JP2021126645A - 多孔性物質再生システム - Google Patents
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Abstract
【課題】多孔質物質の再生を適正温度で行うことができ、かつ設備コストや設置スペースを低減できる多孔性物質再生システムを提供すること。
【解決手段】被吸着物が吸着された多孔性物質を再生する多孔性物質再生装置1であって、多孔性物質が充填された多孔性物質槽10と、多孔性物質に接触するように多孔性物質槽10に流通する第1気体を加熱する加熱装置11及び16と、多孔性物質の再生時に脱着された被吸着物を燃焼させる燃焼装置12と、を有し、燃焼装置12において被吸着物の燃焼時に発生する第2気体を用いて、多孔性物質を加熱する、多孔性物質再生装置1。
【選択図】図1
【解決手段】被吸着物が吸着された多孔性物質を再生する多孔性物質再生装置1であって、多孔性物質が充填された多孔性物質槽10と、多孔性物質に接触するように多孔性物質槽10に流通する第1気体を加熱する加熱装置11及び16と、多孔性物質の再生時に脱着された被吸着物を燃焼させる燃焼装置12と、を有し、燃焼装置12において被吸着物の燃焼時に発生する第2気体を用いて、多孔性物質を加熱する、多孔性物質再生装置1。
【選択図】図1
Description
本発明は、多孔性物質再生システムに関する。
従来、有機化合物等の汚染物質を含有する被処理水に対し、多孔性物質等の吸着材により汚染物質を吸着させ、被処理水を清浄化する水処理装置が知られている。被吸着物として汚染物質等が吸着された吸着材は、例えば加熱されることで被吸着物が脱着され、再生される。このような被吸着物の吸着と脱着を交互に行える水処理装置が知られている(例えば、後述する特許文献1)。
特許文献1には、水処理装置の脱着工程における加熱ガスとして180℃の空気を使用することが記載されている。しかし、多孔性物質等の吸着材に吸着される被吸着物の種類によっては、上記温度では被吸着物が脱着されない場合がある。他方で、加熱ガスの温度を高温化するには、加熱装置の容量を増大させる必要があり、装置コストや設置スペースの点で課題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、多孔質物質の再生を適正温度で行うことができ、かつ設備コストや設置スペースを低減できる多孔性物質再生システムを提供することを目的とする。
(1)本発明は、被吸着物が吸着された多孔性物質を加熱して再生する多孔性物質再生装置であって、前記多孔性物質が充填された多孔性物質槽と、前記多孔性物質に接触するように前記多孔性物質槽に流通する第1気体を加熱する加熱装置と、前記多孔性物質の再生時に脱着された前記被吸着物を燃焼させる燃焼装置と、を有し、前記多孔性物質の再生時の温度は300℃〜800℃の範囲内であり、前記燃焼装置において前記被吸着物の燃焼時に発生する第2気体を用いて、前記多孔性物質を加熱する、多孔性物質再生装置に関する。
(2)前記第2気体を、前記多孔性物質槽に流通させて前記多孔性物質を加熱する(1)に記載の多孔性物質再生装置。
(3)前記加熱装置は、前記第2気体と前記第1気体との間で熱交換を行う熱交換装置を含む、(1)又は(2)に記載の多孔性物質再生装置。
(4)前記第1気体は、水蒸気を含み、水蒸気を発生させる水蒸気発生装置を有する、(1)〜(3)いずれかに記載の多孔性物質再生装置。
(5)前記第2気体は、前記水蒸気発生装置において熱交換を行う、(4)に記載の多孔性物質再生装置。
(6)前記燃焼装置には、前記被吸着物と共に燃焼される燃料が供給される、(1)〜(5)いずれかに記載の多孔性物質再生装置。
(7)前記多孔性物質は、活性炭である、(1)〜(6)いずれかに記載の多孔性物質再生装置。
(8)前記多孔性物質の再生時の温度は、前記多孔性物質に吸着された前記被吸着物が蒸発及び分解のうち少なくともいずれかを開始する温度以上の温度であり、かつ、前記多孔性物質が加熱により分解を開始する温度未満の温度である、(1)〜(7)いずれかに記載の多孔性物質再生装置。
(9)前記多孔性物質に吸着された前記被吸着物が蒸発及び分解のうち少なくともいずれかを開始する温度と、前記多孔性物質が加熱により分解を開始する温度は、前記被吸着物が吸着された前記多孔性物質を熱重量分析し、前記被吸着物が吸着された前記多孔性物質が重量減少を開始する温度を測定することにより決定される、(8)に記載の多孔性物質再生装置。
(10)(1)〜(9)いずれかに記載の多孔性物質再生装置を備える水処理装置であり、前記被吸着物が脱着された前記多孔性物質が充填された前記多孔性物質槽を、被処理水が流通可能な吸着層として用いる、水処理装置。
本発明によれば、多孔質物質の再生を適正温度で行うことができ、かつ設備コストや設置スペースを低減できる多孔性物質再生システムを提供できる。
