JP2021121583A - 新規スルホンアミド誘導体 - Google Patents

新規スルホンアミド誘導体 Download PDF

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竜光 徳山
Tatsumitsu Tokuyama
竜光 徳山
幸帆 永山
Sachiho Nagayama
幸帆 永山
裕史 川島
Yuji Kawashima
裕史 川島
由衣 宮島
Yui Miyajima
由衣 宮島
美来 酒井
Miki Sakai
美来 酒井
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Abstract

【課題】コレステロール低下作用、中性脂肪低下作用、NAFLDやNASHの治療に有効であると考えられるFXRアゴニスト作用を有する新規スルホンアミド誘導体又はその塩、及びそれらを含有する医薬組成物の提供。【解決手段】6−{4−[(N−イソブチルフェニルスルホンアミド)メチル]−2−メトキシフェニル}−2−ナフタレンカルボン酸(下記一般式(5))を代表的な例とする新規スルホンアミド誘導体、又はその医薬上許容される塩、及びこれらを含んでなる医薬組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、ファルネソイドX受容体アゴニスト(FXRアゴニスト)作用を示す新規スルホンアミド誘導体又はその塩、及びこれらを含有する医薬組成物に関する。
近年、内臓脂肪型肥満を背景に糖尿病、高脂血症、高血圧症を生じるメタボリックシンドロームが問題とされており、その病態の解明が進められている。脂肪性肝疾患は、肝細胞に中性脂肪が沈着し、肝機能障害を引き起こす疾患である。アルコールが原因による肝機能障害患者に対し、アルコール非摂取にも関わらず、アルコール性肝障害に類似の脂肪性肝障害が報告され、非アルコール性脂肪性肝疾患(nonalcoholic fatty liver disease:NAFLD)と呼ばれている。更に脂肪性肝障害に加え、肝細胞変性、壊死、炎症、線維化を伴う疾患として、非アルコール性脂肪性肝炎(Non−Alcoholic steatohepatitis:NASH)が問題となっている。NASHから肝硬変症への移行は5〜10年の経過観察で5〜20%とされ、その後肝硬変症から肝がんに進行することが知られており、NASHの新たな治療法の開発が求められている。
胆汁酸をリガンドとし、脂質の吸収排泄を調節する役割を有する、ファルネソイドX受容体(FXR)は肝臓、小腸、腎臓、副腎で発現している。肝臓において、FXRは胆汁酸のセンサーとして機能しており、肝臓で胆汁酸濃度が上昇するとFXRが活性化され、SHP(Small heterodimer partner)発現亢進を介してCYP7A1発現を抑制し、胆汁酸の生合成を阻害する。またBSEP(bile salt export pump)等の胆汁酸排泄に関与するABCトランスポーターの発現の転写を亢進し、細胞外へ胆汁酸を排泄する。FXRノックアウトマウスでは、血中胆汁酸濃度の増加とともに、肝臓及び血中中性脂肪値とコレステロール値が増加することが報告されている(非特許文献1)。小腸では、FXRの活性化によりI−BABP(ileal bile acid binding protein)のような胆汁酸輸送に関わる遺伝子の発現が増加し、小腸から門脈への胆汁酸の再吸収を調節する。
FXRアゴニストとして、ステロイド骨格を有するオベチコール酸(OCA)が報告されており、OCAはNAFLDを有する2型糖尿病患者に対し、インスリン感受性の向上と肝機能の改善が確認されている(非特許文献2)。またOCAはNASH患者に対し、NAFLDスコアの改善と線維化の進展を認めない結果が報告されている(非特許文献3)。一方で、OCAは副作用として、掻痒が報告されている。
非ステロイド型FXRアゴニストとして、イソオキサゾール骨格を有するGW4064が報告されており、ob/obマウスにおいてコレステロール、中性脂肪を低下させることが確認されており(非特許文献4)、またdb/dbマウスにおいて、コレステロール、TGF−β、TNF−α、IL−6を低下させることが確認されている(非特許文献5)。また、GW4064と同様にイソオキサゾール骨格を有するLJN452は、FXRアゴニスト作用を介し、BSEP、SHPを増加し、更に、マウスでの中性脂肪を低下させることが確認されている(非特許文献6)。以上のことから、FXRアゴニストは、コレステロール低下作用、中性脂肪低下作用、NAFLDやNASHの治療に有効であると考えられる。
イソオキサゾール骨格以外の非ステロイド型FXRアゴニストとしては、ベンゾフラン誘導体(特許文献1)や、フェキサラミン誘導体(特許文献2)も報告されている。
国際公開第2009/127321号 国際公開第2004/046162号
Arterosclerosis,Thrombsis,and Vascular Biology, Vol 26, 2316-2321 (2006) Gastroenterology, No.145, 574 (2013) Lancet, No.385, 956-965 (2015) Journal of Biological Chemistry, Vol 208, No.16, 11039 (2006) Diabetes 56, 2485-2493 (2007) Journal of Medicinal Chemistry 2017, 60, 9960-9973
