JP2021134905A - コネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】パイプをコネクタに連結したとき、リテーナが規制位置へ移動し易いコネクタを提供すること。【解決手段】コネクタは、バルジ部を有する第1パイプと連結する。コネクタは、リテーナを備える。リテーナは、リテーナは、第1パイプの挿入及び離脱を許容する待機位置と、第1パイプの離脱を規制する規制位置との間を移動可能である。リテーナは、固定脚と付勢脚とを備える。固定脚は、リテーナが待機位置にあるとき及び規制位置にあるときに、コネクタ本体に固定される固定部を備える。固定脚は、バルジ部と当接することで径方向外側に移動し、固定部による固定を解除する。付勢脚は、第1パイプのうち、バルジ部よりも先端側にある先端部と当接して径方向外側へ弾性変形し、リテーナを規制位置の方向へ付勢する。【選択図】図2

Description

本開示はコネクタに関する。
特許文献1にコネクタが開示されている。コネクタは、コネクタ本体と、リテーナとを備える。コネクタは、バルジ部を有する第1パイプと連結するとともに、第2パイプとも連結する。リテーナは、待機位置と規制位置との間を移動可能である。リテーナは、弾性片と、係止片とを備える。規制位置は、第1パイプの挿入孔への挿入及び離脱を許容する位置である。規制位置は、連結された第1パイプの離脱を規制する位置である。
リテーナが待機位置にあるとき、係止片により、リテーナはコネクタ本体にロックされている。リテーナが待機位置にあるとき、第1パイプをコネクタの挿入孔に差し込むと、第1パイプのバルジ部が弾性片を外側に押し広げる。外側に押し広げられた弾性片は、リテーナを規制位置の方向に付勢する。
また、弾性片が押し広げられたとき、同時に、係止片も連動して外側に押し広げられる。係止片が外側に押し広げられると、係止片によるロックが外れる。係止片によるロックが外れると、弾性片が生じさせる付勢力により、リテーナは規制位置へ移動する。
特許第5518522号公報
特許文献1に記載のコネクタでは、第1パイプのバルジ部が、弾性片及び係止片を同時に外側に押し広げる。そのため、係止片によるロックが外れたとき、リテーナに十分な付勢力が加わっていないことがある。リテーナに十分な付勢力が加わっていないと、リテーナが規制位置へ移動し難い。
本開示の1つの局面では、パイプをコネクタに連結したとき、リテーナが規制位置へ移動し易いコネクタを提供することが好ましい。
本開示の1つの局面は、コネクタ本体と、リテーナと、を備え、バルジ部を有する第1パイプ、及び第2パイプとそれぞれ連結するコネクタである。前記コネクタ本体は、前記第1パイプが一方の側から挿入される挿入孔と、前記挿入孔に連通する開口部と、を備える。
前記リテーナは、前記第1パイプの前記挿入孔への挿入及び離脱を許容する待機位置と、連結された前記第1パイプの離脱を規制する規制位置と、の間を移動可能に構成される。
前記リテーナは、前記開口部から前記コネクタ本体の内部に挿入される固定脚と、前記開口部から前記コネクタ本体の内部に挿入される付勢脚と、前記第1パイプが前記コネクタに連結され、前記リテーナが前記規制位置にあるときに、前記バルジ部に対し前記一方の側から当接することで、前記第1パイプの離脱を規制する規制部と、を備える。
前記固定脚は、前記リテーナが前記待機位置にあるとき、及び前記リテーナが前記規制位置にあるときに、前記コネクタ本体に固定される固定部を備え、前記固定脚は、前記リテーナが前記待機位置にあり、前記第1パイプが前記挿入孔に挿入されたときに、前記バルジ部と当接することで前記第1パイプの径方向外側に移動し、前記固定部による固定を解除するように構成される。
前記付勢脚は、前記リテーナが前記待機位置にあり、前記第1パイプが前記挿入孔に挿入されたときに、前記固定脚が前記バルジ部と当接する前に、前記第1パイプのうち、前記バルジ部よりも先端側にある先端部と当接して前記第1パイプの径方向外側へ弾性変形し、前記リテーナを前記規制位置の方向へ付勢するように構成される。
本開示の1つの局面であるコネクタにおいては、リテーナを規制位置の方向に付勢している状態において、固定部による固定を解除し、リテーナを規制位置に移動させる。そのため、リテーナは、第1パイプをコネクタに連結したとき、規制位置へ移動し易い。
