JP2021138204A - 建造物内の調査装置と調査方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】災害等により損壊した建造物の内部を安全で確実に調査することができる、建造物内の調査装置と調査方法を提供する。【解決手段】本発明による建造物内の調査装置は、飛行体10と、飛行体10を制御する遠隔制御装置30を備える。飛行体10は、飛行体10の上下方向の端部と左右方向の端部のそれぞれに位置し、光42を飛行体10の進行方向に照射する投光器24と、投光器24のピッチ角度を変える水平維持機構25と、進行方向の画像を撮影するカメラ18を備える。遠隔制御装置30は、カメラ18が撮影した画像を表示するモニタ31を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、建造物の内部を調査するための調査装置と調査方法に関する。
地震、竜巻、津波、及び火災等の災害が発生して建造物が損壊した場合には、建造物内の負傷者の有無、危険物の状況、構造物や機器の損傷による危険の有無等を把握する調査を安全かつ迅速に行う必要がある。しかし、建造物が損壊していると、通路がふさがっていたり床面に様々なものが散乱していたりして、建造物の内部での移動が妨げられる場合があり、人間が調査する場合には2次災害のリスクもある。2次災害のリスクを避けつつ建造物の内部を安全に調査するには、遠隔操作型のロボット等の利用が有効である。
損壊した建造物の内部に進入し調査を行うロボットは、日本では阪神淡路大震災以降に多数開発されており、瓦礫内に進入するための蛇型のものや、不整地走行に適したクローラ型のものが既に知られている。
特許文献1には、災害時の建造物内の調査装置の例が開示されている。特許文献1に記載された建屋内調査システムでは、クローラ型の移動ロボットである移動機構が、カメラを備えた飛行型ロボット(飛行体)を搭載し、建造物内を移動する。床面に障害物がありクローラ型ロボットが移動できない場合は、クローラ型ロボットが停止し、飛行型ロボットが飛行して調査を行う
特許文献2には、調査を行う実務機(無人航空機である移動体)とその周囲の状況をホバリングして撮影する監視機(無人航空機)を備える無人移動体監視装置が記載されている。この無人移動体監視装置を用いると、操縦者は、実務機の作業状況を監視機が撮影した映像(三人称視点(third person point of view)の映像)で把握しながら、実務機を操縦することができる。
特許文献2には、調査を行う実務機(無人航空機である移動体)とその周囲の状況をホバリングして撮影する監視機(無人航空機)を備える無人移動体監視装置が記載されている。この無人移動体監視装置を用いると、操縦者は、実務機の作業状況を監視機が撮影した映像(三人称視点(third person point of view)の映像)で把握しながら、実務機を操縦することができる。
特許文献1に記載されたような、床面を移動する蛇型やクローラ型のロボットは、崩壊した建物の下部等の狭隘部への進入には有効であるが、進入口から調査対象の箇所までの距離が長い場合は効率が悪いという課題があり、高所の調査ができないという欠点もある。また、建造物内では、瓦礫等の障害物により調査対象の箇所への移動が困難となる可能性がある。
特許文献1に記載された建屋内調査システムでは、飛行型ロボット(飛行体)が飛行して調査を行うが、飛行体が備えるカメラの画像だけを用いて飛行体を操作すると、調査対象の箇所への移動時に狭隘部を通過する必要がある場合には、飛行体が周囲の構造物に接触する可能性がある。特許文献1には、クローラ型ロボットがカメラを備え、このカメラで飛行体を撮影した画像(三人称視点の画像)を用いて飛行体を操作するという構成も開示されている。しかし、この構成では、クローラ型ロボットのカメラが床面近傍に位置するため、高い位置を飛ぶ飛行体は、カメラと飛行体の間に障害物があると監視しにくいという欠点があり、飛行体が周囲の構造物に接触することもありうる。
特許文献2に記載されているような、調査を行う実務機の三人称視点の映像を監視機が撮影する装置では、実務機だけでなく、監視機が周囲の構造物に接触する可能性がある。調査対象の箇所への移動時に狭隘部を通過する必要がある場合には、実務機と監視機の両方を周囲の構造物に接触しないように操作する必要があり、このような操作が困難であるという課題がある。
