JP2016224376A - レーザ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】容易に製造することができるレーザ装置を提供する。【解決手段】LDモジュール1は、複数のLDチップLD1〜LD10と、特定の波長の光の一部を選択的に反射する反射素子REとを備える。反射素子REは、一方のLDチップからのレーザ光のうち特定の波長のレーザ光を他方のLDチップに反射し、かつ、他方のLDチップからのレーザ光のうち特定の波長のレーザ光を一方のLDチップに反射する。【選択図】図1

Description

本発明はレーザ装置に関する。
レーザ用の励起光源として、半導体レーザモジュールが使用される。高いパワー密度を得るために、半導体レーザモジュールは、複数の半導体レーザ素子を備えることがある。特許文献1には、複数の半導体レーザ素子を備える半導体レーザアセンブリが記載されている。
半導体レーザ素子を、レーザ媒質を励起するための励起光源として利用する場合、半導体レーザ素子から出力されるレーザ光の波長は、レーザ媒質に効率よく吸収される波長に固定されていることが望ましい。しかしながら、一般的に、ジャンクション温度に応じて半導体レーザ素子の発振波長は変化する。例えば、半導体レーザ素子の動作電流およびヒートシンクの温度に応じて発振波長は変化してしまう。
特許文献2、3には、半導体レーザ素子から出射されたレーザ光の一部を、該半導体レーザ素子に帰還させることにより、半導体レーザ素子から出射されるレーザ光の波長を固定する技術が記載されている。
国際公開WO2012/100124号(2012年7月26日公開) 特開平7−152055号公報(1995年6月16日公開) 特表2012−508453号公報(2012年4月5日公表)
特許文献2、3に記載の技術では、反射したレーザ光を半導体レーザ素子に帰還させるために、レーザ光を反射する反射素子の位置を調整する必要がある。例えば、複数の半導体レーザ素子を用いる場合、個々の半導体レーザ素子に対してそれぞれの反射素子の位置を調整するために、組立に必要な時間が増加する。これは製造コストの増加に繋がる。
本発明の目的は、容易に製造することができるレーザ装置を実現することにある。
本発明の一態様に係るレーザ装置は、第1レーザ素子および第2レーザ素子と、上記第1レーザ素子からのレーザ光および上記第2レーザ素子からのレーザ光が互いに交差する位置に配置された、特定の波長の光の一部を選択的に反射する反射素子とを備え、上記反射素子は、上記第1レーザ素子からのレーザ光のうち上記特定の波長のレーザ光を上記第2レーザ素子に反射し、かつ、上記第2レーザ素子からのレーザ光のうち上記特定の波長のレーザ光を上記第1レーザ素子に反射する。
上記の構成によれば、レーザ光が交差する位置に配置された反射素子は、第1レーザ素子と第2レーザ素子との間で、一方のレーザ素子からのレーザ光のうち特定の波長のレーザ光を他方のレーザ素子に帰還させる。これにより、第1レーザ素子と第2レーザ素子との間で、相互に、一方のレーザ素子からのレーザ光のうち特定の波長のレーザ光によって他方のレーザ素子の出力波長を固定することができる。第1レーザ素子および第2レーザ素子へのレーザ光の帰還は、1つの反射素子によってなされるため、一方のレーザ素子から他方のレーザ素子へレーザ光が帰還するように反射素子の位置調整を行えば、他方のレーザ素子から一方のレーザ素子へレーザ光が帰還するように自ずと調整される。そのため、上記レーザ装置では、光学系の位置調整を容易に行うことができる。
また、上記反射素子は、体積ブラッグ回折格子または多層膜であってもよい。
体積ブラッグ回折格子および多層膜は、特定の波長域の光を選択的に反射することができる。特に体積ブラッグ回折格子は、狭い特定の波長域の光を選択的に反射することができる。上記の構成によれば、体積ブラッグ回折格子または多層膜によって、第1レーザ素子および第2レーザ素子に帰還するレーザ光を狭い特定の波長域のレーザ光に制限することができる。それゆえ、第1レーザ素子および第2レーザ素子の出力波長を、精度よく特定の波長に固定することができる。
また、上記第1レーザ素子からのレーザ光および上記第2レーザ素子からのレーザ光は、上記反射素子の反射面の法線に対して対称に、上記反射素子に入射する構成であってもよい。
上記の構成によれば、第1レーザ素子からのレーザ光のうち特定の波長のレーザ光は、第2レーザ素子に反射され、第2レーザ素子からのレーザ光のうち特定の波長のレーザ光は、第1レーザ素子に反射される。それゆえ、第1レーザ素子および第2レーザ素子に対して、1つの反射素子の位置を調整すればよいため、光学系の位置調整が容易である。
また、上記反射素子は、凹凸面を含む回折格子であってもよい。
回折格子は狭い特定の波長域の光を選択的に反射することができる。上記の構成によれば、回折格子によって、第1レーザ素子および第2レーザ素子に帰還するレーザ光を狭い特定の波長域のレーザ光に制限することができる。それゆえ、第1レーザ素子および第2レーザ素子の出力波長を、精度よく特定の波長に固定することができる。
また、上記第1レーザ素子からのレーザ光および上記第2レーザ素子からのレーザ光は、回折条件を満たす角度で上記反射素子(回折格子)に入射する構成であってもよい。
凹凸面を含む回折格子では、入射した光は回折格子の法線に対して対称には反射せず、回折条件を満たす方向に反射(回折)する。上記の構成によれば、凹凸面を含む回折格子によって、第1レーザ素子からのレーザ光のうち特定の波長のレーザ光は、第2レーザ素子に反射され、第2レーザ素子からのレーザ光のうち特定の波長のレーザ光は、第1レーザ素子に反射される。
また、上記レーザ装置は、上記反射素子を通過したレーザ光を導光する光ファイバを備える構成であってもよい。
上記の構成によれば、第1レーザ素子および第2レーザ素子の出力波長は固定されているため、光ファイバからの出射光を、波長が固定されたレーザ光として利用することができる。
