JP2021118582A - モータ制御装置、電動アクチュエータ製品及び電動パワーステアリング装置 - Google Patents
モータ制御装置、電動アクチュエータ製品及び電動パワーステアリング装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2021118582A JP2021118582A JP2020009300A JP2020009300A JP2021118582A JP 2021118582 A JP2021118582 A JP 2021118582A JP 2020009300 A JP2020009300 A JP 2020009300A JP 2020009300 A JP2020009300 A JP 2020009300A JP 2021118582 A JP2021118582 A JP 2021118582A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- limit value
- current
- motor
- unit
- command value
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
- 238000004364 calculation method Methods 0.000 claims abstract description 118
- 238000001514 detection method Methods 0.000 claims abstract description 39
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 12
- 238000000034 method Methods 0.000 description 11
- 238000004088 simulation Methods 0.000 description 11
- 238000009499 grossing Methods 0.000 description 8
- 230000008859 change Effects 0.000 description 4
- 230000010354 integration Effects 0.000 description 4
- 230000008569 process Effects 0.000 description 4
- 230000006870 function Effects 0.000 description 3
- 230000014509 gene expression Effects 0.000 description 3
- 230000007274 generation of a signal involved in cell-cell signaling Effects 0.000 description 3
- 230000009467 reduction Effects 0.000 description 3
- 230000000630 rising effect Effects 0.000 description 3
- 230000001052 transient effect Effects 0.000 description 3
- XEEYBQQBJWHFJM-UHFFFAOYSA-N Iron Chemical compound [Fe] XEEYBQQBJWHFJM-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 244000145845 chattering Species 0.000 description 2
- 230000003247 decreasing effect Effects 0.000 description 2
- 230000007246 mechanism Effects 0.000 description 2
- 230000001172 regenerating effect Effects 0.000 description 2
- 230000002040 relaxant effect Effects 0.000 description 2
- 239000004065 semiconductor Substances 0.000 description 2
- 239000003990 capacitor Substances 0.000 description 1
- 238000006243 chemical reaction Methods 0.000 description 1
- 238000004590 computer program Methods 0.000 description 1
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 230000020169 heat generation Effects 0.000 description 1
- 229910052742 iron Inorganic materials 0.000 description 1
- 230000004048 modification Effects 0.000 description 1
- 238000012986 modification Methods 0.000 description 1
