JP2021123721A - 樹脂成形材料、成形体、コイルおよび成形体の製造方法 - Google Patents

樹脂成形材料、成形体、コイルおよび成形体の製造方法 Download PDF

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若菜 野辺
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将人 吉田
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Abstract

【課題】巻線(コイル)との密着性に優れるとともに、金型からの離型性に優れた成形体(磁性材料)が得られる樹脂成形材料を提供する。【解決手段】樹脂成形材料は、(A)熱硬化性樹脂と、(B)硬化剤と、(C)式(1)で表される化合物と、(D)軟磁性粒子と、を含む。(式中、Rは、ニトロ基、メルカプト基、カルボキシル基、水酸基、スルホニル基、シアノ基、炭素数1〜5のアルキルエステル基、炭素数1〜5のアルキルカルボニルアミノ基、炭素数1〜5のアルコキシカルボニルアミノ基、置換又は未置換のフェニルエステル基、置換又は未置換のフェニルカルボニルアミノ基。X1〜X4は窒素原子又は炭素原子を示し、X1〜X4の少なくとも1つは窒素原子であり、残りは炭素原子である。X1〜X4が炭素原子である場合、当該炭素原子は水素原子で置換され、X1〜X4が窒素原子である場合、当該窒素原子は無置換であるか水素原子で置換される。)【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂成形材料、成形体、コイルおよび成形体の製造方法に関する。
各種の電気・電子製品の部品として、磁性コア/外装部材を備えるコイル(応用分野によっては「リアクトル」「インダクタ」などとも呼ばれる)が盛んに検討されている。また、そのようなコイルの磁性コアや外装部材を作製するための、成形性のある磁性材料も盛んに検討されている。
特許文献1には、エポキシ樹脂と、硬化剤と、無機充填剤と、所定の式で表される化合物とを含む封止樹脂組成物が記載されている。
国際公開2016−174757号
本発明者らは、磁性粒子を含む樹脂成形材料において、磁性コアまたは外装部材と、巻線との密着性が十分ではなく、コイルの耐久性や信頼性に改善の余地があることを新たに見出した。なお、特許文献1には、磁性粒子を含む樹脂成形材料については記載されていない。
しかしながら、磁性コア等の構成成分により密着性を改良する場合、成形時の金型からの離型性に影響を与えることから、磁性コア等と巻線(コイル)との密着性改善と、金型からの離型性とはトレードオフの関係にあった。
本発明者らは鋭意検討の結果、特定の成分を添加することにより上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
本発明によれば、
(A)熱硬化性樹脂と、(B)硬化剤と、(C)下記一般式(1)で表される化合物と、(D)軟磁性粒子と、を含む、樹脂成形材料を提供することができる。
Figure 2021123721
(一般式(1)中、Rは、ニトロ基、メルカプト基、カルボキシル基、水酸基、スルホニル基、シアノ基、炭素数1〜5のアルキルエステル基、炭素数1〜5のアルキルカルボニルアミノ基、炭素数1〜5のアルコキシカルボニルアミノ基、置換または未置換のフェニルエステル基、置換または未置換のフェニルカルボニルアミノ基を示す。X〜Xは窒素原子または炭素原子を示し、X〜Xの少なくとも1つは窒素原子であり、残りは炭素原子である。X〜Xのいずれかが炭素原子である場合、当該炭素原子は水素原子で置換され、X〜Xのいずれかが窒素原子である場合、当該窒素原子は無置換であるか水素原子で置換される。)
本発明によれば、前記樹脂成形材料を硬化してなる成形体を提供することができる。
本発明によれば、磁性コアと、前記磁性コアに巻回された銅線と、前記磁性コアおよび銅線を封止する外装部材と、を備え、
前記磁性コアおよび前記外装部材の少なくとも一方が前記樹脂成形材料の硬化物からなる、コイルを提供することができる。
本発明によれば、トランスファー成形装置を用いて、前記樹脂成形材料の溶融物を金型に注入する工程と、前記溶融物を硬化する工程と、を含む、成形体の製造方法を提供することができる。
本発明によれば、前記樹脂成形材料を圧縮成形する工程を含む、成形体の製造方法を提供することができる。
本発明によれば、巻線(コイル)との密着性に優れるともに、金型からの離型性に優れた成形体(磁性材料)が得られる樹脂成形材料を提供することができる。
磁性コアを備えるコイルを模式的に示す図である。 磁性コアを備えるコイル(図1のものとは別の態様)を模式的に示す図である。 一体型インダクタを模式的に示す図である。
以下、本発明の実施形態について、詳細に説明する。
本明細書中、数値範囲の説明における「a〜b」との表記は、特に断らない限り、a以上b以下のことを表す。例えば、「1〜5質量%」とは「1質量%以上5質量%以下」を意味する。
本実施形態の樹脂成形材料(樹脂組成物)は、(A)熱硬化性樹脂と、(B)硬化剤と、(C)下記一般式(1)で表される化合物と、(D)軟磁性粒子と、を含む。
本実施形態の樹脂成形材料によれば、巻線(コイル)との密着性と、金型からの離型性に優れた磁性部材(磁性コアや外装部材)が得られる。
[熱硬化性樹脂(A)]
熱硬化性樹脂(A)としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂等が挙げられ、少なくとも1種含むことができる。本実施形態においては、熱硬化性樹脂(A)は、エポキシ樹脂を含むことが好ましい。
(エポキシ樹脂)
エポキシ樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、テトラメチルビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールM型エポキシ樹脂、ビスフェノールP型エポキシ樹脂、ビスフェノールZ型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂;ビフェニル型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、アリールアルキレン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、フェノキシ型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ノルボルネン型エポキシ樹脂、アダマンタン型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂等を挙げることができる。エポキシ樹脂としては、これらのうち、23℃で固形状のものを挙げることができる。
本実施形態の樹脂成形材料は、エポキシ樹脂を1種のみ含んでもよいし、2種類以上含んでもよい。また、同種のエポキシ樹脂であっても異なる分子量のものを併用してもよい。