また、上記反射素子は、上記光ファイバの端面に形成され、上記第1レーザ素子からのレーザ光および上記第2レーザ素子からのレーザ光は、上記反射素子の位置に集束される構成であってもよい。
上記の構成によれば、反射素子に集束され、反射素子を通過したレーザ光は、そのまま光ファイバの端面に入射する。光ファイバの端面に反射素子を形成することにより、複数のレーザ光を光ファイバの端面に集束するための光学系の調整を省略することができる。
また、上記レーザ装置は、上記第1レーザ素子からのレーザ光の光軸と上記第2レーザ素子からのレーザ光の光軸とが交差するように、上記第1レーザ素子からのレーザ光と上記第2レーザ素子からのレーザ光とを集束する集束レンズを備える構成であってもよい。
上記の構成によれば、例えば、集束レンズへの入射前において第1レーザ素子からのレーザ光と第2レーザ素子からのレーザ光とが互いに平行に進む場合であっても、集束レンズによって、これらのレーザ光を集束することができる。
また、上記レーザ装置は、上記第1レーザ素子からのレーザ光を反射する第1ミラーと、上記第2レーザ素子からのレーザ光を反射する第2ミラーとを備え、上記第1ミラーで反射されたレーザ光と上記第2ミラーで反射されたレーザ光とは平行ではなく、上記集束レンズは、上記第1ミラーで反射されたレーザ光と上記第2ミラーで反射されたレーザ光の光軸が交差するように集束する構成であってもよい。
上記の構成によれば、集束レンズの焦点よりも、レーザ光の光軸を集束レンズ側で交差させることができる。それゆえ、集束レンズと反射素子との距離を短くし、レーザ装置を小型化することができる。
また、上記第1レーザ素子からのレーザ光の光軸と上記第2レーザ素子からのレーザ光の光軸とが交差するように、上記第1レーザ素子および上記第2レーザ素子は配置されている構成であってもよい。
上記の構成によれば、第1レーザ素子および第2レーザ素子からのレーザ光の進行方向を反射素子側に変えるミラー等を省略することができる。
本発明の一態様に係るレーザ装置は、N対(Nは自然数)のレーザ素子と、各レーザ素子からのレーザ光が互いに交差する位置に配置された、特定の波長の光の一部を選択的に反射する反射素子とを備え、上記反射素子は、各レーザ素子からのレーザ光のうち上記特定の波長のレーザ光を該レーザ素子と対をなす他のレーザ素子に反射する。
本発明の一態様によれば、光学系の位置調整を容易に行うことができる。
本発明の一実施形態に係るLDモジュールの構成を示す平面図である。 上記LDモジュールを構成する単位光学系の構成を示す斜視図である。 上記LDモジュールにおけるレーザビームの光路を模式的に示す斜視図である。 本発明の変形例に係る、内部に回折格子を有する光ファイバの断面を示す図である。 本発明の他の実施形態に係るLDモジュールにおけるレーザビームの光路を模式的に示す斜視図である。 本発明のさらに他の実施形態に係るLDモジュールにおけるレーザビームの光路を模式的に示す斜視図である。 本発明のさらに他の実施形態に係るLDモジュールにおけるレーザビームの光路を模式的に示す斜視図である。 本発明のさらに他の実施形態に係るLDモジュールにおけるレーザビームの光路を模式的に示す斜視図である。 本発明のさらに他の実施形態に係るLDモジュールにおけるレーザビームの光路を模式的に示す斜視図である。 本発明のさらに他の実施形態に係るLDモジュールにおけるレーザビームの光路を模式的に示す斜視図である。
〔実施形態1〕
(LDモジュール1の構成)
図1は、本実施形態に係るLDモジュール1の構成を示す平面図である。図2は、LDモジュール1を構成する単位光学系Siの構成を示す斜視図である。
LD(Laser Diode)モジュール1(レーザ装置)は、N個のLDチップ(半導体レーザ素子)LD1〜LD10から出射されたレーザビーム(レーザ光)を光ファイバOFに結合するためのものである。なお、本実施形態においては、10個のLDチップLD1〜LD10から出射されたレーザビームを光ファイバOFに結合するLDモジュールを開示するが、本発明はN=10の場合に限定されない(Nは2以上の任意の自然数であり得る)。
LDモジュール1は、図1に示すように、10個のLDチップLD1〜LD10の他に、10個のF軸コリメートレンズFAC1〜FAC10と、10個のS軸コリメートレンズSAC1〜SAC10と、10個の2連ミラーM1〜M10と、基板Bと、F軸集束レンズFL(集束レンズ)と、S軸集光レンズSLと、反射素子REと、光ファイバOFとを備えている。LDチップLD1〜LD10、F軸コリメートレンズFAC1〜FAC10、S軸コリメートレンズSAC1〜SAC10、2連ミラーM1〜M10、F軸集束レンズFL、及びS軸集光レンズSLは、何れも、直接、または、不図示のマウントを介して基板B上に載置される。反射素子REは、光ファイバOFの入射端面に隣接するように配置されている。なお、F軸はLDチップLD1〜LD10のファスト軸を意味し、S軸はスロー軸を意味する。
LDモジュール1においては、基板B、F軸コリメートレンズFAC1〜FAC10、S軸コリメートレンズSAC1〜SAC10、及び2連ミラーM1〜M10が、導光装置を構成する。この導光装置は、LDチップLD1〜LD10から出射されたz軸正方向に伝搬するレーザビーム(以下、「入力ビーム」とも記載する)からなる入力ビーム束を、略x軸負方向に伝搬するレーザビーム(以下、「出力ビーム」とも記載する)からなる出力ビーム束に変換する機能を有する。
この出力ビーム束の光路上には、F軸集束レンズFLとS軸集光レンズSLとが配置される。F軸集束レンズFLは、出力ビーム束を構成する複数の出力ビームを、F軸方向において反射素子REに集束させるように、各出力ビームを屈折させる。また、F軸収束レンズFLは、出力ビーム束を構成する各出力ビームを、F軸方向のビーム径が反射素子REにおいて略最小になるように集光する。一方、S軸集光レンズSLは、出力ビーム束を構成する各出力ビームを、S軸方向のビーム径が反射素子REにおいて略最小になるように集光する。F軸方向およびS軸方向のビーム径が光ファイバOFの入射端面において略最小になるように、各出力ビームは集光されてもよい。
