JP2021145040A - 巻線装置 - Google Patents

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崇行 柴崎
Takayuki Shibazaki
崇行 柴崎
法仁 冨樫
Norihito Togashi
法仁 冨樫
隆徳 伊堂
Takanori Ido
隆徳 伊堂
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Abstract

【課題】逆巻や隙間を発生させずに、装置を停止させることがない巻線装置を提供する。【解決手段】巻線装置1は、ラインセンサ5及び制御部6を備える。ラインセンサ5は、トラバーサ4に固定され、ワイヤガイド41と巻芯21との間に介在すると共に、トラバーサ4の移動方向及び巻芯21の軸に沿って延在し、ワイヤ11の位置を検出する。制御部6は、ラインセンサ5の検出結果に基づき、ワイヤガイド41と巻芯21との間を延びるワイヤ11と巻芯21の軸への垂線との成すワイヤ角度θを目標角度θ0に向けて制御する。【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、多列多層にワイヤを巻回したコイルを製造する巻線装置に関する。
多層コイルは、各層にワイヤを整列させて渦巻き状に巻回し、更に多層に構成されて成る。多層コイルは、例えば、電気自動車や家電のモータコイルとして用いられ、またタービン発電機等において固定子コイルとして用いられる。この多層コイルを製造する巻線装置としては従来から種々の提案が成されている。典型的な巻線装置は、巻線用の冶具であるボビンを有する。巻線装置は、このボビンを回転させながらワイヤをボビンで巻き取っていく。ワイヤをボビンの巻芯端部まで巻回すると、巻線装置は、ワイヤを上層に段上げし、ワイヤの送り方向を逆転させながら上層の巻回を他端の巻芯端部まで行っていく。
多層コイルは、ワイヤの線径、ボビンの巻芯長、巻回数、層数などが計算されており、計算通りにワイヤを巻回するためには、隣接ワイヤ同士が密着して整列することが望ましい。しかしながら、ワイヤの線径やボビンの巻芯長などには製造誤差がある。そのため、巻線装置が理論上の送りピッチでワイヤを送って巻回したとしても、巻回数の増加に連れて製造誤差が累積していく。累積誤差が拡大していくと、同一層隣ピッチに巻回させる予定のワイヤが直前ピッチのワイヤに乗り上げてしまう逆巻が発生する虞がある。また、累積誤差が拡大していくと、ワイヤ間に隙間が生じてしまう虞がある。逆巻や隙間が生じると、ワイヤを所望巻回数分だけ精度よく巻回することができず、多層コイルの品質に問題が生じてしまう。
そこで、カメラで逆巻や隙間の発生を監視する巻線装置が提案されている。カメラにより逆巻や隙間を検出した場合には、巻線装置はいったん巻回処理を中止する。そして、逆巻きが発生した場合には、巻線装置はボビンを逆回転させ、逆巻を解消する。隙間が発生した場合には、巻線装置又は手作業により、ヘラでワイヤを押し込んでずらし、隙間を解消させる。多層コイルが低コストの場合、逆巻や隙間が発生した時点で製造途中の多層コイルを廃棄する場合もある。
公開実用昭和60−33429号公報
逆巻や隙間を看過して逆巻や隙間を解消させる方法では、巻線装置をいったん停止させなければならない。そのため、この方法では多層コイルの生産効率が落ちる。多層コイルを廃棄する場合には更に歩留まりの低下も発生する。そもそも、多層コイルの製造過程でレジンを塗布した場合、レジンの塗布後にはワイヤの巻回状態が判り難く、逆巻や隙間の見落としが生じる虞があり、多層コイルの信頼性を毀損する虞がある。
