JP2021132698A - 粉体含有物品の製造方法及び吸収性物品の製造方法 - Google Patents

粉体含有物品の製造方法及び吸収性物品の製造方法 Download PDF

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Yasuhiro Kizaki
康泰 木崎
賢司 小林
Kenji Kobayashi
賢司 小林
祥悟 千葉
Shogo Chiba
祥悟 千葉
貴仁 伊藤
Takahito Ito
貴仁 伊藤
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Abstract

【課題】粉体を散布して物品を製造するときに該粉体の散布量を局所的に高めること。【解決手段】本製造方法は、連続落下する粉体4Pを、開口部471を通過させて散布対象領域Sに散布して粉体含有物品1を製造する方法である。開口部471を閉塞手段473によって周期的に閉塞して連続落下する粉体が該開口部を通過することを周期的に阻止し、粉体を間欠的に散布対象領域に落下させるとともに、開口部の通過が阻止された粉体4Pを除去する。閉塞手段473が開口部471を閉塞するときの速度Vsの鉛直下方成分をVsyとし、粉体が開口部を通過するときの落下速度をVpとしたとき、VsyとVpとが異なるようにVs及び/又はVpを調整する。【選択図】図10

Description

本発明は、各種の粉体を含有する物品の製造方法に関する。また本発明は、使い捨ておむつや生理用ナプキンを始めとする各種の吸収性物品の製造方法に関する。
使い捨ておむつや生理用ナプキンを始めとする各種の吸収性物品は一般に、液の吸収保持が可能な吸収体を具備する。吸収体は、一般にパルプ等の親水性繊維及び吸収性ポリマーの粒子を含んでいる。これらの材料からなる吸収体の製造には一般に吸収性ポリマーの粒子の散布工程が伴う。吸収性ポリマーの粒子の散布工程は連続散布と間欠散布に大別される。例えば特許文献1においては、2枚のシート材の間に吸収性ポリマーの粒子を間欠散布してシート状の吸収体を製造する方法が記載されている。
国際公開第2014/104115号パンフレット
特許文献1に記載の技術によれば、吸収性ポリマーの粒子は均一な坪量となるように散布される。したがって製造された吸収体は、吸収性ポリマーの粒子が存在する部位における吸収特性がいずれも同じになる。
ところで、着用者から排泄される液は、吸収性物品の背側よりも腹側に偏倚することが知られている。したがって排泄された液を確実に吸収し保持するためには、吸収体における腹側の吸収容量をより高くすること、例えば吸収性ポリマーの散布坪量を局所的に高めることが有利である。しかし特許文献1に記載の技術では、吸収性ポリマーの散布坪量を局所的に高めることを何ら想定していない。
したがって本発明の課題は、粉体を散布して物品を製造するときに、該粉体の散布量を局所的に高めることにある。また本発明の課題は、吸収容量が局所的に高まった吸収性物品を容易に製造することにある。
本発明は、連続落下する粉体を、開口部を通過させて散布対象領域に散布して粉体含有物品を製造する方法であって、前記開口部を閉塞手段によって周期的に閉塞することで、連続落下する前記粉体が該開口部を通過することを周期的に阻止して、該粉体を間欠的に前記散布対象領域に落下させるとともに、該開口部の通過が阻止された該粉体を除去する工程を含み、前記閉塞手段が前記開口部を閉塞するときの速度Vsの鉛直下方成分をVsyとし、前記粉体が前記開口部を通過するときの落下速度をVpとしたとき、VsyとVpとが異なるようにVs及び/又はVpを調整する、粉体含有物品の製造方法を提供するものである。
本発明は、吸収性シートと補助層との積層構造からなる粉体含有物品を備え、股下部と、該股下部から前後へそれぞれ延びる腹側部及び背側部とを有する吸収性物品の製造方法であって、前記粉体含有物品が前記粉体含有物品の製造方法で製造されている、吸収性物品の製造方法を提供するものである。
本発明によれば、粉体を散布して物品を製造するときに、該粉体の散布量を局所的に且つ容易に高めることができる。したがって、粉体が例えば吸収性ポリマーの粒子である場合には、吸収容量が局所的に高まった粉体含有物品及び吸収性物品を容易に製造できる。
図1は、本発明の製造方法によって製造された粉体含有物品の一例を模式的に示す斜視図である。 図2は、図1のI−I線断面を模式的に示す横断面図である。 図3は、本発明の製造方法によって製造される粉体含有物品を備えた機能性物品の一例であるおむつを模式的に示した斜視図である。 図4は、本発明の製造方法の実施に使用可能な製造装置の全体概略図である。 図5は、コアラップシートにおける接着剤の塗布パターンの一例を模式的に示す平面図である。 図6は、第2コア製造部において、散布手段の下方で2枚の基材シートどうしが重ね合わされる直前の様子を模式的に示す平面図である。 図7は、閉塞手段の軌道が平行な構成例と散布手段の一構成例を示す模式図である。 図8(a)は、閉塞手段による開口部の開放状態を示す模式図、図8(b)は、閉塞手段による開口部の閉塞状態を示す模式図である。 図9(a)は、第1散布領域と搬送方向の後部域に第2散布領域が形成された散布領域を説明する模式図、図9(b)は、第1散布領域と搬送方向の前部域に第2散布領域が形成された散布領域を説明する模式図。 図10は、散布手段の別な形態の構成を説明する模式図である。 図11(a)は閉塞手段の開放位置と、第2吸水性ポリマーの連続落下状態を示す模式図、図11(b)は閉塞手段が開口部上を通過している状態を示す模式図、図11(c)は、閉塞手段が閉塞位置を占めた状態を示す模式図である。 図12は、VsyとVpとが異なるようにVs及び/又はVpを調整した際の効果を示す図である。 図13(a)、図13(b)は搬送方向への厚みが漸減する断面形状の閉塞手段の構成を示す図、図13(c)は搬送方向への厚みが漸増する断面形状の閉塞手段の構成を示す図である。 図14は、遮蔽手段の別な形態の構成を説明する模式図である。 図15(a)は、閉塞手段の軌道が平行でない構成例を示す模式図、図15(b)は、閉塞手段が軌道に対して平行でない構成例を示す模式図である。
以下、本発明をその好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。図面は基本的に模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なる場合がある。
図1及び図2には、本発明の製造方法の製造目的物である粉体含有物品の一例である吸収体1が示されている。図3には、吸収体1の製造方法と、製造方法の実施に使用可能な製造装置の一実施形態である製造装置10の概略が示されている。吸収体1は、着用者の前後方向に対応する縦方向Xとこれに直交する横方向Yとを有し、尿、便、経血、汗等の体液を吸収保持するのに用いられるものである。吸収体1は、吸水性材料を含有する吸収性コア2と、該吸収性コア2の外面を被覆する液透過性のコアラップシート5とを有する。
吸収体1及びこれを構成する吸収性コア2は、図1に示すように、縦方向Xに長い形状をなし、両者の長手方向は縦方向Xに一致し、両者の幅方向(長手方向と直交する方向)は横方向Yに一致している。また縦方向Xは、吸収体1の製造時における搬送方向(以下、「MD」ともいう。Machine Directionの略である。)に一致し、横方向Yは、MDと直交する搬送直交方向(以下、「CD」ともいう。Cross Machine Directionの略である。)に一致する。
吸収性コア2は、少なくとも吸水性ポリマーと繊維材料を形成材料とする補助層としての第1吸収コア3と、該第1吸収コア3の肌対向面3a又は非肌対向面3bに接触し、該第1吸収コア3よりも厚みが薄い第2吸収コア4とを有する。吸収性コア2は、第2吸収コア4と第1吸収コア3とを重ね合わせた積層構造とされている。本明細書において、「肌対向面」は、吸収体又はその構成部材(例えば第1吸収コア3、第2吸収コア4)における、使用時(吸収体が組み込まれた吸収性物品の着用時)に使用者の肌側に向けられる面、すなわち相対的に使用者の肌から近い側であり、「非肌対向面」は、吸収体又はその構成部材における、使用時に肌側とは反対側に向けられる面、すなわち相対的に使用者の肌から遠い側である。
