JP7395805B2 - 予防行動支援装置及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、予防行動支援装置及びプログラムに関する。
下記特許文献1には、作業員の血圧や発汗量を測定する健康センサーを備えた作業用スーツが記載されている。健康センサーによって測定された血圧や発汗量は管理サーバーに送信され、健康異常の発生の有無が判断されて報知される。
特開2016-38665号公報
上記特許文献1の作業用スーツにおいては、血圧や発汗量等の生理量情報を直接測定しているため、これらの測定値に基づく健康異常の発生は、事後的に報知される。このため、健康異常が発生する前に予防行動をとり難い。
本発明は、上記事実を考慮して、生理量情報が異常値になる前に予防行動をとることができる予防行動支援装置及びプログラムを提供することを目的とする。
請求項1の予防行動支援装置は、予防行動の支援対象とする人の代謝量及び心拍数の少なくとも一方の計測結果を示す計測結果情報を取得する計測結果情報取得部と、前記人が存在する領域の環境状態を示す環境情報を取得する環境情報取得部と、前記計測結果情報取得部によって取得された計測結果情報及び前記環境情報取得部によって取得された環境情報を用いた演算式によって、前記人の累積発汗量及び収縮期血圧の少なくとも一方、及び、前記人の体内深部温度を含む生理量情報を算出し、算出された前記生理量情報を複数回取得することで変化の推移を導出して、所定時間経過後の前記生理量情報を予測する予測部と、前記予測部によって予測された前記生理量情報が異常値になった場合に、所定情報を提示する提示部と、を備えている。
請求項1に記載の予防行動支援装置によると、予防行動の支援対象とする人の代謝量及び心拍数の少なくとも一方と環境情報とを用いて、所定時間経過後の当該人の累積発汗量及び収縮期血圧の少なくとも一方を含む生理量情報が予測される。
さらに、予測された生理量情報が異常値になった場合、所定情報が提示部に提示される。これにより支援対象とする人は、提示部に提示された所定情報を元に、生理量情報が異常値になる前に予防行動をとることができる。
請求項2の予防行動支援装置は、予防行動の支援対象とする人の代謝量及び心拍数の少なくとも一方の計測結果を示す計測結果情報を取得する計測結果情報取得部と、前記人が存在する領域の環境状態を示す環境情報を取得する環境情報取得部と、前記計測結果情報取得部によって取得された計測結果情報及び前記環境情報取得部によって取得された環境情報を用いて、所定時間経過後の前記人の累積発汗量、収縮期血圧及び体内深部温度の全てを含む生理量情報を予測する予測部と、前記予測部によって予測された前記生理量情報が異常値になった場合に、所定情報を提示する提示部と、を備えている。
請求項3の予防行動支援装置は、請求項1又は2に記載の予防行動支援装置において、前記人の着衣の量を示す着衣量情報を取得する着衣量情報取得部、を更に備え、前記予測部は、前記計測結果情報及び前記環境情報に加えて、前記着衣量情報取得部によって取得された着衣量を用いて、前記生理量情報を予測する。
請求項3に記載の予防行動支援装置は、人の着衣量も用いて、生理量情報を予測する。すなわち、着衣量も考慮して、生理量情報を予測することができる。これにより、生理量情報の予測精度を向上することができる。
請求項4の予防行動支援装置は、請求項1~3の何れか1項に記載の予防行動支援装置において、前記環境情報は、温度、湿度、及び風速の少なくとも1つを含む。
請求項4に記載の予防行動支援装置は、温度、湿度、及び風速の少なくとも1つを用いて、生理量情報を予測する。
温度を用いれば、例えば低温環境や高温環境において温度の影響を受けた生理量情報を予測し、予防行動を支援できる。
また、湿度を用いれば、例えば乾燥環境や湿潤環境において湿度の影響を受けた生理量情報を予測し、予防行動を支援できる。
さらに、風速を用いれば、例えば無風環境や強風環境において風速の影響を受けた生理量情報を予測し、予防行動を支援できる。
またさらに、温度、湿度、及び風速の2つ以上を組合わせて用いれば、組合わせた環境情報の複合的な影響を受けた生理量情報を予測し、予防行動を支援できる。
一態様の予防行動支援装置は、前記生理量情報は、前記人の体内深部温度を更に含む。
一態様の予防行動支援装置によると、累積発汗量及び収縮期血圧に加えて、体内深部温度が生理量情報として予測される。このため、累積発汗量及び収縮期血圧が異常値になった場合に必要な予防行動だけでなく、体内深部温度が異常値になった場合に必要な予防行動を支援することができる。
請求項5の予防行動支援装置は、請求項1~請求項4の何れか1項に記載の予防行動支援装置において、前記計測結果情報取得部は、ウェアラブル端末から前記計測結果情報を取得する。
請求項5に記載の予防行動支援装置によると、ウェアラブル端末から計測結果情報を取得する。このため、計測結果情報を逐次取得することができる。これにより予測部は生理量情報を逐次予測できる。したがって、計測結果情報を逐次取得できない場合と比較して予防行動を支援し易い。
請求項6の予防行動支援装置は、請求項5に記載の予防行動支援装置において、前記提示部は、前記ウェアラブル端末を用いて前記所定情報を提示する。
請求項6に記載の予防行動支援装置によると、ウェアラブル端末を用いて所定情報を提示する。このため、支援対象とされた人は所定情報を逐次確認できる。これにより、予測された生理量情報が異常値になった場合、所定情報を即座に確認できる。したがって、所定情報を逐次確認できない場合と比較して予防行動を支援し易い。
請求項7のプログラムは、コンピュータを、予防行動の支援対象とする人の代謝量及び心拍数の少なくとも一方の計測結果を示す計測結果情報を取得する計測結果情報取得部と、前記人が存在する領域の環境状態を示す環境情報を取得する環境情報取得部と、前記計測結果情報取得部によって取得された計測結果情報及び前記環境情報取得部によって取得された環境情報を用いた演算式によって、所定時間経過後の前記人の累積発汗量及び収縮期血圧の少なくとも一方、及び、前記人の体内深部温度を含む生理量情報を算出し、算出された前記生理量情報を複数回取得することで変化の推移を導出して、所定時間経過後の前記生理量情報を予測する予測部と、前記予測部によって予測された前記生理量情報が異常値になった場合に、所定情報を提示する提示部と、として機能させる。