- 230000003287 optical effect Effects 0.000 description 1
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 1
- 238000010248 power generation Methods 0.000 description 1
- 230000004044 response Effects 0.000 description 1
- 229910000679 solder Inorganic materials 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Power Steering Mechanism (AREA)
- Control Of Ac Motors In General (AREA)
- Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
Abstract
Description
下記特許文献1には、相電流の関数の時間平均の最大値に応じて制限値を漸減又は漸増させ、電流指令値を制限値で制限する技術が記載されている。
下記特許文献2には、モータ電流供給のための部品毎に、電流値と過熱保護係数との対応関係を特定する過熱保護特性を記憶しておき、部品を流れる電流に応じた過熱保護係数で電流上限値を漸減又は漸増させる技術が記載されている。
また上記特許文献2の技術は、実際の部品の温度に関わらず、部品を流れる電流に応じて電流上限値を漸減又は漸増させることにより部品の発熱量を抑制する。部品温度が周囲温度に依存することを考慮すると、部品温度を許容温度以下に抑えるには電流上限値にマージンを持たせる必要があり、不要に電動モータの出力が制限されることがある。
本発明は、上記課題に着目してなされたものであり、精度の高い電流上限値により過剰な電流制限を回避しながら電源ライン又はその近傍に配置された部品及び配線の温度の上昇を抑制することを目的とする。
本発明の更なる他の一形態によれば、上記のモータ制御装置と、モータ制御装置によって制御される電動モータと、を備え、電動モータによって車両の操舵系に操舵補助力を付与する電動パワーステアリング装置が与えられる。
なお、以下に示す本発明の実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の構成、配置等を下記のものに特定するものではない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
以下の説明では、本発明の実施形態のモータ制御装置が、電動パワーステアリング装置において操舵補助力を発生する多相モータを駆動する場合を説明する。しかし、本発明の実施形態のモータ制御装置はこれに限定されるものではなく、多相モータを駆動する様々なモータ制御装置に適用することができる。
記憶装置は、半導体記憶装置、磁気記憶装置及び光学記憶装置のいずれかを備えてよい。記憶装置は、レジスタ、キャッシュメモリ、主記憶装置として使用されるROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等のメモリを含んでよい。
以下に説明するコントローラ30の機能は、例えばプロセッサが、記憶装置に格納されたコンピュータプログラムを実行することにより実現される。
例えば、コントローラ30は、汎用の半導体集積回路中に設定される機能的な論理回路を備えてもよい。例えばコントローラ30はフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA:Field-Programmable Gate Array)等のプログラマブル・ロジック・デバイス(PLD:Programmable Logic Device)等を有していてもよい。
電流指令値演算部41は、操舵補助指令値Irefとモータ20のモータ回転速度Nrに基づいて、モータ20に供給する電流の目標電流である電流指令値をロータ回転座標系のq軸電流指令値Iq0及びd軸電流指令値Id0として算出する。電流指令値演算部41は、q軸電流指令値Iq0を駆動電流制限部43へ出力し、d軸電流指令値Id0を駆動電流制限部43と減算器45へ出力する。
図3を参照して、電源ライン又はその近傍に配置された部品の一例を説明する。インバータ50は、バッテリ14に接続されて直流電力が供給される正極側の電源ラインLppと接地線である負極側の電源ラインLpnとの間に接続されるブリッジを備える。
バッテリ14から駆動素子Q1〜Q6までの電源ラインLpp及びLpn又はその近傍には様々な部品が配置されている。例えば、電源ラインLppには電源電流を遮断するためのリレーRとチョークコイルLが接続されている。電源ラインの近傍とは、電源電流が流れることによる発熱及び熱伝導により、温度上昇が見込まれる範囲である。インバータ50の入力端子に接続されている電解コンデンサC及びその配線は、電源ライン近傍の部品の一例である。以下、電源ライン又はその近傍に配置された部品を「ECU部品」と表記する。
また、インバータ印加電圧検出部54は、インバータ50に印加される電圧(インバータ印加電圧)Vrを検出し、検出信号をコントローラ30へ出力する。
具体的には、駆動電流制限部43は、バッテリ14が出力する電源電流が、部品温度Tpに応じて指定された上限値以下になるように、q軸電流指令値Iq0を制限する。
駆動電流制限部43はq軸電流指令値Iq0を制限して得られた制限後q軸電流指令値Iq1を、減算器44へ出力する。駆動電流制限部43の詳細は後述する。
