JP2021133184A - 熱中症予防システム - Google Patents

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Abstract

【課題】熱中症になる可能性の予測精度を向上させることができる熱中症予防システムを提供する。【解決手段】熱中症予防システム100は、人の頭部発汗量を測定する発汗量測定部911と、人の身長又は体重を含む固有データを記憶する固有データ記憶部103と、発汗量測定部から取得した発汗量データ及び固有データに基づいて、人の全身発汗量を算出する全身発汗量算出部201と、全身発汗量に基づいて、人が熱中症になる可能性を予測する熱中症予測部203と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、熱中症予防システムに関する。
工事現場等においては、作業者は高温の環境下で作業に従事することがある。高温の環境下においては、作業者の熱中症を予防することが必要となる。例えば特許文献1には、熱中症予防システムの一例が記載されている。特許文献1の熱中症予防システムにおいては、人の身体の状態を測定する身体状態センサから取得した測定データ、及び測定データと熱中症発生リスクとの関係を示す関係データに基づいて、熱中症発生リスクが算出されている。
特開2018−116584号公報
しかし、特許文献1の熱中症予防システムでは、熱中症になる可能性の予測精度を向上させるには限界があった。
本発明は、上述した課題を解決するものであり、熱中症になる可能性の予測精度を向上させることができる熱中症予防システムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための熱中症予防システムは、人の頭部発汗量を測定する発汗量測定部と、前記人の身長又は体重を含む固有データを記憶する固有データ記憶部と、前記発汗量測定部から取得した発汗量データ及び前記固有データに基づいて、前記人の全身発汗量を算出する全身発汗量算出部と、前記全身発汗量に基づいて、前記人が熱中症になる可能性を予測する熱中症予測部と、を備える。
本開示の熱中症予防システムの望ましい態様として、前記人のいる場所の環境を測定する環境測定装置を備え、前記全身発汗量算出部は、前記発汗量データ、前記固有データ、及び前記環境測定装置から取得した環境データに基づいて、前記全身発汗量を算出する。
本開示の熱中症予防システムの望ましい態様として、前記人の皮膚温度、深部体温、心拍数、心拍間隔、及び呼吸数の少なくとも1つを測定するバイタルセンサを備え、前記全身発汗量算出部は、前記発汗量データ、前記固有データ、及び前記バイタルセンサから取得したバイタルデータに基づいて、前記全身発汗量を算出する。
本開示の熱中症予防システムの望ましい態様として、前記固有データは、前記人の熱中症罹患履歴を含む。
本開示の熱中症予防システムの望ましい態様として、前記熱中症予測部は、人工知能によって前記人が熱中症になる可能性を予測する。
本開示の熱中症予防システムの望ましい態様として、前記固有データは、前記人の頭部表面積及び全身表面積を含み、前記全身発汗量算出部は、前記発汗量データ、前記頭部表面積、及び前記全身表面積に基づいて、前記全身発汗量を算出する。
本開示の熱中症予防システムの望ましい態様として、前記全身発汗量算出部は、前記全身発汗量をP、所定の係数をα、前記頭部発汗量をQ、前記頭部表面積をR、前記全身表面積をSとすると、下記式(8)によって前記全身発汗量を算出する。
P=α×Q×S/R ・・・(8)
本開示の熱中症予防システムの望ましい態様として、前記人に取り付けられる加速度センサを備え、前記全身発汗量算出部は、前記加速度センサから取得した情報に基づいて、前記所定の係数を変更する。
本開示の熱中症予防システムの望ましい態様として、前記全身発汗量算出部は、前記加速度センサから取得した加速度が所定の閾値未満である場合に前記所定の係数を第1値に設定し、前記加速度センサから取得した加速度が所定の閾値以上である場合に前記所定の係数を第2値に設定し、前記第2値は、前記第1値よりも大きい。
本開示の熱中症予防システムの望ましい態様として、前記所定の係数は、1以上2以下である。
本開示の熱中症予防システムの望ましい態様として、前記所定の係数は、1.4以上1.8以下である。
本開示の熱中症予防システムの望ましい態様として、前記固有データは、前記人の身長、体重、及び頭囲を含み、前記固有データ記憶部は、前記身長、前記体重、及び前記頭囲に基づいて算出した前記頭部表面積及び前記全身表面積を記憶している。
本開示の熱中症予防システムの望ましい態様として、前記人の運動時間を測定する運動時間測定部と、前記人のいる場所の気温を測定する環境測定装置と、を備え、前記全身発汗量算出部は、前記発汗量データ、前記運動時間測定部から取得した運動時間データ、及び前記環境測定装置から取得した環境データに基づいて、前記人の全身発汗量を算出する。
本開示の熱中症予防システムの望ましい態様として、前記固有データは、前記人の年齢、身長、体重、頭囲、頭髪量、及び運動習慣を含み、前記環境測定装置は、前記人のいる場所の相対湿度を測定し、前記全身発汗量算出部は、前記発汗量データ、前記運動時間データ、前記環境データ、及び前記固有データに基づいて、前記全身発汗量を算出する。
