JP2021147370A - ヒドロキシ基を含む(メタ)アクリレート化合物の製造方法、及び、リン酸基を含む(メタ)アクリレート化合物の製造方法 - Google Patents

ヒドロキシ基を含む(メタ)アクリレート化合物の製造方法、及び、リン酸基を含む(メタ)アクリレート化合物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ヒドロキシ基を含む(メタ)アクリレート化合物の製造時において、副生成物の生成を抑制できる、ヒドロキシ基を含む(メタ)アクリレート化合物の製造方法を提供する。【解決手段】ヒドロキシ基を含む(メタ)アクリレート化合物である(メタ)アクリレート化合物(A)を製造する方法であって、ハロゲン原子を含むアルコール化合物と、(メタ)アクリル酸塩と、を反応させることにより、(メタ)アクリレート化合物(A)を得る工程を含む、ヒドロキシ基を含む(メタ)アクリレート化合物の製造方法。【選択図】なし

Description

本開示は、ヒドロキシ基を含む(メタ)アクリレート化合物の製造方法、及び、リン酸基を含む(メタ)アクリレート化合物の製造方法
に関する。
歯科材料用接着剤として、10−(ホスホノオキシ)デシルメタクリレートが広く用いられている。
10−(ホスホノオキシ)デシルメタクリレート等のリン酸基を含む(メタ)アクリレート化合物は、一般的に、ヒドロキシ基を含む(メタ)アクリレート化合物に対してリン酸化処理を施すことにより製造されている。
上記ヒドロキシ基を含む(メタ)アクリレート化合物の合成は、ジオール化合物と(メタ)アクリル酸とのエステル化反応により行われている(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−31048号公報
しかしながら、ジオール化合物と(メタ)アクリル酸とのエステル化反応により、ヒドロキシ基を含む(メタ)アクリレート化合物を合成する従来の方法(例えば、特許文献1(特開2010−31048号公報)に記載の方法)では、目的物(主生成物)としてのヒドロキシ基を含む(メタ)アクリレート化合物(例えば、(メタ)アクリロイル基とヒドロキシ基とを含むモノエステル化合物)だけでなく、副生成物(例えば、(メタ)アクリロイル基を2つ含み、かつ、ヒドロキシ基を含まないジエステル化合物)も多く生成される場合がある。このため、従来の方法では、目的物を選択的に得ることが困難である場合がある。
本開示は、上記事情に鑑みてなされたものである。
本開示の一態様の目的は、ヒドロキシ基を含む(メタ)アクリレート化合物の製造時において、副生成物の生成を抑制できる、ヒドロキシ基を含む(メタ)アクリレート化合物の製造方法を提供することである。
本開示の別の一態様の目的は、上記ヒドロキシ基を含む(メタ)アクリレート化合物の製造方法を用いる、リン酸基を含む(メタ)アクリレート化合物の製造方法を提供することである。
上記課題を解決する手段には、以下の態様が含まれる。
<1> ヒドロキシ基を含む(メタ)アクリレート化合物である(メタ)アクリレート化合物(A)を製造する方法であって、
ハロゲン原子を含むアルコール化合物と、(メタ)アクリル酸塩と、を反応させることにより、前記(メタ)アクリレート化合物(A)を製造する工程を含む、
ヒドロキシ基を含む(メタ)アクリレート化合物の製造方法。
<2> 前記ハロゲン原子を含むアルコール化合物が、下記式(1)で表される化合物である、<1>に記載のヒドロキシ基を含む(メタ)アクリレート化合物の製造方法。
Figure 2021147370
式(1)中、Rは、2価の炭化水素基を表し、Xは、ハロゲン原子を表す。
<3> 前記Rが、炭素数2〜20のアルキレン基である、<2>に記載のヒドロキシ基を含む(メタ)アクリレート化合物の製造方法。
<4> 前記ハロゲン原子を含むアルコール化合物に含まれる前記ハロゲン原子が、臭素原子である、<1>〜<3>のいずれか1つに記載のヒドロキシ基を含む(メタ)アクリレート化合物の製造方法。
<5> 前記(メタ)アクリル酸塩が、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、又はアンモニウム塩である、<1>〜<4>のいずれか1つに記載のヒドロキシ基を含む(メタ)アクリレート化合物の製造方法。
<6> 前記(メタ)アクリレート化合物(A)を製造する工程において、前記ハロゲン原子を含むアルコール化合物に対する前記(メタ)アクリル酸塩の仕込みモル比が、1.0〜3.0である、<1>〜<5>のいずれか1つに記載のヒドロキシ基を含む(メタ)アクリレート化合物の製造方法。
<7> 前記(メタ)アクリレート化合物(A)を製造する工程において、前記ハロゲン原子を含むアルコール化合物と前記(メタ)アクリル酸塩とを、30℃〜90℃の温度条件下で反応させる<1>〜<6>のいずれか1つに記載のヒドロキシ基を含む(メタ)アクリレート化合物の製造方法。
