JP2021153110A - コイル装置 - Google Patents

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Kiyofumi Fujiwara
清文 藤原
裕之 岩田
Hiroyuki Iwata
裕之 岩田
栄悦 阿部
Eietsu Abe
栄悦 阿部
世豊 奇
Sepung Ki
世豊 奇
致厚 安
Chihu An
致厚 安
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Abstract

【課題】2つのコイル要素を同一の装置内に配置しており、巻線の占有率を向上させたコイル装置を提供する。【解決手段】巻芯部を有するコアと、第1ワイヤと第2ワイヤとを前記巻芯部に多層に巻回してある巻回部と、を有するコイル装置であって、前記巻回部は、同一ターンの前記第1ワイヤと前記第2ワイヤとが、隣り合って同じ層に巻かれている第1部分と、同一ターンの前記第1ワイヤと前記第2ワイヤとが、隣り合わず異なる層に巻かれている第2部分と、を有するコイル装置。【選択図】図3

Description

本発明は、コイル装置に係り、さらに詳しくは、2つのコイル要素を同一の装置内に配置するコイル装置に関する。
2つのコイル要素を同一の装置内に配置するコイル装置は、たとえばパワーインダクタ、ノイズフィルタ、トランスなどとして、さまざまな分野で用いられている。また、高い電流値に対応する必要がある回路などでは、積層タイプのチップコイルよりも、コアにワイヤを巻いた巻線タイプのコイル装置が、好適に用いられている。
特許文献1では、2本の巻線をコアに巻き付けることにより、2本の巻線を装置内において磁気的に組み合わせたコイル装置が提案されている。しかしながら、このような従来のコイル装置では、コイル装置内、特に巻芯部の両端付近において、巻線が配置されていない隙間が大きくなり、このためコイル装置内における巻き線の占有率が低いという課題を有している。巻き線の占有率が低い場合、コイル装置のインダクタンスが低下したり、コイル装置の小型化の妨げになる場合がある。
特開2003−324018号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、2つのコイル要素を同一の装置内に配置しており、巻線の占有率を向上させたコイル装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明に係るコイル装置は、
巻芯部を有するコアと、第1ワイヤと第2ワイヤとを前記巻芯部に多層に巻回してある巻回部と、を有するコイル装置であって、
前記巻回部は、
同一ターンの前記第1ワイヤと前記第2ワイヤとが、隣り合って同じ層に巻かれている第1部分と、
同一ターンの前記第1ワイヤと前記第2ワイヤとが、隣り合わず異なる層に巻かれている第2部分と、を有する。
本発明に係るコイル装置では、同一ターンの第1ワイヤと第2ワイヤとが隣り合って同じ層に巻かれている第1部分と、同一ターンの第1ワイヤと第2ワイヤとが隣り合わず異なる層に巻かれている第2部分とを有することにより、特に巻芯部の両端付近などにおいて形成されやすい傾向のある、ワイヤが配置されていない隙間を、小さくすることができる。したがって、このようなコイル装置は、巻線の占有率を向上させることができ、インダクタンスを向上させることができるとともに、小型化の観点で有利である。
また、たとえば、前記巻回部のうち前記巻芯部に接触する最内層は、前記第1部分のみからなっていてもよい。
最内層は、巻線の凹凸の影響を受けずに巻芯部に巻くことができるので、第1部分のみからなることにより、巻線の占有率を向上させることができる。
また、たとえば、前記巻回部は、同一ターンの前記第1ワイヤと前記第2ワイヤとが、隣り合わず同じ層に巻かれている第3部分を有してもよい。
また、たとえば、前記巻回部は、同一ターンの前記第1ワイヤと前記第2ワイヤとが、隣り合って異なる層に巻かれている第4部分を有してもよい。
第1部分と第2部分に加えて、第3部分や第4部分を有することにより、コイル装置は、巻線と巻線との間や、巻線とコアの間の隙間を減少させ、巻線の占有率を向上させることができる。
また、たとえば、前記第2部分において、同一ターンの前記第1ワイヤと前記第2ワイヤのうち外側の層に巻かれている一方のワイヤは、同一ターンの前記第1ワイヤと前記第2ワイヤのうち前記外側の層より前記巻芯部に近い内側の層に巻かれている他方のワイヤより、前記巻芯部の巻軸方向に関して中心側に位置してもよい。
第2部分において内側の層に巻かれている他方のワイヤを、巻軸方向の中心から離間する巻芯部の端部の近くに配置することにより、比較的隙間が形成されやすい巻芯部の端部の近くにおけるワイヤの占有率を向上させることができる。
また、たとえば、前記巻回部における前記第1ワイヤの最終ターンと、前記第2ワイヤの最終ターンとは、いずれも、前記巻芯部の巻軸方向に関する一方の端部であって、前記巻回部から離れた前記第1ワイヤおよび前記第2ワイヤの端部が引き出される側である巻芯第1端部より、前記巻軸方向に関する他方の端部である巻芯第2端部の近くに配置されてもよい。
