JP2021130356A - 車両の制御装置 - Google Patents

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寛樹 冨田
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Abstract

【課題】走行用駆動源である内燃機関及び回転機の間に配置されたクラッチを備えた車両において、内燃機関を停止させる場合におけるクラッチでの摩耗の発生を抑制できる車両の制御装置を提供する。【解決手段】走行用駆動源であるエンジン12及び回転機MGの間に配置されたクラッチK0と、回転機MGの回転とは独立して駆動される電動オイルポンプEOPと、を備えた車両10の、電子制御装置100は、クラッチK0が係合した状態で停車状態にあり且つ摩耗判定部100aによりクラッチK0が所定基準以上摩耗した摩耗状態にあると判定されると、エンジン12を停止させる場合には、電動オイルポンプEOPを駆動してクラッチK0を係合した状態を維持するためにエンジン12及び回転機MGの回転速度がそれぞれゼロになるまで電動オイルポンプEOPを駆動する。【選択図】図1

Description

本発明は、走行用駆動源である回転機の回転により駆動される機械式オイルポンプとその回転機の回転とは独立して駆動される電動オイルポンプとを備えた車両の制御装置に関する。
走行用駆動源であるエンジン(内燃機関)及び回転機と、それらエンジンと回転機との間に配置されたクラッチと、を備え、回転機のみで走行するEV走行モードと少なくともエンジンの動力で走行するHV走行モードとを有する車両において、EV走行モードからHV走行モードへ切り替えられる場合に、エンジンの始動に伴うクラッチの摩耗発生を抑制する車両の制御装置が知られている。例えば、特許文献1に記載のものがそれである。
特開2013−119273号公報
ところで、クラッチは、瞬間的にスリップ状態(半クラッチ状態)になるのは問題がないが、スリップ状態が多用されるとクラッチ板が摩耗してしまう。クラッチ板の摩耗が進行すると、クラッチ板がスリップして焦げ臭いにおいがするほど摩擦熱が発生したり、クラッチから異音が発生したりするおそれがある。特許文献1に記載の車両の制御装置では、要求駆動力の増大に伴うエンジンの始動時は、要求駆動力の増大を伴わないエンジンの始動時に比較して、エンジン回転速度と回転機の回転速度とが同期する前のクラッチの伝達トルク(クラッチの係合力)が大きくされる。これにより、エンジンの始動時におけるクラッチでのスリップ発生を抑制する技術が開示されている。このように、特許文献1に記載の車両の制御装置では、エンジンの始動時におけるクラッチでのスリップ発生(摩耗発生)を抑制する技術が開示されている。エンジンを停止させる場合にも、クラッチでの摩耗発生の抑制が望まれる。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、走行用駆動源である内燃機関及び回転機の間に配置されたクラッチを備えた車両において、内燃機関を停止させる場合におけるクラッチでの摩耗の発生を抑制できる車両の制御装置を提供することにある。
本発明の要旨とするところは、走行用駆動源である内燃機関及び回転機と、前記内燃機関と前記回転機との間に配置されたクラッチと、前記回転機の回転により駆動される機械式オイルポンプと、前記回転機の回転とは独立して駆動される電動オイルポンプと、を備えた車両の、制御装置であって、(a)前記クラッチが所定基準以上摩耗した摩耗状態にあるか否かを判定する摩耗判定部を有し、(b)前記クラッチが係合した状態で停車状態にあり且つ前記摩耗判定部により前記クラッチが前記所定基準以上摩耗した摩耗状態にあると判定されると、前記内燃機関を停止させる場合には、前記電動オイルポンプを駆動して前記クラッチを係合した状態を維持するために前記内燃機関及び前記回転機の回転速度がそれぞれゼロになるまで前記電動オイルポンプを駆動することにある。