LDモジュール1は、図1に示すように、LDチップLDiと、F軸コリメートレンズFACiと、S軸コリメートレンズSACiと、2連ミラーMiとからなる光学系を単位として含む。
LDモジュール1を部分的に構成する各単位光学系Siは、図2に示すように、LDチップLDiと、F軸コリメートレンズFACiと、S軸コリメートレンズSACiと、2連ミラーMiとにより構成される。
図2に示すように、LDチップLDiは、活性層がzx平面と平行になるように、かつ、出射端面がz軸正方向を向くように、基板B上に載置される。このため、LDチップLDiから出射されるレーザビームは、伝搬方向がz軸正方向、F軸がy軸と平行、S軸がx軸と平行になる。
なお、図1に示したように、N個のLDチップLD1〜LD10は、x軸に沿って並べられる。このため、各LDチップLDiからz軸正方向に出射されたレーザビームの光軸は、zx面に平行な第1の平面内でx軸に沿って平行に並ぶことになる。
図2に示すように、LDチップLDiから出射されるレーザビームの光路上には、F軸コリメートレンズFACiとS軸コリメートレンズSACiとが配置される。F軸コリメートレンズFACiは、LDチップLDiから出射されたレーザビームのF軸方向の広がりをコリメートするためのものであり、S軸コリメートレンズSACiは、LDチップLDiから出射されたレーザビームのS軸方向の広がりをコリメートするためのものである。F軸コリメートレンズFACi及びS軸コリメートレンズSACiを透過したレーザビームは、伝搬方向がz軸正方向に収斂されたコリメートビームとなる。なお、LDチップLDiから出射されるレーザビームのS軸方向の広がりが十分に小さい場合、S軸コリメートレンズSACiは省略しても構わない。
図2に示すように、LDチップLDiから出射されるレーザビームの光路上には、更に、2連ミラーMiが配置される。2連ミラーMiは、基板B上に載置された第1ミラーMi1と、第1ミラーMi1上に載置された第2ミラーMi2とにより構成される。第1ミラーMi1は、LDチップLDiから出射されたレーザビームを反射し、その伝搬方向をz軸正方向からy軸正方向に変換するためのものであり、「跳ね上げミラー」と呼ばれることもある。また、第2ミラーMi2は、第1ミラーMi1にて反射されたレーザビームを反射し、その伝搬方向をy軸正方向から略x軸負方向に変換するためのものであり、「折り返しミラー」と呼ばれることもある。
なお、図1に示したように、x軸負方向側から数えてi+1番目のLDチップLDi+1から出射されたレーザビームを反射する2連ミラーMi+1は、x軸負方向側から数えてi番目のLDチップLDiから出射されたレーザビームを反射する2連ミラーMiよりもz軸負方向側に配置される。このため、各2連ミラーMiにて略x軸負方向に反射されたレーザビームの光軸は、zx面と平行な第2の平面であって、上述した第1の平面よりもy軸正方向側に位置する第2の平面内に並ぶことになる。
2連ミラーMi毎に、第1ミラーMi1上において第2ミラーMi2をzx面内で回転させることにより、各2連ミラーMiにより反射された出力ビーム(F軸収束レンズFLにより集束される前の出力ビーム)の方向を調整することができる。LDモジュール1において、各2連ミラーMiにより反射された出力ビーム(F軸収束レンズFLにより集束される前の出力ビーム)の光軸の延長が1点で交わる。
なお、本実施形態においては、第2ミラーMi2を第1ミラーi1上に載置する構成について説明したが、本発明はこれに限定されない。すなわち、第2ミラーMi2を第1ミラーMi1と一体化する構成を採用してもよい。また、本実施形態においては、2連ミラーMiを他の2連ミラーMjから分離する構成について説明したが、本発明はこれに限定されない。すなわち、2連ミラーMiの他の2連ミラーMjに対する相対位置が本実施形態のものと変わらなければ、2連ミラーMiを他の2連ミラーMjと一体化する構成を採用してもよい。
(出力波長の固定)
反射素子REは、特定の波長の光の一部を選択的に反射し、該特定の波長の光の他の一部と、他の波長の光とを透過する。例えば、反射素子REは、特定の波長(例えば976nm)の光の5%を反射し、該特定の波長(976nm)の光の95%を透過する。例えば、反射素子REとして、体積ブラッグ回折格子等の回折格子を用いることができる。体積ブラッグ回折格子は、光軸方向において屈折率が周期的に変化する回折格子である。体積ブラッグ回折格子では、反射面は屈折率が均一な層(光軸に垂直な層)に平行になる。例えば、体積ブラッグ回折格子が反射する波長の帯域(波長幅)は1nm未満である。反射素子REは、薄い板状(多層状)の部材であり、光ファイバOFの入射端面に形成されている。
LDチップLD1〜LD10は、同じ条件下で、同じ波長のレーザビームを出力する半導体レーザ素子である。ただし、各LDチップLD1〜LD10が出力するレーザビームの波長域は、一般にジャンクション温度に応じて変化する。反射素子REは、LDチップLD1〜LD10からのレーザビームのうち、特定の波長の光の一部を反射する。入射したレーザビームのうち反射素子REを通過したレーザビームは、光ファイバOFのコアに入射し、光ファイバOFによって導光される。