以下、本発明の実施形態について説明する。但し、以下に示す実施形態は、本発明を例示するものであって、本発明は以下の実施形態に限定されない。
[第1実施形態]
本発明の実施形態に係る多孔性物質再生装置1は、図1に示すように、多孔性物質槽10と、加熱装置11及び16と、燃焼装置12と、水蒸気発生装置13と、軟水器14と、ポンプ装置15と、流体が流通するラインL1、L2、L3、L4、L5と、を有する。多孔性物質再生装置1は、被処理物の吸着に用いる多孔性物質の再生が可能であると共に、再生後の多孔性物質を用い、オンサイトでの水処理が可能な水処理装置として使用できる。
本発明の実施形態に係る多孔性物質再生装置1は、図1に示すように、多孔性物質槽10と、加熱装置11及び16と、燃焼装置12と、水蒸気発生装置13と、軟水器14と、ポンプ装置15と、流体が流通するラインL1、L2、L3、L4、L5と、を有する。多孔性物質再生装置1は、被処理物の吸着に用いる多孔性物質の再生が可能であると共に、再生後の多孔性物質を用い、オンサイトでの水処理が可能な水処理装置として使用できる。
多孔性物質槽10は、多孔性物質が充填される槽である。多孔性物質槽10に充填される多孔性物質は、被処理水から有機化合物等の被吸着物を吸着して処理する水処理に用いられ、上記被吸着物が吸着されている。多孔性物質槽10に第1気体を流通させることで、被吸着物の蒸発及び分解のうち少なくともいずれかが行われて多孔性物質から脱着され、多孔性物質を再生できる。なお、本明細書中において、「脱着」は、「吸着」とは反対の概念を示し、蒸発や分解等の現象により対象が物体表面から脱離することを意味する。多孔性物質槽10には、被処理水が流通可能であり、多孔性物質の再生を行った後に、水処理における吸着槽としても使用できる。
多孔性物質としては、例えば活性炭等の炭素質材料や、ゼオライト、アルミナ、チタニア、ジルコニア、シリカ、アルミナ等の無機質材料等が挙げられる。多孔性物質としては、活性炭が用いられることが好ましい。活性炭としては、特に制限されないが、石炭由来、石油由来、バイオマス由来等の活性炭が用いられる。形状としても特に制限されず、粉状、粒状、成形品、繊維等の形状を有するものが用いられる。上記多孔性物質としては、2種以上が混合されたものを用いてもよい。
被吸着物としては、例えば、炭化水素化合物、含酸素化合物、含窒素化合物、含硫黄化合物、及びハロゲン化合物等の有機化合物が挙げられる。本実施形態に係る多孔性物質再生装置1は、100℃未満の沸点を有する被吸着物を多孔性物質から脱着できる。上記被吸着物としては特に制限されないが、例えばベンゼン(沸点80℃程度)、トリクロロエチレン(沸点87℃程度)等が挙げられる。本実施形態に係る多孔性物質再生装置1は、多孔性物質槽10に充填される多孔性物質の再生を適正温度で行うことができる。従って、被吸着物として例えば100℃以上、或いは200℃以上の沸点を有する有機化合物が含まれている場合であっても、被吸着物の脱着を行うことができる。上記有機化合物としては特に制限されないが、例えば1,4−ジオキサン(沸点101℃程度)、トリエチレングリコール(沸点285℃程度)、石炭酸(沸点182℃程度)、p−tert−オクチルフェノール(沸点280℃程度)、ポリエチレングリコール、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。
多孔性物質槽10には、多孔性物質に接触するように第1気体が流通する。
第1気体は、例えば水蒸気、窒素、二酸化炭素、及びヘリウム、アルゴン等の希ガス、及びフロン等の不活性ガスのうち少なくともいずれかであり、上記2種以上の気体が混合されていてもよい。第1気体には、水蒸気が含まれることが好ましい。第1気体に水蒸気が含まれることで、後述する水蒸気ガス化反応により、被吸着物質の分解による脱着が促進される。以下の説明では、第1気体に水蒸気が含まれるものとして説明する。上記に加え、第1気体は酸素を実質的に含まないことが好ましい。例えば第1気体に含まれる酸素が0.01体積%以下であることが好ましい。上記により、酸素と反応して劣化する活性炭等の炭素質材料を多孔性物質として用いることができる。
第1気体は、例えば水蒸気、窒素、二酸化炭素、及びヘリウム、アルゴン等の希ガス、及びフロン等の不活性ガスのうち少なくともいずれかであり、上記2種以上の気体が混合されていてもよい。第1気体には、水蒸気が含まれることが好ましい。第1気体に水蒸気が含まれることで、後述する水蒸気ガス化反応により、被吸着物質の分解による脱着が促進される。以下の説明では、第1気体に水蒸気が含まれるものとして説明する。上記に加え、第1気体は酸素を実質的に含まないことが好ましい。例えば第1気体に含まれる酸素が0.01体積%以下であることが好ましい。上記により、酸素と反応して劣化する活性炭等の炭素質材料を多孔性物質として用いることができる。
