JP2021132150A - 光モジュール及び光モジュールの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】出力するレーザ光の伝搬の損失の発生を抑制する光モジュールを得ること。【解決手段】光モジュール1は、複数の発光点を含むマルチエミッタ半導体レーザバー2と、マルチエミッタ半導体レーザバー2が出力する複数のビームを平行にするためのコリメートレンズアレイ4とを有する。上記の複数のビームの伝搬方向と直交する平面であってコリメートレンズアレイ4を含む平面でのコリメートレンズアレイ4の反りの向きは、上記の複数のビームの伝搬方向と直交する平面であって上記の複数の発光点を含む平面での上記の複数の発光点を結ぶ線の反りの向きと同じである。【選択図】図1
Description
本開示は、レーザ光を出力する光モジュール及び光モジュールの製造方法に関する。
従来、ワークを加工するためにレーザ光を出力する光モジュールが用いられている。例えば、複数の発光点を含むマルチエミッタ半導体レーザバーと、マルチエミッタ半導体レーザバーが出力する複数のビームを平行にするためのコリメートレンズアレイとを有する光モジュールが提案されている。従来、板状部と、板状部の下面に設けられたレンズ部と、板状部を挟んで板状部に沿って延びる一対のリブ部とを有するレンズ部品も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
上述の通り、複数の発光点を含むマルチエミッタ半導体レーザバーと、マルチエミッタ半導体レーザバーが出力する複数のビームを平行にするためのコリメートレンズアレイとを有する光モジュールが知られている。当該光モジュールでは、複数の発光点を結ぶ線の反りの向きがコリメートレンズアレイの反りの向きと異なると、マルチエミッタ半導体レーザバーが出力する複数のビームが直進しなくなる。複数のビームが直進しないと、加工に使用することができるレーザ光の量が低下する。レーザ光の量が低下すると、ワークの加工が困難になる。
特許文献1はレンズ側の変形を抑制する技術を開示しているが、特許文献1が開示している技術を考慮しても、上記の光モジュールにおける複数の発光点を結ぶ線の反りの向きとコリメートレンズアレイの反りの向きとが異なる状況は生じる。つまり、従来の技術では、光モジュールから出力されるレーザ光の伝搬の損失が発生する場合がある。
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、出力するレーザ光の伝搬の損失の発生を抑制する光モジュールを得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示に係る光モジュールは、複数の発光点を含むマルチエミッタ半導体レーザバーと、マルチエミッタ半導体レーザバーが出力する複数のビームを平行にするためのコリメートレンズアレイとを有する。複数のビームの伝搬方向と直交する平面であってコリメートレンズアレイを含む平面でのコリメートレンズアレイの反りの向きは、複数のビームの伝搬方向と直交する平面であって複数の発光点を含む平面での複数の発光点を結ぶ線の反りの向きと同じである。
本開示に係る光モジュールは、出力するレーザ光の伝搬の損失の発生を抑制することができるという効果を奏する。
以下に、実施の形態に係る光モジュール及び光モジュールの製造方法を図面に基づいて詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る光モジュール1の側面を模式的に示す図である。本願の図面において、「X」、「Y」及び「Z」の各々は軸を示しており、X軸、Y軸、及びZ軸の各々は、他の二つの軸と直交している。図1は、Y軸とZ軸とを含む平面に平行な光モジュール1の側面を模式的に示している。図2は、実施の形態1に係る光モジュール1の平面を模式的に示す図である。更に言うと、図2は、X軸とZ軸とを含む平面に平行な光モジュール1の平面を模式的に示している。