本発明の課題は、FXRアゴニスト作用を有する新規スルホンアミド誘導体又はその塩、及びそれらを含有する医薬組成物を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意検討した結果、一般式(I)で表されるFXRアゴニスト作用を有する新規スルホンアミド誘導体を見出すに至った。
即ち本発明は、
(1)下記一般式(I)で表される化合物及びその塩。
Figure 2021121583
[式中、
、Rは、それぞれ独立に水素原子、置換されていてもよいC−Cアルキル基、置換されていてもよいC−Cアルコキシ基、ハロゲン原子、ハロアルキル基、又はハロアルコキシ基を示し;
、Rは、それぞれ独立に水素原子、又はC−Cアルキル基を示し;
、Rは、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、C−Cアルキル基、C−Cアルコキシ基、ハロアルキル基、ハロアルコキシ基を示し、若しくはRとRは、互いに環を形成していてもよく;
〜R10は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、C−Cアルキル基、C−Cアルコキシ基、ハロアルキル基、又はハロアルコキシ基を示し;
11は、水素原子、又はC−Cアルキル基を示し;
Aは、アリール環、ヘテロアリール環、飽和炭化水素環、又は飽和ヘテロ環を示し;
Bは、炭素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、アリール環、ヘテロアリール環、飽和ヘテロ環、又は単結合を示し;
Cは、アリール環、又はヘテロアリール環を示し;
Dは、アリール環、又はヘテロアリール環を示し;
X、Yは単結合、又は置換されていてもよい窒素原子を示し、
m、nは、0又は1を示す。]
(2)FXRアゴニストとして有効な(1)に記載の化合物又はその塩、及びこれらを含んでなる医薬組成物。
本発明の新規スルホンアミド誘導体は、FXRアゴニスト作用を有することから、種々の脂肪性肝疾患に対する予防、治療に有効である。
本発明の実施形態は「化1」の化合物であり、本明細書に使用している定義は以下のとおりである。
本明細書記載の「置換されていてもよい」とは、無置換、若しくは置換基を1〜5個有していることを意味し、複数個の置換基を有する場合、それらの置換基は同一であっても、互いに異なっていてもよい。
本明細書中の「置換基」とは、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシ基、C−Cアルキル基、C−Cアルコキシ基、C−Cアルキルアミノ基、ハロアルキル基、ハロアルコキシ基、C−Cアルキルスルファニル基、C−Cアルキルカルボニル基、C−Cアルコキシカルボニル基、C−Cアルケニル基、アリール基、ヘテロアリ−ル基、飽和ヘテロ環、メルカプト基等が挙げられる。
本明細書中の「ハロゲン原子」としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
本明細書中の「C−Cアルキル基」とは、直鎖状、分岐鎖状、環状、又はそれらの組み合わせのいずれであってもよい炭化水素鎖を意味する。例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
本明細書中の「C1−Cアルコキシ基」とは、例えば、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、t‐ブトキシ基、シクロプロポキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基等が挙げられる。
本明細書中の「ハロアルキル基」とは、1〜3個の同種又は異種のハロゲン原子で置換されたC−Cアルキル基を意味し、例えば、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、トリフルオロエチル基等が挙げられる。
本明細書中の「ハロアルコキシ基」とは、例えば、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、トリフルオロエトキシ基等が挙げられる。
本明細書中の「アリール環」とは、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環等が挙げられる。
本明細書中の「ヘテロアリール環」とは、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれるヘテロ原子を1〜4個環内に含む不飽和環化合物であり、例えば5員環複素環としては、ピロール、ピロリン、ピラゾール、ピラゾリン、ピラゾリジン、イミダゾール、イミダゾリン、トリアゾール、トリアゾリン、テトラゾール、フラン、チオフェン、ジヒドロチオフェン、チアゾール、イソチアゾール、イソチアゾリン、オキサゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、ジヒドロイソキサゾール、ジアゾリン、オキサジアゾリン、イソオキサゾリン、ジオキサゾリン等が挙げられ、6員環複素環としては、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、テトラヒドロピラン等が挙げられる。2環複素環としては、キノリン、イソキノリン、ベンゾチアゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾイミダゾール等が挙げられる。
