以下、本開示の製氷機の実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、製氷機1の外観斜視図である。なお、本明細書においては説明の便宜上、図1における上側および下側をそれぞれ製氷機1の上方および下方とし、同じく左上側および右下側をそれぞれ製氷機1の左方および右方とし、同じく左下側および右上側をそれぞれ製氷機1の前方および後方として説明する。
製氷機1は、押ボタン式のアイスディスペンサである。製氷機1は、図1乃至図3に示すように、直方体状に形成されたハウジング1aの前側部に、載置部1b、放出部1c、押ボタン1d、取付部1e、および、容器検出センサ1fが配置されている。
載置部1bは、ハウジング1aの前側部に形成された窪み部1a1の底面に、使用者が氷を入れるコップ等を置くことができるように設けられている。載置部1bは、ハウジング1aの内部に排水可能な、すのこ状に形成されている。載置部1bの直下には、後述するドレインパン50が配置されている(図3)。載置部1bから内部に排出された水は、ドレインパン50によって受け止められて外部に排出される。
放出部1cは、製氷機1の内部で製造された氷を、載置部1bに向けて放出するものである。放出部1cは、ハウジング1a内における載置部1bの直上にて、左右方向において中央部に配置されている。放出部1cの詳細は後述する。
押ボタン1dは、使用者によって押圧可能に設けられている。押ボタン1dが押圧されることにより、氷が放出部1cから所定量放出される。
取付部1eは、容器2が着脱可能に取り付けられるものである。取付部1eは、放出部1cと載置部1bとの間にて容器2を取り付ける。取付部1eは、後述する容器2の鍔部2aと嵌合するように、左右に対となるように形成されている。取付部1eは、窪み部1a1の後端面1a2から、前方に向けて前後方向に沿って、断面L字状に突出するように形成されている。
容器2は、取付部1eに取り付けられた状態にて、放出部1cに向けて開口する直方体状に形成されている。容器2は、図2乃至図4に示すように、鍔部2aおよびドレイン部2bを備えている。
鍔部2aは、容器2の上端にて全周に亘って形成されている。また、鍔部2aの後側部には、磁石2c(例えば永久磁石)が取り付けられている(図3)。
ドレイン部2bは、容器2内の液体を下方に排出するものである。ドレイン部2bは、具体的には、容器2の底部における右端部にて筒状に形成されている。ドレイン部2bは、容器2が取付部1eに取り付けられた状態にて、載置部1bの直上に、かつ、左右方向において放出部1cから離れた位置に配置されている。
容器2を取付部1eに取り付ける場合、作業者は、容器2の位置を、取付部1eの前方にて鍔部2aが取付部1eに嵌まる位置に合わせ、容器2を後方に向けて移動させる。鍔部2aの後端が窪み部1a1の後端面1a2に当たることで、容器2の取付が完了する。容器2が取付部1eに取り付けられた状態にて、放出部1cから氷が放出された場合、その氷が容器2内に貯留される(詳細は後述する)。
容器検出センサ1fは、取付部1eに容器2が取り付けられたことを検出するセンサである。容器検出センサ1fは、磁気スイッチである。容器検出センサ1fは、ハウジング1aの内側において、取付部1eに容器2が取り付けられた場合に容器2に配置された磁石2cに対向する上側の位置に配置されている。磁石2cに対向する後側の位置に配置された場合、容器2が取付部1eに完全に取り付けられる前(容器2の挿入が不十分な場合)でも誤検出をする可能性が高いためである。容器検出センサ1fは、取付部1eに容器2が取り付けられた場合に磁石2cの磁気に応じて、後述する制御装置60にオン信号を出力する。
製氷機1は、図5に示すように、ハウジング1a内に、冷媒サイクル部10、製氷部20、水を貯留する貯水タンク30、オゾン水生成部40,ドレインパン50および制御装置60を備えている。貯水タンク30は、「タンク」の一例である。制御装置60は、「制御部」の一例である。
冷媒サイクル部10は、冷凍サイクルによって貯水タンク30から供給される水を冷却して、氷を製造するものである。冷媒サイクル部10は、圧縮機11、凝縮器12、膨張弁13、および、冷却器14(蒸発器)、並びに、製氷時に圧縮機11が駆動することにより、この順に冷媒が循環する冷媒配管15を備え、冷凍サイクルを構成するものである。冷却器14は、製氷部20の一部を構成する。
製氷部20は、氷を製造するものである。製氷部20は、冷却円筒21、冷却器14、オーガ22、駆動装置23、および、ホッパ24を備えている。冷却円筒21は、「製氷体」の一例である。ホッパ24は、「貯氷部」の一例である。
冷却円筒21は、ステンレスによって円筒状に形成されている。冷却円筒21の外周には、製氷時に冷媒が流れる管状の冷却器14が巻き付けられている。冷却円筒21の内側には、オーガ22(回転刃)が冷却円筒21と同軸に、かつ、冷却円筒21に対して相対的に回転可能に配置されている。
オーガ22の下端部は、下部軸受22aによって回転可能に支持されている。一方、オーガ22の上端部は、上部軸受22bによって回転可能に支持されている。駆動装置23は、オーガ22を回転させるものである。
