JP2021143527A - 断熱材の沈下防止部材 - Google Patents

断熱材の沈下防止部材 Download PDF

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Abstract

【課題】建物の断熱材の沈下を抑制することが可能な断熱材の沈下防止部材を提供する。【解決手段】断熱材5の沈下防止部材10は、建物1を構成する柱2の室外側に設けられた面材3と柱2の室内側に取り付けられるシート4との間に充填される断熱材5の沈下防止部材10であって、この沈下防止部材10は、面材3の室内側の面に取り付け可能な本体部11と、本体部11に設けられた支持部12とを有し、支持部12は、本体部11に切り込みが入れられた切り込み部13と、切り込み部13を可動させることで折り曲げられる折り曲げ部14とを有する。【選択図】図2

Description

本発明は、建物の壁等に充填された断熱材が沈下することを抑制する断熱材の沈下防止部材に関する。
住宅の断熱性を高めるために、柱等の構造材の間に断熱材を充填する充填断熱工法が知られている。この方法では、例えば、グラスウール、ロックウール、セルロースファイバー等の繊維系断熱材からなる断熱材をブローイングにより吹き込み、構造材の間を断熱材で充填している。
このような充填断熱工法は、壁の内側の空間を利用するため、支持材等で新たに断熱用のスペースを作る必要がないため、外張り断熱工法より低コストとなる等のメリットがある。
特許第4071393号
しかしながら、従来の充填断熱工法では、施工後に、断熱材の重量により自然に断熱材が沈下したり、住宅の振動により断熱材が沈下したりすることがある。このように、壁の断熱材が沈下してしまうと、断熱性能や遮音性能が著しく低下する恐れが生じる。
そこで、本発明は、建物の断熱材の沈下を抑制することが可能な断熱材の沈下防止部材を提供する。
本発明の一態様による断熱材の沈下防止部材は、建物を構成する柱の室外側に設けられた面材と前記柱の室内側に取り付けられるシートとの間に充填される断熱材の沈下防止部材であって、前記沈下防止部材は、前記面材の室内側の面に取り付け可能な本体部と、前記本体部に設けられた支持部とを有し、前記支持部は、前記本体部に切り込みが入れられた切り込み部と、前記切り込み部を可動させることで折り曲げられる折り曲げ部とを有する。
前記断熱材の沈下防止部材において、前記折り曲げ部は、前記沈下防止部材を前記面材に取り付けた場合における前記沈下防止部材の上下方向に対して、垂直方向に位置してもよい。
前記断熱材の沈下防止部材において、前記折り曲げ部は、前記沈下防止部材を前記面材に取り付けた場合における前記沈下防止部材の上下方向に対して、平行方向に位置してもよい。
前記断熱材の沈下防止部材において、前記折り曲げ部は、前記沈下防止部材を前記面材に取り付けた場合における前記沈下防止部材の上下方向に対して30°以上60°以下で傾くV字形状であり、前記切り込み部は、T字形状であってもよい。
本発明は、建物の断熱材の沈下を抑制することが可能な断熱材の沈下防止部材を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る断熱材の沈下防止部材を使用した建物の壁面の一部概略図を示す。 図2は、本発明の一実施形態に係る断熱材の沈下防止部材の上面図、側面図及び拡大図を示す。 図3は、本発明の一実施形態に係る面タイプの沈下防止部材の図を示す。 図4は、本発明の一実施形態に係る面タイプの沈下防止部材の図を示す。 図5は、本発明の一実施形態に係る面タイプの沈下防止部材の図を示す。 図6は、本発明の一実施形態に係る線タイプの沈下防止部材の図を示す。 図7は、本発明の一実施形態に係る線タイプの沈下防止部材の図を示す。 図8は、本発明の一実施形態に係る面及び線タイプの沈下防止部材の図を示す。 図9は、本発明の一実施形態に係る面及び線タイプの沈下防止部材の図を示す。 図10は、本発明の一実施形態に係る面及び線タイプの沈下防止部材の図を示す。 図11は、本発明の一実施形態に係る沈下防止部材の支持部の配置を説明するための図を示す。 図12は、本発明の一実施形態に係る沈下防止部材の支持部の配置を説明するための図を示す。 図13は、本発明の一実施形態に係る沈下防止部材の支持部の補強を説明するための図を示す。 図14は、本発明の一実施形態に係る沈下防止部材の支持部の補強を説明するための図を示す。 図15は、本発明の実施例1に係る断熱材の沈下防止部材の図を示す。 図16は、本発明の実施例2に係る断熱材の沈下防止部材の図を示す。
