JP2021130384A - 車両用空調制御装置 - Google Patents

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JP2021130384A JP2020026490A JP2020026490A JP2021130384A JP 2021130384 A JP2021130384 A JP 2021130384A JP 2020026490 A JP2020026490 A JP 2020026490A JP 2020026490 A JP2020026490 A JP 2020026490A JP 2021130384 A JP2021130384 A JP 2021130384A
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一伸 中西
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一伸 中西
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Abstract

【課題】乗員の快適性を高めた車両用空調制御装置を提供する。【解決手段】車両用空調制御装置は、除霜モードと非除霜モードとを切り替え可能な制御弁と熱画像センサとを有する車両用空調装置における制御を行う車両用空調制御装置である。車両用空調制御装置は、室外熱交換器の除霜が必要であると判断した場合に、熱画像センサで計測した温度情報に基づいて制御弁の開度を制御する。このため、熱画像センサで計測した乗員の人体温度を含む温度情報に基づいて、除霜の可否や除霜モードにおける運転方法を適切に選択できる。したがって、乗員の快適性を高めた車両用空調制御装置を得ることができる。【選択図】図6

Description

この明細書における開示は、車両用空調制御装置に関する。
特許文献1は、外気温度に対応している除霜運転の負荷に合わせて、除霜運転のモードを選択することができる冷凍サイクル装置および空気調和装置を開示している。先行技術文献の記載内容は、この明細書における技術的要素の説明として、参照により援用される。
国際公開第2016/042613号
先行技術文献の構成では、外気温度に応じて除霜運転のモードを選択している。言い換えると、除霜運転のモード選択において、ユーザの状況が考慮されていなかった。このため、除霜運転のモード選択によっては、ユーザである乗員の快適性が損なわれてしまう場合があった。上述の観点において、または言及されていない他の観点において、車両用空調装置にはさらなる改良が求められている。
開示される1つの目的は、乗員の快適性を高めた車両用空調制御装置を提供することにある。
ここに開示された車両用空調制御装置は、冷媒を圧縮する圧縮機(11)と、車室内の空気と冷媒とを熱交換させる室内熱交換器(23)と、車室外の空気と冷媒とを熱交換させる室外熱交換器(13)と、圧縮機と室内熱交換器と室外熱交換器とを接続して冷媒が流れる冷媒流路を形成している冷媒配管(10)と、冷媒配管に設けられ、圧縮機で圧縮した高温高圧の冷媒を室外熱交換器に流す除霜モードと、圧縮機で圧縮した高温高圧の冷媒を室外熱交換器に流さない非除霜モードとを切り替え可能な制御弁(12、22、32、41、45)と、車室内の温度を計測する熱画像センサ(60)とを有する車両用空調装置における制御を行う車両用空調制御装置であって、制御弁の開閉を制御し、室外熱交換器の除霜が必要であると判断した場合に、熱画像センサで計測した温度情報に基づいて制御弁の開度を制御する。
開示された車両用空調制御装置によると、室外熱交換器の除霜が必要であると判断した場合に、熱画像センサで計測した温度情報に基づいて制御弁の開度を制御する。このため、熱画像センサで計測した乗員の人体温度を含む温度情報に基づいて、除霜の可否や除霜モードにおける運転方法を適切に選択できる。したがって、乗員の快適性を高めた車両用空調制御装置を提供できる。
この明細書における開示された複数の態様は、それぞれの目的を達成するために、互いに異なる技術的手段を採用する。請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態の部分との対応関係を例示的に示すものであって、技術的範囲を限定することを意図するものではない。この明細書に開示される目的、特徴、および効果は、後続の詳細な説明、および添付の図面を参照することによってより明確になる。
車両用空調装置の構成を示す構成図である。 暖房単独モードにおける冷媒の流れを示す説明図である。 逆サイクル除霜モードにおける冷媒の流れを示す説明図である。 ホットガス除霜モードにおける冷媒の流れを示す説明図である。 車両用空調制御装置の除霜制御に関するブロック図である。 車両用空調制御装置の除霜制御に関するフローチャートである。 熱画像センサのサーモグラフィ画像を示す説明図である。 差分温度と温感レベルとの関係を示す特性図である。 温感レベルと除霜用制御弁の開度との関係を示す特性図である。 第2実施形態における車両用空調制御装置の除霜制御に関するフローチャートである。 第2実施形態における差分温度と除霜用制御弁の開度との関係を示す特性図である。
図面を参照しながら、複数の実施形態を説明する。複数の実施形態において、機能的におよび/または構造的に対応する部分および/または関連付けられる部分には同一の参照符号、または百以上の位が異なる参照符号が付される場合がある。対応する部分および/または関連付けられる部分については、他の実施形態の説明を参照することができる。
