JP2021122557A - 生体適合部材及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】生体適合性が高く取り扱いが容易である生体適合部材及びその製造方法を提供する。【解決手段】生体適合部材は、生体適合材料を含む繊維同士が結合した集積体と、前記繊維間に含まれる水と、を備える。前記生体適合部材における前記水の含有率は40質量%以上90質量%以下である。【選択図】図1

Description

実施形態は、生体適合部材及びその製造方法に関する。
医療分野において、生体内で使用されたり、細胞増殖の土台となる材料として、生体適合部材が開発されている。生体適合部材には、高い生体適合性を有すると共に、取り扱いが容易であることが要求されている。例えば、生体適合部材は、ピンセット等で保持しても形状を維持できる程度に強度があり、且つ、ハサミやメスで切断できる程度に軟らかいことが要望されている。
特許第6450894号公報 特許第6470327号公報
実施形態の目的は、生体適合性が高く取り扱いが容易である生体適合部材及びその製造方法を提供することである。
実施形態に係る生体適合部材は、生体適合材料を含む繊維同士が結合した集積体と、前記繊維間に含まれる水と、を備える。前記生体適合部材における前記水の含有率は40質量%以上90質量%以下である。
実施形態に係る生体適合部材の製造方法は、生体適合材料を含む繊維を堆積させることにより、積層シートを形成する工程と、前記積層シートに揮発性の液体を浸透させる工程と、前記積層シートに浸透した前記液体を揮発させる工程と、前記液体を揮発させた前記積層シートに含水処理を施す工程と、を備える。
第1の実施形態に係る生体適合部材を示す図である。 (a)及び(b)は、第1の実施形態に係る生体適合部材の製造方法を示す図である。 (a)〜(c)は、第1の実施形態に係る生体適合部材の製造方法を示す図である。 第2の実施形態に係る生体適合部材の製造方法のうち、静水圧処理を示す図である。 第3の実施形態に係る生体適合部材の製造方法のうち、減圧処理を示す図である。 (a)は、エレクトロスピニング法により形成された堆積層の表面SEM写真であり、(b)は、エタノール処理後の積層シートの表面SEM写真である。 (a)及び(b)は、試験例に係る生体適合部材を凍結乾燥させた試料の表面SEM写真である。 横軸に温度をとり、縦軸に熱流をとって、試験例に係る積層シート及び生体適合部材の示差走査熱量測定結果を示すグラフである。 試験例に係る積層シート及び生体適合部材の示差走査熱量測定結果を示す表である。 試験例に係る生体適合部材の圧縮弾性率の測定結果を示す表である。 (a)は、横軸に周波数をとり縦軸に貯蔵弾性率をとって、試験例に係る生体適合部材の貯蔵弾性率−周波数曲線を示すグラフであり、(b)は、横軸に周波数をとり縦軸に損失弾性率をとって、試験例に係る生体適合部材の損失弾性率−周波数曲線を示すグラフである。 試験例に係る生体適合部材の切断面を示す表面SEM写真である。
<第1の実施形態>
以下、第1の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る生体適合部材を示す図である。
図1に示すように、本実施形態に係る生体適合部材1においては、複数の繊維11同士が結合した集積体12と、繊維11間に含まれる水13が設けられている。生体適合部材1における水13の含有率は、40質量%以上90質量%以下である。
繊維11は生体適合材料を含む。生体適合材料は、例えば生体由来材料である。生体由来材料とは、生命活動によって生成された材料、又は、それを加工して得られた材料である。生体適合材料は、生体由来材料でなくてもよく、例えば、合成高分子、人工合成で得られた機能性タンパク質や合成ポリペプチド等であってもよい。
生体適合材料は、例えば、コラーゲン、ラミニン、ゼラチンなどのタンパク質、デオキシリボ核酸(DNA),リボ核酸(RNA)等の核酸、及び、キトサン、キチン、キトサン、ヒアルロン酸、アルギン酸、ヘパリンなどの多糖類等である。合成高分子は、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリ(メタクリル酸2−ヒドロキシエチル)(PHEMA)、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)(PNIPAAm)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリシアノアクリル酸エステル、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ナイロン66、ポリウレタン(PU)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリ乳酸(PLA)、ポリグリコール酸、ポリカプロラクトンなどのポリヒドロキシ酸類、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ポリジメチルシロキサン(PDMS)などのシリコーンである。