以下、実施形態について、図面を参照して説明する。尚、以下の説明において、同一の機能及び構成を有する要素については、共通する参照符号を付す。
[1]沈下防止部材
図1は、本発明の一実施形態に係る断熱材の沈下防止部材を使用した建物の壁面の一部概略図を示す。図2(a)乃至(c)は、本発明の一実施形態に係る断熱材の沈下防止部材の上面図、側面図及び拡大図を示す。尚、図1は、建物の一部に断熱材の沈下防止部材を配置した例であり、シートを取り付ける前の図である。以下、本実施形態に係る沈下防止部材の構造について説明する。
図1、図2(a)乃至(c)に示すように、建物1は複数の柱2で構成されている。この柱2の室外側には面材3が設けられ、柱2の室内側にはシート4が取り付けられている。面材3の室内側の面には沈下防止部材10が取り付けられている。沈下防止部材10とシート4との間の空間には、断熱材5が充填されている。
シート4は、沈下防止部材10とシート4との間の空気を外部へ通過させることが可能な通気性素材からなる。
断熱材5は、その内部に気体を含むことで熱を伝え難くする材料であればよい。例えば、細かい繊維の間に空気を含む繊維系断熱材や、独立した気泡の中に気体を閉じ込める発泡系断熱材が挙げられる。繊維系断熱材としては、グラスウール、ロックウール等の鉱物繊維系や、セルロースファイバー、ウール等の木質繊維系がある。本実施形態の断熱材5は、例えば、木質繊維系のセルロースファイバーを用いている。セルロースファイバーは、古新聞を粉砕し、綿状にした循環型(リサイクル)エコロジー素材であって、木質繊維系特有の呼吸機能を有している。また、セルロースファイバーは、吸放湿性に優れ、結露による断熱性の低下や劣化に強い特性を有する。また、断熱材5として、セルロースファイバーに麻を混入させたものを用いてもよい。断熱材5は、例えば、吹き込み機械による機械詰めや、手作業による手詰めにより、沈下防止部材10とシート4との間の空間に充填される。
沈下防止部材10は、例えば、段ボール、プラスチック段ボール等からなる。沈下防止部材10は、面材3の室内側の面に取り付け可能な本体部11と、この本体部11に複数個設けられた支持部12とを有している。本体部11と支持部12とは一体で形成されており、支持部12を折り曲げない状態における沈下防止部材10は1枚の平坦な部材となる。但し、支持部12は、本体部11と一体形成されていることに限定されず、本体部11に追加して形成することも可能である。
本体部11は、面材3に取り付けるための取り付け部材を面材3側の面に有していてもよい。この場合、取り付け部材としては、例えば、テープ、接着剤、のり等が挙げられる。また、本体部11を、例えば、ステーブル等の取り付け部材で面材3に留め付けてもよい。また、本体部11の端部に、本体部11と一体として形成され、柱2間よりも突出する取り付け部材を有していてもよい。この場合、本体部11の端部の取り付け部材を折り曲げ、例えば、ステーブル(ホチキス)、テープ、接着剤、のり等の取り付け部材で柱2に留め付けてもよい。
支持部12は、図2(c)に示すように、本体部11に切り込みが入れられた切り込み部13と、この切り込み部13を可動させることで折り曲げられる折り曲げ部14とを有している。本図の切り込み部13は、例えばT字になっている。この切り込み部13を室内側に開くことで、折り曲げ部14が谷折りとなり、2つの羽根ができ、支持部12が本体部11から突出する。
[2]沈下防止部材の支持部の形状
本実施形態の沈下防止部材10は、本体部11に対して突出可能な支持部12を有している。沈下防止部材10の支持部12は、種々の形状が考えられるが、ここでは、支持部12に対する断熱材5の荷重のかかり方に着目し、支持部12の形状の一例について説明する。
例えば、本実施形態の沈下防止部材10は、断熱材5の荷重を面で受けるタイプ(以下、面タイプと称す)、線で受けるタイプ(以下、線タイプと称す)、面及び線で受けるタイプ(以下、面及び線タイプと称す)を有する。以下、沈下防止部材10の支持部12の形状について、図3乃至図10を用いてタイプ毎に説明する。
