JP2021130673A - インドール誘導体を含む医薬組成物、その調製方法及びその使用 - Google Patents

インドール誘導体を含む医薬組成物、その調製方法及びその使用 Download PDF

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Abstract

【課題】インドール誘導体を含む明確かつ安定な医薬組成物、工業的生産に適した薬理学的に活性な異性体の高含量を含む二塩酸塩の調製のための方法、及び医薬組成物におけるこれらの使用を提供する。【解決手段】薬理学的に活性な化合物の、薬学的に許容可能な一般式1aの二塩酸塩のものを含む癌の治療の使用のための凍結乾燥物である医薬組成物:式中、RはCH3であり、R1は6−CH3であり;R2はHであり;XはNであり;YはNであり、前記薬理学的に活性な化合物の少なくとも95重量%(w/w)は、E異性体の形態である。【選択図】なし

Description

本発明は、その高い薬理学的に活性な異性体の高い内容を含む、インドール誘導体の改善された安定な医薬組成物に関する。本発明はまた、組成物の使用による癌の治療の方法及びその調製方法に関する。本発明はまた、組成物の使用による癌の治療のための方法及びその調製のための方法に関する。本発明はさらに、薬理学的に活性な化合物の大規模合成を可能にすることに関する。
インドール誘導体及びその薬学的に許容可能な塩は、N−メチリデン実体におけるシス/トランス異性体(Z/E異性体)の混合物の形態で、WO2012/128689及びWO2014/046589に開示される。これらの化合物は、固形癌の治療で有用である。抗癌効果は、化合物の鉄−キレート化特性に基づくと考えられている。生理学的条件における異性化の速度は、実質的であると思われたので、異性体の薬理学的効果は、実質的に類似しているか、又は同一であるとさえ推定された。
Eshbaらは、N−(1−ピリジン−2−イル−メチリデン)−N−(9H−1,3,4,9−テトラザ−フルオレン−2−イル)−ヒドラジン誘導体を抗ウイルス及び抗癌剤として開示し、ここで、1つの化合物のみが細胞傷害活性を示す。医薬組成物は、とくにその薬理学的に活性な成分が明確に定義されていることが望ましい。したがって、化合物は、2つの異性体に存在する場合、前記化合物のより活性な異性体が、その医薬組成物において支配的でなければならないことが不可欠である。また、医薬組成物は、その成分の顕著な変化なしに、長期間保存するのに十分なほど安定でなければならない。
新たしく効果的な抗癌剤は、癌に罹患している患者のために開発が必要である。最終的な製品に到達するまで、全面的な薬物開発は、多くの困難に関連している。当初、有望な化合物が同定され、異なるインビトロモデルにおいて実験的に試験され、その後、異なるマウスモデルの使用によって全臨床試験が最も頻繁に開始される。この点までは、少量の化合物しか合成する必要がなく、純度の要求は、ヒトで行われる臨床研究で必要とされるものよりも低い。例えば、活性化合物を同定及び単離し、特定の異性体が他のものよりも強力であるかどうか、純度、安定性の許容される程度をさらに有し、前記化合物が、大規模で製造されることができるかどうかを調査し、重要である薬剤開発における多くのステップがある。これらは、些細なステップではなく、上記のような製造上の問題により、多くの有望な化合物/薬剤が市場に出回っていない。
発明の概要
本発明は、式1のE及びZ形態の混合物が、高立体純度のそれらの二塩酸塩のE形態に移すことができるこという洞察に基づく。
Figure 2021130673
本発明の第1の目的は、一般式1で表される化合物又は薬学的に許容される塩の薬学的
に活性な異性体(E)を高含量で含む、内容物が明確であり(well-defined)かつ安定な医薬組成物を提供することであ。
上記式において:
RはH又はメチル又はC1−C4直鎖又は分枝アルキルによって置換されたメチレンであり、
は、H、C1−C4直鎖又は分枝アルキル、メトキシ、1〜3個のフッ素、臭素で
置換されたメトキシ、及びハロゲンからなる群から選択され;
は、H又はC1−C4直鎖又は分枝アルキルであり;
Xは、CH又はNであり、
Yは、CH又はNであり、ならびに
ここで、薬理学的に活性な化合物又は薬学的に許容可能な塩の少なくとも95重量%(
w/w)はE異性体の形態であるり、本願請求項1に記載のとおりである。
本医薬組成物は、癌の治療に使用されることが意図される。1つの側面において、前記化合物の少なくとも96重量%、又は97重量%、又は98重量%、又は少なくとも98.5重量%は、E型である。別の側面において、前記薬理学的に活性な化合物の少なくとも99重量%、好ましくは少なくとも99.5重量%、最も好ましくは少なくとも99.8重量%がE異性体の形態である。理想的には、前記化合物の100重量%は、E異性体の形態である。本発明の医薬組成物はまた、少なくとも1つの薬理学的に許容可能な賦形剤及び/又は担体をさらに含み得る。
本発明の好ましい態様によれば、一般式1の化合物は、Rによって置換されていないモノ−、ジ−又はトリ−アザカルバゾリルの6、7、7、9位の1つにおいて、C−C直鎖又は分枝アルキルによってさらに置換され得る。
一般式1、並びに1a及び1bの好ましい化合物を表1に列挙する。
1つの態様において、R及びRは、CHであり、Rは、Hである。好ましくは、RはCHであり、Rは6−CHであり、RはHである。より好ましくはX及びYは、Nである。
また別の態様において、RはCHC(CHであり、RはCHであり、RはHである。好ましくは、RはCHC(CHであり、Rは、6−CHである、RはHである。より好ましくは、X及びYはNである。
本発明の最も好ましい化合物は、化合物A、B及びCである(表1参照)。
1つの態様において、本発明の医薬組成物は、結晶形態の薬学的に許容可能な塩の形態の一般式1の薬理学的に活性な化合物を含む。塩は、式1の遊離塩基の安定化に適した任意の塩、すなわち、例えば塩化物、硝酸塩及び硫酸塩などの酸性塩であってよい。塩は、モノ又はジ塩であってよい。好ましくは、塩は、モノ塩又は二塩酸塩である。最も好ましくは、二塩酸塩である。
賦形剤(複数可)は、マンニトール、グルコース、スクロース又は他の適切な糖誘導体のいずれかであってよい。好ましい態様において、賦形剤は、D−マンニトールである。D−マンニトールの濃度は、0.5〜20%(w/v)の範囲であってよい。好ましくは、濃度は、1.0〜15重量%(w/v)の範囲である。より好ましくは、濃度は、3〜10%(w/v)の範囲である。最も好ましくは、濃度は、4〜6%(w/v)の範囲である。D−マンにトールの濃度は、別の側面において、約5%(w/v)であることがより好ましい。
Figure 2021130673
本発明は、上記医薬組成物を調製する方法をさらに
提供する。方法は、以下のステップを含む:
i.遊離塩基として一般式1の化合物の溶液を提供するステップ、
ii. 溶液を一般式1bの化合物、すなわち、二塩酸塩を形成するのに十分な量のエタノール中の塩酸と反応させるステップであって、二塩酸塩が自発的に析出するステップ;
iii.溶媒のステップ(ii)で得られた二塩酸塩を含む沈殿物をストリッピングするステップ、
iv.任意には、薬学的に許容可能な賦形剤を含む、水性溶媒中にステップ(iii)の二塩酸塩を含む沈殿物を溶解するステップ、及び
v.混合物を凍結乾燥させ、それによって凍結乾燥粉末又はケーキを得るステップ。
一般式1の遊離塩基の溶媒は、例えばメタノールであってよい。沈殿物のストリッピング、すなわちステップ(iii)は、例えば空気又は不活性ガスブリードによって真空でなされ得る。
E異性体の量は、上記医薬組成物と同じ範囲である。
1つの態様において、水性溶媒は水である。好ましくは、滅菌水である。
賦形剤(複数可)は、上記の通りであってよい。沈殿物を溶解させる順序は、プロセスにおいて限定されず、変更してよい。沈殿物は、例えば、固体形態であり得て、例えば、賦形剤と固体形態で混合してよく、撹拌しながら水性溶媒に添加してよい。あるいは賦形剤は、固体沈殿物が添加され、撹拌しながら溶解される水溶液に溶解してよい。
本発明のさらなる目的は、前記貯蔵安定性医薬組成物の水溶液の形態の注射又は点滴のための医薬製剤を提供することである。
水性溶媒においてステップ(v)の凍結乾燥粉末を再構成することにより、例えば、注射用水(WFI)として、医薬製剤が得られる。
薬理学的に活性な化合物の濃度は、0.05〜40mg/mlの範囲であってよい。1つの態様において、薬理学的に活性な化合物の濃度は、0.1〜30mg/mlの範囲である。より好ましくは、薬理学的に活性な化合物は、0.5〜20mg/mlの範囲であってよい。さらにより好ましくは、薬理学的に活性な化合物は、0.75〜10mg/mlの範囲であってよい。前記薬理学的に活性な化合物の濃度は、最も好ましくは、約1mg/mlであってよい。
製剤のpHは4未満である。前記製剤のpHは、薬理学的に活性な化合物の濃度に依存し、通常、0.5〜4の範囲である。例えば、薬理学的に活性な化合物の1mg/mlの濃度を有する製剤は、2〜3の範囲のpHを有する。
再構成は、第1の量の溶媒を添加することによって凍結乾燥物を溶解させ、その後所望の最終濃度まで溶媒を添加するなど、1つ以上のステップで実施してよい。
前記薬理学的に活性な化合物を含む凍結乾燥粉末を再構築するための水性溶媒はまた、上記のような薬理学的に許容可能な賦形剤を含んでよい。
本発明の別の目的は、本発明の医薬組成物を単独で、又は別の抗癌治療と組み合わせて、本発明の医薬組成物を使用することによって対象の癌を緩和、軽減又は治療するための方法を提供することである。
医薬製剤の投与経路は、点滴入又は注射によるものであってよいところ、製剤又は組成物の投与のための任意の適切な経路を使用し得る。本製剤又は組成物は、例えば、動脈内、筋肉内、胸膜内、経口、直腸、経腸、病変内又は腫瘍内、及び髄腔内投与により投与され得る。
本発明の別の目的は、一般式1bで例示される沈殿物を提供することであり、
Figure 2021130673

式中、一般式1bの少なくとも95重量%(w/w)の薬理学的に活性な化合物は、E異性体の形態である。
E異性体の量は、上記の医薬組成物の範囲と同じであってよい。
一般式1bの化合物は、式1のインドール誘導体の沈殿物であり、ここで置換R、R、R、X及びYは、式1について上記で定義した通りである。一般式1bの好ましい化合物を表1に列挙する。一般式1bの最も好ましい化合物は、表1の化合物A、B及びCとして置換される。
本発明の別の目的は、上記の前記化合物又はその薬学的に許容可能な塩を含む沈殿物を調製する方法を提供することであり、該方法は、医薬組成物についての上記の方法のステップi)〜iii)に対応する。
1つの側面において、エタノール中の二塩酸(すなわち、ステップii)を2つのステップで添加し、エタノール中の塩酸の1.0〜1.15当量を第1のステップで添加し、エタノール中の塩酸の2.0〜2.5当量を第2ステップで添加する。あるいは、1つのステップ又はさらなる複数のステップで添加を行ってよい。前記塩は、ステップ(ii)において自然に沈殿する。
上記の沈殿物はまた、医薬組成物中で使用されることができる。
沈殿物を直接的に、又は凍結乾燥物へのさらなる加工前の乾燥後に使用することができる。
前記沈殿物のエタノール含量は、前記沈殿物の2〜15重量%の範囲である。好ましくは、前記沈殿物の4〜13重量%又は、9〜11重量%の範囲である。1つの態様において、エタノールの量は、前記沈殿物の10.4〜10.6重量%である。
本発明は、一般式1aの化合物を含む凍結乾燥物をさらに提供する:
Figure 2021130673

式中、一般式1aの薬理学的に活性な化合物の少なくとも95重量%(w/w)は、E異性体の形態である。E異性体の量は、上記の医薬組成物について同じ範囲であってよい。
一般式1aの化合物は、式Iについて上記インドール誘導体の二塩酸塩である。
最も好ましい化合物は、上記式1及び1bについて記載されるような置換基である。
本発明は、前記凍結乾燥物を調製する方法をさらに提供し、その方法は、以下のステップを含む:
a)一般式1bの沈殿物を水性溶媒に溶解するステップ、
b)得られた溶液をろ過するステップ、
c)ステップb)の溶液を凍結乾燥させて、一般式1aの化合物を含む凍結乾燥物を得るステップ。
1つの側面において、沈殿物は、ステップa)で撹拌しながら水性溶媒に溶解され得る。この方法は、詳細な説明でさらに記載される。
ステップa)の沈殿物は、式1又は1bについて記載される化合物のいずれかとして置換され得る。別の側面において、沈殿物は、記載された化合物の1つ又は組み合わせを含み得る。さらに別の態様において、本発明の異なる化合物を含む別個の沈殿物を混合し得る。
水性溶媒は、少なくとも1つの薬理学的に許容可能な賦形剤をさらに含み得る。賦形剤及び賦形剤の濃度は、上記のように記載され得る。
ステップb)の得られた溶液を、好ましくは、少なくとも1つの滅菌フィルターを通してろ過することができ、いくつかの態様において、ステップb)の得られた溶液を、2つの滅菌フィルターでろ過する。得られた溶液は、例えば、ステップc)の前に滅菌バルク中に回収され得る。ステップb)の溶液はまた、凍結乾燥に適したバイアルに充填され得る。
本発明のさらに別の目的は、医薬組成物での使用のための上記のような沈殿物又は凍結乾燥物を提供することである。
本発明の医薬組成物(すなわち、凍結乾燥物)及び沈殿物は、室温で少なくとも12ヶ月間安定である。好ましくは、医薬組成物(すなわち、凍結乾燥物)は、室温で少なくとも24ヶ月間安定である。
本発明のさらに別の目的は、医薬組成物、すなわち、癌の治療において使用のための前記化合物を含む凍結乾燥物を提供することである。