本明細書中の「飽和ヘテロ環」とは、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれるヘテロ原子を1〜4個環内に含む4〜7員環の飽和化合物を示し、例えば、アゼチジン、ピロリジン、ピペラジン、ピペリジン、ホモピペラジン等が挙げられる。
本明細書中の「飽和炭化水素環」とは、4〜7員環の飽和炭化水素化合物若しくはビシクロ炭化水素環を示し、例えば、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロへプタン、ビシクロ[2,2,2]オクタン等が挙げられる。
又、これら複素環内のヘテロ原子の位置及び置換されていてもよい複素環の置換基の位置は、化学的に許容される位置ならば特に限定されるものではない。
一般式(I)の好ましい態様としては、上記記載の各好ましい基の組み合わせからなる化合物であるが、例えば、実施例記載の化合物、それら医薬上許容される塩、又はそれら水和物、若しくは溶媒和物等が挙げられる。
一般式(I)で表される本発明の化合物は、置換基の種類により二重結合に基づく幾何異性体や互変異性体が存在する場合、あるいは不斉炭素原子の存在により光学異性体やジアステレオマーが存在しうる場合がある。本発明においては、これら異性体を単離したもの、混合物、あるいはラセミ体等はすべて包含する。
本発明の化合物の塩とは、一般式(I)の化合物の薬学上許容される塩であり、一般式(I)の化合物を溶媒中、所望の塩基と処理することにより製造することができる。このような塩の形態としては、リチウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩等が挙げられ、好ましくはナトリウム塩である。また、本発明の化合物は、種々の放射性又は非放射性同位体でラベルされた化合物も含む。
本発明の化合物、又はその薬学上許容される塩には、その均等化合物としてプロドラッグも包含される。「プロドラッグ」とは、生体内の代謝機構により本発明の化合物に変換される化合物、即ち生体内において酵素的に酸化、還元、加水分解、あるいは胃酸等により加水分解等を起こし、本発明の化合物に変化するものをいう。プロドラッグの例としては、リン酸基、水酸基がアシル基、アルキル基等に修飾された化合物、例えば、アセチル化、ピバロイル化、ピバロイルオキシメチル化された化合物等が挙げられる。これらの化合物は、公知の方法によって本発明の化合物から合成することができる。これらのプロドラッグは、例えば「The Organic chemistry of drug design and drug action(second edition)」chapter 8 p497−557に記載されている条件で、本発明の化合物に変化するものであってもよい。
本発明化合物の製造方法は特に限定されないが、例えば下記の工程に従って製造することができる。また、本発明に包含される種々の放射性又は非放射性同位体でラベル化された化合物についても、同位体置換原料により、下記製造方法と同様に製造できる。
以下、一般式(I)で示される新規スルホンアミド誘導体化合物の代表的な製造方法について説明する。
Figure 2021121583
1)Aがベンゼン環、Bが単結合、Cがナフタレン環、Dがベンゼン環、Xが置換された窒素原子、Yが単結合、m=1、n=0の場合、下記反応式のとおり製造することができる。
Figure 2021121583
第1工程:化合物(1)を室温下、ジクロロメタン中、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリドと酢酸存在下、アルキルアミン(1−1)を反応させることにより、化合物(2)を製造することができる。
第2工程:化合物(2)をジイソプロピルアミン存在下、ジクロロエタン中、スルホニルクロリド誘導体(2−1)を室温〜加熱還流下、反応させることにより化合物(3)を製造することができる。
第3工程:化合物(3)をDMSO溶媒中、ボロン酸誘導体(3−1)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物、リン酸三カリウムの混合物を室温〜加熱還流下、反応させることにより化合物(4)を製造することができる。
第4工程:化合物(4)をメタノール溶媒中、水酸化ナトリウム水溶液を加え、室温〜加熱還流下、反応させることにより化合物(5)を製造することができる。
2)Aがベンゼン環、Bが単結合、Cがナフタレン環、Dがベンゼン環、Xが2,2,2−トリフルオロエチル基で置換された窒素原子基、Yが単結合、m=1、n=0 の場合、下記反応式のとおり製造することができる。
Figure 2021121583
第5工程:ベンジルアミン誘導体(6)にジイソプロピルアミン存在下、ジクロロエタン中、スルホニルクロリド誘導体(6−1)を室温〜加熱還流下、反応させることにより化合物(7)を製造することができる。
第6工程:化合物(7)を水素化ナトリウム存在下、N,N−ジメチルホルムアミド中、2、2、2−トリフルオロエチル トリフルオロメタンスルホネートを加え、−20℃〜加熱還流下反応させることにより化合物(8)を製造することができる。
化合物(8)、ボロン酸誘導体(8−1)を用いて、第3〜4工程と同様にして、化合物(9)を製造することができる。