ここで、複数のLDチップLD1〜LD10は、複数の対を構成している。例えば、対になったLDチップLD1(第1レーザ素子)からのレーザビームとLDチップLD10(第2レーザ素子)からのレーザビームとは、F軸集束レンズFLの光軸に対して対称に、F軸集束レンズFLに入射する。そのため、対になったLDチップLD1からのレーザビームとLDチップLD10からのレーザビームとは、反射素子REの反射面の法線(光軸)に対して対称に、反射素子REに入射する。なお、各レーザビームは、S軸集光レンズSLの光軸に対しても対称に、S軸集光レンズSLに入射する。図1において、LDチップLD1から出射されたレーザビームの進行方向を実線の矢印で示し、LDチップLD10から出射されたレーザビームの進行方向を破線の矢印で示す。そのため、LDチップLD1から出射されたレーザビームのうち特定の波長のレーザビームの一部は、反射素子REによって反射され、S軸集光レンズSL、F軸集束レンズFL、2連ミラーM10、S軸コリメートレンズSAC10、およびF軸コリメートレンズFAC10を介して、LDチップLD10に入射する。同様に、LDチップLD10から出射されたレーザビームのうち特定の波長のレーザビームの一部は、反射素子REによって反射され、LDチップLD1に入射する。
このように、対になったLDチップLD1、LD10の間で、一方のLDチップから出射されたレーザビームのうち特定の波長のレーザビームの一部が、他方のLDチップに帰還する。これにより、対になったLDチップLD1、LD10の出力は、帰還した特定の波長のレーザビームに固定(ロック)される。対になったLDチップLD1、LD10は、互いに相手の出力波長を固定する。
同様に、LDチップLD2とLDチップLD9とが対を形成し、LDチップLD3とLDチップLD8とが対を形成し、LDチップLD4とLDチップLD7とが対を形成し、LDチップLD5とLDチップLD6とが対を形成している。対になったLDチップからのレーザビームは、反射素子REの反射面の法線(光軸)に対して対称に、反射素子REに入射する。そのため、対になったLDチップ(例えばLD2、LD9)の間で、一方のLDチップから出射されたレーザビームのうち特定の波長のレーザビームの一部が、反射素子REで反射され、他方のLDチップに帰還する。これにより、対になったLDチップの間で、出力波長が固定される。各LDチップLD1〜LD10の出力波長は、反射素子REによって反射される光の波長に固定される。
LDモジュール1の製造においては、対になるLDチップからのレーザビームが、反射素子REの反射面の法線に対して対称に反射素子REに入射するように、各部材の位置を調整する。すなわち、対になるLDチップからのレーザビームが、F軸集束レンズFLの光軸に対して対称に、F軸集束レンズFLに入射すればよい。LDモジュール1の製造において、F軸集束レンズFLと光ファイバOFとの位置調整が行われる。そのため、光ファイバOFの入射端面に隣接するように反射素子REを配置すれば、LDチップLD1〜LD10からのレーザビームは、反射素子REで交差するようになる。
そのため、LDモジュール1では、複数の反射素子を複数のLDチップに対してそれぞれ位置調整する必要がなく、組み立てが容易である。また、1つの反射素子REによって、複数のLDチップLD1〜LD10へのレーザビームの帰還を実現することができるため、部品コストも低減することができる。また、1つの反射素子REで帰還を行うLDチップの数にも制限がない。そのため、用いるLDチップの数を増やすことで、LDモジュール1の出力(光ファイバOFの出射端からのレーザ出力)を増大させることができる。また、LDモジュール1では、ハーフミラー等でレーザビームを同じ経路に結合する必要がないため、光ファイバOFまでの経路におけるレーザビームのロスを低減することができる。
なお、光ファイバOFから出射される高出力かつ波長が固定されたレーザビームは、例えばファイバレーザのレーザ媒質を励起するための励起光として好適に利用することができる。
(LDモジュール1における光路)
図3は、本実施形態のLDモジュール1におけるレーザビームの光路を模式的に示す斜視図である。図3においては、見やすさのために、一部の光学部材(F軸コリメートレンズFAC1〜FAC10、S軸コリメートレンズSAC1〜SAC10、基板B、およびS軸集光レンズSL)の図示を省略している。また、図3においては、LDチップLD3〜LD8の図示も省略している。一点鎖線はレーザビームの光路を示す。光路上の矢印はレーザビームの進行方向を示し、両側に矢の付いた矢印はF軸の方向を示す。第2ミラーM12〜M102の上側の軸及び矢印は、第2ミラーM12〜M102のそれぞれが、基準の向きから回転していることを示す。
LDチップLD1、LD2、LD9、LD10は、レーザビームのF軸がy軸に平行になるようにレーザビームを出射する。第1ミラーM11〜M101によって反射されたレーザビームのF軸は、z軸に平行になる。さらに第2ミラーM12〜M102によって反射されたレーザビームのF軸は、z軸に平行なままである。F軸集束レンズFLは、F軸方向に並ぶ複数のレーザビームを、反射素子REに集束させる。反射素子REを通過したレーザビームは光ファイバOFの端面に入射する。一方、反射素子REで反射されたレーザビームのF軸の向きは、往路と同じようになり、最終的にF軸がy軸に平行なレーザビームがLDチップLD1〜LD10の出射端面から入射する。
上述したように、対になったLDチップLD1、LD10の間で、一方のLDチップから出射されたレーザビームのうち特定の波長のレーザビームの一部が、他方のLDチップに帰還する。そのため、対になったLDチップLD1の背面側の(出射端面の反対側の)劈開面とLDチップLD10の背面側の劈開面との間で、反射素子REまでの経路を含む共振器が形成されていると考えることができる。LDチップLD1、LD10から出力されるレーザビームの位相を整合させるために、反射素子REでの反射を含むLDチップLD1の出射端面からLDチップLD10の出射端面までの光路長は、反射素子REで反射される波長の整数倍になっていることが好ましい。上記光路長は、各LDチップLD1〜LD10または2連ミラーM1〜M10の位置を調整することにより、調整することができる。なお、上記光路長が波長の整数倍になっていることは必須ではない。また、LDチップの異なる対の間では、光路長は異なっていてもよい。なお、反射素子REに到達するLDチップLD1、LD10からのレーザビームの偏光方向は、互いに平行であってもよいし、垂直であってもよい。他のLDチップの対についても同様である。なお、反射素子REにおいて、周期的に屈折率が変化する層の厚さ(例えば体積ブラッグ回折格子の厚さ)がある程度大きい場合(例えば0.1mm以上ある場合)、反射素子REの光軸方向の位置調整を行わなくても、自発的にレーザ発振条件を満たす光路長が見つかる。
