図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域Yが形成され、この遊技領域Yには、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。また、遊技機用枠3には、ガラス窓50aを有するガラス扉枠50が左側辺を中心として回動可能に設けられ、該ガラス扉枠50により遊技領域Yを開閉できるようになっており、ガラス扉枠50を閉鎖したときにガラス窓50aを通して遊技領域Yを透視できるようになっている。
図1に示すように、遊技盤2は、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂等の透光性を有する合成樹脂材にて正面視略四角形状に形成され、前面である遊技盤面に障害釘(図示略)やガイドレール2b等が設けられた盤面板と、該盤面板の背面側に一体的に取付けられるスペーサ部材と、から構成されている。尚、遊技盤2は、ベニヤ板等の非透光性部材にて正面視略四角形状に構成され、前面である遊技盤面に障害釘(図示略)やガイドレール2b等が設けられた盤面板にて構成されていてもよい。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域Yの左下)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう。)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
尚、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。尚、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。尚、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
尚、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。尚、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域Yの中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。尚、遊技盤2における開口2cには枠状のセンター飾り枠51が設けられている。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。尚、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示およびアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左下)には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、ソレノイド81によって開閉駆動される始動入賞口扉を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに始動入賞口扉が閉鎖位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに始動入賞口扉が開放位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。また、第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの間には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域Yの左下)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
普通図柄表示器20の下方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域Yの最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口(図示略)が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域Y周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域Yに向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域Yの下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される払出口が設けられている。尚、打球供給皿(下皿)が設けられていてもよい。
遊技領域Yの下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域Yの下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
尚、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
尚、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。尚、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。尚、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
尚、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。尚、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。尚、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。尚、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
また、CPU103は、第1始動入賞や第2始動入賞があったか否かを判定し、入賞があった場合には、特図表示結果判定用、大当り種別判定用、変動パターン判定用などの乱数値をそれぞれ抽出して、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部における空きエントリの最上位に格納(記憶)する始動入賞処理を実行する。
また、CPU103は、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部に記憶されている保留データの有無などに基づいて特図ゲームを開始するか否かの判定や、特図表示結果判定用の乱数値を示す数値データに基づき、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を「大当り」とするか否かを、その変動表示結果が導出表示される前に決定(事前決定)する特別図柄通常処理を実行する。つまり、CPU103は、特図ゲームの変動表示を開始するときに、始動入賞が発生したときに記憶した乱数値に基づいて、当該変動表示の表示結果として大当り表示結果を導出表示するか否かを決定(抽選)する処理を実行する。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32または当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
図3〜図7に示すように、パチンコ遊技機1は、遊技盤2と、遊技盤2が着脱可能に設けられる遊技機用枠3と、遊技機用枠3の左側辺を中心として該遊技機用枠3の前面を開閉可能に設けられたガラス扉枠50と、遊技機用枠3を左側辺を中心として開閉可能に支持する四角枠状の外枠60と、を有し、遊技場に設置された遊技島(図示略)に外枠60を固定することにより遊技島に設置できるようになっている。
遊技機用枠3の背面上部には、遊技島(図示略)の内部に設けられた遊技球(以下、遊技球Pと言うこともある)の循環経路から補給装置150(図3、図4参照)を介して供給される遊技球を貯留可能な貯留部を形成する球タンク形成部201と、球タンク形成部201に貯留された遊技球を左側に向けて誘導する第1誘導通路を形成する第1誘導通路形成部202と、からなる第1通路形成体203が、遊技機用枠3の上辺部3Aに沿うように左右方向に延設されている。また、第1誘導通路形成部202の上方位置には、後述するターミナル基板210が設けられている。
補給装置150は、遊技島の循環経路の遊技球を誘導可能なノズル等からなる誘導部材150Aと、該誘導部材150Aにより導かれた遊技球を所定数(例えば、10個など)ずつ送出することが可能なスプロケット(図示略)、該スプロケットを駆動する駆動源(図示略)、外枠60の開口が遊技機用枠3により閉鎖される閉鎖状態であるときに該遊技機用枠3に押圧されるレバースイッチ(図示略)と、を有し、閉鎖状態においてレバースイッチ(図示略)が遊技機用枠3にて押圧されているときにはスプロケットにて送出された遊技球が球タンク形成部201に落下可能となり、開放状態においてレバースイッチ(図示略)が遊技機用枠3にて押圧されていないときにはスプロケットにて送出された遊技球が落下不能に保持される。そして、外枠60が閉鎖状態であるときに球タンク形成部201に貯留されている遊技球数が減少すると、駆動源によりスプロケットが回転して遊技球が所定個数ずつ送出され球タンク形成部201に供給されるようになっている。また、補給装置150は、複数の部材を複数のねじ部材(図示略)により組付けることによりケース体150Bが構成され、該ケース体150Bが複数のねじ部材(図示略)を用いて遊技島の所定個所に固設されている。
また、第1誘導通路形成部202により左側に誘導された遊技球を下方に誘導する第2誘導通路を形成する第2誘導通路形成部204と、第2誘導通路形成部204により誘導された遊技球を払出すことが可能な払出部を構成する払出装置200と、払出装置200により払出された遊技球を上皿に誘導する、つまり、遊技者に遊技球を払出すための払出通路を形成する払出通路形成部205と、第2誘導通路形成部204により誘導された遊技球を払出装置200から払出通路形成部205に払出すことなく、パチンコ遊技機1の外部に排出するためにパチンコ遊技機1の背面側下部に設けられた図示しない排出部(図示略)に誘導する球抜き通路を形成する球抜き通路形成部206と、からなる第2通路形成体207が、遊技機用枠3の背面左側辺部に沿うように上下方向に延設されている。
払出装置200は、略直方体状に形成されるケース体からなり、内部には遊技球を所定球数(例えば、1球)ずつ払い出すためのスプロケット、該スプロケットを回転させるための払出モータ、遊技球の流路を払出通路と球抜き通路とに切り替え可能な切替弁、該切替弁の切り替え操作を行うための操作レバー等が設けられている。また、遊技機用枠3の背面下部には、電源基板91が収納された基板ケース91Aや払出制御基板37が収納された基板ケース37A等が設けられている。
尚、本実施の形態では、第2誘導通路の所定個所に遊技球を検出可能な球切れスイッチ(図示略)が設けられており、CPU103は、球切れスイッチ(図示略)からの検出信号の入力状態に基づいて、払出装置200の上流側の第2誘導通路に払出すための遊技球があるか否かを常時監視している。そして、球切れスイッチ(図示略)のオフ状態が所定時間以上継続した場合、球詰まりなど何らかの理由で遊技球が払出装置200に供給されていない、つまり、補給エラーが発生したと判定し、払出装置200による払出動作を中止する。また、主基板11に接続される所定の表示器(図示略)にて補給エラー表示を行うとともに、補給エラーコマンドを演出制御基板12に出力することで、演出制御用CPU120にガラス扉枠50の前面所定個所に設けられた遊技効果ランプ9をエラー態様にて発光させるなどして、補給エラーが生じている旨の報知処理を実行可能である。
図7に示すように、遊技機用枠3の略中央部に形成された開口部221には、遊技機用枠3の前面側から遊技盤2が着脱可能に配置される。遊技盤2は、前述した盤面板及びスペーサ部材からなる板状体2aと、板状体2aの前面側に設けられる各種遊技用部品(例えば、障害釘や入賞装置など)や、板状体2aの背面側に設けられる画像表示装置5、可動体32を有する演出装置や、演出制御基板12が収納された基板ケース12A、主基板11が収納された基板ケース11A等の電子部品や、板状部及び演出装置や電子部品等を保護するカバー体220と、を含む構造体とされている。
尚、基板ケース11A,12A,91A,37Aは、透明な合成樹脂材からなるベース部材とカバー部材とにより各基板を内部に収納可能に構成され、これらのうち基板ケース11A,12Aにあっては、各々1個または複数のねじ部材N20,N21(図3参照)により遊技機用枠3または遊技盤2に取付けられ、基板ケース91A,37Aは係止手段(図示略)により遊技機用枠3または遊技盤2に取付けられている。また、カバー体220は、透明な合成樹脂材により前面が開口する箱状に形成され、背面の一部は右側辺を中心として回動可能な開閉部220Aとされ、遊技盤2の背面の一部を開閉可能とされている。
図4〜図6に示すように、遊技機用枠3の背面に設けられた第1通路形成体203、第2通路形成体207と、遊技盤2の背面を構成するカバー体220は、遊技機用枠3により外枠60を閉鎖した状態において、外枠60よりも後方に突出する。特に第1通路形成体203は、球タンク形成部201の上面開口が遊技機用枠3の背面上部における外枠60の上板の後方位置に配置されるように設けられていることで、パチンコ遊技機1の外枠60を遊技島(図示略)に固定した状態において、遊技島の上方の循環経路から補給装置150を介して球タンク形成部201に遊技球を供給できるようになっている。
図8及び図9に示すように、遊技機用枠3は、正面視略長方形状をなす枠体であり、遊技盤2を取付けるための開口部221が形成されており、開口部221の上方の上辺部3Aの背面には、補強用の金属板222が左右方向に向けて設けられている。また、金属板222の背面には、第1通路形成体203を遊技機用枠3に取付けるための取付部材223が取付けられている。
取付部材223は、合成樹脂材により金属板222を背面側から被覆可能に形成され、前後方向を向く複数の取付孔H1〜H5に背面側から取付けたねじ部材N1〜N5を、金属板222に形成された複数のねじ孔に各々螺入することで金属板222に取付けられている。取付部材223の右側には、板状の第1突出部224が後方に向けて突設され、取付部材223の左側には、上壁部225A、後壁部225B及び左右の側壁部225Cからなる立体状の第2突出部225が後方に向けて突設されている。
第1突出部224は、第2突出部225の上壁部225Aより下方位置から後方に向けて突出しており、その上側には球タンク形成部201が配置される。また、第2突出部225の後壁部225Bの後側には、第1誘導通路形成部202が配置されるとともに、その上側には、ターミナル基板210を取付けるための基板取付枠211が取付けられている。基板取付枠211は、下辺から下方に突設された係止片212を後壁部225Bに形成された係止孔213に挿入した状態で、上部に形成された取付孔H6に背面側から取付けたねじ部材N6を、取付部材223に形成されたねじ孔に螺入することで取付部材223に取付けられる。
このように取付部材223は、後方に突出する第1突出部224と第2突出部225とを有することで、遊技盤2の上方を覆うように形成されている。よって、遊技島の上部から球タンク形成部201に供給される遊技球などが遊技盤2内に進入することが防止されている。つまり、取付部材223は遊技盤2の保護カバーとして機能している。
第1通路形成体203は、複数の取付孔H11〜H14に背面側から取付けたねじ部材N11〜N14、及び取付孔H15に上側から取付けたねじ部材N15を、取付部材223に形成された複数のねじ孔に各々螺入することで取付部材223に取付けられている。尚、取付孔H12に取付けるねじ部材N12は、第1通路形成体203に帯電した電気を除去するためのアース線226を第1通路形成体203に取付けるためのねじ部材と兼用されている。また、第1通路形成体203の上部には、後述する第1カバー体310、第2カバー体320、第3カバー体330が取付けられている。第3カバー体330は、取付孔H16に上方から取付けたねじ部材N16を第1通路形成体203の後壁に形成されたねじ孔に螺入することで第1通路形成体203に取付けられている。
上記したねじ部材N1〜N6、N11〜N16は、図8中拡大図に示すように、雄ねじ部NSと頭部NHとからなり、このうち、ねじ部材N1、N2、N11〜N16は、頭部の座面に緩み止め部としてのフランジ部Fが一体に形成されたフランジ付きねじとされ、座面の接地面積を広くして摩擦力を高めることで、ねじ部材N3〜N6に比べて緩みにくいねじ部材とされている。
例えば、各ねじ部材N1〜N6、N11〜N16の雄ねじ部NSの直径L1は約1〜3mm、頭部NHの直径L2は約4〜7mmとされ、フランジ部Fの直径L3は、頭部NHの直径L2よりも長寸で約8〜10mmとされている。
尚、ねじ部材N1〜N6、N11〜N16の大きさ、種類などは任意であり、直径L1〜L3の寸法も上記した寸法に限定されるものではない。また、フランジ付きねじからなるねじ部材N1、N2、N11〜N16は、フランジ部F(座金)が一体に形成されたねじ部材であるが、フランジ部Fの替わりに、ねじ部材とは別個のワッシャをねじ部材に装着して取付けてもよく、フランジ部Fやワッシャが本発明の緩み止め部を構成する。また、ねじ部材は、ビスやボルト等、緩むと被取付部から離脱してしまう部材を含むものとする。また、緩み止め部は、頭部NHやフランジ部F(座金)の裏面に凹凸状に形成された頭部NHの回止め部や接着剤等も含まれる。
図8及び図9に示すように、第1通路形成体203は、遊技島の上方から供給される遊技球を球タンク形成部201にて受止めて貯留する必要があるとともに、第1誘導通路において球詰まりなどが発生しにくいように、また、球詰まりが発生した場合にこれを容易に解消することができるように上面が開放する凹状に形成されている。
また、球タンク形成部201にて上下方向に重なって滞留する遊技球が第1誘導通路形成部202に流入していく箇所には第1カバー体310や第2カバー体320が上面を被覆するように配置され、また、第1誘導通路形成部202から第2誘導通路形成部204に流入していく箇所には第3カバー体330が上面を被覆するように配置されることで、遊技球が整流されるようになっている。しかし、第1通路形成体203の上面開口の一部はこれら第1カバー体310、第2カバー体320及び第3カバー体330により被覆されるが、球タンク形成部201及び非被覆領域350(図27参照)の上面開口は開放されている。
一方、第1通路形成体203の周辺近傍には、遊技機用枠3や取付部材223に取付けられる複数のねじ部材N1〜N6、N11〜N16が配置されている。また、遊技島に固定されるパチンコ遊技機1の上方には、遊技島を構成する躯体などを組付けるためのねじ部材(図示略)や、遊技島の内部に配置される各種装置(例えば、補給装置150など)等を躯体などに取付けるためのねじ部材(図示略)や、各種装置のケース体を構成する複数の部材を組付けるための複数のねじ部材などが多数配置されている。
これらねじ部材は、遊技島やパチンコ遊技機1に生じる振動や衝撃などにより緩んで抜け落ちてしまうと、振動や衝撃あるいは遊技機用枠3の開閉などにより転がって、球タンク形成部201や第1誘導通路形成部202の非被覆領域350から内部に落下して遊技球の誘導通路に混入する可能性がある。特に補給装置150などは、図3及び図4に示すように球タンク形成部201の直上近傍に配置されており、また、所定個数の遊技球を球タンク形成部201に送出することで遊技島の循環経路から新たな遊技球が供給される際や、遊技機用枠3が開閉する際に振動が生じやすい装置であるため、補給装置150を遊技島の躯体などに取付けるためのねじ部材(図示略)や、補給装置150のケース体150Bを構成する複数の部材を組付けるための複数のねじ部材が振動により緩んで抜け落ちた場合、球タンク形成部201や第1誘導通路形成部202内に落下する可能性が極めて高い。
そして、球タンク形成部201や第1誘導通路形成部202にねじ部材が落下すると、遊技球の流下とともに払出装置200側に向けて移動し、最終的に払出装置200に混入する可能がある。このように払出装置200にねじ部材が進入すると、スプロケットや切換え弁がねじ部材により損傷したり、球詰まりが生じて払出モータに負荷がかかり故障したり、あるいは、遊技球とともにねじ部材が遊技者に払出されてしまい、遊技者に違和感や不信感を与えてしまう虞があった。
そこで本実施の形態では、以下に説明するように、第1誘導通路形成部202に落下したねじ部材が払出装置200に混入して払出装置200が破損、故障したり、遊技球とともにねじ部材が遊技者に払出されることを抑制するために様々な対策が施されている。
図10〜図12に示すように、第1通路形成体203は、導電性を有する合成樹脂材により、底壁部203Aと該底壁部203Aの周縁に立設される立壁部203Bとにより上面が開口する凹状または凹溝状に形成され、右側に配置される球タンク形成部201と、左側に配置される第1誘導通路形成部202とを有する。球タンク形成部201は、平面視横長長方形状に形成され、第1誘導通路形成部202は、球タンク形成部201の左側から斜め後方に向けて延びる上流部と左右方向に延びる下流部とからなる。球タンク形成部201の前後方向の寸法は、第1誘導通路形成部202の前後方向の寸法よりも長寸とされており、第1誘導通路形成部202よりも多くの遊技球を貯留可能とされている。また、底壁部203Aは、球タンク形成部201の左側から第1誘導通路形成部202の右側に向けて漸次下方に傾斜するように形成されているため、球タンク形成部201に供給された遊技球は、球タンク形成部201及び第1誘導通路形成部202を左側に向けて自然流下するようになっている。
球タンク形成部201の右側の立壁部203Bの外面には上下方向を向く取付片261が突設されており、取付片261には前後方向を向く取付孔H11,H12が上下に形成されている。また、取付片261の後側には取付片265が突設されており、取付片265には上下方向を向く取付孔H15が形成されている。第1誘導通路形成部202の左側の立壁部203Bの外面には上下方向を向く取付片262が突設されており、取付片262には前後方向を向く取付孔H14が形成されている。第1誘導通路形成部202の上流部の前側の立壁部203Bの外面には水平壁部264が前方に向けて突設されている。水平壁部264の前辺には取付片263が立設されており、取付片263には前後方向を向く取付孔H13が形成されている。
そして第1通路形成体203は、これら取付孔H11〜H15に取付けた複数のねじ部材N11〜N15を取付部材223に形成されたねじ孔に螺入することで遊技機用枠3に取付けられる。また、水平壁部264の上面における取付片263の後方近傍位置には、平面視略四角形状をなす凹部280が形成されている。
図11及び図12に示すように、第1誘導通路形成部202の上流部における底壁部203Aと後側の立壁部203Bとの角部には、孔部270A,270Bが形成されている(図11(A)参照)。孔部271A,271Bの下流側(左側)における底壁部203Aの前後方向の略中央位置には、孔部271A〜271Hが下流側に向けて複数形成されている。また、第1誘導通路形成部202の下流側端部の底壁部203Aには、下方の第2誘導通路形成部204に遊技球を落下させるための連絡孔272が貫通して形成されている。
第1誘導通路形成部202の途中には、遊技球を前後方向に蛇行させながら左側に向けて流下させる蛇行部273が形成されており、複数の孔部271A〜271Hのうち孔部271B〜271Fが蛇行部273に対応する位置に形成されている。このような蛇行部273を設けることで後続球による球圧が増大しないようにしている。
また、第1誘導通路形成部202の前後の立壁部203B,203B下部の離間寸法L10は、遊技球の直径2R(約11mm)よりも長寸で、直径2Rの2倍の寸法(約22mm)よりも短寸とされている(11mm<L10<22mm)。つまり、第1誘導通路形成部202は、遊技球を下流側に向けて1列で誘導可能に形成されている。
孔部271A,271Bを除く孔部271A〜271Hの前後寸法L11は、前述したねじ部材N3〜N6の頭部NHの直径L2より若干長いため(L11>L2)、後述するようにねじ部材N3〜N6が第1誘導通路形成部202に混入した場合でも孔部271A〜271Hからねじ部材N3〜N6が落下可能とされている。また、最下流側に形成された孔部271Hは、他の孔部271A〜271Gと比べて左右寸法L12(遊技球の流下方向の寸法)が最も長いため、ねじ部材N3〜N6が連絡孔272に到達する前に確実に第1誘導通路形成部202外へ落下させることができる。
つまり、これら孔部271A〜271Hは、第1誘導通路形成部202に落下したねじ部材N3〜N6の払出装置200への移動を制限するための特定制限部を構成している。尚、これら複数の孔部271A〜271Hからは、ねじ部材以外のゴミや埃、あるいは何らかの部材等も落下可能であるため、これらにより球詰まりが生じることが防止される。
このように構成された第1カバー体310は、立壁部312を球タンク形成部201と第1誘導通路形成部202との境目付近に配置した状態で、取付部311を球タンク形成部201の前側の立壁部203Bの上端に上方から嵌合させることで、複数の係止部315A〜315Dが立壁部203Bの外面に形成された被係止部317(図18参照)に弾性的に係止することで第1通路形成体203に取付けられる。取付けられた状態において、球押え部313が球タンク形成部201の下流側の一部を上方から被覆するように配置されるとともに、カバー部314が第1誘導通路形成部202の上流側の一部を上方から被覆するとともに、カバー部314の上面が第1誘導通路形成部202側に向けて僅かに下方に傾斜するように配置される(図9参照)。
第1カバー体310が第1通路形成体203に取付けられた状態において、球押え部313が球タンク形成部201側に配置されることで、遊技島(図示略)から球タンク形成部201に供給された遊技球が上下方向に積み重なるように貯留した場合でも、遊技球が第1誘導通路形成部202側に流下していく際に球押え部313により下側に向けて押えられることで整流されるようになっている。
カバー部314には、平面視横長長方形状をなす左右方向に延びる長孔316A〜316Cが、互いに平行をなすように列状に配置された状態で上下に貫通して形成されている。各長孔316A〜316Cは、前後寸法L21が全て同一とされ、前後寸法L21は、遊技球の直径2Rよりも短寸であり、かつ、前述したねじ部材N1〜N6,N11〜N16の頭部NHの直径L2よりも短寸となっている(L21<2R、L21<L2)。つまり、長孔316A〜316Cは、遊技球及びねじ部材N1〜N6,N11〜N16を落下不能な大きさに形成されている。尚、カバー部314の下面における各長孔316A〜316Cの周縁からは補強用のリブが垂下されている。
また、長孔316A〜316Cは遊技球の流下方向に沿うように延設されているため、図13(B)(C)に示すように、長孔316A〜316Cの上部に遊技球Pが落下した場合、遊技球Pは流下方向(左側)に向けて移動可能である。
カバー部324の上面には、左右方向に延びる凹溝326A〜326Cが、互いに列状に配置された状態で形成されている。各凹溝326A〜326Cは、前後寸法L22A〜L22Cが各々異なるが、各々遊技球の直径2Rよりも短寸とされている(L22A〜L22C<2R)。尚、前後寸法が最も長い中央の凹溝326Bの前後寸法L22Bは、前述したねじ部材N1〜N6,N11〜N16の頭部NHの直径L2よりも長寸となっている(L22B>L2)。つまり、凹溝326Bは、遊技球を収容不能、かつ、ねじ部材N1〜N6,N11〜N16を収容可能な大きさに形成されている。また、凹溝326Bの前後寸法L22Bは、カバー部314の長孔316A〜316Cの前後寸法L21よりも長寸とされている(L22B>L21)。
また、凹溝326Aの前後寸法L22Aと凹溝326Cの前後寸法L22Cは、ねじ部材N1〜N6,N11〜N16の雄ねじ部NSの直径L1よりも長寸であるため(L22B>L1、L22C>L1)、少なくとも雄ねじ部NSを収容可能な大きさとされている。
また、凹溝326A〜326Cは遊技球の流下方向に沿うように延設され、かつ、遊技球の流下方向に向けて下方に傾斜するように配置されるため、図14(B)(C)に示すように、凹溝326A〜326Cの上部に遊技球Pが落下した場合、遊技球Pが流下方向(左側)に向けて誘導される。
カバー部334は、左側から右側に向けて斜め上方に延びるように延設されており、上面における右端部から左側に向けて所定深さの凹部336が延設されている。右側の一部は蛇行部273に差し掛かるため、蛇行部273の形状に対応して形成されている。また、凹部336に対応する位置には、平面視横長コ字形をなすスリット337が形成されることで、左端側が上下方向に揺動するように弾性変形可能な整流板338が形成されているとともに、右端部には、右側に向けて下方に傾斜する傾斜板部339が形成されていることで、上下に積み重なった遊技球Pを底壁部203Aに向けて押し付けるように誘導しながら均すことができるようになっている(図16参照)。
凹部336の前後寸法L23は、遊技球の直径2Rよりも長寸とされ、また、前述したねじ部材N1〜N6,N11〜N16の頭部NHの直径L2よりも長寸となっている(L23>2R、L23>L2)。つまり、凹部336は、遊技球P及びねじ部材N1〜N6,N11〜N16の頭部NHを収容可能な大きさに形成されている。また、凹部336の前後寸法L23は、カバー部324の凹溝326Bの前後寸法L22Bよりも長寸とされている(L23>L22B)。
また、凹部336は遊技球の流下方向に沿うように延設され、かつ、遊技球の流下方向に向けて下方に傾斜するように配置されるため、図15(D)に示すように、凹部336の上部に遊技球Pが落下した場合、遊技球Pが流下方向(左側)に向けて誘導される。
また、スリット337の前後寸法L24は、前述したねじ部材N1〜N6,N11〜N16の頭部NHの直径L2よりも短寸となっているため(L24<L2)、ねじ部材N1〜N6,N11〜N16がスリット337から落下することはない。
球止め部材340は、背面視略三角形状をなす板状の前壁部341Aと、前壁部341Aの背面側に配置される後壁部341Bと、前壁部341Aと後壁部341Bとを接続する左壁部341Cと、左壁部341Cの上端に突設される突壁部341Dと、を有する回動部341と、前後方向を向く円筒状の軸部342と、から構成される。カバー部334の上面左側には、軸部342の前後端を回動可能に支持する軸受部343A,343Bが立設されている。また、カバー部334における軸受部343Aの右側には、前壁部341Aを挿入可能なスリット344が貫通して形成されている。
図16に示すように、第3カバー体330は、第1通路形成体203に取付けた状態において、カバー部324により第1誘導通路形成部202の下流部の上方が被覆される。カバー部324は、下流側(左側)に向けて底壁部203Aに近づくように下方に傾斜するように配置されるため、第1誘導通路形成部202内で上下に積み重なっている遊技球Pを流下させながら均していき、最終的に連絡孔272から1個ずつ流出させることができるようにする。特に、整流板338は、遊技球が接触したときに弾性変形可能であることで、球詰まりが生じない程度に遊技球を下方に押し付けるように均していく(整流していく)。
このように球止め部材340を第2状態とすることで、第2誘導通路形成部204への遊技球の進入を規制することができるため、この状態で第2誘導通路形成部204内の遊技球を抜き取り、払出装置200を取外して点検または交換したりすることが可能となる。
また、図16(A)に示すように、球止め部材340が第1状態にあるときには、回動部341の右側が開放し、前壁部341A、後壁部341B、左壁部341Cからなる平面視略コ字形の壁部により囲まれた空間部が、後述するようにねじ部材N1〜N6,N11〜N16が滞留可能な滞留部として機能する。一方、図16(B)に示すように、球止め部材340が第2状態にあるときには、回動部341が傾倒してしまうが、突壁部341Dが通路を横切るように起立状態で位置するため、後述するようにねじ部材N1〜N6,N11〜N16を突壁部341Dの右側に滞留させることが可能となる。
図8及び図17に示すように、ターミナル基板210は、背面視横長長方形状をなし、背面には、主基板11等と繋がる信号線ケーブル(図示略)が着脱されるケーブル接続部(図示略)と、ホールコンピュータ等の外部装置に繋がる複数本のケーブルC(図3参照)を接続するための複数の接続孔部231が設けられた実装部材232と、が実装されている。実装部材232の内部における各接続孔部231に対応する位置には、各ケーブルCの先端を挟持するための接続ピンチ(図示略)が設けられている。この接続ピンチを閉じる方向、即ちケーブルCの先端を挟持する方向に付勢するためのバネ(図示略)が設けられている。そして、実装部材232には、バネ(図示略)の付勢力に抗して各接続ピンチ(図示略)を開放させるための操作部233が複数設けられている。
第1誘導通路形成部202の上方に設けられる第1基板としてのターミナル基板210の複数の接続孔部231に接続可能なケーブルCの接続本数は第1本数(例えば、20本)とされている一方で、第1誘導通路形成部202の下方に設けられる主基板11や演出制御基板12などの第2基板にも各々の信号線が接続されるが、第1本数より少ない本数である第2本数(例えば、10本)とされている。
この操作部233は、各接続孔部231に対応して複数設けられ、側面視で略鉤状をなし、その基端側を揺動軸として前後方向に揺動される。前述の接続ピンチ(図示略)を開放させる際には、操作部233を上方または下方に押圧操作をして操作部233を揺動させることで接続ピンチ(図示略)を開放される。そして、接続ピンチが開放された状態で接続孔部231にケーブルCの先端を挿入し、操作部233の押圧操作をやめると、バネ(図示略)の付勢力によって接続ピンチが閉じるようになり、ケーブルCが保持されるようになる。尚、左右方向に並んだ各操作部233は、所定の操作部233を押圧操作する際に、隣り合う操作部233が押圧操作の邪魔にならないように、左右方向に交互に異なる形状となっている。
基板取付枠211は、下辺から下方に突設された係止片212を後壁部225Bに形成された係止孔213に挿入した状態で、上部に形成された取付孔H6に背面側から取付けたねじ部材N6を、取付部材223に形成されたねじ孔に螺入することで取付部材223に取付けられる。また、基板取付枠211には、横長長方形状の開口部234が形成されている。
基板取付枠211の内面には、前面側から挿入したターミナル基板210の周縁に係止することで、ターミナル基板210の前方への移動を規制する複数の規制部235と、規制部235により前方への移動が規制されたターミナル基板210の周縁に前面側から弾性的に係止可能な複数の係止部236と、ターミナル基板210の周縁に当接して配置位置を決定する位置決め片237と、を有する。よって、ターミナル基板210は、基板取付枠211の前面側から挿入し、複数の規制部235にて前方への移動が規制された状態で係止部236が弾性的に係止することで基板取付枠211に取付けられる。つまり、ターミナル基板210は、ねじ部材とは異なる取付手段としての複数の規制部235及び係止部236を用いて(ねじ部材を用いた取付方法とは異なる取付方法にて)基板取付枠211に取付けられる。
ターミナル基板210は、ケーブルCを接続可能な接続孔部231が複数形成されているため、複数本のケーブルCを接続孔部231に接続する配線作業時において、各ケーブルCに対応する操作部233を操作する必要がある。また、パチンコ遊技機1が遊技島に固定されている状態において、遊技場の店員等が点検等のために遊技機用枠3を開放すると、遊技島の上部から垂下されるケーブルCが外枠60の前方に引き回されて接続部に張力がかかることがある。つまり、ターミナル基板210は取付部に負荷がかかりやすいことで、ねじ部材により基板取付枠211や取付部材223に取付けるとねじ部材が緩んで外れやすくなるため、ねじ部材を用いない取付方法にて取付けている。
また、ターミナル基板210が基板取付枠211に取付けられた状態において、ターミナル基板210の接続孔部231や操作部233が開口部234から背面側に臨むようになっている(図17(A)参照)。また、複数の操作部233が後方に向けて略水平に突出するため、後述するようにこれら左右に並設される複数の操作部233によりねじ部材N3〜N6を保持することができる。また、ターミナル基板210の下部と基板取付枠211の前部との間に、ねじ部材N3〜N6を収容可能な凹部242が形成される。
図9、図18及び図19(A)に示すように、遊技機用枠3の背面における球タンク形成部201及びその周辺には、取付部材223を金属板222に取付けるためのねじ部材N1〜N2や、第1通路形成体203を取付部材223に取付けるためのねじ部材N11,N12,N15が取付けられている。
詳しくは、ねじ部材N1,N2は、球タンク形成部201から右側に離れ、かつ、球タンク形成部201における立壁部203Bの上端縁よりも下方位置において、背面側から前方に向けて取付けられているため、パチンコ遊技機1に生じた振動や衝撃などによりねじ部材N1,N2が緩んで後方に抜け落ちたとしても、図18に示すように球タンク形成部201内に落下する可能性は極めて低い。
ねじ部材N11,N12は、球タンク形成部201の右側の立壁部203Bの外面で、かつ、球タンク形成部201の上端縁よりも下方位置において、背面側から前方に向けて取付けられているため、パチンコ遊技機1に生じた振動や衝撃などによりねじ部材N11,N12が緩んで後方に抜け落ちたとしても、図18に示すように球タンク形成部201内に落下する可能性は極めて低い。
ねじ部材N15は、球タンク形成部201の右側の立壁部203Bの外面で、かつ、球タンク形成部201の上端縁よりも下方位置において、上側から下方に向けて取付けられているため、パチンコ遊技機1に生じた振動や衝撃などによりねじ部材N15が緩んで上方に抜け落ちたとしても、図18に示すように球タンク形成部201内に落下する可能性は極めて低い。
また、ねじ部材N1,N2,N11,N12,N15は、遊技島の上方の循環経路から補給装置150により供給される遊技球を受止めて貯留するとともに多数の遊技球の荷重がかかる球タンク形成部201の周辺に配置されていることで、振動や衝撃が生じやすいので、被取付部との接地面積が大きく緩みが生じにくいフランジ付きねじ部材が使用されている。
また、球タンク形成部201の周辺のねじ部材N1,N2,N11,N12,N15は、緩んで抜け落ちても球タンク形成部201内に落下しにくい位置、つまり、球タンク形成部201の上面開口よりも下方に配置されているので、遊技島の上方の循環経路から補給装置150により供給される遊技球を受止めて貯留するために上方が開口する球タンク形成部201内に混入することが抑制されている。
また、図19(B)に示すように、球タンク形成部201は、取付部材223において後方に向けて突出する板状の第1突出部224の上面側に近接(または当接でもよい)して配置されており、底壁部203Aと第1突出部224との間の隙間L30は、ねじ部材の雄ねじ部NSの直径L1よりも短寸とされていることで(L30<L1)、底壁部203Aと第1突出部224との間にねじ部材が挟まって球タンク形成部201の近傍に保持されてしまうことはほぼない。
また、球タンク形成部201の底壁部203Aの後部とカバー体220の上壁部220Hとの間に形成された隙間L31は、フランジ付きねじ部材の頭部L2やフランジ部Fの直径L3よりも長寸とされていることで(L3>L2)、隙間L31にフランジ付きねじ部材が挟まって球タンク形成部201の近傍に保持されてしまうことはほぼない。
また、図18及び図19(B)に示すように、仮にねじ部材N15が被取付部としての取付孔H15から抜け落ちてカバー体220の上壁部220H上に落下した場合、上壁部220Hは、背面側に向けて下方に傾斜していることで、落下したねじ部材N15は後方または左方のいずれかに流下するため、球タンク形成部201の近傍に保持されてしまうことはほぼない。よって、落下したねじ部材N15が球タンク形成部201の下方に設けられた各基板ケース11A,12A,37A,91A内に混入し、基板の配線に接触して断線等を生じさせることを抑制できる。
一方、図9、図20及び図21(A)に示すように、第1誘導通路形成部202及びその周辺には、取付部材223を金属板222に取付けるためのねじ部材N3〜N5と、基板取付枠211を取付部材223に取付けるためのねじ部材N6と、第1通路形成体203を取付部材223に取付けるためのねじ部材N13,N14と、第3カバー体330を第1誘導通路形成部202に取付けるためのねじ部材N16と、が取付けられている。
詳しくは、ねじ部材N3〜N6は、第1誘導通路形成部202から前側に離れ、かつ、第1誘導通路形成部202における立壁部203Bの上端縁よりも上方位置において、背面側から前方に向けて取付けられており、また、ねじ部材N3〜N6各々の取付位置と第1誘導通路形成部202との間には、取付部材223の第2突出部225が配置されていることで、ねじ部材N3〜N6各々の取付位置から第1誘導通路形成部202まではある程度離れているが、第2突出部225の上壁部225Aは背面側に向けて下方に傾斜しているため、パチンコ遊技機1に生じた振動や衝撃などによりねじ部材N3〜N6が緩んで後方に抜け落ちた場合、図20に示すように第2突出部225の上壁部225A上を後方に向けて移動して第1誘導通路形成部202内に落下する可能性が高い。
図20〜図22に示すように、ねじ部材N3は、取付部材223において、第1誘導通路形成部202の上流部から前方に離れ、かつ、立壁部203Bの上端縁よりも上方位置に形成された取付孔H3に取付けられている。また、上壁部225Aの上面における取付孔H3に対応する位置には、ねじ部材N3を取付孔H3に取付ける際に頭部NHとの干渉を避けるための凹溝227が後方に向けて直線状に延設されている。尚、凹溝227は、後側に向けて左右幅が先細りとなり浅くなるように形成されているが、上壁部225Aの上面が背面側に向けて下方に傾斜していることで、凹溝227の底面は略水平(または背面側に向けて僅かに下方に傾斜している)となっている。
よって、パチンコ遊技機1に生じた振動や衝撃などによりねじ部材N3が緩んで後方に抜け落ちた場合、第2突出部225の上壁部225A上における凹溝227に落下する可能性が高い(図22(A)参照)。また、凹溝227に落下したねじ部材N3は、振動や衝撃が生じたときに後方に向けて直線状に移動するように案内されやすいが、凹溝227は後方に向けて略水平であるため、凹溝227以外の領域に比べてねじ部材N3が後方に移動しにくい。つまり、凹溝227は、第1誘導通路形成部202に向けて移動するねじ部材N3の第1誘導通路形成部202への落下を制限するための特別制限部を構成している。
ここで、ねじ部材N3を含む全てのねじ部材は、頭部NHと雄ねじ部NSとからなることで、平坦面状の上壁部225Aの上面に落下すると頭部NHの周縁と雄ねじ部NSの先端との2点が接した状態(図22(A)参照)で傾倒する姿勢になることが多いため、図22(B)に示すように傾倒したねじ部材N3は、振動や衝撃が生じたときに、雄ねじ部NSの先端を中心として頭部NHが首を振るように回転して向きが変わることがある。よって、上壁部225Aの上面における凹溝227以外の平坦面に落下した場合や、凹溝227の後端から逸脱した場合は、後方に向けて直線的に移動することもあれば、頭部NHが首を振るように回転することで左側または右側に曲がるように移動することもある。すなわち、図20において矢印で示すように、後方に向けて右側に曲がるように移動した場合は第1カバー体310上に落下する可能性が高く、後方に向けて直線的に移動した場合は第2カバー体320上に落下する可能性が高く、後方に向けて左側に曲がるように移動した場合は第1誘導通路の手前の水平壁部264上に落下する可能性が高い。
図20及び図21に示すように、取付孔H3から抜け落ちたねじ部材N3は、凹溝227の後端まで案内された後、後方に向けて右側に曲がるように移動した場合、第1カバー体310のカバー部314上に落下する可能性が高い。図22(A)に示すように、カバー部314上にねじ部材N3が落下すると、ねじ部材N3は、長孔316A〜316Cに対し雄ねじ部NSが交差するように傾倒したり、雄ねじ部NSが長孔316A〜316Cのいずれかに挿入されるが頭部NHが抜け落ちずに係止されることで、カバー部314から第1誘導通路形成部202内に落下せずにカバー部314上に滞留することになる。つまり、長孔316A〜316Cは、第1誘導通路形成部202の上面の一部を覆うように設けられたカバー部314上に落下したねじ部材N3の第1誘導通路形成部202への落下を制限するための所定制限部を構成している。
また、図20及び図21に示すように、凹溝227の後端まで案内された後、後方に向けて直線的に移動した場合、第2カバー体320のカバー部324上または第1通路形成体203の水平壁部264上に落下する可能性が高い。図22(C)に示すように、カバー部324上にねじ部材N3が落下すると、ねじ部材N3は、凹溝326A〜326Cに対し雄ねじ部NSが交差するように傾倒したり、雄ねじ部NSや頭部NHの一部が凹溝326A〜326C内に収容されることで、カバー部324から第1誘導通路形成部202内に落下せずにカバー部324上に滞留することになる。つまり、凹溝326A〜326Cは、第1誘導通路形成部202の上面の一部を覆うように設けられたカバー部324上に落下したねじ部材N3の第1誘導通路形成部202への落下を制限するための所定制限部を構成している。
また、第2突出部225の後壁部225Bと第1誘導通路形成部202との間に設けられた第1通路形成体203の水平壁部264上に落下した場合は、水平壁部264上に傾倒した状態で滞留する。つまり、水平壁部264側が、後壁部225Bと第1誘導通路形成部202との間において、上壁部225A及び立壁部203Bの上端縁よりも下方に配置されていることで、上壁部225A、立壁部203B及び水平壁部264により上方が開放する凹部290が形成されているため、この凹部290内に収容され滞留することになる。つまり、凹部290は、第1誘導通路形成部202の周辺である取付孔H3と第1誘導通路形成部202との間に設けられ、第1誘導通路形成部202に向けて移動してきたねじ部材N3の第1誘導通路形成部202への落下を制限するための特別制限部を構成している。
図20及び図21に示すように、ねじ部材N13は、第1通路形成体203において、第1誘導通路形成部202の上流部から前方に離れ、かつ、立壁部203Bの上端縁よりもやや上方位置である取付片263に形成された取付孔H13に取付けられている。よって、パチンコ遊技機1に生じた振動や衝撃などによりねじ部材N13が緩んで後方に抜け落ちた場合、水平壁部264における取付孔H13の後側近傍に形成された凹部280に落下する可能性が高い(図23(A)参照)。詳しくは、水平壁部264が、取付片263と第1誘導通路形成部202との間において、上壁部225A及び立壁部203Bの上端縁よりも下方に配置されていることで、上壁部225A、立壁部203B及び水平壁部264により上方が開放する凹部290内における取付孔H13の近傍に、凹部290より小さい凹部280が形成されているため、この凹部280内に収容され滞留することになる。
また、図20及び図23(B)に示すように、パチンコ遊技機1に生じた振動や衝撃などによりねじ部材N13が緩んで後方に抜け落ちた場合、水平壁部264の左側下方に配置された基板取付枠211の右側付近に設けられた凹部214に落下して滞留することもある。つまり、凹部214は、第1誘導通路形成部202の周辺である取付孔H13と第1誘導通路形成部202との間に設けられ、第1誘導通路形成部202に向けて移動してきたねじ部材N13の第1誘導通路形成部202への落下を制限するための特別制限部を構成している。
図20及び図21に示すように、ねじ部材N4は、取付部材223において、第1誘導通路形成部202の下流部から前方に離れ、かつ、立壁部203Bの上端縁よりも上方位置に形成された取付孔H4に取付けられている。よって、パチンコ遊技機1に生じた振動や衝撃などによりねじ部材N4が緩んで後方に抜け落ちた場合、第2突出部225の上壁部225A上に落下する可能性が高い(図24参照)。
図20、図21及び図24に示すように、取付孔H4から抜け落ちたねじ部材N4は、後方に向けて右側に曲がるように移動した場合、後方に向けて直線的に移動した場合、後方に向けて右側に曲がるように移動した場合のいずれにおいても、図24に示すように、上壁部225A上から基板取付枠211の上壁部211Hの後端から落下する。上壁部211Hの後端から落下したねじ部材N4は、開口部234から内部に進入して、基板取付枠211とターミナル基板210とにより形成される凹部242に収容され滞留するか、基板取付枠211と立壁部203Bとの間に形成される凹部243に雄ねじ部NSが挿入されるが頭部NHが抜け落ちずに係止されることで滞留する可能性がある。つまり、凹部242や凹部243は、第1誘導通路形成部202の周辺である取付孔H4と第1誘導通路形成部202との間に設けられ、第1誘導通路形成部202に向けて移動してきたねじ部材N4の第1誘導通路形成部202への落下を制限するための特別制限部を構成している。
尚、図24に示すように、ねじ部材N4が上壁部211Hの後端から落下したときに、複数の操作部233上にねじ部材N4が保持されることもある。また、パチンコ遊技機1が遊技島に固定された状態では、複数の接続孔部231に接続された複数本のケーブルCが遊技島の上部から垂下されているため(図3参照)、これらケーブルCによりねじ部材N4の上壁部211Hの後端からの落下が防止されることもある。つまり、操作部233やケーブルCは、第1誘導通路形成部202の周辺である取付孔H4と第1誘導通路形成部202との間に設けられ、第1誘導通路形成部202に向けて移動してきたねじ部材N4の第1誘導通路形成部202への落下を制限するための特別制限部を構成している。
また、ねじ部材N4が、取付孔H4から抜け落ちて後方に向けて右側に曲がるように移動した後、立壁部203Bを越えた場合は、第1誘導通路形成部202の上面開口において第1カバー体310、第2カバー体320及び第3カバー体330のいずれにも被覆されない、第2カバー体320と第3カバー体330との間に設けられた非被覆領域350から第1誘導通路形成部202に落下する。第1誘導通路形成部202に落下したねじ部材N4は、遊技球Pの流下に応じて下流側に向けて移動しながら遊技球の間から抜け落ちて底壁部203Aに近づいていくので、第1誘導通路形成部202における非被覆領域350に対応する位置に形成された孔部271B〜271Dのいずれかから落下して第1誘導通路形成部202外へ排出される。
また、これら孔部271B〜271Dのいずれかから落下しなかった場合でも、最終的には、孔部271A〜271Hのいずれかから落下して第1誘導通路形成部202外へ排出される。つまり、孔部271A〜271Hは、球タンク形成部201または第1誘導通路形成部202に落下したねじ部材N4の払出装置200への移動を制限するための特定制限部を構成している。
一方、ねじ部材N4が、取付孔H4から抜け落ちて後方に向けて左側に曲がるように移動した後、立壁部203Bを越えた場合は、第3カバー体330のカバー部334上の凹部336上に落下することで、カバー部334から第1誘導通路形成部202内に落下せずに凹部336に収容され滞留することになる。つまり、凹部336は、第1誘導通路形成部202の上面の一部を覆うように設けられたカバー部334上に落下したねじ部材N4の第1誘導通路形成部202への落下を制限するための所定制限部を構成している。
図20及び図21に示すように、ねじ部材N6は、基板取付枠211において、第1誘導通路形成部202の下流部から前方に離れ、かつ、立壁部203Bの上端縁よりも上方位置に形成された取付孔H6に取付けられている。よって、パチンコ遊技機1に生じた振動や衝撃などによりねじ部材N6が緩んで後方に抜け落ちた場合、基板取付枠211の上壁部211H上に落下する可能性が高い(図25参照)。
図20、図21及び図25に示すように、取付孔H6から抜け落ちたねじ部材N6は、後方に向けて延設された複数のリブ211Aにより後方に向けて直線的に移動するように案内された後、右側に曲がるように移動した場合、図25に示すように、第3カバー体330のカバー部334上における球止め部材340の上流側近傍位置に落下する。図16にて説明したように、カバー部334は、下流側(払出装置200側)に向けて下方に傾斜するように第1誘導通路形成部202の上面開口を被覆するため、カバー部334上における球止め部材340の上流側近傍位置に落下したねじ部材N6は、下流側に向けて移動する可能性が高い。
下流側に移動したねじ部材N6は、図26に示すように、カバー部334における傾斜下位側である下流側端部(左側端部)に設けられた球止め部材340に当接し、下流側(左側)への移動が規制されることでカバー部334上に滞留する。
具体的には、図26(A)(B)に示すように、球止め部材340が第1状態である場合は、回動部341の右側が開放し、前壁部341A、後壁部341B、左壁部341Cからなる平面視略コ字形の壁部により囲まれた空間部にねじ部材N6を滞留させることができるため、ねじ部材N6をカバー部334上から落下させることなく保持しておくことができる。一方、図26(C)(D)に示すように、球止め部材340が第2状態にあるときには、突壁部341Dが通路を横切るように起立状態で位置するため、ねじ部材N6を突壁部341Dの右側に滞留させることができるため、ねじ部材N6をカバー部334上から落下させることなく保持しておくことができる。
尚、第2状態では、突壁部341Dが傾斜方向に対し交差するように配置されるだけで、前後側が開放されているため移動が規制されたねじ部材N6が後方または前方に落下する可能があるのに対し、第1状態では、移動を規制したねじ部材N6の前後左側が前壁部341A、後壁部341B、左壁部341Cにより覆われているため、移動を規制したねじ部材N6の左側にのみ左壁部341Cが位置する第2状態よりも確実に滞留させておくことができる。つまり、球止め部材340は、カバー部334における傾斜方向の払出装置200側に設けられ、該カバー部334上に落下したねじ部材N6を該カバー部334に滞留させることが可能な特定部を構成している。
図20及び図21に示すように、ねじ部材N5は、取付部材223において、第1誘導通路形成部202の下流部から前右側方に離れ、かつ、立壁部203Bの上端縁よりも上方位置に形成された取付孔H5に取付けられているが、取付孔H5の真後ろには第1誘導通路形成部202が配置されておらず、また、第2突出部225の上壁部225Aも途中で切りかかれてしまっているので、振動や衝撃などによりねじ部材N5が緩んで後方に抜け落ちた場合、第2突出部225の上壁部225Aに落下するが、第1誘導通路形成部202に到達する前に上壁部225Aから第1誘導通路形成部202外へ落下してしまう可能性が高い。
また、ねじ部材N16は、第3カバー体330において、第1誘導通路形成部202の後側で、かつ、立壁部203Bの上端縁よりも下方位置に形成された取付孔H16に取付けられているため、振動や衝撃などによりねじ部材N5が緩んで後方に抜け落ちた場合、第1誘導通路形成部202内に落下することなく、第1誘導通路形成部202外へ落下してしまう可能性が高い。
また、図28に示すように、第1誘導通路形成部202の上面において、非被覆領域350を除く領域については、カバー部314,324,334により被覆されているが、球タンク形成部201に補給された遊技球がこぼれるなどして上流部側のカバー部314,324上に乗ってしまった場合でも、長孔316A〜316Cや凹溝326A〜326Cの前後寸法は遊技球Pの直径2Rよりも狭いことで、遊技球Pは左側に向けて転動した後、カバー部324の左端部から非被覆領域350に落下して第1誘導通路形成部202内に戻されるようになっている。
よって、カバー部314,324上に乗ってしまった遊技球を第1誘導通路形成部202内に戻すことができるだけでなく、長孔316A〜316Cや凹溝326A〜326Cに遊技球Pが滞留していることで、落下してきたねじ部材Nが滞留するスペースが制限されてしまったり、滞留している遊技球に接触して非被覆領域350から第1誘導通路形成部202内に落下してしまうことを防止することができる。
また、遊技球がカバー部334上に落下した場合は、カバー部334上を左側に向けて流下して球止め部材340により流下が規制されるか、あるいは第1誘導通路形成部202外へ落下する。
また、第1滞留部としての長孔316A〜316Cと第2滞留部としての凹溝326A〜326Cとにおいて、凹溝326Bは、長孔316A〜316Cよりも払出装置200に近い位置に設けられ、該長孔316Bの前後寸法L22よりも前後寸法L22Bが大きい(L22B>L21)。このようにすることで、払出装置200に近づくにつれてねじ部材が滞留部に滞留されやすくなるため、カバー部314,324上に落下したねじ部材が移動して第1誘導通路形成部202内に落下することを防止することができる。
一方、カバー部314,324,334上に落下して滞留しているねじ部材N3〜N6が、振動や衝撃などにより移動して、カバー部324とカバー部334との間に設けられた非被覆領域350から第1誘導通路形成部202内に落下した場合や、あるいは、ねじ部材N4のように、上壁部225A上を後方へ移動した後、非被覆領域350から第1誘導通路形成部202内にダイレクトに落下した場合でも、第1誘導通路形成部202内の遊技球Pの流下に応じて、下流側に向けて移動しながら遊技球の間から抜け落ちて底壁部203Aに近づいていくことで、孔部271A〜271Hのいずれかから落下して第1誘導通路形成部202外へ排出されるため、第1誘導通路形成部202内に落下したねじ部材が移動して払出装置200に混入することを抑制できる。
また、底壁部203Aに形成された複数の孔部271A〜271Hは、第1誘導通路形成部202における中流部(蛇行部273付近)から下流部にかけて形成されており、球タンク形成部201に近い位置に形成された孔部270A,270Bと孔部271A〜271Hのうち最も上流側の孔部271Aと間には、孔部が形成されていない領域がある。このように、第1誘導通路形成部202における上流部に複数の孔部が形成されていない領域が形成されていることで、球タンク形成部201からの遊技球が上下に積み重なった状態で流下することで球圧がかかる第1誘導通路形成部202における上流部付近の底壁部203Aの強度低下を好適に防止できる。
また、このように第1誘導通路形成部202に孔部が形成されていない領域が形成されることで、第1誘導通路形成部202から落下したねじ部材がカバー体220の後壁部に形成された放熱孔220B(図6参照)などからカバー体220の内部に進入することを適度に抑えることができる。
また、第1誘導通路形成部202において孔部が形成されていない領域に対応する位置に第1カバー体310や第2カバー体320が設けられることで、第1誘導通路形成部202にねじ部材が落下することを抑制することができるとともに、第1誘導通路形成部202に落下したねじ部材が第1誘導通路形成部202外へ落下せずに払出装置200に混入してしまうことを抑制することができる。
また、複数の孔部271A〜271Hのうち最も大きい孔部271Hは、払出装置200に最も近い位置に設けられていることで、孔部271Hからねじ部材を好適に第1誘導通路形成部202外に落下させることができるため、第1誘導通路形成部202内に落下したねじ部材が払出装置200に混入することを防止することができる。
詳しくは、図27に示すように、球タンク形成部201や非被覆領域350から第1誘導通路形成部202内にねじ部材が落下した場合、球タンク形成部201や非被覆領域350では遊技球が上下に積み重なっている状態であるため、ねじ部材は遊技球の上部に位置していることが多いが、孔部271Hは、カバー部334の整流板338の下流側に配置されている、つまり、遊技球が上下1段に整流される位置に配置されているため、ねじ部材が孔部271Hに落下しやすい。よって、第1誘導通路形成部202内に落下したねじ部材が払出装置200に混入することを防止することができる。
また、複数の孔部271B〜271Hのうち少なくとも一部の孔部271B〜271Dは、第1誘導通路形成部202における非被覆領域350に対応する位置に設けられているため、ねじ部材が非被覆領域350から第1誘導通路形成部202に混入しても、孔部271B〜271Dから第1誘導通路形成部202外に落下させることができる。
さらに、複数の孔部271B〜271Hのうち少なくとも一部の孔部271E〜271Hは、第1誘導通路形成部202における非被覆領域350よりも払出装置200側に設けられていることで、上記のように非被覆領域350から第1誘導通路形成部202に落下した遊技球が孔部271B〜271Dに到達しない場合でも、遊技球の流下とともに移動しながら下方に近づいて孔部271E〜271Hから落下する確率が高くなるため、第1誘導通路形成部202内に落下したねじ部材が払出装置200に混入することを防止することができる。
また、図22(C)、図23(A)(B)、図24に示すように、第1誘導通路形成部202に向けて移動してきたねじ部材N3〜N6を該第1誘導通路形成部202に到達する前に滞留させることが可能な特別滞留部としての凹部280,290,214,242,243は、被取付部としての取付孔H3〜H6に取付けられたねじ部材N3〜N6の下方に設けられ、取付孔H3〜H6から外れたが凹部280,290,214,242,243に滞留しなかったねじ部材N3〜N6がカバー部314,324,334に向けて移動可能であることで、取付孔H3〜H6から外れたねじ部材N3〜N6が第1誘導通路形成部202内に落下することを防止することができる。
また、凹部280,290,214,242,243の深さは、ねじ部材N3〜N6が収容された状態においてねじ部材N3〜N6の一部が突出する深さであるため、凹部280,290,214,242,243に滞留したねじ部材N3〜N6を容易に取出すことができる。
また、凹部280,290,214,242,243や、上記した長孔316A〜316C、凹溝326A〜326C、凹部336は、落下してきたねじ部材の第1誘導通路形成部202への落下を規制(または阻害)するだけでなく、第1誘導通路形成部202外に滞留させておくことが可能な滞留部であることで、遊技場の店員等が点検等を行う際にねじ部材を発見することが可能となるため、いずれのねじ部材が外れてしまったのかを特定しやすくなるので、ねじ部材の払出装置200への混入に対する対処策を講じやすくなる。
また、特定部としての球止め部材340は、回動部341が起立位置に位置し、前壁部341Aがスリット344から上方に逸脱して第1誘導通路形成部202の遊技球を第2誘導通路形成部204に流下可能とする第1状態と、回動部341が傾倒位置に位置し、前壁部341Aがスリット344に挿入され遊技球に接触可能となり、第1誘導通路形成部202の遊技球を第2誘導通路形成部204に流下不能(または流下困難)とする第2状態と、に変化可能とされており、球止め部材340が第2状態のときの方が、第1状態のときよりもねじ部材が滞留しやすい形態となっていることで、第1誘導通路形成部202内に落下したねじ部材が払出装置200に混入することを防止することができる。
より詳しくは、球止め部材340を第2状態とするのは、前述したように、第1誘導通路や第2誘導通路内の遊技球を抜き出すとき、つまり、遊技場の店員等がパチンコ遊技機1の点検やメンテナンス作業を行うときであるのに対し、球止め部材340を第1状態とするのはパチンコ遊技機1が稼働状態であるとき、つまり、遊技場の店員等が監視できないときであるため、このような状態においてねじ部材が第1誘導通路形成部202内に混入することを好適に防止することができる。
また、球タンク形成部201は、緩み止め部としてのフランジ部Fを有するねじ部材N11〜N14によって複数個所で遊技機用枠3に取付けられ、球タンク形成部201及び第1誘導通路形成部202を遊技機用枠3に取付けるためのねじ部材N11〜N14は、該遊技機用枠3から外れても第1誘導通路形成部202外に落下するように、第1誘導通路形成部202や球タンク形成部201の立壁部203Bの上端縁よりも下方位置に取付けられている。よって、球タンク形成部201を取付けるねじ部材N11〜N14は振動や遊技球の重量がかかり緩みやすいので、フランジ付きねじ部材として遊技機用枠3から外れにくくする一方で、球タンク形成部201及び第1誘導通路形成部202を取付けるねじ部材N11〜N14は、外れたとしても第1誘導通路形成部202外に落下するため、第1誘導通路形成部202内に落下したねじ部材が払出装置200に混入することを防止することができる。
また、球タンク形成部201及び第1誘導通路形成部202を遊技機用枠3に取付けるための複数のねじ部材のうち、パチンコ遊技機1の周縁部近傍の所定ねじ部材(例えば、ねじ部材N12)は、アース線(例えば、アース線226)を取付けるためのねじ部材と兼用されていることで、ねじ部材(部品点数)を減らすことができるため、第1誘導通路形成部202内に落下したねじ部材が払出装置200に混入することを防止することができる。尚、アース線ではなく、球タンク形成部201及び第1誘導通路形成部202以外の所定部材を取付けるねじ部材と兼用してもよい。
また、球タンク形成部201を遊技機用枠3に取付けるためのねじ部材N11〜N14は、該遊技機用枠3を補強するための金属板222に取付けられていることで、球タンク形成部201を強固に取付けることができるとともに、振動が発生しにくくなるのでねじ部材の緩みを好適に抑制することができる。
また、遊技機用枠3における第1誘導通路形成部202の上方位置に取付けられているねじ部材N3〜N6は、フランジ部Fを有しない頭部NHの直径が小さいねじ部材であることで、第1誘導通路形成部202内に落下した場合でも、孔部271A〜271Hから落下させやすいため、ねじ部材が払出装置200に混入することを防止することができる。
また、図19(B)、図27に示すように、遊技機用枠3に着脱可能な遊技盤2における第1誘導通路形成部202よりも下方の領域には、落下してきたねじ部材を後方または払出装置200側に流下させることが可能な傾斜面(例えば、カバー体220の上壁部220H)が第1誘導通路形成部202に対し隙間を隔てて設けられていることで、カバー体220の上壁部220Hに落下したねじ部材が跳ねて再び第1誘導通路形成部202に混入されることを防止することができる。
また、特に図示はしないが、基板ケース11A,12A,37A,91Aは、カバー体220の後壁部よりも後方に突出しないように設けられており、カバー体220の上壁部220Hに落下したねじ部材は後方または払出装置200側に流下するように案内されることで、上壁部220Hに落下したねじ部材が下方に配置された基板ケース11A,12A,37A,91A内に落下することを防止できる。
また、カバー体220は、遊技盤2の背面側に設けられた画像表示装置5、可動体を有する演出用装置、演出制御基板12を被覆するように設けられることで、これらの駆動源から生じる熱を放出する複数の放熱孔220Bが後壁部の上部に形成されているが(図6参照)、これら放熱孔220Bは、ねじ部材の雄ねじ部NSは挿入可能であっても、少なくとも頭部NHを挿入不能な大きさであることが好ましい。また、第1誘導通路形成部202の直下に配置される上壁部220Hは、上方の孔部270A,270B、271A〜271Hからねじ部材が落下してくる可能性が高いため、放熱孔220Bは、少なくとも上壁部220Hにおいて孔部270A,270B、271A〜271Hに対応しない位置に形成するか、上壁部220H以外の部位(例えば、後壁部など)に形成することが好ましい。このようにすることで、落下してきたねじ部材がカバー体220内に落下して画像表示装置5、可動体を有する演出用装置、演出制御基板12などに悪影響を及ぼすことを抑制できる。
前記実施の形態では、球タンク形成部201の遊技球を払出装置200に誘導する誘導通路を形成する誘導通路形成部は、左側方に向けて下側に傾斜するように延設される第1誘導通路形成部202と、第1誘導通路形成部202の下側の左端部から下方に向けて延設される第2誘導通路形成部204と、を有し、第1誘導通路形成部202の上面の一部を覆うように設けられた第3カバー体330のカバー部334は、図16に示すように、左端部の上面に球止め部材340が上方に突出するように設けられていることで、カバー部334上を左側に移動するねじ部材Nを受止めて滞留可能に構成されている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本変形例1のカバー部360のように、カバー部360の左端部360Rが、下方の第2誘導通路形成部204に向けて湾曲するR形状に形成されていてもよい。
このようにすることで、カバー部360上に落下した遊技球Pやねじ部材Nは、左端部側に向けて移動した場合、カバー部360上に滞留することなく、第1誘導通路形成部202の左端部からダイレクトに第1誘導通路形成部202外に落下するため、ねじ部材Nが払出装置200に混入することを防止することができる。
また、図29(B)に示すように、カバー部360の上面に、ねじ部材Nを滞留させることが可能な凹部361が形成されたものにおいて、カバー部360における凹部361の近傍位置に、第1誘導通路形成部202における遊技球の流下方向に対し交差するようにケーブルCHが設けられていてもよい。
このようにすることで、凹部361に滞留したが傾斜により移動する可能性があるねじ部材Nや遊技球Pを、ケーブルCにより移動を規制することで滞留させておくことができる。
また、前記実施の形態では、遊技媒体を貯留可能な貯留部として、底壁部203Aと立壁部Bとにより上面が開口する箱状に形成された球タンク形成部201を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、貯留部は遊技球を貯留可能であれば、上記球タンク形成部201のように第1誘導通路形成部202の前後寸法よりも前後寸法が長いものでなくてもよく、第1誘導通路形成部202と前後寸法がほぼ同一または短いものであってもよい。また、補給装置150から供給される遊技球を受止め可能であれば、必ずしも上面は開放されていなくてもよい。
また、前記実施の形態では、遊技媒体を払出すことが可能な払出部として、回転可能なスプロケットにより遊技球を払出し可能な払出装置200を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、スプロケット以外の部材により遊技球を払出し可能な払出装置であってもよい。
また、前記実施の形態では、上面が開口し、貯留部の遊技媒体を払出部に誘導する誘導通路を形成する誘導通路形成部として、底壁部203Aと立壁部203Bとにより上面が開口する凹溝状に形成された第1誘導通路形成部202を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、上面の一部に開口が形成された筒状部材からなる誘導通路形成部であってもよく、形状や大きさ等は種々に変更可能である。尚、球タンク形成部201と幅寸法(前後寸法)が略同一または大きくてもよく、遊技球を複数列で流下可能に誘導するものでもよい。
また、前記実施の形態では、遊技球を貯留可能な貯留部としての球タンク形成部201と、上面が開口し、球タンク形成部201の遊技球を払出装置200に誘導する第1誘導通路を形成する第1誘導通路形成部202とが一体成型されている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、球タンク形成部201と第1誘導通路形成部202とが別個の部材をねじ部材などにより組付けることにより一体に形成されていてもよい。この場合、球タンク形成部201と第1誘導通路形成部202とを組付けるねじ部材についても本発明のねじ部材の対象となる。
また、前記実施の形態では、第1誘導通路形成部202の上面開口からねじ部材が混入しうる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1誘導通路形成部202の立壁側に形成された孔部や切欠部等からねじ部材が混入しうるものであってもよい。また、第2誘導通路形成部204についてもねじ部材が混入しうる場合、ねじ部材の第2誘導通路形成部204への落下を制限するための所定制限部や、第2誘導通路形成部204に落下したねじ部材の払出装置200への移動を制限するための特定制限部等を設けてもよい。
また、前記実施の形態では、第1誘導通路形成部202の上面の一部を覆うように設けられたカバー部として、第1カバー体310、第2カバー体320、第3カバー体330を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1誘導通路形成部202の上面の全領域がカバー部により被覆されていてもよい。
また、前記実施の形態では、第1誘導通路形成部202の上面の一部の領域を覆うカバー部は、第1誘導通路形成部202とは別個の部材にて構成されていてもよいし、第1誘導通路形成部202と予め一体に形成されていてもよい。つまり、第1誘導通路形成部202が予め四角筒状に形成されているものであってもよい。
また、前記実施の形態では、カバー部314,324,334上に落下したねじ部材の第1誘導通路形成部202への落下を制限するための所定制限部として、ねじ部材をカバー部上に滞留させることが可能な孔部としての長孔316A〜316Cや、凹部としての凹溝326A〜326Cや凹部336を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ねじ部材のカバー部上からの落下を規制(または阻害)可能な落下規制部(落下阻害部)や、カバー部上でのねじ部材の移動を規制(または阻害)可能な移動規制部(移動阻害部)や、ねじ部材をカバー部上から第1誘導通路形成部202外へ落下可能に誘導する傾斜面などの落下誘導部等であってもよい。尚、落下や移動を規制または阻害可能な手段としては、凸部や凹部だけでなく、金属製のねじ部材を吸着可能な磁石や、ねじ部材を粘着可能な粘着部などであってもよい。
つまり、カバー部314,324,334上に落下したねじ部材の第1誘導通路形成部202への落下を制限するための所定制限部とは、ねじ部材の第1誘導通路形成部202への落下を不能とするものだけでなく、落下を困難とすることができるものであればよい。
また、前記実施の形態では、第1誘導通路形成部202に設けられ、該第1誘導通路形成部202に落下したねじ部材の払出装置200への移動を制限するための特定制限部として、複数の孔部271A〜271Hを適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1誘導通路形成部202に落下したねじ部材の払出装置200側への移動を規制(または阻害)可能な移動規制部(移動阻害部)であってもよい。尚、払出装置200側への移動を規制または阻害可能な手段としては、凸部や凹部だけでなく、金属製のねじ部材を吸着可能な磁石や、ねじ部材を粘着可能な粘着部などであってもよく、これらは遊技球の流下に影響しない位置(例えば、底壁部203Aと立壁部203Bとの間の角部など、遊技球が接触しない部分)に設けることが好ましい。
つまり、第1誘導通路形成部202に設けられ、該第1誘導通路形成部202に落下したねじ部材の払出装置200への移動を制限するための特定制限部とは、ねじ部材の払出装置200側への移動を制限できるものであれば、必ずしも第1誘導通路形成部202に混入したねじ部材の払出装置200側への移動を不能とするものだけでなく、移動を困難とすることができるものであればよい。
また、第1誘導通路形成部202に設けられた特定制限部により、第1誘導通路形成部202に落下したねじ部材の払出装置200への移動が制限(規制、阻害)された場合、移動が制限され第1誘導通路内に滞留しているねじ部材により遊技球の流下も制限されてしまい球詰まりが生じる可能性が高い。球詰まりが生じた場合、前述したように補給エラー報知が実行されることで、遊技場の店員等が遊技機用枠3を開放して背面にある球タンク形成部201や第1誘導通路形成部202における遊技球の状況を目視により点検する可能性が高い。このとき、ねじ部材が払出装置200まで移動せずに第1誘導通路形成部202に滞留していることで、球詰まりの原因がねじ部材であったことを店員等が特定しやすくなるので、適切な対処を行うことが可能となる。
また、前記実施の形態では、複数の孔部271A〜271Hが全てねじ部材を落下可能な大きさを有する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、複数の孔部271A〜271Hのうち少なくとも2以上の孔部がねじ部材を落下可能に形成されていれば、他の孔部はねじ部材を落下可能でなくてもよい。また、複数の孔部271A〜271Hの形状、大きさは任意であり、上記した形態に限らず種々に変更可能である。
また、前記実施の形態では、第1誘導通路形成部202よりも下方位置に取付けられる第1基板として、主基板11、演出制御基板12を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、中継基板など他の基板も対象としてもよい。
また、前記実施の形態では、第1誘導通路形成部202よりも上方位置に取付けられる第2基板として、ターミナル基板210を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2基板として、中継基板など他の基板も対象としてもよい。
また、前記実施の形態では、第1基板としての主基板11、演出制御基板12は、これら基板が収納される基板ケース11A,12Aがねじ部材N20,N21により遊技盤2に取付けられる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1基板としての上記各種基板が基板ケースを介すことなく直接遊技盤2や遊技機用枠3に取付けられていてもよい。
また、前記実施の形態では、第1基板としての主基板11、演出制御基板12は、各基板が収納される基板ケース11A,12Aがねじ部材N20,N21にて、つまり、ねじ部材を用いた取付方法により遊技盤2に取付けられ、第2基板としてのターミナル基板210は、ねじ部材とは異なる取付手段としての複数の規制部235及び係止部236からなる係止手段を用いて、つまり、ねじ部材を用いた取付方法とは異なる取付方法により基板取付枠211に取付けられる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ラッチ部材などによる係止手段や、カシメピンなどによる取付手段や、接着剤などによる接着手段等を含むものであってもよい。
また、前記実施の形態では、第1誘導通路形成部202の周辺に設けられ、該第1誘導通路形成部202に向けて移動してきたねじ部材の第1誘導通路形成部202への落下を制限するための特別制限部として、凹部280,290,214,242,243を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ねじ部材の第1誘導通路形成部202への落下を規制(または阻害)可能な落下規制部(落下阻害部)や、第1誘導通路形成部202へのねじ部材の移動を規制(または阻害)可能な移動規制部(移動阻害部)や、ねじ部材を第1誘導通路形成部202外へ落下可能に誘導する傾斜面などの落下誘導部等であってもよい。尚、第1誘導通路形成部202への落下や移動を規制または阻害可能な手段としては、凸部や凹部だけでなく、金属製のねじ部材を吸着可能な磁石や、ねじ部材を粘着可能な粘着部などであってもよい。
つまり、外れたねじ部材の第1誘導通路形成部202への落下を制限するための特別制限部とは、ねじ部材の第1誘導通路形成部202への落下を不能とするものだけでなく、落下を困難とすることができるものであればよい。例えば、落下規制部(落下阻害部)としての凸部や、移動規制部(移動阻害部)としての凹部や孔部などが、上壁部225Aなどの所定位置に設けられていればよい。
また、前記実施の形態では、特別制限部としての凹部280,290,214,242,243などが設けられる第1誘導通路形成部202の周辺が、前側の立壁部203Bの近傍位置である形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくともねじ部材が取付けられる被取付部(取付孔)と誘導通路形成部との間であれば、必ずしも立壁部203Bの近傍位置に設けられていなくてもよく、例えば、ねじ部材の被取付部と誘導通路形成部との間において誘導通路形成部よりも被取付部に近い位置に設けられていてもよい。
また、前記実施の形態では、カバー部334における傾斜方向の払出装置200側に、該カバー部334上に落下したねじ部材N6を該カバー部334に滞留させることが可能な特定部として、第1誘導通路形成部202の遊技球を流下可能とする第1状態と、流下困難または流下不能とする第2状態と、に変化可能な球止め部材340を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、カバー部334における傾斜方向の払出装置200側(傾斜下位側)に設けられる部材であれば、球止め機能を有していなくても、ねじ部材の移動を規制(または阻害)可能な凸部や立壁部、配線押えなどであってもよい。
また、前記実施の形態では、特定部としての球止め部材340が、カバー部334における傾斜方向の払出装置200側に設けられている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、特定部は、一のカバー部における払出装置200側の端部に設けられていれば、カバー部314,324の払出装置200側の端部に設けられていてもよい。
また、前記実施の形態では、特定部としての球止め部材340が、カバー部334とは別個の部材にて構成されている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、カバー部334を構成する部材の一部に特定部(球止め部)が一体的に形成されていてもよい。
また、前記実施の形態では、緩み止め部の一例として、ねじ部材N1、N2、N11〜N16の頭部NHよりも大径であり該頭部NHに一体に形成されたフランジ部F(座金)を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、フランジ部Fの替わりに、ねじ部材とは別個に形成されねじ部材に装着可能なワッシャなどでもよいし、頭部NHやフランジ部F(座金)の裏面に凹凸状に形成された頭部NHの回止め部や接着剤等も含まれる。また、ねじ部材は、ドライバなどの工具により取付け可能なものだけでなく、蝶ねじであってもよいし、ビスやボルト等、緩むと被取付部から離脱してしまう部材を含む。
また、前記実施の形態では、貯留部としての球タンク形成部201は、緩み止め部であるフランジ部Fを有するねじ部材N11〜N14によって複数個所で遊技機用枠3に取付けられ、球タンク形成部201及び第1誘導通路形成部202を遊技機用枠3に取付けるためのねじ部材N11〜N14は、該遊技機用枠3から外れても第1誘導通路形成部202外に落下するように、第1誘導通路形成部202や球タンク形成部201の立壁部203Bの上端縁よりも下方位置に取付けられている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1誘導通路形成部202や球タンク形成部201の立壁部203Bの上端縁よりも上方位置であっても、例えば、第1誘導通路形成部202や球タンク形成部201の直上位置から水平方向にずれた非直上位置に取付けられていれば、ねじ部材が第1誘導通路形成部202にダイレクトに落下することを防止できる。また、落下したねじ部材が所定の誘導部(例えば、上壁部225Aに形成された凹溝など)などにより、第1誘導通路形成部202外に落下するように誘導されるようになっていてもよい。
また、前記実施の形態における所定制限部、特定制限部、特別制限部、特定部は、パチンコ遊技機1に取付けられているねじ部材N1〜N6、N11〜N16だけでなく、遊技島などパチンコ遊技機1以外のねじ部材についての払出装置200への移動を制限または規制(阻害)する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくともパチンコ遊技機1に取付けられているねじ部材N1〜N6、N11〜N16、さらには第1誘導通路形成部202や球タンク形成部201の上方位置に取付けられているねじ部材N3〜N6についての払出装置200への移動を制限または規制(阻害)可能な大きさや形態にて形成されていることが好ましい。
特徴部053SGにおける遊技機は、遊技場等に設置されるパチンコ遊技機や、スロットマシンなどであり、特に、図30−1に示すように、遊技の制御を行う遊技制御用マイクロコンピュータが搭載された遊技制御基板を備える。尚、以下に説明する遊技機として、上記実施の形態のパチンコ遊技機1が適用可能であり、遊技制御基板は、上記実施の形態の主基板11、演出制御基板は演出制御基板12が適用可能である。
遊技制御基板には、図30−1に示すように、各種スイッチやセンサ等の遊技の進行に応じた入力状況を検出する複数の入力部品が接続されている。入力部品は、例えば、遊技者による操作を検出する検出スイッチ、遊技球やメダル等の遊技媒体の通過を検出する検出スイッチ、リールなどの遊技に用いられる可動物の位置を特定するセンサ、遊技者の有利度等の各種設定に用いられる検出スイッチ、ドアの開放や異常等を検出する検出スイッチなどである。
また、遊技制御基板には、図30−1に示すように、これら入力部品からの入力信号を検出する入力回路が搭載されており、入力回路による入力部品からの入力信号の検出状況が特定される入力データが遊技制御用マイクロコンピュータに伝送されることで遊技制御用マイクロコンピュータによる遊技の制御に用いられる。
また、遊技制御基板には、図30−1に示すように、表示器やLED、モータ、ソレノイド等の遊技の進行に応じた出力制御を行う複数の出力部品が接続されている。出力部品は、例えば、抽選結果に応じた表示を行う表示器、遊技の進行状況や遊技機の状態を表示する表示器、遊技者に対して操作態様を指示する表示器、遊技者所有の価値を表示する表示器、遊技状態を示すLED、異常の発生を報知するLED、リールや可変入賞装置などの遊技に用いられる可動部を動作させるモータ、ソレノイドなどである。
また、遊技制御基板には、図30−1に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータから伝送される出力データに基づいて対応する出力部品に対して出力信号を出力する出力回路が設けられており、遊技制御用マイクロコンピュータは、出力回路に出力データを伝送することにより、遊技の進行に応じた出力部品の制御を行う。
また、遊技制御用マイクロコンピュータと、入力回路及び出力回路は、データバスを介して接続されており、入力回路から遊技制御用マイクロコンピュータへの入力データの伝送及び遊技制御用マイクロコンピュータから出力回路への出力データの伝送は、共用のデータバスを介して行われる。
また、全ての入力回路が共用のデータバスを介して接続されているのではなく、一部の入力回路は、データバスを介すことなく直接遊技制御用マイクロコンピュータに接続され、共用のデータバスを介することなく入力回路から遊技制御用マイクロコンピュータへの入力データが伝送されるようになっている。
尚、出力回路については、いずれも共用のデータバスを介して接続される構成であるが、一部の出力回路が、データバスを介すことなく直接遊技制御用マイクロコンピュータに接続され、共用のデータバスを介することなく遊技制御用マイクロコンピュータから出力回路へ出力データが伝送される構成でも良い。
また、データバスは、外部出力端子に接続されており、遊技制御用マイクロコンピュータからの出力データが外部出力信号として外部機器に対して出力されるようになっており、外部機器では、外部出力信号として出力された出力データを用いて遊技機の性能等を検査することが可能とされている。
実施例3における遊技制御基板の構造について説明する。遊技制御基板は、実施例1、2と同様に、一方の面に電子部品が実装され、他方の面には電子部品が実装されず、電子部品が備える端子がハンダ付けされる構成である。尚、実施例3における遊技制御基板は、実装される電子部品及びスルーホールの構造に特徴を有するものであり、ここでは、電子部品及びスルーホールの構造について説明する。
図30−23は、実施例3における遊技制御基板に実装される特定電子部品の構造を示す斜視図であり、(A)は、特定電子部品の上方からの斜視図であり、(B)は、特定電子部品の下方からの斜視図である。
特定電子部品は、キースイッチ等の比較的大型の電子部品であり、特定電子部品の下部には、図30−23(A)(B)に示すように、特定電子部品の基板への固定を目的とし、特定電子部品の信号や電力の伝搬には用いられない固定用端子1、2と、基板の配線パターンと接続され、特定電子部品の信号や電力の伝搬に用いられる接続用端子と、が設けられる。また、特定電子部品の側面における固定用端子1、2の上方には、当該特定電子部品の型番が刻印または印字されている。
尚、本実施例では、特定電子部品として固定用端子と、接続用端子の双方を備えるキースイッチを例示しているが、他の電子部品を特定電子部品として適用しても良いし、また、固定用端子を備えず、接続用端子のみ備える電子部品を特定電子部品として適用しても良い。
遊技制御基板に設けられたスルーホールは、通常スルーホールと、特定スルーホールと、からなる。通常スルーホールは、図30−24(A)に示すように、ハンダ面からスルーホールの内周面にかけて導電体である銅メッキ処理が施されることで、スルーホールが実装面とハンダ面とで導通するスルーホールである。一方、特定スルーホールは、図30−24(B)に示すように、スルーホールの内周面には銅メッキ処理が施されず、スルーホールが実装面とハンダ面とで導通しないスルーホールである。
通常スルーホールにハンダ面側からハンダ付けする場合には、図30−24(A)に示すように、スルーホール内に銅メッキ処理が施されているため、スルーホール内のハンダが実装面までフローアップするが、特定スルーホールにハンダ面側からハンダ付けする場合には、図30−24(B)に示すように、スルーホール内に銅メッキ処理が施されていないため、スルーホール内をハンダがフローアップせず、ハンダが実装面まで到達しないようになっている。
本実施例において特定電子部品は、固定用端子1、2が特定スルーホールに挿通され、接続用端子が通常スルーホールに挿通され、ハンダ面側からハンダ付けすることにより固定される。
このように、固定用端子1、2は、特定スルーホールに挿通され、ハンダ面側からハンダ付けにより固定されるので、ハンダが実装面に到達しないので、ハンダ付けした際に、ハンダが特定電子部品の実装される実装面側に上がりすぎて、固定用端子1、2の上方に印字または刻印された型番がハンダによって隠れてしまう等の不具合を防止できる。
特に、型番がハンダによって隠れてしまうことにより部品が不正に交換されても発見できない虞があり、また、型式試験において型番が隠れていると、部品構成の特定ができず試験を通らず、認可を受けることができなくなる虞や、遊技店への設置時において型番が確認できないことで遊技店への設置が認められない虞があるが、上部に型番が印字または刻印された端子を特定スルーホールにて固定することで、このような不具合を防止することができる。
一方、固定用端子1、2は、特定電子部品の信号や電力の伝搬には用いられない端子であるため、特定スルーホールでハンダ付けした際に、電気的接続が弱くなっても問題が生じることがない。一方で、接続用端子は、通常スルーホールに挿通され、ハンダ面側からハンダ付けにより固定されるので、ハンダが実装面まで到達することで電気的接続を確実にすることができる。
(作用効果7)
本実施例の遊技制御基板は、実装面とハンダ面のうち実装面に複数の電子部品が実装されるとともに、実装面とハンダ面に配線パターンが形成されており、複数の電子部品は、実装面とハンダ面を貫通するスルーホールに端子を挿通させ、スルーホールと端子をハンダ付けすることで固定され、複数の電子部品のうち特定電子部品が固定される特定スルーホールが形成されており、特定スルーホールは、実装面ハンダ面が導通せず、特定電子部品の端子がハンダ面からハンダ付けされたときにハンダが実装面に到達しないことを特徴としている。このような構成によれば、特定スルーホールは、実装面とハンダ面が導通せず、特定電子部品の端子がハンダ面からハンダ付けされたときにハンダが実装面に到達しないので、ハンダ付けした際に、ハンダが電子部品の実装される実装面側に上がりすぎて不具合の原因となることを防止できる。
本実施例の遊技制御基板は、特定スルーホールに特定電子部品の固定用の端子(固定用端子1、2)が挿通されてハンダ付けされることを特徴としている。このような構成によれば、特定スルーホールは、特定スルーホールにハンダ付けされるのは、特定電子部品の固定用の端子(固定用端子1、2)であるため、ハンダが実装面に到達しないことで電気的接続が弱くなっても問題が生じることがない。
尚、本実施例の遊技制御基板は、特定スルーホールに特定電子部品の固定用の端子(固定用端子1、2)が挿通されてハンダ付けされる構成であるが、特定スルーホールに特定電子部品の信号や電力を伝搬する端子(接続用端子)が挿通されてハンダ付けされる構成としても良く、このような構成によれば、ハンダが電子部品の実装される実装面側に上がりすぎて特定電子部品の信号や電力を伝搬する端子が他の端子とショートしてしまうことなどによる不具合を防止できる。
本実施例の遊技制御基板は、特定電子部品の型番が、端子(固定用端子1、2)の上方に表示(印字または刻印)されていることを特徴としている。このような構成によれば、ハンダが電子部品の実装される実装面側に上がりすぎて特定電子部の型番が隠れてしまうことを防止できる。
以上、本発明の実施例3を説明してきたが、本発明はこの実施例3に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。また、実施例1、2と同一もしくは類似する構成については、実施例1、2で説明したものと同様の効果を有するものである。また、実施例1、2について例示した変形例についても実施例3に適用可能である。
(特徴部053SGの発明)
以上説明したように、特徴部053SGには、以下に示す発明が含まれている。つまり、従来、例えば、特開2016−93428号公報等に記載されたもののように、パチンコ遊技機やスロットマシン等の遊技機は、電子機器が実装された基板を備えるものが一般的であり、この種の基板には、CPU等の制御手段と他の電子機器との間で一のデータバスを用いてデータの入出力を行うものが提案されている。この種の基板においては、配線パターンの設計に関して種々の課題が存在している。そこで、基板の配線パターンが好適に形成された遊技機を提供することを目的として、特徴部053SGの(1)の遊技機は、
遊技が可能な遊技機であって、
制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)と、前記制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)の制御に用いられる電子部品(入力部品)からの入力信号に基づく入力データを前記制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)に伝送する入力回路と、前記制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)から伝送された出力データに基づいて電子部品(出力部品)に対して出力信号を出力する出力回路と、が実装されるとともに、配線パターンが形成された基板(遊技制御基板)を備え、
前記配線パターンは、前記入力回路からの入力データの前記制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)への伝送及び前記制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)からの出力データの前記出力回路への伝送に共用されるデータバスを含み、
前記入力回路は、前記出力回路よりも前記制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)までの配線パターンが短くなるように前記データバスに接続される
ことを特徴としている。
この特徴によれば、制御手段の制御に用いられる電子部品からの入力信号に基づく入力データを制御手段に伝送する入力回路が、制御手段から伝送された出力データに基づいて電子部品に対して出力信号を出力する出力回路よりも制御手段までの配線パターンが短くなるようにデータバスに接続されるので、入力データがノイズ等の影響を受けることを防止できる。
特徴部053SGの(2)の遊技機は、(1)に記載の遊技機であって、
前記基板(遊技制御基板)は、第1面(実装面)のみに電子部品が実装されるとともに、第2面(ハンダ面)に前記データバスが形成される
ことを特徴としている。
この特徴によれば、データバスへの電子部品からのノイズの影響を防ぐことができる。
特徴部053SGの(3)の遊技機は、(1)または(2)に記載の遊技機であって、
前記データバスと前記入力回路及び前記出力回路とは、スルーホールを通して前記データバスが形成された面(ハンダ面)とは反対側の面(実装面)に分岐した配線パターンにより接続される
ことを特徴としている。
この特徴によれば、データバスから入力回路及び出力回路までの配線パターンの距離が短くなるため、ノイズの影響を軽減することができる。
特徴部053SGの(4)の遊技機は、(1)〜(3)のいずれかに記載の遊技機であって、
前記基板(遊技制御基板)には、一辺側(上辺側)の近傍に前記基板外部からの配線を取付けるためのコネクタ(コネクタCN10〜CN17)が実装されるとともに、前記データバスは前記基板(遊技制御基板)における前記一辺と対向する他辺(下辺)寄りの領域に形成されている
ことを特徴としている。
この特徴によれば、コネクタとデータバスとの間に入力回路や出力回路等の電子部品を実装する領域を担保できるので、基板領域を有効に活用することができる。
特徴部053SGの(5)の遊技機は、(1)〜(4)のいずれかに記載の遊技機であって、
前記基板(遊技制御基板)には、前記遊技機の性能を表示する性能表示器が実装され、
前記性能表示器に対して出力信号を出力する出力回路(第3出力回路)は、他の表示器に対して出力信号を出力する出力回路(第2出力回路)よりも前記制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)までの配線パターンが短くなるように前記データバスに接続される
ことを特徴としている。
この特徴によれば、性能表示器に対して出力信号を出力する出力回路が、他の表示器に対して出力信号を出力する出力回路よりも制御手段までの配線パターンが短いことで、不正部品の配置等による表示内容改変の不正等を困難にできる。
特徴部053SGの(6)の遊技機は、(1)〜(5)のいずれかに記載の遊技機であって、
前記入力回路と前記出力回路とは、部品の向きが異なるように前記基板に実装される
ことを特徴としている。
この特徴によれば、入力回路と出力回路の違いを容易に把握することができる。
特徴部053SGの(7)の遊技機は、(1)〜(6)のいずれかに記載の遊技機であって、
前記データバスは、前記入力回路及び前記出力回路よりも前記制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)に近い位置でノイズ除去回路と接続される
ことを特徴としている。
この特徴によれば、制御手段に対するノイズの影響を防止することができる。
特徴部053SGの(8)の遊技機は、
遊技が可能な遊技機であって、
制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)と、前記制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)の制御に用いられる電子部品(入力部品)からの入力信号に基づく入力データを前記制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)に伝送する入力回路と、前記制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)から伝送された出力データに基づいて電子部品(出力部品)に対して出力信号を出力する出力回路と、が実装されるとともに、配線パターンが形成された基板(遊技制御基板)を備え、
前記配線パターンは、前記入力回路からの入力データの前記制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)への伝送及び前記制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)からの出力データの前記出力回路への伝送に共用されるデータバスを含み、
前記出力回路は、前記制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)から伝送された出力データに基づいて遊技の進行に応じた可動部の動作を行う第1電子部品(第1出力部品)に対して出力信号を出力する第1出力回路(第1出力回路)と、前記制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)から伝送された出力データに基づいて遊技の進行に応じた表示を行う第2電子部品(第2出力部品)に対して出力信号を出力する第2出力回路(第2出力回路)と、を含み、
前記第1出力回路(第1出力回路)は、前記第2出力回路(第2出力回路)よりも前記制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)までの配線パターンが短くなるように前記データバスに接続される
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技の進行に応じた可動部の動作を行う第1電子部品に対して出力信号を出力する第1出力回路が、遊技の進行に応じた表示を行う第2電子部品に対して出力信号を出力する第2出力回路よりも制御手段までの配線パターンが短くなるようにデータバスに接続されるので、出力データがノイズ等の影響を受けることで遊技の進行に応じた可動部の動作に影響を与えてしまうことを防止できる。
特徴部053SGの(9)の遊技機は、
遊技が可能な遊技機であって、
制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)と、前記制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)の制御に用いられる電子部品(入力部品)からの入力信号に基づく入力データを前記制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)に伝送する入力回路と、前記制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)から伝送された出力データに基づいて電子部品(出力部品)に対して出力信号を出力する出力回路と、が実装されるとともに、配線パターンが形成された基板(遊技制御基板)を備え、
前記配線パターンは、前記入力回路からの入力データの前記制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)への伝送及び前記制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)からの出力データの前記出力回路への伝送に共用されるデータバスを含み、
前記基板(遊技制御基板)は、第1面(実装面)のみに電子部品が実装されるとともに、第2面(ハンダ面)に前記データバスが形成され、前記データバスからスルーホールを通して接続された前記第1面(実装面)の配線パターンを、前記第1面(実装面)において遊技の進行に応じた出力を行うための第1配線パターン(第2出力回路に接続される配線パターン)と遊技の進行に応じた出力信号を外部機器に対して出力するための第2配線パターン(外部出力端子に接続される配線パターン)に分岐する
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第2面に形成されたデータバスからスルーホールを通して接続された第1面の配線パターンを利用して第1面側で遊技の進行に応じた出力を行うための第1配線パターンと遊技の進行に応じた出力信号を外部機器に対して出力するための第2配線パターンに分岐させるので、第1配線パターン、第2配線パターンそれぞれに分岐させるために第2面に形成されたデータバスから第1面側に分岐させる必要がないので、配線パターンを簡素に形成することができる。
特徴部053SGの(10)の遊技機は、
遊技が可能な遊技機であって、
制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)と、前記制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)の制御に用いられる電子部品(入力部品)からの入力信号に基づく入力データを前記制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)に伝送する入力回路と、前記制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)から伝送された出力データに基づいて電子部品(出力部品)に対して出力信号を出力する出力回路と、が実装されるとともに、配線パターンが形成された基板(遊技制御基板)を備え、
前記配線パターンは、前記入力回路からの入力データの前記制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)への伝送及び前記制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)からの出力データの前記出力回路への伝送に共用されるデータバスを含み、
前記制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)の制御に用いられる第1電子部品(第1入力部品)からの入力信号に基づく入力データを前記制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)に伝送する第1入力回路(第1入力回路)と、前記制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)の制御に用いられる第2電子部品(第2入力部品)からの入力信号に基づく入力データを前記制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)に伝送する第2入力回路(第2入力回路)と、前記制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)から伝送された出力データに基づいて第3電子部品(第1出力部品、第2出力部品)に対して出力信号を出力する出力回路(第1出力回路、第2出力回路)と、を含み、
前記第1入力回路(第1入力回路)及び前記出力回路(第1出力回路、第2出力回路)は、前記データバスを介して前記制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)に接続され、
前記第2入力回路(第2入力回路)は、前記データバスを介さずに前記制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)に接続される
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第2電子部品からの入力信号に基づく入力データは、他の入力回路からの入力データや出力回路への出力データが伝送されるデータバスを介さずに制御手段に伝送されるので、重要な入力信号に基づく入力データを他の入力回路からの入力データや出力回路への出力データの影響を受けることなく、制御手段に伝送することができる。
特徴部053SGの(11)の遊技機は、
遊技が可能な遊技機であって、
制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)と、前記制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)の制御に用いられる電子部品(入力部品)からの入力信号に基づく入力データを前記制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)に伝送する入力回路と、前記制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)から伝送された出力データに基づいて電子部品(出力部品)に対して出力信号を出力する出力回路と、が実装されるとともに、配線パターンが形成された基板(遊技制御基板)を備え、
前記配線パターンは、前記入力回路からの入力データの前記制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)への伝送及び前記制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)からの出力データの前記出力回路への伝送に共用されるデータバスを含み、
前記出力回路は、前記入力回路よりも前記制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)までの配線パターンが短くなるように前記データバスに接続される
ことを特徴としている。
この特徴によれば、制御手段から伝送された出力データに基づいて電子部品に対して出力信号を出力する出力回路が、制御手段の制御に用いられる電子部品からの入力信号に基づく入力データを前記制御手段に伝送する入力回路よりも制御手段までの配線パターンが短くなるようにデータバスに接続されるので、出力データがノイズ等の影響を受けることを防止できる。
特徴部053SGの(12)の遊技機は、
遊技が可能な遊技機であって、
制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)と、前記制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)の制御に用いられる電子部品(入力部品)からの入力信号に基づく入力データを前記制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)に伝送する入力回路と、前記制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)から伝送された出力データに基づいて電子部品(出力部品)に対して出力信号を出力する出力回路と、が実装されるとともに、配線パターンが形成された基板(遊技制御基板)を備え、
前記配線パターンは、前記入力回路からの入力データの前記制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)への伝送及び前記制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)からの出力データの前記出力回路への伝送に共用されるデータバスを含み、
前記出力回路は、前記制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)から伝送された出力データに基づいて遊技の進行に応じた可動部の動作を行う第1電子部品(第1出力部品)に対して出力信号を出力する第1出力回路(第1出力回路)と、前記制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)から伝送された出力データに基づいて遊技の進行に応じた表示を行う第2電子部品(第2出力部品)に対して出力信号を出力する第2出力回路(第2出力回路)と、を含み、
前記第2出力回路(第2出力回路)は、前記第1出力回路(第1出力回路)よりも前記制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ)までの配線パターンが短くなるように前記データバスに接続される
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技の進行に応じた表示を行う第2電子部品に対して出力信号を出力する第2出力回路が、遊技の進行に応じた可動部の動作を行う第1電子部品に対して出力信号を出力する第1出力回路よりも制御手段までの配線パターンが短くなるようにデータバスに接続されるので、出力データがノイズ等の影響を受けることで遊技の進行に応じた表示に影響を与えてしまうことを防止できる。
前記実施の形態では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。これら封入式遊技機においては遊技球ではなく得点やポイントが遊技者に付与されるので、これら付与される得点やポイントが遊技価値に該当する。
また、前記実施の形態では、遊技媒体の一例として、球状の遊技球(パチンコ球)が適用されていたが、球状の遊技媒体に限定されるものではなく、例えば、メダル等の非球状の遊技媒体であってもよい。
また、前記実施の形態では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機が適用されていたが、例えば遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な変動表示装置に変動表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該変動表示装置に導出された変動表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにも適用可能である。
本発明の遊技機は、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機やスロットマシンなどにも適用することができる。また、遊技が可能な遊技機とは、少なくとも遊技を行うものであれば良く、パチンコ遊技機やスロットマシンに限らず、一般ゲーム機であっても良い。
本発明は、以上に説明したものに限られるものではない。また、その具体的な構成は、上述の実施形態や後述の他の形態例に加えて、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があってもこの発明に含まれる。
また、上述した実施の形態及び各変形例に示した構成、後述の形態例及び各変形例に示した構成のうち、全部又は一部の構成を任意に組み合わせることとしてもよい。
なお、今回開示された上述の実施形態及び後述の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上述の説明及び後述の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等な意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の遊技機としては、他にも、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であるとともに、通常状態と該通常状態よりも前記有利状態に制御されやすい特別状態(例えば、時短状態(高確高ベース状態や低確高ベース状態))に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、遊技媒体(例えば、遊技球P)を貯留可能な貯留部(例えば、球タンク形成部201)と、遊技媒体を払出すことが可能な払出部(例えば、払出装置200)と、上面が開口し、前記貯留部の遊技媒体を前記払出部に誘導する誘導通路(例えば、第1誘導通路や第2誘導通路)を形成する誘導通路形成部(例えば、第1誘導通路形成部202や第2誘導通路形成部204)と、前記誘導通路形成部の上面の一部を覆うように設けられたカバー部(例えば、第1カバー体310、第2カバー体320、第3カバー体330)と、を備え、前記カバー部に、該カバー部上に落下したねじ部材(例えば、ねじ部材N1〜N6、N11〜N16)の前記誘導通路形成部への落下を制限するための所定制限部(例えば、長孔316A〜316C、凹溝326A〜326C、凹部336)が設けられ(図22、図24参照)、前記誘導通路形成部に、該誘導通路形成部に落下したねじ部材の前記払出部への移動を制限するための特定制限部(例えば、孔部271A〜271H)が複数設けられており(図11、図12、図27参照)、前記所定制限部は、前記カバー部上に落下したねじ部材(例えば、ねじ部材N1〜N6、N11〜N16)を該カバー部上に滞留させることが可能な第1滞留部(例えば、長孔316A〜316C)と第2滞留部(例えば、凹溝326A〜326C)とを含み、前記第2滞留部は、前記第1滞留部よりも前記払出部(例えば、払出装置200)に近い位置に設けられ、該第1滞留部よりも大きく(L22B>L21)、さらに、遊技の進行を制御可能な遊技制御手段(例えば、CPU103)と、前記遊技制御手段から送信される制御情報(例えば、図41−2に示す演出制御コマンド)にもとづいて演出を制御可能な演出制御手段(例えば、演出制御用CPU120)と、前記通常状態から前記有利状態または前記特別状態のいずれかに制御されたときから前記通常状態に一度も制御されていない有利期間(例えば、連荘状態の期間)において発生した前記有利状態の回数が特定回数に達しているとき(例えば、連荘回数が第1判定回数である「5」以上であるとき)に所定数値データを第1の値(例えば、「0」)から第2の値(例えば、「1」や「2」)へ更新可能な更新手段(例えば、CPU103が図41−13に示す出玉状態判定処理を実行する部分)と、前記所定数値データが前記第2の値であるときに、単位期間において付与される遊技価値の付与速度が低下するように調整する調整手段(例えば、図41−13及び図41−21に示すように、CPU103が出玉状態判定処理において出玉状態フラグ値を「1」や「2」にセットすることによって大当り遊技中のファンファーレ演出期間、インターバル期間、エンディング演出期間を長期化する部分)と、を備え、前記遊技制御手段は、前記所定数値データが前記第2の値であることを特定可能な制御情報を前記演出制御手段に送信可能であって(例えば、図41−13に示すように、CPU103がステップ162SGS17の処理で出玉状態指定コマンドの送信設定を実行した後、図35に示すコマンド制御処理を実行する部分)、前記演出制御手段は、前記所定数値データが前記第2の値であることを特定可能な制御情報にもとづいた演出制御を実行可能である(例えば、図41−27及び図41−28に示すように、演出制御用CPU120は、予告演出決定処理において、受信した出玉状態指定コマンドから出玉状態を特定し、該特定した出玉状態に応じた予告演出種別決定用テーブルを用いて可変表示中に予告演出を実行するか否か及び実行する予告演出の演出種別を決定可能な部分)遊技機が挙げられる。
このような構成によれば、カバー部上に落下したねじ部材が誘導通路形成部内に落下することを防止することができる。また、誘導通路形成部内に混入したねじ部材が払出部に混入することを防止することができる。また、払出部に近づくにつれてねじ部材が滞留部に滞留されやすくなるため、カバー部上に落下したねじ部材が移動して誘導通路形成部内に落下することを防止することができる。また、所定数値データが第2の値であるときにおいて遊技価値の付与速度を低下させる調整が実行されるため、所定数値データが第2の値であるときにおいて短期間に過度の遊技価値が付与されて射幸性が過度に高まってしまうことを防ぐことができるとともに、所定数値データが第2の値であるか否かに対応した演出制御を実行できるので、遊技興趣を向上できる。
つまり、誘導通路形成部内や払出部にねじ部材が落下、混入することを防止することにより故障しにくい遊技機とすることができるとともに、遊技価値の付与速度を低下させる調整(例えば、変動パターン選択において遊技価値の付与速度を低下させない場合よりも可変表示時間が長くなるようにする調整)が実行されたときに該調整に応じた演出が行われるため、短期間に過度の遊技価値が付与されることを防ぎながら遊技興趣の低下を防止できる。すなわち、遊技場に設置したときに故障しにくく適度な射幸性で遊技者の興味をひきやすい遊技機を提供することができる。
さらに、誘導通路形成部内や払出部にねじ部材が落下、混入することを防止でき、また、射幸性が過度に高まってしまうことを防ぐことができるとともに遊技興趣を向上できる遊技機の形態の一例として、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であるとともに、通常状態と該通常状態よりも前記有利状態に制御されやすい特別状態(例えば、時短状態(高確高ベース状態や低確高ベース状態))に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、遊技の進行を制御可能な遊技制御手段(例えば、CPU103)と、前記遊技制御手段から送信される制御情報(例えば、図41−2に示す演出制御コマンド)にもとづいて演出を制御可能な演出制御手段(例えば、演出制御用CPU120)と、前記通常状態から前記有利状態または前記特別状態のいずれかに制御されたときから前記通常状態に一度も制御されていない有利期間(例えば、連荘状態の期間)において発生した前記有利状態の回数が特定回数に達しているとき(例えば、連荘回数が第1判定回数である「5」以上であるとき)に所定数値データを第1の値(例えば、「0」)から第2の値(例えば、「1」や「2」)へ更新可能な更新手段(例えば、CPU103が図41−13に示す出玉状態判定処理を実行する部分)と、前記所定数値データが前記第2の値であるときに、単位期間において付与される遊技価値の付与速度が低下するように調整する調整手段(例えば、図41−13及び図41−21に示すように、CPU103が出玉状態判定処理において出玉状態フラグ値を「1」や「2」にセットすることによって大当り遊技中のファンファーレ演出期間、インターバル期間、エンディング演出期間を長期化する部分)と、を備え、前記遊技制御手段は、前記所定数値データが前記第2の値であることを特定可能な制御情報を前記演出制御手段に送信可能であって(例えば、図41−13に示すように、CPU103がステップ162SGS17の処理で出玉状態指定コマンドの送信設定を実行した後、図35に示すコマンド制御処理を実行する部分)、前記演出制御手段は、前記所定数値データが前記第2の値であることを特定可能な制御情報にもとづいた演出制御を実行可能である(例えば、図41−27及び図41−28に示すように、演出制御用CPU120は、予告演出決定処理において、受信した出玉状態指定コマンドから出玉状態を特定し、該特定した出玉状態に応じた予告演出種別決定用テーブルを用いて可変表示中に予告演出を実行するか否か及び実行する予告演出の演出種別を決定可能な部分)遊技機が挙げられる。以下に、これらの遊技機の形態例の一例を他の形態例として説明する。
[形態]
形態A1の遊技機は、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であるとともに、通常状態と該通常状態よりも前記有利状態に制御されやすい特別状態(例えば、時短状態(高確高ベース状態や低確高ベース状態))に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
前記通常状態から前記有利状態または前記特別状態のいずれかに制御されたときから前記通常状態に一度も制御されていない有利期間(例えば、連荘状態の期間)において発生した前記有利状態の回数が特定回数に達しているとき(例えば、連荘回数が第1判定回数である「5」以上であるとき)に所定数値データを第1の値(例えば、「0」)から第2の値(例えば、「1」や「2」)へ更新可能な更新手段(例えば、CPU103が図41−13に示す出玉状態判定処理を実行する部分)と
前記所定数値データが前記第2の値であるときに、単位期間において付与される遊技価値の付与速度が低下するように調整する調整手段(例えば、図41−13及び図41−21に示すように、CPU103が出玉状態判定処理において出玉状態フラグ値を「1」や「2」にセットすることによって大当り遊技中のファンファーレ演出期間、インターバル期間、エンディング演出期間を長期化する部分)と、を備え、
前記更新手段は、終了条件が成立するときに前記所定数値データを前記第2の値から前記第1の値へ更新する(例えば、図41−13に示すように、CPU103が出玉状態フラグを「1」にセットしたときに同じくセットした判定後可変表示残回数が0となったことに基づいて出玉状態フラグを「0」にセットする部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、所定数値データが第2の値であるときにおいて遊技価値の付与速度を低下させる調整が実行されるため、所定数値データが第2の値であるときにおいて短期間に過度の遊技価値が付与されて射幸性が過度に高まってしまうことを防ぐことができる。
特徴部162SGの形態A2の遊技機は、形態A1に記載の遊技機であって、
可変表示を実行し、可変表示結果が特定結果(例えば、大当り)となったときに前記有利状態に制御可能な遊技機であって、
前記調整手段は、前記所定数値データが前記第2の値であるときにおいて実行される可変表示の可変表示期間が、前記所定数値データが前記第1の値であるときにおいて実行される可変表示の可変表示期間よりも長くなるように調整する(例えば、図41−8に示すように、出玉状態フラグの値が「1」や「2」であるとき(第1高出玉状態や第2高出玉状態であるとき)は、出玉状態フラグの値が「0」であるとき(低出玉状態であるとき)よりも各変動パターンにおける特図可変表示時間が長く設定されている部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、可変表示期間が長くなることによって所定数値データが第2の値であるときにおいて発生する有利状態の時間間隔を長くできるので、所定数値データが第2の値であるときにおける遊技価値の付与速度を、有利状態にて付与される遊技価値を低減することなく低下させることができる。
特徴部162SGの形態A3の遊技機は、形態A1または形態A2に記載の遊技機であって、
前記有利状態は、遊技価値が付与可能である付与可能期間(例えば、図41−20に示すように、大入賞口が開放状態となる各ラウンド遊技の期間)と遊技価値が付与不能である付与不能期間(例えば、図41−20に示すように、大入賞口が閉鎖状態となるファンファーレ演出期間、インターバル期間、エンディング演出期間)とを含み、
前記調整手段は、前記所定数値データが前記第2の値であるときにおいて制御される前記有利状態の付与不能期間を前記所定数値データが前記第1の値であるときにおいて制御される前記有利状態の付与不能期間よりも長くなるように調整する(例えば、図41−21に示すように、出玉状態フラグの値が「1」や「2」である場合は、出玉状態フラグの値が「0」である場合よりも大当り遊技中におけるファンファーレ演出期間、インターバル期間、エンディング期間が長く設定されている部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技価値が付与されない付与不能期間が長くなることによって、所定数値データが第2の値であるときにおける遊技価値の付与速度を低下させることができる。
特徴部162SGの形態A4の遊技機は、形態A1〜形態A3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記有利状態を、第1有利状態(例えば、確変大当りB)と該第1有利状態よりも付与される遊技価値の大きさが大きい第2有利状態(例えば、確変大当りA)のいずれとするかを決定可能な有利状態種別決定手段(例えば、CPU103が図41−16に示す特別図柄通常処理において大当り種別を決定する処理(ステップ162SGS154)を実行する部分)を備え、
前記調整手段は、前記所定数値データが前記第2の値であるときにおいて前記有利状態種別決定手段によって前記第1有利状態が決定される割合が、前記所定数値データが前記第1の値であるときにおいて前記有利状態種別決定手段によって前記第1有利状態が決定される割合よりも高くなるように調整する(例えば、変形例162SG−1に示すように、出玉状態が高出玉状態である場合は、出玉状態が低出玉状態である場合よりも大当り種別として確変大当りAの決定割合を低下させるとともに確変大当りBの決定割合を高める部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、所定数値データが第2の値であるときにおいては付与される遊技価値の大きさが小さい第1有利状態が決定されやすくなるため、所定数値データが第2の値であるときにおいて付与される遊技価値の大きさを低減できるので、結果として所定数値データが第2の値であるときにおける遊技価値の付与速度を低下させることができる。
特徴部162SGの形態A5の遊技機は、形態A1〜形態A4のいずれかに記載の遊技機であって、
前記調整手段は、前記所定数値データが前記第2の値であるときにおいて前記有利期間終了決定手段によって有利期間の終了が決定される割合が、前記所定数値データが前記第1の値であるときにおいて前記有利期間終了決定手段によって有利期間の終了が決定される割合よりも高くなるように調整する(例えば、変形例162SG−2に示すように、高出玉状態において低出玉状態よりも大当り種別を非確変大当りに決定する割合を高める部分や、高出玉状態において低出玉状態よりも転落抽選に当選する割合を高める部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、所定数値データが前記第2の値であるときにおいては有利期間の終了が決定され易くなって通常状態に制御されやすくなるため、特別状態を介して連続する有利状態の発生回数を低減することができるので、結果として所定数値データが前記第2の値であるときにおける遊技価値の付与速度を低下させることができる。
特徴部162SGの形態A6の遊技機は、形態A1〜形態A5のいずれかに記載の遊技機であって、
前記終了条件は、前記更新手段によって前記所定数値データが前記第1の値から前記第2の値へ更新された後に前記有利期間において発生した前記有利状態の発生回数が終了判定回数に達したことである(例えば、変形例162SG−3に示すように、第1高出玉状態や第2高出玉状態に制御されてから100回の可変表示が実行されたことを条件に第1高出玉状態や第2高出玉状態を低出玉状態に制御する部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、所定数値データが第1の値から前第2の値へ更新された後において終了判定回数の有利状態が有利期間において発生したときに調整を終了することができる。
特徴部162SGの形態A7の遊技機は、形態A1〜形態A6のいずれかに記載の遊技機であって、
可変表示を実行し、可変表示結果が特定結果(例えば、大当り)となったときに前記有利状態に制御可能な遊技機であって、
前記終了条件は、前記更新手段によって前記所定数値データが前記第1の値から前記第2の値へ更新された後に実行された可変表示の回数が終了判定回数に達したこと(例えば、判定後可変表示残回数としてセットされた値である「100」が100回の可変表示の実行によって「0」となること)である、
ことを特徴としている。
この特徴によれば所定数値データが第1の値から前第2の値へ更新された後において終了判定回数の可変表示が実行されたときに調整を終了することができる。
特徴部162SGの形態A8の遊技機は、形態A1〜形態A7のいずれかに記載の遊技機であって、
前記終了条件は、前記更新手段によって前記所定数値データが前記第1の値から前記第2の値へ更新された後に遊技に使用された遊技価値の大きさが終了判定の大きさに達したことである(例えば、変形例162SG−4に示すように、出玉状態フラグの値を「1」にセットしてから、連荘状態の期間中に各入賞口へ入賞した遊技球やアウト口に進入した遊技球の合計数が所定個数(例えば、1000球)に達したことにもとづいて出玉状態フラグの値を「0」にセットする部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、所定数値データが第1の値から前第2の値へ更新された後において遊技に使用された遊技価値の大きさが終了判定の大きさに達したときに調整を終了することができる。
特徴部162SGの形態A9の遊技機は、形態A1〜形態A8のいずれかに記載の遊技機であって、
遊技機への電力供給が停止されても前記所定数値データの値を保持可能な記憶手段(例えば、RAM102)と、
遊技機への電力供給が開始されたときに、所定条件の成立にもとづいて前記記憶手段の記憶内容を初期化する初期化手段(例えば、パチンコ遊技機1の起動時にCPU103が図41−11に示す遊技制御メイン処理を実行するとき、復旧条件が成立していないことにもとづいて(ステップS3;N)、ステップS6a及びステップS6bの処理を実行する部分)と、
を備え、
前記初期化手段によって前記記憶手段の記憶内容が初期化された場合に、前記所定数値データに前記第1の値が設定される(例えば、図41−11に示すように、CPU103がステップS6bの処理にて出玉状態フラグの値として低出玉状態に対応する「0」をセットする部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、電源供給開始時に調整が行われてしまうことを防ぐことができる。
特徴部162SGの形態A10の遊技機は、形態A1〜形態A9のいずれかに記載の遊技機であって、
遊技機への電力供給が停止されても前記所定数値データの値を保持可能な記憶手段(例えば、RAM102)を備え、
遊技機への電力供給が開始されたときに、前記記憶手段に保持された前記所定数値データの値にもとづいて前記所定数値データを復旧する(例えば、パチンコ遊技機1の起動時にCPU103が図41−11に示す遊技制御メイン処理を実行するとき、復旧条件が成立していれば(ステップS3;Y)、バックアップデータによる出玉状態フラグの更新処理を含む復旧処理(ステップS4)を実行することにより、電断発生時に高出玉状態であった場合には高出玉状態に復旧し、電断発生時に低出玉状態であった場合には低出玉状態に復旧する部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、電断の発生時の所定数値データが第2の値であれば、電断復旧時に調整を継続することができる。
特徴部162SGの形態A11の遊技機は、形態A1〜形態A10のいずれかに記載の遊技機であって、
前記所定数値データが前記第2の値であることを報知可能な報知手段(例えば、図41−13に示すように、CPU103が出玉状態判定処理において、ステップS162SG06の処理で出玉状態フラグの値を「1」にセットした後に、ステップ162SG08の処理で高出玉状態報知LED162SG071の点灯を開始する部分)を備える、
ことを特徴としている。
所定数値データが第2の値であることにより調整がおこなわれていることを認識することができる。
特徴部162SGの形態A12の遊技機は、形態A11に記載の遊技機であって、
遊技の進行を制御可能な遊技制御手段(例えば、CPU103)と、
前記遊技制御手段によって発光が制御される複数の発光部(例えば、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、高出玉状態報知LED162SG071)を有する発光手段と、を備え、
前記報知は、前記発光部を発光させることによって行われる(例えば、高出玉状態報知LED162SG071の点灯によって高出玉状態を報知する部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技制御手段による他の発光部と共通した発光制御によって報知を行うことができる。
特徴部162SGの形態A13の遊技機は、形態A1〜形態A12のいずれかに記載の遊技機であって、
遊技の進行を制御可能な遊技制御手段(例えば、CPU103)と、
前記遊技制御手段から送信される制御情報(例えば、図41−2に示す演出制御コマンド)にもとづいて演出を制御可能な演出制御手段(例えば、演出制御用CPU120)と、
を備え、
前記遊技制御手段は、前記所定数値データが前記第2の値であることを特定可能な制御情報を前記演出制御手段に送信可能であって(例えば、図41−13に示すように、CPU103がステップ162SGS17の処理で出玉状態指定コマンドの送信設定を実行した後、図35に示すコマンド制御処理を実行する部分)、
前記演出制御手段は、前記所定数値データが前記第2の値であることを特定可能な制御情報にもとづいた演出制御を実行可能である(例えば、図41−27及び図41−28に示すように、演出制御用CPU120は、予告演出決定処理において、受信した出玉状態指定コマンドから出玉状態を特定し、該特定した出玉状態に応じた予告演出種別決定用テーブルを用いて可変表示中に予告演出を実行するか否か及び実行する予告演出の演出種別を決定可能な部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、所定数値データが第2の値であるか否かに対応した演出制御を実行できるので、遊技興趣を向上できる。
特徴部162SGの形態A14の遊技機は、形態A1〜形態A13のいずれかに記載の遊技機であって、
前記有利状態に制御される可能性が高いことを示唆可能な特定演出(例えば、リーチ演出)と、該特定演出の実行を予告する予告演出(例えば、先読予告演出)とを実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120)を備え、
前記演出実行手段は、前記更新手段によって前記所定数値データが前記第2の値から前記第1の値へ更新される前の所定期間において、前記予告演出の実行を制限する(例えば、図41−23に示すように、演出制御用CPU120は、先読予告設定処理のステップ162SGS242bの処理において判定後可変表示残回数が先読み制限回数以下であるか否かを判定し、判定後可変表示残回数が先読み制限回数以下である場合(ステップ162SGS242b;Y)は先読予告演出を実行しない部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、所定数値データが第2の値から第1の値に更新されたことにより調整が実行されなくなることによって予告演出が不適切となってしまうことを防止できる。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図31は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出または導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタおよびスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲームおよび飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示およびアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示する。第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には入賞球装置6Aが設けられており、該入賞球装置6Aの右側方には、可変入賞球装置6Bが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図33参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図31に示す例では、遊技領域の左下方3箇所と可変入賞球装置6Bの上方1箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bとの間には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図33参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口および一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図31に示す例では、遊技領域の左下方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の右方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の下方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車および多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられている。遊技機用枠3における画像表示装置5の上方位置にはメインランプ9aが設けられており、該メインランプ9aの左右には、遊技領域を包囲するように枠ランプ9bが設けられている。更に、遊技盤2における特別可変入賞球装置7の近傍位置にはアタッカランプ9cが設けられている。
遊技盤2の所定位置(図31では画像表示装置5の上方位置)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。また、可動体32には、可動体ランプ9dが設けられている。該可動体ランプ9dと前述したメインランプ9a、枠ランプ9b、アタッカランプ9cとは纏めて遊技効果ランプ9と呼称する場合がある。尚、これらメインランプ9a、枠ランプ9b、アタッカランプ9c、可動体ランプ9dは、LEDを含んで構成されている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。尚、遊技機用枠3には、上皿とは別に、上皿満タン時に賞球が払い出される払出部(打球供給皿)を設けてもよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図33参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図33参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
図32は、パチンコ遊技機1の背面斜視図である。パチンコ遊技機1の背面には、基板ケース201に収納された主基板11が搭載されている。主基板11には、設定キー51や設定切替スイッチ52が設けられている。設定キー51は、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための錠スイッチとして機能する。設定切替スイッチ52は、設定変更状態において大当りの当選確率や出玉率等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する。設定キー51や設定切替スイッチ52は、例えば電源基板17の所定位置といった、主基板11の外部に取り付けられてもよい。
主基板11の背面中央には、表示モニタ29が配置され、表示モニタ29の側方には表示切替スイッチ31が配置されている。表示モニタ29は、例えば7セグメントのLED表示装置を用いて、構成されていればよい。表示モニタ29および表示切替スイッチ31は、遊技機用枠3を開放した状態で遊技盤2の裏面側を視認した場合に、主基板11を視認する際の正面に配置されている。
表示モニタ29は、例えば連比や役比、ベースなどの入賞情報を表示可能である。連比は、賞球合計数のうち大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が占める割合である。役比は、賞球合計数のうち第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が占める割合である。ベースは、打ち出した遊技球数に対する賞球合計数が占める割合である。設定変更状態や設定確認状態であるときに、表示モニタ29は、パチンコ遊技機1における設定値を表示可能である。表示モニタ29は、設定変更状態や設定確認状態であるときに、変更や確認の対象となる設定値などを表示可能であればよい。
設定キー51や設定切替スイッチ52は、遊技機用枠3を閉鎖した状態であるときに、パチンコ遊技機1の正面側から操作が不可能となっている。遊技機用枠3には、ガラス窓を有するガラス扉枠3aが回動可能に設けられ、ガラス扉枠3aにより遊技領域を開閉可能に構成されている。ガラス扉枠3aを閉鎖したときに、ガラス窓を通して遊技領域を透視可能である。
パチンコ遊技機1において、縦長の方形枠状に形成された外枠1aの右端部には、セキュリティカバー50Aが取り付けられている。セキュリティカバー50Aは、遊技機用枠3を閉鎖したときに、設定キー51や設定切替スイッチ52を含む基板ケース201の右側部を、背面側から被覆する。セキュリティカバー50Aは、短片50Aaおよび長片50Abを含む略L字状の部材であり、透明性を有する合成樹脂により構成されていればよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない大当り種別、または、ほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率および特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて、または当該表示に代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、遊技効果ランプ9の点灯や消灯、可動体32の動作、あるいは、これらの一部または全部を含む任意の演出装置を用いた演出として行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読予告演出がある。先読予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図33に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板などといった、各種の基板が配置されている。さらには、電源基板17も搭載されている。各種制御基板は、導体パターンが形成されて電気部品を実装可能なプリント配線板などの電子回路基板だけでなく、電子回路基板に電気部品が実装されて特定の電気的機能を実現するように構成された電子回路実装基板を含む概念である。
パチンコ遊技機1では、商用電源などの外部電源におけるAC100Vといった交流電源からの電力を、電源基板17により主基板11や演出制御基板12などの各種制御基板を含めた電気部品に供給可能である。電源基板17は、例えば交流(AC)を直流(DC)に変換するための整流回路、所定の直流電圧を特定の直流電圧(例えば直流12Vや直流5Vなど)に変換するための電源回路などを備えている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部または一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過または進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過または進入が検出されたことになる。
スイッチ回路110には、電源基板17からのリセット信号、電源断信号、クリア信号が取り込まれて遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送される。リセット信号は、遊技制御用マイクロコンピュータ100などの制御回路を動作停止状態とするための動作停止信号であり、電源監視回路、ウォッチドッグタイマ内蔵IC、システムリセットICのいずれかを用いて出力可能であればよい。電源断信号は、パチンコ遊技機1において用いられる所定電源電圧が所定値を超えるとオフ状態となり、所定電源電圧が所定値以下になった期間が電断基準時間以上まで継続したときにオン状態となる。クリア信号は、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチに対する押下操作などに応じてオン状態となる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11には、表示モニタ29、表示切替スイッチ31、設定キー51、設定切替スイッチ52、扉開放センサ90が接続されている。扉開放センサ90は、ガラス扉枠3aを含めた遊技機用枠3の開放を検知する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32または当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図34は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図34に示す遊技制御メイン処理において、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、復旧条件が成立したか否かを判定する(ステップS3)。復旧条件は、クリア信号がオフ状態であり、バックアップデータがあり、バックアップRAMが正常である場合に、成立可能である。パチンコ遊技機1の電力供給が開始されたときに、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチが押下操作されていれば、オン状態のクリア信号が遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。このようなオン状態のクリア信号が入力されている場合には、ステップS3にて復旧条件が成立していないと判定すればよい。バックアップデータは、遊技制御用のバックアップRAMとなるRAM102に保存可能であればよい。ステップS3では、バックアップデータの有無やデータ誤りの有無などを確認あるいは検査して、復旧条件が成立し得るか否かを判定すればよい。
復旧条件が成立した場合には(ステップS3;Yes)、復旧処理(ステップS4)を実行した後に、設定確認処理(ステップS5)を実行する。ステップS4の復旧処理により、RAM102の記憶内容に基づいて作業領域の設定が行われる。RAM102に記憶されたバックアップデータを用いて作業領域を設定することで、電力供給が停止したときの遊技状態に復旧し、例えば特別図柄の変動中であった場合には、停止前の状態から特別図柄の変動を再開可能であればよい。
復旧条件が成立しなかった場合には(ステップS3;No)、初期化処理(ステップS6)を実行した後に、設定変更処理(ステップS7)を実行する。ステップS6の初期化処理は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするクリア処理を含み、クリア処理の実行により作業領域に初期値が設定される。
ステップS5の設定確認処理では、予め定められた設定確認条件が成立したか否かを判定する。設定確認条件は、例えば電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオン状態であるとともに設定キー51がオン操作されている場合に成立する。ステップS5の設定確認処理が実行されるのは、ステップS3において、クリア信号がオフ状態であることを含めた復旧条件が成立した場合である。したがって、設定確認条件が成立し得るのは、クリア信号がオフ状態である場合となるので、クリア信号がオフ状態であることも、設定確認条件に含めることができる。
ステップS5の設定確認処理において設定確認条件が成立した場合には、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を確認可能な設定確認状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認開始コマンドが送信される。設定確認状態においては、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を表示モニタ29の表示により確認することが可能となっている。設定確認状態を終了するときには、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認終了コマンドが送信される。
パチンコ遊技機1が設定確認状態であるときには、パチンコ遊技機1における遊技の進行を停止させる遊技停止状態としてもよい。遊技停止状態であるときには、打球操作ハンドルの操作による遊技球の発射、各種スイッチによる遊技球の検出などが停止され、また、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20において、ハズレ図柄などを停止表示したり、ハズレ図柄とは異なる遊技停止状態に対応した表示が行われたりするように制御すればよい。設定確認状態が終了するときには、これに伴う遊技停止状態も終了すればよい。
ステップS7の設定変更処理では、予め定められた設定変更条件が成立したか否かを判定する。設定変更条件は、例えば電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオン状態であるとともに設定キー51がオン操作されている場合に成立する。設定変更条件は、クリア信号がオン状態であることを含んでいてもよい。
ステップS7の設定変更処理において設定変更条件が成立した場合には、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を変更可能な設定変更状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定変更開始コマンドが送信される。設定変更状態においては、表示モニタ29に設定値が表示され、設定切替スイッチ52の操作を検出するごとに表示モニタ29に表示している数値を順次更新して表示する。その後、設定キー51が遊技場の係員などによる操作でオフとなったことに基づいて、表示モニタ29に表示されている設定値をRAM102のバックアップ領域に格納(更新記憶)するとともに、表示モニタ29を消灯させる。設定変更状態を終了するときには、主基板11から演出制御基板12に対して、設定変更終了コマンドが送信される。
パチンコ遊技機1が設定変更状態であるときには、設定確認状態であるときと同様に、パチンコ遊技機1を遊技停止状態としてもよい。設定変更状態が終了するときには、これに伴う遊技停止状態も終了すればよい。
演出制御基板12側では、設定確認開始コマンドや設定変更開始コマンドを受信すると、設定確認中である旨や設定変更中である旨を報知する制御が行われてもよい。例えば、画像表示装置5において所定の画像を表示したり、スピーカ8L、8Rから所定の音を出力したり、遊技効果ランプ9といった発光部材を所定の態様により発光させたりしてもよい。
クリア信号は、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチの押下操作などによりオン状態となる。したがって、電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオンであるとともに設定キー51がオンである場合には、クリアスイッチがオンであればステップS6の初期化処理とともにステップS7の設定変更処理が実行されて設定変更状態に制御可能となり、クリアスイッチがオフであればステップS4の復旧処理とともにステップS5の設定確認処理が実行されて設定確認状態に制御可能となる。電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオフである場合、または設定キー51がオフである場合には、クリアスイッチがオンであればステップS6の初期化処理が実行される一方で設定変更状態には制御されず、クリアスイッチがオフであればステップS4の復旧処理が実行される一方で設定確認状態には制御されない。
設定確認処理または設定変更処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS8)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS9)、割込みを許可する(ステップS10)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図35のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図35に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行および保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行および保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図36は、特別図柄プロセス処理として、図35に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図34に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口および第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」または「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
パチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率や出玉率が変わる構成とされている。例えば、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率や出玉率が変わるようになっている。例えば設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も大当りの当選確率が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど大当りの当選確率が低くなる。この例において、設定値として6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。設定値に応じて大当りの当選確率が変われば、出玉率も設定値に応じて変わってもよい。大当りの当選確率は設定値にかかわらず一定であるのに対し、大当り遊技状態におけるラウンド数が設定値に応じて変わってもよい。パチンコ遊技機1は、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかを設定可能に構成されていればよい。パチンコ遊技機1において設定されている設定値は、主基板11の側から演出制御基板12の側へ設定値指定コマンドが送信されることにより通知される。
図37は、表示結果判定テーブルの構成例を示している。図37(A)は、変動特図が第1特図である場合に用いられる第1特図用表示結果判定テーブルの構成例を示し、図37(B)は、変動特図が第2特図である場合に用いられる第2特図用表示結果判定テーブルの構成例を示している。表示結果判定テーブルは、ROM101に記憶されているデータの集まりである。表示結果判定テーブルでは、設定値に応じて、乱数値MR1と比較される当り判定値が特別図柄の可変表示結果である特図表示結果に割り当てられている。乱数値MR1は、表示結果決定用の乱数値であり、0〜65535の範囲でランダムに値が更新される。表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いるようにしてもよい。
表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態といった高確状態であるときには、通常状態または時短状態といった低確状態であるときに比べて、大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる。
第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が同一値となるように判定値が割り当てられている。第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が第1特図用表示結果判定テーブルとは異なる同一値となるように判定値が割り当てられている。なお、設定値に応じて特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を異ならせてもよい。変動特図にかかわらず特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を同一確率としてもよい。
第1特図用表示結果判定テーブルおよび第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態の場合に、当り判定値のうち1020から1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。設定値が1の場合は、1020から1237までが「大当り」に割り当てられ、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている一方で、設定値2〜設定値6の場合は、大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。
第1特図用表示結果判定テーブルおよび第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態の場合に、当り判定値のうち1020から1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。設定値が1の場合は、1020から1346までが「大当り」に割り当てられることで、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定され、その一方で、設定値2〜設定値6の場合は、大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1346から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定される。
第1特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、当り判定値のうち32767から33094までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1〜6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
第1特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態である場合に、遊技状態が通常状態または時短状態である場合と同じく、当り判定値のうち32767から33094までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1〜6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、当り判定値のうち32767から33421までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1〜6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態である場合に、遊技状態が通常状態または時短状態である場合と同じく、当り判定値のうち32767から33421までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1〜6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、5個以下や7個以上であってもよい。パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて遊技性が変化するようにしてもよい。例えば、パチンコ遊技機1に設定される設定値が1である場合は、通常状態での大当り確率が1/320、確変状態が65%の割合でループする遊技性(いわゆる確変ループタイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、通常状態での大当り確率が1/200、大当り遊技中に遊技球が、特別可変入賞球装置7の内部に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御する一方で、変動特図に応じて大当り遊技中に遊技球が所定スイッチを通過する割合が異なる遊技性(いわゆるV確変タイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、大当り確率が1/320で小当り確率が1/50であり、高ベース中(時短制御中)に遊技球が特別可変入賞球装置7の内部に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技状態に制御する遊技性(いわゆる1種2種混合タイプ)としてもよい。パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜3のいずれかである場合は遊技性が同一であるが、これら設定値が1〜3のいずれかである場合よりも大当り確率や小当り確率が高い一方で大当り遊技中に獲得可能な賞球数が少ない設定(例えば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4〜6のいずれかである場合)を設けてもよい。設定値に応じて遊技性を変化させる場合は、共通のスイッチを異なる用途に使用してもよい。具体的には、設定値が1〜3の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを演出用スイッチ(遊技球が所定領域を通過する毎に所定の演出を実行するためのスイッチ)として使用し、設定値が4〜6の場合は、所定スイッチを遊技用スイッチ(遊技球が所定スイッチを通過したことに基づいて遊技状態を確変状態や大当り遊技状態に制御するためのスイッチ)として使用してもよい。
大当り種別は、大当り種別判定テーブルにおける判定値の割当てに基づいて、設定値に応じて異なる割合で決定されてもよい。あるいは、大当り種別は、設定値にかかわらず共通の割合で決定されてもよい。変動パターンは、変動パターン判定テーブルにおける判定値の割当てに基づいて、設定値に応じて異なる割合で決定されてもよい。あるいは、変動パターンは、設定値にかかわらず共通の割合で決定されてもよい。設定値に応じてノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合が異なることで、ノーマルリーチやスーパーリーチが実行される頻度により設定値が示唆されてもよい。あるいは、設定値にかかわらずノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合は共通であってもよい。その他、設定値に応じて、異なる割合で任意の設定示唆演出を実行可能としたものであってもよい。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図38のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図38に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発光することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9および装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図39は、演出制御プロセス処理として、図38のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図39に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形および応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合または「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部109SGに関する説明)
次に、本発明の実施の形態における特徴部109SG(以下、本特徴部109SGと略記する)について説明する。
従来の遊技機には、特開2013−99572号公報(特許文献1)に記載の遊技機として、可動体の動作(特定演出の実行)によって演出結果を報知可能であり、演出音を出力可能なスピーカ(音出力手段)を備えているものがある。
特許文献1に記載の遊技機としては、特定演出を実行するよりも前の期間において可動体を繰り返し動作させることより特定演出が実行されることを示唆する示唆演出を実行可能であり、該示唆演出を実行することで特定演出が実行されるか否かに対して遊技者を注目させるものが考えられる。更に、このような遊技機としては、特定演出よりも所定期間前に示唆演出としての可動体の繰り返し動作を終了し、該所定期間の前後でスピーカから出力される演出音の種類を異ならせる(スピーカから出力される演出音の種類を変化させる)ことによって遊技興趣を向上させることが考えらえるが、該所定期間の前後ではこれらスピーカから出力される演出音の種類が変化していることが可動体の動作によって認識され難くなってしまうという問題が有る。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、所定期間の前後において演出音の種類が変化していることを認識し易い遊技機を提供することを目的とする。
図40−1は、本特徴部109SGにおけるパチンコ遊技機1の正面図である。図40−1に示すように、本特徴部109Sのパチンコ遊技機1においては、遊技盤2とその背面側に設けられている画像表示装置5との間に可動体ユニット109SG400が設けられている。
該可動体ユニット109SG400は、図40−3(A)に示すように、基台109SG410を有している。該基台109SG410の左右幅方向の中央部には第1可動体109SG401が、基台109SG410の左右幅方向の左部には第2可動体109SG402Lが、基台109SG410の左右幅方向の右部には第3可動体109SG402Rが、それぞれ配置されている。
また、該可動体ユニット109SG400には、第1可動体109SG401を動作させるための第1可動体用モータ109SG421と、第2可動体109SG402Lを動作させるための第2可動体用モータ109SG422と、第3可動体109SG402Rを動作させるための第3可動体用モータ109SG423と、を有している。このため、本特徴部109SGにおける第2可動体109SG402Lと第3可動体109SG402Rとは、第1可動体109SG401とは個別に動作可能となっている。また、第1可動体109SG401の所定位置(例えば、第1可動体109SG401の上部位置)には、可動体LED109SG495が内蔵されている。
これら第1可動体109SG401、第2可動体109SG402L、第3可動体109SG402Rのうち、第1可動体109SG401は、第1可動体用モータ109SG421の駆動によって、画像表示装置5の下方位置である退避位置(図40−3(A)参照)から、該退避位置よりも上方の示唆位置(図40−3(B)参照)、該示唆位置よりも上方であり画像表示装置5の正面位置でもある演出位置(図40−3(C)参照)に移動可能となっている。
尚、第2可動体109SG402Lと第3可動体109SG402Rとは、第2可動体用モータ109SG422と第3可動体用モータ109SG423との駆動により、画像表示装置5の下方位置である退避位置(図40−3(A)参照)から、演出位置に移動した第1可動体109SG401の左右近接位置(図40−3(C)参照)に移動可能となっている。
尚、本特徴部109SGでは、図40−3(A)〜図40−3(C)に示すように、第1可動体109SG401、第2可動体109SG402L、第3可動体109SG402Rが全て退避位置に位置している状態を可動体ユニット109SG400の第1状態、第1可動体109SG401が示唆位置に位置している一方で、第2可動体109SG402L及び第3可動体109SG402Rが退避位置に位置している状態を可動体ユニット109SG400の第2状態、第1可動体109SG401が演出位置に位置しており、第2可動体109SG402L及び第3可動体109SG402Rが該演出位置に位置している第1可動体109SG401の左右近接位置に位置している状態を可動体ユニット109SG400の第3状態とする。
図40−4(A)は、本特徴部109SGで用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図40−4(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図40−4(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第1可変表示開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第2可変表示開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで可変表示される飾り図柄(演出図柄ともいう)などの変動パターン(変動時間(可変表示時間))を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、可変表示結果指定コマンドであり、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。可変表示結果指定コマンドでは、例えば図40−4(B)に示すように、可変表示結果(変動表示結果ともいう)が「はずれ」であるか「大当り」や「小当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
可変表示結果指定コマンドでは、例えば、図40−4(B)に示すように、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「はずれ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りC」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変大当り」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第5可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C05Hは、可変表示結果が「小当り」となる旨の事前決定結果を通知する第6可変表示結果指定コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで飾り図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御と確変制御がいずれも行われない遊技状態(低確低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる一方で確変制御は行われない遊技状態(低確高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。また、コマンド9502Hを確変制御が行われる一方で時短制御は行われない遊技状態(高確低ベース状態、時短なし確変状態)に対応した第3遊技状態指定コマンドとし、コマンド9503Hを時短制御と確変制御がともに行われる遊技状態(高確高ベース状態、時短付確変状態)に対応した第4遊技状態指定コマンドとする。
コマンドA0XXHは、大当り遊技や小当り遊技の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技や小当りの終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果指定コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば、後述する通常開放大当り状態や高速開放大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「10」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、特図保留記憶数を特定可能とするために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、特図保留記憶数を特定可能とするために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。即ち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドC4XXHおよびコマンドC6XXHは、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XXHは、入賞時判定結果として、可変表示結果が「大当り」となるか否か及び大当り種別(確変や非確変)の判定結果および小当りとなることを示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC6XXHは、入賞時判定結果として、変動パターン判定用の乱数値が、「非リーチ」、「スーパーリーチ」、「その他」のいずれの変動パターンとなるかの判定結果を示す変動カテゴリコマンドである。
尚、図40−4(A)に示すコマンドは一例であり、これらのコマンドの一部を有しないものであってもよいし、これらのコマンドに代えて異なるコマンドを用いてもよいし、これらのコマンドと異なるコマンドを追加してもよい。例えば、各入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて払い出される賞球数を特定可能とするための賞球数通知コマンドや、遊技球が通過ゲート41を通過したことを通知するためのゲート通過通知コマンドや、確変制御や時短制御が実行される残りの回数を通知する通知コマンド等を設けるようにしてもよい。
図40−5は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図40−5に示すように、本特徴部109SGでは、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR4の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図40−10に示す遊技制御カウンタ設定部109SG154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR4の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
特図表示結果判定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65536」の範囲の値をとる。大当り種別判定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における大当り種別を「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「非確変大当り」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。
普図表示結果判定用の乱数値MR4は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図はずれ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」〜「13」の範囲の値をとる。
図40−6(A)は、ROM101に記憶される特図表示結果判定テーブル1の構成例を示している。本特徴部109SGでは、特図表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の特図表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで個別の特図表示結果判定テーブルを用いるようにしてもよい。
特図表示結果判定テーブル1は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
本特徴部109SGにおける特図表示結果判定テーブル1では、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「大当り」や「はずれ」の特図表示結果に割り当てられている。
特図表示結果判定テーブル1において、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる判定用データとなっている。本特徴部109SGにおける特図表示結果判定テーブル1では、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(本特徴部109SGでは約1/300)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本特徴部109SGでは約1/30)。即ち、特図表示結果判定テーブル1では、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
また、図40−6(B)は、ROM101に記憶される特図表示結果判定テーブル2の構成例を示している。特図表示結果判定テーブル2は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
本特徴部109SGにおける特図表示結果判定テーブル2では、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかにかかわらず、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「小当り」の特図表示結果に割り当てられている。
特図表示結果判定テーブル2において、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる判定用データとなっている。本特徴部109SGにおける特図表示結果判定テーブル2では、第1特図の特図ゲームである場合と第2特図である場合とで「小当り」に割り当てられている判定値数が異なっている。具体的には、第1特図の特図ゲームである場合は、「小当り」に判定値が割り当てられているが、第2特図の特図ゲームである場合には「小当り」に判定値が割り当てられていない。よって、後述するように、第2特図の可変表示が第1特図の可変表示よりも優先して実行され、時短制御が実行されることにより可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口への入賞が発生して第2特図の可変表示が多く実行される高ベース状態では、「小当り」がほぼ発生しないようになっており、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい高ベース状態において、遊技球を多く獲得できない小当りの発生を回避して遊技興趣が低下してしまうことを防止できるようになっている。
図40−7(A)は、ROM101に記憶される大当り種別判定テーブルの構成例を示している。本特徴部109SGにおける大当り種別判定テーブルは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別判定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブルでは、特図ゲームにおいて可変表示(変動表示)が行われた特別図柄が第1特図(第1特別図柄表示装置お4Aによる特図ゲーム)であるか第2特図(第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲーム)であるかに応じて、大当り種別判定用の乱数値MR2と比較される数値(判定値)が、「非確変大当り」や「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」といった複数種類の大当り種別に割り当てられている。
ここで、本特徴部109SGにおける大当り種別について、図40−7(B)を用いて説明すると、本特徴部109SGでは、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において高確制御と時短制御とが実行されて高確高ベース状態に移行する「確変大当りA」や「確変大当りB」と、大当り遊技状態の終了後において高確制御が実行されるが時短制御が実行されない高確低ベース状態に移行する「確変大当りC」と、大当り遊技状態の終了後において時短制御のみが実行されて低確高ベース状態に移行する「非確変大当り」とが設定されている。
「確変大当りA」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが10回(いわゆる10ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。一方、「確変大当りB」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。そして、「確変大当りC」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるランドが2回(いわゆる2ラウンド)、繰り返し実行される通常開放大当りである。また、「確変大当りC」「非確変大当り」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが2回(いわゆる2ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。よって、「確変大当りA」を10ラウンド(10R)確変大当りと呼称し、「確変大当りB」を5ラウンド(5R)確変大当りと呼称し、「確変大当りC」を2ラウンド(2R)確変大当りと呼称する場合がある。
また、特に図示はしないが、本特徴部109SGにおける小当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に2回変化させるとともに、該開放時間が0.1秒となっている。尚、小当り遊技の終了後は、該小当り遊技直前の遊技状態が引き継がれる。
確変大当りの大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御と時短制御は、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行される。よって、再度発生した大当りが確変大当りである場合には、大当り遊技状態の終了後に再度、高確制御と時短制御が実行されるので、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。
一方、「非確変大当り」による大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御は、所定回数(本特徴部109SGでは100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。
図40−7(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、可変表示される特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「非確変大当り」の大当り種別に対する判定値の割当てが異なっている。即ち、可変表示される特図が第1特図である場合には、所定範囲の判定値(「81」〜「100」の範囲の値)がラウンド数の少ない「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられる一方で、可変表示される特図が第2特図である場合には、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に対して判定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別をラウンド数の少ない「確変大当りB」や「確変大当りC」に決定する割合を、異ならせることができる。特に、第2特図を用いた特図ゲームでは大当り種別を「確変大当りB」や「確変大当りC」としてラウンド数の少ない通常開放大当り状態や高速開放大当り状態に制御すると決定されることがないので、例えば時短制御に伴う高開放制御により、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、得られる賞球が少ない大当り状態の頻発を回避して遊技興趣が低下してしまうことを防止できるようになっている。
尚、図40−7(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、「非確変」の大当り種別に対する判定値の割当ては、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかに係わらず同一とされているので、非確変の大当りとなる確率と確変の大当りとなる確率は、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかにかかわらず同一とされている。
よって、前述したように、「確変大当りB」や「確変大当りC」に対する判定値の割り当てが、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかに応じて異なることに応じて、「確変大当りA」に対する判定値の割り当ても第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかに応じて異なり、ラウンド数の多い「確変大当りA」については、第2特図の特図ゲームである場合の方が第1特図の特図ゲームである場合よりも決定され易くなるように設定されている。
尚、第2特図の特図ゲームである場合にも、第1特図の特図ゲームである場合とは異なる所定範囲の判定値が、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられるようにしてもよい。例えば、第2特図の特図ゲームである場合には、第1特図の特図ゲームである場合に比べて少ない判定値が、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられてもよい。あるいは、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかにかかわらず、共通のテーブルデータを参照して、大当り種別の決定を行うようにしてもよい。
図40−8は、本特徴部109SGにおける変動パターンを示している。本特徴部109SGでは、可変表示結果が「はずれ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」や「小当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。尚、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「はずれ」となる場合に対応したはずれ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本特徴部109SGでは、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けてもよい。
尚、本特徴部109SGにおける変動パターンには、可変表示結果が「小当り」または可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「確変大当りC」である場合に対応する特殊当りの変動パターン(PC1−1)も含まれている。
図40−8に示すように、本特徴部109SGにおけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図可変表示時間については、スーパーリーチ変動パターンよりも短く設定されている。
また、本特徴部109SGにおいては、後述するように、これら変動パターンを、例えば、非リーチの種別や、ノーマルリーチの種別や、スーパーリーチの種別等のように、変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するのではなく、これらの種別を決定することなしに変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するようにしてもよい。
図40−9は、本特徴部109SGにおける変動パターンの決定方法の説明図である。本特徴部109SGでは、実行する可変表示の表示結果や保留記憶数に応じて、選択する変動パターン判定テーブルを異ならせている。
具体的には、図40−9に示すように、可変表示結果が非確変大当りである場合は、大当り用変動パターン判定テーブルAを選択し、該大当り用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターンをPB1−1(ノーマルリーチ大当りの変動パターン)とPB1−2(スーパーリーチα1大当りの変動パターン)とPB1−3(スーパーリーチα2大当りの変動パターン)とPB1−4(スーパーリーチβ1大当りの変動パターン)とPB1−5(スーパーリーチβ2大当りの変動パターン)とから決定する。
また、可変表示結果が確変大当りである場合は、大当り用変動パターン判定テーブルAを選択し、該大当り用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターンをPB1−1(ノーマルリーチ大当りの変動パターン)とPB1−2(スーパーリーチα1大当りの変動パターン)とPB1−3(スーパーリーチα2大当りの変動パターン)とPB1−4(スーパーリーチβ1大当りの変動パターン)とPB1−5(スーパーリーチβ2大当りの変動パターン)とから決定する。
尚、図40−9に示すように、大当り用変動パターン判定テーブルAと大当り用変動パターン判定テーブルBとでは、PB1−1に対する判定値の割当数は同一である一方で、PB1−2、PB1−3、PB1−4、PB1−5に対する判定値の割当数が異なっている。具体的には、大当り用変動パターン判定テーブルAでは、PB1−1に2個、PB1−2に45個、PB1−3に150個、PB1−4に300個、PB1−5に500個の判定値がそれぞれ割り当てられている。一方で、大当り用変動パターン判定テーブルBでは、PB1−1に2個、PB1−2に30個、PB1−3に135個、PB1−4に315個、PB1−5に515個の判定値がそれぞれ割り当てられている。つまり、本特徴部109SGでは、可変表示結果が確変大当りである場合は、可変表示結果が非確変大当ある場合よりも高い割合で変動パターンがスーパーリーチβ1、β2の変動パターンであるPB1−4またはPB1−5に決定されるようになっているため、可変表示における変動パターンに対して遊技者を注目させることが可能となっている。
また、可変表示結果が小当りである場合は、特殊当り用変動パターン判定テーブルを選択し、該特殊当り用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンをPC1−1(特殊当りの変動パターン)に決定する。つまり、本特徴部109SGでは、可変表示結果が確変大当りCとなる場合と小当りとなる場合とで同一の変動パターンにて可変表示が実行されるので、遊技者は、該変動パターンから可変表示結果が確変大当りCであるか小当りであるかを特定することが困難となっている。
また、通常遊技状態(低ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」であり、且つ変動特図の保留記憶数が2個以下である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルAを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターンをPA1−1(非リーチはずれの変動パターン)とPA2−1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)とPA2−2(スーパーリーチα1はずれの変動パターン)とPA2−3(スーパーリーチα2はずれの変動パターン)とPA2−4(スーパーリーチβ1はずれの変動パターン)とPA2−5(スーパーリーチβ2はずれの変動パターン)とから決定する。
また、通常遊技状態(低ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」であり、且つ変動特図の保留記憶数が3個である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルBを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルBを用いて変動パターンをPA1−2(非リーチはずれの短縮変動パターン)とPA2−1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)とPA2−2(スーパーリーチα1はずれの変動パターン)とPA2−3(スーパーリーチα2はずれの変動パターン)とPA2−4(スーパーリーチβ1はずれの変動パターン)とPA2−5(スーパーリーチβ2はずれの変動パターン)とから決定する。
また、通常遊技状態(低ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」であり、且つ変動特図の保留記憶数が4個である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルCを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルCを用いて変動パターンをPA1−3(非リーチはずれの短縮変動パターン)とPA2−1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)とPA2−2(スーパーリーチα1はずれの変動パターン)とPA2−3(スーパーリーチα2はずれの変動パターン)とPA2−4(スーパーリーチβ1はずれの変動パターン)とPA2−5(スーパーリーチβ2はずれの変動パターン)とから決定する。
また、時短状態(高ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルDを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルDを用いて変動パターンをPA1−4(非リーチはずれの時短用短縮変動パターン)とPA2−1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)とPA2−2(スーパーリーチα1はずれの変動パターン)とPA2−3(スーパーリーチα2はずれの変動パターン)とPA2−4(スーパーリーチβ1はずれの変動パターン)とPA2−5(スーパーリーチβ2はずれの変動パターン)とから決定する。
つまり、本特徴部109SGにおいて可変表示結果が「はずれ」となる場合は、変動特図の保留記憶数が3個や4個等であること、或いは、時短状態であることにもとづいて、特図可変表示時間が通常の非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)よりも短い短縮用の変動パターン(PA1−2、PA1−3、PA1−4)により可変表示が実行される割合が高くなるので、遊技が間延びしてしまうことを防止しつつ、次に可変表示結果が大当りとなるまでの期間を短縮することが可能となっている。
尚、図40−28〜図40−35に示すように、本特徴部109SGにおけるスーパーリーチα1の可変表示(変動パターンPA2−2、PB1−2の可変表示)は、特図可変表示時間が40秒であり、スーパーリーチのリーチ演出として味方キャラクタAと敵キャラクタAとのバトル演出を実行する可変表示である。スーパーリーチα2の可変表示(変動パターンPA2−3、PB1−3の可変表示)は、特図可変表示時間が50秒であり、スーパーリーチのリーチ演出として味方キャラクタAと敵キャラクタBとのバトル演出を実行する可変表示である。スーパーリーチβ1の可変表示(変動パターンPA2−4、PB1−4の可変表示)は、特図可変表示時間が60秒であり、スーパーリーチのリーチ演出として味方キャラクタAと敵キャラクタAとのバトル演出を実行する可変表示である。スーパーリーチβ2の可変表示(変動パターンPA2−5、PB1−5の可変表示)は、特図可変表示時間が60秒であり、スーパーリーチのリーチ演出として味方キャラクタAと敵キャラクタAとのバトル演出を実行する可変表示である。
そして、図40−9に示すように、本特徴部109SGにおける各可変表示の大当り期待度としては、スーパーリーチβ2の大当り期待度が最も高く設定されており、以降、スーパーリーチβ1、スーパーリーチα2、スーパーリーチα1、ノーマルリーチ、非リーチの順に大当り期待度が高く設定されている(本特徴部109SGにおける各可変表示での大当り期待度:スーパーリーチβ2>スーパーリーチβ1>スーパーリーチα2>スーパーリーチα1>ノーマルリーチ>非リーチ)。
つまり、スーパーリーチの可変表示に注目すると、本特徴部109SGでは、バトル演出(スーパーリーチのリーチ演出)として表示される味方キャラクタが味方キャラクタAと味方キャラクタBのどちらであるか、バトル演出(スーパーリーチのリーチ演出)として表示される敵キャラクタが敵キャラクタAと敵キャラクタBのどちらであるかの組み合わせによって大当り期待度が異なっている。
本特徴部109SGにおけるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図40−10に示すような遊技制御用データ保持エリア109SG150が設けられている。図40−10に示す遊技制御用データ保持エリア109SG150は、第1特図保留記憶部109SG151Aと、第2特図保留記憶部109SG151Bと、普図保留記憶部109SG151Cと、遊技制御フラグ設定部109SG152と、遊技制御タイマ設定部109SG153と、遊技制御カウンタ設定部109SG154と、遊技制御バッファ設定部109SG155とを備えている。
第1特図保留記憶部109SG151Aは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部109SG151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部109SG151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部109SG151Bは、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部109SG151Bは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部109SG151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部109SG151Cは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部109SG151Cは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部109SG152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部109SG152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部109SG153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部109SG153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部109SG154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部109SG154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部109SG154には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部109SG154のランダムカウンタには、乱数回路104で生成されない乱数値、例えば、乱数値MR2〜MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部または一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部109SG155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部109SG155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図40−11(A)に示すような演出制御用データ保持エリア109SG190が設けられている。図40−11(A)に示す演出制御用データ保持エリア109SG190は、演出制御フラグ設定部109SG191と、演出制御タイマ設定部109SG192と、演出制御カウンタ設定部109SG193と、演出制御バッファ設定部109SG194とを備えている。
演出制御フラグ設定部109SG191には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部109SG191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部109SG192には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部109SG192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部109SG193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部109SG193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部109SG194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部109SG194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
本特徴部109SGでは、図40−11(B)に示すような始動入賞時受信コマンドバッファ109SG194Aを構成するデータが、演出制御バッファ設定部109SG194の所定領域に記憶される。始動入賞時受信コマンドバッファ109SG194Aには、第1特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1−1」〜「1−4」に対応した領域)と、可変表示中の第1特図に対応した格納領域(バッファ番号「1−0」に対応した領域)とが設けられている。また、始動入賞時受信コマンドバッファ109SG194Aには、第2特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「2−1」〜「2−4」に対応した領域)と、可変表示中の第2特図に対応した格納領域(バッファ番号「2−0」に対応した領域)とが設けられている。第1始動入賞口や第2始動入賞口への始動入賞があったときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド及び保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)という4つのコマンドが1セットとして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。始動入賞時受信コマンドバッファ109SG194Aにおける第1特図保留記憶に対応した格納領域と第2特図保留記憶に対応した格納領域は、これらの始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドを対応付けて、第1特図保留記憶と第2特図保留記憶とに分けて格納するための格納領域(エントリ)が確保されている。
これら格納領域(エントリ)の記憶内容は、開始条件が成立して最上位の保留記憶(バッファ番号「1−1」またはバッファ番号「2−1」)の可変表示が開始されるときに、後述するように1つずつ上位にシフトされていくとともに、該開始条件が成立した保留記憶の内容を格納するバッファ番号「1−0」またはバッファ番号「2−0」の記憶内容は、当該可変表示を終了するときに実行される特図当り待ち処理においてクリアされるようになっている。
更に、本特徴部109SGの始動入賞時受信コマンドバッファ109SG194Aには、保留記憶表示の表示パターン(表示態様)に応じたフラグ値がセットされる保留表示フラグを第1特図保留記憶及び第2特図保留記憶に対応する各バッファ番号に対応付けて格納できるように記憶領域が、各格納領域(エントリ)毎に確保されている。
尚、保留表示フラグには、後述する先読予告設定処理において、先読予告演出の実行が決定されなかった場合には、通常の保留記憶表示の表示パターンに対応する「0」が格納されることで、通常の表示態様(例えば、白抜き○)の保留記憶表示が画像表示装置5の下部に設けられている第1保留記憶表示エリア109SG005D、第2保留記憶表示エリア109SG005Uに表示され、先読予告演出の実行が決定された場合には、通常の表示態様とは異なる特別態様(例えば、四角形(◇)や星(☆))の保留記憶表示の表示パターンに対応する「1」(四角形(◇))または「2」(星(☆))がセットされることで、通常の表示態様とは異なる特別態様の保留記憶表示が第1保留記憶表示エリア109SG005D、第2保留記憶表示エリア109SG005Uに表示されて、該保留記憶表示に対応する可変表示において、大当りとなる可能性やスーパーリーチとなる可能性が高いことが予告されるようになっている。
演出制御用CPU120は、第1始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ109SG194Aの第1特図保留記憶に対応する空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していき、第2始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ109SG194Aの第2特図保留記憶に対応する空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していく。始動入賞時には、始動口入賞指定コマンドから保留記憶数通知コマンドまでが順次送信される。従って、コマンド受信が行われれば、第1特図保留記憶または第2特図保留記憶に対応するバッファ番号の末尾「1」〜「4」のそれぞれに対応する格納領域に、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドの順に格納されていくことになる。
図40−11(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ109SG194Aに格納されているコマンドは、飾り図柄の可変表示を開始するごとに、直前に終了した可変表示の保留記憶に対応したエントリ(バッファ番号「1−0」または「2−0」のエントリ)に格納されているものが削除されるとともに、該開始する可変表示の保留記憶に対応したエントリ(バッファ番号「1−1」または「2−1」に対応したエントリ)に格納されているものと、該開始する可変表示の保留記憶以降のエントリの記憶内容がシフトされる。例えば図40−11(B)に示す格納状態において第1特図保留記憶の飾り図柄の可変表示が終了した場合には、バッファ番号「0」に格納されている各コマンドが削除され、バッファ番号「1」に格納されている各コマンドがバッファ番号「0」にシフトされるとともに、バッファ番号「2」に対応した領域にて格納されている各コマンドがバッファ番号「1」に対応した領域にシフトされ、バッファ番号「3」、「4」のそれぞれに対応した領域にて格納されている各コマンドが、バッファ番号「2」、「3」に対応した領域にシフトされる。よって、バッファ番号「0」は、その時点において可変表示されている保留記憶に関する各コマンドを格納するための領域(エントリ)となる。
次に、図35のステップS101において実行される本特徴部109SGの始動入賞判定処理について、図40−12にもとづいて説明する。始動入賞判定処理においてCPU103は、まず、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオン状態であるか否かを判定する(ステップ109SGS101a)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオン状態であれば(ステップ109SGS101a;Y)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップ109SGS102)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部109SG154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップ109SGS102にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップ109SGS102;N)、例えば遊技制御バッファ設定部109SG155に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(ステップ109SGS103)。
ステップ109SGS101aにて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップ109SGS101;N)、ステップ109SGS102にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップ109SGS102;Y)、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオン状態であるか否かを判定する(ステップ109SGS101b)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオン状態であれば(ステップ109SGS101b;Y)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップ109SGS105)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部109SG154に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップ109SGS105にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップ109SGS105;N)、例えば遊技制御バッファ設定部109SG155に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(ステップ109SGS106)。
ステップ109SGS103,ステップ109SGS106の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(ステップ109SGS107)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、合計保留記憶数も1加算するように更新する(ステップ109SGS108)。例えば、遊技制御カウンタ設定部109SG154に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
ステップ109SGS108の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部109SG154のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出する(ステップ109SGS109)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(ステップ109SGS110)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特図保留記憶部109SG151Aに乱数値MR1〜MR3を示す数値データが格納される一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特図保留記憶部109SG151Bに乱数値MR1〜MR3を示す数値データが格納される。
特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データは、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否か、更には可変表示結果を「大当り」とする場合の大当り種別を判定するために用いられる。変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間を含む変動パターンを判定するために用いられる。CPU103は、ステップ109SGS109の処理を実行することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果や可変表示時間を含む可変表示態様の判定に用いられる乱数値のうち全部を示す数値データを抽出する。
ステップ109SGS110の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドの送信設定が行われる(ステップ109SGS111)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図34に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップ109SGS111の処理に続いて、入賞時乱数値判定処理を実行する(ステップ109SGS112)。その後、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップ109SGS113)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図34に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップ109SGS113の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか否かを判定する(ステップ109SGS114)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップ109SGS114;Y)始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップ109SGS115)、ステップ109SGS104の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップ109SGS114;N)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップ109SGS116)、始動入賞処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図40−13(A)は、入賞時乱数値判定処理として、図40−12のステップ109SGS112にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。本特徴部109SGにおいて、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、後述する特別図柄通常処理(図35のステップS22、図40−11)により、特図表示結果(特別図柄の可変表示結果)を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの判定が行われる。また、後述する変動パターン設定処理(図35のステップS23、図40−12)において、飾り図柄の可変表示態様を具体的に規定する変動パターンの判定などが行われる。他方、これらの判定とは別に、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口または第2始動入賞口)にて検出されたタイミングで、CPU103がステップ109SGS112の入賞時乱数値判定処理を実行することにより、特図表示結果として大当り図柄を停止表示すると判定されるか否かの判定や、飾り図柄の可変表示態様がスーパーリーチを伴う所定表示態様となるか否かの判定などを行う。これにより、始動入賞口に進入した遊技球の検出に基づく特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるより前、つまり、該可変表示の開始時に大当りとするか否かが決定されるよりも前に、特図表示結果が「大当り」となることや、飾り図柄の可変表示態様がいずれのカテゴリの可変表示態様となるかを判定し、この判定結果に基づいて、演出制御用CPU120などにより、後述するように、先読予告演出等の予告演出が実行されるようになる。
図40−13(A)に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、例えば遊技制御フラグ設定部109SG152などに設けられた時短フラグや確変フラグの状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(ステップ109SGS121)。CPU103は、確変フラグがオン状態であるときには確変状態であることを特定し、確変フラグがオフであり時短フラグがオン状態であるときには時短状態であることを特定し、確変フラグと時短フラグがともにオフであるときには通常状態であることを特定すればよい。
ステップ109SGS121の処理に続いて、図40−6に示す特図表示結果判定テーブル1を選択してセットする(ステップ109SGS122)。その後、図40−12のステップ109SGS109にて抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが所定の大当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップ109SGS123)。大当り判定範囲には、ステップ109SGS122の処理により選択された特図表示結果判定テーブル1において「大当り」の特図表示結果に割り当てられた個々の判定値が設定され、CPU103が乱数値MR1と各判定値とを逐一比較することにより、乱数値MR1と合致する判定値の有無を判定できればよい。あるいは、大当り判定範囲に含まれる判定値の最小値(下限値)と最大値(上限値)とを示す数値を設定して、CPU103が乱数値MR1と大当り判定範囲の最小値や最大値とを比較することにより、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であるか否かを判定できればよい。このとき、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であると判定されることにより、その乱数値MR1を含む保留データに基づく可変表示結果が「大当り」に決定されると判定できる。
ステップ109SGS123にて大当り判定範囲内ではないと判定された場合、つまり、可変表示において大当りとならないと判定された場合には(ステップ109SGS123;N)、図40−6に示す特図表示結果判定テーブル2を選択してセットする(ステップ109SGS124)。その後、図40−12のステップ109SGS109にて抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが所定の小当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップ109SGS125)。
乱数値MR1を示す数値データが所定の小当り判定範囲内である場合、つまり、可変表示において小当りとなると判定された場合には(ステップ109SGS125;Y)、可変表示結果が「小当り」となることに応じた図柄指定コマンドである第6図柄指定コマンドの送信設定を実行し(ステップ109SGS126)、特殊当り用変動パターン判定テーブルを選択してセットする(ステップ109SGS127)して、ステップ109SGS138に進む。
乱数値MR1を示す数値データが所定の小当り判定範囲内でない場合、つまり、可変表示において可変表示結果が「はずれ」となる場合には、可変表示結果が「はずれ」となることに応じた図柄指定コマンドである第1図柄指定コマンドの送信設定を実行し(ステップ109SGS128)、時短フラグがオン状態であるか否か、つまり、現在の遊技状態が時短状態であるか否かを判定する(ステップ109SGS129)。時短フラグがオフである場合は(ステップ109SGS129;N)、はずれ用変動パターン判定テーブルAを選択してセットし、時短フラグがオン状態である場合は(ステップ109SGS129;Y)、はずれ用変動パターン判定テーブルDを選択してセットする(ステップ109SGS131)。尚、はずれ用変動パターン判定テーブルAは、保留記憶数が2個以下である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルである。また、はずれ用変動パターン判定テーブルDは、遊技状態が時短制御の実行されている高ベース状態である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルである。
尚、本特徴部109SGでは、これらのはずれ用変動パターン判定テーブルAやはずれ用変動パターン判定テーブルDに加えて、保留記憶数が3個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルBと、保留記憶数が4個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルCが予め用意されているが、図40−9に示すように、これらはずれ用変動パターン判定テーブルA〜Cのうち、はずれ用変動パターン判定テーブルAでは、非リーチの変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち0〜599までの600個の判定値が割り当てられており、はずれ用変動パターン判定テーブルBでは非リーチの変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち0〜699までの700個の判定値が割り当てられており、はずれ用変動パターン判定テーブルCでは非リーチの変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち0〜799までの800個の判定値が割り当てられている。一方、はずれ用変動パターン判定テーブルA〜Cでは、スーパーリーチの変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち901〜997までの97個の判定値が割り当てられている。
このため、ステップ109SGS126においてはずれ用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターンを判定することで、非リーチとスーパーリーチの判定は、該判定後に保留記憶数が変化しても必ず非リーチまたはスーパーリーチの変動パターンとなるので、始動入賞時の判定においては、はずれ用変動パターン判定テーブルAを用いて判定するようになっている。
また、ステップ109SGS123にて大当り判定範囲内であると判定された場合、つまり、可変表示時に大当りとなると判定された場合には(ステップ109SGS123;Y)、図40−13(A)に示すように、大当り種別判定用の乱数値MR2に基づいて、大当り種別を判定する(ステップ109SGS132)。このとき、CPU103は、始動口バッファ値に対応して特定される変動特図(「1」に対応する「第1特図」または「2」に対応する「第2特図」)に応じて、大当り種別判定テーブルを構成するテーブルデータから大当り種別判定用テーブルデータを選択する。そして、選択した大当り種別判定用テーブルデータを参照することにより、大当り種別が複数種別のいずれに判定されるかを判定する。
また、判定した大当り種別に応じた図柄指定コマンド、つまり、確変大当りAである場合には第2図柄指定コマンド、確変大当りBである場合には第3図柄指定コマンド、確変大当りCである場合には第4図柄指定コマンド、非変大当りである場合には第5図柄指定コマンドの送信設定を実行し(ステップ109SGS133)、その後、判定した大当り種別が、非確変大当りであるか否かを判定する(ステップ109SGS134a)。判定した大当り種別が非確変大当りである場合(ステップ109SGS134a;Y)は、大当り変動パターンを判定するためのテーブルとして、大当り用変動パターン判定テーブルAを選択してセットして(ステップ109SGS135)、ステップ109SGS138に進む。
また、判定した大当り種別が確変大当りである場合(ステップ109SGS134a;N)は、大当り用変動パターン判定テーブルBを選択してセットして(ステップ109SGS136)、ステップ109SGS138に進む。
ステップ109SGS127,ステップ109SGS130,ステップ109SGS131,ステップ109SGS135,ステップ109SGS136の処理のいずれかを実行した後には、これらの各ステップにおいてセットされた各変動パターン判定テーブルと変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データとを用いて、乱数値MR3が含まれる判定値の範囲に応じた変動カテゴリを判定する(ステップ109SGS138)。本特徴部109SGでは、図40−13(B)に示すように、少なくとも可変表示結果が「はずれ」となる場合に、合計保留記憶数にかかわらず共通して「非リーチ」の可変表示態様となる変動カテゴリと、「スーパーリーチ」の可変表示態様となる変動カテゴリと、「非リーチ」と「スーパーリーチ」以外の可変表示態様(例えばノーマルリーチ)となる「その他」の変動カテゴリと、を設け、乱数値MR3に基づいて、このような変動カテゴリに決定されるか否かを判定できればよい。
その後、ステップ109SGS138の処理による判定結果に応じた変動カテゴリ指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップ109SGS132)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
次に、演出制御基板12の動作を説明する。図40−14は、コマンド解析処理として、図36のステップS75にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図40−14に示すコマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出制御コマンド受信用バッファの記憶内容を確認することなどにより、中継基板15を介して伝送された主基板11からの受信コマンドがあるか否かを判定する(ステップ109SGS221)。このとき、受信コマンドがなければ(ステップ109SGS221;N)、コマンド解析処理を終了する。
ステップ109SGS221にて受信コマンドがある場合には(ステップ109SGS221;Y)、例えば受信コマンドのMODEデータを確認することなどにより、その受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップ109SGS222)。
ステップ109SGS222にて受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドではない場合には(ステップ109SGS222;N)、その受信コマンドは第2始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップ109SGS224)。
ステップ109SGS224にて受信コマンドが第2始動口入賞指定コマンドではない場合には(ステップ109SGS224;N)、その受信コマンドは図柄指定コマンドであるか否かを判定する(ステップ109SGS226)。ステップ109SGS226にて受信コマンドが図柄指定コマンドではない場合には(ステップ109SGS226;N)、その受信コマンドは変動カテゴリコマンドであるか否かを判定する(ステップ109SGS227)。ステップ109SGS227にて受信コマンドが変動カテゴリコマンドではない場合には(ステップ109SGS227;N)、その受信コマンドは第1保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(ステップ109SGS228)。
ステップ109SGS228にて受信コマンドが第1保留記憶数通知コマンドではない場合には(ステップ109SGS228;N)、その受信コマンドは第2保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(ステップ109SGS230)。
ステップ109SGS222において受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドである場合(ステップ109SGS222;Y)や、ステップ109SGS224において受信コマンドが第2始動口入賞指定コマンドである場合(ステップ109SGS224;Y)、ステップ109SGS226において受信コマンドが図柄指定コマンドである場合(ステップ109SGS226;Y)、ステップ109SGS227において受信コマンドが変動カテゴリコマンドである場合(ステップ109SGS227;Y)、ステップ109SGS228において受信コマンドが第1保留記憶数通知コマンドである場合(109SGS228;Y)、ステップ109SGS230において受信コマンドが第2保留記憶数通知コマンドである場合(ステップ109SGS230;Y)は、受信コマンドを、図40−11に示す始動入賞時受信コマンドバッファ109SG194Aにおける空き領域の先頭に格納し(ステップ109SGS233)、ステップ109SGS221の処理に戻る。
尚、可変表示開始コマンド(第1可変表示開始コマンドまたは第2可変表示開始コマンド)とともに保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)を受信した場合には、保留記憶数通知コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ109SG194Aに格納しないようにしてもよい。即ち、始動入賞の発生に対応して受信した演出制御コマンドを、始動入賞時受信コマンドバッファ109SG194Aにおける空き領域の先頭から順次に格納することができればよい。
ステップ109SGS230にて受信コマンドが第2保留記憶数通知コマンドではない場合には(ステップ109SGS230;N)、その他の受信コマンドに応じた設定を行い(ステップ109SGS234)、ステップ109SGS221の処理に戻る。
特に本特徴部162SGS234の処理では、受信コマンドが第1出玉状態指定コマンドである場合は、出玉状態が低出玉状態であると判定して演出用出玉状態フラグの値を「0」にセット(更新)し、受信コマンドが第2出玉状態指定コマンドである場合は、出玉状態が第1高出玉状態であると判定して演出用出玉状態フラグの値を「1」にセット(更新)し、受信コマンドが第3出玉状態指定コマンドである場合は、出玉状態が第2高出玉状態であると判定して演出用出玉状態フラグの値を「2」にセット(更新)する。
尚、本特徴部109SGのコマンド解析処理では、受信コマンドが始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドのいずれかである場合は、該受信したコマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ109SG194Aの空き領域の先頭から順次格納する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、受信コマンドが第始動口入賞指定コマンドである場合は、保留記憶数通知コマンドの受信待ちを行うためのタイマをセットし、該タイマがタイマアウトする前に保留記憶数通知コマンドの受信が無い場合は、該保留記憶数通知コマンドを受信していないエントリ保留記憶を後述の先読予告演出の対象外に設定してもよい。
図40−15は、先読予告設定処理として、図35のステップS161にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図40−15に示す先読予告設定処理において、演出制御用CPU120は、先ず、始動入賞時受信コマンドバッファ109SG194Aをチェックし(ステップ109SGS241)、保留表示フラグがセットされていない保留記憶(エントリ)が有るか否かを判定する(ステップ109SGS242a)。保留表示フラグがセットされていない保留記憶が無い場合(ステップ109SGS242a;N)は先読予告設定処理を終了し、保留表示フラグがセットされていない保留記憶が有る場合(ステップ109SGS242a;Y)は、更にスーパーリーチのリーチ演出の実行中であるか否かを判定する(ステップ109SGS242b)。
尚、スーパーリーチのリーチ演出の実行中であるか否かは、演出制御プロセスフラグの値が2であるか否か(可変表示の実行中であるか否か)と、演出制御プロセスフラグの値が2であれば、実行中の可変表示のプロセスデータの内容を参照し、スーパーリーチのリーチ演出の実行中であるか否かを判定すればよい。
スーパーリーチのリーチ演出の実行中である場合(ステップ109SGS242b;Y)はステップ109SGS250に進み、スーパーリーチのリーチ演出の実行中でない場合(ステップ109SGS242bb;N)は、更に、該エントリ(保留表示フラグがセットされていないエントリ)に格納されている図柄指定コマンドは小当りを示す図柄指定コマンドであるか否かを判定する(ステップ109SGS243a)。該エントリに格納されている図柄指定コマンドが小当りを示す図柄指定コマンドである場合(ステップ109SGS243a;Y)は、ステップ109SGS250に進み、該エントリに格納されている図柄指定コマンドがはずれまたは大当りを示す図柄指定コマンドである場合(ステップ109SGS243a;N)は、該エントリに格納されている図柄指定コマンドが第1図柄指定コマンド(はずれを示す図柄指定コマンド)であるか否かを判定する(ステップ109SGS243b)。
該エントリに格納されている図柄指定コマンドが第1図柄指定コマンドではない場合、すなわち、該エントリに格納されている図柄指定コマンドが大当りを示す図柄指定コマンドである場合(ステップ109SGS243b;N)は、当該エントリの図柄指定コマンドから大当り種別を特定する(ステップ109SGS244)。
そして、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部109SG193のランダムカウンタなどから抽出した先読予告演出用の乱数値を示す数値データとステップ109SGS244において特定した大当り種別に基づいて、図示しない大当り時先読予告演出判定テーブルを参照することにより、先読予告演出を実行するか否かと、先読予告演出を実行する場合における表示パターンと、を決定する(ステップ109SGS245)。
ステップ109SGS245においては、例えば、図40−16に示すような決定割合で先読予告演出の実行の有無と表示パターン(予告種別)とを決定する。図40−16に示す決定割合の設定例では、ステップ109SGS244の処理において特定した大当り種別に応じて、先読予告演出の有無や表示パターン(予告種別)の決定割合を異ならせている。
具体的には、先読予告演出の表示パターン(予告種別)として、表示パターンα及び表示パターンβの2種類が設けられている。このうち、先読予告演出の表示パターンが表示パターンαに決定された場合には、保留記憶表示が白色の四角形(◇)で第1保留記憶表示エリア109SG005Dまたは第2保留記憶表示エリア109SG005Uに表示され、先読予告演出の表示パターン(予告種別)が表示パターンβに決定された場合には、保留記憶表示が白色の星形(☆)で第1保留記憶表示エリア109SG005Dまたは第2保留記憶表示エリア109SG005Uに表示される。
また、図40−16に示すように、大当り種別が「確変大当り」である場合には、表示パターン(予告種別)として表示パターンβが決定される割合は、表示パターンαが決定される割合よりも高く設定されている。一方で、大当り種別が「非確変大当り」である場合には、表示パターン(予告種別)として表示パターンβが決定される割合は、表示パターンαが決定される割合よりも低く設定されている。
このような設定により、可変表示結果が「大当り」であり、かつ表示パターン(予告種別)として表示パターンβの表示が実行された場合は、表示パターンαの表示が実行された場合よりも大当り種別が確変大当りである割合が高くなり、遊技者の確変大当りとなることに対する期待感を高めることができる。
尚、本特徴部109SGでは、可変表示結果が大当りである場合は、必ず先読予告演出の実行を決定することで保留記憶表示を白色の四角(◇)に表示する表示パターンαまたは白色の星形(☆)に表示する表示パターンβのいずれか一方の表示パターンを実行しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示結果が大当りである場合であっても、可変表示結果が「はずれ」である場合と同様に先読予告演出の非実行を決定する場合を設けてもよい。
また、ステップ109SGS243bにおいて、表示未決定フラグがオン状態であるエントリの図柄指定コマンドが第1図柄指定コマンドである場合、つまり、はずれを示すコマンドである場合は(ステップ109SGS243b;Y)、表示未決定フラグがオン状態である当該エントリの変動カテゴリ指定コマンドが示す変動カテゴリを特定する(ステップ109SGS247)。具体的には、該エントリの変動カテゴリ指定コマンドがC600Hであれば、「非リーチ」の変動パターンのカテゴリであると特定し、C601Hであれば、「スーパーリーチ」の変動パターンのカテゴリであると特定し、C602Hであれば、ノーマルリーチを含む「その他」の変動パターンのカテゴリであると特定すればよい。
そして、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部109SG193のランダムカウンタなどから抽出した先読予告演出用の乱数値を示す数値データと、ステップ109SGS247において特定した変動パターンのカテゴリとに基づいて、図示しないはずれ時先読予告演出判定テーブルを参照することにより、先読予告演出を実行するか否かと、先読予告演出を実行する場合における表示パターン(予告種別)と、を決定する(ステップ109SGS248)。
ステップ109SGS248においては、例えば、図40−16に示すような決定割合で先読予告演出の実行の有無と表示パターン(予告種別)とを決定する。図40−16に示す決定割合の設定例では、ステップ109SGS247の処理において特定した変動パターンのカテゴリに応じて、先読予告演出の実行の有無や表示パターン(予告種別)の決定割合を異ならせている。
具体的には、表示パターン(予告種別)として、表示パターンα及び表示パターンβの2種類が設けられている。このうち、表示パターン(予告種別)が表示パターンαに決定された場合には、保留記憶表示が特定態様である白色の四角形(◇)で第1保留記憶表示エリア109SG005Dまたは第2保留記憶表示エリア109SG005Uに表示され、表示パターン(予告種別)が表示パターンβに決定された場合には、保留記憶表示が特定態様である白色の星形(☆)で第1保留記憶表示エリア109SG005Dまたは第2保留記憶表示エリア109SG005Uに表示される。尚、先読予告演出が非実行に決定される場合は、保留記憶表示が通常態様である丸型(○)で第1保留記憶表示エリア109SG005Dまたは第2保留記憶表示エリア109SG005Uに表示される。
図40−16に示すように、可変表示結果が「はずれ」であり、変動パターンのカテゴリが「その他」である場合には、可変表示結果が「はずれ」であり、変動パターンのカテゴリが「非リーチ」である場合よりも先読予告演出が実行される割合(「予告演出なし」以外に決定される割合)が高く設定されている。また、可変表示結果が「はずれ」であり、変動パターンのカテゴリが「スーパーリーチ」である場合には、可変表示結果が「はずれ」であり、変動パターンのカテゴリが「その他」である場合よりも先読予告演出が実行される割合(「予告演出なし」以外に決定される割合)が高く設定されている。
可変表示結果が「はずれ」である場合において先読予告演出の実行が決定される際には、変動カテゴリが「その他」である場合には、変動パターンのカテゴリが「非リーチ」である場合よりも表示パターンαが決定される割合が高く設定されている。また、変動パターンのカテゴリが「スーパーリーチ」である場合には、変動パターンのカテゴリが「その他」である場合よりも表示パターンαが決定される割合が高く設定されている。更に、可変表示結果が「はずれ」である場合において先読予告演出の実行が決定される際には、変動パターンのカテゴリが「その他」である場合には、変動パターンのカテゴリが「非リーチ」である場合よりも表示パターンβが決定される割合が高く設定されており、変動パターンのカテゴリが「スーパーリーチ」である場合には、変動パターンのカテゴリが「その他」である場合よりも表示パターンβが決定される割合が高く設定されている。
尚、可変表示結果が「はずれ」である場合においては、変動パターンのカテゴリが「非リーチ」、「その他」、「スーパーリーチ」のいずれにおいても、先読予告演出が非実行に決定される割合が最も高く設定されており、先読予告演出が実行に決定され、かつ表示パターンβが決定される割合が最も低く設定されている。
更に、可変表示結果が「大当り」である場合においては、先読予告演出が非実行(予告演出なし)に決定されることがないとともに、先読予告演出が実行に決定され、かつ表示パターンαまたは表示パターンβが決定される割合は、可変表示結果が「はずれ」である場合のいずれの変動パターンのカテゴリにおける表示パターンαまたは表示パターンβが決定される割合よりも高く設定されている。
更に、可変表示結果が「はずれ(非リーチ)」、「はずれ(スーパーリーチ)」、「はずれ(その他)」である場合において、先読予告演出の実行が決定される際には、表示パターンαが決定される割合が、表示パターンβが決定される割合よりも高く設定されている。一方、可変表示結果が「大当り(確変大当り)」である場合において、先読予告演出の実行が決定される際には、表示パターンβが決定される割合が、表示パターンαが決定される割合よりも高く設定されている。
このような設定により、先読予告演出の表示パターン(予告種別)として表示パターンαまたは表示パターンβが実行(表示)された場合には、表示パターンαまたは表示パターンβが実行(表示)されない場合よりも可変表示結果が「大当り」となる可能性が高く、特に表示パターンβが実行(表示)された場合には、可変表示結果が「大当り」であり、かつ大当り種別が「確変大当り」となる割合が高まるため、遊技者の期待感を高めることができる。
ステップ109SGS248の実行後、演出制御用CPU120は、ステップ109SGS247において先読予告演出の実行が決定されたか否か、つまり、表示パターン(予告種別)を表示パターンαと表示パターンβのいずれかに決定したか否かを判定する(ステップ109SGS249)。
ステップ109SGS245の実行後または先読予告演出の実行が決定された場合は(ステップ109SGS249;Y)、決定した表示パターン(予告種別)に対応するフラグ値を当該エントリの保留表示フラグにセットする(ステップ109SGS246)。具体的には、ステップ109SGS245またはステップ109SGS248において決定した表示パターン(予告種別)が保留記憶表示を「◇」で示す表示パターンαであれば当該エントリの保留表示フラグに「1」をセットし、ステップ109SGS245またはステップ109SGS248において決定した表示パターン(予告種別)が保留記憶表示を「☆」で示す表示パターンβであれば当該エントリの保留表示フラグに「2」をセットした後、ステップ109SGS252に進む。
また、ステップ109SGS249において、先読予告演出の実行が決定されていない場合は(ステップ109SGS249;N)、当該エントリの保留表示フラグに、白色の「○」を示す「0」をセットした後(ステップ109SGS250)、ステップ109SGS252に進む。
また、前述したように、スーパーリーチのリーチ演出の実行中(ステップ109SGS242b;Y)や、該エントリの図柄指定コマンドが小当りを示す図柄指定コマンドである場合(ステップ109SGS243a)においても、当該エントリの保留表示フラグに、白色の「○」を示す「0」をセットした後(ステップ109SGS250)、ステップ109SGS252に進む。
そして、演出制御用CPU120は、始動入賞時受信コマンドバッファ109SG194Aの記憶内容にもとづいて保留表示を更新する(ステップ109SGS252)。これにより、始動入賞時受信コマンドバッファ109SG194Aに新たに格納された保留記憶が、保留表示フラグにセットされた「0」、「1」、「2」のいずれかに対応した表示態様にて表示される。また、可変表示が実行されて、始動入賞時受信コマンドバッファ109SG194Aの記憶内容がシフトされた場合にも、該シフト後の始動入賞時受信コマンドバッファ109SG194Aの記憶内容に応じて、図40−17に示すように、画像表示装置5の下方位置に設けられている第1保留記憶表示エリア109SG005Dおよび第2保留記憶表示エリア109SG005Uの保留表示が更新される。
具体的には、図40−17に示すように、第1特図保留記憶数が1つであれば1つの保留記憶表示を表示する。この保留記憶表示の表示態様としては、該保留記憶に対応する保留表示フラグのフラグ値が「0」である場合には、図40−17に示すように「○」の表示態様にて表示され、保留表示フラグのフラグ値が「1」である場合には、「◇」の表示態様にて表示され、保留表示フラグのフラグ値が「2」である場合には、「☆」の表示態様にて表示される。尚、第1特図保留記憶数が2つであれば、2つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様にて第1保留記憶表示エリア109SG005Dに表示される。また、第1特図保留記憶数が3つであれば、3つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様にて第1保留記憶表示エリア109SG005Dに表示される。また、第1特図保留記憶数が4つであれば、4つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様にて第1保留記憶表示エリア109SG005Dに表示される。
また、第2特図保留記憶数が1つであれば1つの保留記憶表示を表示する。この保留記憶表示の表示態様としては、第1特図の場合と同じく、該保留記憶に対応する保留表示フラグのフラグ値が「0」である場合には、「○」の表示態様にて表示され、保留表示フラグのフラグ値が「1」である場合には、「◇」の表示態様にて表示され、保留表示フラグのフラグ値が「2」である場合には、「☆」の表示態様にて表示される。尚、第2特図保留記憶数が2つであれば、例えば、図40−17に示すように、2つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様として、例えば、1の保留記憶表示が「○」の表示態様、1の保留記憶表示が「☆」の表示態様にて第2保留記憶表示エリア109SG005Uに表示される。また、第2特図保留記憶数が3つであれば、3つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様にて第2保留記憶表示エリア109SG005Uに表示される。また、第2特図保留記憶数が4つであれば、4つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様にて第2保留記憶表示エリア109SG005Uに表示される。
そして、可変表示が実行される毎に、保留記憶が減少(消費)されることに応じて、図40−17に示すように、保留記憶表示も、所定のシフト方向(本特徴部109SGでは画面の中央方向)にシフトする。
つまり、可変表示の開始時に実行される、後述する可変表示開始設定処理において保留記憶が消費されて、始動入賞時受信コマンドバッファ109SG194Aの保留記憶がシフトされた場合には、シフト後の始動入賞時受信コマンドバッファ109SG194Aの保留記憶にもとづいて、第1保留記憶表示エリア109SG005Dや第2保留記憶表示エリア109SG005Uにおける保留記憶表示もシフトされて表示されるとともに、始動入賞により、新たな保留記憶があった場合には、当該保留記憶の表示パターンが決定されて保留表示フラグにセットされ、該保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた表示態様にて、第1保留記憶表示エリア109SG005Dや第2保留記憶表示エリア109SG005Uに表示されるようになる。
尚、本特徴部109SGにおいては、ステップ109SGS252の処理を先読予告設定処理において実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら第1保留記憶表示エリア109SG005Dおよび第2保留記憶表示エリア109SG005Uの保留表示が更新するための処理を、先読予告設定処理とは異なる処理(例えば、保留表示更新処理)として個別に実行するようにしてもよい。
また、本特徴部109SGでは、ステップ109SGS242において始動入賞時のコマンドの新たな格納が有ることを条件に該始動入賞における保留記憶での先読予告演出の実行と非実行を決定しているが、第1始動入賞口への始動入賞と第2始動入賞口への始動入賞が同時に発生したことによりステップ109SGS242において第1特図と第2特図との双方で始動入賞時のコマンドの新たな格納が有ると判定された場合、つまり、表示未決定フラグがオン状態であるエントリが第1特図保留記憶にも第2特図保留記憶にも存在する場合には、双方のエントリを先読予告演出の実行と非実行の決定対象としている。第1特図における始動入賞時のコマンドが新たに格納された保留記憶と第2特図における始動入賞時のコマンドが新たに格納された保留記憶の双方を先読予告演出の実行と非実行の決定対象とする場合は、先読予告演出の実行を示す「1」または「2」の保留表示フラグのエントリが存在しなければ第1特図の保留記憶の保留表示と第2特図の保留表示の双方において先読予告演出が同時に実行される場合がある。
また、本特徴部109SGでは、前述のように第1始動入賞口への始動入賞と第2始動入賞口への始動入賞が同時に発生した場合には、第1特図における始動入賞時のコマンドが新たに格納された保留記憶と第2特図における始動入賞時のコマンドが新たに格納された保留記憶の双方を先読予告演出の実行と非実行の決定の対象としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、このような場合は、第1特図における保留記憶での先読予告演出の実行と非実行、第2特図における保留記憶での先読予告演出の実行と非実行を、いずれか一方のみに決定するようにしてもよい。
具体的には、遊技状態が、高開放制御が行われない通常状態である場合は、第1特図における保留記憶での先読予告演出の実行と非実行の決定を第2特図における保留記憶での先読予告演出の実行と非実行の決定よりも優先して行う。そして、第1特図における保留記憶での先読予告演出の実行を決定した場合は、第2特図における保留記憶の先読予告演出の実行を一義的に非実行に決定し、第1特図における保留記憶での先読予告演出の非実行を決定した場合は、第2特図における保留記憶の先読予告演出の実行と非実行を決定すればよい。
一方、遊技状態が、高開放制御が行われる時短状態(高確高ベース状態・低確高ベース状態)である場合は、第2特図における保留記憶での先読予告演出の実行と非実行の決定を第1特図における保留記憶での先読予告演出の実行と非実行の決定よりも優先して行う。そして、第2特図における保留記憶での先読予告演出の実行を決定した場合は、第1特図における保留記憶の先読予告演出の実行を一義的に非実行に決定し、第2特図における保留記憶での先読予告演出の非実行を決定した場合は、第1特図における保留記憶の先読予告演出の実行と非実行を決定すればよい。
図40−18は、図37に示された演出制御プロセス処理における可変表示開始設定処理(ステップS171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、第1可変表示開始コマンド受信フラグオン状態であるか否かを判定する(ステップ109SGS271)。第1可変表示開始コマンド受信フラグがオン状態である場合は(ステップ109SGS271;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファ109SG194Aにおける第1特図保留記憶のバッファ番号「1−0」〜「1−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(ステップ109SGS272)。尚、バッファ番号「1−0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−0」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−1」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−2」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−3」に対応付けて格納するようにシフトする。
また、ステップ109SGS271において第1可変表示開始コマンド受信フラグがオフである場合は(ステップ109SGS271;N)、第2可変表示開始コマンド受信フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップ109SGS273)。第2可変表示開始コマンド受信フラグがオフである場合は(ステップ109SGS273;N)、可変表示開始設定処理を終了し、第2可変表示開始コマンド受信フラグがオン状態である場合は(ステップ109SGS273;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファ109SG194Aにおける第2特図保留記憶のバッファ番号「2−0」〜「2−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(ステップ109SGS274)。尚、バッファ番号「2−0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−0」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−1」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−2」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−3」に対応付けて格納するようにシフトする。
ステップ109SGS272またはステップ109SGS274の実行後、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読み出す(ステップ109SGS275)。
次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(即ち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップ109SGS276)。この場合、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドで指定される表示結果に応じた飾り図柄の停止図柄を決定し、決定した飾り図柄の停止図柄を示すデータを飾り図柄表示結果格納領域に格納する。
尚、本特徴部109SGでは、受信した可変表示結果指定コマンドが確変大当りAに該当する第2可変表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が「7」で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが確変大当りBに該当する第3可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、「7」以外の奇数図柄の複数の組合せ(例えば「111」、「333」、「555」、「999」などの飾り図柄の組合せ)の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが確変大当りCに該当する第4可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、小当りと同一のチャンス目となる「334」、「778」の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが非確変大当りに該当する第5可変表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が偶数図柄で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが小当りに該当する第6可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、確変大当りCと同一のチャンス目となる「334」、「778」の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが、はずれに該当する第1可変表示結果指定コマンドである場合には、停止図柄として3図柄が不揃いとなる飾り図柄であって、上記したチャンス目以外の組合せ(はずれ図柄)を決定する。
これら停止図柄の決定においては、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄判定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定すればよい。即ち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定すればよい。
そして、ステップ109SGS281において演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに応じた演出制御パターン(プロセステーブル)を選択する。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップ109SGS282)。
尚、プロセステーブルには、画像表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのランプ制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データや、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作を制御するための操作部制御実行データ等が、各プロセスデータn(1〜N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行する(ステップ109SGS283)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
尚、本特徴部109SGでは、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
そして、可変表示時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される可変表示時間に相当する値を設定する(ステップ109SGS284)。また、可変表示制御タイマに第1時間を設定する(ステップ109SGS285)。尚、第1時間は例えば33msであり、演出制御用CPU120は、該第1時間が経過する毎に左中右の飾り図柄の表示状態を示す画像データを含む可変表示中の画像データをVRAMに書き込み、表示制御部123がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を画像表示装置5に出力し、画像表示装置5が信号に応じた画像を表示する。これにより、飾り図柄の可変表示及びその他の演出の動画の表示が実現される(図40−20参照)。
また、演出制御用CPU120は、当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチの変動パターンであるか否かを判定する(ステップ109SGS287)。当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチの変動パターンである場合(ステップ109SGS287;Y)は、可動体制御タイマに第2時間を設定する(ステップ109SGS288)。尚、第2時間は例えば1msであり、演出制御用CPU120は、該第1時間が経過する毎に第1可動体用モータ109SG421、第2可動体用モータ109SG422、第3可動体用モータ109SG423の制御を行う。これにより、第1可動体109SG401、第2可動体109SG402L、第3可動体109SG402Rの移動制御が実現される(図40−20参照)。
ステップ109SGS288の実行後、または、当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチの変動パターンではない場合(ステップ109SGS287;N)、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中演出処理(ステップS172)に対応した値にし、可変表示開始設定処理を終了する(ステップ109SGS286)。
図40−19は、演出制御プロセス処理における可変表示中演出処理(ステップS172)を示すフローチャートである。可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ、可変表示時間タイマ、可変表示制御タイマのそれぞれの値を−1する(ステップ109SGS301,ステップ109SGS302,ステップ109SGS303)。また、当該可変表示がスーパーリーチの可変表示である場合(ステップ109SGS303b;Y)は、可動体制御タイマの値を−1する(ステップ109SGS303c)。
尚、ステップ109SGS303cの実行後、または、スーパーリーチの可変表示ではない場合(ステップ109SGS303b;N)は、ステップ109SGS306に進む。
ステップ109SGS306において演出制御用CPU120は、プロセスタイマがタイマアウトしたか否か確認する。プロセスタイマがタイマアウトしていたら、プロセスデータの切り替えを行う(ステップ109SGS307)。即ち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップ109SGS308)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等にもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(ステップ109SGS309a)。一方、プロセスタイマがタイマアウトしていない場合は、プロセスタイマに対応するプロセスデータの内容(表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等)に従って演出装置(演出用部品)の制御を実行する(ステップ109SGS309b)。
ステップ109SGS309aまたはステップ109SGS309bの処理の実行後、演出制御用CPU120は、当該可変表示がスーパーリーチの可変表示であるか否かを判定する(ステップ109SGS309f)。
当該可変表示がスーパーリーチの可変表示である場合(ステップ109SGS309f;Y)は、更に可動体制御タイマがタイマアウトしているか否かを判定する(109SGS309g)。可動体制御タイマがタイマアウトしている場合(ステップ109SGS309g;Y)は、プロセスデータの内容に従って第1可動体用モータ109SG421、第2可動体用モータ109SG422、第3可動体用モータ109SG423を駆動さる(ステップ109SGS309h)。そして、可動体制御タイマを再セット(可動体制御タイマに再度第2時間をセット)してステップ109SGS310に進む(ステップ109SGS309i)。
尚、当該可変表示がスーパーリーチの可変表示ではない場合(ステップ109SGS309f;N)と可動体制御タイマがタイマアウトしていない場合(ステップ109SGS309g;N)は、ステップ109SGS309hとステップ109SGS309iの処理を実行せずにステップ109SGS310に進む。
次に、可変表示制御タイマがタイマアウトしているか否かを確認する(ステップ109SGS310)。可変表示制御タイマがタイマアウトしている場合には(ステップ109SGS310;Y)、演出制御用CPU120は、左中右の飾り図柄を含む可変表示中の次表示画面(前回の画像の更新時点から33ms経過後に表示されるべき画面)の画像データを作成し、VRAMの所定領域に書き込む(ステップ109SGS311)。そのようにして、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示制御やその他の画像の表示制御(動画の表示制御)が実現される。表示制御部123は、設定されている背景画像等の所定領域の画像データと、プロセステーブルに設定されている表示制御実行データにもとづく画像データとを重畳したデータに基づく信号を画像表示装置5に出力する。そのようにして、画像表示装置5において、飾り図柄の変動における背景画像、キャラクタ画像及び飾り図柄が表示される。また、可変表示制御タイマに第1時間を再セットする(ステップ109SGS312)。
また、可変表示制御タイマがタイマアウトしていない場合(ステップ109SGS310;N)、ステップ109SGS312の実行後、演出制御用CPU120は、可変表示時間タイマがタイマアウトしているか否か確認する(ステップ109SGS313)。可変表示時間タイマがタイマアウトしていれば、演出制御プロセスフラグの値を特図当り待ち処理(ステップS173)に応じた値に更新する(ステップ109SGS315)。可変表示時間タイマがタイマアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがオン状態であれば(ステップ109SGS314;Y)、演出制御プロセスフラグの値を特図当り待ち処理(ステップS173)に応じた値に更新する(ステップ109SGS315)。可変表示時間タイマがタイマアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターン指定コマンドを受信したような場合でも、正規の可変表示時間経過時(特別図柄の可変表示終了時)に、飾り図柄の可変表示を終了させることができる。
尚、飾り図柄の可変表示制御に用いられているプロセステーブルには、飾り図柄の可変表示中のプロセスデータが設定されている。つまり、プロセステーブルにおけるプロセスデータ1〜nのプロセスタイマ設定値の和は飾り図柄の可変表示時間に相当する。よって、ステップ109SGS306の処理において最後のプロセスデータnのプロセスタイマがタイマアウトしたときには、切り替えるべきプロセスデータ(表示制御実行データやランプ制御実行データ等)はなく、プロセステーブルにもとづく飾り図柄の可変表示制御は終了する。
次に特徴部109SGにおけるスーパーリーチα1、スーパーリーチα2、スーパーリーチβ1、スーパーリーチβ2のリーチ演出中における各演出装置の動作態様について説明する。可変表示の演出態様について、図40―21〜図40−24に基づいて説明する。
先ず、図40−21、図40−22に示すように、スーパーリーチα1及びスーパーリーチα2の可変表示については、スーパーリーチα1、スーパーリーチα2のリーチ演出が開始されると、第1拡大表示期間、第2拡大表示期間、第3拡大表示期間にて画像表示装置5に表示されているキャラクタ画像(スーパーリーチα1のリーチ演出であれば味方キャラクタAと敵キャラクタA、スーパーリーチα2のリーチ演出であれば味方キャラクタAと敵キャラクタB)の拡大表示が実行される。
具体的には、第1拡大表示期間では、キャラクタ画像を通常表示倍率(1倍)から表示倍率m1まで等速で拡大していき、第2拡大表示期間では、キャラクタ画像を表示倍率m1から表示倍率m2まで等速で拡大していき、第3拡大表示期間では、キャラクタ画像を表示倍率m2から表示倍率m3まで等速で拡大していく。そして、第3拡大表示期間が終了してからは、所定期間に亘ってキャラクタ画像の表示倍率をm3で維持するとともに、該所定期間が経過したタイミングでキャラクタ画像の表示倍率を通常表示倍率に戻す。
尚、本特徴部109SGでは、第1拡大表示期間、第2拡大表示期間、第3拡大表示期間は、全て同一の長さの期間である。また、図40−21及び図40−22に示すように、各表示倍率間の差は、通常表示倍率と表示倍率m1との間の差が最も大きく、表示倍率m2と表示倍率m3との差が最も小さくなっている。つまり、本特徴部109SGでは、キャラクタ画像の拡大速度については、第1拡大表示期間の拡大速度が最も速く、第3拡大表示期間の拡大速度が最も遅く設定されている(キャラクタ画像の拡大速度:第1拡大表示期間>第2拡大表示期間>第3拡大表示期間)。尚、本特徴部109SGにおいて「拡大速度が速い」とは、単位時間あたりの画像の拡大率が大きいことを指す。
以降、本特徴部109SGでは、前述した第1拡大表示期間と第2拡大表示期間とを併せた期間(可動体動作示唆演出を実行する期間)を期間T2、第3拡大表示期間とキャラクタ画像の表示倍率をm3で維持する所定期間とを併せた期間を期間T3と呼称する場合がある。
尚、図40−21に示すように、スーパーリーチα1、スーパーリーチα2のリーチ演出中は、可変表示結果が大当りとなる場合であれば、期間T3の終了タイミングから可変表示の終了タイミングに亘って、可変表示結果が大当りであることを報知する演出として、第1可動体109SG401を退避位置から演出位置に移動させるとともに第2可動体109SG402Lと第3可動体109SG402Rとを第1可動体109SG401の左右近接位置に移動させた後(可動体ユニット109SG400を第1状態から第3状態に変化させた後)、暫くしてから第1可動体109SG401、第2可動体109SG402L、第3可動体109SG402Rを各退避位置に移動させる(可動体ユニット109SG400を第3状態から第1状態に変化させる)可動体動作演出Aを実行する。
一方で、図40−22に示すように、スーパーリーチα1、スーパーリーチα2のリーチ演出中は、可変表示結果がはずれとなる場合は、期間T3の終了タイミングから可変表示の終了タイミングに亘って、第1可動体109SG401、第2可動体109SG402L、第3可動体109SG402Rを動作しないことにより可変表示結果がはずれであることを報知するはずれ報知演出を実行する。
以降、本特徴部109SGでは、可動体演出A及びはずれ報知演出の実行期間を期間T4と呼称する場合がある。これら期間T2〜期間T4については、期間T3が最も短い期間であり、期間T4が最も長い期間となっている(期間T2〜期間T4の長さ:期間T4>期間T2>期間T3)。
また、スーパーリーチα1、スーパーリーチα2のリーチ演出中は、可動体動作示唆演出A及び可動体動作演出A(可変表示結果が大当りの場合のみ)として、画像表示装置5においてエフェクト画像の表示も行う。
具体的には、図40−21及び図40−22に示すように、画像表示装置5では、前述した期間T2(第1拡大表示期間と第2拡大表示期間)に亘って、第1可動体109SG401に向けて複数の星型のエフェクト画像109SG005Sが速度V1にて移動する可動体動作示唆演出Aが実行される。
更に、可変表示結果が大当りとなる場合は、前述した可動体動作演出Aの一部として、期間T4に亘って、第1可動体109SG401から複数の星型のエフェクト画像109SG005Sが速度V2にて画像表示装置5の端縁に向けて移動する(拡散する)。尚、速度V2の絶対値は、速度V1の絶対値よりも大きい。つまり、本特徴部109SGにおける可動体動作演出Aは、可動体動作示唆演出Aよりも高速で星型のエフェクト画像109SG005Sが移動する演出でもある。
また、スーパーリーチα1、スーパーリーチα2のリーチ演出中は、可動体LED109SG495の発光も実行される。具体的には、図40−21及び図40−22に示すように、可動体LED109SG495は、前述した期間T2(第1拡大表示期間と第2拡大表示期間)及び期間T3の途中(より正確には第1拡大表示期間の開始タイミングから第3拡大表示期間の終了タイミング)に亘って可動体LED109SG495を輝度C1にて発光させる。更に、可変表示結果が大当りとなる場合は、期間T4に亘って可動体LED109SG495を輝度C1よりも高輝度である輝度C2にて発光させる。
また、スーパーリーチα1、スーパーリーチα2のリーチ演出中は、スピーカ8L、8Rから、楽曲等のBGM、SE(効果音)、動作示唆音、大当り報知音の4種類の演出音を出力可能となっており、リーチ演出中の時期に応じて出力される音の種類が異なっている。
具体的には、図40−21及び図40−22に示すように、BGMは、可変表示の開始時からスピーカ8L、8Rから出力される演出音であり、期間T3においてのみスピーカ8L、8Rからの出力が停止される。つまり、リーチ演出におけるBGMの出力は、該リーチ演出の開始タイミングから期間T2の終了タイミングまでと、期間T4に亘って実行される。
また、SE(効果音)は、BGMと同じく可変表示の開始時からスピーカ8L、8Rから出力される演出音であるが、BGMと異なりスピーカ8L、8Rからの出力が停止される期間が存在しない。つまり、リーチ演出におけるSEの出力は、リーチ演出全体に亘って実行される。
動作示唆音は、可動体動作示唆演出Aの一部としてスピーカ8L、8Rから出力される効果音である。つまり、動作示唆音は、可動体動作示唆演出Aの実行期間である期間T2においてのみ出力され、その他の期間では出力されない。大当り報知音は、可動体動作演出Aの一部としてスピーカ8L、8Rから出力される効果音である。つまり、大当り報知音は、可変表示結果が大当りとなる場合の可動体動作演出Aの実行期間である期間T4においてのみ出力され、その他の期間では出力されない。
図40−23、図40−24に示すように、スーパーリーチβ1及びスーパーリーチβ2の可変表示については、スーパーリーチβ1、スーパーリーチβ2のリーチ演出が開始されると、第1拡大表示期間、第2拡大表示期間、第3拡大表示期間にて画像表示装置5に表示されているキャラクタ画像(スーパーリーチβ1のリーチ演出であれば味方キャラクタBと敵キャラクタA、スーパーリーチβ2のリーチ演出であれば味方キャラクタBと敵キャラクタB)の拡大表示が実行される。
以降、スーパーリーチβ1及びスーパーリーチβ2の可変表示におけるキャラクタ画像の拡大表示、可動体LED109SG495の発光態様、スピーカ8L、8RからのBGM、SE、動作示唆音、大当り報知音の出力については図40−21及び図40−22に示すスーパーリーチα1及びスーパーリーチα2の可変表示と同一態様であるための説明を省略する。
図40−23に示すように、スーパーリーチβ1、スーパーリーチβ2のリーチ演出中は、可変表示結果が大当りとなる場合であれば、期間T3の終了タイミングから可変表示の終了タイミングに亘って、可変表示結果が大当りであることを報知する演出として、第1可動体109SG401を退避位置から演出位置に移動させるとともに第2可動体109SG402Lと第3可動体109SG402Rとを第1可動体109SG401の近接位置に移動させた後(可動体ユニット109SG400を第1状態から第3状態に変化させた後)、暫くしてから第1可動体109SG401、第2可動体109SG402L、第3可動体109SG402Rを各退避位置に移動させる(可動体ユニット109SG400を第3状態から第1状態に変化させる)可動体動作演出Bを実行する。
一方で、図40−24に示すように、スーパーリーチβ1、スーパーリーチβ2のリーチ演出中は、可変表示結果がはずれとなる場合は、期間T3の終了タイミングから可変表示の終了タイミングに亘って、第1可動体109SG401、第2可動体109SG402L、第3可動体109SG402Rを動作しないことにより可変表示結果がはずれであることを報知するはずれ報知演出を実行する。可動体演出Bは、前述した可動体演出A及びはずれ報知演出と同じく期間T4に亘って実行される演出である。
また、スーパーリーチβ1、スーパーリーチβ2のリーチ演出中は、図40−23及び図40−24に示すように、前述した期間T2(第1拡大表示期間と第2拡大表示期間)に亘って、第1可動体109SG401を退避位置と示唆位置との間で繰り返し移動(往復移動)させる可動体動作示唆演出Bを実行する。尚、該可動体動作示唆演出Bにおける第1可動体109SG401の退避位置と示唆位置との間での1回の往復移動に要する期間T1は、前述した期間T3よりも短い期間となっている(期間T1〜期間T4の長さ:期間T4>期間T2>期間T3>期間T1)。
以上のように、スーパーリーチα1、スーパーリーチα2、スーパーリーチβ1、スーパーリーチβ2の可変表示においては、図40−25に示すように、第1拡大表示期間と第2拡大表示期間とでは可動体動作示唆演出が実行される一方で第3拡大表示期間では可動体動作示唆演出が実行されない。また、第1拡大表示期間、第2拡大表示期間、第3拡大表示期間では、第1拡大表示期間が最もキャラクタ画像の拡大速度が速く(単位時間あたりの画像の拡大率が大きく)、第3拡大表示期間が最もキャラクタ画像の拡大速度が遅く(単位時間あたりの画像の拡大率が小さく)設定されている。
更に、図40−26(A)に示すように、可動体動作示唆演出Aと可動体動作示唆演出Bとを比較すると、可動体動作示唆演出Aは、画像表示装置5において星型のエフェクト画像109SG005Sが第1可動体109SG401に対して繰り返し作用する(複数の星型のエフェクト画像109SG005Sが速度V1にて第1可動体109SG401に向けて移動していく)演出であり、第1可動体109SG401自体は動作しないのに対して、可動体動作示唆演出Bは、第1可動体109SG401が退避位置と示唆位置との間を繰り返し移動する演出である点が異なっている。一方で、可動体動作示唆演出Aと可動体動作示唆演出Bとは、どちらも演出の実行期間中に可動体LED109SG495が輝度C1にて発光することが共通している。
図40−26(B)に示すように、可動体動作演出Aと可動体動作演出Bとを比較すると、可動体動作演出Aは、第1可動体109SG401を退避位置から演出位置に移動させるとともに、第2可動体109SG402Lと第3可動体109SG402Rとを該演出位置に移動した第1可動体の近接位置に移動させ(可動体ユニット109SG400を第1状態から第3状態に変化させ)、複数の星型のエフェクト画像109SG005Sが速度V2にて第1可動体109SG401から拡散していく演出である。可動体動作演出Bは、第1可動体109SG401を退避位置から演出位置に移動させるとともに、第2可動体109SG402Lと第3可動体109SG402Rとを該演出位置に移動した第1可動体の近接位置に移動させる(可動体ユニット109SG400を第1状態から第3状態に変化させる)演出であり、複数の星型のエフェクト画像109SG005Sが速度V2にて第1可動体109SG401から拡散していく表示が実行されないことが可動体動作演出Aとは異なっている。更に、可動体動作演出Aと可動体動作演出Bとはどちらも演出の実行期間中に可動体LED109SG495が輝度C1にて発光することが共通している。
次に、スーパーリーチα1、スーパーリーチα2、スーパーリーチβ1、スーパーリーチβ2の可変表示における画像表示装置5でのリーチ演出の表示態様について図40−27〜図40−35に基づいて説明する。
先ず、図40−27(A)及び図40−27(B)に示すように、スーパーリーチα1、スーパーリーチα2、スーパーリーチβ1、スーパーリーチβ2のいずれかの可変表示が開始されてから暫くすると、「左」の飾り図柄表示エリア5Lと「右」の飾り図柄表示エリア5Rとで表示されている飾り図柄がリーチを示す組み合わせで停止する。そして、該リーチの状態で更に所定期間が経過すると、当該可変表示がスーパーリーチα1の可変表示であればリーチ演出として味方キャラクタAと敵キャラクタAのバトル演出が開始され(図40−27(C)及び図40−28(A)参照)、当該可変表示がスーパーリーチα2の可変表示であればリーチ演出として味方キャラクタAと敵キャラクタBのバトル演出が開始され(図40−27(D)及び図40−30(A)参照)、当該可変表示がスーパーリーチβ1の可変表示であればリーチ演出として味方キャラクタBと敵キャラクタAのバトル演出が開始され(図40−27(E)及び図40−32(A)参照)、当該可変表示がスーパーリーチβ2の可変表示であればリーチ演出として味方キャラクタBと敵キャラクタBのバトル演出が開始される(図40−27(F)及び図40−34(A)参照)。
尚、これらスーパーリーチのリーチ演出の開始時には、「左」の飾り図柄表示エリア5Lと「右」の飾り図柄表示エリア5Rとに表示されていた飾り図柄が画像表示装置5の表示領域の左右上端部にそれぞれ移動して表示され、「中」の飾り図柄の表示エリア5Cni表示されていた飾り図柄は一時的に視認不能な状態となる。
図40−28(A)及び図40−28(B)に示すように、スーパーリーチα1のリーチ演出であるバトル演出の後半に差し掛かると、図40−28(C)に示すように、味方キャラクタAが敵キャラクタAに攻撃する動画の表示が開始される。該動画中では、図40−28(C)〜図40−28(F)に示すように、前述した第1拡大表示期間、第2拡大表示期間、第3拡大表示期間として、味方キャラクタAが敵キャラクタAに近接攻撃を加えようとする場面で該味方キャラクタAと敵キャラクタAの画像の拡大表示が行われる。
特に、第1拡大表示期間と第2拡大表示期間(図40−28(D)〜図40−28(F))とでは、画像表示装置5において味方キャラクタAと敵キャラクタAの画像が第1拡大表示期間以前(図40−28(A)〜図40−28(C))よりも低コントラストで表示されるとともに、これら低コントラストとなった味方キャラクタAと敵キャラクタAの画像に重複して、第1可動体109SG401に向けて複数の星型のエフェクト画像109SG005Sが速度V1にて移動する画像(可動体動作示唆演出A)が表示される。このとき、星型のエフェクト画像109SG005Sは、第1拡大表示期間以前と同一のコントラストで表示されるので、遊技者は、これら複数の星型のエフェクト画像109SG005Sが速度V1にて第1可動体109SG401に向けて移動する様を認識し易くなっている。
また、第1拡大表示期間〜第3拡大表示期間は、第1可動体109SG401に設けられた可動体LED109SG495の輝度C1での発光も実行される。
そして、図40−28(E)〜図40−28(F)に示すように、第3拡大表示期間が経過した場合は、所定期間に亘って味方キャラクタAと敵キャラクタAとを表示倍率m3にて表示する。尚、該所定期間中は、可動体LED109SG495の発光は実行されない。
図40−29(H)及び図40−29(I)に示すように、可変表示結果が大当りである場合は、可動体動作演出Aとして、画像表示装置5の中央部において味方キャラクタAと敵キャラクタAの画像に重複して爆発のエフェクト画像109SG005Bが表示されるとともに、画像表示装置5の中央部から画像表示装置5の端縁に向けて速度V2にて移動するように複数の星型のエフェクト画像109SG005Sが表示される。
更にこのとき、第1可動体109SG401が退避位置から演出位置に移動するとともに、第2可動体109SG402Lと第3可動体109SG402Rとが演出位置に移動した第1可動体109SG401の左右近接位置に移動する(可動体ユニット109SG400が第1状態から第3状態に変化する)。つまり、爆発のエフェクト画像109SG005Bは第1可動体109SG401の背後で表示されるとともに、複数の星型のエフェクト画像109SG005Sは速度V2にて画像表示装置5の端縁に向けて移動するように表示される。
以降、各可動体の動作が終了した後(可動体ユニット109SG400が第3状態から第1状態に変化した後)は、画像表示装置5における爆発のエフェクト画像109SG005Bの表示が終了した後に第1可動体109SG401、第2可動体109SG402L、第3可動体109SG402Rの各退避位置への移動が完了し、画像表示装置5において味方キャラクタAの攻撃が敵キャラクタAにヒットして味方キャラクタAが勝利する動画の表示が実行され、大当り遊技状態に制御される旨が報知される。尚、このとき、画像表示装置5では、飾り図柄(「右」の各飾り図柄表示エリア5Cに表示されていた飾り図柄)が、可変表示結果が大当りであることに応じた数値として該画像表示装置5の奥側から手前側に向けて高速で移動してきた後、該画像表示装置5の中央部にて揺動しつつ停止する。
そして、特別図柄の可変表示が終了する(画像表示装置5の右端部にて表示されている小図柄が大当りを示す組み合わせで停止する)と、大当り遊技状態に制御される。
一方で、可変表示結果がはずれである場合は、図40−29(J)及び図40−29(K)に示すように、はずれ報知演出として、画像表示装置5において敵キャラクタAの攻撃が味方キャラクタAにヒットして味方キャラクタが敗北する動作の表示が実行され、大当り遊技状態に制御されない旨(はずれである旨)が報知される。尚、このとき、画像表示装置5では、飾り図柄(「右」の各飾り図柄表示エリア5Cに表示されていた飾り図柄)が、可変表示結果がはずれであることに応じた数値として低速(図40−29(I)に示す大当り時よりも低速)で該画像表示装置5の上方から移動してきた後に該画像表示装置5の中央部にて揺動しつつ停止する。
図40−30(A)及び図40−30(B)に示すように、スーパーリーチα2のリーチ演出としてのバトル演出(リーチ演出)の後半に差し掛かると、図40−30(C)に示すように、味方キャラクタAが敵キャラクタBに攻撃する動画の表示が開始される。該動画中では、図40−30(C)〜図40−30(F)に示すように、前述した第1拡大表示期間、第2拡大表示期間、第3拡大表示期間として、味方キャラクタAが敵キャラクタBに近接攻撃を加えようとする場面で該味方キャラクタAと敵キャラクタBの画像の拡大表示が行われる。
特に、第1拡大表示期間と第2拡大表示期間(図40−30(D)〜図40−30(F))とでは、画像表示装置5において味方キャラクタAと敵キャラクタBの画像が第1拡大表示期間以前(図40−30(A)〜図40−30(C))よりも低コントラストで表示されるとともに、これら低コントラストとなった味方キャラクタAと敵キャラクタBの画像に重複して、第1可動体109SG401に向けて複数の星型のエフェクト画像109SG005Sが速度V1にて移動する画像(可動体動作示唆演出A)が表示される。このとき、星型のエフェクト画像109SG005Sは、第1拡大表示期間以前と同一のコントラストで表示されるので、遊技者は、これら複数の星型のエフェクト画像109SG005Sが速度V1にて第1可動体109SG401に向けて移動する様を認識し易くなっている。
また、第1拡大表示期間〜第3拡大表示期間は、第1可動体109SG401に設けられた可動体LED109SG495の輝度C1での発光も実行される。
そして、図40−30(F)に示すように、第3拡大表示期間が経過した場合は、所定期間に亘って味方キャラクタAと敵キャラクタBとを表示倍率m3にて表示する。尚、該所定期間中は、可動体LED109SG495の発光は実行されない。
図40−31(G)〜図40−31(I)に示すように、可変表示結果が大当りである場合は、可動体動作演出Aとして、画像表示装置5の中央部において味方キャラクタAと敵キャラクタBの画像に重複して爆発のエフェクト画像109SG005Bが表示されるとともに、画像表示装置5の中央部から画像表示装置5の端縁に向けて速度V2にて移動するように複数の星型のエフェクト画像109SG005Sが表示される。
更にこのとき、第1可動体109SG401が退避位置から演出位置に移動するとともに、第2可動体109SG402Lと第3可動体109SG402Rとが演出位置に移動した第1可動体109SG401の左右近接位置に移動する(可動体ユニット109SG400が第1状態から第3状態に変化する)。つまり、爆発のエフェクト画像109SG005Bは第1可動体109SG401の背後で表示されるとともに、複数の星型のエフェクト画像109SG005Sは速度V2にて画像表示装置5の端縁に向けて移動するように表示される。
以降、各可動体の動作が終了した後(可動体ユニット109SG400が第3状態から第1状態に変化した後)は、画像表示装置5における爆発のエフェクト画像109SG005Bの表示が終了した後に第1可動体109SG401、第2可動体109SG402L、第3可動体109SG402Rの各退避位置への移動が完了し、画像表示装置5において味方キャラクタAの攻撃が敵キャラクタBにヒットして味方キャラクタAが勝利する動画の表示が実行され、大当り遊技状態に制御される旨が報知される。尚、このとき、画像表示装置5では、飾り図柄(「右」の各飾り図柄表示エリア5Cに表示されていた飾り図柄)が、可変表示結果が大当りであることに応じた数値として該画像表示装置5の奥側から手前側に向けて高速で移動してきた後、該画像表示装置5の中央部にて揺動しつつ停止する。
そして、特別図柄の可変表示が終了する(画像表示装置5の右端部にて表示されている小図柄が大当りを示す組み合わせで停止する)と、大当り遊技状態に制御される。
一方で、可変表示結果がはずれである場合は、図40−31(J)及び図40−31(K)に示すように、はずれ報知演出として、画像表示装置5において敵キャラクタBの攻撃が味方キャラクタAにヒットして味方キャラクタが敗北する動作の表示が実行され、大当り遊技状態に制御されない旨(はずれである旨)が報知される。尚、このとき、画像表示装置5では、飾り図柄(「右」の各飾り図柄表示エリア5Cに表示されていた飾り図柄)が、可変表示結果がはずれであることに応じた数値として低速(図40−29(I)に示す大当り時よりも低速)で該画像表示装置5の上方から移動してきた後に該画像表示装置5の中央部にて揺動しつつ停止する。
図40−32(A)及び図40−32(B)に示すように、スーパーリーチβ1のリーチ演出としてバトル演出(リーチ演出)の後半に差し掛かると、図40−32(C)に示すように、味方キャラクタBが敵キャラクタAに攻撃する動画の表示が開始される。該動画中では、図40−32(C)〜図40−32(F)に示すように、前述した第1拡大表示期間、第2拡大表示期間、第3拡大表示期間として、味方キャラクタBが敵キャラクタAに近接攻撃を加えようとする場面で該味方キャラクタBと敵キャラクタAの画像の拡大表示が行われる。
特に、第1拡大表示期間と第2拡大表示期間とでは、可動体動作示唆演出Bとして、第1可動体109SG401の退避位置と示唆位置との間での移動が繰り返し実行される(可動体ユニット109SG400の第1状態から第2状態への変化と第2状態から第1状態への変化が繰り返し実行される)。
また、図40−32(D)及び図40−32(E)に示すように、味方キャラクタBと敵キャラクタAの画像の拡大表示期間中は、画像表示装置5においてエフェクト画像109SG005Xが表示され、該エフェクト画像109SG005Xによって味方キャラクタBと敵キャラクタAの画像の拡大表示が強調される。
また、第1拡大表示期間〜第3拡大表示期間は、第1可動体109SG401に設けられた可動体LED109SG495の輝度C1での発光も実行される。
そして、図40−32(F)に示すように、第3拡大表示期間が経過した場合は、所定期間に亘って味方キャラクタBと敵キャラクタAとを表示倍率m3にて表示する。尚、該所定期間中は、可動体LED109SG495の発光は実行されない。
図40−33(G)〜図40−33(I)に示すように、可変表示結果が大当りである場合は、可動体動作演出Bとして、画像表示装置5の中央部において味方キャラクタBと敵キャラクタAの画像に重複して爆発のエフェクト画像109SG005Bが表示される。
更にこのとき、第1可動体109SG401が退避位置から演出位置に移動するとともに、第2可動体109SG402Lと第3可動体109SG402Rとが演出位置に移動した第1可動体109SG401の左右近接位置に移動する(可動体ユニット109SG400が第1状態から第3状態に変化する)。つまり、爆発のエフェクト画像109SG005Bは第1可動体109SG401の背後で表示される。
以降、各可動体の動作が終了した後(可動体ユニット109SG400が第3状態から第1状態に変化した後)は、画像表示装置5における爆発のエフェクト画像109SG005Bの表示が終了した後に第1可動体109SG401、第2可動体109SG402L、第3可動体109SG402Rの各退避位置への移動が完了し、画像表示装置5において味方キャラクタBの攻撃が敵キャラクタAにヒットして味方キャラクタAが勝利する動画の表示が実行され、大当り遊技状態に制御される旨が報知される。尚、このとき、画像表示装置5では、飾り図柄(「右」の各飾り図柄表示エリア5Cに表示されていた飾り図柄)が、可変表示結果が大当りであることに応じた数値として該画像表示装置5の奥側から手前側に向けて高速で移動してきた後、該画像表示装置5の中央部にて揺動しつつ停止する。
そして、特別図柄の可変表示が終了する(画像表示装置5の右端部にて表示されている小図柄が大当りを示す組み合わせで停止する)と、大当り遊技状態に制御される。
一方で、可変表示結果がはずれである場合は、図40−33(J)及び図40−33(K)に示すように、はずれ報知演出として、画像表示装置5において敵キャラクタAの攻撃が味方キャラクタBにヒットして味方キャラクタが敗北する動作の表示が実行され、大当り遊技状態に制御されない旨(はずれである旨)が報知される。尚、このとき、画像表示装置5では、飾り図柄(「右」の各飾り図柄表示エリア5Cに表示されていた飾り図柄)が、可変表示結果がはずれであることに応じた数値として低速(図40−29(I)に示す大当り時よりも低速)で該画像表示装置5の上方から移動してきた後に該画像表示装置5の中央部にて揺動しつつ停止する。
図40−34(A)及び図40−34(B)に示すように、スーパーリーチβ2のリーチ演出としてバトル演出(リーチ演出)の後半に差し掛かると、図40−34(C)に示すように、味方キャラクタBが敵キャラクタBに攻撃する動画の表示が開始される。該動画中では、図40−34(C)〜図40−34(F)に示すように、前述した第1拡大表示期間、第2拡大表示期間、第3拡大表示期間として、味方キャラクタBが敵キャラクタBに近接攻撃を加えようとする場面で該味方キャラクタBと敵キャラクタBの画像の拡大表示が行われる。
特に、第1拡大表示期間と第2拡大表示期間とでは、可動体動作示唆演出Bとして、第1可動体109SG401の退避位置と示唆位置との間での移動が繰り返し実行される(可動体ユニット109SG400の第1状態から第2状態への変化と第2状態から第1状態への変化が繰り返し実行される)。
また、図40−34(D)及び図40−34(E)に示すように、味方キャラクタBと敵キャラクタAの画像の拡大表示期間中は、画像表示装置5においてエフェクト画像109SG005Xが表示され、該エフェクト画像109SG005Xによって味方キャラクタBと敵キャラクタAの画像の拡大表示が強調される。
また、第1拡大表示期間〜第3拡大表示期間は、第1可動体109SG401に設けられた可動体LED109SG495の輝度C1での発光も実行される。
そして、図40−34(F)に示すように、第3拡大表示期間が経過した場合は、所定期間に亘って味方キャラクタBと敵キャラクタBとを表示倍率m3にて表示する。尚、該所定期間中は、可動体LED109SG495の発光は実行されない。
そして、図40−35(G)〜図40−35(I)に示すように、可変表示結果が大当りである場合は、可動体動作演出Bとして、画像表示装置5の中央部において味方キャラクタBと敵キャラクタBの画像に重複して爆発のエフェクト画像109SG005Bが表示されるとともに、画像表示装置5の中央部から画像表示装置5の端縁に向けて速度V2にて移動するように複数の星型のエフェクト画像109SG005Sが表示される。
更にこのとき、第1可動体109SG401が退避位置から演出位置に移動するとともに、第2可動体109SG402Lと第3可動体109SG402Rとが演出位置に移動した第1可動体109SG401の左右近接位置に移動する(可動体ユニット109SG400が第1状態から第3状態に変化する)。つまり、爆発のエフェクト画像109SG005Bは第1可動体109SG401の背後で表示される。
以降、各可動体の動作が終了した後(可動体ユニット109SG400が第3状態から第1状態に変化した後)は、画像表示装置5における爆発のエフェクト画像109SG005Bの表示が終了した後に第1可動体109SG401、第2可動体109SG402L、第3可動体109SG402Rの各退避位置への移動が完了し、画像表示装置5において味方キャラクタBの攻撃が敵キャラクタBにヒットして味方キャラクタAが勝利する動画の表示が実行され、大当り遊技状態に制御される旨が報知される。尚、このとき、画像表示装置5では、飾り図柄(「右」の各飾り図柄表示エリア5Cに表示されていた飾り図柄)が、可変表示結果が大当りであることに応じた数値として該画像表示装置5の奥側から手前側に向けて高速で移動してきた後、該画像表示装置5の中央部にて揺動しつつ停止する。
そして、特別図柄の可変表示が終了する(画像表示装置5の右端部にて表示されている小図柄が大当りを示す組み合わせで停止する)と、大当り遊技状態に制御される。
一方で、可変表示結果がはずれである場合は、図40−35(J)及び図40−35(K)に示すように、はずれ報知演出として、画像表示装置5において敵キャラクタBの攻撃が味方キャラクタBにヒットして味方キャラクタが敗北する動作の表示が実行され、大当り遊技状態に制御されない旨(はずれである旨)が報知される。
尚、このとき、画像表示装置5では、飾り図柄(「右」の各飾り図柄表示エリア5Cに表示されていた飾り図柄)が、可変表示結果がはずれであることに応じた数値として低速(図40−29(I)に示す大当り時よりも低速)で該画像表示装置5の上方から移動してきた後に該画像表示装置5の中央部にて揺動しつつ停止する。
以上、本特徴部109SGにおけるパチンコ遊技機1は、図40−31〜図40−35に示すように、可動体動作示唆演出Bの実行中は、画像表示装置5において爆発のエフェクト画像109SG005Bを表示しない一方で、可動体動作演出Bの実行中は、画像表示装置5において爆発のエフェクト画像109SG005Bを表示するので、該爆発のエフェクト画像109SG005Bの表示によってリーチ演出中の味方キャラクタや敵キャラクタの画像の拡大表示や可動体(第1可動体109SG401、第2可動体109SG402L、第3可動体109SG402R)による可動体動作演出Bの演出動作をより一層目立たせることができるので、遊技興趣を向上できる。
また、図40−21〜図40−24に示すように、第1拡大表示期間と第2拡大表示期間とで各キャラクタの画像の拡大速度が異なることによって拡大表示期間における演出効果を向上できる上、第1拡大表示期間と第2拡大表示期間とで第1可動体109SG401の動作速度は同一となっているので、可動体動作演出における第1可動体109SG401の制御負荷を低減することができる。
また、図40−21〜図40−24に示すように、第2拡大表示期間は第1拡大表示期間よりも拡大速度が遅く、可動体動作示唆演出が終了した後の第3拡大表示期間は第2拡大表示期間よりも拡大速度が更に遅いので、可動体動作示唆演出が終了しても味方キャラクタと敵キャラクタの画像の拡大表示が継続されるので、遊技興趣を向上できる。尚、本特徴部109SGでは、第1拡大表示期間の拡大速度の最も速く、第3拡大表示期間の拡大速度が最も遅い形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第3拡大表示期間の拡大速度の最も速く、第1拡大表示期間の拡大速度が最も遅くてもよいし、また、第2拡大表示期間の拡大速度が最も速くともよい。
また、図40−21〜図40−24に示すように、拡大表示期間を含むリーチ演出中は先読予告演出の実行が制限されるので、先読予告演出の実行によってリーチ演出への遊技者の注目が低下してしまうことを防ぐことができる。尚、本特徴部109SGでは、リーチ演出の実行期間中全体に亘って先読予告演出の実行を制限する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、先読予告演出の実行を制限する期間は、リーチ演出中の一部のみ(例えば、第1拡大表示期間〜第3拡大表示期間のみ)であってもよい。また、本特徴部109SGでは、先読予告演出の実行を制限する形態として、リーチ演出中は先読予告演出を実行しない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、リーチ演出中は、他の期間よりも低い割合で先読予告演出を実行してもよい。
また、図40−32及び図40−34に示すように、可動体動作示唆演出Bの実行中は遊技者がリーチ演出を視認可能であるが、図40−33及び図40−35に示すように、可動体動作演出Bの実行中は、画像表示装置5において爆発のエフェクト画像109SG005Bが表示されることによってリーチ演出の視認性が低下する。つまり、第1可動体109SG401の動作状況に応じてリーチ演出の演出画像(味方キャラクタと敵キャラクタの画像)の視認性が変化するので、第1可動体109SG401の動作が可動体動作示唆演出としての動作なのか可動体動作演出としての動作なのかを解り易くできるとともに、第1可動体109SG401とリーチ演出の演出画像の注目度合いを調整できる。
また、図40−21及び図40−23に示すように、可動体動作示唆演出の実行中は、スピーカ8L、8RからBGM、SE、動作示唆音を出力する一方で、可動体動作演出の実行中はスピーカ8L、8RからBGM、SE、大当り報知音を出力するので、第3拡大表示期間が終了してから可動体動作演出の開始タイミングまでの期間の前後において、スピーカ8L、8Rから出力される演出音が変化していることを遊技者が認識し易くできる。
また、図40−21〜図40−24に示すように、期間T3は、第1可動体109SG401の退避位置と示唆位置との間での1回の往復移動に要する期間T1よりも長い期間であり、期間T3は、可動体動作示唆演出を実行する期間T2よりも短い期間であるので、可動体動作演出における第1可動体109SG401の動作が可動体動作示唆演出における第1可動体109SG401の動作であると遊技者に誤認されてしまうことを防ぐことができるとともに、可動体動作示唆演出実行期間が示唆対象のリーチ演出における可動体動作演出の実行期間よりも長くなってしまうことによる遊技興趣の低下も防ぐことができる。
また、図40−21〜図40−24に示すように、第3拡大表示期間の終了から可動体動作演出またははずれ報知演出の開始までの期間において可動体LED109SG495を消灯することによって、可動体LED109SG495が消灯している期間は、第1可動体109SG401が動作していないことを遊技者に認識し易くできる。
また、図40−32及び図40−34に示すように、可動体動作示唆演出Bでは、第1可動体109SG401のみを動作させ、図40−33及び図40−35に示すように、可動体動作演出Bでは、第1可動体109SG401、第2可動体109SG402L、第3可動体109SG402Rの全てを動作させるので、可動体の動作が可動体動作示唆演出としての動作であるのか可動体動作演出としても動作であるのかを遊技者が区別し易くできる。
また、図40−21〜図40−24に示すように、第1拡大表示期間、第2拡大表示期間、第3拡大表示期間では可動体LED109SG495を輝度C1にて発光させるとともに、可動体動作演出の実行中は可動体LED109SG495を輝度C1よりも高輝度である輝度C2にて発光させるので、可動体LED109SG495の輝度によって、可動体動作演出の実行中であることを遊技者に認識させ易くできるとともに、可動体動作演出の実行中における遊技興趣も向上できる。
また、図40−28及び図40−30に示すように、可動体動作示唆演出Aの実行中は、画像表示装置5において複数の星型のエフェクト画像109SG005Sを表示するとともに、他のリーチ演出の演出画像(味方キャラクタAと敵キャラクタAまたは敵キャラクタBの画像)が第1拡大表示期間以前よりも低コントラストで表示される、つまり、可動体動作示唆演出Aの実行中はリーチ演出の演出画像の視認性が低下するので、星型のエフェクト画像109SG005Sを目立たせることができるとともに、これら星型のエフェクト画像109SG005Sの速度V1での移動によって第1可動体109SG401に遊技者を注目させることができるため、第1可動体109SG401の動作による演出効果を高めることができる。
更に、図40−29及び図40−31に示すように、可動体動作演出Aの実行時は、画像表示装置5において、複数の星型のエフェクト画像109SG005Sが速度V1よりも高速である速度V2にて第1可動体109SG401から画像表示装置5の端縁に向けて移動するように表示されるので、可動体動作演出Aにおいて複数の星型のエフェクト画像109SG005Sを目立たせることができるとともに、これら複数の星型のエフェクト画像109SG005Sの速度V2での移動によって第1可動体109SG401に遊技者を注目させることができるため、第1可動体109SG401の動作による演出効果を高めることができるので、遊技興趣を向上できる。
また、図40−28(F)及び図40−30(F)に示すように、可動体動作演出Aまたははずれ報知演出の実行前は、画像表示装置5において星型のエフェクト画像109SG005Sを非表示とするので、これから実行される演出が可動体動作演出またははずれ報知演出であることを遊技者が認識し易くできる。
以上、本発明の特徴部109SGを図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら特徴部に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記特徴部109SGでは、図40−21〜図40−24に示すように、可動体動作示唆演出の開始タイミングと拡大表示期間(第1拡大表示期間)の開始タイミングが同一である、つまり、第1可動体109SG401の退避位置と示唆位置との間での往復動作の開始タイミングとリーチ演出の演出画像(味方キャラクタと敵キャラクタの画像)の拡大表示開始タイミングとが同一である形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可動体動作示唆演出の開始タイミングと拡大表示期間(第1拡大表示期間)の開始タイミングは異なっていてもよい。特に、可動体動作示唆演出の開始タイミングを拡大表示期間(第1拡大表示期間)の開始タイミングよりも前のタイミングとする場合は、可動体動作示唆演出としての第1可動体109SG401の往復動作への遊技者の注目を高めることができる。
また、前記特徴部109SGでは、拡大表示期間終了後の画像表示装置5における画像の表示態様と、拡大表示期間終了直前の画像表示装置5における画像の表示態様がほぼ同一(僅かに表示倍率が異なるのみ)である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、変形例109SG−2として、拡大表示期間終了後は、画像表示装置5において特定の演出の表示やエフェクト画像の表示等を行うことで、拡大表示期間終了直前における画像表示装置5での画像の表示態様と異ならせてもよい。このようにすることで、拡大表示期間が終了した後は、遊技者に対して拡大表示期間が終了したことを遊技者に認識させ易くすることができる。
また、前記特徴部109SGでは、画像表示装置5において、リーチ演出中の第1可動体109SG401、第2可動体109SG402L、第3可動体109SG402Rの動作に応じた爆発のエフェクト画像109SG005Bを表示可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例109SG−3にとして、画像表示装置5では、リーチ演出として実行される味方キャラクタと敵キャラクタとのバトル演出の進行に応じたエフェクト画像を表示可能としてもよい。
尚、このように、画像表示装置5において可動体の動作に応じた爆発のエフェクト画像109SG005Bとバトル演出の進行に応じたエフェクト画像の両方を表示可能とする場合は、これら可動体の動作に応じた爆発のエフェクト画像109SG005Bとバトル演出の進行に応じたエフェクト画像との大きさを異ならせてもよい。このようにすることで、画像表示装置5において、リーチ演出中に可動体の動作とバトル演出との違いに対応した適切な大きさのエフェクト画像を表示することができるので、遊技興趣を向上できる。
更に、画像表示装置5において可動体の動作に応じた爆発のエフェクト画像109SG005Bとバトル演出の進行に応じたエフェクト画像の両方を表示可能とする場合は、これら可動体の動作に応じた爆発のエフェクト画像109SG005Bとバトル演出の進行に応じたエフェクト画像との画像透過度を異ならせてもよい。このようにすることで、画像表示装置5において、リーチ演出中に可動体の動作とバトル演出との違いに対応した適切な画像透過度のエフェクト画像を表示することができるので、遊技興趣を向上できる。
また、前記特徴部109SGでは、可動体動作示唆演出及び拡大表示期間が終了してから可動体動作演出またははずれ報知演出の開始タイミングまでの期間において画像表示装置5における味方キャラクタと敵キャラクタとの視認性を変化させない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例109SG−4として、可動体動作示唆演出及び拡大表示期間が終了してから可動体動作演出またははずれ報知演出の開始タイミングまでの期間では、画像表示装置5におけるコントラストや輝度を拡大表示期間が終了するよりも前よりも低い第1低視認状態とすることにより、味方キャラクタと敵キャラクタの視認性を低下させてもよい。更に、可動体動作演出を実行する場合(可変表示結果が大当りとなる場合)は、画像表示装置5におけるコントラストや輝度を前記第1低視認状態から更に低い第2低視認状態とすることにより、味方キャラクタと敵キャラクタの視認性をより一層低下させてもよい。このようにすることで、拡大表示期間の終了後は、画像表示装置5における味方キャラクタと敵キャラクタの視認性の低下により拡大表示期間が終了したことを遊技者に容易に認識させることができるとともに、可動体演出の実行時は、第1可動体109SG401、第2可動体109SG402L、第3可動体109SG402Rの動作への注目を高めることができる。
また、前記特徴部109SGでは、図40−28〜図40−35に示すように、可動体動作示唆演出の実行中と可動体動作演出の実行中とでは、画像表示装置5において同一の演出画像(同一の味方キャラクタと敵キャラクタ)とを表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例109SG−5として、可動体動作演出の実行中とでは、画像表示装置5において異なる演出画像を表示するようにしてもよい。特に、可動体動作示唆演出の実行中に画像表示装置5にて表示される演出画像の種類数を、可動体動作演出の実行中に画像表示装置5にて表示される演出画像の種類数よりも多くしてもよい。このようにすることで、可動体動作示唆演出の実行中において画像表示装置5に表示される演出画像のバリエーション数を増やすことができるので、可動体動作示唆演出の実行時における遊技興趣を向上できる。
また、前記特徴部109SGでは、図40−28〜図40−35に示すように、可動体動作示唆演出の実行中と可動体動作演出の実行中とでは、画像表示装置5において同一の演出画像(同一の味方キャラクタと敵キャラクタ)とを表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例109SG−6として、可動体動作示唆演出の実行中は、画像表示装置5において該可動体動作示唆演出に対応する可動体動作示唆演出対応画像を表示する一方で、可動体動作演出の実行中は、画像表示装置5において該可動体動作演出に対応する可動体動作演出対応画像として、前記可動体動作示唆演出対応画像とは異なる画像を表示してもよい。
更に、画像表示装置5において可動体動作示唆演出対応画像や可動体動作演出対応画像を表示可能とする場合は、可動体動作示唆演出対応画像の表示期間と可動体動作演出対応画像の表示期間を異ならせてもよい。このようにすることで、可動体動作示唆演出対応画像と可動体動作演出対応画像とを第1可動体109SG401、第2可動体109SG402L、第3可動体109SG402Rの動作(可動体動作示唆演出の実行であるか可動体動作演出の実行であるか)に対応した適切な期間で表示することが可能となる。
更に、画像表示装置5において可動体動作演出対応画像を表示するとき、画像表示装置5のコントラストや輝度を低下させることによって、可動体動作演出対応画像の視認性を低下させてもよい。このようにすることで、可動体動作演出が実行される場合は、可動体動作演出対応画像ではなく可動体動作演出に対して遊技者の注目を高めることができる。
更に、画像表示装置5において可動体動作示唆演出対応画像を表示するときは、スピーカ8L8Rから該可動体動作示唆演出対応画像に対応する可動体動作示唆演出対応音を出力するとともに、画像表示装置5において可動体動作演出対応画像を表示するときは、スピーカ8L8Rから該可動体動作演出対応画像に対応する可動体動作演出対応音を出力してもよい。このようにすることで、可動体動作示唆演出の実行時と可動体動作演出の実行時とで画像表示装置5に表示される各画像に対応した音をスピーカ8L、8Rから出力することができるので、可動体動作示唆演出の実行中や可動体動作演出の実行中であることを遊技者に容易に認識させることができる。
更に、リーチ演出中に可動体動作演出を実行する場合(可変表示結果が大当りとなる場合)は、可動体動作演出の開始よりも前のタイミングから画像表示装置5において画像表示装置5にて可動体動作演出対応画像の表示を開始してもよい。このようにすることで、スーパーリーチのリーチ演出中に可動体動作演出が開始されることに対する遊技者の期待感を高めることができるとともに、可動体動作演出への注目も高めることができる。
また、前記特徴部109SGでは、スーパーリーチα1やスーパーリーチα2のリーチ演出では、可動体動作示唆演出Aとして、画像表示装置5において複数の星型のエフェクト画像109SG005Sが第1可動体109SG401に向けて速度V1にて移動する表示が実行される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例109SG−7として、速度V1を一定の速度ではなく、所定の範囲内で可変としてもよい。この場合は、例えば、可動体動作示唆演出Aとして、複数の星型のエフェクト画像109SG005Sが第1可動体109SG401に向けて移動する際に、星型のエフェクト画像109SG005Sの速度を第1可動体109SG401に接近するにつれて低速に変化させる(速度V1を低速に変化させる)ようにする。尚、可動体動作演出Aの実行時の複数の星型のエフェクト画像109SG005Sの速度V2については、速度V1の最大速度よりも速い速度とすればよい。このようにすることで、可動体動作示唆演出Aの実行時は、画像表示装置5に表示される複数の星型のエフェクト画像109SG005Sの移動速度(速度V1)が変化するので、遊技興趣を向上できる。
また、前記特徴部109SGでは、可動体動作示唆演出の実行に応じてスピーカ8L、8Rから1の動作示唆音を出力し、可動体動作演出の実行に応じてスピーカ8L、8Rから1の大当り報知音を出力する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらスピーカ8L、8Rから出力される動作示唆音や大当り報知音としては、複数の音を出力可能としてもよい。
更に、スピーカ8L、8Rから出力される動作示唆音や大当り報知音として複数の音を出力可能とする場合については、動作示唆音や大当り報知音の出力開始タイミングを複数設け、いずれのタイミングで動作示唆音や大当り報知音の出力が開始されるかに応じてスピーカ8L、8Rから異なる音を出力可能としてもよい。このようにすることで、遊技者は、スピーカ8L、8Rから出力される音によって可動体動作示唆演出または可動体動作演出の実行中であることを認識し易くできるとともに、出力されるタイミングに応じてこれら動作示唆音や大当り報知音が変化するので、遊技興趣を向上できる。
特に、動作示唆音の出力タイミングを複数のタイミングから決定する場合は、可変表示結果に応じて異なる割合で出力タイミングを決定してもよい。この場合は、いずれのタイミングから動作示唆音の出力が開始されるかに遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。また、大当り報知音の出力タイミングを複数のタイミングから決定する場合は、大当り種別やパチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異なる割合で出力タイミングを決定してもよい。この場合は、いずれのタイミングから大当り報知音の出力が開始されるかに遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
また、前記特徴部109SGでは、図40−21〜図40−24に示すように、可動体動作示唆演出の実行期間において第1可動体109SG401を退避位置と示唆位置との間で等速にて往復移動させる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可動体動作示唆演出の実行期間における第1可動体109SG401を退避位置と示唆位置との間で往復移動させる場合は、第1可動体109SG401を退避位置と示唆位置とで一旦停止させたり、退避位置と示唆位置の近傍位置において第1可動体109SG401の減速や加速を実行してもよい。このようにすることで、第1可動体109SG401を動作させるための第1可動体用モータ109SG421にて脱調が生じてしまうことを防ぐことができる。
また、前記特徴部109SGでは、可動体動作示唆演出が終了した後は、可動体動作演出またははずれ報知演出が開始されるまで第1可動体109SG401を退避位置にて待機させる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可動体動作示唆演出が終了した後は、可動体動作演出またははずれ報知演出が開始されるまで第1可動体109SG401を示唆位置に待機させるようにしてもよい。このようにすることで、可動体動作演出が実行される場合は、即座に第1可動体109SG401を演出位置に移動させることができるので、遊技興趣を向上できる。更に可動体動作示唆演出が終了してから、第1可動体109SG401が示唆位置に維持されるので、可動体動作演出が実行されることに対する遊技者の期待感を惹起させることができる。
また、前記特徴部109SGでは、図40−21〜図40−24に示すように、可動体動作示唆演出の実行時と可動体動作演出の実行時とでは、第1可動体109SG401の立ち上がり速度が同一となっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、可動体動作示唆演出の実行時と可動体動作演出の実行時とでは、第1可動体109SG401の立ち上がり速度を異ならせてもよい。
また、前記特徴部109SGでは、図40−20に示すように、画像表示装置5に表示される演出画像の更新制御と可動体(第1可動体109SG401、第2可動体109SG402L、第3可動体109SG402R)の移動制御とをそれぞれ制御タイマに基づいて実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら画像表示装置5に表示される演出画像の更新制御と可動体の移動制御に加えて、パチンコ遊技機1に設けられているLEDの点灯制御やスピーカ8L、8Rからの演出音の出力制御等も各専用の制御タイマに基づいて実行してもよい。
尚、このように、画像表示装置5に表示される演出画像の更新制御、可動体の移動制御、LEDの点灯制御、演出音の出力制御を実行する場合は、例えば、1ms毎に演出制御用CPU120がタイマ割込みを実行する(図38に示す演出制御メイン処理のうちS73〜S77を1ms毎に実行する)ようにし、演出画像の更新制御を33ms毎、可動体の移動制御を1ms毎、LEDの点灯制御を10ms毎、演出音の出力制御を1ms毎に実行すればよい。特に、演出画像の更新制御、LEDの点灯制御、演出音の出力制御の実行時は必ず可動体の移動制御(第1可動体用モータ109SG421、第2可動体用モータ109SG422、第3可動体用モータ109SG423の駆動制御)が共に実行されるようになっているので、可動体の移動制御と、演出画像の更新制御、LEDの点灯制御、演出音の出力制御とを好適実行することができる。
また、前記特徴部109SGでは、可動体動作示唆演出の実行中に可動体LED109SG495を発光させる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、該可動体LED109SG495の発光態様を複数設け、可動体動作示唆演出の実行中に可動体LED109SG495がいずれの態様にて発光するかに応じて大当り遊技状態に制御される割合を異ならせるようにしてもよい。
また、前記特徴部109SGでは、可動体動作示唆演出Aとして、画像表示装置5において複数の星型のエフェクト画像109SG005Sを表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可動体動作示唆演出Aとして画像表示装置5に表示される星型のエフェクト画像109SG005Sの表示態様を複数設け、可動体動作示唆演出Aとして星型のエフェクト画像109SG005Sがいずれかの態様にて表示されるかに応じて大当り遊技状態に制御される割合を異ならせてもよい。
また、前記特徴部109SGでは、図40−25に示すように、第3拡大表示期間においては第1可動体109SG401の退避位置と示唆位置との間での往復動作(可動体動作示唆演出)を実行しない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第3拡大表示期間においても第1可動体109SG401の退避位置と示唆位置との間での往復動作を実行する場合を設けてもよい。特に、可変表示結果が大当りとなる場合の一部において第3拡大表示期間にて第1可動体109SG401の退避位置と示唆位置との間での往復動作を実行可能とすることで、第3拡大表示期間において第1可動体109SG401が退避位置と示唆位置との間で往復動作するか否かに遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
また、前記特徴部109SGでは、複数の星型のエフェクト画像109SG005Sを第1可動体109SG401に向けて移動させる(可動体動作示唆演出A)または第1可動体109SG401を退避位置と示唆位置との間で繰り返し移動させる(可動体動作示唆演出B)ことで可動体動作演出Aまたは可動体動作演出Bの実行を示唆する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら特定の画像の表示や第1可動体109SG401自体の動作以外の態様で可動体動作演出Aまたは可動体動作演出Bの実行を示唆してもよい。例えば、前記特徴部109SGに示すように第1可動体109SG401にLED(可動体LED109SG495)を備えている場合は、該LEDの点灯や点滅周期、点灯色等によって可動体動作演出Aまたは可動体動作演出Bの実行を示唆してもよい。
また、前記特徴部109SGでは、図40−28及び図40−30に示すように、可動体動作示唆演出Aとして、画像表示装置5において味方キャラクタAと敵キャラクタAまたは敵キャラクタBの画像のコントラストを低下させた状態で複数の星型のエフェクト画像109SG005Sを表示(図40−28(D)及び図40−30(D)参照)する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可動体動作示唆演出Aとしては、画像表示装置5において味方キャラクタAと敵キャラクタAまたは敵キャラクタBの画像のコントラストを低下させるよりも前のタイミング(例えば、図40−28(C)や図40−30(C)のタイミング)から複数の星型のエフェクト画像109SG005Sの表示を開始してもよい。
尚、このように画像表示装置5において味方キャラクタAと敵キャラクタAまたは敵キャラクタBの画像のコントラストを低下させるよりも前のタイミングから複数の星型のエフェクト画像109SG005Sの表示を開始する場合は、複数の星型のエフェクト画像109SG005Sの透過度(透明度)を上げることで、画像表示装置5にて表示中の演出画像(図40−28や図40−30の例では味方キャラクタAと敵キャラクタAまたは敵キャラクタBの画像)がコントラストを低下させたときよりも視認し易いようにしてもよい。
また、前記特徴部109SGでは、図40−29(G)等に示すように、可動体動作演出の実行時には画像表示装置5において爆発のエフェクト画像109SG005Bが表示され、画像表示装置5にて表示されている演出画像の一部が該爆発のエフェクト画像109SG005Bによって視認不能な状態となる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、可動体動作演出の実行時には画像表示装置5の表示領域の全体で爆発のエフェクト画像109SG005B或いは可動体動作演出専用の画像を表示し、その他の演出画像全てが視認不能な状態となるようにしてもよい。
また、前記特徴部109SGでは、スーパーリーチのリーチ演出中に可動体動作演出を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可動体動作演出を実行するタイミングは、スーパーリーチのリーチ演出中以外のタイミングでもよい。例えば、変形例109SG−8として、図40−36(A)、図40−36(B)及び図40−37(C)〜図40−37(H)に示すように、飾り図柄の組み合わせがリーチとなってからスーパーリーチのリーチ演出の開始タイミングまでの期間中に可動体動作演出を実行可能としてもよい。
この場合は、図40−36(B)に示すように、リーチとなってから先ず可動体動作示唆演出を開始するとともに、画像表示装置5では、この後に実行するリーチ演出が高期待度(大当り遊技状態に制御される割合が高い)のリーチ演出(例えば、前記特徴部109SGに記載したスーパーリーチα1、スーパーリーチα2、スーパーリーチβ1、スーパーリーチβ2のリーチ演出)と低期待度(大当り遊技状態に制御される割合が低い)のリーチ演出(例えば、前記特徴部109SGに記載したスーパーリーチα1、スーパーリーチα2、スーパーリーチβ1、スーパーリーチβ2のリーチ演出よりも低期待度のリーチ演出)のどちらに分岐するかを報知する分岐演出として、目を瞑った状態のキャラクタの画像を表示する該分岐演出としては、図40−37(C)に示すように、可動体動作示唆演出の実行中においてキャラクタを漸次拡大表示していく。
そして、該可変表示が低期待度のリーチ演出を実行する可変表示である場合は、図40−37(C)〜図40−37(E)に示すように、画像表示装置5に表示されているキャラクタが目を開くことなく画像表示装置5の表示領域が漸次暗転していく。つまり、該分岐演出では、画像表示装置5に表示されているキャラクタが目を開くことなく暗転することによって高期待度のリーチ演出が実行されない(低期待度のリーチ演出が実行される)ことが報知される。そして、画像表示装置5の表示領域が完全に暗転した後(分岐演出が終了した後)は、低期待度のリーチ演出が実行される。
一方で、該可変表示が高期待度のリーチ演出を実行する可変表示である場合は、図40−37(F)〜図40−37(H)に示すように、画像表示装置5に表示されているキャラクタが目を開くことによって高期待度のリーチ演出が実行されることが報知される。また、このとき、併せて可動体動作演出が実行される。そして、可動体動作演出と分岐演出が終了した後は、高期待度のリーチ演出が実行される。
つまり、可動体動作演出は、前記特徴部109SGに例示したように大当り遊技状態に制御されることを報知する演出として実行してもよいが、高期待度のリーチ演出が実行されることを報知する演出(大当り遊技状態に制御される期待度が高いことを報知する演出)として実行してもよい。
尚、本変形例109SG−8では、図40−36(B)及び図40−37(C)に示すように、画像表示装置5において分岐演出として目を瞑った状態のキャラクタを漸次拡大表示していく形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、分岐演出として目を瞑った状態のキャラクタを漸次拡大表示していく際には、画像表示装置5において該キャラクタとともに集中線等の効果画像を表示することで、該キャラクタが目を開くか否かに遊技者を注目させることができるようにしてもよい。
以上のように、前記特徴部109SGでは、スーパーリーチのリーチ演出中に、可変表示結果が大当りとなるか否かの分岐として本発明を適用する形態を例示したが、本変形例109SG−8に示すように、低期待度のリーチ演出と高期待度のリーチ演出のどちらが実行されるかの分岐として本発明を適用してもよい。この場合は、本発明における特定画像がキャラクタの画像(第1特定画像が目を瞑った状態のキャラクタの画像、第2特定画像が目を開いた状態のキャラクタの画像)、本発明における効果画像が上述した集中線等の画像に該当する。
尚、図40−36及び図40−37に示すように、本変形例109SG−8では、可動体動作演出を高期待度のリーチ演出が実行されることを報知する演出として実行する場合は、可動体動作演出の実行前に可動体動作示唆演出を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、可動体動作示唆演出は実行しなくともよい。また、可動体動作示唆演出を実行する場合と実行しない場合とでその後に可動体動作演出の実行割合が異なる(高期待度のリーチ演出が実行される割合が異なる)ようにしてもよい。(特徴部162SGに関する説明)
次に、本発明の実施の形態における特徴部162SG(以下、本特徴部162SGと略記する)について説明する。尚、特徴部162SGのパチンコ遊技機162SG001は、前述した基本構成のパチンコ遊技機1と同一の構成を有しており、基本構成と同一の符号が付されている同一構成については、ここでの説明を省略するものとし、基本構成のパチンコ遊技機1と異なる特徴部162SGのパチンコ遊技機162SG001の特徴構成について以下に説明するものとする。