尚、図3乃至図10において、各図(a)は、支持部12を突出させていない状態の沈下防止部材10を示し、各図(b)は、支持部12を突出させた状態の沈下防止部材10を示し、各図(c)及び(d)は、支持部12に断熱材5の荷重がかかった状態を示している。
また、図3乃至図10における各図(c)及び(d)では、沈下防止部材10に対する断熱材5の荷重(矢印)を理解し易いように、断熱材5の一部を示したものであり、断熱材5は図示する箇所以外にも充填されていることは言うまでもない。
[2−1]面タイプ
図3(a)乃至(d)から図5(a)乃至(d)は、面タイプの沈下防止部材10を示す。面タイプの沈下防止部材10では、沈下防止部材10を建物1の面材3に取り付けた場合における沈下防止部材10の上下方向(例えば、建物の上下方向、重力方向)Xに対して、折り曲げ部14がほぼ垂直方向に位置している。この面タイプは、断熱材5をより多く支持部12で支えることが可能なため、断熱材5の沈下防止効果を高めることができる。
図3(a)乃至(d)に示す沈下防止部材10では、折り曲げ部14は、上下方向Xに対してほぼ垂直方向に向き、切り込み部13は、逆U字形状となっている。
図4(a)乃至(d)に示す沈下防止部材10では、折り曲げ部14は、上下方向Xに対してほぼ垂直方向に向き、切り込み部13は、逆V字形状となっている。これにより、支持部12は三角形状となっている。
図5(a)乃至(d)に示す沈下防止部材10では、折り曲げ部14は、上下方向Xに対してほぼ垂直方向に向き、支持部12は、台形形状となっている。
このような面タイプの沈下防止部材10では、図3(c)及び(d)、図4(c)及び(d)、図5(c)及び(d)に示すように、切り込み部13を室内側に開くことで、折り曲げ部14が谷折りとなり、本体部11と支持部12との隙間に断熱材5が入り込む。この際、断熱材5は支持部12全体で支えられ、図の矢印で示す断熱材5の荷重が面で受けられている。
尚、面タイプの沈下防止部材10は、折り曲げ部14が上下方向Xに対して垂直方向に近いほど、断熱材5の荷重を面で受けることによる沈下防止効果は高い。但し、折り曲げ部14は、上下方向Xに対する垂直方向から例えば45度程度まで傾けることも可能である。
また、沈下防止部材10の面タイプは、1つの支持部12における折り曲げ部14の長さが長いほど、その支持部12における断熱材5の荷重を面で受ける効果を高めることができる。但し、折り曲げ部14の長さが長いほど、その支持部12に加わる荷重による負荷も高まることから、複数の支持部12を配置することで、断熱材5の荷重を分散させてもよい。
[2−2]線タイプ
図6(a)乃至(d)から図7(a)乃至(d)は、線タイプの沈下防止部材10を示す。線タイプの沈下防止部材10では、沈下防止部材10を建物1の面材3に取り付けた場合における沈下防止部材10の上下方向Xに対して、折り曲げ部14がほぼ平行方向に位置している。この線タイプは、断熱材5を支持部12で支える際の支持部12の強度を高めることができる。
図6(a)乃至(d)に示す沈下防止部材10では、折り曲げ部14は、上下方向Xに対してほぼ平行方向に向き、切り込み部13は、斜め逆V字形状となっている。これにより、支持部12は三角形状となっている。
図7(a)乃至(d)に示す沈下防止部材10では、折り曲げ部14は、上下方向Xに対してほぼ平行方向に向き、切り込み部13は、階段形状となっている。
このような線タイプの沈下防止部材10では、図6(c)及び(d)、図7(c)及び(d)に示すように、切り込み部13を室内側に開くことで、折り曲げ部14が谷折りとなり、本体部11の面に対して支持部12が突出する。この際、断熱材5は切り込み部13における沈下防止部材10の厚みで支えられ、図の矢印で示す断熱材5の荷重が切り込み部13の一部の切り込み線で受けられている。つまり、線タイプの沈下防止部材10では、断熱材5の荷重を受ける切り込み部13の一部は、上下方向Xに対して傾いている。
尚、沈下防止部材10の線タイプは、折り曲げ部14が上下方向Xに対して平行方向に近いほど、断熱材5の荷重に対する支持部12の強度を高める効果は高い。但し、折り曲げ部14は、上下方向Xに対する平行方向から傾いていてもよい。
また、図7(a)乃至(d)に示す沈下防止部材10のように、断熱材5の荷重を線で受ける箇所を、1つの折り曲げ部14に対して複数箇所(本図では2箇所)にすることで、断熱材5の荷重を分散することができ、効果をさらに高めることができる。