1つの側面において、本発明の凍結乾燥物は、例えば化合物A2、B2又はC2などの本発明の薬理学的に活性な化合物の1つだけを含み得る。別の側面において、本発明の凍結乾燥物は、本発明の化合物の組み合わせを含み得る。さらに別の側面において、本発明の前記化合物又は薬学的に許容可能な塩を含む凍結乾燥物は、癌治療で使用のための少なくとも1つの他の薬理学的に活性な化合物と組み合わせて本発明の化合物の少なくとも1つを含み得る。
本発明の化合物は、別々に又は混合物として投与され得る。化合物は、別の薬剤又は抗癌治療と同時に、又はその前後にさらに投与され得る。
上記の医薬組成物、沈殿物又は製剤は、例えば、病理学的に増殖する細胞によって特徴付けられる疾患又は障害の予防又は治療に使用され得る。
医薬製剤は、水性溶媒中に前記組成物を再構成することにより、点滴又は注射に適し得る。好ましくは、製剤は、点滴のために使用される。
薬理学的に活性な化合物の最終濃度は、0.5〜30mg/mlの範囲であってよい。
医薬組成物及び製剤は、0.5〜4の範囲のpHを有し得る。好ましくは、pHは、1〜3の範囲である。上記のように、pHは、薬学的に活性な化合物の濃度に依存し、例えば、1mg/mlの製剤のpHは、2〜3の範囲である。
医薬組成物又は製剤は、共治療剤をさらに含んでよい。
好ましくは、本発明の医薬組成物及び製剤は、癌を治療するために使用される。
癌は、固形腫瘍、液体腫瘍及び血液腫瘍であってよい。
さらに、上記の医薬、医薬製剤、組成物、沈殿物又は凍結乾燥物は、化学療法、免疫療法又は免疫調節療法、ホルモン療法、腫瘍の外科的除去、光線力学療法、レーザー療法、温熱療法、凍結療法、血管新生阻害、放射線療法、又はそれらの組み合わせなどの別の抗癌治療と組み合わせて使用してよい。
本発明は、本発明の薬理学的に活性な化合物をそのような治療を必要とする対象に投与する、癌などの病理学的に増殖する細胞によって特徴付けられる疾患又は障害を治療する方法をさらに提供する。
前記薬理学的に活性な化合物(複数可)の有効量は、個体及び癌の形態によって異なる。例えば、その量は、約0.1〜10mg/kg体重、好ましくは0.5〜5mg/kg、より好ましくは1〜4mg/kg体重である。対象に与えられる総用量は、対象の状態及び癌の形態に依存し、前記対象の体重とは無関係に、5〜800mgの範囲であってよい。1つの側面において、対象に投与される用量は、30〜300mgの範囲である。用量は、以下に例示されるような別の癌治療と組み合わせて投与される場合、さらにより低いものであってよい。
別の側面において、本発明は、上記の癌を別の抗癌治療と組み合わせて治療する方法を提供する。
上記の異なる態様は、互いに組み合わせることができるし、あるいは別々に使用することができる。
本発明の1つ以上の態様の詳細は、以下の詳細な説明に記載される。本発明の他の特徴、目的、及び利点は、参照により組み込まれることにより、明細書及び図面、並びに添付の特許請求の範囲から明らかであるだろう。
以下の図は、本発明の側面の例示であり、特許請求の範囲によって包含されるような本発明の範囲を限定することを意味しない。
図1は、化合物Aの沈殿物(A1)の合成のための合成経路、及び沈殿物の対応する塩、すなわち凍結乾燥物の塩形成ステップ(A2)を示す。 図2aは、化合物A1の99.8%の純度を示すHPLCクロマトグラムを示し、図2bは、X線クロマトグラフィーによって確認された化合物A1のE異性体構造を示す。 図3は、様々な細胞株における化合物Aの用量−反応曲線を示す。 図4a〜dは、化合物A、B及びCについてHCT116細胞(A)における、及び化合物A(b)について、化合物B(c)について及び化合物C(d)についてHepG2細胞、RKO細胞、HeLa細胞、CEM細胞及びTHP−1細胞における用量−反応曲線を示す。
本発明は、構成、方法のステップ、及び材料などの本明細書中に開示される特定の構成、方法のステップ、及び材料に限定されないが、材料は、幾分変化し得ることを理解すべきである。本明細書中で使用される用語は、特定の態様のみを記載する目的のために使用され、本発明の範囲が添付の特許請求の範囲及びその等価物によってのみ限定されるので、限定することを意図するものではないことも理解されたい。
引用された全ての参考文献は、参照によってそれらの全体及び個々の刊行物又は特許又は特許出願がすべての目的のためにその全体が参照として組み込まれるように具体的かつ個々に示されているのと同じ程度に全ての目的について本明細書中に組み込まれる。
本発明は、本明細書中で提供される以下の定義、図及び例示的開示を参照することによって最もよく理解される。
本明細書において、一般式1の化合物は、その任意の薬学的に適した沈殿物、溶媒和物、塩又はプロドラッグを含むことが意図される。
本明細書において、用語沈殿物は、例えば、図1の反応4の沈殿ステップの生成物である、沈殿によって得られる二塩酸塩エタノール共結晶化合物、又は二塩酸エタノール溶媒和物を意味する。前記化合物は、本発明の式1の任意の化合物の沈殿物であってよい。
本明細書において、薬学的に許容可能な化合物は、本明細書に記載される化合物の沈殿物、溶媒和物及び凍結乾燥物を含む。
本明細書において、用語「異性体」は、同じ組成及び分子量を有する、物理的及び/又は化学的特性が異なる化合物を指す。そのような物質は、原子の同じ数と種類を有するが、構造は異なる。構造上の相違は、構成(幾何異性体)又は偏光面を回転させる能力(立体異性体)であってよい。用語「立体異性体」は、空間におけるそれらの原子の配置が異なる同一の構成の異性体をいう。
本明細書において、とくに記載されない限り、用語「薬学的に許容可能な賦形剤」は、任意のタイプの非毒性、不活性固体、半固体又は液体充填剤、希釈剤、カプセル化材料又は製剤補助剤を意味する。
本明細書において、とくに記載されない限り、用語「薬学的に活性な化合物」は、ヒト及び動物の両方を含む宿主に投与される場合、治療上有効な薬理学的応答を生じる任意の物質を包含する。
本明細書において、用語「投与すること(administering)」又は「投与(administration)」は、薬理学的に有用である様式で対象に薬物を与えることを意味する。
本明細書において、とくに記載されない限り、用語「細胞傷害性化合物」は、細胞の増殖を停止させるか、又は死滅させる能力を有する、すなわち、高い細胞傷害活性を有する化合物を指す。
本明細書において、とくに記載されない限り、用語「誘導体」は、元の構造の化学反応によって、又は元の構造の部分的な置換である「修飾」によって、又は設計及び新規合成によって直接的に元の構造から形成される化合物を指す。誘導体は、合成であってよいか、又は細胞の代謝産物若しくはインビトロ酵素反応であってよい。