コネクタ1の構成を表す透視図である。 第1パイプ3を連結した状態のコネクタ1を表す透視図である。 左方向Lの側の視点から見たロックボディ7の構成を表す説明図である。 上方向Uの側の視点から見たロックボディ7の構成を表す説明図である。 下方向Dの側の視点から見たロックボディ7の構成を表す説明図である。 軸前方向Fの側の視点から見たロックボディ7の構成を表す説明図である。 軸後方向Bの側の視点から見たロックボディ7の構成を表す説明図である。 図3におけるVIII−VIII断面での断面図である。 図3におけるIX−IX断面での断面図である。 左方向Lの側の視点から見たリテーナ11の構成を表す説明図である。 上方向Uの側の視点から見たリテーナ11の構成を表す説明図である。 下方向Dの側の視点から見たリテーナ11の構成を表す説明図である。 軸前方向Fの側の視点から見たリテーナ11の構成を表す説明図である。 軸後方向Bの側の視点から見たリテーナ11の構成を表す説明図である。 左方向Lの側の視点から見た接続部9の構成を表す説明図である。 左方向Lの側の視点から見た第1パイプ3の構成を表す説明図である。 リテーナ11を待機位置に移動させるときの固定脚73、75を表す説明図である。 リテーナ11を待機位置に移動させるときの付勢脚77、79を表す説明図である。 リテーナ11を待機位置から規制位置に移動させるときの固定脚73、75を表す説明図である。 リテーナ11を待機位置から規制位置に移動させるときの付勢脚77、79を表す説明図である。 左方向Lの側の視点から見た、第2実施形態におけるリテーナ11の構成を表す説明図である。 第1パイプ3を連結した状態のコネクタ1を表す断面図である。
本開示の例示的な実施形態について図面を参照しながら説明する。
<第1実施形態>
1.コネクタ1の構成
(1−1)コネクタ1の全体構成
コネクタ1の全体構成を、図1、及び図2に基づき説明する。コネクタ1は、図2に示すように、第1パイプ3と連結する。また、コネクタ1は、第2パイプ5とも連結する。第1パイプ3は、例えば、金属製のパイプである。第1パイプ3は、例えば、車両のエンジンルーム内の冷却水配管等である。第2パイプ5は、例えば、樹脂のチュープ等である。
なお、以下では、図1、図2における左方向を軸後方向Bとし、図1、図2における右方向を軸前方向Fとする。また、図1、図2における上方向を上方向Uとし、図1、図2における下方向を下方向Dとする。また、図1、図2における手前方向を左方向Lとし、図1、図2における奥側方向を右方向Rとする。
コネクタ1は、ロックボディ7と、接続部9と、リテーナ11と、を備える。ロックボディ7及び接続部9はコネクタ本体に対応する。ロックボディ7は、コネクタ1のうち、軸前方向Fの側に位置する。ロックボディ7は、リテーナ11とともに、第1パイプ3と連結する。ロックボディ7は、軸前方向Fの側の端部に挿入孔13を備える。第1パイプ3をコネクタ1に連結するとき、第1パイプ3は、軸前方向Fの側から、挿入孔13に挿入される。軸前方向Fの側は、一方の側に対応する。
接続部9は、コネクタ1のうち、軸後方向Bの側に位置する。接続部9は、ロックボディ7と接続している。
コネクタ1は、その内部に、連結された第1パイプ3の先端19から接続部9に至る貫通孔17を備える。よって、第1パイプ3及び第2パイプ5をコネクタ1に連結したとき、第1パイプ3の内部は、貫通孔17を介して、第2パイプ5の内部と連通する。
(1−2)第1パイプ3の構成
第1パイプ3の構成を、図16に基づき説明する。第1パイプ3は、中空の円筒状の基本形態を有する。第1パイプ3は、先端19において開口している。また、第1パイプ3は、先端19とは反対側の端部においても開口している。
第1パイプ3は、先端19から、軸前方向Fに移動した位置に、バルジ部21を備える。なお、第1パイプ3における方向の記載は、第1パイプ3をコネクタ1に連結した場合の方向を表す。
バルジ部21の外径をd1とする。第1パイプ3の外径は、バルジ部21以外の場所では一定である。バルジ部21以外の場所における外径をd2とする。d1はd2より大きい。第1パイプ3のうち、バルジ部21よりも先端19の側にある部分を先端部23とする。先端部23の外径はd2である。
(1−3)ロックボディ7の構成
ロックボディ7の構成を、図3〜図9、図22に基づき説明する。ロックボディ7は、中空の箱状の基本形態を有する。中空の箱状の基本形態は、壁部25、27、29、31、33、35により構成される。
壁部25は、ロックボディ7のうち、軸前方向Fの側に位置する。壁部25の厚み方向は、軸前方向Fと平行である。壁部27は、ロックボディ7のうち、軸後方向Bの側に位置する。壁部27の厚み方向は、軸後方向Bと平行である。