以上のように、従来の技術では、災害等により損壊した建造物の内部を調査するときに、調査を行う飛行体が狭隘部を通過する必要がある場合には、飛行体が周囲の構造物に接触する可能性があり、安全で確実に調査するうえで課題がある。
本発明の目的は、災害等により損壊した建造物の内部を安全で確実に調査することができる、建造物内の調査装置と調査方法を提供することである。
本発明による、建造物内の調査装置は、飛行体と、前記飛行体を制御する遠隔制御装置とを備える。前記飛行体は、前記飛行体の上下方向の端部と左右方向の端部のそれぞれに位置し、光を前記飛行体の進行方向に照射する投光器と、前記投光器のピッチ角度を変える水平維持機構と、前記進行方向の画像を撮影するカメラとを備える。前記遠隔制御装置は、前記カメラが撮影した前記画像を表示するモニタを備える。
本発明による、建造物内の調査方法は、上記の建造物内の調査装置の前記飛行体が、建造物の内部の開口部の前に移動するステップと、前記飛行体が、前記開口部の前でホバリングをして、前記投光器で前記光を前記進行方向に向けて照射し、前記カメラで前記画像を撮影するステップと、前記カメラが撮影した前記画像を用いて、全ての前記投光器の前記光が前記開口部の内部に照射されていれば、前記飛行体が前記開口部に進入可能であると判断するステップとを備える。
本発明によると、災害等により損壊した建造物の内部を安全で確実に調査することができる、建造物内の調査装置と調査方法を提供できる。
本発明による建造物内の調査装置は、カメラを有する飛行体と、操作者が飛行体を操作するための遠隔制御装置を備える。飛行体は、上下端部と左右端部に、飛行体の高さと幅を示すガイド光を進行方向(前方)に照射する投光器を備える。本発明による調査装置は、例えば地震、竜巻、津波、及び火災等の災害で発電プラントや化学プラント等の建造物が損壊した場合に、損壊した建造物の内部を、飛行体が周囲の構造物に接触することなく安全で確実に、人間が2次災害にあうリスクを避けて調査することができる。
損壊した建造物内では、構造物や設置された物品が倒壊しており、狭隘部や狭隘な開口部が形成されていることもある。このような狭隘な開口部(狭隘部の入り口である開口部も含む)は、大きさが不明である。本発明による調査装置は、飛行体がこのような開口部に進入し通過するときに、飛行体が開口部を構成する構造物に接触することなく進入可能か否かを操作者に示し、開口部に進入する際の飛行体の操作を容易にする。本発明による調査装置を利用すると、操作者は、飛行体が開口部に進入可能か否かを容易に判断でき、遠隔操作により飛行体を開口部や狭隘部に進入させて、損壊した建造物の内部を安全で確実に調査することができる。
以下、本発明の実施例による建造物内の調査装置と調査方法について、図面を用いて説明する。なお、以下の説明において参照する図面は、本発明の実施形態例を概略的に示したものであり、各部材のスケール、間隔、及び位置関係などが誇張されていたり、部材の一部の図示が省略されていたりする場合がある。また、本明細書で参照する図面において、同一のまたは対応する構成要素には同一の符号を付け、これらの構成要素については繰り返しの説明を省略する場合がある。
本発明の実施例1による建造物内の調査装置と調査方法を、図1と図2を参照して説明する。本実施例による建造物内の調査装置は、飛行体10と、飛行体10を制御する遠隔制御装置30を備える。遠隔制御装置30は、操作者が飛行体10を操作するための装置である。
図1は、本実施例による建造物内の調査装置が備える飛行体10の外観の例を示す斜視図である。図2は、本実施例による調査装置の構成例を示すブロック図である。
飛行体10は、直方体形状の外殻11の内部に、4つのプロペラ12と、それぞれのプロペラ12を駆動する4つのモーター13を備える。飛行体10は、プロペラ12が回転することにより飛行する。プロペラ12は、外殻11に囲まれているため、飛行体10の飛行中に周囲の構造物に接触しにくい。
飛行体10は、着地している面から上昇した後、進行方向(前方)に飛行する。図1において、飛行体10の進行方向は、紙面の奥から手前に向かう方向(カメラ18の撮影方向)である。左右方向とは、飛行体10の進行方向に対する横方向(図1において、紙面の左右方向)のことである。飛行体10について、上下方向の長さを高さと呼び、左右方向の長さを幅と呼ぶ。
飛行体10は、飛行体10を制御するマイコン28と、スピードコントローラ29を備える。スピードコントローラ29は、モーター13を制御することで、プロペラ12の回転を制御する。