請求項8のプログラムは、コンピュータを、予防行動の支援対象とする人の代謝量及び心拍数の少なくとも一方の計測結果を示す計測結果情報を取得する計測結果情報取得部と、前記人が存在する領域の環境状態を示す環境情報を取得する環境情報取得部と、前記計測結果情報取得部によって取得された計測結果情報及び前記環境情報取得部によって取得された環境情報を用いて、所定時間経過後の前記人の累積発汗量、収縮期血圧及び体内深部温度の全てを含む生理量情報を予測する予測部と、前記予測部によって予測された前記生理量情報が異常値になった場合に、所定情報を提示する提示部、として機能させる。
本発明によると、生理量情報が異常値になる前に予防行動をとることができる予防行動支援装置及びプログラムを提供することができる。
実施形態に係る予防行動支援装置の電気的な構成を示すブロック図である。 実施形態に係る予防行動支援装置の機能的な構成を示す機能ブロック図である。 (A)は実施形態に係る個人情報データベースの構成の一例を示す模式図であり(B)は予測関連情報データベースの構成の一例を示す模式図である。 実施形態に係る予防行動支援処理の一例を示すフローチャートである。 実施形態に係る第1報知画面の一例を示す平面図である。 実施形態に係る第2報知画面の一例を示す平面図である。 実施形態に係る第3報知画面の一例を示す平面図である。
以下、本発明の実施形態に係る予防行動支援装置及びプログラムについて、図面を参照しながら説明する。各図面において同一の符号を用いて示される構成要素は、同一の構成要素であることを意味する。また、各図面において重複する構成及び符号については、説明を省略する場合がある。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において構成を省略する、又は異なる構成と入れ替える等、適宜変更を加えて実施することができる。
<予防行動支援システム>
図1には、本発明の実施形態に係る予防行動支援システム80の全体構成が示されている。予防行動支援システム80は、一例として建物の建設現場の作業員等(予防行動の支援対象とする人。以下、「支援対象者」と称す)が、熱中症等の体調不良状態に陥る前に予防行動をとることができるように所定情報を提示するためのシステムである。
予防行動支援システム80は、予防行動支援装置10、環境センサ20、着衣量センサ30及びウェアラブル端末40を含んで構成されている。ウェアラブル端末40は、ウェアラブルセンサ42及び表示部44を含んで構成されている。
(予防行動支援装置)
予防行動支援装置10は、環境センサ20、着衣量センサ30及びウェアラブルセンサ42から取得した各種情報並びに入力部14を介して入力された情報に基づいて、後述する「生理量情報」を予測し、予測された当該生理量情報に基づく「所定情報」を、表示部44に表示させる装置である。予防行動支援装置10の構成の詳細については後述する。
(環境センサ)
環境センサ20は、支援対象者が存在する領域の環境状態に関する諸情報(以下、この諸情報を総称して「環境情報」と称す)を検知する検知機器の総称である。環境センサ20は、支援対象者が存在する領域内で、支援対象者に近い位置に設置される。
環境センサ20で検知される諸情報には、一例として、温度(気温)(℃)、グローブ温度(℃)、相対湿度(%RH)、気流速度(m/s)等がある。環境センサ20は、これらの環境情報を断続的に(所定時間(例えば30秒)経過毎に)検知する。温度を検知するセンサは温度計である。相対湿度を検知するセンサは湿度計である。また、気流速度を検知するセンサは風速計である。環境センサ20によって検知された「環境情報」は、予防行動支援装置10に送信される。
(着衣量センサ)
着衣量センサ30は、支援対象者の着衣量(clo)を示す「着衣量情報」を検知する検知機器である。着衣量センサ30は、例えばサーモカメラを用いて構成されている。このサーモカメラが支援対象者を撮影すると、着衣量センサ30に組み込まれた推定装置が、撮影された熱画像から支援対象者の着衣量を推定する。着衣量センサ30によって検知された「着衣量情報」は、予防行動支援装置10に送信される。着衣量センサ30は、支援対象者が存在する領域内で、支援対象者を撮影可能な位置に設置される。
なお、着衣量センサ30は省略することもできる。着衣量センサ30を省略する場合、別途測定された「着衣量情報」を後述する入力部14を介した入力によって予防行動支援装置10に取得させることができる。
(ウェアラブル端末)
ウェアラブル端末40は、支援対象者が身体に装着した状態で用いる携帯用の端末である。ウェアラブル端末40は、支援対象者の肌に当接させて使用するウェアラブルセンサ42と、支援対象者が視認することができるディスプレイである表示部44と、を備えて構成されている。
ウェアラブル端末40としては各種の形状を採用することができるが、一例として腕時計形状とすることが好ましい。すなわち、平板状に形成された表示部44の裏側にウェアラブルセンサ42を配置し、これらの表示部44及びウェアラブルセンサ42を、手首に巻き付けるための帯体と一体化させることが好ましい。
ウェアラブルセンサ42は、支援対象者固有の活動量に関する諸情報(以下、この諸情報を総称して「計測結果情報」と称す)を断続的に(所定時間(例えば10秒)経過毎に)検知する。ウェアラブルセンサ42で検知される諸情報には、一例として、ウェアラブルセンサ42を装着した支援対象者の代謝量(W/m)、心拍数(bpm)、加速度(mG)等がある。ウェアラブルセンサ42によって検知された「計測結果情報」は、予防行動支援装置10に送信される。
