JP2021134184A - 歯牙用水系組成物 - Google Patents

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Mari Sakai
万里 坂井
清章 河原
Kiyoaki Kawahara
清章 河原
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Abstract

【課題】 本発明は、使用者が自らの歯に容易に処置をすることができ、かつしっかりと歯の表面にアパタイトの層を形成することができる、新規な歯牙用水系組成物を提供することを目的とする。【解決手段】 本発明の歯牙用水系組成物は、アパタイト源、カルシウム塩、マグネシウム塩、及びカルボン酸を含んでなる。好ましくは、本発明の歯牙用水系組成物は、リン酸系化合物をさらに含む。好ましくは、本発明の歯牙用水系組成物は、pHが、6.0〜8.0である。好ましくは、本発明の歯牙用水系組成物は、過酸化水素及び過酸化尿素を実質的に含有していない。【選択図】 なし

Description

本発明は、歯牙用水系組成物に関する。
歯は、加齢によって黄変していき、またコーヒー、タバコ等による色素の沈着によって着色することがある。これに対して、審美性の観点から、歯のホワイトニングの需要が高まっている。
歯のホワイトニング手法としては、基本的には歯に沈着した色素を化学反応によって無色化及び/又は除去するものであり、過酸化水素等の過酸化物を用いる方法が知られている。
例えば、特許文献1では、過酸化水素と無水ケイ酸とを用いたホワイトニング方法が開示されている。この方法では、まずリン酸溶液によって歯をエッチングして、水洗い及び乾燥をした後に、過酸化水素と無水ケイ酸とを含む漂白剤を歯に塗布する。漂白剤が無水ケイ酸を含むことで、漂白剤が適度な粘度を有しており、作業性及び漂白効率が高まるとしている。
また、他の歯のホワイトニング手法として、歯の表面にアパタイトを結晶化させてアパタイトの層を形成する方法が知られている。
例えば、特許文献2及び非特許文献1は、フッ化アパタイト、過酸化物、及びリン酸を含む組成物を用いた歯のホワイトニング方法を開示している。この組成物によれば、フッ化アパタイトが歯のエナメル質に直接に化学結合し、歯牙の再石灰化が効率よく行われるとしている。また、この方法では、歯牙のエナメル質の表面がフッ化アパタイトにより再結晶化することから、虫歯予防の効果を発揮するとともに、美白後の歯牙の脆弱化が防止される、としている。
特開平5−320033号公報 特開2001−233749号公報
Kazue Yamagishi, et al., "A synthetic enamel for rapid tooth repair", Nature, Vol.433, 819 (2005)
特許文献2及び非特許文献1に記載の組成物では、歯の表面にアパタイトの層を形成でき、ホワイトニング効果及び虫歯予防効果等は得られるものの、pHが非常に低く、かつ過酸化物等を用いる。これは、歯の表面の一部を溶かしつつ、溶け出した成分を再結晶化させるという、この組成物の効果の機序に基づいている。そのため、その組成物を歯茎等に長時間接触させると、炎症が発生する可能性があり、その処置は、基本的に歯科医院でのみ行われてきた。
本発明は、使用者が自らの歯に容易に処置をすることができ、かつしっかりと歯の表面にアパタイトの層を形成することができる、新規な歯牙用水系組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、以下の態様を有する本発明により、上記課題を解決できることを見出した。
《態様1》
アパタイト源、カルシウム塩、マグネシウム塩、及びカルボン酸を含む、歯牙用水系組成物。
《態様2》
前記アパタイト源が、ヒドロキシアパタイト、フッ化アパタイト、及びこれらの組合せからなる群より選択される1種である、態様1に記載の歯牙用水系組成物。
《態様3》
前記カルシウム塩が、塩化カルシウム、酢酸カルシウム、炭酸カルシウム、及びこれらの組合せからなる群より選択される1種である、態様1又は2に記載の歯牙用水系組成物。
《態様4》
前記マグネシウム塩が、塩化マグネシウム、酢酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、及びこれらの組合せからなる群より選択される1種である、態様1〜3のいずれか一項に記載の歯牙用水系組成物。
《態様5》
前記カルボン酸が、分子量300以下のカルボン酸である、態様1〜4のいずれか一項に記載の歯牙用水系組成物。
《態様6》