飛行体10は、さらに、カメラ18、19、20(カメラ20は図1には示さず)、チルト角度調整機構17、アンテナ14、無線受信機26(図1には示さず)、映像送信機27(図1には示さず)、バッテリ15、及び電源回路16(図1には示さず)を備える。なお、飛行体10は、カメラ19とカメラ20のうち、いずれか一方だけを備えてもよい。
カメラ18は、飛行体10の進行方向(前方)の画像を撮影し、チルト角度調整機構17によりピッチ角度(上下方向の角度)の調整が可能である。カメラ19は、飛行体10の上方の画像を撮影する。カメラ20は、飛行体10の下方の画像を撮影する。
チルト角度調整機構17は、カメラ18の水平維持機構であり、例えばアクチュエータで構成することができ、カメラ18のピッチ角度を変えてカメラ18を水平に保つことができる。
アンテナ14は、無線受信機26と映像送信機27に接続され、無線通信に用いられる。無線受信機26は、遠隔制御装置30からの信号を無線で受信するための装置である。映像送信機27は、画像を遠隔制御装置30に無線で送信するための装置である。バッテリ15と電源回路16は、飛行体10の各部に電源を供給する。
外殻11の外部には、カメラ18、19、20で撮影するときの照明のための白色LED21(図1には示さず)と、飛行体10の飛行時の姿勢を検出する姿勢検出装置23(図1には示さず)が備えられている。姿勢検出装置23には、例えば、慣性計測装置(Inertial Measurement Unit:IMU)を用いることができる。
飛行体10は、さらに、飛行体10の上下方向の端部と左右方向の端部のそれぞれに、投光器24と水平維持機構25を備える。すなわち、飛行体10は、4つの投光器24を備える。
投光器24は、飛行体10の端部を示すガイド光を、飛行体10の進行方向に照射する。上方向の端部と下方向の端部に位置する投光器24から照射されたガイド光は、それぞれ飛行体10の上端の位置と下端の位置(または、飛行体10の高さ)を示す。左方向の端部と右方向の端部に位置する投光器24から照射されたガイド光は、それぞれ飛行体10の左端の位置と右端の位置(または、飛行体10の幅)を示す。投光器24は、直進性がよいレーザー光を照射するのが好ましい。
水平維持機構25は、例えばアクチュエータで構成することができ、それぞれの投光器24のピッチ角度を変えて投光器24を水平に保つことができる。
遠隔制御装置30は、アンテナ35、無線送信機34、映像受信機33、モニタ31、及び操作入力装置32を備える。アンテナ35は、無線送信機34と映像受信機33に接続され、無線通信に用いられる。無線送信機34は、信号を飛行体10に無線で送信するための装置である。映像受信機33は、飛行体10から無線で送信された画像を受信するための装置である。モニタ31は、映像受信機33が受信した画像や、操作者が飛行体10を操作するために必要な情報を表示する。操作入力装置32は、操作者による飛行体10の操作の指示を入力する。
操作者は、飛行体10が備えるカメラ18、19、20が撮影した画像をモニタ31で参照しながら操作入力装置32を操作することで、飛行体10を操縦することができる。例えば、操作者は、飛行体10を上昇させる際には上方の画像を撮影するカメラ19の画像を参照し、飛行体10を下降させる際には下方の画像を撮影するカメラ20の画像を参照することで、周囲の構造物と接触しないように飛行体10を操作することができる。
飛行体10は、カメラ18、19、20で画像を撮影したり、飛行体10がセンサを備える場合にはこのセンサで環境データ(例えば、 温度、湿度、または放射線量)を取得したりして、建造物内の調査対象の箇所を調査することができる。操作者は、飛行体10が撮影した画像や取得した環境データを利用して、建造物内を調査することができる。
本実施例による調査装置を用いる調査では、操作者は、飛行体10を目視することなく建造物の外から調査を行う。このため、操作者は、飛行体10が建造物の開口部(狭隘部の入り口である開口部も含む)に進入可能か否かを、モニタ31に表示された、飛行体10のカメラが撮影した画像のみで判断する必要がある。
建造物が損壊していない場合には、開口部の寸法が既知であれば、操作者は、飛行体10が開口部に進入可能か否かを容易に判断ができる。しかし、建造物が損壊した場合には、例えば、扉により一部が塞がれて開口部が完全に開いていなかったり、建造物内の構造物が倒壊して開口部の一部を塞いでいたりすることがある。このような開口部や瓦礫によって構成された開口部は、大きさが不明であるので、従来の調査装置を用いると、操作者は、飛行体が開口部に進入可能か否かの判断ができない。このため、飛行体は、開口部に進入する際に開口部を構成する構造物(開口部の縁)に接触する可能性があり、操作者は、建造物の内部を安全で確実に調査できないおそれがある。