エポキシ樹脂は、好ましくはトリフェニルメタン構造を含むエポキシ樹脂および/またはビフェニル構造を含むエポキシ樹脂からなる群より選ばれる少なくともいずれかを含む。これらエポキシ樹脂の構造の適度な剛直性により、得られる成形体の耐熱性や耐久性を高めることができる。
別観点として、エポキシ樹脂は、好ましくはビスフェノールA型またはF型エポキシ樹脂を含む。このエポキシ樹脂の樹脂骨格は適度に柔軟であるため、トランスファー成形時の流動特性を高めやすかったり、トランスファー成形時の成形温度を低くしたりすることができる。さらに、トランスファー成形時および圧縮成形時の成形性(充填性)が改善される。
特に、(i)トリフェニルメタン構造を含むエポキシ樹脂および/またはビフェニル構造を含むエポキシ樹脂からなる群より選ばれる少なくともいずれかと、(ii)ビスフェノールA型またはF型エポキシ樹脂とを併用することが、種々の性能のバランスの点で好ましい。
トリフェニルメタン構造を含むエポキシ樹脂とは、具体的には、メタン(CH)の4つの水素原子のうちの3つがベンゼン環で置換された部分構造を含むエポキシ樹脂である。ベンゼン環は、無置換であっても置換基で置換されていてもよい。置換基としては、ヒドロキシ基やグリシジルオキシ基などを挙げることができる。
具体的には、トリフェニルメタン構造を含むエポキシ樹脂は、以下一般式(a1)で表される構造単位を含む。この構造単位が2つ以上連なることで、トリフェニルメタン骨格が構成される。
Figure 2021123721
一般式(a1)において、
11は、複数ある場合はそれぞれ独立に、1価の有機基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基またはシアノ基であり、
12は、複数ある場合はそれぞれ独立に、1価の有機基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基またはシアノ基であり、
iは、0〜3の整数であり、
jは、0〜4の整数である。
11およびR12の1価の有機基の例としては、後述の一般式(BP)におけるRおよびRの1価の有機基として列挙されているものを挙げることができる。
iおよびjは、それぞれ独立に、好ましくは0〜2であり、より好ましくは0〜1である。
一態様として、iおよびjはともに0である。つまり、一態様として、一般式(a1)中のベンゼン環の全ては、1価の置換基としては、明示されたグリシジルオキシ基以外の置換基を有しない。
ビフェニル構造を含むエポキシ樹脂とは、具体的には、2つのベンゼン環が単結合で連結している構造を含むエポキシ樹脂のことである。ここでのベンゼン環は、置換基を有していてもいなくてもよい。
具体的には、ビフェニル構造を含むエポキシ樹脂は、以下一般式(BP)で表される部分構造を有する。
Figure 2021123721
一般式(BP)において、
およびRは、複数ある場合はそれぞれ独立に、1価の有機基、ヒドロキシル基またはハロゲン原子であり、
rおよびsは、それぞれ独立に、0〜4であり、
*は、他の原子団と連結していることを表す。
およびRの1価の有機基の具体例としては、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルキリデン基、アリール基、アラルキル基、アルカリル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、ヘテロ環基、カルボキシル基などを挙げることができる。
アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基などが挙げられる。
アルケニル基としては、例えばアリル基、ペンテニル基、ビニル基などが挙げられる。
アルキニル基としては、例えばエチニル基などが挙げられる。
アルキリデン基としては、例えばメチリデン基、エチリデン基などが挙げられる。
アリール基としては、例えばトリル基、キシリル基、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基が挙げられる。
アラルキル基としては、例えばベンジル基、フェネチル基などが挙げられる。
アルカリル基としては、例えばトリル基、キシリル基などが挙げられる。
シクロアルキル基としては、例えばアダマンチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基などが挙げられる。
アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、イソブトキシ基、t−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基などが挙げられる。
ヘテロ環基としては、例えばエポキシ基、オキセタニル基などが挙げられる。
およびRの1価の有機基の総炭素数は、それぞれ、例えば1〜30、好ましくは1〜20、より好ましくは1〜10、特に好ましくは1〜6である。
rおよびsは、それぞれ独立に、好ましくは0〜2であり、より好ましくは0〜1である。一態様として、rおよびsはともに0である。
より具体的には、ビフェニル構造を含むエポキシ樹脂は、以下一般式(BP1)で表される構造単位を有する。
Figure 2021123721
一般式(BP1)において、
およびRの定義および具体的態様は、一般式(BP)と同様であり、
rおよびsの定義および好ましい範囲は、一般式(BP)と同様であり、
は、複数ある場合はそれぞれ独立に、1価の有機基、ヒドロキシル基またはハロゲン原子であり、
tは、0〜3の整数である。
の1価の有機基の具体例としては、RおよびRの具体例として挙げたものと同様のものを挙げることができる。
tは、好ましくは0〜2であり、より好ましくは0〜1である。
ビスフェノールA型またはF型エポキシ樹脂(ビスフェノールAまたはビスフェノールFと、エピクロルヒドリンとの縮合反応により製造されるエポキシ樹脂)として具体的には、以下一般式(EP)で表されるエポキシ樹脂を挙げることができる。
Figure 2021123721
一般式(EP)中、
複数のRは、各々独立に、水素原子またはメチル基、好ましくはメチル基であり、
、R、RおよびRは、それぞれ、複数存在する場合は各々独立に、1価の有機基、ヒドロキシル基またはハロゲン原子であり、
p、q、rおよびsは、それぞれ独立に、0〜4であり、好ましくは0〜2であり、
nは0以上の整数であり、通常0〜10、好ましくは0〜5である。
、R、RおよびRの1価の有機基の具体例としては、一般式(BP)におけるRおよびRの1価の有機基の具体例として挙げたものと同様のものを挙げることができる。
本実施形態の樹脂成形材料中のエポキシ樹脂の量は、例えば0.1〜20質量%、好ましくは0.5〜10質量%である。
本実施形態の樹脂成形材料中のエポキシ樹脂の量は、例えば0.5〜60体積%、好ましくは3〜40体積%である。
(フェノール樹脂)