本実施形態は、上記課題を解決すべく、逆巻や隙間を発生させずに、装置を停止させることがない巻線装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本実施形態に係る巻線装置は、ワイヤを多列多層に巻回する巻線装置であって、前記ワイヤを巻回する巻芯と、前記巻芯に向けて前記ワイヤを送り出すワイヤガイドと、前記ワイヤガイドを固定し、前記巻芯の軸に沿って移動するトラバーサと、前記トラバーサに固定され、前記ワイヤガイドと前記巻芯との間に介在すると共に、前記トラバーサの移動方向及び前記巻芯の軸に沿って延在し、前記ワイヤの位置を検出するラインセンサと、前記ラインセンサの検出結果に基づき、前記ワイヤガイドと前記巻芯との間を延びる前記ワイヤと前記巻芯の軸への垂線との成す角度θを目標値に向けて制御する制御部と、を備えること、を特徴とする。
前記制御部は、前記巻芯の回転速度を一定にし、前記トラバーサの移動速度を変化させて、前記角度θを前記目標値に向けて制御するようにしてもよい。この場合、前記巻芯は、太さ一定、断面真円の円柱であることが好適である。
前記制御部は、前記トラバーサの移動速度を一定にし、前記巻芯の回転速度を変化させて、前記角度θを前記目標値に向けて制御するようにしてもよい。この場合、前記巻芯の断面は、楕円又は三角形以上の多角形であることが好適である。また、前記巻芯の断面は、真円であるが、前記巻芯の太さは、軸に沿った位置によって異なる場合にも好適である。
前記制御部は、前記角度θを前記目標値に向けて制御するための操作量を計算する演算部を有し、前記演算部は、前記ワイヤガイドと前記ラインセンサまでの最短距離と、前記ワイヤガイドから前記ラインセンサへの垂線と当該ラインセンサとの交点から前記ラインセンサが検出した前記ワイヤの位置までの距離とから前記角度θを算出し、前記目標値と前記角度θとの差分がゼロになる前記操作量を算出するようにしてもよい。
前記制御部は、前記角度θを前記目標値に向けて制御するための操作量を計算する演算部を有し、前記演算部は、前記ラインセンサが検出した前記ワイヤの位置と当該位置の目標値との差分がゼロになる操作量を算出するようにしてもよい。
前記ラインセンサの検出結果に基づき、前記ワイヤの線径を監視する監視部を更に備えるようにしてもよい。
前記ラインセンサは、前記ワイヤの線径よりも細かいピッチで検出素子を並設しているようにしてもよい。
巻線装置の全体構成を示す図である。 トラバーサと巻芯付近の拡大図である。 巻芯の一例を示す模式図である。 制御部の構成を示すブロック図である。 第1のフィードバック制御例を示すブロック図である。 第1のフィードバック制御の第1の作用を示す図である。 第1のフィードバック制御の第2の作用を示す図である。 巻芯の他の例を示す模式図である。 巻芯の更に他の例を示す模式図である。 第2のフィードバック制御例を示すブロック図である。 第2のフィードバック制御の第1の作用を示す図である。 第2のフィードバック制御の第2の作用を示す図である。 ラインセンサの検出素子の並びを示す模式図である。 巻線装置の他の制御構成を示すブロック図である。 巻線装置の線径監視の動作を示すフローチャートである。
(第1の実施形態)
(構成)
第1の実施形態の巻線装置について図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は、本実施形態の巻線装置の全体構成を示す図である。巻線装置1は多層コイルを製造する装置である。この巻線装置1は、1ターンごとにワイヤ11の巻き位置を巻芯21の軸方向にずらして渦巻き状に巻回しつつ、軸中心に近い下層から外表側の上層へ段上げしてワイヤ11を多層化する。
この巻線装置1は、ボビン2、回転軸24及び回転モータ23を備える。ボビン2は巻芯21と鍔部22とから成る。巻芯21はワイヤ11が巻回される筒状部である。鍔部22は、巻芯21の両端に接続されている。鍔部22は、巻芯21と同軸で、巻芯21よりも長径であり、巻芯21に巻回されたワイヤ11の崩れを阻止する。回転軸24は、ボビン2を巻芯21と同軸で軸支する。回転モータ23は回転軸24を軸回転させる。回転モータ23が駆動すると、ボビン2の巻芯21は回転軸24に連動して軸回転し、ワイヤ11を巻き取っていく。
