JP2021124752A - 電力供給システムおよび電力供給方法 - Google Patents

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知伸 辻川
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Abstract

【課題】 定置型蓄電池が枯渇する場合でも、継続的に電力を供給可能にする。【解決手段】 通信ビル2に配設され所定時に負荷に対して放電する定置型蓄電池3と、移動するための走行用蓄電池44を備え、通信ビル2において走行用蓄電池44から負荷に放電可能な複数の電気自動車4と、複数の電気自動車4と通信自在で、かつ、定置型蓄電池3および走行用蓄電池44の残容量と電気自動車4の位置を取得可能な管理コンピュータ6と、を備える。管理コンピュータ6は、放電中の定置型蓄電池3の残容量が所定値に達した場合に、複数の電気自動車4の位置とそれぞれの走行用蓄電池44の残容量とに基づいて、所定の要件を満たす電気自動車4に対し、通信ビル2に移動して走行用蓄電池44から負荷に放電すべき放電指令を送信する。【選択図】 図1

Description

この発明は、定置型蓄電池を備える施設に対して、継続的に電力を供給する電力供給システムおよび電力供給方法に関する。
例えば、通信設備を備える通信ビル(基地局を含む)には、商用電源の停電時に備えてバックアップ電源が設けられている。すなわち、大規模通信ビルには定置型蓄電池(バックアップ用バッテリ)とエンジン発電機が配設され、小規模通信ビルには定置型蓄電池が配設されている。しかしながら、停電が長時間継続した場合、定置型蓄電池の容量がなくなり小規模通信ビルでは電力を使用できなくなってしまう。
このため、従来、エンジン発電機を搭載した移動電源車を小規模通信ビルに配置してバックアップ給電するが、停電が広範囲にわたる場合には、移動電源車の数が足りないためにすべての小規模通信ビルにバックアップ給電することができなかった。また、停電に備えて多くの移動電源車を所有するのは、多大な費用を要し現実的ではない。
一方、工場での消費電力が最大となる期間に、蓄電池を放電させて系統電力に補填する、という電力マネジメントシステムが知られている(例えば、特許文献1参照。)。このシステムは、消費電力が所定電力を越える可能性がある場合に、工場内設備に接続された電気自動車のバッテリと工場内設備内の定置型蓄電池を放電させて、その電力を系統電力に補填するものである。
特開2012−196028号公報
しかしながら、特許文献1のシステムでは、工場に勤務する従業員が通勤に使用する電気自動車を放電対象とし、このような電気自動車は、勤務時間中常に駐車スペースに駐車されていて、いつでもどの電気自動車からも放電可能な状態となっている。その反面、勤務時間以外には駐車スペースに駐車されておらず、電気自動車から放電させることはできない。
これに対して、通信ビルや病院などでは、いつどの電気自動車がどのくらいの時間駐車するかわからず、特許文献1のシステムを使用して給電することはできない。しかも、特許文献1のシステムでは、消費電力が所定電力を越える時間帯を予測可能で、この時間帯に電気自動車を計画的に放電させることが可能であるが、商用電源の停電はいつどこで、どのくらいの時間発生するか予測がつかない。従って、特許文献1のシステムを使用して停電時に通信ビルなどにバックアップ給電することはできない。
そこでこの発明は、定置型蓄電池を備える施設において、定置型蓄電池が枯渇する場合でも、継続的に電力を供給可能にする電力供給システムおよび電力供給方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、施設に配設され所定時に負荷に対して放電する定置型蓄電池と、移動するための走行用蓄電池を備え、前記施設において前記走行用蓄電池から前記負荷に放電可能な複数の移動体と、前記複数の移動体と通信自在で、かつ、前記定置型蓄電池および前記走行用蓄電池の残容量と前記移動体の位置を取得可能な管理装置と、を備え、前記管理装置は、放電中の前記定置型蓄電池の残容量が所定値に達した場合に、前記複数の移動体の位置とそれぞれの前記走行用蓄電池の残容量とに基づいて、所定の要件を満たす前記移動体に対し、前記施設に移動して前記走行用蓄電池から前記負荷に放電すべき放電指令を送信する、ことを特徴とする電力供給システムである。
この発明によれば、例えば、停電によって定置型蓄電池が放電しその残容量が所定値に達すると、管理装置から所定の要件を満たす移動体に対して放電指令が送信される。そして、この放電指令を受けた移動体が施設に移動して走行用蓄電池から負荷に放電することで、定置型蓄電池の容量がなくなっても負荷への給電が継続される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電力供給システムにおいて、前記管理装置は、前記定置型蓄電池と前記走行用蓄電池とによって前記負荷に対する給電が瞬断なく継続されるように、所定の要件を満たす前記移動体に対して順次、前記放電指令を送信する、ことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の電力供給システムにおいて、前記管理装置は、放電中の前記走行用蓄電池の残容量が、前記走行用蓄電池を充電可能な充電電源を備えた第2の施設に前記移動体が移動