第1気体が加熱されて多孔性物質に接触することで、被吸着物が加熱され、多孔性物質から脱着される。第1気体に水蒸気が含まれる場合、水蒸気と多孔性物質に吸着された被吸着物とが以下の式(1)で示す水蒸気ガス化反応や、式(2)で示すシフト反応を起こすことで、被吸着物が分解されると考えられる。
CnHm+nH2O=nCO+(n+m/2)H2 (1)
nCO+nH2O=nCO2+nH2 (2)
CnHm+nH2O=nCO+(n+m/2)H2 (1)
nCO+nH2O=nCO2+nH2 (2)
多孔性物質の再生時の温度は、本実施形態において、300℃〜800℃である。上記再生時の温度は、例えば400℃以上であることが好ましく、500℃以上であることがより好ましい。また、700℃以下であることが好ましい。多孔性物質の再生時の温度が上記条件を満たすことで、再生時に多くの被吸着物を脱着することができる。また、多孔性物質が活性炭である場合、活性炭の賦活による重量減少を抑制することができる。
多孔性物質槽10に充填される多孔性物質の再生時の温度は、被吸着物が蒸発及び分解のうち少なくともいずれかを開始することで脱着する温度以上の温度であることが好ましい。多孔性物質に吸着された被吸着物が脱着する温度は、被吸着物の沸点以上の温度である。例えば、p−tert−オクチルフェノール(沸点280℃程度)が被吸着物として吸着された多孔性物質としての活性炭を再生する場合、活性炭の再生時の温度を例えば280℃とした場合であっても、活性炭の再生を行うことができない。これは、被吸着物が活性炭等の多孔性物質における微細孔中で、分子間力や場合により化学結合を形成して吸着しているためと考えられる。また、多孔性物質の再生時の温度は、多孔性物質が加熱により分解を開始する温度未満の温度であることが好ましい。多孔性物質が例えば活性炭である場合、被吸着物質の種類により、活性炭が分解を開始する温度は変動する。
上記被吸着物が脱着する温度及び多孔性物質が分解を開始する温度は、熱重量分析によって決定することが好ましい。熱重量分析は、例えば所定の温度領域、例えば室温から1000℃の間の被吸着物が吸着された多孔性物質の重量変化を測定することで行うことができる。熱重量分析は、例えば熱重量分析装置(TGA)や示差熱量同時測定装置(TG−DTA)を用いて行うことができる。なお、熱重量分析は窒素、アルゴン、空気、水蒸気等の雰囲気下で行うことができる。多孔性物質が加熱により分解される温度を測定するため、水蒸気雰囲気下で分析を行うことが好ましい。
多孔性物質の再生時の温度は、上記熱重量分析装置等による分析により、被吸着物が蒸発及び分解のうち少なくともいずれかを開始する温度と、多孔性物質が加熱により分解を開始する温度に基づき決定される。例えば、多孔性物質槽10に流通する第1気体の温度は、上記熱重量分析により求めた、被吸着物が蒸発及び分解のうち少なくともいずれかを開始する温度に基づき決定される。
加熱装置11及び16は、第1気体を加熱する装置である。加熱装置11は、特に制限されないが、例えば通電されて加熱される電気式のヒータ装置である。加熱装置11は、第1気体が水蒸気である場合、水蒸気を加熱して所定温度の過熱水蒸気を生成する。加熱装置16は、熱交換装置であり、加熱装置11の上流側に設けられる。加熱装置16は、後述する第2気体と第1気体とを熱交換することで、第1気体を加熱する。加熱装置16として用いられる熱交換装置は、特に制限されず、二重管式、ジャケット式、シェル&チューブ式、スパイラル式、プレート式等の熱交換装置が挙げられる。
燃焼装置12は、多孔性物質の再生時に脱着された被吸着物を燃焼させる。燃焼装置12としては、特に限定されないが、例えば直接燃焼装置や触媒燃焼装置等を用いることができる。燃焼装置12は、バーナ装置を備え、外部から導入した空気と有機化合物等の被吸着物とを混合して燃焼させる。燃焼装置12は、空気を導入する空気ブロワを備えていてもよい。上記燃焼により、被吸着物がCO2やH2O等に分解され、脱臭及び無害化される。上記燃焼装置12から排出される排ガスである第2気体は高温であり、熱交換装置としての加熱装置16で第1気体と熱交換される。
水蒸気発生装置13は、第1気体としての水蒸気を発生させる装置である。水蒸気発生装置13は、例えばボイラ装置であり、燃料を燃焼させることで熱を発生させる。水蒸気発生装置は、熱交換装置を備え、発生させた熱と水との間で熱交換を行い、水を気化させて水蒸気を発生させる。水蒸気発生装置13としてのボイラ装置は、燃焼室や送風機等を含んでいてもよい。このようなボイラ装置としては、特に制限されず、公知のものを用いることができる。
軟水器14は、原水中の硬度成分を除去し軟水化させる。軟水器14は、例えばイオン交換樹脂を備える。イオン交換樹脂は、原水に含まれるCaイオンやMgイオン等の硬度成分を吸着し、代わりに自身が有するNaイオン等を放出することで原水を軟水化する。これにより、ラインL1に対するスケールの発生を抑制できる。このような軟水器14としては、公知のものを用いることができる。