本明細書において、用語「癌」は、任意の悪性新生物疾患、すなわち、異常な及び制御されない細胞分裂によって引き起こされる任意に悪性増殖又は腫瘍を意味することを意味する。用語「癌」は、とくに、固体、局在化腫瘍、及び非固形癌形態の両方を含むことを意味する。例えば、前記癌形態は、白血病(ALL、AML、CLL、CML、CMML)、T細胞白血病、多発性骨髄腫、卵巣癌、前立腺癌、子宮頚部腺癌、扁平上皮癌、乳癌、大腸癌、小腸癌、肛門癌、胃癌、腎臓癌、腎盂及び尿管の悪性黒色癌、尿道癌、膀胱癌、肝臓癌、虫垂癌、膵臓癌、肺癌、食道癌、口唇/口腔癌、鼻癌、喉頭癌、脳/中枢神経系癌、皮膚癌、甲状腺及び胸腺癌、肉腫、頭頸部癌、非ホジキンリンパ種(NHL)、ホジキンリンパ種、及び偽性腹膜炎からなる群から選択され得る。
本発明は、E異性体に有利である医薬組成物を調製するための方法を提供する。単結晶X線により、E異性体が固体状態で支配的であることが確認されている。
本発明の方法を用いることによって、少なくとも95重量%(HPLCによって確認、図2参照)の薬学的に活性な化合物(E異性体)を含む明確で安定な医薬組成物が得られる。
例1 化合物Aの合成
第1の実験において、化合物A(遊離塩基)を、アセトン/アセチレート/アセトンニトリルで希釈し、Z異性体ではなくE異性体は、溶媒の組み合わせに溶解し、容易にろ過された。この溶媒の組み合わせを使用し他場合、最終的なE異性体含量は約92%であっ た。上に記載した溶媒の組み合わせは、少量生産においては十分に機能したが、必要とされる溶媒の量が多いため、生産を拡大することはできなかった。したがって、Kgokongら、2005年によって記載される1,2,4−トリアジノ[5,6−b]インドール誘導体の合成に基づく化合物Aの合成を本発明者らが開発した(図1参照)。本発明者らは、溶媒としてメタノール(MeOH)、HClの担体としてエタノール中の塩酸(HCl/EtOH)(EtOHは、抗溶媒としても作用する)を使用する手順を開発した。スケールアッププロセスのその後の開発において、反応容積効率が改善された。さらに、遊離塩基(A)を最終的な塩酸沈殿物(A1)に大規模に変換するための適切な方法も開発した(図1、例1及び2参照)。遊離塩基(A)はMeOH単独では溶解しなかったが、約1当量のHCl/EtOHを添加すると、透明な溶液が得られた。
観察されたジスルフィド種により、反応は、窒素下、空気酸化を避けるために実施してよい。反応ステップ1によって生成されたウェットケーキもまた、真空中で乾燥されて得るか、又はウェットケーキは、前もって乾燥することなくさらに処理され得る。不純物は、通気乾燥中に発生しうるので、真空中で乾燥させることによって、不純物の発生は、最小化される。反応ステップ2の生成物化合物が得られる。反応ステップ2の生成物化合物を50℃でエタノール(20mL/g化合物)中のわずかなに過剰の2−アセチルピリジン(1.5当量)と反応ささせると生成物形成が得られたが、5時間後非常にゆっくり変換された(約8%)。
図1は、化合物A(E及びZ異性体の混合物;IUPAC系統名:2−[(1E,Z)−1−(2−{6−メチル−5H−[1,2,4]トリアジノ[5,6−b]インドール−3−イル}ヒドラジン−1−イリデン)エチル]−ピリジン)の合成の反応ステップ1〜3を示す。
ステップ1 7−メチルイサチン(4.75kg、29.5mol)の水性懸濁液に、2.85kg(31.3mol)のチオセミカルバジド及び6.15kg(44.5mol)の炭酸カリウムを加えた。撹拌した混合物を、還流下で約3時間加熱し、次に室温に冷却した。7.1のpHに到達するまで、酢酸(100%、3.3kg、55.0mol)をゆっくりと加えた。懸濁液を加圧ろ過器でろ過し、ろ過ケーキを水(19.4kg)で洗浄し、7.6kgの湿った6−メチル−2H,3H,5H−[1,2,4]トリアジノ[5,6−b]インドール−3−チオンを得た。
ステップ2 約4.6kgの乾燥6−メチル−2H,3H,5H−[1,2,4]トリアジノ[5,6−b]インドール−3−チオンに対応する先のステップからの湿潤ろ過ケーキは、57.1kgのヒドラジン一水和物中に懸濁し、混合物を89℃で18時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却して、生成物を遠心分離により単離し、水(15.9kg)及びエタノール(18.4kg)で洗浄し、1450RPMで排出した。3−ヒドラジニル−6−メチル−5H−[1,2,4]トリアジノ[5,6−b]インドールの湿潤ろ過ケーキ(乾燥重量3.8kgに相当する7.8kg)を洗浄した反応器に戻し、真空下で乾燥させた。
ステップ3 ステップ2から乾燥した3−ヒドラジル−6−メチル−5H−[1,2,4]トリアジノ[5,6−b]インドールを、水(76.85kg)、酢酸(100%、6.70kg、111.6mol)及び2−アセチルピリジン(10.75kg、88.7mol)を加えた。混合物を3時間、48.5℃で撹拌して、室温に冷却し、NaOH(27%、6.3kg、110mol)をゆっくりと添加してpH7.0に到達し、20と25℃の間の温度に維持した。混合物をこの温度で1 1/4時間さらに撹拌し、生成物を遠心分離により単離した。水(7.3kg)及びエタノール(5.8kg)の混合物で洗浄後、ケーキを1450RPMで排出し、次に47℃で66時間真空オーブンで乾燥させて、ベージュ/緑色の固体材料の形態で5.82kgの表題化合物を得た。
図1のステップ4により、化合物A1、化合物Aのエタノール共結晶(IUPAC系統名:2−[(1E)−1−(2−{6−メチル−5H−[1,2,4]トリアジノ[5,6−b]インドール−3−イル}ヒドラジン−1−イリデン)エチル]−ピリジン二塩酸塩)の合成を示す。
2−[(1E,Z)−1−(2−{6−メチル−5H−[1,2,4]トリアジノ[5,6−b]インドール−3−イル}ヒドラジン−1−イリデン)エチル]ピリジン(5.80kg)にエタノール性HCl(12.4kg、1.05当量)を加え、透明な溶液が得られるまで、混合物を28〜30℃で30分間撹拌した。溶液をろ過し、追加のエタノール性HCl(28.95kg、2.45当量)を撹拌下で25℃で1時間40分かけて加えた。1.05当量のHCl/EtOHの最初の添加の間に、存在するZ異性体の大部分は、E異性体に変換され、一部の一塩酸塩が形成される。二塩酸塩は、EtOH中2.45当量のHClの添加によって自然に沈殿する。0.1MのNaOHフェノールフタレイン指示薬を用いた滴定によるEtOH中のHClのモル濃度の決定は、約1.1〜1.4MのHClであると計算された。同じ温度で15分間撹拌を続け、エタノール(45.8kg)を加えた。そのように形成された懸濁液を約0〜−5℃に冷却し、1時間撹拌した。遠心分離によって単離された生成物をエタノール(0〜5℃、45kg)で洗浄し、次に1450RPMで排出した。ケーキを真空下で37℃で42時間乾燥させ、7.57kgの表題化合物(残留溶剤を含まない場合は約108%、又はモノ−EtOH、二塩酸塩に基づいて98%を、黄色〜橙色の固体として得た。