するのに要するだけの容量に達した場合に、前記走行用蓄電池の放電を停止させる、ことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の電力供給システムにおいて、前記管理装置は、放電を停止させた前記走行用蓄電池の移動体に対して、前記第2の施設に移動して前記充電電源で前記走行用蓄電池を充電すべき充電指令を送信する、ことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4に記載の電力供給システムにおいて、前記管理装置は、前記定置型蓄電池が放電した場合に、該施設の負荷に対して前記走行用蓄電池から放電する協力を募る情報であって、前記施設の位置と報酬とを含む放電協力情報を前記複数の移動体に対して配信する、ことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1から5に記載の電力供給システムにおいて、前記管理装置は、前記定置型蓄電池が放電する予定がある場合に、該施設の負荷に対して前記走行用蓄電池から放電する協力を募る情報であって、前記施設の位置と報酬と放電予定日時を含む第2の放電協力情報を前記複数の移動体に対して配信する、ことを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1から6に記載の電力供給システムにおいて、前記管理装置は、複数の前記施設の前記定置型蓄電池が同時に放電する場合、優先順位が高い前記施設の前記負荷に対する給電が瞬断なく継続されるように、所定の要件を満たす前記移動体に対し前記放電指令を送信する、ことを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、施設に配設され所定時に負荷に対して放電する定置型蓄電池と、移動するための走行用蓄電池を備え、前記施設において前記走行用蓄電池から前記負荷に放電可能な複数の移動体と、を備え、放電中の前記定置型蓄電池の残容量が所定値に達した場合に、前記複数の移動体の位置とそれぞれの前記走行用蓄電池の残容量とに基づいて、所定の要件を満たす前記移動体に対し、前記施設に移動して前記走行用蓄電池から前記負荷に放電すべき放電指令を送信する、ことを特徴とする電力供給方法である。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の電力供給方法において、前記定置型蓄電池と前記走行用蓄電池とによって前記負荷に対する給電が瞬断なく継続されるように、所定の要件を満たす前記移動体に対して順次、前記放電指令を送信する、ことを特徴とする。
請求項1および請求項8に記載の発明によれば、停電などによって定置型蓄電池が放電しその残容量が所定値に達すると、所定の要件を満たす移動体が施設に移動して走行用蓄電池から負荷に放電されるため、定置型蓄電池が枯渇する(あるいは、そのおそれがある)場合でも、継続的に(長時間)電力を供給することが可能となる。このように、移動体が施設に駐車・常駐していなくても、必要な時に移動体が施設に移動して走行用蓄電池から放電されるため、点在する移動体の走行用蓄電池を有効に活用して柔軟に、つまり、必要な施設に必要な時に必要な量だけ電力供給することが可能となる。また、走行用蓄電池を利用可能なため、定置型蓄電池の定格容量を小さくすることが可能となる。
請求項2および請求項9に記載の発明によれば、負荷に対する給電が瞬断なく継続されるように、所定の要件を満たす移動体が順次、施設に移動して走行用蓄電池から負荷に放電される。このため、通信設備や医療設備などの重要な負荷の停止、中断を防止することができる。
請求項3に記載の発明によれば、放電中の走行用蓄電池の残容量が、第2の施設に移動するのに要するだけの容量に達した場合に、走行用蓄電池の放電が停止されるため、この移動体が第2の施設に移動して充電電源で走行用蓄電池を充電することができる。そして、この移動体が再び施設に移動して走行用蓄電池から負荷に放電することで、継続的に電力を供給することが可能となる。
請求項4に記載の発明によれば、放電が停止した走行用蓄電池の移動体に対して充電指令が送信されるため、この移動体は適正に(第2の施設で充電できることを知らなくても)第2の施設に移動して走行用蓄電池を充電することができる。
請求項5に記載の発明によれば、定置型蓄電池が放電した場合に、放電協力情報が複数の移動体に配信されるため、予測なく急に定置型蓄電池が放電した場合であっても、より多くの移動体に走行用蓄電池からの放電が必要なことが周知される。この結果、より多くの走行用蓄電池からの放電を受けて、負荷に対してより継続的に電力を供給することが可能となる。
請求項6に記載の発明によれば、定置型蓄電池が放電する予定がある場合に、放電予定日時を含む第2の放電協力情報が複数の移動体に配信されるため、定置型蓄電池が放電する前に予めより多くの移動体に走行用蓄電池からの放電が必要なことが周知される。この結果、適正な数の走行用蓄電池からの放電を受けて、適正かつ円滑に負荷に対して継続的に電力を供給することが可能となる。
このように、停電時などの所定時および所定時以外においても、走行用蓄電池を有効に活用して負荷に給電することが可能となり、電力需給調整や電力需給の平準化などが可能となる。すなわち、電力が必要な施設に対して、いつでも必要な分だけ移動体から給電・補給することができるため、電力設備を削減したり、電力設備が乏しい地域に対しても適正に給電したりすることが可能となる。