第1実施形態
図1において、車両用空調装置1は、圧縮機11と室外熱交換器13と室内熱交換器23と過冷却用熱交換器33とを備えている。圧縮機11は、気相冷媒を圧縮して高温高圧の気相冷媒として吐き出す装置である。圧縮機11は、駆動を電気的に制御可能な電動圧縮機である。ただし、圧縮機11として、エンジンから動力を得るエンジン駆動圧縮機を採用してもよい。
室外熱交換器13は、車室外の空気と冷媒とを熱交換させる熱交換器である。室外熱交換器13には、室外熱交換器13の外表面の温度を計測する室外熱交換器用温度センサ13tを備えている。室外熱交換器13に対向して、室外送風機16が設けられている。室外送風機16は、室外熱交換器13の外表面に風を流すことで、室外熱交換器13における熱交換を促進させる。
室内熱交換器23は、空調ケース2内部に設けられ、車室内の空気と冷媒とを熱交換させる熱交換器である。空調ケース2には、内外気切り替えドア25と室内送風機26とが設けられている。内外気切り替えドア25は、空調ケース2内に流す空気を車室内の空気である内気とするか、車室外の空気である外気とするかを切り替えるためのドア装置である。室内送風機26は、室内熱交換器23の外表面に風を流すことで、室内熱交換器23における熱交換を促進させる。
過冷却用熱交換器33は、冷媒同士を熱交換させる熱交換器である。過冷却用熱交換器33は、一方の冷媒流路がらせん状に設けられ、他方の冷媒流路がらせん状に形成された冷媒流路の中心部分を通るように設けられている。過冷却用熱交換器33は、らせん状の冷媒流路の方が、らせん状の冷媒流路の中心部分を通る冷媒流路よりも低温の冷媒が流れるように構成されている。
冷房運転においては、室外熱交換器13が液相冷媒を凝縮させる凝縮器として機能し、室内熱交換器23が液相冷媒を蒸発させる蒸発器として機能することとなる。暖房運転においては、室内熱交換器23が液相冷媒を凝縮させる凝縮器として機能し、室外熱交換器13が液相冷媒を蒸発させる蒸発器として機能することとなる。
車両用空調装置1は、圧縮機11と室外熱交換器13と室内熱交換器23と過冷却用熱交換器33とを接続している冷媒配管10を備えている。冷媒配管10は、冷媒が環状に流れる流路を形成している。冷媒配管10には、アキュムレータ49が設けられている。アキュムレータ49は、圧縮機11の吸入配管に接続している。アキュムレータ49は、液相冷媒と気相冷媒とを分離して、気相冷媒のみを圧縮機11に吸入させる気液分離機である。
冷媒配管10には、室外膨張弁12と室内膨張弁22と過冷却用膨張弁32とが設けられている。室外膨張弁12は、室外熱交換器13に流入する液相冷媒を膨張させて、室外熱交換器13で液相冷媒を蒸発させやすくする弁装置である。言い換えると、室外膨張弁12は、室外熱交換器13に流入する冷媒を減圧する減圧装置である。室内膨張弁22は、室内熱交換器23に流入する液相冷媒を膨張させて、室内熱交換器23で液相冷媒を蒸発させやすくする弁装置である。言い換えると、室内膨張弁22は、室内熱交換器23に流入する冷媒を減圧する減圧装置である。過冷却用膨張弁32は、過冷却用熱交換器33に流入する液相冷媒を膨張させて、過冷却用熱交換器33で液相冷媒を蒸発させやすくする弁装置である。言い換えると、過冷却用膨張弁32は、過冷却用熱交換器33に流入する冷媒を減圧する減圧装置である。
室外膨張弁12と室内膨張弁22と過冷却用膨張弁32とは、電気的に開度を制御可能な電磁弁である。各膨張弁において、冷媒の流れにおける抵抗が最も大きい状態が全閉状態であり、冷媒の流れにおける抵抗が最も小さい状態が全開状態である。各膨張弁において、開度が全閉状態と全開状態との間の状態は、絞り状態である。室外膨張弁12と室内膨張弁22と過冷却用膨張弁32とは、制御弁の一例を提供する。
冷媒配管10には、除霜用制御弁41が設けられている。除霜用制御弁41は、室外熱交換器13と室外膨張弁12との間の配管部分と、圧縮機11の吐出側の配管部分とを接続するバイパス配管に設けられている。除霜用制御弁41は、電気的に開度を制御可能な電磁弁である。除霜用制御弁41において、冷媒の流れにおける抵抗が最も大きい状態が全閉状態であり、冷媒の流れにおける抵抗が最も小さい状態が全開状態である。除霜用制御弁41において、開度が全閉状態と全開状態との間の状態は、絞り状態である。全閉状態の除霜用制御弁41は、冷媒の流れを遮断可能である。除霜用制御弁41は、制御弁の一例を提供する。
冷媒配管10には、四方制御弁45が設けられている。四方制御弁45は、圧縮機11の吐出配管と室内熱交換器23とを連通している状態と、圧縮機11の吐出配管と室外熱交換器13とを連通している状態とを切り替え可能な弁装置である。圧縮機11の吐出配管と室内熱交換器23とを連通している状態では、高温高圧の気相冷媒が室内熱交換器23に流入することとなる。この状態は、車両用空調装置1が暖房運転を行う暖房モードの状態である。一方、圧縮機11の吐出配管と室外熱交換器13とを連通している状態では、高温高圧の気相冷媒が室外熱交換器13に流入することとなる。この状態は、車両用空調装置1が冷房運転を行う冷房モードの状態である。四方制御弁45は、制御弁の一例を提供する。
暖房モードにおいて、四方制御弁45は、室外熱交換器13とアキュムレータ49とを連通している。冷房モードにおいて、四方制御弁45は、室内熱交換器23とアキュムレータ49とを連通している。