本発明の車両の制御装置によれば、(a)前記クラッチが所定基準以上摩耗した摩耗状態にあるか否かを判定する摩耗判定部が備えられ、(b)前記クラッチが係合した状態で停車状態にあり且つ前記摩耗判定部により前記クラッチが前記所定基準以上摩耗した摩耗状態にあると判定されると、前記内燃機関が停止させられる場合には、前記電動オイルポンプが駆動されて前記クラッチが係合した状態を維持するために前記内燃機関及び前記回転機の回転速度がそれぞれゼロになるまで前記電動オイルポンプが駆動される。このような構成により、内燃機関が停止状態になるまでクラッチが係合した状態が維持されるため、内燃機関が停止させられる場合における差回転によるクラッチの摩耗の促進が抑制される。
本発明の実施例に係る電子制御装置が搭載されるハイブリッド車両の概略構成図であると共に、ハイブリッド車両における各種制御のための制御機能の要部を表す機能ブロック図である。 クラッチにおける摩耗状態(焼損状態)を判定する摩耗状態判定マップの一例である。 図1に示す電子制御装置におけるクラッチの摩耗の発生を抑制する制御作動を説明するフローチャートの一例である。
以下、本発明の実施例について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比及び形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明の実施例に係る電子制御装置100が搭載されるハイブリッド車両10の概略構成図であると共に、ハイブリッド車両10における各種制御のための制御機能の要部を表す機能ブロック図である。
ハイブリッド車両10(以下、「車両10」と記す。)は、エンジン12、回転機MG、クラッチK0、機械式オイルポンプMOP、トルクコンバータ14、自動変速機16、ディファレンシャルギヤ18、駆動輪20、電動オイルポンプEOP、EOP駆動用モータ30、油圧制御回路40、インバータ50、バッテリ52、及び電子制御装置100を備えるハイブリッド車両である。回転機MG、クラッチK0、機械式オイルポンプMOP、トルクコンバータ14、自動変速機16、ディファレンシャルギヤ18、電動オイルポンプEOP、及び油圧制御回路40は、トランスアクスルケース22内に収容されている。なお、車両10は、本発明における「車両」に相当する。
エンジン12は、車両10における走行用駆動源であり、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の公知の内燃機関である。なお、エンジン12は、本発明における「内燃機関」に相当する。
回転機MGは、例えば電動機機能及び発電機機能を有する回転電気機械であって、所謂モータジェネレータである。回転機MGは、車両10に備えられたインバータ50を介して、車両10に備えられたバッテリ52に接続されている。後述する電子制御装置100によってインバータ50が制御されることにより、バッテリ52から供給される電力が用いられて、回転機MGの回転速度であるMG回転速度Nmg[rpm]が制御される。エンジン12と同様に、回転機MGも車両10における走行用駆動源である。
クラッチK0は、エンジン12及び回転機MGを切り離し可能なクラッチである。クラッチK0は、エンジン12と回転機MGとの間での動力伝達を断接する油圧式の摩擦係合装置である。クラッチK0は、例えば湿式油圧多板クラッチである。クラッチK0では、クラッチ板である複数の第1の摩擦板と複数の第2の摩擦板とがそれらの厚さ方向に交互に配置されている。複数の第1の摩擦板がエンジン12に相対回転不能に連結され、複数の第2の摩擦板が回転機MGに相対回転不能に連結されている。クラッチ板が係合状態(複数の第1の摩擦板と複数の第2の摩擦板とが密着して同じ回転速度になっている状態)にされると、クラッチK0はエンジン12と回転機MGとの間での動力伝達を可能とし、クラッチ板が解放状態(複数の第1の摩擦板と複数の第2の摩擦板とが離れている状態)にされると、クラッチK0はエンジン12と回転機MGとの間での動力伝達を切断する。クラッチ板が解放状態から係合状態へ切り替えられる場合には、係合ショックを抑制するためにクラッチ板はスリップ状態(複数の第1の摩擦板と複数の第2の摩擦板とが互いに滑りながらつながっている状態)を経由する。
車両10は、EV走行モードと、HV走行モードと、の2つの走行モードを有する。EV走行モードは、クラッチK0が解放され且つエンジン12の運転が停止された状態で、バッテリ52からの電力を用いて回転機MGのみが走行用駆動源とされる走行モードである。HV走行モードは、クラッチK0が係合され且つエンジン12が運転された状態で、少なくともエンジン12が走行用駆動源とされる走行モードである。すなわち、HV走行モードでは、エンジン12が主たる走行用駆動源とされ、回転機MGが必要に応じて補助的な走行用駆動源とされる。