本開示の熱中症予防システムの望ましい態様として、前記全身発汗量算出部は、前記全身発汗量をP、前記頭部発汗量をQ、前記年齢をY、前記体重をW、前記身長をHe、前記頭囲をC、前記頭髪量をHa、前記運動習慣をMc、前記運動時間をMt、前記気温をT、前記相対湿度をHuとすると、下記式(9)によって前記全身発汗量を算出する。
P=α×Q+α×Y+α×W+α×He+α×C+α×Ha+α×Mc+α×Mt+α×T+α10×Hu+α11 ・・・(9)
本開示の熱中症予防システムの望ましい態様として、前記全身発汗量算出部は、全身発汗量推定値(g)をP、頭部発汗量(g)をQ、年齢(歳)をY、体重(kg)をW、身長(cm)をHe、頭囲(cm)をC、頭髪量(g)をHa、運動習慣(回/週)をMc、運動時間(分)をMt、気温(℃)をT、相対湿度(%)をHuとすると、下記式(14)によって前記全身発汗量を算出する。
P=9.54×Q−0.2×Y+0.76×W+0.17×He+2.56×C+13.2×Ha−0.1×Mc+4.89×Mt+27.1×T+0.87×Hu−1900 ・・・(14)
本開示の熱中症予防システムによれば、熱中症になる可能性の予測精度を向上させることができる。
図1は、実施形態の熱中症予防システムの模式図である。 図2は、実施形態の熱中症予防システムの模式図である。 図3は、実施形態の頭部装着装置の断面図である。 図4は、頭部発汗量と全身発汗量との関係を示すグラフである。 図5は、頭部発汗量と全身発汗量との関係を示すグラフである。 図6は、全身発汗量推定値と全身発汗量との関係を示すグラフである。
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、本発明を実施するための形態(以下、実施形態という)により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
(実施形態)
図1は、実施形態の熱中症予防システムの模式図である。図2は、実施形態の熱中症予防システムの模式図である。図3は、実施形態の頭部装着装置の断面図である。
本実施形態の熱中症予防システム100は、作業者の熱中症の発症を抑制するためのシステムである。熱中症予防システム100は、例えば建設現場等における作業者に適用される。熱中症予防システム100は、人の全身発汗量を推定する全身発汗量推定システム500でもある。図1に示すように、熱中症予防システム100は、頭部装着装置10と、環境測定装置59と、管理装置91と、警報装置95と、固有データ記憶部103と、熱中症予測装置200と、を含む。
頭部装着装置10は、例えば作業者の頭部に装着される。以下の説明において、頭部装着装置10を装着する人間を装着者と記載する。例えば本実施形態の頭部装着装置10はヘルメットである。図1から図3に示すように、頭部装着装置10は、内殻30と、外殻20と、スペーサ40と、ファン60と、バッテリー11と、第1流路41と、第2流路42と、第1湿度センサ51と、第2湿度センサ52と、バイタルセンサ56と、加速度センサ57と、通信装置58と、を備える。
図3に示すように、内殻30は、装着者の頭部に面する部材である。内殻30は、例えば合成樹脂又は布等で形成されている。内殻30は、複数の隙間を備えており、装着者の頭部の一部を覆っている。装着者の頭部で生じる汗は、水蒸気となり、内殻30に遮閉されずに内殻30を通過する。
図3に示すように、外殻20は、内殻30を覆う部材であって、半球状である。外殻20は、本体21と、緩衝材25と、を備える。本体21は、例えば合成樹脂で形成されている。緩衝材25は、本体21の内表面に取り付けられている。緩衝材25の内表面は、内殻30に面している。緩衝材25は、内部に空洞を備える。以下の説明において、外殻20で囲まれる略半球状の領域に対して外側の領域を外部Eとする。
図3に示すように、スペーサ40は、内殻30と外殻20との間に配置されている。より具体的には、スペーサ40は、内殻30と緩衝材25との間に挟まっている。このため、内殻30と緩衝材25との間には隙間がある。
図3に示すように、ファン60は、外殻20に設けられる。ファン60の風量は、手動又は管理装置91に含まれる制御回路で調節できる。ファン60は、第2流路42から出る排出空気の温度が排出空気の露点温度以上となる風量で送風するように調節される。すなわち、ファン60は、排出空気の周辺のものに結露が生じない風量で送風するように調節される。ファン60の最低風量は、排出空気が露点温度以上となるような風量であることが好ましい。これは、一般的に湿度センサは相対湿度が100%より高い空気の湿度(露点温度以下である空気の湿度)を計測できないためである。排出空気の相対湿度を100%以下にするためには、後述する第2湿度センサ52が計測した温度が露点温度以上になるように管理装置91がファン60の風量を増加させればよい。一般的な作業環境である排出空気の相対湿度が100%にならないような環境下(排出空気の周辺のものに結露が生じない環境下)で使用される場合には、装着者の暑さに対する耐性及び発汗量に応じて、簡易的に手動でファン60の風量を好みの風量に設定しても、排出空気は露点以上となる。このため、後述する第2湿度センサ52は、正確な絶対湿度を計測できる。第2湿度センサ52の表面の空気が入れ替わるように、ファン60の最低風量は、0.01l/min以上であることが好ましい。ファン60の風量は、0.01l/min以上500l/min以下であることがより好ましい。