(変形例)
なお、LDモジュール1は、対を形成しないLDチップを備えてもよい。例えば、付加的なLDチップ及び対応する単位光学系SiをLDチップLD5とLDチップLD6との間に設けてもよい。この場合、付加的なLDチップからのレーザビームは、F軸集束レンズFLの光軸を通過し、反射素子REの反射面に垂直に入射する。これにより、付加的なLDチップからのレーザビームのうち特定の波長の一部のレーザビームは、反射素子REにより該付加的なLDチップに帰還する。このように、付加的なLDチップの出力波長も固定することができる。
図4は、内部に回折格子を有する光ファイバOFの断面を示す図である。図4における太い一点鎖線は光ファイバOFの光軸を示し、細い一点鎖線はレーザビームを示す。反射素子REとして光ファイバOFの内部に形成された回折格子を用いることもできる。光ファイバOFは、コアOFaとクラッドOFbとを備える。また、コアOFaの内部に反射素子REとしてファイバブラッググレーティングが形成されている。ファイバブラッググレーティングは、屈折率が異なる複数の層を含み、屈折率が光ファイバOFの光軸に沿って変化する。光ファイバOFのコアOFaの入射端面OFcに入射した複数のレーザビームは、光ファイバOFの内部の反射素子REの内部で交差する(反射素子REに集束される)。反射素子REによって反射された一部のレーザビームは、光ファイバOFの入射端面OFcより出射され、別のLDチップに帰還する。なお、ファイバブラッググレーティングは、入射端面OFcに隣接するようにコアOFaの内部に形成されていてもよい。
また、反射素子REとして、板状部材の表面または内部に凹凸面を含む回折格子を用いてもよい。このような凹凸面で光を反射する回折格子においては、レーザ光の入射角αと回折角β(反射角)とは回折格子の法線に対して対称ではない。sinα−sinβ=mλ/dで示される回折条件を満たす場合に、回折したレーザ光は強めあう。ここで、λはレーザ光の波長であり、dは凹凸の周期であり、mは回折の次数である。m=0の場合、レーザ光は入射してきた方向に反射(回折)され、また、波長分離ができないので、本実施形態には利用できない。m≠0の場合、レーザ光の入射角αと回折角βが異なる。それゆえ、対をなす一方のLDチップからのレーザ光が角αで反射素子REに入射し、他方のLDチップからのレーザ光が角βで入射するように配置すればよい。これにより、一方のLDチップからのレーザ光の一部は反射素子REの凹凸面で反射(回折)し、他方のLDチップに帰還する。逆も同様である。
また、反射素子REとして、光ファイバOFの入射端面上に、特定の波長の光の一部を反射する多層膜のコーティングを形成してもよい。なお、多層膜の層数は多い方が好ましい。層数が多ければ、多層膜によって選択的に反射される帯域が狭くなるためである。多層膜の厚さが薄い等の理由により、自発的にレーザ発振条件を満たす光路長が見つからない場合、レーザ発振条件を満たすために反射素子REを光軸方向に位置調整してもよい。
また、F軸コリメートレンズFAC1〜FAC10、S軸コリメートレンズSAC1〜SAC10、2連ミラーM1〜M10、基板B、F軸集束レンズFL、および/または、S軸集光レンズSLは、必須ではなく、省略してもよい。対のLDチップからのレーザビームが、反射素子REの光軸に対して対称に入射するよう、LDチップが配置されていればよい。
また、反射素子REと光ファイバOFとの間にレンズを設けてもよい。この場合、反射素子REに集束された後、反射素子REを通過したレーザビームが、レンズによって再度光ファイバOFの入射端面に集束される。
また、複数のレーザ素子として、複数のLDチップの代わりに、半導体レーザバーに含まれる複数のレーザ出射部(発光点)を用いることができる。この場合、半導体レーザバーの複数のレーザ出射部を、それぞれレーザ素子と見なすことができる。また、LDチップのような半導体レーザ素子に限らず、任意のレーザ素子を用いることができる。なお、LDチップLD1〜LD10を隙間なく並べてもよい。これにより、帰還するレーザビームのスポットに拡がりがあったとしても、効率よくレーザビームを利用することができる。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態では、F軸集束レンズに入射する前の複数のレーザビームの光軸が互いに平行に揃っている点が実施形態1と異なる。なお、説明の便宜上、上述の実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図5は、本実施形態のLDモジュール2におけるレーザビームの光路を模式的に示す斜視図である。LDモジュール2は、複数のLDチップLD1〜LD10と、複数の2連ミラー(第1ミラーM11〜M101および第2ミラーM12〜M102)と、F軸集束レンズFLと、反射素子REと、光ファイバOFとを備えている。LDモジュール2は、実施形態1のLDモジュール1と同様に、複数のF軸コリメートレンズ、複数のS軸コリメートレンズ、基板、およびS軸集光レンズを備えるが、これらの図示は省略している。一点鎖線はレーザビームの光路を示す。光路上の矢印はレーザビームの進行方向を示し、両側に矢尻の付いた矢印はF軸の方向を示す。