第1ワイヤと第2ワイヤとの最終ターンを、巻芯第2端部の近くに配置することにより、第1ワイヤおよび第2ワイヤの巻回部からの引き出し部分を、緩やかな角度でコアの角に接触させることができるため、ワイヤの表面が損傷する問題を防止できる。
また、たとえば、前記第1ワイヤの前記最終ターンおよび前記第2ワイヤの前記最終ターンは、前記第1部分に含まれてもよい。
最終ターンの第1ワイヤと、最終ターンの第2ワイヤとが隣り合って同一の層に巻かれていることにより、第1ワイヤおよび第2ワイヤを、巻回部から任意の方向に、容易に引き出すことができる。
また、たとえば、前記巻回部は、前記第1部分に含まれる前記第1ワイヤの第1のターンより後に巻かれており、前記第1ワイヤの前記第1のターンが含まれる第1の層より前記巻芯部に近い第2の層に巻かれている前記第1ワイヤの第2のターンを有してもよく、
前記巻回部は、前記第1ワイヤの前記第1のターンと同一ターンである前記第2ワイヤの第1のターンより後に巻かれており、前記第1ワイヤの前記第2のターンと同一ターンであって前記第2の層に巻かれている前記第2ワイヤの第2のターンを有してもよい。
第1ターンより後に巻かれており、かつ内側の層に配置される第2ターンを有する巻回部は、巻回中の第1ワイヤおよび第2ワイヤによって形成される傾斜および凹凸を利用して第1ワイヤおよび第2ワイヤを巻くことにより、ワイヤ間およびワイヤとコアの間の隙間を少なくし、ワイヤの占有率を向上させることができる。
また、たとえば、前記第1ワイヤのうち前記巻芯部からの距離が最も大きい第3のターンおよび前記第2ワイヤのうち前記巻芯部からの距離が最も大きい第4のターンのうち少なくとも一方は、前記巻芯部における巻軸方向の中心位置を通って巻軸方向に直交する線に交わってもよい。
このようなコイル装置は、巻芯部の巻軸方向における中央付近に、巻回部において最も巻芯部から遠い部分が配置されるため、第1ワイヤおよび第2ワイヤが巻軸方向の一方側に偏って配置されることを防止し、ワイヤの占有率を向上させることができる。
また、たとえば、前記巻芯部は、前記巻芯部の巻軸方向に関して中央側に位置しており前記巻軸方向に沿って伸びる中央外周面と、前記中央外周面から前記巻芯部の前記巻軸方向の一方の端部である巻芯第1端部まで、および前記中央外周面から前記巻芯部の前記巻軸方向の他方の端部である巻芯第2端部まで延びる端部湾曲面と、を有してもよく、
前記端部湾曲面は、前記第1ワイヤおよび前記第2ワイヤにおけるワイヤ延在方向に直交する断面の曲率より小さい曲率を有してもよい。
巻芯部がこのような端部湾曲面を有することにより、第1ワイヤおよび第2ワイヤと巻芯部との間に形成される隙間を小さくして、ワイヤの占有率を向上させることができる。
また、たとえば、前記コアは、前記巻芯部の巻軸方向の一方の端部である巻芯第1端部に接続する第1鍔部と、前記巻芯部の前記巻軸方向の他方の端部である巻芯第2端部に接続する第2鍔部と、を有してもよい。
第1鍔部や第2鍔部を有するコアを用いると、第1鍔部および第2鍔部に近い場所に隙間ができやすいが、巻回部が第1部分と第2部分とを有するコイル装置は、第1鍔部および第2鍔部があっても、ワイヤの占有率を向上させることができる。
また、たとえば、前記第2部分において、同一ターンの前記第1ワイヤと前記第2ワイヤのうち外側の層に巻かれている一方のワイヤは、前記第1鍔部および前記第2鍔部から離間してもよく、同一ターンの前記第1ワイヤと前記第2ワイヤのうち前記外側の層より前記巻芯部に近い内側の層に巻かれている他方のワイヤは、前記第1鍔部または前記第2鍔部に接触してもよい。
第1鍔部および第2鍔部に近い位置には、ワイヤが配置されていない隙間ができ易い傾向があるが、第2部分における他方のワイヤが第1鍔部または第2鍔部に接触することにより隙間が形成され難くなり、ワイヤの占有率を向上させることができる。
また、たとえば、前記第1鍔部には、互いに絶縁されている第1電極部、第2電極部、第3電極部および第4電極部が設けられていてもよく、
前記第1ワイヤが接続される前記第1電極部および前記第3電極部は、前記第1鍔部の1つの対角線上に配置されていてもよく、
前記第2ワイヤが接続される前記第2電極部および前記第4電極部は、前記第1鍔部の他の1つの対角線上に配置されていてもよい。
このようなコイル装置では、第1ワイヤと第2ワイヤの一方の端部が、他方の端部に対していずれも180度回転した位置の電極部に接続されるため、自動巻線機によって効率的に製造できる。