表示部44は、支援対象者に対して「所定情報」を表示する。この「所定情報」とは、支援対象者が当該情報を確認することにより、予防行動をとる必要性を認識することが促される情報である。「予防行動」とは、支援対象者が熱中症等の体調不良状態に陥ることを予防するための行動である。表示部44における表示内容については詳細を後述する。
<予防行動支援装置の電気的な構成>
図1には、予防行動支援装置10の電気的な構成を示すブロック図が示されている。予防行動支援装置10は、CPU(Central Processing Unit:プロセッサ)11、一時記憶領域としてのメモリ12、不揮発性の記憶部13、キーボードとマウス等の入力部14、液晶ディスプレイ等の表示部15、媒体読み書き装置(R/W)16及び通信インタフェース(I/F)部18を備えている。CPU11、メモリ12、記憶部13、入力部14、表示部15、媒体読み書き装置16及び通信I/F部18はバスB1を介して互いに接続されている。媒体読み書き装置16は、記録媒体17に書き込まれている情報の読み出し及び記録媒体17への情報の書き込みを行う。
(記憶部)
記憶部13はHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等によって実現される。記憶媒体としての記憶部13には、予防行動支援プログラム13Aが記憶されている。予防行動支援プログラム13Aは、予防行動支援プログラム13Aが書き込まれた記録媒体17が媒体読み書き装置16にセットされ、媒体読み書き装置16が記録媒体17からの予防行動支援プログラム13Aの読み出しを行うことで、記憶部13へ記憶される。CPU11は、予防行動支援プログラム13Aを記憶部13から読み出してメモリ12に展開し、予防行動支援プログラム13Aが有するプロセスを順次実行する。
記憶部13には、支援対象者の生理量情報(「累積発汗量」、「収縮期血圧」及び「体内深部温度」)を算出するための各種演算式が記憶される。また、記憶部13には、個人情報データベース13B及び予測関連情報データベース13Cが記憶される。個人情報データベース13B及び予測関連情報データベース13C、各種演算式については、詳細を後述する。
(入力部)
入力部14では、ユーザによって、予防行動支援プログラム13Aを開始及び終了するための操作が実行される。ユーザとは、一例として、予防行動支援システム80の管理者である。
また、入力部14では、ユーザによって、支援対象者の「個人情報」が入力される。入力部14を介して入力された個人情報は、記憶部13における個人情報データベース13Bに記憶される(図3(A)参照)。入力部に入力される個人情報としては、年齢(歳)、性別、身長(cm)、体重(kg)、体組成(体脂肪率(%))及び平均血圧[拡張期血圧+{(収縮期血圧-拡張期血圧)/3}]がある。
なお、個人情報は、支援対象者のウェアラブル端末40を介して入力してもよい。また、予防行動支援装置10とは異なるコンピュータを介して入力してもよい。支援対象者のウェアラブル端末40や予防行動支援装置10とは異なるコンピュータを介して入力された個人情報は、予防行動支援装置10に送信する。
(表示部)
表示部15には、予防行動支援プログラム13Aを開始及び終了するための情報(例えば入力ボタン)が表示される。また、支援対象者が複数存在する場合、支援対象者の一覧が表示される。さらに、支援対象者のウェアラブル端末40に「第1報知画面」、「第2報知画面」又は「第3報知画面」が表示された場合、その旨が表示される。またさらに、支援対象者が了解ボタン44Aを指定した場合、その旨を示す所定情報(確認済情報)が表示される。
<予防行動支援装置の機能的な構成>
次に、図2を参照して、本実施形態に係る予防行動支援装置10の機能的な構成について説明する。図2に示すように、予防行動支援装置10は、環境情報取得部11A、着衣量情報取得部11B、計測結果情報取得部11C、予測部11D及び提示部11Eを含む。予防行動支援装置10のCPU11が予防行動支援プログラム13Aを実行することで環境情報取得部11A、着衣量情報取得部11B、計測結果情報取得部11C、予測部11D及び提示部11Eとして機能する。
(環境情報取得部)
環境情報取得部11Aは、支援対象者が存在する領域の環境状態を示す「環境情報」を取得する。本実施形態においては、環境情報取得部11Aは、環境センサ20から送信された温度(℃)、相対湿度(%RH)、気流速度(m/s)等の環境情報を取得する。環境情報取得部11Aが取得した環境情報は、予測部11Dに送信される。
(着衣量情報取得部)
着衣量情報取得部11Bは、支援対象者の着衣の量を示す「着衣量情報」を取得する。本実施形態においては、着衣量情報取得部11Bは、着衣量センサ30から送信された着衣量情報を取得する。着衣量情報取得部11Bが取得した着衣量情報は、予測部11Dに送信される。
(計測結果情報取得部)
計測結果情報取得部11Cは、支援対象者の代謝量及び心拍数の少なくとも一方の計測結果を示す「計測結果情報」を取得する。本実施形態においては、計測結果情報取得部11Cは、ウェアラブルセンサ42から送信された代謝量(W/m)、心拍数(bpm)、加速度(mG)等を含む計測結果情報を取得する。計測結果情報取得部11Cが取得した計測結果情報は、予測部11Dに送信される。
(予測部)
予測部11Dは、計測結果情報取得部11Cによって取得された「計測結果情報」及び環境情報取得部11Aによって取得された「環境情報」を用いて、所定時間経過後の支援対象者の「累積発汗量」及び「収縮期血圧」の少なくとも一方を含む「生理量情報」を予測する。本実施形態においては、予測部11Dは、「累積発汗量」及び「収縮期血圧」の双方を含む「生理量情報」を予測する。
また、予測部11Dは、計測結果情報及び環境情報に加えて、着衣量情報取得部11Bによって取得された着衣量(「着衣量情報」)を用いて、「生理量情報」を予測する。
さらに、予測部11Dが予測する生理量情報は、支援対象者の「体内深部温度」を更に含む。
(提示部)