図1は、実施の形態1に係る光モジュール1の側面を模式的に示す図である。本願の図面において、「X」、「Y」及び「Z」の各々は軸を示しており、X軸、Y軸、及びZ軸の各々は、他の二つの軸と直交している。図1は、Y軸とZ軸とを含む平面に平行な光モジュール1の側面を模式的に示している。図2は、実施の形態1に係る光モジュール1の平面を模式的に示す図である。更に言うと、図2は、X軸とZ軸とを含む平面に平行な光モジュール1の平面を模式的に示している。
光モジュール1は、複数の発光点を含むマルチエミッタ半導体レーザバー2を有する。マルチエミッタ半導体レーザバー2は、レーザ光を出力する素子である。例えば、マルチエミッタ半導体レーザバー2のレーザ光の出力に主に寄与する半導体は、ヒ化ガリウムである。例えば、マルチエミッタ半導体レーザバー2の発振出力は、数百ワット以上である。上述の通り、マルチエミッタ半導体レーザバー2は、複数の発光点を有するので、複数のビームを出力する。複数の発光点の詳細については、後述する。
光モジュール1は、マルチエミッタ半導体レーザバー2が載置されて、マルチエミッタ半導体レーザバー2で発生する熱を放散させる冷却構造体3を更に有する。例えば、冷却構造体3には水の流路が形成されていて、水が流路を流れることによって、冷却構造体3はマルチエミッタ半導体レーザバー2で発生する熱を放散させる。
光モジュール1は、マルチエミッタ半導体レーザバー2が出力する複数のビームを平行にするためのコリメートレンズアレイ4を更に有する。コリメートレンズアレイ4は、マルチエミッタ半導体レーザバー2が出力する複数のビームが伝搬する向きにおいて、マルチエミッタ半導体レーザバー2より前方に設けられている。コリメートレンズアレイ4の長手方向は、X軸の方向である。例えば、コリメートレンズアレイ4では、長手方向の中心に対して、X軸の正の向きの形状とX軸の負の向きの形状とが対称である。光モジュール1は、コリメートレンズアレイ4を保持するための保持部材5を更に有する。保持部材5を構成する材料とコリメートレンズアレイ4を構成する材料とが同じであることが好ましい。
光モジュール1は、コリメートレンズアレイ4と保持部材5とを接合している第1の接合部材6と、冷却構造体3と保持部材5とを接合している第2の接合部材7とを更に有する。第1の接合部材6の耐熱強度が第2の接合部材7の耐熱強度より大きいことが好ましい。第2の接合部材7については、紫外線硬化材料で形成されていることが好ましい。なお、図1及び図2には、マルチエミッタ半導体レーザバー2に電流を供給する給電機構は示されていない。
図3は、実施の形態1に係る光モジュール1の正面を模式的に示す図である。正面は、マルチエミッタ半導体レーザバー2が複数のビームを出力する側の面である。更に言うと、正面は、X軸とY軸とを含む平面に平行な平面である。図1から理解することができるように、Z軸の正の側からZ軸の負の側の向きに正面を見ると、マルチエミッタ半導体レーザバー2が有する複数の発光点2aはコリメートレンズアレイ4によって隠れる。しかしながら、図3には、マルチエミッタ半導体レーザバー2が有する複数の発光点2aが示されている。図3における複数の発光点2aは、マルチエミッタ半導体レーザバー2が複数の発光点2aを有することを説明するために示されている。
図3には、コリメートレンズアレイ4の反りを示す円弧4aが示されている。円弧4aは、一点鎖線で示されている。コリメートレンズアレイ4の反りは、マルチエミッタ半導体レーザバー2が出力する複数のビームの伝搬方向と直交する平面であってコリメートレンズアレイ4を含む平面でのコリメートレンズアレイ4の反りである。円弧4aが示す通り、図3のコリメートレンズアレイ4の反りの向きは、Y軸の負の側に突出する向きである。
