JP2021118579A - モータ制御装置 - Google Patents

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Katsuhiro Kojima
勝弘 小島
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Abstract

【課題】駆動電流はないが、認識している回転数がある場合や、或いは、駆動電流はあるが、認識している回転数がない場合であっても、脱調監視を好適に行うことができるモータ制御装置を提供する。【解決手段】マイコン21は、モータ制御信号Smとロータの回転位置とが同期している場合における駆動回路に供給される実電流値Iに応じたモータの実回転数Nの範囲を示す同期モータ回転数範囲を設定している。マイコン21の脱調判定部31は、モータの回転数の推定値である実回転数Nが同期モータ回転数範囲外の値である場合には、脱調していると判定し、脱調状態である旨の判定信号Sdを目標回転数補正部32に出力する。【選択図】図3

Description

本発明は、モータ制御装置に関する。
従来、ホール素子等の回転角センサを備えないセンサレスタイプのブラシレスモータを制御するモータ制御装置として、例えば特許文献1に開示されるものがある。こうしたモータ制御装置では、モータ駆動時に、通電されていない相のコイルに生じる誘起電圧が印加電源電圧の中点電位となる箇所、すなわち、ゼロクロスを検出することでロータの回転位置を検出し、この回転位置に基づいてモータに供給する駆動電力を規定するモータ制御信号を生成する。
特開2010−51151号公報
ところで、上記のように所謂センサレス制御を行うモータ制御装置では、モータ制御信号に応じてコイルに発生する回転磁界とロータの回転位置との同期が取れなくなる脱調が生じることがある。こうした脱調が生じた場合において、ロータを回転させることができなくなってからもコイルに駆動電力が供給され続けると、モータが過熱するおそれがある。そこで、特許文献1では、モータの回転数の推定値を用いて脱調監視を行う。
ところが、脱調監視にモータの回転数の推定値を用いる場合、以下の事例1、事例2では脱調を検出できない。
図5〜図8は、事例1の場合を示している。事例1は、モータの回転数を検出及び認識しているモータ制御装置が、指令回転数に対して、高い回転数を誤検出する場合である。
例えば、実際のモータの回転数は0rpmにも関わらず、モータが振動することによりゼロクロスを誤検出し、あたかも、モータが回転していると誤認識してしまう場合である。図5は、モータ制御装置が誤認識している認識回転数が指令回転数以上の一定値で安定している場合を示している。また、図7は、モータ制御装置が誤認識している認識回転数が、急激に上昇した後、指令回転数以上の一定値で安定している場合を示している。
この場合、モータ制御装置は指令回転数に対して、回転数が高い場合、回転数を小さくすべく駆動電流を下げようとし、最終的には図6、図8に示すようにモータに駆動電流が流れなくなる。図6において、駆動電流が0よりも高い時間域t1は、図5において、指令回転数よりも認識回転数が高い領域に相当する時間域である。
図8において、駆動電流が0よりも高い時間域t2は、図7において、指令回転数よりも誤認識している認識回転数が高い領域に相当する時間域である。
このように、モータ制御装置の認識回転数は指令回転数よりも高いにも関わらず、モータには電流が流れていない状態が発生する。
図9は、事例2の場合を示している。事例2は、認識回転数が0rpm付近で安定し、指令回転数に対して低い回転数を、モータ制御装置が認識し続ける場合である。このような事態は、例えばモータがロックされている場合に生ずる。
図9に示すように、モータ制御装置は、時刻t3以降において、指令回転数に対して認識回転数が低い場合、回転数を高くしようとして、デューティ比を上げることにより駆動電流を上げ続けようとする。このようにモータ制御装置は、認識回転数が指令回転数よりも低いにも関わらず、駆動電流が高い状態が発生する。