<8> 前記(メタ)アクリレート化合物(A)を製造する工程において、前記ハロゲン原子を含むアルコール化合物と前記(メタ)アクリル酸塩とを、重合禁止剤の存在下で反応させる<1>〜<7>のいずれか1つに記載のヒドロキシ基を含む(メタ)アクリレート化合物の製造方法。
<9> 前記(メタ)アクリレート化合物(A)を製造する工程が、
前記ハロゲン原子を含むアルコール化合物と前記(メタ)アクリル酸塩とを、反応溶媒の存在下で反応させて前記(メタ)アクリレート化合物(A)を含む反応液を得る工程と、
前記反応液に水を加えることにより、前記(メタ)アクリレート化合物(A)を含む水性溶液を得る工程と、
前記水性溶液から前記(メタ)アクリレート化合物(A)を、抽出溶媒によって抽出することにより、前記(メタ)アクリレート化合物(A)を含む抽出液を得る工程と、
前記抽出液から前記(メタ)アクリレート化合物(A)を分離する工程と、
を含む、
<1>〜<8>のいずれか1つに記載のヒドロキシ基を含む(メタ)アクリレート化合物の製造方法。
<10> リン酸基を含む(メタ)アクリレート化合物である(メタ)アクリレート化合物(B)を製造する方法であって、
<1>〜<9>のいずれか1つに記載のヒドロキシ基を含む(メタ)アクリレート化合物の製造方法により、前記(メタ)アクリレート化合物(A)を製造する工程と、
前記(メタ)アクリレート化合物(A)に対してリン酸化処理を行うことにより、前記(メタ)アクリレート化合物(B)を製造する工程と、
を含む、
リン酸基を含む(メタ)アクリレート化合物の製造方法。
本開示の一態様によれば、ヒドロキシ基を含む(メタ)アクリレート化合物の製造時において、副生成物の生成を抑制できる、ヒドロキシ基を含む(メタ)アクリレート化合物の製造方法が提供される。
本開示の別の一態様によれば、上記ヒドロキシ基を含む(メタ)アクリレート化合物の製造方法を用いる、リン酸基を含む(メタ)アクリレート化合物の製造方法が提供される。
本開示において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
本開示において、「工程」との用語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
本開示において、組成物に含まれる各成分の量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合は、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
本開示中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示において、「(メタ)アクリレート」はアクリレート又はメタクリレートを意味し、「(メタ)アクリロイル」はアクリロイル又はメタクリロイルを意味し、「(メタ)アクリル」はアクリル又はメタクリルを意味する。
〔ヒドロキシ基を含む(メタ)アクリレート化合物の製造方法〕
本開示のヒドロキシ基を含む(メタ)アクリレート化合物の製造方法は、
ヒドロキシ基を含む(メタ)アクリレート化合物である(メタ)アクリレート化合物(A)を製造する方法であって、
ハロゲン原子を含むアルコール化合物と、(メタ)アクリル酸塩と、を反応させることにより、(メタ)アクリレート化合物(A)を製造する工程を含む。
本開示のヒドロキシ基を含む(メタ)アクリレート化合物の製造方法は、必要に応じ、その他の工程を含んでいてもよい。
以下、本開示のヒドロキシ基を含む(メタ)アクリレート化合物の製造方法を、「本開示の(メタ)アクリレート化合物(A)の製造方法」と称することがある。
本開示の(メタ)アクリレート化合物(A)の製造方法では、出発物質として、ハロゲン原子を含むアルコール化合物と(メタ)アクリル酸塩とを用いることにより、出発物質としてジオール化合物及び(メタ)アクリル酸を用いる従来の方法(例えば、特許文献1(特開2010−31048号公報)に記載の方法)と比較して、副生成物の生成を抑制できる。
このため、本開示の(メタ)アクリレート化合物(A)の製造方法によれば、従来の方法と比較して、(メタ)アクリレート化合物(A)を選択的に製造できる(即ち、(メタ)アクリレート化合物(A)の収率に優れる)。
かかる効果が奏される理由の詳細は明らかではないが、以下のように推測される。
従来の方法において、出発物質であるジオール化合物中には、(メタ)アクリル酸が反応できる基(即ち、エステル化される基)であるヒドロキシ基が、2個存在する。1つ目のヒドロキシ基がエステル化する反応性と、2個目のヒドロキシ基がエステル化する反応性と、では大きな差はない。このため、ジオール化合物と(メタ)アクリル酸とを等量使用すれば、(メタ)アクリレート化合物(A)のほか、未反応のジオール及びジエステル体が多量に生じる。
