JP2021135056A - 測位処理装置、測位処理プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】 より適切にネットワーク型RTK−GNSSとRTK−GNSSとを切り替えることができる技術を提供する。【解決手段】 GNSS信号による測定位置である第1基準点における補正情報を生成する基地局装置と、電子基準点網における測定情報に基づいて生成された仮想基準点または所定の電子基準点である第2基準点における補正情報を送信するサーバ装置とに接続可能な測位処理装置11であって、GNSS信号に基づいて測位処理装置の測定位置を算出する位置算出部101と、基地局装置により生成された補正情報を第1補正情報として取得する第1取得部102と、前記サーバ装置により送信された補正情報を第2補正情報として取得する第2取得部104と、第2補正情報が取得されず、且つ最後に取得された第2補正情報の取得から所定の時間閾値以上経過している場合、第1補正情報に基づいて測定位置を補正する位置補正部105とを備えた。【選択図】図5
Description
本発明の実施形態は、GNSS(Global Navigation Satellite System)による測定位置を補正する技術に関する。
GNSSによって測定された移動体の測定位置の精度を向上させる技術としてRTK(RealTime Kinematic)‐GNSS(以下、RTK-GNSSと呼称)が知られている。このRTK−GNSSは、移動体に備えらえたGNSS受信機である移動局と、移動体と通信可能な地点に設置された基地局(固定局)とを備え、基地局において生成された補正情報を用いて移動局による測定位置を補正するものである。
また、各地に設置された基準局である電子基準点を用いて測定位置の精度を向上させる技術としてネットワーク型RTK−GNSSがあり、このネットワーク型RTK−GNSSの1つとしてVRS(Virtual Reference Station)−RTK−GNSSが知られている。このVRS−RTK−GNSSは、多数の電子基準点による電子基準網による測定情報から、移動体近傍に位置する仮想基準点における補正情報を生成し、この補正情報を用いて移動局による測定位置を補正するものである。
なお、関連する技術として、GPS補正データサーバから基準点情報を受信する受信部と、RTK端末装置と通信を行い、RTK端末装置から受信するGPS補正データ配信要求が示すRTK端末装置の位置に対応する、互いに異なる複数のGPS補正データを基準点情報に基づいて生成し、複数のGPS補正データをRTK端末装置に配信するGPS補正データ配信装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
例えば、移動体として、自動操舵により制御されるトラクタの位置を測定する場合、ネットワーク型RTK−GNSSとRTK−GNSSとが測定位置の補正において併用される状況がある。この際、ネットワーク型RTK−GNSSは、携帯電話キャリアにより提供されるモバイルデータ通信網などの移動体通信ネットワークを用いて運用される。トラクタが用いられる農地は、都市部より電波強度が劣る山間部に位置することが多いため、ネットワーク型RTK−GNSSが使用不能な場合にRTK−GNSSを補完的に用いる必要がある。
この際、ネットワーク型RTK−GNSSとRTK−GNSSとの切替は、位置測定に関する専門知識を有さないトラクタの運転者(自動操舵を補助する作業者)により行われることが一般的であるため、ネットワーク型RTK−GNSSとRTK−GNSSとの切替を適切に行うことが困難となっている。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、より適切にネットワーク型RTK−GNSSとRTK−GNSSとを切り替えることができる技術を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本実施形態の測位処理装置は、GNSS信号による測定位置である第1基準点における補正情報を生成する基地局装置と、電子基準点網における測定情報に基づいて生成された仮想基準点または所定の電子基準点である第2基準点における補正情報を送信するサーバ装置とに接続可能な測位処理装置であって、GNSS信号に基づいて前記測位処理装置の測定位置を算出する位置算出部と、前記基地局装置により生成された補正情報を第1補正情報として取得する第1取得部と、前記サーバ装置に送信された補正情報を第2補正情報として取得する第2取得部と、前記第2補正情報が取得されず、且つ最後に取得された第2補正情報の取得から所定の時間閾値以上経過している場合、前記第1補正情報に基づいて前記算出された測定位置を補正する位置補正部とを備える。
