冷菓本体2の基準面Sに接する面(裏側端面2b)の両端間の距離(下底Y3の長さ)。
Z1、Z2、Z3のうちの最大値(Zmax)に対する最小値(Zmin)の割合(Zmin/Zmax、単位%)を求めた。連続して製造した3個の製品について(Zmin/Zmax、単位%)を求め、それらの平均値を測定結果とした。
Y1、Y2、Y3のうちの最大値(Ymax)に対する最小値(Ymin)の比(Ymin/Ymax、単位%)を求めた。連続して製造した3個の製品について(Ymin/Ymax、単位%)を求め、それらの平均値を測定結果とした。
Zmin/Zmax及びYmin/Ymaxの測定結果の値が100%に近いほど製品のゆがみが小さいことを意味する。
冷菓を、一定の製造条件で12時間以上連続製造した。製造開始から2時間後と12時間後に、Zmin/Zmax及びYmin/Ymaxを測定した。
製造開始から12時間後のZmin/Zmax及びYmin/Ymaxの測定結果に基づき、下記の基準で形状安定性を評価した。
なお、Zmin/Zmax及びYmin/Ymaxの値は経時的に低下し、2時間後の測定結果の値より、12時間後の測定結果の値の方が小さかった。
<Zmin/Zmaxについて>
A:70%以上
B:65%以上70%未満
C:60%以上65%未満
D:55%以上60%未満
E:55%未満
A又はBであると、製品の70%以上においてほぼ設計通りの形状が得られるレベルである。
EであるとスティックがX−Y平面に対して斜めになり、連続製造に支障が生じる。
<Ymin/Ymaxについて>
A:90%以上
B:85%以上90%未満
C:80%以上85%未満
D:75%以上80%未満
E:75%未満
A又はBであると、製品の70%以上においてほぼ設計通りの形状が得られるレベルである。EであるとスティックがX−Y平面に対して斜めになり、連続製造に支障が生じる。
<装置>
以下の例では、図1に示す製造装置を用いた。エアノズル11eは排出部11dの下端近傍の外側と、主筒部11bの外側の2箇所に設けた。
排出部11dの下端から、供給部11aの上端までの高さh0は340mmであった。
排出部11dの下端から、主筒部11bの半分の位置までの高さ、すなわち温度制御領域の上端までの高さh1は236mmであった
温度制御領域の上端までの高さh1(=236mm)を100%とするとき、
排出部11dの下端から、主筒部11bの外側のエアノズル11eまでの距離h2は53.6%、
排出部11dの下端から、縮径部11cと主筒部11bとの境界までの高さh3は45.5%、
排出部11dの下端から、排出部11dと縮径部11cとの境界までの高さh4は31.3%、
排出部11dの下端から、下端近傍のエアノズル11eまでの高さh5は11.0%であった。
第2のノズル12の吐出孔12eはスリット状であり、開口位置は、回転軸Pから主筒部11bの内壁までの距離Dの25.0〜78.6%であった。スリット幅wの最大値は2.5mm、最小値は1.5mmであった。
<原料>
表1の配合で使用した原料は以下の通りである。
[アイス原料ミックス]
・クリーム(乳脂肪45%):森永乳業株式会社製。乳脂肪分45.0質量%、無脂乳固形分4.5質量%、固形分49.5質量%。
・脱脂濃縮乳(固形分35%):森永乳業株式会社製。乳脂肪分0.4質量%、無脂乳固形分34.6質量%、固形分35.0質量%。
・グラニュー糖:ビートグラニュー糖、北海道糖業社製。
・水あめ(固形分65%):固形分65質量%、日本コーンスターチ社製。
・加糖凍結卵黄:脂肪分22.30質量%、固形分55.9質量%、三州食品社製。
・乳化安定剤:増粘多糖類50.0質量%、グリセリン脂肪酸エステル50.0質量%、太陽化学社製。
・安定剤:増粘多糖類100.0質量%、太陽化学社製。
・乳化剤:グリセリン脂肪酸エステル100.0質量%、太陽化学社製。
・イチゴ濃縮果汁:磐田物産社製。
・色素:野菜色素100.0質量%、三栄源エフエフアイ社製。
・ストロベリーピューレ:加糖ストロベリーピューレ、太陽化学社製。
・香料:ストロベリー香料、長谷川香料社製。
<製造条件>
以下の例において、下記の製造条件は共通とした。
冷菓本体2の平面形状(設計値):長径92mm、短径51mmの略楕円形。
冷菓本体2の厚さ(設計値):20mm(冷菓本体2の外周部における厚さ)。