図1は、本発明の一実施形態に係るコイル装置を斜め上方向から見た斜視図である。 図2は、図1に示すコイル装置を斜め下方向から見た斜視図である。 図3は、図1に示すコイル装置に含まれる第1ワイヤと第2ワイヤによる巻回部を示す概念図である。 図4は、図3に示す巻回部の第1部分を強調して表示した概念図である。 図5は、図3に示す巻回部の第2部分を強調して表示した概念図である。 図6は、図3に示す巻回部の第3部分を強調して表示した概念図である。 図7は、図3に示す巻回部の第4部分を強調して表示した概念図である。 図8は、図3に示す巻回部の一部を強調して表示した概念図である。 図9は、参考例に係るコイル装置に含まれる第1ワイヤと第2ワイヤの巻回状態を示す概念図である。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るコイル装置10を斜め上方向から見た斜視図である。図1〜図8に示す本発明の一実施形態に係るコイル装置10は、たとえばチョークコイル、ノイズフィルタなどとして用いられ、特に好ましくは、車載用として用いられるインダクタ装置であり、2つのコイル要素を同一のコイル装置10内に配置してある。
図1に示すように、コイル装置10は、コア20と、外装樹脂15と、外装樹脂15に覆われている巻回部30(図3参照)と、を有する。また、図2は、コイル装置10を斜め下方向から見た斜視図である。図2に示すように、コイル装置10は、第1電極部61と、第2電極部62と、第3電極部63と、第4電極部64とを有する。
コイル装置10の断面図である図3に示すように、コア20は、巻芯部22と、第1鍔部24と、第2鍔部26とを有するドラムコア20である。巻芯部22は、第1ワイヤ30aと第2ワイヤ30bとを多層に巻回してある。巻芯部22の横断面(X−Y軸平面の断面)は、特に限定されず、正方形断面、長方形断面、円形断面、あるいは、その他の断面形状であっても良いが、本実施形態では、略円形状となっている(図示省略)。
図3に示すように、巻芯部22は、巻芯部22の巻軸方向に関して中央側に位置しており巻軸方向(Z軸方向)に沿って伸びる中央外周面22cと、中央外周面22cから巻芯部22の巻軸方向の一方の端部である巻芯第1端部22aまで、および中央外周面22cから巻芯部22の巻軸方向の他方の端部である巻芯第2端部22bまで延びる端部湾曲面22dと、を有する。図3のような巻軸を通る断面でみて、中央外周面22cは直線的に延びているのに対して、端部湾曲面22dは湾曲している。端部湾曲面22dは、第1ワイヤ30aおよび第2ワイヤ30bにおけるワイヤ延在方向に直交する断面の曲率より小さい曲率を有する。端部湾曲面22dが、図3に示されるワイヤ断面の曲率より小さい曲率を有することにより、第1ワイヤ30aおよび第2ワイヤ30bと巻芯部22との間に形成される隙間を小さくすることができる。
第1鍔部24は、巻芯部22の巻軸方向の一方の端部(Z軸負方向側の端部)である巻芯第1端部22aに接続する。また、第2鍔部26は、巻芯部22の巻軸方向の他方の端部(Z軸正方向側の端部)である巻芯第2端部22bに接続する。なお、図3〜図9では、外装樹脂15および電極部61〜64などは図示を省略している。
コイル装置10のコア20は、図1〜図3に示す第1鍔部24および第2鍔部26を有することが、コイル装置10の実装性などの観点から好ましい。たたし、コア20は、巻芯部22を有する他の形状であってもよい。なお、コイル装置10の説明に用いるX軸、Y軸およびZ軸は、相互に垂直であり、Z軸は、巻軸方向に一致している。
図1および図2に示す外装樹脂15は、図3に示す巻回部30を覆っている。巻回部30を外装樹脂15で覆うことにより、巻回部30の第1ワイヤ30aおよび第2ワイヤ30bを有効に保護することができると共に、ショート不良なども抑制することができる。また、外装樹脂15は、磁性体含有樹脂で構成してあることが好ましい。このように構成することで、磁性体含有の外装樹脂15が、磁場の通り道となり、コイル装置10の磁気特性が向上する。外装樹脂15に含まれる磁性体としては、特に限定されないが、コア20を構成する磁性体粉と同様な磁性体粉、あるいはその他の磁性体粉が例示される。
図2に示すように、第1鍔部24の下面には、互いに絶縁されている第1電極部61、第2電極部62、第3電極部63および第4電極部64が設けられている。第1ワイヤ30aの両端部は、第1電極部61と第3電極部63に接続されており、第2ワイヤ30bの両端部は、第2電極部62と第4電極部64に接続されている。
第1ワイヤ30aが接続される第1電極部61および第3電極部63は、第1鍔部24の1つの対角線24a上に配置されており、第2ワイヤ30bが接続される第2電極部62および第4電極部64は、第1鍔部24の他の1つの対角線24b上に配置されている。このようなコイル装置10では、第1ワイヤ30aと第2ワイヤ30bの一方の端部が、他方の端部に対していずれも180度回転した位置の電極部に接続されるため、自動巻線機によって効率的に製造できる。
第1〜第4電極部61〜64は、導電性金属板を用いて形成されており、材質としては、タフピッチ鋼、リン青銅、黄銅、鉄、ニッケルなどが挙げられるが、特に限定されない。たとえば、第1〜第4電極部61〜64は、銀やスズなどのメッキ層、ペースト層または薄膜など、導電性金属板以外の材料で構成されていてもよい。
第1ワイヤ30aおよび第2ワイヤ30bの両端部は、レーザ溶接を用いて第1〜第4電極部61〜64に接続されている。ただし、第1ワイヤ30aおよび第2ワイヤ30bの第1〜第4電極部61〜64への接続方法はレーザ溶接のみには限定されず、熱圧着、ヒュージング、はんだ付けなどの他の方法で接続されていてもよい。