車両用空調装置1は、車室内を暖房する暖房モードと、車室内を冷房する冷房モードと、室外熱交換器13を除霜する除霜モードとを備えている。暖房モードには、暖房単独モードが含まれる。除霜モードには、逆サイクル除霜モードとホットガス除霜モードとが含まれる。車両用空調装置1は、暖房モードと除霜モードを同時に実行可能である。暖房単独モードと逆サイクル除霜モードとホットガス除霜モードとの詳細については、後に説明する。
暖房単独モードにおける車両用空調制御装置70の制御の一例を以下に説明する。図2において、冷媒配管10のうち、冷媒が流れる部分は実線で示し、冷媒が流れない部分は破線で示している。暖房単独モードでは、室外膨張弁12を絞り状態、室内膨張弁22を全開状態、過冷却用膨張弁32を全閉状態とする。暖房単独モードでは、除霜用制御弁41を全閉状態とし、四方制御弁45を暖房モードとする。暖房単独モードでは、室外送風機16と室内送風機26とを駆動する。暖房単独モードは、非除霜モードの一例を提供する。
暖房単独モードにおける冷媒の流れを以下に説明する。圧縮機11から吐き出された気相冷媒は、四方制御弁45を通過して室内熱交換器23に流入する。室内熱交換器23に流入した冷媒は、周囲の空気に放熱して凝縮し、液相冷媒の状態で室内熱交換器23を流出する。室内熱交換器23を流出した液相冷媒は、全開状態の室内膨張弁22をほとんど減圧されることなく通過する。室内膨張弁22を通過した液相冷媒は、室外膨張弁12を通過する過程で膨張して、圧力と温度が低下して室外熱交換器13に流入する。室外熱交換器13に流入した液相冷媒は、周囲の空気から吸熱して蒸発し、気相冷媒の状態で室外熱交換器13を流出する。室外熱交換器13を流出した気相冷媒は、四方制御弁45とアキュムレータ49を通過して圧縮機11に吸入される。
暖房単独モードにおいては、室内熱交換器23が凝縮器として機能するため、室内熱交換器23の表面温度が上昇する。一方、室外熱交換器13が蒸発器として機能するため、室外熱交換器13の表面温度が低下する。温度の高い室内熱交換器23と熱交換した空気を車室内に送ることで、車室内の暖房を実現している。
外気温度が低い場合には、室外熱交換器13の温度が0℃以下となり、室外熱交換器13の外表面に空気中の水分が霜として付着する場合がある。室外熱交換器13の外表面に付着した霜は、室外熱交換器13における冷媒と空気との熱交換を阻害し、熱交換効率を低下させる要因となり得る。このため、室外熱交換器13の外表面に霜が付着している場合には、除霜モードを実行して霜を取り除くことが好ましい。
逆サイクル除霜モードにおける車両用空調制御装置70の制御の一例を以下に説明する。図3において、冷媒配管10のうち、冷媒が流れる部分は実線で示し、冷媒が流れない部分は破線で示している。逆サイクル除霜モードでは、室外膨張弁12を全開状態、室内膨張弁22を絞り状態、過冷却用膨張弁32を全閉状態とする。逆サイクル除霜モードでは、除霜用制御弁41を全閉状態とし、四方制御弁45を冷房モードとする。逆サイクル除霜モードでは、室外送風機16と室内送風機26との駆動を停止する。ただし、外気温度が0℃よりも十分に高い場合には、逆サイクル除霜モードにおいて室外送風機16を駆動してもよい。逆サイクル除霜モードは、除霜モードの一例を提供する。
逆サイクル除霜モードにおける冷媒の流れを以下に説明する。圧縮機11から吐き出された気相冷媒は、四方制御弁45を通過して室外熱交換器13に流入する。室外熱交換器13に流入した冷媒は、周囲の空気に放熱して凝縮し、液相冷媒の状態で室外熱交換器13を流出する。室外熱交換器13を流出した液相冷媒は、全開状態の室外膨張弁12をほとんど減圧されることなく通過する。室外膨張弁12を通過した液相冷媒は、室内膨張弁22を通過する過程で膨張して、圧力と温度が低下して室内熱交換器23に流入する。室内熱交換器23に流入した液相冷媒は、周囲の空気から吸熱して蒸発し、気相冷媒の状態で室内熱交換器23を流出する。室内熱交換器23を流出した気相冷媒は、四方制御弁45とアキュムレータ49を通過して圧縮機11に吸入される。
逆サイクル除霜モードにおいては、室外熱交換器13が凝縮器として機能するため、室外熱交換器13の表面温度が上昇する。一方、室内熱交換器23が蒸発器として機能するため、室内熱交換器23の表面温度が低下する。高温高圧の冷媒を流して室外熱交換器13の温度を高めることで、室外熱交換器13の除霜を実現している。ここで、圧縮機11を駆動するエネルギーと、室内熱交換器23が周囲の空気から奪った熱とが室外熱交換器13の加熱に用いられることになる。このため、圧縮機11の駆動を駆動するエネルギーのみを用いて室外熱交換器13の除霜を行う場合に比べて、素早く除霜を完了させることができる。
暖房運転を同時に行う場合のホットガス除霜モードにおける車両用空調制御装置70の制御の一例を以下に説明する。図4において、冷媒配管10のうち、冷媒が流れる部分は実線で示し、冷媒が流れない部分は破線で示している。ホットガス除霜モードでは、室外膨張弁12を全閉状態、室内膨張弁22を全開状態、過冷却用膨張弁32を絞り状態とする。ホットガス除霜モードでは、除霜用制御弁41を全開状態または絞り状態とし、四方制御弁45を暖房モードとする。ホットガス除霜モードでは、室内送風機26を駆動し、室外送風機16の駆動を停止する。ただし、外気温度が0℃よりも十分に高い場合には、ホットガス除霜モードにおいて室外送風機16を駆動してもよい。ホットガス除霜モードは、除霜モードの一例を提供する。