フェノール樹脂としては、特に限定されないが、例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂、およびレゾール型フェノール樹脂等が挙げられる。これらの中の1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
フェノール樹脂の中でも、フェノールノボラック樹脂であることが好ましい。
(ユリア樹脂)
ユリア樹脂としては、特に限定されないが、例えば、尿素とホルムアルデヒドとの縮合によって得られる樹脂が挙げられる。
(メラミン樹脂)
メラミン樹脂としては、特に限定されないが、例えば、メラミンとホルムアルデヒドを中性または弱アルカリ下において反応させて得られるものを用いることができる。
また、メラミン樹脂としては、住友化学(株)製のメラミン樹脂等、市販のものを用いることもできる。
(不飽和ポリエステル樹脂)
不飽和ポリエステル樹脂としては、特に限定されないが、例えば、原料に無水フタル酸を用いた最も一般的なオルソタイプ、イソフタル酸を用いたイソタイプ、また、テレフタル酸を用いたパラタイプのものがあり、また、これらのプレポリマーも含まれる。これらの1種を単独で使用または2種以上を併用することができる。
(ポリイミド樹脂)
ポリイミド樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ジアミン、二無水物および無水物を共重合して、ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸を合成し、次いで、ポリアミド酸をイミド化することにより合成される。
[硬化剤(B)]
本実施形態の樹脂成形材料は、硬化剤(B)を含む。
硬化剤(B)は、エポキシ樹脂が有するエポキシ基と反応して結合形成可能なものである限り、特に限定されない。例えば、脂肪族ポリアミン、芳香族ポリアミン、芳香族ジアミン、ジシアミンジアミドのようなアミン化合物、脂環族酸無水物、芳香族酸無水物のような酸無水物、ノボラック型フェノール樹脂のようなフェノール化合物、イミダゾール化合物等を挙げることができる。特定硬化剤としては、これらの中から、23℃で固形のものを挙げることができる。
硬化剤(B)は、特に特定硬化剤として、好ましくはフェノール系硬化剤(フェノール化合物)を含む。これにより、最終的に得られる成形体の耐久性の一層の向上などが期待できる。フェノール系硬化剤は、典型的には、1分子あたり2以上のヒドロキシ基を有する。
フェノール系硬化剤は、好ましくは、ノボラック骨格およびビフェニル骨格からなる群より選ばれるいずれかの骨格を含む。フェノール系硬化剤がこれらの骨格のいずれかを含むことで、特に成形体の耐久性を高めることができる。
「ビフェニル骨格」とは、具体的には、前述のエポキシ樹脂の説明における一般式(BP)のように、2つのベンゼン環が単結合で連結している構造である。
ビフェニル骨格を有するフェノール系硬化剤として具体的には、前述のエポキシ樹脂の説明における一般式(BP1)において、グリシジル基を水素原子に置き換えた構造のものなどを挙げることができる。
ノボラック骨格を有するフェノール系硬化剤として、具体的には以下一般式(N)で表される構造単位を有するものを挙げることができる。
Figure 2021123721
一般式(N)において、
は、1価の置換基を表し、
uは、0〜3の整数である。
の1価の置換基の具体例としては、一般式(BP)におけるRおよびRの1価の置換基として説明したものと同様のものを挙げることができる。
uは、好ましくは0〜2であり、より好ましくは0〜1であり、更に好ましくは0である。
硬化剤(B)が高分子またはオリゴマーである場合、硬化剤(B)の数平均分子量(GPC測定による標準ポリスチレン換算値)は、例えば200〜800程度である。
樹脂成形材料中の硬化剤の含有量は、例えば0.1〜20質量%、好ましくは0.5〜10質量%である。
また、樹脂成形材料中の硬化剤(B)の含有量は、例えば0.5〜60体積%、好ましくは3〜40体積%である。
硬化剤(B)の量を適切に調整することにより、流動性を一層向上させることができ、得られる硬化物の機械特性や磁気特性を向上させることができる。
[化合物(C)]
本実施形態の樹脂成形材料は、一般式(1)で表される化合物(C)を含む。
Figure 2021123721
一般式(1)中、Rは、ニトロ基、メルカプト基、カルボキシル基、水酸基、スルホニル基、シアノ基、炭素数1〜5のアルキルエステル基、炭素数1〜5のアルキルカルボニルアミノ基、炭素数1〜5のアルコキシカルボニルアミノ基、置換または未置換のフェニルエステル基、置換または未置換のフェニルカルボニルアミノ基を示す。
本発明の効果の観点から、Rは、ニトロ基、メルカプト基、カルボキシル基、置換または未置換のフェニルカルボニルアミノ基、アルキルエステル基、置換または未置換のフェニルエステル基が好ましく、置換または未置換のフェニルカルボニルアミノ基がより好ましい。
置換フェニルカルボニルアミノ基または置換フェニルカルボニルアミノ基は、ハロゲン原子、ニトロ基、メルカプト基、カルボキシル基、水酸基、スルホニル基、シアノ基、炭素数1〜5のアルキル基等から選択される少なくとも1つの置換基をフェニル基に有していてもよく、本発明の効果の観点から水酸基であることが好ましい。
〜Xは窒素原子または炭素原子を示し、X〜Xの少なくとも1つは窒素原子であり、残りは炭素原子である。X〜Xのいずれかが炭素原子である場合、当該炭素原子は水素原子で置換され、X〜Xのいずれかが窒素原子である場合、当該窒素原子は無置換であるか水素原子で置換される。
〜Xは、本発明の効果の観点から、X、XおよびXが窒素原子でありXが炭素原子であるか、またはX、XおよびXが窒素原子でありXが炭素原子であることが好ましい。
本実施形態において、一般式(1)で表される化合物(C)は密着助剤として機能し、当該化合物(C)を含む樹脂成形材料から得られる磁性部材(磁性コアまたはまたは外装部材)と巻線(コイル)との密着性を改善することができ、さらに金型からの離型性に優れた磁性部材を得ることができる。
本実施形態の樹脂成形材料は、一般式(1)で表される化合物を0.01〜0.5質量%、好ましくは0.02〜0.2質量%の量で含むことができる。これにより、磁性コアまたは外装部材と巻線(コイル)との密着性をより改善することができ、さらに金型からの離型性により優れた磁性部材を得ることができる。
[軟磁性粒子(D)]
本実施形態の樹脂成形材料は、軟磁性粒子(D)を含む。なお、軟磁性とは、保磁力が小さい強磁性のことを指し、一般的には、保磁力が800A/m以下である強磁性のことを軟磁性という。
軟磁性粒子(D)の構成材料としては、構成元素としての鉄の含有率が85質量%以上である金属含有材料が挙げられる。このように構成元素としての鉄の含有率が高い金属材料は、透磁率や磁束密度等の磁気特性が比較的良好な軟磁性を示す。このため、例えば磁性コア等に成形されたとき、良好な磁気特性を示し得る樹脂成形材料が得られる。