[2−3]面及び線タイプ
図8(a)乃至(d)から図10(a)乃至(d)は、面及び線タイプの沈下防止部材10を示す。面及び線タイプの沈下防止部材10は、上述する面タイプ及び線タイプの両方の効果を得ることができる。
図8(a)乃至(d)に示す沈下防止部材10では、折り曲げ部14は、上下方向Xに対して約30°傾き、切り込み部13は、T字形状となっている。ここで、折り曲げ部14の上下方向Xに対する角度θが、0<θ<90°の範囲であれば、支持部12が断熱材5を面及び線の両方で支持する効果は得られる。但し、面タイプ及び線タイプの両方の効果をバランスよく高めるには、角度θは30°以上60°以下が望ましく、30°が最も望ましい。尚、0<θ<30°の場合は、面タイプの効果が低くなり、30°<θ<90°の場合は、面タイプの効果が高まる。
このような図8(a)乃至(d)の沈下防止部材10の場合、支持部12は下に向かって突起部分が小さくなり、この最下部に荷重がのってくる。このため、支持部12の上方では、荷重を受ける力が小さく、支える範囲が大きくなっているのに対し、支持部12の下方では、荷重を受ける力が大きく、支える範囲が小さくなっている。この例では、突起となる支持部12の下方が上方よりも強度が上がる構造となっている。
図9(a)乃至(d)に示す沈下防止部材10では、折り曲げ部14は、四角形状となり、切り込み部13は、X字形状となっている。折り曲げ部14は、上下方向Xに対してほぼ垂直方向に向く第1の部分14aと、ほぼ平行方向に向く第2の部分14bとを有している。ここで、第1の部分14aを有する支持部12は、面タイプの機能を有し、第2の部分14bを有する支持部12は、線タイプの機能を有している。
図10(a)乃至(d)に示す沈下防止部材10では、折り曲げ部14は、ひし形(四角)形状となり、切り込み部13は、十字形状となっている。折り曲げ部14は、上下方向Xに対して約135°傾く第1の部分14cと、約45°傾く第2の部分14dを有している。ここで、第1の部分14cを有する支持部12は、面タイプの機能を有し、第2の部分14dを有する支持部12は、面及び線タイプの機能を有している。
尚、折り曲げ部14の第1の部分14cの角度θは、例えば、120°以上150°以下が望ましく、135°が最も望ましい。折り曲げ部14の第2の部分14dの角度θは、例えば、30°以上60°以下が望ましく、45°が最も望ましい。
[3]沈下防止部材の支持部の配置
沈下防止部材10において、支持部12は本体部11に複数個設けられている。この支持部12の配置の一例について説明する。
図11に示す例では、支持部12は、上中下の3段に分かれて配置され、上下する段において重ならないようにずらして配置されている。例えば、中段の支持部12は、中心が、上段及び下段の左右方向に隣り合う支持部12の中心線Pに位置するように配置されている。
支持部12の1つの羽根の幅をWとした場合、左右方向に隣り合う支持部12間の距離は、例えばWとする。支持部12の高さをHとした場合、上下方向Xに隣り合う支持部12間の距離B及びCは、例えば2Hとする。
上段の支持部12は、本体部11の最上端に沿って形成してもよいが、所定の距離Aだけ下げて配置してもよい。尚、図12に示すように、本体部11の最上端に沿って、支持部12をさらに形成してもよい。
下段の支持部12は、本体部11の最下端に沿って形成してもよいが、所定の距離Dだけ上げて配置してもよい。
距離Aは、距離Dと同じでもよいし、異なってもよい。後者の場合、距離Aは、距離Dよりも短くても、長くてもよい。
尚、支持部12は、各段において一列に並べて配置されているが、これに限定されず、例えば、上下に交互にずらして配置することも可能である。
また、支持部12の上段と中段との間の距離Bは、支持部12の中段と下段との間の距離Cと同じでも異なってもよい。後者の場合、例えば、距離Bを距離Cより短くしたり、長くしたりすることができる。
また、各段における支持部12の形状は、同じに限定されない。例えば、支持部12は、段毎に異なる形状にしてもよいし、ランダムに異なる形状にしてもよい。例えば、上段は、沈下防止効果の高い面タイプの支持部12にし、下段は、強度の高い線タイプの支持部12にしてもよい。