例えば、繊維11は、高次元、すなわち、立体構造のコラーゲンからなる。本来のコラーゲン分子の構造は3重らせん構造であり、繊維11を構成するコラーゲンも、その構造を維持している。集積体12においては、繊維11同士が例えば非共有結合的相互作用によって部分的に溶着することにより、結合されている。非共有結合的相互作用の例としては、分子間力、疎水性相互作用、水素結合などが挙げられる。繊維11の直径は、例えば、60nm〜3μm程度である。
生体適合部材の形状は、例えばシート状である。生体適合部材1においては、厚さ方向に積層された複数の層10が設けられている。層10は、例えば、2〜100層程度積層されており、各層10の厚さは、例えば、5〜500μm程度である。生体適合部材1全体の厚さは、例えば、0.03〜50mm程度である。
各層10内において、繊維11は例えば一方向に配向している。隣り合う2つの層10における繊維11の配向方向は、相互に交差しており、例えば、相互に略直交している。図1に示すように、XYZ直交座標系において、生体適合部材1の厚さ方向、すなわち、層10の積層方向をZ方向としたときに、配向方向がX方向である層10と、配向方向がY方向である層10が、交互に積層されている。各層10内においては、隣り合う繊維11同士が直線状に結合されている。層10同士の結合力は、層10内における繊維11同士の結合力よりも弱い。生体適合部材1の表面には、直径が10μm以上のボイド15が、1個/mm以上の密度で形成されている。
なお、図1は、生体適合部材1の構成を概念的に現した模式図であり、実際の構成とは必ずしも一致していない。例えば、上述の如く、繊維11の直径は層10の厚さの1000分の1程度であるが、図1においては、図を見やすくするために、繊維11を実際よりも大きく描いている。また、繊維11同士は結合されているため、生体適合部材1を顕微鏡で観察しても、それぞれの繊維11が識別できるとは限らない。更に、層10間の境界も、明瞭に観察できるとは限らない。後述する他の図についても、同様である。
生体適合部材1の圧縮弾性率は5kPa以上である。また、生体適合部材1は弾性体であり、動的粘弾法により粘弾性−周波数曲線を測定すると、貯蔵弾性率が損失弾性率よりも高い。生体適合部材1は、全体として固体であり、軟質な弾性体であり、流動性はない。また、生体適合部材1は透明又は半透明である。
次に、本実施形態に係る生体適合部材1の製造方法について説明する。
図2(a)及び(b)、図3(a)〜(c)は、本実施形態に係る生体適合部材1の製造方法を示す図である。
先ず、図2(a)に示すように、エレクトロスピニング法により、繊維11を形成する。繊維11の製造装置101には、ノズル102、ローラ103、及び電源104が設けられている。ローラ103は高速で回転している。電源104は、ノズル102に電圧を印加する。
この状態で、ノズル102から、帯電した原料液110を吐出する。原料液110は生体適合材料を含み、例えば、コラーゲンを含む。原料液110はノズル102から吐出した直後に、静電反発によって引き延ばされ、繊維11となってローラ103の外周面に到達し、ローラ103によって高速で巻き取られる。これにより、繊維11は、ローラ103の外周方向に配向した状態で堆積され、堆積層10aが形成される。堆積層10aは、繊維11が配向した状態で堆積された層である。
次に、図2(b)に示すように、基材112上に複数の堆積層10aを積層させる。このとき、隣り合う堆積層10a間で、配向方向を交差、例えば直交させる。積層された複数の堆積層10aにより、積層シート10bが形成される。