冷菓本体2の体積(設計値):74.2mL。
中心角α(設計値):158.2°。
成形速度(1分間に得られる成形物の数):130個/分。
(試験例1)
第1の冷菓材料は、表1に示すアイス原料ミックス(配合A)の凍結物とした。配合Aの原料を、混合溶解し、加熱殺菌し、均質化し、2〜6℃に温度調節して連続式フリーザーに連続的に供給した。連続式フリーザーから排出される部分凍結品を、第1のノズル11に連続的に供給した。部分凍結品の排出温度(ノズルへの供給温度)は、設定値−5.9℃、実測値−6.2〜−5.7℃であり、オーバーランは設定値35%、実測値32〜38%であった。
第2の冷菓材料は、表2に示すソース組成物(配合S)とした。配合Sの原料を、混合溶解し、加熱殺菌し、3〜8℃(設定値5℃)に温度調節して、第2のノズル12に連続的に供給した。ソース組成物のオーバーランは0%である。
本例では、冷菓本体2において、アイス原料ミックスの凍結物(海部4)の体積V1と、ソース組成物(島部5a、5b、5c)の総体積V2との比を表すV1:V2が100:7(設計値)となるように、単位時間当たりに、第1のノズル11から押出されるアイス原料ミックスの部分凍結品の体積V1と、3個の吐出孔12eから押出されるソース組成物の総体積V2との比を設定した。
アイス原料ミックスの部分凍結品と、未硬化のソース組成物とが合一した複合未硬化物を、排出部から排出し、排出方向に垂直に切断して、成形物22をトレイ30上に落下させた。切断する直前の複合未硬化物にスティック3を刺した。
トレイ30上の成形物22を、硬化工程で−42℃〜−35℃に30〜31分保持して硬化させた後、スティック3を把持して持ち上げる装置によってトレイ30から引き剥がし、アイスバー状の冷菓1を得た。
冷菓の製造中、エアノズル11eから第1のノズル11の外面に気体を吹き付けた。エアノズルと第1のノズルの外面との距離又は吹き付ける気体の流速を変更して、第1のノズル11の外面温度を調整した。気体は11〜22℃の空気を用いた。
表3、4に示すように、第1のノズル11の外面温度条件(外面温度が0〜18℃である領域の割合H)を変化させて、得られた冷菓の表側端面の平滑性、及びスティックの平行性を上記の方法で評価した。表側端面の平滑性の評価がE(断面が台形)の場合、スティックの平行性の評価は行わなかった。結果を表3、4に示す(以下、同様)。
なお、表中の「エアーなし」では、エアノズル11eからの気体の吹き付けをしないで冷菓を製造した。この場合の第1のノズル11の下端近傍の外面温度は約−5℃であった。
また、上記の方法で、複合未硬化物における第1の未硬化物(アイス原料ミックスの部分凍結品)の温度を測定した。いずれの条件においても−6.2〜−5.5℃の範囲内であった。
(試験例2〜8)
表3、4に示すように、V1:V2の体積比を100:9〜27の範囲で変更したほかは、試験例1と同様にして冷菓を製造し、評価した。
いずれの試験例においても、複合未硬化物における第1の未硬化物(アイス原料ミックスの部分凍結品)の温度は−6.2〜−5.5℃の範囲内であった。
Figure 2021153499
Figure 2021153499
Figure 2021153499
Figure 2021153499
表3、4の結果に示されるように、いずれの試験例も「エアーなし」では表側端面の平滑性及びスティックの平行性が不充分となる条件であったが、エアノズルからの気体の吹き付けを適度に行うことにより、表側端面の平滑性及びスティックの平行性が良好である冷菓を製造できた。
試験例1〜8を比べると、V1に対するV2の比率が高いほど、表側端面の平滑性及びスティックの平行性が低下する傾向があった。V2の比率が高い条件であっても、エアノズルからの気体の吹き付けを適度に行うことにより、表側端面の平滑性及びスティックの平行性が良好である冷菓を製造できた。
(試験例11〜19)
試験例3(V1:V2=100:11(設計値))において、第1の冷菓材料の部分凍結品(−6.2〜−5.7℃)のオーバーラン(設定値)を表5、6に示す値(0〜100%)に調整した。その他は試験例3と同様にして冷菓を製造した。
表5、6に示すように、第1のノズル11の外面温度条件(外面温度が0〜18℃である領域の割合H)を変化させて冷菓を製造した。得られた冷菓について、上記の方法でZmin/Zmax及びYmin/Ymaxを測定し、形状安定性を評価した。結果を表5、6に示す。