また、支持部12は、下段にいくにしたがって個数を増やしてもよい。これにより、荷重がかかり易い下段ほど、荷重を分散でき、支持部12の強度を高めることができる。
また、支持部12は、上段にいくにしたがって個数を増やしてもよい。これにより、沈下による断熱欠損が生じやすい上段を強化できる。
また、支持部12は、下段にいくにしたがって小さな形状にしてもよい。これにより、荷重がかかり易い下段ほど、支持部12の1つあたりの負荷を下げることができる。
また、支持部12は、沈下防止部材10の全体に形成することに限定されず、上方部分にのみ形成してもよい。
[4]沈下防止部材の支持部の補強
本実施形態に係る沈下防止部材10の支持部12は、断熱材5の荷重を支持することにより負荷がかかる。このため、例えば、図13及び図14に示す支持部12の補強方法が考えられる。
図13に示すように、支持部12の折り曲げ部14に、ポップアップ部15を形成してもよい。本図では、ポップアップ部15は1つの折り曲げ部14に対して1つ設けているが、ポップアップ部15の数は種々変更可能である。
図14に示すように、支持部12の折り曲げ部14に、補強部材15を設けてもよい。補強部材15による補強方法としては、例えば、テープの貼り付け、樹脂のラミネート加工、樹脂の含浸又は塗布、スプレーのり等による固化等が挙げられる。
[5]沈下防止部材の使用方法
まず、例えば段ボールに所定の形状の切り込み部13を入れ、沈下防止部材10を作製しておく。次に、沈下防止部材10の折り曲げ部14を曲げることで、切り込み部13を開き、支持部12を本体部11から突出させる。そして、この沈下防止部材10を建物1の室外側の面材3の内側に取り付ける。その後、建物1の柱2にシート4を取り付ける。
次に、例えば、ブローイング法により、沈下防止部材10とシート4との間の空間に断熱材5が吹き込まれる。この際、ブローイングの圧力で断熱材5が押し込まれ、支持部12が押され、さらに折り広げられる。これにより、断熱材5が支持部12周辺に入り、支持部12が受け形状となり、断熱材5の沈下を支える。
このように、本実施形態の沈下防止部材10の支持部12は、折り曲げによる突起によって、断熱材5の沈下を支えている。
[6]実施例
実施例1及び2では、沈下防止部材10として厚み5mmの段ボールを使用し、密度60kg/mの断熱材5を用いる。また、ここでは、荷重が最もかかる柱のサイズが大きい120mmのタイプに沈下防止部材10を用いた場合を例に挙げている。
尚、実施例1及び2では、支持部12の羽根1枚あたり最大184.5gの断熱材5を支えることが可能な反発力を保つ材質と大きさとする。この184.5gは、次のように規定した。一番条件が悪くなる支持部12の突起にかかる最大荷重は、幅0.38m×深さ0.12m×突起ピッチ0.27m×密度60kg/m=0.73872kg≒738gとなる。この最大荷重を最大2つの支持部12が支え、1つの支持部12は2枚の羽根からなる。このため、支持部12の羽根1枚に対して、738÷2÷2=184.5g≒185g程度の強度が必要となる。
[6−1]実施例1
図15は、実施例1に係る沈下防止部材の図を示す。図15に示すように、実施例1に係る沈下防止部材10の支持部12は、上中下の3段に分かれて隣り合う上下方向で重ならないように配置され、上段及び下段に4個、中段に3個設けられている。
支持部12の1つの羽根の幅W、左右方向に隣り合う支持部12間の距離W及び本体部11の上端から上段の支持部12までの距離Aは、30mmである。支持部12の横幅は、羽根の幅Wの2倍の2W=60mmである。支持部12の高さHは、70mmである。上下方向Xに隣り合う支持部12間の距離B及びCは、支持部12の高さHの2倍の2H=140mmである。
このような実施例1において、支持部12の1つの羽根にかかる荷重を計算する。柱間の寸法が380mm、奥行きが120mm、高さを3H(H=70mm)とした場合、この体積は、380mm×120mm×210mm=0.009576mとなる。この体積の重量は、断熱材5の密度が60kg/mの場合、0.009576×60=0.57456kg=574.56gとなる。この重量を最大3個の支持部12で受けることになる。このため、1個の支持部12が受ける重量は、574.56÷3=191.52gとなる。従って、支持部12の羽根1枚が受ける重量は、191.52÷2=95.76gとなる。