本実施形態では、図1及び図2に示すように、第2吸収コア4は、第1吸収コア3の非肌対向面3bに接触している。本実施形態では、第1吸収コア3の方が第2吸収コア4よりも使用者の肌に近い側に配されており、したがって、第1吸収コア3の方が第2吸収コア4よりも先に、吸収体1が吸収すべき体液と接触する。
本実施形態では、コアラップシート5は1枚のシートである。コアラップシート5は、吸収性コア2の肌対向面(第1吸収コア3の肌対向面3a、第2吸収コア4の肌対向面4a)の全域を被覆し、且つ吸収性コア2の縦方向Xに沿う両側縁から横方向Yの外方に延出し、その延出部が、吸収性コア2の非肌対向面側に巻きかけられて、吸収性コア2の非肌対向面(第2吸収コア4の非肌対向面4b)の全域を被覆している。図2に示すように、吸収性コア2の非肌対向面の横方向Yの中央部には、コアラップシート5の縦方向Xに沿う両側縁部(前記延出部の先端部)どうしが重なった重複部が形成されている。コアラップシート5としては、液透過性のシートを用いることができ、例えば、紙、不織布等が挙げられる。
第1吸収コア3は、コアラップシート5と第2吸収コア4との間に介在配置されている。第1吸収コア3は、図1に示すように、横方向Yの長さ(幅)が縦方向Xの全長にわたって一定ではなく、搬送方向(縦方向X)に延びる第1領域3Aと、第1領域3Aに連接し且つ第1領域3Aよりも幅広な第2領域3Bとを有している。吸収体1は通常、吸収性物品において、第1吸収コア3の縦方向Xの両端部のうち、この相対的に幅広の縦方向端部が、吸収性物品の着用者の腹側(前側)に位置するように配される。第1領域3Aよりも幅広な第2領域3Bは、第1領域3Aよりも面積が広い分、吸収容量が大きい。また、第2領域3Bは腹側で比較すると、第1領域3Aよりも吸水性ポリマーの量が多くされている。
第1吸収コア3は、図2に示すように、吸水性ポリマーと繊維材料3Fとを含有する。繊維材料3Fとしては吸水性繊維が好ましい。吸水性繊維としては、例えば、針葉樹パルプや広葉樹パルプ等の木材パルプ、綿パルプや麻パルプ等の非木材パルプ等の天然繊維;カチオン化パルプ、マーセル化パルプ等の変性パルプ(以上、セルロース系繊維);親水性合成繊維等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。第1吸収コア3は、典型的には、繊維材料3Fとしてセルロース系繊維を含有する。第1吸収コア3は、吸水性ポリマーの粒子である第1吸水性ポリマー3Pを含有する。
本実施形態において、第1吸収コア3が含有する第1吸水性ポリマー3Pとしては、一般に粒子状のものが用いられるが、繊維状のものでもよい。粒子状の第1吸水性ポリマー3Pの形状は特に限定されず、例えば、球状、塊状、俵状、不定形状であり得る。第1吸水性ポリマー3Pは、典型的には、アクリル酸又はアクリル酸アルカリ金属塩の重合物又は共重合物を主体とする。
第1吸収コア3は、図1及び図2に示すように、該第1吸収コア3の厚み方向の全域にわたって該第1吸収コア3のコア形成材料が存在しない形成材料非存在部3Nを有している。図示の形態では、形成材料非存在部3Nは、第1吸収コア3(吸収体1)を横方向Yに二等分して縦方向Xに延びる仮想直線(図示せず)を基準として対称に形成され、該仮想直線の両側に一対形成されている。この一対の形成材料非存在部3Nは、それぞれ、平面視において縦方向Xに長い形状(具体的には長方形形状)をなしている。
形成材料非存在部3Nは、吸収体1の吸収対象である体液の流路として機能し、体液の面方向における拡散を促進し、吸収体1の吸収性能の有効活用に寄与し得るものである。
また、形成材料非存在部3Nは、第1吸収コア3が体圧等の外力を受けて屈曲するなどして変形する際の変形誘導部(可撓軸)としても機能し、吸収体1を具備する吸収性物品の着用時の違和感を低減して、着用感及びフィット性を向上し得るものである。
形成材料非存在部3Nはこのような役割を担うものであることから、第1吸収コア3において体液が集中しやすく(最初に体液を受けやすく)且つ体圧等の外力を受けやすい部位に配置されることが好ましい。このよう観点から、形成材料非存在部3Nは、吸収体1が組み込まれる吸収性物品の着用時に着用者の股間部に対応する部位、具体的には、少なくとも第1吸収コア3の縦方向Xの中央部に配置されることが好ましい。また、形成材料非存在部3Nは、第1領域3Aと第2領域3Bとにまたがるように形成されている。
形成材料非存在部3Nは、第1吸収コア3の製造時における、繊維材料3F及び第1吸水性ポリマー3Pを含むコア形成材料の積繊工程において、該コア形成材料の積繊を意図的に阻害して形成された部位である。
本実施形態では、図2に示すように、形成材料非存在部3Nにおいて、コアラップシート5と第2吸収コア4(より具体的には後述する基材シート4S)とが接合されている。
斯かる構成により、第1吸収コア3の保形性が向上し、体液の吸収前後で第1吸収コア3の形状が崩れ難いため、吸収体1の吸収性能の一層の向上が図られる。
第2吸収コア4は、図2に示すように、相対向する2枚の基材シート4Sと、該2枚の基材シート4S間に介在配置された材料の一例であり粉体でもある吸水性ポリマーの粒子(以下「第2吸水性ポリマーと記す)4Pとを含み、該2枚の基材シート4Sどうしは接着剤によって互いに接合されている。
第2吸収コア4に使用される接着剤は、後述するように、2枚の基材シート4Sそれぞれの相対向する面(第2吸水性ポリマー4Pの配置面)に所定のパターンで塗布されている。第2吸収コア4に使用される接着剤としては、吸収性物品における構成部材どうしの接合に使用されているものを特に制限無く用いることができ、例えば、ホットメルト接着剤を用いることができる。
基材シート4Sとしては、第2吸水性ポリマー4Pを固定可能なシート状物であればよく、液透過性でも液不透過性でもよい。基材シート4Sとしては、例えば、不織布、織布、編物、紙等の繊維構造体の他、樹脂フィルム、発泡体、ネットなどが挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を積層して用いることができる。
基材シート4Sは、典型的には、不織布を含んで構成される。基材シート4Sを構成する不織布としては、各種製法によるものを特に制限なく用いることができ、例えば、エアスルー不織布、ヒートロール不織布、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布、スパンボンド−メルトブローン−スパンボンド(SMS)不織布が挙げられる。これらの不織布は、親水化処理が施された繊維からなる親水性不織布であってもよい。
また、2枚の基材シート4Sどうしは、互いに同じであってもよく、異なっていてもよい。後者の場合、例えば、2枚の基材シート4Sのうち、相対的に吸収性物品の着用者の肌から近い(本実施形態では第1吸収コア3に近い)ものが液透過性を有し、着用者の肌(第1吸収コア3)から遠いものが液不透過性を有するという形態を採用できる。
第1吸収コア3において、第1吸水性ポリマー3Pの分布形態は特に制限されず、当該コアの全体に均一に分布してもよく、当該コアの一部に偏在してもよいが、液吸収性、柔軟性等の諸性能の向上の観点から、前者が好ましい。
吸収体1は、吸収性物品の吸収体として使用される。ここでいう「吸収性物品」には、人体から排出される体液(尿、軟便、経血、汗等)の吸収に用いられる物品が広く包含され、例えば、使い捨ておむつ、生理用ナプキン、生理用ショーツ、失禁パッド等が包含される。
吸収性物品は、典型的には、吸収体と、該吸収体よりも着用者の肌から近い側に配される液透過性の表面シートと、該吸収体よりも着用者の肌から遠い側に配される液難透過性ないし不透過性の裏面シートとを含んで構成されている。
図3は、吸収性物品の一例であるパンツ型のおむつ100を示す。おむつ100は、本実施形態で説明する製造方法によって製造された吸収体1を備えている。