ホットガス除霜モードにおける冷媒の流れを以下に説明する。圧縮機11から吐き出された気相冷媒は、四方制御弁45を通過して室内熱交換器23に流入する流れと、除霜用制御弁41を通過して室外熱交換器13に流入する流れとに分かれる。
室内熱交換器23側に流れた気相冷媒は、室内熱交換器23において凝縮し、全開状態の室内膨張弁22をほとんど減圧されることなく通過する。室内膨張弁22を通過した液相冷媒は、過冷却用熱交換器33の中心部分の冷媒流路を通過し、絞り状態の過冷却用膨張弁32を通過する過程で膨張して、圧力と温度が低下して過冷却用熱交換器33のらせん状部分に流入する。過冷却用熱交換器33のらせん状部分に流入した液相冷媒は、過冷却用熱交換器33の中心部分を流れる冷媒から吸熱して蒸発し、気相冷媒の状態で過冷却用熱交換器33を流出する。過冷却用熱交換器33を流出した気相冷媒は、アキュムレータ49を通過して圧縮機11に吸入される。
一方、室外熱交換器13側に流れた気相冷媒は、室外熱交換器13を通過する。室外熱交換器13は、高温の気相冷媒が通過することで加熱される。室外熱交換器13を通過した気相冷媒は、一部が液相冷媒に凝縮された気液二相状態で室外熱交換器13を流出する。室外熱交換器13を流出した気液二相冷媒は、四方制御弁45を通過してアキュムレータ49に流入する。アキュムレータ49に流入した気液二相冷媒は、気相冷媒と液相冷媒とに分離され、気相冷媒のみが圧縮機11に吸入される。
ホットガス除霜モードにおいては、室外熱交換器13に高温の気相冷媒が流れることで、室外熱交換器13の表面温度が上昇する。ここで、ホットガス除霜モードは、暖房運転と同時に実行可能である。このため、暖房モードを継続したまま除霜モードを実行可能である。ただし、ホットガス除霜モードの実行中に暖房運転を実行しなくてもよい。室内膨張弁22を全閉状態とするとともに、室内送風機26の駆動を停止することで、暖房運転を実行せずにホットガス除霜モードを実行できる。
車両用空調制御装置70の除霜に関する制御について、以下に説明する。図5において、車両用空調制御装置70は、内気温度センサ51と外気温度センサ52とに接続している。内気温度センサ51は、車室内の温度である内気温度を計測する温度センサである。車両用空調制御装置70は、内気温度センサ51が計測した内気温度を取得する。外気温度センサ52は、車室外の温度である外気温度を計測する温度センサである。車両用空調制御装置70は、外気温度センサ52が計測した外気温度を取得する。
車両用空調制御装置70は、室外熱交換器用温度センサ13tに接続している。車両用空調制御装置70は、室外熱交換器用温度センサ13tで計測した室外熱交換器13の温度を取得する。車両用空調制御装置70は、取得した室外熱交換器13の温度から室外熱交換器13の除霜を開始すべきか否かを判断する。室外熱交換器13の温度が除霜開始温度未満である場合には、除霜を開始すべきであると判断する。一方、室外熱交換器13の温度が除霜開始温度以上である場合には、除霜を開始する必要はないと判断する。除霜開始温度は、例えば0℃である。車両用空調制御装置70は、取得した室外熱交換器13の温度から室外熱交換器13の除霜を終了すべきか否かを判断する。室外熱交換器13の温度が除霜終了温度以上である場合には、除霜を終了すべきであると判断する。一方、室外熱交換器13の温度が除霜終了温度未満である場合には、除霜を終了する必要はないと判断する。除霜終了温度は、除霜開始温度よりも高い温度に設定されている。除霜終了温度は、例えば5℃である。
車両用空調制御装置70は、熱画像センサ60に接続している。熱画像センサ60は、所定の領域における温度を計測して温度の空間分布を取得する装置である。熱画像センサ60としては、撮影領域における温度分布の情報を色の違いで画像化するサーモグラフィカメラを採用可能である。熱画像センサ60における所定の領域は、運転手などの乗員と乗員が座る座席を含む領域である。言い換えると、熱画像センサ60は、車室内の乗員における熱量である乗員熱量を計測する計測装置である。車両用空調制御装置70は、熱画像センサ60で計測した温度分布の情報すなわち乗員熱量の情報を取得する。
車両用空調制御装置70は、圧縮機11と室外送風機16と室内送風機26とに接続している。車両用空調制御装置70は、圧縮機11のオンオフや駆動時の回転数などを制御する。車両用空調制御装置70は、室外送風機16と室内送風機26とのオンオフや駆動時の回転数などを制御する。
車両用空調制御装置70は、室外膨張弁12と室内膨張弁22と過冷却用膨張弁32とに接続している。車両用空調制御装置70は、室外膨張弁12と室内膨張弁22と過冷却用膨張弁32との開度を制御する。言い換えると、車両用空調制御装置70は、室外膨張弁12と室内膨張弁22と過冷却用膨張弁32とについて、全開状態と全閉状態と絞り状態とのいずれの状態にするかを制御する。
車両用空調制御装置70は、除霜用制御弁41と四方制御弁45とに接続している。車両用空調制御装置70は、除霜用制御弁41の開度を制御する。言い換えると、車両用空調制御装置70は、除霜用制御弁41について、全開状態と全閉状態と絞り状態とのいずれの状態にするかを制御する。また、車両用空調制御装置70は、絞り状態における除霜用制御弁41の開度を制御する。車両用空調制御装置70は、四方制御弁45について、冷房モードと暖房モードとのどちらのモードにするかを制御する。