提示部11Eは、予測部11Dによって予測された生理量情報が異常値になった場合に、所定情報を提示する。提示部11Eによって提示された所定情報は、ウェアラブル端末40の表示部44に表示される。この所定情報については詳細を後述する。
(データベース)
図3(A)に示すように、個人情報データベース13Bには、支援対象者の氏名(又は識別番号)と、各種個人情報とが関連付けられて記憶される。本実施形態において、個人情報データベース13Bに記憶される各種個人情報としては、年齢(歳)、性別、身長(cm)、体重(kg)、体組成(体脂肪率(%))等がある。
図3(B)に示すように、予測関連情報データベース13Cには、支援対象者の氏名(又は識別番号)と、予測部11Dが後述する各種演算式を用いて算出した支援対象者毎の各種生理量情報とが、算出された時間と関連付けられて記憶される。本実施形態において、予測関連情報データベース13Cに記憶される各種生理量情報は、累積発汗量(%)、収縮期血圧(mmHg)、体内深部温度(℃)である。
各種生理量情報の算出時間の間隔は任意であるが、本実施形態においては30秒毎に算出される。また、本実施形態においては、各種生理量情報を同じタイミングで算出しているが、生理量情報の種類毎に算出タイミング及び算出頻度を変えてもよい。
<生理量情報の予測>
予防行動支援装置10においては、所定時間経過後の各種生理量情報(「累積発汗量」、「収縮期血圧」及び「体内深部温度」)を予測するために、一例として記憶部13に記憶された以下の演算式を用いる。
(演算式)
記憶部13には、「体内深部温度」を算出するための各種演算式(公知の演算式)が記憶されている。
「体内深部温度」は、支援対象者の身体の特定部位(例えば頭部)における中心部(体内深部)の温度である。この体内深部温度は、予測部11Dによって、当該中心部における単位時間毎の「熱収支」から算出される。
また、体内深部温度を複数回(本実施形態では2回)取得することで、当該取得した期間における体内深部温度の変化の推移が導出される。これにより、所定時間経過後の体内深部温度を予測(線形予測)することができる。
「熱収支」は、支援対象者における以下の(1)~(5)に示される熱収支の総和によって算出することができる。
(1)エネルギー産生による産熱量
(2)血流による熱交換量
(3)熱伝導によって体内深部から外側へ移動する熱量
(4)外環境への顕熱損失量(呼吸及び皮膚表面の対流放射による顕熱損失量)
(5)外環境への潜熱損失量(呼吸及び皮膚表面の発汗による潜熱損失量)
上記(1)のエネルギー産生による産熱量は、「基礎代謝による産熱量」、「活動による産熱量」及び「ふるえによる産熱量」の和で算出される。
「基礎代謝による産熱量」は、一例として、支援対象者の個人情報(性別、身長、体重、年齢等)から公知の方法によって算出することができる。
また、「活動による産熱量」は、一例として、計測結果情報(加速度、心拍数)から公知の方法によって算出することができる。
さらに、「ふるえによる産熱量」は、一例として、身体の各部位における対象環境暴露時の温度と熱的中立時の温度差から公知の方法によって算出することができる。
上記(2)の血流による熱交換量は、基礎血流量と皮膚血流量、筋肉血流量等との和として算出される「血流量」、「血液の比熱」及び「熱的中立時との温度差」の積から公知の方法によって算出される。
「血流量」のうち、基礎血流量は、全身の体表面積、心係数(「個人情報」(年齢)から算出)から算出することができる。また、皮膚血流量は、身体の各部位における基礎血流量、身体の各部位における対象環境暴露時の温度と熱的中立時の温度差から算出することができる。また、筋肉血流量は活動量の関数として表され、公知の方法(例えば、「温熱環境評価のための65分割体温調整モデルに関する研究」 日本建築学会計画系論文集 第541号,9-16,2001年3月 9~15頁における式(9))によって算出される
上記の(3)熱伝導によって体内深部から外側へ移動する熱量は、「個人情報」(体組成、身長、体重)から公知の方法によって算出することができる。
上記の(4)外環境への顕熱損失量は、対流熱伝達率(環境情報(風速)、計測結果情報(代謝量)から算出)、皮膚表面と環境の対流及び放射熱交換量(着衣量情報から算出)、人体皮膚表面温度(上記の「熱収支」((1)~(5)に示される熱収支の総和)で得られた熱収支量[J]を各部位熱容量[J/℃]で除すことで算出)と外気温(環境情報(温度))との温度差から算出することができる。なお、この(4)外環境への顕熱損失量の算出には、単位時間毎に算出される熱収支において、1ステップ前に算出された熱収支の値を用いる。
上記の(5)外環境への潜熱損失量は、皮膚表面温度から算出された飽和水蒸気圧と、外気の水蒸気圧(環境情報(気温、相対湿度)から算出)との差から公知の方法によって算出することができる。
また、記憶部13には、「収縮期血圧」を算出するための公知の各種演算式が記憶されている。本実施形態において「収縮期血圧」は、上記の(2)血流による熱交換量を算出するパラメータ、代謝量及び着衣量によって算出される。
また、記憶部13には、「累積発汗量」を算出するための公知の各種演算式が記憶されている。本実施形態において「累積発汗量」は、上記の(5)外環境への潜熱損失量を算出するパラメータ、代謝量及び着衣量によって、潜熱損失量[W]を汗の蒸発潜熱0.7[Wh/g](例えば、A.P. Gagge, J.A.J. Stolwijk, Y. Nishi AN EFFECTIVE TEMPRATURE SCALE BASED ON A SIMPLE MODEL OF HUMAN PHYSIOLOGICAL REGULATORY RESPONSE ASHRAE Transactions, 77, pp.247-262, 1971における式(22)参照)で除して発汗量[g/h]に換算し、積算することで算出される。
<作用>
次に、図4を参照して、本実施形態に係る予防行動支援システム80の作用を説明する。ユーザからの入力部14を介した実行指示等に応じて、予防行動支援装置10のCPU11が予防行動支援プログラム13Aを実行することにより、図4に示す予防行動支援処理が実行される。錯綜を避けるため、ここでは、個人情報データベース13Bが予め構築されている場合について説明する。また、ここでは、支援対象者が一人のみの場合について説明する。