ホッパ24は、冷却円筒21から導出された氷を貯留するものである。ホッパ24は、中空の箱状に形成されている。ホッパ24の底面には、冷却円筒21の上端(一端)が接続されている。また、ホッパ24の底部において、上部軸受22bが保持されている。この上部軸受22bには、冷却円筒21の内側とホッパ24の内側とを接続し、通過する氷を圧縮する通路(不図示)が設けられている。
また、ホッパ24には、ホッパ24に貯留された氷を放出する放出口24aが形成されている。放出口24aの周辺部については後述する。
冷却円筒21の内側に貯水タンク30に貯留された水が供給されて、冷却器14によって冷却されることにより、冷却円筒21の内周面に氷が生成される。この氷が、回転駆動するオーガ22によって削り取られるとともに、下方から上方に向けて移送される。さらに、この氷が上部軸受22bの通路を通過するときに圧縮されることにより、氷片が生成される。この氷片がホッパ24内に導出されて貯留される。
貯水タンク30は、給水部31、タンク部32、および、フロートスイッチ33を備えている。給水部31とタンク部32とは一体的に形成されている。
給水部31は、タンク部32に水を供給するものである。給水部31は、タンク部32の上側にて、中空の箱状に形成されている。給水部31の上壁には、第1配管51の第1端が接続されている。第1配管51の第2端は、給水栓51aを介して、水道管Waが接続されている。第1配管51には、ノーマルクローズ型の第1電磁弁51bが配置されている。水道管Waは、「供給源」の一例である。
第1電磁弁51bが通電されることにより開状態になった場合、水道管Waの水が第1配管51を介して給水部31内に供給される。第1電磁弁51bの通電状態は、制御装置60によって制御される。
また、給水部31の右側部には、給水部31の内外を連通させる開口部31aが形成されている。また、給水部31の右側部には、開口部31aと連通する第2配管52の第1端が接続されている。第2配管52の第2端は、後述する第5配管55に接続されている。また、給水部31の底壁には、給水部31内に供給された水をタンク部32に導出する導出部31bが形成されている。
タンク部32は、給水部31から供給された水を貯留するものである。タンク部32は中空の箱状に形成され、第1貯留部32aおよび第2貯留部32bが、後述する第1堰部32a1によって仕切られて左右方向に並べて形成されている。
第1貯留部32aは、給水部31の下側に配置され、給水部31から導出された水を貯留するものである。第1貯留部32aの上壁に、給水部31の導出部31bが配置されている。第1貯留部32aと第2貯留部32bとの間の側壁には、第1堰部32a1が形成されている。第1貯留部32aの水位が第1堰部32a1の高さより高くなった場合、第1貯留部32aに貯留された水が第1堰部32a1を乗り越えて第2貯留部32bに導出される。
第2貯留部32bは、第1貯留部32aから導出された水を貯留するものである。第2貯留部32bの底壁には、第3配管53の第1端が接続されている。第3配管53の第2端は、貯水タンク30および冷却器14よりも下方にて冷却円筒21に接続されている。
また、冷却円筒21には、第4配管54の第1端が、第3配管53の第2端と対向する位置に接続されている。第4配管54の第2端は、ドレインパン50の左端部に向けて開口する。第4配管54には、ノーマルクローズ型の第2電磁弁54aが配置されている。
第2電磁弁54aが通電されることにより開状態になった場合、第2貯留部32bに貯められた水が、第3配管53、冷却円筒21および第4配管54を介して、ドレインパン50に排出される。一方、第2電磁弁54aが閉状態である場合、第3配管53を介して第2貯留部32bと冷却円筒21とが接続されているため、第2貯留部32bの水位と、冷却円筒21の水位とが同じとなる。第2電磁弁54aの通電状態は、制御装置60によって制御される。
また、第2貯留部32bには、第2堰部32b1および排水部32b2が設けられている。第2堰部32b1の高さは、第1堰部32a1の高さより低く形成されている。排水部32b2は、第2堰部32b1の高さにて上方に向けて開口する開口部である。排水部32b2には、第5配管55の第1端が接続されている。第5配管55の第2端は、ドレインパン50の右端部に向けて開口する。
第2貯留部32bの水位が、第2堰部32b1の高さよりも高くなった場合、第2貯留部32bに貯められた水が第2堰部32b1を乗り越えて排水部32b2から流出する。排水部32b2から流出した水は、第5配管55を介して、ドレインパン50に導出される。
また、第5配管55には、第6配管56の第1端が接続されている。第6配管56の第2端は、ホッパ24の底部に接続されている。ホッパ24に貯められた氷が溶けることにより生じた水は、第6配管56および第5配管55を介してドレインパン50に導出される。
フロートスイッチ33は、第2貯留部32bの水位を検出するものである。フロートスイッチ33によって検出された水位(以下、検出水位と記載する。)は、制御装置60に出力される。検出水位が第2堰部32b1の高さより低く、予め定められた水位である第1水位以下である場合、制御装置60は、第1電磁弁51bに通電する。これにより、第1電磁弁51bが開状態になるため、給水部31および第1貯留部32aを介して第2貯留部32bに水が供給される。
