JP2021141456A - 電子装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】金属体による反射特性の劣化を抑制できる電子装置を提供すること。【解決手段】電子装置10は、0次共振アンテナ20と、0次共振アンテナ20を収容する筐体100を備えている。0次共振アンテナ20は、地板40と、対向導体50と、給電線70と、対向導体50と地板40とを電気的に接続する短絡部60を有している。筐体100は、開口部100cを有する金属ケース100aと、開口部100cを閉塞する樹脂カバー100bを有している。給電線70は、地板の板厚方向に直交する平面において、対向導体50の縁部から、金属ケース100aの開口部100cに向かう方向に延びている。【選択図】図11

Description

この明細書における開示は、電子装置に関する。
特許文献1は、0次共振アンテナを備えた電子装置を開示している。先行技術文献の記載内容は、この明細書における技術的要素の説明として、参照により援用される。
特開2016−181755号公報
特許文献1において、0次共振アンテナは、互いに対向する地板および対向導体が、短絡部によって接続された構造をなしている。対向導体に給電するための給電線(給電部)は、対向導体の中央部に接続されている。0次共振アンテナは、地板の板厚方向に直交する平面において、中心をNULLとする円環状の放射特性、すなわち無指向性を有している。0次共振アンテナの近傍に金属体が配置されている場合、金属体側にも電波が放射されるため、反射の影響で反射特性が劣化する。上述の観点において、または言及されていない他の観点において、0次共振アンテナを備える電子装置にはさらなる改良が求められている。
開示されるひとつの目的は、金属体による反射特性の劣化を抑制できる電子装置を提供することにある。
ここに開示された電子装置のひとつは、
接地電位を提供する地板(40)と、
地板の板厚方向において地板との間に所定の間隔を有するように配置された対向導体(50)と、
対向導体に電気的に接続された給電線(70)と、
対向導体と地板とを電気的に接続する短絡部(60)と、を有する少なくともひとつの0次共振アンテナ(20)と、
0次共振アンテナが送信および/または受信する電波の伝搬の方向を制限し、開口部(100c、120a、121a)を有する金属体(100、100a、112、113)と、を備えている。
そして、0次共振アンテナの給電線が、板厚方向に直交する平面において、対向導体の縁部から開口部に向かう方向に延びている。
開示された電子装置では、金属体により、0次共振アンテナが送信および/または受信する電波の伝搬の方向が制限される。金属体は開口部を有しており、給電線は開口部に向かう方向に延びている。これにより、0次共振アンテナの指向性が、給電線の延びる方向、すなわち開口部に向かう方向に偏る。この結果、金属体による反射特性の劣化を抑制することができる。
開示された電子装置の他のひとつは、
接地電位を提供する地板(40)と、
地板の板厚方向において地板との間に所定の間隔を有するように配置された対向導体(50)と、
対向導体に電気的に接続され、板厚方向に直交する平面において、対向導体を取り囲むように、対向導体の縁部の互いに異なる位置から互いに異なる方向に延設された複数の給電線(70)と、
対向導体と地板とを電気的に接続する短絡部(60)と、
複数の給電線に対する給電を制御する給電制御部(80)と、を有する少なくともひとつの0次共振アンテナ(20)と、
0次共振アンテナが送信および/または受信する電波の伝搬の方向を制限し、開口部(123a、123b)を有する金属体(100、122)と、を備えている。
そして、0次共振アンテナの給電制御部は、複数の給電線のうち、0次共振アンテナから開口部に向かう方向にもっとも近い延設の方向を有する給電線、または、平面において開口部に向かう方向を挟む2つの給電線、を少なくとも含む一部の給電線のみに給電するよう制御する。
開示された電子装置では、0次共振アンテナが複数の給電線を有しており、給電制御部により複数の給電線に対する給電が制御される。給電制御部は、複数の給電線のうち、一部のみに給電し、残りの給電線には給電しないように制御する。給電する一部の給電線は、開口部に向かう方向に延設の方向がもっとも近い給電線、または、平面において開口部に向かう方向を挟む2つの給電線、を少なくとも含む。0次共振アンテナの指向性は、給電する給電線の延設方向に偏る。この結果、金属体による反射特性の劣化を抑制することができる。
この明細書における開示された複数の態様は、それぞれの目的を達成するために、互いに異なる技術的手段を採用する。請求の範囲及びこの項に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態の部分との対応関係を例示的に示すものであって、技術的範囲を限定することを意図するものではない。この明細書に開示される目的、特徴、及び効果は、後続の詳細な説明、及び添付の図面を参照することによってより明確になる。
第1実施形態の電子装置が備える0次共振アンテナを示す斜視図である。 図1のII-II線に沿う断面図である。 0次共振アンテナの参考例を示す斜視図である。 図3のIV-IV線に沿う断面図である。 参考例の放射特性を示す図である。 図1に示す0次共振アンテナの放射特性を示す図である。 給電線の延設方向による放射特性の変化を示す図である。 給電線の延設方向による放射特性の変化を示す図である 給電線の延設方向による放射特性の変化を示す図である。 給電線の延設方向による放射特性の変化を示す図である。 第1実施形態に係る電子装置を示す透過斜視図である。 第2実施形態に係る電子装置において、0次共振アンテナを示す平面図である。 0次共振アンテナの等価回路図である。 第3実施形態に係る電子装置を示す平面図である。 図14に示すX1方向から見た側面図である。 給電線の延設方向と放射特性を示す図である。 第4実施形態に係る電子装置において、0次共振アンテナを示す図である。 電子装置を示す平面図である。 0次共振アンテナの変形例を示す図である。
図面を参照しながら、複数の実施形態を説明する。複数の実施形態において、機能的におよび/または構造的に対応する部分には同一の参照符号を付与する。
(第1実施形態)
先ず、図1および図2に基づき、本実施形態の電子装置10が備える0次共振アンテナ20の構造について説明する。
<0次共振アンテナの構造>
図1および図2に示すように、0次共振アンテナ20は、基材30と、地板40と、対向導体50と、短絡部60と、給電線70を備えている。以下においては、地板40の板厚方向をZ方向とし、Z方向に直交する一方向をX方向とする。Z方向およびX方向に直交する方向をY方向とする。特に断りのない限り、Z方向から平面視した形状、すなわちX方向およびY方向により規定されるXY平面に沿う形状を、平面形状と示す。便宜上、地板40から対向導体50に向かう方向を上方向、対向導体50から地板40に向かう方向を下方向とする。
0次共振アンテナ20は、所定の動作周波数の電波を送信および/または受信するように構成されている。動作周波数の一例は、2.4GHzである。0次共振アンテナ20は、近距離無線通信で使用される周波数帯の電波を、送信および/または受信可能に構成されている。動作周波数は適宜設計されればよく、他の周波数(たとえば5GHz)としてもよい。
基材30は、樹脂などの誘電体を用いて構成されている。基材30を用いることで、誘電体による波長短縮効果が期待できる。基材30としては、たとえば樹脂のみからなるもの、樹脂とガラス布、不織布などとを組み合わせたもの、を採用することができる。基材30は、地板40と対向導体50とを所定の位置関係に保持する保持部として機能する。基材30の厚みにより、地板40と対向導体50との対向距離、および、短絡部60のZ方向の長さを調整することができる。基材30は、単層構造でもよいし、多層構造でもよい。