上記の金属含有材料の形態としては、例えば、単体の他、固溶体、共晶、金属間化合物のような合金等が挙げられる。このような金属材料で構成された粒子を用いることにより、鉄に由来する優れた磁気特性、すなわち、高透磁率や高磁束密度等の磁気特性を有する樹脂成形材料を得ることができる。
また、上記の金属含有材料は、構成元素として鉄以外の元素を含んでいてもよい。鉄以外の元素としては、例えば、B、C、N、O、Al、Si、P、S、Ti、V、Cr、Mn、Co、Ni、Cu、Zn、Y、Zr、Nb、Mo、Cd、In、Sn等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いられる。本実施形態においては、Fe、Ni、Si及びCoから選ばれる1種類以上の元素を主要元素として含むことができる。
上記の金属含有材料の具体例としては、例えば、純鉄、ケイ素鋼、鉄−コバルト合金、鉄−ニッケル合金、鉄−クロム合金、鉄−アルミニウム合金、カルボニル鉄、ステンレス鋼、またはこれらのうちの1種もしくは2種以上を含む複合材料等が挙げられる。入手性などの観点からケイ素鋼やカルボニル鉄を好ましく用いることができる。
軟磁性粒子(Fe基軟磁性粒子)はそれ以外の粒子であってもよい。例えば、Ni基軟磁性粒子、Co基軟磁性粒子等を含む磁性体粒子であってもよい。
本実施形態の樹脂成形材料は、軟磁性粒子(D)を70体積%以上90体積%以下、好ましくは70体積%以上85体積%以下、より好ましくは75体積%以上85体積%以下の量で含む。これにより得られる高飽和磁束密度の磁性材料を得ることができる。
(硬化触媒)
本実施形態の樹脂成形材料は、好ましくは硬化触媒を含む。硬化触媒は、硬化促進剤などと呼ばれる場合もある。硬化触媒は、エポキシ樹脂の硬化反応を早めるものである限り特に限定されず、公知のエポキシ硬化触媒を用いることができる。
具体的には、有機ホスフィン、テトラ置換ホスホニウム化合物、ホスホベタイン化合物、ホスフィン化合物とキノン化合物との付加物、ホスホニウム化合物とシラン化合物との付加物等のリン原子含有化合物;2−メチルイミダゾール等のイミダゾール類(イミダゾール系硬化促進剤);1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7、ベンジルジメチルアミン等が例示されるアミジンや3級アミン、アミジンやアミンの4級塩等の窒素原子含有化合物などを挙げることができる。
硬化触媒を用いる場合、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
硬化触媒を用いる場合、その含有量は、樹脂成形材料全体に対して、好ましくは0.01〜1質量%、より好ましくは0.05〜0.8質量%である。このような数値範囲とすることにより、他の性能を過度に悪くすることなく、十分に硬化促進効果が得られる。
(離型剤)
本実施形態の樹脂成形材料は、好ましくは離型剤を含む。これにより、トランスファー成形後または圧縮成型後の離型性を高めることができる。
離型剤としては、例えばカルナバワックス等の天然ワックス、モンタン酸エステルワックスや酸化ポリエチレンワックス等の合成ワックス、ステアリン酸亜鉛等の高級脂肪酸およびその金属塩類、パラフィン、炭素数5〜60のα−オレフィンと無水マレイン酸との共重合体を、炭素数5〜25の長鎖脂肪族アルコールでエステル化した化合物等が挙げられる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
離型剤を用いる場合、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
前記炭素数5〜60のα−オレフィンと無水マレイン酸との共重合体を、炭素数5〜25の長鎖脂肪族アルコールでエステル化した化合物は、例えば、以下の工程により得ることができる。
工程(a):炭素数5〜60のα−オレフィンと無水マレイン酸とを共重合して共重合物を得る工程
工程(b):工程(a)で得られた共重合物と、炭素数5〜25の長鎖脂肪族アルコールとを、トリフルオロメタンスルホン酸の存在下でエステル化反応させる工程
(工程(a))
工程(a)で用いられる炭素数5〜60のα−オレフィンとしては、例えば、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン、1−ドコセン、1−テトラコンテン、1−ヘキサコンテン、1−オクタコセン、1−トリアコンテン、1−ヘントリアコンテン、1−ドトリアコンテン、1−トリトリアコンテン、1−テトラトリアコンテン、1−ペンタトリアコンテン、1−ヘキサトリアコンテン、1−テトラコンテン、1−ヘンテトラコンテン、1−ドテトラコンテン、1−トリテトラコンテン、1−テトラテトラコンテン、1−ペンタコンテン、1−ヘンペンタコンテン、1−ドペンタコンテン、1−トリペンタコンテン、1−ペンタペンタコンテン、1−ヘキサコンテン、1−ヘプタコンテン、1−オクタコンテン等の直鎖型1−アルケン、3−メチル−1−トリアコンテン、3,4−ジメチル−トリアコンテン、3−メチル−1−テトラコンテン、3,4−ジメチル−テトラコンテン等の分岐型1−アルケンなどが挙げられ、これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
α−オレフィンと無水マレイン酸との共重合物の製造方法としては、特に制限はなく、原材料を反応させる等の一般的な共重合方法を用いることができる。反応には、α−オレフィンと無水マレイン酸が溶解可能な有機溶剤等を用いてもよい。有機溶剤としては特に制限はないが、トルエンが好ましく、芳香族系溶剤、エーテル系溶剤、ハロゲン系溶剤等も使用できる。反応温度は、使用する有機溶剤の種類によっても異なるが、反応性、生産性の観点から、50〜200℃とすることが好ましく、100〜150℃とすることがより好ましい。反応時間は、共重合物が得られれば特に制限はないが、生産性の観点から1〜30時間とするのが好ましく、より好ましくは2〜15時間、さらに好ましくは4〜10時間である。反応終了後、必要に応じて、加熱減圧下等で未反応成分、溶剤等を除去することができる。その条件は、温度を100〜220℃、より好ましくは120〜180℃、圧力を13.3×10Pa以下、より好ましくは8×10Pa以下、時間を0.5〜10時間とすることが好ましい。また、反応には、必要に応じてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)や過酸化ベンゾイル(BPO)等のラジカル重合系開始剤を加えてもよい。
(工程(b))
工程(a)で得られた共重合物は、トリフルオロメタンスルホン酸の存在下、炭素数5〜25のアルコールを用いてエステル化される。