バッテリー11は、ファン60、第1湿度センサ51、第2湿度センサ52、バイタルセンサ56、加速度センサ57、及び通信装置58に電力を供給する。バッテリー11は、外殻20に取り付けられる。
図3に示すように、第1流路41は、装着者の頭部と緩衝材25との間の隙間である。第1流路41の下端部は、外部Eに繋がっている。第1流路41の上端部は、緩衝材25に設けられた穴に繋がっている。緩衝材25に設けられた穴には、ファン60が配置される。ファン60は、第1流路41の上端部に位置する。すなわち、ファン60は、第1流路41の下流側端部に位置する。
図3に示すように、第2流路42は、外殻20に設けられる流路である。第2流路42は、緩衝材25に設けられた空洞である。第2流路42は、第1流路41に繋がっている。第2流路42の下端部は、外部Eに繋がっている。
ファン60は、第1流路41から第2流路42に向かって空気を送る。空気は外部Eから第1流路41に入り、第2流路42から外部Eへ排出される。装着者が汗をかくと、第1流路41には水蒸気が供給される。汗による水蒸気を含む第1流路41の空気が、第2流路42を経て外部Eに排出される。
第1湿度センサ51は、第1流路41に入る吸入空気の絶対湿度(以下、第1絶対湿度という)を測定するためのセンサである。絶対湿度は、単位体積当たりの空気に含まれる水蒸気の量である。図3に示すように、第1湿度センサ51は外部Eに位置する。例えば、第1湿度センサ51は、外殻20に取り付けられている。第1湿度センサ51は、外部Eの空気の温度及び相対湿度を測定する。
第2湿度センサ52は、第2流路42から出る排出空気の絶対湿度(以下、第2絶対湿度という)を測定するためのセンサである。図3に示すように、第2湿度センサ52は、第2流路42に配置される。第2湿度センサ52は、第2流路42の空気の温度及び相対湿度を測定する。
バイタルセンサ56は、装着者の皮膚温度、深部体温、心拍数、心拍間隔、及び呼吸数の少なくとも1つを測定するセンサである。バイタルセンサ56は、図3に示すように、内殻30の内表面に取り付けられている。バイタルセンサ56は、装着者に接している。
加速度センサ57は、装着者の運動状態を測定するためのセンサである。加速度センサ57は、装着者の動きによって生じる加速度を検出する。加速度センサ57は、外殻20に取り付けられる。
通信装置58は、第1湿度センサ51、第2湿度センサ52、バイタルセンサ56、及び加速度センサ57が検出した情報を管理装置91に送信するための装置である。通信装置58は、図1に示すように外殻20に取り付けられている。
環境測定装置59は、装着者がいる場所の環境を測定する。より具体的には、環境測定装置59は、湿球温度、乾球温度、黒球温度及び日射を測定する。環境測定装置59は、装着者のいる作業現場に配置される。環境測定装置59は、湿球温度、乾球温度及び黒球温度の測定値に基づいて、暑さ指数(WBGT:Wet Bulb Globe Temperature)、及び相対湿度を算出する。環境測定装置59は、測定した情報を、例えば通信装置を介して管理装置91に送信する。
管理装置91は、コンピュータであり、例えばCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入力インターフェース、及び出力インターフェース等を含む。管理装置91は、第1湿度センサ51、第2湿度センサ52、バイタルセンサ56、加速度センサ57及び環境測定装置59の測定値を受信する。管理装置91は、1つの作業現場にいる複数の装着者から測定値を受信する。また、管理装置91は、複数の作業現場から測定値を受信する。
図1に示すように、管理装置91は、発汗量測定部911と、運動時間測定部913と、を備える。発汗量測定部911は、装着者の頭部発汗量を算出する。運動時間測定部913は、装着者の運動時間を算出する。
発汗量測定部911は、第1湿度センサ51から受信した吸入空気の温度及び相対湿度に基づいて第1絶対湿度を演算する。相対湿度から絶対湿度を推定するのには各種の近似式があるが、ここでは比較的よく用いられるTetensの式で推定することとし、第1絶対湿度をX(g/m)、吸入空気の温度をt(K)、吸入空気の相対湿度をRH(%)、吸入空気の飽和水蒸気圧をe(hPa)とした場合、発汗量測定部911は、下記式(1)及び式(2)からXを得る。
Figure 2021133184
Figure 2021133184
発汗量測定部911は、第1絶対湿度(X)及びファン60の風量に基づき、単位時間当たりに第1流路41に入る水分の質量を演算する。単位時間当たりに第1流路41に入る水分の質量をA(g/min)、ファン60の風量をV(m/min)とした場合、発汗量測定部911は、下記式(3)からAを得る。
Figure 2021133184
発汗量測定部911は、第2湿度センサ52から受信した排出空気の温度及び相対湿度に基づいて第2絶対湿度を演算する。第2絶対湿度をY(g/m)、排出空気の温度をt(K)、排出空気の相対湿度をRH(%)、排出空気の飽和水蒸気圧をe(hPa)とした場合、発汗量測定部911は、下記式(4)及び式(5)からYを得る。
Figure 2021133184
Figure 2021133184