3)Aがベンゼン環、Bが単結合、Cがナフタレン環、Dがベンゼン環、Xが単結合、Yが置換された窒素原子基、m=0、n=0〜1、の場合、下記反応式のとおり製造することができる。
Figure 2021121583
化合物(10)、化合物(10−1)を用いて、第2〜4工程と同様にして、化合物(11)を製造することができる。またYが2,2,2−トリフルオロエチル基で置換された窒素原子基の場合、化合物(10)、化合物(10−2)を用いて、第5〜6工程と同様にして、化合物(12)を製造し、更に第3〜4工程と同様にして、化合物(13)を製造することができる。
4)Aがピペリジン環、Bが単結合、Cがナフタレン環、Dがベンゼン環、X及びYが単結合、m=1、n=0の場合、下記反応式のとおり製造することができる。
Figure 2021121583
化合物(14)を用いて、第1〜2工程及び酸による脱保護により、化合物(15)を製造することができる。
第7工程:化合物(15)にトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)あるいは1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン付加物等のパラジウム触媒存在下、キサントフォス、ナトリウムtert−ブトキシド、化合物(15−1)のトルエン混合物を100℃〜加熱還流撹拌することにより、化合物(16)を製造することができる。
化合物(16)を用いて、第4工程と同様にして、化合物(17)を製造することができる。
5)Aがピペラジン環、Bがベンゼン環、Cがナフタレン環、Dがベンゼン環、X及びYが単結合、m=0、n=0の場合、下記反応式のとおり製造することができる。
Figure 2021121583
化合物(18)、化合物(18−1)を用いて、第3工程及び酸による脱保護により、化合物(19)を製造することができる。
第8工程:化合物(19)に、トリエチルアミン存在下、氷冷〜室温下、トリフルオロメタンスルホン酸無水物を反応させることにより化合物(20)を製造することができる。
第9工程:化合物(20)、N−tert−ブトキシカルボニルピペラジン誘導体(20−1)、酢酸パラジウム(II)、2、2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル、炭酸セシウム、トルエン溶媒を用いて加熱還流反応することにより化合物(21)を製造することができる。
化合物(21)を、酸処理のよる脱保護、続いて第2工程、第4工程と同様にして、化合物(22)を製造することができる。
6)Aがピペラジン環、Bが単結合、Cがナフタレン環、Dがベンゼン環、m=0、n=0、X及びYが単結合の場合、下記反応式のとおり製造することができる。
Figure 2021121583
化合物(23)、化合物(23−1)を用いて、第9工程、酸処理のよる脱保護、続いて第2工程、第4工程と同様にして、化合物(24)を製造することができる。
上記に示した製造方法は、本発明化合物の製造方法の一例であり、試薬、溶媒、反応条件等、様々な改変が可能である。また、保護基の種類、反応ルートについては必要に応じて適宜変更可能である。
本発明化合物の製造方法は、原料若しくは中間体の段階で官能基を有する場合、適当な保護基の脱着により製造することもできる。このような官能基としてはアミノ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基等が挙げられ、保護基の種類、脱着方法としては、例えば「Protective Groups in Organic Synthesis (Fourth Edition)」(Greene, Wuts著)に記載の方法等が挙げられる。
上記のように合成された本発明の化合物は、遊離のまま、あるいはその塩として、通常の化学操作である抽出、濃縮、留去、結晶化、濾過、再結晶、各種クロマトグラフィー等により単離、精製することができる。又、光学異性体、立体異性体、位置異性体を含有する場合は、分別再結晶法、キラルカラム法、ジアステレオマー法等により、それぞれを単離することができる。
本発明の化合物又はその塩は、後記実施例に示すように、優れたFXRアゴニスト活性を示すことから、以下の疾患の治療及び予防に有効である。
肝疾患としては胆汁うっ滞状態、原発性胆汁性肝硬変、原発性硬化性胆管炎、非アルコール性脂肪肝臓疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、アルコール性肝臓疾患、肝硬変、肝線維症、肝臓閉塞性障害、慢性肝炎症障害、急性肝不全等が挙げられる。メタボリックシンドローム症として、肥満、糖尿病、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、高脂血症等の脂質異常症、インスリン抵抗性等が挙げられる。
本発明の化合物又はその薬学上許容される塩は、そのまま用いてもよいが、薬学上許容される担体、例えば製剤用添加物の1種又は2種以上を含有する医薬組成物として使用してもよい。該医薬組成物は、如何なる剤形で用いても良く、例えば錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、液剤、懸濁剤、シロップ剤、注射剤、外用剤、坐剤等が挙げられる。