図3に示す巻回部30を形成する第1ワイヤ30aおよび第2ワイヤ30bとしては、特に限定されず、たとえば銅などで構成される平角線、丸線、撚り線、リッツ線、編組線などの導電性芯線、あるいはこれらの導電性芯線を絶縁被覆してあるワイヤなどを用いることができる。具体的には、AIW(ポリイミドワイヤ)、UEW(ポリウレタンワイヤ)、UEW、USTCなどの公知の巻線を用いることができる。第1ワイヤ30aおよび第2ワイヤ30bの線径は、特に限定されず、たとえば0.1〜0.5mmである。二本のワイヤ30a、30bの線径および材質などは、同じであってもよく、異なっていてもよい。
図3は、巻回部30における第1ワイヤ30aと第2ワイヤ30bの巻回状態を表す概念図であり、コア20および巻回部30の断面を表している。巻回部30における白丸は第1ワイヤ30aを表しており、巻回部30における網掛けの丸は第2ワイヤ30bを表している。また、丸の中の数字は、それぞれの第1ワイヤ30aおよび第2ワイヤ30bにおける部分が、何ターン目の部分であるかを表している。たとえば、第1ワイヤ30aおよび第2ワイヤ30bの巻きはじめの第1ターンの部分には数字の「1」が記載されており(第1ワイヤ30aの第1ターン38aおよび第2ワイヤ30bの第1ターン38b)、第1ワイヤ30aおよび第2ワイヤ30bの巻き終わりの第22ターンの部分には数字の「22」が記載されている(第1ワイヤ30aの第22ターン36aおよび第2ワイヤ30bの第22ターン36b)。
図3に示す巻回部30は、後述するコイル装置10における巻回部30の形成方法でも説明するように、第1ワイヤ30aと第2ワイヤ30bとを、同時に巻芯部22に巻くことにより形成される。第1ワイヤ30aと第2ワイヤ30bとは、コイル装置10の内部において磁気的に組み合わせられる。
図3に示すように、巻回部30は、第1ワイヤ30aと第2ワイヤ30bを巻芯部22に6層巻きすることにより形成されており、第1ワイヤ30aと第2ワイヤ30bのターン数は、いずれも22ターンである。コイル装置10が有する巻回部30は、第1ワイヤ30aおよび第2ワイヤ30bを多層に巻回していれば、層数およびターン数は限定されない。また、第1ワイヤ30aと第2ワイヤ30bのターン数は、同じであることが好ましいが、異なっていてもよい。
図3に示す巻回部30は、図4に示す第1部分31と、図5に示す第2部分32と、図6に示す第3部分33と、図7に示す第4部分34とを有する。図4は、図3に示す巻回部30における第1部分31を濃く(強調して)表示し、巻回部30における他の部分32〜34を薄く表示している。
図4に示すように、第1部分31は、同一ターンの第1ワイヤ30aと第2ワイヤ30bとが、隣り合って同じ層に巻かれている。図4に示すように、第1ターンから第7ターン、第9ターンから第11ターン、第14ターン、第18ターン〜第20ターン、第22ターンが第1部分31を構成している。第1部分31としては、図3に示す第1ワイヤ30aの第1ターン38aおよび第2ワイヤ30bの第1ターン38bや、第1ワイヤ30aの第22ターン36aおよび第2ワイヤ30bの第22ターン36bなどが挙げられる。
第1部分31は、巻回部30の中に含まれる4つの部分の中で最も多くの割合を占め、特に巻芯部22に近い部分と、巻芯部22における巻軸方向の中心位置を通って巻軸方向に直交する中心線27に近い部分は、第1部分31の割合が多い。特に、巻回部30のうち巻芯部22に接触する最内層である第1層41は、第1部分31のみからなる。最内層である第1層41は、巻回するときに内側層の凹凸の影響を受けないため、第1部分31と第4部分34(図7参照)のみで構成することがワイヤの占有率を上げる観点から好ましく、第1部分31)のみで構成することがさらに好ましい。ただし、最内層である第1層41に、第2部分32(図5参照)の一部などが含まれていてもよい。
図5は、図3に示す巻回部30における第2部分32を濃く(強調して)表示し、巻回部30における他の部分31、33、34を薄く表示している。図5に示すように、第2部分32は、同一ターンの第1ワイヤ30aと第2ワイヤ30bとが、隣り合わず異なる層に巻かれている。
図5に示すように、第12ターン、第15ターン、第16ターンが第2部分32を構成している。第2部分32としては、図5に示す第1ワイヤ30aの第12ターン32aおよび第2ワイヤ30bの第12ターン32bや、第1ワイヤ30aの第16ターン32cおよび第2ワイヤ30bの第16ターン32dなどが挙げられる。
たとえば、第1ワイヤ30aの第16ターン32cは第3層43に位置し、第2ワイヤ30bの第16ターン32dは第4層44に位置するため、両者は異なる層に巻かれている。また、図3または図5に示すように、第1ワイヤ30aの第16ターン32cと、第2ワイヤ30bの第16ターン32dとの間には、第1ワイヤ30aの第15ターンと第17ターンとが挟まれており、両者は隣り合わず、接触していない。