炭素数5〜25の長鎖脂肪族アルコールとしては、例えば、ペンチルアルコール、ヘキシルアルコール、オクチルアルコール、デシルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、エイコシルアルコール、ベヘニルアルコール、2−メチル−デカン−1−オール、2−エチル−デカン−1−オール、2−ヘキシル−オクタン−1−オール、等の直鎖型又は分岐型の長鎖脂肪族飽和アルコール、ヘキセノール、2−ヘキセン−1−オール、1−ヘキセン−3−オール、ペンテノール、2−メチル−1−ペンテノール等の直鎖型又は分岐型の長鎖脂肪族不飽和アルコールなどが挙げられ、これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのなかでも、成形時のブロッキング性の観点から、炭素数10〜25の直鎖型アルコールが好ましく、炭素数15〜20の直鎖型脂肪族飽和アルコールがより好ましい。
トリフルオロメタンスルホン酸の量は、その性能を発揮するために、共重合物とアルコールの全質量に対して、100ppm以上、1000ppm以下の量とすることが好ましい。上記下限値を下回ると、エステル化触媒として十分機能せず、上記上限値を超えると、得られるエステル化物が酸化される場合がある。エステル化物の酸化物は、連続成形性を低下させる傾向がある。
工程(a)で得られる共重合物と炭素数5〜25のアルコールとのモル比は、特に制限はなく、任意に設定可能であるが、この反応モル比を調整することによって、エステル化物の親水性の程度をコントロールすることが可能である。反応には、α−オレフィンと無水マレイン酸が溶解可能な有機溶剤等を用いてもよい。有機溶剤としては特に制限はないが、トルエンが好ましく、芳香族系溶剤、エーテル系溶剤、ハロゲン系溶剤等も使用できる。反応温度は、使用する有機溶剤の種類によっても異なるが、反応性、生産性の観点から、50〜200℃とすることが好ましく、120〜170℃がより好ましい。反応時間は、共重合物が得られれば特に制限はないが、生産性の観点から1〜30時間とするのが好ましく、より好ましくは2〜30時間、さらに好ましくは4〜28時間である。反応終了後、必要に応じて、加熱減圧下等で未反応成分、溶剤等を除去することができる。その条件は、温度を100〜220℃、より好ましくは120〜180℃、圧力を13.3×103Pa以下、より好ましくは8×103Pa以下、時間を0.5〜10時間とすることが好ましい。
共重合物とアルコールとのエステル化反応の反応収率は、好ましくは70モル%以上であり、より好ましくは80モル%以上であり、さらに好ましくは90%以上である。
工程(b)で得られるエステル化物を含む反応混合物は、工程(a)において未反応で存在するα−オレフィンを含んでいてもよい。
本発明の方法で得られるエステル化物の数平均分子量は、2,000〜10,000であることが好ましい。上記範囲であれば、樹脂成形材料の凝集固結化(ブロッキング性)がより改善されるとともに、流動性および金型からの離型性により優れ、さらに成形時のバリの発生がより低減される。
離型剤を用いる場合、その含有量は、樹脂成形材料全体中、好ましくは0.01〜3質量%、より好ましくは0.05〜2質量%である。これにより、離型性向上の効果を確実に得ることができる。
(その他の成分)
本実施形態の樹脂成形材料は、上述した成分以外の成分を含んでいてもよい。例えば、本実施形態の樹脂成形材料は、低応力剤、カップリング剤、着色剤、酸化防止剤、耐食剤、染料、顔料、難燃剤等を含んでもよい。
低応力剤としては、ポリブタジエン化合物、アクリロニトリルブタジエン共重合化合物、シリコーンオイル、シリコーンゴム等のシリコーン化合物が挙げられる。低応力剤を用いる場合、1種のみを用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
カップリング剤としては、上述の、磁性体粒子の表面処理に用いられるカップリング剤を用いることができる。例えば、シラン系カップリング剤、チタン系カップリング剤、ジルコニア系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等が挙げられる。カップリング剤を用いる場合、1種のみを用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
(樹脂成形材料の製造方法)
本実施形態の樹脂成形材料は、工業的には、例えば、まず(1)ミキサーを用いて各成分を混合し、(2)その後、ロールを用いて、120℃前後で5分以上、好ましくは10分程度混練することにより混練物を得、(3)そして得られた混練物を冷却し、(4)さらにその後、粉砕することにより製造することができる。以上により、粉末状の樹脂成形材料を得ることができる。
(樹脂成形材料の形態)
本実施形態の樹脂成形材料は、23℃で、好ましくはタブレット状または顆粒状であり、より好ましくはタブレット状である。粉末状の樹脂成形材料を打錠し、タブレット状に形成することができる。樹脂成形材料がタブレット状または顆粒状であることにより、樹脂成形材料の流通や保管がしやすく、また、トランスファー成形や圧縮成形に適用しやすい。
(樹脂成形材料を溶融させた際の特性)
本実施形態の樹脂成形材料は一般式(1)で表される化合物を含んでおり、樹脂成形材料の溶融時の流動性も改善することができ、成形性などを高めることができる。
一般式(1)で表される化合物が軟磁性粒子(D)の表面に作用して軟磁性粒子(D)の滑りが向上したと推察される。
具体的には、定荷重細管押出式レオメータ(フローテスタ)を用いて、温度175℃の条件で測定される溶融粘度は、好ましくは0.1〜200Pa・s、より好ましくは0.1〜180Pa・s、さらに好ましくは0.1〜150Pa・sである。
定荷重細管押出式レオメータとしては、例えば、島津製作所製のフローテスタ「CFT―500D」などを用いることができる。また、ダイ穴径は例えば0.5mm、ダイ長さは例えば1.0mm、圧力(荷重)は例えば40kgf(392N)とすることができる。
また、温度175℃のスパイラルフロー試験により測定される流動長が15cm以上、好ましくは20cm以上、さらに好ましくは25cm以上とすることができる。
スパイラルフロー試験は、たとえば低圧トランスファー成形機(コータキ精機(株)製「KTS−15」)を用いて、EMMI−1−66に準じたスパイラルフロー測定用の金型に金型温度175℃、注入圧力6.9MPa、硬化時間120秒の条件で樹脂成形材料を注入し、流動長を測定することにより行うことができる。
本実施形態の樹脂成形材料は、175℃におけるゲル化時間が5秒以上300秒以下、好ましくは10秒以上200秒以下とすることができる。
トランスファー成形の成形温度におけるゲル化時間を上記下限値以上とすることにより、車載用のリアクトル等のコイル(大型の構造体)における成形性を高めることができ、ゲル化時間を上記上限値以下とすることにより、比透磁率にバラツキが生じることを抑制し、磁気特性を高めることができる。
(硬化物の密着強度)
本実施形態の樹脂成形材料を175℃で溶融して成形したものを、大気下で175℃、4時間後硬化させて得られる硬化物(成形体)の銅との密着強度は、3MPa以上、好ましくは3.5MPa以上、さらに好ましくは4MPa以上である。
本実施形態の樹脂成形材料から得られる硬化物は、巻線との密着性が改善されており、コイルの耐久性や信頼性に優れる。
(硬化物のガラス転移温度)
