JP2021143992A - 塗装剥離検査装置および検査方法 - Google Patents

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【課題】動作速度の遅い加熱源を用いた場合でも、加熱条件の違いによる温度差と剥離部の温度差とを弁別することが可能な塗装剥離検査装置および検査方法を提供する。【解決手段】塗装膜の表面を加熱する加熱源11と加熱領域との動きの連動方法を制御する連動信号制御部15と、塗装膜の表面の熱画像動画を取得する熱画像取得部13と、熱画像動画の中から加熱源11と加熱領域との動きと連動して変化する変化領域および連動せずに変化しない非変化領域を分類する動画解析部16と、変化領域あるいは非変化領域のいずれが塗装膜の剥離候補であるか否かを判定する剥離判定部17と、剥離判定部17での判定結果を表示する表示部18と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、金属を始めとした様々な部品の塗装の剥離の有無を検査する塗装剥離検査装置および検査方法に関する。
特許文献1には、被検体を所定時間加熱し、その後の温度低下を測定し、この測定データを、被検体と同形状且つ剥離のない基準被検体についての加熱時の温度のばらつきを示したデータである基準被検体データに基づいて補正することで被検体の形状に起因した温度のばらつきを相殺し、この補正を行った後のデータについて温度変化率を求めて、この温度変化率に基づいて剥離部を検出する、ことが記載されている。
特開2002−71605号公報
様々な部品の基材を保護する目的で、部品の表面に対する塗装(コーティング)が用いられている。
このような部品の塗装では、長期に渡って使用した場合に、製造時の塗り方が不十分であった、基材と塗装の間に油分が残留していた、等の原因によって基材と塗膜との結合が弱くなり、塗装の剥離が発生する問題がある。
このような剥離を検査する方法として、赤外線サーモグラフィが利用されることがある。赤外線サーモグラフィは、部品の塗装の表面を何らかの加熱源を用いて加熱したときの表面温度分布を赤外線カメラで取得し、剥離部と健全部の間に生じる温度差を計測することで剥離を検知する方法である。
この方法では、剥離部と健全部の間に生じる温度差は相対的な値をとるため、温度分布に温度差があったとしても、それが剥離によるものか、加熱のばらつきによるものかを弁別する方法が必要とされている。
このような課題に対応する方法として、例えば、特許文献1には、被検体を所定時間加熱し、その後の温度低下を測定して、剥離部と健全部との温度変化率に基づいて剥離部を判定する方法が記載されている。
特許文献1に記載の剥離検査方法では、部品とその塗装面の温度変化率は非常に短いため、この差を検知するために動作速度の速い加熱源とデータ取得機構が必要となる。しかしながら、一般的に、動作速度の速い加熱源やデータ取得機構は高コストである。
また、対象物の表面状態によって光の反射率(放射率)が異なるため、加熱源として動作速度の速いランプやレーザビームを用いた場合は、対象品種ごとの放射率データが必要になる、との課題がある。
一方で、対象品種の形状や表面の放射率によらずに加熱でき、多品種対応が容易な加熱源としてドライヤの温風を用いる方法がある。ただし、ドライヤの温風は動作速度が遅く、温風の当たり方の違いなどの加熱条件によって対象物表面に温度差が生じることが課題となる。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであって、動作速度の遅い加熱源を用いた場合でも、加熱条件の違いによる温度差と剥離部の温度差とを弁別することが可能な塗装剥離検査装置および検査方法を提供する。