壁部29は、ロックボディ7のうち、上方向Uの側に位置する。壁部29の厚み方向は、上方向Uと平行である。壁部31は、ロックボディ7のうち、下方向Dの側に位置する。壁部31の厚み方向は、下方向Dと平行である。
壁部33は、ロックボディ7のうち、左方向Lの側に位置する。壁部33の厚み方向は、左方向Lと平行である。壁部35は、ロックボディ7のうち、右方向Rの側に位置する。壁部35の厚み方向は、右方向Rと平行である。
挿入孔13の内周面は、壁部25に形成された円形の孔37の端面37Aと、壁部27に形成された円形の孔39の端面39Aと、壁部29の内周面29Aと、壁部31の内周面31Aとにより構成される。内周面29A及び内周面31Aは、軸前方向Fの側の視点から見たとき、円弧形状を有する。
挿入孔13の内径は、図4、図5に示す段差部41よりも軸後方向Bの側の部分では、d2よりわずかに大きく、d1よりは小さい。挿入孔13の内径は、段差部41よりも軸前方向Fの側の部分では、d1よりわずかに大きい。
内周面29A及び内周面31Aの内径は、段差部41よりも軸後方向Bの側の部分の方が、段差部41よりも軸前方向Fの側の部分よりも小さい。そのため、内周面29A及び内周面31Aには、段差部41において段差が生じている。図6に示すように、段差部41の端面43は、軸後方向B及び軸前方向Fと直交する。内周面29Aのうち、段差部41よりも軸前方向Fの側に、図6及び図22に示すリブ42が形成されている。また、内周面31Aのうち、段差部41よりも軸前方向Fの側に、図6及び図22に示すリブ44形成されている。
ロックボディ7は、開口部45、47、49、51を備える。開口部45、47、49、51は、それぞれ、ロックボディ7の内部と外部とを連通する。開口部45、47、49、51は、それぞれ、挿入孔13と連通する。
開口部45は、壁部29と壁部33との間に存在する。開口部47は、壁部29と壁部35との間に存在する。開口部49は、壁部31と壁部35との間に存在する。開口部51は、壁部31と壁部33との間に存在する。
図4に示すように、開口部45と開口部47とは、左方向L及び右方向Rに沿って並んでいる。開口部45と開口部47との間には、壁部29が存在する。図8及び図9に示すように、開口部45と開口部51とは、上方向U及び下方向Dに沿って並んでいる。また、開口部47と開口部49とは、上方向U及び下方向Dに沿って並んでいる。
図8に示すように、壁部27の内面には、溝53、55が形成されている。溝53、55は、壁部27の厚みが周囲より薄くなることにより形成されている。溝53は、壁部33に沿って延びる本体部53Aと、本体部53Aの中央付近から右方向Rに延びる第1本体側固定部53Bと、本体部53Aの下端から右方向Rに延びる第2本体側固定部53Cと、を有する。
本体部53Aの右方向Rの側の端部を53Dとする。端部53Dの位置は、第1本体側固定部53Bの上側では、第1本体側固定部53Bに近づくほど、左方向Lに徐々変位し、第1本体側固定部53Bに達したとき、最も、左方向Lの側の位置になる。端部53Dの位置は、第1本体側固定部53Bの下側では、最も、左方向Lの側の位置である。
溝55は、壁部35に沿って延びる本体部55Aと、本体部55Aの中央付近から左方向Lに延びる第1本体側固定部55Bと、本体部55Aの下端から左方向Lに延びる第2本体側固定部55Cと、を有する。
本体部55Aの左方向Lの側の端部を55Dとする。端部55Dの位置は、第1本体側固定部55Bの上側では、第1本体側固定部55Bに近づくほど、右方向Rに徐々変位し、第1本体側固定部55Bに達したとき、最も、右方向Rの側の位置になる。端部55Dの位置は、第1本体側固定部55Bの下側では、最も、右方向Rの側の位置である。
図9に示すように、壁部25の内面には、溝57、59が形成されている。溝57、59は、壁部25の厚みが周囲より薄くなることにより構成されている。溝57は、壁部35に沿って延びる本体部57Aと、本体部57Aの中央付近から左方向Lに延びる第1本体側固定部57Bと、本体部57Aの下端から左方向Lに延びる第2本体側固定部57Cと、を有する。
本体部57Aの左方向Lの側の端部を57Dとする。端部57Dの位置は、第1本体側固定部57Bの上側では、第1本体側固定部57Bに近づくほど、右方向Rに徐々変位し、第1本体側固定部57Bに達したとき、最も、右方向Rの側の位置になる。端部57Dの位置は、第1本体側固定部57Bの下側では、最も、右方向Rの側の位置である。