請求項7に記載の発明によれば、複数の施設の定置型蓄電池が同時に放電する場合、優先順位が高い施設の負荷に対する給電が瞬断なく継続されるように、移動体が移動して走行用蓄電池が放電される。このため、同時に複数の施設で電力が必要な場合であっても、重要度が高い通信設備や医療設備などの負荷の停止、中断を防止することができる。
この発明の実施の形態に係る電力供給システムを示す概略構成図である。 図1の電力供給システムにおける通信ビルの設備構成を示す図である。 図1の電力供給システムにおける電気自動車の要部ブロック図である。 図1の電力供給システムにおける放電協力情報の例を示す図である。 図1の電力供給システムにおける第2の放電協力情報の例を示す図である。 図1の電力供給システムによる電力供給方法を示すタイミングチャートである。 図6の続きを示すタイミングチャートである。 図1の電力供給システムにおいて、商用電源が停電した状態を示す図である。 図1の電力供給システムにおいて、第1の社用車が第1の通信ビルで放電している状態を示す図である。 図1の電力供給システムにおいて、第1の社用車が第2の通信ビルで充電し、第2の社用車が第1の通信ビルで放電している状態を示す図である。 図1の電力供給システムにおいて、第2の放電協力情報を配信している状態を示す図である。 この発明を適用可能な他の通信ビルの設備構成を示す図である。
以下、この発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
図1は、この発明の実施の形態に係る電力供給システム1を示す概略構成図である。この電力供給システム1は、バックアップ用バッテリ(定置型蓄電池)3を備える施設に対して、継続的に電力を供給するためのシステムであり、施設には、通信ビルや病院などを含むが、この実施の形態では、主として、通信ビル2の場合について説明する。また、広域にわたって複数の通信ビル2が設置され、小規模通信ビル(例えば、第1の通信ビル2)と大規模通信ビル(この実施の形態では、第2の通信ビル2)とが混在している。
この電力供給システム1は、主として、通信ビル2に配設されたバックアップ用バッテリ3と、複数の電気自動車(移動体)4、5と、各通信ビル2を管理などする管理センタCに設けられた管理コンピュータ(管理装置)6と、を備える。
バックアップ用バッテリ3は、停電時(所定時)に通信設備などの負荷装置(負荷)21に対して放電して電力供給するバックアップ電源であり、図2に示すように、セル(単位電池・二次電池)31が複数(例えば、23セル)直列に接続された組電池として構成されている。各セル31は、どのような電池であってもよいが、リチウムイオン二次電池や制御弁式鉛蓄電池などが挙げられる。また、この実施の形態では、バックアップ用バッテリ3の満充電時の定格容量(kWh)は、負荷装置21に対して仕様放電時間だけ電力供給できるように設定されている。
このバックアップ用バッテリ3は、整流装置23に接続され、商用電源100からの電力が整流装置23で直流に変換されてバックアップ用バッテリ3に供給され、バックアップ用バッテリ3が充電されるようになっている。さらに、整流装置23には負荷装置21が接続され、同様にして直流電力が負荷装置21に供給され、商用電源100が停電すると、バックアップ用バッテリ3から負荷装置21に直流電力が供給されるようになっている。
制御装置22は、整流装置23や後述する走行用バッテリ(走行用蓄電池)44、54を制御などする装置であり、整流装置23が接続されているとともに、走行用バッテリ44、54を充放電するための充放電器24が複数接続されている。ここで、充放電器24は、電気自動車4、5を駐車する駐車場に設置され、充電および放電に適した電圧に変換する機能を備えている。そして、商用電源100が正常時には、商用電源100からの電力が整流装置23を介して充放電器24に供給され、走行用バッテリ44、54を充電できるようになっている。また、商用電源100が停電すると、充放電器24によって走行用バッテリ44、54が放電して負荷装置21に給電されるようになっている。
この制御装置22は、バックアップ用バッテリ3の充放電状態や残容量を検出する機能、各セル31の電圧や異常(過充電や充電不足など)を検出する機能を有する。また、通信網NWを介して管理コンピュータ6と通信可能に接続され、検出した残容量や異常、あるいは、各充放電器24による充放電状態などをリアルタイムに管理コンピュータ6に送信するようになっている。さらに、後述するように、管理コンピュータ6からの指令に従って、各充放電器24やバックアップ用バッテリ3などを制御する。ここで、管理コンピュータ6と通信を行う場合、制御装置22と管理コンピュータ6は、制御装置22つまり通信ビル2や、対象の充放電器24の識別情報を付加する。
このような構成のほかに、大規模通信ビルつまり第2の通信ビル2では、エンジン発電機25が配設され、バックアップ用バッテリ3の残容量がなくなっても、エンジン発電機25から負荷装置21や充放電器24に給電できるようになっている。すなわち、このエンジン発電機25は、走行用バッテリ44、54を充電可能な充電電源であり、第2の通信ビル2は、この充電電源を備えた第2の施設となる。従って、この実施の形態では、第2の通信ビル2が停電になったとしても、後述するような走行用バッテリ44、54によるバックアップの対象施設とはならず、走行用バッテリ44、54を充電する施設となる。