ワイヤ11は供給系3から供給される。即ち、巻線装置1は供給系3を備えている。この供給系3は、供給ボビン31、テンショナ32及び送りローラ33を備えている。ワイヤ11は供給ボビン31に巻回されており、供給ボビン31から引き出される。テンショナ32はワイヤ11に張力をかける。ワイヤ11は供給系3の最下流にある送りローラ33に架けられて、トラバーサ4に送り出される。
供給系3の送りローラ33から送り出されたワイヤ11は、トラバーサ4によって巻芯21の軸に沿って平行移動させられ、巻芯21に対する巻き位置が変更される。即ち、この巻線装置1は、供給系3から供給されたワイヤ11をボビン2の巻芯21に沿って平行に移動させるトラバーサ4を備えている。トラバーサ4は、供給系3とボビン2との間に介在する。このトラバーサ4は、可動ベース42及び駆動機構43及びワイヤガイド41を備えている。
可動ベース42は、ワイヤガイド41の設置台である。ワイヤガイド41は、ワイヤ11を送り出す最終ガイドであり、例えば一対のローラ41a、41bを備えている。両ローラ41a、41bは、可動ベース42の平面と直交する回転軸を有し、周面を向き合わせて並設されている。供給系3から送り出されたワイヤ11は、このワイヤガイド41を通って、即ち一対のローラ41a、41b間を通って、巻芯21へ向けて直進し、巻芯21へ巻き込まれている。
この可動ベース42は駆動機構43に接続され、巻芯21の軸に沿って平行移動するスライダとなる。駆動機構43は、回転モータ431とボールネジ432を備える。回転モータ431は、ボールネジ432を軸回転させる。ボールネジ432は、巻芯21の軸と平行に延び、ナット部がトラバーサ4の可動ベース42と螺合している。これにより、トラバーサ4は、駆動機構43によって巻芯21の軸に沿って平行移動する。
図2は、トラバーサ4と巻芯21付近の拡大図である。ワイヤガイド41の出口Pxから巻芯21へ延ばした垂線Lpを仮定する。ワイヤガイド41から送り出されたワイヤ11は、垂線Lpを基準にして、トラバーサ4の進行方向D側、又は巻位置をずらす方向側にワイヤ角度θだけ開く方向に延びて巻芯21に到達する。ワイヤ角度θはワイヤ11と垂線Lpとが成す角度である。換言すれば、巻芯21への到達点Paは、即ちワイヤ11のターンごとの巻回始端は、トラバーサ4よりも進行方向Dの前方側にあり、ワイヤ11は、直前ターンに引っ掛かって凡そ角度(180−θ)だけ屈曲している。
このワイヤ角度θは目標角度θになるように制御される。目標角度θを目標値とし、ワイヤ角度θを制御量とし、目標角度θと角度θとの偏差eをゼロに近づけるための操作量Vを計算して対象をコントロールしている。この巻線装置1は、更にラインセンサ5と制御部6とを備えている。
ラインセンサ5は、トラバーサ4の可動ベース42に固定されている。ラインセンサ5の検出範囲は、ワイヤガイド41と巻芯21との間に拡がっており、垂線Lpに直交する線状に延びている。このラインセンサ5は、例えばCCDやCMOS等の撮像素子を垂線Lpと直交する線に沿って、可動ベース42上に並べて成る。ワイヤ11はラインセンサ5の検出範囲を横切り、ラインセンサ5は、ワイヤ11のワイヤ位置P1を検出する。
ワイヤ位置P1の検出によって、垂線Lpとラインセンサ5の交点Piとワイヤ位置P1との距離Daが算出される。ワイヤガイド41の出口Pxと交点Piとの距離Dcは一定値であり既知である。従って、距離Daと距離Dcをパラメータとしてアークタンジェントを演算することで、角度θが算出される。尚、距離Daは、ラインセンサ5の検出範囲の端点Peからワイヤ位置P1までの距離から、端点Peから交点Piまでの距離を差分して求めてもよい。