溝59は、壁部33に沿って延びる本体部59Aと、本体部59Aの中央付近から右方向Rに延びる第1本体側固定部59Bと、本体部59Aの下端から右方向Rに延びる第2本体側固定部59Cと、を有する。
本体部59Aの右方向Rの側の端部を59Dとする。端部59Dの位置は、第1本体側固定部59Bの上側では、第1本体側固定部59Bに近づくほど、左方向Lに徐々変位し、第1本体側固定部59Bに達したとき、最も、左方向Lの側の位置になる。端部59Dの位置は、第1本体側固定部59Bの下側では、最も、左方向Lの側の位置である。
ロックボディ7は、中間部61を備える。中間部61は、壁部27に対し、軸後方向Bの側から取付けられている。中間部61は、円筒形の基本形態を有する。図1、図2に示すように、中間部61は、軸前方向Fの側から、接続部9に接続する。
(1−4)接続部9の構成
接続部9の構成を、図1、図2、図15、図22に基づき説明する。接続部9は、略L字型の形態を有する。接続部9のうち、ロックボディ7の側にある基部63は、軸後方向Bに沿って延びている。基部63は円筒状の形態を有する。図22に示すように、基部63の内周面には段差101が形成されている。段差101よりも軸前方向Fの側にある部分の内径は、段差101よりも軸後方向Bの側にある部分の内径よりも大きい。図22に示すように、基部63の中にOリング103が挿入されている。Oリング103は、段差101に対し、軸前方向Fの側から当接している。図1、図2、図22に示すように、基部63は、中間部61に接続する。中間部61は、基部63に内挿される。中間部61の先端は、Oリング103と対向している。0リング103は、段差101と、中間部61の先端とに挟まれることで位置決めされている。接続部9のうち、先端側にある先端部65は、下方向Dに延びている。なお、第1パイプ3をコネクタ1に連結したとき、図22に示すように、先端部23は0リング103に内挿されている。
図2に示すように、先端部65は、第2パイプ5の端部5Aから、第2パイプ5の内部に差し込まれる。先端部65が第2パイプ5の内部に差し込まれることにより、第2パイプ5はコネクタ1に連結する。先端部65は、その先端に開口部15を備える。先端部65の外周面には、円環状の突起67が複数形成されている。突起67を備えることにより、第2パイプ5は接続部9から抜け難い。
(1−5)リテーナ11の構成
リテーナ11の構成を、図10〜図14に基づき基説明する。リテーナ11の基本形態は、U字を上下反転した形態である。リテーナ11は、基部71と、固定脚73、75と、付勢脚77、79と、を備える。リテーナ11は、弾性変形が可能な樹脂から成る。基部71は固定脚接続部に対応する。
基部71は、リテーナ11のうち、上方向Uの側に位置する矩形の板状部材である。基部71の厚み方向は、上方向Uと平行である。なお、リテーナ11における方向の記載は、リテーナ11をロックボディ7に取付けた場合の方向を表す。
固定脚73は、基部71のうち、軸前方向Fの側、且つ左方向Lの側の部分に接続している。固定脚73は、L字状の基本形態を有する。固定脚73は、基部71から、左方向Lの側に延び、さらに、下方向Dに延びている。図10、図12に示すように、固定脚73の下端部81は、軸後方向Bに延びた形態を有する。図10に示すように、左方向Lの側の視点から見たとき、下端部81の一部は付勢脚77と重なる位置にある。下端部81は付勢脚77より外側にある。下端部81は付勢脚77とは接触せず、離れている。
図10〜図12に示すように、下端部81における軸前方向Fの側には、軸前方向Fに突出する突起部83が形成されている。また、下端部81における軸後方向Bの側には、軸後方向Bに突出する突起部85が形成されている。
図11〜図14に示すように、下端部81の内側面には、傾斜突起部87が形成されている。傾斜突起部87は、軸前方向Fの側に傾斜面87Aを備える。傾斜面87Aは、軸後方向Bに進むほど、下端部81を基準とする傾斜突起部87の高さが増すように傾斜している。
図13に示すように、固定脚73の一部は規制部89である。規制部89は、第1パイプ3がコネクタ1に連結され、リテーナ11が後述する規制位置にあるときに、バルジ部21に対し軸前方向Fの側から当接することで、第1パイプ3の離脱を規制する機能を有する。詳しくは後述する。規制部89は、固定脚73と一体の部材である。
固定脚75は、固定脚73と同様の構成を有する。ただし、固定脚75の向きは、固定脚73の向きと比べて、上方向Uに平行であり、且つ軸前方向Fに直交する面に対して鏡像対称となっている。また、固定脚75は、基部71のうち、軸前方向Fの側、且つ右方向Rの側の部分に接続している。固定脚75は、基部71から、右方向Rの側に延び、さらに、下方向Dに延びている。なお、固定脚73、75が備える突起部83、85は固定部に対応する。