また、第2部分32において、同一ターンの第1ワイヤ30aと第2ワイヤ30bのうち外側の層に巻かれている一方のワイヤは、同一ターンの第1ワイヤ30aと第2ワイヤ30bのうち外側の層より巻芯部22に近い内側の層に巻かれている他方のワイヤより、巻芯部22の巻軸方向に関して中心側に位置する。たとえば、第2部分32において、外側の層である第4層44に巻かれている第1ワイヤ30aの第12ターン32aは、内側の層である第3層43に巻かれている第2ワイヤ30bの第12ターン32bより、巻芯部22の巻軸方向に関して、中心線27の近くに位置する。
第2部分32において外側の層に巻かれている一方のワイヤより、内側の層に巻かれている他方のワイヤが巻軸方向に関して中心線27から離れた位置にあることにより、第1鍔部24や第2鍔部26の近くでワイヤが配置されていない隙間が形成される問題を好適に防止できる。第2部分32の第15ターンおよび第16ターン32c、32dもこのような関係を満たす。ただし、第2部分32に含まれる全ての部分がこの関係を満たす必要はなく、第2部分32の一部のみがこの関係を満たしていてもよい。
また、図5に示す第2部分32において、同一ターンの第1ワイヤ30aと第2ワイヤ30bのうち外側の層に巻かれている一方のワイヤは、第1鍔部24および第2鍔部26から離間しており、同一ターンの第1ワイヤ30aと第2ワイヤ30bのうち外側の層より巻芯部に近い内側の層に巻かれている他方のワイヤは、第1鍔部24または第2鍔部26に接触していてもよい。たとえば、第2部分32において、外側の層である第4層44に巻かれている第1ワイヤ30aの第12ターン32aは第1鍔部24および第2鍔部26から離間しており、内側の層である第3層43に巻かれている第2ワイヤ30bの第12ターン32bは第2鍔部26に接触している。これにより、第2鍔部26とワイヤ30a、30bとの隙間を第2ワイヤ30bの第12ターン12bが埋め、さらに第1ワイヤ30aの第12ターン32aと第2ワイヤ30bの第12ターン32bとの間を第2ワイヤ30bの第9ターンや第13ターンなどの他のワイヤが埋めることにより、第2鍔部26の近くに隙間が形成される問題を好適に防止できる。
図6は、図3に示す巻回部30における第3部分33を濃く(強調して)表示し、巻回部30における他の部分31、32、34を薄く表示している。図6に示すように、第3部分33は、同一ターンの第1ワイヤ30aと第2ワイヤ30bとが、隣り合わず同じ層に巻かれている。
図6に示すように、第8ターン、第13ターン、第21ターンが第3部分33を構成している。第3部分33としては、図6に示す第1ワイヤ30aの第13ターン33aおよび第2ワイヤ30bの第13ターン33bなどが挙げられる。
たとえば、第1ワイヤ30aの第13ターン33aは第4層44に位置し、第2ワイヤ30bの第13ターン33bは第4層44に位置するため、両者は同じ層に巻かれている。また、第1ワイヤ30aの第13ターン33aと、第2ワイヤ30bの第13ターン33bとの間には、第1ワイヤ30aの第12ターンと第20ターンおよび第2ワイヤ30bの第20ターンとが挟まれており、両者は隣り合わず、接触していない。
図7は、図3に示す巻回部30における第4部分34を濃く(強調して)表示し、巻回部30における他の部分31〜33を薄く表示している。図7に示すように、第4部分34は、同一ターンの第1ワイヤ30aと第2ワイヤ30bとが、隣り合って異なる層に巻かれている。
図7に示すように、第4部分34としては、第1ワイヤ30aの第17ターン34aおよび第2ワイヤ30bの第17ターン34bが挙げられる。第1ワイヤ30aの第17ターン34aは第4層44に位置し、第2ワイヤ30bの第17ターン34bは第5層45に位置するため、両者は異なる層に巻かれている。また、第1ワイヤ30aの第17ターン34aと、第2ワイヤ30bの第17ターン34bとは隣り合っており、互いに接触している。
図9は、参考例に係るコイル装置110の巻回状態を示す断面図である。コイル装置110は、コイル装置10と同一のコア20に、第1ワイヤ130aと第2ワイヤ130bとを同時に巻回して形成した巻回部130を有する。
図9に示す巻回部130において、第1ワイヤ130aと第2ワイヤ130bとは、同一ターン同士が常に接触した状態で巻回されており、同一ターンの第1ワイヤ130aと第2ワイヤ130bとが、隣り合って同じ層に巻かれている第1部分と、同一ターンの第1ワイヤ130aと第2ワイヤ130bとが、隣り合って異なる層に巻かれている第4部分の2つの部分だけを有する。このような巻回部130は、たとえば第2層と第2鍔部26の間の部分などに、第1ワイヤ130aおよび第2ワイヤ130bが配置されていない比較的大きな隙間(空隙)190が形成される問題がある。また、巻回部130は、第1鍔部24に近い第17ターンおよび第18ターンの周辺にも隙間192が多い傾向がみられる。
これに対して、図3に示す巻回部30は、図6に示す第3部分33や図5に示す第2部分32を有することにより、第1ワイヤ30aと第2ワイヤ30bの間およびワイヤ30a、30bとコア20の間の隙間を少なくし、ワイヤの占有率を向上させることができる。