制御部6は、このワイヤ角度θを演算し、ワイヤ角度θを目標角度θに近づける操作量Vを計算し、対象をコントロールする。ここで、図3に示すように、巻芯21は、ワイヤ11が巻回される胴体で円筒部材であり、(a)に示すように断面が真円で、(b)に示すように端から端まで同一の太さの円柱状を成す。この形状の巻芯21の場合、制御部6による制御対象はトラバーサ4であり、操作量Vは、トラバーサ4の移動速度Vであることが好ましい。一方、巻芯21の回転速度は一定を維持する。
即ち、図4に示すように、制御部6は、フィードバック制御部61、トラバーサ制御部62及び巻芯制御部63を備えている。フィードバック制御部61は、所謂コンピュータであり、トラバーサ制御部62は、フィードバック制御部61が演算した操作量を内容とする駆動信号を生成して駆動機構43に出力するドライバ回路を含む。
図5は、フィードバック制御部61のフィードバック制御例である。図5に示すように、ステップS01において、ラインセンサ5が出力するワイヤ11のワイヤ位置P1を受ける。そして、フィードバック制御部61は、ステップS02において、制御量としてワイヤ角度θを算出する。ワイヤ角度θを算出すると、ステップS03において、目標角度θを読み取り、ステップS04において、目標角度θと角度θとの偏差eを計算する。そして、フィードバック制御部61は、ステップS05において、この偏差eに応じたトラバーサ4の移動速度Vを算出する。ステップS06において、トラバーサ制御部62は、移動速度Vでトラバーサ4を移動させる駆動信号を生成し、トラバーサ4を平行移動させる駆動機構43に出力する。操作量Vの算出方法は、P制御でもPI制御でもPID制御でもよい。
(作用)
図6は、このフィードバック制御部61による制御結果を示す模式図である。(a)に示すように、現状のワイヤ角度θが目標角度θよりも大きい場合、直前ターンに向けた張力の合成力Ftが、逆巻も隙間を発生しない適切な密着力となる張力の合成力Ft0よりも大きくなり、ワイヤ11が直前ターンに乗り上げる逆巻が発生する虞がある。
しかし、(b)に示すように、制御部6は、ワイヤ角度θを目標角度θに近づけるために、トラバーサ4の移動速度Vが移動速度Vaになるように加速させる。このとき、制御部6は、巻芯21の回転速度は一定速を維持させる。そのため、ワイヤ11が次ターンに移る速度よりも、ワイヤ11の巻芯21への到達点Paにトラバーサ4が近づく移動速度Vaのほうが速くなる。そうすると、フィードバック制御後のワイヤ角度θaが小さくなっていき、目標角度θに近づく。ワイヤ角度θaが小さくなれば、直前ターンに向けた張力の合成力Ftaが小さくなり、ワイヤ11が直前ターンに乗り上げる逆巻が発生する虞は低下する。
ここで、巻芯21が軸方向各位置の半径が同一及び断面真円の円柱であるため、巻芯21の回転速度は一定速度を維持できる。回転速度が維持されていればイナーシャ変動も小さくできる。従って、巻芯21が太さ一定及び断面真円の円柱である場合、制御部6の制御対象をトラバーサ4とし、操作量Vをトラバーサ4の移動速度とする。これにより、フィードバック制御は安定し、ワイヤ角度θが目標角度θに近づき易くなる。
図7は、フィードバック制御部61による制御結果を示す別の模式図である。(a)に示すように、現状のワイヤ角度θが目標角度θよりも小さい場合、直前ターンに向けた張力の合成力Ftは、逆巻も隙間を発生しない適切な密着力となる張力の合成力Ft0よりも小さくなる。そのため、ワイヤ11を密着させようとする力が小さくなり、ワイヤ11が直前ターンから離れる隙間が発生する虞がある。
しかし、(b)に示すように、制御部6は、ワイヤ角度θを目標角度θに近づけるために、トラバーサ4の移動速度Vを移動速度Vaに減速させる。このとき、制御部6は、巻芯21の回転速度を一定速に維持させる。そのため、ワイヤ11が次ターンに移る速度よりも、ワイヤ11の巻芯21への到達点Paにトラバーサ4が近づく移動速度Vaのほうが遅くなる。そうすると、ワイヤ角度θaが大きくなって、目標角度θに近づく。そして、ワイヤ角度θaが大きくなれば、直前ターンに向けた張力の合成力Ftaが大きくなり、ワイヤ11が直前ターンから離れる隙間が発生する虞は低下する。