以下では、図3、図4A−4B及び図5A−5Cを用いて、本実施例による建造物内の調査装置において、飛行体10が開口部に進入し建造物の内部を移動して調査を行う手順を説明する。以下では、開口部は、建造物の内部に形成されているものとする。
図3は、本実施例による建造物内の調査装置を用いる調査の手順の例を示すフローチャートである。
S10で、飛行体10は、建造物の内部を飛行して開口部の前に移動する。操作者は、遠隔制御装置30を操作することで、飛行体10を飛行させて開口部の前に移動させる。
S20で、飛行体10は、進行方向(前方)に開口部が位置するように、開口部の前でホバリングをする。そして、飛行体10は、投光器24でガイド光を進行方向に向けて照射し、カメラ18で進行方向の画像を撮影する。この画像には、開口部と、開口部を構成する構造物に照射されたガイド光が撮影されている。
図4Aは、開口部40の前でホバリングをしている飛行体10を示す図である。飛行体10は、進行方向(前方)に開口部40が位置するようにホバリングをする。開口部40は、構造物41で構成されている。構造物41は、開口部40の縁を形成する。ホバリングをしている飛行体10は、投光器24でガイド光42を進行方向にある開口部40に向けて照射し、カメラ18で開口部40とガイド光42の画像を撮影する。カメラ18が撮影した画像は、遠隔制御装置30のモニタ31に表示される。
操作者は、遠隔制御装置30を操作することで、飛行体10をホバリングさせ、ガイド光42を照射させて画像を撮影する。
S30で、操作者は、モニタ31に表示された画像を見て、飛行体10が照射したガイド光42と開口部40の位置関係を基に、飛行体10が開口部40に進入可能か否かを判断する。
図5A−5Cは、モニタ31に表示された、ホバリングをしている飛行体10(図4A)が撮影した開口部40とガイド光42の画像の例である。本実施例では、ガイド光42は、点状の光である。
図5Aは、全てのガイド光42が開口部40を構成する構造物41に照射されている画像の例を示している。4つの投光器24からのガイド光42は、全て開口部40の外部に照射されている。すなわち、飛行体10の上端、下端、左端、及び右端を示すガイド光42が開口部40の外部に照射されており、飛行体10の高さと幅は、開口部40の高さと幅より大きい。この場合には、飛行体10は、開口部40に進入することができない。
図5Bは、一部のガイド光42が開口部40を構成する構造物41に照射されている画像の例を示している。飛行体10の上端と下端を示すガイド光42は、開口部40の内部に照射されており、画像に映っていない。飛行体10の左端と右端を示すガイド光42は、開口部40の外部に照射されている。すなわち、飛行体10の高さは、開口部40の高さより小さいが、飛行体10の幅は、開口部40の幅より大きい。この場合には、飛行体10は、開口部40に進入することができない。
図5Cは、全てのガイド光42が開口部40の内部に照射されている画像の例を示している。4つの投光器24からのガイド光42は、全て開口部40の内部に照射されている。すなわち、飛行体10の上端、下端、左端、及び右端を示すガイド光42が開口部40の内部に照射されて画像に映ってなく、飛行体10の高さと幅は、開口部40の高さと幅より小さい。この場合には、飛行体10は、開口部40に進入可能である。
操作者は、モニタ31に表示された画像を見て、飛行体10の投光器24が照射したガイド光42が1つでも開口部40の外部に照射されていれば、飛行体10が開口部40に進入できないと判断する。すなわち、操作者は、全ての投光器24のガイド光42が開口部40の内部に照射されていれば(開口部40の外部に照射されているガイド光42が1つもなければ)、飛行体10が開口部40に進入可能であると判断する。
また、操作者は、S20で、飛行体10をホバリングさせながら上下方向や左右方向に少しずつ移動させて、ガイド光42が照射される位置を変えることで、飛行体10が開口部40に進入可能か否かをさらに調べることもできる。
なお、開口部40の内部に照射されたガイド光42は、開口部40の内部に構造物が存在する場合には、この構造物の位置により、この構造物に照射されて画像に撮影されていることもある。