車両用空調制御装置70は、演算部71と判定部72とを備えている。演算部71は、熱画像センサ60で計測した温度に関する情報などを演算する。判定部72は、演算部71の演算結果に基づいて、除霜モードの実行可否や、複数の除霜モードの中から実行すべき除霜モードがどのモードであるかなどを判定する。
フローチャートを用いて、車両用空調制御装置70の除霜に関する制御について、以下に説明する。図6において、車両用空調制御装置70が室外熱交換器13の温度が除霜開始温度を下回ったと判断するなどして、除霜を開始する場合、ステップS101で乗員熱量を検知する。より詳細には、熱画像センサ60を用いて乗員を含む車室内の熱画像を取得して、乗員が暑いと感じているか寒いと感じているかといった情報を取得する。熱画像は、温度情報の一例を提供する。
図7において、ハッチングが細かい部分ほど温度が高いことを示している。熱画像センサ60で計測した熱画像には、撮影領域である計測領域61の内部に人体温度領域62と周囲温度領域63とを含んでいる。人体温度領域62とは、乗員の体温を計測している領域である。人体温度領域62において、乗員の額部分と首元部分とが最も高い温度を示しており、この最も高い温度が人体温度62aである。人体温度62aは、例えば33℃である。
周囲温度領域63とは、乗員の周囲における温度を計測している領域である。周囲温度領域63は、乗員の体温による影響ができる限り少ない領域であることが好ましい。周囲温度領域63は、例えば乗員が座る座席の領域に設定可能である。座席に設定されている周囲温度領域63において、最も高い温度が周囲温度63aである。周囲温度63aは、例えば25℃である。ただし、周囲温度63aとして周囲温度領域63における平均温度を採用してもよい。あるいは、周囲温度63aとして内気温度センサ51で計測した内気温度を採用してもよい。
乗員熱量に相当する温感レベルは、人体温度62aから周囲温度63aを引いた温度差である差分温度に基づいて決定する。図8において、横軸は差分温度を示し、縦軸は温感レベルを示している。温感レベルとは、乗員がどの程度暑いまたは寒いと感じているかを示すレベルである。差分温度がT0の状態における温感レベルがL0に設定されている。L0とは、人が暑くも寒くも感じていない状態での温感レベルである。言い換えると、L0は、車室内が非常に快適な温度である場合の温感レベルである。L0は、基準レベルである。T0とは、L0における差分温度である。T0は、基準温度である。T0は、例えば8℃に設定可能である。この場合、人体温度62aが周囲温度63aに比べて8℃高い状態を、乗員にとって非常に快適な状態であると推定していることとなる。
T0とL0とを基準として、差分温度が大きいほど温感レベルは高くなる。言い換えると、人体温度62aが周囲温度63aに比べて高くなるほど、乗員は暑いと感じていると推定され、温感レベルが高くなる。一方、差分温度が小さいほど温感レベルは低くなる。言い換えると、人体温度62aが低くなるほど、乗員は寒いと感じていると推定され、温感レベルが低くなる。
差分温度において、TuからTdまでの範囲は、快適温度範囲を示している。ここで、Tuは、快適温度範囲の上限温度である。Tdは、快適温度範囲の下限温度である。温感レベルにおいて、LuからLdまでの範囲は、快適温度範囲を示している。ここで、Luは、快適温度範囲の上限レベルである。Ldは、快適温度範囲の下限レベルである。
温感レベルがLu以上の場合、乗員は非常に暑いと感じており、乗員にとって不快な状態である。温度レベルがL0以上Lu未満の場合、乗員は暖かいと感じており、乗員にとって比較的快適な状態である。温感レベルがLd以上L0未満の場合、乗員は涼しいと感じており、乗員にとって比較的快適な状態である。温感レベルがLd未満の場合、乗員は非常に寒いと感じており、乗員にとって不快な状態である。言い換えると、差分温度がTd以上Tu未満の場合は、乗員が比較的快適な状態である。一方、差分温度がTu以上またはTd未満の場合は、乗員が不快な状態である。
快適温度範囲を9つの段階に分けるなどしてもよい。この場合、温感レベルについて、Ldをレベル1、L0をレベル5、Luをレベル9に設定できる。この場合、レベル1が非常に寒い状態、レベル2が寒い状態、レベル3が涼しい状態、レベル4がやや涼しい状態、レベル5が暑くも寒くも感じない状態などに設定できる。さらに、レベル6がやや暖かい状態、レベル7が温かい状態、レベル8が暑い状態、レベル9が非常に暑い状態などに設定できる。
また、差分温度について、T0を+8℃に設定した場合、Tdを+4℃、Tuを+12℃に設定できる。この場合、差分温度が+4℃であれば温感レベルのレベル1に相当し、差分温度が+5℃であれば温感レベルのレベル2に相当するなどとして、差分温度が1℃変化するごとに温感レベルが1つ変化するように対応づけることができる。
以上説明したように、人体温度62aと周囲温度63aを計測することで、乗員熱量を検知し、ステップS102に進む。ただし、乗員熱量の検知方法は、上述の方法に限られない。例えば、熱画像センサ60で取得した情報に加えて、外気温度や天候の情報などを加味して乗員熱量を推定してもよい。
図6のステップS102では、温感レベルが下限レベルLd以上か否かを判定する。温感レベルが下限レベルLd以上である場合には、除霜方法の選択にさらなる判定が必要であると判断して、ステップS103に進む。一方、温感レベルが下限レベルLd未満である場合には、乗員が非常に寒いと感じていると判断できる。このため、除霜よりも暖房を優先すべきと判断してステップS130に進む。