デューティ演算部47は、電圧指令値vq、vdに基づいて、インバータ50のPWM制御におけるq軸デューティ指令値及びd軸デューティ指令値を演算する。空間ベクトル変調部48は、dq軸空間のq軸デューティ指令値及びd軸デューティ指令値を、三相デューティ指令値に変換してPWM制御部49に出力する。
インバータ50は、PWM制御部49で生成されたゲート信号によって駆動され、モータ20にはq軸偏差電流Δq及びd軸偏差電流Δdが0になるような電流が供給される。
モータ温度取得部62は、モータ20のモータ温度Tmの温度情報を取得する。例えばモータ温度取得部62は、モータ温度Tmを直接検出してもよく、モータ20の印加電圧とモータ電流に基づいてモータ温度Tmを推定してもよい。
具体的には、部品温度Tpに応じて電源電流の複数の上限値Ib1、Ib2…、Ibnを設定する。
上式(1)の電源電流Ibに電源電流の上限値Ib_limを代入してq軸電流について上式(1)を解くことにより、次式(2)に示すq軸電流制限値Iq_limの演算式を得る。
演算式(2)又は(3)により算出されるq軸電流制限値Iq_limが上式(4)を満たさない場合には、次式(5)によりq軸電流制限値Iq_limを算出する。
q軸電流制限値Iq_limはモータ回転速度Nに依存する特性を有する。モータ回転速度Nが比較的低い範囲(0≦N<N1)では、q軸電流制限値Iq_limは操舵補助指令値Irefの最大値Iref_maxと等しい。この範囲では、q軸電流制限値Iq_limはq軸電流の制限に寄与しない。
モータ回転速度Nが比較的高い範囲(N1≦N)では、モータ回転速度Nが高くなるのに従いq軸電流制限値Iq_limは漸減する。q軸電流制限値Iq_limがq軸電流指令値Iq0よりも小さくなると、q軸電流指令値Iq0はq軸電流制限値Iq_limへ制限される。
具体的には、演算式(2)又は(3)中の上限値Ib_limを、部品温度Tpに応じて各々設定した上限値Ib1〜Ibnへそれぞれ固定した複数の演算式を導出し、これら複数の演算式によって制限値候補Iq_limc1〜Iq_limcnをそれぞれ演算する。
回転数入力処理部70は、回転数演算部52から入力されるモータ20の回転速度Nrを処理することにより、制限値候補Iq_limc1〜Iq_limcnの決定に使用する回転速度信号Nを生成する。
具体的には回転数入力処理部70は、操舵補助指令値Irefの符号とモータ回転速度の符号とを比較し、モータ電流の向きとモータの回転方向の向きとが等しいか否かを判定する。
符号判定部70a及び70bは、回転数演算部52が算出したモータ20の回転速度Nrと、操舵補助指令値Irefの符号を判定する。符号判定部70a及び70bは、回転速度Nr及び操舵補助指令値Irefの符号を操舵状態判定部70cへ出力する。
絶対値算出部70dは、回転速度Nrの絶対値|Nr|を算出する。操舵状態判定部70cが選択信号「1」を出力する場合、選択器70eは絶対値|Nr|を選択して回転速度信号Nとして出力する。操舵状態判定部70cが選択信号「0」を出力する場合、選択器70eは回転速度0を選択して回転速度信号Nとして出力する。
電流制限値演算部71は、回転速度信号N、インバータ印加電圧Vr、及びd軸電流指令値Id0に加えて、モータ20のモータ温度Tm、インバータ50の温度情報に応じて制限値候補Iq_limc1〜Iq_limcnを演算してもよい。
電流制限値演算部71は、制限値候補演算部80a、80b及び80cを備える。
例えば、上限値Ib1として、実施形態の電動パワーステアリング装置が許容する最大電源電流を設定してよい。
例えば、上限値Ib2は、上限値Ib1の電源電流が流れる場合よりもECU部品の消費電力が約1/2になるように設定してもよい。例えば上限値Ib2をIb1×5/7に設定してよい。
例えば、上限値Ib3は、最大負荷時の保舵やラックエンドまでの操舵に最低限必要な電源電流に設定してよい。例えば上限値Ib3をIb1×3/7に設定してよい。
制限値候補演算部80aは、係数乗算器81、82及び83と、項演算部84及び85と、加算器86及び87と、平方根演算部88及び89と、リミッタ90と、乗算器91と、減算器92と、制限値選択部93を備える。
係数乗算器81は、回転数入力処理部70が出力した回転速度信号Nに係数(2π/60)を乗算して回転角速度ωを算出して、係数乗算器82及び項演算部84に出力する。
項演算部84は、演算式(6)に含まれる項(Kt・ω)2を算出して加算器86へ出力する。
項演算部85は、演算式(6)に含まれる項(−4・Rr・(Rr・Id02−Vr・Ib1+Ploss))を算出して加算器86へ出力する。ここで、Idにはd軸電流指令値Id0が代入されている。
加算器86は、項演算部84及び85の演算結果を加算する。平方根演算部88は加算器86の加算結果の平方根
加算器87は、係数乗算器82の乗算結果と平方根演算部88の演算結果を加算する。係数乗算器83は、加算器87の加算結果に係数(1/(2・Rr))を乗算して、演算式(6)の右辺
一方で、乗算器91はd軸電流指令値Id0の二乗値Id02を算出し、減算器92は、二乗値Id02を操舵補助指令値Irefの最大値Iref_maxの二乗値Iref_max2から減算する。平方根演算部89は、減算器92の減算結果の平方根を演算して、演算式(5)の右辺の項
制限値選択部93は、q軸電流制限値Iq_lim2及びIq_lim3のうちいずれか小さい値を選択して、制限値候補Iq_limc1として、電流制限値選択部72に出力する。