いずれの試験例においても、複合未硬化物における第1の未硬化物(アイス原料ミックスの部分凍結品)の温度は−6.2〜−5.5℃の範囲内であった。
Figure 2021153499
Figure 2021153499
表5、6の結果に示されるように、オーバーランの値が低いほど、形状のゆがみが大きくなりやすい傾向があった。第1のノズル11の外面温度を調整することにより、形状のゆがみを改善できることが認められた。
(比較製造例1)
試験例1〜8において、枝管部12dの吐出孔12eの形状を、スリット幅wが均一(2.0mm)なスリットに変更した以外は同様にして冷菓を製造した。本例では、吐出孔12eからのソース組成物の吐出量が、径方向において著しく不均一となり、エアノズルからの気体の吹き付けを行っても、表側端面の平滑性の評価はDであった。
<装置>
以下の例では、図1に示す製造装置を用いた。第2ノズル12を図7に示す形状に変更したほかは、上記試験例1〜8と同じ装置を用いた。第2のノズル12の吐出孔12eは幅広の台形状であり、開口位置は、回転軸Pから主筒部11bの内壁までの距離Dの27.1〜83.3%であった。枝管部12dの外径W3は17.3mm、吐出孔12e幅の最大値W2は12mm、最小値W1は6mmであった。
<原料>
表7の配合で使用した原料は以下の通りである。
[アイス原料ミックス]
・クリーム(乳脂肪48%):森永乳業株式会社製。乳脂肪分48.0質量%、無脂乳固形分4.5質量%、固形分52.5質量%。
・脱脂濃縮乳(固形分35%):森永乳業株式会社製。乳脂肪分0.4質量%、無脂乳固形分34.6質量%、固形分35.0質量%。
・蔗糖型液糖:固形分68.0質量%、フジ日本精糖社製。
・水あめ(固形分65%):固形分65質量%、日本コーンスターチ社製。
・加糖凍結卵黄:脂肪分22.30質量%、固形分55.9質量%、三州食品社製。
・乳化安定剤:増粘多糖類50.0質量%、グリセリン脂肪酸エステル50.0質量%、太陽化学社製。
・安定剤:増粘多糖類100.0質量%、太陽化学社製。
・乳化剤:グリセリン脂肪酸エステル100.0質量%、太陽化学社製。
・チーズA:乳脂肪分53.0質量%、無脂乳固形分6.6質量%、固形分59.6質量%。
・粉あめ(固形分95.5%):固形分95.5質量%、松谷化学社製。
・抹茶:固形分95.0質量%、あいや社製。
・香料:抹茶香料、三栄源エフエフアイ社製。
・香料:チーズ香料、三栄源エフエフアイ社製。
<製造条件>
以下の例において、下記の製造条件は共通とした。
冷菓本体2の平面形状(設計値):長径92mm、短径51mmの略楕円形。
冷菓本体2の厚さ(設計値):20mm(冷菓本体2の外周部における厚さ)。
冷菓本体2の体積(設計値):77.4mL。
中心角α(設計値):103.1°。
成形速度(1分間に得られる成形物の数):160個/分。
(試験例21)
第1の冷菓材料は、表7に示す配合Bの抹茶アイス原料ミックスの凍結物とした。第2の冷菓材料は、表7に示す配合Cのチーズアイス原料ミックスの凍結物とした。
配合Bの原料を混合溶解し、加熱殺菌し、均質化し、2〜6℃に温度調節して連続式フリーザーに連続的に供給した。連続式フリーザーから排出される部分凍結品を、第1のノズル11に連続的に供給した。部分凍結品の、排出温度(ノズルへの供給温度)は−5.4℃(設定値)、オーバーランは0%とした。
配合Cの原料を混合溶解し、加熱殺菌し、均質化し、2〜6℃に温度調節して連続式フリーザーに連続的に供給した。連続式フリーザーから排出される部分凍結品を、第2のノズル12に連続的に供給した。部分凍結品の、排出温度(ノズルへの供給温度)は−5.4℃(設定値)、オーバーランは0%とした。
本例では、冷菓本体2において、抹茶アイス(海部4)の体積V1と、チーズアイスの体積V2との比を表すV1:V2が100:100(設計値)となるように、単位時間当たりに、第1のノズル11から押出される抹茶アイス原料ミックスの部分凍結品の体積V1と、3個の吐出孔12eから押出されるチーズアイス原料ミックスの部分凍結品の総体積V2との比を設定した。