本実施形態の樹脂成形材料を175℃で溶融して成形したものを、大気下で175℃、4時間後硬化させて得られる硬化物(成形体)のガラス転移温度は、好ましくは150〜220℃、より好ましくは160〜200℃である。ガラス転移温度が150℃以上となるように樹脂成形材料を設計することで、例えば車載用途で要求される耐熱性をクリアしやすい。ガラス転移温度が220℃以下となるように樹脂成形材料を設計することで、比較的低温で成形をすることができるようになる。このことは、低温加工による成形物の収縮の抑制の点で好ましい。
<成形体>
本実施形態の成形体は、上述の樹脂成形材料を硬化成形して得ることができる。
本実施形態の成形体は上述のように飽和磁束密度が高い複合材料から構成されているため、高飽和磁束密度を実現することができ、1.0T以上、好ましくは1.2T以上、より好ましくは1.3T以上とすることができる。
成形体の製造方法は、特に限定されないが、トランスファー成形法または圧縮成形法等を挙げることができる。
(トランスファー成形法)
トランスファー成形法による成形体の製造方法は、トランスファー成形装置を用いて、上述の樹脂成形材料の溶融物を金型に注入する工程と、その溶融物を硬化させる工程とを含む。
トランスファー成形については、公知のトランスファー成形装置を適宜用いるなどして行うことができる。具体的には、まず、予熱した樹脂成形材料を、トランスファー室とも言われる加熱室に入れて溶融し、溶融物を得る。その後、その溶融物をプランジャーで金型に注入し、そのまま保持して溶融物を硬化させる。これにより、所望の成形物を得ることができる。
トランスファー成形は、成形体の寸法の制御性や、形状自由度の向上などの点で好ましい。
トランスファー成形における各種条件は、任意に設定することができる。例えば、予熱の温度は60〜100℃、溶融の際の加熱温度は100〜250℃、金型温度は100〜200℃、金型に樹脂成形材料の溶融物を注入する際の圧力は1〜20MPaの間で適宜調整することができる。
金型温度を高くしすぎないことで、成形物の収縮を抑えることができる。
本実施形態の樹脂成形材料は、化合物(C)を含んでおり、金型からの離型性に優れる。
(圧縮成形法)
圧縮成形法(コンプレッション成形法)による成形体の製造方法は、前記樹脂成形材料を圧縮成形する工程を含む。
圧縮成形については、公知の圧縮成形装置を適宜用いて行うことができる。具体的には、上方に開口した凹形状の固定金型の凹部内に前記樹脂成形材料を載置する。樹脂成形材料は予め加熱しておくことができる。これにより、成形体を均一に硬化させることができ、成形圧力を低くすることができる。
次いで、上方から、凸形状の金型を凹形状の固定金型に移動して、凸部および凹部によって形成されたキャビティ内において樹脂成形材料を圧縮する。初めは低圧で樹脂成形材料を十分に軟化流動させ、次いで、金型を閉じて、再度加圧して所定時間硬化させる。
圧縮成形における各種条件は、任意に設定することができる。例えば、予熱の温度は60〜100℃、溶融の際の加熱温度は100〜250℃、金型温度は100〜200℃、金型で樹脂成形材料を圧縮する際の圧力は1〜20MPa、硬化時間60〜300秒の間で適宜調整することができる。
金型温度を高くしすぎないことで、成形物の収縮を抑えることができる。
本実施形態の樹脂成形材料は、化合物(C)を含んでおり、金型からの離型性に優れる。
<磁性部材の製造方法>
本実施形態の樹脂成形材料は、圧縮成形法またはトランスファー成形法により、上述の方法にて所望の形状に成形される。
成形物は、電気・電子デバイス中の磁性部品などとして好適に用いることができる。より具体的には、成形物は、コイル(用途や目的により、リアクトルやインダクタなどとも呼ばれる)の磁性コアなどとして好適に用いられる。
<磁性部材およびコイル>
本実施形態の樹脂成形材料により形成された磁性部材(本実施形態の樹脂成形材料を硬化させて形成した磁性部材)、および、その磁性部材を磁性コアまたは外装部材として備えるコイルの態様について説明する。
(第1の態様)
図1(a)および図1(b)は、本実施形態の樹脂成形材料の硬化物で構成された磁性コアを備えるコイル100(リアクトルやインダクタなど)を模式的に示した図である。
図1(a)は、上面から見たコイル100の概要を示す。図1(b)は、図1(a)におけるA−A’断面視における断面図を示す。
コイル100は、図1に示されるように、巻線10および磁性コア20を備えることができる。磁性コア20は、空芯コイルである巻線10の内部に充填されている。図1(a)に示す一対の巻線10は、並列した状態で連結されている。この場合、環状の磁性コア20は、図1(b)に示す1対の巻線10の内部を貫通する構造を有する。これらの磁性コア20と巻線10とは一体化した構造を有することができる。
コイル部品100において、巻線10および磁性コア20は、外装部材30(封止部材)で封止されていてもよい。例えば、筐体(ケース)中に巻線10および磁性コア20を収容し、そこに液状樹脂を導入し、必要に応じて液状樹脂を硬化することにより、巻線10および磁性コア20の周囲に外装部材30を形成してもよい。このとき巻線10は、巻線の端部を外装部材30の外部に引き出した不図示の引き出し部を有していてもよい。
巻線10は、通常、金属線の表面に絶縁被覆を施した巻線を巻回した構造により構成される。金属線は、導電性の高いものが好ましく、銅、銅合金が好適に利用できる。また、絶縁被覆は、エナメルなどの被覆が利用できる。巻線の断面形状は、円形や矩形、六角形などが挙げられる。
一方、磁性コア20の断面形状は、特に限定されないが、例えば、断面視において、円形形状や、四角形や六角形などの多角形状とすることができる。
本実施形態の樹脂成形材料の硬化物によれば、巻線(コイル)との密着性に優れた磁性コア20を提供することができ、コイル100の耐久性や信頼性を高めることができる。
さらに、本実施形態の樹脂成形材料の硬化物によれば、成形性および磁気特性に優れた磁性コア20を実現できる。すなわち、この磁性コア20を備えるコイル100は、量産適性が良好であり、また、鉄損が小さいことなどが期待される。また、機械的特性に優れた磁性コア20を実現できるため、コイル100の耐久性や信頼性、製造安定性を高めることが可能である。このため、コイル100は、昇圧回路用や大電流用のリアクトルとして用いることができる。
(第2の態様)
上記のコイルとは別の態様として、本実施形態の樹脂成形材料の硬化物で構成された外装部材を備えるコイル100B(リアクトルやインダクタなど)の概要を、図2を参照しつつ説明する。
図2(a)は、コイル100Bの上面からみたコイルの概要を示す。図2(b)は、図2(a)におけるB−B’断面視における断面図を示す。
コイル100Bは、図2に示されるように、巻線10Bおよび磁性コア20Bを備えることができる。磁性コア20Bは、空芯コイルである巻線10Bの内部に充填されている。図2(a)に示される一対の巻線10Bは、並列した状態で連結されている。この場合、環状の磁性コア20Bは、図2(b)に示される1対の巻線10Bの内部を貫通する構造を有する。これらの磁性コア20Bと巻線10Bとは、それぞれ個別に作成し、組み合わせた組合せ構造を有することができる。