機械式オイルポンプMOPは、周知の機械式オイルポンプである。EV走行モードにおいては、回転機MGが回転駆動されることにより機械式オイルポンプMOPが駆動される。HV走行モードにおいては、エンジン12及び回転機MGの両方が運転状態とされるか、又は、エンジン12が運転状態とされて停止状態にある回転機MGが回転させられるか、のいずれであっても、機械式オイルポンプMOPは回転機MGの回転により駆動されると言える。すなわち、機械式オイルポンプMOPは、回転機MGの回転(回転速度)に応じて駆動される。回転機MGが回転している場合には機械式オイルポンプMOPは駆動され、回転機MGが回転していない場合には機械式オイルポンプMOPは駆動されない。機械式オイルポンプMOPが駆動されることで、油圧制御回路40にオイルが圧送される(すなわち、油圧制御回路40に油圧が供給される)。
トルクコンバータ14は、周知の流体式動力伝達装置である。トルクコンバータ14における入力側のポンプ翼車は回転機MGに連結され、トルクコンバータ14における出力側のタービン翼車は自動変速機16の入力軸に連結されている。トルクコンバータ14が回転機MG(及び機械式オイルポンプMOP)と駆動輪20との間に設けられていることにより、停車中において回転機MGを任意の回転速度で回転させることが可能である。
自動変速機16は、周知の自動変速機であり、例えば遊星歯車式や常時噛合型平行軸式の有段変速機、或いは、ベルト式やパワーローラー式の無段変速機などである。自動変速機16は、後述する電子制御装置100により制御される油圧制御回路40によって、異なる変速比のうちから所望の変速比が形成されるように制御される。自動変速機16の出力側は、ディファレンシャルギヤ18を介して一対の駆動輪20に連結されている。
エンジン12や回転機MGから出力される走行用駆動力は、トルクコンバータ14、自動変速機16、ディファレンシャルギヤ18を介して駆動輪20に伝達される。エンジン12及び回転機MGと駆動輪20との間において走行用駆動力が伝達される伝達経路が、動力伝達経路PTである。動力伝達経路PTにおいて、回転機MGは、エンジン12よりも駆動輪20側に設けられている。
電動オイルポンプEOPは、走行用駆動源であるエンジン12及び回転機MGの回転とは独立して(すなわち無関係に)、EOP駆動用モータ30の回転により駆動可能な周知のオイルポンプである。EOP駆動用モータ30は、周知の電動機であり、後述する電子制御装置100によってEOP駆動用モータ30の回転速度が制御される。電動オイルポンプEOPが駆動されることで、油圧制御回路40にオイルが圧送される(すなわち、油圧制御回路40に油圧が供給される)。
油圧制御回路40は、機械式オイルポンプMOP及び電動オイルポンプEOPのうちの少なくとも一方から圧送されたオイルの油圧を元圧として、トランスアクスルケース22内の各部に潤滑及び冷却や作動制御に必要なオイルを供給する。この作動制御には、例えばクラッチK0の断接制御、トルクコンバータ14に設けられたロックアップクラッチの断接制御、及び自動変速機16の変速制御などを行うために設けられた油圧アクチュエータに対する作動制御が含まれる。
電子制御装置100は、例えばCPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等を備えた所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、CPUはRAMの一時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより車両10の各種制御を実行する。電子制御装置100は、必要に応じてエンジン制御用、回転機制御用、油圧制御用等の各コンピュータを含んで構成される。なお、電子制御装置100は、本発明における「制御装置」に相当する。