ここで、目標角度θは、直前ターンに対して逆巻及び隙間も発生させない密着力として、到達点Paに対して働く適切な張力の合成力Ft0を発生させる角度である。この目標角度θは、テンショナ32が発生させる張力、及び逆巻き発生時に直前ターンの乗り越え易さに関わる線径に応じる。そのため、フィードバック制御部61が張力及び線径の組み合わせに応じて目標角度θを記憶しておくようにしてもよい。制御部6は、テンショナ32に対する制御及びワイヤ11の線径情報の入力に応じて目標角度θを選択又は生成し、フィードバック制御に用いることができる。
(効果)
以上のように、この巻線装置1は、巻芯21、ワイヤガイド41、トラバーサ4、ラインセンサ5及び制御部6を備えるようにした。巻芯21は、ワイヤ11を巻回する。ワイヤガイド41は巻芯21に向けてワイヤ11を送り出す。トラバーサ4は、ワイヤガイド41を固定し、巻芯21の軸に沿って移動する。ラインセンサ5は、トラバーサ4に固定され、ワイヤガイド41と巻芯21との間に介在すると共に、トラバーサ4の移動方向及び巻芯21の軸に沿って延在し、ワイヤ11の位置を検出する。制御部6は、ラインセンサ5の検出結果に基づき、ワイヤガイド41と巻芯21との間を延びるワイヤ11と巻芯21の軸への垂線との成すワイヤ角度θを目標角度θに向けて制御する。
これにより、ワイヤ角度θが目標角度θに近づく。即ち、直前ターンに対して巻回しようとするワイヤ11の密着力が所望値に近づく。そのため、逆巻及び隙間が未然に阻止され、巻線装置1を停止させる必要がなくなる。従って、多層コイルの生産効率が向上し、歩留まりも向上し、また多層コイルの信頼性が向上する。
制御部6は、巻芯21の回転速度を一定にし、トラバーサ4の移動速度を変化させて、角度θを目標角度θに向けて制御するようにした。巻芯21の断面が真円であり、また軸方向の各所の太さが同一である場合、イナーシャ変動を小さくすることができ、フィードバック制御が安定する。
(第2の実施形態)
次に第2の実施形態に係る巻線装置1について図面を参照しつつ詳細に説明する。第1の実施形態と同一構成又は同一機能については同一符号を付して詳細な説明を省略する。
(構成)
図8に示すように、巻芯21は、例えば四角形等のように、断面が楕円又は三角形以上の多角形である。または、図9に示すように、巻芯21は、断面真円であるが、軸方向に沿った位置によって太さが異なる例えば円錐台形状である。尚、図9において説明の都合上、片側の鍔部22は省略してある。これら形状の巻芯21の場合、制御部6による制御対象は巻芯21であり、操作量Vは、巻芯21の回転速度Vであることが好ましい。
即ち、この巻線装置1において、制御部6は、ラインセンサ5が検出したワイヤ位置P1からワイヤ角度θを演算し、ワイヤ角度θを目標角度θに近づけるべく、巻芯21の回転速度Vを計算し、巻芯21の回転速度をコントロールする。また、制御部6は、トラバーサ4の移動速度は一定を維持させている。
図10は、フィードバック制御部61のフィードバック制御例である。図10に示すように、ステップS11において、ラインセンサ5が出力するワイヤ11のワイヤ位置P1を受ける。そして、フィードバック制御部61は、ステップS12において、制御量としてワイヤ角度θを算出する。ワイヤ角度θを算出すると、ステップS13において、目標角度θを読み取り、ステップS14において、目標角度θと角度θとの偏差eを計算する。そして、フィードバック制御部61は、ステップS15において、この偏差eに応じた巻芯21の回転速度Vを算出する。ステップS16において、巻芯制御部63は、回転速度Vで巻芯21を回転させる駆動信号を生成し、巻芯21を回転させる回転モータ23に出力する。