おむつ100は、着用者の前後方向に相当する縦方向Xとこれに直交する横方向Yとを有する。おむつ100は、股下部101並びに該股下部101の前後から縦方向Xに延出する腹側部102及び背側部103を有する。おむつ100は、腹側部102から背側部103まで縦方向Xに延在している。本明細書において、「着用者の前後方向」とは、着用者の腹側と背側の間を、股下部101を介して延びる方向である。
股下部101は、おむつ1の着用状態において着用者の股間に配される部位である。腹側部102は、おむつ1の着用状態において股下部101よりも着用者の腹側、すなわち前側に配される部位である。背側部103は、おむつ1の着用状態において股下部101よりも着用者の背側すなわち後側に配される部位である。
おむつ100は、吸収体1と外装体104とを備えている。外装体104は、非肌対向面側から肌対向面側に向かって外層シート105と内層シート106とを備えている。外層シート105は伸縮シートであり、少なくとも腹側部102及び背側部103において、おむつ1の外面すなわち非肌対向面を形成している。内層シート106は非伸縮シートである。外層シート105は、横方向Yに伸長した状態で内層シート106と接着剤等の公知の接合手段によって接合されている。
おむつ1は、腹側に位置する外装体104と背側に位置する外装体104の両側縁部どうしを、接着剤、ヒートシール、超音波シール等の公知の接合手段によって互いに接合して形成される一対のサイドシール部107,107を備えている。おむつ1は、図1に示すように、サイドシール部107,107で外装体104が2つ折りにされて接合されることで、着用者の胴が通されるウエスト開口部WH、及び着用者の下肢が通される一対のレッグ開口部LH,LHが形成されたパンツ型の吸収性物品である。
次に、本発明の粉体含有物品の製造方法について、前述した吸収体1の製造方法を例にとり図面を参照しながら説明する。
図4には、粉体含有物品としての吸収体1の製造方法の実施に使用可能な製造装置の一実施形態である製造装置10が示されている。製造装置10は、第1吸収コア3を製造する第1吸収コアの製造部(以下「第1コア製造部」と記す)20と、第1コア製造部20で製造された第1吸収コア3を受け取って搬送する第1搬送部30と、第2吸収コア4を製造する第2吸収コアの製造部(以下「第2コア製造部」と記す)40と、第1コア製造部20で製造された第1吸収コア3と第2コア製造部40で製造された第2吸収コア4を受け取って搬送する第2搬送部50とを含んで構成されている。なお、以下では、コアラップシート5(吸収体1)の搬送方向(流れ方向)をMD1、基材シート4S(4S1,4S2)の搬送方向(流れ方向)をMD2,MD3、第2吸収コア4の搬送方向(流れ方向)をMD4ともいう。
製造装置10を用いた製造方法では、第1吸水性ポリマー3Pを含む第1吸収コアの製造工程が第1コア製造部20で行われ、第2吸水性ポリマー4Pを含む第2吸収コアの製造工程が第2コア製造部40で行われる。本実施形態における製造方法では、第1吸収コアの製造工程と第2吸収コアの製造工程を並行して行っている。
本実施形態では、吸収性シートとして製造される第2吸収コア4の製造後に、第2吸収コア4上に補助層である第1吸収コア3を配置する工程を更に具備している。製造装置10を用いた製造方法では、後述する開口部471を通過して連続落下する第2吸水性ポリマー4Pを周期的に阻止し、間欠的に散布対象領域Sに落下させるとともに、開口部471の通過が阻止された粉体を除去する工程を含んでいる。
第1コア製造部20は、外周面21Sに複数の集積用凹部(図示せず)が所定の間隔で形成された積繊ドラム21と、コア形成材料(本実施形態では繊維材料3F及び第1吸水性ポリマー3P)を、空気流に随伴させて、積繊ドラム21の外周面に連続供給するダクト22とを備えている。
ダクト22は、その内部を流れる空気流の図示しない上流側端が導入装置(図示せず)に接続され、下流側端が積繊ドラム21の外周面21Sの一部を覆っている。
導入装置は、繊維材料3Fを主体とする原料シートを解繊し、ダクト22内に繊維材料3Fを供給する繊維供給部と、ダクト22の内部に第1吸水性ポリマー3Pを連続供給する工程を実施する第1吸水性ポリマー供給部とを備えている。
積繊ドラム21は、金属製の剛体からなる円筒状のドラム本体210と、該ドラム本体210の外周部に重ねて配され、積繊ドラム21の外周面21Sを形成する外周部材211とを含んで構成されている。
外周部材211は、モータ等の原動機からの動力を受けて、水平な回転軸を回転中心として、図4中の矢印R1方向に回転駆動されるようになされているが、ドラム本体210は、固定されていて回転しない。ドラム本体210の内部は、その周方向に複数の空間A,B,Cに仕切られている。また、ドラム本体210には、その内部を減圧する減圧機構(図示せず)が接続されており、該減圧機構の駆動により、空間AないしCを負圧に維持可能になされている。
積繊ドラム21は、外周部がダクト22で覆われている空間Aが、内部側からの吸引によってコア形成材料の積繊が可能な積繊ゾーンとなされている。空間Aを負圧に維持した状態で、外周部材211を矢印R1方向に回転させると、外周部材211に形成された集積用凹部(図示せず)が空間A上を通過している間、該集積用凹部の底部に空間A内の負圧が作用し、該底部に形成された多数の吸引孔を通じた空気の吸引が行われる。この吸引孔を通じた吸引により、ダクト22内を搬送されてきたコア形成材料が、該集積用凹部へと導かれてその底部上に積繊し、その積繊物である第1吸収コア3が形成される。
一方、通常、積繊ドラム21の空間Bは、空間Aよりも弱い負圧又は圧力ゼロ(大気圧)に設定され、また、空間Cは、該集積用凹部内の積繊物の転写位置及びその前後を含む領域であるので、圧力ゼロ又は陽圧に設定される。前記集積用凹部は、製造する第1吸収コア3に付与すべき形状に対応した形状を有している。本実施形態では前述したように、第1コア製造部20の製造目的物である第1吸収コア3が形成材料非存在部3Nを有しているので、前記集積用凹部の底部における形成材料非存在部3Nに対応する部位は、周辺部に比して積繊ドラム21の径方向外方に突出しており、これにより、該部位にコア形成材料が積繊することが阻害される。
前記集積用凹部に形成された第1吸収コア3は、外周部材211の回転により積繊ドラム21の下部へ搬送され、エアー吐出装置23からのエアーの吐出によって、該集積用凹部から離型されて第1搬送部30へと移行する。
第1搬送部30は、搬送面上の被搬送物を吸引しつつ搬送可能な搬送手段31を備え、該搬送手段31は、図4中の矢印R2方向に周回する無端状のコンベアベルト32と、該コンベアベルト32の周回軌道内に設置された吸引手段としてのサクションボックス33とを含んで構成されている。
コンベアベルト32は被搬送物の搬送面を形成するもので、通気性を有している。コンベアベルト32は例えば、多数の吸引孔(図示せず)を有するメッシュベルトからなる。
サクションボックス33は、コンベアベルト32を挟んで、エアー吐出装置23と対向する位置に設置されており、エアー吐出装置23から吹き出された空気を吸引できるようになっている。
コンベアベルト32上には、第1吸収コア3が前記集積用凹部から離型されてコンベアベルト32上に配置される前に予めコアラップシート5が供給されている。前記集積用凹部から離型された第1吸収コア3は、コアラップシート5上に配置された状態で、第2搬送部50へと搬送される。
また、第1搬送部30は、コアラップシート5上に配置された第1吸収コア3をコアラップシート5側に押圧する押圧ロール36を備えている。第1吸収コア3は、第2搬送部50に供給される前(第2吸収コア4が重ねられる前)に、押圧ロール36によって厚み方向に圧縮される。
製造装置10では、長尺のコアラップシート5がロール状に巻回された原反5Rからコアラップシート5を連続的に巻き出し、第1搬送部30のコンベアベルト32上に供給するところ、そのコンベアベルト32への供給途中で、コアラップシート5におけるコンベアベルト32上にて第1吸収コア3が配置される面(上面)に、塗布手段34,35により接着剤34A,35Aを塗布する(接着剤塗布工程)。
