JP2021152434A - 蓄冷器素材、蓄冷器、及び、蓄冷型冷凍機、並びに、蓄熱器素材、蓄熱器 - Google Patents

蓄冷器素材、蓄冷器、及び、蓄冷型冷凍機、並びに、蓄熱器素材、蓄熱器 Download PDF

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伸 松本
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Abstract

【課題】生産効率の向上を図るとともに、ばらつきが小さく、高い冷凍効率を得ることが可能な蓄冷器素材、蓄冷器、及び、蓄冷型冷凍機、並びに、蓄熱器素材、蓄熱器を提供することを目的とする。【解決手段】本発明の蓄冷器素材(1)は、蓄冷型冷凍機に搭載される蓄冷器を構成する蓄冷器素材において、蓄冷材を構成する格子状の格子部(2)と、前記格子部の外周に一体成形され、蓄冷管の一部を構成する外周端部(3)と、を有することを特徴とする。これにより、生産効率の向上を図ることができるともに、ばらつきが小さく、高い冷凍効率を得ることが可能になる。【選択図】図4

Description

本発明は、蓄冷器素材、蓄冷器、及び、蓄冷型冷凍機、並びに、蓄熱器素材、蓄熱器に関する。
スターリングサイクルや、ギボード・マクマホンサイクルに代表される熱サイクルでは蓄冷器が主要素として構成される。そして、蓄冷器の両端で圧力と膨張を繰り返すことで蓄冷器の膨張側端部で冷熱を取り出すことができる。
従来、蓄冷型冷凍機では、比熱の大きなステンレス等の金属メッシュを蓄冷材として使用し、金属メッシュを円形状に打ち抜き、ステンレス等の蓄冷管に、該金属メッシュを、数百〜数千枚程度積層したものが知られている。
従来において、金属メッシュを蓄冷管内に積層する際に、一枚一枚積み重ねて積層していくものであり、治具を使用して積層しても非常に時間がかかり、生産性が非常に悪いという問題があった。また、数百〜数千枚もの金属メッシュが、蓄冷管内にランダムに積層されやすく、金属メッシュの微小な開口部からなる流路を塞ぐ可能性があった。金属メッシュは、縦線と横線とを網目状に編み込む構成であるため、断面が波打つ形状になりやすく、上記したようなランダムな積層や、開口部を塞ぎやすい。このため流体抵抗が非常に大きくなり、流体の圧力損失が大きくなるという問題があった。さらに、金属メッシュが、円形に機械的に打ち抜かれる際、円周端部では短くなった細線(格子)が欠落することがあった。このように、欠落が生じた金属メッシュを積層すると、蓄冷管の内壁面と金属メッシュとの間に隙間が生じ、その隙間から作動流体が流れやすくなる。その結果、蓄冷器中心部の流速が落ちて熱容量を有効に使えず、冷凍効率を低下させる問題があった。さらに、製品ごとの冷凍効率がばらつく問題があった。
これに対し、特許文献1では、熱伝導率の小さい第1細線と比熱の大きな第2細線、および金属接触を防ぐ第3細線の3種類の細線を用いたメッシュ状の蓄冷材の使用を提案している。この蓄冷材の第1細線を軸方向にして円筒状に巻いて、円筒内に挿入することで、蓄冷器の生産効率の向上と大量生産による個体差抑制という問題の解決を図っている。
特開2000−9356号公報
しかしながら、特許文献1の構成では、円筒軸方向に、熱伝導率の小さい第1細線を使用するため、その分、蓄冷器内の流路が狭くなってしまい、未だ圧力損失が大きく冷凍効率を低下させるという問題があった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、生産効率の向上を図るとともに、ばらつきが小さく、高い冷凍効率を得ることが可能な蓄冷器素材、蓄冷器、及び、蓄冷型冷凍機、並びに、蓄熱器素材、蓄熱器を提供することを目的とする。