予防行動支援プログラム13Aの実行が開始されると、ステップ200で、予測部11Dは、個人情報データベース13Bに記憶されている「個人情報」を読み出す。
ステップ202で、環境情報取得部11Aは、環境センサ20から、支援対象者が存在する領域の「環境情報」を取得する。また、着衣量情報取得部11Bは、着衣量センサ30から、支援対象者毎の「着衣量情報」を取得する。さらに、計測結果情報取得部11Cは、ウェアラブルセンサ42から、支援対象者の「計測結果情報」を取得する。
ステップ204で、予測部11Dは、記憶部13に記憶された各種演算式を用いて、各種情報(個人情報、環境情報、着衣量情報及び計測結果情報)から各種生理量情報を算出する。
ステップ206で、予測部11Dは、各種演算式を用いて算出された生理量情報を、予測関連情報データベース13Cに記憶する。予測部11Dは、これらの生理量情報を、算出された時間と関連付けて予測関連情報データベース13Cに記憶する。
ステップ208で、予測部11Dは、生理量情報が所定回数算出されたか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ210へ移行する。
ステップ210で、予測部11Dは、所定時間経過後における各種生理量を予測する。一方、ステップ208において否定判定となった場合はステップ202へ戻る。
ステップ212で、予測部11Dは、予測された生理量情報のうち、体内深部温度が所定の閾値Tth(℃)以上か否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ214へ移行する。本実施形態においては閾値Tth=39(℃)とされているが、季節や支援対象者に応じてこの閾値は適宜変更できる。
ステップ214で、提示部11Eは、ウェアラブル端末40に、予め定められた第1報知画面を示す情報である第1報知画面情報を提示(送信)する。次のステップ216で、CPU11は、ウェアラブル端末40からの所定情報(確認済情報)の受信待ちを行う。
図5には、以上の処理によりウェアラブル端末40の表示部44に所定情報として表示される「第1報知画面」の一例が示されている。第1報知画面は、支援対象者に「体内深部温度」が上昇していることを報知して休憩を促すための画面である。
第1報知画面では、基本情報52、ピクトグラム54、生理量情報56、提案情報58が表示される。また、第1報知画面では、了解ボタン44Aが表示される。なお、以下の説明において、第1報知画面に表示された所定情報を、後述する第2、第3報知画面に表示された所定情報と区別するために「第1報知画面情報」と称す場合がある。
基本情報52としては、現在の日時「〇月×日」、経過時間「経過時間:●●:■■:▲▲」、環境センサ20によって検知された温度「気温:△℃」が表示される。
経過時間は、一例として、支援対象者のウェアラブル端末40への指示入力により計測が開始されてからの経過時間である。具体的には、支援対象者が、身体的負荷の大きい作業を開始するタイミングで表示部44に表示される作業開始ボタン(不図示)を指定することで、経過時間の計測が開始される。なお、支援対象者が作業開始ボタンを指定するタイミングは、身体的負荷の大きい作業を開始するタイミングに限定されるものではない。例えば支援対象者は、一日の作業を開始するタイミングで表示部44に表示される作業開始ボタンを指定してもよい。
経過時間は、別の一例として、ウェアラブルセンサ42によって検知される「計測結果情報」に基づいて計測が開始されてからの経過時間としてもよい。具体的には、ウェアラブルセンサ42が検知する加速度が頻繁に変化し始めたタイミングから、経過時間の計測を開始する実施形態である。この実施形態では、加速度が頻繁に変化し始めたタイミングを、支援対象者が身体的負荷の大きい作業を開始したタイミングと見做す。
なお、「加速度が頻繁に変化し始めたタイミング」とは、支援対象者がウェアラブル端末40を身に着けることにより加速度が所定の閾値を上回る時間(単位時間あたりにおける合計時間)が所定回数以上となるタイミングである。
ピクトグラム54、生理量情報56及び提案情報58は互いに連動して表示部44に表示される情報である。例えば、予測部11Dによって、所定時間経過後における支援対象者の「体内深部温度」が39℃以上になると予測された場合、以下の情報を表示する。
まず、ピクトグラム54として支援対象者の注意を喚起する任意の図形等を表示する。本実施形態においては、一例として、交通標識において「車両通行止め」を表意する「円+斜め線」をピクトグラム54として用いている。これにより「現在継続中の作業を停止したほうがよい状況」であることを、支援対象者に認識させる。
この場合、生理量情報56として「体内深部温度≧39℃」と表示する。これにより支援対象者の生理量情報としての体内深部温度が所定時間経過後(例えば30分後)に異常値になると予測されていることを支援対象者に認識させる。
さらに、提案情報58として「冷涼な室で仰向けになって休んでください。」と表示する。これにより、体内深部温度が異常値になることを避けるために取るべき具体的行動(予防行動)を、支援対象者に認識させる。
了解ボタン44Aは、ピクトグラム54、生理量情報56及び提案情報58と連動して表示部44に表示される。了解ボタン44Aは、一例として「了解」と表示されたボタンである。
支援対象者は、第1報知画面に表示された内容を把握したうえで、了解ボタン44Aを指定する。これに応じて予防行動支援装置10に所定情報(確認済情報)が送信され、ステップ216が肯定判定となってステップ230へ移行する。