本発明によれば、より適切にネットワーク型RTK−GNSSとRTK−GNSSとを切り替えることができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
(測位システムの全体構成)
まず、本実施形態に係る測位システムの全体構成について説明する。図1は、実施形態に係る測位システムの全体構成を示す概略図である。図2は、トラクタの構成を示す概略図である。
まず、本実施形態に係る測位システムの全体構成について説明する。図1は、実施形態に係る測位システムの全体構成を示す概略図である。図2は、トラクタの構成を示す概略図である。
図1に示すように、本実施形態に係る測位システムは、移動体としてのトラクタ1、GNSS衛星群2、基地局装置3、サーバ装置4を備える。トラクタ1は、農業用の作業車両であり、測位システムにおける測位対象である。GNSS衛星群2は、地球上を周回するGNSS衛星のうち、トラクタ1及び基地局装置3の測位に用いられる複数のGNSS衛星を示す。
基地局装置3は、所定の範囲を移動するトラクタ1と無線通信可能な地点に設置され、GNSS衛星群2のそれぞれにより送出されたGNSS信号(測位信号)を受信し、受信したGNSS信号に基づいて第1補正情報を生成する。サーバ装置4は、各地に設置された基準局である電子基準点により構築された電子基準点網(不図示)によって測定された測定情報に基づいて生成された第2補正情報をインターネット経由で送信する。
図2に示すように、トラクタ1は、車体に2つの前輪と2つの後輪とを備えて前輪により操舵可能且つ運転者Dが搭乗可能に構成された作業車両であり、車体には、GNSS衛星群2によるGNSS信号を受信するともに基地局装置3との無線通信を行うとともに、トラクタ1の測定位置の算出を行う測位処理装置11、及びトラクタ1の自動操舵に係る設定を確認、入力を行うコンソール装置12、測位処理装置11により算出されたトラクタ1の測位位置に基づいて、トラクタ1をコンソール装置12により設定された経路に沿って走行するように制御するための指示を出力する駆動制御装置13(図3参照)、駆動制御装置13による指示に基づいてハンドル角をトラクタ1の操舵系に入力する入力軸(不図示)を駆動する操舵駆動装置14が備え付けられる。また、トラクタ1に搭乗する運転者Dは、例えばスマートフォンのような、モバイルデータ通信によりインターネットに接続可能な携帯端末装置15を所持しているものとする。なお、トラクタ1は無人車両であっても良く、なんらかの手段によりインターネットに接続可能であれば良い。
(ハードウェア構成)
測位処理装置、基地局装置のハードウェア構成について説明する。図3は、測位処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。図4は、基地局装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
測位処理装置、基地局装置のハードウェア構成について説明する。図3は、測位処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。図4は、基地局装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3に示すように、測位処理装置11は、ハードウェアとして、GNSS受信機111、無線通信部112、MPU(Micro Processing Unit)121、RAM(Random Access Memory)122、記憶装置123、入出力I/F(Interface)124を備える。また、コンソール装置12は、運転者Dによりトラクタ1の自動操舵に係る設定を確認、入力可能な装置であり、少なくとも近距離無線通信部125を備える。なお、測位処理装置11のハードウェアを分けて、GNSS受信機111、無線通信部112をアンテナユニットとして構成し、MPU121、RAM122、記憶装置123、入出力I/F124を演算処理装置として構成しても良い。
GNSS受信機111はGNSS衛星群2から送出されたGNSS信号を受信し、無線通信部112は基地局装置3との無線通信を行う。MPU121及びRAM122は協働して後述する各種機能を実行し、記憶装置123は各種機能により実行される処理に用いられる各種データを記憶する。外部I/F124は、外部装置としてのコンソール装置12、駆動制御装置13とのデータの入出力を行うためのインターフェイスである。近距離無線通信部125は、例えばBluetooth(登録商標)のような近距離無線通信規格によってネットワーク接続が可能な携帯端末装置15と通信可能に接続する。なお、MPU121及びRAM122が協働して実行する各種機能はネットワークを介して接続された他のコンピュータ上で実行しても良い。
