JP2021140014A - 全方位走査ミラー - Google Patents

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Abstract

【課題】ミラー部の動きを安定して制御することができる全方位走査ミラーを提供する。【解決手段】回転支持部12が、ミラー部11の表面に平行な1対の第1トーションバー21を中心として、ミラー部11を回転可能に支持するよう設けられている。支持体13が、各第1トーションバー21に対して垂直な1対の第2トーションバー24を中心として、回転支持部12を回転可能に支持するよう設けられている。ミラー部11の慣性モーメントテンソルのうち、ミラー部11の表面に対して垂直な方向の成分をIξとし、ミラー部11の表面に対して平行かつ各第1トーションバー21の方向に対して直交する成分をIζとすると、0.753×Iζ<Iξ<1.488×Iζである。【選択図】図3

Description

本発明は、全方位走査ミラーに関する。
近年、光センサー技術であるLiDAR(Light Detection and Ranging)の一つとして、走査ミラーを用いたものが広く研究されている。例えば、自動運転車に応用するために、全方位の走査を行う走査ミラーの研究が行われており(例えば、非特許文献1参照)、このような全方位走査ミラーの具体的な構成として、互いに直交する2つの軸を有するジンバルを利用してミラー部を回転させるものがある(例えば、非特許文献2乃至4参照)。
S. Royo and M. Ballesta-Garcia, "An overview of lidar imaging systems for autonomous vehicles", Appl. Sci., 2019, vol. 9, 4093 U. Hofmann, M. Aikio, J. Janes, F. Senger, V. Stenchly, J. Hagge, H.-J. Quenzer, M. Weiss, T. Wantoch, C. Mallas, B. Wagner, W. Benecke, "Resonant biaxial 7-mm MEMS mirror for omnidirectional scanning", J. Micro/Nanolith., MEMS MOEMS, 2013, vol. 13(1), 011103 C. Ataman, S. Lani, W. Noell and N. de Rooij, "A dual-axis pointing mirror with moving-magnet actuation", J. Micromech. Microeng., 2013, vol. 23, 025002 J. H. Kim, S. W. Lee, H. S. Jeong, S. K. Lee, C. H. Ji, J. H. Park, "Electromagnetically actuated 2-axis scanning micromirror with large aperture and tilting angle for LiDAR applications", Transducers, Anchorage, 2015, pp. 839-842
しかしながら、非特許文献2乃至4に記載の従来の全方位走査ミラーでは、互いに直交する2つの軸周りの回転が互いに干渉し合い、非線形の動きが発生するため、ミラー部の動きを安定して制御することができないという課題があった。
本発明は、このような課題に着目してなされたもので、ミラー部の動きを安定して制御することができる全方位走査ミラーを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明者等は、図1に示すような、互いに直交する2つの軸を有するジンバルを利用してミラー部を回転させたときの運動方程式を求め、全方位走査ミラーのミラー部の動作制御について検討を行った。