電流制限値選択部72は、図7に示す電流制限値演算部71に対応して、3個の制限値候補Iq_limc1〜Iq_limc3の中からq軸電流制限値Iq_lim0を選択する。
選択信号生成部94は、制限値候補Iq_limc1〜Iq_limc3の中から、温度検出部53が検出した部品温度Tpに対して指定された上限値に対応する候補を選択するための選択信号を生成する。選択信号生成部94は、フラグ設定部97及び98を備える。
フラグ設定部98は、部品温度Tpが温度閾値Tp2Lより低い温度から上昇して温度閾値Tp2Hを超えた場合にHM判定フラグFHMを「0」から「1」に切り替え、温度閾値Tp2Hより高い温度から下降して温度閾値Tp2L未満かつ温度閾値Tp1Hより高くなった場合にHM判定フラグFHMを「1」から「0」に切り替える。
ML判定フラグFMLが「0」である場合、選択器95は制限値候補Iq_limc1を選択して選択器96に出力する。
HM判定フラグFHMが「0」である場合、選択器96は選択器95の出力を選択してq軸電流制限値Iq_lim0として出力する。
部品温度Tpが温度閾値Tp1Hより高い温度から下降して温度閾値Tp1L未満になった場合には、制限値候補Iq_limc1がq軸電流制限値Iq_lim0として選択される。
部品温度Tpが温度閾値Tp2Hより高い温度から下降して温度閾値Tp2L未満かつ温度閾値Tp1Hより高くなった場合には、制限値候補Iq_limc2がq軸電流制限値Iq_lim0として選択される。
このように、q軸電流制限値Iq_limは、部品温度Tpに対するヒステリシス特性を有する。
操向ハンドル1の操舵状態が切り増し操舵状態と切り戻し操舵状態との間で切り替わると、回転数入力処理部70が回転速度信号Nを切り替えるために、q軸電流制限値Iq_lim0の値が急激に変化する。この結果、q軸電流制限値の出力値の急激な変化が発生したりチャタリングが発生するおそれがある。
レートリミッタ73は、q軸電流制限値Iq_lim0の過渡的な変動を緩和して得られるq軸電流制限値Iq_lim1を生成して、平滑化部74へ出力する。
例えば、平滑化部74は、q軸電流制限値Iq_lim1の時間加重平均値を算出するフィルタであってよい。平滑化部74は、q軸電流制限値Iq_lim1を平滑化して得られた最終的なq軸電流制限値Iq_limを、q軸電流制限部75へ出力する。
図10を参照する。q軸電流制限部75は、符号反転器100と、比較器101及び102と、選択器103及び104を備える。
比較器101が選択信号「0」を出力する場合(すなわちq軸電流指令値Iq0が正値のq軸電流制限値Iq_lim未満の場合)、選択器103はq軸電流指令値Iq0を選択して選択器104に出力する。
比較器102が選択信号「0」を出力する場合(すなわちq軸電流指令値Iq0が負値のq軸電流制限値(−Iq_lim)より大きいの場合)、選択器104は選択器103の出力を選択して制限後q軸電流指令値Iq1として出力する。以上により、制限後q軸電流指令値Iq1は、正値のq軸電流制限値(Iq_lim)以下及び負値のq軸電流制限値(−Iq_lim)以上の値に制限される。
上記の実施形態では、演算式(2)又は(3)の抵抗Rr及びトルク定数Ktを固定の定数として制限値候補Iq_limc1〜Iq_limcnを演算したが、本発明はこれに限定されるものではない。
電流制限値演算部71は、モータ20の温度情報を取得し、モータ20の温度情報に応じて抵抗Rr及びトルク定数Ktを変化させてもよい。すなわち、電流制限値演算部71は、モータ20の温度情報に応じて制限値候補Iq_limc1〜Iq_limcnを演算してもよい。
また、インバータ50の温度情報を取得し、インバータ50の温度情報に応じて抵抗Rrを変化させてもよい。すなわち、電流制限値演算部71は、インバータ50の温度情報に応じて制限値候補Iq_limc1〜Iq_limcnを演算してもよい。
図11を参照して、実施形態のモータ制御方法の一例を説明する。
ステップS1において回転角度検出回路61と回転数演算部52は、モータ20の回転速度Nrを検出する。
ステップS2においてインバータ印加電圧検出部54は、インバータ50への印加電圧であるインバータ印加電圧Vrを検出する。
ステップS4において電流指令値演算部41は、q軸電流指令値Iq0及びd軸電流指令値Id0を算出する。
ステップS6において電流制限値選択部72は、温度検出部53が検出したECU部品の部品温度Tpに応じて、電流制限値演算部71が演算した制限値候補Iq_limc1〜Iq_limcnの中からq軸電流制限値Iq_lim0を選択する。
ステップS8においてコントローラ30は、d軸電流指令値Id0と制限後q軸電流指令値Iq1に基づいてモータ20を駆動する。
以下、図12の(a)及び(b)、図13の(a)及び(b)、図14の(a)及び(b)、並びに図15の(a)〜(c)を参照して、本実施形態のモータ制御装置の動作のシミュレーション結果を記載する。
本シミュレーションでは、異なる部品温度Tpにおいてモータ回転速度を変化させた場合の制限後q軸電流指令値Iq1、d軸電流指令値Id0、及び電源電流を演算した。
また、電源電流の上限値Ib1〜Ib3を、Ib2=Ib1×5/7、Ib3=Ib1×3/7となるように設定した。
図12の(b)の破線はモータ回転速度を示し、太実線は電源電流を示す。図13の(b)及び図14の(b)でも同様である。