すなわち、図3に示す巻回部30は、同一ターンの第1ワイヤ30aと第2ワイヤ30bとが接触しない第2部分32や第3部分33を形成することにより、図9に示すように第1ワイヤ130aと第2ワイヤ130bとを常に接触させて巻回部130を形成した場合に生じる隙間を小さくすることができ、ワイヤの占有率を向上させることができる。
また、図5に示すように、巻回部30の第2部分32は、第2ワイヤ30bの第12ターン32bや、第1ワイヤ30aの第16ターン32cのように、所定の層(第3層43)の巻軸方向両端部に、同一ターンにおける一方のワイヤだけが、内側(内層側)に落ち込む構造を有する。このような構造を有するコイル装置10は、巻回時に、第1ワイヤ30aおよび第2ワイヤ30bが、第1鍔部24または第2鍔部26に押し付けられて損傷する問題を防止しつつ、鍔部24、26とワイヤ30a、30bとの間に隙間が形成される問題を防止できる。
なぜなら、コイル装置10では、巻回部30の形成時において、第1ワイヤ30aおよび第2ワイヤ30bのうち片方だけが、その下層のワイヤの凹凸に沿って自然に鍔部24、26と他のワイヤ30a、30bとの隙間に入り込むようになっている。そのため、コイル装置10における巻回部30の形成時には、ワイヤ30a、30bを巻軸方向へ引っ張る力を小さくすることができ、ワイヤ30a、30bが第1鍔部24または第2鍔部26に接触するか、第1鍔部24または第2鍔部26に対して擦れて、ワイヤ30a、30bが損傷する問題を防止できる。
以下、コイル装置10の製造方法および巻回部30の形成方法の一例を挙げつつ、コイル装置10の構造をさらに詳細に説明するが、コイル装置10の製造方法および巻回部30の形成方法は、以下に示す例のみには限定されない。
図1に示すコイル装置10における巻回部30の形成の第1段階では、まず、第1〜第4電極部61〜64が取り付けられたコア20を、自動巻線機にセットする。コア20は、たとえば圧縮成形、CIM(セラミックインジェクションモールディング)成形、MIM(メタルインジェクションモールディング)成形などにより成形され、必要に応じて焼成されることにより、製造される。また、第1〜第4電極部61〜64はたとえば接着等によりコア20に固定される。ただし、コア20の形成方法および第1〜第4電極部61〜64の固定方法は、これらのみには限定されない。
次に、自動巻線機にセットしたコア20に対して、図3に示す第1ワイヤ30aおよび第2ワイヤ30bを誘導するノズルを操作し、第1ワイヤ30aと第2ワイヤ30bとを、巻芯部22における巻はじめの位置(第1ワイヤ30aの第1ターン38aおよび第2ワイヤ30bの第1ターン38bの位置)に接触させる。
次に、ノズルが第1ワイヤ30aと第2ワイヤ30bとを引っ張りながら、自動巻線機がコア20を回転させることにより、図3に示す第1ターンから第22ターンまで順に第1ワイヤ30aと第2ワイヤ30bを巻回し、巻回部30を形成する。図4に示すように、第1〜第11ターンまでは、第8ターン(第3部分33図6参照))を除き、第1部分31に含まれる。
この際、図3に示す巻回部30は、図9に示す巻回部130とは異なり、内側の第1層41から外側の第6層46へ順番に形成されるのでなく、外側の層の一部を、それより内側の層より先に形成する。図8は、図3に示す巻回部30の一部を強調して表示した概念図である。
図8に示すように、巻回部30は、第1部分31に含まれる第1ワイヤ30aの第1のターンである第7ターン31bより後に巻かれており、第1ワイヤ30aの第7ターン31bが含まれる第1の層である第3層43より巻芯部22に近い第2の層である第2層42に巻かれている第1ワイヤ30aの第2のターンである第10ターン37aを有する。また、巻回部30は、第1ワイヤ30aの第7ターン31bと同一ターンである第2ワイヤ30bの第7ターン31bより後に巻かれており、第1ワイヤ30aの第10ターン37aと同一ターンであって第2の層である第2層42に巻かれている第2ワイヤ30bの第10ターン37bを有する。
また、図8に示すように、第1ワイヤ30aおよび第2ワイヤ30bの第1のターンである第7ターン31a、31bは、第1ワイヤ30aおよび第2ワイヤ30bの第2のターンである第10ターン37a、37bより、巻芯部22の巻軸方向に関して中心側(中心線27の近く)に位置する。第1ワイヤ30aおよび第2ワイヤ30bの第7ターン31a、31bと、第1ワイヤ30aおよび第2ワイヤ30bの第8ターンとの関係も、これと同様である。
図8に示すように、巻回部30を形成する際に、巻芯部22の巻軸方向に関して中心側を先にピラミッド状に形成し、巻芯部22の巻軸方向に関して両端側を、後から形成する。これにより、後から両端側に形成されるターン(第10ターン、第8ターン)を構成するワイヤ30a、30bは、すでにピラミッド状に形成されているターンと鍔部24、26との隙間に入り込むように誘導される。このため、このようなコイル装置10は、鍔部24、26とワイヤ30a、30bとの隙間を小さくできる。