本発明の目的は、駆動電流はないが、認識している回転数がある場合や、或いは、駆動電流はあるが、認識している回転数がない場合であっても、脱調監視を好適に行うことができるモータ制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するモータ制御装置は、ブラシレスモータのコイルで発生する誘起電圧に基づいてロータの回転位置を推定し、前記回転位置に基づいて前記ブラシレスモータの作動を同期制御するモータ制御装置において、モータ制御信号を出力する制御回路と、前記モータ制御信号に基づいて駆動電力を前記ブラシレスモータに供給する駆動回路とを備え、前記制御回路は、前記モータ制御信号と前記ロータの回転位置とが同期している場合における前記駆動回路に向けての指令電流、または、前記駆動回路に供給される駆動電流に応じた前記ブラシレスモータの回転数の範囲を示す同期モータ回転数範囲を設定し、前記ブラシレスモータの回転数の推定値が前記同期モータ回転数範囲外の値である場合には、脱調していると判定する。
上記構成によれば、モータ制御信号とロータの回転位置との同期がとれなくなり、ロータを回転させることができない脱調状態となると、モータ電流に応じたブラシレスモータの回転数の範囲を示す同期モータ回転数範囲外となる。制御回路は、ブラシレスモータの回転数の推定値が前記同期モータ回転数範囲外の値である場合には、脱調していると判定する。
上記モータ制御装置において、前記制御回路は、脱調していると判定した場合には、前記ブラシレスモータを停止する制御信号を出力してもよい。
上記構成のように、制御回路が脱調していると判定した場合には、ブラシレスモータを停止することができる。
上記モータ制御装置において、前記同期モータ回転数範囲外は、前記駆動回路に向けての指令電流、または、前記駆動回路に供給される駆動電流が第1電流閾値以上であって、かつ、前記推定値が、第1回転数閾値以下の領域を含むことが好ましい。
上記構成によれば、同期モータ回転数範囲外として、駆動回路に向けての指令電流、または、前記駆動回路に供給される駆動電流が第1電流閾値以上であって、かつ、前記推定値が、第1回転数閾値以下の領域を含むことにより、例えばブラシレスモータがロックされている場合における脱調を判定することができる。
また、上記モータ制御装置において、前記同期モータ回転数範囲外は、前記駆動回路に向けての指令電流、または、前記駆動回路に供給される駆動電流が第2電流閾値以下であって、かつ、前記推定値が、第2回転数閾値以上の領域を含むことが好ましい。
上記構成によれば、ブラシレスモータの回転数の推定値が誤認識であって、該推定値が指令回転数に対して、高い回転数の場合に、脱調として判定することができる。
また、上記モータ制御装置において、前記制御回路は、前記ブラシレスモータの回転数の推定値が前記同期モータ回転数範囲外の値である状態が、所定時間継続した場合には、脱調していると判定してもよい。
上記構成によれば、ブラシレスモータの回転数の推定値が前記同期モータ回転数範囲外の値である状態が、所定時間継続した場合において、脱調と判定できる。
また、前記ブラシレスモータは、オイルポンプを駆動するようにしてもよい。
上記構成によれば、ブラシレスモータがオイルポンプを駆動する場合、脱調時には、オイルポンプを停止することができる。
本発明によれば、駆動電流はないが、認識している回転数がある場合や、或いは、駆動電流はあるが、認識している回転数がない場合であっても、脱調監視を好適に行うことができる。
一実施形態の駆動用モータを冷却するための油圧回路を示す概略構成図。 一実施形態のEOPECUのブロック図。 一実施形態のマイコンのブロック図。 一実施形態の実電流値に応じた実回転数の同期モータ回転数範囲を設定するマップ。 事例1における脱調時の指令回転数と認識回転数の状態を示すグラフ。 事例1における脱調時の駆動電流の状態を示すグラフ。 他の事例1における脱調時の指令回転数と認識回転数の状態を示すグラフ。 他の事例1における脱調時の駆動電流の状態を示すグラフ。 事例2における脱調時の指令回転数、駆動電流、認識回転数、デューティ比の状態を示すグラフ。
以下、電動ポンプ装置の駆動源となるモータの作動を制御するモータ制御装置に具体化した一実施形態を図1〜図4を参照して説明する。
図1に示すように、電動ポンプ装置1は、車両走行用の駆動モータ2を冷却するためのオイルが循環する油圧回路3に設けられている。電動ポンプ装置1は、油圧を発生させる被駆動装置としてのオイルポンプ4と、オイルポンプ4を駆動するモータ5と、モータ5の作動を制御するモータ制御装置としてのEOPECU6とを備えている。