第2貯留部32bに水が供給されることによって、検出水位が、予め定められた水位である第2水位以上となった場合、制御装置60は、第1電磁弁51bを非通電にする。これにより、第1電磁弁51bが閉状態となるため、給水部31への給水が停止する。第2水位は、第1水位より高く、かつ第2堰部32b1の高さより低い水位に設定されている。製氷時においては、第2貯留部32bの水位が第1水位と第2水位との間となるように制御される。すなわち、製氷時において、第2貯留部32b、第3配管53、冷却円筒21および第4配管54には、水が貯留される。
オゾン水生成部40は、第1貯留部32aに貯留された水を用いてオゾン水を生成するものである。オゾン水生成部40は、供給管41、ポンプ42、オゾン水生成装置43および第3電磁弁44を備えている。供給管41は、「給水管」の一例である。第3電磁弁44は、「バルブ」の一例である。
供給管41は、第1貯留部32aの底部と第2貯留部32bとの上壁とを接続する配管である。供給管41は、第1貯留部32aに貯留された水を第2貯留部32bに供給する。供給管41には、第1貯留部32aから第2貯留部32bに向けて、ポンプ42、オゾン水生成装置43、配管継手41a、および、第3電磁弁44がこの順に配置されている。配管継手41aは、「分岐配管」の一例である。
ポンプ42は、第1貯留部32aから第2貯留部32bに向けて水を送出するものである。ポンプ42は、制御装置60によって制御される。
オゾン水生成装置43は、通電されることにより、供給された水を電気分解してオゾン水を生成し、オゾン水を導出するものである。ポンプ42が駆動されることによって第1貯留部32aから供給される水をオゾン水生成装置43が電気分解してオゾン水を導出する。
オゾン水生成装置43によって生成されるオゾン水の濃度は、水の流量(単位時間当たりの流量)およびオゾン水生成装置43への通電量(単位時間当たりの通電量)によって制御される。流量は、ポンプ42の駆動量によって制御される。通電量は、制御装置60によって制御される。オゾン水生成装置43から供給管41を介して第2貯留部32bに供給されたオゾン水は、第2貯留部32bにて貯留される。
配管継手41aは、オゾン水生成装置43から導出されたオゾン水を、供給管41の第2貯留部32b側および第7配管57へ導出するものである。第7配管57は、配管継手41aとノズル70とを接続し、配管継手41aから導出されたオゾン水をノズル70に供給するものである。ノズル70の詳細は後述する。
第3電磁弁44は、ノーマルクローズ型の電磁弁である。第3電磁弁44が通電されることにより開状態である場合、ポンプ42が駆動することにより、オゾン水生成装置43にて生成されたオゾン水が供給管41を介して第2貯留部32bへ導出される。またこの場合、ポンプ42が駆動したときにおいても、オゾン水が第7配管57に導出されることが抑制されるように、配管継手41aの流路抵抗が設定されている。
第3電磁弁44が非通電であることにより閉状態である場合、第3電磁弁44から第2貯留部32bへのオゾン水の導出が規制される。またこの場合、ポンプ42が駆動することにより、オゾン水生成装置43にて生成されたオゾン水が第7配管57へ導出される。
また、第1配管51には、第8配管58の第1端が接続されている。第8配管58の第2端には、吐水部80が接続されている。第8配管58には、ノーマルクローズ型の第4電磁弁58aが配置されている。第4電磁弁58aの通電状態は、制御装置60によって制御される。
吐水部80は、シュータ26の下端部に配置され、水を載置部1bに向けて吐出するものである。吐水部80から吐出された水は、飲料水として利用される。容器2が取付部1eに取り付けられた場合、吐水部80は、容器2内に水を吐出するように配置されている(図3)。第4電磁弁58aが通電されることにより開状態となった場合、給水栓51aから供給される水が第1配管51および第8配管58を介して、吐水部80から吐水される。
ドレインパン50は、排水を受け止めて、外部に排出するものである。ドレインパン50は、上側を開放する箱状に形成されている。ドレインパン50は、第3貯留部50a、第3堰部50bおよび排出部50cを備えている。
第3貯留部50aは、ドレインパン50の右端部に凹状に形成され、第5配管55の第2端から導出された水を貯留するものである。第3堰部50bは、第3貯留部50aの左側壁に形成されている。第3貯留部50aの水位が第3堰部50bの高さより高くなった場合に、第3貯留部50aに貯められた水が第3堰部50bを乗り越えて、ドレインパン50の底面を排水部32b2に向かって流れる。排水部32b2は、ドレインパン50の底壁の左端部に形成され、水を外部に排出するものである。
制御装置60は、製氷機1を統括制御するものである。制御装置60は、後述する氷排出制御およびオゾン水洗浄制御を実行する。
次に、放出口24aの周辺部について図6乃至図9を用いて説明する。放出口24aの周辺部には、落下ガイド24b、シャッタ25、シャッタ駆動部25a、および、シュータ26が配置されている。