すなわち、図1に示す全方位走査ミラーは、板状のミラー部が、枠状の回転支持部の内側に配置され、表面に平行な第1回転軸を中心として回転可能に、回転支持部に取り付けられている。回転支持部は、枠の両側の側縁から互いに外側に向かって伸びる第2回転軸を中心として回転可能に、支持体に取り付けられている。このとき、ミラー部の重心と回転支持部の重心が一致し、第1回転軸および第2回転軸が、互いに垂直を成すよう設けられている。また、第1回転軸および第2回転軸は、ねじりバネから成っている。
また、図1に示すように、ミラー部および回転支持部の重心を原点として、ミラー部に固定された3軸の直交座標ξηζを導入し、ミラー部の表面に平行な第1回転軸をη(イータ)軸、ミラー部の表面に平行かつη軸と直交する方向をζ(ゼータ)軸、ミラー部の表面に対して垂直な方向をξ(クサイ)軸とする。同様に、回転支持部に固定された3軸の直交座標xyzを導入し、第1回転軸をy軸、第2回転軸をz軸、それらと直交する方向をx軸とする。また、x軸とξ軸、y軸とη軸、z軸とζ軸がそれぞれ一致し、ミラー部および回転支持部が初期位置にあるときのxyz座標を、x座標とし、固定座標とする。また、ミラー部および回転支持部を、それぞれη軸およびz軸を中心として、回転角度θおよびθで回転させたときの角速度を、それぞれω(=θの時間微分)およびω(=θの時間微分)とする。
このとき、ξηζ座標でのミラー部の慣性モーメントテンソルI、および、xyz座標での回転支持部の慣性モーメントテンソルJは、形状の対称性を考慮すると、非対角成分がゼロとなり、それぞれ(1)式で表される。また、ξηζ座標での各周波数ベクトルωおよびxyz座標での各周波数ベクトルωは、それぞれ(2)式で表される。
Figure 2021140014
ねじりバネから成る第1回転軸および第2回転軸のバネ定数を、それぞれkおよびkとすると、それらのバネの運動エネルギーTおよびポテンシャルエネルギーUは、それぞれ(3)式および(4)式で表される。また、ラグランジアンL(=T−U)を用いると、運動方程式は(5)式で表される。ここで、iは1または2である。
Figure 2021140014
(5)式を用い、さらに速度に依存する減衰と、第1回転軸および第2回転軸を回転させるときのトルクとを考慮すると、(6)式および(7)式の運動方程式が得られる。ここで、γおよびγは、それぞれ第1回転軸および第2回転軸の減衰係数であり、γ×(θの時間微分)およびγ×(θの時間微分)がそれぞれの減衰トルクである。なお、γおよびγは、定数であると仮定している。また、NおよびNは、それぞれ第1回転軸および第2回転軸を回転させるときのトルクである。
Figure 2021140014
(6)式および(7)式から、ミラー部の運動と回転支持部の運動が、互いに複雑に作用していることがわかる。ただし、Iξ=Iζのときには、(6)式の第2項および(7)式の第2項がゼロになり、(7)式の第1項が定数になるため、相互作用の項が消える。このため、Iξ=Iζのときには、ミラー部および回転支持部は、互いに作用を及ぼさず、それぞれ独立かつ線形の運動を行うことがわかる。
さらに、図2に示すように、全方位走査ミラーが、回転支持部がなく、第1回転軸に沿って設けられた可撓性の第1のバネと、第2回転軸に沿って設けられ、ミラー部側で軸方向が曲がった可撓性の第2のバネとを用いて全方位を走査するよう構成された、ジンバルのない構造(ジンバルレス)であっても、得られる方程式は、近似的に、(6)式および(7)式と同様になると考えられる(このとき、J=0)。このため、ミラー部の重心を通る2軸(ξ軸とζ軸)に対する慣性モーメントが、Iξ=Iζの条件を満たす場合には、ジンバルを利用したものと同様に、ミラー部が安定して線形の運動を行うことができると考えられる。
なお、(6)式および(7)式の第2項の非線形項と、(6)式の第1項の慣性項とを比較すると、定常運転状態で、その比Rは下記の式で近似できる。
Figure 2021140014
ここで、θ(=θ=θ)は振動振幅であり、ある程度小さい値であると仮定している。ミラー部の表面形状が正方形や円形のときには、IηとIξとが同じ値となる。このようなIη≒Iξの場合、例えば、θ=10π/180ラジアン(=10°)とすると、0.753Iζ<Iξ<1.488Iζのとき、Rが1/100以下になり、非線形項を無視することができる。