前記接着剤塗布工程は、一方向に搬送されるコアラップシート5上に第1吸収コア3を配置する前(第1コア配置工程の実施前)に、コアラップシート5における第1吸収コア3の配置面(上面)に接着剤34A,35Aを塗布する工程である。具体的には前記接着剤塗布工程では、図5に示すように、コアラップシート5の一方の面(コンベアベルト32上での上面)におけるCDの両側部5B,5Bに、塗布手段34により接着剤34Aを連続的に塗布し、また、該一方の面におけるCDの中央部5Aに、塗布手段35により接着剤35Aを連続的に塗布する。
本実施形態では、塗布手段34が塗布手段35よりもMD1の上流側に配置されており、したがって、接着剤34Aが接着剤35Aよりも先にコアラップシート5に塗布される。コアラップシート5のCDの中央部5Aは、第1コア製造部20で製造された第1吸収コア3が配置される部分であり、両側部5B,5Bは、それぞれ、第1吸収コア3側に折り返されて第1吸収コア3に重ねられる部分である(図5参照)。
本実施形態の前記接着剤塗布工程では、コアラップシート5の第1吸収コア3の配置面(上面)におけるCDの中央部5Aと両側部5B,5Bとで、接着剤34A,35Aの塗布パターンを異ならせている。具体的には図5に示すように、接着剤34Aは、両側部5B,5Bにおいて平面視でMD1(コアラップシート5の長手方向)に延びる連続線状に塗布され、接着剤35Aは、中央部5Aにおいて平面視でMD1に延びるスパイラル状に塗布される。
接着剤34A,35Aが塗布された後のコアラップシート5の一方の面において、両側部5B,5Bそれぞれには、平面視連続線状の接着剤34Aの塗布部がCDに複数(図5では4本)並べて配置され、中央部5Aには、平面視スパイラル状の接着剤35Aの塗布部がCDに複数(図5では5本)並べて配置される。コアラップシート5における接着剤34Aが連続線状に塗布された部分は、接着剤34Aがいわゆる「べた塗り」された部分であり、該部分の全域に接着剤34Aが付着している。
一方、コアラップシート5における接着剤35Aがスパイラル状に塗布された部分は、接着剤35Aがスパイラルを描くようにMD1に延在しており、接着剤35Aの付着部と非付着部とがCDに交互に存在している。なお、接着剤34A,35Aの塗布パターンは図示のものに制限されず、任意に設定し得る。
第2コア製造部40は、図4に示すように、複数の長尺シートである基材シート4S(4S1、4S2)を同方向に個別に連続搬送し、両長尺シートの間に材料である第2吸水性ポリマー4Pを供給する供給部となる散布手段43と、散布手段43から供給された第2吸水性ポリマー4Pを周期的に阻止し、間欠的に散布対象領域Sに落下させるとともに、落下を阻止された第2吸水性ポリマー4Pを除去する除去手段47を備えている。
第2コア製造部40で実施される第2吸収コアの製造工程は、同方向に搬送される基材シート4Sの一方の面に接着剤を付与した後、散布工程において散布手段43より連続落下する第2吸水性ポリマー4Pを基材シート4Sに連続供給される。
更に説明すると、第2コア製造部40は、第2吸収コア4を構成する2枚の基材シート4Sそれぞれに塗布手段41,42により接着剤41A,42A(図)を塗布した後、両シートのうちの少なくとも一方の接着剤塗布面に、散布手段43により第2吸水性ポリマー4Pを散布して供給し、しかる後、2枚の基材シートどうしをそれぞれの接着剤塗布面を内側にして重ね合わせた後に挟圧する工程を含む。この工程によって第2吸収コア4を製造する。なお、図4では、2枚の基材シート4Sのうちの一方(第1吸収コア3と接触する基材シート)を4S1、他方を4S2としている。本実施形態において、基材シート4S1は第1の長尺シートであり、基材シート4S2は第2の長尺シートである。
より具体的には第2コア製造部40では、基材シート4S1がロール状に巻回された原反4R1から基材シート4S1を連続的に巻き出し、基材シート4S1の一方の面(他方の基材シート4S2との対向面)に塗布手段41により接着剤41Aを塗布する。また、これと並行して、長尺の基材シート4S2がロール状に巻回された原反4R2から基材シート4S2を連続的に巻き出し、基材シート4S2の一方の面(一方の基材シート4S1との対向面)に塗布手段42により接着剤42Aを塗布する。
本実施形態では、図6に示すように、第1吸収コア3と接触する基材シート4S1に塗布される接着剤41Aは、平面視で基材シート4S1の搬送方向(長手方向)MD2に延びる非塗工部を有するようにスパイラル状に塗布され、第2吸水性ポリマー4Pが直接散布される基材シート4S2に塗布される接着剤42Aは、基材シート4S2の一方の面のほぼ全域に隙間なく塗工(いわゆるべた塗り)される。接着剤41Aが塗布された後の基材シート4S1の一方の面には、平面視スパイラル状の接着剤41Aの塗布部がCDに複数(図6では8本)並べて配置され、該一方の面の略全域に接着剤41Aがスパイラル状に塗布される。なお、接着剤41A,42Aの塗布パターンは図示のものに制限されず、任意に設定し得る。
散布手段43は、図7に示すように、第2吸水性ポリマー4Pの散布対象となる基材シート4S2から上方に離間した位置に配置されている。散布手段43から散布された第2吸水性ポリマー4Pは、自重により落下して、散布手段43の下方の散布対象領域Sを搬送中の基材シート4S2の一方の面に付着する。
なお、本実施形態では、基材シート4S1,4S2のうちの一方の基材シート4S2に第2吸水性ポリマー4Pを散布しているが、基材シート4S1,4S2に第2吸水性ポリマー4Pを散布してもよい。
つまり、第2吸収コアの製造工程は、同方向に連続搬送される2枚の長尺シートである基材シート4S1,4S2の間に、第2吸水性ポリマー4Pを間欠供給する工程を含んでいる。
散布手段43は、搬送中の基材シート4Sの所定位置に所定量の第2吸水性ポリマー4Pの粒子を精度よく散布し得るものであればよく、その構成は特に制限されない。例えば本実施形における散布手段43は、図7に示すように、内部に粉体(粉粒体)である第2吸水性ポリマー4Pを貯蔵可能であり且つ第2吸水性ポリマー4Pの排出口431aを有するホッパー431と、ホッパー431の下方に位置し且つ排出口431aから排出された第2吸水性ポリマー4Pを散布位置まで搬送して散布する搬送手段432とを備えている。
搬送手段432は、排出口431aから排出された第2吸水性ポリマー4Pを受け取る受取手段433と、受取手段433を振動させる振動発生手段434とを有し、振動発生手段434により受取手段433を振動させることによって、受取手段433上の第2吸水性ポリマー4Pを散布位置まで搬送可能になされている。
基材シート4S2に対して第2吸水性ポリマー4Pを間欠的に散布する方法は、散布手段43からの第2吸水性ポリマー4Pの散布自体は連続的なものとし、散布手段43から基材シート4S2に向かう第2吸水性ポリマー4Pの流れを適宜遮断する方法とし、当該方法を除去手段47で行うようにしている。
第2コア製造部40では、図4に示すように、散布手段43による第2吸水性ポリマー4Pの散布工程を経て得られた長尺の第2吸収コア4を、ニップロール44,45間に導入して厚み方向に圧縮した後、該第2吸収コア4の一方の面(第1吸収コア3との対向面)に、塗布手段46により接着剤を塗布する。
本実施形態では、接着剤は、平面視で第2吸収コア4の搬送方向(長手方向)MD4に延びるスパイラル状に塗布される。接着剤が塗布された後の第2吸収コア4の一方の面には、平面視スパイラル状の接着剤の塗布部がCDに複数並べて配置される。
なお、接着剤の塗布パターンは前記のものに制限されず、任意に設定し得る。こうして一方の面に接着剤が塗布された長尺の第2吸収コア4は、第2搬送部50へ搬送され、第1吸収コア3に重ね合わされる。