S30で、操作者が、飛行体10が開口部40に進入できないと判断した場合には、S100に進み、飛行体10が開口部40に進入できると判断した場合には、S40に進む。
S100で、飛行体10は、現在の飛行ルートとは異なる飛行ルートを探して飛行する。操作者は、遠隔制御装置30を操作し、飛行体10を別の飛行ルートへ移動させる。
S40で、飛行体10は、開口部40の中に進入する。飛行体10は、ピッチ軸周りにある角度で傾いた状態で開口部40に接近して進入する。これは、プロペラ12を複数備える飛行体10(マルチコプタ)では、複数のプロペラ12の回転数を全て同じにしないことで水平移動時の進行方向を制御するためである。
図4Bは、ピッチ軸周りに傾いて開口部40に接近して進入する飛行体10を示す図である。飛行体10は、姿勢検出装置23で飛行体10のピッチ角度(水平方向に対してピッチ軸周りに傾いた角度)を検出する。そして、飛行体10は、投光器24とカメラ18を、水平維持機構25とチルト角度調整機構17で、飛行体10の傾いた向きと逆向きに、検出したピッチ角度だけ回転させる。この回転により、投光器24は、ガイド光42を水平に照射することができ、カメラ18は、水平方向の画像を撮影することができる。飛行体10は、このようにして投光器24とカメラ18の飛行体10に対するピッチ角度を変えて、投光器24とカメラ18を水平に保ち、進行方向を照射して進行方向の画像を撮影することができる。
飛行体10は、ピッチ軸周りに傾いて開口部40に接近しても、投光器24とカメラ18を水平に保つことができるので、飛行体10が開口部40に進入する際の操作者の操作を容易にすることができる。操作者は、飛行体10がピッチ軸周りに傾いて開口部40に接近しても、上述したように、モニタ31に表示された画像を見て、ガイド光42と開口部40の位置関係を基に、飛行体10が開口部40に進入可能か否かを判断し、飛行体10を容易に開口部40に進入させることができる。
S50で、操作者は、飛行体10のバッテリ15の残量を確認する。バッテリ15の残量は、遠隔制御装置30のモニタ31に表示される。バッテリ15の残量が十分にある場合は、S60に進む。
S60で、操作者は、飛行体10の飛行を継続し、カメラ18、19、20による調査を実行する。飛行体10がセンサを備える場合には、このセンサを用いて調査を実行してもよい。
S70で、操作者は、調査を終了するか否かを判断する。操作者が調査を終了すると判断した場合は、S80に進む。操作者が調査を継続すると判断した場合は、S10に戻り、飛行体10の建造物内の移動と調査が続けられる。
S80で、飛行体10は、飛行して帰還する。操作者は、遠隔制御装置30を操作することで、飛行体10を今までの飛行経路を逆にたどるように飛行させて帰還させる。
このように、本実施例による建造物内の調査装置と調査方法を用いると、飛行体10が大きさが不明な開口部に進入できるか否かを判断しながら飛行体10を遠隔操作することができるので、災害等により損壊した建造物の内部を安全で確実に調査することができる。
本発明の実施例2による建造物内の調査装置と調査方法を、図6を参照して説明する。本実施例での飛行体10は、実施例1での飛行体10と同様の構成を備えるが、投光器24の構成が異なる。
図6は、遠隔制御装置30のモニタ31に表示された、ホバリングをしている飛行体10が撮影した開口部40とガイド光42、43の画像の例である。ガイド光42は、点状の光であり、ガイド光43は、上下方向に延伸する線状の光である。
本実施例の飛行体10では、飛行体10が備える4つの投光器24のうち、飛行体10の左右方向の端部に位置する2つの投光器24は、上下方向に延伸する線状のガイド光43を照射する。線状のガイド光43は、飛行体10の左端の位置と右端の位置(または、飛行体10の幅)を示す。飛行体10の上下方向の端部に位置する2つの投光器24は、実施例1と同様に、点状のガイド光42を照射する。
図6には、ガイド光42、43が全て開口部40の外部に照射されている画像の例を示している。図6に示すように、2本の線状のガイド光43の全体が開口部40の外部に照射されていれば、飛行体10の幅は、開口部40の幅より大きい。2本の線状のガイド光43のそれぞれにおいて、少なくとも一部が開口部40の内部に照射されていれば、飛行体10の幅は、開口部40の幅より小さい。
操作者は、モニタ31に表示された画像を見て、全ての点状のガイド光42が開口部40の内部に照射されており、全ての線状のガイド光43において線状のガイド光43の少なくとも一部が開口部40の内部に照射されていれば、飛行体10が開口部40に進入可能であると判断する。