図41−1は、特徴部162SGのパチンコ遊技機162SG001の構成を示すブロック図である。図41−1のブロック図に示すように、特徴部162SGのパチンコ遊技機162SG001では、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20とともに、遊技盤2の所定位置である遊技領域の左側下位置に、高出玉状態と判定されたことによって、単位期間に払い出される(遊技者に付与される)遊技球の数を調整するための後述する可変表示時間延長調整や大当り期間延長調整が実行されていることを点灯によって報知するための高出玉状態報知LED162SG071が、遊技者から視認可能に設けられている。
これら高出玉状態報知LED162SG071は、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20と同じく主基板11に接続されており、主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)によって、後述する出玉状態判定処理(図41−13参照)が実行されることによって点灯・消灯が制御されるようになっており、これら点灯・消灯の制御周期は、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20の制御周期と同一周期とされている。
このように、特徴部162SGのパチンコ遊技機162SG001では、高出玉状態報知LED162SG071の点灯により、高出玉状態と判定されることによって可変表示時間延長調整や大当り期間延長調整が実行されていることを確認(把握)できるようになっている。
図41−2(A)は、本特徴部162SGで用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図41−2(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図41−2(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第1可変表示開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第2可変表示開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで可変表示される飾り図柄(演出図柄ともいう)などの変動パターン(変動時間(可変表示時間))を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、可変表示結果指定コマンドであり、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。可変表示結果指定コマンドでは、例えば図41−2(B)に示すように、可変表示結果(変動表示結果ともいう)が「はずれ」であるか「大当り」や「小当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
可変表示結果指定コマンドでは、例えば、図41−2(B)に示すように、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「はずれ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りC」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変大当り」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第5可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C05Hは、可変表示結果が「小当り」となる旨の事前決定結果を通知する第6可変表示結果指定コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで飾り図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機162SG001における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機162SG001における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御と確変制御がいずれも行われない遊技状態(低確低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる一方で確変制御は行われない遊技状態(低確高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。また、コマンド9502Hを確変制御が行われる一方で時短制御は行われない遊技状態(高確低ベース状態、時短なし確変状態)に対応した第3遊技状態指定コマンドとし、コマンド9503Hを時短制御と確変制御がともに行われる遊技状態(高確高ベース状態、時短付確変状態)に対応した第4遊技状態指定コマンドとする。
コマンド96XXHは、パチンコ遊技機162SG001における出玉状態判定の判定状況を指定する出玉状態指定コマンドである。出玉状態指定コマンドでは、図41−2(C)に示すように、出玉状態判定の判定状況に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9600Hを、高出玉状態と判定されていない低出玉状態に対応した出玉状態1指定コマンドとし、コマンド9601Hを、大当りの連荘回数が第1判定回数(5回)以上で第2判定回数(10回)未満である第1高出玉状態と判定されている判定状態に対応した出玉状態2指定コマンドとし、コマンド9602Hを、大当りの連荘回数が第2判定回数(10回)以上である第2高出玉状態と判定されている判定状態に対応した出玉状態3指定コマンドとする。
コマンド97XXHは、高出玉状態と判定されてから該判定された高出玉状態にて発生した大当り状態の回数である判定後連荘回数を通知するコマンドであり、判定後連荘回数に対応したEXTデータが設定されることにより、該EXTデータによって判定後連荘回数が演出制御基板12側において特定される。
コマンド98XXHは、高出玉状態と判定されてから実行された可変表示回数(高ベース状態終了後の可変表示回数を含む)である判定後可変表示残回数を通知するコマンドであり、判定後可変表示残回数に対応したEXTデータが設定されることにより、該EXTデータによって判定後可変表示残回数が演出制御基板12側において特定される。
コマンドA0XXHは、大当り遊技や小当り遊技の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技や小当りの終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果指定コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば、後述する通常開放大当り状態や高速開放大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「10」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、特図保留記憶数を特定可能とするために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、特図保留記憶数を特定可能とするために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。即ち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドC4XXHおよびコマンドC6XXHは、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XXHは、入賞時判定結果として、可変表示結果が「大当り」となるか否か及び大当り種別(確変や非確変や突確)の判定結果および小当りとなることを示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC6XXHは、入賞時判定結果として、変動パターン判定用の乱数値が、「非リーチ」、「スーパーリーチ」、「その他」のいずれの変動パターンとなるかの判定結果を示す変動カテゴリコマンドである。
尚、図41−2(A)に示すコマンドは一例であり、これらのコマンドの一部を有しないものであってもよいし、これらのコマンドに代えて異なるコマンドを用いてもよいし、これらのコマンドと異なるコマンドを追加してもよい。例えば、各入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて払い出される賞球数を特定可能とするための賞球数通知コマンドや、遊技球が通過ゲート41を通過したことを通知するためのゲート通過通知コマンドや、確変制御や時短制御が実行される残りの回数を通知する通知コマンド等を設けるようにしてもよい。
図41−3は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図41−3に示すように、本特徴部162SGでは、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR4の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図41−9に示す遊技制御カウンタ設定部162SG154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR4の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
特図表示結果判定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65536」の範囲の値をとる。大当り種別判定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における大当り種別を「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「非確変大当り」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。
普図表示結果判定用の乱数値MR4は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図はずれ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」〜「13」の範囲の値をとる。
図41−4(A)は、ROM101に記憶される表示結果判定テーブル1の構成例を示している。本特徴部162SGでは、表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで個別の表示結果判定テーブルを用いるようにしてもよい。
表示結果判定テーブル1は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
本特徴部162SGにおける表示結果判定テーブル1では、パチンコ遊技機162SG001における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「大当り」や「はずれ」の特図表示結果に割り当てられている。
表示結果判定テーブル1において、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる判定用データとなっている。本特徴部162SGにおける表示結果判定テーブル1では、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機162SG001において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(本特徴部162SGでは約1/300)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本特徴部162SGでは約1/30)。即ち、表示結果判定テーブル1では、パチンコ遊技機162SG001における遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
また、図41−4(B)は、ROM101に記憶される表示結果判定テーブル2の構成例を示している。表示結果判定テーブル2は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
本特徴部162SGにおける表示結果判定テーブル2では、パチンコ遊技機162SG001における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかにかかわらず、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「小当り」の特図表示結果に割り当てられている。
表示結果判定テーブル2において、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる判定用データとなっている。本特徴部162SGにおける表示結果判定テーブル2では、第1特図の特図ゲームである場合と第2特図である場合とで「小当り」に割り当てられている判定値数が異なっている。具体的には、第1特図の特図ゲームである場合は、「小当り」に判定値が割り当てられているが、第2特図の特図ゲームである場合には「小当り」に判定値が割り当てられていない。よって、後述するように、第2特図の可変表示が第1特図の可変表示よりも優先して実行され、時短制御が実行されることにより可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口への入賞が発生して第2特図の可変表示が多く実行される高ベース状態では、「小当り」がほぼ発生しないようになっており、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい高ベース状態において、遊技球を多く獲得できない小当りの発生を回避して遊技興趣が低下してしまうことを防止できるようになっている。
図41−5(A)は、ROM101に記憶される大当り種別判定テーブルの構成例を示している。本特徴部162SGにおける大当り種別判定テーブルは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別判定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブルでは、特図ゲームにおいて可変表示(変動表示)が行われた特別図柄が第1特図(第1特別図柄表示装置お4Aによる特図ゲーム)であるか第2特図(第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲーム)であるかに応じて、大当り種別判定用の乱数値MR2と比較される数値(判定値)が、「非確変大当り」や「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」といった複数種類の大当り種別に割り当てられている。
ここで、本特徴部162SGにおける大当り種別について、図41−5(B)を用いて説明すると、本特徴部162SGでは、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において高確制御と時短制御とが実行されて高確高ベース状態に移行する「確変大当りA」や「確変大当りB」と、大当り遊技状態の終了後において高確制御が実行されるが時短制御が実行されない高確低ベース状態に移行する「確変大当りC」と、大当り遊技状態の終了後において時短制御のみが実行されて低確高ベース状態に移行する「非確変大当り」とが設定されている。
「確変大当りA」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが10回(いわゆる10ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。一方、「確変大当りB」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。また、「非確変大当り」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが10回(いわゆる10ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。よって、「確変大当りA」を10ラウンド(10R)確変大当りと呼称し、「確変大当りB」を5ラウンド(5R)確変大当りと呼称する場合がある。更に、「確変大当りC」による大当り遊技は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが2回(いわゆる2ラウンド)繰り返し実行されるとともに、各ラウンドでの特別可変入賞球装置7の開放期間が他の大当り遊技よりも短い(例えば、0.1秒)高速開放大当りである。尚、いずれの大当り種別の大当り遊技中においても、確変制御や時短制御は実行されないようになっている。
また、特に図示はしないが、本特徴部162SGにおける小当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に2回変化させるとともに、該開放時間が確変大当りCと同じ開放期間(本特徴部162SGでは0.1秒)となっている。尚、小当り遊技の終了後は、該小当り遊技直前の遊技状態が引き継がれる。
つまり、本特徴部162SGにおいては、「確変大当りC」や「小当り」とすることが決定された場合には、同じ変動パターン(図41−6に示すPC1−1)にて可変表示が実行されるとともに、可変表示結果としてチャンス目が停止表示され、更に、特別可変入賞球装置7の開放パターンが同一となっているため、これらの可変表示や特別可変入賞球装置7の開放パターンからは、確変制御が実行される「確変大当りC」であるのか、確変制御が実行されずに前の遊技状態が継続される「小当り」であるのかを区別することができないので、確変大当りCの大当り遊技や小当り遊技の終了後、遊技者に対して確変制御が実行されていることに期待させつつ遊技を続行させることが可能となっている。
確変大当りAや確変大当りBの大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御と時短制御は、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行される。よって、再度発生した大当りが確変大当りAや確変大当りBである場合には、大当り遊技状態の終了後に再度、高確制御と時短制御が実行されるので、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。
一方、「非確変大当り」による大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御は、所定回数(本特徴部162SGでは100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。
尚、低ベース状態にて発生した大当りを初大当り(初当り)と記載する場合があるとともに、時短状態(高確高ベース状態および低確高ベース状態)において発生した大当りを連荘大当り(連荘当り)と記載する場合がある。また、初大当り(初当り)が発生したときからその後に通常状態に制御されるまでの大当り状態と高ベース状態の期間を連荘期間(有利期間)ともいう。尚、本特徴部162SGでは確変大当りCが発生しても該大当り後に高ベースに制御されないので、確変大当りCを初大当り(初当り)とはせずに該確変大当りC後の確変状態において大当りが発生した場合該大当りを初大当り(初当り)とするようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら確変大当りCを初大当り(初当り)として、該確変大当りC後の高確低ベース状態の期間も連荘期間(有利期間)に含めるようにしてもよい。
尚、本特徴部162SGにおいては実施していないが、確変大当りCに代えて、該大当り後の遊技状態を低確高ベース状態となる突然時短大当りを設けるようにしてもよく、この場合にあっては、突然時短大当りが初大当り(初当り)となる。
更には、例えば、停止図柄として時短図柄(例えば137の停止図柄や可変表示において表示されない時短専用の停止図柄)が導出表示されたときに、特別可変入賞球装置7を開放するラウンド遊技を実行することなく高ベース状態に制御するようにしてもよく、このように通常状態から高ベース状態に直接制御される場合には、該高ベース状態の開始が連荘期間(有利期間)の開始のタイミングとなる。
つまり、連荘期間(有利期間)は、通常状態から大当り状態(有利状態)または高ベース状態(特別状態)のいずれかに制御されたときから、その後において通常状態に制御されるときまでの期間である。
図41−5(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、可変表示される特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「非確変大当り」の大当り種別に対する判定値の割当てが異なっている。即ち、可変表示される特図が第1特図である場合には、所定範囲の判定値(「81」〜「100」の範囲の値)がラウンド数の少ない「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられる一方で、可変表示される特図が第2特図である場合には、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に対して判定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別をラウンド数の少ない「確変大当りB」や「確変大当りC」に決定する割合を、異ならせることができる。特に、第2特図を用いた特図ゲームでは大当り種別を「確変大当りB」や「確変大当りC」としてラウンド数の少ない通常開放大当り状態や高速開放大当り状態に制御すると決定されることがないので、例えば時短制御に伴う高開放制御により、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、得られる賞球が少ない大当り状態の頻発を回避して遊技興趣が低下してしまうことを防止できるようになっている。
尚、図41−5(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、「非確変」の大当り種別に対する判定値の割当ては、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかに係わらず同一とされているので、非確変の大当りとなる確率と確変の大当りとなる確率は、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかにかかわらず同一とされている。
よって、前述したように、「確変大当りB」や「確変大当りC」に対する判定値の割り当てが、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかに応じて異なることに応じて、「確変大当りA」に対する判定値の割り当ても第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかに応じて異なり、ラウンド数の多い「確変大当りA」については、第2特図の特図ゲームである場合の方が第1特図の特図ゲームである場合よりも決定され易くなるように設定されている。
尚、第2特図の特図ゲームである場合にも、第1特図の特図ゲームである場合とは異なる所定範囲の判定値が、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられるようにしてもよい。例えば、第2特図の特図ゲームである場合には、第1特図の特図ゲームである場合に比べて少ない判定値が、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられてもよい。あるいは、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかにかかわらず、共通のテーブルデータを参照して、大当り種別の決定を行うようにしてもよい。
図41−6は、本特徴部162SGにおける変動パターンを示している。本特徴部162SGでは、可変表示結果が「はずれ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」や「小当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。尚、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「はずれ」となる場合に対応したはずれ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本特徴部162SGでは、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けてもよい。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチα、スーパーリーチβ、…のように、複数のスーパーリーチ変動パターンを設けてもよい。
尚、本特徴部162SGにおける変動パターンには、可変表示結果が「小当り」または可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「確変大当りC」である場合に対応する特殊当りの変動パターン(PC1−1)も含まれている。
図41−6に示すように、本特徴部162SGにおけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図可変表示時間については、スーパーリーチ変動パターンよりも短く設定されている。
また、本特徴部162SGにおいては、後述するように、これら変動パターンを、例えば、非リーチの種別や、ノーマルリーチの種別や、スーパーリーチの種別等のように、変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するのではなく、これらの種別を決定することなしに変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するようにしてもよい。
図41−7は、本特徴部162SGにおける変動パターンの決定方法の説明図である。本特徴部162SGでは、実行する可変表示の表示結果や保留記憶数に応じて、選択する変動パターン判定テーブルを異ならせている。
具体的には、図41−7に示すように、可変表示結果が非確変大当りである場合は、大当り用変動パターン判定テーブルAを選択し、該大当り用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターンをPB1−1(ノーマルリーチ大当りの変動パターン)とPB1−2(スーパーリーチ大当りの変動パターン)とから決定する。また、可変表示結果が確変大当りAまたは確変大当りBである場合は、大当り用変動パターン判定テーブルBを選択し、該大当り用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターンをPB1−1(ノーマルリーチ大当りの変動パターン)とPB1−2(スーパーリーチ大当りの変動パターン)とから決定する。
尚、図41−7に示すように、大当り用変動パターン判定テーブルAと大当り用変動パターン判定テーブルBとでは、PB1−1とPB1−2に対する判定値の割当数が異なっている。具体的には、大当り用変動パターン判定テーブルAでは、PB1−1に498個の判定値が割り当てられており、PB1−2に497個の判定値が割り当てられている。一方で、大当り用変動パターン判定テーブルBでは、PB1−1に250個の判定値が割り当てられており、PB1−2に747個の判定値が割り当てられている。つまり、本特徴部162SGでは、可変表示結果が確変大当りAや確変大当りBである場合は、可変表示結果が非確変大当ある場合よりも高い割合で変動パターンがスーパーリーチの変動パターンであるPB1−2に決定されるようになっているため、可変表示における変動パターンに対して遊技者を注目させることが可能となっている。
また、可変表示結果が確変大当りCや小当りである場合は、特殊当り用変動パターン判定テーブルを選択し、該特殊当り用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンをPC1−1(特殊当りの変動パターン)に決定する。つまり、本特徴部162SGでは、可変表示結果が確変大当りCとなる場合と小当りとなる場合とで同一の変動パターンにて可変表示が実行されるので、遊技者は、該変動パターンから可変表示結果が確変大当りCであるか小当りであるかを特定することが困難となっている。
また、通常遊技状態(低ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」であり、且つ変動特図の保留記憶数が2個以下である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルAを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターンをPA1−1(非リーチはずれの変動パターン)とPA2−1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)とPA2−2(スーパーリーチはずれの変動パターン)とから決定する。
また、通常遊技状態(低ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」であり、且つ変動特図の保留記憶数が4個である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルCを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルCを用いて変動パターンをPA1−3(非リーチはずれの短縮変動パターン)とPA2−1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)とPA2−2(スーパーリーチはずれの変動パターン)とから決定する。
また、時短状態(高ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルDを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルDを用いて変動パターンをPA1−4(非リーチはずれの時短用短縮変動パターン)とPA2−1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)とPA2−2(スーパーリーチはずれの変動パターン)とから決定する。
つまり、本特徴部162SGにおいて可変表示結果が「はずれ」となる場合は、変動特図の保留記憶数が3個や4個等であること、或いは、時短状態であることにもとづいて、特図可変表示時間が通常の非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)よりも短い短縮用の変動パターン(PA1−2、PA1−3、PA1−4)により可変表示が実行される割合が高くなるので、遊技が間延びしてしまうことを防止しつつ、次に可変表示結果が大当りとなるまでの期間を短縮することが可能となっている。
次に、図41−8を用いて変動パターンと出玉状態との関係について説明する。図41−8における出玉状態フラグは、後述する図41−13に示す出玉状態判定処理によって更新されるフラグであって、低出玉状態である場合に「0」がセットされ、第1高出玉状態である場合に「1」がセットされ、第2高出玉状態である場合に「2」がセットされるフラグであり、該出玉状態フラグの値によって、その時点の出玉状態が、低出玉状態、第1高出玉状態、第2高出玉状態のいずれであるのかを特定できるようになっている。
出玉状態フラグに「0」がセットされている低出玉状態に対応する各変動パターンの可変表示時間は、図41−6に示した各変動パターンの可変表示時間と同一であり、出玉状態フラグに「0」がセットされている場合に対応する可変表示時間については延長されないが、出玉状態フラグに「1」がセットされている第1高出玉状態に対応する変動パターンの可変表示時間は、出現頻度が高い非リーチはずれ(PA1−1〜PA1−4)の変動パターンの可変表示時間が、出玉状態フラグに「0」に対応する非リーチはずれ(PA1−1〜PA1−4)の変動パターンの可変表示時間よりも長い可変表示時間が設定されて延長されており、出玉状態フラグに「1」がセットされている場合には、これら延長された可変表示時間の非リーチはずれの可変表示が実行されることによって、平均の可変表示時間が長くなる。
また、出玉状態フラグに「2」がセットされている第2高出玉状態に対応する変動パターンの可変表示時間は、出現頻度が高い非リーチはずれ(PA1−1〜PA1−4)とノーマルリーチはずれ(PA2−1)とノーマルリーチ大当り(PB1−1)の変動パターンの可変表示時間が、出玉状態フラグに「1」に対応する非リーチはずれ(PA1−1〜PA1−4)とノーマルリーチはずれ(PA2−1)とノーマルリーチ大当りの変動パターンの可変表示時間よりもさらに長い可変表示時間が設定されて延長されており、出玉状態フラグに「2」がセットされている場合には、これら延長された可変表示時間の非リーチはずれとノーマルリーチはずれとノーマルリーチ大当りの可変表示が実行されることによって、平均の可変表示時間がさらに長くなる。
これら延長される可変表示時間としては、非短縮の変動パターンである非リーチPA1−1に関しては、出玉状態フラグが「1」である第1高出玉状態においては1秒であり、出玉状態フラグが「2」である第2高出玉状態においては1.5秒であり、短縮の変動パターンである非リーチPA1−2〜非リーチPA1−4に関しては、出玉状態フラグが「1」である第1高出玉状態においては0.5秒であり、出玉状態フラグが「2」である第2高出玉状態においては1.0秒であり、リーチの変動パターンであるPA2−1やPB1−1に関しては、出玉状態フラグが「1」である第1高出玉状態においては0秒であり、出玉状態フラグが「2」である第2高出玉状態においては5秒である。
尚、図41−8に示した延長する可変表示時間の長さは、一例であって、これらの長さとは異なる延長を行うようにしてもよい。例えば、第2高出玉状態においては、第1高出玉状態における延長よりも長い延長を行うようにしてもよい。
また、図41−8に示した例では、決定割合が高いことで実行頻度の高い非リーチはずれの変動パターンや、スーパーリーチに比較して実行頻度の高いノーマルリーチの変動パターンを延長することで、平均の可変表示時間を効率良く長くできるとともに、可変表示時間が長いことで演出に関するデータ量が多いリーチやスーパーリーチの変動パターンについて、可変表示時間の延長によって複数のデータを記憶することによってデータ容量が増大してしまうことも防止できるようにした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、全ての変動パターンについて、所定の延長時間として「1秒」を一律に可変表示時間に加算して延長するようにし、これら延長した期間については、各変動パターンにおいて共通の演出データを使用した共通の演出を実行するようにしてもよい。
また、図41−8に示した例では、出玉状態フラグが「1」である第1高出玉状態では、非リーチはずれの変動パターンのみを延長し、出玉状態フラグが「2」である第2高出玉状態となった場合にリーチの変動パターンについても延長するように、第2高出玉状態においては延長対象の変動パターンを多くすることで、平均の可変表示時間をより一層効率良く延長できるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、出玉状態フラグが「2」においても、出玉状態フラグが「1」において延長された変動パターンについてのみ更に延長するようにして、延長対象の変動パターンを出玉状態に応じて変化しないようにすることで、延長に関する制御負荷が過度に増大してしまうことを防ぐことができるようにしてもよい。
また、図41−8に示した例では、連荘期間において可変表示が実行される遊技状態である時短状態(高ベース状態)に対応する非リーチPA1−4の変動パターンだけではなく、後述するように、連荘期間(有利期間)が終了して通常状態に制御されてから少ない可変表示回数にて再び大当りが発生する場合にも対応できるように、これら連荘期間(有利期間)が終了したときの通常状態における可変表示についても、延長できるように、通常状態に対応する非リーチPA1−1〜非リーチPA1−3の変動パターンについても延長した形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、連荘期間において可変表示が実行される遊技状態である時短状態(高ベース状態)に対応する非リーチPA1−4の変動パターンについてのみ延長するようにしてもよい。
本特徴部162SGにおけるRAM102には、パチンコ遊技機162SG001における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図41−9に示すような遊技制御用データ保持エリア162SG150が設けられている。図41−9に示す遊技制御用データ保持エリア162SG150は、第1特図保留記憶部162SG151Aと、第2特図保留記憶部162SG151Bと、普図保留記憶部162SG151Cと、遊技制御フラグ設定部162SG152と、遊技制御タイマ設定部162SG153と、遊技制御カウンタ設定部162SG154と、遊技制御バッファ設定部162SG155とを備えている。
第1特図保留記憶部162SG151Aは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部162SG151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部162SG151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部162SG151Bは、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部162SG151Bは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部162SG151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部162SG151Cは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部162SG151Cは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部162SG152には、パチンコ遊技機162SG001における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部162SG152には、前述の出玉状態フラグを含む複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部162SG153には、パチンコ遊技機162SG001における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部162SG153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部162SG154には、パチンコ遊技機162SG001における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部162SG154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部162SG154には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部162SG154のランダムカウンタには、乱数回路104で生成されない乱数値、例えば、乱数値MR2〜MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部または一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部162SG155には、パチンコ遊技機162SG001における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部162SG155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図41−1に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図41−10(A)に示すような演出制御用データ保持エリア162SG190が設けられている。図41−10(A)に示す演出制御用データ保持エリア162SG190は、演出制御フラグ設定部162SG191と、演出制御タイマ設定部162SG192と、演出制御カウンタ設定部162SG193と、演出制御バッファ設定部162SG194とを備えている。
演出制御フラグ設定部162SG191には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部162SG191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部162SG192には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部162SG192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部162SG193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部162SG193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部162SG194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部162SG194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
本特徴部162SGでは、図41−10(B)に示すような始動入賞時受信コマンドバッファ162SG194Aを構成するデータが、演出制御バッファ設定部162SG194の所定領域に記憶されている。始動入賞時受信コマンドバッファ162SG194Aには、第1特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1−1」〜「1−4」に対応した領域)と、可変表示中の第1特図に対応した格納領域(バッファ番号「1−0」に対応した領域)とが設けられている。また、始動入賞時受信コマンドバッファ162SG194Aには、第2特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「2−1」〜「2−4」に対応した領域)と、可変表示中の第2特図に対応した格納領域(バッファ番号「2−0」に対応した領域)とが設けられている。第1始動入賞口や第2始動入賞口への始動入賞があったときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド及び保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)という4つのコマンドが1セットとして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。始動入賞時受信コマンドバッファ162SG194Aにおける第1特図保留記憶に対応した格納領域と第2特図保留記憶に対応した格納領域は、これらの始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドを対応付けて、第1特図保留記憶と第2特図保留記憶とに分けて格納するための格納領域(エントリ)が確保されている。
これら格納領域(エントリ)の記憶内容は、開始条件が成立して最上位の保留記憶(バッファ番号「1−1」またはバッファ番号「2−1」)の可変表示が開始されるときに、後述するように1つずつ上位にシフトされていくとともに、該開始条件が成立した保留記憶の内容を格納するバッファ番号「1−0」またはバッファ番号「2−0」の記憶内容は、当該可変表示を終了するときに実行される特図当り待ち処理においてクリアされるようになっている。
更に、本特徴部162SGの始動入賞時受信コマンドバッファ162SG194Aには、先読予告設定処理(図39)において先読予告演出の実行の有無の決定に伴う表示パターンの決定が未決定であるか否か、つまり、新たな始動入賞の発生によって、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドが新たに格納されたことにより表示パターンの決定が未決定である旨を示す表示未決定フラグと、保留記憶表示の表示パターン(表示態様)に応じたフラグ値がセットされる保留表示フラグと、を第1特図保留記憶及び第2特図保留記憶に対応する各バッファ番号に対応付けて格納できるように記憶領域が、各格納領域(エントリ)毎に確保されている。
また、本特徴部162SGの始動入賞時受信コマンドバッファ162SG194Aには、演出制限フラグを第1特図保留記憶及び第2特図保留記憶に対応する各バッファ番号に対応付けて格納できるように記憶領域が、各格納領域(エントリ)毎に確保されている。尚、演出制限フラグとは、コマンド解析処理(図41−22)において、第1始動入賞口や第2始動入賞口にて始動入賞が発生したが図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドが後述する第1保留記憶数通知待ち時間、または第2保留記憶数通知待ち時間内に受信されない場合に、当該エントリが先読予告演出の対象ではないことを示すフラグである。
尚、保留表示フラグには、後述する先読予告設定処理において、先読予告演出の実行が決定されなかった場合には、通常の保留記憶表示の表示パターンに対応する「0」が格納されることで、通常の表示態様(例えば、白抜き○)の保留記憶表示が画像表示装置5の下部に設けられている第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uに表示され、先読予告演出の実行が決定された場合には、通常の表示態様とは異なる特別態様(例えば、四角形(◇)や星(☆))の保留記憶表示の表示パターンに対応する「1」(四角形(◇))または「2」(星(☆))がセットされることで、通常の表示態様とは異なる特別態様の保留記憶表示が第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uに表示されて、該保留記憶表示に対応する可変表示において、大当りとなる可能性やスーパーリーチとなる可能性が高いことが予告されるようになっている。
演出制御用CPU120は、第1始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ162SG194Aの第1特図保留記憶に対応する空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していき、第2始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ162SG194Aの第2特図保留記憶に対応する空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していく。始動入賞時には、始動口入賞指定コマンドから保留記憶数通知コマンドまでが順次送信される。従って、コマンド受信が行われれば、第1特図保留記憶または第2特図保留記憶に対応するバッファ番号の末尾「1」〜「4」のそれぞれに対応する格納領域に、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドの順に格納されていくことになる。
図41−10(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ162SG194Aに格納されているコマンドは、飾り図柄の可変表示を開始するごとに、直前に終了した可変表示の保留記憶に対応したエントリ(バッファ番号「1−0」または「2−0」のエントリ)に格納されているものが削除されるとともに、該開始する可変表示の保留記憶に対応したエントリ(バッファ番号「1−1」または「2−1」に対応したエントリ)に格納されているものと、該開始する可変表示の保留記憶以降のエントリの記憶内容がシフトされる。例えば図41−10(B)に示す格納状態において第1特図保留記憶の飾り図柄の可変表示が終了した場合には、バッファ番号「0」に格納されている各コマンドが削除され、バッファ番号「1」に格納されている各コマンドがバッファ番号「0」にシフトされるとともに、バッファ番号「2」に対応した領域にて格納されている各コマンドがバッファ番号「1」に対応した領域にシフトされ、バッファ番号「3」、「4」のそれぞれに対応した領域にて格納されている各コマンドが、バッファ番号「2」、「3」に対応した領域にシフトされる。よって、バッファ番号「0」は、その時点において可変表示されている保留記憶に関する各コマンドを格納するための領域(エントリ)となる。
次に、図41−11にもとづいて、本特徴部162SGの遊技制御メイン処理について説明する。図41−11に示すように、本特徴部162SGの遊技制御メイン処理でも、図34の基本構成における遊技制御メイン処理とほぼ同じ処理を実行するが、本特徴部162SGの遊技制御メイン処理の特徴としては、S4の復旧処理の内容が異なっていることともに、ステップS6aの初期化処理に加えて、出玉状態フラグの初期設定に関するステップS6bの処理が追加されている点である。
本特徴部162SGの遊技制御メイン処理のステップS4の復旧処理においては、出玉状態フラグを電断前の状態に復旧する処理を実行する。尚、後述するように、図41−12に示す本特徴部162SGの遊技制御用タイマ割込処理におけるステップS19の電断処理において、電断発生時に記憶されるバックアップデータには、該電断発生時の出玉状態フラグのフラグ値のデータが含まれている。
出玉状態フラグの具体的な復旧状況としては、電断発生時において出玉状態フラグの値が低出玉状態に対応した「0」であるときには、復旧処理によって出玉状態フラグに「0」がセットされ、電断発生時において出玉状態フラグの値が第1出玉状態に対応した「1」であるときには、復旧処理によって出玉状態フラグに「1」がセットされ、電断発生時において出玉状態フラグの値が第2出玉状態に対応した「2」であるときには、復旧処理によって出玉状態フラグに「2」がセットされる。つまり、S4の復旧処理によって、出玉状態フラグの値に電断発生前の値がセットされて電断前の出玉状態が復旧される。
尚、上記したバックアップデータには、後述する判定後連荘回数や判定後可変表示残回数のデータも含まれており、これらの判定後連荘回数や判定後可変表示残回数のデータもS4の復旧処理によって電断時のデータに復旧される。
このように、ステップS4の復旧処理によって出玉状態フラグの値が電断発生前の値に復旧されるとともに、判定後連荘回数や判定後可変表示残回数のデータが復旧されることによって、出玉速度の調整が実施されている第1出玉状態や第2出玉状態において電断が発生しても、これら出玉速度の調整が該電断によって終了せずに、電断復旧後も継続される。
一方、ステップS3において復旧条件が成立してしないことによってステップS6aの初期化処理が実行されて電源投入時等における初期設定(連荘回数等の各種遊技データの初期化を含む)が実行された後においては、出玉状態フラグに、電源投入時における初期値である低出玉状態に対応した値である「0」をセットする。このように、電断復旧条件が成立していない電源投入時(電断復旧以外の電源供給開始時)においては、低出玉状態に対応した値である「0」が出玉状態フラグにセットされることによって、電源投入時に出玉速度の調整が不適切に実行されてしまうことを防止できるようになっている。
次に、図41−12にもとづいて、本特徴部162SGの遊技制御用タイマ割込処理について説明する。本特徴部162SGの遊技制御用タイマ割込処理は、基本構成における図35の遊技制御用タイマ割込処理と同じくステップS21〜S27の各処理を実行するが、これらの処理に加えて、基本構成においては省略していたステップS19の電断処理と、本特徴部162SGの遊技制御用タイマ割込処理の特徴点である出玉状態判定処理を有している点が異なる。
ステップS19の電断処理においては、電源基板17から電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する。電源断信号は、例えば電源基板17に搭載されている電源監視回路が、供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力される信号である。電源断信号が出力されたことを検出した場合には、前述したように、パチンコ遊技機162SG001の状態を、電断時の状態に復旧させるために必要となる前述した出玉状態フラグ等を含む各遊技用データを、バックアップデータとして遊技制御用のバックアップRAMとなるRAM102に保存する。尚、電源断信号が出力されたことを検出していない場合には、電断処理を終了する。そして、ステップS20の出玉状態判定処理を実行した後、ステップS21〜S27の各処理を実行する。
ここで、本特徴部162SGのステップS20の出玉状態判定処理について、図41−13(a)を用いて説明する。図41−13(a)は、ステップS20の出玉状態判定処理の処理内容の一例を示すフロー図である。
出玉状態判定処理において遊技制御用マイクロコンピュータ100は、まず、出玉状態フラグの値が「0」であるか否か、つまり、出玉状態が低出玉状態であるか第1高出玉状態若しくは第2高出玉状態であるかを判定する(ステップ162SGS01)。
出玉状態フラグの値が「0」である場合(ステップ162SGS01;Y)には、RAM102の遊技制御用データ保持エリア162SG150に記憶さている連荘回数が第1判定回数である「5」以上であるか否かを判定する(ステップ162SGS02)。第1判定回数である「5」以上でない場合、つまり、連荘状態となっていないか或いは連荘状態であっても連荘回数が5回未満である場合には(ステップ162SGS02;N)、出玉状態判定処理を終了する。一方、連荘回数が第1判定回数である「5」以上である場合には(ステップ162SGS02;Y)、更に、連荘回数が第2判定回数である「10」以上であるか否かを判定する(ステップ162SGS03)。
連荘回数が第2判定回数である「10」以上でない場合(ステップ162SGS03;N)、つまり、連荘回数が第1判定回数である「5」に到達したときには、第1出玉状態となったと判定して出玉状態フラグに第1出玉状態に対応する「1」をセットし(ステップ162SGS06)、図41−13(b)に示すように第1段階の調整を開始する(ステップ162SGS07)。尚、連荘回数の更新は、後述するように大当り終了処理において更新されるので、連荘回数5回目の大当りは、第1段階の大当り期間延長調整が実行されない大当りであり、第1段階の大当り期間延長調整は、連荘回数6回目〜10回目の大当りについて実行される。
尚、大当り期間延長調整は、図41−21に示すように、大入賞口を構成する特別可変入賞球装置7が開放されていない期間である大当り状態の開始時におけるファンファーレ演出期間、ラウンド遊技終了から次ぎのラウンド遊技開始までのインターバル期間、大当り状態の終了時におけるエンディング演出期間が、出玉状態フラグに「0」がセットされる低出玉状態よりも延長されることにより、同数の遊技球が払い出される大当り遊技の期間が延長されることで、単位時間において払い出される遊技球の数が低減されることになる。
そして、これらファンファーレ演出期間、インターバル期間、エンディング演出期間の延長長さとしては、図41−21に示すように、出玉状態フラグに「1」がセットされる第1高出玉状態よりも出玉状態フラグに「2」がセットされる第2高出玉状態の方が長く設定されており、出玉状態フラグに「1」がセットされる第1高出玉状態の大当り期間延長調整は、延長長さが比較的短い第1段階の大当り期間延長調整であり、出玉状態フラグに「2」がセットされる第2高出玉状態の大当り期間延長調整は、延長長さが比較的長い第2段階の大当り期間延長調整である。
そして、高出玉状態報知LED162SG071の点灯を開始して、高出玉状態となったことの報知を開始するとともに(ステップ162SGS08)、高出玉状態と判定されてからの可変表示回数が所定回数である100回となるまでの残回数を特定するための判定後可変表示残回数(100)をセットするとともに、高出玉状態と判定されてから発生した連荘大当りの回数である判定後連荘回数に初期値である「0」をセットした後(ステップ162SGS09)、ステップ162SGS17に進む。尚、本特徴部162SGでは、所定回数を100回とした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら回数は、大当り確率や大当り継続率等の仕様に応じて適宜に変更してもよい。
一方、連荘回数が第2判定回数である「10」以上である場合(ステップ162SGS03;Y)、つまり、連荘回数が第2判定回数である「10」に到達したときには、第2出玉状態となったと判定して出玉状態フラグに第2出玉状態に対応する「2」をセットし(ステップ162SGS04)、図41−13(b)に示すように第2段階の調整を開始した後(ステップ162SGS05)、ステップ162SGS17に進む。尚、連荘回数の更新は、後述するように大当り終了処理において更新されるので、第2段階の大当り期間延長調整は、連荘回数11回目以降の大当りについて実行されることになる。
また、出玉状態フラグの値が「0」でない場合(ステップ162SGS01;N)には、判定後連荘回数が、調整を終了するための終了判定回数である10回以上であるか否か、つまり、判定後連荘回数が終了判定回数である10回に達しているか否かを判定する(ステップ162SGS10)。尚、本特徴部162SGでは、終了判定回数を10回とした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら回数は、大当り確率や大当り継続率等の仕様に応じて適宜に変更してもよい。
判定後連荘回数が終了判定回数である10回以上である場合(ステップ162SGS10;N)、つまり、連荘回数が5回以上となって高出玉状態と判定された以降において連荘状態が終了することなく発生した連荘大当りの回数が10回に達した場合には、遊技状態が低ベース状態であるか否か、つまり、連荘状態が終了した状態であるか否かを判定し(ステップ162SGS11)、遊技状態が低ベース状態である場合には(ステップ162SGS11;Y)、ステップ162SGS13に進む。尚、連荘状態が終了して低ベース状態となるときに連荘回数はリセットされる。
一方、判定後連荘回数が終了判定回数である10回以上でない場合(ステップ162SGS10;N)、若しくは、判定後連荘回数が終了判定回数である10回以上であるが(ステップ162SGS10;Y)遊技状態が低ベース状態でない場合には(ステップ162SGS11;N)、更に、ステップ162SGS09においてセットされた判定後可変表示残回数が「0」であるか否かを判定する(ステップ162SGS12)。
判定後可変表示残回数が「0」でない場合(ステップ162SGS12;N)、つまり、連荘回数が5回以上となって高出玉状態と判定された以降において所定回数である100回の可変表示が実行されていない場合には、該出玉状態判定処理を終了する。
判定後可変表示残回数が「0」である場合(ステップ162SGS12;Y)、つまり、高出玉状態と判定された以降において所定回数である100回の可変表示が実行されている場合には、ステップ162SGS13に進む。
ステップ162SGS13においては、出玉状態フラグを「0」に更新することで、前述した第1段階または第2段階の調整を終了した後(ステップ162SGS14)、高出玉状態報知LED162SG071の点灯を終了して、高出玉状態で調整が実施されていることの報知を終了した後(ステップ162SGS15)、判定後可変表示残回数と判定後連荘回数をリセットして(ステップ162SGS16)、ステップ162SGS17に進む。
ステップ162SGS17においては、ステップ162SGS04、ステップ162SGS06、ステップ162SGS13のいずれかのステップにてセットされた出玉状態フラグの値に対応した出玉状態指定コマンドの送信設定を実行した後、該出玉状態判定処理を終了する。尚、このようにして送信設定された出玉状態指定コマンドは、図35に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることで、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。
以上のように、図41−13(a)に示す出玉状態判定処理が実行されることによって、図41−13(b)に示すように、出玉状態フラグの値が電源供給開始時と同じく「0」である場合には、可変表示時間が延長される可変表示時間延長調整並びに大当り遊技の期間が延長される大当り期間延長調整のいずれも実行されないが、出玉状態判定処理において第1高出玉状態と判定されることで出玉状態フラグの値が「1」に更新された場合には、可変表示時間が第1段階の長さに延長される第1段階の可変表示時間延長調整と、大当り遊技の期間が第1段階の長さに延長される第1段階の大当り期間延長調整のいずれもが実行される。更に、出玉状態判定処理において第2高出玉状態と判定されることで出玉状態フラグの値が「2」に更新された場合には、可変表示時間が第1段階よりも長い第2段階長さに延長される第2段階の可変表示時間延長調整と、大当り遊技の期間が第1段階よりも長い第2段階長さに延長される第2段階の大当り期間延長調整のいずれもが実行され、これらの調整が実行されていることが高出玉状態報知LED162SG071の点灯によって報知される。
更に、出玉状態フラグの値「1」や「2」である場合に判定後連荘回数が終了判定回数に達した場合や判定後可変表示残回数が0となった場合(出玉状態フラグの値が「1」や「2」にセットされてから100回の可変表示が実行された場合)は、出玉状態フラグの値が「0」に更新されて可変表示時間延長調整と大当り期間延長調整が終了する。
また、本特徴部162SGでは、出玉状態フラグの値が「0」から「1」に更新されたタイミングから高出玉状態報知LED162SG071を点灯させる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、高出玉状態報知LED162SG071は、通常の遊技中に出玉状態フラグの値が「0」から「1」に更新されたタイミングからは点灯させず、出玉状態フラグの値が「1」または「2」にセットされている状態で電断が発生した場合の電断復旧時から一定期間のみ点灯するようにしてもよい。
また、本特徴部162SGでは、出玉状態フラグの値が「1」や「2」である場合には、可変表示時間延長調整と大当り期間延長調整の両方を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、出玉状態フラグの値が「1」や「2」である場合には、可変表示時間延長調整と大当り期間延長調整の一方のみ実行してもよい。更には、出玉状態フラグの値が「1」の場合には、可変表示時間延長調整と大当り期間延長調整のいずれかの一方のみを実行し、出玉状態フラグの値が「2」である場合には、可変表示時間延長調整と大当り期間延長調整の両方を実行してもよい。
また、前記特徴部162SGでは、図41−13(a)に示すように、CPU103は、出玉状態フラグの値が変化した場合のみ出玉状態指定コマンドを演出制御基板12に対して送信する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、CPU103は、出玉状態判定処理を実行する毎、或いは、可変表示を実行する毎に必ず出玉状態指定コマンドを演出制御基板12に対して送信するようにしてもよい。更には、前記特徴部162SGでは、演出制御コマンドの一部として出玉状態指定コマンドを設ける形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら出玉状態指定コマンドに替えて、各出玉状態(低出玉状態、第1高出玉状態、第2高出玉状態)に対応した遊技状態指定コマンドを設けてもよい。
次に、図36のステップS101において実行される本特徴部162SGの始動入賞判定処理について、図41−14にもとづいて説明する。始動入賞判定処理においてCPU103は、まず、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオン状態であるか否かを判定する(ステップ162SGS101)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオン状態であれば(ステップ162SGS101;Y)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップ162SGS102)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部162SG154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップ162SGS102にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップ162SGS102;N)、例えば遊技制御バッファ設定部162SG155に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(ステップ162SGS103)。
ステップ162SGS101にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップ162SGS101;N)、ステップ162SGS102にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップ162SGS102;Y)、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオン状態であるか否かを判定する(ステップ162SGS104)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオン状態であれば(ステップ162SGS104;Y)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップ162SGS105)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部162SG154に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップ162SGS105にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップ162SGS105;N)、例えば遊技制御バッファ設定部162SG155に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(ステップ162SGS106)。