本発明は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、部品の表面に形成された塗装の剥離を検査する剥離検査装置であって、前記塗装の表面を加熱する加熱源と、前記加熱源と加熱領域との動きの連動方法を制御する連動制御部と、前記塗装の表面の熱画像動画を取得する熱画像取得部と、前記熱画像動画の中から前記加熱源と加熱領域との動きと連動して変化する変化領域および連動せずに変化しない非変化領域を分類する動画解析部と、前記変化領域あるいは前記非変化領域のいずれが前記塗装の剥離候補であるか否かを判定する剥離判定部と、前記剥離判定部での判定結果を表示する表示部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、動作速度の遅い加熱源を用いた場合でも、加熱条件の違いによる温度差と剥離部の温度差とを弁別することができる。上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
本発明の実施例1に係る塗装剥離検査装置の全体構成を示すブロック図である。 実施例1に係る塗装剥離検査装置における検査対象の健全部を示す断面図である。 実施例1に係る塗装剥離検査装置における検査対象の剥離部を示す断面図である。 実施例1に係る塗装剥離検査装置における熱画像の一例を示す平面図である。 実施例1に係る塗装剥離検査装置における熱画像の一例を示す平面図である。 実施例1に係る塗装剥離検査装置における連動信号の時間変化の様子を示す概念図である。 実施例1に係る塗装剥離検査装置における領域代表座標の時間変化の様子を示す概念図である。 実施例1に係る塗装剥離検査方法の流れを示すフローチャートである。 本発明の実施例2に係る塗装剥離検査装置の全体構成を示すブロック図である。 本発明の実施例3に係る塗装剥離検査装置における連動信号の生成部示す概念図である。
以下に本発明の塗装剥離検査装置および検査方法の実施例を、図面を用いて説明する。なお、各図面において同一の構成については同一の符号を付し、重複する部分についてはその詳細な説明は省略する。
なお、以下の実施例では、検査対象である塗膜が形成された部品が金属材料の場合について説明するが、本発明の検査対象となる部品は金属材料に限られず、インフラ設備や建造物などを構成する金属以外の各種部品に適用することができる。
<実施例1>
本発明の塗装剥離検査装置および検査方法の実施例1について図1乃至図8を用いて説明する。
最初に、図1を用いて、本発明における第1の実施例における金属塗装の剥離検査装置の全体構成について説明する。図1は本実施例での検査装置の全体構成を示している。
図1に示す本実施例の剥離検査装置1は、被検査体10の基材22(図2参照)の表面に形成された塗装膜21(図2参照)の剥離30を検査するための装置であって、加熱源11と、熱画像取得部13と、連動方法入力部14と、連動信号制御部15と、動画解析部16と、剥離判定部17と、表示部18と、走査部19と、から構成されている。
加熱源11は、塗装膜21の表面を加熱する機構であり、例えばハロゲンランプ、白熱ランプ、レーザー光源などの動作速度の速い熱源や、ドライヤのような動作速度の遅い熱源で構成される。以下の実施例では、ドライヤを例に説明する。
連動方法入力部14は、加熱源11の動きを指定することで、加熱源11と被検査体10とが、どのように連動するかを指定するための機構である。この連動方法入力部14では、例えば、熱の照射角度を正弦波で指定する。この場合、正弦波振幅と周波数とを指定することで、連動制御の幅と速さを決定する。
連動制御方法は、正弦波での制御に限定されない。正弦波以外の方法として、熱の照射角度、あるいは照射位置のうち少なくともいずれか一方をランダムに変更する方法が考えられる。
走査部19は、熱の照射位置や照射角度を変更するスキャナなどの機構であり、連動方法入力部14での入力結果に基づいて加熱源11を走査する。
連動信号制御部15は、加熱源11と加熱領域との動きの連動方法を制御することで加熱源11の動きの連動信号を生成する機構である。より具体的には、連動信号制御部15は、連動方法入力部14の指示に従って走査部19に走査動作信号を送信することで、熱の照射位置や照射角度が連続的に変化するようになっている。また、連動信号制御部15は、走査部19から出力される走査信号を連動信号として剥離判定部17に対して出力する。