一方、ステップ212において否定判定となった場合はステップ218へ移行する。ステップ218で、予測部11Dは、予測された生理量情報のうち、収縮期血圧が所定の閾値Kth(mmHg)以下か否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ220へ移行する。本実施形態においては閾値Kth=90(mmHg)とされているが、季節や支援対象者に応じてこの閾値は適宜変更できる。
ステップ220で、提示部11Eは、ウェアラブル端末40に第2報知画面情報を提示(送信)する。次のステップ222で、CPU11は、ウェアラブル端末40からの所定情報(確認済情報)の受信待ちを行う。
図6には、以上の処理によりウェアラブル端末40の表示部44に所定情報として表示される「第2報知画面」の一例が示されている。第2報知画面は、支援対象者に「収縮期血圧」が低下していることを報知して休憩を促すための画面である。
第2報知画面においても、ピクトグラム54、生理量情報56及び提案情報58は互いに連動して表示部44に表示される。例えば、予測部11Dによって、所定時間経過後における支援対象者の収縮期血圧が90mmHg以下になると予測された場合、ピクトグラム54、生理量情報56、提案情報58及び了解ボタン44Aを表示する。
第2報知画面における基本情報52、ピクトグラム54、提案情報58及び了解ボタン44Aは第1報知画面と同様であり説明を省略する。なお、以下の説明において、第2報知画面に表示された所定情報を、第1、第3報知画面に表示された所定情報と区別するために「第2報知画面情報」と称す場合がある。
第2報知画面においては、生理量情報56として「収縮期血圧≦90mmHg」と表示する。これにより支援対象者の生理量情報としての収縮期血圧が所定時間経過後(例えば30分後)に異常値になると予測されることを支援対象者に確認させる。
支援対象者は、第2報知画面に表示された内容を把握したうえで、了解ボタン44Aを指定する。これに応じて予防行動支援装置10に所定情報(確認済情報)が送信され、ステップ222が肯定判定となってステップ230へ移行する。
一方、ステップ218において否定判定となった場合はステップ224へ移行する。ステップ224で、予測部11Dは、予測された生理量情報のうち、累積発汗量が所定の閾値Hth(%)より多いか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ226へ移行する。本実施形態においては閾値Hth=2(%)とされているが、季節や支援対象者に応じてこの閾値は適宜変更できる。また、ステップ224において否定判定となった場合はステップ230へ移行する。
ステップ226で、提示部11Eは、ウェアラブル端末40に第3報知画面情報を提示(送信)する。次のステップ228で、CPU11は、ウェアラブル端末40からの所定情報(確認済情報)の受信待ちを行う。
図7には、以上の処理によりウェアラブル端末40の表示部44に所定情報として表示される「第3報知画面」の一例が示されている。第3報知画面は、支援対象者に「累積発汗量」が多いことを報知して水分補給を促すための画面である。なお、本実施形態における「累積発汗量」は、支援対象者の全体重に対する割合(%)で示される。
第3報知画面においても、ピクトグラム54、生理量情報56及び提案情報58は互いに連動して表示部44に表示される。例えば、予測部11Dによって、所定時間経過後における支援対象者の累積発汗量が全体重の2%を超えると予測された場合、ピクトグラム54、生理量情報56、提案情報58及び了解ボタン44Aを表示する。
第3報知画面における基本情報52、ピクトグラム54及び了解ボタン44Aは第1報知画面及び第2報知画面と同様であり説明を省略する。なお、以下の説明において、第3報知画面に表示された所定情報を、第1、第2報知画面に表示された所定情報と区別するために「第3報知画面情報」と称す場合がある。
第3報知画面においては、生理量情報56として「累積発汗量>全体重の2%」と表示する。これにより支援対象者の生理量情報としての累積発汗量が異常値になると予測されることを支援対象者に確認させる。
また、第3報知画面においては、提案情報58として「水分補給をしてください。」と表示する。これにより、累積発汗量が異常値になることを避けるために取るべき具体的行動(予防行動)を、支援対象者に確認させる。
支援対象者は、第3報知画面に表示された内容を把握したうえで、了解ボタン44Aを指定する。これに応じて予防行動支援装置10に所定情報(確認済情報)が送信され、ステップ228が肯定判定となってステップ230へ移行する。
ステップ230で、CPU11は、予防行動支援処理の終了タイミングが到来したか否かを判定し、肯定判定となった場合は予防行動支援処理を終了する。この終了タイミングは、一例として、支援対象者がウェアラブル端末40の装着を解除することにより到来する。ウェアラブル端末40の装着解除は、ウェアラブルセンサ42が検知する加速度が変化することによって検知される。別の一例として、この終了タイミングは、ユーザが入力部14を介して予防行動支援処理の終了を入力することによって到来する。
以上説明したように、本実施形態に係る予防行動支援装置10によると、支援対象者の代謝量及び心拍数の少なくとも一方と環境情報とを用いて、所定時間経過後の支援対象者の累積発汗量及び収縮期血圧の少なくとも一方を含む生理量情報が予測される。さらに、予測された生理量情報が異常値になった場合、所定情報が提示部に提示される。これにより支援対象とする人は、提示部に提示された所定情報を元に、生理量情報が異常値になる前に予防行動をとることができる。
具体的には、本実施形態に係る予防行動支援装置10によると、予測部11Dは、支援対象者の代謝量及び心拍数の双方を含む計測結果情報と環境情報とを用いて、所定時間経過後の支援対象者の累積発汗量及び収縮期血圧の双方を含む生理量情報を予測する。
さらに、予測された生理量情報が異常値になった場合、提示部11Eは、所定情報(第1報知画面情報、第2報知画面情報及び第3報知画面情報)を提示する。これにより支援対象とする人は、提示部に提示された所定情報を元に、生理量情報が異常値になる前に予防行動をとることができる。