以上の検討結果から、本発明者等は本発明に至った。すなわち、本発明に係る全方位走査ミラーは、ミラー部と、前記ミラー部が全方位を走査するよう、前記ミラー部の表面に平行な第1回転軸および前記第1回転軸に対して垂直な第2回転軸を中心として、前記ミラー部を回転可能に支持する支持部とを有し、前記ミラー部の慣性モーメントテンソルのうち、前記ミラー部の表面に対して垂直な方向の成分をIξとし、前記ミラー部の表面に対して平行かつ前記第1回転軸の方向に対して直交する成分をIζとすると、0.753×Iζ<Iξ<1.488×Iζであることを特徴とする。
本発明に係る全方位走査ミラーは、Iξ=Iζのときには、ミラー部が線形の運動を行うことができ、ミラー部の動きを安定して制御することができる。また、Iξ≠Iζのときでも、0.753×Iζ<Iξ<1.488×Iζのときには、ほぼ線形に近い運動を行うことができ、ミラー部の動きを安定して制御することができる。
本発明に係る全方位走査ミラーで、前記支持部は、前記第1回転軸を中心として、前記ミラー部を回転可能に支持するよう設けられた回転支持部と、前記第2回転軸を中心として、前記回転支持部を回転可能に支持するよう設けられた支持体とを有していてもよい。この場合、例えば図1に示す構成となり、Iξ=Iζのときには、(6)式および(7)式から、ミラー部および回転支持部が互いに作用を及ぼさず、それぞれ独立かつ線形の運動を行うことができる。このため、回転支持部の運動の影響を受けることなく、ミラー部の動きを安定して制御することができる。また、Iξ≠Iζのときでも、0.753×Iζ<Iξ<1.488×Iζのときには、ミラー部および回転支持部が互いに及ぼす作用が小さく、ほぼ線形に近い運動を行うことができる。このため、回転支持部の運動の影響をほとんど受けることなく、ミラー部の動きを安定して制御することができる。
また、本発明に係る全方位走査ミラーで、前記支持部は、回転支持部を有さず、前記第1回転軸に沿った可撓性の第1軸部材により、前記第1回転軸を中心として前記ミラー部を回転可能に支持するとともに、軸方向が変化する可撓性の第2軸部材により、前記第2回転軸を中心として前記ミラー部を回転可能に支持するよう設けられ、前記第2軸部材は、前記支持部側の端部の軸方向が前記第2回転軸に沿っており、前記ミラー部側の端部の軸方向が前記第2回転軸に対して斜めになっていてもよい。この場合、例えば図2に示す構成となり、0.753×Iζ<Iξ<1.488×Iζのときには、ミラー部が線形またはほぼ線形に近い運動を行うことができ、ミラー部の動きを安定して制御することができる。
本発明に係る全方位走査ミラーで、前記ミラー部は、前記第1回転軸を含む所定の平面に対して面対称の形状を成していることが好ましい。この場合、第1回転軸を中心として、比較的安定した状態でミラー部を回転させることができる。
本発明に係る全方位走査ミラーで、前記ミラー部および前記回転支持部は、前記第1回転軸に対して垂直かつ前記第2回転軸を含む平面に対し面対称の形状を成していることが好ましい。この場合、第2回転軸を中心として、比較的安定した状態でミラー部を回転させることができる。
本発明に係る全方位走査ミラーは、SOIウエハを加工して形成されていてもよい。この場合、シリコンの微細加工技術を利用して製造することができる。
本発明に係る全方位走査ミラーは、ミラー部および回転支持部が、互いに作用を及ぼさず、それぞれ独立かつ線形の運動を行うために、ミラー部は、四角形を成す前記表面に対して垂直方向に厚みを有する直方体形状を成し、互いに平行な1対の側面が正方形を成しており、前記第1回転軸は、前記1対の側面の中央部を通るよう構成されていてもよい。また、前記ミラー部は、四角形を成す前記表面に対して垂直方向に厚みを有する直方体形状を成し、互いに平行な1対の側面の、前記表面に平行な1対の辺の長さが前記表面に対して垂直な1対の辺の長さの2倍であり、前記第1回転軸は、前記1対の側面の前記表面側の側縁部、または、前記表面とは反対側の側縁部の中央部を通るよう構成されていてもよい。また、前記ミラー部は、円形を成す前記表面に対して垂直方向に厚みを有する円柱形状を成し、前記厚みが前記表面の直径の√3/2倍であり、前記第1回転軸は、前記ミラー部の重心を通るよう構成されていてもよい。また、前記ミラー部は、円形を成す前記表面に対して垂直方向に厚みを有する円柱形状を成し、前記厚みが前記表面の直径の√3/4倍であり、前記第1回転軸は、前記表面の直径に沿って、前記ミラー部の側面の前記表面側の側縁部、または、前記表面とは反対側の側縁部を通るよう構成されていてもよい。これらの場合、Iξ=Iζとなる。