電気自動車4、5は、移動するための走行用バッテリ44、54を備え、通信ビル2において走行用バッテリ44、54から負荷装置21に放電可能な車両である。ここで、電気自動車4は、通信ビル2の会社が所有して社員が乗車する社用車で、以下に適宜、社用車4と言う。また、電気自動車5は、通信ビル2の会社が所有していない一般車で、以下に適宜、一般車5と言う。
電気自動車4、5は、図3に示すように、主として、通信部41、51と、GPS部42、52と、バッテリコントローラ43、53と、これらを制御などする中央制御部40、50とを備える。
通信部41、51は、通信網NWを介して管理コンピュータ6などと通信するためのインターフェイスである。ここで、一般車5の場合、外部のサーバやコンピュータを介して管理コンピュータ6と通信してもよい。例えば、一般車5がタクシー会社の車両の場合、タクシー会社のコンピュータを介して管理コンピュータ6と通信してもよい。また、通信部41、51は、この実施の形態では、カーナビゲーションシステムで構成され、後述する管理コンピュータ6からの各種指令や配信情報(後述する放電協力情報など)がカーナビゲーションシステムのモニタに表示されたり、音声出力されるようになっている。これに対して、例えば、通信部41、51を電気自動車4、5の搭乗者のスマートフォン(多機能携帯端末)で構成し、管理コンピュータ6からの指令や配信情報をスマートフォンのディスプレイに表示したりしてもよい。つまり、この発明では、電気自動車4、5に対する指令などには、搭乗者への指令も含まれる。
GPS部42、52は、GPS衛星から時刻信号電波を受信して、電気自動車4、5の現在位置の緯度と経緯を演算、検出するものである。また、少なくとも、社用車4のGPS部42による現在位置は、後述するようにして管理コンピュータ6から任意時に取得できるようになっている。
バッテリコントローラ43、53は、走行用バッテリ44、54の充放電を制御などするコントローラであり、走行用バッテリ44、54の残容量を検知する機能を備えている。ここで、残容量を検知する方法はどのようなものでもよく、例えば、走行距離に基づいて消費電力を算出して残容量を演算したり、放電カーブに基づいて残容量を演算したりしてもよい。また、少なくとも、社用車4の走行用バッテリ44の残容量は、後述するようにして管理コンピュータ6から任意時に取得できるようになっている。また、走行用バッテリ44、54には充放電ポート45、55が接続され、この充放電ポート45、55を充放電器24に接続することで走行用バッテリ44、54が充放電される。
このような電気自動車4、5は、通信ビル2に駐車して充放電ポート45、55を充放電器24に接続することで、走行用バッテリ44、54が充電可能になるとともに、走行用バッテリ44、54から負荷装置21に放電可能な状態となる。また、少なくとも社用車4の場合、GPS部42で検出された現在位置(移動体の位置情報)と現在時刻と、バッテリコントローラ43で検知された走行用バッテリ44の残容量と、社用車4の識別情報とを含むEV情報を定期的に、必要時に応じて、あるいは、管理コンピュータ6からの要求に応じて随時、管理コンピュータ6に送信するようになっている。なお、一般車5においても、このようなEV情報を管理コンピュータ6に送信するようにしてもよい。
管理コンピュータ6は、各通信ビル2の制御装置22および各電気自動車4、5と通信自在で、かつ、上記のように、バックアップ用バッテリ3および走行用バッテリ44の残容量と各社用車4等の現在位置を取得可能となっている。そして、各通信ビル2の制御装置22および各電気自動車4、5に各種指令などを送信することで、バックアップ用バッテリ3や走行用バッテリ44、54の充放電を制御などする。すなわち、次のような指令送信、制御などを行う。
第1に、放電中のバックアップ用バッテリ3の残容量が所定値に達した場合に、各社用車4の現在位置とそれぞれの走行用バッテリ44の残容量とに基づいて、所定の要件を満たす社用車4に対し、該バックアップ用バッテリ3が配設されている通信ビル2に移動して走行用バッテリ44から負荷装置21に放電すべき移動放電指令(放電指令)を送信する。ここで、移動放電指令には、移動すべき通信ビル2の位置や識別情報を含む。また、バックアップ用バッテリ3の残容量の所定値とは、社用車4の走行用バッテリ44からの給電が行われまで負荷装置21に給電可能な十分な容量であり、かつ、後述するように、バックアップ用バッテリ3と走行用バッテリ44とによって負荷装置21に対する給電を瞬断なく継続できる容量に設定されている。従って、バックアップ用バッテリ3の仕様放電時間が短い場合などでは、満充電時の容量とほぼ同値の場合もあり、この場合、バックアップ用バッテリ3の放電直後に移動放電指令を送信する。
また、所定の要件とは、社用車4の走行用バッテリ44の容残量が、現在位置から通信ビル2に移動可能で、しかも、移動後に所定量以上の残容量を有して負荷装置21に給電可能であることを要する。また、予め社用車4が予約している作業、営業などの外出目的が記憶され、この外出目的をキャンセルできることを要する。さらに、予め社用車4の装備が記憶され、停電時に対応可能な装備を備えていないことを要する。換言すると、停電時に対応可能な装備を備えている社用車4は、停電時には停電対応を優先する。