抹茶アイス原料ミックスの部分凍結品と、チーズアイス原料ミックスの部分凍結品とが合一した複合未硬化物を、排出部から排出し、排出方向に垂直に切断して、成形物22をトレイ30上に落下させた。切断する直前の複合未硬化物にスティック3を刺した。
トレイ30上の成形物22を、硬化工程で−42〜−35℃に26〜27分保持して硬化させた後、スティック3を把持して持ち上げる装置によってトレイ30から引き剥がし、アイスバー状の冷菓1を得た。
冷菓の製造中、エアノズル11eから第1のノズル11の外面に気体を吹き付けた。エアノズルと第1のノズルの外面との距離又は吹き付ける気体の流速を変更して、第1のノズル11の外面温度を調整した。気体は11〜22℃の空気を用いた。
表8、9に示すように、第1のノズル11の外面温度条件(外面温度が0〜18℃である領域の割合H)を変化させて、得られた冷菓の表側端面の平滑性、及びスティックの平行性を上記の方法で評価した。表側端面の平滑性の評価がE(断面が台形)の場合、スティックの平行性の評価は行わなかった。結果を表8、9に示す(以下、同様)。
なお、表中の「エアーなし」では、エアノズル11eからの気体の吹き付けをしないで冷菓を製造した。この場合の第1のノズル11の下端近傍の外面温度は約−5℃であった。
複合未硬化物における第1の未硬化物(抹茶アイス原料ミックスの部分凍結品)と第2の未硬化物(チーズアイス原料ミックスの部分凍結品)の温度はほぼ同じであり、いずれの条件においても−5.6〜−5.0℃の範囲内であった。
(試験例22〜29)
試験例21において、抹茶アイス原料ミックスの部分凍結品及びチーズアイス原料ミックスの部分凍結品のオーバーラン(設定値)を表8、9に示す値(10〜100%)に調整した。その他は試験例21と同様にして冷菓を製造し、形状安定性を評価した。結果を表8、9に示す。
いずれの試験例においても、複合未硬化物における第1の未硬化物(抹茶アイス原料ミックスの部分凍結品)と第2の未硬化物(チーズアイス原料ミックスの部分凍結品)の温度はほぼ同じであり、いずれの条件においても−5.6〜−5.0℃の範囲内であった。
Figure 2021153499
Figure 2021153499
Figure 2021153499
表8、9の結果に示されるように、オーバーランの値が低いほど、形状のゆがみが大きくなりやすい傾向があった。第1のノズル11の外面温度を調整することにより、形状のゆがみを改善できることが認められた。
(試験例31〜37)
試験例25(オーバーラン(設定値)が40%)において、第1のノズル11の排出部11dから排出される流下速度と未硬化物を切断する際のカットスピードを調整して、冷菓本体の厚さを表10、11に示すとおりに変更した。それ以外は試験例25と同様にして、冷菓を得た。なお、試験例25と試験例34の製造条件は同じである。
表10、11に示すように、第1のノズル11の外面温度条件(H)を変化させて冷菓を製造した。得られた冷菓について同様に評価した。結果を表10、11に示す。
Figure 2021153499
Figure 2021153499
表10、11の結果に示されるように、冷菓本体の厚さが小さいほど、形状のゆがみが大きくなりやすい傾向があった。第1のノズル11の外面温度を調整することにより、形状のゆがみを改善できることが認められた。
(試験例41〜45)
試験例25(オーバーラン(設定値)が40%)において、連続式フリーザーから排出される部分凍結品の温度を調整して、ノズルへの供給温度を表11、12に示すとおりに更した。抹茶アイス原料ミックスの部分凍結品及びチーズアイス原料ミックスの部分凍結品の排出温度(ノズルへの供給温度)の設定値は同じとした。それ以外は試験例25と同様にして、冷菓を製造した。なお、試験例25と試験例43の製造条件は同じである。
表12、13に示すように、第1のノズル11の外面温度条件(H)を変化させて冷菓を製造した。得られた冷菓について同様に評価した。結果を表12、13に示す。
Figure 2021153499
Figure 2021153499
表12、13の結果に示されるように、ノズルへの供給温度が高すぎても低すぎても、形状のゆがみが大きくなりやすい傾向があった。第1のノズル11の外面温度を調整することにより、形状のゆがみを改善できることが認められた。
(比較製造例2)