ステップ162SGS103,ステップ162SGS106の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(ステップ162SGS107)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、合計保留記憶数も1加算するように更新する(ステップ162SGS108)。例えば、遊技制御カウンタ設定部162SG154に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
ステップ162SGS108の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部162SG154のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出する(ステップ162SGS109)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(ステップ162SGS110)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特図保留記憶部162SG151Aに乱数値MR1〜MR3を示す数値データが格納される一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特図保留記憶部162SG151Bに乱数値MR1〜MR3を示す数値データが格納される。
特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データは、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否か、更には可変表示結果を「大当り」とする場合の大当り種別を判定するために用いられる。変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間を含む変動パターンを判定するために用いられる。CPU103は、ステップ162SGS109の処理を実行することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果や可変表示時間を含む可変表示態様の判定に用いられる乱数値のうち全部を示す数値データを抽出する。
ステップ162SGS110の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドの送信設定が行われる(ステップ162SGS111)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図35に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップ162SGS111の処理に続いて、入賞時乱数値判定処理を実行する(ステップ162SGS112)。その後、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップ162SGS113)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図35に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップ162SGS113の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか否かを判定する(ステップ162SGS114)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップ162SGS114;Y)始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップ162SGS115)、ステップ162SGS104の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップ162SGS114;N)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップ162SGS116)、始動入賞処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図41−15(A)は、入賞時乱数値判定処理として、図41−14のステップ162SGS112にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。本特徴部162SGにおいて、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、後述する特別図柄通常処理(図36のステップS110、図41−16)により、特図表示結果(特別図柄の可変表示結果)を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの判定が行われる。また、後述する変動パターン設定処理(図36のステップS111、図41−17)において、飾り図柄の可変表示態様を具体的に規定する変動パターンの判定などが行われる。他方、これらの判定とは別に、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口または第2始動入賞口)にて検出されたタイミングで、CPU103がステップ162SGS112の入賞時乱数値判定処理を実行することにより、特図表示結果として大当り図柄を停止表示すると判定されるか否かの判定や、飾り図柄の可変表示態様がスーパーリーチを伴う所定表示態様となるか否かの判定などを行う。これにより、始動入賞口に進入した遊技球の検出に基づく特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるより前、つまり、該可変表示の開始時に大当りとするか否かが決定されるよりも前に、特図表示結果が「大当り」となることや、飾り図柄の可変表示態様がいずれのカテゴリの可変表示態様となるかを判定し、この判定結果に基づいて、演出制御用CPU120などにより、後述するように、先読予告演出等の予告演出が実行されるようになる。
図41−15(A)に示す入賞時乱数値判定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(CPU103)は、まず、例えば遊技制御フラグ設定部162SG152などに設けられた時短フラグや確変フラグの状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機162SG001における現在の遊技状態を特定する(ステップ162SGS121)。CPU103は、確変フラグがオン状態であるときには確変状態であることを特定し、確変フラグがオフであり時短フラグがオン状態であるときには時短状態であることを特定し、確変フラグと時短フラグがともにオフであるときには通常状態であることを特定すればよい。
ステップ162SGS121の処理に続いて、図41−4に示す表示結果判定テーブル1を選択してセットする(ステップ162SGS122)。その後、図41−14のステップ162SGS109にて抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが所定の大当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップ162SGS123)。大当り判定範囲には、ステップ162SGS122の処理により選択された表示結果判定テーブル1において「大当り」の特図表示結果に割り当てられた個々の判定値が設定され、CPU103が乱数値MR1と各判定値とを逐一比較することにより、乱数値MR1と合致する判定値の有無を判定できればよい。あるいは、大当り判定範囲に含まれる判定値の最小値(下限値)と最大値(上限値)とを示す数値を設定して、CPU103が乱数値MR1と大当り判定範囲の最小値や最大値とを比較することにより、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であるか否かを判定できればよい。このとき、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であると判定されることにより、その乱数値MR1を含む保留データに基づく可変表示結果が「大当り」に決定されると判定できる。
ステップ162SGS123にて大当り判定範囲内ではないと判定された場合、つまり、可変表示において大当りとならないと判定された場合には(ステップ162SGS123;N)、図41−4に示す表示結果判定テーブル2を選択してセットする(ステップ162SGS124)。その後、図41−14のステップ162SGS109にて抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが所定の小当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップ162SGS125)。
乱数値MR1を示す数値データが所定の小当り判定範囲内である場合、つまり、可変表示において小当りとなると判定された場合には(ステップ162SGS125;Y)、可変表示結果が「小当り」となることに応じた図柄指定コマンドである第6図柄指定コマンドの送信設定を実行し(ステップ162SGS126)、特殊当り用変動パターン判定テーブルを選択してセットする(ステップ162SGS127)して、ステップ162SGS138に進む。
乱数値MR1を示す数値データが所定の小当り判定範囲内でない場合、つまり、可変表示において可変表示結果が「はずれ」となる場合には、可変表示結果が「はずれ」となることに応じた図柄指定コマンドである第1図柄指定コマンドの送信設定を実行し(ステップ162SGS128)、時短フラグがオン状態であるか否か、つまり、現在の遊技状態が時短状態であるか否かを判定する(ステップ162SGS129)。時短フラグがオフである場合は(ステップ162SGS129;N)、はずれ用変動パターン判定テーブルAを選択してセットし、時短フラグがオン状態である場合は(ステップ162SGS129;Y)、はずれ用変動パターン判定テーブルDを選択してセットする(ステップ162SGS131)。尚、はずれ用変動パターン判定テーブルAは、保留記憶数が2個以下である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルである。また、はずれ用変動パターン判定テーブルDは、遊技状態が時短制御の実行されている高ベース状態である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルである。
尚、本特徴部162SGでは、これらのはずれ用変動パターン判定テーブルAやはずれ用変動パターン判定テーブルDに加えて、保留記憶数が3個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルBと、保留記憶数が4個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルCが予め用意されているが、図41−7に示すように、これらはずれ用変動パターン判定テーブルA〜Cのうち、はずれ用変動パターン判定テーブルAでは、非リーチの変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち0〜599までの600個の判定値が割り当てられており、はずれ用変動パターン判定テーブルB,Cでは、非リーチの変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち0〜Aを超える値が割り当てられている。一方、はずれ用変動パターン判定テーブルA〜Cでは、スーパーリーチの変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち901〜997までの97小の判定値が割り当てられている。
このため、ステップ162SGS126においてはずれ用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターンを判定することで、非リーチとスーパーリーチの判定は、該判定後に保留記憶数が変化しても必ず非リーチまたはスーパーリーチの変動パターンとなるので、始動入賞時の判定においては、はずれ用変動パターン判定テーブルAを用いて判定するようになっている。
また、ステップ162SGS123にて大当り判定範囲内であると判定された場合、つまり、可変表示時に大当りとなると判定された場合には(ステップ162SGS123;Y)、図41−15(A)に示すように、大当り種別判定用の乱数値MR2に基づいて、大当り種別を判定する(ステップ162SGS132)。このとき、CPU103は、始動口バッファ値に対応して特定される変動特図(「1」に対応する「第1特図」または「2」に対応する「第2特図」)に応じて、大当り種別判定テーブルを構成するテーブルデータから大当り種別判定用テーブルデータを選択する。そして、選択した大当り種別判定用テーブルデータを参照することにより、大当り種別が複数種別のいずれに判定されるかを判定する。
また、判定した大当り種別に応じた図柄指定コマンド、つまり、確変大当りAである場合には第2図柄指定コマンド、確変大当りBである場合には第3図柄指定コマンド、確変大当りCである場合には第4図柄指定コマンド、非変大当りである場合には第5図柄指定コマンドの送信設定を実行し(ステップ162SGS133)、その後、判定した大当り種別が、非確変大当りであるか否かを判定する(ステップ162SGS134a)。判定した大当り種別が非確変大当りである場合(ステップ162SGS134a;Y)は、大当り変動パターンを判定するためのテーブルとして、大当り用変動パターン判定テーブルAを選択してセットして(ステップ162SGS135)、ステップ162SGS138に進む。
また、判定した大当り種別が非確変大当りでない場合(ステップ162SGS134a;N)は、更に、判定した大当り種別が、確変大当りAまたは確変大当りBであるか否かを判定する(ステップ162SGS134b)。
判定した大当り種別が確変大当りAまたは確変大当りBである場合(ステップ162SGS134b;Y)は、大当り変動パターンを判定するためのテーブルとして、大当り用変動パターン判定テーブルBを選択してセットして(ステップ162SGS136)、ステップ162SGS138に進む。
判定した大当り種別が確変大当りAまたは確変大当りBでない場合(ステップ162SGS134b;N)、つまり、判定した大当り種別が確変大当りCである場合には、特殊当り用変動パターン判定テーブルを選択してセットして(ステップ162SGS137)、ステップ162SGS138に進む。
ステップ162SGS127,ステップ162SGS130,ステップ162SGS131,ステップ162SGS135,ステップ162SGS136,ステップ162SGS137の処理のいずれかを実行した後には、これらの各ステップにおいてセットされた各変動パターン判定テーブルと変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データとを用いて、乱数値MR3が含まれる判定値の範囲に応じた変動カテゴリを判定する(ステップ162SGS138)。本特徴部162SGでは、図41−15(B)に示すように、少なくとも可変表示結果が「はずれ」となる場合に、合計保留記憶数にかかわらず共通して「非リーチ」の可変表示態様となる変動カテゴリと、「スーパーリーチ」の可変表示態様となる変動カテゴリと、「非リーチ」と「スーパーリーチ」以外の可変表示態様(例えばノーマルリーチ)となる「その他」の変動カテゴリと、を設け、乱数値MR3に基づいて、このような変動カテゴリに決定されるか否かを判定できればよい。
その後、ステップ162SGS138の処理による判定結果に応じた変動カテゴリ指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップ162SGS132)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
図41−16は、特別図柄通常処理として、図36のS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図41−16に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップ162SGS141)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップ162SGS141の処理では、遊技制御カウンタ設定部162SG154に記憶されている第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップ162SGS141にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップ162SGS141;N)、第2特図保留記憶部162SG151Bにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップ162SGS142)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップ162SGS142の処理に続いて、第2特図保留記憶数カウント値や合計保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数と合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部162SG151Bのデータを更新する。具体的には、第2特図保留記憶部162SG151Bにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップ162SGS143)。
その後、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新した後(ステップ162SGS144)、ステップ162SGS149に移行する。
一方、ステップ162SGS141にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップ162SGS141;Y)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップ162SGS145)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップ162SGS145の処理では、遊技制御カウンタ設定部162SG154にて第1保留記憶数カウンタが記憶する第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップ162SGS145の処理は、ステップ162SGS141にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
尚、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるものに限定されず、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が進入(通過)して始動入賞が発生した順に、特図ゲームの実行が開始されるようにしてもよい。この場合には、始動入賞が発生した順番を特定可能なデータを記憶するテーブルを設けて、その記憶データから第1特図と第2特図のいずれを用いた特図ゲームの実行を開始するかを決定できればよい。
ステップ162SGS145にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップ162SGS145;N)、第1特図保留記憶部162SG151Aにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップ162SGS146)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップ162SGS146の処理に続いて、第1特図保留記憶数カウント値や合計保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数と合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部162SG151Aのデータを更新する。具体的には、第1特図保留記憶部162SG151Aにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップ162SGS147)。
その後、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「1」に更新した後(ステップ162SGS148)、ステップ162SGS149に移行する。
ステップ162SGS149においては、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を「大当り」と「はずれ」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、図41−4に示す表示結果判定テーブル1を選択してセットする。続いて、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データを、「大当り」や「はずれ」の各特図表示結果に割り当てられた判定値と比較して、特図表示結果を「大当り」と「はずれ」のいずれとするかを決定する(ステップ162SGS150a)。尚、このステップ162SGS150aにおいては、その時点の遊技状態が、確変フラグがオン状態である高確状態(確変状態)であれば、特図表示結果判定用の乱数値MR1が高確状態(確変状態)に対応する10000〜12180の範囲に該当すれば「大当り」と判定し、該当しなければ「はずれ」と判定する。また、確変フラグがオフである低確状態であれば、特図表示結果判定用の乱数値MR1が1〜219の範囲に該当すれば「大当り」と判定し、該当しなければ「はずれ」と判定する。
このように、ステップ162SGS149で選択される表示結果判定テーブル1においては、その時点の遊技状態(高確、低確)に対応して異なる判定値が「大当り」に割り当てられていることから、ステップ162SGS150aの処理では、特図ゲームなどの可変表示が開始されるときの遊技状態が高確状態であるか否かに応じて、異なる判定用データ(判定値)を用いて特図表示結果を「大当り」とするか否かが決定されることで、遊技状態が高確状態である場合には、低確状態である場合よりも高確率で「大当り」と判定(決定)される。
ステップ162SGS150aにて「大当り」であると判定された場合には(ステップ162SGS150a;Y)、遊技制御フラグ設定部162SG152に大当りフラグをオン状態とする(ステップ162SGS152)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図41−5(A)に示す大当り種別判定テーブルを選択してセットする(ステップ162SGS153)。こうしてセットされた大当り種別判定テーブルを参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データと、大当り種別判定テーブルにおいて「非確変大当り」、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」の各大当り種別に割り当てられた判定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を複数種別のいずれとするかを決定する(ステップ162SGS154)。
ステップ162SGS154の処理にて大当り種別を決定することにより、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を、時短状態と、時短状態よりも遊技者にとって有利度が高い確変状態とのうち、いずれの遊技状態に制御するかが、可変表示結果としての確定特別図柄が導出される以前に決定されることになる。こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部162SG155に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(ステップ162SGS155)、決定された大当り種別を記憶する。一例として、大当り種別が非確変大当りに対応する「非確変大当り」であれば大当り種別バッファ値を「0」とし、確変大当りAに対応する「確変A」であれば「1」とし、確変大当りBに対応する「確変B」であれば「2」とし、確変大当りCに対応する「確変C」であれば「3」とすればよい。
一方、ステップ162SGS150aにて「大当り」ではないと判定された場合には(ステップ162SGS150a;N)、S150bに進んで、図41−4に示す表示結果判定テーブル2を選択してセットする。続いて、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データを、「小当り」の各特図表示結果に割り当てられた判定値と比較して、特図表示結果を「小当り」とするか否かを決定する(ステップ162SGS150c)。尚、ステップ162SGS150cにおいては、変動特図が第1特図である場合には、第1特図に対応する判定値を用いて特図表示結果を「小当り」とするか否かを決定し、変動特図が第2特図である場合には、第2特図に対応する判定値を用いて特図表示結果を「小当り」とするか否かを決定する。
ステップ162SGS150cにおいて特図表示結果を「小当り」とすると決定された場合には(ステップ162SGS150c;Y)、遊技制御フラグ設定部162SG152に設けられた小当りフラグをオン状態にする(ステップ162SGS151)。
一方、ステップ162SGS150cにおいて特図表示結果を「小当り」とすると決定しなかった場合には(ステップ162SGS150c;N)、ステップ162SGS156に進む。
ステップ162SGS156においては、大当り遊技状態に制御するか否か(大当りフラグがオン状態にされているか否か)の事前決定結果、小当り遊技状態に制御するか否か(小当りフラグがオン状態にされているか否か)の事前決定結果、更には、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する。一例として、特図表示結果を「はずれ」とする旨の事前決定結果に対応して、はずれ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、ステップ162SGS150aにて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップ162SGS154における大当り種別が「確変大当りA」である場合には「7」の数字を示す特別図柄を確定特別図柄に設定する。また、大当り種別が「確変大当りB」である場合には、「5」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別が「非確変大当り」である場合には、「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別が「確変大当りC」である場合には、「1」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、特図表示結果を「小当り」とする旨の事前決定結果に対応して、小当り図柄となる「2」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。尚、これら確定特別図柄は一例であり、これら以外の確定特別図柄を設定してもよいし、確定特別図柄として複数種類の図柄を設定するようにしてもよい。
ステップ162SGS156にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップ162SGS157)、特別図柄通常処理を終了する。
尚、ステップ162SGS145にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップ162SGS145;Y)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップ162SGS158)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、既に、客待ちデモ指定コマンドを送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図41−17は、変動パターン設定処理として、図36のステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図41−17に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオン状態にされているか否かを判定する(ステップ162SGS161)。そして、大当りフラグがオン状態にされていれば(ステップ162SGS161;Y)、大当り種別バッファ値から大当り種別を特定する(ステップ162SGS162)。
そして、特定した大当り種別が「確変大当りC」であるか否かを判定し(ステップ162SGS163)、「確変大当りC」ではない場合、つまり、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「非確変大当り」のいずれかである場合には(ステップ162SGS163;N)、特定した大当り種別に応じて大当り用変動パターン判定テーブルAまたは大当り用変動パターン判定テーブルBを選択してセットする。具体的には、特定した大当り種別が「非確変大当り」である場合には、大当り用変動パターン判定テーブルAを選択してセットし、特定した大当り種別が「確変大当りA」または「確変大当りB」である場合には、大当り用変動パターン判定テーブルBを選択してセットする。
一方、特定した大当り種別が「確変大当りC」である場合には(ステップ162SGS163;Y)、特殊当り用変動パターン判定テーブルを選択してセットする(ステップ162SGS165)。
ステップ162SGS161における判定において、大当りフラグがオン状態にされていなければ(ステップ162SGS161;N)、更に、小当りフラグがオン状態にされているか否かを判定する(ステップ162SGS166)。小当りフラグがオン状態にされている場合には(ステップ162SGS166;Y)、特殊当り用変動パターン判定テーブルを選択してセットし(ステップ162SGS167)、ステップ162SGS175に進む。
一方、小当りフラグがオフである場合には(ステップ162SGS166;N)、遊技制御フラグ設定部162SG152に時短フラグがオン状態にされているか否かを判定することにより、遊技状態が確変状態や時短状態で時短制御が行われる時短制御中であるか否かを判定する(ステップ162SGS168)。そして、時短フラグがオン状態にされていれば(ステップ162SGS168;Y)、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、はずれ用変動パターン判定テーブルDを選択してセットする(ステップ162SGS169)。
一方、時短制御中ではないとき、つまり、時短フラグがオン状態にされていないときには(ステップ162SGS168;N)、例えば遊技制御カウンタ設定部162SG154に設けられた、変動特図の保留記憶数カウンタの格納値を読み取ることなどにより、変動特図の保留記憶数を特定し、該特定した変動特図の保留記憶数が1または2であるか否かを判定する(ステップ162SGS170)。
特定した変動特図の保留記憶数が1または2である場合(ステップ162SGS170;N)には、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、はずれ用変動パターン判定テーブルAを選択してセットする(ステップ162SGS171)。
また、特定した変動特図の保留記憶数が1または2ではない場合には(ステップ162SGS170;N)、特定した変動特図の保留記憶数が3であるか否かを更に判定する(ステップ162SGS172)。
特定した変動特図の保留記憶数が3である場合(ステップ162SGS172;Y)には、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、はずれ用変動パターン判定テーブルBを選択してセットする(ステップ162SGS173)。
また、特定した変動特図の保留記憶数が3ではない場合、つまり、特定した変動特図の保留記憶数が4である場合(ステップ162SGS172;N)には、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、はずれ用変動パターン判定テーブルCを選択してセットして(ステップ162SGS174)、ステップ162SGS175に進む。
ステップ162SGS164,ステップ162SGS165,ステップ162SGS167,ステップ162SGS169,ステップ162SGS171,ステップ162SGS173,ステップ162SGS174の処理のいずれかを実行した後には、例えば変動用乱数バッファなどに格納されている変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどに基づき、選択(セット)された大当り用変動パターン判定テーブル、特殊当り用変動パターン判定テーブル、またははずれ用変動パターン判定テーブルA〜Dのいずれかを参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップ162SGS175)。尚、この場合において決定される変動パターンは、同じ変動パターンであっても、その時点の出玉状態フラグの値が、「1」である場合には、第1高出玉状態に対応する第1段階の延長調整がされた可変表示時間の変動パターンが決定されることになるとともに、その時点の出玉状態フラグの値が「2」である場合には、第2高出玉状態に対応する第2段階の延長調整がされた可変表示時間の変動パターンが決定されることになる。
つまり、ステップ162SGS175においては、出玉状態フラグの値に応じて可変表示時間の変動パターンが決定される。
尚、大当りフラグがオフであるときには、ステップ162SGS175の処理にて変動パターンを決定することにより、飾り図柄の可変表示態様を「リーチ」とするか否かが決定される。即ち、ステップ162SGS170の処理には、可変表示結果が「はずれ」となる場合に、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを決定する処理が含まれている。
ステップ162SGS175にて変動パターンを決定した後には、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップ162SGS176)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップ162SGS176の処理に続いて、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップ162SGS177)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果指定コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を示す設定データを、遊技制御バッファ設定部162SG155に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果指定コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、遊技制御バッファ設定部162SG155に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。
ステップ162SGS177の処理を実行した後、ステップ162SGS175にて決定した変動パターンについて、出玉状態フラグの値に対応した特別図柄の可変表示時間である特図可変表示時間を設定する(ステップ162SGS178)。特別図柄の可変表示時間となる特図可変表示時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示を開始してから可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が停止表示されるまでの所要時間である。その後、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップ162SGS179)、変動パターン設定処理を終了する。
ステップ162SGS177でのコマンド送信設定に基づいて、変動パターン設定処理が終了してから図35に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されるごとに、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果指定コマンド、第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンドが、順次に送信されることになる。尚、これらの演出制御コマンドが送信される順番は任意に変更可能であり、例えば可変表示結果指定コマンドを最初に送信してから、第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、遊技状態指定コマンド、第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンドの順などで送信されるようにしてもよい。
図41−18は、特別図柄停止処理として、図36のステップS113にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU103は、ステップS113の特別図柄変動処理で参照される終了フラグをオン状態として特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bに停止図柄を停止表示する制御を行う(ステップ162SGS180)。尚、変動特図指定バッファ値が第1特図を示す「1」である場合には、第1特別図柄表示装置4Aでの第1特別図柄の変動を終了させ、変動特図指定バッファ値が第2特図を示す「2」である場合には、第2特別図柄表示装置4Bでの第2特別図柄の変動を終了させる。また、演出制御基板12に図柄確定コマンドを送信する制御を行う(ステップ162SGS181)。そして、大当りフラグがオン状態にされているか否かを判定し(ステップ162SGS182)、大当りフラグがオフにされている場合(ステップ162SGS182;N)には、更に、小当りフラグがオン状態にされているか否かを判定する(ステップ162SGS183)。
小当りフラグがオン状態にされている場合には、演出制御基板12に、小当りに対応する当り開始5指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップ162SGS190a)。そして、小当り表示時間タイマに小当り表示時間に相当する値を設定する(ステップ162SGS190b)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、2回)をセットする(ステップ162SGS190c)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理(ステップS118)に対応した値である“8”に更新し(ステップ162SGS190d)、特別図柄停止処理を終了する。
一方、大当りフラグがオン状態にされている場合(ステップ162SGS182;Y)にCPU103は、確変フラグや時短フラグがオン状態にされていれば、確変フラグ及び時短フラグをクリアしてオフ状態とし(ステップ162SGS184)、演出制御基板12に、記憶されている大当りの種別に応じて当り開始1指定コマンド(確変大当りA)、当り開始2指定コマンド(確変大当りB)、当り開始3指定コマンド(確変大当りC)、当り開始4指定コマンド(非確変)を送信するための設定を行う(ステップ162SGS185)。
更にCPU103は、演出制御基板12に通常状態を示す遊技状態指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップ162SGS186)。
そして、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、画像表示装置5において報知するファンファーレ演出の実行期間に相当する時間)に相当する値を設定する(ステップ162SGS187)。この際、大当り表示時間タイマに設定される大当り表示時間としては、出玉状態フラグに応じた大当り表示時間が設定される。
具体的には、図41−21に示すように、出玉状態フラグの値が「0」であれば、低出玉状態に対応する非延長のファンファーレ演出期間である30000ミリ秒に対応した30000ミリ秒が大当り表示時間として設定される。
出玉状態フラグの値が「1」であれば、第1高出玉状態に対応する第1段階延長のファンファーレ演出期間である40000ミリ秒に対応した40000ミリ秒が大当り表示時間として設定され、出玉状態フラグの値が「2」であれば、第2高出玉状態に対応する第2段階延長のファンファーレ演出期間である60000ミリ秒に対応した60000ミリ秒が大当り表示時間として設定される。
そして、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、非確変大当りや確変大当りAの場合には10回、確変大当りBの場合には5回、確変大当りCの場合には2回)をセットした後(ステップ162SGS188)、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理(ステップS114)に対応した値である“4”に更新する(ステップ162SGS189)。
一方、小当りフラグがオフである場合には(ステップ162SGS183;N)、ステップ162SGS190においてCPU103は、時短回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する。尚、本特徴部162SGでは、特に図示していないが、CPU103は、大当り遊技終了処理において終了した大当り遊技の大当り種別が確変大当りAや確変大当りBであった場合は、確変フラグと時短フラグの両方をオン状態とする(遊技状態を高確高ベース状態に制御する)とともに時短回数カウンタの値として「0」をセットし、大当り遊技終了処理において終了した大当り遊技の大当り種別が確変大当りCであった場合は、確変フラグをオン状態とする(遊技状態を高確低ベース状態に制御する)とともに時短回数カウンタの値として「0」をセットする。そして、CPU103は、大当り遊技終了処理において終了した大当り遊技の大当り種別が非確変大当りであった場合は、時短フラグをオン状態とするとともに時短回数カウンタの値として「100」をセットするようになっている。時には、ステップ162SGS196に進む。
一方、時短回数カウンタの値が「0」でない場合(ステップ162SGS190;N)、つまり、時短回数が残存している高ベース状態である場合には、該時短回数カウンタの値を−1する(ステップ162SGS191)。そして、減算後の時短回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(ステップ162SGS193)、「0」でない場合(ステップ162SGS193;N)にはステップ162SGS196に進み、時短回数カウンタの値が「0」である場合(ステップ162SGS193;Y)には、時短制御を終了させるために、時短フラグをクリアしてオフ状態とした後(ステップ162SGS194)、確変フラグまたは時短フラグの状態に対応した遊技状態(具体的には低確低ベース)に対応した遊技状態指定コマンドの送信設定を行った後(ステップ162SGS195)、ステップ162SGS196に進む。尚、ステップ162SGS195の実行に伴って、連荘回数もリセットされる。
そして、判定後可変表示残回数更新処理を実行する(ステップ162SGS196)。この判定後可変表示残回数更新処理においては、判定後可変表示残回数が「0」であるか否かを判定し、「0」でない場合(残回数が存在する場合)に、残回数を1減算更新し、「0」である場合には、該判定後可変表示残回数更新処理を終了する。
次いで、ステップ162SGS197では、特図プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新してから、当該特別図柄停止処理を終了する。
図41−19は、大当り終了処理として、図36のS117にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了表示タイマが動作中、つまりタイマカウント中であるか否かを判定する(ステップ162SGS201)。大当り終了表示タイマが動作中でない場合(ステップ162SGS201;N)には、大当り終了表示タイマに、画像表示装置5において大当り終了表示を行うエンディング演出の実行期間に相当する値を大当り終了表示時間として設定し(ステップ162SGS202)、処理を終了する。
この際、大当り終了表示タイマに設定される大当り終了表示時間としては、出玉状態フラグに応じた大当り終了表示時間が設定される。具体的には、図41−21に示すように、出玉状態フラグの値が「0」であれば、低出玉状態に対応する非延長のエンディング演出期間である60000ミリ秒に対応したタイマ値が設定される。また、出玉状態フラグの値が「1」であれば、第1高出玉状態に対応する第1段階延長のエンディング演出期間である70000ミリ秒に対応したタイマ値が設定され、出玉状態フラグの値が「2」であれば、第2高出玉状態に対応する第2段階延長のエンディング演出期間である90000ミリ秒に対応したタイマ値が設定される。
一方、大当り終了表示タイマが動作中である場合(ステップ162SGS201;Y)には、大当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップ162SGS203)。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、即ち、大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップ162SGS204)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップ162SGS204;Y)、CPU103は、記憶されている大当り種別が非確変大当りであるかを判定する(ステップ162SGS205)。
記憶されている大当り種別が非確変大当りでない場合(ステップ162SGS205;N)には、更に、記憶されている大当り種別が確変大当りCであるか否かを判定する(ステップ162SGS206)。
記憶されている大当り種別が確変大当りCである場合には(ステップ162SGS206;Y)、確変フラグをオン状態にした後(ステップ162SGS210)、ステップ162SGS213に進む。
一方、記憶されている大当り種別が確変大当りCでない場合、つまり、大当り種別が確変大当りAまたは確変大当りBである場合には(ステップ162SGS206;N)、確変フラグをオン状態にし(ステップ162SGS207)、時短フラグをオン状態にし(ステップ162SGS208)、時短回数カウンタに「0」をセットした後(ステップ162SGS209)、ステップ162SGS213に進む。
一方、大当り種別が非確変大当りである場合には(ステップ162SGS205;Y)には、ステップ162SGS211とステップ162SGS212を実行することで、時短フラグをオン状態にするとともに時短回数カウンタに「100」をセットした後、ステップ162SGS213に進む。
ステップ162SGS213では、大当りフラグをオフ状態とし、大当り種別に応じた大当り終了指定コマンドの送信設定を行う(ステップ162SGS214)。そして、オン状態にされた確変フラグや時短フラグに基づく遊技状態を演出制御基板12に通知するための遊技状態指定コマンドの送信設定を行う(ステップ162SGS215)。
そして、連荘回数と判定後連荘回数の更新処理を実行する(ステップ162SGS216)。この更新処理では、具体的には、終了した大当りが、前述したように低ベース状態において発生した初大当りであるか、高ベース状態において発生した連荘大当りであるのかを、例えば、終了した大当りの発生前の状態に対応する大当り開始前状態フラグの値(低ベースであれば「0」、高ベースであれば「1」)から特定し、初大当りである場合には、連荘回数に「1」をセットする。一方、連荘大当りの場合には、既に、連荘回数が「0」以外の値となっていることから、該連荘回数に1を加算更新する。また、連荘大当りの場合には、判定後連荘回数に初期値がセットされていれば、判定後連荘回数に1を加算更新する。
そして、特図プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新する(ステップ162SGS217)。
尚、本特徴部162SGでは、特に図示しないが、CPU103は、大当り開放後処理(ステップS116)においてラウンドの実行回数が設定された上限回数に到達していない場合、出玉状態フラグの値に応じたインターバル期間タイマを設定する。具体的には、図41−21に示すように、出玉状態フラグの値が「0」であれば、低出玉状態に対応する非延長のインターバル期間である5000ミリ秒に対応したタイマ値を設定する。また、出玉状態フラグの値が「1」であれば、第1高出玉状態に対応する第1段階延長のインターバル期間である6000ミリ秒に対応したタイマ値を設定する。また、出玉状態フラグの値が「2」であれば、第2高出玉状態に対応する第2段階延長のインターバル期間である7000ミリ秒に対応したタイマ値を設定する。
CPU103は、これらタイマ値をインターバル期間タイマに設定した後は、大当り開放後処理を実行する毎にインターバル期間タイマの値を減算更新していき、該インターバル期間タイマがタイマアウトしたことに基づいて大入賞口の開放制御を行うとともに、特図プロセスの値を大当り開放中処理に応じた値に更新する、つまり、新たなラウンド遊技を開始する。
このように、本特徴部162SGでは、図41−20に示すように、大当り図柄が導出表示されてから該大当り図柄の導出表示に基づく大当り遊技の終了までの期間においては、出玉状態フラグの値にかかわらず一定の開放期間(例えば、29秒)が経過するか、一定数(例えば、10球)の遊技球が大入賞口に入賞するまでラウンド遊技が継続するので、出玉状態フラグの値に応じて各ラウンド遊技において払い出し可能な賞球数自体は変化しない。一方で、図41−20及び図41−21に示すように、大入賞口が閉鎖されていることにより遊技球が大入賞口に入賞不能である、つまり、賞球を獲得不能であるファンファーレ演出期間、インターバル期間、エンディング演出期間については、出玉状態フラグの値が0→1→2と変化していくに従って長期化していく。
このため、各ラウンド遊技において払い出し可能な賞球数が出玉状態フラグの値に応じて変化しないことにより遊技者が獲得可能な賞球数が減少してしまうことを防ぎつつ、遊技球が大入賞口に入賞不能な期間であるファンファーレ演出期間、インターバル期間、エンディング演出期間を出玉状態フラグの値に応じて変化(長期化)させていくことで、単位時間あたりに払い出される賞球数を抑えることが可能となっている。
次に、演出制御用CPU120が実行可能な処理について説明する。
図41−22は、コマンド解析処理として、図38のステップS75にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図41−22に示すコマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出制御コマンド受信用バッファの記憶内容を確認することなどにより、中継基板15を介して伝送された主基板11からの受信コマンドがあるか否かを判定する(ステップ162SGS221)。
ステップ162SGS221にて受信コマンドがある場合には(ステップ162SGS221;Y)、例えば受信コマンドのMODEデータを確認することなどにより、その受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップ162SGS222)。そして、第1始動口入賞指定コマンドであるときには(ステップ162SGS222;Y)、第1保留記憶数通知待ち時間を設定する(ステップ162SGS223)。例えば、ステップ162SGS223の処理では、第1保留記憶数通知コマンドの受信待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、演出制御タイマ設定部162SG192に設けられたコマンド受信制御タイマにセットされればよい。
ステップ162SGS222にて受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドではない場合には(ステップ162SGS222;N)、その受信コマンドは第2始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップ162SGS224)。そして、第2始動口入賞指定コマンドであるときには(ステップ162SGS224;Y)、第2保留記憶数通知待ち時間を設定する(ステップ162SGS225)。例えば、ステップ162SGS225の処理では、第2保留記憶数通知コマンドの受信待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、コマンド受信制御タイマにセットされればよい。
ステップ162SGS224にて受信コマンドが第2始動口入賞指定コマンドではない場合には(ステップ162SGS224;N)、その受信コマンドは図柄指定コマンドであるか否かを判定する(ステップ162SGS226)。ステップ162SGS226にて受信コマンドが図柄指定コマンドではない場合には(ステップ162SGS226;N)、その受信コマンドは変動カテゴリコマンドであるか否かを判定する(ステップ162SGS227)。ステップ162SGS227にて受信コマンドが変動カテゴリコマンドではない場合には(ステップ162SGS227;N)、その受信コマンドは第1保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(ステップ162SGS228)。そして、第1保留記憶数通知コマンドであるときには(ステップ162SGS228;Y)、例えばコマンド受信制御タイマによる計時動作を初期化することなどにより、第1保留記憶数通知待ち時間をクリアする(ステップ162SGS229)。
ステップ162SGS228にて受信コマンドが第1保留記憶数通知コマンドではない場合には(ステップ162SGS228;N)、その受信コマンドは第2保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(ステップ162SGS230)。そして、第2保留記憶数通知コマンドであるときには(ステップ162SGS230;Y)、例えばコマンド受信制御タイマによる計時動作を初期化することなどにより、第2保留記憶数通知待ち時間をクリアする(ステップ162SGS231)。
そして、ステップ162SGS229,ステップ162SGS231の処理のいずれかを実行した後は、格納したエントリの表示未決定フラグに、保留表示態様が未決定である旨を示す「1」をセットする(表示未決定フラグをオン状態とする)とともに、未受信のコマンドが有れば演出制限フラグに「1」をセットする(表示制限フラグをオン状態にする)(ステップ162SGS232)。
ステップ162SGS226にて受信コマンドが図柄指定コマンドである場合や(ステップ162SGS226;Y)、ステップ162SGS227にて受信コマンドが変動カテゴリコマンドである場合(ステップ162SGS227;Y)、あるいはステップ162SGS223,ステップ162SGS225,ステップ162SGS232の処理のいずれかを実行した後には、受信コマンドを図示しない始動入賞時受信コマンドバッファ162SG194Aにおける空き領域の先頭に格納し(ステップ162SGS233)、ステップ162SGS221の処理に戻る。
尚、可変表示開始コマンド(第1可変表示開始コマンドまたは第2可変表示開始コマンド)とともに保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)を受信した場合には、保留記憶数通知コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ162SG194Aに格納しないようにしてもよい。即ち、始動入賞の発生に対応して受信した演出制御コマンドを、始動入賞時受信コマンドバッファ162SG194Aにおける空き領域の先頭から順次に格納することができればよい。
ステップ162SGS230にて受信コマンドが第2保留記憶数通知コマンドではない場合には(ステップ162SGS230;N)、その他の受信コマンドに応じた設定を行ってから(ステップ162SGS234)、ステップ162SGS221の処理に戻る。例えば、受信コマンドが出玉状態指定コマンドである場合、演出制御用CPU120は、ステップ162SGS234の処理において、該出玉状態指定コマンドから出玉状態を特定するとともに、該特定した出玉状態に応じたフラグをオン状態とする等の処理を実行すればよい。このようにすることで、演出制御用CPU120は、該フラグを参照することによって出玉状態を特定することが可能とする。
尚、ステップ162SGS221においてコマンド受信バッファに受信コマンドが無い場合(ステップ162SGS221;N)は、第1保留記憶数通知待ち時間または第2保留記憶数通知待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップ162SGS237)。第1保留記憶数通知待ち時間または第2保留記憶数通知待ち時間が経過していない場合(ステップ162SGS237;N)はコマンド解析処理を終了し、第1保留記憶数通知待ち時間または第2保留記憶数通知待ち時間が経過した場合(ステップ162SGS237;Y)は、該当する格納未完了のエントリの表示未決定フラグを演出制限フラグに「1」をセットし(表示未決定フラグをオン状態にし)、コマンド解析処理を終了する。
図41−23は、先読予告設定処理として、図39のステップS161にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図41−23に示す先読予告設定処理において、演出制御用CPU120は、先ず、始動入賞時受信コマンドバッファ162SG194Aをチェックし(ステップ162SGS241)、始動入賞時のコマンドの新たな格納が有るか否かを、表示未決定フラグがオン状態であるエントリが有るか否かにより判定する(ステップ162SGS242a)。
表示未決定フラグがオン状態であるエントリが無い場合は(ステップ162SGS242a;N)、ステップ162SGS252に進み、表示未決定フラグがオン状態であるエントリが有る場合は(ステップ162SGS242a;Y)、さらに、判定後可変表示残回数が先読み制限回数以下であるか否かを判定する(ステップ162SGS242b)。判定後可変表示残回数が先読み制限回数以下である場合(ステップ162SGS242b;Y)は、ステップ162SGS250に進むことで、後述するように、通常の表示態様に対応する「0」が、保留表示フラグにセットされる。
また、判定後可変表示残回数が先読み制限回数よりも多い場合(ステップ162SGS242b;N)は、当該エントリの演出制限フラグがオン状態であるか否か(「1」がセットされているか否か)を判定する(ステップ162SGS242c)。演出制限フラグがオン状態である場合には(ステップ162SGS242c;Y)、ステップ162SGS250に進むことで、後述するように、通常の表示態様に対応する「0」が、保留表示フラグにセットされる。
一方、演出制限フラグがオフである場合には(ステップ162SGS242b;N)、該エントリの図柄指定コマンドが第4図柄指定または第6図柄指定コマンドであるか否か、つまり、図柄指定コマンドが確変大当りCまたは小当りを示す図柄指定コマンドであるか否かを判定する(ステップ162SGS243a)。図柄指定コマンドが確変大当りCまたは小当りを示す図柄指定コマンドである場合には(ステップ162SGS243a;Y)、ステップ162SGS250に進むことで、後述するように、通常の表示態様に対応する「0」が、保留表示フラグにセットされる。つまり、確変大当りCまたは小当りとなる保留記憶については、先読予告演出を実行しないようになっている。
一方、図柄指定コマンドが確変大当りCまたは小当りを示す図柄指定コマンドでない場合には、該エントリの図柄指定コマンドが第1図柄指定コマンドであるか否か、つまり、図柄指定コマンドがはずれを示すコマンドであるか否かを判定する(ステップ162SGS243b)。該エントリの図柄指定コマンドが第1図柄指定コマンドでない場合、つまり、大当り(確変大当りA、確変大当りB、非確変大当りのいずれか)を示すコマンドである場合は(ステップ162SGS243b;N)、当該エントリの図柄指定コマンドから大当り種別を特定する(ステップ162SGS244)。
そして、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部162SG193のランダムカウンタなどから抽出した先読予告演出用の乱数値を示す数値データとステップ162SGS244において特定した大当り種別に基づいて、図示しない大当り時先読予告演出判定テーブルを参照することにより、先読予告演出を実行するか否かと、先読予告演出を実行する場合における表示パターンと、を決定する(ステップ162SGS245)。
ステップ162SGS245においては、例えば、図41−24(A)に示すような決定割合で先読予告演出の実行の有無と表示パターン(予告種別)とを決定する。図41−24(A)に示す決定割合の設定例では、ステップ162SGS244の処理において特定した大当り種別に応じて、先読予告演出の有無や表示パターン(予告種別)の決定割合を異ならせている。
具体的には、先読予告演出の表示パターン(予告種別)として、表示パターンα及び表示パターンβの2種類が設けられている。このうち、先読予告演出の表示パターンが表示パターンαに決定された場合には、保留記憶表示が白色の四角形(◇)で第1保留記憶表示エリア5Dまたは第2保留記憶表示エリア5Uに表示され、先読予告演出の表示パターン(予告種別)が表示パターンβに決定された場合には、保留記憶表示が白色の星形(☆)で第1保留記憶表示エリア5Dまたは第2保留記憶表示エリア5Uに表示される。
尚、可変表示結果が確変大当りC以外の大当りとなる場合は、先読予告演出が非実行に決定される場合が無く、必ず先読予告演出の実行が決定されて表示パターン(予告種別)として表示パターンαまたは表示パターンβのどちらかの表示パターン(予告種別)が決定される。
また、図41−24(A)に示すように、大当り種別が「確変大当りA」である場合には、表示パターン(予告種別)として表示パターンβが決定される割合は、表示パターンαが決定される割合よりも高く設定されている。一方で、大当り種別が「確変大当りB」または「非確変大当り」である場合には、表示パターン(予告種別)として表示パターンβが決定される割合は、表示パターンαが決定される割合よりも低く設定されている。
このような設定により、可変表示結果が「大当り」であり、かつ表示パターン(予告種別)として表示パターンβの表示が実行された場合は、表示パターンαの表示が実行された場合よりも大当り種別が確変大当りAである割合が高くなり、遊技者の確変大当りAとなることに対する期待感を高めることができる。
尚、本特徴部162SGでは、可変表示結果が確変大当りC以外の「大当り」である場合は、必ず先読予告演出の実行を決定することで保留記憶表示を白色の四角(◇)に表示する表示パターンαまたは白色の星形(☆)に表示する表示パターンβのいずれか一方の表示パターンを実行しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示結果が確変大当りC以外の「大当り」である場合であっても、可変表示結果が「はずれ」である場合と同様に先読予告演出の非実行を決定する場合を設けてもよい。
また、ステップ162SGS243bにおいて、表示未決定フラグがオン状態であるエントリの図柄指定コマンドが第1図柄指定コマンドである場合、つまり、はずれを示すコマンドである場合は(ステップ162SGS243b;Y)、表示未決定フラグがオン状態である当該エントリの変動カテゴリ指定コマンドが示す変動カテゴリを特定する(ステップ162SGS247)。具体的には、該エントリの変動カテゴリ指定コマンドがC600Hであれば、「非リーチ」の変動パターンのカテゴリであると特定し、C601Hであれば、「スーパーリーチ」の変動パターンのカテゴリであると特定し、C602Hであれば、ノーマルリーチを含む「その他」の変動パターンのカテゴリであると特定すればよい。
そして、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部162SG193のランダムカウンタなどから抽出した先読予告演出用の乱数値を示す数値データと、ステップ162SGS247において特定した変動パターンのカテゴリとに基づいて、図示しないはずれ時先読予告演出判定テーブルを参照することにより、先読予告演出を実行するか否かと、先読予告演出を実行する場合における表示パターン(予告種別)と、を決定する(ステップ162SGS248)。
ステップ162SGS248においては、例えば、図41−24(B)に示すような決定割合で先読予告演出の実行の有無と表示パターン(予告種別)とを決定する。図41−24(B)に示す決定割合の設定例では、ステップ162SGS247の処理において特定した変動パターンのカテゴリに応じて、先読予告演出の実行の有無や表示パターン(予告種別)の決定割合を異ならせている。
具体的には、表示パターン(予告種別)として、表示パターンα及び表示パターンβの2種類が設けられている。このうち、表示パターン(予告種別)が表示パターンαに決定された場合には、保留記憶表示が特定態様である白色の四角形(◇)で第1保留記憶表示エリア5Dまたは第2保留記憶表示エリア5Uに表示され、表示パターン(予告種別)が表示パターンβに決定された場合には、保留記憶表示が特定態様である白色の星形(☆)で第1保留記憶表示エリア5Dまたは第2保留記憶表示エリア5Uに表示される。尚、先読予告演出が非実行に決定される場合は、保留記憶表示が通常態様である丸型(○)で第1保留記憶表示エリア5Dまたは第2保留記憶表示エリア5Uに表示される。
図41−24(B)に示すように、可変表示結果が「はずれ」であり、変動パターンのカテゴリが「その他」である場合には、可変表示結果が「はずれ」であり、変動パターンのカテゴリが「非リーチ」である場合よりも先読予告演出が実行される割合(「予告演出なし」以外に決定される割合)が高く設定されている。また、可変表示結果が「はずれ」であり、変動パターンのカテゴリが「スーパーリーチ」である場合には、可変表示結果が「はずれ」であり、変動パターンのカテゴリが「その他」である場合よりも先読予告演出が実行される割合(「予告演出なし」以外に決定される割合)が高く設定されている。
可変表示結果が「はずれ」である場合において先読予告演出の実行が決定される際には、変動カテゴリが「その他」である場合には、変動パターンのカテゴリが「非リーチ」である場合よりも表示パターンαが決定される割合が高く設定されている。また、変動パターンのカテゴリが「スーパーリーチ」である場合には、変動パターンのカテゴリが「その他」である場合よりも表示パターンαが決定される割合が高く設定されている。更に、可変表示結果が「はずれ」である場合において先読予告演出の実行が決定される際には、変動パターンのカテゴリが「その他」である場合には、変動パターンのカテゴリが「非リーチ」である場合よりも表示パターンβが決定される割合が高く設定されており、変動パターンのカテゴリが「スーパーリーチ」である場合には、変動パターンのカテゴリが「その他」である場合よりも表示パターンβが決定される割合が高く設定されている。
尚、可変表示結果が「はずれ」である場合においては、変動パターンのカテゴリが「非リーチ」、「その他」、「スーパーリーチ」のいずれにおいても、先読予告演出が非実行に決定される割合が最も高く設定されており、先読予告演出が実行に決定され、かつ表示パターンβが決定される割合が最も低く設定されている。
更に、図41−24(A)に示すように、可変表示結果が「大当り」である場合においては、先読予告演出が非実行(予告演出なし)に決定されることがないとともに、先読予告演出が実行に決定され、かつ表示パターンαまたは表示パターンβが決定される割合は、可変表示結果が「はずれ」である場合のいずれの変動パターンのカテゴリにおける表示パターンαまたは表示パターンβが決定される割合よりも高く設定されている。
更に、可変表示結果が「はずれ(非リーチ)」、「はずれ(スーパーリーチ)」、「はずれ(その他)」である場合において、先読予告演出の実行が決定される際には、表示パターンαが決定される割合が、表示パターンβが決定される割合よりも高く設定されている。一方、可変表示結果が「大当り(確変A)」である場合において、先読予告演出の実行が決定される際には、表示パターンβが決定される割合が、表示パターンαが決定される割合よりも高く設定されている。
このような設定により、先読予告演出の表示パターン(予告種別)として表示パターンαまたは表示パターンβが実行(表示)された場合には、表示パターンαまたは表示パターンβが実行(表示)されない場合よりも可変表示結果が「大当り」となる可能性が高く、特に表示パターンβが実行(表示)された場合には、可変表示結果が「大当り」であり、かつ大当り種別が「確変大当りA」となる割合が高まるため、遊技者の期待感を高めることができる。
ステップ162SGS248の実行後、演出制御用CPU120は、ステップ162SGS247において先読予告演出の実行が決定されたか否か、つまり、表示パターン(予告種別)を表示パターンαと表示パターンβのいずれかに決定したか否かを判定する(ステップ162SGS249)。
ステップ162SGS245の実行後または先読予告演出の実行が決定された場合は(ステップ162SGS249;Y)、決定した表示パターン(予告種別)に対応するフラグ値を当該エントリの保留表示フラグにセットする(ステップ162SGS246)。具体的には、ステップ162SGS245またはステップ162SGS248において決定した表示パターン(予告種別)が保留記憶表示を「◇」で示す表示パターンαであれば当該エントリの保留表示フラグに「1」をセットし、ステップ162SGS245またはステップ162SGS248において決定した表示パターン(予告種別)が保留記憶表示を「☆」で示す表示パターンβであれば当該エントリの保留表示フラグに「2」をセットした後、ステップ162SGS251に進む。
また、ステップ162SGS249において、先読予告演出の実行が決定されていない場合は(ステップ162SGS249;N)、当該エントリの保留表示フラグに、白色の「○」を示す「0」をセットした後(ステップ162SGS250)、ステップ162SGS251に進む。
尚、ステップ162SGS246またはステップ162SGS250実行後、演出制御用CPU120は、当該エントリの表示未決定フラグの値を「0」に変更する(ステップ162SGS251)。その後、始動入賞時受信コマンドバッファ162SG194Aの記憶内容にもとづいて保留表示を更新する(ステップ162SGS252)。これにより、始動入賞時受信コマンドバッファ162SG194Aに新たに格納された保留記憶が、保留表示フラグにセットされた「0」、「1」、「2」のいずれかに対応した表示態様にて表示される。また、可変表示が実行されて、始動入賞時受信コマンドバッファ162SG194Aの記憶内容がシフトされた場合にも、該シフト後の始動入賞時受信コマンドバッファ162SG194Aの記憶内容に応じて、図41−25(A)に示すように、画像表示装置5の下方位置に設けられている第1保留記憶表示エリア5Dおよび第2保留記憶表示エリア5Uの保留表示が更新される。
具体的には、図41−25(B)に示すように、第1特図保留記憶数が1つであれば1つの保留記憶表示を表示する。この保留記憶表示の表示態様としては、該保留記憶に対応する保留表示フラグのフラグ値が「0」である場合には、図41−25(B)に示すように「○」の表示態様にて表示され、保留表示フラグのフラグ値が「1」である場合には、「◇」の表示態様にて表示され、保留表示フラグのフラグ値が「2」である場合には、「☆」の表示態様にて表示される。尚、第1特図保留記憶数が2つであれば、2つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様にて第1保留記憶表示エリア5Dに表示される。また、第1特図保留記憶数が3つであれば、3つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様にて第1保留記憶表示エリア5Dに表示される。また、第1特図保留記憶数が4つであれば、4つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様にて第1保留記憶表示エリア5Dに表示される。
また、第2特図保留記憶数が1つであれば1つの保留記憶表示を表示する。この保留記憶表示の表示態様としては、第1特図の場合と同じく、該保留記憶に対応する保留表示フラグのフラグ値が「0」である場合には、「○」の表示態様にて表示され、保留表示フラグのフラグ値が「1」である場合には、「◇」の表示態様にて表示され、保留表示フラグのフラグ値が「2」である場合には、「☆」の表示態様にて表示される。尚、第2特図保留記憶数が2つであれば、例えば、図41−25(B)に示すように、2つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様として、例えば、1の保留記憶表示が「○」の表示態様、1の保留記憶表示が「☆」の表示態様にて第2保留記憶表示エリア5Uに表示される。また、第2特図保留記憶数が3つであれば、3つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様にて第2保留記憶表示エリア5Uに表示される。また、第2特図保留記憶数が4つであれば、4つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様にて第2保留記憶表示エリア5Uに表示される。
そして、可変表示が実行される毎に、保留記憶が減少(消費)されることに応じて、図41−25(B)に示すように、保留記憶表示も、所定のシフト方向(本特徴部162SGでは画面の中央方向)にシフトする。
つまり、可変表示の開始時に実行される、後述する可変表示開始設定処理において保留記憶が消費されて、始動入賞時受信コマンドバッファ162SG194Aの保留記憶がシフトされた場合には、シフト後の始動入賞時受信コマンドバッファ162SG194Aの保留記憶にもとづいて、第1保留記憶表示エリア5Dや第2保留記憶表示エリア5Uにおける保留記憶表示もシフトされて表示されるとともに、始動入賞により、新たな保留記憶があった場合には、当該保留記憶の表示パターンが決定されて保留表示フラグにセットされ、該保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた表示態様にて、第1保留記憶表示エリア5Dや第2保留記憶表示エリア5Uに表示されるようになる。
尚、本特徴部162SGにおいては、ステップ162SGS252の処理を先読予告設定処理において実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら第1保留記憶表示エリア5Dおよび第2保留記憶表示エリア5Uの保留表示が更新するための処理を、先読予告設定処理とは異なる処理(例えば、保留表示更新処理)として個別に実行するようにしてもよい。
また、本特徴部162SGでは、ステップ162SGS242において始動入賞時のコマンドの新たな格納が有ることを条件に該始動入賞における保留記憶での先読予告演出の実行と非実行を決定しているが、第1始動入賞口への始動入賞と第2始動入賞口への始動入賞が同時に発生したことによりステップ162SGS242において第1特図と第2特図との双方で始動入賞時のコマンドの新たな格納が有ると判定された場合、つまり、表示未決定フラグがオン状態であるエントリが第1特図保留記憶にも第2特図保留記憶にも存在する場合には、双方のエントリを先読予告演出の実行と非実行の決定対象としている。第1特図における始動入賞時のコマンドが新たに格納された保留記憶と第2特図における始動入賞時のコマンドが新たに格納された保留記憶の双方を先読予告演出の実行と非実行の決定対象とする場合は、先読予告演出の実行を示す「1」または「2」の保留表示フラグのエントリが存在しなければ第1特図の保留記憶の保留表示と第2特図の保留表示の双方において先読予告演出が同時に実行される場合がある。
また、本特徴部162SGでは、前述のように第1始動入賞口への始動入賞と第2始動入賞口への始動入賞が同時に発生した場合には、第1特図における始動入賞時のコマンドが新たに格納された保留記憶と第2特図における始動入賞時のコマンドが新たに格納された保留記憶の双方を先読予告演出の実行と非実行の決定の対象としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、このような場合は、第1特図における保留記憶での先読予告演出の実行と非実行、第2特図における保留記憶での先読予告演出の実行と非実行を、いずれか一方のみに決定するようにしてもよい。
具体的には、遊技状態が、高開放制御が行われない通常状態である場合は、第1特図における保留記憶での先読予告演出の実行と非実行の決定を第2特図における保留記憶での先読予告演出の実行と非実行の決定よりも優先して行う。そして、第1特図における保留記憶での先読予告演出の実行を決定した場合は、第2特図における保留記憶の先読予告演出の実行を一義的に非実行に決定し、第1特図における保留記憶での先読予告演出の非実行を決定した場合は、第2特図における保留記憶の先読予告演出の実行と非実行を決定すればよい。
一方、遊技状態が、高開放制御が行われる時短状態(高確高ベース状態・低確高ベース状態)である場合は、第2特図における保留記憶での先読予告演出の実行と非実行の決定を第1特図における保留記憶での先読予告演出の実行と非実行の決定よりも優先して行う。そして、第2特図における保留記憶での先読予告演出の実行を決定した場合は、第1特図における保留記憶の先読予告演出の実行を一義的に非実行に決定し、第2特図における保留記憶での先読予告演出の非実行を決定した場合は、第1特図における保留記憶の先読予告演出の実行と非実行を決定すればよい。
図41−26は、図39に示された演出制御プロセス処理における可変表示開始設定処理(ステップS171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、第1変動開始コマンド受信フラグオン状態であるか否かを判定する(ステップ162SGS271)。第1変動開始コマンド受信フラグがオン状態である場合は(ステップ162SGS271;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファ162SG194Aにおける第1特図保留記憶のバッファ番号「1−0」〜「1−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(ステップ162SGS272)。尚、バッファ番号「1−0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−0」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−1」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−2」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−3」に対応付けて格納するようにシフトする。
また、ステップ162SGS271において第1変動開始コマンド受信フラグがオフである場合は(ステップ162SGS271;N)、第2変動開始コマンド受信フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップ162SGS273)。第2変動開始コマンド受信フラグがオフである場合は(ステップ162SGS273;N)、可変表示開始設定処理を終了し、第2変動開始コマンド受信フラグがオン状態である場合は(ステップ162SGS273;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファ162SG194Aにおける第2特図保留記憶のバッファ番号「2−0」〜「2−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(ステップ162SGS274)。尚、バッファ番号「2−0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−0」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−1」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−2」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−3」に対応付けて格納するようにシフトする。
ステップ162SGS272またはステップ162SGS274の実行後、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読み出す(ステップ162SGS275)。
次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(即ち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップ162SGS276)。この場合、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドで指定される表示結果に応じた飾り図柄の停止図柄を決定し、決定した飾り図柄の停止図柄を示すデータを飾り図柄表示結果格納領域に格納する。
尚、本特徴部162SGでは、受信した可変表示結果指定コマンドが確変大当りAに該当する第2可変表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が「7」で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが確変大当りBに該当する第3可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、「7」以外の奇数図柄の複数の組合せ(例えば「111」、「333」、「555」、「999」などの飾り図柄の組合せ)の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが確変大当りCに該当する第4可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、小当りと同一のチャンス目となる「334」、「778」等の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが非確変大当りに該当する第5可変表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が偶数図柄で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが小当りに該当する第6可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、確変大当りCと同一のチャンス目となる「334」、「778」等の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが、はずれに該当する第1可変表示結果指定コマンドである場合には、変動パターンが非リーチの変動パターンであれば、停止図柄として3図柄が不揃いとなる飾り図柄であって、上記したチャンス目以外の組合せ(はずれ図柄)を決定し、変動パターンがリーチの変動パターンであれば、「121」や「464」等のリーチはずれの飾り図柄の組合せ(はずれ図柄)を決定する。
これら停止図柄の決定においては、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄判定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定すればよい。即ち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定すればよい。
次いで、演出制御用CPU120は、図41−27に示す予告演出決定処理を実施して、当該可変表示において予告演出を実行するか否かを決定する(ステップ162SGS277)。尚、本特徴部162SGでは、予告演出決定処理において、後述するように予告演出A〜予告演出Dの4個の予告演出のうちからいずれかの実行を決定可能な形態を例示するが、本発明はこれに限定されるものではなく、実行可能な予告演出は3個以下または5個以上であってもよい。
本特徴部162SGの予告演出決定処理において演出制御用CPU120は、まず、出玉状態を特定するとともに、該特定した出玉状態に対応する予告演出種別決定用テーブルをセットする(ステップ162SGS290)。尚、出玉状態は、例えば、コマンド解析処理において出玉状態指定コマンドを受信した際にオン状態としたフラグの値等から特定すればよい。
ここで、図41−28に示すように、演出制御用CPU120は、出玉状態を低出玉状態と特定した場合は、予告演出種別決定用テーブルAを選択し、出玉状態を第1高出玉状態と特定した場合は、予告演出種別決定用テーブルBを選択し、出玉状態を第2高出玉状態と特定した場合は、予告演出種別決定用テーブルCを選択すればよい。
また、演出制御用CPU120は、可変表示結果と変動パターンとを特定する(ステップ162SGS291)。可変表示結果は、可変表示の開始時において主基板11から送信される可変表示結果(はずれ、確変大当りA、確変大当りB、確変大当りC、非確変大当り、小当り)を指定するための可変表示結果指定コマンドを格納するための可変表示結果指定コマンド格納領域に記憶されている可変表示結果指定コマンドにより特定することができる。また、変動パターンは、前述したように、変動パターン指定コマンド格納領域に記憶されている変動パターン指定コマンドにて特定できる。
そして、予告演出決定用乱数を抽出するとともに、ステップ162SG290にてセットした予告演出種別決定用テーブルを用いて予告演出の実行の有無と実行する場合の予告演出種別を決定する(ステップ162SGS292)。
具体的には、図41−28に示すように、出玉状態が低出玉状態である場合は、予告演出種別決定用テーブルAを用いて、可変表示結果が非リーチはずれであれば、85%の割合で予告演出の非実行を決定し、10%の割合で予告演出Aの実行を決定し、5%の割合で予告演出Bの実行を決定し、0%の割合で予告演出Cの実行を決定し、0%の割合で予告演出Dの実行を決定する。可変表示結果がスーパーリーチはずれであれば、20%の割合で予告演出の非実行を決定し、50%の割合で予告演出Aの実行を決定し、30%の割合で予告演出Bの実行を決定し、0%の割合で予告演出Cの実行を決定し、0%の割合で予告演出Dの実行を決定する。そして、可変表示結果が大当りCを除く大当りであれば、10%の割合で予告演出の非実行を決定し、25%の割合で予告演出Aの実行を決定し、65%の割合で予告演出Bの実行を決定し、0%の割合で予告演出Cの実行を決定し、0%の割合で予告演出Dの実行を決定する。
また、出玉状態が第1高出玉状態である場合は、予告演出種別決定用テーブルBを用いて、可変表示結果が非リーチはずれであれば、85%の割合で予告演出の非実行を決定し、10%の割合で予告演出Aの実行を決定し、5%の割合で予告演出Bの実行を決定し、0%の割合で予告演出Cの実行を決定し、0%の割合で予告演出Dの実行を決定する。可変表示結果がスーパーリーチはずれであれば、20%の割合で予告演出の非実行を決定し、50%の割合で予告演出Aの実行を決定し、25%の割合で予告演出Bの実行を決定し、5%の割合で予告演出Cの実行を決定し、0%の割合で予告演出Dの実行を決定する。そして、可変表示結果が大当りCを除く大当りであれば、10%の割合で予告演出の非実行を決定し、25%の割合で予告演出Aの実行を決定し、50%の割合で予告演出Bの実行を決定し、15%の割合で予告演出Cの実行を決定し、0%の割合で予告演出Dの実行を決定する。
また、出玉状態が第2高出玉状態である場合は、予告演出種別決定用テーブルCを用いて、可変表示結果が非リーチはずれであれば、85%の割合で予告演出の非実行を決定し、8%の割合で予告演出Aの実行を決定し、4%の割合で予告演出Bの実行を決定し、3%の割合で予告演出Cの実行を決定し、0%の割合で予告演出Dの実行を決定する。可変表示結果がスーパーリーチはずれであれば、20%の割合で予告演出の非実行を決定し、45%の割合で予告演出Aの実行を決定し、20%の割合で予告演出Bの実行を決定し、10%の割合で予告演出Cの実行を決定し、0%の割合で予告演出Dの実行を決定する。そして、可変表示結果が大当りCを除く大当りであれば、10%の割合で予告演出の非実行を決定し、15%の割合で予告演出Aの実行を決定し、45%の割合で予告演出Bの実行を決定し、20%の割合で予告演出Cの実行を決定し、10%の割合で予告演出Dの実行を決定する。
つまり、本特徴部162SGにおける予告演出としては、予告演出Dが最も大当り期待度(可変表示結果が大当りとなる割合)が高く設定されており、予告演出Cは予告演出Dよりも大当り期待度が低く設定されており、予告演出Bは予告演出Cよりも大当り期待度が低く設定されており、予告演出Aは予告演出Bよりも大当り期待度が低く設定されている。そして、予告演出を非実行とする場合は、いずれの予告演出を実行する場合よりも大当り期待度が低く設定されている(大当り期待度:予告演出D>予告演出C>予告演出B>予告演出A>予告演出非実行)。
また、各出玉状態において実行可能な予告演出数に注目すると、低出玉状態にて実行可能な予告演出は予告演出Aと予告演出Bの2個、第1高出玉状態にて実行可能な予告演出は予告演出A、予告演出B、予告演出Cの3個、第2高出玉状態にて実行可能な予告演出は、予告演出A、予告演出B、予告演出C、予告演出Dの4個である。つまり、本特徴部162SGでは、初当りが発生してから連荘状態を継続していくことによって可変表示中に実行可能な予告演出が増加していくため、連荘中において遊技が間延びしてしまうことによる遊技興趣の低下を抑えることが可能となっている。
特に、第2高出玉状態においては、可変表示結果が大当りとなることが確定する予告演出Dが実行可能となるので、第2高出玉状態における可変表示中においては、予告演出Dが実行されるか否かに対して遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
図41−27に戻り、演出制御用CPU120は、ステップ162SGS292の実行後、予告演出の実行を決定したか否かを判定する(ステップ162SGS293)。予告演出の実行を決定していない場合(ステップ162SGS293;N)は予告演出決定処理を終了する。また、予告演出の実行を決定した場合(ステップ162SGS293;Y)は、ステップ162SGS292において決定した予告演出種別を記憶するとともに(ステップ162SGS294)、予告演出実行決定フラグをオン状態とし(ステップ162SGS295)、予告演出決定処理を終了する。
予告演出決定処理を実行した後、演出制御用CPU120は、図41−26に示す可変表示開始設定処理に戻り、ステップ162SGS278において演出制御用CPU120は、予告演出実行決定フラグがオン状態とされているか否か、つまり、ステップ162SGS277の予告演出決定処理において「予告演出A」、「予告演出B」のいずれかの予告演出が決定されたか否かを判定する。
予告演出実行決定フラグがオン状態にされている場合には、ステップ162SGS279に進んで、予告演出開始待ちタイマに、予告演出開始までの期間に応じた値をセットし(ステップ162SGS279)、予告演出実行決定フラグをオフ状態として(ステップ162SGS280)、ステップ162SGS281に進む。一方、予告演出実行決定フラグがオフである場合には、ステップ162SGS279とステップ162SGS280とを経由することなくステップ162SGS281に進む。
これら予告演出開始までの期間としては、本特徴部162SGでは、予告演出が開始されるタイミングの前に、該予告演出の実行の前兆を示す演出(図示略)が実施され、該前兆を開始するタイミングが予告演出の開始タイミングとされているので、予告演出を開始するまでの期間よりも短い期間が設定され、これら予告演出の開始タイミングは、予告演出の開始から実行される予告演出のプロセステーブルに基づいて特定されて予告演出が開始されるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら前兆の演出を予告演出において実施しない場合にあっては、予告演出の開始タイミングが予告演出の開始タイミングとなるので、予告演出の開始タイミングまでの期間を予告演出開始待ちタイマに設定すればよい。
ステップ162SGS281において演出制御用CPU120は、出玉状態を特定し、該特定した出玉状態と変動パターン指定コマンドに応じた演出制御パターン(プロセステーブル)を選択する。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップ162SGS282)。
尚、ステップ162SGS281において演出制御用CPU120は、コマンド解析処理のステップ162SGS234の処理にてセットされた演出用出玉状態フラグの値を参照することで出玉状態を特定すればよい。
尚、プロセステーブルには、画像表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのランプ制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データや、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作を制御するための操作部制御実行データ等が、各プロセスデータn(1〜N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行する(ステップ162SGS283)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
尚、この実施例では、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
そして、可変表示時間タイマに、特定した出玉状態と変動パターン指定コマンドとで特定される可変表示時間に相当する値を設定する(ステップ162SGS284)。また、可変表示制御タイマに所定時間を設定する(ステップ162SGS285)。尚、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU120は、所定時間が経過する毎に左中右の飾り図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、表示制御部123がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を画像表示装置5に出力し、画像表示装置5が信号に応じた画像を表示することによって飾り図柄の可変表示(変動)が実現される。次いで、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中演出処理(ステップS172)に対応した値にする(ステップ162SGS286)。
以上のように演出制御用CPU120が可変表示開始設定処理を実行することで、本特徴部162SGでは、出玉状態が低出玉状態、第1高出玉状態、第2高出玉状態のいずれであっても、特図可変表示時間と連動して飾り図柄の可変表示を実行することが可能となっている。尚、本特徴部162SGでは、演出制御用CPU120は、演出用出玉状態フラグの値と変動パターン指定コマンドによって出玉状態に応じた飾り図柄の可変表示を実行可能となっている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、CPU103は、変動パターン指定コマンドとともに該変動パターン指定コマンドがいずれの出玉状態にて決定されたかを指定する変動パターン決定状態指定コマンドを演出制御基板12(演出制御用CPU120)に対して送信可能とし、演出制御用CPU120は、これら変動パターン指定コマンドと変動パターン決定状態指定コマンドを受信する毎に出玉状態に応じた飾り図柄の可変表示を実行するようにしてもよい。
図41−29は、演出制御プロセス処理における可変表示中演出処理(ステップS172)を示すフローチャートである。可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ、可変表示時間タイマ、可変表示制御タイマのそれぞれの値を−1する(ステップ162SGS301,ステップ162SGS302,ステップ162SGS303)。また、演出制御用CPU120は、予告演出開始待ちタイマがセットされている(予告演出を行うことに決定されている)か、または予告演出実行中フラグがオン状態である(予告演出の実行中である)場合には(ステップ162SGS304;Y)、予告演出処理を実行する(ステップ162SGS305)。予告演出開始待ちタイマも予告演出実行中フラグもオフである場合には、ステップ162SGS305の予告演出処理を実施することなく、ステップ162SGS306に進む。
ステップ162SGS306において演出制御用CPU120は、プロセスタイマがタイマアウトしたか否か確認する。プロセスタイマがタイマアウトしていたら、プロセスデータの切り替えを行う(ステップ162SGS307)。即ち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップ162SGS308)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等にもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(ステップ162SGS309a)。一方、プロセスタイマがタイマアウトしていない場合は、プロセスタイマに対応するプロセスデータの内容(表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等)に従って演出装置(演出用部品)の制御を実行する(ステップ162SGS309b)。
次に、可変表示制御タイマがタイマアウトしているか否かを確認する(ステップ162SGS310)。可変表示制御タイマがタイマアウトしている場合には(ステップ162SGS310;Y)、演出制御用CPU120は、左中右の飾り図柄の次表示画面(前回の飾り図柄の表示切り替え時点から30ms経過後に表示されるべき画面)の画像データを作成し、VRAMの所定領域に書き込む(ステップ162SGS311)。そのようにして、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示制御が実現される。表示制御部123は、設定されている背景画像等の所定領域の画像データと、プロセステーブルに設定されている表示制御実行データにもとづく画像データとを重畳したデータに基づく信号を画像表示装置5に出力する。そのようにして、画像表示装置5において、飾り図柄の変動における背景画像、キャラクタ画像及び飾り図柄が表示される。また、可変表示制御タイマに所定値を再セットする(ステップ162SGS312)。
また、可変表示制御タイマがタイマアウトしていない場合(ステップ162SGS310;N)、ステップ162SGS312の実行後、演出制御用CPU120は、可変表示時間タイマがタイマアウトしているか否か確認する(ステップ162SGS313)。可変表示時間タイマがタイマアウトしていれば、演出制御プロセスフラグの値を特図当り待ち処理(ステップS173)に応じた値に更新する(ステップ162SGS315)。可変表示時間タイマがタイマアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがオン状態であれば(ステップ162SGS314;Y)、演出制御プロセスフラグの値を特図当り待ち処理(ステップS173)に応じた値に更新する(ステップ162SGS315)。可変表示時間タイマがタイマアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターン指定コマンドを受信したような場合でも、正規の可変表示時間経過時(特別図柄の可変表示終了時)に、飾り図柄の可変表示を終了させることができる。
尚、飾り図柄の可変表示制御に用いられているプロセステーブルには、飾り図柄の可変表示中のプロセスデータが設定されている。つまり、プロセステーブルにおけるプロセスデータ1〜nのプロセスタイマ設定値の和は飾り図柄の可変表示時間に相当する。よって、ステップ162SGS306の処理において最後のプロセスデータnのプロセスタイマがタイマアウトしたときには、切り替えるべきプロセスデータ(表示制御実行データやランプ制御実行データ等)はなく、プロセステーブルにもとづく飾り図柄の可変表示制御は終了する。
尚、予告演出開始待ちタイマがセットされている状態で予告演出を実行する場合、演出制御用CPU120は、該予告演出処理において、先ず、予告演出開始待ちタイマの値を減算更新し、予告演出開始待ちタイマがタイマアウトしたか否かを判定する。予告演出開始待ちタイマがタイマアウトした場合、すなわち、予告演出の開始タイミングとなった場合は、実行を決定した予告演出種別に応じた予告演出用プロセステーブルを選択するとともに、該予告演出用のプロセスタイマをスタートさせる。すなわち、該予告演出用プロセステーブルにおける最初のプロセスデータの内容に従って演出装置の制御を行う。また、予告演出実行中フラグをオン状態として予告演出処理を終了する。
そして、予告演出実行中フラグがオン状態であるときに予告演出を実行する場合、演出制御用CPU120は、予告演出用のプロセスタイマの減算更新を行い、該予告演出用のプロセスタイマがタイマアウトしたか否かを判定する。予告演出用のプロセスタイマがタイマアウトしていない場合は、実行中のプロセスタイマに対応するプロセスデータの内容に従って演出装置の制御を実行し、予告演出用のプロセスタイマがタイマアウトしている場合は、プロセスデータの切替を行う。このとき、演出制御用CPU120は、改めて次の予告演出用のプロセスタイマをスタートさせ、次のプロセスデータの内容に従って演出装置の制御を実行すればよい。以上のように予告演出処理を実行することで、可変表示中に予告演出を実行できる。
尚、上記した特徴部162SGにおいては、高出玉状態報知LED162SG071では、点灯・消灯のみを行う形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、高出玉状態において可変表示が実行されていることで可変表示時間延長調整が実行されているが大当り状態ではないことで大当り期間延長調整が実行されていないときには緑色(第1態様)にて点灯し、高出玉状態において大当り状態であることで大当り期間延長調整が実行されているが可変表示が実行されていないことで可変表示時間延長調整が実行されていないときには赤色(第2態様)にて点灯することで、いずれの調整が実行されているのかを確認(把握)できるようにしてもよい。
また、上記した特徴部162SGにおいては、連荘状態が継続して出玉状態フラグの値が0→1→2と更新されていくこと(出玉状態が低出玉状態から第1高出玉状態、第2高出玉に変化していくこと)に応じて、該連荘状態中における大当り遊技のファンファーレ演出期間、インターバル期間、エンディング演出期間を長期化していくことで単位時間あたりの出玉数を抑える、すなわち賞球の付与速度を低下させる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、第1高出玉状態や第2高出玉状態では、低出玉状態よりもスーパーリーチの変動パターン等の特図変動時間が長い変動パターンの決定割合が高い高出玉状態用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定することで、大当り遊技状態に制御されるまでの期間を長期化し、単位時間あたりの出玉数を抑えるようにしてもよい。
また、このように第1高出玉状態や第2高出玉状態において高出玉状態用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定可能な形態について先読予告演出を実行可能とすると、判定後可変表示残回数が未だ1以上の値でセットされているときに判定後可変表示残回数が0となった後に実行される可変表示の保留記憶が発生した場合、先読予告演出の演出パターンが示唆する変動パターンと実際に可変表示において選択される変動パターンとの間に大きな差(例えば、先読予告演出としてスーパーリーチの変動パターンでの可変表示を示唆したにも関わらず実際には非リーチの変動パターンにて可変表示が実行される等)が生じてしまい、先読予告演出が不適切なものとなってしまう虞がある。
そこで、上述の特徴部162SGの先読予告設定処理(図41−23参照)のステップ162SGS242aに示すように、判定後可変表示残回数が先読み制限回数以下である場合については先読予告演出の実行を制限することによって、先読予告演出の演出パターンが示唆する変動パターンと実際に可変表示において選択される変動パターンとに大きな差が生じてしまうことを防ぐことで、先読予告演出が不適切となってしまうことを防止できる。
また、本特徴部162SGでは特に図示していないが、演出制御用CPU120は、図39に示す大当り中演出処理において演出用出玉状態フラグの値を参照し、該演出用出玉状態フラグの値に応じたファンファーレ演出用のプロセステーブルを選択してプロセスタイマの値に応じて演出装置を制御することによって出玉状態に応じたファンファーレ演出を実行すればよい。
更に、本特徴部162SGでは特に図示していないが、演出制御用CPU120は、図39に示すエンディング演出処理において演出用出玉状態フラグの値を参照し、該演出用出玉状態フラグの値に応じたエンディング演出用のプロセステーブルを選択してプロセスタイマの値に応じて演出装置を制御することによって出玉状態に応じたエンディング演出を実行すればよい。
以上、本特徴部162SGにおけるパチンコ遊技機1にあっては、CPU103は、図41−13に示す出玉状態判定処理を実行することにより出玉状態が低出玉状態であるか高出玉状態であるかを判定可能であり、出玉状態が高出玉状態であると判定した場合は、出玉状態フラグの値を低出玉状態であることに対応した「0」から高出玉状態に応じた値である「1」にセットすることにより、大当り遊技中のファンファーレ演出期間、インターバル期間、エンディング演出期間を長期化する(単位時間あたりの賞球の払い出し速度を低下させる調整を開始する)ことが可能となっている。また、出玉状態フラグを「1」にセットした後は、100回の可変表示が実行されたことに基づいて出玉状態フラグの値を「0」にセットする、つまり、出玉状態を高出玉状態から低出玉状態に更新することで大当り遊技中のファンファーレ演出期間、インターバル期間、エンディング演出期間を元の期間に戻す(単位時間あたりの賞球の払い出し速度を低下させる調整を終了する)。このため、連荘状態である期間において単位時間あたり払い出される賞球数を少なくすることができ、短期間に過度の賞球が払い出されることにより射幸性が過度に高まってしまうこと防ぐことができる。
また、本特徴部162SGでは、出玉状態フラグの値を「0」から「1」にセットする場合は、図41−8に示すように、非リーチの変動パターンの特図可変表示時間のみを長期化し、ノーマルリーチやスーパーリーチの変動パターンの特図可変表示時間については長期化しないことにより、可変表示にかかわるデータ量の増加を抑えているとともに、スーパーリーチやノーマルリーチの可変表示時間が長期化することによる興趣の低下を防止している。
尚、本特徴部162SGでは、出玉状態フラグの値を「0」から「1」にセットすることにより単位時間あたりの賞球の払い出し速度を低下させる調整を開始し、100回の可変表示が実行されたことに基づいて出玉状態フラグの値を再度「0」にセットすることにより賞球の払い出し速度を低下させる調整を終了する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、時間を計測可能な計時手段(例えば、リアルタイムクロックやタイマ)を備え、該計時手段が前記調整の開始から一定時間(例えば、15分や30分等)を計測したことにもとづいて前記調整を終了してもよい。つまり、本発明における終了条件としては、「CPU103が出玉状態フラグの値を「1」にセットしてから連荘状態の期間中に一定時間が経過したこと」としてもよい。
更には、本特徴部162SGでは、単位時間あたりの賞球の払い出し速度を低下させる調整を終了する終了条件として、100回の可変表示が実行されること1つのみを設ける形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、単位時間あたりの賞球の払い出し速度を低下させる調整を終了する終了条件を複数設けてもよい。尚、このように調整を終了する終了条件を複数設ける場合は、いずれか1の終了条件が成立したときに前記調整を終了するようにしてもよいし、複数の終了条件が成立したときに前記調整を終了するようにしてもよい。
また、図41−8に示すように、出玉状態フラグの値が「1」や「2」にセットされているとき、すなわち、出玉状態が第1高出玉状態や第2高出玉状態であるときは、出玉状態フラグの値が「0」にセットされているとき(出玉状態が低出玉状態であるとき)よりも変動パターンにおける特図可変表示時間が長く設定されているので、可変表示に要する期間を長期化することにより連荘状態の期間中において可変表示結果が大当りとなるまでの時間間隔を長くすることができ、大当り遊技状態にて払い出される賞球数を低減させることなく連荘状態の期間中における賞球の払い出し速度を低下させることができる。
また、図41−20及び図41−21に示すように、大当り遊技中については、出玉状態フラグの値として「1」や「2」がセットされている場合は、出玉状態フラグの値として「0」がセットされている場合よりも、遊技球が大入賞口に入賞不能であるファンファーレ演出期間、インターバル期間、エンディング演出期間が長く設定されている。このため、出玉状態フラグの値に応じて各ラウンド遊技中に遊技球が入賞可能な遊技球数を低減させることなく大当り遊技中における各ラウンド遊技間の大入賞口に遊技球が入賞不能な期間を長期化させることができ、連荘状態の期間中における単位時間あたりの賞球の払い出し速度を低下させることができる。
尚、本特徴部162SGでは、出玉状態フラグの値として「1」や「2」がセットされている場合は、出玉状態フラグの値として「0」がセットされている場合よりも大当り遊技中におけるファンファーレ演出期間、インターバル期間、エンディング演出期間の計3つの期間を長期化させる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、出玉状態フラグの値として「1」や「2」がセットされている場合は、出玉状態フラグの値として「0」がセットされている場合よりも大当り遊技中におけるファンファーレ演出期間、インターバル期間、エンディング演出期間のうちいずれか1つまたは2つの期間を長期化させるようにしてもよい。
更に、本特徴部162SGでは、出玉状態フラグの値を0→1→2と更新していくことにより大当り遊技中におけるファンファーレ演出期間、インターバル期間、エンディング演出期間が段階的に長期化していく形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、出玉状態フラグの値を「0」から「1」に更新した場合は、ファンファーレ演出期間、インターバル期間、エンディング演出期間のうちいずれか1つまたは2つの期間を長期化し、出玉状態フラグの値を「1」から「2」に更新した場合は、残りの期間を長期化してもよい。
また、図41−11に示すように、パチンコ遊技機1の起動時にCPU103が遊技制御メイン処理を実行するとき、復旧条件が成立していなければ、CPU103が出玉状態フラグの値として低出玉状態に対応する「0」をセットするので、パチンコ遊技機1の起動時から単位時間あたりの賞球の払い出し速度を低下させる調整が実施されてしまうことを防ぐことができる。更には、復旧上限が成立している場合、すなわち、電断が発生して改めてパチンコ遊技機1を起動した場合は、電断発生時に出玉状態フラグの値として「1」または「2」がセットされていれば、CPU103は再度出玉状態フラグの値として「1」または「2」をセットするので、パチンコ遊技機1が電断から復旧したときから賞球の払い出し速度を低下させる調整を再開することができる。
尚、本特徴部162SGでは、パチンコ遊技機1が電断から復旧する際に、電断発生時に出玉状態フラグの値として「1」または「2」がセットされていれば、CPU103が出玉状態フラグの値として再度「1」または「2」をセットする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1が電断から復旧する際には、出玉状態フラグの値として「0」をセットする、つまり、電断発生時に実行していた賞球の払い出し速度を低下させる調整を実行しないようにしてもよい。このようにすることで、パチンコ遊技機1に電断が発生した際にバックアップデータとして格納するデータ量を減らすことができる。
また、図41−13に示すように、CPU103が出玉状態判定処理において、高出玉状態であると判定した場合は、該CPU103の制御によって高出玉状態報知LED162SG071の点灯が開始されるので、該高出玉状態報知LED162SG071の点灯により、賞球の払い出し速度を低下させる調整が実行されていることをパチンコ遊技機1外から認識することができる。
尚、本特徴部162SGでは、高出玉状態報知LED162SG071をCPU103の制御により点灯可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、高出玉状態報知LED162SG071は、演出制御用CPU120の制御によって点灯可能なLEDとしてもよい。この場合は、例えは、遊技制御手段(CPU103)は、前記高付与状態であるか否かを特定可能な制御情報(演出制御コマンド)を演出制御手段(演出制御用CPU120)に送信可能であって、演出制御手段は、制御情報から高付与状態であることを特定したことに応じて高付与状態に制御されていることを報知可能な報知手段(高出玉状態報知LED162SG071)を備えていればよい。
また、本特徴部162SGでは、本発明における高付与状態(高出玉状態)と判定されていることを報知可能な報知手段として、高出玉状態報知LED162SG071を設ける形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、前記報知手段は、高出玉状態と判定されていることを特定の音出力により報知する音出力手段(例えば、スピーカ8L、8R)、高出玉状態と判定されていることを特定の画像の表示により報知する画像表示手段(例えば、画像表示装置5)、高出玉状態と判定されていることに応じた情報(信号)を出力可能な情報出力手段等であってもよい。
また、高出玉状態報知LED162SG071の点灯・消灯の制御周期を、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20の点灯・消灯の制御周期と同一とすることで、CPU103は、これら第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20と共通した点灯・消灯制御にて高出玉状態報知LED162SG071による報知を実行することが可能となっている。
また、CPU103は、図41−13に示す出玉状態判定処理において出玉状態指定コマンドの送信設定を実行した後に、図35に示すコマンド制御処理を実行することで、演出制御基板12(演出制御用CPU120)に対して出玉状態指定コマンドを送信可能であ。そして、演出制御用CPU120は、図41−27及び図41−28に示すように、予告演出決定処理において、受信した出玉状態指定コマンドから出玉状態を特定し、該特定した出玉状態に応じた予告演出種別決定用テーブルを用いて可変表示中に予告演出を実行するか否か及び実行する予告演出の演出種別を決定可能となっている。特に、本特徴部162SGでは、出玉状態が低出玉状態である場合、第1高出玉状態である場合、第2出玉状態である場合でそれぞれ実行可能な予告演出(予告演出種別)が異なっているので、これら出玉状態に応じた予告演出を実行することにより遊技興趣を向上できるようになっている。
尚、本特徴部162SGでは、図41−28に示すように、出玉状態が低出玉状態である場合、第1高出玉状態である場合、第2出玉状態である場合でそれぞれ実行可能な予告演出(予告演出種別)が異なる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、出玉状態が低出玉状態である場合、第1高出玉状態である場合、第2出玉状態である場合で、それぞれ実行可能な予告演出(予告演出種別)は同一であるが各予告演出種別の決定割合が異なっていてもよいし、また、出玉状態が低出玉状態である場合、第1高出玉状態である場合、第2出玉状態である場合のいずれにおいても、実行可能な予告演出(予告演出種別)と各予告演出種別の決定割合が同一であってもよい。
また、本特徴部162SGでは、可変表示中に可変表示結果が大当りとなることを示唆する予告演出を実行可能とし、出玉状態に応じて該実行可能な予告演出種別を異ならせる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、大当り遊技中に該大当り遊技終了後に確変状態に制御されること示唆する確変示唆演出や、大当り遊技中に該大当り遊技が10ラウンドまで継続することを示唆する継続示唆演出等を複数の演出種別で実行可能とし、出玉状態が低出玉状態である場合、第1高出玉状態である場合、第2高出玉状態である場合で、これら確変示唆演出や継続示唆演出として実行可能な演出種別や実行可能な演出種別の決定割合を異ならせてもよい。
また、図41−23に示すように、演出制御用CPU120は、先読予告設定処理を実行することによって、始動入賞により発生した新たな保留記憶の保留表示を複数の表示パターンにて表示可能な先読予告演出を実行可能であり、保留表示がいずれの表示パターンにて表示されるかに応じて可変表示結果が大当りとなる割合を異ならせている。更に、本特徴部162SGでは、演出制御用CPU120は、先読予告設定処理において判定後可変表示残回数が先読制限回数以下である場合は先読予告演出を実行しない(保留表示を通常の白抜き○で表示する)ようになっているので、第1高出玉状態や第2高出玉状態での始動入賞において発生した保留記憶を対象として先読予告演出の実行した場合、該先読予告演出の対象である保留記憶に基づく可変表示が開始されるよりも前に出玉状態が低出玉状態に変化することによって先読予告演出が不適切となってしまうことを防止できるようになっている。
また、本特徴部162SGでは、出玉状態が第1高出玉状態や第2高出玉状態である場合、判定後可変表示残回数が先読制限回数以下であれば先読予告演出を実行しない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、出玉状態が第1高出玉状態や第2高出玉状態である場合は一義的に先読予告演出を実行しないようにしてもよい。
以上、本発明の特徴部を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら特徴部に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記特徴部162SGでは、出玉状態が高出玉状態である場合は、出玉状態が低出玉状態である場合よりも大当り遊技中のファンファーレ演出期間、インターバル期間、エンディング演出期間を長期化するとともに、一部の変動パターンの特図可変表示時間を長期化することで単位時間あたりの賞球の払い出し速度を低下させる調整を行ったが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例162SG−1として、出玉状態が高出玉状態である場合は、出玉状態が低出玉状態である場合よりも大当り種別として確変大当りAの決定割合を低下させるとともに確変大当りBの決定割合を高めてもよい。このようにすることで、出玉状態が高出玉状態であるときは、大当り種別としてラウンド数が5ラウンドである確変大当りBに決定され易くなるとともにランド数が10ラウンドである確変大当りAに決定され難くなるので、1回の大当り遊技において払い出される賞球数を低減できるため、結果として高出玉状態における賞球の払い出し速度を低下させる調整を実現することができる。
更には、変形例162SG−2として、出玉状態が高出玉状態である場合は、出玉状態が低出玉状態ある場合よりも大当り種別として確変大当り(確変当りA、確変大当りB、確変大当りC)の決定割合を低下させるとともに非確変大当りの決定割合を高めることによって、大当り遊技終了後に時短状態(低確高ベース状態)に制御されやすくしてもよい。このようにすることで、時短状態(低確高ベース状態)では、確変状態(高確高ベース状態)よりも可変表示結果が大当りとなる割合が低下するので、結果的に時短状態における100回の可変表示が実行されることにより連荘状態の終了が決定され易くなって通常状態に制御され易くなるため、高ベース状態を介して大当り遊技が連続する回数を低減することができるので、高出玉状態における賞球の払い出し速度を低下させる調整を実現することができる。尚、この場合の本発明における「有利期間終了決定手段」は、CPU103が図41−18に示す特別図柄停止処理においてステップ162SGS190〜ステップ162SGS194の処理(時短回数カウンタの値を判定する処理と、時短回数カウンタの値を減算する処理、減算後の時短回数カウンタの値を改めて判定する処理、時短フラグをオフにする処理)を実行する部分が該当する。
また、前記特徴部162SGのCPU103は、非確変大当りの大当り遊技終了後の100回の可変表示が終了したことにもとづいて遊技状態を時短状態(低確高ベース状態)から通常状態(低確低ベース状態)に制御する、つまり、連荘状態を終了させる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、CPU103は、高ベース状態(高確高ベース状態、低確高ベース状態)では、特別図柄通常処理にて可変表示を開始する毎、或いは特別図柄停止処理にて可変表示を終了する毎に高ベース状態の転落抽選(終了抽選)を実行するようにし、該抽選に当選したことに基づいて高ベース状態(高確高ベース状態、低確高ベース状態)低確低ベース状態に制御する、つまり、連荘状態を終了させるようにしてもよい。尚、可変表示を開始する毎や可変表示を終了する毎に転落抽選を実行する場合については、例えば、出玉状態が高出玉状態である場合は、出玉状態が低出玉状態である場合よりも高い割合で転落抽選に当選し易くすればよい。このようにすることで、高出玉状態においては連荘状態の終了が決定され易くなって通常状態に制御され易くなるため、高ベース状態を介して連続する大当り遊技の発生回数を低減することができるので、結果として高出玉状態における賞球の払い出し速度を低下させる調整を実現することができる。尚、この場合における本発明の「有利期間終了決定手段」は、CPU103が特別図柄通常処理にて可変表示を開始するとき、または、特別図柄停止処理を実行するときに転落抽選を実行する処理と、該転落抽選に当選した場合に確変フラグや時短フラグをオフにする処理が該当する。
また、前記特徴部162SGでは、CPU103は、可変表示が100回実行されたことを条件に出玉状態フラグの値を「1」または「2」から「0」にセットする、つまり、CPU103は、第1高出玉状態や第2高出玉状態に制御されてから100回の可変表示が実行されたことを条件に第1高出玉状態や第2高出玉状態を低出玉状態に制御する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例162SG−3として、CPU103は、出玉状態フラグの値を「1」にセットしてから、連荘状態の期間中に所定回数(例えば、10回)の大当り遊技を実行したことにもとづいて出玉状態フラグの値を「0」にセットする、つまり、本発明における「終了条件」を「出玉状態フラグの値を「1」にセットしてから連荘状態の期間中に所定回数の大当り遊技を実行したこと」としてもよい。このようにすることで、CPU103は、出玉状態フラグの値を「1」にセットしてから実行した大当り遊技の実行回数が終了回数である所定回数(例えば、10回)に達したことにもとづいて出玉状態フラグの値を「1」や「2」から再度「0」にリセットすることができる。
また、前記特徴部162SGでは、CPU103は、可変表示が100回実行されたことを条件に出玉状態フラグの値を「1」または「2」から「0」にセットする、つまり、CPU103は、第1高出玉状態や第2高出玉状態に制御されてから100回の可変表示が実行されたことを条件に第1高出玉状態や第2高出玉状態を低出玉状態に制御する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例162SG−4として、CPU103は、出玉状態フラグの値を「1」にセットしてから、連荘状態の期間中に各入賞口へ入賞した遊技球やアウト口に進入した遊技球の合計数が所定個数(例えば、1000球)に達したことにもとづいて出玉状態フラグの値を「0」にセットする、つまり、本発明における「終了条件」を「出玉状態フラグの値を「1」にセットしてから連荘状態の期間中に遊技に使用された遊技球数が所定個数に達したこと」としてもよい。このようにすることで、CPU103は、出玉状態フラグの値を「1」にセットしてから遊技に使用された遊技球数が所定個数(例えば、1000球)に達したことにもとづいて出玉状態フラグの値を「1」や「2」から再度「0」にリセットすることができる。
また、前記特徴部162SGでは、出玉状態フラグの値が「1」(第1高出玉状態)や「2」(第2高出玉状態)の場合は、各変動パターンにおける特図可変表示時間を長期化することによって高出玉状態における賞球の払い出し速度を低下させる調整を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、出玉状態フラグの値に応じて各変動パターンの決定割合を異ならせることによって高出玉状態における賞球の払い出し速度を低下させる調整を実行してもよい。
具体的には、変形例162SG−5として図41−30及び図41−31に示すように、出玉状態フラグの値が「0」(低出玉状態)であるとき用のはずれ用変動パターン判定テーブルA、出玉状態フラグの値が「1」(第1出玉状態)であるとき用のはずれ用変動パターン判定テーブルB、出玉状態フラグの値が「2」(第2出玉状態)であるとき用のはずれ用変動パターン判定テーブルCをそれぞれ設ける。
図41−30(A)に示すように、はずれ用変動パターン判定テーブルAでは、変動パターン判定用の乱数値MR3の取り得る範囲1〜997のうち、1〜600までが非リーチの変動パターンPA1−1に割り当てられており、601〜900までがノーマルリーチの変動パターンPA2−1に割り当てられており、901〜997までのスーパーリーチの変動パターンPA2−2に割り当てられている。
図41−30(B)に示すように、はずれ用変動パターン判定テーブルBでは、変動パターン判定用の乱数値MR3の取り得る範囲1〜997のうち、1〜400までが非リーチの変動パターンPA1−1に割り当てられており、401〜800までがノーマルリーチの変動パターンPA2−1に割り当てられており、801〜997までのスーパーリーチの変動パターンPA2−2に割り当てられている。
図41−30(C)に示すように、はずれ用変動パターン判定テーブルCでは、変動パターン判定用の乱数値MR3の取り得る範囲1〜997のうち、1〜200までが非リーチの変動パターンPA1−1に割り当てられており、201〜700までがノーマルリーチの変動パターンPA2−1に割り当てられており、701〜997までのスーパーリーチの変動パターンPA2−2に割り当てられている。
ここで、はずれ用変動パターン判定テーブルAとはずれ用変動パターン判定テーブルBを比較すると、はずれ用変動パターン判定テーブルBは、はずれ用変動パターン判定テーブルAよりも非リーチの変動パターンが決定される割合が低い一方で、ノーマルリーチやスーパーリーチの変動パターンが決定される割合が高く設定されている。つまり、はずれ用変動パターン判定テーブルBは、はずれ用変動パターン判定テーブルAよりも可変表示時間の長い変動パターンが決定され易い変動パターン判定テーブルである。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルBとはずれ用変動パターン判定テーブルCを比較すると、はずれ用変動パターン判定テーブルCは、はずれ用変動パターン判定テーブルBよりも非リーチの変動パターンが決定される割合が低い一方で、ノーマルリーチやスーパーリーチの変動パターンが決定される割合が高く設定されている。つまり、はずれ用変動パターン判定テーブルCは、はずれ用変動パターン判定テーブルBよりも可変表示時間の長い変動パターンが決定され易い変動パターン判定テーブルである。
つまり、これらはずれ用変動パターン判定テーブルA、はずれ用変動パターン判定テーブルB、はずれ用変動パターン判定テーブルCでは、はずれ用変動パターン判定テーブルCが最も平均可変表示時間が長く、はずれ用変動パターン判定テーブルAが最も平均可変表示時間が短くなっている。
そして、図41−31に示すように、出玉状態フラグの値が「0」である場合に可変表示結果がはずれとなる場合には、はずれ用変動パターン判定テーブルAを選択して変動パターンを決定し、出玉状態フラグの値が「1」である場合に可変表示結果がはずれとなる場合には、はずれ用変動パターン判定テーブルBを選択して変動パターンを決定し、出玉状態フラグの値が「2」である場合に可変表示結果がはずれとなる場合には、はずれ用変動パターン判定テーブルBを選択して変動パターンを決定すればよい。このように、出玉状態フラグの値に応じた変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定することによって、高出玉状態における賞球の払い出し速度を低下させる調整を実行することができる。
また、前記特徴部162SGでは、本発明における「有利状態」を大当り遊技状態とし、連荘状態の期間中に大当り遊技状態に特定回数(前記特徴部162SGでは5回)制御されたことにもとづいて出玉状態フラグの値を「0」から「1」にセットする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明における「有利状態」には小当り遊技状態を含んでもよい。特に、本発明を連荘状態の期間中に小当り遊技状態に頻繁に制御可能とし、且つこれら小当り遊技状態における大入賞口への遊技球の入賞によって賞球を払い出す遊技性を有する遊技機(所謂小当りラッシュ機)に適用する場合については、連荘状態の期間中に大当り遊技状態に制御された回数と小当り遊技状態に制御された回数の合計回数が特定回数(例えば、100回)に達したことにもとづいて出玉状態フラグの値を「0」から「1」にセットすることで、高出玉状態における賞球の払い出し速度を低下させる調整を実現することができる。
また、前記特徴部162SGでは、非確変大当りの大当り遊技状態に制御された場合、該大当り遊技後の100回の可変表示にて時短制御が回実行される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り遊技終了後に実行される時短制御回数が100回より少ない(例えば、50回や30回)非確変大当りを設けてもよい。尚、このように時短制御回数が50回や30回等の非確変大当りを設ける場合は、出玉状態フラグの値が「1」や「2」にセットされている状態(高出玉状態)で該非確変大当り遊技の実行後、該非確変大当りに応じた時短制御回数の可変表示が実行されたとき、出玉状態フラグの値が「1」にセットされてから100回の可変表示が実行されていなくとも出玉状態フラグの値を「0」にセットしてもよい。換言すれば、連荘状態で非確変大当りに当選し、且つ該非確変大当りの大当り遊技終了後の時短状態にて大当りに当選せず通常状態となった場合は、該通常状態となったことにもとづいて高出玉状態における賞球の払い出し速度を低下させる調整も終了してよい。
また、本明細書では、特徴部109SGの発明を適用したパチンコ遊技機と、特徴部162SGの発明を適用したパチンコ遊技機の両方を開示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、1のパチンコ遊技機に対して特徴部109の発明と特徴部162SGの発明の両方を適用してもよい。