また、所定の要件を満たす社用車4が複数ある場合には、その数や各走行用バッテリ44の残容量、通信ビル2の駐車容量などに応じて、同時にすべての社用車4に対し移動放電指令を送信してもよいし、時間をずらして順次、移動放電指令を送信してもよい。
さらに、バックアップ用バッテリ3と走行用バッテリ44とによって負荷装置21に対する給電が瞬断なく継続されるように、所定の要件を満たす社用車4に対して順次、移動放電指令を送信する。すなわち、常にバックアップ用バッテリ3と走行用バッテリ44のどちらか一方から負荷装置21に給電されるように、所定の要件を満たす各社用車4に順次、移動放電指令を送信する。例えば、バックアップ用バッテリ3の残容量が少ないなどの場合、走行用バッテリ44の残容量が少なくても通信ビル2に近い社用車4に、優先的に移動放電指令を送信する。また、所定の要件を満たす社用車4が複数ある場合、常に所定台数の社用車4が通信ビル2で待機できるように、複数の社用車4ごとに順次、移動放電指令を送信する。さらに、所定の要件を満たす社用車4が少ない場合、一度放電した社用車4に対して後述する充電を行って再度放電するように、サイクル的に(繰り返し)移動放電指令を送信する。
第2に、放電中の走行用バッテリ44の残容量が、走行用バッテリ44を充電可能なエンジン発電機25を備えた第2の施設つまり第2の通信ビル2に社用車4が移動するのに要するだけの容量(移動必要容量)に達した場合に、この走行用バッテリ44の放電を停止させる。すなわち、負荷装置21に給電中の走行用バッテリ44の残容量(放電状態)を制御装置22から受信したり、社用車4から走行用バッテリ44の残容量を受信したりして、その残容量が移動必要容量に達した場合に、制御装置22に対して放電停止指令を送信する。これを受けて、制御装置22によって充放電器24つまり走行用バッテリ44からの放電が停止される。
さらに、放電を停止させた走行用バッテリ44の社用車4に対して、第2の施設つまり第2の通信ビル2に移動してエンジン発電機25で走行用バッテリ44を充電すべき移動充電指令(充電指令)を送信する。すなわち、負荷装置21に給電して残容量が移動必要容量に達した走行用バッテリ44の社用車4に対して、第2の通信ビル2で走行用バッテリ44を充電するように移動充電指令を送信する。ここで、移動充電指令には、移動すべき第2の通信ビル2の位置や識別情報を含む。
第3に、複数の通信ビル2のバックアップ用バッテリ3が同時に放電する場合、優先順位が高い通信ビル2の負荷装置21に対する給電が瞬断なく継続されるように、所定の要件を満たす社用車4に対し移動放電指令を送信する。すなわち、各通信ビル2に備える通信設備、通信回線などに応じて、各通信ビル2の重要度・優先度が予め設定、記憶されている。そして、優先順位が高い通信ビル2でもバックアップ用バッテリ3が放電している場合には、上記のように、この通信ビル2の負荷装置21に対する給電が瞬断なく継続されるように、社用車4に対し移動放電指令を順次送信する。また、残りの社用車4に対しては、他の通信ビル2に移動するように移動放電指令を送信する。
第4に、バックアップ用バッテリ3が放電した場合に、その通信ビル2の負荷装置21に対して走行用バッテリ54から放電する協力を募る情報である、放電協力情報を複数の一般車5に対して配信する。ここで、放電協力情報には、放電協力を要する通信ビル2の位置と放電電力量と報酬とを含む。例えば、図4に示すように、地図上に各通信ビル2を明記し、各通信ビル2での給電・放電の要否と、放電を要する場合の1車両当たりの放電電力量とその対価・協力金を地図上に表示する。また、対価は、給電を要する第2の通信ビル2の重要度や緊急性などに応じて設定される。後述する第2の放電協力情報においても同様である。
また、放電協力情報の配信は、バックアップ用バッテリ3が放電した場合、常に放電直後に行ってもよいが、状況に応じて行ってもよい。例えば、多くの社用車4が給電を要する通信ビル2から遠距離にいる場合には、放電直後に行ったり、停電当初は行わずに停電時間が所定時間を超えた場合に行ったり、社用車4のみでは瞬断なく円滑に給電を継続できないおそれがある場合に行ったりしてもよい。
第5に、バックアップ用バッテリ3が放電する予定がある場合に、その通信ビル2の負荷装置21に対して走行用バッテリ54から放電する協力を募る情報である、第2の放電協力情報を一般車5に対して配信する。ここで、第2の放電協力情報には、放電協力を要する通信ビル2の位置と放電電力量と報酬と放電予定日時を含む。例えば、図5に示すように、地図上に放電協力を要する通信ビル2を明記し、放電予定日時(時間帯)と1車両当たりの放電電力量とその対価・協力金とを地図上に表示する。この第2の放電協力情報の配信は、例えば、バックアップ用バッテリ3の放電予定日時が決まった時点で行い、一般車5からの協力申込によって必要な放電量が確保された時点で配信を終了する。ところで、バックアップ用バッテリ3を計画的に放電する場合としては、例えば、計画的な作業やインベントの開催などが挙げられる。
このような放電協力情報および第2の放電協力情報の配信は、特定の一般車5に対してのみ行ってもよいし、配信可能なすべての一般車5に対して行ってもよい。例えば、タクシー会社やレンタカー会社と放電協力の契約を締結している場合、その会社の一般車5のみに配信してもよいし、広くインターネット上で配信してもよい。なお、この実施の形態では、社用車4に対しては放電協力情報や第2の放電協力情報を配信していないが、配信してもよい。