LDモジュール2では、第2ミラーM12〜M102で反射された複数のレーザビームの光軸は、互いに平行になっている。平行な複数のレーザビームが、F軸集束レンズFLの光軸に対して対称に、F軸集束レンズFLに入射する。F軸集束レンズFLは、これらのレーザビームを反射素子REに集束させる。対をなすLDチップからのレーザビームは、反射素子REの反射面の法線に対して対称に、反射素子REに入射する。各LDチップ(例えばLD1)からのレーザビームの一部(特定の波長の光の一部)は、反射素子REによって、該LDチップと対をなすLDチップ(例えばLD10)に反射される。そのため、特定の波長のレーザビームが対をなすLDチップに帰還することにより、各LDチップは、該LDチップと対をなすLDチップの出力波長を固定する。なお、反射素子REを通過したレーザビームは、光ファイバOFのコアの中に入射する。
〔実施形態3〕
本発明のさらに他の実施形態について説明する。本実施形態では、光学系の配置が上述の実施形態とは異なる。なお、説明の便宜上、上述の実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図6は、本実施形態のLDモジュール3におけるレーザビームの光路を模式的に示す斜視図である。LDモジュール3は、複数のLDチップLD1〜LD10と、複数の第3ミラーM13〜M103と、F軸集束レンズFLと、反射素子REと、光ファイバOFとを備えている。LDモジュール3は、実施形態1のLDモジュール1と同様に、複数のF軸コリメートレンズ、複数のS軸コリメートレンズ、基板、およびS軸集光レンズを備えるが、これらの図示は省略している。一点鎖線はレーザビームの光路を示す。光路上の矢印はレーザビームの進行方向を示し、両側に矢尻の付いた矢印はF軸の方向を示す。
LDモジュール3では、複数のLDチップLD1〜LD10は、x軸およびy軸のそれぞれの方向に互いにずれて配置される。LDチップLD1〜LD10のこのような配置を実現するために、例えば、基板上に配置された階段状の台座を用いることができる。このように複数のLDチップLD1〜LD10のx軸における位置がずれている場合、第3ミラーM13〜M103のぞれぞれを基板上(またはzx平面に平行な台上)に設けることができるため、第3ミラーM13〜M103のそれぞれの向きを個別に調整することが容易である。なお、複数のLDチップLD1〜LD10は、x軸における位置が揃っていてもよい。複数のLDチップLD1〜LD10から出射されるレーザビームのF軸は、y軸に平行である。
第3ミラーM13〜M103の反射面は、zx平面に対して垂直であり、該反射面の法線はz軸に対して45°の角度をなす。複数のLDチップLD1〜LD10からz軸正方向に出射されたレーザビームは、それぞれ対応する第3ミラーM13〜M103によってx軸負方向に反射される。第3ミラーM13〜M103で反射された後、各レーザビームのF軸は、y軸に平行であり、複数のレーザビームはy軸方向に並ぶ。これらのレーザビームの光軸は、互いに平行である。そのため、F軸集束レンズFLの向きが実施形態1とは異なる。F軸集束レンズFLは、これらのレーザビームを反射素子REに集束させる。上述の実施形態と同様に、各LDチップ(例えばLD1)からのレーザビームの一部(特定の波長の光の一部)は、反射素子REによって、該LDチップと対をなすLDチップ(例えばLD10)に反射される。これにより、各LDチップの出力波長は特定の波長に固定される。LDモジュール3では、2連ミラーの代わりに第3ミラーを用いるため、ミラーの構成を簡単にすることができる。
〔実施形態4〕
本発明のさらに他の実施形態について説明する。本実施形態では、F軸集束レンズに入射する前の複数のレーザビームの光軸が互いに平行ではない点が実施形態3と異なる。なお、説明の便宜上、上述の実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図7は、本実施形態のLDモジュール4におけるレーザビームの光路を模式的に示す斜視図である。LDモジュール4は、複数のLDチップLD1〜LD10と、複数の第3ミラーM13〜M103と、F軸集束レンズFLと、反射素子REと、光ファイバOFとを備えている。LDモジュール4は、実施形態1のLDモジュール1と同様に、複数のF軸コリメートレンズ、複数のS軸コリメートレンズ、基板、およびS軸集光レンズを備えるが、これらの図示は省略している。一点鎖線はレーザビームの光路を示す。光路上の矢印はレーザビームの進行方向を示し、両側に矢尻の付いた矢印はF軸の方向を示す。第3ミラーM13〜M103の横側の軸及び矢印は、第3ミラーM13〜M103のそれぞれが、基準の向き(実施形態3における第3ミラーの向き)から回転していることを示す。
第3ミラーM13〜M103は、zx平面に対して少し傾いている。そのため、第3ミラーM13〜M103で反射された後、複数のレーザビームの光軸は、互いに平行ではなく、複数のレーザビームの光軸の延長は反射素子REよりも遠い1点で交わる。F軸集束レンズFLは、これらのレーザビームを反射素子REに集束させる。上述の実施形態と同様に、各LDチップ(例えばLD1)からのレーザビームの一部(特定の波長の光の一部)は、反射素子REによって、該LDチップと対をなすLDチップ(例えばLD10)に反射される。これにより、各LDチップの出力波長は特定の波長に固定される。
LDモジュール4では、レーザビームの交差点をF軸集束レンズFLの焦点よりも手前に形成することができる。これにより、F軸集束レンズFLに入射する複数のレーザビームが平行である場合と比べて、反射素子REおよび光ファイバOFの入射端面をF軸集束レンズFLに近づけることができる。その結果、LDモジュール4を小型化することができる。