ここで、本発明では、好ましくは、連動信号制御部15は、被検査体10の材料定数から決定される温度変化の時定数に比較して加熱源11と被検査体10の相対位置をゆっくりと変更する。この際に用いる被検査体10の材料定数は、基材22と塗装膜21のうちいずれか一方でもよいし、いずれであってもよい。
このため、連動方法入力部14では、連動制御の幅と速さに制限範囲を設定されていることが望ましい。この場合、連動方法入力部14での入力結果が制限範囲に収まるように入力値を減衰させてもよいし、制限範囲に収まる動作範囲の入力のみを受け付ける形式でもよいし、制限範囲内の動作例を選択する形式などをとることができる。
熱画像取得部13は、塗装膜21の表面の熱画像動画を取得する機構であり、例えば赤外線カメラを用いることが一般的であるが、剥離サイズ以下の解像度で被検査体10の温度分布を取得できればよく、その他の方法を用いることができる。
加熱源11から被検査体10に向けて温風12が吹きかけられると、被検査体10の表面が加熱され、温度分布が生じる。この温度分布を熱画像取得部13により一定のフレームレートで動画として取得する。この時、熱画像取得部13で取得した熱画像動画と連動信号制御部15からの連動信号が動画解析部16に送られる。
動画解析部16は、熱画像取得部13で取得された熱画像動画を解析して、加熱源11の動きと連動して位置が変化する変化領域および連動せずに位置が変化しない非変化領域を分類し、その動きを追跡する。
例えば、動画解析部16は、熱画像の温度分布に基づき、領域を分割するとともに、動画像での分割領域の位置追跡処理を実施する。この位置追跡によって領域を代表する座標(以下、代表座標)の軌跡を算出し、剥離判定部17へ送る。
この際に用いる領域分割のアルゴリズムには、Watershedアルゴリズムと呼ばれる画像領域分割アルゴリズムがある。この他、エッジ抽出による画像領域分割など、対象とする画像の特徴によって適宜アルゴリズムは変更可能である。
追跡に用いるアルゴリズムには、平均値シフト法や、アクティブ探索法と呼ばれる画像領域の追跡アルゴリズムなどがある。この他、オプティカルフロー法とよばれる特徴点の追跡アルゴリズムや領域の動きを予想して追跡する方法など、適用アルゴリズムは多数考えられる。
このようにして、熱画像動画中の分割された領域を追跡し、各領域の重心位置の座標などの代表座標を計算することができる。
剥離判定部17は、変化領域と非変化領域のいずれが塗装膜21の剥離候補であるか否かを判定する。
より具体的には、剥離判定部17は、代表座標の軌跡と、連動信号の時間変化を比較することによって、動画像内の変化領域あるいは非変化領域を連動領域と非連動領域に分類し、非連動領域を剥離候補と判定し、表示部18に送信する。
この際の分類の方法として、例えば、変化領域あるいは非変化領域ごとの重心位置と連動信号との相互相関係数を計算して、この相互相関係数の絶対値がしきい値以上の領域を連動領域、しきい値未満の場合を非連動領域と分類する方法がある。
ここで、図2乃至図7を用いて、本実施例における金属塗装の剥離検査装置の剥離判定原理について説明する。
図2および図3は被検査体10の一部断面を示している。また、図4および図5は図3におけるA−A’矢視図(被検査体10の平面図)に対して加熱源11で被検査体10の表面を加熱しながら熱画像取得部13で取得した熱画像の一例である。図6および図7は剥離判定部17が処理する連動信号と領域代表座標の時間変化を表すグラフの一例である。
図2に示すように、被検査体10は、基材22の上に塗装膜21が積層された構造となっている。
ここで、基材22に対して塗装膜21の塗りが不適切である場合、基材22と塗装膜21との結合が弱くなり、図3に示すように、基材22と塗装膜21の界面に剥離30が発生する。
この剥離30は気体層であるため断熱効果が高く、加熱源11で加熱すると剥離30では塗装面から入射した熱が断熱されて熱溜りとなる。一方、健全部では基材22に熱が伝達するため熱溜りは生じにくく、健全部に比べて剥離部では表面温度が高くなる。
図3のような剥離が存在する被検査体10を加熱源11で加熱すると、熱画像取得部13により、図4に示すような熱画像41が得られる。また、連動信号制御部15によって加熱源11の熱の照射位置や照射角度が変化すると、例えば、図5のように熱画像41が変化する。