光モジュール1では、コリメートレンズアレイ4の反りの向きは、マルチエミッタ半導体レーザバー2が出力する複数のビームの伝搬方向と直交する平面であって複数の発光点2aを含む平面での複数の発光点2aを結ぶ線の反りの向きと同じである。
図4は、実施の形態1に係る光モジュールの製造方法の手順の例を示すフローチャートである。光モジュール1を製造する際、まず、マルチエミッタ半導体レーザバー2が出力する複数のビームの伝搬方向と直交する平面であって複数の発光点2aを含む平面での複数の発光点2aを結ぶ線の反りの向きを測定する(S1)。すなわち、ステップS1において、Y軸の方向における複数の発光点2aを結ぶ線の反りの向きを測定する。図4では、ステップS1は「マルチエミッタ半導体レーザバーの反りの向きを測定する」と記載されている。
次に、コリメートレンズアレイ4で平行にされるビームの伝搬方向と直交する平面であってコリメートレンズアレイ4を含む平面でのコリメートレンズアレイ4の反りの向きを測定する(S2)。つまり、ステップS2において、Y軸の方向におけるコリメートレンズアレイ4の反りの向きを測定する。次に、測定されたコリメートレンズアレイ4の反りの向きを、測定された複数の発光点2aを結ぶ線の反りの向きと同じにする(S3)。図4では、ステップS3は「コリメートレンズアレイの反りの向きをマルチエミッタ半導体レーザバーの反りの向きと同じにする」と記載されている。次に、コリメートレンズアレイ4が第1の接合部材6によって接合されている保持部材5を、第2の接合部材7によって冷却構造体3に接合する(S4)。
次に、図4のステップS3の動作を更に説明する。すなわち、コリメートレンズアレイ4の反りの向きを、複数の発光点2aを結ぶ線の反りの向きと同じにする動作を更に説明する。図5は、実施の形態1に係る光モジュール1の製造方法を説明するための図である。図5の矢印A及び矢印Bより左側で示されているように、コリメートレンズアレイ4の反りの向きがY軸の正の側に突出する向きである場合を想定する。
矢印Aより右側において示されているように、複数の発光点2aを結ぶ線2bの反りの向きがY軸の負の側に突出する向きである場合、矢印A1より右側において示されているように、コリメートレンズアレイ4のZ軸と平行な中心軸の周りにコリメートレンズアレイ4を半回転させて、コリメートレンズアレイ4の反りの向きをY軸の負の側に突出する向きにする。これにより、コリメートレンズアレイ4の反りの向きを、複数の発光点2aを結ぶ線2bの反りの向きと同じにする。なお、複数の発光点2aを結ぶ線2bは、実線で示されている。
矢印Bより右側において示されているように、複数の発光点2aを結ぶ線2bの反りの向きがY軸の正の側に突出する向きである場合、矢印B1より右側において示されているように、コリメートレンズアレイ4のZ軸と平行な中心軸の周りにコリメートレンズアレイ4を回転させない。これにより、コリメートレンズアレイ4の反りの向きを、複数の発光点2aを結ぶ線2bの反りの向きと同じにする。
上述の通り、実施の形態1に係る光モジュール1では、コリメートレンズアレイ4の反りの向きは、マルチエミッタ半導体レーザバー2が有する複数の発光点2aを結ぶ線2bの反りの向きと同じである。そのため、マルチエミッタ半導体レーザバー2が出力する複数のビームが直進しなくなることは抑制される。したがって、光モジュール1は、出力するレーザ光の伝搬の損失の発生を抑制することができる。言い換えると、光モジュール1は、出力するレーザ光を効率良く伝搬させることができる。
実施の形態1では、コリメートレンズアレイ4の反りの向きを、複数の発光点2aを結ぶ線2bの反りの向きと同じにして光モジュール1を製造する。したがって、実施の形態1に係る光モジュールの製造方法によれば、出力するレーザ光の伝搬の損失の発生を抑制する光モジュール1を製造することができる。
実施の形態2.
図6は、実施の形態2に係る光モジュール1Aの側面を模式的に示す図である。光モジュール1Aは、実施の形態1に係る光モジュール1が有するすべての構成要素を有する。光モジュール1Aは、光モジュール1が有しない構成要素を有する。実施の形態2では、実施の形態1との相違点を主に説明する。
図6は、実施の形態2に係る光モジュール1Aの側面を模式的に示す図である。光モジュール1Aは、実施の形態1に係る光モジュール1が有するすべての構成要素を有する。光モジュール1Aは、光モジュール1が有しない構成要素を有する。実施の形態2では、実施の形態1との相違点を主に説明する。
光モジュール1Aは、光モジュール1が有していない光学素子8aを更に有する。光学素子8aは、マルチエミッタ半導体レーザバー2が出力する複数のビームが伝搬する向きにおいて、コリメートレンズアレイ4より前方に設けられている。例えば、光学素子8aは、マイクロレンズアレイ、ビームトランスファーシステム、又は、プリズムである。光モジュール1Aは、光学素子8aと保持部材5とを接合している接合部材9aを更に有する。例えば、接合部材9aは第1の接合部材6と同じ材料によって形成されている。
実施の形態2では、光学素子8aについて、マルチエミッタ半導体レーザバー2が出力する複数のビームの伝搬方向と直交する平面での反りの向きは、複数の発光点2aを結ぶ線2bの反りの向きと同じである。光モジュール1Aを製造する場合、光学素子8aについて、コリメートレンズアレイ4と同様に、通過するビームの伝搬方向と直交する平面での反りの向きを測定する。つまり、Y軸の方向における光学素子8aの反りを測定する。次に、測定された光学素子8aの反りの向きを、複数の発光点2aを結ぶ線2bの反りの向きと同じにする。
図7は、実施の形態2に係る光モジュール1Aによって得られる効果を説明するための第1の図である。図7では、コリメートレンズアレイ4の反りの向きは、マルチエミッタ半導体レーザバー2が有する複数の発光点2aを結ぶ線2bの反りの向きと異なっている。加えて、光学素子8aの反りの向きは、複数の発光点2aを結ぶ線2bの反りの向きと異なっている。
図7が示す状況では、マルチエミッタ半導体レーザバー2が出力する複数のビームのうちで直進するビーム10が存在する一方、直進しないビーム20も発生する。直進しないビーム20は、コリメートレンズアレイ4及び光学素子8aの各々において発生する。直進しないビーム20が発生することは、マルチエミッタ半導体レーザバー2が出力するレーザ光が効率良く伝搬しないことを意味する。
図8は、実施の形態2に係る光モジュール1Aによって得られる効果を説明するための第2の図である。図8では、コリメートレンズアレイ4の反りの向きは、マルチエミッタ半導体レーザバー2が有する複数の発光点2aを結ぶ線2bの反りの向きと同じである。光学素子8aの反りの向きも、複数の発光点2aを結ぶ線2bの反りの向きと同じである。
すなわち、図8は実施の形態2に係る光モジュール1Aにおける複数のビームの伝搬の状況を示している。上述の通り、コリメートレンズアレイ4の反りの向き及び光学素子8aの反りの向きが複数の発光点2aを結ぶ線2bの反りの向きと同じであるので、直進しないビーム20の発生は抑制され、マルチエミッタ半導体レーザバー2が出力する複数のビームのうちの比較的多数のビームが直進するビーム10となる。したがって、光モジュール1Aは、出力するレーザ光の伝搬の損失の発生を抑制することができる。
上述の通り、実施の形態2に係る光モジュール1Aでは、コリメートレンズアレイ4の反りの向き及び光学素子8aの反りの向きは、マルチエミッタ半導体レーザバー2が有する複数の発光点2aを結ぶ線2bの反りの向きと同じである。そのため、マルチエミッタ半導体レーザバー2が出力する複数のビームが直進しなくなることは抑制される。したがって、光モジュール1Aは、出力するレーザ光の伝搬の損失の発生を抑制することができる。言い換えると、光モジュール1Aは、出力するレーザ光を効率良く伝搬させることができる。
実施の形態2では、コリメートレンズアレイ4の反りの向きと光学素子8aの反りの向きとを、複数の発光点2aを結ぶ線2bの反りの向きと同じにして光モジュール1Aを製造する。したがって、実施の形態2に係る光モジュールの製造方法によれば、出力するレーザ光の伝搬の損失の発生を抑制する光モジュール1Aを製造することができる。
実施の形態3.
図9は、実施の形態3に係る光モジュール1Bの側面を模式的に示す図である。光モジュール1Bは、実施の形態1に係る光モジュール1が有するすべての構成要素を有する。光モジュール1Bは、光モジュール1が有しない構成要素を有する。実施の形態3では、実施の形態1との相違点を主に説明する。
図9は、実施の形態3に係る光モジュール1Bの側面を模式的に示す図である。光モジュール1Bは、実施の形態1に係る光モジュール1が有するすべての構成要素を有する。光モジュール1Bは、光モジュール1が有しない構成要素を有する。実施の形態3では、実施の形態1との相違点を主に説明する。
光モジュール1Bは、光モジュール1が有していない光学素子8a,・・・,8nを更に有する。光学素子8a,・・・,8nは、マルチエミッタ半導体レーザバー2が出力する複数のビームが伝搬する向きにおいて、コリメートレンズアレイ4より前方に設けられている。例えば、光学素子8a,・・・,8nの各々は、他の光学素子と異なる機能を有する。例えば、光学素子8a,・・・,8nの各々は、マイクロレンズアレイ、ビームトランスファーシステム、又は、プリズムである。光モジュール1Bは、光学素子8a,・・・,8nと保持部材5とを接合している接合部材9a,・・・,9nを更に有する。例えば、接合部材9a,・・・,9nの各々は第1の接合部材6と同じ材料によって形成されている。
実施の形態3では、光学素子8a,・・・,8nの各々について、マルチエミッタ半導体レーザバー2が出力する複数のビームの伝搬方向と直交する平面での反りの向きは、複数の発光点2aを結ぶ線2bの反りの向きと同じである。光モジュール1Bを製造する場合、光学素子8a,・・・,8nの各々について、コリメートレンズアレイ4と同様に、通過するビームの伝搬方向と直交する平面での反りの向きを測定する。つまり、Y軸の方向における光学素子8a,・・・,8nの各々の反りを測定する。次に、測定された光学素子8a,・・・,8nの各々の反りの向きを、複数の発光点2aを結ぶ線2bの反りの向きと同じにする。
図10は、実施の形態3に係る光モジュール1Bによって得られる効果を説明するための第1の図である。図10では、コリメートレンズアレイ4の反りの向きは、マルチエミッタ半導体レーザバー2が有する複数の発光点2aを結ぶ線2bの反りの向きと異なっている。加えて、光学素子8a,・・・,8nの各々の反りの向きは、複数の発光点2aを結ぶ線2bの反りの向きと異なっている。
図10が示す状況では、マルチエミッタ半導体レーザバー2が出力する複数のビームのうちで直進するビーム10が存在する一方、直進しないビーム20も発生する。直進しないビーム20は、コリメートレンズアレイ4及び光学素子8a,・・・,8nの各々において発生する。直進しないビーム20が発生することは、マルチエミッタ半導体レーザバー2が出力するレーザ光が効率良く伝搬しないことを意味する。
図11は、実施の形態3に係る光モジュール1Bによって得られる効果を説明するための第2の図である。図11では、コリメートレンズアレイ4の反りの向きは、マルチエミッタ半導体レーザバー2が有する複数の発光点2aを結ぶ線2bの反りの向きと同じである。光学素子8a,・・・,8nの各々の反りの向きも、複数の発光点2aを結ぶ線2bの反りの向きと同じである。
すなわち、図11は実施の形態3に係る光モジュール1Bにおける複数のビームの伝搬の状況を示している。上述の通り、コリメートレンズアレイ4の反りの向き及び光学素子8a,・・・,8nの各々の反りの向きが複数の発光点2aを結ぶ線2bの反りの向きと同じであるので、直進しないビーム20の発生は抑制され、マルチエミッタ半導体レーザバー2が出力する複数のビームのうちの比較的多数のビームが直進するビーム10となる。したがって、光モジュール1Bは、出力するレーザ光の伝搬の損失の発生を抑制することができる。