基材112の組成及び形状は特に限定されないが、堆積層10aとの密着性が可及的に良好になるような組成及び形状が好ましい。基材112の材料としては、例えば、ポリスチレン(PS)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリ乳酸(PLA)、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリウレタン(PU)、シリコーンなどの合成高分子、コラーゲン、ゼラチン、ラミニン、キトサン、キチンなどの天然高分子、脱細胞化組織、ヒトの皮膚、臓器などの生体組織であってもよい。また、基材112には、既に製造した生体適合部材1を用いてもよく、又は、生体適合部材1を成形して形成した基板、布、球体、棒、チューブ等の部材を用いてもよく、人工血管、人工弁、人工関節、人工歯などの人工生体構造物を用いてもよい。さらに、基材112には、薬剤、細胞、血液、体液などが含まれていてもよい。
次に、図3(a)に示すように、積層シート10bに、揮発性の液体を浸透させる。揮発性の液体は特に限定されないが、繊維11がなるべく溶解しないものとすることが好ましい。例えば、水、アルコール類(エタノール、メタノール、イソプロピルアルコールなど)、アルコール水溶液などを用いる。例えば、基材112上に載置された積層シート10b上に、エタノールを含ませたウエス113を載置する。これにより、ウエス113中のエタノールが積層シート10b中に浸透する。
次に、図3(b)に示すように、積層シート10b内に浸透した揮発性の液体を揮発させることにより、積層シート10b内から除去する。これにより、液体の毛管力が働くことで繊維11の一部同士が溶着し、繊維11同士が結合する。この結果、集積体12が基材112上に形成される。集積体12は、繊維11が三次元的に集積した構造体である。また、積層シート10b内に揮発性の液体が充填されない空間(気泡)を形成すれば、揮発性の液体が除去されたあとに、集積体12にボイド15(図1参照)が形成される。集積体12の厚さは、揮発性の液体を浸透させる前の積層シート10bの(1/3)〜(1/5)倍程度に薄くなる。また、集積体12は透明又は半透明になる。
基材112上に形成された集積体12は、基材112から剥離して単独で用いてもよく、基材112と一体のまま使用してもよい。
次に、図3(c)に示すように、集積体12に含水処理を施す。含水処理の方法は、容器115内で水116に浸漬してもよく、水116を流し込んでもよく、水116を浸み込ませた布と接触させてもよく、水116を霧状にして噴きつけてもよい。また、水116は、純水であってもよく、生理食塩水であってもよい。また、水116は、ウシ胎児血清(FBS)などの血清、各種液体培地、タンパク質やRNA、DNA、基質を含む水溶液であってもよく、細胞などの懸濁液、体液、血液であってもよい。これにより、繊維11間に水が浸透し、繊維11が水を吸収して膨潤し、生体適合部材1が製造される。これらの含水処理により、生体適合部材1は室温の環境下で2〜5倍に膨潤する。
次に、本実施形態の効果について説明する。
本実施形態に係る生体適合部材1は、繊維11が生体適合材料からなるため、生体適合性が高い。例えば、生体適合部材1を生体内に配置しても、毒性を示すことがない。また、生体による炎症等の拒絶反応を抑制できる。特に、劣化が進行していない高次元のコラーゲンによって繊維11を形成することにより、拒絶反応をより効果的に抑制できる。また、繊維11を生体由来材料によって形成し、生体適合部材1を生体内に配置すると、生体の代謝に伴って生体由来材料が消費され、繊維11同士がほぐれていく。このため、繊維11間に細胞が進入しやすくなる。
また、生体適合部材1には、水13が40質量%以上90質量%以下の含有率で含有されている。この水の含有率は生体における水の含有率に近い。これによっても、生体適合部材1は生体適合性が高い。
更に、生体適合部材1の表面には、直径が10μm以上のボイド15が、1個/mm以上の密度で形成されている。これにより、生体適合部材1を生体内に配置したときに、生体の細胞がボイド15内に進入しやすい。ボイド15内に進入した細胞を足場にして、さらに生体適合部材1内に細胞が進入していく。
また、生体適合部材1には複数の層10が設けられており、層10同士の結合力は層10内における繊維11同士の結合力よりも弱い。このため、生体適合部材1を生体内に配置し、生体適合部材1に周囲の生体組織から圧力や熱が加わると、層10同士が剥離して、隙間が形成されやすい。これにより、層10間の隙間に細胞が進入し、細胞組織の形成をより一層促進することができる。
更に、生体適合部材1の繊維11は配向性を持つため、繊維11の配向方向と生体組織の方向に合わせることにより、生体適合部材1の生体適合性をより一層向上させることができる。