ポンプ装置15は、被処理水を多孔性物質槽10に圧送して流通させる。ポンプ装置15により、被処理水が多孔性物質槽10に流通される場合、多孔性物質槽10は水処理における吸着槽として用いられる。ポンプ装置15としては、液体を圧送できるものであれば特に制限されず、例えば渦巻式等の遠心ポンプ、ダイアフラムポンプ等の容積移送式ポンプ等が挙げられる。
(多孔性物質再生装置1を用いた多孔性物質の再生方法)
ラインL1は、図1に示すように、第1気体が流通する経路である。ラインL1には、上流側から順に軟水器14、水蒸気発生装置13、加熱装置16、加熱装置11が設けられる。ラインL1を通じ、水道水等の水が軟水器14に流通される。ラインL1には、水を軟水器14に圧送するポンプ装置(図示省略)が設けられていてもよい。軟水器14を通じ軟水化された水は水蒸気発生装置13に流入し、気化されて第1気体としての水蒸気が生成される。生成された水蒸気は、加熱装置16及び加熱装置11により沸点以上に加熱され、例えば300℃以上の過熱水蒸気となる。上記過熱水蒸気は多孔性物質槽10に流通され、多孔性物質に吸着された被吸着物が脱着されて多孔性物質が再生される。
ラインL1は、図1に示すように、第1気体が流通する経路である。ラインL1には、上流側から順に軟水器14、水蒸気発生装置13、加熱装置16、加熱装置11が設けられる。ラインL1を通じ、水道水等の水が軟水器14に流通される。ラインL1には、水を軟水器14に圧送するポンプ装置(図示省略)が設けられていてもよい。軟水器14を通じ軟水化された水は水蒸気発生装置13に流入し、気化されて第1気体としての水蒸気が生成される。生成された水蒸気は、加熱装置16及び加熱装置11により沸点以上に加熱され、例えば300℃以上の過熱水蒸気となる。上記過熱水蒸気は多孔性物質槽10に流通され、多孔性物質に吸着された被吸着物が脱着されて多孔性物質が再生される。
ラインL2は、多孔性物質槽10から排出される気体が流通する経路である。ラインL2の上流側は多孔性物質槽10と接続される。ラインL2には、燃焼装置12が設けられる。多孔性物質槽10から排出される気体には、水蒸気と、多孔性物質から脱着された被吸着物とが含まれる。被吸着物には有機化合物等が含まれ、未処理で外部へ放出されることは好ましくない。このため、多孔性物質槽10から排出された気体は、ラインL2を通じ燃焼装置12に流入し、空気と混合されて燃焼される。これにより、被吸着物が脱臭及び無害化される。
ラインL3は、燃焼装置12から排出される第2気体が流通する経路である。ラインL3の上流側は、燃焼装置12と接続される。ラインL3には、熱交換装置である加熱装置16が設けられる。第2気体は、被吸着物が燃焼により分解されて生成される気体と、水蒸気とを含む高温の気体である。加熱装置16において、第1気体と、第1気体より高温の第2気体とが熱交換される。即ち、第2気体を用いて、間接的に多孔性物質が加熱される。ラインL3において熱交換を行った後の第2気体は、まだ熱量を有しているため、他の系統と熱融通を行ってもよいし、脱臭及び無害化されているため、外部に放出されてもよい。
(排水処理方法)
次に、上記再生方法により再生された多孔性物質が充填された多孔性物質槽10を吸着槽として用い、排水処理を行う方法について説明する。
ラインL4は、図1に示すように、被処理水が流通する経路である。ラインL4には、ポンプ装置15が設けられる。例えば有機化合物を含む被処理水は、ポンプ装置15により圧送され、ラインL4を通じ、吸着槽として用いられる多孔性物質槽10に流入する。吸着槽としての多孔性物質槽10に充填された多孔性物質に、上記被処理水に含まれる有機化合物等の被吸着物が吸着されることで水処理が行われる。被吸着物が吸着された後の無害化された処理水は、ラインL5を通じて例えば外部に放出される。
次に、上記再生方法により再生された多孔性物質が充填された多孔性物質槽10を吸着槽として用い、排水処理を行う方法について説明する。
ラインL4は、図1に示すように、被処理水が流通する経路である。ラインL4には、ポンプ装置15が設けられる。例えば有機化合物を含む被処理水は、ポンプ装置15により圧送され、ラインL4を通じ、吸着槽として用いられる多孔性物質槽10に流入する。吸着槽としての多孔性物質槽10に充填された多孔性物質に、上記被処理水に含まれる有機化合物等の被吸着物が吸着されることで水処理が行われる。被吸着物が吸着された後の無害化された処理水は、ラインL5を通じて例えば外部に放出される。
上記第1実施形態に係る多孔性物質再生装置1によれば、以下の効果が奏される。被吸着物が吸着された多孔性物質が充填された多孔性物質槽10に対し、加熱された第1気体を流通させて被吸着物を脱着させ、多孔性物質を再生する多孔性物質再生装置1において、脱着させた被吸着物の燃焼時に発生する第2気体を用いて、多孔性物質を加熱することとした。上記により、第2気体の有する熱エネルギーを利用して第1気体を加熱し、間接的に多孔性物質を加熱できるため、多孔性物質の再生に要するエネルギーコストを低減できる。また、加熱装置11の装置コストや設置スペースを抑え、かつ多孔性物質の再生時の温度を、被吸着物の脱着に適した温度とすることができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る多孔性物質再生装置1aについて説明する。以下の説明において、既に説明した実施形態と同様の構成については、記載を省略する場合がある。