このように、実施例1では、支持部12の1つの羽根が95.76gの重量を支える強度を有する沈下防止部材10が作成されている。この実施例1の沈下防止部材10を用いて実験した結果、沈下防止効果を得つつ、十分強度を保つことが確認できた。
[6−2]実施例2
図16は、実施例2に係る沈下防止部材の図を示す。図16に示すように、実施例2に係る沈下防止部材10の支持部12は、上中下の3段に分かれて隣り合う上下方向で重ならないように配置され、上段及び下段に3個、中段に2個設けられている。
支持部12の1つの羽根の幅W及び左右方向に隣り合う支持部12間の距離Wは、40mmである。支持部12の横幅は、羽根の幅Wの2倍の2W=80mmである。支持部12の高さHは、90mmである。上下方向Xに隣り合う支持部12間の距離B及びCは、支持部12の高さHの2倍の2H=180mmである。本体部11の上端から上段の支持部12までの距離Aは、30mmである。
このような実施例2において、支持部12の1つの羽根にかかる荷重を計算する。柱間の寸法が380mm、奥行きが120mm、高さを3H(H=90mm)とした場合、この体積は、380mm×120mm×270mm=0.012312mとなる。この体積の重量は、断熱材5の密度が60kg/mの場合、0.012312×60=0.73872kg=738.72gとなる。この重量を最大2個の支持部12で受けることになる。このため、1個の支持部12が受ける重量は、738.72÷2=369.36gとなる。従って、支持部12の羽根1枚が受ける重量は、369.36÷2=184.68gとなる。
このように、実施例2では、支持部12の1つの羽根が184.68gの重量を支える強度を有する沈下防止部材10が作成されている。この実施例2の沈下防止部材10を用いて実験した結果、沈下防止効果を得つつ、十分強度を保つことが確認できた。
[7]効果
本実施形態の断熱材5の沈下防止部材10によれば、本体部11の切り込み部12を開くことで折り曲げられた支持部12が、本体部11より突出する。この広げられた支持部12が断熱材5を支える受け形状となり、断熱材5が沈下することを抑制できる。
また、従来は、断熱材5を詰め込むことにより沈下を抑制していた。しかし、本実施形態の沈下防止部材10を用いることで、断熱材5の沈下を抑えることができるため、断熱材5を詰め込む必要がなくなる。これにより、断熱材5の充填量を減らすことができ、コストを削減することができる。
また、本実施形態の沈下防止部材10は、断熱材5の充填作業の前に、面材3の室内側の面に取り付けるだけでよい。つまり、現場作業が容易であり、どのような建物に対しても取り入れやすく、作業効率を低下させずに、断熱材5の沈下防止効果を向上させることができる。
尚、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
1…建物
2…柱
3…面材
4…シート
5…断熱材
10…沈下防止部材
11…本体部
12…支持部
13…切り込み部
14…折り曲げ部
15…ポップアップ部
16…補強部材

Claims (4)

  1. 建物を構成する柱の室外側に設けられた面材と前記柱の室内側に取り付けられるシートとの間に充填される断熱材の沈下防止部材であって、
    前記沈下防止部材は、前記面材の室内側の面に取り付け可能な本体部と、前記本体部に設けられた支持部とを有し、
    前記支持部は、前記本体部に切り込みが入れられた切り込み部と、前記切り込み部を可動させることで折り曲げられる折り曲げ部とを有する、断熱材の沈下防止部材。
  2. 前記折り曲げ部は、前記沈下防止部材を前記面材に取り付けた場合における前記沈下防止部材の上下方向に対して、垂直方向に位置することを特徴とする請求項1に記載の断熱材の沈下防止部材。
  3. 前記折り曲げ部は、前記沈下防止部材を前記面材に取り付けた場合における前記沈下防止部材の上下方向に対して、平行方向に位置することを特徴とする請求項1に記載の断熱材の沈下防止部材。
  4. 前記折り曲げ部は、前記沈下防止部材を前記面材に取り付けた場合における前記沈下防止部材の上下方向に対して30°以上60°以下で傾くV字形状であり、
    前記切り込み部は、T字形状であることを特徴とする請求項1に記載の断熱材の沈下防止部材。
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