落下ガイド24bは、放出口24aから放出された氷を、シュータ26の内側にガイドするものである。落下ガイド24bは、放出口24aから後方から前方に向かうにしたがって、上方から下方に向かうに延びるように形成されている。落下ガイド24bは、前後方向に直交する切断面がU字状となる板状に形成されている。
また、落下ガイド24bは、貫通穴24b1が形成されている。貫通穴24b1は、落下ガイド24bの底壁にて上下方向に貫通する穴である。
シャッタ25は、ホッパ24の放出口24aを開閉するものである。シャッタ25が閉位置P1に位置することによって放出口24aが閉状態となったとき(図6)、ホッパ24に貯留された氷の放出が規制される。一方、シャッタ25が開位置P2に位置することによって放出口24aが開状態となったとき(図7)、ホッパ24に貯留された氷が放出口24aから放出される。
シャッタ駆動部25aは、シャッタ25を閉位置P1と開位置P2との間にて変位させるものである。シャッタ駆動部25aは、ソレノイド25a1およびリンク機構によって構成されるリンク機構部25a2を備えている。ソレノイド25a1が非通電状態である場合、シャッタ25が閉位置P1に位置する。ソレノイド25a1が通電された場合、ソレノイド25a1の駆動に応じてリンク機構部25a2が動作して、シャッタ25が開位置P2に位置する。
また、リンク機構部25a2は、板状に形成された板部材25a3を有している。板部材25a3は、シャッタ25が閉位置P1に位置する場合に落下ガイド24bの上方にて、落下ガイド24bに対向する対向面S1を有している。対向面S1は、具体的には、落下ガイド24bの上側面S2aに対向し、貫通穴24b1の直上に位置する(図6および図8)。
板部材25a3は、シャッタ25が閉位置P1に位置する場合に、後述するノズル70から噴出された水が対向面S1に当たったとき、その水を、落下ガイド24bの上側面S2aに向けて跳ね返すように形成されている。
シュータ26は、筒状に形成され、落下ガイド24bによってガイドされた氷を、上方から下方に上下方向に沿って向かう方向にガイドするものである。シュータ26の内側に、落下ガイド24bが配置される。
シャッタ駆動部25aが作動して、シャッタ25が閉位置P1から開位置P2に変位した場合(図7)、放出口24aが開放され、ホッパ24内の氷が放出される。放出口24aから放出した氷は、落下ガイド24bを介して、シュータ26から下方に向けて放出される。
上述した放出口24a、落下ガイド24b、シャッタ25、シャッタ駆動部25a、および、シュータ26によって、放出部1cが構成される。放出部1cは、取付部1eに容器2が取り付けられた場合に、ホッパ24に貯留された氷を容器2内に放出する(詳細は後述する)。
次に、ノズル70の詳細について、図6乃至図12を用いて説明する。ノズル70は、放出口24aの周辺部に向けて、オゾン水を噴出するものである。
ノズル70は、噴出部71、および、噴出部71と第7配管57とを接続する接続管72を備えている。噴出部71は、接続管72を介して第7配管57からオゾン水が供給され、放出口24aの周辺部に向けて噴出する。噴出部71は、具体的には、落下ガイド24bおよびシュータ26の内周面に向けてオゾン水を噴出する。
噴出部71は、シュータ26の内側にて、落下ガイド24bの下側面S2b側に配置されている(図6乃至図9)。噴出部71は、具体的には、落下ガイド24bの貫通穴24b1より下方、かつ、落下ガイド24bより後方に配置されている。
噴出部71は、中空の円柱状に形成されている(図10乃至図12)。噴出部71の底壁に接続管72の一端が接続されている。噴出部71には、6つの噴出穴71a〜71fが形成されている。
第1〜3の噴出穴71a〜71cは、噴出部71の上壁に形成され、落下ガイド24bに向けてオゾン水を噴出する。第1〜3の噴出穴71a〜71cは、具体的には、上方に向けて上下方向に沿ってオゾン水を噴出する(矢印W1)。第1の噴出穴71aは、噴出したオゾン水が落下ガイド24bの貫通穴24b1を通るように配置されている。すなわち、第1の噴出穴71aは、貫通穴24b1の直下に配置されている(図9)。
第2〜3の噴出穴71b,71cは、噴出したオゾン水が落下ガイド24bの下側面S2bに当たるように配置されている。第2〜3の噴出穴71b,71cは、具体的には、第1の噴出穴71aを含む直線上に、左右方向に並べて配置されている(図10)。
第4〜6の噴出穴71d〜71fは、噴出部71の周側壁に形成され、シュータ26の内周面に向けてオゾン水を噴出する(図6乃至図9、図11及び図12)。第4の噴出穴71dは、周側壁の前側部に形成され、シュータ26の内周面の前側に当たるように、前方に向けて上下方向に直交する面に沿ってオゾン水を噴出する(矢印W2a)。
第5の噴出穴71eは、周側壁において第4の噴出穴71dより左方に形成され、シュータ26の内周面の左側に当たるように、左前方に向けて上下方向に直交する面に沿ってオゾン水を噴出する(矢印W2b)。第6の噴出穴71fは、周側壁において第4の噴出穴71dより右方に形成され、シュータ26の内周面の右側に当たるように、右前方に向けて上下方向に直交する面に沿ってオゾン水を噴出する(矢印W2c)。
次に、制御装置60が実行する氷排出制御およびオゾン水洗浄制御について説明する。制御装置60は、氷排出制御およびオゾン水洗浄制御を、この順に連続して行う。