発汗量測定部911は、第2絶対湿度(Y)及びファン60の風量に基づき、単位時間当たりに第2流路42から出る水分の質量を演算する。この水分の質量をB(g/min)とした場合、発汗量測定部911は、下記式(6)からBを得る。
Figure 2021133184
単位時間当たりに装着者の頭部から蒸発した水分の質量をC(g/min)とした場合、発汗量測定部911は、下記式(7)からCを得る。以下の説明において、単位時間当たりに装着者の頭部から蒸発した水分の質量(C)は、頭部発汗量と記載される。発汗量測定部911は、頭部発汗量を所定間隔毎に演算し記憶する。
Figure 2021133184
運動時間測定部913は、装着者の運動時間を算出する。例えば、運動時間測定部913は、加速度センサ57から取得した情報に基づいて、装着者の運動時間を算出する。運動時間測定部913は、加速度センサ57が検出した加速度が所定の閾値を超えた時間を積算することによって装着者の運動時間を算出する。運動時間測定部913は、加速度センサ57が検出した加速度が所定の閾値以下である状態が一定時間継続した場合に、運動時間をリセットする。なお、運動時間測定部913は、他の方法で運動時間を算出してもよい。例えば、運動時間測定部913は、ファン60の風量センサから取得した情報に基づいて運動時間を算出してもよい。運動時間測定部913は、ファン60の風量が所定の閾値を超えた時間を積算することによって装着者の運動時間を算出する。
警報装置95は、装着者に自身が熱中症になる可能性があることを認識させるための装置である。警報装置95は、例えばスマートフォン等である。警報装置95は、熱中症予測装置200から受信した情報に基づいて、警報を発する。警報の種類は特に限定されない。警報の例としては、音、光又は振動が挙げられる。
固有データ記憶部103は、装着者の固有データを記憶する装置である。固有データ記憶部103は、コンピュータであり、例えばCPU、ROM、RAM、入力インターフェース、及び出力インターフェース等を含む。固有データは、装着者の年齢、性別、身長、体重、頭囲、頭髪量、運動習慣、及び熱中症罹患履歴を含む。例えば、定期的に行われる身体計測の結果が、固有データとして固有データ記憶部103に記憶される。運動習慣は、一定期間において一定強度以上の運動を行う頻度であり、無次元数である。固有データ記憶部103は、例えば身長、体重、及び頭囲に基づき、装着者の頭部表面積及び全身表面積を算出し、記憶している。なお、固有データ記憶部103は、直接測定された装着者の頭部表面積及び全身表面積を記憶していてもよい。熱中症罹患履歴は、装着者が熱中症に罹患した回数である。なお、熱中症罹患履歴は、一定期間において熱中症に罹患した頻度等であってもよい。また、固有データ記憶部103は、熱中症罹患履歴が0でない装着者について、熱中症になった時の発汗量データ、バイタルデータ、及び環境データ等を記憶している。
熱中症予測装置200は、装着者が熱中症になる可能性を予測する装置である。熱中症予測装置200は、クラウド300の一部である。クラウド300は、クラウドコンピューティングとも呼ばれる。例えば、熱中症予測装置200は、クラウド300のサーバに含まれる。
熱中症予測装置200は、インターネットを介して管理装置91から発汗量データ、バイタルデータ、及び環境データを受信する。発汗量データは、例えば発汗量測定部911が算出する頭部発汗量のリアルタイムの値である。バイタルデータは、バイタルセンサが測定する皮膚温度、深部体温、心拍数、心拍間隔、又は呼吸数のリアルタイムの値である。環境データは、環境測定装置59が測定した気温(乾球温度)、相対湿度、及び暑さ指数(WBGT)のリアルタイムの値である。なお、発汗量データは、発汗量測定部911が算出した頭部発汗量の一定時間毎の平均値等であってもよい。なお、バイタルデータは、バイタルセンサが測定した頭部発汗量の一定時間毎の平均値等であってもよい。環境データは、環境測定装置59が測定した気温(乾球温度)、相対湿度、及び暑さ指数(WBGT)の一定時間毎の平均値等であってもよい。
図1に示すように、熱中症予測装置200は、全身発汗量算出部201と、熱中症予測部203と、を備える。全身発汗量算出部201は、装着者の全身発汗量を算出する。全身発汗量算出部201は、頭部発汗量、装着者の頭部表面積及び全身表面積に基づき、装着者の全身発汗量を算出する。全身発汗量算出部201は、全身発汗量(g)をP、所定の係数をα、頭部発汗量(g)をQ、頭部表面積(m)をR、全身表面積(m)をSとすると、下記式(8)によって全身発汗量を算出する。所定の係数(α)は、1以上2以下である。所定の係数(α)は、1.4以上1.8以下であることが好ましい。
P=α×Q×S/R ・・・(8)
全身発汗量算出部201は、加速度センサ57から取得した情報に基づいて、所定の係数(α)を変更する。例えば、全身発汗量算出部201は、加速度センサ57が測定した装着者の加速度が所定の閾値未満の場合に、所定の係数(α)を第1値に設定する。加速度が所定の閾値未満の場合は、装着者が安静にしている状態を想定している。全身発汗量算出部201は、加速度センサ57が測定した装着者の加速度が所定の閾値以上の場合に、所定の係数(α)として第2値を設定する。加速度が所定の閾値以上の場合は、装着者が運動している状態を想定している。第2値は、第1値よりも大きい。例えば、第2値が2であり、第1値が1である。例えば、第2値が1.8であり、第1値が1.4であってもよい。