なお、コイル100Bは、巻線10Bと磁性コア20Bとの間に、これらの絶縁を確保する観点から、不図示のインシュレータを介在させた構造としてもよい。
コイル100Bにおいて、巻線10Bおよび磁性コア20Bは、外装部材30B(封止部材)で封止されている。例えば、巻線10Bに充填された磁性コア20Bを金型に配置し、本実施形態の樹脂成形材料を用いて、圧縮成形等の金型成形することにより、当該樹脂成形材料を硬化させて、巻線10Bおよび磁性コア20Bの周囲に外装部材30Bを形成することができる。このとき巻線10Bは、巻線の端部を外装部材30Bの外部に引き出した不図示の引き出し部を有してもよい。
巻線10Bは、通常、金属線の表面に絶縁被覆を施した導線を巻回した構造により構成される。金属線は、導電性の高いものが好ましく、銅、銅合金が好適に利用できる。また、絶縁被覆は、エナメルなどの被覆が利用できる。巻線10Bの断面形状は、円形や矩形、六角形などが挙げられる。
一方、磁性コア20Bの断面形状は、特に限定されないが、例えば、断面視において、円形形状や、四角形や六角形などの多角形状とすることができる。磁性コア20Bは、例えば、磁性粉とバインダーとで構成された圧粉鉄芯を用いることができる。
本実施形態の樹脂成形材料の硬化物によれば、巻線(コイル)との密着性に優れた外装部材30Bを提供することができ、コイル100Bの耐久性や信頼性を高めることができる。
さらに、本実施形態の樹脂成形材料の硬化物によれば、成形性および磁気特性に優れた外装部材30Bを実現できるため、磁性コア20Bを備えるコイル100Bにおいては、低磁気損失が期待される。また、機械的特性に優れた外装部材30Bを実現できるため、コイル100Bの耐久性や信頼性、製造安定性を高めることが可能である。
(第3の態様)
更に別の態様として、本実施形態の樹脂成形材料の硬化物で構成された磁性コアと外装部材を備える一体型インダクタの概要を、図3を参照しつつ説明する。
図3(a)は、一体型インダクタ100Cの上面からみた構造体の概要を示す。図3(b)は、図3(a)におけるC−C’断面視における断面図を示す。
一体型インダクタ100Cは、図3に示されるように、巻線10Cおよび磁性コア20Cを備えることができる。磁性コア20Cは、空芯コイルである巻線10のC内部に充填されている。巻線10Cおよび磁性コア20Cは、外装部材30C(封止部材)で封止されている。磁性コア20Cおよび外装部材30Cは、本実施形態の樹脂成形材料の硬化物で構成することができる。磁性コア20Cおよび外装部材30Cは、シームレスの一体部材として形成されていてもよい。
一体型インダクタ100Cの製造方法としては、例えば、巻線10Cを金型に配置し、本実施形態の樹脂成形材料を用いて、圧縮成形等の金型成形をする。これにより、樹脂成形材料を硬化させて、巻線10C中に充填された磁性コア20Cおよびこれらの周囲に外装部材30Cを一体的に形成することができる。このとき、巻線10Cは、巻線の端部を外装部材30Cの外部に引き出した不図示の引き出し部を有してもよい。
巻線10Cは、通常、金属線の表面に絶縁被覆を施した導線を巻回した構造により構成される。金属線は、導電性の高いものが好ましく、銅、銅合金が好適に利用できる。また、絶縁被覆は、エナメルなどの被覆が利用できる。巻線10Cの断面形状は、円形や矩形、六角形などが挙げられる。
一方、磁性コア20Cの断面形状は、特に限定されないが、例えば、断面視において、円形形状や、四角形や六角形などの多角形状とすることができる。磁性コア20Cは、本実施形態の樹脂成形材料の圧縮成形体で構成されるため、所望の形状を有することが可能である。
本実施形態の樹脂成形材料の硬化物によれば、成形性および磁気特性に優れた磁性コア20Cおよび外装部材30Cを実現できるため、これらを有する一体型インダクタ100Cにおいては、低磁気損失が期待される。また、機械的特性に優れた外装部材30Cを実現できるため、一体型インダクタ100Cの耐久性や信頼性、製造安定性を高めることが可能である。このため、一体型インダクタ100Cは、昇圧回路用や大電流用のインダクタとして用いることができる。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することができる。また、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
以下に、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1〜2、比較例1>
表−1に記載の各成分を、記載の比率で準備し、均一に混合して混合物を得た。
次いで、得られた混合物を、120℃、10分の条件で混練した。混練終了後、得られた混練物を室温まで冷却して固形状とし、そして粉砕、打錠成形した。以上により、タブレット状の樹脂成形材料を得た。
表−1に記載された原料成分を以下に示す。表−1における樹脂成形材料および成形体の評価結果を示す。なお、表−1に記載された磁性体粒子の含有率(体積%)は、軟磁性粒子を含む樹脂成形材料を100体積%としたときの含有率(すなわち充填率)である。
(エポキシ樹脂)
エポキシ樹脂1:jER1032H60(三菱ケミカル株式会社製のトリフェニルメタン構造を含むエポキシ樹脂、23℃で固形、前掲の一般式(a1)で表される構造単位含有)
エポキシ樹脂2:YL−6810(三菱ケミカル株式会社製のビスフェノールA型エポキシ樹脂、23℃で固形、前掲の一般式(EP)で表される構造含有)
エポキシ樹脂3:NC3000L(日本化薬株式会社製のビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、23℃で固形、前掲の一般式(BP1)で表される構造単位含有)
(硬化剤)
硬化剤1:PR−HF−3:住友ベークライト株式会社製のノボラック型フェノール樹脂、23℃で固形
硬化剤2:MEH−7851SS(明和化成株式会社製のビフェニレン骨格含有フェノールアラルキル樹脂、23℃で固形)
(離型剤)
離型剤1:TOWAX−132:東亜化成社製のカルナバワックス
離型剤2:下記合成法により得られる離型剤
炭素数28〜60の1−アルケンと無水マレイン酸との共重合物(ダイヤカルナR30、三菱ケミカル株式会社製)100.0g、およびステアリルアルコール47.0gを、300mlの4つ口セパラブルフラスコに仕込み、70℃で溶解させた後に、10wt%トリフルオロメタンスルホン酸水溶液0.5gを添加した。得られた反応混合物を150℃で5時間撹拌した。
その後、液温を120℃まで冷却して、30Torrの減圧下で、2時間減圧蒸留することにより、遊離のトリフルオロメタンスルホン酸と水を除去して、エステル化物である離型剤1を144g得た。
(硬化触媒)
硬化触媒1:テトラフェニルホスホニウム・4,4'−スルフォニルジフェノラート
硬化触媒2: テトラフェニルホスホニウム・ビス(ナフタレン−2,3−ジオキシ)フェニルシリケート
(一般式(1)で表される化合物(密着助剤))