(作用)
図11は、このフィードバック制御部61による制御結果を示す模式図である。(a)に示すように、現状のワイヤ角度θが目標角度θよりも大きい場合、直前ターンに向けた張力の合成力Ftが、逆巻も隙間を発生しない適切な密着力となる張力の合成力Ft0よりも大きくなり、ワイヤ11が直前ターンに乗り上げる逆巻が発生する虞がある。
しかし、(b)に示すように、制御部6は、ワイヤ角度θを目標角度θに近づけるために、巻芯21の回転速度Vが回転速度Vaになるように減速させる。巻芯21の回転が遅くなると、次ターンにワイヤ11の巻位置が移る移動速度Wが移動速度Waに減速する。このとき、制御部6は、トラバーサ4の移動速度Vは一定速を維持させる。そのため、ワイヤ11が次ターンに移る移動速度Waよりも、ワイヤ11の巻芯21への到達点Paにトラバーサ4が近づく移動速度Vのほうが速くなる。そうすると、フィードバック制御後のワイヤ角度θaが小さくなっていき、目標角度θに近づく。ワイヤ角度θaが小さくなれば、直前ターンに向けた張力の合成力Ftaが小さくなり、ワイヤ11が直前ターンに乗り上げる逆巻が発生する虞は低下する。
ここで、巻芯21が断面楕円又は三角形以上の多角形である場合、又は巻芯21の太さが一定ではない場合、ワイヤ11を巻き取る単位時間当たりの距離を一定にすべく、回転モータ23は、巻芯21の回転速度を角速度に応じて変化させている。そのため、トラバーサ4の移動速度を可変させて、速度変更が生じる構成を増やすよりも、速度変更を巻芯21に統一し、巻芯21の回転速度Vを操作量Vとする。これにより、フィードバック制御は安定し、ワイヤ角度θが目標角度θに近づき易くなる。
図12は、フィードバック制御部61による制御結果を示す別の模式図である。(a)に示すように、現状のワイヤ角度θが目標角度θよりも小さい場合、直前ターンに向けた張力の合成力Ftは、逆巻も隙間を発生しない適切な密着力となる張力の合成力Ft0よりも小さくなる。そのため、ワイヤ11を密着させようとする力が小さくなり、ワイヤ11が直前ターンから離れる隙間が発生する虞がある。
しかし、(b)に示すように、制御部6は、ワイヤ角度θを目標角度θに近づけるために、巻芯21の回転速度Vが回転速度Vaになるように加速させる。巻芯21の回転が速くなると、次ターンにワイヤ11の巻位置が移る移動速度Wが移動速度Waに加速する。このとき、制御部6は、トラバーサ4の移動速度Vを一定速に維持させる。そのため、ワイヤ11が次ターンに移る移動速度Waよりも、ワイヤ11の巻芯21への到達点Paにトラバーサ4が近づく移動速度Vのほうが遅くなる。そうすると、フィードバック制御後のワイヤ角度θaが大きくなって、目標角度θに近づく。そして、ワイヤ角度θaが大きくなれば、直前ターンに向けた張力の合成力Ftaが大きくなり、ワイヤ11が直前ターンから離れる隙間が発生する虞は低下する。
(効果)
以上のように、制御部6は、トラバーサ4の移動速度を一定にし、巻芯21の回転速度Vを変化させて、角度θを目標角度θに向けて制御するようにした。巻芯21の断面楕円若しくは三角形以上の多角形であり、又は巻芯21の断面は真円であるが、太さが軸方向の位置によって一定ではない場合、フィードバック制御を安定させることができる。
(第3の実施形態)
次に第3の実施形態に係る巻線装置1について図面を参照しつつ詳細に説明する。第1又は第2の実施形態と同一構成又は同一機能については同一符号を付して詳細な説明を省略する。
(構成)
図13は、ラインセンサ5を示す模式図である。図13に示すように、ラインセンサ5が有する検出素子51は、ワイヤ11の線径dよりも短いピッチで並んでいる。従って、ワイヤ11のワイヤ位置P1を検出した検出素子51の数でワイヤ11の線径dが検出可能となっている。