試験例21〜29において、枝管部12dの吐出孔12eの形状を、幅広の台形状から長方形状に変更した以外は同様にして冷菓を製造した。吐出孔12eの幅の最大値W2とW1は同じであり12mmであった。本例では、吐出孔12eから押出されるチーズアイス原料ミックスの部分凍結品の吐出量が、径方向において著しく不均一となり、チーズアイスからなる島部が全体に広がらなかった。
1 冷菓
2 冷菓本体
2a 表側端面
2b 裏側端面
3 スティック
4 海部
5 島部
10 押出部
11 第1のノズル
11a 第1の供給部
11b 主筒部
11c 縮径部
11d 排出部
11e エアノズル
11f 吹出口
12 第2のノズル
12a 第2の供給部
12b 幹管部
12c 先端部
12d 枝管部
12e 吐出孔
20 切断部
21 複合未硬化物
22 成形物
30 トレイ
51 シリンダー
52 ブレード付きダッシャー
52a ブレード
53 ビーター
54 冷媒ジャケット

Claims (10)

  1. 冷菓材料の未硬化物を排出する押出部と、前記押出部から排出された未硬化物を押出方向に対して交差する方向に切断する切断部を備え、
    前記押出部は、円筒状の主筒部を備える第1のノズルと、前記第1のノズルの内部に設けられた、第2のノズルを有し、
    前記第2のノズルは、前記主筒部の中心軸を回転軸として回転する幹管部と、前記幹管部から突出する枝管部を有し、
    前記枝管部は、前記幹管部から遠ざかるにしたがって開口面積が大きくなる吐出孔を有する、冷菓の製造装置。
  2. 前記回転軸から前記主筒部の径方向外方へ向かう方向において、前記回転軸から前記主筒部の内壁までの距離の20〜90%の領域に前記吐出孔が存在する、請求項1に記載の製造装置。
  3. 前記枝管部が、前記幹管部の回転方向に間隔をおいて2〜4個設けられている、請求項1又は2に記載の製造装置。
  4. さらに、前記第1のノズルの外面に気体を吹き付けるエアノズルを備える、請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の製造装置を用いて冷菓を製造する方法であって、
    前記第1のノズルから第1の冷菓材料の未硬化物を押出しつつ、前記第2のノズルを、前記第1のノズルの中心軸を回転軸として回転させながら、前記吐出孔から第2の冷菓材料の未硬化物を押出して、前記第1の冷菓材料の未硬化物と前記第2の冷菓材料の未硬化物とが合一した複合未硬化物を排出し、
    排出された前記複合未硬化物を前記切断部で切断して成形物を得て、前記成形物を硬化させて冷菓を得る、冷菓の製造方法。
  6. 前記製造装置が、前記第1のノズルの外面に気体を吹き付けるエアノズルを備え、前記複合未硬化物における前記第1の冷菓材料の未硬化物よりも温度が高い気体を前記第1のノズルの外面に吹き付けつつ、前記第1のノズルから前記第1の冷菓材料の未硬化物を押出す、請求項5に記載の製造方法。
  7. 前記第1の冷菓材料の凍結点が−8.0〜−1.5℃であり、前記第1の冷菓材料の未硬化物を凍結点より低い温度で前記第1のノズルに供給し、
    前記第2の冷菓材料の凍結点が−5℃以下であり、前記第2の冷菓材料の未硬化物を凍結点より高い温度で前記第2のノズルに供給する、請求項5又は6に記載の製造方法。
  8. 単位時間当たりに、前記第1のノズルから押出される前記第1の冷菓材料の未硬化物の体積V1と、前記吐出孔から押出される前記第2の冷菓材料の未硬化物の総体積V2との比を表す、V1:V2が100:8〜100:30である、請求項7に記載の製造方法。
  9. 前記第1の冷菓材料及び前記第2の冷菓材料の凍結点が、それぞれ−8.0〜−1.5℃であり、前記第1の冷菓材料の未硬化物を凍結点より低い温度で前記第1のノズルに供給し、前記第2の冷菓材料の未硬化物を凍結点より低い温度で前記第2のノズルに供給する、請求項5又は6に記載の製造方法。
  10. 単位時間当たりに、前記第1のノズルから押出される前記第1の冷菓材料の未硬化物の体積V1と、前記吐出孔から押出される前記第2の冷菓材料の未硬化物の総体積V2との比を表す、V1:V2が100:20〜100:100である、請求項9に記載の製造方法。
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