付勢脚77は、基部71のうち、軸後方向Bの側、且つ左方向Lの側の部分に接続している。付勢脚77は、略L字状の基本形態を有する。付勢脚77は、基部71から、左方向Lに延び、さらに、斜め下方向に延びている。斜め下方向は、下方向Dに進むほど、付勢脚79に近づく方向である。付勢脚77は、固定脚73よりも、軸後方向Bにある。付勢脚77は、固定脚73とは接触せず、離れている。図12、図13に示すように、付勢脚77のうち、下方向Dの側、且つ軸前方向Fの側の部分は傾斜面91である。傾斜面91は、図12に示すように、軸後方向Bに進むほど、付勢脚77の厚みが徐々に増すように傾斜している。
図13に示すように、軸前方向Fの側の視点から見て、傾斜面91は、傾斜突起部87よりも内側にある。後述するように第1パイプ3を挿入孔13に挿入したとき、先端部23は傾斜面91には当接するが、傾斜突起部87には当接しない。バルジ部21は、傾斜突起部87に当接する。
付勢脚79は、付勢脚77と同様の構成を有する。ただし、付勢脚79の向きは、付勢脚77の向きと比べて、上方向Uに平行であり、且つ軸前方向Fに直交する面に対して鏡像対称となっている。また、付勢脚79は、基部71のうち、軸後方向Bの側、且つ右方向Rの側の部分に接続している。付勢脚79は、基部71から、右方向Rに延び、さらに、斜め下方向に延びている。付勢脚79の場合の斜め下方向とは、下方向Dに進むほど、付勢脚77に近づく方向である。図13、図14に示すように、付勢脚77と付勢脚79との間隔は、下方向Dに進むほど狭い。
2.コネクタ1の使用方法
(2−1)リテーナ11の取り付け
コネクタ1の使用方法を説明する。まず、リテーナ11をロックボディ7に取付ける方法を図17、図18に基づき説明する。図17及び図18に示すSAの状態となるように、固定脚73及び付勢脚77を開口部45に挿入する。また、固定脚75及び付勢脚79を開口部47に挿入する。
このとき、固定脚73の突起部83は、図4に示す溝59に差し込まれ、溝59によってガイドされる。固定脚73の突起部83は、端部59Dに接する。また、固定脚73の突起部85は、図4に示す溝53に差し込まれ、溝53によってガイドされる。固定脚73の突起部85は、端部53Dに接する、
また、固定脚75の突起部83は、図4に示す溝57に差し込まれ、溝57によってガイドされる。固定脚75の突起部83は、端部57Dに接する。また、固定脚75の突起部85は、図4に示す溝55に差し込まれ、溝55によってガイドされる。固定脚75の突起部85は、端部55Dに接する。
次に、図17及び図18に示すSBの状態になるように、リテーナ11を下方向Dにさらに押し込む。図8、図9に示すように、端部53D、55D、57D、59Dは、下方向Dに進むほど外側に変位しているので、リテーナ11が下方向Dに進むほど、リテーナ11は、固定脚73、75が外側に広がるように弾性変形する。外側とは、固定脚73にとっては左方向Lであり、固定脚75にとっては右方向Rである。
さらに、図17及び図18に示すSCの状態になるように、リテーナ11を下方向Dに押し込む。SCの状態は、リテーナ11が待機位置にある状態である。待機位置とは、第1パイプ3の挿入孔13への挿入及び離脱をリテーナ11が許容する位置である。
待機位置にあるとき、リテーナ11はロックボディ7に対し固定される。待機位置では、固定脚73の突起部83は、図9に示す第1本体側固定部59Bに進入することにより、固定されている。なお、固定脚73の突起部83が第1本体側固定部59Bに達したとき、それまで外側に弾性変形していた固定脚73の復元力により、固定脚73の突起部83は第1本体側固定部59Bに進入する。
また、待機位置では、固定脚73の突起部85は、図8に示す第1本体側固定部53Bに進入することにより、固定されている。なお、固定脚73の突起部85が第1本体側固定部53Bに達したとき、それまで外側に弾性変形していた固定脚73の復元力により、固定脚73の突起部85は第1本体側固定部53Bに進入する。
また、待機位置では、固定脚75の突起部83は、図9に示す第1本体側固定部57Bに進入することにより、固定されている。なお、固定脚75の突起部83が第1本体側固定部57Bに達したとき、それまで外側に弾性変形していた固定脚75の復元力により、固定脚75の突起部83は第1本体側固定部57Bに進入する。