オイルポンプ4は、吸入油路11を介してオイル貯留部12に接続されるとともに、送出油路13を介して駆動モータ2に接続されている。駆動モータ2は、排出油路14を介してオイル貯留部12に接続されている。したがって、油圧回路3では、オイルポンプ4の作動により、オイルがオイル貯留部12から駆動モータ2に送出され、駆動モータ2を冷却した後にオイル貯留部12に排出される。
駆動モータ2は、その回転を車両の駆動輪15に伝達し、該駆動輪15を駆動する。駆動モータ2には、上位ECU16が電気的に接続されている。上位ECU16には、アクセル開度や駆動モータ2の温度等を示す各種信号が入力される。上位ECU16は、これらの各種信号に基づいて駆動モータ2の作動を制御する。また、上位ECU16は、駆動モータ2の作動状態に応じて該駆動モータ2の冷却に必要な流量のオイルがオイルポンプ4の作動によって油圧回路3を循環するようなモータ5の回転数である目標回転数N*をEOPECU6に出力する。つまり、目標回転数N*は、オイルポンプ4が必要な流量のオイルを循環させる作動状態となる、換言するとオイルポンプ4を所望の作動状態とするようなモータ5の回転数である。なお、目標回転数N*は、従来例の指令回転数に相当する。
具体的には、上位ECU16は、例えば車両が停止しており、駆動モータ2が停止しているような場合には、目標回転数N*を、オイルが油圧回路3を最低限循環するような低い値、例えば数百rpm程度に設定する。一方、上位ECU16は、車両が走行しており、駆動モータ2が高速回転しているような場合には、目標回転数N*を、十分な流量のオイルが油圧回路3を循環するような高い値、例えば数千rpm程度に設定する。
EOPECU6には、上位ECU16から出力される目標回転数N*が入力される。EOPECU6は、これらの状態量に基づいてモータ5の回転数が目標回転数N*となるように、その作動を制御することで、駆動モータ2の作動状態に応じた流量のオイルがオイルポンプ4から吐出されて油圧回路3を循環するように、モータ5の作動を制御する。
次に、電動ポンプ装置1の電気的構成について詳細に説明する。
図2に示すように、EOPECU6は、モータ制御信号Smを出力する制御回路としてのマイコン21と、モータ制御信号Smに基づいてモータ5に三相の駆動電力を供給する駆動回路22とを備えている。本実施形態のEOPECU6は、電気角で120度又は150度毎に通電相及び通電方向を規定する通電パターンを切り替える矩形波通電により、モータ5に駆動電力を供給する。モータ5には、そのロータ23の回転位置を検出する回転角センサのないセンサレスタイプのブラシレスモータが採用されている。
駆動回路22には、直列に接続された一対のスイッチング素子からなるスイッチングアームを基本単位として、各相のコイル24u,24v,24wに対応する3つのスイッチングアームを並列に接続してなるPWMインバータが採用されている。モータ制御信号Smは、駆動回路22を構成する各スイッチング素子のオン/オフ状態、すなわち各スイッチング素子のオン時間の割合であるデューティ比を規定する。そして、駆動回路22は、モータ制御信号Smに応じた通電パターン及びデューティ比の駆動電力をモータ5に出力する。
マイコン21には、コイル24u,24v,24wの端子電圧Vu,Vv,Vwを検出する電圧センサ25u,25v,25w、車両に搭載されたバッテリ26の電源電圧Vbを検出する電圧センサ27、及びモータ5に供給される実電流値Iを検出する電流センサ28が接続されている。また、マイコン21には、上位ECU16から出力される目標回転数N*及び図示しないオイル温度センサからのオイルの温度Toが入力される。そして、マイコン21は、これらの各状態量に基づいて、通電パターン及びデューティ比を示すモータ制御信号Smを生成し、駆動回路22に出力する。これにより、駆動回路22からバッテリ26の電源電圧Vbに応じた三相の駆動電力がモータ5に供給され、モータ5が回転することによりオイルポンプ4が作動する。実電流の値が実電流値であり、実電流は駆動電流に相当する。
詳しくは、図3に示すように、マイコン21は、モータ5が脱調しているか否かを判定する脱調判定部31と、実電流値I、電源電圧Vb、温度Toの状態量に基づいて目標回転数N*を補正する目標回転数補正部32と、ロータ23の回転位置を推定する回転位置推定部33とを備えている。
また、マイコン21は、デューティ比の目標となるデューティ指令値D*を演算するフィードバック制御部(以下、F/B制御部という。)34と、モータ制御信号Smを生成するモータ制御信号生成部35とを備えている。脱調判定部31及び目標回転数補正部32については、後述する。
回転位置推定部33には、電圧センサ25u,25v,25wにより検出される端子電圧Vu,Vv,Vwが入力される。回転位置推定部33は、端子電圧Vu,Vv,Vwに示される各コイル24u,24v,24wの誘起電圧に基づいてロータ23の回転位置を推定する。
具体的には、回転位置推定部33は、各端子電圧Vu,Vv,Vwと予め設定された基準電位との大小比較を行い、コイル24u,24v,24wの誘起電圧が基準電位を跨ぐゼロクロス点を検出する周知の方法により、ロータ23の回転位置を推定する。そして、回転位置推定部33は、推定したロータ23の回転位置を示す回転位置信号Spをモータ制御信号生成部35に出力する。また、回転位置推定部33は、例えばゼロクロス点の時間間隔に基づいてモータ5の実回転数Nを演算し、減算器36及び脱調判定部31に出力する。実回転数Nは推定値に相当するとともに、制御回路が認識している回転数に相当する。
減算器36には、実回転数Nに加え、目標回転数補正部32から出力される補正後の目標回転数N**が入力される。F/B制御部34には、減算器36において補正後の目標回転数N**から実回転数Nを減算した偏差ΔNが入力される。F/B制御部34は、偏差ΔNに基づいて、実回転数Nを補正後の目標回転数N**に追従させるべく、フィードバック制御の実行によりデューティ指令値D*を演算する。本実施形態のF/B制御部34は、偏差ΔNに比例ゲインを乗ずることにより得られる比例成分、及び偏差ΔNの積分値に積分ゲインを乗ずることにより得られる積分成分を足し合わせることで、デューティ指令値D*を演算する。つまり、F/B制御部34は、PI制御演算の実行により、デューティ指令値D*を演算する。
モータ制御信号生成部35には、回転位置信号Sp及びデューティ指令値D*が入力される。モータ制御信号生成部35は、回転位置信号Spに示されるロータ23の回転位置に対応する通電パターン、及びデューティ指令値D*に示されるデューティ比を有するモータ制御信号Smを生成し、駆動回路22に出力する。これにより、三相の駆動電力がモータ5に供給される。
ここで、本実施形態のように推定したロータ23の回転位置に基づいてモータ5の作動を制御する所謂センサレス制御を行うEOPECU6では、モータ制御信号Smに応じてコイル24u,24v,24wに発生する回転磁界とロータ23の回転位置との同期が取れなくなる脱調が生じることがある。
この点を踏まえ、本実施形態のマイコン21は、実電流値Iと実回転数Nを入力する脱調判定部31によりモータ5が脱調であるか否かを判定し、脱調状態であると判定した場合には、脱調状態である旨の判定信号Sdを目標回転数補正部32に出力する。
具体的には、図4に示すように、脱調判定部31には、モータ制御信号Smとロータ23の回転位置とが同期している場合におけるモータ5の実電流、すなわち実電流値Iに応じた実回転数Nの同期モータ回転数範囲を設定するマップを備えている。
<同期モータ回転数範囲について>
図4に示すように、前記マップは、実電流値Iが第1電流閾値C1以上であって、かつ、実回転数Nが第1回転数閾値R1以下の第1領域S1と、実電流値Iが第2電流閾値C2以下であって、かつ、実回転数Nが第2回転数閾値R2以上の第2領域S2の両領域を除いた範囲を前記同期モータ回転数範囲S0としている。すなわち、モータ制御信号Smとロータ23の回転位置との同期が取れている場合、実電流値Iと実回転数Nは、前記同期モータ回転数範囲S0内の値となる。
脱調判定部31は、実電流値Iと実回転数Nが前記同期モータ回転数範囲S0内の値となっている場合には、目標回転数補正部32に同期している旨の判定信号Sdを出力する。
<第1領域S1について>
第1領域S1と第2領域S2は、同期モータ回転数範囲外の領域であり、脱調領域である。第1領域S1について説明する。同期モータ回転数範囲S0と第1領域S1の実回転数Nにおける境界となる第1回転数閾値R1は、0rpmに近い値としており、R1<R2の大小関係としている。なお、説明の便宜上、図4では、第1回転数閾値R1は、大きな値として図示されている。
第1電流閾値C1と第2電流閾値C2は、等しくてもよく、或いは、いずれか一方が他方よりも大としてもよい。図4では、C1>C2として図示されている。第1回転数閾値R1以下の実回転数Nは、当該モータ5が第1電流閾値C1以上の実電流値Iであるときには、同期回転しているときには取得できない値である。