第2搬送部50は、搬送面上の被搬送物を吸引しつつ搬送可能な搬送手段51を備えている。第2搬送部50の搬送手段51は、所定の周回軌道を図3中の矢印R3方向に移動する通気性のコンベアベルト52と、該周回軌道内に設置された吸引手段としてのサクションボックス53,54とを含んで構成されている。コンベアベルト52は被搬送物の搬送面を形成し、コンベアベルト52の上面に被搬送物(コアラップシート5、第1吸収コア3及び第2吸収コア4の積層物)が載置される。コンベアベルト52は例えば、多数の吸引孔(図示せず)を有するメッシュベルトからなる。サクションボックス53,54を作動させると、コンベアベルト52(搬送面)上の被搬送物が吸引孔(図示せず)を介して吸引されるようになされている。
また第2搬送部50は、図4に示すように、押圧ロール55よりもMDの下流側に、コアラップシート5の折り返し手段56を備えている。折り返し手段56は、コンベアベルト52の周回軌道の一部に設置され、サクションボックス54の設置箇所に対応して配置されている。折り返し手段56は、搬送中のコアラップシート5の両側部5B,5B、すなわちコアラップシート5上に載置された吸収性コア2(第1吸収コア3と第2吸収コア4との積層物)のMDに沿う両側縁からの延出部を、該吸収性コア2側に折り返すための公知の折り返し機構を備えている。
第1コア製造部20で製造された複数の第1吸収コア3は、第1搬送部30によって一方向(符号MD1で示す方向)に搬送中の長尺のコアラップシート5の上面の中央部5Aに、MD1に間欠的に配置される。コアラップシート5の上面の略全域には、塗布手段34,35によって接着剤34A,35A(図5参照)が予め塗布されており、配置された第1吸収コア3は、コアラップシート5の上面に接着される。
第1吸収コア3が接着されたコアラップシート5は、第1搬送部30が備える押圧ロール36によってコアラップシート5側に押圧されることで、第1吸収コア3を厚み方向に圧縮して第2搬送部50へ搬送される。
第2搬送部50へ搬送された第1吸収コア3を備えたコアラップシート5は、塗布手段46によって接着剤が予め塗布された第2吸収コア4と、合流位置P1において重ね合わされ、コアラップシート5と第2吸収コア4とが接合されて積層されて一体化される。
第2搬送部50では、こうして長尺のコアラップシート5のCDの中央部5Aに配置された第1吸収コア3上に長尺の第2吸収コア4を接合した後、折り返し手段56によってコアラップシート5のCDの両側部5B,5Bを、第2吸収コア4に巻きかける(巻き上げる)ように、中央部5A側(第2吸収コア4側)に折り返すことで、長尺の吸収体1を得る。
以上のようにして得られた長尺の吸収体1は、その後、図示しない切断手段により所定の製品単位長さに切断され、図1に示す如き吸収体1が製造され、図3に示したおむつ1の吸収体として使用される。
次に第2吸水性ポリマー4Pの間欠散布について説明する。
第2吸水性ポリマー4Pの間欠散布は、除去手段47によって行われる。除去手段47は、図7に示すように、散布手段43から連続落下する第2吸水性ポリマー4Pが通過する開口部471を備えた収容部472と、開口部471を周期的に閉塞する閉塞手段となるシャッター473と、シャッター473の駆動源となる駆動モータ475を備えている。
収容部472は中空形状であって、散布手段43から連続落下する第2吸水性ポリマー4Pの落下位置を含む範囲に配されている。収容部472の底部472aには、連続落下する第2吸水性ポリマー4Pの落下位置に開口部471が形成されている。開口部471の上方には、散布手段43から連続落下する第2吸水性ポリマー4Pを収容部472内へと案内する案内路となるダクト477が配されている。連続落下する第2吸水性ポリマー4Pは、ダクト477を介して収容部472へと導入されて開口部471を通過し、開口部471の下方に位置する散布対象領域Sにて基材シート4S1と基材シート4S2の間に供給され、基材シート4S2側に散布される。
収容部472は、第2吸水性ポリマー4Pの落下方向に対して傾斜するように配されている。本実施形態では、図7に示すように、一方の端部となる右方の端部472bが他方の端部となる左側の端部472cよりも下方に位置するように傾斜して配されている。収容部472は、X−Y平面の一方向にのみ傾斜している。
このため、開口部471がシャッター473で閉塞されると、開口部471からの落下をシャッター473で阻止された第2吸水性ポリマー4Pは、シャッター473の上やその周辺で受け止められ、端部472b側へと滑り落ちて堆積する。端部472bは、傾斜方向に向かって先細りとなるように形成されていて、底部472aを滑り落ちて端部472bに堆積する第2吸水性ポリマー4Pを先細り部に集め易くなっている。
シャッター473は、図7に示すように、収容部472の内部に配されている。シャッター473は、開口部471を閉塞し得る形状を有する板状体であって、図8(a)及び図8(b)に示すように、その一端473b側にリンクアーム478が装着されている。シャッター473は、図8(a)に示す開口部471を開放状態する位置と、図8(b)に示す開口部471を閉塞状態する位置とにスライド移動可能に構成されている。具体的には、収容部472の内底面472dとこれと対向するシャッター473の対向面473aとの間に、矢印Dで示す開閉方向に向かって延接されたスライダー機構474を介在させることでスライド移動可能とされている。符号D1は閉塞時に移動する移動方向を示し、符号D2は開放時に移動する戻り方向を示す。
本実施形態において、シャッター473は内底面472dに対して平行な軌道Tr上を、対向面473aが開口部471を含む内底面472dと平行移動するように構成されている。シャッター473はX−Y平面の一方向にのみ傾斜している。
シャッター473は、平時、図8(a)に示すように開口部471を開放状態とする位置を占めていて、開口部471を遮るタイミングとなると、駆動モータ475が作動することで移動方向D1に移動して図8(b)に示すように開口部471を閉塞する。駆動モータ475とシャッター473とは、リンクアーム478を含む周知のリンク機構479を介して接続されていて、駆動モータ475の回転運動がシャッター473のスライド運動へと変換されるようになっている。駆動モータ475は、正逆両方向に回転可能である。本実施形態では、駆動モータ475が正転するとシャッター473が開口部471を閉塞状態する位置へと移動し、逆転するとシャッター473が開口部471を開放状態する位置へと移動するようになっている。
開口部471を遮るタイミングとは、図9(a)、図9(b)に示すように、基材シート4S2の一方の面に第2吸水性ポリマー4Pの非散布領域4Nを形成するタイミングである。シャッター473は、開口部471を遮るタイミングが過ぎると、駆動モータ475が逆転することで閉塞位置から戻り方向D2に移動して開口部471を開放状態とする位置へと戻され、次の遮るタイミングとなるまで、その位置が保持されるようになっている。
このようにシャッター473で開口部471を閉塞状態とすることで、その間、基材シート4S2の一方の面には第2吸水性ポリマー4Pが供給されなくなるため、シャッター473を閉塞している期間は図9(a),図9(b)に示すように非散布領域4Nが形成され、シャッター473を開放状態とすることで、散布領域4Mを形成することができる。
基材シート4S2の搬送送度が一定で、第2吸水性ポリマー4Pの単位時間当たりの散布量が一定であれば、散布領域4Mにおいて、第2吸水性ポリマー4Pは均一な坪量となるように散布される。この結果、第2吸水性ポリマー4Pが存在する部位となる散布領域4Mにおける吸収特性はいずれも同じになる。また、シャッター473は板状体であるので、開口部471の閉塞を確実に行えるので、散布領域4Mと非散布領域4Nとを安定して形成することができる。
ところで、着用者から排泄される液は、吸収性物品の背側よりも腹側に偏倚することが知られている。したがって排泄された液を確実に吸収し保持するためには、吸収体1における腹側の吸収容量をより高くすること、例えば吸収性ポリマーの散布坪量を局所的に高めることが有利である。しかし散布坪量を局所的に高めることは、特許文献1の技術は、何ら想定していない。