また、待機位置では、固定脚75の突起部85は、図8に示す第1本体側固定部55Bに進入することにより、固定されている。なお、固定脚75の突起部85が第1本体側固定部55Bに達したとき、それまで外側に弾性変形していた固定脚75の復元力により、固定脚75の突起部85は第1本体側固定部55Bに進入する。
(2−2)第1パイプ3の連結
次に、第1パイプ3をコネクタ1に連結する方法を、図19、図20に基づき説明する。リテーナ11の位置は待機状態としておく。第1パイプ3の位置を、コネクタ1に対し、軸前方向Fの側の位置とする。第1パイプ3の向きを、先端19が軸後方向Bの側にある向きとする。第1パイプ3を、軸前方向Fの側から、軸後方向Bに移動させ、挿入孔13に挿入することで、図19、図20に示すSDの状態となる。
SDの状態において、先端部23が、付勢脚77、79における、図12、図13に示す傾斜面91に当接し、傾斜面91を軸後方向Bに押す。付勢脚77、79は、それぞれ、先端部23の径方向外側へ弾性変形する。付勢脚77、79には、先端部23の径方向内側へ変位しようとする復元力が生じる。付勢脚77、79は、先端部23の外周面に復元力を加え、先端部23の外周面から反力を受ける。付勢脚77、79と先端部23とが接する部分は、先端部23の中心軸よりも下方向Dの側であるから、付勢脚77、79が受ける反力は、下方向Dに向かう成分を含む。その結果、リテーナ11は、下方向Dへ付勢される。下方向Dは、後述する規制位置へ向かう方向である。
SDの状態のとき、先端部23は、固定脚73、75に接触しない。また、SDの状態のとき、バルジ部21は、固定脚73、75よりも軸前方向Fの側にあり、固定脚73、75に未だ接触していない。
第1パイプ3を軸後方向Bにさらに移動させると、SEの状態になる。SEの状態では、バルジ部21が、固定脚73、75における、図13に示す傾斜面87Aに当接し、傾斜面87Aを軸後方向Bに押す。固定脚73、75は、それぞれ、バルジ部21の径方向外側へ弾性変形し始める。SEの状態でも、付勢脚77、79は、リテーナ11を下方向Dへ付勢している。
第1パイプ3を軸後方向Bにさらに移動させると、固定脚73、75は、それぞれ、バルジ部21の径方向外側へさらに弾性変形し、固定脚73の突起部83は、第1本体側固定部59Bから外れる。また、固定脚73の突起部85は、第1本体側固定部53Bから外れる。また、固定脚75の突起部83は、第1本体側固定部57Bから外れる。また、固定脚75の突起部85は、第1本体側固定部55Bから外れる。すなわち、固定脚73、75の突起部83、85による固定が解除される。
固定脚73、75の突起部83、85による固定が解除されたとき、リテーナ11は下方向Dへ付勢されているため、リテーナ11は下方向Dへ移動し、図19及び図20に示すSFの状態になる。SFの状態は、リテーナ11が規制位置にある状態である。規制位置とは、連結された第1パイプ3の離脱をリテーナ11が規制する位置である。
規制位置では、固定脚73の突起部83は、図9に示す第2本体側固定部59Cに進入することにより、固定されている。なお、固定脚73の突起部83が第2本体側固定部59Cに達したとき、それまで外側に弾性変形していた固定脚73の復元力により、固定脚73の突起部83は第2本体側固定部59Cに進入する。
また、規制位置では、固定脚73の突起部85は、図8に示す第2本体側固定部53Cに進入することにより、固定されている。なお、固定脚73の突起部85が第2本体側固定部53Cに達したとき、それまで外側に弾性変形していた固定脚73の復元力により、固定脚73の突起部85は第2本体側固定部53Cに進入する。
また、規制位置では、固定脚75の突起部83は、図9に示す第2本体側固定部57Cに進入することにより、固定されている。なお、固定脚75の突起部83が第2本体側固定部57Cに達したとき、それまで外側に弾性変形していた固定脚75の復元力により、固定脚75の突起部83は第2本体側固定部57Cに進入する。
また、規制位置では、固定脚75の突起部85は、図8に示す第2本体側固定部55Cに進入することにより、固定されている。なお、固定脚75の突起部85が第2本体側固定部55Cに達したとき、それまで外側に弾性変形していた固定脚75の復元力により、固定脚75の突起部85は第2本体側固定部55Cに進入する。