次に、本発明の第2実施形態に係る多孔性物質再生装置1aについて説明する。以下の説明において、既に説明した実施形態と同様の構成については、記載を省略する場合がある。
多孔性物質再生装置1aは、図2に示すように、加熱装置として11a及び11bを有する。加熱装置11a及び11bは、加熱装置11と同様、例えば通電されて加熱される電気式のヒータ装置である。加熱装置11aは、加熱装置11と同様、ラインL1に設けられて第1気体を加熱する。加熱装置11bは、多孔性物質槽10の外側に設けられ、多孔性物質槽10を加熱する。
上記第2実施形態に係る多孔性物質再生装置1aによれば、以下の効果が奏される。加熱装置11aに加え、多孔性物質槽を直接加熱する加熱装置11bを設けることで、第1気体の温度を被吸着物の脱着に適した高温の気体とすることができる。また、多孔性物質槽10を吸着槽として使用した後の水分が残存した状態の多孔性物質の加熱に際しては、水分の気化を行うため、大きな熱量が必要となる。加熱装置11bにより、上記水分の気化に要する熱を直接加熱装置11bから付与できるため、エネルギーコストを低減できる。また、多孔性物質に残存した水分を気化させることで、被吸着物の脱着が促進される。
[第3実施形態]
第3実施形態に係る多孔性物質再生装置1bは、図3に示すように、燃焼装置12aと、加熱装置16aとを有する。
燃焼装置12aには、図3に示すように、空気と共に燃料が供給される。このような燃焼装置12aは、例えば直接燃焼装置である。上記燃料としては、特に制限されず、例えば灯油、重油、軽油等の液体燃料や、液化天然ガス(LNG)、液化石油ガス(LPG)等の気体燃料が用いられる。上記燃料は、多孔性物質の再生時に脱着された被吸着物と共に燃焼される。燃焼装置12aにより、燃焼装置12aから排出される第2気体を、より高温にすることができる。
第3実施形態に係る多孔性物質再生装置1bは、図3に示すように、燃焼装置12aと、加熱装置16aとを有する。
燃焼装置12aには、図3に示すように、空気と共に燃料が供給される。このような燃焼装置12aは、例えば直接燃焼装置である。上記燃料としては、特に制限されず、例えば灯油、重油、軽油等の液体燃料や、液化天然ガス(LNG)、液化石油ガス(LPG)等の気体燃料が用いられる。上記燃料は、多孔性物質の再生時に脱着された被吸着物と共に燃焼される。燃焼装置12aにより、燃焼装置12aから排出される第2気体を、より高温にすることができる。
加熱装置16aは、熱交換装置であり、燃焼装置12aから排出される第2気体が流通可能である。加熱装置16aに流通する第2気体は、第1実施形態及び第2実施形態に係るものよりも高温である。従って、ラインL1に他の加熱装置を設けずとも、第2気体と第1気体との熱交換により、十分に第1気体を加熱できる。
上記第3実施形態に係る多孔性物質再生装置1bによれば、以下の効果が奏される。多孔性物質再生装置1bを、空気と共に燃料が供給されて被吸着物と共に燃焼させる燃焼装置12aを設けて構成した。これにより、燃焼装置12aから発生する第2気体を高温化できる。従って、第2気体と第1気体との熱交換を行う加熱装置16aのみを用いて第1気体を加熱できるため、多孔性物質再生装置の設置スペースを低減できる。
[第4実施形態]
第4実施形態に係る多孔性物質再生装置1cは、図4に示すように、多孔性物質槽10aを有する。また、第3実施形態と同様、燃焼装置12aと、加熱装置16aとを有する。
第4実施形態に係る多孔性物質再生装置1cは、図4に示すように、多孔性物質槽10aを有する。また、第3実施形態と同様、燃焼装置12aと、加熱装置16aとを有する。
多孔性物質槽10aは、図4に示すように、第1気体及び被処理水が流通可能であると共に、第2気体が流通可能である。図7は、多孔性物質槽10aの構成を示す縦断面図である。図7に示すように、多孔性物質槽10aは、充填部101と、伝熱管102と、ジャケット103と、を有する。
充填部101は、多孔性物質としての例えば活性炭が充填される箇所である。充填部101には、第1気体及び被処理水が入口部101aを介して流入可能であり、出口部101bを介して流出可能である。第1気体としての水蒸気は、活性炭と直接接するように充填部101に流通することで、活性炭から被吸着物を脱着させる。被処理水は、活性炭と直接接するように充填部101に流通することで、含有する被吸着物が活性炭に吸着されて浄化され、処理水として外部に排出される。