そこで、本実施形態では、第2吸水性ポリマー4Pの間欠散布をする際に、基材シート4S2の一方の面には、第2吸水性ポリマー4Pの散布領域4Mと非散布領域4Nとが搬送方向MD3(基材シート4S2の長手方向)に交互に配置して形成するだけでなく、散布領域4Mにおいて、第2吸水性ポリマー4Pの坪量が略一定である第1散布領域4M1と、第1散布領域4M1よりも第2吸水性ポリマー4Pの坪量が高い第2散布領域4M2が形成されるように調整可能としている。
また、本実施形態では、第2散布領域4M2が、図9(a)に示すように、散布領域4Mにおける搬送方向MD3の後部域4Mbや、図9(b)に示すように、散布領域4Mにおける搬送方向MD3の前部域4Maに形成されるように調整可能としている。
すなわち、本実施形態では、基材シート4S2の一方の面に散布される第2吸水性ポリマー4Pの位置や坪量を任意に調整可能としている。このため、第2吸水性ポリマー4Pを散布して物品となる吸水性シートである第2吸収コア4やそれを備えた吸収性コア2を製造するときに、粉体の第2吸水性ポリマー4Pの散布量を局所的に且つ容易に高めることができる。したがって、第2吸水性ポリマー4Pによる吸収容量が局所的に高まった吸収体1及び吸収性物品であるおむつ100を容易に製造できる。
また、第2吸水性ポリマー4Pの位置や坪量を任意に調整可能して製造された第2吸収コア4と第1吸収コア3とを積層する場合、第1領域3Aよりも幅広であり、第1吸水性ポリマー3Pの坪量が高い第2領域3Bが、第2吸収コア4における第2吸水性ポリマー4Pの坪量が高い第2散布領域4M2と同じ向きとなるように、あるいは両者が重なるように第1吸収コア3を第2吸収コア4上に配置してもよい。
このように、第1吸収コア3と第2吸収コア4の坪量の高い領域同士の向きを同方向にすることで、両者の向きが異なる場合に比べて、吸収体1や吸収性コア2の吸収容量をより局所的に高めることができる。
また、このような局所的に吸収容量を高められた吸収体1を利用して例えばおむつ100を製造することで、吸収容量を局所的に高めたおむつ100を容易に製造することができる。
さらに、局所的に吸収容量を高めた吸収体1を、例えばおむつ100に利用する場合、第1吸収コア3における第1吸水性ポリマー3Pの坪量が高い第2領域3Bと、第2吸収コア4における第2吸水性ポリマー4Pの坪量が高い第2散布領域4M2とが、図3に示す腹側部102に位置するように吸収体1をおむつに装着することで、着用者から排泄される液を効率よく吸収することができる。
図10は、散布手段の別な形態を示す。図10に示す散布手段140は、第2吸水性ポリマー4Pが収容されたホッパー141と、ホッパー141から供給される第2吸水性ポリマー4Pを搬送する搬送部142と、を備えている。搬送部142は、そのケーシング内部に、外周面に複数の溝146が形成されたギヤロール145が回転可能に支持されている。ギヤロール145には、動力伝達機構144を介して駆動源となる駆動モータ143からの駆動力が伝達されるようになっている。ケーシングの下方にはダクト477と連通する連通口142aが形成されている。このような散布手段140では、駆動モータ143が駆動されて、図10においてギヤロール145が例えば反時計回り方向に回転すると、溝146に溜まっている第2吸水性ポリマー4Pが連通口142aからダクト477を介して収容部472内に導入され、開口部471を介して散布対象領域Sへと落下する。
次に、図9(a),図9(b)に示すように、第2吸収コア4の散布領域4Mにおいて、第2吸水性ポリマー4Pの坪量が略一定である第1散布領域4M1と、第1散布領域4M1よりも第2吸水性ポリマー4Pの坪量が高い第2散布領域4M2とをどのように形成するのかいう形成方法について説明する。
上述したように、散布手段43、散布手段140から連続落下する第2吸水性ポリマー4Pは、図8(a),図8(b)に示したように、開口部471をシャッター473によって周期的に閉塞することで、開口部471を通過することが周期的に阻止され、その結果、間欠的に散布対象領域Sに落下して基材シート4S2に間欠散布される。
本発明者らは、散布領域4Mにおいて、第2吸水性ポリマー4Pの坪量を、誤差ではなく、想定した坪量の範囲で高低差をつけけるべく検討したところ、シャッター473の開閉速度と第2吸水性ポリマー4Pの落下速度を変化させたときに、基材シート4S2に散布されて堆積する第2吸水性ポリマー4Pの量(坪量)が変化することを発見した。
すなわち、図11(a)に示すように、シャッター473が開口部471を閉塞する移動方向D1に移動して開口部471を閉塞するときの速度をVs、速度Vsの鉛直下方成分をVsyとし、第2吸水性ポリマー4Pが開口部471を通過するときの落下速度をVpとしたとき、VsyとVpとが異なると第2吸水性ポリマー4Pの坪量が高い第2散布領域4M2が形成されることを発見した。
図11(a)はシャッター473が開放位置にあり、第2吸水性ポリマー4Pが落下速度Vpで連続落下している状態を示す。図11(b)はシャッター473が速度Vsで開口部471上を通過している状態を示す。図11(c)は、シャッター473が閉塞位置を占めた状態を示す。図11において、収容部472とシャッター473は、図中、左右方向には傾斜しているが、紙面垂直方向には傾斜していない。
そして、第2吸水性ポリマー4Pが落下速度Vpを一定とし、シャッター473の速度Vsを変更したときの第2吸水性ポリマー4Pが基材シート4S2上に散布されて堆積した時の重さを測定した。図12は、速度Vs(鉛直下方成分Vsy)と落下速度Vpの関係を示す。図12(a)及び図12(b)において、縦軸は第2吸水性ポリマー4Pの基材シート4S2での重さ〔坪量〕、横軸は基材シート4S2の搬送方向MD3への長さを示す。図12(a)は、速度Vsが130m/min(Vsyが92m/min)の場合で、落下速度Vpが125m/minの場合を示し、図12(b)は、速度Vsが259m/min(Vsyが183m/min)の場合で落下速度Vpが85m/minの場合を示す。ここでは、落下速度Vp及びシート搬送速度も一定とし、速度Vsのみを変更した。速度Vsは、駆動モータ475の回転速度を変更することで変更した。また、図12(a)及び図12(b)に示す計測結果は、散布手段140を用いた場合を示す。
Voは、第2吸水性ポリマー4Pの初速、
tは、第2吸水性ポリマー4Pの落下開始からの経過時間、
gは、重力加速度を示す。
但し、散布手段43を用いる場合、開口部471に対する落下開始位置となる受取手段433の上面からシャッター473までの距離をhと定義する。また、散布手段140を用いる場合、ギヤロール145から第2吸水性ポリマー4Pが離れる場所から開口部471までの距離をhと定義する。
散布手段43を用いる場合、初速Voは、例えば式1によって求めることができ、第2吸水性ポリマー4Pの落下速度Vpは、例えば式2や高速度カメラによって求めることができる。
散布手段140を用いる場合、第2吸水性ポリマー4Pの落下速度Vpは、式2や高速度カメラ撮影によって求められるが、散布手段43の場合とVpの求め方が異なっている。散布手段140から落下する第2吸水性ポリマー4Pの初速Voは、ギヤロール145の回転数とギヤロール145の径によって変わってくる。散布手段140の場合、ギヤロール145は別なサイズのギヤロールに変更しない限り、機器ごとに固有の径が決まっているので、ここでは駆動モータ143の回転数を変更することで、初速Voが変更可能である。
Figure 2021132698
Figure 2021132698
本実施形態において、落下速度Vp45〜125m/minは、高速度カメラ撮影により計測した計測結果である。計測方法は、高速度カメラで第2吸水性ポリマー4Pの落下の様子を撮影し、コマ送りで自由落下している第2吸水性ポリマー4Pの粒を追いかけ、当該ポリマーの1コマあたりの移動量とフレームレートより平均速度を算出し落下速度Vpとした。その結果が45〜125m/minであった。