氷排出制御は、容器2が取付部1eに取り付けられた場合に、放出部1cがホッパ24内の氷を自動で排出して、氷が処分される制御である。氷排出制御について図13のフローチャートを用いて、放出口24aおよび各電磁弁51b,54a,44,58aが閉状態であるときから説明する。
制御装置60は、S10にて、容器2が取付部1eに取り付けられたか否かを判定する。容器2が取付部1eに取り付けられていない場合、磁石2cが容器検出センサ1fに近づいていないため、容器検出センサ1fからオン信号が出力されない。この場合、制御装置60は、S10にてNOと判定し、S10を繰り返し実行する。
容器2が取付部1eに取り付けられて、磁石2cが容器検出センサ1fに近づいた場合、容器検出センサ1fからオン信号が出力される。この場合、制御装置60は、S10にてYESと判定し、S11にて容器2内へ水の放出を開始する。
制御装置60は、具体的には、第4電磁弁58aを開状態にする。これにより、吐水部80から水が容器2内に放出される。容器2内に放出された水は、容器2の底面の中央部に当たった後、底面を流れてドレイン部2bから排出される。ドレイン部2bから排出された排水は、ドレインパン50に受け止められて、外部に排出される。
続けて、制御装置60は、S12にて、放出口24aを第1所定時間、開状態にする。第1所定時間は、放出口24aから放出される氷の量が、例えば容器2の容量のおよそ1/4に相当する量となる時間である。
制御装置60は、具体的には、シャッタ駆動部25aによってシャッタ25を変位させ、放出口24aの開状態を第1所定時間維持する。これにより、放出口24aから落下ガイド24bおよびシュータ26を介して、容器2の容量のおよそ1/4の量の氷が容器2内に放出される。
さらに、制御装置60は、S13にて、放出口24aを第2所定時間、閉状態にする。第2所定時間は、例えば、容器2内の氷の大部分が、吐水部80から吐出された水に溶かされる時間である。
制御装置60は、具体的には、シャッタ駆動部25aによってシャッタ25を変位させ、放出口24aの閉状態を第2所定時間維持する。これにより、容器2内へ氷が放出されない状態にて、容器2内の氷の大部分が溶かされる。
容器2内の氷が溶けることにより生じた水は、吐水部80から放出された水とともに、ドレイン部2bから排水として排出され、ドレインパン50に受け止められて外部に排出される。
続けて、制御装置60は、S14にて、放出口24aの開閉を所定回数繰り返したか否かを判定する。所定回数は、季節または外気温等によって予め定められた所定の回数であり、ホッパ24内の氷の大部分を溶かすために必要な放出口24aの開閉回数である。所定回数は、季節または外気温、容器2の容量、及び、ホッパ24の容量等によって予め定められる。
放出口24aの開閉が所定回数繰り返されていない場合、制御装置60は、S14にて、NOと判定し、S12およびS13を再び実行する。このように、放出口24aを開閉するようにシャッタ25の変位を繰り返すことで、ホッパ24内の氷が、所定量ずつ容器2の中に放出され、その都度、吐水部80から吐出された水によって、容器2内の氷が溶かされる。
放出口24aの開閉が所定回数繰り返された場合、制御装置60は、S14にてYESと判定する。この場合、放出口24aの開閉が所定回数繰り返されることにより、ホッパ24内の氷の大部分が容器2に放出され、容器2内の氷の大部分が溶かされて排出されている。
続けて、制御装置60は、S15にて、水の放出を停止する。制御装置60は、具体的には、第4電磁弁58aを閉状態にする。これにより、氷排出制御が終了する。このように、制御装置60は、氷排出制御において、氷の放出を断続的に行う。
氷排出制御が終了したことに応じて、制御装置60は、オゾン水洗浄制御を開始する。オゾン水洗浄制御は、氷や水が通る部位をオゾン水によって洗浄する制御である。オゾン水洗浄制御について図14のタイミングチャートを用いて説明する。図14の時刻t0の状態を初期状態とし、初期状態においては、放出口24aおよび各電磁弁51b,54a,44,58aが閉状態であり、第2貯留部32bの水位が第2水位である。このとき、冷却円筒21の水位は、第2貯留部32bの水位と同じ水位である。
制御装置60は、オゾン水洗浄制御を開始すると、第1時刻t1にて第2電磁弁54aを閉状態から開状態へ移行させる。これにより第2貯留部32bおよび冷却円筒21に貯留する水が排出される。この状態は第1時刻t1から第3所定時間T3継続される。第3所定時間T3は、第2貯留部32bおよび冷却円筒21に貯められた水が排出される時間である。第3所定時間T3に排出される水の量は、第2貯留部32bおよび冷却円筒21に貯められた全ての量でもよく、大部分の量でもよい。
第1時刻t1から第3所定時間T3の間、第2電磁弁54aの開状態が維持されると、第2貯留部32bに貯められた水の大部分または全てが、第3配管53および第4配管54を介して、ドレインパン50に導出される。また、冷却円筒21に貯められた水の大部分または全てが、第4配管54を介して、ドレインパン50に導出される。