電子制御装置100には、車両10に備えられた各種センサ等(例えば、エンジン回転速度センサ90、MG回転速度センサ92、EOP回転速度センサ94、及び車速センサ96など)による検出値に基づく各種信号等(例えば、エンジン12の回転速度であるエンジン回転速度Ne[rpm]、回転機MGの回転速度であるMG回転速度Nmg、電動オイルポンプEOPの回転速度であるEOP回転速度Neop[rpm]、及び車速V[km/h]など)が、それぞれ入力される。なお、機械式オイルポンプMOPの回転速度であるMOP回転速度Nmop[rpm]は、MG回転速度Nmgと同値である。エンジン回転速度Ne及びMG回転速度Nmgは、それぞれ本発明における「内燃機関の回転速度」及び「回転機の回転速度」に相当する。
電子制御装置100からは、車両10に備えられた各装置(例えば、エンジン12、クラッチK0、インバータ50、油圧制御回路40、及びEOP駆動用モータ30など)に各種指令信号(例えば、エンジン12を制御するためのエンジン制御信号Se、クラッチK0の断接状態を制御するためのクラッチ制御信号Sk0、インバータ50を介して回転機MGを回転制御するためのMG制御信号Smg、油圧制御回路40を介して自動変速機16の変速制御やロックアップクラッチの断接制御を行うための油圧制御信号Sp、及び電動オイルポンプEOPを駆動制御するためのEOP制御信号Seopなど)が、それぞれ出力される。したがって、MG制御信号Smgに基づいて回転機MGの回転速度であるMG回転速度Nmgが制御されることにより、機械式オイルポンプMOPの回転速度であるMOP回転速度Nmop(MG回転速度Nmgと同値)が電子制御装置100によって制御可能である。EOP制御信号Seopに基づいてEOP駆動用モータ30の回転速度が制御されることにより、電動オイルポンプEOPの回転速度であるEOP回転速度Neop(EOP駆動用モータ30の回転速度と同値)が電子制御装置100によって制御可能である。
ところで、HV走行モードによりクラッチK0が係合した状態で停車状態にある場合においてエンジン12の停止要求が行われたときには、通常、クラッチK0の解放が行われるとともにエンジン12の停止処理が実行される。このようなエンジン12の停止処理が実行されると、クラッチK0のエンジン12側と回転機MG側との間でスリップが生じ、クラッチK0の摩耗(クラッチK0のクラッチ板の摩耗)が促進されてしまうおそれがある。
後述するように、クラッチK0が所定基準以上摩耗した摩耗状態にある場合に、クラッチK0で差回転(スリップ)が生じるようなエンジン12の停止処理の実行が繰り返されると、差回転(後述する回転速度差ΔN)による発熱量Qsの熱入力によってクラッチK0の摩耗が進行してクラッチK0が焼損状態に至り、例えばエンジン12から駆動輪20への動力伝達が十分に行われなくなるおそれがある。クラッチK0で差回転が生じるようなエンジン12の停止処理とは、例えばクラッチK0の解放が行われるとともにエンジン12の停止処理が実行される場合のように、クラッチK0での差回転が発生し得るエンジン12の停止処理である。
電子制御装置100は、摩耗判定部100a、停止要求判定部100b、エンジン制御部100c、オイルポンプ制御部100d、及びクラッチ制御部100eを機能的に備える。
摩耗判定部100aは、クラッチK0が所定基準以上摩耗した摩耗状態にあるか否かを判定する。クラッチK0が所定基準以上摩耗した摩耗状態にあるか否かの判定は、例えばエンジン12の停止処理が実行される場合におけるクラッチK0での発熱量Qsが算出され、その算出された発熱量Qsに基づいてクラッチK0における摩耗状態が判定される。
例えば、エンジン12の停止処理が実行される場合におけるクラッチK0での発熱量Qs[J(ジュール)]が、発熱量算出マップに基づいて算出される。発熱量算出マップは、例えばエンジン12の停止処理が実行される場合におけるクラッチK0の伝達トルクTd[Nm]、クラッチK0での差回転である回転速度差ΔN、及び差回転が発生しているスリップ期間Ts[ms]と、クラッチK0での発熱量Qsと、の関係が予め実験的に或いは設計的に定められたものであって、電子制御装置100に記憶されている。クラッチK0の伝達トルクTdは、エンジン12及び回転機MGのいずれか一方から他方へクラッチK0が実際に伝達するトルクであって、例えばトルクセンサ等により検出される。クラッチK0での回転速度差ΔNは、クラッチK0の一方側に接続されたエンジン12の回転速度と他方側に接続された回転機MGの回転速度との差(=|Ne−Nmg|)であって、例えばエンジン回転速度センサ90及びMG回転速度センサ92による検出値から算出される。回転速度差ΔNが発生しているスリップ期間Tsは、例えば回転速度差ΔNが零近傍の所定値以上となっている期間を計測することで算出される。発熱量算出マップにより、実際にエンジン12が停止処理される毎にクラッチK0での発熱量Qsが算出される。