さらに、第3層43の両端部には、図4に示すように第2部分32が形成され、鍔部24、26とワイヤ30a、30bとの隙間や、ワイヤ30a、30b間の隙間を小さくし、ワイヤ30a、30bの占有率を高めることができる(第12ターンから第17ターン)。
また、図3に示すように、巻回部30における第1ワイヤ30aの最終ターンである第22ターン36aと、第2ワイヤ30bの最終ターンである第22ターン36bとは、いずれも、巻芯部22の巻軸方向に関する一方の端部であって、巻回部30から離れた第1ワイヤ30aおよび第2ワイヤ30bの端部が引き出される側である巻芯第1端部22aより、巻軸方向に関する他方の端部である巻芯第2端部22bの近くに配置される。
これにより、第1ワイヤ30aおよび第2ワイヤ30bの最終ターンである第22ターン36a、36bが、電極部61〜64などが配置される第1鍔部24へ接続する鍔部第1端部22aから離間して配置される。したがって、電極部61〜64へ向かって引き出される第1ワイヤ30aおよび第2ワイヤ30bが、第1鍔部24に接触して屈曲する角度を小さくすることができ、第1ワイヤ30aおよび第2ワイヤ30bの第1鍔部24との接触による損傷を防止できる。
また、図3および図4に示すように、第1ワイヤ30aの最終ターンである第22ターン36aおよび第2ワイヤ30bの最終ターンである第22ターン36bは、第1部分31に含まれる。第1ワイヤ30aの第22ターン36aと第2ワイヤ30bの第22ターン36bとが接触していることにより、第1ワイヤ30aおよび第2ワイヤ30bの双方の第22ターン36a、36bを、第1鍔部24から大きく離間させることができる。
また、図3に示すように、第1ワイヤ30aのうち巻芯部22からの距離が最も大きい第3のターンである第22ターン36aおよび第2ワイヤ30bのうち巻芯部22からの距離が最も大きい第3のターンである第22ターン36bのうち少なくとも一方は、巻芯部22における巻軸方向の中心位置を通って巻軸方向に直交する中心線27に交わる。
このようなコイル装置10は、巻軸方向の中央部分、すなわち第1鍔部24および第2鍔部26から離間した位置に、巻回部30が最も多層になる部分が形成される。したがって、このようなコイル装置10は、第1鍔部24や第2鍔部26に近い巻芯第1端部22aや巻芯第2端部22bの外周に形成される層数を抑制し、ワイヤ30a、30b間およびワイヤ30a、30bとコア20の間の隙間を少なくし、ワイヤ30a、30bの占有率を向上させることができる。
図3に示す第22ターン36a、36bまで巻回部30が形成されると、ノズルが第1ワイヤ30aおよび第2ワイヤ30bの端部を第1鍔部24へ引き出す。さらに、第1ワイヤ30aの両端部を第1電極部61および第3電極部63へ固定し、第2ワイヤ30bの両端部を第2電極部62および第4電極部64へ固定する。なお、第1ワイヤ30aおよび第2ワイヤ30bの一方の端部は、巻回部30を形成する前に、電極部61〜64に固定または仮固定されていてもよい。
最後に巻回部30の外周に、図1および図2に示すような外装樹脂15を形成し、巻回部30を外装樹脂15で覆うことにより、図1〜図8に示すコイル装置10を得る。
図3〜図8に示すように、本発明に係るコイル装置10では、同一ターンの第1ワイヤ30aと第2ワイヤ30bとが隣り合って同じ層に巻かれている第1部分31だけでなく、同一ターンの第1ワイヤ30aと第2ワイヤ30bとが隣り合わず異なる層に巻かれている第2部分32を有する。このようなコイル装置10では、特に巻芯部22の両端付近などにおいて形成されやすい傾向のある、ワイヤ30a、30bが配置されていない隙間を、小さくすることができる。したがって、このようなコイル装置10は、巻線の占有率を向上させることができ、インダクタンスを向上させることができる。また、小型化の観点でも有利である。
以上、実施形態を挙げて本発明のコイル装置を説明したが、本発明の技術的範囲は上述の実施形態のみに限定されず、他の多くの実施形態や変形例を含み得ることは言うまでもない。たとえば、図3に示すように、コイル装置10では、巻きはじめの位置が第1鍔部24側であるが、本発明はこれに限定されず、第2鍔部26側から巻き始めるもののであってもかまわない。
10、110…コイル装置
15…外装樹脂
20…コア
22…巻芯部
22a…巻芯第1端部
22b…巻芯第2端部
22c…中央外周面
22d…端部湾曲面
24…第1鍔部
24a、24b…対角線
26…第2鍔部
27…中心線
30、130…巻回部
30a、130a…第1ワイヤ
30b、130b…第2ワイヤ
31…第1部分
31a、31b…第1ターン(第1のターン)
37a、37b…第10ターン(第2のターン)
32…第2部分
32a…第1ワイヤ30aの第12ターン(一方のワイヤ)
32b…第2ワイヤ30bの第12ターン(他方のワイヤ)
32c…第1ワイヤ30aの第16ターン(他方のワイヤ)
32d…第2ワイヤ30bの第16ターン(一方のワイヤ)
33…第3部分
33a、33b…第13ターン
34…第4部分
34a、34b…第17ターン
36a…第1ワイヤ30aの第22ターン(第3のターン)
36b…第2ワイヤ30bの第22ターン(第4のターン)
41…第1層(再内層)