第1領域S1は、例えばブラシレスモータがロックを起因とする脱調に対応したものである。ブラシレスモータがロックを起因とした脱調では、実回転数Nが0rpm付近で安定し、目標回転数N**に対して実回転数Nが低い回転数であり、かつ、実電流値Iが大きくなる。このため、このような場合、実回転数Nと実電流値Iが、この第1領域S1内にある場合には、脱調判定部31は脱調と判定し、脱調状態である旨の判定信号Sdを目標回転数補正部32に出力する。
<第2領域S2について>
第2領域S2について説明する。
同期モータ回転数範囲S0と第2領域S2の境界となる第2電流閾値C2以下の実電流値Iは、当該モータ5が第2回転数閾値R2以上の実回転数Nであるときには、同期回転しているときには取得できない値である。
第2領域S2は、例えば、実際のモータの回転数が0rpmであるにも関わらず、モータが振動することでゼロクロスを誤検出してしまい、その結果、脱調することに対応したものである。なお、この例の場合では、第2回転数閾値R2は、0付近の値とする場合であるが、0付近に限定するものではない。このため、このような場合、実回転数Nと実電流値Iが、この第2領域S2内にある場合には、脱調判定部31は脱調と判定し、脱調状態である旨の判定信号Sdを目標回転数補正部32に出力する。
目標回転数補正部32には、目標回転数N*、電源電圧Vb、実電流値I、オイルの温度To及び判定信号Sdが入力される。
目標回転数補正部32は、同期している旨の判定信号Sdが入力された場合、電源電圧Vb、温度Toに応じて目標回転数N*の値を補正して、補正後の目標回転数N**とする。このように演算された補正後の目標回転数N**は、上記減算器36に出力され、この補正後の目標回転数N**に基づくモータ制御信号Smが生成される。
一方、目標回転数補正部32は、脱調状態である旨の判定信号Sdが入力された場合は、補正後の目標回転数N**を0とする。このように演算された補正後の目標回転数N**は、上記減算器36に出力され、この補正後の目標回転数N**に基づくモータ制御信号Smが生成して、モータ5が停止される。マイコン21は、モータ5を停止した後、モータ5を再駆動する。
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
(1)上記のように、マイコン21は、モータ制御信号Smとロータ23の回転位置とが同期している場合における駆動回路22に供給される実電流値Iに応じたブラシレスモータの実回転数Nの範囲を示す同期モータ回転数範囲S0を設定した。そして、マイコン21は、ブラシレスモータの回転数の推定値である実回転数Nが同期モータ回転数範囲S0外の値である場合には、脱調していると判定する。
この結果、実電流値はないが、認識している実回転数Nがある場合や、或いは、実電流値はあるが、認識している実回転数がない場合であっても、脱調監視を好適に行うことが可能となる。
(2)マイコン21は、脱調していると判定した場合には、モータ5を停止するモータ制御信号Smを出力する。この結果、モータ5が脱調時にモータ5を停止することができる。
(3)上記のように同期モータ回転数範囲S0外には、駆動回路22に供給される実電流値Iが第1電流閾値C1以上であって、かつ、実回転数Nが、第1回転数閾値R1以下の第1領域S1を含むようにした。この結果、例えばブラシレスモータがロックされている場合における脱調を判定することができる。
(4)同期モータ回転数範囲S0外には、駆動回路22に供給される実電流値Iが第2電流閾値C2以下であって、かつ、実回転数Nが、第2回転数閾値R2以上の第2領域S2を含むようにした。この結果、例えばモータ5の実回転数Nが誤認識であって、該実回転数Nが指令回転数である目標回転数N*に対して、高い回転数の場合に、脱調として判定することができる。