本発明の化合物又はその薬学上許容される塩を有効成分として含む医薬組成物に用いる製剤用添加物の種類は特に限定されないが、例えば医薬品添加物辞典(2007 薬事日報社)記載の基剤、賦形剤、滑沢剤、コーティング剤、糖衣剤、湿潤剤、結合剤、崩壊剤、溶剤、可溶化剤、溶解剤、溶解補助剤、懸濁化剤、分散剤、乳化剤、界面活性剤、等張化剤、緩衝剤、pH調節剤、無痛化剤、防腐剤、保存剤、安定化剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤等を単独、又は適宜組み合わせて用いることができる。
本発明の化合物は、本発明の化合物が有効性を示すと考えられる疾患の、他の治療剤、又は予防剤と併用することができる。当該併用とは、同時投与、又は個別に連続して、若しくは所望の時間間隔をおいて投与することを意味する。同時投与製剤は、配合剤、キット製剤であってもよい。
通常経口投与の場合、本発明の化合物又はその塩の1回投与量は、体重あたり約1〜100mg/kg程度であり、これを1日1回あるいは週1〜数回投与する。静脈内投与される場合は、1回の投与量は、体重当たり約0.1〜10mg/kgが適当である。投与量は症状、年令、性別等を考慮して個々の場合に応じて適宜決定される。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例により限定されることはない。
実施例における略号の意味は下記のとおりである。
H−NMR:プロトン核磁気共鳴スペクトル、CDCl:重水素クロロホルム、DMSO−d:重水素ジメチルスルホキシド、DO:重水、Hz:ヘルツ、J:カップリング定数、m:マルチプレット、sept:セプテット、quint:クインテット、q:クワルテット、dt:ダブルトリプレット、dd:ダブルダブレット、ddd:ダブルダブルダブレット、t:トリプレット、d:ダブレット、s:シングレット、br:ブロード、M:モル濃度。MASSは質量分析を示し、イオン化法がESI(エレクトロスプレ−イオン化法)である機器を使用し、実施例化合物を0.1%ギ酸水溶液−アセトニトリルに溶解して、0.1%ギ酸水溶液−アセトニトリルの移動相を用いて、C18−2 5μm、サイズ(250mmx4.6mm)で測定した。
実施例1:4’−[(N−イソブチルフェニルスルホンアミド)メチル]−(1,1’−ビフェニル)−4−カルボン酸の合成
(a)4−ブロモ−ベンズアルデヒド1g、ジイソプロピルアミン0.71g、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド3.43g、酢酸1ml、ジクロロメタン10mlの混合物を室温下18時間撹拌した。反応液を減圧下、濃縮後、水及び10%水酸化ナトリウム水溶液を加え、pH=10とした後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウムをろ過した後、溶媒を減圧下留去し、N−(4−ブロモベンジル)−2−メチルプロピルアミンを無色液体として得た。
(b)N−(4−ブロモベンジル)−2−メチルプロピルアミン1.30g、フェニルスルホニルクロリド1.14g、N,N−ジイソプロピルエチルアミン1.05g、ジクロロメタン5mlの混合物を室温下18時間撹拌した。水を加え、ジクロロメタンで抽出後、有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウムをろ過した後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製し、N−(4−ブロモベンジル)−N−イソブチルベンゼンスルホンアミドを無色結晶として1.13g得た。
1H-NMR(CDCl3)δ: 0.74(6H, d, J=6.8Hz),1.63 (1H,quint, J=6.8Hz), 2.90 (2H, d, J=8.0Hz), 4.26 (2H, s), 7.13 (2H, d, J=8.0Hz), 7.41 (2H, d, J=8.0Hz), 7.52 (2H, t, J=8.0Hz), 7.60 (1H, t, J=8.0Hz), 7.82 (2H, d, J=8.0Hz).
(c)N−(4−ブロモベンジル)−N−イソブチルベンゼンスルホンアミド100mg、4−メトキシカルボニルフェニルボロン酸52mg、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物21mg、リン酸三カリウム水和物0.22g、ジメチルスルホキシド1mlの混合物を80℃で24時間撹拌した。反応液に水と酢酸エチルを加え、抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウムをろ過した後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製し、4’−[(N−イソブチルフェニルスルホンアミド)メチル]−(1,1’−ビフェニル)−4−カルボン酸メチルを無色結晶として0.1g得た。
1H-NMR(CDCl3)δ: 0.77 (6H, d, J=6.5Hz), 1.71 (1H, quint, J=6.5Hz), 2.95 (2H, d, J=6.5Hz), 3.94 (3H, s), 4.38 (2H, s), 7.33 (2H, d, J=8.5Hz), 7.50-7.60 (4H, m), 7.64 (2H, d, J=8.5Hz), 7.69 (1H, d, J=8.5Hz), 7.85 (2H, d, J=8.5Hz), 8.10 (2H, d, J=8.5Hz), 8.13 (1H, d, J=8.5Hz).