前記カルシウム塩及び前記マグネシウム塩が、炭酸塩であり、前記カルボン酸が、酢酸である、態様1〜5のいずれか一項に記載の歯牙用組水系成物。
《態様7》
リン酸系化合物をさらに含む、態様1〜6のいずれか一項に記載の歯牙用水系組成物。
《態様8》
pHが、6.0〜8.0である、態様1〜7のいずれか一項に記載の歯牙用水系組成物。
《態様9》
過酸化水素及び過酸化尿素を実質的に含有していない、態様1〜8のいずれか一項に記載の歯牙用水系組成物。
本発明によれば、使用者が自らの歯に容易に処置をすることができ、かつしっかりと歯の表面にアパタイトの層を形成することができる、新規な歯牙用水系組成物を提供することができる。この組成物を用いることで、歯に高いホワイトニング効果及び虫歯予防効果を与えることができるため、本発明は非常に有利な効果を与えることができる。
本発明の歯牙用水系組成物は、アパタイト源、カルシウム塩、マグネシウム塩、及びカルボン酸を含むことができる。また、本発明は、アパタイト源、カルシウム塩、マグネシウム塩、及びカルボン酸を含有させることによって得られる歯牙用水系組成物の製造方法にも関する。
ここで「含む」とは、「含有させることによって得られる」の意味を包含するものとする。例えば、塩化カルシウムが水中に完全に溶解されて、その水溶液中には、カルシウムイオンと塩素イオンだけが存在しており、塩化カルシウムが存在していなかったとしても、本明細書においては、その水溶液は、塩化カルシウムを含むと言及する。
本明細書中で各成分の質量%、質量比等に言及している場合、これらはその組成物が含んでいる量と、その組成物を得るのに含有させた量との両方を意味する。
本発明者らは、アパタイト源、カルシウム塩、マグネシウム塩、及びカルボン酸を含む組成物であれば、過酸化物を使用したり、非常に強い酸性にしたりしなくても、歯の表面にアパタイトの層を形成できることが分かった。これは、過酸化物と強い酸とを用いて歯の表面の一部を溶かしつつ溶け出した成分を再結晶化させるという特許文献2及び非特許文献1に記載の組成物の機序とは、異なった機序でアパタイトの層が形成されていることを示唆しており、非常に驚くべき発見であった。理論に拘束されないが、これはカルボン酸がアパタイト源を化学修飾して歯の再石灰化を促進するとともに、カルシウム塩とマグネシウム塩が、唾液中又はこの組成物中のリン酸と共に、再石灰化を促進するものと考えられる。
この組成物であれば、歯茎等に組成物を長時間させても、炎症が発生しにくい。そのため、この組成物は、歯磨き粉のように使用したり、単に歯の表面に塗布したり、マウスピースの内側に塗って歯に接触させたりするだけで、使用者が自ら容易に使用することができるため、使用者は、歯科医院に行く必要がない。
この組成物のpHは、歯茎の炎症等を防止するために、好ましくは中性であり、例えば5.0〜9.0、6.0〜8.0、又は6.5〜7.5の範囲とすることができる。
また好ましくは、この組成物は、歯茎の炎症等を防止するために、過酸化物、特に過酸化水素及び過酸化尿素を実質的に含有していない。「実質的に含有していない」とは、この物質が、この組成物中に、3.0質量%以下、1.0質量%以下、0.5質量%以下、0.1質量%以下、0.05質量%以下、又は0.01質量%以下であることをいう。例えば、過酸化物の含有量は、全組成物中で0.001質量%以上1.0質量%以下であってもよい。
〈アパタイト源〉
アパタイト源は、歯の表面に結晶化されるアパタイトの原料となる物質である。アパタイト源としては、この組成物に含まれる他の成分とともに、歯の表面にアパタイトの層を形成できることができれば、特に限定されない。例えば、アパタイト源としては、ヒドロキシアパタイト、フッ化アパタイト、塩化アパタイト、炭酸アパタイト、炭酸水素アパタイト等を挙げることができ、これらの中でも特にヒドロキシアパタイト及びフッ化アパタイトを挙げることができる。これらは、単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
全組成物のうちのアパタイト源の含有量は、0.1質量%以上、0.3質量%以上、0.5質量%以上、0.8質量%以上、又は1.0質量%以上であってもよく、5.0質量%以下、3.0質量%以下、1.5質量%以下、1.0質量%以下、0.8質量%以下、又は0.5質量%以下であってもよい。例えば、アパタイト源の含有量は、全組成物中で0.1質量%以上3.0質量%以下、又は0.3質量%以上1.0質量%以下であってもよい。
〈カルシウム塩及びマグネシウム塩〉