図4に示すように、基地局装置3は、ハードウェアとして、MPU301、RAM302、無線通信部303、GNSS受信機304を備える。GNSS受信機304はGNSS衛星群2から送出されたGNSS信号を受信する。無線通信部303は測位処理装置11との無線通信を行う。MPU301及びRAM302は協働してGNSS受信機304により受信されたGNSS信号に基づいて基地局装置3の位置を示す測定位置情報、及び測定位置を補正するための第1補正情報の生成を行うとともに、無線通信部303を介して測定位置情報及び第1補正情報を測位処理装置11へ送信する。
(機能構成)
測位処理装置の機能構成について説明する。図5は、測位処理装置の機能構成を示すブロック図である。
測位処理装置の機能構成について説明する。図5は、測位処理装置の機能構成を示すブロック図である。
図5に示すように、測位処理装置11は、機能として、位置算出部101、第1取得部102、位置送信部103、第2取得部104、位置補正部105を備える。
位置算出部101は、測位処理装置11におけるGNSS受信機111により受信されたGNSS信号に基づいて、測位処理装置11の測定位置、即ち測位処理装置11が備え付けられるトラクタ1の測定位置を算出する。第1取得部102は、基地局装置3により算出された基地局装置3の測定位置及び基地局装置3により生成された第1補正情報を基地局装置3より取得する。
位置送信部103は、近距離無線通信により接続された携帯端末装置15を介して、位置算出部101により算出されたトラクタ1の測定位置をネットワーク経由でサーバ装置4へ送信する。第2取得部104は、携帯端末装置15を介して、位置送信部103により送信された測定位置に応じて生成された第2補正情報をサーバ装置4より取得する。ここで、第2補正情報は、位置送信部103により送信された測定位置を仮想基準点としてサーバ装置4により生成されるものとする。
位置補正部105は、後述する測定位置補正処理によって、第1補正情報または第2補正情報のいずれかに基づいて、トラクタ1の測定位置を補正する。
(測位処理装置の動作)
測位処理装置における測定位置補正処理について説明する。図6は、測定位置補正処理を示すフローチャートである。なお、測定位置補正処理は、所定の周期毎に実行されるものとし、ここで所定の周期は少なくとも後述する時間閾値未満であるものとする。また、測定位置補正処理に先立って測定位置は予め算出されているものとする。
測位処理装置における測定位置補正処理について説明する。図6は、測定位置補正処理を示すフローチャートである。なお、測定位置補正処理は、所定の周期毎に実行されるものとし、ここで所定の周期は少なくとも後述する時間閾値未満であるものとする。また、測定位置補正処理に先立って測定位置は予め算出されているものとする。
図6に示すように、まず、位置送信部103は、位置算出部101により算出された測定位置をサーバ装置4へ送信する(S101)。次に、位置補正部105は、位置送信部103により送信された測定位置に応じて生成された第2補正情報が第2取得部により取得されたか否かを判定する(S102)。
第2補正情報が取得されない場合(S102,NO)、位置補正部105は、直近の第2補正情報の取得から時間閾値以上経過しているか否かを判定する(S103)。ここで、時間閾値は、第2補正情報に設定される有効期間未満の時間、例えば有効期限の半分の時間に設定され、本実施形態においては、有効期間を60秒とし、時間閾値を30秒とする。なお、有効期間は第2補正情報による測定位置の補正について、その精度が許容可能であるような時間に設定されるものである。
前回の第2補正情報の取得から時間閾値以上経過している場合(S103,YES)、位置補正部105は、第1取得部102により第1補正情報が取得されたか否かを判定する(S104)。
第1補正情報が取得された場合(S104,YES)、位置補正部105は、第1補正情報に基づいて位置算出部101により算出された測定位置を補正し(S105)、現周期の測定位置補正処理が終了される。
一方、第1補正情報が取得されない場合(S104,NO)、現周期の測定位置補正処理が終了される。
また、ステップS103において、直近の第2補正情報の取得から時間閾値以上経過していない場合(S103,NO)、位置補正部105は、第1取得部102により第1補正情報が取得されたか否かを判定する(S106)。
第1補正情報が取得された場合(S106,YES)、位置補正部105は、仮想基準点が基準点以上に測定位置に近接しているか否かを判定する(S107)。ここで、仮想基準点は、第2補正情報と対応付けられてサーバ装置4から送信される位置情報であり、基準点は、第1補正情報と対応付けられて基地局装置3から送信される位置情報である。
仮想基準点が基準点以上に測定位置に近接している場合(S107,YES)、位置補正部105は、第2補正情報に基づいて、位置算出部101により算出された測定位置を補正し(S108)、現周期の測定位置補正処理が終了される。
一方、仮想基準点が基準点以上に測定位置に近接していない場合(S107,NO)、位置補正部105は、第1補正情報に基づいて、位置算出部101により算出された測定位置を補正する(S105)。