図14は、巻線装置1の制御構成を示すブロック図である。図14に示すように、巻線装置1は、線径監視部7を備えている。線径監視部7は所謂コンピュータと巻線装置1の駆動系に停止信号を出力するドライバ回路とを主として含み構成されている。この線径監視部7は、ラインセンサ5と信号線で接続されており、ワイヤ11を検出した素子数又は画像上の画素数をカウントし、線径が所定範囲外であれば、巻線装置1を停止させる。所定範囲を示す値は、線径監視部7を構成するメモリに予め記憶されている。
図15は、この線径監視部7の制御動作を示すフローチャートである。図15に示すように、線径監視部7は、ラインセンサ5の検出結果を画像解析して線径dを算出する(ステップS21)。線径監視部7内において線径dは画素数で扱われていてもよい。線径監視部7は、予め記憶している所定範囲を読み出し(ステップS22)、所定範囲と線径dとを比較する(ステップS23)。比較の結果、線径dが所定範囲内であれば(ステップS23,Yes)、今回の監視処理を終了する。尚、監視処理は定期的に繰り返される。線径dが所定範囲外であれば(ステップS23,No)、線径監視部7は、巻線装置1を停止させる(ステップS24)。
(作用効果)
ワイヤ11に過度なテンションがかかったり、障害物に接触した場合にはワイヤ11が伸びて線径が細くなる。線径が細くなると、多層コイルの一層に並べる巻線数等に誤差が生じ、巻回品質が落ちる。また、線径が細くなると逆巻が発生し易くなり、当初予定する目標角度θが適正値ではなくなってしまう。
しかしながら、この巻線装置1では、ラインセンサ5の検出結果に基づき、ワイヤ11の線径を監視する線径監視部7を更に備えるため、線径が細くなったまま巻回作業を続け、巻回品質を下げたり、逆巻が発生したりすることを防止することができる。
(他の実施形態)
本明細書においては、本発明に係る実施形態を説明したが、この実施形態は例として提示したものであって、発明の範囲を限定することを意図していない。上記のような実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の範囲を逸脱しない範囲で、種々の省略や置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
例えば、多層コイルに巻回するワイヤ11の本数は1又は2本以上であってもよい。2本以上のワイヤ11を一個の多層コイルに巻回する場合、トラバーサ4はワイヤ11の本数に対応して必要になる。各トラバーサ4と巻芯21との関係において、角度θが目標角度θに近づくように、各トラバーサ4を制御対象として、各トラバーサ4の移動速度Vを操作量とすればよい。
制御部6は、ワイヤガイド11からラインセンサ5に降ろした垂線Lpの長さと、当該垂線Lpとラインセンサ5との交点Piからラインセンサ5が検出したワイヤ位置P1までの距離とからワイヤ角度θを算出した。そして、目標角度θの値とワイヤ角度θとの差分がゼロになるように、トラバーサ4の移動速度Vや巻芯21の回転速度V等の操作量を算出するようにした。
但し、ワイヤ角度θを算出するための変数は、垂線Lpとラインセンサ5との交点Piからワイヤ位置P1までの距離のみである。従って、目標角度θを交点Piからワイヤ位置P1までの距離に換算しておき、この距離を目標値とし、実際の距離を制御量としてもよい。この制御システムによっても、ラインセンサ5の検出結果に基づき、ワイヤガイド41と巻芯21との間を延びるワイヤ11と巻芯21の軸への垂線との成す角度θを目標値に向けて制御することができる。
また、目標角度θになったときのワイヤ位置P1と、現状のワイヤ位置P1との偏差がゼロになるようにフィードバック制御するようにしてもよい。この制御システムによっても、ラインセンサ5の検出結果に基づき、ワイヤガイド41と巻芯21との間を延びるワイヤ11と巻芯21の軸への垂線との成す角度θを目標値に向けて制御することができる。
即ち、ラインセンサ5の検出結果に基づき、ワイヤガイド41と巻芯21との間を延びるワイヤ11と巻芯21の軸への垂線との成す角度θを目標値に向けて制御できればよく、各種の制御システムを用いることができる。
1 巻線装置
11 ワイヤ
2 ボビン
21 巻芯
22 鍔部
23 回転モータ
24 回転軸
3 供給系
31 供給ボビン
32 テンショナ
33 送りローラ
4 トラバーサ
41 ワイヤガイド
41a ローラ
41b ローラ
42 可動ベース
43 駆動機構
431 回転モータ
432 ボールネジ
5 ラインセンサ
51 検出素子
6 制御部
61 フィードバック制御部
62 トラバーサ制御部
63 巻芯制御部
7 線径監視部

Claims (10)

  1. ワイヤを多列多層に巻回する巻線装置であって、
    前記ワイヤを巻回する巻芯と、
    前記巻芯に向けて前記ワイヤを送り出すワイヤガイドと、
    前記ワイヤガイドを固定し、前記巻芯の軸に沿って移動するトラバーサと、
    前記トラバーサに固定され、前記ワイヤガイドと前記巻芯との間に介在すると共に、前記トラバーサの移動方向及び前記巻芯の軸に沿って延在し、前記ワイヤの位置を検出するラインセンサと、
    前記ラインセンサの検出結果に基づき、前記ワイヤガイドと前記巻芯との間を延びる前記ワイヤと前記巻芯の軸への垂線との成す角度θを目標値に向けて制御する制御部と、
    を備えること、
    を特徴とする巻線装置。
  2. 前記制御部は、前記巻芯の回転速度を一定にし、前記トラバーサの移動速度を変化させて、前記角度θを前記目標値に向けて制御すること、
    を特徴とする請求項1記載の巻線装置。
  3. 前記巻芯は、断面真円及び太さ一定の円柱であること、
    を特徴とする請求項2記載の巻線装置。
  4. 前記制御部は、前記トラバーサの移動速度を一定にし、前記巻芯の回転速度を変化させて、前記角度θを前記目標値に向けて制御すること、
    を特徴とする請求項1記載の巻線装置。
  5. 前記巻芯の断面は、楕円又は三角形以上の多角形であること、
    を特徴とする請求項4記載の巻線装置。
  6. 前記巻芯は、断面真円及び軸に沿った位置によって太さが異なる円柱であること、
    を特徴とする請求項4記載の巻線装置。
  7. 前記制御部は、前記角度θを前記目標値に向けて制御するための操作量を計算する演算部を有し、
    前記演算部は、前記ワイヤガイドと前記ラインセンサまでの最短距離と、前記ワイヤガイドから前記ラインセンサへの垂線と当該ラインセンサとの交点から前記ラインセンサが検出した前記ワイヤの位置までの距離とから前記角度θを算出し、前記目標値と前記角度θとの差分がゼロになる前記操作量を算出すること、
    を特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の巻線装置。
  8. 前記制御部は、前記角度θを前記目標値に向けて制御するための操作量を計算する演算部を有し、
    前記演算部は、前記ラインセンサが検出した前記ワイヤの位置と当該位置の目標値との差分がゼロになる操作量を算出すること、
    を特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の巻線装置。
  9. 前記ラインセンサの検出結果に基づき、前記ワイヤの線径を監視する監視部を更に備えること、
    を特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の巻線装置。
  10. 前記ラインセンサは、前記ワイヤの線径よりも細かいピッチで検出素子を並設していること、
    を特徴とする請求項9記載の巻線装置。
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