また、本実施形態に係る予防行動支援装置10は、予測部11Dは、支援対象者の着衣量も用いて、生理量情報を予測する。すなわち、着衣量も考慮して、生理量情報を予測することができる。これにより、生理量情報の予測精度を向上することができる。
また、本実施形態に係る予防行動支援装置10は、環境情報として温度、湿度、及び風速の少なくとも1つを用いて、生理量情報を予測する。具体的には、予測部11Dは、環境情報として温度、湿度、及び風速の全てを用いて、生理量情報を予測する。これにより、温度、湿度、及び風速の複合的な影響を受けた生理量情報を予測し、予防行動を支援できる。
また、本実施形態に係る予防行動支援装置10によると、予測部11Dは、累積発汗量及び収縮期血圧に加えて、体内深部温度を生理量情報として予測する。このため、支援対象者は、累積発汗量及び収縮期血圧が異常値になった場合に必要な予防行動だけでなく、体内深部温度が異常値になった場合に必要な予防行動を支援することができる。
また、本実施形態に係る予防行動支援装置10によると、計測結果情報取得部11Cは、ウェアラブル端末40から計測結果情報(代謝量、心拍数、加速度)を取得する。このため、計測結果情報を逐次取得することができる。これにより予測部11Dは、生理量情報を逐次予測できる。したがって、計測結果情報を逐次取得できない場合と比較して予防行動を支援し易い。
また、本実施形態に係る予防行動支援装置10によると、提示部11Eは、ウェアラブル端末40を用いて所定情報(第1報知画面情報、第2報知画面情報及び第3報知画面情報)を提示する。このため支援対象者は所定情報を逐次確認できる。これにより、予測された生理量情報が異常値になった場合、所定情報を即座に確認できる。したがって、所定情報を逐次確認できない場合と比較して予防行動を支援し易い。
また、ウェアラブル端末40は、表示部44に所定情報を表示する。このため、支援対象者は所定情報を視覚で確認できる。これにより、支援対象者は所定情報を確認し易い。例えば所定情報を音声で報知する場合と比較して確認漏れの可能性が少ない。
なお、本実施形態においては、生理量情報として累積発汗量、収縮期血圧及び体内深部温度の全てを予測しているが、本発明の実施形態はこれに限らない。例えば累積発汗量及び収縮期血圧の少なくとも一方を生理量情報として予測すればよい。これらの生理量情報の何れか一方を予測することでも、支援対象者の予防行動を支援できる。
また、本実施形態においては、計測結果情報として代謝量、心拍数、加速度を用いているが、本発明の実施形態はこれに限らない。例えば少なくとも環境情報(温度、湿度)を用いれば累積発汗量を予測できる。また、少なくとも環境情報(温度、湿度)、個人情報(身長、体重、平均血圧)を用いれば収縮期血圧を予測できる。
また、本実施形態においては、計測結果情報として代謝量、心拍数、加速度を測定しているが、本発明の実施形態はこれに限らない。例えば、計測結果情報として心拍数と加速度とを測定し、代謝量は心拍数及び加速度の関数として公知の方法(例えば3次元加速度と心拍数による日常生活時のエネルギー消費量の推定 日本家政学会誌 Vol.59 No.4 221~229 (2008))を用いて算出してもよい。
また、本実施形態においては、環境情報として温度、湿度、及び風速の全てを用いて、生理量情報を予測しているが、本発明の実施形態はこれに限らない。例えば、環境情報として温度、湿度、及び風速の少なくとも1つを用いて生理量情報を予測してもよい。
温度を用いれば、例えば低温環境や高温環境において温度の影響を受けた生理量情報(体内温度)を予測し、支援対象者の予防行動を支援できる。
また、湿度を用いれば、例えば乾燥環境や湿潤環境において湿度の影響を受けた生理量情報(体内温度)を予測し、支援対象者の予防行動を支援できる。
さらに、風速を用いれば、例えば無風環境や強風環境において風速の影響を受けた生理量情報(体内温度)を予測し、支援対象者の予防行動を支援できる。
また、本実施形態においては、支援対象者への所定情報の報知方法として、ウェアラブル端末40における表示部44のみを備えるものとしたが、本発明の実施形態はこれに限らない。例えば、ウェアラブル端末40は図示しない音声出力装置(ブザー等)を備えていてもよい。この音声出力装置を、ピクトグラム54、生理量情報56、提案情報58と連動して作動(音声出力)させることで、支援対象者がこれらの情報に気付きやすくなる。また、音声出力装置から出力される音声は、支援対象者が了解ボタン44Aを指定することに伴って消音されることが好ましい。
また、本実施形態においては、計測結果情報取得部11Cは、ウェアラブル端末40から計測結果情報を取得するが、本発明の実施形態はこれに限らない。例えば計測結果情報取得部11Cは、支援対象者が携帯する端末(計測結果情報を測定できるセンサを備えた専用測定器やスマートフォン等)であって必ずしも身体に装着しない端末から、計測結果情報を取得してもよい。この場合、支援対象者が所定時間毎に計測結果情報を測定できるように、当該所定時間をブザー音で報知することが好ましい。
また、本実施形態においては、ウェアラブル端末40の表示部44に所定情報を表示するが、本発明の実施形態はこれに限らない。例えば所定情報は表示部15のみに表示させてもよい。この場合、表示部15を監視する管理者が当該所定情報を確認し、支援対象者に必要な予防行動をとることを通知すればよい。また、例えば所定情報は支援対象者に音声で報知するものとしてもよい。この場合の音声は、ウェアラブル端末40から出力させてもよいし、支援対象者が携帯するスマートフォン等から出力させてもよい。
また、本実施形態において、例えば、環境情報取得部11A、着衣量情報取得部11B、計測結果情報取得部11C、予測部11D及び提示部11Eの各処理を実行する処理部(processing unit)のハードウェア的な構造としては、次に示す各種のプロセッサ(processor)を用いることができる。上記各種のプロセッサには、前述したように、ソフトウェア(プログラム)を実行して処理部として機能する汎用的なプロセッサであるCPUに加えて、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なプロセッサであるプログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device:PLD)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が含まれる。