これに対し、本開示の(メタ)アクリレート化合物(A)の製造方法の場合、出発物質であるハロゲン原子を含むアルコール化合物中、(メタ)アクリル酸塩が反応できる点は、ハロゲン原子が結合している炭素原子のみである。このため、本開示の(メタ)アクリレート化合物(A)の製造方法では、(メタ)アクリレート化合物(A)が選択的に生じると考えられる。
<(メタ)アクリレート化合物(A)を製造する工程>
本開示の(メタ)アクリレート化合物(A)の製造方法は、(メタ)アクリレート化合物(A)を製造する工程を含む。
(メタ)アクリレート化合物(A)を製造する工程は、ハロゲン原子を含むアルコール化合物と、(メタ)アクリル酸塩と、を反応させることにより、(メタ)アクリレート化合物(A)を製造する工程である。
((メタ)アクリレート化合物(A))
本工程(即ち、本製造方法)の目的物である(メタ)アクリレート化合物(A)は、ヒドロキシ基を含む(メタ)アクリレート化合物である。
(メタ)アクリレート化合物(A)は、言い換えれば、少なくとも1つのヒドロキシ基と、少なくとも1つの(メタ)アクリロイルオキシ基と、少なくとも1つの炭化水素基と、を含む化合物である。
(メタ)アクリレート化合物(A)の用途には特に制限はないが、(メタ)アクリレート化合物(A)は、例えば、後述の(メタ)アクリレート化合物(B)(即ち、リン酸基を含む(メタ)アクリレート化合物)の前駆体として有用である。
(メタ)アクリレート化合物(A)として、
好ましくは、少なくとも1つのヒドロキシ基と、少なくとも1つの(メタ)アクリロイルオキシ基と、これらを連結する1つの2価以上の炭化水素基と、からなる化合物であり、
より好ましくは、少なくとも1つのヒドロキシ基と、1つの(メタ)アクリロイルオキシ基と、これらを連結する1つの2価以上の炭化水素基と、からなる化合物(即ち、モノエステル化合物)であり、
更に好ましくは、1つのヒドロキシ基と、1つの(メタ)アクリロイルオキシ基と、これらを連結する1つの2価の炭化水素基と、からなる化合物である。
(メタ)アクリレート化合物(A)に含まれ得る2価以上の炭化水素基の好ましい態様は、後述する、ハロゲン原子を含むアルコール化合物に含まれ得る2価以上の炭化水素基の好ましい態様と同様である。
(メタ)アクリレート化合物(A)の具体例としては、例えば、18−ヒドロキシオクタデシルメタクリレート、16−ヒドロキシヘキサデシルメタクリレート、14−ヒドロキシテトラデシルメタクリレート、12−ヒドロキシドデシルメタクリレート、10−ヒドロキシデシルメタクリレート、8−ヒドロキシオクチルメタクリレート、6−ヒドロキシヘキシルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート等が挙げられる。
これらの具体例のうち、12−ヒドロキシドデシルメタクリレート、10−ヒドロキシデシルメタクリレート、8−ヒドロキシオクチルメタクリレート、6−ヒドロキシヘキシルメタクリレートが好ましく、10−ヒドロキシルデシルメタクリレートがより好ましい。
(ハロゲン原子を含むアルコール化合物)
ハロゲン原子を含むアルコール化合物は、少なくとも1つのハロゲン原子と、少なくとも1つのヒドロキシ基と、少なくとも1つの2価以上の炭化水素基と、を含む化合物であればよく、その他には特に制限はない。
ハロゲン原子を含むアルコール化合物は、製造しようとする(メタ)アクリレート化合物(A)の構造に応じて適宜選択される。
ハロゲン原子を含むアルコール化合物としては、市販品を用いてもよいし、合成された化合物を用いてもよい。
ハロゲン原子を含むアルコール化合物の合成は、公知の方法によって行うことができる。公知の方法としては、例えば、ジオール化合物とハロゲン化水素(例えばHBr)とを反応させる方法が挙げられる。
ハロゲン原子を含むアルコール化合物の合成については、例えば、Journal of Organic Chemistry 2000, 65, 5837.を参照できる。
ハロゲン原子を含むアルコール化合物として、
好ましくは、少なくとも1つのヒドロキシ基と、少なくとも1つのハロゲン原子と、これらを連結する1つの2価以上の炭化水素基と、からなる化合物であり、
より好ましくは、少なくとも1つのヒドロキシ基と、1つのハロゲン原子と、これらを連結する1つの2価以上の炭化水素基と、からなる化合物であり、
更に好ましくは、1つのヒドロキシ基と、1つのハロゲン原子と、これらを連結する1つの2価の炭化水素基と、からなる化合物である。
ハロゲン原子を含むアルコール化合物に含まれ得る2価以上の炭化水素基は、直鎖の炭化水素基であってもよいし、分岐構造又は環状構造を含んでいてもよい。