得られたエタノール共結晶二塩酸塩沈殿物は、約2重量%〜20重量%のエタノール含量を有する。
図1の反応ステップ5は、一般式1aの化合物を含む凍結乾燥組成物の形成を示す。
HPLCによる異性体含量の分析
プロセス開発中、化合物A及び化合物A1の分析には、例えばサンプルの不安定性、溶解性不良、異性化、HPLC等による分析上の問題が生じた。したがって、より有用性の高い(robust)HPLC法を、XBridge C18、3.5μm、150×4.6mmカラムに基づいて発明者らは開発した。上記の問題を、希釈剤としてMeOH中の2%ギ酸を使用し、コーティングされていない標準HPLCサンプルバイアルからAgilentのコーティング(シラン処理)バイアルに切り替えることによりさらに解決した。
Agilent 1200/1260クロマトグラフィーシステム又は同等品を使用した。
酸性HPLCを用いて化合物Aを分析した場合、約7%は、Z異性体の形態(0.1%のTFA/HO中のサンプル調製物)であることがわかった。2日後、同じサンプルを再分析したところ、Z異性体の約2%が示されるとともに、化合物A1への加水分解(約1%が検出された)の開始が示された。これは、酸性条件(1〜4の範囲のpH)が、望ましくないZ異性体を所望のE異性体に変換することを示すものであった。その後、塩形成(反応ステップ4)(エタノール中のHClを使用して)を行うと、異性体含量は、<0.5%に低下した。これは、エタノール中のHClの添加の際、所望の異性体への変換が生じるため、化合物A、B又はCの望ましくない異性体の比較的大きな含量(例えば5%)を許容することができることを意味する。エタノール中のHClの添加により、二塩酸塩沈殿物(化合物A1、B1及びC1など)が形成される。
HPLC純度
HPLC純度は、全不純物として100%と計算した。0.05%未満の全てのピーク及びマトリックス中に存在するピークは計算から除外する。各不純物の含量は、全ピーク面積(面積%)のパーセンテージとして計算した。全不純物は、不純物の合計≧0.05%である。
不純物
各不純物の最終結果は、4つの結果の平均である。全不純物は、不純物の合計≧0.05%として報告される。
残留溶媒
化合物A1の分析は、それが二塩酸塩エタノール共結晶組成物(沈殿物)であることを示した。化合物A1の理論的エタノール含量は10.6%であり、これは、上記のようなエタノール共結晶(沈殿物)の形成と一致する。
化合物Aを含む組成物のプロセス開発の間、二塩酸塩エタノール共結晶(例えばA1)は、吸湿性が低く、異性体純度の加水分解及び分解に対して有意により安定であることが驚くべきことに示された。
高いレベルのエタノールは、最終製剤(凍結乾燥物)の製造プロセスの一部であるその後の凍結乾燥の間に除去されるので、製剤原料(沈殿物)において許容されることができたと結論付けられた。
メタノールレベルは、比較的高いことを示し;典型的には、組成物A1のメタノール含有量は、1.4〜1.8%であった。長時間の乾燥サイクルは、メタノール含有量を有意に減少させなかった。しかしながら、エタノールの場合のような、最終製剤(例えば、A2)の製造の間に使用されるその後の凍結乾燥サイクルは、ICH Q3Bガイドラインより低いレベルにメタノールを効率的に除去する。
結論
エタノール及びメタノールレベルの両方が最終製剤でICH Q3Cガイドラインよりも十分に低いこと、及び注意深くモニターされたという事実に基づき、より高いレベルを製剤原料(すなわち、化合物A1の沈殿物)において達成し得ると結論した。本明細書に記載される全ての他の制限は、Ph. Eur又はUSP標準の範囲内である。
同定
サンプルの同一性は、サンプル調製物のメインピーク及び同定のためのサンプル調製物のメインピークの目視検査に基づいた。化合物A1は、クロマトグラムにおいて単一のピークによって表される(図2a参照)。
例2 安定性
二塩酸塩エタノール共結晶沈殿物及び凍結乾燥二塩酸塩の安定性試験を、製剤原料及び生成物の国際調和会議(ICH)ガイドラインQ1A(R2)安定性試験にしたがって実施した。研究中の安定性サンプルを分析するために使用される全ての分析機器は、現行のcGMPに適合している。
安定性試験は、1つの長期間試験(5℃、24、36ヶ月)及び加速試験(25℃/60%RH、6ヶ月)の2つの部分から構成される。
化合物A(A1)の二塩酸塩エタノール共結晶沈殿物は、密閉したHDPE容器に入れたヒートシールされたホイルラミネートパウチ内のヒートシールされた二重ポリエチレンバッグに充填した。サンプルを、長期条件5℃及び加速条件25℃/60%RHで保存した。試験期間中、外観は、黄色〜橙色の固体であった。予期しない低レベルの結晶化度を有する25℃/60%RHサンプルについてのX線粉末回折結果に基づいて分析を行った。結晶化度のレベルは、製剤原料の品質又は安定性に直接影響を有さないが、開発作業の一環として管理される。得られた36ヶ月の安定性データを以下の表2aに要約する。
表2bは、25℃及び60%で、6ヶ月間にわたる二塩酸塩エタノール共結晶沈殿物の安定性データを示す。外観は、全期間の間、黄色〜橙色の固体であった。
結論
化合物A1を含む本組成物は、少なくとも24ヶ月間安定である(表2a)。この期間中、化合物A1の有意な分解は、2〜8℃又は25℃/60%RH(6ヶ月)のいずれにおいても起こらなかった。化合物A1の組成物は、2〜8℃で保存し、輸送することが推奨される。しかしながら、25℃までの温度で24時間の保存は、問題にならない。
例3 2−[(1)−1−(2−{6−メチル−5H−[1,2,4]トリアジノ[5,6−b]インドール−3−イル}ヒドラジン−1−イリデン)エチル]−ピリジン二塩酸塩のエタノール共結晶沈殿物の医薬組成物の製造
2−[(1E)−1−(2−{6−メチル−5H−[1,2,4]トリアジノ[5,6−b]インドール−3−イル}ヒドラジン−1−イリデン)エチル]−ピリジン二塩酸塩(A1)(160mgの遊離塩基に対応する、A)を主とするのエタノール共結晶沈殿物の225.6mgの複数を、注射用水(Ph.Eur.、10ml)中のマンニトール(500mg)の溶液に溶解させ、溶液を2つの0.2μmフィルターを通してろ過することによって滅菌し、対応する数の滅菌バイアルに充填し、次に凍結乾燥させた(化合物A2の塩を得た)。
[表2a]
Figure 2021130673
本発明者らは、先行技術によって使用される通常の方法が300時間以上の乾燥を必要とすることに鑑み、新しい凍結乾燥プロセスを開発した。新しい方法は、より能動的(aggressive)であり、下記表3に概説される。
[表2b]
Figure 2021130673
サンプル調製及びHPLC分析は、別の分析者によって繰り返され、結果を確認した。この不純物のピーク面積の変動は、試験法の評価中に観察された。