また、LDモジュール4では、F軸集束レンズFLに入射する複数のレーザビームが平行である場合と比べて、F軸集束レンズFLの光軸と各レーザビームの光軸との間隔を小さくすることができる。これにより、F軸集束レンズFLの収差によって、出力ビーム束の集束が阻害されたり、各出力ビームの収斂が阻害されたりすることを回避することができる。その結果、LDモジュール4におけるLDチップLD1〜LD10と光ファイバOFとの結合効率を高効率化することができる。また、各LDチップからのレーザビームの一部を、対をなすLDチップに効率よく帰還させることができる。
〔実施形態5〕
本発明のさらに他の実施形態について説明する。本実施形態では、光学系の配置が上述の実施形態とは異なる。なお、説明の便宜上、上述の実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図8は、本実施形態のLDモジュール5におけるレーザビームの光路を模式的に示す斜視図である。LDモジュール5は、複数のLDチップLD1〜LD10と、F軸集束レンズFLと、反射素子REと、光ファイバOFとを備えている。LDモジュール5は、実施形態1のLDモジュール1と同様に、複数のF軸コリメートレンズ、複数のS軸コリメートレンズ、基板、およびS軸集光レンズを備えるが、これらの図示は省略している。一点鎖線はレーザビームの光路を示す。光路上の矢印はレーザビームの進行方向を示し、両側に矢尻の付いた矢印はF軸の方向を示す。
LDモジュール5では、複数のLDチップLD1〜LD10は、y軸方向に並んで配置される。複数のLDチップLD1〜LD10から出射されるレーザビームのF軸は、y軸に平行である。各LDチップLD1〜LD10は、z軸正方向にレーザビームを出射する。
複数のLDチップLD1〜LD10から出射されたレーザビームは、互いに平行である。F軸集束レンズFLは、これらのレーザビームを反射素子REに集束させる。上述の実施形態と同様に、各LDチップ(例えばLD1)からのレーザビームの一部(特定の波長の光の一部)は、反射素子REによって、該LDチップと対をなすLDチップ(例えばLD10)に反射される。これにより、各LDチップの出力波長は特定の波長に固定される。LDモジュール5では、複数のレーザビームの進行方向を変えるミラー(2連ミラーまたは第3ミラー)を省くことができる。
〔実施形態6〕
本発明のさらに他の実施形態について説明する。本実施形態では、F軸集束レンズに入射する前の複数のレーザビームの光軸が互いに平行ではない点が実施形態5と異なる。なお、説明の便宜上、上述の実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図9は、本実施形態のLDモジュール6におけるレーザビームの光路を模式的に示す斜視図である。LDモジュール6は、複数のLDチップLD1〜LD10と、F軸集束レンズFLと、反射素子REと、光ファイバOFとを備えている。LDモジュール6は、実施形態1のLDモジュール1と同様に、複数のF軸コリメートレンズ、複数のS軸コリメートレンズ、基板、およびS軸集光レンズを備えるが、これらの図示は省略している。一点鎖線はレーザビームの光路を示す。光路上の矢印はレーザビームの進行方向を示し、両側に矢尻の付いた矢印はF軸の方向を示す。LDチップLD1〜LD10の横側の軸及び矢印は、LDチップLD1〜LD10のそれぞれの出射方向が、基準の向き(z軸方向)から回転していることを示す。
LDモジュール6では、複数のLDチップLD1〜LD10は、y軸方向に並んで配置される。各LDチップLD1〜LD10は、略z軸正方向(zy面内)にレーザビームを出射するが、複数のLDチップLD1〜LD10から出射されたレーザビームは、互いに平行ではない。
複数のLDチップLD1〜LD10から出射されたレーザビームの光軸の延長は反射素子REよりも遠い1点で交わる。F軸集束レンズFLは、これらのレーザビームを反射素子REに集束させる。上述の実施形態と同様に、各LDチップ(例えばLD1)からのレーザビームの一部(特定の波長の光の一部)は、反射素子REによって、該LDチップと対をなすLDチップ(例えばLD10)に反射される。これにより、各LDチップの出力波長は特定の波長に固定される。
〔実施形態7〕
本発明のさらに他の実施形態について説明する。本実施形態では、光学系の配置が上述の実施形態とは異なる。なお、説明の便宜上、上述の実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図10は、本実施形態のLDモジュール7におけるレーザビームの光路を模式的に示す斜視図である。LDモジュール7は、複数のLDチップLD1〜LD10と、集束レンズFL1と、反射素子REと、光ファイバOFとを備えている。LDモジュール7は、実施形態1のLDモジュール1と同様に、複数のF軸コリメートレンズ、複数のS軸コリメートレンズ、および基板を備えるが、これらの図示は省略している。一点鎖線はレーザビームの光路を示す。光路上の矢印はレーザビームの進行方向を示し、両側に矢尻の付いた矢印はF軸の方向を示す。
LDモジュール7では、LDチップLD1、LD10は、y軸方向に並んで配置され、LDチップLD2、LD9は、x軸方向に並んで配置される。複数のLDチップLD1〜LD10から出射されるレーザビームのF軸は、y軸に平行である。各LDチップLD1〜LD10は、z軸正方向にレーザビームを出射する。
複数のLDチップLD1〜LD10から出射されたレーザビームは、互いに平行である。集束レンズFL1は、これらのレーザビームを反射素子REに集束させる。なお、集束レンズFL1は、F軸方向のビーム径が反射素子REにおいて略最小になるように、かつ、S軸方向のビーム径が反射素子REにおいて略最小になるように、これらのレーザビームを集束する。集束レンズFL1は、複数のレンズから構成されていてもよい。
複数のレーザビームは、集束レンズFL1の光軸を中心とするxy平面における1つの円上を通過する。LDチップLD1からのレーザビームの光軸と、LDチップLD10からのレーザビームの光軸とは、zy平面に平行で、かつ、集束レンズFL1の光軸に対して対称である。それゆえ、LDチップLD1からのレーザビームと、LDチップLD10からのレーザビームとは、反射素子REの光軸に対して互いに対称に反射素子REに入射する。