ハロゲン原子を含むアルコール化合物に含まれ得る2価以上の炭化水素基は、2価の炭化水素基であることが好ましい。
ハロゲン原子を含むアルコール化合物に含まれ得る2価の炭化水素基としては、2価の非環状炭化水素基及び2価の環状炭化水素基からなる群から選択される1種の基;
上記群から選択される2種以上を含む2価の炭化水素基;
等が挙げられる。
2価の非環状炭化水素基としては、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基等が挙げられる。
2価の環状炭化水素基としては、シクロアルキレン基、シクロアルケニレン基、シクロアルキニレン基、アリーレン基が挙げられる。
上記2価の炭化水素基としては、アルキレン基が特に好ましい。
ハロゲン原子を含むアルコール化合物に含まれ得る2価以上の炭化水素基の炭素数は、1〜30であることが好ましく、2〜20であることがより好ましく、4〜18であることが更に好ましく、6〜14であることが更に好ましく、8〜12であることが更に好ましい。
ハロゲン原子を含むアルコール化合物におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子が好ましく、塩素原子又は臭素原子がより好ましく、臭素原子が特に好ましい。
ハロゲン原子を含むアルコール化合物は、下記式(1)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2021147370
式(1)中、Rは、2価の炭化水素基を表し、Xは、ハロゲン原子を表す。
で表される2価の炭化水素基の好ましい態様は、ハロゲン原子を含むアルコール化合物に含まれ得る2価の炭化水素基の好ましい態様として前述したとおりである。
Xで表されるハロゲン原子の好ましい態様は、ハロゲン原子を含むアルコール化合物におけるハロゲン原子の好ましい態様として前述したとおりである。
として、好ましくは、炭素数2〜20のアルキレン基である。
炭素数2〜20のアルキレン基は、直鎖アルキレン基であってもよいし、分岐構造を含むアルキレン基であってもよい。
として、より好ましくは炭素数4〜18のアルキレン基であり、更に好ましくは炭素数6〜14のアルキレン基であり、更に好ましくは炭素数6〜12のアルキレン基である。
ハロゲン原子を含むアルコール化合物の具体例としては、例えば、18−ブロモ−1−オクタデカノール、16−ブロモ−1−ヘキサデカノール、14−ブロモ−1−テトラデカノール、12−ブロモ−1−ドデカノール、10−ブロモ−1−デカノール、8−ブロモ−1−オクタノール、6−ブロモ−1−ヘキサノール、4−ブロモ−1−ブタノール、3−ブロモ−1−プロパノール、2−ブロモ−1−エタノール等が挙げられる。
これらの具体例のうち、12−ブロモ−1−ドデカノール、10−ブロモ−1−デカノール、8−ブロモ−1−オクタノール、6−ブロモ−1−ヘキサノールが好ましい。
((メタ)アクリル酸塩)
(メタ)アクリル酸塩は、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、又はアンモニウム塩であることが好ましく、アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩であることがより好ましい。
アルカリ金属塩としては特に制限はないが、リチウム塩、ナトリウム塩、又はカリウム塩が好ましく、ナトリウム塩又はカリウム塩がより好ましく、カリウム塩が更に好ましい。
アルカリ土類金属塩としては特に制限はないが、マグネシウム塩、カルシウム塩、又はバリウム塩が好ましく、マグネシウム塩又はカルシウム塩がより好ましい。
(メタ)アクリル酸塩としては、アルカリ金属塩が好ましく、ナトリウム塩又はカリウム塩がより好ましく、カリウム塩が更に好ましい。
また、本工程では、反応系内で、(メタ)アクリル酸と塩基とを混合することにより、(メタ)アクリル酸塩を形成させ、形成した(メタ)アクリル酸塩と、ハロゲン原子を含むアルコール化合物と、を反応させてもよい。
塩基としては、特に限定はないが、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、又はジメチルベンジルアミンが好ましく、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、又はトリエチルアミンがより好ましい。
(反応条件の好ましい態様)
次に、(メタ)アクリレート化合物(A)を製造する工程における反応条件の好ましい態様について説明するが、(メタ)アクリレート化合物(A)を製造する工程における反応条件は、以下の好ましい態様に限定されるものではない。