図15の(a)は部品温度Tpを示し、図15の(b)の破線はモータ回転速度を示し、太実線は制限後q軸電流指令値Iq1を示し、細実線はd軸電流指令値Id0を示し、図15の(c)の破線はモータ回転速度を示し、太実線は電源電流を示す。
モータ回転速度を0[rpm]から5000[rpm]まで増加させた条件下で、部品温度Tpに応じた上限値Ib_limに基づいて制限後q軸電流指令値Iq1が適切に制限され、電源電流がIb1〜Ib1*3/7の範囲に動的に抑えられていることが確認できる。
(1)モータ20を制御するモータ制御装置は、電源であるバッテリ14とモータ20との間に直列に接続されて、バッテリ14から出力される電源電流をモータ20に流す駆動電流に変換する駆動素子Q1〜Q6と、モータ20のモータ回転速度を検出する回転角度検出回路61及び回転数演算部52と、インバータ50への印加電圧であるインバータ印加電圧を検出するインバータ印加電圧検出部54と、バッテリ14から駆動素子Q1〜Q6までの電源ライン又はその近傍に配置された部品の部品温度を検出する温度検出部53と、駆動電流を制御するための電流指令値を演算する電流指令値演算部41と、予め定めた複数の上限値以下に電源電流をそれぞれ制限するように電流指令値を制限するための複数の電流制限値を、制限値候補として、少なくとも回転角度検出回路61及び回転数演算部52が検出したモータ回転速度及びインバータ印加電圧検出部54が検出したインバータ印加電圧に応じて演算する電流制限値演算部71と、電流制限値演算部71が演算した複数の制限値候補の何れかを、温度検出部53が検出した部品温度に応じて選択する電流制限値選択部72を備える。比例積分制御部46、デューティ演算部47、空間ベクトル変調部48、及びPWM制御部49は、電流制限値選択部72が選択した電流制限値で制限された電流指令値に基づいて駆動素子Q1〜Q6を制御する。
例えば電動モータによって車両の操舵系に操舵補助力を付与する電動パワーステアリング装置の場合、操向ハンドル1をラックエンドまで操舵できるように制御しつつ、部品温度Tpの上昇を抑制できる。
また、電流制限値選択部72は部品温度Tpに応じて電流制限値をステップ状に切り換えるので早急に電源電流を制限できる。したがって、部品温度Tpが急激に上昇した場合であっても迅速に電源電流を制限できる。
これにより、制限値候補の演算式に含まれる電源電流の上限値を固定値として取り扱うことが可能になり、演算処理を簡易化することができる。
電源電流が上限値以下に制限されるようにq軸電流指令値を制御することにより、過剰な電流制限を回避しながら電源ライン又はその近傍に配置された部品の部品温度Tpの上昇を抑制できる。
これにより、モータ20の温度によるトルク定数や抵抗値の変化や、駆動素子の温度による抵抗値の変化を考慮することができ、より正確に電源電流を制限できる。
これにより、モータ20が回生状態となる場合(例えば操向ハンドル1が切り戻し操舵状態である場合等)に、不要な電流制限を解除することができる。
Claims (7)
- 電動モータを制御するモータ制御装置であって、
電源と前記電動モータとの間に直列に接続されて、前記電源から出力される電源電流を前記電動モータに流す駆動電流に変換する駆動素子と、
前記電動モータのモータ回転速度を検出する回転速度検出部と、
前記駆動素子に印加される電圧をインバータ印加電圧として検出するインバータ印加電圧検出部と、
前記電源から前記駆動素子までの電源ライン又はその近傍に配置された部品の部品温度を検出する温度検出部と、
前記駆動電流を制御するための電流指令値を演算する電流指令値演算部と、
予め定めた複数の上限値以下に前記電源電流をそれぞれ制限するように前記電流指令値を制限するための複数の電流制限値を、制限値候補として、少なくとも前記回転速度検出部が検出した前記モータ回転速度及び前記インバータ印加電圧検出部が検出した前記インバータ印加電圧に応じて各々演算する電流制限値演算部と、
前記電流制限値演算部が演算した複数の前記制限値候補の何れかを、前記温度検出部が検出した前記部品温度に応じて選択する電流制限値選択部と、
前記電流制限値選択部が選択した前記制限値候補で制限された前記電流指令値に基づいて前記駆動素子を制御する素子制御部と、
を備えることを特徴とするモータ制御装置。 - 前記電流制限値演算部は、前記インバータ印加電圧と前記電源電流に基づく入力電力と、前記モータ回転速度、前記電流指令値に基づく出力電力と、損失電力との間に成立する関係に従って、前記複数の上限値毎に前記制限値候補を演算することを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
- 前記駆動電流を制御するためのq軸電流指令値及びd軸電流指令値を演算する電流指令値演算部を更に備え、
前記電流制限値演算部は、前記q軸電流指令値を制限するための電流制限値を演算することを特徴とする請求項1又は2に記載のモータ制御装置。 - 前記電流制限値演算部は、さらに少なくとも前記電動モータの温度情報及び前記駆動素子の温度情報に応じて前記制限値候補を演算することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のモータ制御装置。
- 前記駆動電流の向きと前記電動モータの回転方向に応じて、前記駆動電流の制限を解除する、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のモータ制御装置。
- 請求項1〜5の何れか一項に記載のモータ制御装置と、
前記モータ制御装置によって制御される電動モータと、