また、本発明に係る全方位走査ミラーで、前記ミラー部は、一方の面が前記表面から成る円盤部と、前記円盤部より直径が小さい円柱形状を成し、前記円盤部と同軸で、前記円盤部の前記表面とは反対側の面に設けられた円柱部とを有し、前記第1回転軸は、前記表面の直径に沿って、前記円盤部の側面を通るよう構成されていてもよい。この場合にも、円盤部および円柱部の直径や厚みを調整することにより、Iξ=Iζとすることができ、ミラー部および回転支持部が、互いに作用を及ぼさず、それぞれ独立かつ線形の運動を行うようにすることができる。
本発明によれば、ミラー部の動きを安定して制御することができる全方位走査ミラーを提供することができる。
本発明に係る全方位走査ミラーの、ジンバルを利用した構造での原理を示す斜視図である。 本発明に係る全方位走査ミラーの、ジンバルのない構造での原理を示す斜視図である。 本発明の実施の形態の全方位走査ミラーを示す斜視図である。 本発明の実施の形態の全方位走査ミラーの、(a)ミラー部が直方体形状を成し、各第1トーションバーがミラー部の1対の側面の中央部に配置された変形例、(b)ミラー部が直方体形状を成し、各第1トーションバーがミラー部の一方の表面に沿って配置された変形例を示す、ミラー部および各第1トーションバーの斜視図である。 本発明の実施の形態の全方位走査ミラーの、(a)ミラー部が円形の板状を成し、各第1トーションバーがミラー部の側面の中央部に配置された変形例を示す、ミラー部および各第1トーションバーの平面図である、(b)ミラー部が円形の板状を成し、各第1トーションバーがミラー部の一方の表面に沿って配置された変形例を示す、ミラー部および各第1トーションバーの側面図である。 本発明の実施の形態の全方位走査ミラーの、ミラー部が薄い円盤部と、円盤部よりも直径が小さい円柱部とから成り、各第1トーションバーが円盤部の側面に配置されている変形例を示す、ミラー部および各第1トーションバーの(a)平面図、(b)側面図である。 図3に示す全方位走査ミラーの、運動方程式の(a)非線形項がある場合(Iξ≠Iζ)、(b)非線形項がない場合(Iξ=Iζ)の共振曲線を示すグラフである。
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態について説明する。
図3乃至図7は、本発明の実施の形態の全方位走査ミラーを示している。
図3に示すように、全方位走査ミラー10は、ミラー部11と回転支持部12と支持体13と第1回転駆動部14と第2回転駆動部15とを有している。
全方位走査ミラー10は、Si製のバンドル層とデバイス層との間に、SiO製のBOX層を有するSOI(Silicon on Insulator)ウエハを用いて製造されている。SOIウエハは、バンドル層とデバイス層とが、BOX層により絶縁されている。
図3に示す一例では、ミラー部11は、平面形状が四角形の薄い板状を成している。
回転支持部12は、矩形枠状を成し、内側にミラー部11を配置して、ミラー部11の側方を囲うよう設けられている。回転支持部12は、ミラー部11の各側面との間にそれぞれ間隔をあけて配置されている。回転支持部12は、1対の長辺の中心位置から内側に向かって、各長辺に対して垂直方向に伸びてミラー部11に接続された1対の第1トーションバー21を有している。各第1トーションバー21は、第1回転軸上に設けられ、ミラー部11の表面に対して平行を成し、周方向にねじれてミラー部11を回転可能に支持している。また、回転支持部12は、各長辺の外側縁に沿って、自身の慣性を調整するための複数のチップ22を有している。