なお、全身発汗量算出部201は、発汗量データ、運動時間データ、及び環境データに基づいて、装着者の全身発汗量を算出してもよい。例えば、全身発汗量算出部201は、装着者の年齢、体重、身長、頭囲、頭髪量、運動習慣、運動時間、環境の気温、及び相対湿度に基づいて、全身発汗量を算出する。具体的には、全身発汗量(g)をP、頭部発汗量(g)をQ、年齢(歳)をY、体重(kg)をW、身長(cm)をHe、頭囲(cm)をC、頭髪量(g)をHa、運動習慣(回/週)をMc、運動時間(分)をMt、気温(℃)をT、相対湿度(%)をHuとすると、全身発汗量算出部201は、下記式(9)によって全身発汗量を算出する。
P=α×Q+α×Y+α×W+α×He+α×C+α×Ha+α×Mc+α×Mt+α×T+α10×Hu+α11 ・・・(9)
式(9)において、α、α、及びα11は、負の値であり、その他の係数は正の値であることが好ましい。例えば、αが9.54であり、α×が−0.2であり、αが0.76であり、αが0.17であり、αが2.56であり、α×が13.2であり、α×が−0.1であり、α×が4.89であり、α×が27.1であり、α10が0.87であり、α11が−1900である。
熱中症予測部203は、全身発汗量に基づき、装着者が熱中症になる可能性を予測する。熱中症予測部203は、装着者が熱中症になる可能性に関する指数を算出する。例えば、熱中症予測部203は、装着者の体重に対する全身発汗量の割合に基づき、指数を算出する。指数は、体重に対する全身発汗量の割合が0%である場合に0であり、当該割合が1.5%である場合に100である数値である。例えば、体重に対する全身発汗量の割合が0.3%である場合、指数は20である。なお、上述した指数は、一例であり、特に限定されない。熱中症予測部203は、その他の固有データ、及び環境データを用いて指数を算出してもよい。また、熱中症予測部203は、全身発汗量に基づき、装着者が補給すべき水分量を算出する。
なお、熱中症予測部203は、人工知能(Artificial Intelligence:AI)を有していてもよい。熱中症予測部203は、蓄積した情報を人工知能に学習させることで、装着者が熱中症になる可能性の予測精度を向上させることができる。
熱中症予測部203は、算出した指数及び補給すべき水分量を、管理装置91に送信する。管理装置91は、熱中症予測部203が算出した指数が所定の閾値以上である場合に、警報装置95に警報を発するように指令を送信する。管理装置91から指令を受けた警報装置95は、警報を発することによって、装着者が熱中症に罹患する可能性が高いことを認識させる。
図4及び図5は、頭部発汗量と全身発汗量との関係を示すグラフである。図6は、全身発汗量推定値と全身発汗量との関係を示すグラフである。
頭部発汗量と全身発汗量との関係に関して第1実験及び第2実験が行われた。第1実験は、被験者が安静にしている状態における、頭部発汗量と全身発汗量との関係に関する実験である。第2実験は、被験者が運動にしている状態における、頭部発汗量と全身発汗量との関係に関する実験である。
第1実験において、被験者は、上述した頭部装着装置10と同様に頭部発汗量を測定できる実験用ヘルメットを装着した。被験者は、体表面の無効発汗の影響を低減するため、木綿性の実験用シャツ及び実験用ズボンを着用した。被験者が30℃±0.5℃の実験室に入ってから座位を保持した状態で30分間経過後から、体重及び頭部発汗量の測定が開始された。体重及び頭部発汗量は、30分間に亘って測定された。第1実験において、被験者は、30分間に亘って座位を保持していた。すなわち、被験者は、第1実験において安静にしている状態であった。実験室の気温は、30℃に保持された。体重は、精密電子台秤を用いて6分毎に測定された。体重は、被験者が実験用シャツ及び実験用ズボンを脱ぎ、且つ体表面の汗を拭ってから測定された。実験開始前の体重と現在の体重との差(体重減少量)が、全身発汗量に相当する。頭部発汗量は、上述した式(1)から式(7)に基づき1分毎に算出された。第1実験の被験者は、延べ18名であった。
図4は、第1実験における頭部発汗量と全身発汗量との関係を示すグラフである。延べ18名の全データにおいて、回帰分析が行われた。図4のグラフ中の直線は、回帰分析によって得られた回帰式である。全身発汗量をP(g)とし、頭部発汗量をQ(g)とした場合、第1実験の結果から下記式(10)が導出された。相関係数は、0.75である。このため、下記式(10)によって、頭部発汗量に基づき高い精度で全身発汗量を算出できる。
P=20.4×Q ・・・(10)
上述した式(8)及び式(10)から下記式(11)が導出される。例えば、全身表面積(S)に対する頭部表面積(R)の割合が7.2%であるとすると、αは1.4688である。
α=20.4×R/S ・・・(11)
第2実験において、被験者は、上述した頭部装着装置10と同様に頭部発汗量を測定できる実験用ヘルメットを装着した。被験者が作業着を着用した状態で、被験者の体重及び頭部発汗量の測定が開始された。体重及び頭部発汗量は、30分間に亘って測定された。実験場の気温は、30℃以上34℃以下に保持された。実験場の厚さ指数(WBGT)は、26.9℃以上28.9℃以下に保持された。体重は、精密電子台秤を用いて10分毎に測定された。体重を測定するまでの10分の間、被験者は、実験場の中で歩行した。歩行速度は、一定であり、1.43±0.1(m/s)であった。実験開始前の体重と現在の体重との差(体重減少量)が、全身発汗量に相当する。頭部発汗量は、上述した式(1)から式(7)に基づき1分毎に算出された。第2実験の被験者は、延べ15名であった。