図12(a),図12(b)に示すように、シャッター473が図11(a)に示すように、開放位置を占めている場合、第2吸水性ポリマー4Pは開口部471を通過し、移動する基材シート4S2上に散布されて堆積する。シャッター473が図11(c)に示すように開口部471を閉塞すると、第2吸水性ポリマー4Pはシャッター473によって開口部471からの通過を阻止されるため、基材シート4S2上には散布されず堆積量は低下する。シャッター473が図11(c)から図11(a)に示すように移動して開口部471を開放すると、第2吸水性ポリマー4Pは再び基材シート4S2上に散布されて堆積する。図12(a),図12(b)において、符号E1,E2は、図11(b)に示すシャッター473が開口部471を遮った位置を示す。
このような条件による計測結果は、図12(a)に示すように、Vs(Vsy)とVpの速度差が同程度の場合、同図に符号E1で示すシャッター473が図11(b)に示す開口部471上を通過する前後において、第2吸水性ポリマー4Pの堆積量の変化は少ない。これに対し、Vs(Vsy)とVpの速度差に違いがある場合、図12(b)に符号E2で示すように、シャッター473が図11(b)に示す開口部471上を通過する前後において、第2吸水性ポリマー4Pの堆積量の変化がおよそ20%程度増加している。この現象は、シャッター473の速度Vsが速いと、鉛直下方成分Vsyも高くなるので、開口部471を通過している第2吸水性ポリマー4Pに対して鉛直下方成分Vsyの力Fが加わり、その分、単位時間当たりの散布量が一時的に増加したためと推察される。
また、散布方式が異なる散布手段43を用いた場合でも、Vpは一定速としてVs(Vsy)を変更したところ、図12(a),図12(b)に示す場合と同様に、Vs(Vsy)とVpの速度差に違いがある場合、シャッター473が図11(b)に示す開口部471上を通過する前後において、第2吸水性ポリマー4Pの堆積量が増加した。
次に、Vpに対して、Vs(Vsy)を増減させた場合について検証した。
ここでもVpは一定速とし、駆動モータ475の回転数を変更することで、Vs(Vsy)を増減させた。検証の結果、Vs(Vsy)>Vpとした場合(増速した場合)とVs(Vsy)<Vpとした場合(減速した場合)とで、第2吸水性ポリマー4Pの坪量が高い第2散布領域4M2の形成できる位置に違いがあった。Vs(Vsy)>Vpとした場合には、図9(a)に示すように、搬送方向MD3の後部域4Mbに第2散布領域4M2が形成された。これは、Vs(Vsy)>Vpの場合、シャッター473が閉じる際に、開口部471を通過している第2吸水性ポリマー4Pに対してVsyへの力Fが作用するため、非散布領域4Nが形成される前に、搬送方向MD3の後部域4Mbに対する単位時間当たりの散布量がシャッター473を閉じる前に比べて多くなるためであると推察される。
Vs(Vsy)<Vpとした場合には、図9(b)に示すように、搬送方向MD3の前部域4Maに第2散布領域4M2が形成された。これは、Vs(Vsy)<Vpの場合、シャッター473による開口部471を閉塞する速度が遅く、第2吸水性ポリマー4Pの落下方向と反対方向への力F1が発生し、第2吸水性ポリマー4Pの落下速度Vpが減少する。このため、非散布領域4Nが形成されて再度、シャッター473により開口部471が開放された際に、基材シート4S2上に散布される単位時間当たりの散布量が多くなるためであると推察される。
すなわち、VsyとVpとが異なるようにするためには、少なくともVsを増減調整すればよい。また、Vs及び/又はVpを増減調整することで、第2吸水性ポリマー4Pの坪量が略一定である第1散布領域4M1と、第1散布領域4M1よりも第2吸水性ポリマー4Pの坪量が高い第2散布領域4M2が形成されるように、少なくともVsを増減調整することで、第1散布領域4M1と第2散布領域4M2とを基材シート4S上に形成することができる。
さらに、VsyがVpよりも大きくなるように、少なくともVsを増減調整することで、第2散布領域4M2が、散布領域4Mにおける搬送方向MD3の後部域4Mbに形成され、VsyがVpよりも小さくなるように少なくともVsを増減調整することで、第2散布領域4M2を、散布領域4Mにおける搬送方向MD3の前部域4Maに形成することが可能である。
前記実施形態では、VsyとVpを増減調整するのに、Vs、すなわち駆動モータ475の回転数を変更してシャッター473の移動速度を調整することを前提に説明したが、VsyとVpの大小関係を調整するファクターとしては、Vsを一定にしてVpを増減させてもよいし、VsyとVpの双方を調整してVsyとVpを増減調整するようにしてもよい。Vpを増減する場合、散布手段43の場合は、振動発生手段434からシャッター473までの距離hを変更し、散布手段140の場合、駆動モータ143の回転数を変更することで行える。
前記実施形態では、シャッター473の形状は、移動方向D1と直交する方向から見たときに、移動方向D1に沿って厚みが一定の板状体として形成したが、シャッター473の断面形状を変更しても、VsyとVpを調整することができる。図13(a)〜図13(c)は、移動方向D1と直交する方向から見たときに、移動方向D1に沿って厚みが漸増するか又は漸減する断面形状を有する形状のシャッター473Aを示す。シャッター473Aは、該断面形状が垂直三角形であり、シャッター473同様、駆動モータ475によって移動方向(開閉方向)Dにスライド可能とされている。図13(a)は、シャッター473Aの傾斜面473Aaが開口部471側に向き、移動方向D1に沿って厚みが漸減するように配置したものである。図13(b)は、シャッター473Aの傾斜面473Aaが開口部471の上方に向き、移動方向D1に沿って厚みが漸減するように配置したものである。図13(c)は、シャッター473Aの傾斜面473Aaが開口部471の上方に向き、移動方向D1に沿って厚みが漸増するように配置したものである。
これらシャッター473Aの配置において、図13(a)の場合、シャッター473Aが移動方向D1に移動すると、開口部471を通過する第2吸水性ポリマー4Pに対して傾斜面473Aaによって力Fが作用する。また、図13(b)、図13(c)の場合、シャッター473Aが移動方向D1に移動すると、傾斜面473Aaによって落下してくる第2吸水性ポリマー4Pに対して力Fと反対方向の力F1が作用する。
このため、図13(a)の場合、搬送方向MD3の後部域4Mbに第2散布領域4M2が形成され、図13(b)、図13(c)の場合、搬送方向MD3の前部域4Maに第2散布領域4M2が形成される。図13(a)の場合、傾斜面473Aaにより第2吸水性ポリマー4Pが開口部471へと押し込まれ、図13(b)、図13(c)の場合、第2吸水性ポリマー4Pの落下方向に対して力F1が反対方向に作用するため、落下速度減少する。
すなわち、図13(a)に示す構成の場合、図7に示した厚さが一定のシャッター473よりもVpを増大させる際に選択するのが好ましい。また、図13(b)に示す構成の場合、厚さが一定のシャッター473よりもVpを少し減少させる際に選択するのが好ましく、図13(c)に示す構成の場合、厚さが一定のシャッター473よりもVpをより減少させる際に選択するのが好ましい。
前記実施形成において、閉塞手段としてシャッター473,473Aの構成を例示したが、閉塞手段としては、図14に示すように空気流511を噴出させて開口部471を間欠的に閉塞するようにしてもよい。この場合、空気流511を発生させる送風ファン533を例えば収容部472の内部に設置し、開口部471をシャッター473で遮るタイミングで送風ファン533を作動して空気流571を開口部471の上方空間を移動方向D1に向かって横切るようにし、開口部471を遮るタイミングが過ぎると送風ファン533の作動を停止する。