このように、生体適合部材1は、周辺の細胞組織との適合性が高い。したがって、例えば、組織損傷部や腫瘍切除後の空間に生体適合部材1を配置すれば、生体適合部材1が細胞増殖の足場となり、傷口の治癒や組織再構築を促進することが期待できる。また、人工物や薬物を体内に埋め込む際の被覆材として使用すれば、体内での炎症を抑える効果が期待できる。さらに、生体外において細胞・組織を増殖させる際に、生体適合部材1を足場材として使用すれば、細胞・組織を効率的又は三次元的に増殖・培養させることが期待できる。
生体適合部材1は生体適合材料からなる繊維11と水13によって形成されているため、生体適合部材1を生体内に配置すると、生体内の反応によって生体適合部材1は徐々に消失する。これにより、役割を終えた生体適合部材1が生体内に残留することがなく、細胞の増殖や組織の再生を妨害することがない。
また、生体適合部材1においては、繊維11は相互に結合、例えば溶着して、集積体12となっている。このため、集積体12中の繊維11内に水13を含有させても、生体適合部材1全体の強度を維持することができる。例えば、生体適合部材1は、圧縮弾性率が5kPa以上であり、貯蔵弾性率が損失弾性率よりも高い。このため、生体適合部材1は、ピンセット等でつまんで持ち上げても形状を維持できる程度に剛性が高い。
一方、生体適合部材1は、ハサミやメスで切断できる程度に軟らかい。このため、例えば医療現場において、生体適合部材1をピンセットでつまみつつ、ハサミやメスで切断したり、傷口の形状に合わせて折り曲げたりして加工することができる。このように、生体適合部材1は取り扱いが容易である。また、生体適合部材1は透明又は半透明であるため、組織損傷部や腫瘍切除後の空間に合わせて配置することが容易である。
なお、仮に、繊維11同士が結合していないと、水を含有させたときにシート全体が脆弱化し、形状を維持できない。このため、水の含有率を生体組織に近い値に調整すると、ジェル状になるなどして、シートの取り扱いが困難になる。また、繊維11同士が結合していても、繊維11間に適度な量の水が含有されていないと、シート全体の柔軟性が低くなり、ハサミやメスで切断することが困難になる。また、生体適合部材1の柔軟性が低いと、生体内に配置したときに、周囲の細胞組織が損傷する可能性がある。
なお、繊維11同士を加熱または化学架橋によって結合することも考えられるが、この場合は、生体由来材料が熱で変性したり毒性をもったりすることで、生体親和性が低下する可能性がある。
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態について説明する。
本実施形態は、第1の実施形態における含水処理を静水圧処理とした例である。
以下、本実施形態に係る生体適合部材の製造方法について説明する。
図4は、本実施形態に係る生体適合部材の製造方法のうち、静水圧処理を示す図である。
先ず、図2(a)〜図3(b)に示す工程を実施する。
次に、図4に示すように、揮発性の液体を含有させて除去した後の集積体12を、水116と共に密閉袋117に封入する。水116としては、第1の実施形態で説明したように、種々の形態の水を利用可能であり、例えば、生理食塩水を利用可能である。そして、密閉袋117を、ポンプ118に接続されたチャンバ119内に載置する。チャンバ119における密閉袋117の外部には空気120を導入する。
そして、ポンプ118により、空気120、密閉袋117を介して、水116及び集積体12を加圧する。圧力は大気圧(1気圧)よりも高い圧力とし、好ましくは、5MPa以上1GPa以下とし、より好ましくは、100MPa以上1GPa以下とし、例えば、500MPaとする。これにより、集積体12内の繊維11間及び繊維11内に水が浸透する。また、ボイド15内に存在していた空気が集積体12から除去される。静水圧処理を行った後の密閉袋117内には、ボイド15から放出された空気が蓄積されることがある。このようにして、本実施形態に係る生体適合部材が製造される。
本実施形態によれば、含水処理として静水圧処理を施すことにより、集積体12に効率的に水を含有させることができる。また、静水圧処理により、生体適合部材1を滅菌することができる。これによっても、生体適合部材1の生体適合性が向上する。本実施形態における上記以外の構成、製造方法及び効果は、第1の実施形態と同様である。
<第3の実施形態>
次に、第3の実施形態について説明する。
本実施形態は、第1の実施形態における含水処理を減圧処理とした例である。
以下、本実施形態に係る生体適合部材の製造方法について説明する。
図5は、本実施形態に係る生体適合部材の製造方法のうち、減圧処理を示す図である。
先ず、図2(a)〜図3(b)に示す工程を実施する。
次に、図5に示すように、積層シート10bに減圧処理を施す。具体的には、チャンバ121内に積層シート10bを装入し、水122に浸漬する。この状態で、チャンバ121内を減圧する。チャンバ121内の圧力は1気圧未満とする。なお、減圧処理を施した後に、第2の実施形態で説明したような静水圧処理を施してもよい。
これによっても、集積体12の繊維11間に、水13を含有させることができる。本実施形態における上記以外の構成、製造方法及び効果は、第1の実施形態と同様である。
<試験例>
次に、第1の実施形態の試験例について説明する。
本試験例においては、第1の実施形態に係る製造方法により、生体適合部材1を実際に製造した。本試験例においては、生体適合材料として生体由来材料であるコラーゲンを使用した。また、揮発性の液体としてエタノール溶液を使用した。
すなわち、本試験例においては、エレクトロスピニング法により繊維11を堆積することにより堆積層10aを形成し、複数の堆積層10aを配向方向が交互に交差するように積層することにより積層シート10bを形成し、わずかに気泡が残る程度にエタノール溶液を浸透させ揮発させるエタノール処理を施し、その後、生理食塩水に浸漬させることにより含水処理を施した。このようにして、シート状の生体適合部材1を製造した。そして、生体適合部材1の特性を、以下の方法により評価した。
(外観観察)
生体適合部材1の製造工程における各段階の試料を、SEM(Scanning Electron Microscope:走査型電子顕微鏡)によって観察した。
図6(a)は、エレクトロスピニング法により形成された堆積層10aの表面SEM写真であり、(b)は、エタノール処理後の積層シート10bの表面SEM写真である。
図6(a)に示すように、エレクトロスピニング法により形成され、エタノール処理前の堆積層10aにおいては、多数の繊維11が概ね一方向に延びていた。これにより、堆積層10aには配向性があることが確認された。また、図6(b)に示すように、エタノールを浸透・揮発させる処理により、繊維11同士の一部が溶着して一体化し、表面が滑らかになった。
図7(a)及び(b)は、本試験例に係る生体適合部材1をグルタールアルデヒドでコラーゲンを架橋し、凍結させた試料の表面を冷却SEMにより氷を昇華させて観察したSEM写真である。
図7(a)及び(b)に示すように、生体適合部材1の表面には、直径が10μm以上のボイド15が1個/mm以上の密度で形成されていた。
(偏光FT−IR−ATR法)
延伸された高分子材料においては、分子の長軸が延びる方向(分子軸)が、高分子材料(繊維)が延びる方向となる傾向がある。そのため、生体適合部材1の表面における分子の長軸が延びる方向を調べれば、繊維11が延びる方向が推定され、ひいては、繊維11が配向されているか否かを判定できる。
分子の長軸が延びる方向は、高分子材料の種類に応じた構造決定手段により知ることができる。例えば、ポリスチレンなどの場合にはラマン分光法を用いることができ、ポリイミドなどの場合には偏光吸光度分析法を用いることができる。本試験例においては、一例として、高分子材料がコラーゲンなどのアミド基を有する有機化合物である場合を説明する。アミド基を有する有機化合物の場合には、例えば、赤外分光法の一種である偏光FT−IR−ATR法(Fourier Transform-Infrared Spectroscopy- Attenuated Total Reflectance:フーリエ変換赤外分光全反射測定法)を用いて分子の長軸が延びる方向を知ることができる。
以下、偏光FT−IR−ATR法による分析方法について説明する。
波数が1640cm−1の光の吸収強度をT1とし、波数が1540cm−1の光の吸収強度をT2とする。吸収強度T1は、分子の長軸が延びる方向と直交する方向における吸収強度である。吸収強度T2は、分子の長軸が延びる方向における吸収強度である。このため、所定の偏光方向における吸光度比(T1/T2)が小さくなれば、その偏光方向に延びている分子が多いことが分かる。
そして、含水処理後の生体適合部材1を凍結乾燥させた試料について、偏光方向とのなす角度を変更しつつ、吸光度比(T1/T2)を測定する。値が最大となる吸光度比をR1とし、値が最小となる吸光度比をR2とする。例えば、吸光度比R2が得られる生体適合部材1の向きは、吸光度比R1が得られる生体適合部材1の向きに対して90°回転している。そして、比(R1/R2)を配向度パラメータとする。配向度パラメータ(R1/R2)が大きいほど、配向の程度が高い。
含水処理後の生体適合部材1を凍結乾燥させた試料においては、配向度パラ−メータ(R1/R2)の値は約1.10であった。このように、含水処理後の生体適合部材1においては、繊維11が配向していることが確認された。
(示差走査熱量測定)
含水処理前の積層シート10b、及び、含水処理後の生体適合部材1を凍結乾燥させた試料について、示差走査熱量測定(Differential scanning calorimetry:DSC)を行った。
図8は、横軸に温度をとり、縦軸に熱流をとって、本試験例に係る積層シート及び生体適合部材の示差走査熱量測定結果を示すグラフである。
図9は、示差走査熱量測定結果を示す表である。
なお、図9には、比較として、未処理のコラーゲンパウダーの測定結果も示している。コラーゲンパウダーは、本来のコラーゲン分子の構造である3重らせん構造を有している。
図8及び図9に示すように、積層シート10b及び生体適合部材1には、20℃以上100℃以下の温度範囲において第1の吸熱ピークP1が出現し、200℃以上240℃以下の温度範囲において第2の吸熱ピークP2が出現した。これは、高次元、すなわち、立体的な分子構造を持つコラーゲン分子が加熱により分解される際の吸熱反応に起因していると推定される。したがって、吸熱ピークP1及びP2の存在により、加熱前の積層シート10b及び生体適合部材1において、コラーゲン分子の分子構造が、本来の高次元構造であることが推定される。
また、積層シート10bの吸熱ピークP1の熱量よりも、生体適合部材1の吸熱ピークP1の熱量の方が大きかった。具体的には、積層シート10bの吸熱ピークP1は16〜19J/g程度であり、試料1sの吸熱ピークP1は27J/g程度であった。これは、コラーゲン分子の3重らせん構造が維持されていることを示唆している。
(圧縮弾性率)
生体適合部材1について、圧縮弾性率を測定した。生体適合部材1の厚さは、0.3mm、0.9mm、1.3mm、1.9mmの4水準とし、各水準について、3つの試料を作製し、測定した。
図10は、本試験例に係る生体適合部材の圧縮弾性率の測定結果を示す表である。
図10に示すように、12個の試料の測定結果において、圧縮弾性率は7.5〜74.8kPaであった。
(動的粘弾性測定)
生体適合部材1について、動的粘弾法により粘弾性−周波数曲線を測定した。生体適合部材1の厚さは、0.3mm、0.9mm、1.3mm、1.9mmの4水準とし、温度は室温とした。生体適合部材1に正弦波力を印加し、弾性率を測定した。正弦波力の周波数は1〜100Hzとした。
図11(a)は、横軸に周波数をとり縦軸に貯蔵弾性率をとって、本試験例に係る生体適合部材の貯蔵弾性率−周波数曲線を示すグラフであり、(b)は、横軸に周波数をとり縦軸に損失弾性率をとって、本試験例に係る生体適合部材の損失弾性率−周波数曲線を示すグラフである。
図11(a)及び(b)に示すように、測定した周波数範囲の全域において、貯蔵弾性率が損失弾性率よりも高かった。このため、生体適合部材1は弾性体としての性質が強いといえる。
(生体内における構造変化)
生体適合部材1を生体内に配置した場合に、生体から受ける応力による生体適合部材1の構造変化をシミュレートした。具体的には、生体適合部材1について、グルタールアルデヒドでコラーゲンを架橋し、未凍結状態においてカミソリで切断した。カミソリから受ける剪断力は、生体適合部材1が生体内で受ける応力を模擬している。次に、冷却SEMにより、氷を昇華させ、切断面の表面をSEMで観察した。
図12は、上述の処理後の生体適合部材1の切断面を示す表面SEM写真である。
図12に示すように、生体適合部材1の切断面には、層10間の隙間16が観察された。これは、カミソリによる切断により、生体適合部材1に厚さ方向(Z方向)の剪断力を印加されたため、層10同士がずれたためと考えられる。一方、凍結・高真空状態においてナイフで割断して形成される断面においては、層10間の隙間16が観察されることはなかった。
次に、シート状の生体適合部材1を直径5mmの試験片に打ち抜いた。この試験片を、4つのグループに分けてPS培養シャーレに入れ、以下の4条件において保管した。そして、保管の前後で試験片の変化を観察した。
条件1:試験片を生理食塩水に浸漬させて5℃の温度で保管
条件2:試験片を生理食塩水に浸漬させて37℃の温度で保管
条件3:試験片をFBS(Fetal bovine serum:ウシ胎児血清)に浸漬させて5℃の温度で保管
条件4:試験片をFBSに浸漬させて37℃の温度で保管
その結果、浸漬液の種類に関わらず37℃の高温環境において層10間の剥離が観察された。一方、5℃の低温環境において、層10間の剥離は観察されなかった。
これらの結果により、生体適合部材1においては、層10同士の結合力が層10内における繊維11同士の結合力よりも弱いことが示された。また、生体内において、生体適合部材1に応力や熱が加わると、層10間に隙間16が形成されることが推定された。上述の如く、この隙間16内に細胞が進入すると、生体適合部材1と生体との融合性が向上する。
(ラットの皮下移植)
生体適合部材1をラットの皮下に移植し、その後の状態を目視で観察した。その結果、移植して1〜2日後には、生体適合部材1はゲル状となり、弾性が喪失した。移植して7日後には、生体適合部材1は消失した。この間、炎症等の拒絶反応は観察されなかった。
以上説明した実施形態によれば、生体適合性が高く取り扱いが容易である生体適合材料及びその製造方法を実現することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明及びその等価物の範囲に含まれる。
1:生体適合部材
10:層
10a:堆積層
10b:積層シート
11:繊維
12:集積体
13:水
15:ボイド
16:隙間
101:製造装置
102:ノズル
103:ローラ
104:電源
110:原料液
112:基材
113:ウエス
115:容器
116:水
117:密閉袋
118:ポンプ
119:チャンバ
120:空気
121:チャンバ
122:水
P1、P2:吸熱ピーク

Claims (16)

  1. 生体適合材料を含む繊維同士が結合した集積体と、
    前記繊維間に含まれる水と、
    を備え、
    前記水の含有率が40質量%以上90質量%以下である生体適合部材。
  2. 表面に直径が10μm以上のボイドが1個/mm以上の密度で形成された請求項1記載の生体適合部材。
  3. 前記生体適合材料はコラーゲンである請求項1または2に記載の生体適合部材。
  4. 凍結乾燥後に示差走査熱量測定法によって分析したときに、20℃以上100℃以下の温度範囲において第1の吸熱ピークが出現し、200℃以上240℃以下の温度範囲において第2の吸熱ピークが出現し、前記第1の吸熱ピークの吸熱量が前記第2の吸熱ピークの吸熱量の10倍以上である請求項3記載の生体適合部材。
  5. 複数の層を有し、
    前記層同士の結合力は前記層内における前記繊維同士の結合力よりも弱い請求項1〜4のいずれか1つに記載の生体適合部材。
  6. 各前記層内において、前記繊維は配向しており、隣り合う繊維同士が直線状に結合している請求項5記載の生体適合部材。
  7. 各前記層内において、前記繊維は配向しており、
    隣り合う2つの前記層における前記繊維の配向方向は相互に交差している請求項5記載の生体適合部材。
  8. 圧縮弾性率が5kPa以上である請求項1〜7のいずれか1つに記載の生体適合部材。
  9. 貯蔵弾性率が損失弾性率よりも高い請求項1〜8のいずれか1つに記載の生体適合部材。
  10. 波数が1640cm−1である光の吸収強度をT1とし、波数が1540cm−1である光の吸収強度をT2とし、吸光度比をT1/T2とし、偏光方向とのなす角度を変更し測定した場合に得られる最大の前記吸光度比をR1とし、偏光方向とのなす角度を変更し測定した場合に得られる最小の前記吸光度比をR2とし、配向度パラメータをR1/R2とし、凍結乾燥後に表面を偏光FT−IR−ATR法により分析した場合に、前記配向度パラメータが1.05以上である請求項1〜9のいずれか1つに記載の生体適合部材。
  11. 生体適合材料を含む繊維を堆積させることにより、積層シートを形成する工程と、
    前記積層シートに揮発性の液体を浸透させる工程と、
    前記積層シートに浸透した前記液体を揮発させる工程と、
    前記液体を揮発させた前記積層シートに含水処理を施す工程と、
    を備えた生体適合部材の製造方法。
  12. 積層シートを形成する工程は、エレクトロスピニング法により前記繊維を形成する工程を有する請求項11記載の生体適合部材の製造方法。
  13. 前記積層シートを形成する工程において、前記繊維を一方向に引っ張り、堆積された前記繊維が延びる方向を揃える請求項11または12に記載の生体適合部材の製造方法。
  14. 前記揮発性の液体を浸透させる工程において、揮発性の液体が充填されない空間を形成する請求項11〜13のいずれか1つに記載の生体適合部材の製造方法。
  15. 前記揮発性の液体はエタノール水溶液である請求項11〜14のいずれか1つに記載の生体適合部材の製造方法。
  16. 前記生体適合材料はコラーゲンである請求項11〜15のいずれか1つに記載の生体適合部材の製造方法。
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