本発明は、蓄冷型冷凍機に搭載される蓄冷器を構成する蓄冷器素材において、蓄冷材を構成する格子状の格子部と、前記格子部の外周に一体成形され、蓄冷管の一部を構成する周端部と、を有することを特徴とする。
本発明の蓄冷器素材において、前記周端部は、前記蓄冷管の一部を構成する外周端部と、前記外周端部よりも内側に位置し、前記格子部と一体成形されたパルス管の一部を構成する内周端部とを、有する構成とすることができる。
本発明の蓄冷器素材において、前記周端部は、前記格子部よりも厚いことが好ましい。
本発明の蓄冷器素材において、前記格子部は、交差する複数の第1格子及び複数の第2格子を具備し、前記第1格子及び前記第2格子の厚み方向への断面は、厚み方向中央部の幅が最も大きく、前記厚み方向中央部から上下方向にかけて前記幅が小さくなることが好ましい。
本発明の蓄冷器素材において、前記格子部と、前記周端部の間に、凹部が形成されていることが好ましい。
本発明の蓄冷器は、蓄冷型冷凍機に搭載される蓄冷器において、上記記載の蓄冷器素材が、複数積層されるとともに、互いに接合されていることを特徴とする。
本発明の蓄冷器において、各蓄冷器素材が、前記周端部の位置に、前記周端部と略同一幅のスペーサを介して積層されていることが好ましい。
本発明の蓄冷器において、積層方向にて隣り合う前記蓄冷器素材の前記格子部の目が不揃いとなるように、前記蓄冷器素材が回転して積層されていることが好ましい。
本発明の蓄冷器において、複数の前記蓄冷器素材が接合され一体化された蓄冷器素材ユニットが、複数積層されてなる構成とすることができる。
本発明の蓄冷器は、蓄冷型冷凍機に搭載される蓄冷器において、複数積層された、蓄冷材を構成する格子状の格子部と、各格子部の外周間を繋ぎ、蓄冷管を構成する周端部とが、一体成形されていることを特徴とする。
本発明の蓄冷器において、前記蓄冷管を構成する外周端部の外周表面が、鏡面処理されていることが好ましい。
本発明の蓄冷型冷凍機は、上記記載の蓄冷器が搭載されていることを特徴とする。
本発明は、蓄熱器を構成する蓄熱器素材において、蓄熱材を構成する格子状の格子部と、前記格子部の外周に一体成形され、蓄熱管の一部を構成する周端部と、を有することを特徴とする。
本発明の蓄熱器は、前記蓄熱器素材が、複数積層されるとともに、互いに接合されていることを特徴とする。
本発明によれば、蓄冷材を構成する格子状の格子部と、蓄冷管の一部を構成する周端部とを一体成形した蓄冷器素材を、複数積層し接合することで、蓄冷器を構成した。これにより、生産効率の向上を図ることができるともに、ばらつきが小さく、高い冷凍効率を得ることが可能になる。
図1は、スターリング式パルス管冷凍機の構成図である。 図2は、スターリング式パルス管冷凍機の熱サイクルの原理図である。 図3は、従来の蓄冷器の構成図である。 図4Aは、本実施の形態に係る蓄冷器素材の平面図であり、図4Bは、図4Aに示す蓄冷器素材の一部を拡大した部分拡大平面図である。 図5Aは、本実施の形態に係る蓄冷器素材の平面図であり、図5Bは、図5Aに示すA−A線に沿って切断した断面図である。 図6Aは、別の実施の形態に係る蓄冷器素材の平面図であり、図6Bは、図6Aに示すB−B線に沿って切断した断面図である。 図7Aは、本実施の形態に係る蓄冷器素材の格子部の部分拡大平面図であり、図7Bは、図7Aに示すC−C線に沿って切断した縦格子の拡大断面図である。 図8Aは、別の実施の形態に係る蓄冷器素材の平面図であり、図8Bは、図8Aに示すD−D線に沿って切断した断面図であり、図8Bの点線で囲んだ部分の拡大断面図も併せて示す。 図9は、本実施の形態の蓄冷器素材を複数積層して接合してなる蓄冷器の分解斜視図である。 図10Aは、蓄冷器素材の格子部の目を揃えて積層した場合の積層状態を示し、図10Bは、蓄冷器素材の格子部の目が不揃いになるように積層した場合の積層状態を示す分解斜視図である。 図11Aは、本実施の形態に係る蓄冷器素材の平面図と、蓄冷器素材をE−E線に沿って切断した断面図であり、図11Bは、本実施の形態に係るスペーサの平面図と、スペーサを、F−F線に沿って切断した断面図である。 図12Aは、蓄冷器の空隙率と冷凍効率との関係を示すグラフであり、図12Bは、蓄冷器の空隙率と圧力損失との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態に係る蓄冷器素材、蓄冷器および蓄冷型冷凍機について、添付の図面を参照しながら、詳細に説明する。なお、本発明に係る蓄冷器素材、蓄冷器および蓄冷型冷凍機については、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨の範囲内で種々変形して実施することができる。まずは、本実施の形態に関わる蓄冷器素材、及び蓄冷器を具備する蓄冷型冷凍機の構成について説明する。
<蓄冷型冷凍機>
図1は、スターリング式パルス管冷凍機の構成図である。本実施の形態におけるスターリング式パルス管冷凍機100は、圧縮機101と、銅製熱交換器(アフタークーラ)103と、蓄冷器104と、銅製熱交換器(低温端)105と、パルス管106と、銅製熱交換器(高温端)109と、イナータンスチューブ107と、リザーバ108と、を有して構成される。
図1に示すように、圧縮機101は内部に、膨張ピストン102を備えている。膨張ピストン102は、リニアモータ(不図示)により、往復駆動(例えば、50Hz)することで、圧力波を発生させる。
圧縮機101は、蓄冷器104と連結しており、蓄冷器104の圧縮機側の端部には、銅製熱交換器(アフタークーラ)103が備えられている。一方、蓄冷器104の圧縮機反対側の端部は、ステンレス製のパルス管106と連結しており、蓄冷器104とパルス管106の間には銅製熱交換器(低温端)105が備えられている。
膨張ピストン102によって発生した圧力波は、圧縮熱の放熱用の銅製熱交換器(アフタークーラ)103で放熱され、蓄冷器104を通過し、冷却部となる銅製熱交換器(低温端)105を通過し、パルス管106(例えば、ステンレス製)へ流入する。
パルス管106は、圧縮機反対側の端部において、銅製熱交換器(高温端)109が備えられている。また、パルス管106の圧縮機反対側において、内径数mm程度のイナータンスチューブ107(例えば、ステンレス製)と連結している。続けて、イナータンスチューブ107は、容積数100cc程度のリザーバ108(例えば、ステンレス製)と連結している。
また、イナータンスチューブ107からリザーバ108までの長さは、パルス管106内部において、スターリング式パルス管冷凍機100の膨張ピストン102と同様な作動ガスの挙動になるように、調整されている。
銅製熱交換器(低温端)105は、例えば、70K程度の極低温になるため、蓄冷器104、および、パルス管106を含めて、外部からの熱侵入を抑制すべく真空容器110内に設置される。さらに、放射の断熱性を高めるため、スーパーインシュレーション等の多層断熱材(不図示)が施工される構成を有してもよい。
また、真空容器110内面、蓄冷器104の外周表面およびパルス管106外周表面は、放射を抑制するため鏡面処理が施されて、面粗さが小さくされている。
<熱サイクルの原理>
図2を用いて、スターリング式パルス管冷凍機を例として、熱サイクルの原理と一般的な蓄冷器の構成を説明する。
図2の左図は、スターリング冷凍機の熱サイクルの原理を図示している。初期状態(1)から、圧縮行程において、圧縮ピストンにより圧縮された内部の作動ガスはアフタークーラで放熱される((2)の状態)。次に、等容行程において、作動ガスは、蓄冷材が充填された蓄冷器内を通過して、膨張機側の空間へ流入する((3)の状態)。続けて、膨張行程において、作動ガスは、膨張機側で膨張ピストンにより膨張し、低温端部を冷却する((4)の状態)。冷却された作動ガスは、等容行程において、圧縮時とは逆向きに蓄冷器を通過して、最初の圧縮前の初期状態(1)に戻る。この時、作動ガスは、蓄冷器を熱交換しながら通過し、徐々に初期の温度に戻る。この動作を繰り返すことで極低温域の冷熱を得ることができる。熱サイクルにおける、冷凍効率(COP:Coefficient Of Performance)は、アフタークーラ温度(T)、低温端温度(T)とした場合、COP=T/(T−T)の式で求めることができる。したがって、図2の右図(縦:圧力P、横:容積V)に示すように、圧縮機側のアフタークーラでは、常に一定の温度(例えば300K(ケルビン))に保たれ、膨張機側の低温端ではサイクルが繰り返される毎に、温度低下し、周囲や蓄冷器等の熱侵入と膨張冷熱量とをバランスする温度まで冷却することができる。
<従来の問題点、及び、本実施の形態の概要>
図3は、液体窒素温度77Kレベルの蓄冷型冷凍機などに用いられる、従来の蓄冷器の構成を簡易的に示している。比熱の大きいステンレス等の金属メッシュを蓄冷材として使用し、これらを円形状に打ち抜き、円筒状の蓄冷管内に、数百〜数千枚程度積層している。
図3に示すように、複数の金属メッシュを蓄冷器内の内部に積層する構成では、蓄冷器の生産効率が悪化するとともに、蓄冷管内部での金属メッシュの積層状態が安定せず、また内部で、金属メッシュの目が塞がれたり、金属メッシュと蓄冷管の間に隙間が生じるなどの欠損が生じやすく、その結果、製品ごとの冷却効率のばらつきや、冷却効率の低下が問題となった。
そこで、本発明者らは、蓄冷材を構成する格子状の格子部と、蓄冷管の一部を構成する外周端部とを一体成形した蓄冷器素材を、複数積層し接合することで、蓄冷器を構成した。これにより、蓄冷器の生産効率の向上を図ることができるともに、製品ごとの冷凍効率のばらつきを小さくでき、且つ、高い冷凍効率を得ることを可能とした。
<蓄冷器素材>
蓄冷器を製造するにあたり使用される蓄冷器素材について説明する。図4Aは、本実施の形態に係る蓄冷器素材の平面図であり、図4Bは、図4Aに示す蓄冷器素材の一部を拡大した部分拡大平面図である。本実施の形態に係る蓄冷器素材は、液体窒素温度レベルを対象とした蓄冷型冷凍機を想定し、その温度域でも比熱が大きく加工性に優れたステンレスを用いて形成されることが好ましい。
図4Aに示すように、蓄冷器素材1は、蓄冷材を構成する格子状の格子部2と、格子部2の外周に一体成形され、蓄冷管の一部を構成する外周端部3と、を具備する。格子部2と外周端部3とを一体成形する方法を限定するものではないが、例えば、金属板を、エッチングやレーザなどで加工することで形成することができる。
図4A、図4Bに示すように、格子部2は、Y方向に直線状に延び、Y方向に直交するX方向に一定の間隔を開けて配置される複数本の縦格子(第1格子)2aと、X方向に直線状に延び、Y方向に一定の間隔を開けて配置される複数本の横格子(第2格子)2bとが、格子状に交わって形成されている。このため、この実施の形態では、縦格子2aと横格子2bとが交わって形成される開口部2c(格子の目)は、四角形状(正方形状)で形成されている。ただし、開口部2cの形状を、特に限定するものではなく、例えば、ハニカム構造となるように、格子部2を構成してもよい。
また、格子部2の外周に一体に成形される外周端部3は、円形状であることが好ましい。ただし、外周端部3は、複数の蓄冷器素材1が積層されて蓄冷管の外周表面を構成する部分であるため、必要とされる蓄冷器の外周表面形状に応じて、外周端部3の形状を決めることが可能である。
限定するものではないが、格子部2の幅Wは、数μm〜数10μm程度、開口幅Dは数10μm程度とすることが望ましい。また、外周端部3の直径(外径)dは、数10mm程度とすることが好ましい。また、外周端部3の幅Lは、大きくするほど積層方向の熱伝導による熱ロスが増大するため、小さい方が望ましい。例えば、外周端部3の幅Lは、内部の作動ガスの圧力に耐えうる強度が必要なため、サブmm程度とすることが望ましい。
本実施の形態では、図5Bに示すように、蓄冷器素材1は、格子部2の厚さT0より、外周端部3の厚さT1のほうが厚く形成されていることが好ましい。これにより、複数の蓄冷器素材1を積層して蓄冷器を製造した際に、格子部2同士が接触しない構成とすることができる。なお、外周端部3の位置に、厚さT1となるように、別部材を配置してもよいし、厚さT1となる外周端部3を一体的に形成することもできる。
図6Aは、別の実施の形態に係る蓄冷器素材の平面図であり、図6Bは、図6Aに示すB−B線に沿って切断した断面図である。
図6Aに示す蓄冷器素材1においては、外周端部3よりも内側に、パルス管の一部を構成する内周端部6が設けられ、格子部2、外周端部3及び内周端部6は一体成形されている。図6Aに示す蓄冷器素材1を複数積層し、接合することで、同軸リターン型の蓄冷器を構成することができる。
また、図6Bに示す蓄冷器素材1の各部位の厚さは、格子部2の厚さT0より、外周端部3の厚さT1、及び内周端部6の厚さT3を厚くすることが好ましい。なお、外周端部3の厚さT1、及び内周端部6の厚さT3は、同じ厚さであることが好ましい。
図7Aは、本実施の形態に係る蓄冷器素材の格子部の部分拡大平面図であり、図7Bは、図7Aに示すC−C線に沿って切断した縦格子の拡大断面図である。
図7Aに示すように、格子部2は、交差する複数の縦格子(第1格子)2aと、複数の横格子(第2格子)2bを備えており、各格子2a、2bの厚み方向への断面は、例えば、図7Bに示す断面形状を有している。
図7B(a)は、厚み断面が矩形状であり、厚み方向中央部O1の幅W1と、厚み方向中央部O1から上下方向にかけての幅は、略一定である。これに対し、図7B(b)では、厚み断面が円形状であり、図7B(c)では、厚み断面が菱形状である。これらは、厚み方向中央部O1の幅W2、W3が最も大きく、厚み方向中央部O1から上下方向にかけて幅が徐々に小さくなっている。図7B(b)や(c)に示すように、厚み方向中央部O1の幅が最も大きくなるように、格子2a、2bの厚み方向の断面形状を制御することで、格子2a、2bの表面全域を熱伝達面としてより有効に使用することができる。なお、断面形状については、特に限定はされず、六角形等の形状としてもよい。
なお、図7に示す実施の形態は、図4〜図6に示す各実施の形態に夫々、適用することができる。
図8Aは、別の実施の形態に係る蓄冷器素材の平面図であり、図8Bは、図8Aに示すD−D線に沿って切断した断面図であり、図8Bの点線で囲んだ部分の拡大断面図も併せて示す。
図8Bに示すように、格子部2と外周端部3の境界に、凹部7を設けた構成とすることが好ましい。これにより、格子部2と外周端部3との間に、格子部2及び外周端部3よりも厚みの薄い薄肉部を形成することができる。したがって、蓄冷器の蓄冷管(円筒部分)となる外周端部3と格子部2とを熱的に分離することができ、本実施の形態の蓄冷器素材1を複数積層した際、円筒部分となる外周端部3を通しての熱の流入を効果的に抑制することができる。
図8に示す実施の形態は、図4〜図7の各実施の形態に夫々、適用することができる。すなわち、図6に示すように、外周端部3及び内周端部6を備える構成では、内周端部6と格子部2との間にも、凹部7を設けることが好ましい。
<蓄冷器>
図9は、本実施の形態の蓄冷器素材を複数積層して接合してなる蓄冷器の分解斜視図である。図9に示すように、本実施の形態の蓄冷器素材1を複数積層するとともに、各蓄冷器素材1の外周端部3を接合することで、蓄冷管と、蓄冷管に内蔵される複数の格子状の蓄冷材とを一体化した蓄冷器10を製造することができる。例えば、外周端部3を拡散接合等で接合することができる。このように、複数の蓄冷器素材1を積層し接合するといった簡単な工程で、蓄冷器10を形成することができ、生産効率を向上させることができる。また、本実施の形態では、格子部2を構成する縦格子2a及び横格子2bを一体的に成形している。このため、従来のように金属線を編み込む金属メッシュと異なって、格子部2を平面状に形成できる。このため、本実施の形態の蓄冷器10では、複数の蓄冷器素材1を積層した際に、蓄冷材(格子部2)の流路が塞がる不具合は生じず、圧力損失を抑制することができる。また、本実施の形態では、蓄冷材と蓄冷管とを一体的に成形するため、蓄冷材と蓄冷管との間に、そもそも隙間が生じる不具合は生じず、また、積層される蓄冷材同士の間隔を一定に保つことができる。これにより、製品ごとの冷却効率のばらつきを抑制し、且つ高い冷凍効率を得ることができる。
図10Aは、蓄冷器素材の格子部の目を揃えて積層した場合の積層状態を示し、図10Bは、蓄冷器素材の格子部の目が不揃いになるように積層した場合の積層状態を示す斜視図である。図10Aでは、複数の蓄冷器素材1を積層した際、隣り合う蓄冷器素材1の格子部2の目が揃うように格子方向を互いに一致させている(インライン型)。図10Aでの格子方向は、X、Y方向である。図10Aでは、全ての蓄冷器素材1の格子部2の格子方向がX、Y方向に揃えられている。一方、図10Bでは、複数の蓄冷器素材1を積層した際、積層方向に隣り合う蓄冷器素材1の格子部2の目が不揃いとなるように、蓄冷器素材1を回転させた構成である(スタッガード型)。図10Bでは、一番下の蓄冷器素材1と一番上の蓄冷器素材1の格子方向は、X、Y方向であるが、真ん中の蓄冷器素材1の格子方向は45度回転させた方向であり、このように積層方向にて隣り合う蓄冷器素材1を異なる回転角度で積層することで、隣り合う蓄冷器素材1の格子部2の目が不揃いとなる。このように、格子部2の目を不揃いとした蓄冷器では、乱流を促進でき、熱伝導の向上を図ることができる。
図11Aは、本実施の形態に係る蓄冷器素材の平面図と、蓄冷器素材をE−E線に沿って切断した断面図であり、図11Bは、本実施の形態に係るスペーサの平面図と、スペーサを、F−F線に沿って切断した断面図である。
図11Aに示すように、蓄冷器素材1を構成する格子部2と外周端部3との厚みはT1で同じであるが、複数の蓄冷器素材1を積層して接合する際に、蓄冷器素材1と、図11Bに示すリング状とのスペーサ4とを交互に積層することで、積層する蓄冷器素材1の格子部2同士が接触しない構成とすることができる。スペーサ4は、外周端部3と同一幅のリング形状であり、このようにスペーサ4を別途成形し、各蓄冷器素材1の間に挟むことで蓄冷器素材1とスペーサ4とが交互に積層された蓄冷器を製造することができる。なお、図示しないが、図6Aのように内周端部6を具備し、外周端部3及び内周端部6が、格子部2と同じ厚みT1で形成された構成では、外周端部3の幅と略一致するリング状のスペーサ4とともに、内周端部6の幅と略一致するリング状のスペーサを、積層する蓄冷器素材1の間に挟むことが好ましい。これにより、内周端部6側も補強され、より効果的に、積層する蓄冷器素材1の格子部2が接触するのを抑制することができる。このとき、外周端部3と対向するスペーサ4の厚さT2と、内周端部6と対向するスペーサは、ともに同じ厚さで形成されることが好ましい。
上記のように、積層する蓄冷器素材1の格子部2同士を接触させないために、図5や図6で示したように、外周端部3や内周端部6を格子部2よりも予め厚く形成した蓄冷器素材1を積層してもよいし、図11に示すように、スペーサ4を別途、蓄冷器素材1の間に、挟み込む構成としてもよい。このように、蓄冷器素材1の格子部2同士が接触しないように構成した蓄冷器により、冷凍効率をさらに高めることができる。
複数の蓄冷器素材1を積層するにあたり、格子2a、2bが図7B(b)(c)で示した断面形状を示す構成や、図8で示した格子部2と外周端部3との間に凹部7を有する構成の蓄冷器素材1を用いて蓄冷器を製造することで、より効果的に、冷却効率を高めることができる。