ステップS103では、温感レベルが上限レベルLu未満か否かを判定する。温感レベルが上限レベルLu未満である場合には、乗員が比較的快適な状態であると判断できる。このため、暖房と除霜を同時に行ってもよいと判断してステップS110に進む。一方、温感レベルが上限レベルLu以上である場合には、乗員が非常に暑いと感じていると判断できる。このため、暖房を停止して除霜に専念すべきと判断してステップS120に進む。
ステップS110では、ホットガス除霜モードを実行する。この時、暖房運転を同時に行うことで、比較的快適な現在の状況をできる限り維持する。より詳細には、温感レベルに応じて除霜用制御弁41の開度を制御する。図9において、横軸は温感レベルを示し、縦軸は除霜用制御弁41の開度を示している。温感レベルがL0の状態では、開度が全開状態と全閉状態とのちょうど中間の開度であり、開度が50%の状態である。L0における開度50%を基準として、温感レベルが高い状態であるほど開度を大きくする。これにより、室外熱交換器13側に流す冷媒の量を増やし、室内熱交換器23側に流す冷媒の量を減らす。このため、室外熱交換器13の温度を素早く上昇させ、除霜を速やかに完了できる。
一方、L0における開度50%を基準として、温感レベルが低いほど開度を小さくする。これにより、室外熱交換器13側に流す冷媒の量を減らし、室内熱交換器23側に流す冷媒の量を増やす。このため、室内熱交換器23の温度をより高い温度にして、暖房能力を高めることができる。除霜が完了するまでの間、暖房運転とホットガス除霜モードとを実行した状態を維持して、車両用空調制御装置70の除霜に関する制御を終了する。
図6のステップS120では、逆サイクル除霜モードを実行する。この時、暖房運転を停止し、圧縮機11の駆動に用いるエネルギーと室内熱交換器23を用いて空気から得た熱とを用いて除霜を実行する。除霜が完了するまでの間、暖房運転を停止して、逆サイクル除霜モードを実行した状態を維持して、車両用空調制御装置70の除霜に関する制御を終了する。
ステップS130では、暖房単独モードを実行する。これにより、乗員の温感レベルを上昇させる。言い換えると、乗員が非常に寒いと感じている状態を解消できるように暖房運転を行う。温感レベルが下限レベルLdを上回るまで、除霜を行わずに暖房単独モードを実行した状態を維持して車両用空調制御装置70の除霜に関する制御を終了する。
上述した実施形態によると、車両用空調制御装置70は、室外熱交換器13の除霜が必要であると判断した場合に、熱画像センサ60で計測した温度情報に基づいて除霜用制御弁41と四方制御弁45との開度を制御する。このため、熱画像センサ60で乗員の人体温度62aを含む温度情報を取得して、除霜の可否や除霜モードにおける運転方法を適切に選択できる。したがって、乗員の快適性を高めた車両用空調制御装置70を提供できる。
車両用空調制御装置70は、人体温度62aから周囲温度63aを引いた温度差である差分温度に基づいて除霜用制御弁41と四方制御弁45との開度を制御する。このため、人体温度62aと周囲温度63aとの相対的な温度差に基づいて、除霜の可否や除霜モードにおける運転方法を適切に選択できる。したがって、人体温度62aと周囲温度63aとのどちらか一方の温度のみに基づいて乗員の快適性を推定する場合に比べて、乗員の快適性を正確に推定しやすい。
車両用空調制御装置70は、室外熱交換器13の除霜が必要であると判断し、かつ、差分温度が所定の快適温度範囲に含まれる場合に、ホットガス除霜モードを実行する。言い換えると、車両用空調制御装置70は、室外熱交換器13の除霜が必要であると判断し、かつ、温感レベルが所定の快適温度範囲に含まれる場合に、ホットガス除霜モードを実行する。このため、除霜中に室内熱交換器23において冷媒が蒸発してしまうことを抑制できる。言い換えると、除霜中に室内熱交換器23の温度が大きく低下してしまうことを抑制できる。したがって、除霜完了後に、暖房を速やかに開始しやすい。あるいは、除霜中に暖房を維持することができる。
車両用空調制御装置70は、室外熱交換器13の除霜が必要であると判断し、かつ、差分温度が快適温度範囲の上限温度Tu以上である場合に、逆サイクル除霜モードを実行する。言い換えると、車両用空調制御装置70は、室外熱交換器13の除霜が必要であると判断し、かつ、温感レベルが快適温度範囲の上限レベルLu以上である場合に、逆サイクル除霜モードを実行する。このため、ホットガス除霜モードよりも除霜能力の高いモードで素早く除霜を完了させることができる。
車両用空調制御装置70は、差分温度が快適温度範囲の下限温度Td未満である場合には、室外熱交換器13の除霜を行わない。言い換えると車両用空調制御装置70は、温感レベルが下限レベルLd未満である場合には、室外熱交換器13の除霜を行わない。このため、乗員が非常に寒いと感じている状況下での除霜を回避して、速やかに暖房運転を実行できる。したがって、除霜モードの実行によって乗員の快適性が損なわれた状態が長時間にわたって維持されることを抑制できる。
車両用空調制御装置70は、ホットガス除霜モードの実行中に、室外熱交換器13を介さずに一部の冷媒を室内熱交換器23と過冷却用熱交換器33とに循環させて暖房運転モードを実行する。このため、除霜中に暖房運転を維持することができる。したがって、除霜中においても乗員の快適性を維持または向上させやすい。