CDA−1M:ADEKA社製の下記式(1a)で表されるベンゾトリアゾール系化合物
Figure 2021123721
(カップリング剤)
CF−4083:フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン、東レ・ダウコーニング社製
(軟磁性粒子)
鉄基粒子1: アモルファス磁性粉(エプソンアトミックス(株)製、KUAMET6B2 150C01、メジアン径D50:50μm)
鉄基粒子2: アモルファス磁性粉(エプソンアトミックス(株)製、AW2−08 PF3FG、メジアン径D50:3.4μm)
(シリカ)
球状シリカ(溶融シリカ、メジアン径D50:0.5μm)
<評価>
(流動性:スパイラルフロー試験)
実施例および比較例の樹脂成形材料を用いてスパイラルフロー試験を行った。
試験は、低圧トランスファー成形機(コータキ精機(株)製「KTS−15」)を用いて、EMMI−1−66に準じたスパイラルフロー測定用の金型に、金型温度175℃、注入圧力6.9MPa、硬化時間120秒の条件で樹脂成形材料を注入し、流動長を測定することにより行った。数値が大きいほど、流動性が良好であることを示す。
(密着強度)
低圧トランスファー成形機(山城精機社製、「AV−600−50−TF」)を用いて、金型温度175℃、注入圧力10MPa、硬化時間120秒の条件で、9×29mmの短冊状の試験用銅リードフレーム上に3.6mmφ×3mmの密着強度試験片を1水準当たり10個成形した。175℃で4時間硬化させた後、自動ダイシェア測定装置(ノードソン・アドバンスド・テクノロジー社製、DAGE4000型)を用いて、室温にて試験片とフレームとのせん断強度を室温測定した。10個の試験片のダイシェア強度の平均値を表−1に示す。
(比透磁率)
得られた樹脂成形材料を低圧トランスファー成形機(コータキ精機(株)製「KTS−30」)を用いて、金型温度175℃、注入圧力9.8MPa、硬化時間120秒間で注入成形し、直径16mmΦ、高さ32mmの円柱状成形体を得た。次いで、得られた成形体を175℃、4時間で後硬化して、比透磁率評価用試験片を作製した。得られた円柱状成形体に対して直流交流磁化特性試験装置(メトロン技研(株)製「MTR−3368」)を用いて、B−H初磁化曲線をH=0〜100kA/mの範囲で測定し、B−H初磁化曲線のB/Hの10kA/mの値を比透磁率とした。
(飽和磁束密度)
飽和磁束密度は、室温(25℃)にて、直流交流磁化特性試験装置(メトロン技研株式会社製、MTR−3368)を用いて、上記成形体に、外部磁場100kA/mを印加した。これにより室温での飽和磁束密度を測定した。
(離型性)
試験は、低圧トランスファー成形機(コータキ精機(株)製「KTS−30」)を用いて、金型温度175℃、注入圧力9.8MPa、硬化時間120秒間で注入成形し、15mm×4mm×4mmの成形物を作製し、金型から成形物を取り出す際に成形物の破損を確認し、以下の評価基準に照らして離型性を評価した。
<離型性の評価基準>
○:金型から成形物を取り出す際に、成形物に破損が認められなかった。
×:金型から成形物を取り出す際に、成形物に破損が認められた。
Figure 2021123721
表−1の結果から、一般式(1)で表される化合物を添加した実施例の樹脂成形材料は、高飽和磁束密度を有する磁性材料が得られ、さらに無添加の比較例の樹脂成形材料に比べ、銅との密着強度および金型離型性に優れていた。さらに、流動性に優れていることから、トランスファー成形および圧縮成形において成形性に優れることが確認された。
10 巻線
20 磁性コア
30 外装部材
100 コイル
10B 巻線
20B 磁性コア
30B 外装部材
100B コイル
10C 巻線
20C 磁性コア
30C 外装部材
100C 一体型インダクタ

Claims (12)

  1. (A)熱硬化性樹脂と、
    (B)硬化剤と、
    (C)下記一般式(1)で表される化合物と、
    (D)軟磁性粒子と、
    を含む、樹脂成形材料。
    Figure 2021123721
    (一般式(1)中、Rは、ニトロ基、メルカプト基、カルボキシル基、水酸基、スルホニル基、シアノ基、炭素数1〜5のアルキルエステル基、炭素数1〜5のアルキルカルボニルアミノ基、炭素数1〜5のアルコキシカルボニルアミノ基、置換または未置換のフェニルエステル基、置換または未置換のフェニルカルボニルアミノ基を示す。X〜Xは窒素原子または炭素原子を示し、X〜Xの少なくとも1つは窒素原子であり、残りは炭素原子である。X〜Xのいずれかが炭素原子である場合、当該炭素原子は水素原子で置換され、X〜Xのいずれかが窒素原子である場合、当該窒素原子は無置換であるか水素原子で置換される。)
  2. 軟磁性粒子(D)の含有率は70体積%以上90体積%以下である、請求項1に記載の樹脂成形材料。
  3. 軟磁性粒子(D)は、Fe、Ni、Si及びCoから選ばれる1種類以上の元素を含む、請求項1または2に記載の樹脂成形材料。
  4. 熱硬化性樹脂(A)はエポキシ樹脂を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂成形材料。
  5. 硬化剤(B)はフェノール系硬化剤を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂成形材料。
  6. 前記樹脂成形材料から得られる成形体の銅との密着強度は3MPa以上である、請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂成形材料。
  7. 温度175℃のスパイラルフロー試験により測定される流動長が15cm以上である、請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂成形材料。
  8. 23℃でタブレット状または顆粒状である、請求項1〜7のいずれかに記載の樹脂成形材料。
  9. 請求項1〜8いずれかに記載の樹脂成形材料を硬化してなる成形体。
  10. 磁性コアと、
    前記磁性コアに巻回された銅線と、
    前記磁性コアおよび銅線を封止する外装部材と、
    を備え、
    前記磁性コアおよび前記外装部材の少なくとも一方が請求項1〜8いずれかに記載の樹脂成形材料の硬化物からなる、コイル。
  11. トランスファー成形装置を用いて、請求項1〜8いずれかに記載の樹脂成形材料の溶融物を金型に注入する工程と、
    前記溶融物を硬化する工程と、
    を含む、成形体の製造方法。
  12. 請求項1〜8いずれかに記載の樹脂成形材料を圧縮成形する工程を含む、成形体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023189325A1 (ja) * 2022-03-31 2023-10-05 富士フイルム株式会社 組成物、磁性材料、電子部品

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