最大負圧及び比較的高い温度を有し、表3のように温度をアニーリングすることにより、凍結乾燥ステップは、19時間に短縮された。
金属表面との接触は避けられた。存在するエタノール及び少量のメタノールは、凍結乾燥プロセスによって除去された。
バイアルを窒素下でクリップにより封止し、5℃で保存した;24ヶ月間保存後、分解は見られなかった。
グルコース及びマンニトールを、単独で及びNaClと組み合わせて、賦形剤として評価した。溶解度、凍結乾燥ケーキのテクスチャー及び不純物形成の抑制に関する最良の結果が、賦形剤として5%(w/v)マンニトールを用いた場合に得られた。凍結乾燥ケーキにおけるより高い程度の崩壊が、充填剤としてグルコースで観察された。NaClによって生成されるpHの上昇は、化合物A2の溶解度を減少させたので、NaClの添加は、溶解度の問題を引き起こした。
再構成及び注射のための凍結乾燥粉末(化合物Aの160mgの遊離塩基に相当)を2〜8℃、24ヶ月までの条件で保存した。外観は、全試験期間中、及び目に見える粒子のない黄色〜橙色溶液の再構築後、黄色〜橙色の凍結乾燥ケーキであった。
[表3]
Figure 2021130673
25℃/60%RHのX線粉末回折結果に基づいて行われた分析により、結晶化度は予想を超える低いレベルにすぎないことが示された。結晶化度のレベルは、製剤原料の品質又は安定性に直接影響を与えないが、開発作業の一部として管理される。再構成時間は、最大3分であった。細菌の増殖は検出されず、製品の無菌性は、室温で24ヶ月の間影響を受けなかった。得られた安定性データを以下の表4aに要約する。
[表4a]
Figure 2021130673
LOQは、0.05%であり、<LOQであるピークは<0.05%として記録した。
再構成及び注射のための凍結乾燥粉末(化合物Aの160mgの遊離塩基に相当)を加速条件25℃/60%EHで保存した(表4b参照)。外観は全試験期間中、黄色〜橙色の凍結乾燥ケーキであり、再構築後には黄色〜橙色の溶液で目に見える粒子はない状態であった。25℃/60%RHでのX線粉末回折結果のために行われた分析は、結晶化度の予想外の低いレベルを示した。結晶化度のレベルは、製剤原料の品質又は安定性に直接影響を与えないが、開発作業の一部として管理される。再構成時間は、最大3分であった。細菌の増殖は検出されず、製品の無菌性は、室温で24ヶ月間影響を受けなかった。驚くべきことに、凍結乾燥物は、室温で少なくとも24ヶ月安定であることが示された。得られた安定性データを、以下の表4bに要約する。
[表4b]
Figure 2021130673
LOQは、0.05%であり、<LOQであるピーは<0.05%として記録した。pHは、0.5〜4の範囲でなければならず、上記の例において、濃度は約16mg/mlであり、pHは1.3〜2.3の範囲であり、含水量は1%未満である。Z異性体は、好ましくは2%未満であるが、本発明者らは、驚くべきことに、酸性条件がE異性体に有利であることが見出された。
化合物A2を含む凍結乾燥物は、驚くべきことに、凍結乾燥後の方が水を溶解する前よりも溶解性が低いことを示した。このため、構造的研究が行われ、該研究により、化合物A2は、凍結乾燥中のその結晶形態を変化させることが示された。新しい結晶形態は水に溶けにくい。このことは、二塩酸塩エタノール共結晶沈殿物(A1)及び二塩酸塩(A2)の間の溶解度の差異を説明するものである。当該実験は、沈殿物の減少により、形態学的形態の変化が誘導されることを示すものであった。実験の結果により、賦形剤(D−マンニトール)は新しい形態(morphic form)の形成には影響を与えないことを示していた。凍結乾燥ケーキの不純物及びテクスチャーの形成についての最良の結果は、表3に記載の凍結乾燥リサイクル、及びマンニトール含量として5%の設定において得られた。
例4 医薬製剤の調製
化合物A2は、1mg/mlで24時間までの副生成物の形成を抑制するために水性媒体中で処方することができることが見出された。また、pHは、1〜4付近の最良の安定性を有する水性媒体中の化合物A2の安定性にとって重要であることが理解され、物質のより高い濃度は、より低いpHをもたらした。1mg/mlの前記水溶液は、pH2〜3を有する。
得られた化合物A2は、滅菌凍結乾燥粉末として処方され、注射又は点滴用の溶液を、注射用水などの水性溶媒中で上記の凍結乾燥粉末を溶解することによって調製した。各バイアルは、225.5mgの製剤原料、及び5%のマンニトール(w/v)の溶液から調製された160mgの遊離塩基(A)に相当する薬理学的に活性な化合物の量を含む。
凍結乾燥物は、10mlの水性溶媒中で再構成し得、その後、点滴のために、薬理学的に許容可能な賦形剤、好ましくは5%マンニトール(w/v)を任意に含む水性溶媒中で10mg/mlに希釈した。
例5
化合物B;2−[(1E)−1−(2{6−メチル−5H−[1,2,4]トリアジノ[5,6−b]インドール−3−イル}ヒドラジン−1−イリデン)プロピル]ピリジン(2-[(1E)-1-(2-{6-methyl-5H-[1,2,4]triazino[5, 6-b]indole-3-yl}hydrazin-1-ylidene)propyl]pyridine)の合成
1−(ピリジン−2−イル)プロパン−1−オン(35mg、0.26mmol)を水−酢酸混合物(20:1、10mL)に溶解し、次に、3−ヒドラジニル−6−メチル−5H−[1,2,4]トリアジノ[5,6−b]インドール(50mg、0.23mmol)を添加した。反応混合物を2時間、50℃で撹拌した。溶媒を蒸発させた後、暗緑色固体を得た(70mg)。LCは、95:5の異性体比を有する純粋な生成物を示す。
例6
化合物C;2−(3,3−ジメチル−N−{6−メチル−5H−[1,2,4]トリアジノ[5,6−b]インドール−3−イル}ブタンヒドラゾノイル)ピリジン(2-(3,3-dimethyl-N-{6-methyl-5H-[1,2,4]triazino[5,6-b]indole-3-yl}butanehydrazonoyl)pyridine)の合成
3,3−ジメチル−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−1−オン(46mg、0.26mmol)を水−酢酸混合物(20:1、10mL)中で測定し、次に3−ヒドラジニル−6−メチル−5H−[1,2,4]トリアジノ[5,6−b]インドール(48mg、0.23mmol)を加えた。反応混合物を50℃で一晩撹拌した。溶媒を蒸発させた後、緑がかった黄色の固体が得られた(78mg)。LCは、92:8の異性体比を有する純粋な生成物を示した。
例7
化合物B1のその二塩酸塩(B2)への変換を、以下の手順によって調製した:
2−[(1E)−1−(2−{6−メチル−5H−[1,2,4]トリアジノ[5,6−b]インドール−3−イル}ヒドラジン−1−イリデン)プロピル]ピリジン(30mg、0.09mmol)をメタノール(0.6mL)中に懸濁し、次にエタノール中HCl(1.04当量、1.25M、75μL)を滴下した。すべての固体を溶解後、エタノール中のより多くのHCl(2.08当量、1.25M、150μL)及びエタノール(0.6mL)を添加した。明褐色の沈殿物が現われた。懸濁液を−10℃で3時間維持し、次に固体をろ過し、冷エタノールで洗浄し、乾燥させた。生成物は明るい黄色固体(10mg)であった。LCは、1つの異性体のみを示し、少量の異性体は、生成物をそのHCl塩に変換後、検出されない。
例8
化合物C1のその二塩酸塩C2への変換を、以下の手順によって調製した:2−[(1E)−1−(2−{6−メチル−5H−[1,2,4]トリアジノ[5,6−b]インドール−3−イル}ヒドラジン−1−イリデン)プロピル]−ピリジン(30mg、0.09mmol)を、メタノール(0.6mL)に懸濁し、次にエタノール中HCl(1.04当量、1.25M、75μL)を滴下した。全ての固体を溶解後、エタノール中より多くのHCl(2.08当量、1.25M、150μL)及びエタノール(0.6mL)を添加した。懸濁液を−10℃で3時間保持した後のみ、生成物は、直ちに沈殿しなかった。固体をろ過し、冷エタノールで洗浄し、乾燥させた。生成物は、明るい黄色固体(20mg)であった。LCは1つの異性体(E)のみを示し、生成物をそのHCl塩に変換した後、少ない異性体(Z)は検出されない。
特徴
単結晶X線は、E異性体は、固体状態で支配的であることを示した。
単結晶X線を、スウェーデンのSARomics Biostructures ABで実施した。約100×30μmを測定する化合物A1の結晶を、タンパク質結晶に通常使用される種類の標準的な低温ループで取り出し、パラフィン油に浸漬し、液体窒素中でフラッシュ冷却した。データは、225mm mar CCD検出器を備えたMAX−lab(λ=0.9198A)のステーションI1911−3で100Kで集めた。ビームサイズは、50×50μmであった。X線結果は、化合物A1がE−ヒドラジン異性体であることを確認する。予測される構造は、図2bに示され、Nは窒素原子、Hは水素原子、CLは塩素原子、HOは水分子である。
全ての試験は参照標準を使用して実施し、全ての分析は前記示唆された構造と一致する。
結論
生成物化合物A2は、容易に水性溶媒中で加水分解するにもかかわらず、化合物Aの出発材料において4〜7%の含水量が許容された。
母液中に異性体の痕跡がなかったことから、適用された沈殿条件がZ異性体を標的異性体に変換することが示された。塩形成は、数時間以内に実施することが好ましい。生成物は酸に感受性であるためである
組成物の開発作業は、上述の水性溶媒安定性試験及び賦形剤の評価から開始された。これらの結果に基づいて、製剤の不純物形成及び薬物生成物の溶解性に対する効果(すなわち、二塩酸塩、例えば化合物A2)に関して、組成物(すなわち、製剤原料−エタノール共結晶沈殿物−賦形剤の濃度及びタイプ及び量)を最適化しながら継続した。最適化の結果、バイアル当たりの遊離塩基(化合物A)の量は、100mgから160mgに増加した。
例9 細胞傷害活性
化合物Aによる、生存指数(IC50)として表される細胞傷害活性は、様々な細胞株で示され(図3)、ヒト腫瘍の初代培養に示される(表5)。Fluorometric Microculture Cytotoxicity Assay (FMCA), (Lindhagenら、2008年)を、様々な細胞株及びヒト腫瘍の初代培養において化合物の細胞毒性効果の測定のために使用した。ピペット操作ロボットPrecision 2000(Bio−Tek Instruments Inc., Winooski, VT)を使用して、薬物調製384ウェルプレートに細胞を播種した。プレートを72時間インキュベートし、次に、自動FCMAのために、COインキュベーター(Cytomat 2C, Kendro, Sollentuna, Sweden)、ディスペンサーモジュール(Multidrop 384, Titertek, Huntsville, AL)、ウォッシャーモジュール(ELx 405, Bio−Tek Instruments Inc)、デリッデイングステーション、プレートホテル、バーコードリーダー(Beckman Coulter)、液体ハンドラー(Biomek 2000, Beckman Coulter)及び多目的リーダー(FLUOstar Optima, BMG Labtech GmbH, Offenburg, Germany)を有するORCAロボット(Beckman Coulter)からなる統合されたHTS SAGIAN Core Systemに移した。
異なる細胞株(例えば、CCRF−CEM T細胞白血病、RPMI−8226多発性骨髄腫、A2780卵巣癌、FaDu頭頸部癌(扁平上皮癌種)、HT29大腸癌、MCF7 乳癌及びHL−60白血病細胞)並びに初代ヒト腫瘍細胞培養のパネル(表5)を(結腸、胃、腎臓、虫垂、小腸及び膵臓癌、並びに偽胚様体腹膜)を分析した。結果は、効果−濃度グラフに例示されるように(図3)、化合物Aの広範な抗癌活性を示す。
例10
本発明者らはまた、異なる起源の癌を表す細胞系における化合物A、B及びCの活性を特徴付けることを始めた。使用された特異的アッセイ及び機構的評価からの結論は、以前に詳細に記載されている(Zhangら、2014年)。化合物A、B及びC(図4参照)を、細胞ベースの蛍光ミクロカルチャー細胞毒性アッセイ(FMCA)を使用して、以前に詳細に記載されているように(Lindhagenら、2008年)、6つのヒト腫瘍細胞株における生存指数(SI)として表される細胞傷害性につい評価した。この方法は、原形質膜を有する生存細胞によるFDAの加水分解から生成された蛍光フルオレセインの測定に基づく。蛍光は、無傷の生存細胞の数に比例する。
材料及び方法
細胞培養
細胞株は、プロバイダーによって推奨されたそれぞれの細胞培地で培養した。培地に10%熱不活性ウシ胎児血清、2mmol/LのL−グルタミン、100μg/mLのストレプトマイシン及び100U/mLのペニシリン(全てSigma−Aldrich製)を補充した。この細胞株を、5%COを含む加湿雰囲気中、37℃で培養した。
細胞傷害活性の測定
簡潔にFMCA分析、ウェル当たり2500細胞を384ウェルマイクロプレートに播種し、化合物で処理する前に一晩インキュベートした。化合物を音響液体移送(Echo 550、LabCyte)を使用して添加した。プレートを37℃で72時間インキュベートし、次に洗浄し、FDAを37℃で50分のインキュベーションによってウェルに添加した。各ウェルの生存細胞の数に比例する蛍光を、Fluoroskan装置(Labsystems,GMI,Ramsey、MIN)で485/520nmで測定した。細胞生存率は、対照ウェルの値のパーセンテージとして分析された化合物処理ウェルで蛍光値として定義され、ブランク値を引いたものとして定義される生存指数(SI)として示される。品質基準は、対象及びブランクウェル<30%におけるシグナル/ブランク比>10及び変動係数(CV)を含んだ。Graph Pad Prism (San Diego, California, USA)。全ての実験を2回行い、各濃度を、各実験において4回繰り返して評価した。化合物(A、B及びC)を、DMSO、5mMに希釈した。