カルシウム塩及びマグネシウム塩は、化学修飾されたアパタイト源を歯の表面に結晶化させるための物質である。カルシウム塩とマグネシウム塩とを組み合わせて、これらをイオン化して用いることで歯の表面にアパタイトの層が形成することができると考えられる。カルシウムは、歯の脱灰/再石灰化サイクルの再石灰化時に唾液中又はこの組成物中のリン酸と共に、再石灰化を促進するものと考えられる。マグネシウムは、骨組織の表面に存在する骨芽細胞に働きかけ、骨の中に入るカルシウム量を調節するため、マグネシウムがないとカルシウムが有効に再石灰化を促進することができなくなると考えられる。カルシウム塩及びマグネシウム塩としては、毒性が低く、かつこの組成物に含まれる他の成分とともに、歯の表面にアパタイトの層を形成できることができれば、特に限定されない。
カルシウム塩及びマグネシウム塩の水溶性は特に限定されず、例えば20℃の水100gに対して、10g以上又は50g以上の水溶性を有することができる。また、カルシウム塩及びマグネシウム塩は、この組成物による有利な効果が得られる範囲で添加されたときに、組成物のpHを過度に酸性又は塩基性にしないことが好ましい。なお、難水溶性のカルシウム塩及びマグネシウム塩は、カルボン酸等とともに用いることによって、その少なくとも一部を水系組成物に溶解させることができる。
例えば、カルシウム塩としては、塩化カルシウム、ギ酸カルシウム、酢酸カルシウム、水酸化カルシウム、硝酸カルシウム、炭酸水素カルシウム、ヨウ化カルシウム、炭酸カルシウム等を挙げることができ、これらの中でも塩化カルシウム、酢酸カルシウム、及び炭酸カルシウム、特に炭酸カルシウムを挙げることができる。これらは、単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
例えば、マグネシウム塩としては、塩化マグネシウム、ギ酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、炭酸水素マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、炭酸マグネシウム等を挙げることができ、これらの中でも塩化マグネシウム、酢酸マグネシウム、及び炭酸マグネシウム、特に炭酸マグネシウムを挙げることができる。これらは、単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
カルシウム塩及びマグネシウム塩の量は、アパタイト源100質量部に対して、それぞれ10質量部以上、30質量部以上、50質量部以上、100質量部以上、又は200質量部以上であってもよく、1000質量部以下、500質量部以下、300質量部以下、200質量部以下、100質量部以下、又は50質量部以下であってもよい。例えば、カルシウム塩及びマグネシウム塩の量は、アパタイト源100質量部に対して、10質量部以上1000質量部以下、又は50質量部以上300質量部以下であってもよい。
カルシウム塩の量のマグネシウム塩の量に対する比(カルシウム塩の量/マグネシウム塩の量)は、0.1以上、0.3以上、0.5以上、0.8以上、1.0以上、1.2以上、1.5以上、又は2.0以上であってもよく、10.0以下、8.0以下、5.0以下、4.0以下、3.0以下、2.0以下、1.5以下、1.0以下、又は0.5以下であってもよい。例えば、その比は、1.0以上5.0以下、又は1.5以上4.0以下であってもよく、あるいは0.2以上1.0以下、又は0.25以上0.7以下であってもよい。
〈カルボン酸〉
カルボン酸は、アパタイト源を化学修飾するための物質である。カルボン酸としては、毒性が低く、かつこの組成物に含まれる他の成分とともに、歯の表面にアパタイトの層を形成できることができれば、特に限定されない。
カルボン酸としては、好ましくは分子量300以下のカルボン酸を挙げることができ、例えばC1〜C20の飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、ヒドロキシ酸、芳香族カルボン酸、ジカルボン酸、トリカルボン酸、オキソカルボン酸等を挙げることができる。具体的には、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、酒石酸、シュウ酸、クエン酸、マロン酸、コハク酸等を挙げることができる。これらは、単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
カルボン酸の量は、アパタイト源100質量部に対して、10質量部以上、30質量部以上、50質量部以上、100質量部以上、又は200質量部以上であってもよく、1000質量部以下、500質量部以下、300質量部以下、200質量部以下、100質量部以下、又は50質量部以下であってもよい。例えば、カルボン酸の量は、アパタイト源100質量部に対して、10質量部以上1000質量部以下、又は50質量部以上300質量部以下であってもよい。