ところで、クラッチK0の摩耗が進行するに従いクラッチK0がスリップして摩擦熱による発熱量Qsが増加するため、クラッチK0での摩耗状態と発熱量Qsとは相関関係にある。したがって、発熱量Qsが大きいほど、クラッチK0の摩耗状態が進行しているといえる。
図2は、クラッチK0における摩耗状態(焼損状態)を判定する摩耗状態判定マップの一例である。図2における横軸は、クラッチK0の耐用期間の起算点となる使用開始時(例えば、車両10に搭載されたクラッチK0が実用上初めて使用された時)以降におけるクラッチK0で差回転が生じるようなエンジン12の停止処理が実行された回数の累計である実行回数N[回]である。「耐用期間」とは、標準的な使用環境の下で利用に耐えられる期間(耐用寿命)のことである。図2における縦軸は、クラッチK0で差回転が生じるようなエンジン12の停止処理が実行された場合におけるクラッチK0での発熱量Qsである。図2に示すように、実行回数Nと、その実行回数NにおけるクラッチK0が所定基準以上摩耗した摩耗状態にあることを判定するための発熱量判定基準(図2に示す一点鎖線)と、の関係が予め実験的に或いは設計的に定められている。発熱量判定基準は、実行回数Nが増加するに従い次第に低くなるように設定されている。
クラッチK0で差回転が生じるようなエンジン12の停止処理における算出されたクラッチK0での発熱量Qsがその実行回数Nにおける発熱量判定基準以上である場合には、摩耗判定部100aは、クラッチK0が所定基準以上摩耗した摩耗状態にあると判定する。例えば、図2に示すように、クラッチK0で差回転が生じるようなエンジン12の停止処理が実行された場合における発熱量の履歴が太い実線で示されるとする。実行回数Nが回数値N1[回]未満の場合には、算出されたクラッチK0での発熱量Qsが発熱量判定基準未満であるため、摩耗判定部100aは、クラッチK0が所定基準以上摩耗した摩耗状態にはないと判定する。一方、実行回数Nが回数値N1の場合には、算出されたクラッチK0での発熱量値Qs1[J]が発熱量判定基準(回数値N1における発熱量判定基準)以上であるため、摩耗判定部100aは、クラッチK0が所定基準以上摩耗した摩耗状態にあると判定する。これにより、摩耗判定部100aにおける以後の判定では、クラッチK0が所定基準以上摩耗した摩耗状態にあると判定されることとなる。
図1に戻り、停止要求判定部100bは、クラッチK0で差回転が生じるようなエンジン12の停止要求が行われたか否かを判定する。例えば、停止要求判定部100bでの判定は、以下のように行われる。HV走行モードでクラッチK0が係合した状態にあり、エンジン12が運転状態にあり、且つ停車状態にあって、運転者によって不図示のシフトレバーによりPシフトレンジが選択され且つエンジン12の起動スイッチであるイグニッションスイッチが切られた場合には、エンジン12の停止要求が行われたと判定される。Pシフトレンジは、自動変速機16がニュートラル状態とされて動力伝達経路PTが遮断され且つ駆動輪20が回転不能に機械的に固定されるレンジである。
摩耗判定部100aによりクラッチK0が所定基準以上摩耗した摩耗状態にあると判定され且つ停止要求判定部100bによりエンジン12の停止要求が行われたと判定された場合には、エンジン制御部100cは、差回転抑制制御によるエンジン12の停止処理を実行する。エンジン制御部100cによる差回転抑制制御におけるエンジン12の停止処理の実行中においては、オイルポンプ制御部100dは、エンジン回転速度Ne及びMG回転速度Nmgがそれぞれゼロになるまで電動オイルポンプEOPを駆動させて油圧制御回路40にオイルを圧送させる。具体的には、オイルポンプ制御部100dは、エンジン回転速度Ne及びMG回転速度Nmgがそれぞれゼロになったか否かを判定し、エンジン回転速度Ne及びMG回転速度Nmgがそれぞれゼロになるまで電動オイルポンプEOPを駆動させる。また、このエンジン制御部100cによる差回転抑制制御におけるエンジン12の停止処理の実行中において、クラッチ制御部100eは、エンジン回転速度Ne及びMG回転速度NmgがそれぞれゼロになるまでクラッチK0の係合状態を維持する。したがって、エンジン12が停止状態になるまで、電動オイルポンプEOPが駆動され、クラッチK0の係合状態が維持される。