車両用空調制御装置70は、ホットガス除霜モードと暖房運転モードとの両方を同時に実行している場合において、差分温度が大きいほど室外熱交換器13側に流れる冷媒の量を増やし、差分温度が小さいほど室外熱交換器13側に流れる冷媒の量を減らす。言い換えると、車両用空調制御装置70は、ホットガス除霜モードと暖房運転モードとの両方を同時に実行している場合において、温感レベルが高いほど室外熱交換器13側に流れる冷媒の量を増やし、温感レベルが低いほど室外熱交換器13側に流れる冷媒の量を減らす。このため、乗員の快適性を大きく損なわない範囲で暖房能力を維持しつつ、除霜を実行できる。
第2実施形態
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。この実施形態では、温感レベルを介して間接的に差分温度に基づいて除霜を制御するのではなく、温感レベルを介さずに直接的に差分温度に基づいて除霜を制御する。
フローチャートを用いて、車両用空調制御装置70の除霜に関する制御を以下に説明する。図10において、車両用空調制御装置70が室外熱交換器13の温度が除霜開始温度を下回ったと判断するなどして、除霜を開始する場合、ステップS101で乗員熱量を検知する。乗員熱量を検知した後、ステップS202に進む。
ステップS202では、差分温度が下限温度Td以上か否かを判定する。差分温度が下限温度Td以上である場合には、除霜方法の選択にさらなる判定が必要であると判断して、ステップS203に進む。一方、差分温度が下限温度Td未満である場合には、乗員が非常に寒いと感じていると判断できる。このため、除霜よりも暖房を優先すべきと判断し、ステップS130に進む。
ステップS203では、差分温度が上限温度Tu未満か否かを判定する。差分温度が上限温度Tu未満である場合には、乗員が比較的快適な状態であると判断できる。このため、暖房と除霜を同時に行ってもよいと判断し、ステップS110に進む。一方、差分温度が上限温度Tu以上である場合には、乗員が非常に暑いと感じていると判断できる。このため、暖房を停止して除霜に専念すべきと判断し、ステップS120に進む。
ステップS110では、ホットガス除霜モードを実行する。この時、暖房運転を同時に行うことで、乗員にとって比較的快適な現在の状況をできる限り維持する。より詳細には、差分温度に基づいて除霜用制御弁41の開度を制御する。図11において、横軸は差分温度を示し、縦軸は除霜用制御弁41の開度を示している。差分温度がT0の状態では、開度が全開状態と全閉状態とのちょうど中間の開度であり、開度が50%の状態である。T0における開度50%を基準として、差分温度が高い状態であるほど開度を大きくする。これによって、室外熱交換器13側に流す冷媒の量を増やし、室内熱交換器23側に流す冷媒の量を減らす。したがって、室外熱交換器13の温度を素早く上昇させ、除霜を速やかに完了できる。
一方、T0における開度50%を基準として、差分温度が低いほど開度を小さくする。これによって、室外熱交換器13側に流す冷媒の量を減らし、室内熱交換器23側に流す冷媒の量を増やす。したがって、室内熱交換器23の温度をより高い温度にして、暖房能力を高めることができる。除霜が完了するまでの間、暖房運転とホットガス除霜モードとを実行した状態を維持して、ステップS241に進む。
ステップS120では、逆サイクル除霜モードを実行する。逆サイクル除霜モードを実行した後、逆サイクル除霜モードを維持してステップS241に進む。
ステップS130では、暖房単独モードを実行する。暖房単独モードを実行した後、暖房単独モードを維持してステップS241に進む。
ステップS241では、室外熱交換器13の温度を取得する。室外熱交換器13の温度は、室外熱交換器用温度センサ13tを用いて計測可能である。仮に、ホットガス除霜モードや逆サイクル除霜モードが実行されている場合には、除霜によって室外熱交換器13に熱が加えられることとなる。この室外熱交換器13に加えられた熱は、霜を溶かす潜熱として消費され、除霜が完了した後には室外熱交換器13の温度を上昇させる顕熱として消費されることとなる。したがって、除霜が完了している場合には、室外熱交換器13の温度が上昇することとなる。室外熱交換器13の温度を取得した後、ステップS242に進む。
ステップS242では、室外熱交換器13の温度が除霜終了温度以上であるか否かを判定する。室外熱交換器13の温度が除霜終了温度以上である場合には、これ以上除霜を行う必要がないと判断して、車両用空調制御装置70の除霜に関する制御を終了する。一方、室外熱交換器13の温度が除霜終了温度未満である場合には、除霜が必要であると判断してステップS101に戻る。これにより、除霜終了温度以上になるまで一連の制御を繰り返す。ただし、制御を繰り返すたびに最新の乗員熱量などについて、最新の情報を検知することとなる。このため、除霜モードや暖房モードを実行したことによって、乗員熱量の検知結果が変わった場合には、最新の乗員熱量に基づいて適切に除霜を制御することができる。
上述した実施形態によると、熱画像センサ60の検知結果から演算可能な差分温度に基づいて除霜に関する判定を行っている。このため、差分温度に基づいて別の物理量を演算して除霜に関する判定を行う場合に比べて、車両用空調制御装置70における演算の負荷を軽減できる。したがって、車両用空調制御装置70で高速に処理を行い、最新の状況を反映した除霜に関する制御を短い時間間隔で繰り返し実行できる。
他の実施形態