[表5]
Figure 2021130673
結果と考察
試験化合物(A、B及びC)は、癌細胞株の広範な範囲に強い活性を示した(表6及び図4参照)。細胞株は、血液学的及び固体腫瘍の両方を表す、広範囲の癌タイプをカバーするように選択された(表6)。これらの結果から、化合物A、B及びCは、結腸癌、子宮頚部腺癌、急性リンパ芽球性白血病及び急性単球性白血病を含むいくつかの異なる腫瘍細胞に対して有効であることが、明らかに示される。
本明細書に提示される結果から、化合物A、B及びCは、結腸癌、子宮頚部腺癌、肝細胞癌、急性リンパ芽球性白血病及び急性単球性白血病を含むいくつかの異なる腫瘍細胞株に対して有効であることが明らかに示される。
[表6]
Figure 2021130673
特定の態様を、本明細書中で詳細に説明したが、これは、例示のみを目的として実施されたものであり、添付の特許請求の範囲を限定するものではない。とくに、特許請求の範囲によって規定される本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、本発明に対して様々な置換、変更及び改変を行いうることは、発明者が意図する範囲に包含される。
参考文献
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Claims (19)

  1. 一般式1の薬学的に活性な化合物、又はその薬学的に許容可能な塩を含む癌の治療の使用のための医薬組成物:
    Figure 2021130673

    式中、RはH又はメチル又はC−C直鎖又は分枝アルキルによって置換されたメチレンであり、
    は、H、C−C直鎖又は分枝アルキル、メトキシ、1〜3個のフッ素、臭素で置換されたメトキシ、及びハロゲンからなる群から選択され;
    は、H又はC−C直鎖又は分枝アルキルであり;
    Xは、CH又はNであり;
    Yは、CH又はNであり、ここで薬理学的に活性な化合物、又はその薬学的に許容可能な塩の少なくとも95重量%(w/w)は、E異性体の形態である。
  2. 薬理学的に活性な化合物が、結晶形態の塩である、請求項1に記載の医薬組成物。
  3. 塩が二塩酸塩である、請求項2に記載の医薬組成物。
  4. 0.1〜10%(w/v)の濃度の薬学的に許容可能な添加剤をさらに含む、請求項1〜3のいずれかに記載の医薬組成物。
  5. 少なくとも12ヶ月の安定性を有する、請求項1〜4のいずれかに記載の医薬組成物。
  6. 以下のステップを含む、請求項1〜5のいずれかに記載の医薬組成物を調製する方法:
    i.遊離塩として一般式1の化合物の溶液を提供するステップ、
    ii.溶液を一般式1の化合物を二塩酸塩に形成するのに十分な量のエタノール中の塩酸塩と反応させるステップであって、ここで、二塩酸塩は、自発的に沈殿するステップ、
    iii.溶媒のステップ(ii)で得られる二塩酸塩を含む沈殿物をストリッピングするステップ、
    iv.任意に、薬学的に許容可能な添加物を含む、水性溶媒中にステップ(iii)の二塩酸塩を溶解させるステップ、及び
    v.混合物を凍結乾燥し、それによって凍結乾燥粉末又はケーキを得るステップ。
  7. 一般式1bの化合物を含む沈殿物:
    Figure 2021130673

    式中、Rは、H又はメチル又はC−C直鎖又は分枝によって置換されたメチレンであり、
    は、H、C−C直鎖又は分枝アルキル、メトキシ、1〜3個のフッ素、臭素、ハロゲンで置換されたメトキシからなる群から選択され;
    は、H又はC−C直鎖又は分枝アルキルであり;
    Xは、CH又はNであり;
    Yは、CH又はNであり、ここで、化合物1bの少なくとも95重量%(w/w)は、E異性体の形態である。
  8. 請求項1のステップi)〜iii)を含む、請求項7に記載の二塩酸塩沈殿物を調製する方法。
  9. 残留エタノールが二塩酸塩沈殿物の2〜20重量%の範囲である、請求項7に記載の二塩酸塩沈殿物。
  10. 一般式1aの化合物を含む凍結乾燥物:
    Figure 2021130673

    式中、Rは、H又はメチル又はC−C直鎖又は分枝アルキルによって置換されたメチレンであり、
    は、H、C−C直鎖又は分枝アルキル、メトキシ、1〜3個のフッ素、臭素、ハロゲンで置換されるメトキシから選択され;
    は、H又はC−C直鎖又は分枝アルキルであり;
    Xは、CH又はNであり;
    Yは、CH又はNであり、ここで、化合物1aの少なくとも95重量%(w/w)は、E異性体の形態である。
  11. 以下のステップを含む、請求項10に記載の凍結乾燥物を調製する方法:
    i.任意には、薬学的に許容可能な添加物を含む、水性溶媒中のステップの二塩酸塩沈殿物を溶解するステップ、及び
    ii.混合物を凍結乾燥させ、それによって凍結乾燥粉末又はケーキを得るステップ。
  12. 医薬組成物における使用のための請求項7又は9に記載の二塩酸塩沈殿物又は請求項10に記載の凍結乾燥物。
  13. 0.5〜30mg/mlの範囲の最終濃度の水性溶媒中の医薬組成物、請求項1〜5、7、9及び10のいずれに記載の薬学的に許容可能な塩を再構成することによって調製される点滴液に適した医薬製剤。
  14. pHが0.5〜4の範囲である、請求項13に記載の医薬製剤。
  15. 癌の治療に用いるための請求項1〜5、7、9、10、13及び14のいずれかに記載の医薬組成物、薬学的に許容可能な塩又は製剤。
  16. 癌が、固体腫瘍、液体腫瘍又は血液腫瘍である、請求項15に記載の医薬組成物、薬学的に許容可能な塩又は製剤。
  17. 請求項1〜5、7、9、10、13及び14のいずれかに記載の化合物、又はそれらの薬学的に許容可能な塩を含む医薬製剤の有効量をそのような治療を必要とする対象に投与する、対象において癌を治療する方法。
  18. 別の抗癌治療と組み合わされる、請求項17に記載の癌を治療するための方法。
  19. 有効量が、0.01〜10mg/kg体重、好ましくは0.1〜5mg/kg体重、及びより好ましくは1〜4mg/kg体重の範囲である、請求項17又は18のいずれかに記載の癌を治療するための方法。
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