第1時刻t1から第3所定時間T3が経過した第2時刻t2になると、制御装置60は、オゾン水を生成する。制御装置60は、具体的には、第2時刻t2に第2電磁弁54aを閉状態にするとともに、第1電磁弁51b及び第3電磁弁44を開状態にし、ポンプ42を駆動して、オゾン水生成装置43に通電する。これにより、水道管Waから第1配管51を介して第1貯留部32aに供給された水が、ポンプ42によって供給管41を介してオゾン水生成装置43に供給される。オゾン水生成装置43にて水が電気分解されてオゾン水が生成され、オゾン水が供給管41を介して第2貯留部32bに導出される。
このとき、第2貯留部32bに貯められたオゾン水のオゾン濃度が所定濃度となるように、ポンプ42およびオゾン水生成装置43が制御される。所定濃度は、オゾン水によって洗浄される部位が十分に除菌される濃度に設定されている。
第2時刻t2に開始されたオゾン水生成装置43の通電とポンプ42の駆動は、後述する第5時刻t5まで継続される。
また、第2時刻t2以降、後述する第5時刻t5までの間、第1電磁弁51bの開閉制御は第1貯留部32aの水が第1堰部32a1を超えて第2貯留部32bに流入しないように所定の時間で制御される。
第2時刻t2以後、オゾン水が第2貯留部32bに導出されることで、第2貯留部32bの水位が上昇して第2水位となったことが検知される。この第2水位が検知された時刻を第3時刻t3とすると、第3時刻t3に制御装置60は、第3電磁弁44を閉状態にする。これにより、第2貯留部32bの水位が第2水位となる量のオゾン水が生成される。このとき、オゾン水は、第2貯留部32b、第3配管53、冷却円筒21、および、第4配管54における第2電磁弁54aより冷却円筒21側に貯留される。
制御装置60は、第3時刻t3に、第3電磁弁44を閉状態にすると同時に、駆動装置23を制御して、オーガ22の回転を開始する。これにより、冷却円筒21に貯められたオゾン水が攪拌されることによって脱気して、オゾンガスが発生する。このオゾンガスが冷却円筒21から、氷が通過する上部軸受22bの通路を通って、ホッパ24内に流入する。ホッパ24内に流入したオゾンガスが、ホッパ24内を除菌する。オーガ22の回転動作は後述する第6時刻t6まで継続される。
第3時刻t3には、放出口24aの周辺部に対する洗浄制御も開始される。具体的には、制御装置60が、第3電磁弁44を閉状態にした状態にてポンプ42を駆動することにより、第1貯留部32aに貯留された水が、供給管41、オゾン水生成装置43および配管継手41aを介して、第7配管57ひいてはノズル70に供給される。この放出口24aの周辺部の洗浄は第4所定時間T4(例えば30秒間)継続される。
これらにより、オゾン水生成装置43にて生成されたオゾン水が、ノズル70に供給される。ノズル70は、オゾン水を放出口24aの周辺部に噴出する。
第1の噴出穴71aから矢印W1の方向に噴出されたオゾン水は、貫通穴24b1を通って板部材25a3の対向面S1に当たり(図6および図8)、落下ガイド24bの底壁の上側面S2aに向けて跳ね返される。跳ね返されたオゾン水は、落下ガイド24bの上側面S2aに当たり、落下ガイド24bの外表面に沿って下方に向けて流れる。
また、第2〜3の噴出穴71b,71cから矢印W1の方向に噴出されたオゾン水は、落下ガイド24bの下側面S2bに当たり、落下ガイド24bの外表面に沿って下方に向けて流れる。
このように、第1〜3の噴出穴71a〜71cから噴出されたオゾン水が落下ガイド24bの外表面を流れることにより、落下ガイド24bが洗浄される。また、第1の噴出穴71aから噴出されたオゾン水が貫通穴24b3を通って板部材25a3の対向面S1に当たることにより、対向面S1が洗浄される。
第4の噴出穴71dから矢印W2aの方向に噴出されたオゾン水は、シュータ26の内周面の前側に当たる(図6及び図9)。第5の噴出穴71eから矢印W2bの方向に噴出されたオゾン水は、シュータ26の内周面の左側に当たる(図8及び図9)。第6の噴出穴71fから矢印W2cの方向に噴出されたオゾン水は、シュータ26の内周面の右側に当たる(図8及び図9)。シュータ26の内周面に当たったオゾン水は、シュータ26の内周面に沿って下方に流れる。
このように、第4〜6の噴出穴71d〜71fから噴出されたオゾン水がシュータ26の内周面を流れることにより、シュータ26の内周面が洗浄される。
また、板部材25a3の対向面S1、落下ガイド24bの上側面S2aおよび下側面S2b、並びに、シュータ26の内周面に当たったオゾン水の一部が飛び散って、その飛沫が落下ガイド24bの外表面の全体およびシュータ26の内周面の全体に行き届く。よって、落下ガイド24bの外表面およびシュータ26の内周面の全体がオゾン水によって洗浄される。
上述した実施形態では、落下ガイド24bに対向する対向面S1は板部材25a3が有しているが、シャッタ25が対向面S3を備えてもよい。例えば、図7に示すように、シャッタ25が開位置P2に位置する場合に対向面S3が落下ガイド24bに対向する。この場合、シャッタ25が開位置P2に位置するときに、ノズル70の第1の噴出穴71aからオゾン水が噴出され、シャッタ25の対向面S3にてオゾン水が跳ね返される。また、この場合、放出口24aが開放されているため、シャッタ25の対向面S3に当たったオゾン水の一部が飛び散ってホッパ24内に流入する。これにより、ホッパ24内における放出口24aの周辺部および対向面S3が洗浄される。