また、ステップS102において、第2補正情報が取得された場合(S102,YES)、位置補正部105は、第1取得部102により第1補正情報が取得されたか否かを判定する(S106)。
このように測位補正処理によれば、第1補正情報、即ちRTK−GNSSによる補正情報と、第2補正情報、即ちネットワーク型RTK−GNSSによる補正情報とのいずれかが、測位処理装置において自動的に選択されて測定位置の補正に用いられる。
また、現周期において第2補正情報が取得されない場合、直前に取得された第2補正情報が時間閾値以上経過したものであれば第1補正情報を用いて測定位置を補正し、直前に取得された第2補正情報が時間閾値以上経過したものでなければ第2補正情報を用いて測定位置を補正することにより、比較的信頼性が高い補正情報による測定位置の補正がなされる。
更に、第1補正情報と第2補正情報とが取得された場合、または直前に取得された第2補正情報が時間閾値以上経過したものではない場合において、仮想基準点及び基準点のそれぞれと測定位置との距離に基づいて、測定位置の補正に用いる補正情報を選択することにより、比較的信頼性が高い補正情報による測定位置の補正がなされる。
なお、本実施形態はRTK−GNSSとネットワーク型−RTK−GNSSとを併用する測位システムとしたが、RTK−GNSSと移動局近傍の電子基準点における補正情報をサーバ装置が送信するネットワーク型RTK−GNSSとRTK−GNSSとを併用する測位システムとしても良い。この際、仮想基準点に代えて、サーバ装置4による補正情報の生成に用いられた電子基準点が基地局装置3の基準点との比較に用いられる。
本発明の実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
11 測位処理装置
101 位置算出部
102 第1取得部
104 第2取得部
105 位置補正部
101 位置算出部
102 第1取得部
104 第2取得部
105 位置補正部
Claims (5)
- GNSS信号による測定位置である第1基準点における補正情報を生成する基地局装置と、電子基準点網における測定情報に基づいて生成された仮想基準点または所定の電子基準点である第2基準点における補正情報を送信するサーバ装置とに接続可能な測位処理装置であって、
GNSS信号に基づいて前記測位処理装置の測定位置を算出する位置算出部と、
前記基地局装置により生成された補正情報を第1補正情報として取得する第1取得部と、
前記サーバ装置により送信された補正情報を第2補正情報として取得する第2取得部と、
前記第2補正情報が取得されず、且つ最後に取得された第2補正情報の取得から所定の時間閾値以上経過している場合、前記第1補正情報に基づいて前記算出された測定位置を補正する位置補正部と
を備える測位処理装置。 - 前記位置補正部は、前記第2補正情報が取得された場合、前記第2補正情報に基づいて前記算出された測定位置を補正することを特徴とする請求項1に記載の測位処理装置。
- 前記位置補正部は、前記第1補正情報が取得され、且つ前記第2補正情報が取得されるか、または直前の第2補正情報の取得から前記時間閾値以上経過していない場合において、前記第1基準点と前記算出された測定位置との距離が前記第2基準点と前記算出された測定位置との距離より小さい場合、前記第1補正情報により前記算出された測定位置を補正することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の測位処理装置。
- 前記位置補正部は、前記第1基準点と前記算出された測定位置との距離が前記第2基準点と前記算出された測定位置との距離以上である場合、前記第2補正情報により前記算出された測定位置を補正することを特徴とする請求項3に記載の測位処理装置。
- GNSS受信機である移動局と、GNSS信号による測定位置である第1基準点における補正情報を生成する基地局装置と、電子基準点網における測定情報に基づいて生成された仮想基準点または所定の電子基準点である第2基準点における補正情報を送信するサーバ装置とに接続可能なコンピュータにおいて実行される測位処理プログラムであって、
前記コンピュータを、
GNSS信号に基づいて前記移動局の測定位置を算出する位置算出部と、
前記基地局装置により生成された補正情報を第1補正情報として取得する第1取得部と、
前記サーバ装置により送信された補正情報を第2補正情報として取得する第2取得部と、
前記第2補正情報が取得されず、且つ最後に取得された第2補正情報の取得から所定の時間閾値以上経過している場合、前記第1補正情報に基づいて前記算出された測定位置を補正する位置補正部として機能させる測位処理プログラム。
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