42…第2層
43…第3層
44…第4層
45…第5層
46…第6層
61…第1電極部
62…第2電極部
63…第3電極部
64…第4電極部
190、192…隙間

Claims (14)

  1. 巻芯部を有するコアと、第1ワイヤと第2ワイヤとを前記巻芯部に多層に巻回してある巻回部と、を有するコイル装置であって、
    前記巻回部は、
    同一ターンの前記第1ワイヤと前記第2ワイヤとが、隣り合って同じ層に巻かれている第1部分と、
    同一ターンの前記第1ワイヤと前記第2ワイヤとが、隣り合わず異なる層に巻かれている第2部分と、を有するコイル装置。
  2. 前記巻回部のうち前記巻芯部に接触する最内層は、前記第1部分のみからなる請求項1に記載のコイル装置。
  3. 前記巻回部は、同一ターンの前記第1ワイヤと前記第2ワイヤとが、隣り合わず同じ層に巻かれている第3部分を有する請求項1または請求項2に記載のコイル装置。
  4. 前記巻回部は、同一ターンの前記第1ワイヤと前記第2ワイヤとが、隣り合って異なる層に巻かれている第4部分を有する請求項1から請求項3までのいずれかに記載のコイル装置。
  5. 前記第2部分において、同一ターンの前記第1ワイヤと前記第2ワイヤのうち外側の層に巻かれている一方のワイヤは、同一ターンの前記第1ワイヤと前記第2ワイヤのうち前記外側の層より前記巻芯部に近い内側の層に巻かれている他方のワイヤより、前記巻芯部の巻軸方向に関して中心側に位置する請求項1から請求項4までのいずれかに記載のコイル装置。
  6. 前記巻回部における前記第1ワイヤの最終ターンと、前記第2ワイヤの最終ターンとは、いずれも、前記巻芯部の巻軸方向に関する一方の端部であって、前記巻回部から離れた前記第1ワイヤおよび前記第2ワイヤの端部が引き出される側である巻芯第1端部より、前記巻軸方向に関する他方の端部である巻芯第2端部の近くに配置される請求項1から請求項5までのいずれかに記載のコイル装置。
  7. 前記第1ワイヤの前記最終ターンおよび前記第2ワイヤの前記最終ターンは、前記第1部分に含まれる請求項6に記載のコイル装置。
  8. 前記巻回部は、前記第1部分に含まれる前記第1ワイヤの第1のターンより後に巻かれており、前記第1ワイヤの前記第1のターンが含まれる第1の層より前記巻芯部に近い第2の層に巻かれている前記第1ワイヤの第2のターンを有しており、
    前記巻回部は、前記第1ワイヤの前記第1のターンと同一ターンである前記第2ワイヤの第1のターンより後に巻かれており、前記第1ワイヤの前記第2のターンと同一ターンであって前記第2の層に巻かれている前記第2ワイヤの第2のターンを有する請求項1から請求項7までのいずれかに記載のコイル装置。
  9. 前記第1ワイヤおよび前記第2ワイヤの前記第1のターンは、前記第1ワイヤおよび前記第2ワイヤの前記第2のターンより、前記巻芯部の巻軸方向に関して中心側に位置する請求項8に記載のコイル装置。
  10. 前記第1ワイヤのうち前記巻芯部からの距離が最も大きい第3のターンおよび前記第2ワイヤのうち前記巻芯部からの距離が最も大きい第4のターンのうち少なくとも一方は、前記巻芯部における巻軸方向の中心位置を通って巻軸方向に直交する線に交わる請求項1から請求項9までのいずれかに記載のコイル装置。
  11. 前記巻芯部は、前記巻芯部の巻軸方向に関して中央側に位置しており前記巻軸方向に沿って伸びる中央外周面と、前記中央外周面から前記巻芯部の前記巻軸方向の一方の端部である巻芯第1端部まで、および前記中央外周面から前記巻芯部の前記巻軸方向の他方の端部である巻芯第2端部まで延びる端部湾曲面と、を有し、
    前記端部湾曲面は、前記第1ワイヤおよび前記第2ワイヤにおけるワイヤ延在方向に直交する断面の曲率より小さい曲率を有する請求項1から請求項10までのいずれかに記載のコイル装置。
  12. 前記コアは、前記巻芯部の巻軸方向の一方の端部である巻芯第1端部に接続する第1鍔部と、前記巻芯部の前記巻軸方向の他方の端部である巻芯第2端部に接続する第2鍔部と、を有する請求項1から請求項11までのいずれかに記載のコイル装置。
  13. 前記第2部分において、同一ターンの前記第1ワイヤと前記第2ワイヤのうち外側の層に巻かれている一方のワイヤは、前記第1鍔部および前記第2鍔部から離間しており、同一ターンの前記第1ワイヤと前記第2ワイヤのうち前記外側の層より前記巻芯部に近い内側の層に巻かれている他方のワイヤは、前記第1鍔部または前記第2鍔部に接触する請求項12に記載のコイル装置。
  14. 前記第1鍔部には、互いに絶縁されている第1電極部、第2電極部、第3電極部および第4電極部が設けられており、
    前記第1ワイヤが接続される前記第1電極部および前記第3電極部は、前記第1鍔部の1つの対角線上に配置されており、
    前記第2ワイヤが接続される前記第2電極部および前記第4電極部は、前記第1鍔部の他の1つの対角線上に配置されている請求項12または請求項13に記載のコイル装置。
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