リテーナ11が規制位置にあるとき、バルジ部21は、図5、図6、図22に示すリブ42、44に当接している。バルジ部21がリブ42、44に当接することで、第1パイプ3の位置が決まる。また、図2に示すように、リテーナ11が規制位置にあるとき、バルジ部21は、固定脚73よりも、軸後方向Bの側にある。固定脚73の規制部89は、バルジ部21に対し、軸前方向Fの側から当接することで、第1パイプ3の離脱を規制する。また、固定脚75の規制部89も、バルジ部21に対し、軸前方向Fの側から当接することで、第1パイプ3の離脱を規制する。
リテーナ11が規制位置にあるとき、壁部25が、固定脚73、75に対し、軸前方向Fの側から当接する。そのため、連結された第1パイプ3に対し、軸前方向Fの力を加えても、固定脚73、75は、壁部25によって支持されるため、変形し難い。
リテーナ11が規制位置にあるとき、図2に示すように、付勢脚77は、バルジ部21に対し、軸後方向Bの側に少し隙を有して存在する。また、付勢脚79も、バルジ部21に対し、軸後方向Bの側に少し隙を有して存在する。
3.コネクタ1が奏する効果
(1A)第1パイプ3を挿入孔13に挿入したとき、コネクタ1の状態は、SD、SE、SFの順に変化する。コネクタ1は、SDの状態のときから、SFの状態のときに至るまで、リテーナ11を下方向Dへ付勢する。コネクタ1は、リテーナ11を下方向Dに付勢している状態において、固定脚73、75の突起部83、85による固定を解除し、リテーナ11を規制位置に移動させる。そのため、リテーナ11は、第1パイプ3をコネクタ1に連結したとき、規制位置へ移動し易い。
(1B)規制部89は、固定脚73、75と一体の部材である。そのため、コネクタ1の構造を簡略化できる。
(1C)ロックボディ7は、第1本体側固定部53B、55B、57B、59Bを備える。第1本体側固定部53B、55B、57B、59Bは、リテーナ11が待機位置にあるときに、固定脚73、75が備える突起部83、85を固定する。
ロックボディ7は、第2本体側固定部53C、55C、57C、59Cを備える。第2本体側固定部53C、55C、57C、59Cは、リテーナ11が規制位置にあるときに、固定脚73、75が備える突起部83、85を固定する。そのため、コネクタ1は、リテーナ11を待機位置及び規制位置において確実に固定することができる。
<第2実施形態>
1.第1実施形態との相違点
第2実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、相違点について以下に説明する。なお、第1実施形態と同じ符号は、同一の構成を示すものであって、先行する説明を参照する。
前述した第1実施形態では、リテーナ11は、図3〜図9に示す形態を有していた。これに対し、第2実施形態では、リテーナ11は、図21に示す形態を有する点で、第1実施形態と相違する。
リテーナ11は、規制板93をさらに備える。規制板93は、基部71のうち、軸前方向Fの側の部分から、下方向Dに延びる板状部材である。規制板93は、規制部95、97と、中央部99と、を備える。
規制部95は、固定脚73の側に位置し、下方向Dに延びている。規制部95の内側の端面95Aの形状は円弧形状である。規制部97は、固定脚75の側に位置し、下方向Dに延びている。規制部97の内側の端面97Aの形状は円弧形状である。
中央部99は、規制部95と規制部97との間に位置する。中央部99は、規制部95、97に比べて、上下方向での幅が小さい部分である。中央部99は、基部71及び規制部95における他の部分に比べて、バルジ部21が傾斜面87Aを軸前方向Fに押したときに弾性変形し易い部分である。なお、基部71及び規制部95は、固定脚接続部に対応する。
規制部95、97は、第1パイプ3がコネクタ1に連結され、リテーナ11が規制位置にあるときに、バルジ部21に対し軸前方向Fの側から当接することで、第1パイプ3の離脱を規制する機能を有する。固定脚73、75は、第1実施形態における規制部89は備えない。
2.コネクタ1が奏する効果
以上詳述した第2実施形態によれば、前述した第1実施形態の効果(1A)、(1C)を奏し、さらに、以下の効果を奏する。
(2A)リテーナ11は、中央部99を備える。中央部99は、上下方向での幅が小さい部分である。そのため、リテーナ11は、バルジ部21が固定脚73、75と当接したとき、中央部99において容易に弾性変形し、固定脚73、75が外側に変位する。その結果、コネクタ1は、図17及び図18におけるSAの状態から、SCの状態に容易に移行することができる。また、コネクタ1は、図19及び図20におけるSDの状態から、SFの状態に容易に移行することができる。
<他の実施形態>
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