支持体13は、矩形枠状を成し、内側に回転支持部12を配置して、回転支持部12の外側方を囲うよう設けられている。支持体13は、回転支持部12の各外側面との間にそれぞれ間隔をあけて配置されている。支持体13は、1対の短辺の中央部に、内側に向かって設けられた1対の矩形状の切込部23を有している。支持体13は、各短辺の中心位置に対応する各切込部23の奥の位置から内側に向かって、各短辺に対して垂直方向に伸びて回転支持部12に接続された1対の第2トーションバー24を有している。各第2トーションバー24は、第2回転軸上に設けられ、各第1トーションバー21に対して垂直を成し、周方向にねじれて回転支持部12を回転可能に支持している。なお、各第2トーションバー24は、各第1トーションバー21とほぼ同じバネ定数を有している。
第1回転駆動部14は、ミラー部11と回転支持部12との間の空間に、各第1トーションバー21を挟むようにそれぞれ設けられた1対の櫛状アクチュエータから成っている。第1回転駆動部14は、各第1トーションバー21を挟んだ各対の櫛状アクチュエータのうち、同じ側の櫛状アクチュエータに同位相の、反対側の櫛状アクチュエータに位相をπだけずらした交流電圧を印加することにより、回転支持部12に対してミラー部11を回転させるよう構成されている。
第2回転駆動部15は、各切込部23に、各第2トーションバー24を挟むようにそれぞれ設けられた1対の櫛状アクチュエータから成っている。第2回転駆動部15は、各第2トーションバー24を挟んだ各対の櫛状アクチュエータのうち、同じ側の櫛状アクチュエータに同位相の、反対側の櫛状アクチュエータに位相をπだけずらした交流電圧を印加することにより、支持体13に対して回転支持部12を回転させるよう構成されている。
図3に示すように、全方位走査ミラー10は、ミラー部11および回転支持部12が回転していないとき、ミラー部11が、表面に対して垂直かつ各第1トーションバー21を含む平面に対して面対称の形状を成している。また、ミラー部11および回転支持部12が、各第1トーションバー21に対して垂直かつ各第2トーションバー24を含む平面に対し面対称の形状を成している。なお、全方位走査ミラー10は、各第1トーションバー21が、図1に示すη軸に対応し、各第2トーションバー24が、図1に示すz軸に対応している。
全方位走査ミラー10は、図1に対応させて、ミラー部11の慣性モーメントテンソルのうち、ミラー部11の表面に対して垂直な方向の成分をIξとし、ミラー部11の表面に対して平行かつ各第1トーションバー21の方向に対して直交する成分をIζとすると、0.753×Iζ<Iξ<1.488×Iζになるよう構成されている。図3に示す具体的な一例では、全方位走査ミラー10は、ミラー部11と回転支持部12とがデバイス層に形成され、支持体13と第1回転駆動部14と第2回転駆動部15とがデバイス層からバンドル層にかけて形成されている。
全方位走査ミラー10は、例えば、以下のようにして、シリコンの微細加工技術によりMEMSとして製造される。すなわち、まず、SOIウエハの洗浄を行い、SOIウエハのデバイス層の表面にレジストリポリマーを塗布し、マスクパターンを用いて、フォトリソグラフィによりパターニングを行う。深掘りRIE(Deep RIE)装置により、デバイス層をエッチングした後、レジストリポリマーを、剥離液により除去する。これにより、デバイス層に、ミラー部11、回転支持部12、支持体13、第1回転駆動部14、および第2回転駆動部15の形状を形成する。
次に、同様にして、SOIウエハのバンドル層の表面側から、レジストリポリマーを塗布して、フォトリソグラフィによりパターニングを行い、深掘りRIEによりバンドル層のエッチングを行った後、レジストリポリマーを除去する。これにより、支持体13、第1回転駆動部14、および第2回転駆動部15の形状を形成する。次に、エッチング液を用いて、支持体13、第1回転駆動部14、および第2回転駆動部15以外のBOX層をエッチングする。こうして、全方位走査ミラー10を製造することができる。なお、図3に示す具体的な一例では、SOIウエハのバンドル層の厚みは 200μm、BOX層の厚みは 1μm、デバイス層の厚みは 50μmである。