地板40は、図示しない給電回路に接続されて、0次共振アンテナ20におけるグランド電位(接地電位)を提供する。地板40は、銅などを材料とする平板状の導体である。地板40の板面に垂直な方向も、Z方向に略平行である。平面視において、地板40の面積は、対向導体50の面積よりも大きい。地板40は、対向導体50の全体を内包する大きさを有している。地板40は、0次共振アンテナ20を安定して動作させるための必要な大きさを備えていることが好ましい。地板40は、たとえば平面正方形をなしている。地板40の各辺は、たとえば動作周波数の電波の波長の1倍以上、すなわち1波長以上の長さを有している。
本実施形態の地板40は、基材30の下面に配置されている。地板40は、基材30の下面に配置された金属箔をパターニングすることで形成されている。地板40は、基材30の上面に配置されたグランド導体41に、接続部42を介して電気的に接続されている。このように、0次共振アンテナ20は、基材30上面側で給電可能に構成されている。
グランド導体41は、基材30の上面に配置された金属箔をパターニングすることで形成されている。グランド導体41は、X方向に延びている。接続部42は、基材30の貫通孔に配置されたビア導体である。グランド導体41に、たとえば同軸ケーブルの外部導体が電気的に接続されることで、地板40がグランド電位を提供する。
なお、地板40の平面形状については適宜変更可能である。本実施形態では、一例として地板40の平面形状を正方形状とするが、その他の構成として、地板40の平面形状は、長方形状でもよいし、その他の多角形状でもよい。また、円形(楕円を含む)状でもよい。地板40は、直径が1波長の円よりも大きく形成されていることが好ましい。
対向導体50は、銅などを材料とする板状の導体である。対向導体50は、Z方向において地板40との間に所定の間隔を有するように、地板40に対向配置された導体である。対向導体50は、パッチ部、放射素子と称されることがある。平面視において、対向導体50の全体が地板40と重なっている。すなわち、対向導体50の板面(下面)全体が、Z方向において地板40に対向している。対向導体50は、地板40に対して略平行に配置されている。略平行とは、完全に平行に限らない。たとえば、数度から十度程度傾いていてもよい。
本実施形態の対向導体50は、基材30の上面に配置されている。対向導体50は、基材30の上面に配置された金属箔をパターニングすることで形成されている。対向導体50は、平面正方形をなしている。対向導体50の縁部は、X方向に略平行な辺と、Y方向に略平行な辺を有している。
対向導体50と地板40とは、互いに対向配置されることで、対向導体50の面積や、対向導体50と地板40との間隔に応じた静電容量を形成する。対向導体50は、短絡部60が備えるインダクタンスと対象周波数において並列共振する静電容量を形成する大きさに形成されている。対向導体50の面積は、所望の静電容量を提供するように、ひいては動作周波数で動作するように、適宜設計される。
本実施形態では、一例として対向導体50の平面形状を正方形状とするが、その他の構成として、対向導体50の平面形状は、円形や、正八角形、正六角形などでもよい。対向導体50は、互いに直交する2つの直線のそれぞれを対称の軸として線対称な形状、すなわち2方向線対称形状であることが好ましい。2方向線対称形状とは、ある直線を対称の軸として線対称であって、かつ、その直線と直交する他の直線についても線対称な図形を指す。2方向線対称形状とは、たとえば楕円形、長方形、円形、正方形、正六角形、正八角形、ひし形などが該当する。また、対向導体50は、円形や正方形、長方形、平行四辺形など、点対称な図形であることがより好ましい。
短絡部60は、地板40と対向導体50とを電気的に接続、すなわち短絡している。短絡部60は、一端が地板40に接続され、他端が対向導体50に接続された柱状の導体である。短絡部60は、たとえば平面略円形をなしている。短絡部60の径や長さを調整することによって、短絡部60が備えるインダクタンスを調整することができる。短絡部60は、平面視において対向導体50の略中心に接続されている。対向導体50の中心は、対向導体50の重心に相当する。
本実施形態の対向導体50は平面正方形をなしているため、中心とは、対向導体50の2つの対角線の交点に相当する。短絡部60は、基材30の貫通孔に配置されたビア導体である。短絡部60を構成するビア導体の数は特に限定されない。地板40と対向導体50との間に並列配置された複数のビア導体により、短絡部60を構成してもよい。
給電線70は、対向導体50に給電するための導体である。給電線70は、対向導体50の縁部からZ方向に直交する方向へ延びている。給電線70は、対向導体50の略中心と給電点とを結ぶ仮想的な直線に沿って、給電点から延びる部分を含んでいる。給電線70の一端は対向導体50の縁部に接続されており、他端は同軸ケーブルの内部導体に電気的に接続される。給電線70と対向導体50との接続部分が、給電点に相当する。同軸ケーブルを介して給電線70に入力された電流は、対向導体50に伝搬し、対向導体50を励振させる。なお、給電方式は、直結給電方式に限定されない。給電線70と対向導体50とを電磁結合させる給電方式を採用してもよい。給電線70の延設長さおよび幅は、インピーダンス整合等を考慮して設定される。
本実施形態の給電線70は、基材30の上面に配置された導体である。この導体は、マイクロストリップラインと称されることがある。給電線70は、対向導体50のY方向に略平行な辺のひとつから、X方向に延びている。給電線70は、Y方向において対向導体50の略中央部分に連なっている。給電線70および対向導体50は、X軸に対して線対称配置となっている。給電線70とグランド導体41との間には、所定のギャップが設けられている。給電線70は、Z方向において地板40に対向配置されている。
このように構成される0次共振アンテナ20は、互いに対向する地板40および対向導体50が、短絡部60によって接続された構造を有している。この構造は、いわゆるマッシュルーム構造であり、メタマテリアルの基本構造と同じである。0次共振アンテナ20は、メタマテリアル技術を応用したアンテナであるため、メタマテリアルアンテナと称されることがある。
0次共振アンテナ20は、所望の動作周波数において、0次の共振モードで動作するように設計されている。メタマテリアルの分散特性のうち、位相定数βがゼロ(0)となる周波数で共振する現象が0次共振である。位相定数βは、伝送線路を伝搬する波の伝搬係数γの虚部である。0次共振アンテナ20は、0次共振が発生する周波数を含む所定帯域の電波を良好に送信および/または受信することができる。
なお、0次共振アンテナ20と給電回路(無線機)との接続は、同軸ケーブルに限定されない。フィーダ線など、その他の通信ケーブルを用いて接続してもよい。また、0次共振アンテナ20と給電回路とを、同軸ケーブルのほかに、整合回路、フィルタ回路などを介して接続してもよい。0次共振アンテナ20を給電回路と一体的に設けてもよい。
<アンテナの動作>
次に、0次共振アンテナ20の動作について説明する。0次共振アンテナ20は、概略的には、地板40と対向導体50との間に形成される静電容量と、短絡部60が備えるインダクタンスとの、LC並列共振によって動作する。0次共振アンテナ20において、対向導体50は、その中央領域に設けられた短絡部60で地板40に短絡されている。また、対向導体50の面積は、短絡部60が備えるインダクタンスと所望の周波数(動作周波数)において並列共振する静電容量を形成する面積となっている。
このため、動作周波数の電力が給電されると、インダクタンスと静電容量との間のエネルギー交換によって並列共振が生じ、地板40と対向導体50との間には、地板40(及び対向導体50)に対して垂直な電界が発生する。すなわち、Z方向の電界が発生する。この垂直電界は、短絡部60から対向導体50の縁部に向かって伝搬していき、対向導体50の縁部において垂直偏波となって空間を伝搬していく。なお、ここでの垂直偏波とは、電界の振動方向が地板40や対向導体50に対して垂直な電波を指す。また、0次共振アンテナ20は、LC並列共振により、0次共振アンテナ20の外部から到来する垂直偏波を受信する。
なお、0次共振は、共振周波数がアンテナサイズによらない。よって、対向導体50の一辺の長さを0次共振周波数(動作周波数)の1/2波長よりも短くすることができる。たとえば、一辺を1/4波長相当の長さにしても、0次共振を生じさせることができる。たとえば動作周波数が2.4GHzの場合、基材30を備える構成において波長λεは、(300[mm/s]/2.4[GHz])/基材30の誘電率の平方根、により求まる。
<指向性の調整方法>
次に、0次共振アンテナ20の指向性の調整方法について説明する。図3および図4は、0次共振アンテナの参考例を示している。図5および図6は、参考例と本例との電磁界シミュレーションの結果(放射特性)を示している。参考例と本例とで、動作周波数、基材30の構成(誘電率および厚み)と短絡部60の径を、互いに同じにした。そして、対向導体50の大きさ(面積)で最適化設計をそれぞれ行った。
参考例として図3および図4に示す0次共振アンテナ20Rは、基材30の下面側で給電するよう構成されている。換言すれば、給電線70が対向導体50の縁部ではなく、縁部に囲まれた中央部に接続されている。参考例において、本実施形態に示した0次共振アンテナ20と機能的におよび/または構造的に対応する部分には同一の参照符号を付与している。
給電線70は、Z方向に延設されている。給電線70の一端は対向導体50の下面に接続され、他端は基材30の下面側に露出して通信ケーブル(たとえば同軸ケーブル)との接続が可能となっている。基材30の下面において、給電線70の周囲には地板40が配置されていない。給電線70と地板40と間に所定のギャップが設けられている。給電線70は、基材30の貫通孔に配置されたビア導体、金属ピンなどにより提供される。その他の構成は、0次共振アンテナ20と同様である。
図5は、0次共振アンテナ20Rの放射特性を示している。LC並列共振により生じる垂直電界は、短絡部60を中心として対向導体50の縁部の全方向に伝搬する。垂直電界の伝搬方向は短絡部60を中心として対称であるため、0次共振アンテナ20Rは、動作周波数において対向導体50の略中心から縁部に向かう全方向に指向性を有する。図5に示すように、0次共振アンテナ20Rは、XY平面において、中心をNULLとする円環状(ドーナツ状)の放射特性、すなわち無指向性を有している。
図6は、上記した0次共振アンテナ20(図1参照)の放射特性を示している。上記したように、0次共振アンテナ20では、給電線70が、対向導体50の縁部からZ軸と直交する方向(X方向)に延びている。地板40に対向配置された給電線70の影響により、0次共振アンテナ20では、給電線70とは反対側にNULLが傾くとともに、給電線70を配置した側に指向性が偏っている。このように、0次共振アンテナ20は、給電線70の延設方向に指向性を有している。
図7〜図10は、図6に対して、給電線70の延設方向による放射特性の変化を示す図である。図7〜図10は、図6同様、0次共振アンテナ20について電磁界シミュレーションを行った結果(放射特性)を示しており、給電線70の延設方向のみを図6(図1)と異ならせ、その他は同じ条件で電磁界シミュレーションを行った。図7〜図10では、便宜上、基材30を省略して0次共振アンテナ20を示している。
図7では、給電線70がY方向に延びている。給電線70は、対向導体50の縁部のうち、X方向に略平行な辺のひとつからY方向に延びている。給電線70の延設方向において、NULLが給電線70とは反対側に傾き、指向性が給電線70を配置した側に偏っている。図7に示す0次共振アンテナ20は、給電線70の延設方向に指向性を有している。
図8では、給電線70が、X方向であって図6(図1)とは反対側に延びている。給電線70の延設方向において、NULLが図6とは反対側に傾き、指向性が給電線70を配置した側に偏っている。図8に示す0次共振アンテナ20は、給電線70の延設方向、すなわち図6とは反対の方向に指向性を有している。
図9では、給電線70が、Y方向であって図7とは反対側に延設されている。給電線70の延設方向において、NULLが図7とは反対側に傾き、指向性が給電線70を配置した側に偏っている。図9に示す0次共振アンテナ20は、給電線70の延設方向、すなわち図7とは反対の方向に指向性を有している。
図10では、給電線70が斜めに延びている。給電線70は、X方向成分およびY方向成分を有している。給電線70は、X方向に略平行な仮想線とのなす角度、および、Y方向に略平行な仮想線とのなす角度が、いずれも鋭角である。給電線70は、対向導体50の角部のひとつから延びている。給電線70の延設方向において、NULLが給電線70とは反対側に傾き、指向性が給電線70を配置した側に偏っている。図10に示す0次共振アンテナ20は、給電線70の延設方向に指向性を有している。
図6〜図10に示したように、本来、XY平面において無指向性を有する0次共振アンテナに、所定方向の指向性をもたせることができる。給電線70の延設方向により、0次共振アンテナ20の指向性を意図した方向に調整することができる。
<電子装置>
次に、図11に基づき、電子装置10について説明する。図11は、透過斜視図であり、筐体100に収容された要素を実線で示している。図11に示すように、電子装置10は、上記した0次共振アンテナ20と、筐体100を備えている。電子装置10は、たとえば車両などの移動体に搭載される。電子装置10は、移動体に配置された他の電子装置との間で無線通信を行うことができる。本実施形態の電子装置10は、筐体100の外部に配置された他の電子装置との間で無線通信を行うように構成されている。
電子装置10は、たとえば、無線通信機能を提供するアンテナ装置、または、無線通信機能を備えた電子制御装置(ECU)である。本実施形態の電子装置10は、車両に搭載される電子制御装置である。電子装置10は、無線通信機能に加えて、車両に関する制御を実行する機能を備えている。
0次共振アンテナ20の給電線70は、図1に示したように、対向導体50の縁部からX方向に延びている。0次共振アンテナ20は、基材30の一部の領域に構成されている。基材30の他の領域には、図示しない配線が配置されるとともに電子部品が実装され、回路が形成されている。他の領域には、0次共振アンテナ20の給電回路、電源回路、制御機能を提供する回路が形成されている。基材30は、回路基板11を構成する絶縁基材である。0次共振アンテナ20は、回路基板11の一部の領域に形成されている。
筐体100は、0次共振アンテナ20を含む電子装置10の他の要素を収容している。筐体100は、収容空間を規定する壁の少なくとも一部が、電波を透過するように構成されている。換言すれば、壁の一部が電波を反射するように構成されている。筐体100は、たとえば、樹脂材料と金属材料を用いて形成されている。
本実施形態の筐体100は、平面略矩形状をなしており、4つの側壁101〜104と、下壁105と、上壁106を有している。側壁101、102はX方向の壁であり、側壁103、104はY方向の壁である。対向導体50に対して給電線70側の側壁102の少なくとも一部は、樹脂材料を用いて形成されている。側壁101、103、104は、金属材料を用いて形成されている。筐体100は、側壁101、103、104、下壁105、および上壁106を有する有底筒状の金属ケース100aに、側壁102を有する樹脂カバー100bを組み付けることで構成される。なお、樹脂カバー100bのすべてを樹脂材料により構成してもよいし、インサート成形などにより、樹脂カバー100bの一部に金属部材を含む構成としてもよい。
<第1実施形態のまとめ>
図11に示した電子装置10に、参考例に示した無指向性の0次共振アンテナ20Rを適用した場合、筐体100の金属部分による反射の影響で、0次共振アンテナ20Rの反射特性が劣化する。
金属ケース100aは、0次共振アンテナ20が配置される小空間を提供する。金属ケース100aは、X方向の一端に開口部100cを有している。金属は、電波を反射する。金属ケース100aは、電波の伝搬の方向を白抜き矢印で示す方向、すなわち開口部100c側に制限する金属体である。金属体の端部に形成された開口部100cを介して、電子装置10の外部との間で電波の送信および/または受信がなされる。
本実施形態では、筐体100内に配置された0次共振アンテナ20において、給電線70が、対向導体50の縁部から開口部100cに向かう方向に延びている。具体的には、平面視において、対向導体50の略中心と開口部100cのY方向の幅の略中心とを結ぶ仮想的な直線に沿って、給電線70が延びている。これにより、0次共振アンテナ20は、XY平面において無指向性ではなく、開口部100cの方向に偏った指向性を有する。たとえば0次共振アンテナ20は、主として開口部100c(樹脂カバー100b)に向けて電波を放射する。したがって、金属ケース100aによる反射特性の劣化を抑制することができる。
給電線70の延設方向は、図11の例に限定されない。開口部100cとの位置関係に応じて適宜設定すればよい。図7〜図10に示したように、給電線70の延設方向に指向性をもたせることができる。本実施形態によれば、対向導体50から開口部100cに向かう方向に給電線70の延設方向を設定すればよいため、0次共振アンテナ20の設計を簡素化することができる。
金属の部分的な配置により伝搬の方向を制限する筐体100としては、上記した例に限定されない。たとえば、樹脂成形体の内面および/または外面に、金属膜などが部分的に形成された筐体100を採用してもよい。
(第2実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例であり、先行実施形態の記載を援用できる。先行実施形態では、対向導体50が正方形状をなしていた。これに代えて、対向導体50にスリットを設けてもよい。
図12は、本実施形態の電子装置10において、0次共振アンテナ20を示す平面図である。図12では、便宜上、基材30を省略して図示している。図12に示すように、対向導体50には、少なくともひとつのスリット51が形成されている。スリット51は、Z方向に所定の深さを有し、対向導体50の縁部に開口している。
本実施形態のスリット51は、対向導体50をZ方向に貫通している。対向導体50は、2つのスリット51を有している。2つのスリット51は、対向導体50がZ軸周りの2回対称性を有するように設けられている。2つのスリット51は、平面視において短絡部60、換言すれば対向導体50の略中心を、Y方向において挟むように設けられている。スリット51は、給電線70が接続されていない、互いに対向する2つの辺に開口している。
2つのスリット51の延設長さおよび幅は、互いに等しい。スリット51は、対向導体50を、第1対向部50aと第2対向部50bに区画している。第1対向部50aおよび第2対向部50bは、形状および面積が互いに等しい。2つのスリット51により挟まれた部分が、第1対向部50aと第2対向部50bとをつなぐ連結部50cをなしている。対向導体50は、第1対向部50a、第2対向部50b、および連結部50cを有している。スリット51の延設長さは連結部50cのY方向の長さよりも長く、スリット51の幅は第1対向部50aおよび第2対向部50bよりも短い。対向導体50は、正方形状からスリット51部分を除去した平面略正方形をなしている。
図13は、0次共振アンテナ20の等価回路図である。図13では、便宜上、一部の回路要素、たとえば対向導体50が備えるインダクタを省略している。図13に示すように、0次共振アンテナ20は、短絡部60が備えるインダクタL1と、地板40と対向導体50との間に形成されるキャパシタC1との並列共振構造を有している。スリット51を設けることで、第1対向部50aと第2対向部50bとの間にキャパシタC2が形成される。キャパシタC2は、2つのスリット51それぞれに形成されるキャパシタの並列回路である。キャパシタC2は、キャパシタC1に対して直列に接続されている。
<第2実施形態のまとめ>
本実施形態では、対向導体50にスリット51を設けることで、対向導体50の面積が減少し、キャパシタC1が備える静電容量が減少する。一方、スリット51により、キャパシタC1に対して直列にキャパシタC2が接続される。これにより、全体の静電容量を決定する変数が増える。キャパシタC2の静電容量は、たとえばスリット51の延設長さ、幅、および深さの少なくともひとつにより設定することができる。
このように、キャパシタC2を備えることで、0次共振アンテナ20の設計自由度が向上する。よって、スリット51を有さない構成に較べて、反射特性を向上することができる。また、対向導体50を小型化することができる。小型化により、たとえば回路基板において、対向導体50の配置の自由度を向上することができる。具体的には、より狭いスペースにも配置が可能となる。
スリット51の形状、大きさ、配置、および数は、上記した例に限定されない。たとえば、2つのスリット51の位置をずらして設けてもよい。Y方向に略平行な辺に開口するように設けてもよい。スリット51をひとつのみ設けてもよいし、3つ以上設けてもよい。スリット51は一直線状に限定されない。たとえば平面略L字状のスリット51を採用してもよい。上記したように、対向導体50が2回対称性を有するようにスリット51を設けると、電界分布の偏りを抑制することができる。図12に示した構成の0次共振アンテナ20は、先行実施形態の図1に示した構成と同等の放射特性、すなわち給電線70の延設方向であるX方向に指向性を有する。
スリット51が対向導体50をZ方向に貫通する例を示したが、これに限定されない。対向導体50の深さの途中まで設けられた溝状を採用してもよい。このような構造においても、第1対向部50aと第2対向部50bの対向面間に、キャパシタC2が形成される。
先行実施形態に記載のように、対向導体50の平面形状は正方形状に限定されない。正方形状と異なる形状の対向導体50についても、スリット51を組み合わせることができる。
(第3実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例であり、先行実施形態の記載を援用できる。先行実施形態では、筐体の外部と無線通信を行う例を示した。これに代えて、筐体の内部で無線通信を行う構成に適用してもよい。
本実施形態の電子装置10は、電気自動車、プラグインハイブリッド自動車などの電動車両に適用される電池モジュールである。電子装置10は、車載電源を構成している。電子装置10は、車両の電気負荷に電力を供給する。電池モジュールは、電池パックと称されることがある。電子装置10は、車両において、たとえば前部座席下の空間、後部座席下の空間、後部座席とトランクルームとの間の空間などに配置される。
<電池モジュール>
先ず、図14および図15に基づき、電池モジュール(電子装置10)の概略構成について説明する。図14では、便宜上、筐体100内の要素を実線で示している。図15は、図14をX1方向から見た側面図である。
電子装置10(電池モジュール)は、筐体100と、複数の電池スタック110と、個別監視部114と、統合監視部115を備えている。筐体100は、アルミニウムなどの金属を用いて形成された金属筐体である。壁のすべて、すなわち側壁101〜104、下壁105、および上壁106が、金属を材料として形成されている。筐体100は、電池スタック110、個別監視部114、および統合監視部115を収容している。筐体100は、平面略矩形状をなしている。
電子装置10は、2つの電池スタック110を備えている。電池スタック110は、複数の電池セル111と、電池ケース112と、複数のバスバー113をそれぞれ有している。電池ケース112は、複数の電池セル111を収容している。電池ケース112は、たとえば金属を材料として形成されている。電池ケース112は、一面が開口する箱状をなしている。電池ケース112は、平面略矩形状をなし、Z方向において一面が開口している。
電池セル111は、化学反応によって起電圧を生成する二次電池である。二次電池として、たとえばリチウムイオン二次電池を採用することができる。複数の電池セル111は、Z方向に直交する方向に積層配置されている。本実施形態では、複数の電池セル111がX方向に積層されている。各電池セル111は、上面におけるY方向の両端付近に、図示しない電極端子を有している。図14では、便宜上、電池ケース112に収容される複数の電池セル111を一体的に示している。
バスバー113は、銅などを材料とする板状の金属部材である。バスバー113は、電池セル111の電極端子に接続されている。バスバー113は、バスバー113a、113b、113cを含む。複数のバスバー113の大部分は、バスバー113aである。バスバー113aは、X方向において隣り合う2つの電池セル111の電極端子を電気的に接続している。複数のバスバー113aにより、共通の電池ケース112に収容された複数の電池セル111が電気的に直列接続され、ひとつの組電池が構成されている。X方向において隣り合うバスバー113aの間には隙間が設けられるが、図14では、便宜上、バスバー113aを一体的に示している。
バスバー113bは、異なる電池スタック110の電池セル111を電気的に接続している。本実施形態のバスバー113bは、Y方向において隣り合う2つの電池スタック110において、側壁102側の端部に配置された電池セル111同士を電気的に接続している。バスバー113bにより、各電池スタック110が備える組電池が、電気的に直列接続されている。バスバー113bは、2つの電池スタック110において、共通のバスバー113である。
バスバー113cは、図示しない電力線(正極線、負極線)と電気的に接続される。バスバー113cも、X方向に延設されている。最高電位の電池スタック110と最低電位の電池スタック110のそれぞれに、バスバー113cを介して図示しない電力線が接続される。本実施形態では、電池スタック110のひとつが最高電位の電池スタックであり、電池スタック110の他のひとつが最低電位の電池スタックである。バスバー113cが、2つの電池スタック110において側壁101側の端部に配置された電池セル111に、それぞれ接続されている。X方向において隣り合うバスバー113a、113cの間には隙間が設けられるが、図14では、便宜上、バスバー113a、113cを一体的に示している。
電池スタック110のそれぞれは、電池セル111の積層方向であるX方向を長手方向、Y方向を短手方向とする平面略形状をなしている。電池スタック110は、たとえば筐体100の下壁105に固定されている。複数(2つ)の電池スタック110は、短手方向であるY方向に並んで配置されている。電池スタック110のひとつは、Y方向において側壁103の近傍に配置されている。Y方向において、電池スタック110それぞれの一端は側壁101の近傍に位置し、他端は側壁102の近傍に位置している。
個別監視部114は、電池スタック110ごとに設けられている。個別監視部114は、複数の電池セル111の物理量を取得してそれを統合監視部115に出力する機能を備えている。個別監視部114は、均等化処理を実行する機能を備えている。個別監視部114は、対応する電池スタック110上に配置されている。
電子装置10は、電池セル111それぞれの物理量を検出する図示しないセンサを備えている。センサとしては、たとえば電圧センサ、温度センサ、電流センサがある。電圧センサは、複数の電池セル111それぞれの出力電圧を検出する。温度センサは、複数の電池セル111のうちの少なくともひとつの温度を検出する。電流センサは、直列接続された複数の電池セル111それぞれに共通して流れる電流を検出する。
個別監視部114は、センサの検出結果を取得し、取得した検出結果に、いずれの電池スタック110かを識別するための識別コードを付与して、監視信号を生成する。個別監視部114は、先行実施形態に記載した構成の0次共振アンテナ20および給電回路、すなわち無線機を備えている。以下では、個別監視部114が備える0次共振アンテナ20を0次共振アンテナ20Sと示すことがある。監視信号は、給電回路において変調等がなされ、信号をのせた電波として、0次共振アンテナ20Sから筐体100の収容空間に放射(送信)される。2つの個別監視部114は、対応する電池スタック110の監視信号を送信する。個別監視部114が、第2無線機に相当する。
統合監視部115も、0次共振アンテナ20および給電回路を備えている。以下では、統合監視部115が備える0次共振アンテナ20を0次共振アンテナ20Mと示すことがある。0次共振アンテナ20Mは、0次共振アンテナ20Sのそれぞれが放射した電波を受信する。電波は、給電回路において復調等がなされ、デジタル信号に変換される。このように、統合監視部115は、個別監視部114から出力された電波をデジタル信号に変換する。統合監視部115が、第1無線機に相当する。統合監視部115は、変換したデジタル信号を電池ECU200に出力する。統合監視部115と電池ECU200とは、バスライン201を介した通信が可能に構成されている。
統合監視部115は、Y方向において、電池スタック110と並んで配置されている。統合監視部115は、側壁102、104の角部の近傍に配置されている。統合監視部115は、たとえば、支持部材107を介して筐体100の下壁105に固定されている。
電池ECU200は、入力されたデジタル信号に基づいて電子装置10(電池モジュール)のSOCを算出する。SOCはstate of chargeの略である。電池ECU200は、検出したSOCと、他の車載ECUや車載センサなどから入力される車載情報とに基づいて、電子装置10の充放電を判定する。
また、電池ECU200は、複数の電池スタック110それぞれに含まれる複数の電池セル111それぞれのSOCを算出する。そして、電池ECU200は、複数の電池セル111それぞれのSOCの均等化処理の実行の可否を判断する。電池ECU200は、その均等化処理の判断に基づく指示信号を、統合監視部115に出力する。
統合監視部115は、入力された指示信号を、0次共振アンテナ20Mを介して筐体100の収容空間に放射する。この指示信号には、上記した識別コードが含まれている。よって、複数の個別監視部114のうち、識別コードに対応する個別監視部114のみが、この電波を受信する。個別監視部114は、複数の電池セル111それぞれを個別に充放電するための図示しないスイッチ素子を備えている。個別監視部114は、指示信号に基づいてスイッチ素子の駆動を制御する。これにより複数の電池セル111が個別に充放電される。この結果、複数の電池セル111それぞれのSOCが均等化される。
<0次共振アンテナと指向性>
図14〜図16に基づき、0次共振アンテナ20M、20Sの配置と、指向性について説明する。図16は、0次共振アンテナ20Mの給電線70の延設方向と放射特性との関係を示す図である。
電池スタック110において、複数のバスバー113は、X方向において隣り合う部分から動作周波数の電波が漏れ出ないように配置されている。複数のバスバー113がX方向に並んでなるバスバー列113Lは、電磁気学的にはひとつの金属体として振る舞う。よって、バスバー列113L(バスバー113)は、電波の伝搬の方向を制限する。
電池スタック110は、2つのバスバー列113Lをそれぞれ備えている。0次共振アンテナ20Sは、対応する電池スタック110の上面において、バスバー列113Lの間に配置されている。バスバー列113L(バスバー113)が、金属体、筐体に収容された金属部材に相当する。
このように、0次共振アンテナ20Sを挟むように、Y方向において0次共振アンテナ20Sの両側にバスバー列113L(バスバー113)が配置されている。0次共振アンテナ20Sを含む個別監視部114は、電池スタック110の上面に配置されている。電子装置10は、Z方向の高さが低い。低背化された電子装置10において、0次共振アンテナ20Sと筐体100の上壁106との間隔が狭い。0次共振アンテナ20Sは、筐体100(上壁106)と、2つのバスバー列113L(バスバー113)とを含んで形成される空間120に配置されている。図15において、一点鎖線で囲んだ領域が空間120である。空間120は、バスバー列113Lに沿ってX方向に延びている。X方向が、第1方向に相当する。
空間120は、バスバー列113Lおよび筐体100を含む金属体により、電波の伝搬の方向が制限されている。具体的には、空間120の端部側に制限されている。金属体は、空間120の端部のひとつである開口部120aを有している。開口部120aは、バスバー列113L(バスバー113)の延設方向における一方の端部、具体的には側壁102側の端部に形成されている。図14では、開口部120aを二点鎖線で示している。
0次共振アンテナ20Sは、第2実施形態と同様の構成である。対向導体50は、スリット51が形成された略正方形状をなしている。給電線70は、対向導体50の縁部から、開口部120aに向かう方向に延びている。具体的には、平面視において、対向導体50の略中心と、開口部120aのY方向の幅の略中心とを結ぶ仮想的な直線に沿って、給電線70が延びている。給電線70の延設方向は、X方向に略平行である。これにより、いずれの0次共振アンテナ20Sも、開口部120aに向かう方向に指向性を有している。図14に示す一点鎖線の矢印は、0次共振アンテナ20Sの指向性の方向を示している。
たとえば、0次共振アンテナ20Sから放射された電波は、図14に一点鎖線の矢印で示す方向に空間120を伝搬し、開口部120aから外部に放射される。側壁102、103により反射されるため、開口部120aから放射された電波は、電池スタック110と側壁102との隙間(空間)を側壁104側に伝搬し、0次共振アンテナ20Mが受信する。
Y方向において、統合監視部115、すなわち0次共振アンテナ20Mと、0次共振アンテナ20Sとの間には、金属体である電池ケース112およびバスバー列113Lが配置されている。これにより、電波の伝搬方向が制限される。なお、Y方向が、第2方向に相当する。たとえば、Y方向において0次共振アンテナ20Mにもっとも近い金属体(電池ケース112)の端面と、側壁102との間には隙間が設けられている。このように、電池ケース112と側壁102を含む筐体100とにより、電波を伝搬可能な空間121が形成されている。
空間121は、電池ケース112の端面に沿ってY方向に延びている。空間121は、電池ケース112および筐体100を含む金属体により、電波の伝搬の方向が制限されている。具体的には、空間121の端部側に制限されている。金属体は、空間121の端部のひとつである開口部121aを有している。開口部121aは、空間121の端部のうち、電池ケース112の側壁104側の側面の端部に形成されている。図14では、開口部121aを二点鎖線で示している。
図14および図16に示すように、0次共振アンテナ20Mは、0次共振アンテナ20S同様、スリット51が形成された略正方形状の対向導体50を備えている。給電線70は、対向導体50の縁部から、開口部121aに向かう方向に延びている。0次共振アンテナ20Mは、2つの0次共振アンテナ20Sよりも、側壁104側に配置されている。平面視において、対向導体50の略中心と、開口部121aの幅の略中心とがX方向においてずれている。このため、給電線70は、X方向とY方向の両方向成分を有するように延びている。給電線70は、X方向延設部とY方向延設部を有しており、これらX方向延設部およびY方向延設部の組み合わせにより、開口部121aの方向に延びている。
給電線70は、平面略L字状をなしている。給電線70は、対向導体50の縁部からY方向の側壁103側に延び、途中でX方向の側壁101側に延びている。これにより、0次共振アンテナ20Mは、図16に示すように、X方向成分とY方向成分を有する斜め方向の指向性をもつ。図14に示す二点鎖線の矢印は、0次共振アンテナ20Mの指向性の方向を示している。NULLは、給電線70とは反対側に傾いている。0次共振アンテナ20Mは、開口部121aに向かう方向に偏った指向性を有している。
たとえば、0次共振アンテナ20Mから放射された電波は、図14に二点鎖線の矢印で示す方向に伝搬し、開口部121aを介して、電池スタック110と側壁102との隙間(空間)に伝わる。この隙間に連なる空間120に電波が伝搬し、0次共振アンテナ20Sが受信する。
<第3実施形態のまとめ>
上記した無指向性の0次共振アンテナ20Rを用いた場合、金属製の筐体100の反射による影響で、個別監視部114および統合監視部115のいずれにおいても、反射特性が劣化してしまう。
本実施形態では、0次共振アンテナ20M、20Sのそれぞれにおいて、給電線70が、対向導体50から金属体の開口部に向かう方向に延びている。これにより、0次共振アンテナ20M、20Sが、対応する開口部に向かう方向に偏った指向性を有する。したがって、金属性の筐体100内で複数の無線機が無線通信を行う構成において、反射特性の劣化を抑制することができる。
本実施形態では、個別監視部114の0次共振アンテナ20Sが、バスバー列113L(バスバー113)と筐体100(上壁106)とにより規定される空間120に配置されている。この構成において、0次共振アンテナ20Sの給電線70を、対向導体50から開口部120aに向かう方向に延設している。これにより、0次共振アンテナ120Sは、開口部120aの方向に指向性を有する。したがって、0次共振アンテナ20S反射特性の劣化を抑制することができる。
本実施形態では、統合監視部115の0次共振アンテナ20Mと、0次共振アンテナ20Sとの間に、金属体である電池ケース112およびバスバー列113L(バスバー113)が配置され、電波の伝搬方向が制限される。この構成において、0次共振アンテナ20Mの給電線70を、電池ケース112(金属体)が途切れて形成された開口部121aに向けて延設している。これにより、0次共振アンテナ120Mは、開口部121aの方向に指向性を有する。したがって、0次共振アンテナ20Mの反射特性の劣化を抑制することができる。
先行実施形態(図10参照)のように、対向導体50の角部から、斜め方向に給電線70を延設することで、0次共振アンテナ20Mに斜め方向の指向性をもたせてもよい。この場合、平面視において対向導体50の略中心と開口部121aの幅の略中心とを結ぶ仮想的な直線に沿うように、給電線70を設ければよい。ただし、本実施形態のように、X方向延設部とY方向延設部を有するように給電線70を設けると、設計の自由度が向上する。たとえば、給電の関係上、斜め方向に給電線70を延ばせない場合にも給電が可能となる。X方向延設部とY方向延設部との長さのバランスで、指向性を調整することができる。
電子装置10(電池モジュール)の構成は、上記した例に限定されない。たとえば、電池スタック110の数、電池スタック110の配置、電池セル111の数、電池セル111の電気的な接続構造などは、上記した例に限定されない。個別監視部114の数も、上記した例に限定されない。
対向導体50がスリット51を有する例を示したが、これに限定されない。第1実施形態に示したスリット51を有さない0次共振アンテナ20を採用してもよい。
電子装置10として電池モジュールの例を示したが、これに限定されない。金属製の筐体100内で無線通信を行う構成の電子装置であれば適用が可能である。また、金属製の筐体100内に配置される金属部材として、複数のバスバー113が並設されたバスバー列113Lの例を示したが、これに限定されない。ひとつの部材により構成されてもよい。また、筐体100内に配置された電子部品の金属ケース、配線部材などを、金属部材としてもよい。
(第4実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例であり、先行実施形態の記載を援用できる。先行実施形態では、0次共振アンテナが給電線をひとつのみ有していた。これに代えて、複数の給電線を有してもよい。
図17は、本実施形態の0次共振アンテナ20を示している。図17でも、便宜上、基材30を省略して図示している。0次共振アンテナ20は、複数の給電線70を有している。複数の給電線70は、平面視において、対向導体50を取り囲むように、対向導体50の縁部の互いに異なる位置から互いに異なる方向に延設されている。
具体的には、4つの給電線70(70a、70b、70c、70d)を有している。各給電線70は、対向導体50の略中心と、正方形状の各辺の略中心とを結ぶ仮想的な直線に沿って延設されている。給電線70aは、Y方向に略平行な辺のひとつからX方向に延びており、給電線70bは、Y方向において反対の辺から給電線70aとは反対側に延びている。給電線70cは、X方向に略平行な辺のひとつからY方向に延びており、給電線70dは、X方向において反対の辺から給電線70cとは反対側に延びている。複数の給電線70は放射状に配置されている。
0次共振アンテナ20は、給電制御部80をさらに備えている。給電線70の本数および給電制御部80を除く構成は、先行実施形態に記載の0次共振アンテナ20と同様である。給電制御部80は、複数の給電線70に対する給電を制御する。給電制御部80は、複数のスイッチ81と、スイッチ制御部82を有している。スイッチ81は、給電線70と給電回路との接続状態を、導通または遮断に切り替える。スイッチ81がオンすると給電線70が給電回路と導通状態になり、給電回路から給電線70に電流が入力される。スイッチ81がオフすると、給電線70に対して給電回路からの給電が遮断される。
スイッチ81は、給電線70のそれぞれに設けられている。給電制御部80は、スイッチ81a、81b、81c、81dを有している。スイッチ81aは給電線70aに対応して設けられ、スイッチ81bは給電線70bに対応して設けられている。スイッチ81cは給電線70cに対応して設けられ、スイッチ81dは給電線70dに対応して設けられている。スイッチ81としては、たとえば、MOSFETなどを用いることができる。
スイッチ制御部82は、各スイッチ81のオンオフを制御する。スイッチ制御部82は、外部からの指示信号に応じて、複数のスイッチ81のうち、一部がオンし、残りがオフするように、すべてのスイッチ81のオンオフを制御する。たとえば図17に白抜き矢印で示す方向に偏った指向性をもたせたい場合、指示信号により、スイッチ制御部82は、スイッチ81a、81cをオン状態、スイッチ81b、81dをオフ状態に制御する。これにより、給電線70のうち、給電線70a、70cを介して対向導体50に給電がなされ、給電線70b、70dからは給電されない。複数の給電線70のうち、給電線70a、70cが実質的な給電線として機能する。給電線70aはX方向に延設され、給電線70cはY方向に延設されている。よって、2つの給電線70a、70cが提供するX方向成分とY方向成分との組み合わせにより、白抜き矢印方向に指向性をもたせることができる。
図18は、上記した0次共振アンテナ20を備える電子装置10の一例を示している。電子装置10は、金属製の筐体100と、2つの無線機と、金属部材122を備えている。無線機と金属部材122は、筐体100に収容されている。無線機は、それぞれ上記した構成の0次共振アンテナ20を有している。図18では、便宜上、無線機のうち、0次共振アンテナ20のみを示している。また、図17同様、基材30を省略して図示している。2つの0次共振アンテナ20(無線機)は、Y方向に並んで配置されている。0次共振アンテナ20の構造および配置は、図17に示した構成と同じとする。以下では、側壁103側の0次共振アンテナ20を0次共振アンテナ20A、側壁104側の0次共振アンテナ20を0次共振アンテナ20Bと示すことがある。
金属部材122は、たとえば、筐体100内に配置された電子部品の金属ケースや、バスバーなどの配線部材である。金属部材122は、平面視において、2つの0次共振アンテナ20の間に配置されている。金属部材122は、X方向に延設されており、電波の伝搬方向を制限する。金属部材122の端面と側壁101を含む筐体100との間に、空間123が形成されている。
空間123は、金属部材122の端面に沿ってY方向に延びている。空間123は、金属部材122および筐体100を含む金属体により、電波の伝搬の方向が制限されている。具体的には、空間123の端部側に制限されている。金属体は、空間123の端部として、開口部123a、123bを有している。開口部123aは、金属部材122において、側壁103側の側面の端部に形成されている。開口部123bは、金属部材122において、側壁104側の側面の端部に形成されている。図18では、開口部123a、123bを二点鎖線で示している。
0次共振アンテナ20Aの対向導体50と、開口部123aとは、X方向およびY方向において位置がずれている。平面視において、対向導体50から開口部123aに向かう方向は、2つの給電線70a、70dの間に位置する。換言すれば、平面視において、対向導体50の略中心と、開口部123aの幅の略中心とを結ぶ仮想的な直線は、給電線70a、70dの間に位置する。この場合、スイッチ制御部82に、スイッチ81a、81dをオン状態、スイッチ81b、81cをオフ状態にする指示信号が入力される。
スイッチ制御部82は、指示信号を受けて、スイッチ81a、81dをオン状態、スイッチ81b、81cをオフ状態に制御する。これにより、給電線70a、70dから給電され、給電線70b、70dからは給電されない。2つの給電線70a、70dが提供するX方向成分とY方向成分との組み合わせにより、0次共振アンテナ20Aは、一点鎖線の矢印の方向、すなわち開口部123aに向かう方向に偏った指向性を有する。
同様に、0次共振アンテナ20Bの対向導体50と、開口部123bとは、X方向およびY方向において位置がずれている。平面視において、対向導体50から開口部123bに向かう方向は、2つの給電線70a、70cの間に位置する。換言すれば、平面視において、対向導体50の略中心と、開口部123bの幅の略中心とを結ぶ仮想的な直線は、給電線70a、70bの間に位置する。この場合、スイッチ制御部82に、スイッチ81a、81cをオン状態、スイッチ81b、81dをオフ状態にする指示信号が入力される。
スイッチ制御部82は、指示信号を受けて、スイッチ81a、81cをオン状態、スイッチ81b、81dをオフ状態に制御する。これにより、給電線70a、70cから給電され、給電線70b、70dからは給電されない。2つの給電線70a、70cが提供するX方向成分とY方向成分との組み合わせにより、0次共振アンテナ20Bは、二点鎖線の矢印の方向、すなわち開口部123bに向かう方向に偏った指向性を有する。
<第4実施形態のまとめ>
本実施形態によれば、開口部に向かう方向に指向性を有するように、給電制御部80により、複数の給電線70の中の一部を選択して対向導体50に給電することができる。よって、0次共振アンテナ20の対向導体50と金属体の開口部との位置関係に応じて、給電線70をパターニングする必要がない。たとえば本実施形態のように、筐体100内で無線通信を行う構成において、複数の0次共振アンテナ20A、20Bを共通の構成にすることができる。
本実施形態では、平面視において、対向導体50から対応する開口部123a、123bに向かう方向を挟む2つの給電線70に給電し、残りの2つの給電線70には給電しないようにすることで、所望の指向性をもたせる例を示した。しかしながら、対向導体50から対応する開口部123a、123bに向かう方向にもっとも近い延設方向を有する給電線70のみに給電し、残りの3つの給電線70には給電しないようにしてもよい。たとえば、対向導体50から対応する開口部123a、123bに向かう方向、すなわち上記した仮想的な直線と、給電線70のひとつの延設方向とはほぼ一致する場合、この給電線70にみに給電すればよい。
給電線70の数は、上記した例に限定されない。たとえば図19に示す変形例のように、平面矩形状(長方形状)をなす対向導体50に対し、16本の給電線70が電気的に接続されている。各給電線70は、平面視において、対向導体50を取り囲むように、対向導体50の縁部の互いに異なる位置から互いに異なる方向に延設されている。具体的には、対向導体50の略中心を通る仮想的な直線に沿って延びている。複数の給電線70は、対向導体50に対して放射状に設けられている。そして、給電線70のそれぞれにスイッチ81が設けられている。図示しないスイッチ制御部82は、すべてのスイッチ81のオンオフを制御する。
このように、給電線70の本数を増やすほど、いずれかの給電線70と、対向導体50から開口部に向かう方向とが一致する確率が高まる。少ない給電線70への給電、好ましくは給電線70のひとつのみへの給電によって、所望の指向性を得ることができる。