このように、送風ファン533の作動を間欠的に制御することで、開口部471を周期的に閉塞して連続落下する第2吸水性ポリマー4Pが開口部471を通過することを周期的に阻止して、第2吸水性ポリマー4Pを間欠的に散布対象領域Sに落下させることができる。また、送風ファン533が作動して空気流571が発生すると、開口部471から落下する第2吸水性ポリマー4Pに空気流511の力が作用するため、空気流の速度Vs(流速)を増減制御することで、空気流の速度Vsの鉛直下方成分VsyとVpとを異なるようにVsで調整することができる。このため、空気流571の速度Vsを増減制御することで、散布領域4Mにおける第2散布領域4M2の搬送方向MD3での位置を任意に調整することが期待できる。
第2散布領域4M2における第2吸水性ポリマー4Pの坪量と、第1散布領域4M1における第2吸水性ポリマー4Pの坪量の差は、製造する吸収性物品の用途や仕様によって変更するのが好ましい。両者の坪量の差は、第2散布領域4M2が第1散布領域4M1よりも5%以上、好ましくは10%以上、より好ましくは20%以上高くなるように、Vs及び/又はVpの何れかを調整するのが好ましい。
前記実施形態において、閉塞手段となる板状体のシャッター473は、内底面472dに対して平行な軌道Tr上を、対向面473aが開口部471を含む内底面472dと平行移動するように構成したが、シャッター473の移動形態は、このようなものに限定されるものではない。
例えば、図15(a)に示すように、板状体のシャッター473の軌道Trは内底面472dに対して平行であるが、軌道Trに対してシャッター473を傾斜して配置し、対向面473aが開口部471を含む内底面472dに対して傾斜した状態で移動するように構成したものであってもよい。
あるいは、図15(b)に示すように、板状体のシャッター473Bの軌道を内底面472dに対して傾斜させて、当該傾斜した軌道Traに沿ってシャッター473Bを移動するように構成したものであってもよい。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に何ら制限されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、収容部472に堆積された第2吸水性ポリマー4Pは、第1コア製造部20又は第2コア製造部40へと搬送して各コアの製造に使用してもよい。この場合、第1吸水性ポリマー3Pと第2吸水性ポリマー4Pとに同じ材質を用いることで、第1吸水性ポリマー3Pと第2吸水性ポリマー4Pとが混在した形成材料であっても、第1吸収コア3の吸水性能が低下することを防止できるので好ましい。
第1吸収コア3は形成材料非存在部3Nを有していなくてもよく、また、第1吸収コア3が形成材料非存在部3Nを有している場合でも、その数は実施形態の数に限定されるものではない。
前記実施形態では、シャッター473はX−Y平面の一方向にのみ傾斜していたが、二方向に傾斜していてもよい。
前記実施形態において、第1吸収コア3は、繊維材料3Fと第1吸水性ポリマー3Pと第2吸水性ポリマー(回収第2吸水性ポリマー4P1)と含む積繊体であったが、第2吸収コア4と同様に吸収性ポリマーからなる構成であってもよい。
1 粉体含有物品
2 吸収体(吸収性コア)
3 補助層(第1吸収コア)
3A 第1領域
3B 第2領域
4 吸収性シート(第2吸収コア)
4M 散布領域
4N 非散布領域
4M1 第1散布領域
4M2 第2散布領域
4Ma 搬送方向の前部域
4Mb 搬送方向の後部域
4P 粉体、吸収性ポリマーの粒子
4S1 第2の長尺シート
4S2 第1の長尺シート
41A,42A 接着剤
471 開口部
473 閉塞手段(板状体)
473A 厚みが漸増又は漸減する板状体
473B 傾斜して移動する板状体
D 板状体の移動方向
S 散布対象領域

Claims (13)

  1. 連続落下する粉体を、開口部を通過させて散布対象領域に散布して粉体含有物品を製造する方法であって、
    前記開口部を閉塞手段によって周期的に閉塞することで、連続落下する前記粉体が該開口部を通過することを周期的に阻止して、該粉体を間欠的に前記散布対象領域に落下させるとともに、該開口部の通過が阻止された該粉体を除去する工程を含み、
    前記閉塞手段が前記開口部を閉塞するときの速度Vsの鉛直下方成分をVsyとし、前記粉体が前記開口部を通過するときの落下速度をVpとしたとき、VsyとVpとが異なるようにVs及び/又はVpを調整する、粉体含有物品の製造方法。
  2. 前記閉塞手段が空気流であり、
    前記空気流を噴出させて該開口部を閉塞する、請求項1に記載の粉体含有物品の製造方法。
  3. 前記閉塞手段が前記開口部を閉塞し得る形状を有する板状体であり、
    前記板状体を移動させて該開口部を閉塞する、請求項1に記載の粉体含有物品の製造方法。
  4. 前記板状体は、その移動方向と直交する方向から見たときに、該移動方向に沿って厚みが漸増するか又は漸減する断面形状を有している、請求項3に記載の粉体含有物品の製造方法。
  5. 前記粉体が吸収性ポリマーの粒子であり、
    第1の長尺シート及び第2の長尺シートを同方向に連続搬送しつつ、少なくとも第1の長尺シートにおける第2の長尺シートとの対向面に接着剤を塗布するとともに、両長尺シートの間に前記粒子を散布して、吸収性物品用の吸収性シートを製造する工程を有する、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の粉体含有物品の製造方法。
  6. 前記吸収性シートを搬送方向に沿って見たとき、該吸収性シートに前記吸収性ポリマーの粒子の散布領域と非散布領域とが交互に形成され、且つ該散布領域に、該吸収性ポリマーの粒子の坪量が略一定である第1散布領域と、該第1散布領域よりも該吸収性ポリマーの粒子の坪量が高い第2散布領域が形成されるように、Vs及び/又はVpを調整する、請求項5に記載の粉体含有物品の製造方法。
  7. VsyがVpよりも大きくなるようにVs及び/又はVpを調整して、第2散布領域が、前記散布領域における搬送方向の後部域に形成されるようにする、請求項6に記載の粉体含有物品の製造方法。
  8. VsyがVpよりも小さくなるようにVs及び/又はVpを調整して、第2散布領域が、前記散布領域における搬送方向の前部域に形成されるようにする、請求項6に記載の粉体含有物品の製造方法。
  9. 第2散布領域における前記吸収性ポリマーの粒子の坪量が、第1散布領域における該吸収性ポリマーの粒子の坪量よりも5%以上高くなるようにVs及び/又はVpを調整する、請求項6ないし8のいずれか一項に記載の粉体含有物品の製造方法。
  10. 前記吸収性シートの製造後に、該吸収性シート上に補助層を配置する工程を更に具備し、
    前記補助層は、搬送方向に延びる第1領域と、該第1領域に連接し且つ該第1領域よりも幅広な第2領域とを有し、
    前記補助層の第2領域が、前記吸収性シートの第2散布領域と同じ向きとなるように、該補助層を該吸収性シート上に配置する、請求項6ないし9のいずれか一項に記載の粉体含有物品の製造方法。
  11. 前記吸収性シートの製造後に、該吸収性シート上に補助層を配置する工程を更に具備し、
    前記補助層は、搬送方向に延びる第1領域と、該第1領域に連接し且つ該第1領域よりもポリマーの粒子の坪量が高い第2領域とを有し、
    前記補助層の第2領域が、前記吸収性シートの第2散布領域と同じ向きとなるように、該補助層を該吸収性シート上に配置する、請求項6ないし9のいずれか一項に記載の粉体含有物品の製造方法。
  12. 吸収性シートと補助層との積層構造からなる粉体含有物品を備え、股下部と、該股下部から前後へそれぞれ延びる腹側部及び背側部とを有する吸収性物品の製造方法であって、
    前記粉体含有物品が請求項10に記載の製造方法で製造されている、吸収性物品の製造方法。
  13. 吸収性シートと補助層との積層構造からなる粉体含有物品を備え、股下部と、該股下部から前後へそれぞれ延びる腹側部及び背側部とを有する吸収性物品の製造方法であって、
    前記粉体含有物品が請求項11に記載の製造方法で製造されている、吸収性物品の製造方法。
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