本実施例のように、飛行体10の左右方向の端部に位置する投光器24が線状のガイド光43を照射すると、これらの投光器24のピッチ角度を変える水平維持機構25は、不要である。すなわち、飛行体10は、線状のガイド光43を照射する投光器24を左右方向の端部に備える場合には、左右方向の端部に位置する投光器24のピッチ角度を変える水平維持機構25を備えず、上下方向の端部に位置する投光器24のピッチ角度を変える水平維持機構25のみを備えることができる。本実施例による調査装置は、機器構成が簡素化されるとともに、飛行体10が開口部40に進入する際の操作者の操作を容易にするという効果がある。
なお、線状のガイド光43の上下方向の長さは、飛行体10が開口部40に接近して進入するときの飛行体10のピッチ角度を基に定めることができる。
本発明の実施例3による建造物内の調査装置を説明する。本実施例での飛行体10は、実施例1での飛行体10と同様の構成を備えるが、カメラ18の構成が異なる。
本実施例では、飛行体10の進行方向(前方)の画像を撮影するカメラ18は、広角レンズを備え、この広角レンズで撮影する。広角レンズは画角が広いので、カメラ18のピッチ角度を変えるチルト角度調整機構17は、不要である。すなわち、飛行体10は、カメラ18が広角レンズを備える場合には、カメラ18のピッチ角度を変えるチルト角度調整機構17を備えなくてもよい。本実施例による調査装置は、機器構成が簡素化されるとともに、飛行体10が開口部40に進入する際の操作者の操作を容易にするという効果がある。
本発明の実施例4による建造物内の調査装置を説明する。本実施例での飛行体10は、実施例1での飛行体10と同様の構成を備えるが、カメラ18の構成が異なる。
本実施例では、飛行体10の進行方向(前方)の画像を撮影するカメラ18は、進行方向の距離(奥行き方向の距離)を検出可能である。従って、操作者は、カメラ18によって、飛行体10が開口部40に進入する際に、飛行体10から開口部40までの距離を得ることができる。遠隔制御装置30のモニタ31は、カメラ18が検出した距離を表示する。本実施例による調査装置は、飛行体10が進行方向の距離を検出可能なカメラ18を備え、飛行体10が開口部40に進入する際に飛行体10から開口部40までの距離を得てモニタ31に表示することができるので、飛行体10が開口部40に進入する際の操作者の操作を容易にするという効果がある。
なお、飛行体10の進行方向の画像を撮影し、進行方向の距離を検出するカメラ18には、例えば、深度カメラ、RGB−Dカメラ、またはステレオカメラなど、既存のカメラを使用することができる。
本発明の実施例5による建造物内の調査装置を説明する。本実施例での飛行体10は、実施例1での飛行体10と同様の構成を備えるが、カメラ18の位置が特定されている。
本実施例では、飛行体10の進行方向(前方)の画像を撮影するカメラ18は、飛行体10の高さ方向(上下方向)と幅方向(左右方向)の中央部に位置する。カメラ18が飛行体10の高さ方向と幅方向の中央部に位置すると、操作者は、飛行体10が開口部40に進入する際に、遠隔制御装置30のモニタ31に表示された開口部40の中心に向かって飛行体10が移動するように飛行体10を操作することで、飛行体10を開口部40の中心に進入させることができる。すなわち、飛行体10の高さ方向と幅方向の中央部に位置するカメラ18は、飛行体10が開口部40に進入する際の操作者の操作を容易にするという効果がある。
なお、本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、上記の実施例は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、本発明は、必ずしも説明した全ての構成を備える態様に限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能である。また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、削除したり、他の構成を追加・置換したりすることが可能である。
10…飛行体、11…外殻、12…プロペラ、13…モーター、14…アンテナ、15…バッテリ、16…電源回路、17…チルト角度調整機構、18、19、20…カメラ、21…白色LED、23…姿勢検出装置、24…投光器、25…水平維持機構、26…無線受信機、27…映像送信機、28…マイコン、29…スピードコントローラ、30…遠隔制御装置、31…モニタ、32…操作入力装置、33…映像受信機、34…無線送信機、35…アンテナ、40…開口部、41…構造物、42、43…ガイド光。