摩耗判定部100aによりクラッチK0が所定基準以上摩耗した摩耗状態にはないと判定され且つ停止要求判定部100bによりエンジン12の停止要求が行われたと判定された場合には、エンジン制御部100cは、差回転許容制御によるエンジン12の停止処理を実行する。エンジン制御部100cによる差回転許容制御におけるエンジン12の停止処理の実行中においては、オイルポンプ制御部100dは、電動オイルポンプEOPを駆動させず、電動オイルポンプEOPから油圧制御回路40にオイルが圧送されない。また、このエンジン制御部100cによる差回転許容制御におけるエンジン12の停止処理の実行中においては、クラッチ制御部100eは、エンジン12の停止要求後であってエンジン12が停止状態になる前までにクラッチK0を係合状態から解放状態へ切り替えさせる。このように差回転許容制御によるエンジン12の停止処理では、電動オイルポンプEOPが駆動される場合に比べて燃費(電費)の悪化が回避される。
図3は、図1に示す電子制御装置100におけるクラッチK0の摩耗の発生を抑制する制御作動を説明するフローチャートの一例である。図3のフローチャートは、繰り返し実行される。
まず、停止要求判定部100bの機能に対応するステップS10において、エンジン12が運転状態にあるか否かが判定される。ステップS10の判定が肯定された場合は、ステップS20が実行される。ステップS10の判定が否定された場合は、リターンとなる。
停止要求判定部100bの機能に対応するステップS20において、クラッチK0が係合した状態にあるか否かが判定される。例えば、エンジン回転速度NeとMG回転速度Nmgとの回転速度差ΔN(=|Ne−Nmg|)が所定の零近傍の値(>0)以下である場合には、クラッチK0が係合した状態にあると判定される。この所定の零近傍の値は、クラッチK0が係合していることを判定するために予め定められた値である。ステップS20の判定が肯定された場合は、ステップS30が実行される。ステップS20の判定が否定された場合は、リターンとなる。
摩耗判定部100aの機能に対応するステップS30において、発熱量算出マップ及び摩耗状態判定マップに基づいてクラッチK0が所定基準以上摩耗した摩耗状態にあるか否かが判定される。ステップS30の判定が肯定された場合は、ステップS40が実行される。ステップS30の判定が否定された場合は、ステップS120が実行される。
停止要求判定部100bの機能に対応するステップS40において、車両10がPシフトレンジ状態にあるか否かが判定される。ステップS40の判定が肯定された場合は、ステップS50が実行される。ステップS40の判定が否定された場合は、リターンとなる。
オイルポンプ制御部100dの機能に対応するステップS50において、電動オイルポンプEOPの作動が開始される。そしてステップS60が実行される。
停止要求判定部100bの機能に対応するステップS60において、運転者によるエンジン停止操作、例えばイグニッションスイッチが切られる操作が行われたか否かが判定される。ステップS60の判定が肯定された場合は、ステップS70が実行される。ステップS60の判定が否定された場合は、リターンとなる。
クラッチ制御部100eの機能に対応するステップS70において、クラッチK0の係合状態が維持される。そしてステップS80が実行される。
エンジン制御部100cの機能に対応するステップS80において、エンジン12の停止処理が開始される。そしてステップS90が実行される。
オイルポンプ制御部100dの機能に対応するステップS90において、エンジン回転速度Ne及びMG回転速度Nmgがそれぞれゼロになったか否かが判定される。ステップS90の判定が肯定された場合は、ステップS100が実行される。ステップS90の判定が否定された場合は、再度ステップS90が実行される。
オイルポンプ制御部100dの機能に対応するステップS100において、電動オイルポンプEOPの作動が停止される。そしてステップS110が実行される。
クラッチ制御部100eの機能に対応するステップS110において、クラッチK0が解放される。そしてリターンとなる。