次に、このような構成の電力供給システム1の動作、作用および、電力供給システム1による電力供給方法などについて、図6、図7のタイミングチャートに基づいて説明する。
まず、平常時においては、図1に示すように、負荷装置21とバックアップ用バッテリ3と充放電器24が整流装置23に接続され、商用電源100からの電力が整流装置23を介して負荷装置21とバックアップ用バッテリ3に供給され、充放電器24に供給可能となっている。このような状態で、例えば、図8に示すように、第1の通信ビル2および第2の通信ビル2において商用電源100が停電すると(ステップS1)、それぞれのバックアップ用バッテリ3が放電し、制御装置22から管理コンピュータ6にバックアップ用バッテリ3が放電開始した旨の通知が送信される(ステップS2)。
続いて、バックアップ用バッテリ3の残容量が、第1の通信ビル2等の制御装置22から管理コンピュータ6に逐次送信されるとともに(ステップS3)、管理コンピュータ6から各社用車4に対してEV情報要求が送信される(ステップS4)。これを受けて、現在時刻と社用車4の識別情報および現在位置と走行用バッテリ44の残容量を含むEV情報が、各社用車4から管理コンピュータ6に送信される(ステップS5)。
次に、第1の通信ビル2のバックアップ用バッテリ3の残容量が所定値に達した場合に、上記のように、負荷装置21に対する給電が瞬断なく継続されるように、所定の要件を満たす社用車4に対して順次、第1の通信ビル2への移動放電指令が送信される(ステップS6)。これを受けて、例えば、図9に示すように、第1の社用車4が第1の通信ビル2に移動し(ステップS7)、充放電ポート45を充放電器24に接続することで、走行用バッテリ44の放電が開始される(ステップS8)。この際、充放電器24で放電を選択するとともに、第1の社用車4や搭乗者の識別情報を入力することで、放電履歴が記憶される。
ここで、この実施の形態では、走行用バッテリ44からの放電が可能な場合には、バックアップ用バッテリ3からの放電を抑制、停止し、走行用バッテリ44からの放電を優先する。すなわち、バックアップ用バッテリ3の電圧、容量に応じて充放電器24からの放電電流(電力)を調整し、バックアップ用バッテリ3からの放電を抑制して走行用バッテリ44から放電させる。
続いて、第1の社用車4の走行用バッテリ44の残容量が、制御装置22などから管理コンピュータ6に逐次送信される(ステップS9)。そして、この残容量や他の社用車4の状況などに基づいて、負荷装置21への給電が継続するように、例えば、第2の社用車4に対して管理コンピュータ6から、第1の通信ビル2への移動放電指令が送信され(ステップS10)、第2の社用車4が第1の通信ビル2に移動する(ステップS11)。
次に、第1の社用車4の走行用バッテリ44の残容量が移動必要容量に達すると、管理コンピュータ6から制御装置22に放電停止指令が送信され(ステップS12)、これを受けて、この走行用バッテリ44の放電が停止される(ステップS13)。同時に、第1の社用車4に対して第2の通信ビル2への移動充電指令が送信される(ステップS14)。
続いて、第1の通信ビル2に到着した第2の社用車4が充放電ポート45を充放電器24に接続することで、走行用バッテリ44の放電が開始される(ステップS15)。一方、図10に示すように、第1の社用車4が第2の通信ビル2に移動し(ステップS16)、充放電ポート45を充放電器24に接続することで、走行用バッテリ44の充電が開始される(ステップS17)。この際、充放電器24で充電を選択するとともに、第1の社用車4や搭乗者の識別情報を入力することで、充電履歴が記憶される。また、第2の社用車4の走行用バッテリ44の残容量が、第1の通信ビル2の制御装置22から管理コンピュータ6に逐次送信される(ステップS18)。
このように、複数の社用車4が順次、第1の通信ビル2に移動して放電、給電し、走行用バッテリ44の残容量が少なくなると第2の通信ビル2に移動して充電する、という充放電を繰り返すことで、第1の通信ビル2の負荷装置21への給電が継続される。
一方、上記のような所定のタイミングで、複数の一般車5に対して第1の通信ビル2への放電協力情報が配信される(ステップS19)。そして、例えば、第1の一般車5が放電協力をする旨の放電了解を管理コンピュータ6に送信し(ステップS20)、社用車4の充放電状況などに基づいて第1の一般車5の放電協力が必要と判断された場合には、管理コンピュータ6から第1の一般車5に放電依頼が送信される(ステップS21)。これを受けて、第1の一般車5が第1の通信ビル2に移動する(ステップS22)。ここで、放電了解には、第1の一般車5や搭乗者の識別情報が含まれ、これにより、協力履歴が記憶される。
続いて、例えば、第2の社用車4の走行用バッテリ44の残容量が移動必要容量に達すると、管理コンピュータ6から制御装置22に放電停止指令が送信されて(ステップS23)、走行用バッテリ44の放電が停止される(ステップS24)。そして、第1の通信ビル2に到着した第1の一般車5が充放電ポート45を充放電器24に接続することで、走行用バッテリ44の放電が開始される(ステップS25)。ここで、放電に先立って第1の一般車5や搭乗者の識別情報を充放電器24に入力することで、どの一般車5が、いつどこで、どのくらい放電したかの協力履歴が記憶される。