図5は、第2実験における頭部発汗量と全身発汗量との関係を示すグラフである。延べ15名の全データにおいて、回帰分析が行われた。図5のグラフ中の直線は、回帰分析によって得られた回帰式である。全身発汗量をP(g)とし、頭部発汗量をQ(g)とした場合、第2実験の結果から下記式(12)が導出された。相関係数は、0.87である。このため、下記式(12)によって、頭部発汗量に基づき高い精度で全身発汗量を算出できる。
P=23.1×Q ・・・(12)
上述した式(8)及び式(12)から下記式(13)が導出される。例えば、全身表面積(S)に対する頭部表面積(R)の割合が7.2%であるとすると、αは1.6632である。
α=23.1×R/S ・・・(13)
第1実験及び第2実験から、全身発汗量の推定精度を向上させるためには、運動時におけるαを安静時におけるαよりも大きくする方が好ましい。また、全身表面積(S)に対する頭部表面積(R)の割合によるが、αは、1以上2以下であることが好ましい。さらに、αは、1.4以上1.8以下であることがより好ましい。
第2実験の全データと、被験者の年齢、体重、身長、頭囲、頭髪量、運動習慣、運動時間(実験開始時からの経過時間)、実験場の気温、及び相対湿度と、を用いて重回帰分析が行われた。全身発汗量推定値(g)をP、頭部発汗量(g)をQ、年齢(歳)をY、体重(kg)をW、身長(cm)をHe、頭囲(cm)をC、頭髪量(g)をHa、運動習慣(回/週)をMc、運動時間(分)をMt、気温(℃)をT、相対湿度(%)をHuとすると、全身発汗量推定値は、下記式(14)で表される。図6のグラフ中の直線は、測定された全身発汗量、及び式(14)によって算出される全身発汗量推定値に対する回帰分析によって得られた回帰式である。相関係数は、0.97である。このため、下記式(14)によって、高い精度で全身発汗量を算出できる。
P=9.54×Q−0.2×Y+0.76×W+0.17×He+2.56×C+13.2×Ha−0.1×Mc+4.89×Mt+27.1×T+0.87×Hu−1900 ・・・(14)
以上で説明したように、熱中症予防システム100は、人の頭部発汗量を測定する発汗量測定部911と、人の身長又は体重を含む固有データを記憶する固有データ記憶部103と、発汗量測定部911から取得した発汗量データ及び固有データに基づいて、人の全身発汗量を算出する全身発汗量算出部201と、全身発汗量に基づいて人が熱中症になる可能性を予測する熱中症予測部203と、を備える。
これにより、熱中症になる可能性と関係の深い全身発汗量に加え、固有データを用いることによって、人が熱中症になる可能性を高い精度で予測することが可能となる。したがって、本実施形態の熱中症予防システム100は、熱中症になる可能性の予測精度を向上させることができる。
熱中症予防システム100は、人のいる場所の環境を測定する環境測定装置59を備える。全身発汗量算出部201は、発汗量データ、固有データ、及び環境測定装置59から取得した環境データに基づいて、全身発汗量を算出する。これにより、算出される全身発汗量の精度が向上する。本実施形態の熱中症予防システム100は、熱中症になる可能性の予測精度をより向上させることができる。
熱中症予防システム100は、人の皮膚温度、深部体温、心拍数、心拍間隔、及び呼吸数の少なくとも1つを測定するバイタルセンサ56を備える。全身発汗量算出部201は、発汗量データ、固有データ、及びバイタルセンサ56から取得したバイタルデータに基づいて、全身発汗量を算出する。これにより、算出される全身発汗量の精度が向上する。本実施形態の熱中症予防システム100は、熱中症になる可能性の予測精度をより向上させることができる。
熱中症予防システム100において、固有データは、人の熱中症罹患履歴を含む。過去に熱中症になった人は、過去に熱中症になったことのない人に対して熱中症になりやすい傾向がある。このため、本実施形態の熱中症予防システム100は、熱中症になる可能性の予測精度をより向上させることができる。
熱中症予防システム100において、熱中症予測部203は、人工知能によって人が熱中症になる可能性を予測する。これにより、本実施形態の熱中症予防システム100は、熱中症になる可能性の予測精度をより向上させることができる。
本実施形態の全身発汗量推定システム500(熱中症予防システム100)は、人の頭部発汗量を測定する発汗量測定部911と、人の頭部表面積及び全身表面積を含む固有データを記憶する固有データ記憶部103と、発汗量測定部911から取得した発汗量データ、頭部表面積、及び全身表面積に基づいて人の全身発汗量を算出する全身発汗量算出部201と、を備える。
これにより、全身発汗量推定システム500は、人の頭部表面積、及び全身表面積を用いることによって、全身発汗量を高い精度で算出できる。したがって、全身発汗量推定システム500は、全身発汗量の推定精度を向上させることができる。
全身発汗量推定システム500において、全身発汗量算出部201は、全身発汗量をP、所定の係数をα、頭部発汗量をQ、頭部表面積をR、全身表面積をSとすると、下記式(8)によって全身発汗量を算出する。これにより、全身発汗量推定システム500は、全身発汗量の推定精度を向上させることができる。