伝熱管102は、燃焼装置12aから排出される第2気体が流通可能な管である。図7に示すように、伝熱管102は充填部101内を流通する複数の折り返し流路を有する。上記流路は、充填部101の内部で分岐箇所を有していてもよい。図8は、図7におけるA−A’断面図である。図8に示すように、充填部101の全体にわたり伝熱管102が流通している。第2気体は伝熱管入口102aを介して伝熱管102に流入し、伝熱管出口102bを介して伝熱管102から流出する。伝熱管102に高温を有する第2気体が流通することで、充填部101に充填された多孔性物質を加熱できる。伝熱管102の材質としては特に制限されないが、例えばステンレス鋼材(SUS)、チタン、銅等が用いられる。
ジャケット103は、伝熱管102同様、燃焼装置12aから排出される第2気体が流通可能な流路である。図7及び図8に示すように、ジャケット103は充填部101の周囲を覆うように形成される。第2気体はジャケット入口103aを介してジャケット103に流入し、ジャケット出口103bを介してジャケット103から流出する。伝熱管102に加え、ジャケット103に第2気体を流通させることで、充填部101に充填された多孔性物質に対し、より多くの熱量を与えることができる。
(多孔性物質再生装置1cを用いた多孔性物質の再生方法)
多孔性物質再生装置1cのラインL1及びラインL2は、第1実施形態と同様の構成を有するため説明を省略する。ラインL31及びラインL32は、第2気体が流通する経路である。
多孔性物質再生装置1cのラインL1及びラインL2は、第1実施形態と同様の構成を有するため説明を省略する。ラインL31及びラインL32は、第2気体が流通する経路である。
ラインL31は、燃焼装置12aと多孔性物質槽10aとを接続する経路である。ラインL31の上流側は、燃焼装置12aと接続される。ラインL31の下流側は、多孔性物質槽10aの伝熱管入口102a及びジャケット入口103aと接続される。例えば、多孔性物質槽10aを吸着槽として使用した後の、水分が残存した状態の多孔性物質の加熱の際は、多くの熱量を要するため、伝熱管102及びジャケット103に第2気体を流通させて多孔性物質を加熱できる。残存水がなくなった後は、伝熱管102及びジャケット103のうち、いずれかに第2気体を流通させて多孔性物質を加熱してもよい。
ラインL32は、多孔性物質槽10aの下流側の経路である。ラインL32の上流側は、多孔性物質槽10aの伝熱管出口102b及びジャケット出口103bと接続される。ラインL32には、熱交換装置としての加熱装置16aが設けられる。多孔性物質槽10aから排出される第2気体はまだ多くの熱量を有しているため、加熱装置16aにおいて第1気体と熱交換を行うことで第1気体を加熱できる。
[第5実施形態]
第5実施形態に係る多孔性物質再生装置1dは、図5に示すように、水蒸気発生装置13aを有する。また、第4実施形態と同様、多孔性物質槽10aと、燃焼装置12aと、加熱装置16aとを有する。
第5実施形態に係る多孔性物質再生装置1dは、図5に示すように、水蒸気発生装置13aを有する。また、第4実施形態と同様、多孔性物質槽10aと、燃焼装置12aと、加熱装置16aとを有する。
多孔性物質再生装置1dは、多孔性物質槽10aの下流側の流路であるラインL32に、加熱装置16aに加え水蒸気発生装置13aが設けられる。
水蒸気発生装置13aは、第2気体が流通可能であり、第2気体と水との熱交換を行うことで、水を気化させて第1気体としての水蒸気を発生させる。加熱装置16aから流出する第2気体は、第1気体と熱交換を行った後も十分な熱量を有している。このため、加熱装置16aの下流側に水蒸気発生装置13aを設けることで、第2気体から更に熱回収を行うことができる。従って、多孔性物質の再生に要するエネルギーコストを更に低減できる。
水蒸気発生装置13aは、第2気体が流通可能であり、第2気体と水との熱交換を行うことで、水を気化させて第1気体としての水蒸気を発生させる。加熱装置16aから流出する第2気体は、第1気体と熱交換を行った後も十分な熱量を有している。このため、加熱装置16aの下流側に水蒸気発生装置13aを設けることで、第2気体から更に熱回収を行うことができる。従って、多孔性物質の再生に要するエネルギーコストを更に低減できる。
[第6実施形態]
第6実施形態に係る多孔性物質再生装置1eは、図6に示すように、第5実施形態と同様、多孔性物質槽10aと、燃焼装置12aと、水蒸気発生装置13aと、加熱装置16aとを有する。
第6実施形態に係る多孔性物質再生装置1eは、図6に示すように、第5実施形態と同様、多孔性物質槽10aと、燃焼装置12aと、水蒸気発生装置13aと、加熱装置16aとを有する。