また、蓄冷器10の外周表面は、鏡面処理が施されて、面粗さが小さくされている。例えば、本実施の形態の蓄冷器10を一体成形した後、外周表面に対し、鏡面状に研磨処理を施すことが望ましい。既存の研磨処理を施すことができる。これにより、放射を抑制することができる。
また、蓄冷器10は、上記に挙げた蓄冷器素材1を複数接合し一体化した蓄冷器素材ユニットを用意し、複数の蓄冷器素材ユニットを積層し接合する構成であってもよい。
あるいは、蓄冷器10は、複数積層された、蓄冷材を構成する格子状の格子部2と、各格子部の外周間を繋ぎ、蓄冷管を構成する外周端部3とが、一体成形された構成であってもよい。例えば、3Dプリンターにより、複数の格子部2及び蓄冷管を構成する外周端部3が一体化した最終形状を成形することができる。なお、パルス管を構成する内周端部を備える構成であっても、例えば、3Dプリンターにより、複数の格子部2、蓄冷管を構成する外周端部、及び、パルス管を構成する内周端部が一体化した最終形状を成形することができる。
上記では、蓄冷型冷凍機に用いる蓄冷器素材及び蓄冷器について説明したが、上記した蓄冷器素材と同じ構成で、蓄熱器素材及び、それを用いた蓄熱器を構成することができる。例えば、本実施形態の蓄熱器素材は、蓄熱材を構成する格子状の格子部と、前記格子部の外周に一体成形され、蓄熱管の一部を構成する周端部と、を有することを特徴とする。また、蓄熱器素材を複数積層するとともに、互いに接合することで蓄熱器とすることができる。例えば、原動機の蓄熱器などに使用することで効率向上効果を得ることができる。なお、蓄冷器素材や蓄冷器に記載した各実施形態の構造を、熱器素材及び蓄熱器に適用することが可能である。
以下、本発明の実施例により、本発明の効果を説明する。なお、本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
実験では、パルス管冷凍機において、格子の幅W(図4参照)および蓄冷器の空隙率(prosity)を変えて、冷凍効率COP(冷凍出力/圧縮仕事)、及び蓄冷器の圧力損失を測定した。その実験結果を図12に示す。
図12Aに示すように、冷凍効率は、各幅Wにおいて、それぞれ一定の空隙率でピークを有することがわかる。また、幅W自体も、本実験例では10μmでピーク(空隙率85%近傍)を示し、幅Wと空隙率を調整することで性能を改善できることがわかった。これは、蓄冷材としての熱容量と圧力損失のトレードオフの関係に相当する。
また、図12Bに示すように、低空隙率(ある温度域において、熱容量が十分にある領域)では、圧力損失が増大し、冷凍効率が低下することがわかった。一方、高空隙率では、圧力損失は小さくなったが、熱容量が不足して冷凍効率が低下する。したがって、本実施例の蓄冷器では、格子部(幅W、開口幅D)と積層間隔を調整することで、所望の幅および空隙率を得ることができ、冷凍効率を向上させることが可能になる。
本発明の蓄冷器素材、蓄冷器およびこれらを適用した蓄冷型冷凍機によれば、蓄冷器素材と蓄冷管を一体成形することにより、蓄冷器の生産効率を向上させると共に、ばらつきが少なく且つ高い冷凍効率を確保することが可能になる。以上により、冷凍効率に優れた蓄冷器を容易に製造することが可能になり、大量生産に適している。
1 :蓄冷器素材
2 :格子部
2a :縦格子(第1格子)
2b :横格子(第2格子)
2c :開口部
3 :外周端部
4 :スペーサ
6 :内周端部
7 :凹部
10、104:蓄冷器
100 :スターリング式パルス管冷凍機
101 :圧縮機
102 :膨張ピストン
103 :銅製熱交換器(アフタークーラ)
105 :銅製熱交換器(低温端)
106 :パルス管
107 :イナータンスチューブ
108 :リザーバ
109 :銅製熱交換器(高温端)
110 :真空容器
d :外周端部の直径
D :開口幅
L :外周端部の幅
W :格子部の幅
W1、W2、W3:厚み方向中央部O1の幅
O1 :厚み方向中央部
T0 :格子部の厚さ
T1 :外周端部の厚さ
T2 :スペーサの厚さ
T3 :内周端部の厚さ

Claims (14)

  1. 蓄冷型冷凍機に搭載される蓄冷器を構成する蓄冷器素材において、
    蓄冷材を構成する格子状の格子部と、前記格子部の外周に一体成形され、蓄冷管の一部を構成する周端部と、を有することを特徴とする蓄冷器素材。
  2. 前記周端部は、前記蓄冷管の一部を構成する外周端部と、前記外周端部よりも内側に位置し、前記格子部と一体成形されたパルス管の一部を構成する内周端部とを、有することを特徴とする請求項1に記載の蓄冷器素材。
  3. 前記周端部は、前記格子部よりも厚いことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の蓄冷器素材。
  4. 前記格子部は、交差する複数の第1格子及び複数の第2格子を具備し、前記第1格子及び前記第2格子の厚み方向への断面は、厚み方向中央部の幅が最も大きく、前記厚み方向中央部から上下方向にかけて前記幅が小さくなることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の蓄冷器素材。
  5. 前記格子部と、前記周端部の間に、凹部が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の蓄冷器素材。
  6. 蓄冷型冷凍機に搭載される蓄冷器において、
    請求項1から請求項5のいずれかに記載の蓄冷器素材が、複数積層されるとともに、互いに接合されていることを特徴とする蓄冷器。
  7. 各蓄冷器素材が、前記周端部の位置に、前記周端部と略同一幅のスペーサを介して積層されていることを特徴とする請求項6に記載の蓄冷器。
  8. 積層方向にて隣り合う前記蓄冷器素材の前記格子部の目が不揃いとなるように、前記蓄冷器素材が回転して積層されていることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の蓄冷器。
  9. 複数の前記蓄冷器素材が接合され一体化された蓄冷器素材ユニットが、複数積層されてなることを特徴とする請求項6から請求項8のいずれかに記載の蓄冷器。
  10. 蓄冷型冷凍機に搭載される蓄冷器において、
    複数積層された、蓄冷材を構成する格子状の格子部と、各格子部の外周間を繋ぎ、蓄冷管を構成する周端部とが、一体成形されていることを特徴とする蓄冷器。
  11. 前記蓄冷管を構成する外周端部の外周表面が、鏡面処理されていることを特徴とする請求項6から請求項10のいずれかに記載の蓄冷器。
  12. 請求項6から請求項11のいずれかに記載の蓄冷器が搭載されてなることを特徴とする蓄冷型冷凍機。
  13. 蓄熱器を構成する蓄熱器素材において、
    蓄熱材を構成する格子状の格子部と、前記格子部の外周に一体成形され、蓄熱管の一部を構成する周端部と、を有することを特徴とする蓄熱器素材。
  14. 請求項13に記載の蓄熱器素材が、複数積層されるとともに、互いに接合されていることを特徴とする蓄熱器。


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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114111083A (zh) * 2021-11-02 2022-03-01 深圳供电局有限公司 一种蓄冷器及采用该蓄冷器的蓄冷式低温制冷机

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