P=α×Q×S/R ・・・(8)
全身発汗量推定システム500は、人に取り付けられる加速度センサを57備える。全身発汗量算出部201は、加速度センサ57から取得した情報に基づいて、所定の係数(α)を変更する。頭部発汗量と全身発汗量との関係は、人の運動状態によって変化する。全身発汗量推定システム500は、加速度センサ57から取得した情報に基づいて所定の係数(α)を変更することによって、人の運動状態を全身発汗量推定値に反映させることができる。したがって、全身発汗量推定システム500は、全身発汗量の推定精度をより向上させることができる。
全身発汗量推定システム500において、全身発汗量算出部201は、加速度センサ57から取得した加速度が所定の閾値未満である場合に所定の係数(α)を第1値に設定し、加速度センサ57から取得した加速度が所定の閾値以上である場合に所定の係数(α)を第2値に設定する。第2値は、第1値よりも大きい。所定の係数(α)は、人が安静にしている時に対して運動している時に大きくなる傾向がある。全身発汗量推定システム500は、第2値を第1値よりも大きくすることによって、人の運動状態を全身発汗量推定値により正確に反映させることができる。したがって、全身発汗量推定システム500は、全身発汗量の推定精度をより向上させることができる。
全身発汗量推定システム500において、所定の係数(α)は、1以上2以下である。これにより、全身発汗量推定システム500は、全身発汗量の推定精度をより向上させることができる。
全身発汗量推定システム500において、所定の係数(α)は、1.4以上1.8以下である。これにより、全身発汗量推定システム500は、全身発汗量の推定精度をより向上させることができる。
全身発汗量推定システム500において、固有データは、人の身長、体重、及び頭囲を含む。固有データ記憶部103は、身長、体重、及び頭囲に基づいて算出した頭部表面積及び全身表面積を記憶している。これにより、全身発汗量推定システム500によれば、頭部表面積及び全身表面積を測定したデータがない場合でも、全身発汗量の推定精度を向上させることができる。
本実施形態の全身発汗量推定システム500(熱中症予防システム100)は、人の頭部発汗量を測定する発汗量測定部911と、人の運動時間を測定する運動時間測定部913と、人のいる場所の気温を測定する環境測定装置59と、発汗量測定部911から取得した発汗量データ、運動時間測定部913から取得した運動時間データ、及び環境測定装置59から取得した環境データに基づいて人の全身発汗量を算出する全身発汗量算出部201と、を備える。
これにより、全身発汗量推定システム500は、人の運動時間、及び人のいる場所の気温を用いることによって、全身発汗量を高い精度で算出できる。したがって、全身発汗量推定システム500は、全身発汗量の推定精度を向上させることができる。
全身発汗量推定システム500は、人の年齢、身長、体重、頭囲、頭髪量、及び運動習慣を含む固有データを記憶する固有データ記憶部103を備える。環境測定装置59は、人のいる場所の相対湿度を測定する。全身発汗量算出部201は、発汗量データ、運動時間データ、環境データ、及び固有データに基づいて、全身発汗量を算出する。頭部発汗量と全身発汗量との関係は、人の年齢、身長、体重、頭囲、頭髪量、運動習慣、運動時間、人のいる場所の気温、及び相対湿度と関係が深い。全身発汗量推定システム500は、上述した情報を全身発汗量推定値に反映させることができる。したがって、全身発汗量推定システム500は、全身発汗量の推定精度をより向上させることができる。
全身発汗量推定システム500において、全身発汗量算出部201は、全身発汗量をP、頭部発汗量をQ、年齢をY、体重をW、身長をHe、頭囲をC、頭髪量をHa、運動習慣をMc、運動時間をMt、気温をT、相対湿度をHuとすると、下記式(9)によって全身発汗量を算出する。これにより、全身発汗量推定システム500は、全身発汗量の推定精度をより向上させることができる。
P=α×Q+α×Y+α×W+α×He+α×C+α×Ha+α×Mc+α×Mt+α×T+α10×Hu+α11 ・・・(9)
全身発汗量推定システム500において、全身発汗量算出部201は、全身発汗量推定値(g)をP、頭部発汗量(g)をQ、年齢をY、体重(kg)をW、身長(cm)をHe、頭囲(cm)をC、頭髪量(g)をHa、運動習慣をMc、運動時間(分)をMt、気温(℃)をT、相対湿度(%)をHuとすると、下記式(14)によって全身発汗量を算出する。これにより、全身発汗量推定システム500は、全身発汗量の推定精度をより向上させることができる。
P=9.54×Q−0.2×Y+0.76×W+0.17×He+2.56×C+13.2×Ha−0.1×Mc+4.89×Mt+27.1×T+0.87×Hu−1900 ・・・(14)
10 頭部装着装置
11 バッテリー
20 外殻
21 本体
25 緩衝材
30 内殻
40 スペーサ
51 第1湿度センサ
52 第2湿度センサ
56 バイタルセンサ
57 加速度センサ
58 通信装置
59 環境測定装置
60 ファン
91 管理装置
95 警報装置
100 熱中症予防システム
103 固有データ記憶部
200 熱中症予測装置
201 全身発汗量算出部
203 熱中症予測部