停止要求判定部100bの機能に対応するステップS120において、車両10がPシフトレンジ状態にあるか否かが判定される。ステップS120の判定が肯定された場合は、ステップS130が実行される。ステップS120の判定が否定された場合は、リターンとなる。
停止要求判定部100bの機能に対応するステップS130において、運転者によるエンジン停止操作、例えばイグニッションスイッチが切られる操作が行われたか否かが判定される。ステップS130の判定が肯定された場合は、ステップS140が実行される。ステップS130の判定が否定された場合は、リターンとなる。
エンジン制御部100cの機能に対応するステップS140において、エンジン12の停止処理が開始される。そしてステップS150が実行される。
クラッチ制御部100eの機能に対応するステップS150において、クラッチK0が解放される。そしてリターンとなる。
本実施例の車両10は、走行用駆動源であるエンジン12及び回転機MGと、エンジン12と回転機MGとの間に配置されたクラッチK0と、回転機MGの回転により駆動される機械式オイルポンプMOPと、回転機MGの回転とは独立して駆動される電動オイルポンプEOPと、を備える。
本実施例の電子制御装置100によれば、(a)クラッチK0が所定基準以上摩耗した摩耗状態にあるか否かを判定する摩耗判定部100aが備えられ、(b)クラッチK0が係合した状態で停車状態にあり且つ摩耗判定部100aによりクラッチK0が所定基準以上摩耗した摩耗状態にあると判定されると、エンジン12が停止させられる場合には、電動オイルポンプEOPが駆動されてクラッチK0が係合した状態を維持するためにエンジン回転速度Ne及びMG回転速度Nmgがそれぞれゼロになるまで電動オイルポンプEOPが駆動される。このような構成により、エンジン12が停止状態になるまでクラッチK0が係合した状態が維持されるため、エンジン12が停止させられる場合における差回転によるクラッチK0の摩耗の促進が抑制される。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
前述の実施例では、走行用駆動源は、所謂モータジェネレータである回転機MGであったが、これに限らない。例えば、走行用駆動源は、回転機MGの替わりに発電機機能を有さず電動機機能のみを有する電動機であっても良い。
前述の実施例では、停車中において回転機MGを任意の回転速度で回転させることが可能なように回転機MG(及び機械式オイルポンプMOP)と駆動輪20との間にトルクコンバータ14が設けられていたが、この態様に限らない。例えば、トルクコンバータ14の替わりに停車中に回転機MG(及び機械式オイルポンプMOP)と駆動輪20との間で走行用駆動力の伝達を切断可能なクラッチが設けられた構成であっても良い。
なお、上述したのはあくまでも本発明の実施例であり、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:ハイブリッド車両(車両)
12:エンジン(内燃機関)
100:電子制御装置(制御装置)
100a:摩耗判定部
EOP:電動オイルポンプ
K0:クラッチ
MG:回転機
MOP:機械式オイルポンプ
Ne:エンジン回転速度(内燃機関の回転速度)
Nmg:MG回転速度(回転機の回転速度)

Claims (1)

  1. 走行用駆動源である内燃機関及び回転機と、前記内燃機関と前記回転機との間に配置されたクラッチと、前記回転機の回転により駆動される機械式オイルポンプと、前記回転機の回転とは独立して駆動される電動オイルポンプと、を備えた車両の、制御装置であって、
    前記クラッチが所定基準以上摩耗した摩耗状態にあるか否かを判定する摩耗判定部を有し、
    前記クラッチが係合した状態で停車状態にあり且つ前記摩耗判定部により前記クラッチが前記所定基準以上摩耗した摩耗状態にあると判定されると、前記内燃機関を停止させる場合には、前記電動オイルポンプを駆動して前記クラッチを係合した状態を維持するために前記内燃機関及び前記回転機の回転速度がそれぞれゼロになるまで前記電動オイルポンプを駆動する
    ことを特徴とする車両の制御装置。
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