Claims (8)
- 飛行体と、前記飛行体を制御する遠隔制御装置とを備え、
前記飛行体は、
前記飛行体の上下方向の端部と左右方向の端部のそれぞれに位置し、光を前記飛行体の進行方向に照射する投光器と、
前記投光器のピッチ角度を変える水平維持機構と、
前記進行方向の画像を撮影するカメラと、
を備え、
前記遠隔制御装置は、前記カメラが撮影した前記画像を表示するモニタを備える、
ことを特徴とする建造物内の調査装置。 - 前記飛行体は、前記カメラのピッチ角度を変える角度調整機構を備える、請求項1に記載の建造物内の調査装置。
- 前記飛行体の前記左右方向の端部に位置する前記投光器は、前記上下方向に延伸する線状の光を照射し、
前記水平維持機構は、前記飛行体の前記上下方向の端部に位置する前記投光器のピッチ角度を変える、
請求項1に記載の建造物内の調査装置。 - 前記カメラは、広角レンズを備える、請求項1に記載の建造物内の調査装置。
- 前記カメラは、前記進行方向の距離を検出可能であり、
前記モニタは、前記カメラが検出した前記距離を表示する、
請求項1に記載の建造物内の調査装置。 - 前記カメラは、前記飛行体の前記上下方向と前記左右方向の中央部に位置する、請求項1に記載の建造物内の調査装置。
- 請求項1に記載の建造物内の調査装置の前記飛行体が、建造物の内部の開口部の前に移動するステップと、
前記飛行体が、前記開口部の前でホバリングをして、前記投光器で前記光を前記進行方向に向けて照射し、前記カメラで前記画像を撮影するステップと、
前記カメラが撮影した前記画像を用いて、全ての前記投光器の前記光が前記開口部の内部に照射されていれば、前記飛行体が前記開口部に進入可能であると判断するステップと、
を備えることを特徴とする建造物内の調査方法。 - 請求項3に記載の建造物内の調査装置の前記飛行体が、建造物の内部の開口部の前に移動するステップと、
前記飛行体が、前記開口部の前でホバリングをして、前記投光器で前記光を前記進行方向に向けて照射し、前記カメラで前記画像を撮影するステップと、
前記カメラが撮影した前記画像を用いて、
前記上下方向の端部に位置する全ての前記投光器の前記光が前記開口部の内部に照射されており、
前記左右方向の端部に位置する全ての前記投光器の前記線状の光において、前記線状の光の少なくとも一部が前記開口部の内部に照射されていれば、
前記飛行体が前記開口部に進入可能であると判断するステップと、
を備えることを特徴とする建造物内の調査方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020035627A JP2021138204A (ja) | 2020-03-03 | 2020-03-03 | 建造物内の調査装置と調査方法 |
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JP2020035627A JP2021138204A (ja) | 2020-03-03 | 2020-03-03 | 建造物内の調査装置と調査方法 |
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ID=77667480
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2022032652A (ja) * | 2020-08-13 | 2022-02-25 | Jfeスチール株式会社 | ドローン拘束状態離脱装置、ドローンおよびドローン拘束状態離脱方法 |
WO2022045348A1 (ja) | 2020-08-31 | 2022-03-03 | 三菱マテリアル株式会社 | 溝入れ工具 |
-
2020
- 2020-03-03 JP JP2020035627A patent/JP2021138204A/ja active Pending
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JP7287363B2 (ja) | 2020-08-13 | 2023-06-06 | Jfeスチール株式会社 | ドローン拘束状態離脱装置、ドローンおよびドローン拘束状態離脱方法 |
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