300 クラウド
500 全身発汗量推定システム
911 発汗量測定部
913 運動時間測定部
E 外部

Claims (16)

  1. 人の頭部発汗量を測定する発汗量測定部と、
    前記人の身長又は体重を含む固有データを記憶する固有データ記憶部と、
    前記発汗量測定部から取得した発汗量データ及び前記固有データに基づいて、前記人の全身発汗量を算出する全身発汗量算出部と、
    前記全身発汗量に基づいて、前記人が熱中症になる可能性を予測する熱中症予測部と、
    を備える熱中症予防システム。
  2. 前記人のいる場所の環境を測定する環境測定装置を備え、
    前記全身発汗量算出部は、前記発汗量データ、前記固有データ、及び前記環境測定装置から取得した環境データに基づいて、前記全身発汗量を算出する
    を備える請求項1に記載の熱中症予防システム。
  3. 前記人の皮膚温度、深部体温、心拍数、心拍間隔、及び呼吸数の少なくとも1つを測定するバイタルセンサを備え、
    前記全身発汗量算出部は、前記発汗量データ、前記固有データ、及び前記バイタルセンサから取得したバイタルデータに基づいて、前記全身発汗量を算出する
    を備える請求項1に記載の熱中症予防システム。
  4. 前記固有データは、前記人の熱中症罹患履歴を含む
    請求項1から3のいずれか1項に記載の熱中症予防システム。
  5. 前記熱中症予測部は、人工知能によって前記人が熱中症になる可能性を予測する
    請求項1から4のいずれか1項に記載の熱中症予防システム。
  6. 前記固有データは、前記人の頭部表面積及び全身表面積を含み、
    前記全身発汗量算出部は、前記発汗量データ、前記頭部表面積、及び前記全身表面積に基づいて、前記全身発汗量を算出する
    を備える請求項1から5のいずれか1項に記載の熱中症予防システム。
  7. 前記全身発汗量算出部は、前記全身発汗量をP、所定の係数をα、前記頭部発汗量をQ、前記頭部表面積をR、前記全身表面積をSとすると、下記式(1)によって前記全身発汗量を算出する請求項6に記載の熱中症予防システム。
    P=α×Q×S/R ・・・(1)
  8. 前記人に取り付けられる加速度センサを備え、
    前記全身発汗量算出部は、前記加速度センサから取得した情報に基づいて、前記所定の係数を変更する
    請求項7に記載の熱中症予防システム。
  9. 前記全身発汗量算出部は、前記加速度センサから取得した加速度が所定の閾値未満である場合に前記所定の係数を第1値に設定し、前記加速度センサから取得した加速度が所定の閾値以上である場合に前記所定の係数を第2値に設定し、
    前記第2値は、前記第1値よりも大きい
    請求項8に記載の熱中症予防システム。
  10. 前記所定の係数は、1以上2以下である
    請求項7から9のいずれか1項に記載の熱中症予防システム。
  11. 前記所定の係数は、1.4以上1.8以下である
    請求項7から9のいずれか1項に記載の熱中症予防システム。
  12. 前記固有データは、前記人の身長、体重、及び頭囲を含み、
    前記固有データ記憶部は、前記身長、前記体重、及び前記頭囲に基づいて算出した前記頭部表面積及び前記全身表面積を記憶している
    請求項6から11のいずれか1項に記載の熱中症予防システム。
  13. 前記人の運動時間を測定する運動時間測定部と、
    前記人のいる場所の気温を測定する環境測定装置と、
    を備え、
    前記全身発汗量算出部は、前記発汗量データ、前記運動時間測定部から取得した運動時間データ、及び前記環境測定装置から取得した環境データに基づいて、前記人の全身発汗量を算出する請求項1に記載の熱中症予防システム。
  14. 前記固有データは、前記人の年齢、身長、体重、頭囲、頭髪量、及び運動習慣を含み、
    前記環境測定装置は、前記人のいる場所の相対湿度を測定し、
    前記全身発汗量算出部は、前記発汗量データ、前記運動時間データ、前記環境データ、及び前記固有データに基づいて、前記全身発汗量を算出する
    請求項13に記載の熱中症予防システム。
  15. 前記全身発汗量算出部は、前記全身発汗量をP、前記頭部発汗量をQ、前記年齢をY、前記体重をW、前記身長をHe、前記頭囲をC、前記頭髪量をHa、前記運動習慣をMc、前記運動時間をMt、前記気温をT、前記相対湿度をHuとすると、下記式(2)によって前記全身発汗量を算出する請求項14に記載の熱中症予防システム。
    P=α×Q+α×Y+α×W+α×He+α×C+α×Ha+α×Mc+α×Mt+α×T+α10×Hu+α11 ・・・(2)
  16. 前記全身発汗量算出部は、全身発汗量推定値(g)をP、頭部発汗量(g)をQ、年齢(歳)をY、体重(kg)をW、身長(cm)をHe、頭囲(cm)をC、頭髪量(g)をHa、運動習慣(回/週)をMc、運動時間(分)をMt、気温(℃)をT、相対湿度(%)をHuとすると、下記式(3)によって前記全身発汗量を算出する請求項14に記載の熱中症予防システム。
    P=9.54×Q−0.2×Y+0.76×W+0.17×He+2.56×C+13.2×Ha−0.1×Mc+4.89×Mt+27.1×T+0.87×Hu−1900 ・・・(3)
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