落下ガイド24bの外表面を洗浄したオゾン水およびシュータ26の内周面を洗浄したオゾン水は、シュータ26から排出されて容器2に受け止められ、さらに、容器2およびドレインパン50を介して、外部に排出される。
制御装置60は、第3時刻t3から第4所定時間T4が経過した第4時刻t4に放出口24aの周辺部の洗浄を終了し、ドレインパン50を第5所定時間T5(例えば30秒間)洗浄する。
制御装置60は、具体的には、ポンプ42の駆動、オゾン水生成装置43への通電および第1貯留部32aへの水の補給を継続して、第3電磁弁44を閉状態から開状態に切り替える。これにより、配管継手41aからノズル70へのオゾン水の供給、ひいては、ノズル70から放出口24aの周辺部へのオゾン水の噴出が停止する。一方、配管継手41aから供給管41を介して第2貯留部32bへオゾン水の供給が開始される。
また、制御装置60は、フロートスイッチ33の検出水位に関わらず、第3電磁弁44を開状態にする。このため、第2貯留部32bの水位が第2水位を超えて上昇する。第2貯留部32bの水位が第2堰部32b1より高くなった場合、第2貯留部32bのオゾン水が第2堰部32b1を乗り越えて排水部32b2から第5配管55を介してドレインパン50に排出される。
ドレインパン50に排出されたオゾン水は、第3貯留部50aに貯留される。オゾン水がさらにドレインパン50に排出されることにより、第3貯留部50aの水位が上昇して第3堰部50bの高さを超えた場合、オゾン水が第3堰部50bを乗り越えて、ドレインパン50の底面を第3堰部50bから排出部50cに向けて左方に流れる。これにより、第3貯留部50aおよびドレインパン50の底面が洗浄される。ドレインパン50を洗浄したオゾン水は、排出部50cから外部に排出される。またこのとき、第5配管55もオゾン水によって洗浄される。
制御装置60は、第4時刻t4から第5所定時間T5経過した時点の第5時刻t5にドレインパン50の洗浄を終了する。制御装置60は、具体的には、ポンプ42の駆動およびオゾン水生成装置43への通電を停止し、第1電磁弁51bを閉状態にする。これにより、オゾン水の生成およびドレインパン50へのオゾン水の排出が停止する。
制御装置60は、第5時刻t5から第6所定時間T6(例えば5分程度)経過した第6時刻t6までオーガ22の駆動を継続し、第6時刻t6にオーガ22の駆動を停止させる。これにより、オゾン水の脱気が停止する。
さらに、制御装置60は、第6時刻t6以降に、第2貯留部32bおよび冷却円筒21に貯留するオゾン水を排出する動作を行っても良い。具体的には、制御装置60が、15秒程度の時間、第2電磁弁54aを開状態にする。第2電磁弁54aの開状態が間維持されると、第2貯留部32b内のオゾン水が、第3配管53および第4配管54を介して、ドレインパン50に導出される。また、冷却円筒21内のオゾン水も、第4配管54を介して、ドレインパン50に導出される。また、このとき、第3配管53および第4配管54もオゾン水によって洗浄される。第3配管53および第4配管54は、「配管」の一例である。
以上により、オゾン水洗浄制御が終了する。これに応じて、製氷機1は、使用者による製氷の指示を待つ待機状態となる。
以上のように、制御対象の各部品の動作タイミング(時刻)を考慮してオゾン水洗浄制御を行うことにより、オゾン水を用いた製氷機1の洗浄時間を短縮することができる。本実施形態では、ホッパ24の内部洗浄(第3時刻t3のオーガ駆動開始から第6時刻t6のオーガ駆動停止まで)を実行させるのと並行して、放出口24a周辺の洗浄(第3時刻t3から第4時刻t4)およびドレインパン50の洗浄(第4時刻t4から第5時刻t5)を実行させることにより、製氷機1の内部の洗浄を短時間で行うことができる。
なお、上述した氷排出制御およびオゾン水洗浄制御は、製氷機1が店舗に置かれている場合、店舗の閉店後に作業者が容器2を取付部1eに取り付けることにより実行される。また、氷排出制御およびオゾン水洗浄制御が定期的(例えば24時間毎)に実行されるようにしてもよく、氷排出制御の実行を省略してオゾン水洗浄制御のみが実行されるようにしてもよい。
上述した実施形態によれば、製氷機1は、供給管41に配置され、オゾン水を生成するオゾン水生成装置43と、供給管41から供給されたオゾン水、および、氷の製造に用いられる水を貯留する貯水タンク30と、貯水タンク30に接続され、貯水タンク30に貯留されたオゾン水及び水が供給される第3配管53および第4配管54と、第3配管53および第4配管54に接続され、貯水タンク30に貯留されたオゾン水及び水が供給される製氷部20と、オゾン水の供給と水の供給とを切り替える制御装置60と、を備える。
これによれば、貯水タンク30、第3配管53、第4配管54、および製氷部20にオゾン水が供給され、オゾン水によって洗浄される。よって、製氷機1の清潔性を向上させることができる。また、オゾン水生成装置43が供給管41に配置されるため、例えば貯水タンク30の内部にオゾン水を生成するための電極が配置されている場合に比べて、オゾン水生成装置43のメンテナンス性が向上する。
また、貯水タンク30は、水道管Waから供給された水を貯留する第1貯留部32aおよびオゾン水を貯留する第2貯留部32bを有している。供給管41は、第1貯留部32aに貯留された水を導入して、オゾン水生成装置43によってオゾン水を生成し、オゾン水を第2貯留部32bに導出する。