同様に、LDチップLD2からのレーザビームの光軸と、LDチップLD9からのレーザビームの光軸とは、zx平面に平行で、かつ、集束レンズFL1の光軸に対して対称である。それゆえ、LDチップLD2からのレーザビームと、LDチップLD9からのレーザビームとは、反射素子REの光軸に対して互いに対称に反射素子REに入射する。すなわち、複数のLDチップLD1〜LD10からのレーザビームは、1つの円錐の側面上を通るように反射素子REに入射する。
上述の実施形態と同様に、各LDチップ(例えばLD1)からのレーザビームの一部(特定の波長の光の一部)は、反射素子REによって、該LDチップと対をなすLDチップ(例えばLD10)に反射される。LDモジュール7では、ある対のLDチップLD1、LD10からのレーザビームの反射素子REへの入射角と、別の対のLDチップLD2、LD9からのレーザビームの反射素子REへの入射角とを、同じにすることができる。これにより、複数のLDチップの出力波長は特定の波長に固定される。
なお、さらに別のLDチップの対をLDモジュール7に追加してもよい。追加されるLDチップの対は、一方のLDチップからのレーザビームと他方のLDチップからのレーザビームとが集束レンズFL1の光軸に対して対称になるように、配置される。例えば、追加されるLDチップの対は、他のLDチップLD1〜LD10と同じ円上に、集束レンズFL1の光軸を挟んで対称に配置される。
本実施形態のように、少なくとも2対のLDチップからのレーザビームが、1つの円錐の側面上を通るように反射素子REに入射することにより、各対において、一方のLDチップのレーザビームを他方のLDチップのレーザビームに帰還させることができる。また、各レーザビームの反射素子REへの入射角を同じにすることができる。それゆえ、複数のLDチップの出力波長を特定の波長に精度よく固定することができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、レーザ装置に利用することができる。
1〜7 LDモジュール(レーザ装置)
LD1〜LD10 LDチップ(レーザ素子)
FAC1〜FAC10 F軸コリメートレンズ
SAC1〜SAC10 S軸コリメートレンズ
M1〜M10 2連ミラー
Mi1 第1ミラー
Mi2 第2ミラー
FL F軸集束レンズ
FL1 集束レンズ
OF 光ファイバ
RE 反射素子
SL S軸集光レンズ

Claims (11)

  1. 第1レーザ素子および第2レーザ素子と、
    上記第1レーザ素子からのレーザ光および上記第2レーザ素子からのレーザ光が互いに交差する位置に配置された、特定の波長の光の一部を選択的に反射する反射素子とを備え、
    上記反射素子は、上記第1レーザ素子からのレーザ光のうち上記特定の波長のレーザ光を上記第2レーザ素子に反射し、かつ、上記第2レーザ素子からのレーザ光のうち上記特定の波長のレーザ光を上記第1レーザ素子に反射することを特徴とするレーザ装置。
  2. 上記反射素子は、体積ブラッグ回折格子または多層膜であることを特徴とする請求項1に記載のレーザ装置。
  3. 上記第1レーザ素子からのレーザ光および上記第2レーザ素子からのレーザ光は、上記反射素子の反射面の法線に対して対称に、上記反射素子に入射することを特徴とする請求項1または2に記載のレーザ装置。
  4. 上記反射素子は、凹凸面を含む回折格子であることを特徴とする請求項1に記載のレーザ装置。
  5. 上記第1レーザ素子からのレーザ光および上記第2レーザ素子からのレーザ光は、回折条件を満たす角度で上記反射素子に入射することを特徴とする請求項1または4に記載のレーザ装置。
  6. 上記反射素子を通過したレーザ光を導光する光ファイバを備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のレーザ装置。
  7. 上記反射素子は、上記光ファイバの端面に形成され、
    上記第1レーザ素子からのレーザ光および上記第2レーザ素子からのレーザ光は、上記反射素子の位置に集束されることを特徴とする請求項6に記載のレーザ装置。
  8. 上記第1レーザ素子からのレーザ光の光軸と上記第2レーザ素子からのレーザ光の光軸とが交差するように、上記第1レーザ素子からのレーザ光と上記第2レーザ素子からのレーザ光とを集束する集束レンズを備えることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のレーザ装置。
  9. 上記第1レーザ素子からのレーザ光を反射する第1ミラーと、
    上記第2レーザ素子からのレーザ光を反射する第2ミラーとを備え、
    上記第1ミラーで反射されたレーザ光と上記第2ミラーで反射されたレーザ光とは平行ではなく、
    上記集束レンズは、上記第1ミラーで反射されたレーザ光と上記第2ミラーで反射されたレーザ光の光軸が交差するように集束することを特徴とする請求項8に記載のレーザ装置。
  10. 上記第1レーザ素子からのレーザ光の光軸と上記第2レーザ素子からのレーザ光の光軸とが交差するように、上記第1レーザ素子および上記第2レーザ素子は配置されていることを特徴とする請求項8に記載のレーザ装置。
  11. N対(Nは自然数)のレーザ素子と、
    各レーザ素子からのレーザ光が互いに交差する位置に配置された、特定の波長の光の一部を選択的に反射する反射素子とを備え、
    上記反射素子は、各レーザ素子からのレーザ光のうち上記特定の波長のレーザ光を該レーザ素子と対をなす他のレーザ素子に反射することを特徴とするレーザ装置。
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