処理部は、これらの各種のプロセッサのうちの1つで構成されてもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGAの組み合わせや、CPUとFPGAとの組み合わせ)で構成されてもよい。また、処理部を1つのプロセッサで構成してもよい。
処理部を1つのプロセッサで構成する例としては、第1に、クライアント及びサーバ等のコンピュータに代表されるように、1つ以上のCPUとソフトウェアの組み合わせで1つのプロセッサを構成し、このプロセッサが処理部として機能する形態がある。第2に、システムオンチップ(System On Chip:SoC)等に代表されるように、処理部を含むシステム全体の機能を1つのIC(Integrated Circuit)チップで実現するプロセッサを使用する形態がある。このように、処理部は、ハードウェア的な構造として、上記各種のプロセッサの1つ以上を用いて構成される。
更に、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造としては、より具体的には、半導体素子などの回路素子を組み合わせた電気回路(circuitry)を用いることができる。このように、本発明は様々な態様で実施することができる。
10 予防行動支援装置
11 CPU
11A 環境情報取得部
11B 着衣量情報取得部
11C 計測結果情報取得部
11D 予測部
11E 提示部
13 記憶部
13A 予防行動支援プログラム
13B 個人情報データベース
13C 予測関連情報データベース
20 環境センサ
30 着衣量センサ
40 ウェアラブル端末

Claims (8)

  1. 予防行動の支援対象とする人の代謝量及び心拍数の少なくとも一方の計測結果を示す計測結果情報を取得する計測結果情報取得部と、
    前記人が存在する領域の環境状態を示す環境情報を取得する環境情報取得部と、
    前記計測結果情報取得部によって取得された計測結果情報及び前記環境情報取得部によって取得された環境情報を用いた演算式によって、前記人の累積発汗量及び収縮期血圧の少なくとも一方、及び、前記人の体内深部温度を含む生理量情報を算出し、算出された前記生理量情報を複数回取得することで変化の推移を導出して、所定時間経過後の前記生理量情報を予測する予測部と、
    前記予測部によって予測された前記生理量情報が異常値になった場合に、所定情報を提示する提示部と、
    を備えた予防行動支援装置。
  2. 予防行動の支援対象とする人の代謝量及び心拍数の少なくとも一方の計測結果を示す計測結果情報を取得する計測結果情報取得部と、
    前記人が存在する領域の環境状態を示す環境情報を取得する環境情報取得部と、
    前記計測結果情報取得部によって取得された計測結果情報及び前記環境情報取得部によって取得された環境情報を用いて、所定時間経過後の前記人の累積発汗量収縮期血圧及び体内深部温度の全てを含む生理量情報を予測する予測部と、
    前記予測部によって予測された前記生理量情報が異常値になった場合に、所定情報を提示する提示部と、
    を備えた予防行動支援装置。
  3. 前記人の着衣の量を示す着衣量情報を取得する着衣量情報取得部、を更に備え、
    前記予測部は、前記計測結果情報及び前記環境情報に加えて、前記着衣量情報取得部によって取得された着衣量を用いて、前記生理量情報を予測する、
    請求項1又は2に記載の予防行動支援装置。
  4. 前記環境情報は、温度、湿度、及び風速の少なくとも1つを含む、
    請求項1~3の何れか1項に記載の予防行動支援装置。
  5. 前記計測結果情報取得部は、ウェアラブル端末から前記計測結果情報を取得する、
    請求項1~請求項4の何れか1項に記載の予防行動支援装置。
  6. 前記提示部は、前記ウェアラブル端末を用いて前記所定情報を提示する、
    請求項5に記載の予防行動支援装置。
  7. コンピュータを、
    予防行動の支援対象とする人の代謝量及び心拍数の少なくとも一方の計測結果を示す計測結果情報を取得する計測結果情報取得部と、
    前記人が存在する領域の環境状態を示す環境情報を取得する環境情報取得部と、
    前記計測結果情報取得部によって取得された計測結果情報及び前記環境情報取得部によって取得された環境情報を用いた演算式によって、所定時間経過後の前記人の累積発汗量及び収縮期血圧の少なくとも一方、及び、前記人の体内深部温度を含む生理量情報を算出し、算出された前記生理量情報を複数回取得することで変化の推移を導出して、所定時間経過後の前記生理量情報を予測する予測部と、
    前記予測部によって予測された前記生理量情報が異常値になった場合に、所定情報を提示する提示部、
    として機能させるためのプログラム。
  8. コンピュータを、
    予防行動の支援対象とする人の代謝量及び心拍数の少なくとも一方の計測結果を示す計測結果情報を取得する計測結果情報取得部と、
    前記人が存在する領域の環境状態を示す環境情報を取得する環境情報取得部と、
    前記計測結果情報取得部によって取得された計測結果情報及び前記環境情報取得部によって取得された環境情報を用いて、所定時間経過後の前記人の累積発汗量収縮期血圧及び体内深部温度の全てを含む生理量情報を予測する予測部と、
    前記予測部によって予測された前記生理量情報が異常値になった場合に、所定情報を提示する提示部、
    として機能させるためのプログラム。
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