このように、社用車4と一般車5とによって、第1の通信ビル2の負荷装置21への給電が継続される。そして、第1の通信ビル2の停電が終了して商用電源100が復旧すると、商用電源100から負荷装置21とバックアップ用バッテリ3に給電され、充放電器24に接続されている走行用バッテリ44、54が充電される。また、協力履歴に基づいて、放電協力を行った一般車5の搭乗者・所有者に対して対価の支払い処理が行われる。
一方、商用電源100が停電していない平常時において、特定の通信ビル2のバックアップ用バッテリ3の放電予定日時が決まると、図11に示すように、管理コンピュータ6から一般車5に対して第2の放電協力情報が配信される。そして、一般車5から放電協力をする旨の協力申込が管理コンピュータ6に送信され、協力申込の状況などに基づいて該放電協力が必要と判断された場合には、管理コンピュータ6から一般車5に放電依頼が送信される。これを受けて、一般車5が放電予定日時に該通信ビル2に移動して放電を行う。ここで、協力申込には、一般車5や搭乗者の識別情報が含まれることで、協力履歴が記憶されて、対価の支払い処理が行われる。
以上のように、この電力供給システム1および電力供給方法によれば、停電などによってバックアップ用バッテリ3が放電しその残容量が所定値に達すると、所定の要件を満たす電気自動車4、5が通信ビル2に移動して走行用バッテリ44、54から負荷装置21に放電される。このため、バックアップ用バッテリ3が枯渇する(あるいは、そのおそれがある)場合でも、継続的に(長時間)電力を供給することが可能となる。このように、電気自動車4、5が通信ビル2に駐車・常駐していなくても、必要な時に電気自動車4、5が通信ビル2に移動して走行用バッテリ44、54から放電されるため、点在する電気自動車4、5の走行用バッテリ44、54を有効に活用して柔軟に、つまり、必要な通信ビル2に必要な時に必要な量だけ電力供給することが可能となる。また、走行用バッテリ44、54を利用可能なため、バックアップ用バッテリ3の定格容量を小さくすることが可能となる。
しかも、負荷装置21に対する給電が瞬断なく継続されるように、所定の要件を満たす電気自動車4、5が順次、通信ビル2に移動して走行用バッテリ44、54から負荷装置21に放電される。このため、通信設備や医療設備などの重要な負荷装置21の停止、中断を防止することができる。
また、放電中の走行用バッテリ44、54の残容量が、エンジン発電機25を備えた第2の通信ビル2に移動するのに要するだけの容量に達した場合に、走行用バッテリ44、54の放電が停止される。このため、この電気自動車4、5が第2の通信ビル2に移動してエンジン発電機25で走行用バッテリ44、54を充電することができる。そして、この電気自動車4、5が再び放電を要する通信ビル2に移動して走行用バッテリ44、54から負荷装置21に放電することで、継続的に電力を供給することが可能となる。
しかも、放電が停止した走行用バッテリ44、54の電気自動車4、5に対して移動充電指令が送信されるため、この電気自動車4、5は適正に(第2の通信ビル2で充電できることを知らなくても)第2の通信ビル2に移動して走行用バッテリ44、54を充電することができる。
また、バックアップ用バッテリ3が放電した場合に、放電協力情報が複数の一般車5に配信されるため、予測なく急にバックアップ用バッテリ3が放電した場合であっても、より多くの一般車5に走行用バッテリ54からの放電が必要なことが周知される。この結果、より多くの走行用バッテリ54からの放電を受けて、負荷装置21に対してより継続的に電力を供給することが可能となる。
さらに、バックアップ用バッテリ3が放電する予定がある場合に、放電予定日時を含む第2の放電協力情報が複数の一般車5に配信されるため、バックアップ用バッテリ3が放電する前に予めより多くの一般車5に走行用バッテリ54からの放電が必要なことが周知される。この結果、適正な数の走行用バッテリ54からの放電を受けて、適正かつ円滑に負荷装置21に対して継続的に電力を供給することが可能となる。
このように、停電時および停電時以外においても、走行用バッテリ44、54を有効に活用して負荷装置21に給電することが可能となり、電力需給調整や電力需給の平準化などが可能となる。すなわち、電力が必要な施設に対して、いつでも必要な分だけ電気自動車4、5から給電・補給することができるため、電力設備を削減したり、電力設備が乏しい地域に対しても適正に給電したりすることが可能となる。
一方、複数の通信ビル2のバックアップ用バッテリ3が同時に放電する場合、優先順位が高い通信ビル2の負荷装置21に対する給電が瞬断なく継続されるように、電気自動車4、5が移動して走行用バッテリ44、54が放電される。このため、同時に複数の通信ビル2で電力が必要な場合であっても、重要度が高い通信設備や医療設備などの負荷装置21の停止、中断を防止することができる。
以上、この発明の実施の形態について説明したが、具体的な構成は、上記の実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。例えば、上記の実施の形態では、移動体が電気自動車4、5の場合について説明したが、走行用蓄電池を備えれば船舶や自走ロボットなどであってもよい。また、施設が通信ビル2の場合について主として説明したが、施設が病院や公共施設、避難所などであってもよい。
また、上記の実施の形態では、充放電器24が直流連系されている場合について説明したが、図12に示すように、交流連系されている場合でも適用することができる。すなわち、整流装置23と並列に充放電器24を商用電源100に接続し、商用電源100からの交流電力を充放電器24で直流に変換して走行用バッテリ44、54に給電してもよい。この際、AC/DCコンバータ81と大容量蓄電池82を備え負荷装置21の容量よりも大容量のUPS8を、充放電器24と並列に設ける。
また、放電協力情報や第2の放電協力情報を配信する際に、太陽光発電や風力発電などのクリーンエネルギーで充電された走行用バッテリ44、54のみを協力対象に限定してもよい。この場合、例えば、走行用バッテリ44、54の充電時にクリーンエネルギーであることを電気自動車4、5に記憶し、通信ビル2での放電時にクリーンエネルギーで充電されたことを電気自動車4、5から出力することで、クリーンエネルギーであることを担保する。
1 電力供給システム
2 通信ビル(施設)
第2の通信ビル(第2の施設)
21 負荷装置(負荷)
22 制御装置
23 整流装置
24 充放電器
25 エンジン発電機(充電電源)
3 バックアップ用バッテリ(定置型蓄電池)
4 社用車、電気自動車(移動体)
44 走行用バッテリ(走行用蓄電池)
5 一般車、電気自動車(移動体)
54 走行用バッテリ(走行用蓄電池)
6 管理コンピュータ(管理装置)
100 商用電源(系統電力、外部)
C 管理センタ
NW 通信網

Claims (9)

  1. 施設に配設され所定時に負荷に対して放電する定置型蓄電池と、
    移動するための走行用蓄電池を備え、前記施設において前記走行用蓄電池から前記負荷に放電可能な複数の移動体と、
    前記複数の移動体と通信自在で、かつ、前記定置型蓄電池および前記走行用蓄電池の残容量と前記移動体の位置を取得可能な管理装置と、
    を備え、前記管理装置は、放電中の前記定置型蓄電池の残容量が所定値に達した場合に、前記複数の移動体の位置とそれぞれの前記走行用蓄電池の残容量とに基づいて、所定の要件を満たす前記移動体に対し、前記施設に移動して前記走行用蓄電池から前記負荷に放電すべき放電指令を送信する、
    ことを特徴とする電力供給システム。
  2. 前記管理装置は、前記定置型蓄電池と前記走行用蓄電池とによって前記負荷に対する給電が瞬断なく継続されるように、所定の要件を満たす前記移動体に対して順次、前記放電指令を送信する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電力供給システム。
  3. 前記管理装置は、放電中の前記走行用蓄電池の残容量が、前記走行用蓄電池を充電可能な充電電源を備えた第2の施設に前記移動体が移動するのに要するだけの容量に達した場合に、前記走行用蓄電池の放電を停止させる、
    ことを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載の電力供給システム。
  4. 前記管理装置は、放電を停止させた前記走行用蓄電池の移動体に対して、前記第2の施設に移動して前記充電電源で前記走行用蓄電池を充電すべき充電指令を送信する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の電力供給システム。
  5. 前記管理装置は、前記定置型蓄電池が放電した場合に、該施設の負荷に対して前記走行用蓄電池から放電する協力を募る情報であって、前記施設の位置と報酬とを含む放電協力情報を前記複数の移動体に対して配信する、
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の電力供給システム。
  6. 前記管理装置は、前記定置型蓄電池が放電する予定がある場合に、該施設の負荷に対して前記走行用蓄電池から放電する協力を募る情報であって、前記施設の位置と報酬と放電予定日時を含む第2の放電協力情報を前記複数の移動体に対して配信する、
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の電力供給システム。
  7. 前記管理装置は、複数の前記施設の前記定置型蓄電池が同時に放電する場合、優先順位が高い前記施設の前記負荷に対する給電が瞬断なく継続されるように、所定の要件を満たす前記移動体に対し前記放電指令を送信する、
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の電力供給システム。
  8. 施設に配設され所定時に負荷に対して放電する定置型蓄電池と、
    移動するための走行用蓄電池を備え、前記施設において前記走行用蓄電池から前記負荷に放電可能な複数の移動体と、を備え、
    放電中の前記定置型蓄電池の残容量が所定値に達した場合に、前記複数の移動体の位置とそれぞれの前記走行用蓄電池の残容量とに基づいて、所定の要件を満たす前記移動体に対し、前記施設に移動して前記走行用蓄電池から前記負荷に放電すべき放電指令を送信する、
    ことを特徴とする電力供給方法。
  9. 前記定置型蓄電池と前記走行用蓄電池とによって前記負荷に対する給電が瞬断なく継続されるように、所定の要件を満たす前記移動体に対して順次、前記放電指令を送信する、
    ことを特徴とする請求項8に記載の電力供給方法。
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