上述の通り、実施の形態3に係る光モジュール1Bでは、コリメートレンズアレイ4の反りの向き及び光学素子8a,・・・,8nの各々の反りの向きは、マルチエミッタ半導体レーザバー2が有する複数の発光点2aを結ぶ線2bの反りの向きと同じである。そのため、マルチエミッタ半導体レーザバー2が出力する複数のビームが直進しなくなることは抑制される。したがって、光モジュール1Bは、出力するレーザ光の伝搬の損失の発生を抑制することができる。言い換えると、光モジュール1Bは、出力するレーザ光を効率良く伝搬させることができる。
実施の形態3では、コリメートレンズアレイ4の反りの向きと光学素子8a,・・・,8nの各々の反りの向きとを、複数の発光点2aを結ぶ線2bの反りの向きと同じにして光モジュール1Bを製造する。したがって、実施の形態3に係る光モジュールの製造方法によれば、出力するレーザ光の伝搬の損失の発生を抑制する光モジュール1Bを製造することができる。
以上の実施の形態に示した構成は、一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、実施の形態同士を組み合わせることも可能であるし、要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略又は変更することも可能である。
1,1A,1B 光モジュール、2 マルチエミッタ半導体レーザバー、2a 複数の発光点、2b 複数の発光点を結ぶ線、3 冷却構造体、4 コリメートレンズアレイ、4a 円弧、5 保持部材、6 第1の接合部材、7 第2の接合部材、8a,・・・,8n 光学素子、9a,・・・,9n 接合部材、10 直進するビーム、20 直進しないビーム。
Claims (4)
- 複数の発光点を有するマルチエミッタ半導体レーザバーと、
前記マルチエミッタ半導体レーザバーが出力する複数のビームを平行にするためのコリメートレンズアレイとを備え、
前記複数のビームの伝搬方向と直交する平面であって前記コリメートレンズアレイを含む平面での前記コリメートレンズアレイの反りの向きは、前記複数のビームの伝搬方向と直交する平面であって前記複数の発光点を含む平面での前記複数の発光点を結ぶ線の反りの向きと同じである
ことを特徴とする光モジュール。 - 1個又は複数個の光学素子を更に備え、
前記1個又は複数個の光学素子の各々について、前記複数のビームの伝搬方向と直交する平面での反りの向きは、前記複数の発光点を結ぶ線の反りの向きと同じである
ことを特徴とする請求項1に記載の光モジュール。 - 複数の発光点を含むマルチエミッタ半導体レーザバーと、前記マルチエミッタ半導体レーザバーが出力する複数のビームを平行にするためのコリメートレンズアレイとを有する光モジュールを製造する光モジュールの製造方法であって、
前記複数のビームの伝搬方向と直交する平面であって前記複数の発光点を含む平面での前記複数の発光点を結ぶ線の反りの向きを測定するステップと、
前記コリメートレンズアレイで平行にされるビームの伝搬方向と直交する平面であって前記コリメートレンズアレイを含む平面での前記コリメートレンズアレイの反りの向きを測定するステップと、
測定された前記コリメートレンズアレイの反りの向きを、測定された前記複数の発光点を結ぶ線の反りの向きと同じにするステップと
を含むことを特徴とする光モジュールの製造方法。 - 前記光モジュールは、1個又は複数個の光学素子を更に有し、
前記1個又は複数個の光学素子の各々について、通過するビームの伝搬方向と直交する平面での反りの向きを測定するステップと、
測定された前記1個又は複数個の光学素子の各々の反りの向きを、測定された前記複数の発光点を結ぶ線の反りの向きと同じにするステップと
を更に含むことを特徴とする請求項3に記載の光モジュールの製造方法。
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