この明細書および図面等における開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品および/または要素の組み合わせに限定されない。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品および/または要素が省略されたものを包含する。開示は、1つの実施形態と他の実施形態との間における部品および/または要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示されるいくつかの技術的範囲は、請求の範囲の記載によって示され、さらに請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
明細書および図面等における開示は、請求の範囲の記載によって限定されない。明細書および図面等における開示は、請求の範囲に記載された技術的思想を包含し、さらに請求の範囲に記載された技術的思想より多様で広範な技術的思想に及んでいる。よって、請求の範囲の記載に拘束されることなく、明細書および図面等の開示から、多様な技術的思想を抽出することができる。
本開示に記載の制御部およびその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された1つないしは複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサを構成する専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の装置およびその手法は、専用ハードウェア論理回路により、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の装置およびその手法は、コンピュータプログラムを実行するプロセッサと1つ以上のハードウェア論理回路との組み合わせにより構成された1つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
1 車両用空調装置、 10 冷媒配管、 11 圧縮機、 12 室外膨張弁(制御弁) 13 室外熱交換器、 13t 室外熱交換器用温度センサ、 16 室外送風機、 22 室内膨張弁(制御弁)、 23 室内熱交換器、 26 室内送風機、 32 過冷却膨張弁(制御弁)、 33 過冷却用熱交換器、 41 除霜用制御弁(制御弁)、 45 四方制御弁(制御弁)、 49 アキュムレータ、 51 内気温度センサ、 52 外気温度センサ、 60 熱画像センサ、 61 計測領域、 62 人体温度領域、 62a 人体温度、 63 周囲温度領域、 63a 周囲温度、 70 車両用空調制御装置、 T0 基準温度、 Td 下限温度、 Tu 上限温度、 L0 基準レベル、 Ld 下限レベル、 Lu 上限レベル

Claims (7)

  1. 冷媒を圧縮する圧縮機(11)と、車室内の空気と冷媒とを熱交換させる室内熱交換器(23)と、車室外の空気と冷媒とを熱交換させる室外熱交換器(13)と、前記圧縮機と前記室内熱交換器と前記室外熱交換器とを接続して冷媒が流れる冷媒流路を形成している冷媒配管(10)と、前記冷媒配管に設けられ、前記圧縮機で圧縮した高温高圧の冷媒を前記室外熱交換器に流す除霜モードと、前記圧縮機で圧縮した高温高圧の冷媒を前記室外熱交換器に流さない非除霜モードとを切り替え可能な制御弁(12、22、32、41、45)と、車室内の温度を計測する熱画像センサ(60)とを有する車両用空調装置における制御を行う車両用空調制御装置であって、
    前記制御弁の開閉を制御し、前記室外熱交換器の除霜が必要であると判断した場合に、前記熱画像センサで計測した温度情報に基づいて前記制御弁の開度を制御する車両用空調制御装置。
  2. 前記熱画像センサは、乗員の人体温度(62a)と、車室内の周囲温度(63a)とを計測するセンサであり、
    前記人体温度から前記周囲温度を引いた温度差である差分温度に基づいて前記制御弁の開度を制御する請求項1に記載の車両用空調制御装置。
  3. 前記室外熱交換器の除霜が必要であると判断し、かつ、前記差分温度が所定の快適温度範囲に含まれる場合に、ホットガス除霜モードを実行する請求項2に記載の車両用空調制御装置。
  4. 前記室外熱交換器の除霜が必要であると判断し、かつ、前記差分温度が前記快適温度範囲の上限温度(Tu)以上である場合に、逆サイクル除霜モードを実行する請求項3に記載の車両用空調制御装置。
  5. 前記差分温度が前記快適温度範囲の下限温度(Td)未満である場合には、前記室外熱交換器の除霜を行わない請求項3または請求項4に記載の車両用空調制御装置。
  6. 前記ホットガス除霜モードの実行中に、前記室外熱交換器を介さずに一部の冷媒を前記室内熱交換器と過冷却用熱交換器(33)とに循環させて暖房運転モードを実行する請求項3から請求項5のいずれかに記載の車両用空調制御装置。
  7. 前記ホットガス除霜モードと前記暖房運転モードとの両方を同時に実行している場合において、前記差分温度が大きいほど前記室外熱交換器側に流れる冷媒の量を増やし、前記差分温度が小さいほど前記室外熱交換器側に流れる冷媒の量を減らす請求項6に記載の車両用空調制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023170734A1 (ja) * 2022-03-07 2023-09-14 三菱電機株式会社 空気調和装置
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