(メタ)アクリレート化合物(A)を製造する工程では、ハロゲン原子を含むアルコール化合物に対する(メタ)アクリル酸塩の仕込みモル比(即ち、仕込みモル比〔(メタ)アクリル酸塩/ハロゲン原子を含むアルコール化合物〕)は特に制限はないが、1.0〜10であることが好ましく、1.0〜5.0であることがより好ましく、1.0〜3.0であることが更に好ましい。
(メタ)アクリレート化合物(A)を製造する工程では、ハロゲン原子を含むアルコール化合物と(メタ)アクリル酸塩とを、20℃〜120℃(より好ましくは40℃〜110℃、更に好ましくは50℃〜100℃)の温度条件下で反応させることが好ましい。
ハロゲン原子を含むアルコール化合物と(メタ)アクリル酸塩との反応時間は、0.5時間〜20時間が好ましく、2時間〜15時間がより好ましく、3時間〜12時間が更に好ましく、4時間〜8時間が更に好ましい。
(メタ)アクリレート化合物(A)を製造する工程において、ハロゲン原子を含むアルコール化合物と(メタ)アクリル酸塩とを、重合禁止剤の存在下で反応させることが好ましい。
これにより、(メタ)アクリル酸塩の重合をより抑制でき、(メタ)アクリレート化合物(A)の収率をより向上させることができる。
重合禁止剤としては、ハイドロキノンモノメチルエーテル(MEHQ)、ハイドロキノン、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール(BHT)、等が挙げられる。
重合禁止剤の仕込み量には特に制限はないが、(メタ)アクリル酸塩の仕込み量に対し、0.01質量%〜1質量%が好ましく、0.05質量%〜0.5質量%がより好ましい。
また、(メタ)アクリレート化合物(A)を製造する工程では、反応速度を加速させるために添加剤を加えてもよい。
使用する添加剤としては、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、テトラブチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムヨージド、12−クラウン−4、15−クラウン−5、18−クラウン−6、テトラブチルホスホニウムブロマイド、テトラエチルホスホニウムブロマイド、トリブチルドデシルホスホウニウムブロマイド、ヘキサメチルリン酸トリアミド等が挙げられる。
(メタ)アクリレート化合物(A)を製造する工程は、ハロゲン原子を含むアルコール化合物と(メタ)アクリル酸塩とを、反応溶媒の存在下で反応させて(メタ)アクリレート化合物(A)を含む反応液を得る工程を含むことが好ましい。
これにより、ハロゲン原子を含むアルコール化合物と(メタ)アクリル酸塩との反応性がより向上する。
反応溶媒としては特に限定はないが、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、ジエチルエーテル、メチルt−ブチルエーテル、ジイロプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、ヘキサン、ヘプタン、アセトニトリル、プロピオニトリル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルが挙げられる。
反応溶媒として、好ましくは、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、トルエンである。
また、上記溶媒のうち、非水溶性溶媒の場合は、水を加えて2層系で反応を行うこともできる。非水溶性溶媒として好ましくは、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、ジエチルエーテル、メチルt−ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、ヘキサン、ヘプタン、酢酸エチル、酢酸ブチルが挙げられ、好ましくはトルエン、塩化メチレンである。
(メタ)アクリレート化合物(A)を製造する工程は、更に、
上記反応液に水を加えることにより、(メタ)アクリレート化合物(A)を含む水性溶液を得る工程と、
上記水性溶液から(メタ)アクリレート化合物(A)を、抽出溶媒によって抽出することにより、(メタ)アクリレート化合物(A)を含む抽出液を得る工程と、
上記抽出液から、(メタ)アクリレート化合物(A)を分離する工程と、
を含むことが好ましい。
これにより、より高収率にて(メタ)アクリレート化合物(A)が得られる。
水性溶液を得る工程において、反応液に加える水の量は、反応液の量に対し、20体積%〜500体積%が好ましく、40体積%〜300体積%がより好ましく、60体積%〜200体積%が更に好ましい。
抽出溶媒としては、非水溶性溶媒が好ましい。非水溶性溶媒としては、であれば特に限定はないが、例えば、ヘキサン、ヘプタン、酢酸エチル、酢酸ブチル、トルエン、クロロベンゼン、塩化メチレン、クロロホルム、ジイソプロピルエーテル、メチルt−ブチルエーテルが挙げられる。好ましくは、酢酸エチル、ヘキサン、トルエン等が挙げられる。
上記抽出液から(メタ)アクリレート化合物(A)を分離する工程における分離の方法としては、公知の方法を適用できる。
分離する工程は、例えば、抽出液の乾燥、抽出液の濃縮、精製(例えばカラムクロマトグラム)等を含む。
〔リン酸基を含む(メタ)アクリレート化合物の製造方法〕
本開示のリン酸基を含む(メタ)アクリレート化合物の製造方法は、
リン酸基を含む(メタ)アクリレート化合物である(メタ)アクリレート化合物(B)を製造する方法であって、
上述した本開示の(メタ)アクリレート化合物(A)の製造方法により、(メタ)アクリレート化合物(A)を製造する工程と、
(メタ)アクリレート化合物(A)に対してリン酸化処理を行うことにより、(メタ)アクリレート化合物(B)を製造する工程と、
を含む。
以下、本開示のリン酸基を含む(メタ)アクリレート化合物の製造方法を、「本開示の(メタ)アクリレート化合物(B)の製造方法」と称することがある。
本開示の(メタ)アクリレート化合物(B)の製造方法は、上述した本開示の(メタ)アクリレート化合物(A)の製造方法により、(メタ)アクリレート化合物(A)を製造する工程を含む。
このため、本開示の(メタ)アクリレート化合物(B)の製造方法は、選択的に製造された(メタ)アクリレート化合物(A)を経由して(メタ)アクリレート化合物(B)を製造できるので、(メタ)アクリレート化合物(B)を高収率にて製造することができる。
(メタ)アクリレート化合物(B)を製造する工程において、(メタ)アクリレート化合物(A)に対してリン酸化処理を行う方法としては、例えば、(メタ)アクリレート化合物(A)におけるヒドロキシ基と、オキシハロゲン化リン(例えばオキシリン酸塩)と、を反応させることにより、上記ヒドロキシ基をリン酸基に転化させる方法が挙げられる。
この方法については、特許文献1(特開2010−31048号公報)等の公知文献を適宜参照できる。
目的物である(メタ)アクリレート化合物(B)の具体例としては、前述した(メタ)アクリレート化合物(A)の各具体例におけるヒドロキシ基をリン酸基に置き換えた化合物(例えば、10−(ホスホノオキシ)デシルメタクリレート等)が挙げられる。
以下、本開示の実施例を示すが、本開示は以下の実施例には限定されない。
〔実施例1〕
<ハロゲン原子を含むアルコール化合物と(メタ)アクリル酸塩とを用いた(メタ)アクリレート化合物(A)の合成>
ハロゲン原子を含むアルコール化合物としての10−ブロモ−1−デカノール、及び、(メタ)アクリル酸塩としてのメタクリル酸カリウムを用い、(メタ)アクリレート化合物(A)としての10−ヒドロキシルデシルメタクリレート(下記化合物(a1))の合成を行った。
以下、詳細を示す。
Figure 2021147370
100mLの3径フラスコに、1.06g(4.47mmol)の10−ブロモ−1−デカノール、1.11g(8.94mmol)のメタクリル酸カリウム、及び1.1mgの2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾールを装入し、ここに、21mLのN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)を加え、これらを溶解させた。得られた溶液を63℃で6.5時間攪拌し、反応液を得た。
次に、上記反応液に20mLの水を加え、10分間攪拌し、水性溶液を得た。
得られた水性溶液に対し、ヘキサン/酢酸エチル混合溶媒(体積比〔ヘキサン/酢酸エチル〕=1:3)30mLを用いた抽出操作を3回実施した。得られた抽出液を無水硫酸ナトリウムによって乾燥させた。乾燥後の抽出液を減圧下で濃縮することにより、油状物を得た。
得られた油状物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(カラム:Biotage Sfar D Cartridge 50g、溶出溶媒:酢酸エチル−ヘキサン系グラジエント(酢酸エチル8%→54%))によって精製し、無色油状物として、化合物(a1)を0.915g得た(収率84%)。
ここで、化合物(a1)の収率(%)は、化合物(a1)の単離収量(質量)を化合物(a1)の理論収量(質量)で除して100を乗じることにより求めた。
化合物(a1)のNMR分析結果を以下に示す。
−化合物(a1)のNMR分析結果−
1H−NMR(270MHz,CDCl)δ:6.10(1H,s),5.55(1H,s),4.14(2H,t,J=6.6Hz),3.56−3.78(2H,m),1.95(3H,s),1.21−1.83(16H,m).
〔比較例1〕
<ジオール化合物と(メタ)アクリル酸とを用いた(メタ)アクリレート化合物(A)の合成>
ジオール化合物としての1,10−デカンジオール、及び、(メタ)アクリル酸としてのメタクリル酸を用い、(メタ)アクリレート化合物(A)としての、10−ヒドロキシルデシルメタクリレート(上記化合物(a1))の合成を行った。
以下、詳細を示す。
30mLのナスフラスコに、3.03g(17.4mmol)の1,10−デカンジオール、1.50g(17.4mmol)のメタクリル酸、0.331g(1.74mmol)のp−トルエンスルホン酸一水和物、及び15mgの2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾールを装入し、混合物を得た。
次に、ナスフラスコ内を徐々に減圧し、かつ、上記混合物を攪拌しながら、上記混合物を80℃まで昇温した。次に、上記混合物を、生成水を留出しながら80℃で4時間攪拌し、反応液を得た。
次に、上記反応液を0℃まで冷却した後、ここに15mLの飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び6mLのn−ヘキサンを加えたところ、未反応ジオールが析出した。
析出した未反応ジオール0.757g(4.34mmol)を濾過により回収した。
上記濾過によって得られた濾液に対し、酢酸エチル30mLを用いた抽出操作を3回実施した。得られた抽出液を無水硫酸ナトリウムによって乾燥させた。乾燥後の抽出液を減圧下で濃縮することにより、油状物を得た。
得られた油状物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(カラム:Biotage Sfar D Cartridge 200g、溶出溶媒:酢酸エチル−ヘキサン系グラジエント(酢酸エチル6%→100%))によって精製し、無色油状物として、化合物(a1)を2.12g得た(収率50%)。
更に、副生成物として、無色油状物である下記化合物(x1)が1.21g生じた(収率22%)。
ここで、化合物(a1)の収率は、化合物(a1)の単離収量(質量)を化合物(a1)の理論収量(質量)で除して100を乗じることにより求め、化合物(x1)の収率は、化合物(x1)の単離収量(質量)を化合物(x1)の理論収量(質量)で除して100を乗じることにより求めた。
Figure 2021147370
下記表1に、実施例1における化合物(a1)の収率及び比較例1における化合物(a1)の収率を示す。
Figure 2021147370
表1に示すように、ハロゲン原子を含むアルコール化合物と(メタ)アクリル酸塩とを用いた実施例1では、ジオール化合物と(メタ)アクリル酸とを用いた比較例1と比較して、副生成物の生成を抑制でき、高収率にて(メタ)アクリレート化合物(A)(化合物(a1))が得られた。
一方、比較例1のように、ジオール化合物と(メタ)アクリル酸とを用いて(メタ)アクリレート化合物(A)を合成する場合において、(メタ)アクリレート化合物(A)の収率を高めるためには、例えば、特開2010−31048号公報の段落0161〜段落0163(実施例3−1)に記載されているように、(メタ)アクリル酸の等量を調整する、反応を途中で止めて未反応のジオールを回収する、等の煩雑な作業を要する。
この点に関し、ハロゲン原子を含むアルコール化合物と(メタ)アクリル酸塩とを用いる本開示の(メタ)アクリレート化合物(A)の製造方法(例えば上記実施例1)によれば、副生成物の生成を抑制できるため、上述の煩雑な作業をせずとも選択的に(メタ)アクリレート化合物(A)を合成できる。
更に、
本開示の(メタ)アクリレート化合物(A)の製造方法によって(メタ)アクリレート化合物(A)を製造する工程と、
製造された(メタ)アクリレート化合物(A)に対してリン酸化処理を行うことにより、リン酸基を含む(メタ)アクリレート化合物(B)を製造する工程と、
を含む本開示の(メタ)アクリレート化合物(B)の製造方法によれば、選択的に得られた(メタ)アクリレート化合物(A)を経由して、(メタ)アクリレート化合物(B)を合成できる。
このため、本開示の(メタ)アクリレート化合物(B)の製造方法によれば、(メタ)アクリレート化合物(B)を高収率で製造することができる。
以下に(メタ)アクリレート化合物(B)である10−(ホスホノオキシ)デシルメタクリレートの製造例を示す。
窒素雰囲気下、100mLの3径フラスコに、1.25g(4.95mmol)のジホスホリルクロライドを装入し、4.2mLのTHFを加え、溶解させた。
−40℃で、1.00g(4.13mmol)の10−ヒドロキシルデシルメタクリレート、0.92mL(6.60mmol)のトリエチルアミン、及び1.0mgのブチルヒドロキシトルエンを8.4mLのTHFに溶解させた混合液を、上記フラスコ内に滴下し、−40℃で4時間攪拌した。
その後、上記フラスコ内の反応液に0.74mLの水及び40mLの飽和炭酸ナトリウム水溶液を加え、pH8になるように調製し、10分間攪拌した。
次に、上記フラスコ内の混合物を、酢酸エチル(40mL)で1回抽出した。得られた水層に、9mLの2M塩酸を加え、pH2になるように調整した。調整した水層を、酢酸エチル(40mL)で3回抽出した。抽出液を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下濃縮し、10−(ホスホノオキシ)デシルメタクリレートを、白色油状物として1.38g得た。
H−NMR(270MHz,CDCl)δ:9.41(2H,s),6.10(1H,s),5.55(1H,s),4.14(2H,t,J=6.6Hz),4.04(2H,m),1.94(3H,s),1.53−1.79(4H,m),1.13−1.47(12H,m)。

Claims (10)

  1. ヒドロキシ基を含む(メタ)アクリレート化合物である(メタ)アクリレート化合物(A)を製造する方法であって、
    ハロゲン原子を含むアルコール化合物と、(メタ)アクリル酸塩と、を反応させることにより、前記(メタ)アクリレート化合物(A)を製造する工程を含む、
    ヒドロキシ基を含む(メタ)アクリレート化合物の製造方法。
  2. 前記ハロゲン原子を含むアルコール化合物が、下記式(1)で表される化合物である、請求項1に記載のヒドロキシ基を含む(メタ)アクリレート化合物の製造方法。
    Figure 2021147370

    〔式(1)中、Rは、2価の炭化水素基を表し、Xは、ハロゲン原子を表す。〕
  3. 前記Rが、炭素数2〜20のアルキレン基である、請求項2に記載のヒドロキシ基を含む(メタ)アクリレート化合物の製造方法。
  4. 前記ハロゲン原子を含むアルコール化合物に含まれる前記ハロゲン原子が、臭素原子である、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のヒドロキシ基を含む(メタ)アクリレート化合物の製造方法。
  5. 前記(メタ)アクリル酸塩が、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、又はアンモニウム塩である、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のヒドロキシ基を含む(メタ)アクリレート化合物の製造方法。
  6. 前記(メタ)アクリレート化合物(A)を製造する工程において、前記ハロゲン原子を含むアルコール化合物に対する前記(メタ)アクリル酸塩の仕込みモル比が、1.0〜3.0である、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のヒドロキシ基を含む(メタ)アクリレート化合物の製造方法。
  7. 前記(メタ)アクリレート化合物(A)を製造する工程において、前記ハロゲン原子を含むアルコール化合物と前記(メタ)アクリル酸塩とを、20℃〜120℃の温度条件下で反応させる請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のヒドロキシ基を含む(メタ)アクリレート化合物の製造方法。
  8. 前記(メタ)アクリレート化合物(A)を製造する工程において、前記ハロゲン原子を含むアルコール化合物と前記(メタ)アクリル酸塩とを、重合禁止剤の存在下で反応させる請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のヒドロキシ基を含む(メタ)アクリレート化合物の製造方法。
  9. 前記(メタ)アクリレート化合物(A)を製造する工程が、
    前記ハロゲン原子を含むアルコール化合物と前記(メタ)アクリル酸塩とを、反応溶媒の存在下で反応させて前記(メタ)アクリレート化合物(A)を含む反応液を得る工程と、
    前記反応液に水を加えることにより、前記(メタ)アクリレート化合物(A)を含む水性溶液を得る工程と、
    前記水性溶液から前記(メタ)アクリレート化合物(A)を、抽出溶媒によって抽出することにより、前記(メタ)アクリレート化合物(A)を含む抽出液を得る工程と、
    前記抽出液から前記(メタ)アクリレート化合物(A)を分離する工程と、
    を含む、
    請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載のヒドロキシ基を含む(メタ)アクリレート化合物の製造方法。
  10. リン酸基を含む(メタ)アクリレート化合物である(メタ)アクリレート化合物(B)を製造する方法であって、
    請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載のヒドロキシ基を含む(メタ)アクリレート化合物の製造方法により、前記(メタ)アクリレート化合物(A)を製造する工程と、
    前記(メタ)アクリレート化合物(A)に対してリン酸化処理を行うことにより、前記(メタ)アクリレート化合物(B)を製造する工程と、
    を含む、
    リン酸基を含む(メタ)アクリレート化合物の製造方法。
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