(d)4’−[(N−イソブチルフェニルスルホンアミド)メチル]−(1,1’−ビフェニル)−4−カルボン酸メチル0.1g、10%水酸化ナトリウム水溶液1ml、メタノール1mlの混合物を室温下18時間撹拌した。反応液を減圧下、濃縮後、水及び10%塩酸水溶液を加え、pH=7とした後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウムをろ過した後、溶媒を減圧下留去し、表題化合物を無色結晶として37mg得た。
1H-NMR(CDCl3)δ: 0.77 (6H, d, J=6.5Hz), 1.71 (1H, quint, J=6.5Hz), 2.96 (2H, d, J=6.5Hz), 4.38 (2H, s), 7.32 (2H, d, J=8.0Hz), 7.50-7.60 (4H, m), 7.61 (1H, d, J=8.0Hz), 7.66 (2H, d, J=8.0Hz), 7.85 (2H, d, J=8.0Hz), 8.11 (2H, d, J=8.0Hz).
参考例1:N−4−(ブロモベンジル)−N−(2,2,2−トリフルオノメチル)−3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホンアミドの合成
(a)4−ブロモベンジルアミン0.30g、3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホニルクロリド0.55g、N,N−ジイソプロピルエチルアミン0.32g、ジクロロメタン5mlの混合物を室温下1時間撹拌した。反応液に水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウムをろ過した後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製し、N−4−(ブロモベンジル)−3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホンアミドを無色結晶として0.47g得た。
(b)N−4−(ブロモベンジル)−3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホンアミド0.15g、N,N−ジメチルホルムアミド5mlの混合物に室温下、60%水素化ナトリウム20mgを加え、室温下30分撹拌した。その後、2,2,2−トリフルオロエチルトリフルオロメタンスルホネート113mgを加え、80℃で18時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウムをろ過した後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製し、表題化合物を無色結晶として0.10g得た。
1H-NMR(CDCl3)δ: 3.88(2H, q, J=8.8Hz), 4.53 (2H, s), 7.20 (2H, d, J=8.5Hz), 7.51 (2H, d, J=8.5Hz), 8.10 (1H, s), 8.24 (2H, s).
実施例1及び参考例1と同様にして、以下の実施例2〜実施例29を合成した。
実施例30:6−{4−[(N−イソブチルフェニルスルホンアミド)メチル)ピペリジン−1−イル}−2−ナフタレンカルボン酸の合成
(a)1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−ピペリジンカルボキシアルデヒドを用い、実施例1−(a)、(b)と同様にして4−[(N−イソブチルフェニルスルホンアミド)メチル]ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを得た
1H-NMR(CDCl3)δ: 0.88 (6H, d, J=6.5Hz), 1.00-1.15(2H, m), 1.60-1.90 (4H, m), 2.60-2.75 (2H, m), 2.80-3.00 (4H, m), 4.00-4.20 (2H, m),7.51 (2H, t, J=7.5Hz), 7.57 (1H, t, J=7.5Hz), 7.79 (2H d, J=7.5Hz).
(b)4−[(N−イソブチルフェニルスルホンアミド)メチル]ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル0.23gと4N塩酸/ジオキサン溶液の混合物を室温下15時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、[N−イソブチル−N−(ピペリジン−4−イル)メチル]ベンゼンスルホンアミド塩酸塩0.18gを得た。
1H-NMR(CDCl3)δ: 0.88 (6H, d, J=6.5Hz), 1.55-1.80 (3H, m), 1.81-2.10 (3H, m), 2.78-3.00 (6H, m), 3.45-3.60 (2H, m), 7.53 (2H, t, J=7.5Hz), 7.60 (1H, t, J=7.5Hz), 7.79 (2H, d, J=7.5Hz), 9.36 (1H, br), 9.67 (1H, br).