(1)上記各実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素に分担させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に発揮させたりしてもよい。また、上記各実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記各実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。
(2)上述したコネクタ1の他、当該コネクタ1を構成要素とするシステム、コネクタ1の製造方法等、種々の形態で本開示を実現することもできる。
1…コネクタ、3…第1パイプ、5…第2パイプ、5A…端部、7…ロックボディ、9…接続部、11…リテーナ、13…挿入孔、15…開口部、17…貫通孔、19…先端、21…バルジ部、23…先端部、25、27、29、31、33、35…壁部、29A、31A…内周面、37、39…孔、37A、39A…端面、41…段差部、42、44…リブ、43…端面、45、47、49、51…開口部、53、55、57、59…溝、53A、55A、57A、59A…本体部、53B、55B、57B、59B…第1本体側固定部、53C、55C、57C、59C…第2本体側固定部、53D、55D、57D、59D…端部、61…中間部、63…基部、65…先端部、67…突起、71…基部、73、75…固定脚、77、79…付勢脚、81…下端部、83、85…突起部、87…傾斜突起部、87A…傾斜面、89…規制部、91…傾斜面、93…規制板、95、97…規制部、95A、97A…端面、99…中央部、101…段差、103…Oリング

Claims (4)

  1. コネクタ本体と、リテーナと、を備え、
    バルジ部を有する第1パイプ、及び第2パイプとそれぞれ連結するコネクタであって、
    前記コネクタ本体は、
    前記第1パイプが一方の側から挿入される挿入孔と、
    前記挿入孔に連通する開口部と、
    を備え、
    前記リテーナは、
    前記第1パイプの前記挿入孔への挿入及び離脱を許容する待機位置と、連結された前記第1パイプの離脱を規制する規制位置と、の間を移動可能に構成され、
    前記リテーナは、
    前記開口部から前記コネクタ本体の内部に挿入される固定脚と、
    前記開口部から前記コネクタ本体の内部に挿入される付勢脚と、
    前記第1パイプが前記コネクタに連結され、前記リテーナが前記規制位置にあるときに、前記バルジ部に対し前記一方の側から当接することで、前記第1パイプの離脱を規制する規制部と、
    を備え、
    前記固定脚は、前記リテーナが前記待機位置にあるとき、及び前記リテーナが前記規制位置にあるときに、前記コネクタ本体に固定される固定部を備え、
    前記固定脚は、前記リテーナが前記待機位置にあり、前記第1パイプが前記挿入孔に挿入されたときに、前記バルジ部と当接することで前記第1パイプの径方向外側に移動し、前記固定部による固定を解除するように構成され、
    前記付勢脚は、前記リテーナが前記待機位置にあり、前記第1パイプが前記挿入孔に挿入されたときに、前記固定脚が前記バルジ部と当接する前に、前記第1パイプのうち、前記バルジ部よりも先端側にある先端部と当接して前記第1パイプの径方向外側へ弾性変形し、前記リテーナを前記規制位置の方向へ付勢するように構成された、
    コネクタ。
  2. 請求項1に記載のコネクタであって、
    前記固定脚と前記規制部とは一体の部材である、
    コネクタ。
  3. 請求項1又は2に記載のコネクタであって、
    前記コネクタ本体は、
    前記リテーナが前記待機位置にあるときに前記固定部を固定する第1本体側固定部と、
    前記リテーナが前記規制位置にあるときに前記固定部を固定する第2本体側固定部と、
    をさらに備えるコネクタ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のコネクタであって、
    前記リテーナは、一方の前記固定脚と、他方の前記固定脚とを接続する固定脚接続部をさらに備え、
    前記固定脚接続部の一部は、前記固定脚接続部における前記一部以外の部分に比べて、前記バルジ部が前記固定脚と当接したときに弾性変形し易い、
    コネクタ。
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