これによれば、水道管Waから供給されて第1貯留部32aに貯留される水の量を調整することにより、オゾン水を生成する量を簡便に調整することができる。
また、製氷機1は、氷を放出する放出口24aと、貯水タンク30に貯留されたオゾン水が供給され、放出口24aの周辺部に向けてオゾン水を噴出するノズル70と、放出口24aの周辺部の下方に配置されるとともに、貯水タンク30に貯留されたオゾン水が供給され、外部に排出するドレインパン50と、をさらに備えている。制御装置60は、ドレインパン50およびノズル70にオゾン水を供給する。制御装置60は、ノズル70へのオゾン水の供給を停止した後、ドレインパン50へのオゾン水の供給を停止する。
これによれば、放出口24aの周辺部に噴出されたオゾン水が、放出口24aの周辺部を洗浄した後に落下して、ドレインパン50に受け止められる。また、放出口24aの周辺部へのオゾン水の噴出が停止した時点においては、ドレインパン50へオゾン水が供給されている。よって、放出口24aの周辺部を洗浄して落下したオゾン水が、ドレインパン50に供給されたオゾン水によって洗い流される。したがって、ドレインパン50の清潔性を向上させることができる。
また、製氷機1は、供給管41に配置され、オゾン水を貯水タンク30およびノズル70に向けて流す配管継手41aと、供給管41における配管継手41aより下流側に配置され、開状態である場合に配管継手41aから貯水タンク30に向けてオゾン水が流れ、閉状態である場合に配管継手41aからノズル70に向けてオゾン水が流れる第3電磁弁44と、をさらに備えている。制御装置60は、第3電磁弁44を閉状態にしてオゾン水をノズル70に供給した後、第3電磁弁44を開状態にして、貯水タンク30に貯留されたオゾン水をドレインパン50に供給する。
これによれば、放出口24aの周辺部から落下したオゾン水を、ドレインパン50に供給されたオゾン水で確実に流すことができる。
また、制御装置60は、ノズル70およびドレインパン50の一方にオゾン水を供給しているときに、製氷部20にオゾン水を供給する。
これによれば、ノズル70およびドレインパン50の一方をオゾン水によって洗浄している間に、製氷部20をオゾン水によって洗浄することができる。よって、オゾン水による洗浄の短時間化を図ることができる。
また、製氷機1は、氷を貯留するホッパ24をさらに備えている。製氷部20は、一端がホッパ24の底面に接続された筒状に形成され、製氷時に氷をホッパ24に導出する冷却円筒21を有している。制御装置60は、ホッパ24に貯留された氷が排出された後に、冷却円筒21にオゾン水を供給する。
これによれば、ホッパ24内の氷が排出された後に、オゾン水から脱気したオゾンガスがホッパ24内に流入する。よって、ホッパ24内にオゾンガスを確実に行き渡らせることができる。
また、制御装置60は、製氷部20、第3配管53および第4配管54から水が排出された後に、製氷部20、第3配管53および第4配管54にオゾン水を供給する。
これによれば、オゾン水に水が混ざることによるオゾン濃度の低下が抑制された状態にて、オゾン水が製氷部20、第3配管53および第4配管54に供給される。よって、オゾン水による洗浄を確実に行うことができる。
以上、一つまたは複数の態様に係る製氷機について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の主旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、一つまたは複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
上述した実施形態では、氷排出制御およびオゾン水洗浄制御が連続して行われるが、これに代えて、各制御を個別に行うようにしてもよい。また、オゾン水洗浄制御において、ホッパ24、放出口24aの周辺部、および、ドレインパン50の洗浄をそれぞれ別々に行うようにしてもよい。また、放出口24aの周辺部、および、ドレインパン50の洗浄を同時に行うようにしてもよい。この場合、例えば、配管継手41aからノズル70および第2貯留部32bにオゾン水が同時に供給されるように、配管継手41aの流路抵抗を設定する。
上述した実施形態では、オゾン水生成装置43は、供給管41に配置されているが、これに代えて、オゾン水生成装置143を、第1配管51における第1電磁弁51bと給水部31との間に配置するようにしてもよい(図5)。この場合、オゾン水生成装置143によって生成されたオゾン水は、第1貯留部32aおよび第1堰部32a1を介して第2貯留部32bに貯留される。また、この場合、貯水タンク30が第1貯留部32aを備えずに、オゾン水を給水部31から第2貯留部32bに供給するように構成してもよい。さらに、貯水タンク30が第1貯留部32aを備えない場合、第2貯留部32bに貯められたオゾン水をノズル70に供給してもよい。
また、上述した実施形態において、オゾン水洗浄制御が終了した時点から、第7所定時間以上経過するまでは、製氷機1が製氷を行わないようにしてもよい。第7所定時間は、オゾン水が脱気して、水に戻る時間である。