〈リン系酸化合物〉
組成物には、リン系酸化合物を含有させることができる。リン系酸化合物としては、リン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸、亜ホスホン酸、亜ホスフィン酸等を挙げることができる、この中でも特にリン酸を挙げることができる。これらは、単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
リン系酸化合物の量は、アパタイト源100質量部に対して、10質量部以上、30質量部以上、50質量部以上、100質量部以上、又は200質量部以上であってもよく、1000質量部以下、500質量部以下、300質量部以下、200質量部以下、100質量部以下、又は50質量部以下であってもよい。例えば、リン系酸化合物の量は、アパタイト源100質量部に対して、10質量部以上1000質量部以下、又は50質量部以上300質量部以下であってもよい。
〈他の塩〉
組成物には、保存安定性等を高める目的で、他の水溶性の金属塩、例えばカリウム塩、ナトリウム塩、亜鉛塩等を含有させることができる。そのような金属塩としては、塩化カリウム、安息香酸カリウム、ギ酸カリウム、酢酸カリウム、硝酸カリウム、炭酸カリウム、リン酸カリウム、塩化ナトリウム、安息香酸ナトリウム、ギ酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、塩化亜鉛、ギ酸亜鉛、酢酸亜鉛、炭酸亜鉛等を挙げることができる。これらは、単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
全組成物のうちの他の水溶性の金属塩の含有量は、合計で、0.1質量%以上、0.3質量%以上、0.5質量%以上、0.8質量%以上、又は1.0質量%以上であってもよく、5.0質量%以下、3.0質量%以下、1.5質量%以下、1.0質量%以下、0.8質量%以下、又は0.5質量%以下であってもよい。例えば、他の水溶性の金属塩の含有量は、全組成物中で0.1質量%以上5.0質量%以下、又は0.3質量%以上3.0質量%以下であってもよい。
〈溶媒〉
この組成物は、水系組成物であり、溶媒として水を含むことができ、さらにエタノール等のアルコールを含むことができる。
溶媒の量は、この組成物の使用態様及び目的とする粘度によって調整することができるが、例えば全組成物のうちの溶媒の含有量は、合計で、30質量%以上、50質量%以上、70質量%以上、80質量%以上、又は90質量%以上であってもよく、95質量%以下、93質量%以下、90質量%以下、80質量%以下、70質量%以下、又は60質量%以下であってもよい。例えば、他の全組成物のうちの溶媒の含有量は、全組成物中で50質量%以上95質量%以下、又は70質量%以上90質量%以下であってもよい。
〈他の成分〉
この組成物は、通常の歯磨き粉等に含まれる成分、例えば甘味料、湿潤剤、粘度調整剤、ヤニ取り剤、抗炎症剤、可溶剤、研磨材、pH調整剤、保存料、香料等をさらに含むことができる。
これらの成分は、その成分の目的に応じてその含有量を決めることができるが、例えば、全組成物のうちのそれらの成分の含有量は、それぞれ、0.1質量%以上、0.3質量%以上、0.5質量%以上、0.8質量%以上、又は1.0質量%以上であってもよく、5.0質量%以下、3.0質量%以下、1.5質量%以下、1.0質量%以下、0.8質量%以下、又は0.5質量%以下であってもよい。例えば、それらの成分の含有量は、それぞれ、全組成物中で0.1質量%以上5.0質量%以下、又は0.3質量%以上3.0質量%以下であってもよい。
〈他の成分‐甘味料〉
この組成物は、風味の観点から、甘味料として糖アルコールを含有することができる。この組成物は、カルシウム塩及びマグネシウム塩を含み、これらが苦味を有している場合があるため、そのような場合には、甘味料を含むことが特に好ましい。
そのような糖アルコールとしては、ソルビトール、キシリトール、エリスリトール、還元パラチノース、マンニトール等を挙げることができる。この中でも特に、水への溶解性が高く、組成物をなめらかな感触にする観点から、ソルビトール又はキシリトールが好ましい。これらは、単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
〈他の成分‐湿潤剤〉