多孔性物質再生装置1eは、多孔性物質槽10aの上流側の流路であるラインL31に、熱交換装置である加熱装置16aが設けられる。ラインL31の上流側は燃焼装置12aと接続されている。燃焼装置12aから排出される第2気体は、例えば800℃以上の高温である場合がある。従って、第2気体を多孔性物質槽10aに直接流通させず、熱交換装置である加熱装置16aで第1気体と熱交換を行った後に多孔性物質槽10aに流通させる。上記により、多孔性物質槽10aに流通する第2気体の温度を制御でき、多孔性物質の再生時の温度を適正な温度にすることができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明した。しかし、本発明は上記の実施形態に限定されず、本発明の効果を損なわない範囲内において適宜変更が可能である。
上記実施形態に係る多孔性物質再生装置を、単一の多孔性物質槽10又は10aを有するものとして説明した。しかし、上記に限定されない。多孔性物質再生装置は、複数の多孔性物質槽を有していてもよい。例えば、多孔性物質槽を2つ設けることもできる。上記により、1つの多孔性物質槽を用いて水処理を行っている間に、他の多孔性物質槽を多孔性物質の再生に用い、或いはメンテナンスを行うことで、連続的に水処理を行うことができる。また、一時的に被処理水の負荷が増大した場合に、被処理水を複数の多孔性物質槽に流通させて水処理を並行して行うことで、一時的に水処理能力を向上できる。上記以外に、多孔性物質槽を3つ又はそれ以上の数とすることもできる。これにより、水処理における予備力を確保できるため、被処理水の負荷の変動が激しい場合であっても水処理を行うことができる。
[多孔性物質再生試験]
上記実施形態に係る多孔性物質再生装置に使用される多孔性物質を用い、以下の方法で多孔性物質の再生試験を行った。
上記実施形態に係る多孔性物質再生装置に使用される多孔性物質を用い、以下の方法で多孔性物質の再生試験を行った。
(定温熱分析試験)
多孔性物質としての活性炭に対し、被吸着物としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(以下、「ABS」と記載)及びポリエチレングリコール(分子量4000、以下、「PEG」と記載)が所定量吸着されたものを試験用のサンプルとして用いた。第1気体としては20%水蒸気、80%窒素の混合気体を用いた(水蒸気分圧20.2kPa)。温度条件は、70〜80℃付近の温度からそれぞれ以下の表1に示す所定温度まで10℃/minの昇温速度で昇温し、それぞれ所定温度で合計2時間保持を行った。
多孔性物質としての活性炭に対し、被吸着物としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(以下、「ABS」と記載)及びポリエチレングリコール(分子量4000、以下、「PEG」と記載)が所定量吸着されたものを試験用のサンプルとして用いた。第1気体としては20%水蒸気、80%窒素の混合気体を用いた(水蒸気分圧20.2kPa)。温度条件は、70〜80℃付近の温度からそれぞれ以下の表1に示す所定温度まで10℃/minの昇温速度で昇温し、それぞれ所定温度で合計2時間保持を行った。
上記定温熱分析試験において、活性炭の再生率Rを、脱着された被吸着物の重量を被吸着物の初期重量で除したものとして定義した。具体的には、以下の式(3)により活性炭の再生率Rを求めた。なお、ABSが吸着された活性炭には、ABSに含有される硫酸ナトリウムが残存するものと仮定して再生率Rを求めた。
再生率R=(Wdry−Wt)/(Wdry×A/100)×100 (3)
ここで、式中の記号は以下を示す。
R :処理時間tにおける再生率(%)
Wdry :乾燥試料重量(mg)
Wt :処理時間tにおける試料重量(mg)
A :被吸着物の初期吸着率(wt%)
再生率R=(Wdry−Wt)/(Wdry×A/100)×100 (3)
ここで、式中の記号は以下を示す。
R :処理時間tにおける再生率(%)
Wdry :乾燥試料重量(mg)
Wt :処理時間tにおける試料重量(mg)
A :被吸着物の初期吸着率(wt%)
被吸着物がABSである活性炭の再生率Rを、以下表1及び図9に示す。被吸着物がPEGである活性炭の再生率Rを、以下表2及び図10に示す。
表1及び図9を参照すると、ABSが吸着された活性炭は、450℃の条件で120分再生を行った場合の再生率Rが83.5%である。500℃の条件では120分後の再生率Rが100%に達し、550℃の条件では30分後に再生率Rが100%に達した。従って、活性炭の再生時の温度をABSの沸点(約205℃)以上とした場合であっても、再生温度によっては活性炭を短時間で完全に再生することができない結果が示された。
表2及び図10を参照すると、PEGが吸着されている活性炭は、350℃の条件で30分再生を行った場合の再生率Rが86.5%であり、60分再生後の再生率Rが100%である。400℃の条件では5分後に再生率Rが100%に達した。従って、表1及び図9との比較により、活性炭の被吸着物の種類によって好ましい再生温度が異なる結果が示された。
(昇温熱分析試験)