(c)[N−イソブチル−N−(ピペリジン−4−イル)メチル]ベンゼンスルホンアミド塩酸塩0.18g、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)48mg、キサントフォス60mg、ナトリウムtert−ブトキシド300mg、6−ブロモ−ナフタレン−2−カルボン酸メチル0.14g、トルエン5mlの混合物を100℃、18時間撹拌した.反応液に水と酢酸エチルを加え抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウムをろ過した後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=2:1〕で精製し、表題化合物を無色結晶として85mg得た。
1H-NMR(CDCl3)δ: 0.84 (6H, d, J=6.5Hz), 1.16-1.32(2H, m), 1.70-1.80 (2H, m), 1.80-1.96 (2H, m), 2.84 (4H, d, J=7.2Hz), 2.95 (2H, d, J=7.2Hz), 3.90-4.00 (2H, m), 7.20 (1H, s), 7.43 (1H, d, J=9.5Hz), 7.61 (2H, t, J=7.5Hz), 7.67 (1H, d, J=7.5Hz), 7.71 (1H, d, J=8.5Hz), 7.79-7.84 (3H, m), 7.89 (1H, d, J=9.5Hz), 8.39 (1H, s).
Mass m/z:481.27 (M-H)-
実施例31:6−{2−クロロ−4−[N−(2,2,2−トリフルオロエチルフェニル)スルホンアミド]フェニル}2−ナフタレンカルボン酸の合成
(a)4−ブロモ−3−クロロアニリンとフェニルスルホニルクロリドを用い,参考例1−(a)と同様の方法で、N−(4−ブロモ−3−クロロフェニル)ベンゼンスルホンアミドを無色結晶として得た.
1H-NMR(CDCl3) δ:6.69-6.84(1H, br), 6.87(1H, dd, J=8.4, 2.4Hz), 7.21(1H, d, J=2.4Hz), 7.46(1H, d, J=8.4Hz), 7.49(2H, t, J=7.6Hz), 7.59(1H, tt, J=7.6, 1.2Hz), 7.80(2H, dd, J=7.6, 1.2Hz)
(b)N−(4−ブロモ−3−クロロフェニル)ベンゼンスルホンアミドを用いて、参考例1−(b)と同様の方法で、N−(4−ブロモ−3−クロロフェニル)−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)ベンゼンスルホンアミドを無色結晶として得た。
1H-NMR(CDCl3) δ:4.18(2H, q, J=8.0Hz), 6.84(1H, dd, J=8.4, 2.4Hz), 7.14(1H, d, J=2.4Hz), 7.52(2H, ddd, J=7.6, 7.6, 1.2Hz), 7.57(1H, d, J=8.4Hz), 7.60-7.69(3H, m).
(c)N−(4−ブロモ−3−クロロフェニル)−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)ベンゼンスルホンアミドを用いて、実施例1−(c)と同様にして、6−{2−クロロ−4−[N−(2,2,2−トリフルオロエチルフェニル)スルホンアミド]フェニル}2−ナフタレンカルボン酸メチルを黄色液体として得た。
1H-NMR(CDCl3) δ:4.26(2H, q, J=8.4Hz), 7.10(1H, dd, J=8.0, 2.4Hz), 7.21(1H, d, J=2.4Hz), 7.41(1H, d, J=8.0Hz), 7.52‐7.58(2H, m), 7.60-7.74(4H, m), 7.92(1H, brs), 7.93(1H, d, J=8.8Hz), 8.02(1H, d, J=8.8Hz), 8.11(1H, dd, J=8.8, 2.0Hz), 8.66(1H, s)
(d)6−{2−クロロ−4−[N−(2,2,2−トリフルオロエチルフェニル)スルホンアミド]フェニル}2−ナフタレンカルボン酸メチルを用い、実施例1−(d)と同様にして表題化合物を淡褐色結晶として得た。
実施例1、参考例1、実施例30、実施例31を参考にして、以下の実施例32〜実施例63を合成した。
実施例64:6−[4−(フェニルスルホニル)ピペラジン−1−イル]−2−ナフタレンカルボン酸の合成
(a)2−ブロモ−6−ナフタレンカルボン酸メチル200mg、1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペラジン0.14g、酢酸パラジウム、(±)BINAP50mg、炭酸セシウム0.37g、トルエン5mlの混合物を、アルゴン雰囲気下、18時間加熱還流撹拌した。反応液に水と酢酸エチルを加え抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウムをろ過した後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製し、4−[6−(メトキシカルボニル)ナフタレン−2−イル]ピペラジン−1−カルボン酸−tert−ブチルエステルを黄色結晶として0.21g得た。
(b)4−[6−(メトキシカルボニル)ナフタレン−2−イル]ピペラジン−1−カルボン酸−tert−ブチルエステル0.21g、トリフルオロ酢酸1ml、ジクロロメタン5mlの混合物を室温下18時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、6−(ピペラジン−1−イル)−2−ナフタレンカルボン酸メチル トリフルオロ酢酸塩を得た。
(c)6−(ピペラジン−1−イル)−2−ナフタレンカルボン酸メチル トリフルオロ酢酸塩0.21g、フェニルスルホニルクロリド83mg、ジイソプロピルエチルアミン0.18g、ジクロロメタン5mlの混合物を室温下30分撹拌した。反応液に水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウムをろ過した後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製し、6−[4−(フェニルスルホニル)ピペラジン−1−イル]−2−ナフタレンカルボン酸メチルを褐色液体として0.10g得た。
1H-NMR(CDCl3)δ: 3.23 (4H, t, J=5.0Hz), 3.42 (4H, t, J=5.0Hz), 3.95 (3H, s), 7.07 (1H, d, J=2.0Hz), 7.18 (1H, dd, J=9.0, 3.0Hz), 7.57 (2H, t, J=7.5Hz), 7.62 (1H, d, J=7.5Hz), 7.68 (1H, d, J=8.5Hz), 7.81 (3H, t, J=8.5Hz), 7.99 (1H, dd, J=9, 2Hz), 8.46 (1H, s).