この組成物は、さらに湿潤剤(保湿剤)を含むことができる。湿潤剤としては、グリセリン、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリコシルトレハロース、加水分解水添デンプン、加水分解卵殻膜、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム等を挙げることができる。これらは、単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
〈他の成分‐粘度調整剤〉
この組成物の使用態様に応じて、適宜、粘度を調整することが有用であるため、この組成物は、さらに粘度調整剤を含むことができる。これにより、この組成物を、ペースト状、ムース状、ジェル状、クリーム状、液体状等として用いることができる。
粘度調整剤としては、カルボキシメチルセルロースナトリウム(セルロースガム)、ヒドロキシアルキルセルロース、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、キサンタンガム、ポリアクリル酸ナトリウム、ペクチン、寒天、トラガントガム、アラビアガム、グアーガム、カラヤガム、ローカストビーンガム、ジェラガム、タマリドガム、サイリウムシードガム、及びカルボキシビニルポリマー等を挙げることができる。これらは、単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
〈他の成分‐ヤニ取り剤〉
この組成物は、歯の美白効果を高めるために、ヤニ取り剤を含有することができる。ヤニ取り剤としては、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン等の公知の物質を使用することができる。これらは、単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
〈他の成分‐抗炎症剤〉
この組成物は、さらに抗炎症剤を含むことができる。抗炎症剤としては、アスコルビン酸、アラントイン、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム、アズレン、グリチルレチン酸、エピジヒドロコレステリン、ヒノキチオール、塩化リゾチーム、グリチルリチン酸及びその塩類が挙げられ、その中でもアスコルビン酸、アラントイン、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム、グリチルレリン酸、グリチルリチン酸ジカリウムが好ましい。これらは、単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
〈他の成分‐可溶剤〉
この組成物は、さらに各成分の溶解性を高めるための可溶剤を含むことができる。そのような可溶剤としては、ノニオン系界面活性剤を挙げることができ、具体的にはポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(ポリオキシエチレン水添ヒマシ油)、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル等を挙げることができる。これらは、単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
〈他の成分‐研磨材〉
この組成物は、特に歯磨き粉のような態様で用いられる場合にはさらに研磨材を含むことができる。一方で、この組成物を、単に歯の表面に塗布したり、マウスピースの内側に塗って歯に接触させたりする場合には、この組成物は、研磨材を実質的に含有していなくてもよい。
研磨剤としては、含水シリカ、無水シリカ、シリカゲル、アルミノシリケート、ジルコノシリケート等のシリカ系研磨剤、第2リン酸カルシウム・2水和物及び無水和物、ピロリン酸カルシウム、炭酸カルシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、酢酸マグネシウム、第3リン酸マグネシウム、ゼオライト、さらに合成樹脂系研磨剤等を挙げることができる。これらは、単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
〈他の成分‐pH調整剤〉
この組成物は、含まれる成分によって組成物のpHが過度に酸性又は塩基性になる場合には、さらにpH調整剤を含むことができる。それにより、歯茎の炎症等を防止することができる。他の成分として用いられるpH調整剤としては、例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等を挙げることができ、塩酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等であってもよい。これらは、単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