全方位走査ミラー10は、Iξ=Iζのときには、(6)式および(7)式から、ミラー部11および回転支持部12が互いに作用を及ぼさず、それぞれ独立かつ線形の運動を行うことができる。このため、回転支持部12の運動の影響を受けることなく、ミラー部11の動きを安定して制御することができる。また、Iξ≠Iζのときでも、0.753×Iζ<Iξ<1.488×Iζのときには、ミラー部11および回転支持部12が互いに及ぼす作用が小さく、ほぼ線形に近い運動を行うことができる。このため、回転支持部12の運動の影響をほとんど受けることなく、ミラー部11の動きを安定して制御することができる。
図3に示す具体的な一例では、ミラー部11が直方体形状を成し、図4(a)に示すように、各第1トーションバー21がミラー部11の対応する側面の中央部に配置されている。この場合、ミラー部11の各辺の長さをa,b,cとすると、IξおよびIζは、それぞれ(8)式で表される。ここで、Mは、ミラー部11の質量である。
Figure 2021140014
(8)式から、a=bのとき、Iξ=Iζとなり、ミラー部11および回転支持部12が互いに作用を及ぼさず、それぞれ独立かつ線形の運動を行うことができ、ミラー部11の動きを安定して制御することができる。なお、a≠bのときには、ミラー部11の重心からの距離dの位置に質点mを配置することにより、(9)式の条件を満たすときに、Iξ=Iζとすることができ、ミラー部11および回転支持部12がそれぞれ独立かつ線形の運動を行うことができる。
Figure 2021140014
なお、図4(b)に示すように、ミラー部11は、各第1トーションバー21がミラー部11の対応する側面の中央部ではなく、ミラー部11の一方の表面に沿って配置されていてもよい。この場合、IξおよびIζは、それぞれ(10)式で表される。ここで、xは、重心と第1回転軸(第1トーションバー21を延長した軸)との距離であり、x=b/2である。(10)式から、b=a/2のとき、Iξ=Iζとなり、ミラー部11および回転支持部12がそれぞれ独立かつ線形の運動を行うことができる。このとき、例えば、ミラー部11の各第1トーションバー21に沿った辺の長さaを1mmとすると、ミラー部11の厚みbは500μmとなる。また、この場合、SOIウエハのデバイス層からバンドル層にかけてミラー部11を形成し、デバイス層を利用して各第1トーションバー21を形成することにより、比較的容易に製造することができる。
Figure 2021140014
また、図5(a)に示すように、ミラー部11は、平面形状が円形の板状を成していてもよい。各第1トーションバー21がミラー部11の側面の中央部に配置されている場合には、IξおよびIζは、それぞれ(11)式で表される。ここで、Dはミラー部11の直径、hはミラー部11の厚みである。(11)式から、h=(√3/2)Dのとき、Iξ=Iζとなり、ミラー部11および回転支持部12がそれぞれ独立かつ線形の運動を行うことができる。
Figure 2021140014
また、図5(b)に示すように、各第1トーションバー21がミラー部11の対応する側面の中央部ではなく、ミラー部11の一方の表面に沿って配置されている場合には、IξおよびIζは、それぞれ(12)式で表される。(12)式から、h=(√3/4)D≒0.43Dのとき、Iξ=Iζとなり、ミラー部11および回転支持部12がそれぞれ独立かつ線形の運動を行うことができる。このとき、例えば、ミラー部11の直径Dを1mmとすると、ミラー部11の厚みhは430μmとなる。また、この場合、SOIウエハのデバイス層からバンドル層にかけてミラー部11を形成し、デバイス層を利用して各第1トーションバー21を形成することにより、比較的容易に製造することができる。
Figure 2021140014
また、図6に示すように、ミラー部11が、薄い円盤部31と、円盤部31と同軸で、円盤部31よりも直径が小さく厚みが大きい円柱部32とから成り、各第1トーションバー21が円盤部31の側面に配置されている場合には、IξおよびIζは、それぞれ(13)式で表される。ここで、Dは円盤部31の直径、hは円盤部31の厚み、Mは円盤部31の質量である。また、Dは円柱部32の直径、hは円柱部32の厚み、Mは円柱部32の質量である。
Figure 2021140014
(13)式から、例えば、h=Dとすると、D =(10×h )/(3×h)のとき、Iξ=Iζとなり、ミラー部11および回転支持部12がそれぞれ独立かつ線形の運動を行うことができる。このとき、例えば、h=10μm、h=D=300μmとすると、D=949μmとなる。また、h=20μm、h=D=300μmとすると、D=798μmとなる。また、h=30μm、h=D=300μmとすると、D=721μmとなる。この場合、SOIウエハのデバイス層から円盤部31を形成し、バンドル層から円柱部32を形成し、デバイス層を利用して各第1トーションバー21を形成することにより、比較的容易に製造することができる。
なお、本発明の実施の形態の全方位走査ミラーは、図2に示すような構成を有しており、回転支持部12を有さず、支持体13(支持部)が、第1回転軸に沿った可撓性の第1軸部材(第1のバネ)により、第1回転軸を中心としてミラー部11を回転可能に支持するとともに、軸方向が変化する可撓性の第2軸部材(第2のバネ)により、第2回転軸を中心としてミラー部11を回転可能に支持するよう設けられ、第2軸部材は、支持体13の側の端部の軸方向が第2回転軸に沿っており、ミラー部11の側の端部の軸方向が第2回転軸に対して斜めになっていてもよい。この場合にも、0.753×Iζ<Iξ<1.488×Iζのときには、ミラー部が線形またはほぼ線形に近い運動を行うことができ、ミラー部の動きを安定して制御することができる。
図3に示す全方位走査ミラー10を用いて、数値計算により,運動方程式の(6)式および(7)式の特性を調べた。第1回転軸および第2回転軸の共振周波数が同じ条件で、非線形項がある場合(Iξ≠Iζ)と、ない場合(Iξ=Iζ)とについて、共振曲線を計算した。計算結果を、図7に示す。図7(a)に示すように、非線形項がある場合には、共振曲線が低周波数方向に傾くと共に、最大振幅が小さいことが確認された。これに対し、図7(b)に示すように、非線形項がない場合には、共振曲線は共振周波数(ピーク時の周波数)を中心にして対称な曲線となり、最大振幅も大きくなることが確認された。
10 全方位走査ミラー
11 ミラー部
12 回転支持部
21 第1トーションバー
22 チップ
13 支持体
23 切込部
24 第2トーションバー
14 第1回転駆動部
15 第2回転駆動部

31 円盤部
32 円柱部
以上の検討結果から、本発明者等は本発明に至った。すなわち、本発明に係る全方位走査ミラーは、全方位の走査を行う全方位走査ミラーであって、ミラー部と、前記ミラー部により全方位を走査するよう、前記ミラー部の表面に平行な第1回転軸および前記第1回転軸に対して垂直な第2回転軸を中心として、前記ミラー部を回転可能に支持する支持部とを有し、前記支持部は、前記第1回転軸を中心として、前記ミラー部を回転可能に支持するよう設けられた回転支持部と、前記第2回転軸を中心として、前記回転支持部を回転可能に支持するよう設けられた支持体とを有し、前記第1回転軸および前記第2回転軸は、ねじりバネから成り、前記ミラー部の慣性モーメントテンソルのうち、前記ミラー部の表面に対して垂直な方向の成分をIξとし、前記ミラー部の表面に対して平行かつ前記第1回転軸の方向に対して直交する成分をIζとすると、0.753×Iζ<Iξ<1.488×Iζであることを特徴とする。
本発明に係る全方位走査ミラーは、例えば図1に示す構成となり、Iξ=Iζのときには、(6)式および(7)式から、ミラー部および回転支持部が互いに作用を及ぼさず、それぞれ独立かつ線形の運動を行うことができる。このため、回転支持部の運動の影響を受けることなく、ミラー部の動きを安定して制御することができる。また、Iξ≠Iζのときでも、0.753×Iζ<Iξ<1.488×Iζのときには、ミラー部および回転支持部が互いに及ぼす作用が小さく、ほぼ線形に近い運動を行うことができる。このため、回転支持部の運動の影響をほとんど受けることなく、ミラー部の動きを安定して制御することができる。

Claims (11)

  1. ミラー部と、
    前記ミラー部が全方位を走査するよう、前記ミラー部の表面に平行な第1回転軸および前記第1回転軸に対して垂直な第2回転軸を中心として、前記ミラー部を回転可能に支持する支持部とを有し、