多孔性物質として活性炭(石炭破砕炭、標準粒度8/32メッシュ、比表面積965m2/g)を用い、水処理の実地使用を行って被吸着物が吸着された状態の上記活性炭を準備した。第1気体としては20%水蒸気、80%窒素の混合気体を用いた(水蒸気分圧20.2kPa)。昇温条件は、70〜80℃付近の温度から1000℃まで10℃/minの昇温速度で昇温した。結果を図11に示す。
多孔性物質として活性炭(石炭破砕炭、標準粒度8/32メッシュ、比表面積965m2/g)を用い、水処理の実地使用を行って被吸着物が吸着された状態の上記活性炭を準備した。第1気体としては20%水蒸気、80%窒素の混合気体を用いた(水蒸気分圧20.2kPa)。昇温条件は、70〜80℃付近の温度から1000℃まで10℃/minの昇温速度で昇温した。結果を図11に示す。
図11は、上記昇温熱分析試験の結果を示すグラフである。図11中、横軸は温度(℃)を示し、縦軸は重量(mg)を示す。図11中、サンプルの温度変化が実線で示される。図11に示すように、まず昇温開始直後の80℃付近から100℃付近の温度帯で重量減少が示された。これは、活性炭に含有される水分の蒸発に起因するものと考えられる。次に、温度T1において重量減少の開始が示された。これは、活性炭に吸着された被吸着物の蒸発及び分解のうち少なくともいずれかによる、被吸着物の脱着に起因すると考えられる。上記重量減少は、温度T2になるまで継続し、それ以降の重量変化は一定値を示した。これは、活性炭に吸着された被吸着物が全て脱着したことに起因すると考えられる。次に、温度T3において重量減少の開始が示された。これは、活性炭の賦活による分解に起因すると考えられる。
上記の分析結果より、活性炭の再生時の温度を、被吸着物が蒸発及び分解のうち少なくともいずれかを開始する温度であるT1以上の温度であり、活性炭が賦活による分解を開始する温度であるT3未満の温度とすることで、被吸着物の脱着が行われ、かつ活性炭が賦活により分解することなく活性炭を再生できることが確認された。
1、1a、1b、1c、1d 多孔性物質再生装置(水処理装置)
10、10a 多孔性物質槽(吸着槽)
11、11a、11b 加熱装置
12、12a 燃焼装置
13、13a 水蒸気発生装置
16、16a 熱交換装置(加熱装置)
10、10a 多孔性物質槽(吸着槽)
11、11a、11b 加熱装置
12、12a 燃焼装置
13、13a 水蒸気発生装置
16、16a 熱交換装置(加熱装置)
Claims (8)
- 多孔性物質に吸着された被吸着物が蒸発及び分解のうち少なくともいずれかを開始する温度を、前記被吸着物が吸着された前記多孔性物質を熱重量分析することで測定する熱重量分析装置と、
前記多孔性物質が充填された多孔性物質槽と、前記多孔性物質に接触するように前記多孔性物質槽に流通する第1気体を加熱する加熱装置と、前記多孔性物質の再生時に脱着された前記被吸着物を燃焼させる燃焼装置と、前記燃焼装置において前記被吸着物の燃焼時に発生する第2気体を用いて、前記多孔性物質を加熱する、多孔性物質再生装置と、を有し、
前記多孔性物質再生装置における前記多孔性物質の再生時の温度は、前記熱重量分析装置により測定される、前記被吸着物が蒸発及び分解のうち少なくともいずれかを開始する温度に基づいて決定される、多孔性物質再生システム。 - 前記熱重量分析装置は、複数の温度で、前記被吸着物が吸着された前記多孔性物質をそれぞれ一定時間保持して定温熱分析を行う、定温熱分析試験を実行可能であり、
前記定温熱分析試験の結果に基づいて、前記多孔性物質の再生温度及び再生時間が決定される、請求項1に記載の多孔性物質再生システム。 - 前記熱重量分析装置は、前記多孔性物質が加熱により分解を開始する温度を、前記被吸着物が吸着された前記多孔性物質を熱重量分析することで測定可能であり、
前記多孔性物質の再生時の温度は、前記多孔性物質が加熱により分解を開始する温度未満の温度である、請求項1又は2に記載の多孔性物質再生システム。 - 前記熱重量分析装置は、水蒸気を含む気体中で前記被吸着物が吸着された前記多孔性物質を熱重量分析する、請求項1〜3いずれかに記載の多孔性物質再生システム。
- 前記多孔性物質再生装置は、前記第2気体を、前記多孔性物質槽に流通させて前記多孔性物質を加熱する、請求項1〜4いずれかに記載の多孔性物質再生システム。
- 前記加熱装置は、前記第2気体と前記第1気体との間で熱交換を行う熱交換装置を含む、請求項1〜5いずれかに記載の多孔性物質再生システム。
- 前記第1気体は、水蒸気を含み、前記多孔性物質再生装置は、水蒸気を発生させる水蒸気発生装置を有する、請求項1〜6いずれかに記載の多孔性物質再生システム。
- 請求項1〜7いずれかに記載の多孔性物質再生システムを備える水処理システムであり、
前記被吸着物が脱着された前記多孔性物質が充填された前記多孔性物質槽を、被処理水が流通可能な吸着層として用いる、水処理システム。
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