を備えることを特徴とする電動アクチュエータ製品。 - 請求項1〜5の何れか一項に記載のモータ制御装置と、
前記モータ制御装置によって制御される電動モータと、
を備え、前記電動モータによって車両の操舵系に操舵補助力を付与することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020009300A JP7342717B2 (ja) | 2020-01-23 | 2020-01-23 | モータ制御装置、電動アクチュエータ製品及び電動パワーステアリング装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020009300A JP7342717B2 (ja) | 2020-01-23 | 2020-01-23 | モータ制御装置、電動アクチュエータ製品及び電動パワーステアリング装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021118582A true JP2021118582A (ja) | 2021-08-10 |
JP7342717B2 JP7342717B2 (ja) | 2023-09-12 |
Family
ID=77175326
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020009300A Active JP7342717B2 (ja) | 2020-01-23 | 2020-01-23 | モータ制御装置、電動アクチュエータ製品及び電動パワーステアリング装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7342717B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021118580A (ja) * | 2020-01-23 | 2021-08-10 | 日本精工株式会社 | モータ制御装置、電動アクチュエータ製品及び電動パワーステアリング装置 |
Citations (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001206236A (ja) * | 2000-01-25 | 2001-07-31 | Omron Corp | 通電制御装置及び電動パワーステアリング装置 |
JP2008049910A (ja) * | 2006-08-25 | 2008-03-06 | Nsk Ltd | 電動パワーステアリング装置 |
JP2008179247A (ja) * | 2007-01-24 | 2008-08-07 | Nsk Ltd | 電動パワーステアリング装置 |
JP2009078711A (ja) * | 2007-09-26 | 2009-04-16 | Jtekt Corp | モータ制御装置及び電動パワーステアリング装置 |
JP2011218878A (ja) * | 2010-04-06 | 2011-11-04 | Toyota Motor Corp | 電動パワーステアリング装置 |
JP2013074648A (ja) * | 2011-09-27 | 2013-04-22 | Honda Motor Co Ltd | 電動パワーステアリング装置 |
JP2013226033A (ja) * | 2012-03-23 | 2013-10-31 | Fanuc Ltd | 同期モータの制御装置 |
JP5971426B2 (ja) * | 2013-10-01 | 2016-08-17 | 日本精工株式会社 | 電動パワーステアリング装置 |
JP2019193445A (ja) * | 2018-04-25 | 2019-10-31 | 日本電産株式会社 | モータ駆動装置 |
JP2021118580A (ja) * | 2020-01-23 | 2021-08-10 | 日本精工株式会社 | モータ制御装置、電動アクチュエータ製品及び電動パワーステアリング装置 |
-
2020
- 2020-01-23 JP JP2020009300A patent/JP7342717B2/ja active Active
Patent Citations (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001206236A (ja) * | 2000-01-25 | 2001-07-31 | Omron Corp | 通電制御装置及び電動パワーステアリング装置 |
JP2008049910A (ja) * | 2006-08-25 | 2008-03-06 | Nsk Ltd | 電動パワーステアリング装置 |
JP2008179247A (ja) * | 2007-01-24 | 2008-08-07 | Nsk Ltd | 電動パワーステアリング装置 |
JP2009078711A (ja) * | 2007-09-26 | 2009-04-16 | Jtekt Corp | モータ制御装置及び電動パワーステアリング装置 |
JP2011218878A (ja) * | 2010-04-06 | 2011-11-04 | Toyota Motor Corp | 電動パワーステアリング装置 |
JP2013074648A (ja) * | 2011-09-27 | 2013-04-22 | Honda Motor Co Ltd | 電動パワーステアリング装置 |