(5)モータ5は、オイルポンプ4を駆動するようにしている。この結果、モータ5がオイルポンプ4を駆動する場合、脱調時には、オイルポンプ4を停止することができる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変形例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・脱調判定部31は、実電流値I及び実回転数Nが、第1領域S1、または第2領域S2内にある場合が所定時間継続したときを、脱調と判定してもよい。このようにすれば、モータ5の実回転数Nが、同期モータ回転数範囲S0外の値である状態が、所定時間継続した場合において、脱調と判定できる。このようにすると、所定時間内のみに一時的な脱調があった場合は、脱調と判定されないため、脱調と判定された場合のモータ停止等の制御を行う必要がない。
なお、第1領域S1、及び第2領域S2内にある場合が所定時間継続する場合の所定時間は、同じである必要がなく、異なっていてもよい。
・上記実施形態では、駆動回路22に供給される実電流値Iに応じたブラシレスモータの回転数の範囲を示す同期モータ回転数範囲を設定した。これに代えて、モータ制御信号Smとロータ23の回転位置とが同期している場合における駆動回路22に向けての指令電流に応じたブラシレスモータの回転数の範囲を示す同期モータ回転数範囲を設定してもよい。この場合、指令電流は、目標回転数N*に基づいて算出されたものとすればよい。
・上記実施形態では、車両走行用の駆動モータ2を冷却するためのオイルを循環させるオイルポンプ4を駆動するモータ5を制御対象としたが、これに限らず、例えば変速機に作動油を供給するためのオイルポンプを駆動するモータを制御対象としてもよい。また、ポンプ以外の他の被駆動装置を駆動するモータを制御対象としてもよい。
・第1領域S1、または第2領域S2のうちいずれか一方のみを、同期モータ回転数範囲S0外としてもよい。
1…電動ポンプ装置
4…オイルポンプ
5…モータ
6…EOPECU
21…マイコン(制御回路)
22…駆動回路
23…ロータ
23u,23v,23w…コイル
32…目標回転数補正部
33…回転位置推定部
34…F/B制御部
35…モータ制御信号生成部
N…実回転数
N*…目標回転数
N**…補正後の目標回転数
Sd…判定信号
Sm…モータ制御信号
Sp…回転位置信号
I…実電流

Claims (6)

  1. ブラシレスモータのコイルで発生する誘起電圧に基づいてロータの回転位置を推定し、前記回転位置に基づいて前記ブラシレスモータの作動を同期制御するモータ制御装置において、モータ制御信号を出力する制御回路と、前記モータ制御信号に基づいて駆動電力を前記ブラシレスモータに供給する駆動回路とを備え、前記制御回路は、前記モータ制御信号と前記ロータの回転位置とが同期している場合における前記駆動回路に向けての指令電流、または、前記駆動回路に供給される実電流に応じた前記ブラシレスモータの回転数の範囲を示す同期モータ回転数範囲を設定し、前記ブラシレスモータの回転数の推定値が前記同期モータ回転数範囲外の値である場合には、脱調していると判定するモータ制御装置。
  2. 請求項1に記載のモータ制御装置において、
    前記制御回路は、脱調していると判定した場合には、前記ブラシレスモータを停止する制御信号を出力するモータ制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のモータ制御装置において、
    前記同期モータ回転数範囲外は、前記駆動回路に向けての指令電流、または、前記駆動回路に供給される実電流が第1電流閾値以上であって、かつ、前記推定値が、第1回転数閾値以下の領域を含むモータ制御装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項に記載のモータ制御装置において、
    前記同期モータ回転数範囲外は、前記駆動回路に向けての指令電流、または、前記駆動回路に供給される実電流が第2電流閾値以下であって、かつ、前記推定値が、第2回転数閾値以上の領域を含むモータ制御装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のモータ制御装置において、
    前記制御回路は、前記ブラシレスモータの回転数の推定値が前記同期モータ回転数範囲外の値である状態が、所定時間継続した場合には、脱調していると判定するモータ制御装置。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のモータ制御装置において、
    前記ブラシレスモータは、オイルポンプを駆動するモータ制御装置。
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