(d)6−[4−(フェニルスルホニル)ピペラジン−1−イル]−2−ナフタレンカルボン酸メチル100mgを用いて、実施例1と同様の方法で、表題化合物を無色結晶として58mg得た。
1H-NMR(DMSO-d6)δ: 3.01-3.12 (4H, m), 3.38-3.46 (4H, m), 7.20 (1H, s), 7.37 (1H, d, J=7.5Hz), 7.62-7.96 (8H, m), 8.40 (1H, s).
実施例1、参考例1、実施例64を参考にして、以下の実施例65〜実施例89を合成した。
Figure 2021121583
Figure 2021121583
Figure 2021121583
Figure 2021121583
Figure 2021121583
Figure 2021121583
Figure 2021121583
Figure 2021121583
Figure 2021121583
Figure 2021121583
Figure 2021121583
Figure 2021121583
試験例:Reporter Gene AssayによるFXRアゴニスト活性の評価
Human FXR Reporter Assay System(Indigo Biosciences社)を用いて、FXRアゴニスト活性を評価した。37℃に温めたCell Recovery Medium(CRM)3.3mLをReporter Cellが入ったチューブに加え、8−well stripに100μLずつ分注した。被験物質をジメチルスルホキシド(DMSO)で溶解し、10、1、0.1μmol/Lとなるよう被験薬液を調製した。37℃に温めたCompound Screening Medium(CSM)500μLに対して被験薬液2μLを加えた溶液を調製し、細胞を播種した8−well stripに100μLずつ分注した。COインキュベーター(37℃、5%CO)で22時間培養した。培地を吸引後、Detection SubstrateにDetection Bufferを加えて調製したLuciferase Detection Reagent(LDR)を100μLずつ分注し、室温で5分間静置した。マルチモードマイクロプレートリーダー(Flex Station3、Molecular Devices社)で化学発光を測定し、オベチコール酸1μmol/Lのアゴニスト活性を100%として相対評価した。評価はN=2で実施し、各被験薬液濃度での相対活性に基づき、実施例を評価した。(表13)
Figure 2021121583

Claims (2)

  1. 下記一般式(I)で表される化合物及びその塩。
    Figure 2021121583
    [式中、
    、Rは、それぞれ独立に水素原子、置換されていてもよいC−Cアルキル基、置換されていてもよいC−Cアルコキシ基、ハロゲン原子、ハロアルキル基、又はハロアルコキシ基を示し;
    、Rは、それぞれ独立に水素原子、又はC−Cアルキル基を示し;
    、Rは、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、C−Cアルキル基、C−Cアルコキシ基、ハロアルキル基、ハロアルコキシ基を示し、若しくはRとRは、互いに環を形成していてもよく;
    〜R10は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、C−Cアルキル基、C−Cアルコキシ基、ハロアルキル基、又はハロアルコキシ基を示し;
    11は、水素原子、又はC−Cアルキル基を示し;
    Aは、アリール環、ヘテロアリール環、飽和炭化水素環、又は飽和ヘテロ環を示し;
    Bは、炭素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、アリール環、ヘテロアリール環、飽和ヘテロ環、又は単結合を示し;
    Cは、アリール環、又はヘテロアリール環を示し;
    Dは、アリール環、又はヘテロアリール環を示し;
    X、Yは単結合、又は置換されていてもよい窒素原子を示し、
    m、nは、0又は1を示す。]
  2. FXRアゴニストとして有効な請求項1に記載の化合物又はその塩、及びこれらを含んでなる医薬組成物。
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