なお、上記したように、対向導体50の平面形状は、矩形状に限定されない。正三角形や、円形の場合、給電線70を少なくとも3本設ければよい。対向導体50の略中心に対して、中心角が略120度となるように3つの給電線70を設けることで、Z方向に直交する任意の方向に指向性をもたせることができる。
(他の実施形態)
この明細書及び図面等における開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。たとえば、開示は、実施形態において示された部品及び/又は要素の組み合わせに限定されない。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品及び/又は要素が省略されたものを包含する。開示は、ひとつの実施形態と他の実施形態との間における部品及び/又は要素の置き換え、又は組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示されるいくつかの技術的範囲は、請求の範囲の記載によって示され、さらに請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内でのすべての変更を含むものと解されるべきである。
明細書及び図面等における開示は、請求の範囲の記載によって限定されない。明細書及び図面等における開示は、請求の範囲に記載された技術的思想を包含し、さらに請求の範囲に記載された技術的思想より多様で広範な技術的思想に及んでいる。よって、請求の範囲の記載に拘束されることなく、明細書及び図面等の開示から、多様な技術的思想を抽出することができる。
ある要素または層が「上にある」、「連結されている」、「接続されている」または「結合されている」と言及されている場合、それは、他の要素、または他の層に対して、直接的に上に、連結され、接続され、または結合されていることがあり、さらに、介在要素または介在層が存在していることがある。対照的に、ある要素が別の要素または層に「直接的に上に」、「直接的に連結されている」、「直接的に接続されている」または「直接的に結合されている」と言及されている場合、介在要素または介在層は存在しない。要素間の関係を説明するために使用される他の言葉は、同様のやり方で(例えば、「間に」対「直接的に間に」、「隣接する」対「直接的に隣接する」など)解釈されるべきである。この明細書で使用される場合、用語「および/または」は、関連する列挙された1つまたは複数の項目に関する任意の組み合わせ、およびすべての組み合わせを含む。
空間的に相対的な用語「内」、「外」、「裏」、「下」、「低」、「上」、「高」などは、図示されているような、ひとつの要素または特徴の他の要素または特徴に対する関係を説明する記載を容易にするためにここでは利用されている。空間的に相対的な用語は、図面に描かれている向きに加えて、使用または操作中の装置の異なる向きを包含することを意図することができる。例えば、図中の装置をひっくり返すと、他の要素または特徴の「下」または「真下」として説明されている要素は、他の要素または特徴の「上」に向けられる。したがって、用語「下」は、上と下の両方の向きを包含することができる。この装置は、他の方向に向いていてもよく(90度または他の向きに回転されてもよい)、この明細書で使用される空間的に相対的な記述子はそれに応じて解釈される。
0次共振アンテナ20が基材30を備える例を示したが、これに限定されない。基材30を排除した構成としてもよい。
10…電子装置、11…回路基板、20、20M、20S…0次共振アンテナ、30…基材、40…地板、41…グランド導体、42…接続部、42…グランド導体、50…対向導体、50a…第1対向部、50b…第2対向部、51…スリット、60…短絡部、70、70a、70b、70c、70d…給電線、80…給電制御部、81、81a、81b、81c、81d…スイッチ、82…スイッチ制御部、90…給電回路、100…筐体、100a…金属ケース、100b…樹脂カバー、100c…開口部、101〜104…側壁、105…下壁、106…上壁、107…支持部材、110…電池スタック、111…電池セル、112…電池ケース、113、113a、113b、113c…バスバー、113L…バスバー列、114…個別監視部、115…統合監視部、120、121…空間、120a、121a…開口部、122…金属部材、123…空間、123a、123b…開口部、200…電池ECU、201…通信バス

Claims (7)

  1. 接地電位を提供する地板(40)と、
    前記地板の板厚方向において前記地板との間に所定の間隔を有するように配置された対向導体(50)と、
    前記対向導体に電気的に接続された給電線(70)と、
    前記対向導体と前記地板とを電気的に接続する短絡部(60)と、を有する少なくともひとつの0次共振アンテナ(20)と、
    前記0次共振アンテナが送信および/または受信する電波の伝搬の方向を制限し、開口部(100c、120a、121a)を有する金属体(100、100a、112、113)と、
    を備え、
    前記給電線が、前記板厚方向に直交する平面において、前記対向導体の縁部から前記開口部に向かう方向に延びている電子装置。
  2. 前記0次共振アンテナを収容する筐体(100)を備え、
    前記筐体は、前記金属体として、前記開口部(100c)を有する金属製のケース(100a)を含む請求項1に記載の電子装置。
  3. 前記0次共振アンテナを収容する金属製の筐体(100)と、
    前記筐体に収容された金属部材(113)と、を備え、
    前記金属体は、前記筐体および前記金属部材の少なくとも一方により提供され、
    前記筐体内に配置され、前記0次共振アンテナを有する無線機として、第1無線機(114)と、前記第1無線機との間で無線通信を行う第2無線機(115)を備える請求項1に記載の電子装置。
  4. 前記金属部材が、前記板厚方向に直交する第1方向に延びるとともに、前記第1方向および前記板厚方向に直交する第2方向において、前記第1無線機と前記第2無線機の間に配置されており、
    前記開口部(121a)は、前記金属部材の端部と、前記端部に対向する前記筐体との間に形成され、
    前記第1無線機の前記0次共振アンテナにおいて、前記給電線は、前記開口部に向けて延びている請求項3に記載の電子装置。
  5. 前記金属部材は、前記板厚方向に直交する第1方向に延びており、
    前記第2無線機の前記0次共振アンテナは、前記金属部材と前記筐体により規定され、前記第1方向に延びる空間(120)の中間部に配置され、
    前記開口部(120a)は、前記金属部材の端部に形成され、
    前記第2無線機の前記0次共振アンテナにおいて、前記給電線は、前記開口部に向けて延びている請求項3または請求項4に記載の電子装置。
  6. 前記給電線は、前記板厚方向に直交する第1方向に延びる部分と、前記板厚方向および前記第1方向に直交する第2方向に延びる部分を有している請求項1〜4いずれか1項に記載の電子装置。
  7. 接地電位を提供する地板(40)と、
    前記地板の板厚方向において前記地板との間に所定の間隔を有するように配置された対向導体(50)と、
    前記対向導体に電気的に接続され、前記板厚方向に直交する平面において、前記対向導体を取り囲むように、前記対向導体の縁部の互いに異なる位置から互いに異なる方向に延設された複数の給電線(70)と、
    前記対向導体と前記地板とを電気的に接続する短絡部(60)と、
    前記複数の給電線に対する給電を制御する給電制御部(80)と、を有する少なくともひとつの0次共振アンテナ(20)と、
    前記0次共振アンテナが送信および/または受信する電波の伝搬の方向を制限し、開口部(123a、123b)を有する金属体(100、122)と、
    を備え、
    前記給電制御部は、前記複数の給電線のうち、前記対向導体から前記開口部に向かう方向にもっとも近い延設の方向を有する前記給電線、または、前記平面において前記開口部に向かう方向を挟む2つの前記給電線、を少なくとも含む一部の前記給電線のみに給電するように制御する電子装置。
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