    前記ミラー部の慣性モーメントテンソルのうち、前記ミラー部の表面に対して垂直な方向の成分をIξとし、前記ミラー部の表面に対して平行かつ前記第1回転軸の方向に対して直交する成分をIζとすると、0.753×Iζ<Iξ<1.488×Iζであることを
    特徴とする全方位走査ミラー。
  2. 前記支持部は、前記第1回転軸を中心として、前記ミラー部を回転可能に支持するよう設けられた回転支持部と、前記第2回転軸を中心として、前記回転支持部を回転可能に支持するよう設けられた支持体とを有していることを特徴とする請求項1記載の全方位走査ミラー。
  3. 前記支持部は、前記第1回転軸に沿った可撓性の第1軸部材により、前記第1回転軸を中心として前記ミラー部を回転可能に支持するとともに、軸方向が変化する可撓性の第2軸部材により、前記第2回転軸を中心として前記ミラー部を回転可能に支持するよう設けられ、
    前記第2軸部材は、前記支持部側の端部の軸方向が前記第2回転軸に沿っており、前記ミラー部側の端部の軸方向が前記第2回転軸に対して斜めになっていることを
    特徴とする請求項1記載の全方位走査ミラー。
  4. 前記ミラー部は、前記第1回転軸を含む所定の平面に対して面対称の形状を成していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の全方位走査ミラー。
  5. 前記ミラー部および前記回転支持部は、前記第1回転軸に対して垂直かつ前記第2回転軸を含む平面に対し面対称の形状を成していることを特徴とする請求項4記載の全方位走査ミラー。
  6. SOIウエハを加工して形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の全方位走査ミラー。
  7. 前記ミラー部は、四角形を成す前記表面に対して垂直方向に厚みを有する直方体形状を成し、互いに平行な1対の側面が正方形を成しており、
    前記第1回転軸は、前記1対の側面の中央部を通るよう構成されていることを
    特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の全方位走査ミラー。
  8. 前記ミラー部は、四角形を成す前記表面に対して垂直方向に厚みを有する直方体形状を成し、互いに平行な1対の側面の、前記表面に平行な1対の辺の長さが前記表面に対して垂直な1対の辺の長さの2倍であり、
    前記第1回転軸は、前記1対の側面の前記表面側の側縁部、または、前記表面とは反対側の側縁部の中央部を通るよう構成されていることを
    特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の全方位走査ミラー。
  9. 前記ミラー部は、円形を成す前記表面に対して垂直方向に厚みを有する円柱形状を成し、前記厚みが前記表面の直径の√3/2倍であり、
    前記第1回転軸は、前記ミラー部の重心を通るよう構成されていることを
    特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の全方位走査ミラー。
  10. 前記ミラー部は、円形を成す前記表面に対して垂直方向に厚みを有する円柱形状を成し、前記厚みが前記表面の直径の√3/4倍であり、
    前記第1回転軸は、前記表面の直径に沿って、前記ミラー部の側面の前記表面側の側縁部、または、前記表面とは反対側の側縁部を通るよう構成されていることを
    特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の全方位走査ミラー。
  11. 前記ミラー部は、一方の面が前記表面から成る円盤部と、前記円盤部より直径が小さい円柱形状を成し、前記円盤部と同軸で、前記円盤部の前記表面とは反対側の面に設けられた円柱部とを有し、
    前記第1回転軸は、前記表面の直径に沿って、前記円盤部の側面を通るよう構成されていることを
    特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の全方位走査ミラー。
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