動画解析部16は、図4から図5に移り変わる動画を解析することで、この例では、領域42,43,44,45,46のように領域を分割するとともに、それぞれの熱画像41中での代表座標(例えば、重心座標)を算出する。
ここで、図4および図5では、領域43が剥離候補であり、領域42,44,45,46は健全部であるとする。
図6に示すように、連動信号制御部15から入力される連動信号は、時間毎に変化する形状となっている。
ここで、図4および図5に示す領域42,43,44,45,46のうち、剥離候補である領域43では、加熱源11により熱せられた熱が基材22側へ伝導する速度が遅いため、加熱終了後も温度が高い状態が継続することから、加熱源11の動きに対する連動性が低い。
これに対し、健全部領域42,44,45,46では、加熱源11により熱せられた熱が基材22側へ速やかに伝導するため、加熱源11での加熱が終了すると速やかに温度が下がることから、加熱源11の動きに対する連動性が高い。
したがって、図7に示す領域43の領域代表座標の代表座標値の時間変化52は図6に示した連動信号の時間変化51の形状との相関性が低くなるのに対し、図7に示す領域42,44,45,46の領域代表座標の代表座標値の時間変化53は図6に示した連動信号の時間変化51の形状との相関性が高くなる。
この関係を利用して、剥離判定部17では、領域43は連動信号の時間変化51と非連動である非連動領域であり、領域42,44,45,46は連動領域であると判定することで、領域42,44,45,46は健全部であり、領域43が剥離候補であると判定される。
図1に戻り、表示部18は、剥離判定部17での判定結果を表示する表示機器であり、剥離候補とした領域熱画像に加えてタグやラベルを付ける、あるいは領域の色を変更するなどして、剥離候補が分かるように動画をディスプレイなどに表示する。あるいは剥離候補領域の代表座標を文字列ファイルとしてコンピュータの記憶装置に出力するようにしてもよい。
剥離検査装置1のうち、連動方法入力部14、連動信号制御部15、動画解析部16、剥離判定部17、および表示部18は、CPUやメモリ、インターフェース等を備えたコンピュータやFPGA(Field−Programmable Gate Array)にプログラムを読み込ませて計算を実行させることで実現できる。これらのプログラムは各構成内の内部記録媒体や外部記録媒体(図示省略)に格納されており、CPUによって読み出され、実行される。
なお、動作の制御処理は、1つのプログラムにまとめられていても、それぞれが複数のプログラムに別れていてもよく、それらの組み合わせでもよい。また、プログラムの一部または全ては専用ハードウェアで実現してもよく、モジュール化されていても良い。更には、各種プログラムは、プログラム配布サーバや内部記憶媒体や外部記録媒体から各装置にインストールされてもよい。
また、各々は独立している必要はなく、2つ以上を一体化,共通化して、処理のみを分担してもよい。また、少なくとも一部の構成が有線もしくは無線のネットワークを介して接続されているものとすることができる。
次に、本実施例に係る被検査体10の基材22の塗装膜21の剥離検査方法について図8を参照して説明する。図8は金属塗装の剥離検査装置を用いた剥離検査の手順を示すフローチャートである。
まず、加熱源11の連動方法を入力を連動方法入力部14を介して入力する(ステップS1)。このステップS1が、加熱源11と加熱領域との連動方法を入力する入力ステップに相当する。
次いで、加熱源11から熱照射を開始し、被検査体10の表面を加熱する。同時に、熱画像取得部13により熱画像動画を取得開始する(ステップS2)。このステップS2が、塗装膜21の被検査領域を加熱する加熱ステップ、および塗装膜21を領域ごとに分割した状態で熱画像動画を取得する熱画像動画ステップに相当する。
この時、当然ながら熱画像取得領域は、加熱領域の一部を含んでいる必要があるが、必ずしも両者の領域は一致する必要はない。
その後、指定された連動方法に従って加熱領域を動かし、連動信号制御部15は連動信号を出力する(ステップS3)。この時、熱画像取得部13は熱画像動画を継続的に取得し、動画解析部16に動画データを送っている。このステップS3が、入力ステップにおいて入力された連動方法に従って加熱源11と加熱領域とのうち少なくともいずれか一方を移動させ、連動信号を出力する信号出力ステップに相当する。
次いで、動画解析部16において熱画像取得部13から送られてきた熱画像動画を解析し、領域ごとに分割するとともに、その代表座標を追跡する(ステップS4)。
その後、剥離判定部17において、動画解析部16から送られてきた代表座標の時間変化と連動信号制御部15から送られてきた連動信号との連動性を比較して分類する(ステップS5)。このステップS5が、熱画像動画の中から加熱源11と加熱領域との動きと連動して変化する変化領域および連動せずに変化しない非変化領域を分類する分類ステップに相当する。
最後に、剥離判定部17において判定した非連動領域を剥離候補として表示部18に出力するとともに、表示部18に表示する(ステップS6)。このステップS6が、変化領域あるいは非変化領域のいずれが塗装膜21の剥離候補であるか否かを判定する判定ステップ、および剥離候補と判定された領域を表示する表示ステップに相当する。
次に、本実施例の効果について説明する。
上述した本発明の実施例1のように、加熱時の塗装膜21の温度が加熱源11の動きに連動しているか否かによって剥離を特定することによって、動作速度の遅い加熱源を用いて赤外線サーモグラフィにより加熱領域を検出する、といった良好ではない条件であっても、加熱条件の違いによる温度差と剥離部の温度差とを容易に弁別することができる。したがって、加熱源11や検査対象である塗装膜21の条件にかかわらず高い精度で剥離部と健全部とを弁別でき、剥離を高精度で特定することができる。
また、連動方法では、加熱源11と被検査体10との相対位置をランダムに変更することにより、連動制御の幅と速さがランダムに変化する。このため、周囲環境などに依存する温度変化の周期性と区別して連動領域と非連動領域をより確実に分類することができるため、より高い精度で剥離部と健全部とを弁別することができるようになる。
更に、連動方法では、被検査体10の材料定数から決定される温度変化の時定数に比較して加熱源11と被検査体10との相対位置をゆっくりと変更することで、剥離30によって塗装膜21の表面に熱がより残留しやすくなる条件とすることができ、健全部と剥離部との弁別を更に高い精度で実施することができる。
<実施例2>
本発明の実施例2の塗装剥離検査装置および検査方法について図9を用いて説明する。図9は本実施例の検査装置の全体構成を示している。
上述の実施例1で説明した剥離検査装置1および検査方法では、走査部19を用いて加熱源11を動かすことで、熱画像41中の連動領域と非連動領域を分類し、非連動領域を剥離候補として判定した。
図9に示す本実施例の剥離検査装置1Aや検査方法では、これに換えて、被検査体10を走査部19Aに接続されたステージ20上に設置して、被検査体10と加熱源11Aの相対位置を変更する。
本実施例での連動方法入力部14Aは、被検査体10を載置するステージ20の動きを指定する。また、走査部19Aは、連動方法入力部14Aでの入力結果に基づいてステージ20を走査する。更に、連動信号制御部15Aは、走査部19Aに走査動作を指示するとともに、走査部19Aから出力される走査信号を連動信号として出力する。
本実施例では、加熱源11Aは動かず、被検査体10側が動くことから熱画像取得部13と加熱源11Aとの相対位置が変化しないため、温度が高い状態が継続する剥離30部分が走査部19Aによる被検査体10の動きに連動することになる。
そこで、本実施例の剥離判定部17Aは、第1の実施例とは逆に、非連動領域を健全部、連動領域を剥離候補と判定する。
本実施例では、加熱源11Aは、動かないように固定部材(図示省略)により固定されたものとすることが望ましい。
その他の構成・動作は前述した実施例1の塗装剥離検査装置および検査方法と略同じ構成・動作であり、詳細は省略する。
本発明の実施例2の塗装剥離検査装置および検査方法においても、前述した実施例1の塗装剥離検査装置および検査方法とほぼ同様な効果が得られる。
<実施例3>
本発明の実施例3の塗装剥離検査装置および検査方法について図10を用いて説明する。図10は、本実施例の検査装置において連動信号の生成部を示す概念図である。
実施例1では、走査部19を用いて加熱源11を動かすこととで、熱画像41中の連動領域と非連動領域とを分類し、非連動領域を剥離候補として判定した。
本実施例の剥離検査装置1Bでは、これに換えて、加熱源11Bに、モーションキャプチャや加速度センサに代表される加熱源11Bの動作を計測する動作計測部61を備えるようにし、動作計測部61から出力される動作信号を連動信号制御部15Bが受信して剥離判定部17へと連動信号として出力するようになっている。この場合、実施例1と同様に非連動領域が剥離候補となる。
その他の構成・動作は前述した実施例1の塗装剥離検査装置および検査方法と略同じ構成・動作であり、詳細は省略する。
本発明の実施例3の塗装剥離検査装置および検査方法においても、前述した実施例1の塗装剥離検査装置および検査方法とほぼ同様な効果が得られる。
また、加熱源11Bの動作を計測する動作計測部61を更に備え、連動信号制御部15Bは、動作計測部61から出力される動作信号を連動信号として出力することにより、機械的な走査部19,19Aではなく、例えば人手で加熱源11Bを動かす場合にも対応することができる。
なお、本実施例のように動作計測部61の計測データを用いる方法と、連動方法入力部14により実施例1のように走査部19を用いて加熱源11を動かす方法や実施例2のように走査部19Aを用いて被検査体10を動かす方法と、を切り替えるように剥離検査装置を構成することも可能である。
更には、実施例2と同様に加熱源11A側を固定し、被検査体10やステージ20側に動作計測部61を設けて、被検査体10やステージ20側を人手で動かす形態とすることができる。この場合は、実施例2と同様に連動領域が剥離候補となる。
また、加熱源側と被検査体側のいずれにも動作計測部を設けることも可能である。
<その他>
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1,1A,1B…剥離検査装置
10…被検査体(部品)
11,11A,11B…加熱源
12…温風(熱照射)
13…熱画像取得部
14,14A…連動方法入力部
15,15A,15B…連動信号制御部(連動制御部)
16…動画解析部
17,17A…剥離判定部
18…表示部
19,19A…走査部
20…ステージ
21…塗装膜
22…基材
30…剥離
41…熱画像
42,44,45,46…連動領域(健全部領域)
43…非連動領域(剥離部領域)
51…連動信号の時間変化
52…非連動領域の代表座標値の時間変化
53…連動領域の代表座標値の時間変化
61…動作計測部

Claims (13)

  1. 部品の表面に形成された塗装の剥離を検査する剥離検査装置であって、
    前記塗装の表面を加熱する加熱源と、
    前記加熱源と加熱領域との動きの連動方法を制御する連動制御部と、
    前記塗装の表面の熱画像動画を取得する熱画像取得部と、
    前記熱画像動画の中から前記加熱源と加熱領域との動きと連動して変化する変化領域および連動せずに変化しない非変化領域を分類する動画解析部と、
    前記変化領域あるいは前記非変化領域のいずれが前記塗装の剥離候補であるか否かを判定する剥離判定部と、
    前記剥離判定部での判定結果を表示する表示部と、を備える
    ことを特徴とする塗装剥離検査装置。
  2. 請求項1に記載の剥離検査装置において、
    前記加熱源の動きを指定する入力部と、
    前記入力部での入力結果に基づいて前記加熱源を走査する加熱源走査部と、を更に備え、
    前記連動制御部は、前記加熱源走査部に走査動作を指示するとともに、前記加熱源走査部から出力される走査信号を連動信号として出力する
    ことを特徴とする剥離検査装置。
  3. 請求項2に記載の剥離検査装置において、
    前記剥離判定部は、前記変化領域あるいは前記非変化領域ごとの重心位置と前記連動信号との相互相関係数を計算し、前記相互相関係数の絶対値がしきい値以上の領域を連動領域、しきい値未満の場合を非連動領域と分類し、前記非連動領域を剥離候補と判定する
    ことを特徴とする剥離検査装置。
  4. 請求項1に記載の剥離検査装置において、
    前記部品を載置するステージと、
    前記ステージの動きを指定する入力部と、
    前記入力部での入力結果に基づいて前記ステージを走査するステージ走査部と、を更に備え、
    前記連動制御部は、前記ステージ走査部に走査動作を指示するとともに、前記ステージ走査部から出力される走査信号を連動信号として出力する
    ことを特徴とする剥離検査装置。
  5. 請求項4に記載の剥離検査装置において、
    前記剥離判定部は、前記変化領域あるいは前記非変化領域ごとの重心位置と前記連動信号との相互相関係数を計算し、前記相互相関係数の絶対値がしきい値以上の領域を連動領域、しきい値未満の場合を非連動領域と分類し、前記連動領域を剥離候補と判定する
    ことを特徴とする剥離検査装置。
  6. 請求項1に記載の剥離検査装置において、
    前記加熱源の動作を計測する動作計測部を更に備え、
    前記連動制御部は、前記動作計測部から出力される動作信号を連動信号として出力する
    ことを特徴とする剥離検査装置。
  7. 部品の塗装の剥離検査方法であって、
    加熱源と加熱領域との連動方法を入力する入力ステップと、
    前記塗装の被検査領域を加熱する加熱ステップと、
    前記入力ステップにおいて入力された前記連動方法に従って前記加熱源と加熱領域とのうち少なくともいずれか一方を移動させ、連動信号を出力する信号出力ステップと、
    前記加熱ステップを含め、前記塗装を領域ごとに分割した状態で熱画像動画を取得する熱画像動画ステップと、
    前記熱画像動画の中から前記加熱源と加熱領域との動きと連動して変化する変化領域および連動せずに変化しない非変化領域を分類する分類ステップと、
    前記変化領域あるいは前記非変化領域のいずれが前記塗装の剥離候補であるか否かを判定する判定ステップと、
    前記剥離候補と判定された領域を表示する表示ステップと、を有する
    ことを特徴とする剥離検査方法。
  8. 請求項7に記載の剥離検査方法において、
    前記加熱源の動きを指定する入力ステップと、
    前記入力ステップでの入力結果に基づいて前記加熱源を走査する加熱源走査ステップと、を更に有する
    ことを特徴とする剥離検査方法。
  9. 請求項8に記載の剥離検査方法において、
    前記判定ステップでは、前記変化領域あるいは前記非変化領域ごとの重心位置と連動信号との相互相関係数を計算し、前記相互相関係数の絶対値がしきい値以上の領域を連動領域、しきい値未満の場合を非連動領域と分類し、前記非連動領域を剥離候補と判定する
    ことを特徴とする剥離検査方法。
  10. 請求項7に記載の剥離検査方法において、
    前記部品を載置するステージの動きを指定する入力ステップと、
    前記入力ステップでの入力結果に基づいて前記ステージを走査するステージ走査ステップと、を更に有する
    ことを特徴とする剥離検査方法。
  11. 請求項10に記載の剥離検査方法において、
    前記判定ステップでは、前記変化領域あるいは前記非変化領域ごとの重心位置と連動信号との相互相関係数を計算し、前記相互相関係数の絶対値がしきい値以上の領域を連動領域、しきい値未満の場合を非連動領域と分類し、前記連動領域を剥離候補と判定する
    ことを特徴とする剥離検査方法。
  12. 請求項7に記載の剥離検査方法において、
    前記連動方法では、前記加熱源と前記部品との相対位置をランダムに変更する
    ことを特徴とする剥離検査方法。
  13. 請求項7に記載の剥離検査方法において、
    前記連動方法では、前記部品の材料定数から決定される温度変化の時定数に比較して前記加熱源と前記部品との相対位置をゆっくりと変更する
    ことを特徴とする剥離検査方法。
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