JP2013226033A (ja) * | 2012-03-23 | 2013-10-31 | Fanuc Ltd | 同期モータの制御装置 |
JP5971426B2 (ja) * | 2013-10-01 | 2016-08-17 | 日本精工株式会社 | 電動パワーステアリング装置 |
JP2019193445A (ja) * | 2018-04-25 | 2019-10-31 | 日本電産株式会社 | モータ駆動装置 |
JP2021118580A (ja) * | 2020-01-23 | 2021-08-10 | 日本精工株式会社 | モータ制御装置、電動アクチュエータ製品及び電動パワーステアリング装置 |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021118580A (ja) * | 2020-01-23 | 2021-08-10 | 日本精工株式会社 | モータ制御装置、電動アクチュエータ製品及び電動パワーステアリング装置 |
JP7371508B2 (ja) | 2020-01-23 | 2023-10-31 | 日本精工株式会社 | モータ制御装置、電動アクチュエータ製品及び電動パワーステアリング装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP7342717B2 (ja) | 2023-09-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10532765B2 (en) | Control apparatus for three-phase rotary machine, and electric power steering apparatus | |
JP6153860B2 (ja) | 電動機駆動装置 | |
EP1564881B1 (en) | Brushless motor control apparatus having overheat protecting function | |
WO2010001579A1 (ja) | モータ制御装置およびそれを備えた車両用操舵装置 | |
US7106017B2 (en) | Motor control device | |
JP2008211908A (ja) | モータ制御装置及び電動パワーステアリング装置 | |
JP4899611B2 (ja) | 電動パワーステアリング装置 | |
JP2009247147A (ja) | モータ制御装置および電動パワーステアリング装置 | |
JP2007288888A (ja) | 多相回転電機の制御装置 | |
JP2021118583A (ja) | モータ制御装置、電動アクチュエータ製品及び電動パワーステアリング装置 | |
JP5351002B2 (ja) | モータ制御装置 | |
EP3683956B1 (en) | Motor control device, electric actuator product and electric power steering device | |
JP4797565B2 (ja) | モータ駆動制御装置 | |
JP2008105652A (ja) | 電動パワーステアリング装置 | |
JP7342717B2 (ja) | モータ制御装置、電動アクチュエータ製品及び電動パワーステアリング装置 | |
JP7363516B2 (ja) | モータ制御装置、電動アクチュエータ製品及び電動パワーステアリング装置 | |
JP7371508B2 (ja) | モータ制御装置、電動アクチュエータ製品及び電動パワーステアリング装置 | |
JP7371509B2 (ja) | モータ制御装置、電動アクチュエータ製品及び電動パワーステアリング装置 | |
JP6394885B2 (ja) | 電動パワーステアリング装置 | |
JP5595436B2 (ja) | モータ制御装置 | |
JP6677362B1 (ja) | モータ制御装置、電動アクチュエータ製品及び電動パワーステアリング装置 | |
JP2008307913A (ja) | 電動パワーステアリング装置 | |
JP2009208538A (ja) | 電動パワーステアリング装置 | |
JP5595437B2 (ja) | モータ制御装置 | |
JP5538657B2 (ja) | モータ制御装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20220804 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20230606 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20230627 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20230720 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230801 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230814 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7342717 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |