JP2021150078A - 端子付き電線 - Google Patents

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隆博 荘田
Takahiro Shoda
隆博 荘田
ひとみ 大熊
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ひとみ 大熊
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Abstract

【課題】端子金具の干渉を抑制すると共に、冷却効率の向上を図った端子付き電線を提供する。【解決手段】電線は、導電部材からのなる芯線と、芯線を被覆する絶縁被覆と、から構成される。相手側端子と嵌合する端子部を有する端子金具には、電線が取り付けられている。ヒートパイプの一端が、電線と並んだ状態で端子金具に接触して取り付けられている。これにより、端子金具で発生した熱がヒートパイプの一端に伝わり、ヒートパイプの他端で放熱される。【選択図】図2

Description

本発明は、電線と、電線に取り付けられた端子金具と、を備えた端子付き電線、に関する。
上述した端子付き電線として、特許文献1に記載された圧着端子が提案されている。特許文献1の圧着端子には、端子収容室の開口から突出する放熱板部が設けられている。これにより、熱源である圧着端子からの熱が放熱板部を介して端子収容室外へと放熱することができる。
特開平8−222283号公報
しかしながら、上述した従来の圧着端子では、配索が集中する箇所では、複数の圧着端子を密に並べる必要がある。このため、それぞれの放熱板部が干渉してしまう、という問題があった。また、熱も一箇所に集中するため冷却効率が下がる、という問題があった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、端子金具の干渉を抑制すると共に、冷却効率の向上を図った端子付き電線を提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係る端子付き電線は、下記[1]〜[4]を特徴としている。
[1]
電線と、
前記電線に取り付けられた端子金具と、
前記電線と並んだ状態で、前記端子金具に接触して取り付けられるヒートパイプと、を備えた、
端子付き電線であること。
[2]
[1]に記載の端子付き電線において、
前記端子金具には、かしめ片が設けられ、
前記電線の芯線と前記ヒートパイプとが並べて前記かしめ片によりかしめられている、
端子付き電線であること。
[3]
[1]に記載の端子付き電線において、
前記ヒートパイプが、前記端子金具に溶接にされている、
端子付き電線であること。
[4]
[1]に記載の端子付き電線において、
前記端子金具は、第1の部材と、第2の部材と、に分割されて設けられ、
前記第1の部材及び前記第2の部材は、互いの間に前記電線の芯線と前記ヒートパイプとを並べて挟んだ状態で連結される、
端子付き電線であること。
上記[1]の構成の端子付き電線によれば、電線とヒートパイプとが並んだ状態で端子金具に取り付けられる。ヒートパイプは、形状自由度が高い。このため、他の電線に取り付けられたヒートパイプや周辺部品を避けて、ヒートパイプを設置することができる。また、ヒートパイプにより、熱源である端子から任意の場所へ放熱させることができるため、熱が分散して冷却効率の向上を図ることができる。
上記[2]の構成の端子付き電線によれば、芯線とヒートパイプとが並べてかしめ片によりかしめられている。これにより、容易にヒートパイプを端子金具に取り付けることができる。
上記[3]の構成の端子付き電線によれば、ヒートパイプが、端子金具に溶接されている。これにより、容易にヒートパイプを端子金具に取り付けることができる。
上記[4]の構成の端子付き電線によれば、端子金具の第1の部材及び第2の部材が、互いの間に芯線とヒートパイプとを並べて挟んだ状態で連結される。これにより、容易にヒートパイプを端子金具に取り付けることができる。
本発明によれば、端子金具の干渉を抑制すると共に、冷却効率の向上を図った端子付き電線を提供することができる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
図1は、本発明の端子付き電線の一実施形態を示す概略斜視図である。 図2は、図1の断面図である。 図3は、第1実施形態における本発明の端子付き電線の分解斜視図である。 図4は、図3に示す端子付き電線の斜視図である。 図5は、第2実施形態における本発明の端子付き電線の斜視図である。 図6は、第3実施形態における本発明の端子付き電線の分解断面図である。 図7は、第4実施形態における本発明の端子付き電線を構成するヒートパイプの取付方向について説明するための説明図である。
本発明に関する具体的な実施形態について、各図を参照しながら以下に説明する。
まず、図1及び図2を参照して、本発明の端子付き電線の概要について説明する。図1は、本発明の端子付き電線の一実施形態を示す概略斜視図である。図2は、図1のA−A線断面図である。同図に示すように、端子付き電線10は、電線11と、ヒートパイプ12と、端子金具13と、を備えている。
電線11は、芯線11aと、芯線11aを覆う樹脂からなる絶縁被覆11bと、を有している。芯線11aは、導電部材からなる複数の素線を撚り合わせて構成されている。電線11の端部においては、絶縁被覆11bから芯線11aが剥きだされている。
ヒートパイプ12は、熱伝導体から構成されたパイプと、パイプ内に封入された少量の作動液(水など)と、から構成されている。また、ヒートパイプ12の内壁は、毛細管構造が設けられている。ヒートパイプ12は、一部が加熱されると、作動液が沸騰し、その蒸気が高温側から低温側へ流れる。低温側へ達した蒸気が凝縮することにより、熱が放出される。凝縮した作動液は、毛細管現象により高温側へ戻る。
端子金具13は、導電部材から構成され、電線11及びヒートパイプ12の端部に取り付けられている。端子金具13には、端子部13aが設けられている。端子部13aは、相手側端子と嵌合して、端子金具13と相手側端子とを電気的に接続する。また、端子金具13には、電線11の端部と、ヒートパイプ12の端部と、が電線11の径方向に並んだ状態で取り付けられている。これにより、端子金具13は、電線11の端部から剥きだされた芯線11aと接触して、電気的に接続される。また、端子金具13は、ヒートパイプ12の端部に接触して、端子部13aで発生した熱をヒートパイプ12に伝達することができる。
次に、上述した端子付き電線10での熱の移動について、図2を参照して説明する。端子金具13の端子部13aで発生した図中矢印で示す熱は、端子金具13からヒートパイプ12の一端に伝わる。このため、ヒートパイプ12の一端が加熱される。ヒートパイプ12の一端側(高温側)が加熱されると、他端側(低温側)で熱が放熱される。
上述した実施形態によれば、電線11とヒートパイプ12とが並んだ状態で、端子金具13に取り付けられる。ヒートパイプ12は、形状自由度が高い。このため、他の電線11に取り付けられたヒートパイプ12や周辺部品を避けて、ヒートパイプ12を設置することができる。また、ヒートパイプ12の他端を任意の場所に設置することができるため、熱源である端子金具13から任意の場所へ放熱させることができる。これにより、熱が分散して冷却効率の向上を図ることができる。
(第1実施形態)
次に、電線11及びヒートパイプ12の端子金具13への取り付けの具体的な一例である第1実施形態について図3及び図4を参照して説明する。図3は、第1実施形態における本発明の端子付き電線の分解斜視図である。図4は、図3に示す端子付き電線の斜視図である。図3及び図4については、上述した実施形態で既に説明した図1及び図2に示す端子付き電線10と同等の部分には、同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
同図に示すように、端子付き電線10は、電線11と、ヒートパイプ12と、端子金具131と、を備えている。電線11及びヒートパイプ12については、上述した実施形態で既に説明しているので、ここでは詳細な説明を省略する。
端子金具131は、端子部131aと、取付部131bと、が電線11の長手方向に沿って並べて設けられている。端子部131aは、相手側端子と嵌合して、端子金具131と相手側端子とを電気的に接続する。取付部131bは、電線11及びヒートパイプ12の端部が搭載される底壁131cと、底壁131cの電線11の周方向両端から立設した一対のかしめ片131dと、を有している。
図4に示すように、電線11及びヒートパイプ12の端部を並べた状態で底壁131c上に搭載し、一対のかしめ片131dの先端を底壁131cに向けて内側に折り曲げる。これにより、電線11の芯線11a及びヒートパイプ12が一対のかしめ片131dによりかしめられる。
上述した第1実施形態によれば、芯線11aとヒートパイプ12とが並べてかしめ片131dによりかしめられている。これにより、容易にヒートパイプ12を端子金具131に取り付けることができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について図5を参照して説明する。図5は、第2実施形態における本発明の端子付き電線の斜視図である。図5については、上述した第1実施形態で既に説明した図3及び図4に示す端子付き電線10と同等の部分には、同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
第1実施形態では、電線11の芯線11a及びヒートパイプ12をかしめ片131dでかしめていたが、第2実施形態では、芯線11aのみをかしめ片131dでかしめている。ヒートパイプ12は、取付部131bの底壁131cにおいて芯線11aが搭載された面と反対側の面に溶接されている。即ち、ヒートパイプ12と電線11の底壁131cとの間には溶接部14が設けられている。これにより、第1実施形態と同様に、ヒートパイプ12と電線11とが並んだ状態で取付部131bに取り付けられる。
上述した第2実施形態によれば、ヒートパイプ12が、端子金具131に溶接されている。これにより、容易にヒートパイプ12を端子金具131に取り付けることができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について図6を参照して説明する。図6は、第3実施形態における本発明の端子付き電線の分解断面図である。図6については、上述した第1実施形態で既に説明した図3及び図4に示す端子付き電線10と同等の部分には、同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
第1実施形態と第3実施形態とで大きく異なる点は、端子金具133の構成である。第3実施形態では、端子金具133は、電線11の径方向に2分割された第1の部材133aと、第2の部材133bと、から構成されている。第1の部材133a及び第2の部材133bは各々、基板133cと、基板133cに設けた芯線11a用の溝部133dと、ヒートパイプ12用の溝部133eと、が設けられている。
基板133cは、例えば平板状に設けられている。溝部133d、133eは、例えば、基板133cをプレス成型して設けられている。このため、本実施形態では、溝部133d、133eが形成された面と反対側には突部が設けられている。この溝部133d、133eは、電線11の長手方向に沿って設けられ、電線11の径方向に並べて設けられている。
また第1の部材133aには、端子部133fが設けられている。端子部133fは、基板133cから電線11の径方向に突出して設けられ、電源などの装置上に搭載された相手側コネクタの端子金具に嵌合して、端子金具133を電源などの装置と電気的に接続する。また、基板133cには、図示しないねじ穴が形成され、このねじ穴にねじ200を螺合することにより、第1の部材133aと第2の部材133bを連結することができる。
上述した端子金具133は、第1の部材133a及び第2の部材133bの間に芯線11aとヒートパイプ12を並べて挟んだ状態で、ねじ200により第1の部材133a及び第2の部材133bを連結する。このとき、芯線11aは溝部133dに挿入され、ヒートパイプ12は溝部133eに挿入されるようにする。これにより、端子金具133に、電線11及びヒートパイプ12を並べた状態で取り付けることができる。
上述した第3実施形態によれば、端子金具133の第1の部材133a及び第2の部材133bが、互いの間に芯線11aとヒートパイプ12とを並べて挟んだ状態で連結される。これにより、容易にヒートパイプ12を端子金具133に取り付けることができる。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について図7を参照して説明する。図7は、図7は、第4実施形態における本発明の端子付き電線を構成するヒートパイプの取付方向について説明するための説明図である。図7については、上述した実施形態で既に説明した図1及び図2に示す端子付き電線10と同等の部分には、同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
実施形態、第1〜第3実施形態では、図7(A)に示すように、芯線11a及びヒートパイプ12の一端を端子金具13、131、133に取り付け、芯線11aの他端、ヒートパイプ12の他端の配索方向を同じ方向にしていたが、これに限ったものではない。図7(B)に示すように、芯線11aの他端と、ヒートパイプ12の他端との配索方向が反対になるようにしてもよい。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
ここで、上述した本発明に係る端子付き電線の実施形態の特徴をそれぞれ以下[1]〜[4]に簡潔に纏めて列記する。
[1]
電線(11)と、
前記電線(11)に取り付けられた端子金具(13、131、133)と、
前記電線(11)と並んだ状態で、前記端子金具(13、131、133)に接触して取り付けられるヒートパイプ(12)と、を備えた、
端子付き電線(10)。
[2]
[1]に記載の端子付き電線(10)において、
前記端子金具(131)には、かしめ片(131d)が設けられ、
前記電線(11)の芯線(11a)と前記ヒートパイプ(12)とが並べて前記かしめ片(131d)によりかしめられている、
端子付き電線(10)。
[3]
[1]に記載の端子付き電線(10)において、
前記ヒートパイプ(12)が、前記端子金具(131)に溶接にされている、
端子付き電線(10)。
[4]
[1]に記載の端子付き電線(10)において、
前記端子金具(133)は、第1の部材(133a)と、第2の部材(133b)と、に分割されて設けられ、
前記第1の部材(133a)及び前記第2の部材(133b)は、互いの間に前記電線(11)の芯線(11a)と前記ヒートパイプ(12)とを並べて挟んだ状態で連結される、
端子付き電線(10)。
10 端子付き電線
11 電線
12 ヒートパイプ
13 端子金具
131 端子金具
133 端子金具
133a 第1の部材
133b 第2の部材
131d かしめ片

Claims (4)

  1. 電線と、
    前記電線に取り付けられた端子金具と、
    前記電線と並んだ状態で、前記端子金具に接触して取り付けられるヒートパイプと、を備えた、
    端子付き電線。
  2. 請求項1に記載の端子付き電線において、
    前記端子金具には、かしめ片が設けられ、
    前記電線の芯線と前記ヒートパイプとが並べて前記かしめ片によりかしめられている、
    端子付き電線。
  3. 請求項1に記載の端子付き電線において、
    前記ヒートパイプが、前記端子金具に溶接にされている、
    端子付き電線。
  4. 請求項1に記載の端子付き電線において、
    前記端子金具は、第1の部材と、第2の部材と、に分割されて設けられ、
    前記第1の部材及び前記第2の部材は、互いの間に前記電線の芯線と前記ヒートパイプとを並べて挟んだ状態で連結される、
    端子付き電線。
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