〈他の成分‐防腐剤〉
この組成物は、さらに防腐剤を含むことができる。防腐剤としては、例えば、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン等のパラベン類、安息香酸ナトリウム、フェノキシエタノール、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン等を配合することができる。これらは、単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
〈他の成分‐香料〉
この組成物は、さらに香料を含むことができる。この組成物は、カルシウム塩及びマグネシウム塩を含み、これらが苦味を有している場合があるため、そのような場合には、香料を含むことが特に好ましい。
香料として、例えば、メントール、メントン、イソメントン、乳酸メンチル、酢酸テルピニル、チモール、ターピネオール、オイゲノール、リナロール、ゲラニオール、シトロネロール、カルボン、サリチル酸メチル、バニリン、ベンジルサクシネート、メチルオイゲノール、アネトール、リモネン、オシメン、n−デシルアルコール、メチルアセタート、シトロネニルアセテート、シネオール、エチルリナロール、ワニリン、タイム、ナツメグ、スペアミント油、ペパーミント油、レモン油、オレンジ油、グレープフルーツ油、セージ油、ローズマリー油、珪皮油、シソ油、冬緑油、丁子油、ユーカリ油、ピメント油、ティーツリー油、タバナ油、スターアニス油、コリアンダー油、ハッカ油、フェンネル油、珪藻油、バジル油等を挙げることができる。これらは、単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明を以下の実施例でさらに具体的に説明をするが、本発明はこれによって限定されるものではない。
以下の表に示す成分で歯牙用水系組成物を配合し、終夜で静置させた。
Figure 2021134184
上記の組成物を、マウスピースの内側に塗って歯に接触するようにして就寝した。翌朝にマウスピースを外してうがいをしたところ、歯の表面に光沢が出て、歯の舌触りにも平滑感が出た。
複数の歯科衛生士が確認したところ、上記の組成物による歯のホワイトニング効果は、特許文献2及び非特許文献1に記載の組成物によって得られる効果に対して、同等以上であった。
本発明の歯牙用水系組成物によれば、使用者が自らの歯に容易に処置をすることができ、かつしっかりと歯の表面にアパタイトの層を形成することができるため、それにより歯に高いホワイトニング効果及び虫歯予防効果を与えることができる。そのため、本発明は、産業上非常に有用である。

Claims (9)

  1. アパタイト源、カルシウム塩、マグネシウム塩、及びカルボン酸を含む、歯牙用水系組成物。
  2. 前記アパタイト源が、ヒドロキシアパタイト、フッ化アパタイト、及びこれらの組合せからなる群より選択される1種である、請求項1に記載の歯牙用水系組成物。
  3. 前記カルシウム塩が、塩化カルシウム、酢酸カルシウム、炭酸カルシウム、及びこれらの組合せからなる群より選択される1種である、請求項1又は2に記載の歯牙用水系組成物。
  4. 前記マグネシウム塩が、塩化マグネシウム、酢酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、及びこれらの組合せからなる群より選択される1種である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の歯牙用水系組成物。
  5. 前記カルボン酸が、分子量300以下のカルボン酸である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の歯牙用水系組成物。
  6. 前記カルシウム塩及び前記マグネシウム塩が、炭酸塩であり、前記カルボン酸が、酢酸である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の歯牙用水系組成物。
  7. リン酸系化合物をさらに含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の歯牙用水系組成物。
  8. pHが、6.0〜8.0である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の歯牙用水系組成物。
  9. 過酸化水素及び過酸化尿素を実質的に含有していない、請求項1〜8のいずれか一項に記載の歯牙用水系組成物。
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